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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-02
(54)【発明の名称】低温非燃焼カートリッジ構造
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/42 20200101AFI20220126BHJP
【FI】
A24F40/42
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021554785
(86)(22)【出願日】2019-04-30
(85)【翻訳文提出日】2021-06-29
(86)【国際出願番号】 CN2019085099
(87)【国際公開番号】W WO2020119011
(87)【国際公開日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】201811503459.8
(32)【優先日】2018-12-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520172317
【氏名又は名称】広東精彩国際生物科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG WONDERFUL INTERNATIONAL BIOTECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】South Orange Road, Bodong Science Park, Yangqiao Town, Boluo County Huizhou, Guangdong 516517, CN
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】銭 剣冰
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB22
4B162AC13
(57)【要約】
【課題】各種の低温非燃焼加熱喫煙用具に適用でき、カートリッジと喫煙用具の加熱室との嵌合度及び両者間の気密性をそれぞれ向上して、カートリッジ使用の加熱効果及び吸引効果を向上させる低温非燃焼カートリッジ構造を提供する。
【解決手段】カートリッジのパッケージング筐体及び筐体に容納される低温非燃焼タバコ顆粒により構成される低温非燃焼カートリッジ構造。カートリッジのパッケージング筐体は、カートリッジカップ、シーリングフィルム及び密封膜により構成される。カートリッジカップにはトップポート及び底部端面が設けられ、シーリングフィルム及び底部端面にはガス流通孔がそれぞれ設けられ、シーリングフィルムで前記トップポートを密封し、密封膜によりシーリングフィルム及び底部端面各自の外表面を密封する。カートリッジカップ内の底部端面には脱脂綿が設けられる。カートリッジカップのカップ本体が一定のテーパーを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カートリッジのパッケージング筐体及び該筐体に容納される低温非燃焼タバコ顆粒(5)により構成される低温非燃焼カートリッジ構造であって、前記カートリッジのパッケージング筐体がカートリッジカップ(1)と、シーリングフィルム(201)と、密封膜(301、302)とにより構成され、前記カートリッジカップ(1)にはトップポート(101)及び底部端面(102)が設けられ、前記シーリングフィルム(201)及び底部端面(102)にはガス流通孔がそれぞれ設けられ、前記シーリングフィルム(201)により前記トップポート(101)を密封し、前記密封膜(301、302)により前記シーリングフィルム(201)及び底部端面(102)の外表面を密封することを特徴とする低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項2】
前記低温非燃焼タバコ顆粒を含有する微結晶セルロース、タバコ粉末、タバコの低温分解産物、タバコの生理味覚調整物、霧化剤、タバコ用香料及び香料溶剤を有することを特徴とする請求項1に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項3】
重量比により、それぞれ、前記微結晶セルロースが8-20部、前記タバコ粉末が50-80部、前記タバコの低温分解産物が0.5-2部、タバコの生理味覚調整物が1部、前記霧化剤が8-30部、前記タバコ用香料が0.1-2部、前記香料溶剤が1-10部とし、その中で、前記タバコの低温分解産物が、遠赤外線加熱方法で220-280℃程度でタバコ分解した後の産物であることを特徴とする請求項2に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項4】
