(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-01
(54)【発明の名称】大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法及びその架設方法
(51)【国際特許分類】
E01D 21/00 20060101AFI20220125BHJP
E01D 2/04 20060101ALI20220125BHJP
【FI】
E01D21/00
E01D2/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021536362
(86)(22)【出願日】2020-05-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-12-22
(85)【翻訳文提出日】2021-06-18
(86)【国際出願番号】 CN2020090405
(87)【国際公開番号】W WO2020233501
(87)【国際公開日】2020-11-26
(31)【優先権主張番号】201910438594.7
(32)【優先日】2019-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521269702
【氏名又は名称】チャイナ レールウェイ ナンバー2 エンジニアリング グループ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHINA RAILWAY NO.2 ENGINEERING GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.16, Tongjin Rd., Jinniu Dist. Chengdu, Sichuan 610031 CHINA
(71)【出願人】
【識別番号】521269713
【氏名又は名称】シンユン エンジニアリング カンパニー オブ チャイナ レールウェイ ナンバー2 エンジニアリング グループ カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】XINYUN ENGINEERING COMPANY OF CHINA RAILWAY NO.2 ENGINEERING GROUP CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1,Changfu Rd., Jinniu Dist. Chengdu, Sichuan 610031 CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】特許業務法人梶・須原特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イエ ユィセン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジェンナン
(72)【発明者】
【氏名】パン チュァンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】リン グオホイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン モンチァン
(72)【発明者】
【氏名】リー シロン
(72)【発明者】
【氏名】リー チャオ
(72)【発明者】
【氏名】ワン チァン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ジェンジュン
(72)【発明者】
【氏名】リー ダー
(72)【発明者】
【氏名】タン ハオシェン
【テーマコード(参考)】
2D059
【Fターム(参考)】
2D059AA08
2D059BB39
2D059CC03
2D059DD02
2D059DD03
2D059DD04
(57)【要約】
本発明は、大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法及びその架設方法を開示する。桁の橋への直上吊り上げ施工方法は、橋梁線路上において、橋脚の未施工個所をいくつか残し、そして残された橋脚の未施工個所にリフトステーションと桁吊り上げ台座とを施工し、橋脚の長手方向中心線に沿って橋脚の両側にクレーン走行レールを施工し、クレーンを取り付ける。待機箱桁を運搬し桁吊り上げ台座上に載置する。クレーンが桁吊り上げ台座の直上まで走行し、待機箱桁を橋面高度まで吊り上げる。架設予定の上部構造位置までクレーンを長手方向に移動させ、待機箱桁を架設する。さらに、桁運搬車が橋桁架設機と協働して箱桁の架設を完了させ、運搬架設設備をクレーンで橋から吊り下ろし、運搬架設設備を橋の下方で方向転換させる。上記工程を繰り返し、反対方向の箱桁の架設を全部完了させる。残りの待機箱桁をクレーンで橋に吊り上げ、リフトステーション及び設備吊り上げ範囲内の橋脚を施工し、残りの待機箱桁を架設予定の上部構造位置にクレーンで直接架設する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法であって、
