IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ノルデイシェル・マシーネンバウ・ルド・バアデル・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニ・カーゲーの特許一覧

特表2022-511852移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置
<>
  • 特表-移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置 図1
  • 特表-移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置 図2
  • 特表-移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置 図3
  • 特表-移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置 図4
  • 特表-移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置 図5
  • 特表-移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置 図6
  • 特表-移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(54)【発明の名称】移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置ならびにそのような切断装置を用いて移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   B26D 1/14 20060101AFI20220125BHJP
   B26D 7/26 20060101ALI20220125BHJP
   B26D 5/34 20060101ALI20220125BHJP
   B26D 7/06 20060101ALI20220125BHJP
   A22C 25/00 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
B26D1/14 H
B26D7/26
B26D5/34 Z
B26D7/06 D
A22C25/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531995
(86)(22)【出願日】2019-04-09
(85)【翻訳文提出日】2021-06-04
(86)【国際出願番号】 EP2019058971
(87)【国際公開番号】W WO2020207568
(87)【国際公開日】2020-10-15
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591042838
【氏名又は名称】ノルデイシェル・マシーネンバウ・ルド・バアデル・ゲーエムベーハー・ウント・コンパニ・カーゲー
【氏名又は名称原語表記】NORDISCHER MASCHINENBAU RUD.BAADER GESELLSCHAFT MIT BESCHRANKTER HAFTUNG+COMPAGNIE KOMMANDITGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】ギースラー,シュテファン
(72)【発明者】
【氏名】ルスコ,トルステン
【テーマコード(参考)】
3C021
3C027
4B011
【Fターム(参考)】
3C021DB06
3C021JA03
3C021JA09
3C027PP03
3C027PP06
4B011KA01
4B011KE19
4B011KF02
(57)【要約】
本発明は,移送方向Tで供給される肉製品(11)から本質的にV字形の細片(50)を切断するように設計および構成された、2つのナイフユニット(13、14)を割り付けたナイフキャリア(12)を有する切断装置(10)であって、各ナイフユニット(13、14)は、円形ナイフ(15、16)と、回転中心軸M1、M2を中心にして円形ナイフ(15、16)を回転するように駆動するための駆動装置(17、18)とを備え、2つの円形ナイフ(15、16)は、角度αを囲む位置で互いに実質的にV字形に設定され、ナイフキャリア(12)上にナイフユニット(13、14)を調節可能に配列することにより、角度αの大きさを設定することが可能である切断装置(10)において、互いに対する、2つの回転中心軸M1、M2の片寄りVは、移送方向Tでゼロに等しく、2つのナイフ(13、14)は、互いに同期して排他的に調節可能であるように設計および構成されることを特徴とする切断装置(10)に関する。