(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-02
(54)【発明の名称】電気自動車の充電
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220126BHJP
B60L 53/30 20190101ALI20220126BHJP
B60L 53/68 20190101ALI20220126BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220126BHJP
【FI】
G06Q50/10
B60L53/30
B60L53/68
H02J7/00 P
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021525060
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-05-31
(86)【国際出願番号】 FI2019050840
(87)【国際公開番号】W WO2020115357
(87)【国際公開日】2020-06-11
(32)【優先日】2018-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】520391653
【氏名又は名称】リイケネビルタ オユ/ビルタ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100072604
【氏名又は名称】有我 軍一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100140501
【氏名又は名称】有我 栄一郎
(72)【発明者】
【氏名】ユッシ アーティカリ
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
5L049
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA06
5H125AA01
5H125AC22
5H125BE01
5H125CA18
5H125CC04
5H125CD01
5H125DD02
5H125EE41
5H125EE55
5L049CC11
(57)【要約】
本発明の実施態様においては、コンピューティングデバイスが設けられている。このコンピューティングデバイスは、使用者が決定した少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに自動充電モードを設定するよう構成された使用者固有のデータをメモリ内で記憶するよう構成され、前記情報は、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標を含み、使用者のデバイスから受信した地理的情報に基づいて、使用者の地理的座標を追跡し、使用者の地理的座標と少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標を比較することにより、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションから所定の距離内にあるときを検出し、充電モードが少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに設定されることを使用者に通知し、認証された開始コマンドを少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに送信して、使用者への充電モードを設定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイス(100)であって、
使用者(202)によって決定された少なくとも一つの電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に自動充電モードを設定するよう構成された情報を含む使用者固有のデータをメモリ(104)に格納し、前記情報は、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)の地理的座標を含み、
前記使用者(202)のデバイスから受信した前記地理的情報に基づいて前記使用者(202)の前記地理的座標を追跡し、
前記使用者(202)の前記地理的座標と少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)の前記地理的座標を比較することにより前記使用者(202)が少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から前記所定の距離(A,C)内にあるときを検出し、
前記充電モードが少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に設定される通知をもって前記使用者(202)に通知し、そして、
少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から前記所定の距離(A、C)内に前記使用者(202)を検出することに応答して、前記使用者のために、前記充電モードを自動的に設定するよう、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に認証された前記開始コマンドを送信するよう構成されたことを特徴とするコンピューティングデバイス(100)。
【請求項2】
前記通知に応答して前記使用者(202)からの入力を受信したときに前記充電モードをキャンセルするコマンドを送信するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項3】
前記所定の制限時間内に通知に応答して前記使用者入力が受信されていないときに、認証された前記開始コマンドが送信されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項4】
前記電気自動車が前記所定の制限時間内に前記電気自動車充電ステーションで充電を開始していないときには、前記充電モードをキャンセルするコマンドを送るようさらに構成されたことを特徴とする請求項1-3のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項5】
前記通知は、前記所定の時間内に自動充電が開始される情報と、充電モードをキャンセルするオプションを含むようにしたことを特徴とする請求項1-4のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項6】
前記充電モードが設定された後、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)で充電操作が停止したときに情報を受信し、
前記充電モードをキャンセルし、
そして新しい開始コマンドを送信する前に前記使用者(202)が少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から少なくとも一度前記所定の距離(A)の外に移動したことを決定する、
ようにしたことを特徴とする請求項1-5のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項7】
少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)が前記メモリ(104)に記憶されたリストから決定され、前記リストは、複数の利用可能な前記電気自動車充電ステーション(206)を含むようにしたことを特徴とする請求項1-6のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項8】