リフトステーションを施工する工程であって、橋梁線路上において、橋脚の未施工個所をいくつか残し、そして残された橋脚の未施工個所にリフトステーションを施工し、前記リフトステーション内に複数の桁吊り上げ台座を設置し、橋脚の長手方向中心線に沿って橋脚の両側にクレーン走行レールを施工し、クレーンを取り付ける工程S1と、
前記クレーンによって箱桁を直接架設する工程S2とを含み、
前記工程S2が、
待機箱桁を運搬し前記桁吊り上げ台座上に載置する工程S21と、
前記クレーンが前記桁吊り上げ台座の直上まで走行し、前記待機箱桁を橋面高度まで吊り上げる工程S22と、
架設予定の上部構造位置まで前記クレーンを長手方向に移動させ、前記待機箱桁を架設する工程S23とを含んでいることを特徴とする大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法。
【請求項2】
前記工程S1において、前記リフトステーションのスパン中心線と橋脚中心線とを重なり合わせ、前記桁吊り上げ台座をリフトステーションの中に設置することを特徴とする請求項1に記載の大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法。
【請求項3】
前記工程S1において、前記クレーン走行レールに、前記リフトステーション及びその前後それぞれ3スパン分の橋を少なくとも含む範囲をカバー可能とさせることを特徴とする請求項1に記載の大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法。
【請求項4】
前記工程S1において、橋脚の未施工個所の数を運搬架設設備の外形寸法によって決めることを特徴とする請求項1に記載の大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法。
【請求項5】
前記工程S23の後に、
前記工程S21から前記工程S23までを繰り返し、前記クレーンが直接架設した箱桁の合計寸法が運搬架設設備の外形寸法より大きくなるまで、次の待機箱桁を架設する工程S24をさらに含み、
前記工程S24の後に、
前記クレーンによって前記運搬架設設備を橋に吊り上げる工程であって、
桁運搬車が橋桁架設機を前記リフトステーションまで運搬する工程S31と、
前記クレーンが前記橋桁架設機と前記桁運搬車をそれぞれ橋に吊り上げ、そして前記工程S2で架設した箱桁の上に配置する工程S32とを含む工程S3と、
クレーンによって箱桁を橋に吊り上げる工程であって、
運搬機で待機箱桁を運搬し前記桁吊り上げ台座上に載置する工程S41と、
前記クレーンが前記桁吊り上げ台座の直上まで走行し、そして前記待機箱桁を前記桁運搬車の積載高度まで吊り上げる工程S42と、
前記桁運搬車の直上まで前記クレーンを長手方向に移動させ、そして待機箱桁を前記桁運搬車に配置する工程S43とを含む、工程S4とをさらに含んでいることを特徴とする請求項1-4のいずれか1項に記載の大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法。
【請求項6】
前記工程S3において、前記桁運搬車の中心線と線路中心線が大体重なり合うように、前記桁運搬車の斜行機能を利用して前記桁運搬車の中心線を調整することを特徴とする請求項5に記載の大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法。
【請求項7】
大トン数箱桁の架設方法であって、
リフトステーションを施工する工程であって、橋梁線路上において、橋脚の未施工個所をいくつか残し、そして残された橋脚の未施工個所にリフトステーションを施工し、前記リフトステーション内に複数の桁吊り上げ台座を設置し、橋脚の長手方向中心線に沿って橋脚の両側にクレーン走行レールを施工し、クレーンを取り付ける工程S1と、
前記クレーンによって箱桁を直接架設する工程であって、
待機箱桁を運搬し桁吊り上げ台座上に載置する工程S21と、
前記クレーンが前記桁吊り上げ台座の直上まで走行し、前記待機箱桁を橋面高度まで吊り上げる工程S22と、
架設予定の上部構造位置まで前記クレーンを長手方向に移動させ、前記待機箱桁を架設する工程S23と、
前記工程S21から前記工程S23までを繰り返し、前記クレーンが直接架設した箱桁の合計寸法が運搬架設設備の外形寸法より大きくなるまで、次の待機箱桁を架設する工程S24とを含む、工程S2と、
クレーンによって運搬架設設備を橋に吊り上げる工程であって、