前記タバコの生理味覚調整物がアルカロイド及び水により構成され、前記アルカロイドがニコチン或いはニコチン塩から選択され、
ニコチンを選定すると、前記タバコの生理味覚調整物がニコチン20-40%、水60-80%により構成され、
ニコチン塩を選定すると、前記タバコの生理味覚調整物がニコチン塩5-20%、水80-95%により構成されることを特徴とする請求項2或いは3に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項5】
前記霧化剤が多価アルコール或いは多価アルコールのエステル系誘導体とし、前記香料溶剤が野菜グリセリン、プロピレングリコール或いはグリセリルトリアセテートであることを特徴とする請求項2或いは3に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項6】
前記霧化剤が野菜グリセリン、プロピレングリコール或いはグリセリルトリアセテートとすることを特徴とする請求項5に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項7】
前記カートリッジカップのトップポートには、カートリッジカップの径方向に外へ延長するアウターフランジが設けられることを特徴とする請求項1に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項8】
前記シーリングフィルム(201)がヒートシーリング方式で前記カートリッジカップ(1)のトップポート(101)を密封することを特徴とする請求項1或いは7に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項9】
前記カートリッジカップ(1)内で底部端面(102)に換気繊維層が設けられることを特徴とする請求項1或いは7に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項10】
前記換気繊維層が脱脂綿(4)であることを特徴とする請求項9に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項11】
前記トップポート(101)にあるシーリングフィルム(201)と密封膜(301)とが一体の複合膜を形成し、且つ前記カートリッジカップのトップポート(101)にヒートシーリングされることを特徴とする請求項8に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項12】
前記シーリングフィルム(201)が、ポリエチレン層及びアルミニウム層により構成される熱可塑性多層複合材料であり、前記ポリエチレン層がヒートシーリング作用層であることを特徴とする請求項11に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項13】
前記熱可塑性多層複合材料のアルミニウム層は、アルミが被覆される紙またはアルミホイルであることを特徴とする請求項12に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項14】
前記密封膜(301、302)が、接着剤層及び密封層により構成される接着性多層複合材料であり、前記接着剤層が接着作用層であることを特徴とする請求項11に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項15】
前記接着性多層複合材料の密封層が薄い紙或いは薄いプラスチックであることを特徴とする請求項14に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項16】
前記カートリッジカップ(1)のカップ本体がテーパーを備えることを特徴とする請求項1に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項17】
前記トップポート(101)の面積が底部端面(102)の面積を上回ることを特徴とする請求項16に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項18】
前記カートリッジカップ(1)のカップ本体が円台形であり、前記トップポートと底部端面との直径差と円台高さとの比率、即ち、前記カートリッジカップ(1)のカップ本体のテーパー値をKとして、0<K≦0.25であることを特徴とする請求項16或いは17に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【請求項19】
前記カートリッジカップ(1)の横断面が円形、楕円形、四辺形、多辺形或いは不規則な形状であることを特徴とする請求項1或いは16に記載の低温非燃焼カートリッジ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は低温非燃焼新型タバコ分野に関し、特に低温非燃焼カートリッジに関する。
【背景技術】
【0002】