前記使用者(202)からの入力を受信し、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、206、208A、208B)を、保存された前記使用者固有のデータに追加するか、または前記データから除去するよう構成したことを特徴とする請求項1-7のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項9】
前記使用者固有データが、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)で前記充電モードを可能にする追加パラメータをさらに含み、前記追加パラメータは、前記充電モードに対する前記所定の制限時間を含むことを特徴とする請求項1-8のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項10】
前記コマンドは、オープンチャージポイントプロトコル、OCPP、オープンスマート充電プロトコル、OSCP、および異なるメーカーのプロトコルの少なくとも一つを含むインターネットベースの通信を使用して送信されることを特徴とする請求項1-9のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項11】
前記座標は、所定の間隔で比較されることを特徴とする請求項1-10のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項12】
前記コンピューティングデバイス(100)が、前記使用者(202)の少なくとも一つの前記電気自動車のGNSS追跡ユニット、前記使用者(202)のウェアラブル、および前記コンピューティングデバイス(100)を用いて、前記使用者(202)の前記地理的座標を追跡するよう、構成されたことを特徴とする請求項1-11のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項13】
請求項1-12のいずれか1項に記載された前記コンピューティングデバイス(100)を含み;
そして少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)が、前記コンピューティングデバイス(100)に通信できるよう結合されることを特徴とする電気自動車用充電システム(200)。
【請求項14】
前記使用者(202)によって決定される少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に前記自動充電モードを設定するよう構成された情報を含む前記使用者固有のデータを前記メモリ(104)に格納し(306)、
前記情報は、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)の前記地理的座標を含み、
前記使用者(202)のデバイスから受信した前記地理的情報に基づいて、前記使用者(202)の前記地理的座標を追跡し(400)、
前記使用者(202)の前記地理的座標と少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)の前記地理的座標を比較することにより、前記使用者(202)が少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から前記所定の距離(A)内にあるときを検出し(404)、
前記充電モードが少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に設定されることを前記使用者(202)に通知し(408)、
そして少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から前記所定の距離(A、C)内に前記使用者(202)を検出したことに応答して、前記使用者のために、前記充電モードを自動的に設定するよう、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に認証された前記開始コマンドを送信する(406)ようにした、
ことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記コンピューティングデバイスで実行されるとき、請求項14に記載の方法を実施するよう構成されたことを特徴とするプログラムコード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電気自動車充電の分野、特に電気自動車充電に構成された方法、コンピューティングデバイスおよびモバイルアプリケーションに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の充電プロセスは、主に使用者が充電のために支払う必要がある充電ステーションで使用されるよう設計されている。
【0003】
したがって、充電ステーションと関連システムは、使用者を識別できる必要がある。また、一部の充電ステーションは、例えば、充電ステーションが住宅協同組合によって所有され、そのため住宅協同組合のメンバーのみによって使用される場合に、アクセスを制限することが望ましい。
【0004】
充電ステーションで電気自動車を充電するには、通常、充電ステーションが無料使用モードに設定されていない場合は、識別が必要である。
【0005】
例えば、使用者が充電ステーションに到着し、充電ケーブルを自身の車両に接続する場合、使用者は充電ステーションにRFIDカードを表示するか、モバイルアプリケーションから充電を開始することによって自分自身を識別できるようになっている。
【0006】
充電ステーションは、次いで身元確認が有効かどうかをバックグラウンドシステムからチェックできるようになっている。その後、充電ステーションが充電操作を開始し、電気自動車が充電を開始する。
【発明の概要】
【0007】
本発明の目的は、電気自動車の充電ステーションで電気自動車の使用者に充電を提供することにある。本発明の目的は、独立した請求の範囲の特徴によって達成できる。いくつかの実施形態は、従属する特許請求の範囲に記載されている。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、コンピューティングデバイスが設けられている。
【0009】
このコンピューティングデバイスは、使用者が決定した少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに自動充電モードを設定するよう構成された情報を含む使用者固有のデータをメモリ内で記憶するよう構成され、前記情報は、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標を含み、使用者のデバイスから受信した地理的情報に基づいて、使用者の地理的座標を追跡し、使用者の地理的座標と少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標を比較することにより、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションから所定の距離内にあるときを検出し、充電モードが少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに設定されることを使用者に通知し、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションから所定の距離内で使用者を検出し、使用者の充電モードを設定するよう、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに認証された開始コマンドを送るようにしている。
【0010】
実施形態は、使用者の操作または追加の特定のハードウェアなしで、さらなる自動予備充電プロセスを可能にしてもよい。自動予備充電プロセスは、使用者の位置に基づいて使用者が操作することなく構成されてもよい。
【0011】
実施形態においては、コンピューティングデバイスは、使用者からの入力が通知に応答して受信されたとき充電モードをキャンセルするコマンドを送信するようにさらに構成されている。