桁運搬車が橋桁架設機を前記リフトステーションまで運搬する工程S31と、
前記クレーンが前記橋桁架設機と前記桁運搬車をそれぞれ橋に吊り上げ、そして前記工程S2で架設した箱桁の上に配置する工程S32とを含む、工程S3と、
前記クレーンによって箱桁を橋に吊り上げる工程であって、
運搬機で待機箱桁を運搬し前記桁吊り上げ台座上に載置する工程S41と、
前記クレーンが前記桁吊り上げ台座の直上まで走行し、そして前記待機箱桁を前記桁運搬車の積載高度まで吊り上げる工程S42と、
前記クレーンを前記桁運搬車の直上まで長手方向に移動させ、そして待機箱桁を前記桁運搬車に配置する工程S43とを含む、工程S4と、
前記桁運搬車が前記橋桁架設機と協働して、箱桁の架設を完了させる工程であって、前記橋桁架設機を架設予定の上部構造位置まで長手方向に移動させ、前記桁運搬車が待機箱桁を前記橋桁架設機まで運搬する工程S5と、
同じ方向の箱桁の架設が全部完了するまで、前記工程S4から前記工程S5までを繰り返し、次の待機箱桁を架設する工程S6と、
前記クレーンで前記運搬架設設備を橋から吊り下ろす工程であって、
前記桁運搬車で前記橋桁架設機を前記リフトステーション付近の箱桁の上に運搬する工程S71と、
前記クレーンで前記橋桁架設機と前記桁運搬車をそれぞれ橋から吊り下ろす工程S72とを含む、工程S7と、
前記橋桁架設機と前記桁運搬車を橋の下方で方向転換させる工程S8と、
前記工程S2から前記工程S7までを繰り返し、反対方向の箱桁の架設を全部完了させ、前記運搬架設設備を橋から吊り下ろす工程S9と、
橋脚の未施工個所の範囲内にある全ての待機箱桁を前記クレーンで橋に吊り上げ、架設済み箱桁上に載置する工程S10と、
橋脚の未施工個所を施工する工程S11と、
橋脚の未施工個所の範囲内にある待機箱桁を架設予定の上部構造位置に前記クレーンで直接架設し、橋全体の大トン数箱桁の架設施工を完了させる工程S12とを含んでいることを特徴とする大トン数箱桁の架設方法。
【請求項8】
大トン数箱桁の架設方法であって、
前記工程S2では、前記クレーンで橋梁の上り下り両方向の箱桁を架設し、前記リフトステーションの両側とも複数の箱桁の架設工事を完了させ、前記クレーンで直接架設する各方向の箱桁の合計寸法を前記運搬架設設備の外形寸法より大きくし、
前記工程S3では、前記クレーンで2組の前記運搬架設設備を上り下り両方向の箱桁の上に吊り上げ、
前記工程S4では、前記クレーンで吊り上げた箱桁を方向が異なる2つの前記桁運搬車の上にそれぞれ配置し、
前記工程S5では、各方向の前記桁運搬車が対応する前記橋桁架設機と協働して箱桁の架設を完了させ、
前記工程S6では、上り下り両方向の箱桁の架設が全部完了するまで、前記工程S4から前記工程S5までを繰り返し、次の待機箱桁を架設し、
前記工程S7では、前記運搬架設設備を2組とも橋から吊り下ろし、前記工程S8と前記工程S9を省略することを特徴とする請求項7に記載の大トン数箱桁の架設方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、橋梁工事の技術分野に属し、特に大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法及びその架設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄筋コンクリートのプレキャスト大トン数箱桁の架設施工の従来方法は、一つ目が、橋に上がる仮設道路を作り、桁運搬設備がプレキャストヤードで橋桁を載せた後、仮設道路に沿って橋面まで運行する方法である。二つ目が、専用リフトステーションを設置し、大スパンのクレーンで運搬架設設備を側方から吊り上げ、そして鉄筋コンクリートのプレキャスト箱桁を橋に吊り上げる方法である。
【0003】
仮設道路を作り桁運搬設備を橋に上げる方法は、以下のような欠点がある。仮設道路は橋の中央線から引き出され、隣接するセクションの施工に影響を与えてしまう。橋面から地面までの高度差が大きく、桁運搬設備の登坂能力によって制限されるため、道路が長く、臨時工事の量が大きく、コストが高い。プレキャストヤード内に桁積み載せ専用設備を設置する必要がある。潮間帯の軟弱地盤上での道路づくりは極めて困難で、工事終了後の復元費用も極めて高い。リフトステーションを設置し、設備及び桁を側方から橋に吊り上げる方法は、大スパンの吊り上げ設備が必要で、土地使用面積が大きく、使用リスクが高いという欠点がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、従来技術に存在する上記の欠点を克服する、大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法及びその架設方法を提供する。
【0005】
上記の発明の目的を実現するために、本発明では以下の技術的解決手段を提供する。
【0006】