科学が進歩しており、生産技術が向上させることにより、タバコ製品とその吸引使用方式が絶えず革新されて改良されており、低温非燃焼を主にする新型タバコ吸引方式が次第に流行している。低温非燃焼の吸引方式の原理が加熱素子でタバコ再生物を加熱し、温度が300-380℃程度に達し、明らかに伝統の燃焼方式(800℃以上)を下回る、高温環境下でのタバコ成分の分解反応の発生可能性を回避し、有害物質の発生を低下させる。タバコ再生物は細片型、薄片型、顆粒型等であり、包装材料でタバコ再生物をパッケージングしてタバコ喫煙を取得する噴霧経口ジガレットホルダーをカートリッジと通称する。低温非燃焼がタバコ加熱機構を組み合わせて使用して、加熱素子が主に針型、片型、棒型、筒型(筒壁型)等を分け、異なる加熱素子に基づき、タバコ製品は対応する特性を具備する必要があり、例えば、針型加熱素子は対応する穿刺しやすいカートリッジを使用する必要があり、筒形加熱素子は対応する側壁伝熱可能なカートリッジを使用する必要がある。このため、現在、市場で多種加熱方式に適用して効果的にカートリッジ品質を保証できるカートリッジ製品が切実に必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記市場需要に対して、本発明の目的は、カートリッジを提供することにある。本発明は非穿刺式の筒型加熱喫煙用具及び各種の穿刺式の加熱喫煙用具を適用的に兼用でき、且つ使用を便利にし、長期でカートリッジの品質を安定的に保証でき、明らにカートリッジの吸引効果を向上させる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記技術問題を解決する為に、本発明は下記のような技術案を採用する。
本発明の一方により、カートリッジのパッケージング筐体と、該筐体に容納される低温非燃焼タバコ顆粒とにより構成されるカートリッジであり、カートリッジのパッケージング筐体がカートリッジカップ、シーリングフィルム及び密封膜により構成される。カートリッジカップにはトップポート及び底部端面が設けられ、シーリングフィルム及び底部端面にはそれぞれス流通孔が設けられ、シーリングフィルムで前記トップポートを密封し、前記密封膜でシーリングフィルム及び底部端面の外表面がそれぞれ密封される。
【0005】
カートリッジのパッケージング筐体は、カートリッジカップ、シーリングフィルム及び密封膜により構成される。その中で、カートリッジカップにはトップポートが設けられ、シーリングフィルムにはガス流通孔が設けられ、且つシーリングフィルムでトップポートを密封し、トップポートのシーリングフィルムの外表面及び底部端面が孔無し密封膜で完全に密封される。
【0006】
好ましくは、前記低温非燃焼タバコ顆粒が、微結晶セルロース、タバコ粉末、タバコの低温分裂分解産物、タバコの生理味覚調整物、霧化剤、タバコ用香料及び香料溶剤を含有する。さらに好ましくは、重量比により、微結晶セルロースが8-20部、タバコ粉末が50-80部、タバコの低温分解産物が0.5-2部、タバコの生理味覚調整物が1部、霧化剤が8-30部、タバコ用香料が0.1-2部、香料溶剤が1-10部である。タバコの低温分解産物が遠赤外線加熱法により220-280℃程度でタバコを分解する産物であることが好ましい。タバコの生理味覚調整物はアルカロイド及び水により構成される。アルカロイドはニコチン或いはニコチン塩から選択され、ニコチンが選択された場合、タバコの生理味覚調整物がニコチン20-40%、水60-80%により構成される。ニコチン塩が選択された場合、タバコの生理味覚調整物がニコチン塩5-20%、水80-95%により構成される。霧化剤が多価アルコール或いは多価アルコールのエステル系誘導体であることが好ましい。霧化剤が野菜グリセリン、プロピレングリコール、トリアセチンであることが好ましい。香料溶剤が野菜グリセリン、プロピレングリコール、トリアセチンであることが好ましい。
【0007】
好ましくは、カートリッジカップのトップポートには、カートリッジカップの径方向に外へ延長するアウターフランジが設けられ、シーリングフィルムの位置がフランジを形成する平面に固定される。
【0008】
好ましくは、シーリングフィルムがヒートシーリング方式でカートリッジカップのトップポートを密封して固定する。より好ましくは、カートリッジカップ内で、底部端面に換気繊維層が設置され、該換気繊維層が脱脂綿を使用することが好ましい。より好ましくは、トップポートにあるシーリングフィルムと密封膜とが一体の複合膜を形成し、且つカートリッジカップのトップポートにヒートシーリングされる。
【0009】
孔有りシーリングフィルムが熱可塑性多層複合材料であることが好ましく、PE(ポリエチレン)層及びアルミニウム層により構成される。孔無し密封膜が接着性多層複合材料であることが好ましく、接着剤層及び密封層により構成される。カートリッジカップは、熱伝導性に優れた耐高温材料(例えば、400℃以上の高温に耐え、臭気を生じなく、熱伝導性能に優れ、且つ一定強度がある材料)により製造されることが好ましい。