【0012】
実施形態は、使用者が電気自動車を充電する積りがない場合に充電モードをキャンセルすることを可能にしてもよい。
【0013】
実施形態では、加えてあるいは代替的に、認証された開始コマンドは、所定の制限時間内に通知に応答して使用者入力が受信されていない場合に、送信される。
【0014】
実施形態は、通知を受信した後に所定の制限時間内に使用者が操作する場合に、充電モードが開始されないようにしてもよい。
【0015】
実施形態においては、加えてあるいは代替的に、コンピューティングデバイスは、所定の制限時間内に電気自動車充電ステーションで充電を開始していない場合、充電モードをキャンセルするコマンドを送信するよう、さらに構成されている。
【0016】
実施形態は、使用者が充電ステーションに到着していない場合、追加のセキュリティを提供してもよい。さらに、使用者が、例えばそれを忘れることによって、充電を開始していない場合、認証の充電オプションに対してセキュリティが提供されてもよい。
【0017】
実施形態では、加えてあるいは代替的に、通知は、所定の時間内に自動充電が開始される情報および充電モードをキャンセルするオプションを含む。実施形態は、自動化されたプロセスおよびオプトアウトする可能性についての情報を使用者に提供してもよい。
【0018】
実施形態では、加えてあるいは代替的に、コンピューティングデバイスは、充電モードが設定された後、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションで充電操作が停止したとき情報を受信し;充電モードをキャンセルし;そして、使用者が少なくとも一度は、新しい開始コマンドを送信する前に、少なくとも一つの電気自動車の充電ステーションから所定の距離外に移動したことを決定するよう、さらに構成されている。
【0019】
実施例は、充電モードを不必要に設定しないことによってセキュリティを提供してもよい。
【0020】
実施形態は、使用者が少なくとも1つの電気自動車充電ステーションを決定するための利用可能な全ての選択肢を提供することを可能にしてもよい
【0021】
実施形態においては、加えてあるいは代替的に、コンピューティングデバイスは、記憶された使用者固有データから少なくとも1つの電気自動車充電ステーションを追加または除去する使用者からの入力を受け取るように構成される。実施形態は、使用者が自動充電モードを可能にするために自身の選択を変更することを可能にしてもよい。
【0022】
実施形態では、加えてあるいは代替的に、使用者固有のデータは、少なくとも1つの電気自動車充電ステーションで充電モードを可能にする追加パラメータをさらに含み、追加パラメータは、充電モードに対する所定の距離および所定の時間制限の少なくとも1つを含む。実施形態は、使用者が自動充電モードを可能にするよう、基準をカスタマイズまたは追加することを可能にしてもよい。
【0023】
実施形態においては、追加的にあるいは代替的に、コマンドは、オープンチャージポイントプロトコル、OCPP、オープンスマート充電プロトコル、OSCP、および異なるメーカーのプロトコルの少なくとも1つを含むインターネットベースの通信を使用して送信される。実施形態は、製造業者に独立した実装を提供し得る。
【0024】
実施形態では、追加的にあるいは代替的に、座標は、所定の時間間隔で比較される。実施形態は、絶え間ない追跡に基づいて使用者が少なくとも1つの充電ステーションから所定の距離内であることを検出することを可能にしてもよい。
【0025】
実施形態においては、追加的にあるいは代替的に、コンピューティングデバイスは、少なくとも1つの電気自動車のGNSS追跡ユニット、使用者のウェアラブルおよびコンピューティングデバイスを使用して、使用者の地理的座標を追跡するよう構成されている。実施形態は、便利なソースから使用者の位置を受信可能にしてもよい。
【0026】
本発明の第2の態様によれば、電気自動車の充電システムが設けられている。自動電気自動車の充電システムは、第1の態様を有するコンピューティングデバイス;およびピューティングデバイスに通信的に結合される少なくとも一つの電気自動車の充電ステーションを備えている。
【0027】
本発明の第3の態様によれば、方法が提供されている。この方法は、使用者が決定した少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに設定するよう構成された情報を有する使用者固有のデータをメモリに格納することを含み、前記情報は、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標を含み、前記方法は、使用者のデバイスから受信した地理的情報に基づいて、使用者の地理的座標を追跡すること、使用者の地理的座標と少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標を比較することによって使用者が少なくとも一つの電気自動車充電ステーションから所定の距離内にあるときを検出し、充電モードが少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに設定されることを使用者に通知し、そして、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションから所定の距離内で使用者を検出したことに応答して少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに認証された開始コマンドを送信して使用者への充電モードに設定するようにしたこと、を含む。
【0028】
本発明の第4の態様によれば、コンピューティングデバイスで実行した際に第3の態様を有する方法を実行するよう構成されたプログラムコードが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0029】
添付図面は、本発明のさらなる理解が得られ、本明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を示し、その記述をもって発明の主題の原理を説明するのに役立つよう、含められたものである。
【0030】
【
図1】実施形態によるコンピューティングデバイスのブロック図の概略図を示す。
【0031】
【
図2】実施形態による自動充電用システムの情報モデルのブロック図の概略図を示す。
【0032】
【
図3】実施形態において少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに充電モードを設定する概略図を示す。
【0033】
【
図4】実施形態において使用者が自動充電用の充電ステーションを選択した場合における、コンピューティングデバイスのプログラムフローの概略図を示す。
【0034】
【
図5】実施形態において自動的に充電を開始するコンピューティングデバイスのプログラムフローの概略図を示す。
【0035】
【
図6】実施形態において使用者が充電を停止したときのコンピューティングデバイスのプログラムフローの概略図を示す。
【発明の詳細な説明】
【0036】
現在の充電プロセスは、使用者が毎日充電するステーションにとっては最適ではない。
【0037】
例えば、使用者が頻繁に使用される充電ステーションに来て自身の車を充電するために、毎回ポケットからRFIDカードを取り出したり、またはモバイルアプリケーションを開いてスタートを押したりするのは便利ではない。
【0038】
実施形態は、使用者の位置に基づいて使用者が操作することなく、充電の開始を自動的に処理することを可能にし得る。
【0039】
例えば、使用者が充電ステーションに向かって運転しているとき、コンピューティングデバイスは、使用者が充電ステーションに近いということを検出し得る。
【0040】
検出に応答して、コンピューティングデバイスは、使用者が到着する前に特定のステーションで使用者の自動充電を可能にする予備プロセスを実行し得る。
【0041】