本発明はさらに、移送方向Tで供給される肉製品(11)から本質的にV字形の細片(50)を切断するための対応する装置および方法に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移送方向Tで供給される肉製品(11)から本質的にV字形の細片(50)を切断するように設計および構成された、2つのナイフユニット(13、14)を割り付けたナイフキャリア(12)を有する切断装置(10)であって、各前記ナイフユニット(13、14)は、円形ナイフ(15、16)と、回転中心軸M1、M2を中心にして前記円形ナイフ(15、16)を回転するように駆動するための駆動装置(17、18)とを備え、前記2つの円形ナイフ(15、16)は、角度αを囲む位置で実質的に互いにV字形に設定され、前記ナイフキャリア(12)上に前記ナイフユニット(13、14)を調節可能に配列することにより前記角度αの大きさを設定することが可能な切断装置(10)において、互いに対する、前記2つの回転中心軸M1、M2の片寄りVは、前記移送方向Tでゼロに等しく、前記2つのナイフユニット(13、14)は、互いに同期して排他的に調節可能であるように設計および構成されることを特徴とする切断装置(10)。
【請求項2】
各前記ナイフユニット(13、14)は、両方の前記ナイフユニット(13、14)を同期して枢動させるために別個の位置決め体(21、22)上に配列され、各前記位置決め体(21、22)は、歯車装置(25、26)を伴う湾曲した位置決めレール(23、24)を有し、前記湾曲した位置決めレール(23、24)を伴う前記2つの位置決め体(21、22)は、前記ナイフキャリア(12)に搭載され、対応する前記歯車装置(25、26)は、互いの方を向くこと特徴とする、請求項1に記載の切断装置(10)。
【請求項3】
前記歯車装置(25、26)を有する2つの前記湾曲した位置決めレール(23、24)の間に共通駆動スプロケット(27)を配列し、前記駆動スプロケットは、両方の前記位置決めレール(23、24)と動作接続状態にあり、駆動装置(28)は、前記駆動スプロケット(27)に割り当てられることを特徴とする、請求項2に記載の切断装置(10)。
【請求項4】
前記2つの位置決め体(21、22)、したがって前記ナイフユニット(13、14)は、共通枢動中心軸Sを有することを特徴とする、請求項2または3に記載の切断装置(10)。
【請求項5】
前記位置決め体(21、22)は、湾曲した経路(33、34)に沿って誘導される軸受体(31、32)を有し、前記経路(33、34)は、前記ナイフキャリア(12)上に配列されることを特徴とする、請求項2~4のいずれか一項に記載の切断装置(10)。
【請求項6】
前記湾曲した経路(33、34)の曲率は、前記湾曲した位置決めレール(23、24)の曲率に一致することを特徴とする、請求項5に記載の切断装置(10)。
【請求項7】
前記軸受体(31、32)は、前記位置決め体(21、22)ごとに4つのローラ要素(36、37;38、39)を備え、前記4つのローラ要素(36、37;38、39)のうち、2つの前記ローラ要素(36、38)は、前記湾曲した経路(33、34)の上側で誘導され、2つの前記ローラ要素(37、39)は、前記湾曲した経路(33、34)の下側で誘導されることを特徴とする、請求項5または6に記載の切断装置(10)。
【請求項8】
前記2つの円形ナイフ(15、16)の接点Bは、前記角度αの前記大きさにかかわりなく前記円形ナイフ(15、16)の位置に関して不変であることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の切断装置(10)。
【請求項9】
前記2つの円形ナイフ(15、16)の前記接点Bは、前記湾曲した位置決めレール(23、24)の前記枢動中心軸Sの上に、および前記湾曲した経路(33、34)の前記中心軸Mの上に位置することを特徴とする、請求項8に記載の切断装置(10)。
【請求項10】
前記ナイフキャリア(12)上に配列され、かつ前記位置決め体(21、22)、および前記歯車装置(25、26)の反対側にある前記位置決めレール(23、24)にそれぞれ載る追加ガイドローラ(40、41)を提供することを特徴とする、請求項2~9のいずれか一項に記載の切断装置(10)。
【請求項11】
前記円形ナイフ(15、16)の前記駆動装置(17、18)を用いて互いに独立に前記円形ナイフ(15、16)を駆動することができることを特徴とする、請求項1~10のいずれか一項に記載の切断装置(10)。
【請求項12】
垂直方向を向く回転軸Dを中心にして回転可能なように、および/または移送平面Eに垂直に上下に垂直方向に移動可能なように、および/または移送平面Eに平行な前記移送方向Tに対して横方向に前後に水平方向に移動可能なように前記ナイフキャリア(12)を設計するような手法で、複数の移動軸を有するロボット機構(42)に前記ナイフキャリア(12)を取り付けることを特徴とする、請求項1~11のいずれか一項に記載の切断装置(10)。
【請求項13】
前記ロボット機構(42)は、追加で前記駆動スプロケット(27)を駆動するための軸(29)を有し、駆動スプロケット(27)用駆動装置(28)は、軸(29)に割り当てられることを特徴とする、請求項12に記載の切断装置(10)。
【請求項14】