大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法は、以下の工程を含む。
【0007】
リフトステーションを施工する工程であって、橋梁線路上において、橋脚の未施工個所をいくつか残し、そして残された橋脚の未施工個所にリフトステーションを施工し、前記リフトステーション内に複数の桁吊り上げ台座を設置し、橋脚の長手方向中心線に沿って橋脚の両側にクレーン走行レールを施工し、クレーンを取り付ける、工程S1と、
クレーンによって箱桁を直接架設する工程S2である。工程S2は、
運搬機が待機箱桁を運搬し桁吊り上げ台座上に載置する工程S21と、
クレーンが桁吊り上げ台座の直上まで走行し、前記待機箱桁を橋面高度まで吊り上げる工程S22と、
架設予定の上部構造位置までクレーンを長手方向に移動させ、前記待機箱桁を架設する工程S23と、を含む。
【0008】
従来技術は、リフトステーションを橋梁線路の一側に設置し、側方からクレーンで箱桁を吊り上げて、横移動させて橋に吊り上げる方法、略して側方桁吊り上げ方法である。それに対し、本願はリフトステーションを橋梁線路の下方に直接設置し、クレーン走行レールを橋梁線路に緊密に隣接させて橋脚の両側に設置し、待機箱桁を線路下方に直接置き、クレーンを利用して直接橋に吊り上げる方法、略して直上桁吊り上げ方法である。したがって、側方桁吊り上げに対し、本発明に記載の直上桁吊り上げは、リフトステーションを橋梁線路の下方に直接設置し、土地使用の面積を大きく節約し、そしてクレーン走行レールを橋梁線路に緊密に隣接させて設置することができ、クレーンのスパンが大きく減らされ、設備の安定性にも有利である。
【0009】
本発明に記載の大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法は、大スパン設備の代わりに、スパンの小さい設備を利用し工事を完了させる。リフトステーションを橋脚の長手方向中心線に設置し、土地使用の面積を節約し、施工コストを減らし、設備の安定性に有利であり、設備の使用リスクを減らし、作業効率を上げることができる。
【0010】
好ましくは、前記工程S1において、前記リフトステーションのスパン中心線と橋脚中心線とを重なり合わせ、前記桁吊り上げ台座をリフトステーションの中に設置する。
【0011】
好ましくは、前記工程S1で、前記クレーン走行レールは、前記リフトステーション及びその前後それぞれ3スパン分の橋を少なくとも含む範囲をカバーし、これによってクレーンがリフトステーションの両側において箱桁架設を行えることを保証する。
【0012】
好ましくは、前記工程S1において、運搬架設設備がクレーンを介してスムーズに橋に上がれるように、橋脚の未施工個所の数を運搬架設設備の外形寸法によって決める。
【0013】
好ましくは、前記工程S23の後に、
工程S21から工程S23までを繰り返し、クレーンが直接架設した箱桁の合計寸法が運搬架設設備の外形寸法より大きくなるまで、次の待機箱桁を架設する工程S24をさらに含み、
前記工程S24の後に、
クレーンによって運搬架設設備を橋に吊り上げる工程であって、
桁運搬車が橋桁架設機をリフトステーションまで運搬する工程S31と、
クレーンが橋桁架設機と桁運搬車をそれぞれ橋に吊り上げ、そして前記工程S2で架設した箱桁の上に配置する工程S32とを含む、工程S3と、
クレーンによって箱桁を橋に吊り上げる工程であって、
運搬機で待機箱桁を運搬し桁吊り上げ台座上に載置する工程S41と、
クレーンが桁吊り上げ台座の直上まで走行し、そして待機箱桁を桁運搬車の積載高度まで吊り上げる工程S42と、
桁運搬車の直上までクレーンを長手方向に移動させ、そして待機箱桁を前記桁運搬車に配置する工程S43とを含む、工程S4とをさらに含む。
【0014】
本発明は、クレーンを利用して運搬架設設備を橋に吊り上げ、クレーンと運搬架設設備を組み合わせて使用し、桁運搬車を介して、クレーンが吊り上げた箱桁を前方に運搬して作業し、これによって橋全長の箱桁をすべて橋に吊り上げることを実現できる。
【0015】
好ましくは、前記工程S3で、桁運搬車の中心線と線路中心線が大体重なり合うように、桁運搬車の斜行機能を利用して桁運搬車の中心線を調整する。
【0016】
本発明では、大トン数箱桁の架設方法をさらに開示し、以下の工程を含む。
【0017】
リフトステーションを施工する工程であって、橋梁線路上において、橋脚の未施工個所をいくつか残し、そして残された橋脚の未施工個所にリフトステーションを施工し、前記リフトステーション内に複数の桁吊り上げ台座を設置し、橋脚の長手方向中心線に沿って橋脚の両側にクレーン走行レールを施工し、クレーンを取り付ける、工程S1と、
クレーンによって箱桁を直接架設する工程であって、
運搬機が待機箱桁を運搬し桁吊り上げ台座上に載置する工程S21と、