したがって、使用者は単にステーションまで運転し、充電ケーブルを接続し、自動的に充電を開始し得る。本実施形態は、追加のハードウェアまたは使用者からの入力を必要としない。本実施形態は、電気自動車の充電を可能にする便利で安全で簡単な方法を提供し得る。
【0042】
図1は、実施形態によるコンピューティングデバイス100のブロック図の概略図を示す。また、コンピューティングデバイス100は、位置情報に基づいて所定の電気自動車充電ステーションでさらなる自動予備充電操作を開始するよう構成し得る。
【0043】
コンピューティングデバイス100は、少なくとも一つの処理ユニット102と、少なくとも一つのメモリ104を有する。
【0044】
少なくとも一つのメモリ104は、プログラム命令を含み、少なくとも一つのプロセッサ102で実行された場合、コンピューティングデバイス100は、少なくとも一つのメモリ104において、使用者によって決定された少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに自動充電モードを設定する情報を含む使用者固有のデータを記憶するようにしている。
【0045】
記憶された情報は、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標を含む。自動充電モードは、例えば認証などのプロセスを自動化することによって、充電が自動的に開始されるモードである。
【0046】
言い換えれば、自動充電モードは、充電ケーブルを接続することに応じて電気エネルギー伝達前に必要な自動化プロセスを含み、そこでは、プロセスは使用者からの入力なしに開始される。
【0047】
自動充電モードが充電ステーションに設定されている場合、充電ステーションは、コンピューティングデバイスによって自動的に充電モードに設定されることができる。
【0048】
また、コンピューティングデバイス100は、使用者のデバイスから受信した地理的情報に基づいて使用者の地理的座標を追跡するよう構成されている。
【0049】
この装置は、コンピューティングデバイス100または使用者の電気自動車などの他の任意のデバイス内に含んでもよい。
【0050】
コンピューティングデバイス100は、使用者の地理的座標と少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標とを比較することによって、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションから所定の距離内にあるときを検出するよう構成されている。
【0051】
コンピューティングデバイスは、使用者が少なくとも一つの充電ステーションから所定の距離内であることを検出した場合、コンピューティングデバイスは、充電モードが少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに設定される通知をもって使用者に通知するよう構成されている。
【0052】
また、コンピューティングデバイスは、使用者への充電モードを設定するよう少なくとも一つの電気自動車充電ステーションに認証された開始コマンドを送信するよう構成されている。
【0053】
充電モードは、例えば、予備充電プロセスが実施され、充電ステーションが電気自動車を充電する準備ができているモードである。充電ステーションが充電の準備が整うと、このことは、電気自動車がワイヤレスで、または充電ケーブルを介して充電ステーションに接続されるとすぐに電気エネルギーが電気自動車に転送されることを、意味している。
【0054】
電気自動車を充電するための開始プロセス(例えば予備プロセス)は、使用者からの入力が必要とされないので、使用者にとって自動的かつ便利である。
【0055】
充電を開始するのに必要なプロセスは、使用者の位置に基づいてバックグラウンドで自動的に処理され、トリガされてもよい。
【0056】
使用者の視点からは、使用者が充電ケーブルを電気自動車に設置したり、ワイヤレス充電スポットに移動すると、自動的に充電が開始されるように見える。なぜなら、ステーションでプロセスを開始するときまたは使用者がステーションに充電しに行くと決めた際に使用者からの入力操作が不要だからである。
【0057】
使用者の位置は、コンピューティングデバイス100によって、例えば、少なくとも一つの電気自動車のGNSS追跡ユニット、使用者のウェアラブル、およびコンピューティングデバイス100を用いることによって、追跡される。
【0058】
使用者の追跡された地理的座標は、所定の時間間隔で少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの地理的座標と比較されてもよい。
【0059】
これらの地理的座標は、例えば、30秒毎または1分間に1回ずつ常時比較され、使用者が少なくとも一つの電気自動車充電ステーションの所定距離内にあるときを検出する。
【0060】
この検出に応答して、コンピューティングデバイス100は、使用者への少なくとも一つの通知および少なくとも一つの充電ステーションへの認証された開始コマンドを送信する。
【0061】
コンピューティングデバイス100は、オープンチャージポイントプロトコル、OCPP、オープンスマート充電プロトコル、OSCP、および異なるメーカーのプロトコルの少なくとも一つを含むインターネットベースの通信を使用して、コマンドを送信する。
【0062】
このコンピューティングデバイス100は、使用者入力が通知に応答して受信されたときに、充電モードをキャンセルするコマンドを送信するようにさらに構成される。
【0063】
前記通知は、例えば、充電モードが所定の時間内に開始される情報および充電モードをキャンセルするオプションを含んでいる。
【0064】
使用者入力は、例えば、使用者が仮想ボタンを押し、物理的なボタンを押し、ログアウトし、音声コマンドを与え、画面をタップする少なくとも一つをしたことに応答して、受信される。
【0065】
実施形態では、認証された開始コマンドは、所定の制限時間内の通知に応答して使用者入力が受信されていない場合に、送信される。所定の時間制限は、例えば30秒または5分としてもよい。
【0066】
実施形態では、コンピューティングデバイス100は、所定の制限時間内に電気自動車充電ステーションで充電を開始していない場合に、充電モードをキャンセルするコマンドを送信するよう構成されている。
【0067】
所定の制限時間は、例えば5分または15分としてもよい。コンピューティングデバイス100は、例えば制限時間内に充電ケーブルが接続されていない場合、もしくは、誘導充電が開始されていない場合、または、充電ステーションがワイヤレス充電ステーションである場合において、制限時間内に充電スポットに車両が到着していない場合には、少なくとも一つの電気自動車充電ステーションから情報を受信してもよい。
【0068】
これは、使用者が充電ステーションに到着していない場合に、セキュリティを提供するようにしている。したがって、権限のない使用者は、権限のある使用者を犠牲にして充電できない。
【0069】
実施形態では、コンピューティングデバイス100は、充電モードが設定された後に少なくとも一つの電気自動車充電ステーションで充電操作が停止したときに情報を受信し;充電モードをキャンセルし、そして、使用者が、新しい開始コマンドを送信する前に少なくとも一つの電気自動車の充電ステーションから所定の距離外に少なくとも一度移動したことを決定するよう、構成されている。
【0070】
前記充電モードは、使用者が一度充電ステーションから所定の距離内にある場合に1回のみ設定してもよい。したがって、充電モードは不必要に設定または維持されなくてもよい。これは、さらなるセキュリティを提供し得る。
【0071】
使用者は、メモリ104に記憶されたリストから自動充電モードを有する少なくとも一つの充電ステーションを決定するようにしてもよい。リストは、利用可能な全ての電気自動車充電ステーションを含んでいてもよい。
【0072】