処理すべき肉製品(11)を移送方向Tで移送するための移送コンベヤ(47)と、前記肉製品(11)の特有の特性を検出するための手段(48)と、前記肉製品(11)から本質的にV字形の細片(50)を切断するための切断装置(10)と、決定された前記特性の関数として前記切断装置(10)を制御するための制御機器(49)とを備える、前記移送方向Tで供給される前記肉製品(11)から前記本質的にV字形の細片(50)を除去するための装置(46)であって、前記切断装置(10)は、請求項1~13のいずれか一項に従って設計および構成されることを特徴とする装置(46)。
【請求項15】
詳細には請求項14に記載の装置(46)を用いて、移送方向Tで供給される肉製品(11)から本質的にV字形の細片(50)を除去するための方法であって、
-移送コンベヤ(47)を用いて前記移送方向Tで前記肉製品(11)を移送するステップと、
-前記肉製品(11)の特有の特性を検出するための手段(48)を用いて前記肉製品(11)の前記特有の特性を検出するステップと、
-2つの円形ナイフ(15、16)を有する切断装置(10)を用いて、前記肉製品(11)から前記本質的にV字形の細片(50)を切断するステップであって、角度αを囲む位置で互いに実質的にV字形に前記2つの円形ナイフ(15、16)を設定し、前記特性の関数として前記角度αの大きさを設定するステップと
を有し、
-前記V字形細片(50)を切断するとき、制御機器(49)を用いて、決定された前記特性の関数として前記制御装置(10)を制御する
方法において、
両方の前記円形ナイフ(15、16)により前記肉製品(11)の切断を同時に遂行するような手法で、前記2つの円形ナイフ(15、16)は、前記移送方向Tで移送される前記肉製品(11)に同時に打ち当たること、ならびに前記角度αの前記大きさの前記設定は、両方の前記円形ナイフ(15、16)を同期して調節することにより排他的に行われることを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を切断するように設計および構成された、2つのナイフユニットを割り付けたナイフキャリアを有する切断装置であって、各ナイフユニットは、円形ナイフと、回転中心軸M1、M2を中心にして円形ナイフを回転するように駆動するための駆動装置とを備え、2つの円形ナイフは、本質的に角度αを囲む位置で互いにV字形に設定され、ナイフキャリア上にナイフユニットを調節可能に配列することにより角度αの大きさを設定することが可能な切断装置に関する。
【0002】
本発明はまた、移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための装置であって、処理すべき肉製品を移送方向Tで移送するための移送コンベヤと、肉製品の特有の特性を検出するための手段と、肉製品から本質的にV字形の細片を切断するための切断装置と、決定された特性の関数として切断装置を制御するための制御機器とを備える装置に関する。
【0003】
本発明はさらに、詳細には請求項14に記載の装置を用いて、移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための方法であって、移送コンベヤを用いて移送方向Tで肉製品を移送するステップと、肉製品の特有の特性を検出するための手段を使用して肉製品の特有の特性を検出するステップと、2つの円形ナイフを有する切断装置を用いて肉製品から本質的にV字形の細片を切断するステップとを備え、2つの円形ナイフは、角度αを囲む位置で互いに本質的にV字形に設定され、角度αの大きさは、特性の関数として設定され、切断装置は、特性の関数としてV字形細片を切断するとき、制御機器を用いて制御される方法に関係する。
【背景技術】
【0004】
そのような切断装置および装置は、食品加工業で、好ましくはV字形細片を肉製品から切断すべき処理で使用される。詳細には、さらにまた明示的に魚を含む肉を処理するとき、たとえば移送表面または移送コンベヤの上に置かれている魚の切り身から製品細片を切断するために、そのような切断装置を使用する。この目的のために、処理すべき肉製品と切断装置の間で相対的移動が行われる。たとえば肉製品の上方で切断装置を携帯型機器として動かす間、肉製品が静止している可能性がある。しかしながら通常、好ましくは、肉製品は、切断装置を肉製品と動作接続状態にすることができるように、切断装置を(移送方向で)固定して位置決めする移送経路に沿って、移送方向Tで肉製品を移送する移送コンベヤの上に置かれている。
【0005】
たとえば通常は肉製品が、好ましくは魚の切り身などの平坦な製品が置かれている回転駆動コンベヤベルトを移送コンベヤとして使用する。製品の特有の特性を決定するための手段を使用して、製品が切断装置に到達する前にこれらの特性を決定する。特性の決定とは、たとえば肉製品の大きさ、位置、分布、および向きに関して、たとえば脂肪の細片、血合い肉を伴う細片、骨、もしくは骨の細片、または他の望ましくない細片、たとえば血斑などを伴う肉を検出および決定することを意味する。決定は通常、たとえばカメラ、X線機器、センサ、測定アームなどを用いて行われ、それに応じて、決定された特性に基づき、または決定された特性の関数として、詳細にはさらにまた切断の実行中に、切断装置を個々に制御するために制御機器を用いて、収集したデータ/情報を処理および評価する。したがって、切断装置は、望ましくないV字形細片を除去するときに重要な役割を果たす。