クレーンが桁吊り上げ台座の直上まで走行し、前記待機箱桁を橋面高度まで吊り上げる工程S22と、
架設予定の上部構造位置までクレーンを長手方向に移動させ、前記待機箱桁を架設する工程S23と、
工程S21から工程S23までを繰り返し、クレーンが直接架設した箱桁の合計寸法が運搬架設設備の外形寸法より大きくなるまで、次の待機箱桁を架設する工程S24とを含む、工程S2と、
クレーンによって運搬架設設備を橋に吊り上げる工程であって、
桁運搬車が橋桁架設機をリフトステーションまで運搬する工程S31と、
クレーンが橋桁架設機と桁運搬車をそれぞれ橋に吊り上げ、そして前記工程S2で架設した箱桁の上に配置する工程S32とを含む、工程S3と、
クレーンによって箱桁を橋に吊り上げる工程であって、
運搬機で待機箱桁を運搬し桁吊り上げ台座上に載置する工程S41と、
クレーンが桁吊り上げ台座の直上まで走行し、そして待機箱桁を桁運搬車の積載高度まで吊り上げる工程S42と、
クレーンを桁運搬車の直上まで長手方向に移動させ、そして待機箱桁を前記桁運搬車に配置する工程S43とを含む、工程S4と、
桁運搬車が橋桁架設機と協働して、箱桁の架設を完了させる工程であって、橋桁架設機を架設予定の上部構造位置まで長手方向に移動させ、桁運搬車が待機箱桁を橋桁架設機に運搬する工程S5と、
同じ方向の箱桁の架設が全部完了するまで、工程S4から工程S5までを繰り返し、次の待機箱桁を架設する工程S6と、
クレーンで運搬架設設備を橋から吊り下ろす工程であって、
桁運搬車で橋桁架設機をリフトステーション付近の箱桁の上に運搬する工程S71と、
クレーンで橋桁架設機と桁運搬車をそれぞれ橋から吊り下ろす工程S72とを含む工程S7と、
橋桁架設機と桁運搬車を橋の下方で方向転換させる工程S8と、
工程S2から工程S7までを繰り返し、反対方向の箱桁の架設を全部完了させ、運搬架設設備を橋から吊り下ろす工程S9と、
橋脚の未施工個所の範囲内にある全ての待機箱桁をクレーンで橋に吊り上げ、架設済み箱桁上に載置する工程S10と、
橋脚の未施工個所を施工する工程S11と、
橋脚の未施工個所の範囲内にある待機箱桁を架設予定の上部構造位置にクレーンで直接架設し、橋全体の大トン数箱桁の架設施工を完了させる工程S12である。
【0018】
本発明に記載の大トン数箱桁の架設方法は、直上桁吊り上げの施工方法を採用し、橋桁架設機と桁運搬車とを併用して、橋全体の大トン数箱桁の架設施工を完了させるものである。設備の設置と撤去に有利で、リフトステーションの占用面積を減らし、施工コストを減らす。
【0019】
好ましくは、前記工程S2では、クレーンで橋梁の上り下り両方向の箱桁を架設し、クレーンで直接架設する各方向の箱桁の合計寸法が運搬架設設備の外形寸法より大きくなるように、リフトステーションの両側とも複数の箱桁の架設工事を完了させ、
工程S3では、前記クレーンで2組の運搬架設設備を上り下り両方向の箱桁の上に吊り上げ、
工程S4では、クレーンで吊り上げた箱桁を方向が異なる2つの桁運搬車の上にそれぞれ配置し、
工程S5では、各方向の桁運搬車が対応する橋桁架設機と協働して箱桁の架設を完了させ、
工程S6では、上り下り両方向の箱桁の架設が全部完了するまで、工程S4から工程S5までを繰り返し、次の待機箱桁を架設し、
工程S7では、運搬架設設備を2組とも橋から吊り下ろし、前記工程S8と工程S9を省略する。
【0020】
2組の運搬架設設備を利用し、橋梁の両方向(上り方向と下り方向)の箱桁の架設施工を同時に行い、作業効率を大きく向上させ、施工時間を節約できる。
【0021】
従来の技術と比較し、本発明の有益な効果は以下のとおりである。
【0022】
(1)設備の設置と撤去に有利であり、リフトステーションの占用面積を減らし、施工コストが減少する。
(2)設備のスパンを小さくし、設備全体の重量を軽くし、設備買い入れ費用が減少する。
(3)設備の安定性に有利であり、設備の使用リスクを減らし、作業効率が上がる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】
図1は本発明の実施例1における大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法のフロー概略図である。
【
図2】
図2は本発明におけるリフトステーションの構造概略図である。
【
図3】
図3は本発明において運搬機が待機箱桁を運搬し桁吊り上げ台座上に載置する概略図である。
【
図4】
図4は本発明においてクレーンが桁吊り上げ台座の直上まで走行し、待機箱桁を橋面高度まで吊り上げる概略図である。
【
図5】
図5は本発明において架設予定の上部構造位置までクレーンを長手方向に移動させ、待機箱桁を架設する概略図である。
【
図6】
図6は本発明の実施例2における大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法のフロー概略図である。