例えば、使用者はリストから一つまたは複数の充電ステーションを自分のお気に入りとして選択してもよい。充電ステーションは、ホームステーションまたは使用者の職場近くの充電ステーションのような頻繁に使用されるステーションであるとして選択されてもよい。使用者は、お気に入りを変更できるようにしてもよい。
【0073】
使用者は、使用者固有のデータに格納されている充電ステーションを追加または削除することができるようにしてもよい。言い換えれば、使用者は、選択した新しい充電ステーションの自動充電モードを設定し、以前に選択した充電ステーションから自動充電モードをキャンセルすることができる。
【0074】
使用者固有のデータは、充電モードを可能にする追加のパラメータをさらに含んでもよい。追加パラメータは、充電モードが設定され得る少なくとも一つの充電ステーションから所定の距離を含んでもよい。
【0075】
追加パラメータは、充電モードに所定の制限時間を含んでもよい。例えば、制限時間は、電気自動車が充電を開始していない間、充電モードを維持できる長さの時間を定義することができる。
【0076】
図2は、実施形態による自動充電用システム200の情報モデルのブロック図の概略図を示す。
【0077】
システム200は、充電管理システム204を含む。充電管理システム204は、
図1のコンピューティングデバイス100を含んでもよい。
【0078】
コンピューティングデバイス100は、例えば、使用者の手で保持されたモバイルデバイス(handheld mobile device)、あるいは使用者の電気自動車の情報システムの一部であってもよい。
【0079】
充電管理システム204は、例えば、コンピューティングデバイス100上で稼働するモバイルアプリケーションを管理してもよい。
【0080】
充電管理システム200は、1人以上の使用者202から情報を受信することができる。例えば、使用者202は、モバイルアプリケーション上にアカウントを作成し、使用者202は、アプリケーションに情報を追加することができるようにしてもよい。
【0081】
充電管理システム200およびコンピューティングデバイス100は、受信した使用者固有のデータをメモリに記憶してもよい。充電管理システム200は、利用可能な電気自動車充電ステーション206のリストをメモリに記憶してもよい。
【0082】
リストは、例えば、充電ステーション206のID、特徴および地理的位置を含んでいてもよい。使用者202は、充電ステーション206のリストから自動充電を有する一つ以上のお気に入りステーション208を選択することができる。
【0083】
使用者202は、例えば、自宅または職場に位置する充電ステーション208で自動充電モードを可能にすることを決定してもよい。使用者202は、自身の選択を変更してもよい。
【0084】
例えば、使用者202が自宅の充電ステーションに自動充電モードを設定し、引越した場合、自身は以前のホーム位置からの自動充電をキャンセルし、新しい家に位置する充電ステーション208で自動充電モードを設定することを欲してもよい。
【0085】
使用者202は、また、自身が頻繁に使用を開始する新しい充電ステーション208で自動充電モードを可能にすることを欲してもよい。
【0086】
図3は、実施形態において少なくとも一つの電気自動車充電ステーション208A、208Bに充電モードを設定する概略図を示す。
【0087】
図3に示す例では、3つの電気自動車充電ステーション208A、208B、206がある。電気自動車の使用者202は、電気自動車充電ステーション208Aおよび208Bに自動充電モードを設定してもよい。
【0088】
使用者202は、コンピューティングデバイス100(
図6に示されていない)が、使用者202によって決定された充電ステーション208A、208Bに充電モードを設定できるようにすることで自動充電モードを設定してもよい。
【0089】
使用者の選択を含む使用者固有のデータは、コンピューティングデバイス100のメモリ104に記憶されてもよい。
【0090】
コンピューティングデバイス100は、例えば、使用者の携帯電話であってもよい。情報は、充電モードを可能にするよう充電ステーション208A、208Bの地理的位置および所定の距離Aを含んでもよい。
【0091】
コンピューティングデバイス100は、使用者202の地理的座標を追跡してもよい。使用者202の地理的座標は、使用者のデバイスから受信した地理的情報に基づいて追跡されてもよい。
【0092】
例えば、使用者202のコンピューティングデバイス100または電気自動車は、GNSSトラッキングユニットを含んでもよい。
【0093】
コンピューティングデバイス100は、使用者202、すなわち使用者の車両が、充電ステーション208A、208Bの少なくとも一つから所定の距離A内にあるときを検出してもよい。
【0094】
コンピューティングデバイス100は、使用者202の位置と充電ステーション208A、208Bの位置を認識しており、例えば所定の時間間隔でこれらの位置を比較する。
【0095】
例えば、使用者202は、充電ステーション208A、208Bおよび206の近傍で運転していてもよい。
【0096】
使用者202は自動充電モードを有するよう充電ステーション208Aおよび208Bのみを選択しているので、コンピューティングデバイス100は使用者202の地理的座標を充電ステーション208A,208Bの地理的座標と比較してもよい。
【0097】
充電ステーション206が選択されていないため、充電モードは使用者202の位置に基づいてステーション206に自動的に設定されることがない。
【0098】
充電ステーション208A、208Bからの使用者202の距離B、Dが所定の距離Aより長いと判断された場合、コンピューティングデバイス100によって何のアクションも行われず、そしていずれの充電ステーション208A、208Bは充電モードに設定されない。
【0099】
したがって、電気自動車を持つ別の使用者203が充電ステーション208A、208Bに到着した場合、この使用者は、充電が開始される前に自分自身を認証しおよび/または支払い情報を提供する必要がある。
【0100】
所定の時間間隔の後、使用者202は、充電ステーション208Aから所定の距離A,C内に到着してもよい。
【0101】
次いで、コンピューティングデバイス100は、充電モードが充電ステーション208Aに例えば2分で設定されることを、例えば、使用者202に通知を送信することによって、使用者202に通知してもよい。
【0102】
また、コンピューティングデバイス100は、使用者202への充電モードを設定するよう、認証された開始コマンドを充電ステーション208Aに送信する。使用者202が充電ステーション208Aに到着すると、使用者202はすでに認証されており、充電ステーション208Aは、使用者202の車両への充電を開始する準備が整っている。
【0103】
プロセスは、位置情報に基づいて自動的に実行されるため、使用者202または特殊なハードウェアからは何の処置も必要とされない。
【0104】
実施形態では、通知は、例えば、使用者202が通り過ぎ、使用者202が自分の車両を充電する意図を持たない場合、使用者が充電モードの設定をキャンセルするオプションを含んでもよい。
【0105】
使用者がオプトアウト(opt out)できること、充電モードを設定するための所定の距離が設定されること、および充電モードを設定できるのは使用者が決定した充電ステーションに限定されることにより、場所基準の充電を使用する際のセキュリティが確保される。
【0106】
図4は、使用者が実施形態において自動充電用の充電ステーションを選択した場合の、コンピューティングデバイス100のプログラムフローの概略図を示す。
【0107】
操作300では、コンピューティングデバイス100は、使用者202に利用可能な全ての電気自動車充電ステーション206のリストを示す。
【0108】