【0006】
たとえばデンマーク公開特許第200400450(L)号明細書で開示されるような、公知の切断装置の場合、円形ナイフを移送方向Tで互いに片寄らせて一方を他方の背後に配列する。換言すれば、円形ナイフは、移送方向Tで見たとき、回転中心軸の一方が他方の背後に置かれ、その結果、円形ナイフは、移送方向Tで移送された肉製品に順々に打ち当たる、すなわち時間遅れを伴う。したがって、その結果、互い違いの切断になり、これは、切断中に製品の位置/場所が変化する危険性が存在することを意味する。換言すれば、処理すべき肉製品の中に円形ナイフを空間的かつ時系列に互い違いに挿入することにより、円形ナイフを片寄らせて配列することにより製品にトルクを加えるので、移送コンベヤ上で製品がねじれる結果となる。これは、最終的に切込みに、したがって切断品質に影響を及ぼす。さらに、公知の解決手段では、円形ナイフを互いに独立して枢動させることができる。一方ではこれは、円形ナイフの位置/場所に関しては円形ナイフの接触点Bが変動することにつながり、そのうえ、円形ナイフの異なる設定/調節に起因して非対称なV字形が得られる。円形ナイフの接触点Bは、2つの円形ナイフが互いにV字形に設定される点、または円形ナイフにより規定される平面E1、E2が交差する点である。したがって、接触点Bは、実際の接触点ではなく、距離が最小の地点である。他方では、2つの円形ナイフを独立して枢動させることを再現することは困難であり、その結果、調節の結果は、それぞれの場合で操作者に依存する。公知の切断装置の別の不利な点は、ナイフキャリアおよびナイフユニットを調節するための駆動装置をナイフキャリア自体の上に配列しなければならないこことであり、これは最終的に、追加重量をさらにまた移動させなければならないことを意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】デンマーク公開特許第200400450(L)号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明の目的は、対称的で正確な製品切断を確実にする小型切断装置を作り出すことである。本目的はさらに、対応する装置および方法を提案することからなる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本目的は、互いに対する、2つの回転中心軸M1、M2の片寄りVが移送方向Tでゼロに等しく、かつ2つのナイフユニットが互いに同期して排他的に調節可能であるように設計および構成されるという点で、本明細書で以下に言及するタイプの切断装置により達成される。ゼロに等しい片寄りVは、2つの円形ナイフの回転中心軸M1、M2が移送方向Tに対して片寄りがないことを、すなわち、処理すべき肉製品を円形ナイフが同期して同時に打ち当たるような手法で、2つの円形ナイフの回転中心軸M1、M2が移送方向Tでゼロに等しいと考えられる距離で並んでいることを表す。同期して排他的にということは、2つのナイフユニットが互いに直接または間接的に連結しており、または互いに動作接続状態にあり、その結果、時間および制御変数に関しては等しく釣り合いのとれた両方のナイフユニット調節を常に確実にすることを意味する。一方のナイフユニットの調節は、必然的に他方のナイフユニットの調節につながり、逆もまた同様である。この場合、同期してとは、たとえば垂直中心軸または垂直回転軸Dに対して調節を対称的に行わなければならないことを必ずしも意味するわけではない。特徴のこの組合せは、処理すべき肉製品をねじる、または移動させる危険性を回避し、または少なくともこの危険性を大きく低減し、その結果、意のままに再現することができる、対称的で正確な切断が得られる。
【0010】
特に好ましい開発形態では、各ナイフユニットは、両方のナイフユニットを同期して枢動させるために別個の位置決め体上に配列され、各位置決め体は、歯車装置を伴う湾曲した位置決めレールを有し、湾曲した位置決めレールを伴う2つの位置決め体は、ナイフキャリア上に搭載され、対応する歯車装置は、互いの方を向く。円形ナイフの接点Bが不変な同期した調節は、湾曲した位置決めレールを伴う位置決め体により特に簡単に接触するように実現される。これにより、対称なV字形切込みからなる切断が確実になる。
【0011】
有利には,歯車装置を有する2つの湾曲した位置決めレールの間に共通駆動スプロケットを配列し、前記駆動スプロケットは、両方の位置決めレールと動作接続状態にあり、駆動装置は、駆動スプロケットに割り当てられる。駆動スプロケットは、駆動装置を用いて両方向に駆動することができ、その結果、対称に切断するために角度αを正確に同期して設定することができる。共通中心駆動スプロケットは必然的に、ナイフユニットを調節するときの同期を確実にする。
【0012】
本発明によれば、2つの位置決め体、したがってナイフユニットは、共通枢動中心軸Sを有する。想像上の枢動軸としての共通枢動中心軸Sに起因して、円形ナイフの接点Bは、不変な位置で、すなわち枢動中心軸S上で、信頼できるように強制的に保持される。