【0010】
好ましくは、カートリッジカップの本体が一定のテーパーを備える。より好ましくは、トップポートの開口口径が底部端面の直径を上回る。頂端面と底部端面との直径差と円台高さとの比率、即ちテーパー値がK、且つトップポート直径がD、底部端面直径がd、円台高さがHとして、テーパーの計算公式が下記のように示される。
K=(D-d)/H ここで、0<K≦0.25。
【0011】
好ましくは、カートリッジカップの横断面が円形、楕円形、四辺形、多辺形或いは不規則な形状である。
【発明の効果】
【0012】
前記構造を採用するので、本発明は下記のような長所を備える。
1、シーリングフィルムが多孔式構造設計を採用するため、気流の通過を確保でき、穿刺されやすい構造を形成できると共に、この構造が脱脂綿及びタバコ顆粒を高い信頼性により保持できるので、本発明のカートリッジが、加熱針、加熱片、加熱棒を加熱素子である各種の穿刺型加熱喫煙用具に適用できる。
【0013】
2、カートリッジカップの側壁が伝熱しやすい耐高温性能を備えるため、本発明のカートリッジが筒型加熱喫煙用具に適用される。
【0014】
3、カートリッジカップのトップポートがフランジ式設計を採用するため、シーリングフィルムのヒートシーリング面積を増大させるため、カートリッジカップ壁が薄くヒートシーリングされにくい、シーリングフィルムが薄く変形しやすい等の問題を克服する。トップポートのフランジ式設計は、主に以下の作用を備える。
(1)ヒートシーリングすると、一定の固定面積を備えることを確保し、シーリングフィルムを加温して加圧する場合の負荷点を増加するため、ヒートシーリング効果がより良くなる。
(2)ヒートシーリング後、構造の安定性が保持され、カートリッジカップが外力を受けても、シーリングフィルムが変形しにくい。
(3)使用される際にシーリングフィルムフランジ部分の固定を保持して、シーリングフィルムの中心を力により容易に穿刺できる。
(4)工業生産中において、フランジ設計により機器がカートリッジの頂端から底端に至る方向を整理するのに便利であるため、カートリッジを迅速かつ精確に充填することを保証する。
(5)フランジ構造ではカートリッジに筒型加熱素子を装入する場合、ポートには負荷面を備えるため、フランジの下沿口と加熱素子の端面とがより緊密的に密接させることが保証される。
(6)フランジ構造により、消費者がカートリッジを持つのに便利である。
(7)カートリッジの使用が終了した後の温度が高く、フランジの機械構造により対応する連動装置がカートリッジの引き抜き動作を行うのに有利である。
【0015】
4、本発明の加熱非燃焼タバコ顆粒の特定成分及び含有量配合比は、吸引効果、煙霧量、香味の濃厚性、香味の自然性及び生理感受等の総合効果に基づき、研究されて設計されることで、本発明の加熱非燃焼タバコ顆粒は、吸引効果、煙霧量、香味の濃厚性、香味の自然性及び生理感受等の多くの面で、伝統のタバコ製品と基本に同じ特定技術効果を備える。
【0016】
5、シーリングフィルム及び密封膜構成の複合膜を利用してパッケージングし、使用時に密封膜を開けた後、シーリングフィルムが依然としてパッケージングが作用を果たす。なかでも、PE(ポリエチレン)層はヒートシーリング作用層であり、直接的にカートリッジカップのアウターフランジの上平面に接続され、このPE層は熱可塑性材料であり、一定の温度で加温された後、ヒートシーリングで固定できる。アルミニウム層は支持作用を果たし、膜体が一定の硬度を備え、相対的に堅牢であって、光を避け、抗酸化性及び保護作用がある。シーリングフィルムにはガス流通孔が設けられる。
【0017】
6、孔無し密封膜を利用してより一層密封し、使用時に密封膜を開ける。このとき、接着剤層が接着作用を奏し、密封膜を両端に固定し、且つ引き裂きやすい。密封層が密封作用を奏するので、カートリッジの保存時に、タバコ顆粒の漏出を防止し、外界環境からの汚染を回避できるため、タバコ顆粒にある有効成分を長期で保持できる。
【0018】
7、発明者が特別に強調するように、カートリッジ内に換気繊維層が設けられ、特にカートリッジの内底部に脱脂綿が設けられることは、低温非燃焼分野カートリッジ構造において初めてなされたことであり、その主要な作用は以下の通りである。
(1)脱脂綿がふわふわした弾性を備え、カートリッジカップに入れた後に素早く被覆シーリングフィルム面にふわふわとして満ちるため、使用時にタバコ顆粒及び受熱後に生じる粉末の漏出を防止でき、ガスのスムーズな通過を確保できる。
(2)定量の脱脂綿がカートリッジカップ内底部に一定の弾性支持空間を形成するので、低温非燃焼顆粒が比較的安定した密度を保持でき、煙の均一性及び吸引感受の一貫性に有利である。
(3)脱脂綿は天然由来であり、分解させやすい。
(4)脱脂綿の着火点が高く、且つ加熱された後、分解による有害物質、或いは刺激的な臭いを生じにくい。
(5)綿入れプロセスが成熟しており、工業生産で容易に実現できる。