全ての利用可能な電気自動車充電ステーション206のリストは、充電管理システム204の管理者によって管理されてもよい。例えば、コンピューティングデバイス100は、利用可能な充電ステーションの更新されたリストを1日1回または週に1回、管理者から受信して記憶してもよい。
【0109】
全ての利用可能な電気自動車充電ステーション206のリストは、電気自動車充電ステーション206のIDおよび地理的位置を含んでいてもよい。リストは、使用者へのマップとして表示されてもよい。
【0110】
操作302において、使用者202は、自動充電を有するお気に入りとして持ちたいと思う一つまたは複数の充電ステーション208を選択する。
【0111】
実施形態では、使用者202は、また、操作304で充電するための追加のパラメータを入力してもよい。追加パラメータは、例えば、自動充電を可能にする範囲またはタイムアウトを含んでもよい。
【0112】
前記範囲は、例えば、少なくとも一つの充電ステーション208から50メートルまたは200メートルの所定の距離であってもよい。タイムアウトは、例えば5分または15分であってもよい。使用者202によって入力された追加のパラメータは、使用者固有のデータに格納されてもよい。
【0113】
実施形態では、追加のパラメータは、使用者202によって変更されてもよい。実施形態では、追加パラメータは、コンピューティングデバイス100のメモリ104に予め設定されてもよい。
【0114】
操作306では、使用者202によって決定された少なくとも一つの充電ステーション208が、使用者の情報に保存される。コンピューティングデバイス100は、選択を含む使用者固有のデータを格納している。格納されたデータは、一つ以上の電気自動車充電ステーション208に自動充電モードを設定することを可能にする情報を含む。
【0115】
前記情報は、さらに一つまたは複数の充電ステーション208の地理的座標を含む。地理的座標は、充電ステーション206のリスト内で受信され、したがって座標情報は、使用者202によってなされた充電ステーションの選択にも含まれる。
【0116】
図5は、実施形態において自動的に充電モードを開始するコンピューティングデバイス100のプログラムフローの概略図を示す。
【0117】
操作400では、コンピューティングデバイス100は使用者202の位置を定期的にチェックする。コンピューティングデバイス100は、例えば、コンピューティングデバイス100、使用者202のウエラブルまたは電気自動車に搭載されたGPS受信機などのGNSS追跡ユニットを用いて使用者202の地理的座標を追跡してもよい。
【0118】
場所は、所定の時間間隔で、例えば1分または5分毎にチェックされてもよい。実施形態では、所定の時間間隔は、設定された範囲に従って変化してもよい。
【0119】
例えば、自動充電モードを可能にする設定範囲が50メートルの場合、設定範囲が500メートルの場合よりも、位置を頻繁にチェックしてもよい。
【0120】
操作402では、コンピューティングデバイス100は、使用者202が自動充電を有するお気に入りステーション208を有するかどうかのチェックを行う。使用者202が少なくとも一つの充電ステーション208に自動充電モードを設定した場合、コンピューティングデバイス100は操作404に進む。
【0121】
操作404では、コンピューティングデバイス100は、使用者202の現在の地理的位置を、お気に入りの充電ステーション208の地理的位置と比較し、お気に入り充電ステーション208が所定の範囲内にあるかどうかをチェックする。所定の範囲は、例えば100メートルの所定の距離としてもよい。この所定の範囲は、使用者202によって設定されてもよいし、事前に設定されてもよい。
【0122】
使用者202によって決定された充電ステーション208が所定の範囲内に位置することが検出された場合、操作406では、コンピューティングデバイス100は充電モードを設定するために、充電ステーション208に認証された開始コマンドを送信する。
【0123】
操作408では、コンピューティングデバイス100は、充電が開始される旨の通知をもって使用者に通知し、使用者202にオプトアウトする可能性を提供する通知を行う。この通知は、例えば、電気自動車のコンピューティングデバイス100またはインフォテインメントシステム(infotainment system)の画面に表示されてもよい。
【0124】
前記通知は、充電モードが所定の時間内に開始されたことを示す情報を含んでもよい。前記所定時間は、例えば30秒または5分としてもよい。使用者202からの入力が前記通知に応答して受信された場合、コンピューティングデバイス100は、開始コマンドをキャンセルするようにしてもよい。
【0125】
実施形態では、所定時間内に充電ステーション208で充電操作が開始されていない場合、自動充電モードはキャンセルされてもよい。充電操作とは、使用者が充電ケーブルを電気自動車に接続したり、ワイヤレス充電スポットの上に電気自動車を移動したりすることを、指してもよい。
【0126】
実施形態では、通知は、認証された開始コマンドを充電ステーション208に送信する前に送信されてもよい。実施形態では、コンピューティングデバイス100は、使用者入力が受信された場合に充電モードを設定しないよう構成されてもよい。
【0127】
使用者入力は、例えば、使用者202が画面上の仮想ボタンまたは物理ボタンを押したときに、また、画面をタップし、音声コマンドを与え、または使用者がコンピューティングデバイス100上で実行されているアプリケーションプログラムからログアウトしたときに、受け取るようにしてもよい
【0128】
使用者202が充電ステーション208に到着し、例えば充電ケーブルを電気自動車に接続することにより充電操作を開始すると、使用者202がコンピューティングデバイス100によってバックグラウンドで自動的に認証されているので、充電は自動的に開始される。
【0129】
従って、前記充電は、充電ステーションで充電操作を開始するのに必要な使用者の認証のための操作または他のプロセスなしに開始されてもよい。
【0130】
例えば、使用者は充電を開始するために、ステーションやモバイルアプリケーションでボタンを押すなど、充電ステーションで何も選択する必要はない。
【0131】
また、認証が使用者202の追跡位置情報に基づいてバックグラウンドで処理されてよいので、使用者は、ステーションで識別手段を提供する必要はない。使用者は、充電モードを開始するために充電ステーションに単に運転し、使用者からの入力を必要とせずに充電を開始してもよい。
【0132】
実施形態は、自動充電を可能にする便利で安全なソリューションを提供してもよい。さらに、特別なハードウェアは必要とされない。図示されたソリューションは、全ての異なる既存の電気自動車の充電ステーションおよび異なるメーカーの電気自動車に適用可能である。
【0133】
例えば、コマンドは、少なくとも一つのオープン・チャージ・ポイント・プロトコル(OCPP)、オープン・スマート・チャージ・プロトコル(OSCP)、および異なる製造業者の異なるプロトコルからなるインターネット・ベースの通信を使用して、送信されてもよい。
【0134】
図6は、使用者202が実施形態において充電を停止したときのコンピューティングデバイス100のプログラムフローの概略図を示す。
【0135】
操作500では、使用者が充電を停止したときに、コンピューティングデバイス100が情報を受信する。この情報は、例えば、使用者202が充電ステーション208で自身の電気自動車から充電ケーブルを外したのに応答して充電ステーション208から受信されてもよい。
【0136】
操作502では、使用者202が設定された自動充電範囲外に少なくとも1回電気自動車を移動しない限り、コンピューティングデバイス100は自動的に充電を再び可能にしない。
【0137】
使用者202は、コンピューティングデバイス100が再び認証された開始コマンドを送信する前に、充電ステーションから所定の距離外に運転する必要がある。これにより、電気自動車が充電後依然として駐車しているか、または充電ステーション208から離れるよう移動している途中で、認証された開始コマンドが再び送信されるのを防ぐことができる。