【
図7】
図7は本発明において桁運搬車が橋桁架設機をリフトステーションまで運搬する概略図である。
【
図8】
図8は本発明においてクレーンが桁運搬車を吊り上げる概略図である。
【
図9】
図9は本発明においてクレーンが橋桁架設機を吊り上げる概略図である。
【
図10】
図10は本発明において桁運搬車が橋桁架設機を前方に運搬して作業する概略図である。
【
図11】
図11は本発明においてクレーンが待機箱桁を桁運搬車に配置する概略図である。
【
図12】
図12は本発明の実施例3における大トン数箱桁の架設方法のフロー概略図である。
【
図13】
図13は本発明において桁運搬車が待機桁箱を前方に運搬して作業する概略図である。
【
図14】
図14は本発明の実施例4における大トン数箱桁の架設方法のフロー概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、実験例及び具体的な実施形態により、本発明についてさらに詳細な説明を行う。ただし、本発明の上記主題の範囲が以下の実施形態に限定されると理解すべきではなく、本発明の内容に基づいて実現される技術はいずれも本発明の範囲に属する。
【0025】
<実施形態1>
図1に示すように、大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法は、以下の工程を含む。
【0026】
S1:リフトステーション2を施工する。
図2に示すように、橋梁線路上において、複数の橋脚1を未施工個所として残し、そして残された橋脚1の未施工個所に、リフトステーション2のスパン中心線とM型の橋脚1の中心線が重なり合うようにリフトステーション2を施工する。リフトステーション2内において、複数の桁吊り上げ台座3を設置する。リフトステーション2の中に設置された桁吊り上げ台座3は橋梁線路の直下に位置する。橋脚1の長手方向中心線に沿って、橋脚1の両側にリフトステーション2及びその前後それぞれ3スパン分の橋を少なくとも含む範囲をカバーするクレーン走行レール4を施工し、クレーン走行レール4にクレーンを設置する。運搬機が走行できるように、リフトステーション2付近で運搬機通路5を残して施工する。
【0027】
S2:クレーン6によって箱桁を直接架設する。以下の3つの工程を含む。
S21:
図3に示すように、運搬機が待機箱桁7を運搬し桁吊り上げ台座3上に載置する。
S22:
図4に示すように、クレーン6が桁吊り上げ台座3の直上まで走行し、待機箱桁7を橋面高度まで吊り上げる。
S23:
図5に示すように、架設予定の上部構造位置までクレーン6を長手方向に移動させ、待機箱桁7を架設する。
【0028】
<実施形態2>
図6に示すように、本実施形態では、大トン数箱桁の橋への直上吊り上げ施工方法を開示し、施工工程は、実施形態1のすべての工程を含み、工程S23の後にさらに、以下の工程を含む。
S24:工程S21から工程S23までを繰り返し、クレーン6が直接架設した箱桁の合計寸法が、橋桁架設機と桁運搬車の長さ及び幅を含む運搬架設設備の外形寸法より大きくなるまで、同じ方向の次の待機箱桁7を架設する。
【0029】
S3:クレーン6によって運搬架設設備を橋に吊り上げる。以下の2つの工程を含む。
S31:
図7に示すように、桁運搬車9で橋桁架設機10をリフトステーション2まで運搬し、桁運搬車9の中心線と線路中心線が大体重なり合うように、桁運搬車9の斜行機能を利用して桁運搬車9の中心線を調整する。
S32:
図8-
図9に示すように、クレーン6が橋桁架設機10と桁運搬車9をそれぞれ橋に吊り上げ、工程S2で架設済み箱桁8の上に配置し、そして
図10に示すように、桁運搬車9が橋桁架設機10を前方に運搬して作業する。
【0030】
S4:クレーン6によって箱桁を橋に吊り上げる。以下の3つの工程を含む。
S41:
図3に示すように、運搬機が待機箱桁7を運搬し桁吊り上げ台座3上に載置する。
S42:クレーン6が桁吊り上げ台座3の直上まで走行し、待機箱桁7を桁運搬車の積載高度まで吊り上げる。
S43:
図11に示すように、クレーン6を桁運搬車の直上まで長手方向に移動させ、そして待機箱桁7を桁運搬車9に配置する。
【0031】
<実施形態3>
図12に示すように、実施形態2に記載の工程S1-工程S4を含む大トン数箱桁の架設方法であって、以下の工程を含む。
S5:桁運搬車9が橋桁架設機10と協働して、箱桁の架設を完了させる。
図13に示すように、橋桁架設機10を架設予定の上部構造位置まで長手方向に移動させ、桁運搬車9が待機箱桁7を橋桁架設機10まで運搬し、橋桁架設機10と協働して、箱桁の架設を完了させる。
S6:同じ方向の箱桁の架設が全部完了するまで、工程S4から工程S5までを繰り返し、次の待機箱桁を架設する。
S7:クレーンで運搬架設設備を橋から吊り下ろす。以下の2つの工程を含む。