(6)脱脂綿の価格が低廉であり、供給源が安定して幅広く、工業化による生産を持続しやすい。
【0019】
8、発明者は、本願のカートリッジカップ壁がテーパーを備え、伝統の円柱体型カートリッジカップと比べて、主に以下の作用があると特別に強調している。
(1)製造に有利である。プレス加工技術によりカートリッジカップ壁材料は鋳型でプレス加工して成型され、底端が小さく頂端が大きいテーパーによりプレス加工定型に有利であり、科学的かつ合理的であり、生産効率が高い。
(2)製造ラインの整理に有利である。工業製造ラインの操作中に、該円台形は底部の端面が頂端直径より小さいため、更にカートリッジの頂端から底端に至る方向を整理するのに便利であり、後続の生産工程を便利にする。
(3)充填に有利である。脱脂綿及びタバコ顆粒を充填する時、底部の端面が頂端より直径が小さいため、綿入れ工程及び顆粒充填工程を容易に実現できる。
(4)フィルムシーリングに有利である。底部端面のフィルムシーリング時に製造ラインのボトムブラケットがより良く負荷でき、密封膜で密封する動作を便利にする。
(5)カートリッジの喫煙用具への取付けを便利にする。カートリッジに対応するテーパーを有する喫煙用具の加熱室内にカートリッジを押し込むことにより、カートリッジと喫煙用具加熱室との嵌合を大きく改善でき、カートリッジカップ外壁と加熱室内壁との間、カートリッジカップトップポートのアウターフランジ下端と加熱室上壁との間、加熱カップのシーリングフィルム上端と加熱室の蓋との間に、ストレス負荷がそれぞれ付勢されるので、カートリッジカップの位置が安定して固定され、カートリッジと喫煙用具の加熱室との嵌合度がより一層向上し、両者間の気密性が改善されるため、加熱効果が向上し、吸引効果が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の最適な実施例についてより詳細に説明することで、明瞭的に本発明の前記目的、長所及び他の目的及び長所を理解させる。
図1】本発明のカートリッジの実施例を表示する分解模式図である。
図2】本発明のカートリッジの実施例を表示する工業生産中の製造ライン模式図である。
図3】本発明のカートリッジの実施例1を表示するパッケージング模式図である。
図4】本発明のカートリッジ実施例1を表示するトップのポートのヒートシーリング模式図である。
図5】本発明の実施例1を表示するカートリッジの底部端面密封模式図である。
図6】本発明のカートリッジを表示する喫煙用具加熱室内の取付模式図である。
図7】本発明のカートリッジ実施例2を表示するパッケージング模式図である。
図8】本発明のカートリッジカップを表示する横断面形状模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
(実施例1)
図1-6の示すように、本発明の実施例1のカートリッジは、カートリッジのパッケージング筐体と、該筐体に容納される低温非燃焼タバコ顆粒5とにより構成される。カートリッジのパッケージング筐体は、カートリッジカップ1、シーリングフィルム201、密封膜301及び密封膜302により構成される。カートリッジカップにはトップポート101及び底部端面102が設けられ、底部端面に複数のガス流通孔が開設される。トップポート101がシーリングフィルム201及び密封膜301で密封され、シーリングフィルム201に複数のガス流通孔が開設される。底部端面102が密封膜302で密封される。カートリッジカップ1は、アルミニウム材により高圧環境でプレス加工により製造でき、シーリングフィルム201は、アルミニウム層2011がアルミ箔材を採用でき、密封膜301の密封層3011及び密封膜302の密封層3021が薄いプラスチック材を採用する。
【0022】
図1-6に示すように、カートリッジカップ1のトップポート101がカートリッジカップ1の径方向に外へ延長するアウターフランジを備える。このような構造により、シーリングフィルム201によるトップポート101のヒートシーリング固定面積を増大させることに有利であるため、シーリングフィルム201をカートリッジカップ1のトップポート101に緊密にヒートシーリングできる。
【0023】
前記のような構造による実施例1のカートリッジがカートリッジのパッケージング筐体を備えるため、内装タバコ顆粒の品質を効果的に保証でき、使用を便利にし、吸引効果を確保する。
【0024】
実施例1のカートリッジの製造工程として、先ず、底部シーリングのカートリッジカップ1を正確な位置にさせ、トップポート101を上に向けさせ、ガスプレス加工装入方式を採用でき、トップポートから下に向かって脱脂綿4を充填し、脱脂綿を気圧の衝撃力及び自身のふわふわした作用によって底部に広がらせる。そうして、トップポートから下に向かってタバコ顆粒5を充填する。次に、トップポートのアウターフランジをシーリングフィルム201及び密封膜301により一体に複合されて成す複合膜でヒートシーリングする。最後に、底部端面102を密封膜302によりシーリングし、このようにカートリッジの調製を完成する。