【0138】
実施例はさらに、自動充電モードの誤用が、使用者によって決定された充電ステーション208のみに設定することによって防止され、使用者202が充電ステーション208の近くに到着したことを検出した場合に、安全が確保される。
【0139】
例示的な実施形態および態様は、例えば、例示的な実施形態のプロセスを行うことができるサーバ、ワークステーションを含む任意の適切な装置内に含まれ得る。
【0140】
例示的な実施形態は、また、ここに記載された種々のプロセスに関する情報を格納してもよい。
【0141】
実施例は、ソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションロジック、またはソフトウェア、ハードウェアおよびアプリケーションロジックの組み合わせで実施されてもよい。実施例は、ここに記載された種々の方法に関する情報を格納することができる。
【0142】
この情報は、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、RAMなどのような一つ以上のメモリに格納されることができる。一つ以上のデータベースは、実施例を実施するのに使用される情報を格納することができる。
【0143】
データベースは、ここに記載されている一つ以上のメモリまたは格納デバイスに含まれるデータ構造(例えば、レコード、テーブル、アレー、フィールド、グラフ、ツリー、リストなど)を使用して編成してもよい。
【0144】
実施例に関して記載された方法は、一つまたは複数のデータベースにおける実施例のデバイスおよびサブシステムの方法によって収集および/または生成されたデータを格納するための適切なデータ構造を含むことができる。
【0145】
実施例の全部または一部は、一つ以上の汎用プロセッサ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、マイクロコントローラなどを使用して、実施例の教えに従ってプログラムされ、コンピュータおよび/またはソフトウェア技術の当業者によって理解されるように、便利に実施されることができる。
【0146】
適切なソフトウェアは、ソフトウェア技術の当業者によって理解されように、実施例の教えに基づいて通常のスキルのプログラマーによって容易に準備することができる。
【0147】
加えて、実施例は、電気技術に熟練した者によって理解されるように、アプリケーション固有の集積回路の準備によって、または、従来のコンポーネント回路の適切なネットワークを相互接続することによって、実施することができる。
【0148】
したがって、実施例は、ハードウェアおよび/またはソフトウェアの特定の組み合わせに限定されない。実施例は、コンピュータ可読媒体の任意の一つまたは複数の組み合わせに保存され、例えば実施形態のコンポーネントを制御するため、実施例のコンポーネントを駆動するため、実施例のコンポーネントが人間の使用者と相互に関連することを可能にするため、等のソフトウェアを含むことができる。
【0149】
このようなコンピュータ読み取り可能なメディアは、さらに、実施例の実施において行う処理の全部または一部(処理が分散される場合)を行うコンピュータプログラムを含むことができる。
【0150】
実施例のコンピュータコードデバイスは、スクリプト、解釈可能なプログラム、ダイナミックリンクライブラリ(DLL)、ジャバクラスおよびアプレット(Java classes and applets)、完全実行可能プログラムなど、適切な解釈可能または実行可能なコード機構を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0151】
上述したように、実施例の構成要素は、ここに記載されているデータ構造、テーブル、レコードおよび/または他のデータを保持するための指示を教示に従って保持するためのコンピュータ可読媒体またはメモリを含んでもよい。
【0152】
実施例では、アプリケーションロジック、ソフトウェア、または命令セットは、種々の従来のコンピュータ可読媒体のいずれに保持される。
【0153】
本書の文脈において、「コンピュータ可読媒体」は、コンピュータなどの命令実行システム、装置、またはデバイスに関連して、または関連して使用する指示を含み、保管し、通信し、伝搬または輸送することができる媒体または手段であってもよい。
【0154】
コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。このコンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータのような命令実行システム、デバイス、またはデバイスに関連し、またはこれらによって、または使用指示を含み、または保存するこができる媒体、または手段であってもよい。
【0155】
コンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサに実行するための指示を提供する適切な媒体を含めることができる。このような媒体は、不揮発性媒体、揮発性媒体、送信媒体等を含むが、これらに限定されない多くの形態をとることができる。
【0156】
その好ましい実施形態に適用される基本的な新規な特徴が示され、記載され、指摘されているが、記載されたデバイスおよび方法の形態および詳細の様々な省略および置換および変更は、開示から逸脱することなく当業者によってなされ得ることを理解されるであろう。
【0157】
例えば、同じ結果を達成するために実質的に同じ方法で実質的に同じ機能を実行する要素および/または方法操作の全ての組み合わせが開示の範囲内であることを明確に意図している。
【0158】
さらに、開示された形態または実施形態に関連して示し、および/または記述された構造および/または要素および/または方法操作は、設計選択の一般的な問題として開示または記載または提案された形態または実施形態のいずれかに組み込まれてもよい。
【0159】
本出願人は、ここに記載される個々の特徴を単独で開示し、このような特徴を2つ以上の任意の組み合わせで開示し、この開示の程度は、当業者の一般的な知識に照らして、そのような特徴または特徴の組み合わせがここに開示されるいかなる問題を解決するか否かにかかわらず、また、特許請求の範囲に限定されないで、そのような特徴または組み合わせが全体として本明細書に基づいて実施可能である。
【0160】
本出願人は、開示された態様/実施形態が、そのような個々の特徴または特徴の組み合わせからなってもよいことを指摘している。前述の記載の観点から、開示の範囲内で種々の変更がなされることは当業者にとって明らかである。
【手続補正書】
【提出日】2020-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピューティングデバイス(100)であって、
使用者(202)によって決定された少なくとも一つの電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に自動充電モードを設定するよう構成された情報を含む使用者固有のデータをメモリ(104)に格納し、前記情報は、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)の地理的座標
および前記使用者(202)によって決定される前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に対する所定の距離(A、C)を含み、
前記使用者(202)の充電モードを設定するための認証された開始コマンドを送信することを可能にし、
前記使用者(202)のデバイスから受信した前記地理的情報に基づいて前記使用者(202)の前記地理的座標を追跡し、