【0013】
好ましい実施形態は、位置決め体が、ナイフキャリア上に配列されている湾曲した経路に沿って誘導される軸受体を有することを特徴とする。この実施形態は、安全で正確な角度α設定を確実にする。
【0014】
本発明によれば、湾曲した経路の半径は、湾曲した位置決めレールの半径に一致する。この幾何学的調節により、特に正確で安全な手法で2つのナイフユニットを正確に同期して枢動させることが確実になる。
【0015】
有利には、軸受体は、位置決め体ごとに4つのローラ要素を備え、4つのローラ要素のうち、2つのローラ要素は、湾曲した経路の上側で誘導され、2つのローラ要素は、湾曲した経路の下側で誘導される。これは、角度αを正確に設定および調節するために、ナイフキャリア上に位置決め体を安全にゆらぎなしに搭載/誘導することを確実にする。
【0016】
2つの円形ナイフの接点Bは、好ましくは角度αの大きさにかかわりなく、円形ナイフの位置に関して不変である。特に好ましくは、湾曲した位置決めレールの枢動中心軸S上に、かつ湾曲した経路の中心軸M上に、2つの円形ナイフの接点Bを配置する。これは、すでに記述した利点をさらに強化する。
【0017】
好ましい開発形態は、歯車装置の反対側にある位置決め体および位置決めレールにそれぞれ載り、かつナイフキャリア上に配列された追加ガイドローラを提供することを特徴とする。「に載る」という用語は、ガイドローラと位置決めレールの間で接触することだけではなく、ガイドローラから位置決めレールまで短い距離だけ離してガイドローラを誘導することも指す。これは位置決め体の安全で正確な誘導を、したがって正確で対称的な製品切断を達成する。
【0018】
特に有利には、円形ナイフの駆動装置を用いて円形ナイフを互いに独立して駆動してよい。これは、2つの円形ナイフの切断速度と回転方向の両方を個々に変動させることができるようにする。
【0019】
特に好ましくは、垂直方向を向く回転軸Dを中心に回転可能なように、および/または移送平面Eに垂直に上下に垂直方向に移動可能なように、および/または移送平面Eに平行に移送方向Tに対して横方向に前後に水平方向に移動可能なようにナイフキャリアを設計するような手法で、複数の移動軸を有するロボット機構にナイフキャリアを取り付ける。たとえば、ロボット機構としてロボットアームを使用してよい。さらにまたいわゆるデルタロボットなどのような他の機構を使用してよい。本発明による切断装置に起因して、すなわち、切断装置とロボット機構の組合せに起因して、個々の切断を簡単かつ正確に行うことができ、その結果、対称なV字形切断を再現可能に保証する。
【0020】
特に好ましくは、ロボット機構は、追加で駆動スプロケットを駆動するための軸を有し、駆動スプロケット用駆動装置は、軸に割り当てられる。その結果、すべての(位置決め)駆動装置は、固定したフレーム架台を有し、すなわち、ナイフキャリア自体の上に配列されず、その結果、移動させなければならない質量はほとんどない。
【0021】
本目的はまた、請求項1~13のいずれか一項に従って切断装置を設計および構成するという点で、本明細書で以後言及するタイプの装置により達成される。
【0022】
本目的は、肉製品の切断を両方の円形ナイフにより同時に遂行するような手法で、2つの円形ナイフが移送方向Tで移送される肉製品に同時に打ち当たるという点で、ならびに角度αの大きさの設定が両方の円形ナイフを同期して調節することにより排他的に行われるという点で、本明細書で以後言及するステップを有する方法によりさらに達成される。
【0023】
ここから生じる利点については、切断装置に関連してすでに記述しており、このため、繰り返しを避けるために、関係がある一節について言及する。
【0024】
切断装置のさらに役立つ、および/または有利な特徴および開発形態、ならびに移送方向Tで供給される肉製品から本質的にV字形の細片を除去するための装置および方法は、従属請求項および本明細書から明らかになる。切断装置および装置の特に好ましい実施形態について、添付図面を参照してより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】前面上方から斜めの斜視図での、切断装置の概略図である。
図2】急角度の位置(小さな角度α)に円形ナイフがある、移送方向Tで見た、図1による切断装置の正面図である。
図3】浅い角度の位置(大きな角度α)に円形ナイフがある、移送方向Tで見た、図1による切断装置の正面図である。
図4図1による切断装置の上面図である。
図5図1による切断装置の、下からの図である。
図6図1による切断装置の側面図である。
図7】ロボット機構上に配列された、図1による切断装置である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図に示す切断装置は、たとえばカラフトマスまたはマグロで、皮をはいだ魚の切り身から血合い肉片(いわゆる血合い肉)を除去するために使用される。しかしながら、本発明による切断装置は、脂肪の細片、または骨の細片、または肉の細片、または家きんなどの他の肉製品から得られる、製品の望ましくない細片を除去するために、同じ手法で使用される。