【0025】
非穿刺型の筒型加熱喫煙用具は、カートリッジの使用時、先ずカートリッジ両端の密封膜を開け、カートリッジを、腔壁内径とカートリッジ外径とが嵌合された非穿刺式筒型加熱喫煙用具に取付けた後、便利に使用できる。穿刺式加熱喫煙用具に対して、カートリッジの使用時、先ずカートリッジ両端の密封膜を開けた後に、カートリッジを例えば加熱針がある穿刺式加熱素子の喫煙用具加熱室に入れ、頂端からシーリングフィルムを穿刺して加熱素子をカートリッジのカートリッジカップ1内に入れさせた後、タバコ顆粒5を加熱する。
【0026】
実施例1のカートリッジは、使用される低温非燃焼タバコ顆粒5が微結晶セルロース、タバコ粉末、タバコの低温分解産物、タバコの生理味覚調整物、霧化剤、タバコ用香料及び香料溶剤を含有する。その中で、重量比により、それぞれ微結晶セルロースが8-20部、タバコ粉末が50-80部、タバコの低温分解産物が0.5-2部、タバコの生理味覚調整物が1部、霧化剤が8-30部、タバコ用香料が0.1-2部、香料溶剤が1-10部である。タバコの低温分解産物は、遠赤外線加熱方法により220-280℃程度でタバコを分解させる産物である。タバコの生理味覚調整物はアルカロイド及び水により構成される。アルカロイドは、ニコチン或いはニコチン塩から選択される。ニコチンが選択された場合、タバコの生理味覚調整物がニコチン20-40%、水60-80%により構成される。ニコチン塩が選択された場合、タバコの生理味覚調整物がニコチン塩5-20%、水80-95%により構成される。霧化剤には、多価アルコール或いは多価アルコールのエステル系誘導体を採用できる。霧化剤には、野菜グリセリン、プロピレングリコール或いはグリセリルトリアセテートを採用できる。香料溶剤には、野菜グリセリン、プロピレングリコール或いはグリセリルトリアセテートを採用できる。
【0027】
本発明の加熱される非燃焼タバコ顆粒5に採用された特定成分及び含有量配合比により、この非燃焼タバコ顆粒を加熱すると、吸引効果、煙霧量、香味濃厚性、香味自然性及び生理感受等の多方面で伝統のタバコ製品と基本同じ特定の技術効果を備える。特に、前記特定構造を備えるカートリッジのパッケージング筐体と結合して使用されると、タバコ顆粒にある水分及び香気物質をより一層効果的に保留できるため、カートリッジの品質を長期に保証でき、且つ明らかにカートリッジの吸引効果を向上させる。
【0028】
カートリッジカップ1の本体は、図8の例Aに示すように円台形であり、横断面は円形であり、そのテーパーは0.025であることが好ましい。
【0029】
(実施例2)
図7に示すように、本発明の実施例1のカートリッジは、カートリッジのパッケージング筐体と、該筐体に容納される低温非燃焼タバコ顆粒5とにより構成される。カートリッジカップが陶磁を高温で燃焼鋳造してなり、シーリングフィルムにあるアルミニウム層にはアルミ紙被覆材を採用し、密封膜の密封層には薄い紙材を採用する。
【0030】
カートリッジカップの本体横断面には、図8に示すような多種形状を採用できる。
【0031】
なお、発明者が更により一層強調するように、本発明の提示する一定のテーパーを備えるカップ本体形状が、伝統の円柱形カップ本体形状と比べて、カートリッジと喫煙用具の加熱室との嵌合度及び両者間の気密性を向上できるため、明らかにカートリッジ使用の加熱効果及び吸引効果を効果的に向上できることを研究で発見した。これに基づいて、発明者が試験して研究することにより、カートリッジカップ本体を適合するテーパー値とするよう設計し、カートリッジと喫煙用具の加熱室との嵌合性及び両者間の気密性等をより一層向上させるため、その使用性能をより一層を向上できることをより一層発見している。なお、図8に示すように、本願は多種のカートリッジの横断面形状を提供し、実際の使用では、実際の状況によりカートリッジの横断面形状を適応的に選択でき、例えば、楕円形、四辺形、多辺形或いは不規則な形状等の適合形状とすることにより、カートリッジと喫煙用具の加熱室との嵌合性を向上させることを保証できるとともに、更に喫煙用具外形及び内部構造の設計自由度を改善することに寄与すると発明者が更に強調している。
【0032】
前記内容は本発明の最適な実施例だけである。本発明の思想を逸脱しない前提下で、当業者が本発明について設計する各種の変型及び改変が何れも本発明の保護範囲内に属すると発明者が強調している。
【符号の説明】
【0033】
1-カートリッジカップ、101-トップポート、102-底部端面、
201-シーリングフィルム、2011-アルミニウム層、2012-PE(ポリエチレン)層、301-密封膜、3011-密封層、3012-接着剤層、302-密封膜、3021-密封層、3022-接着剤層、4-脱脂綿、5-タバコ顆粒。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】