前記使用者(202)の前記地理的座標と少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)の前記地理的座標を比較することにより前記使用者(202)が少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から前記所定の距離(A,C)内にあるときを検出し、
前記充電モードが少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に設定される通知をもって前記使用者(202)に通知し、そして、
少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から前記所定の距離(A、C)内の前記使用者(202)を検出したことに応答して、前記使用者のために、
前記使用者が操作することなく前記充電モード
を設定するよう、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に認証された前記開始コマンドを
自動的に送信する
、
よう構成されたことを特徴とするコンピューティングデバイス(100)。
【請求項2】
前記通知に応答して前記使用者(202)からの入力を受信したときに前記充電モードをキャンセルするコマンドを送信するよう構成されたことを特徴とする請求項1に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項3】
前記所定の制限時間内に通知に応答して前記使用者入力が受信されていないときに、認証された前記開始コマンドが送信されるようにしたことを特徴とする請求項1に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項4】
前記電気自動車が前記所定の制限時間内に前記電気自動車充電ステーションで充電を開始していないときには、前記充電モードをキャンセルするコマンドを送るようさらに構成されたことを特徴とする請求項1-3のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項5】
前記通知は、前記所定の時間内に自動充電が開始される情報と、充電モードをキャンセルするオプションを含むようにしたことを特徴とする請求項1-4のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項6】
前記充電モードが設定された後、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)で充電操作が停止したときに情報を受信し、
前記充電モードをキャンセルし、
そして新しい開始コマンドを送信する前に前記使用者(202)が少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から少なくとも一度前記所定の距離(A)の外に移動したことを決定する、
ようにしたことを特徴とする請求項1-5のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項7】
少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)が前記メモリ(104)に記憶されたリストから決定され、前記リストは、複数の利用可能な前記電気自動車充電ステーション(206)を含むようにしたことを特徴とする請求項1-6のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項8】
前記使用者(202)からの入力を受信し、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、206、208A、208B)を、保存された前記使用者固有のデータに追加するか、または前記データから除去するよう構成したことを特徴とする請求項1-7のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項9】
前記使用者固有データが、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)で前記充電モードを可能にする追加パラメータをさらに含み、前記追加パラメータは、前記充電モードに対する前記所定の制限時間を含むことを特徴とする請求項1-8のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項10】
前記コマンドは、オープンチャージポイントプロトコル、OCPP、オープンスマート充電プロトコル、OSCP、および異なるメーカーのプロトコルの少なくとも一つを含むインターネットベースの通信を使用して送信されることを特徴とする請求項1-9のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項11】
前記座標は、所定の間隔で比較されることを特徴とする請求項1-10のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項12】
前記コンピューティングデバイス(100)が、前記使用者(202)の少なくとも一つの前記電気自動車のGNSS追跡ユニット、前記使用者(202)のウェアラブル、および前記コンピューティングデバイス(100)を用いて、前記使用者(202)の前記地理的座標を追跡するよう、構成されたことを特徴とする請求項1-11のいずれか1項に記載のコンピューティングデバイス(100)。
【請求項13】
請求項1-12のいずれか1項に記載された前記コンピューティングデバイス(100)を含み;
そして少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)が、前記コンピューティングデバイス(100)に通信できるよう結合されることを特徴とする電気自動車用充電システム(200)。
【請求項14】
前記使用者(202)によって決定される少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に前記自動充電モードを設定するよう構成された情報を含む前記使用者固有のデータを前記メモリ(104)に格納し(306)、
前記情報は、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)の前記地理的座標
および前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に対する前記使用者(202)によって決定される前記所定の距離(A、C)を含み、
前記使用者への充電モードを設定する認証された前記開始コマンドの送信を許可する情報を含み、
前記使用者(202)のデバイスから受信した前記地理的情報に基づいて、前記使用者(202)の前記地理的座標を追跡し(400)、
前記使用者(202)の前記地理的座標と少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)の前記地理的座標を比較することにより、前記使用者(202)が少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から前記所定の距離(A)内にあるときを検出し(404)、
前記充電モードが少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に設定されることを前記使用者(202)に通知し(408)、
そして少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)から前記所定の距離(A、C)内の前記使用者(202)を検出したことに応答して、前記使用者のために、
前記使用者が操作することなく前記充電モード
を設定するよう、少なくとも一つの前記電気自動車充電ステーション(208、208A、208B)に認証された前記開始コマンドを
自動的に送信する(406)ようにした、
ことを特徴とする方法。
【請求項15】
前記コンピューティングデバイスで実行されるとき、請求項14に記載の方法を実施するよう構成されたことを特徴とするプログラムコード。
【国際調査報告】