【0027】
図示する切断装置10は、移送方向Tで供給される肉製品11から本質的にV字形の細片50を切断するように設計および構成され、2つのナイフユニット13、14を割り付けたナイフキャリア12を有し、各ナイフユニット13、14は、円形ナイフ15、16と、回転中心軸M1、M2を中心にして円形ナイフ15、16を回転するように駆動するための駆動装置17、18とを備え、2つの円形ナイフ15、16は、角度αを囲む位置で実質的に互いにV字形に設定され、ナイフキャリア12上にナイフユニット13、14を調節可能に配列することにより角度αの大きさを設定することが可能である。
【0028】
この切断装置10は、本発明によれば、互いに対する、2つの回転中心軸M1、M2の片寄りVが移送方向Tでゼロに等しく、かつ2つのナイフユニット13、14が互いに同期して排他的に調節可能であるように設計および構成されるということを特徴とする。2つの回転中心軸M1、M2の、片寄りのない配列は、詳細には図5から明らかになる。2つの回転中心軸M1、M2の基本的位置では、2つの回転中心軸M1、M2は、1つの軸上に並んで配置され、この軸は、理想的意味で移送方向Tに対して横方向に整列する。2つのナイフユニット13、14を同期して調節できることは、単一のナイフユニット13、14を他方のナイフユニット13、14なしに調節することができないことを表す。
【0029】
単独で、または互いに組み合わせて取り上げるとき、以下で記述する特徴および開発形態は、好ましい実施形態を例示する。特許請求の範囲および/もしくは本明細書および/もしくは図面で要約される特徴、または共通の実施形態で記述される特徴はまた、上記で記述した切断装置10をさらにまた機能的に独立した手法で展開することができることが明示的に指摘される。
【0030】
特に好ましくは、2つの円形ナイフ15、16は、ナイフキャリア12の回転軸Dに対してあらゆる位置で(詳細には図2および図3を参照のこと)常に対称的である。この場合、角度αは等分割されて、α1=α2である。したがって、回転軸Dは、角度αに対する角の2等分線を形成する。任意選択で、2つの円形ナイフ15、16はまた、回転軸Dに対して非対称に整列されてよい。すなわち、α1はα2に等しくない。このことより、この場合、回転軸Dによりもはや形成されない角の2等分線に対して同期して調節することは、相変わらず影響を受けない。
【0031】
例示する実施形態では、ナイフキャリア12は、キャリアプレート20を伴う平坦な輪郭19をしている。しかしながら、たとえばフレームなどの形をとる、ナイフキャリア12の他の設計もまた使用することができる。ナイフキャリア12上に配列され、好ましくは解放可能なように搭載されたナイフユニット13、14は、それぞれに円形ナイフ15、16、およびそれぞれに駆動装置17、18を備える。円形ナイフ15、16用駆動装置17、18は、たとえば圧縮空気モータまたは電気モータであってよい。駆動装置17、18から円形ナイフ15、16への動力伝達は、たとえば歯付きベルトまたは歯車列を介して行われてよい。しかしながら、他の駆動概念および歯車概念もまた使用することができる。
【0032】
ナイフキャリア12上にナイフユニット13、14を調節可能に配列することに起因して、角度αは、好ましくは170°~45°の間で、特に好ましくは160°~85°の間で調節可能である。調節は、好ましくは無段階に実現される。円形ナイフ15、16を枢動させるときに肉製品11を移動させる、および/またはねじることによる、肉製品11での影響を低減するために、円形ナイフ15、16の直径をできるだけ小さく選ぶ。
【0033】
任意選択で、各ナイフユニット13、14は、両方のナイフユニット13、14を同期して枢動させるために別個の位置決め体21、22上に配列され、各位置決め体21、22は、歯車装置25、26を伴う湾曲した位置決めレール23、24を有し、湾曲した位置決めレール23、24を伴う2つの位置決め体21、22は、ナイフキャリア12に搭載され,対応する歯車装置25、26は、互いの方を向く。この実施形態では、ナイフキャリア12は、2つの位置決め体21、22の間でサンドイッチのように配列される。ナイフユニット13、14は、たとえば位置決め体21、22上のねじを用いて解放可能なように搭載される。歯車装置25、26を伴う位置決めレール23、24の代わりに、さらにまた他の位置決め機構、たとえば歯車構造物または位置決めレバーなどを使用してよい。
【0034】
共通駆動スプロケット27は、歯車装置25、26を有する2つの湾曲した位置決めレール23、24の間に配列され、両方の位置決めレール23、24と動作接続状態にあり、駆動装置28は、駆動スプロケット27に割り当てられる。駆動装置28は、駆動スプロケット27に直接に、またはたとえば歯付きベルトもしくは歯車列を介して間接的に接続されてよい。以下で記述する好ましい実施形態では、駆動装置28は、動力伝達のための軸29を介して駆動スプロケット27に接続される。駆動スプロケット27の歯車装置は、位置決めレール23、24の歯車装置25、26に直接に係合する。位置決めレール23、24は、たとえばねじ30を用いて位置決め体21、22に解放可能なように搭載される。これにより、たとえば摩耗の場合、またはピッチが修正された異なる歯車装置のために、位置決めレール23、24を容易に置換できるようになる。