S71:桁運搬車で橋桁架設機をリフトステーション付近の箱桁の上に運搬する。
S72:クレーンで橋桁架設機と桁運搬車をそれぞれ橋から吊り下ろす。
S8:橋桁架設機と桁運搬車を橋の下方で方向転換させる。
S9:工程S2から工程S7までを繰り返し、反対方向の箱桁の架設を全部完了させ、運搬架設設備を橋から吊り下ろす。
S10:残りの待機箱桁(橋脚の未施工個所の範囲内にある待機箱桁)を全部クレーンで橋に吊り上げ、架設済み箱桁上に載置する。
S11:橋脚の未施工個所を施工する。
S12:残りの待機箱桁(橋脚の未施工個所の範囲内にある待機箱桁)を架設予定の上部構造位置にクレーンで直接架設し、橋全体の大トン数箱桁の架設施工を完了させる。
【0032】
<実施形態4>
図14に示すように、大トン数箱桁の架設方法であって、以下の工程を含む。
【0033】
S1:リフトステーション2を施工する。
図2に示すように、橋梁線路上において、複数の橋脚1を未施工個所として残し、そして残された橋脚1の未施工個所に、リフトステーション2のスパン中心線とM型の橋脚1の中心線が重なり合うようにリフトステーション2を施工する。リフトステーション2内において、複数の桁吊り上げ台座3を設置する。リフトステーション2の中に設置された桁吊り上げ台座3は橋梁線路の直下に位置する。橋脚1の長手方向中心線に沿って、橋脚1の両側にリフトステーション2及びその前後それぞれ3スパン分の橋を少なくとも含む範囲をカバーするクレーン走行レール4を施工し、クレーン走行レール4にクレーンを設置する。運搬機が走行できるように、リフトステーション2付近で運搬機通路5を残して施工する。
【0034】
S2:クレーン6によって箱桁を直接架設する。以下の4つの工程を含む。
S21:
図3に示すように、運搬機が待機箱桁7を運搬し桁吊り上げ台座3上に載置する。
S22:
図4に示すように、クレーン6が桁吊り上げ台座3の直上まで走行し、待機箱桁7を橋面高度まで吊り上げる。
S23:
図5に示すように、架設予定の上部構造位置までクレーン6を長手方向に移動させ、待機箱桁7を架設する。
S24:工程S21から工程S23までを繰り返し、クレーン6がそれぞれの方向で直接架設した箱桁の合計寸法が、橋桁架設機と桁運搬車の長さ及び幅を含む運搬架設設備の外形寸法より大きくなるまで、橋梁の上り下り両方向の待機箱桁7を架設し、リフトステーション2の両側に複数の箱桁の架設作業を完了させる。
【0035】
S3:クレーン6で2組の運搬架設設備を橋に吊り上げる。以下の2つの工程を含む。
S31:
図7に示すように、桁運搬車9で橋桁架設機10をリフトステーション2まで運搬し、桁運搬車9の中心線と線路中心線が大体重なり合うように、桁運搬車9の斜行機能を利用して桁運搬車9の中心線を調整する。
S32:
図8-
図9に示すように、クレーン6が橋桁架設機10と桁運搬車9をそれぞれ橋に吊り上げ、工程S2で架設済み箱桁8の上に配置し、そして
図10に示すように、桁運搬車9が橋桁架設機10を前方に運搬して作業する。この工程では、クレーン6が2組の運搬架設設備を上り下り両方向の架設済箱桁8の上に吊り上げる。
【0036】
S4:クレーン6によって箱桁を橋に吊り上げる。以下の3つの工程を含む。
S41:
図3に示すように、運搬機が待機箱桁7を運搬し桁吊り上げ台座3上に載置する。
S42:クレーン6が桁吊り上げ台座3の直上まで走行し、待機箱桁7を桁運搬車の積載高度まで吊り上げる。
S43:
図11に示すように、クレーン6を桁運搬車の直上まで長手方向に移動させ、そして待機箱桁7を異なる方向の2つの桁運搬車9に配置する。
S5:桁運搬車9が橋桁架設機10と協働して、箱桁の架設を完了させる。
図13に示すように、橋桁架設機10を架設予定の上部構造位置まで長手方向に移動させ、桁運搬車9は待機箱桁7を橋桁架設機10まで運搬し、橋桁架設機10と協働して箱桁の架設を完了させる。この工程では、各方向の桁運搬車9が橋桁架設機10と協働して箱桁の架設を完了させ、橋梁の上り下り両方向の箱桁の架設が完了する。
S6:上り下り両方向の箱桁の架設が全部完了するまで、工程S4から工程S5までを繰り返し、次の待機箱桁を架設する。
S7:クレーンによって2組の運搬架設設備を橋から吊り下ろす。以下の2つの工程を含む。
S71:桁運搬車で橋桁架設機をリフトステーション付近の箱桁の上に運搬する。
S72:クレーンで橋桁架設機と桁運搬車をそれぞれ橋から吊り下ろす。
S8:残りの待機箱桁(橋脚の未施工個所の範囲内にある待機箱桁)を全部クレーンで橋に吊り上げ、架設済み箱桁上に載置する。
S9:橋脚の未施工個所を施工する。
S10:残りの待機箱桁(橋脚の未施工個所の範囲内にある待機箱桁)を架設予定の上部構造位置にクレーンで直接架設し、橋全体の大トン数箱桁の架設施工を完了させる。
【0037】