【0035】
2つの位置決め体21、22、したがってナイフユニット13、14は、共通枢動中心軸Sを有する。枢動中心軸Sは、詳細には図2および図3で見ることができる。円形ナイフ15、16は、共通枢動中心軸Sに起因して同期して調節される。枢動中心軸Sは、2つの円形ナイフ15、16の接点Bと一致する。換言すれば、円形ナイフ15、16の接点Bは、枢動中心軸S上に位置する。2つの円形ナイフ15、16の接点Bは、2つの円形ナイフ15、16の衝突をちょうど防止する最短距離の地点である。枢動中心軸Sおよび接点Bは、それらの位置/場所に関しては円形ナイフ15、16の位置とは無関係であり、したがって、角度αの大きさにかかわりなく不変であり、図示する実施形態では、切断装置10の回転軸D上にある(詳細には、図2および図3を参照のこと)。
【0036】
言及したように、位置決め体21、22は、ナイフキャリア12に搭載される。この目的のために、位置決め体21、22は、自身を湾曲した経路33、34に沿って誘導する軸受体31、32を有し、前記湾曲した経路33、34は、ナイフキャリア12上に配列される。湾曲した経路33,34は、好ましくはたとえばねじ35を用いてナイフキャリア12に解放可能なように搭載される。ナイフキャリア12は、さらには経路33、34の間でサンドイッチのように配列される。湾曲した経路33、34の曲率は、湾曲した位置決めレール23、24の曲率に一致する。それに応じて、湾曲した経路StおよびLは、互いに平行に伸びる。枢動中心軸Sから始まり、位置決めレール23、24の半径はRStであり、一方では、中心軸Mから始まる経路33、34の半径はRLであり、ここで、RSt>RLである(詳細には、図2を参照のこと)。2つの円形ナイフ15、16の接点Bは、湾曲した位置決めレール23、24の枢動中心軸Sと湾曲した経路33、34の中心軸Mの両方の上に位置する。
【0037】
各軸受体31、32は、位置決め体21、22ごとに4つのローラ要素36、37;38、39を備え、4つのローラ要素36、37;38、39のうち、2つのローラ要素36、38は、湾曲した経路33、34の上側で誘導され、2つのローラ要素37、39は、湾曲した経路33、34の下側で誘導される。位置決め体21、22は、ローラ要素36、37;38、39の数および配列に起因して、ナイフキャリア12に安全かつ正確に搭載および誘導される。ローラ要素36、37;38、39は、好ましくは、たとえばねじを用いて位置決め体21、22に解放可能なように搭載される。任意選択で、追加ガイドローラ40、41を提供する。好ましくはナイフキャリア12上に、たとえばキャリアプレート20の領域内にガイドローラ40、41を配列する。ガイドローラ40、41は、位置決め体21、22、および歯車要素25、26の反対側にある位置決めレール23、24にそれぞれ載り、この場合、位置決めレール23、24からガイドローラ40、41までの距離が短い誘導を、「に載る」と記述する。ローラ要素36~39の数はまた、変動してよい。たとえば、2つのローラ要素は、経路33、34の上側で誘導されてよく、一方のローラ要素は、経路33、34の下側で誘導されてよく、逆もまた同様である。たとえば、ローラ要素36~39の代わりにさらにまた滑り軸受を使用してよい。
【0038】
駆動装置17、18を各円形ナイフ15、16に割り当てることについては、上記ですでに記述した。その結果、円形ナイフ15、16をそれらの駆動装置17,18を用いて互いに独立して駆動することができる。これにより、円形ナイフ15、16を同じ方向に、または好ましくは反対方向に駆動することができるようになる。駆動速度はまた、異なるように選択されてよい。しかしながら、好ましくは両方の円形ナイフ15、16に関して駆動速度を同一になるように選択する。
【0039】
切断装置10は、好ましくは肉製品11から切断した細片50を抽出するための吸引ユニット(明示的に図示せず)を有する。吸引ユニットはとりわけ、おおよそ円形ナイフ15、16の接点Bにある、吸引ユニットの吸引開口部を用いて誘導される吸引パイプ、および吸引パイプを接続する真空ユニットを含む。
【0040】
特に好ましくは、垂直方向を向く回転軸Dを中心にして回転可能なように、および/または移送平面Eに垂直に上下に垂直方向に(たとえば図2および図3によればY方向に)移動可能なように、および/または移送平面Eに平行に移送方向Tに対して横方向に前後に水平に(たとえば図2図5によればX方向に)移動可能なようにナイフキャリア12を設計するような手法で、複数の移動軸を有するロボット機構42にナイフキャリア12を取り付ける。ロボット機構42は、移動軸に沿って切断装置10を位置決めするための調節移動を実行するための複数の駆動装置43、44、45を備える。それに加えて、ロボット機構42はまた、ナイフユニット13、14の調節移動のために駆動スプロケット27を駆動するための軸29を駆動する駆動装置28を備えてよい。ナイフキャリア12はまた、たとえば移送方向T(Z方向)にさらに移動を実現するために、直列位置決め模倣物または平行運動学機構上に配列されてよい。
【0041】
すでに言及したように、切断装置10を別個の構成要素として使用してよい。しかしながら、切断装置10は、上記で記述する手法では、すなわち、ロボット機構42の有無にかかわらず、好ましくは移送方向Tで供給される肉製品11から本質的にV字形の細片50を除去するための装置46の一部であり、装置46は、移送方向Tで処理すべき肉製品11を移送するための移送コンベヤ47と、肉製品11の具体的特性を検出するための手段48と、肉製品11から本質的にV字形の細片50を切断するための切断装置10と、決定された特性の関数として切断装置10を制御するための制御機器49とを備える。
【0042】
装置46は、本発明によれば、請求項1~13のいずれか一項に従って、すなわち異なる実施形態で切断装置10についてこれまで記述したことに従って切断装置10が設計および構成されることを特徴とする。
【0043】
移送コンベヤ47は、好ましくは回転可能に駆動されるコンベヤベルトである。コンベヤベルトは、図示しない駆動装置を用いて間欠的に、または好ましくは連続的に駆動される。肉製品11は、除去すべき細片50、たとえばカラフトマスまたはマグロの場合、切り身の長手方向に広がって伸びる、除去すべき血合い肉の細片50が、さらにまたおおよそ移送方向Tで整列するような手法で、移送方向Tで肉製品11の長手方向に広がって整列する。肉製品11をこの向きで切断装置10に供給する。肉製品11の特有の特性を検出するための手段48は、移送方向Tで切断装置10の上流に配列される。
【0044】
特性の決定は、たとえば肉製品の大きさ、位置、分布、および向きに関して、たとえば、脂肪の細片、血合い肉を伴う細片50、骨、もしくは骨の細片、または他の望ましくない細片、たとえば血斑などを伴う肉を検出および決定することを意味する。決定は通常、たとえばカメラ、X線機器、センサ、測定アームなどを用いて行われ、それに応じて、決定された特性に基づき、または決定された特性の関数として、および詳細には切断実行中に、切断装置10を個々に制御するために、制御装置49を用いて、収集したデータ/情報を処理および評価する。
【0045】
好ましくはロボット機構42を筐体またはフレームに取り付ける。したがって、好ましい実施形態では、一方では切断装置10を位置決めするための、および他方ではナイフユニット13、14を調節するためのすべての駆動装置43、44、45、および28を、固定したフレーム架台を用いて配列する。好ましくは、すべての駆動装置43~45および28を、任意選択で評価ユニットおよび/またはメモリニットをさらにまた含んでよい制御機器49に接続する。特性を検出するための手段48もまた、制御機器49に接続する。それに加えて、移送コンベヤ47用駆動装置をさらにまた制御機器49に接続する可能性は依然としてある。
【0046】
本発明による方法について、図面に基づき以下でより詳細に説明する。
【0047】
移送方向Tで供給される肉製品11から本質的にV字形の細片50を除去するために本方法を使用する。特に好ましくは、魚の切り身から血合い肉の細片50を除去する/切断するために本方法を使用する。方法は以下のステップを備える。
【0048】
移送コンベヤ47を用いて移送方向Tで肉製品11を移送する。この目的のために、肉製品11を移送コンベヤ47上に平らに置き、移送方向Tで肉製品11が長手方向に広がった状態で移送する。移送中、肉製品11の特有の特性を検出するための手段48の下方に沿って肉製品11を誘導する。手段48を使用して、肉製品11の特有の特性を決定する。その後、2つの円形ナイフ15、16を有する切断装置10を用いて、肉製品11から本質的にV字形の細片50を切断し、角度αを囲む位置で実質的に互いにV字形に2つの円形ナイフ15、16を設定し、特性の関数として角度αの大きさを設定する。切断前および/または切断中に設定を行ってよい。したがって、V字形細片50を切断するとき、制御機器49を用いて、決定された特性の関数として切断装置10を制御する。
【0049】
本方法は、本発明によれば、両方の円形ナイフ15、16により肉製品11の切断を同時に遂行するような手法で、移送方向Tで移送される肉製品11を2つの円形ナイフ15、16が同時に打ち当たること、ならびに両方の円形ナイフ15、16を同期して調節することにより角度αの大きさの設定を排他的に行うことを特徴とする。最後に、共通駆動スプロケット47を用いて2つのナイフユニット13、14および円形ナイフ15、16をそれぞれ互いに連結し、その結果、必然的に、同期した調節が確実になる。これは、別個の円形ナイフ15、16を個々に独立して調節することを排除する。
【0050】
特に好ましくは、請求項1~13のいずれか一項に記載の切断装置10を使用する、請求項14に記載の装置46を用いて本方法を実行する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】