上記実施形態は、本発明を説明するためのものであって、本発明に記載の技術的解決手段を限定するものではない。上記実施形態を参照しながら本発明について詳細に説明したが、本発明は上記具体的な実施形態に限定されない。したがって、本発明に対し修正又は同等置換を行い、発明の趣旨と範囲を逸していない、いかなる技術的解決手段及び改善はすべて本発明の請求範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0038】
1-橋脚、2-リフトステーション、3-桁吊り上げ台座、4-クレーン走行レール、5-運搬機通路、6-クレーン、7-待機箱桁、8-架設済み箱桁、9-桁運搬車、10-橋桁架設機
【手続補正書】
【提出日】2021-06-18
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
大トン数箱桁の架設方法であって、
リフトステーションを施工する工程であって、橋梁線路上において、橋脚の未施工個所をいくつか残し、そして残された橋脚の未施工個所にリフトステーションを施工し、前記リフトステーション内に複数の桁吊り上げ台座を設置し、橋脚の長手方向中心線に沿って橋脚の両側にクレーン走行レールを施工し、クレーンを取り付ける工程S1と、
前記クレーンによって箱桁を直接架設する工程であって、
待機箱桁を運搬し桁吊り上げ台座上に載置する工程S21と、
前記クレーンが前記桁吊り上げ台座の直上まで走行し、前記待機箱桁を橋面高度まで吊り上げる工程S22と、
架設予定の上部構造位置まで前記クレーンを長手方向に移動させ、前記待機箱桁を架設する工程S23と、
前記工程S21から前記工程S23までを繰り返し、前記クレーンが直接架設した箱桁の合計寸法が運搬架設設備の外形寸法より大きくなるまで、次の待機箱桁を架設する工程S24とを含む、工程S2と、
クレーンによって運搬架設設備を橋に吊り上げる工程であって、
桁運搬車が橋桁架設機を前記リフトステーションまで運搬する工程S31と、
前記クレーンが前記橋桁架設機と前記桁運搬車をそれぞれ橋に吊り上げ、そして前記工程S2で架設した箱桁の上に配置する工程S32とを含む、工程S3と、
前記クレーンによって箱桁を橋に吊り上げる工程であって、
運搬機で待機箱桁を運搬し前記桁吊り上げ台座上に載置する工程S41と、
前記クレーンが前記桁吊り上げ台座の直上まで走行し、そして前記待機箱桁を前記桁運搬車の積載高度まで吊り上げる工程S42と、
前記クレーンを前記桁運搬車の直上まで長手方向に移動させ、そして待機箱桁を前記桁運搬車に配置する工程S43とを含む、工程S4と、
前記桁運搬車が前記橋桁架設機と協働して、箱桁の架設を完了させる工程であって、前記橋桁架設機を架設予定の上部構造位置まで長手方向に移動させ、前記桁運搬車が待機箱桁を前記橋桁架設機まで運搬する工程S5と、
同じ方向の箱桁の架設が全部完了するまで、前記工程S4から前記工程S5までを繰り返し、次の待機箱桁を架設する工程S6と、
前記クレーンで前記運搬架設設備を橋から吊り下ろす工程であって、
前記桁運搬車で前記橋桁架設機を前記リフトステーション付近の箱桁の上に運搬する工程S71と、
前記クレーンで前記橋桁架設機と前記桁運搬車をそれぞれ橋から吊り下ろす工程S72とを含む、工程S7と、
前記橋桁架設機と前記桁運搬車を橋の下方で方向転換させる工程S8と、
前記工程S2から前記工程S7までを繰り返し、反対方向の箱桁の架設を全部完了させ、前記運搬架設設備を橋から吊り下ろす工程S9と、
橋脚の未施工個所の範囲内にある全ての待機箱桁を前記クレーンで橋に吊り上げ、架設済み箱桁上に載置する工程S10と、
橋脚の未施工個所を施工する工程S11と、
橋脚の未施工個所の範囲内にある待機箱桁を架設予定の上部構造位置に前記クレーンで直接架設し、橋全体の大トン数箱桁の架設施工を完了させる工程S12とを含んでいることを特徴とする大トン数箱桁の架設方法。
【請求項2】
大トン数箱桁の架設方法であって、
前記工程S2では、前記クレーンで橋梁の上り下り両方向の箱桁を架設し、前記リフトステーションの両側とも複数の箱桁の架設工事を完了させ、前記クレーンで直接架設する各方向の箱桁の合計寸法を前記運搬架設設備の外形寸法より大きくし、
前記工程S3では、前記クレーンで2組の前記運搬架設設備を上り下り両方向の箱桁の上に吊り上げ、
前記工程S4では、前記クレーンで吊り上げた箱桁を方向が異なる2つの前記桁運搬車の上にそれぞれ配置し、
前記工程S5では、各方向の前記桁運搬車が対応する前記橋桁架設機と協働して箱桁の架設を完了させ、
前記工程S6では、上り下り両方向の箱桁の架設が全部完了するまで、前記工程S4から前記工程S5までを繰り返し、次の待機箱桁を架設し、
前記工程S7では、前記運搬架設設備を2組とも橋から吊り下ろし、前記工程S8と前記工程S9を省略することを特徴とする請求項
1に記載の大トン数箱桁の架設方法。
【国際調査報告】