(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-03
(54)【発明の名称】携帯型電子機器用ワイヤレス充電ホルスタ
(51)【国際特許分類】
H02J 50/10 20160101AFI20220127BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20220127BHJP
H04M 1/11 20060101ALI20220127BHJP
【FI】
H02J50/10
H02J7/00 301D
H02J7/00 301B
H04M1/11 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021532240
(86)(22)【出願日】2019-12-03
(85)【翻訳文提出日】2021-07-19
(86)【国際出願番号】 US2019064274
(87)【国際公開番号】W WO2020117834
(87)【国際公開日】2020-06-11
(32)【優先日】2018-12-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521243702
【氏名又は名称】ターガス インターナショナル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Targus International LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100195534
【氏名又は名称】内海 一成
(72)【発明者】
【氏名】ベンジャミン ノーラン スプライーソン
(72)【発明者】
【氏名】アレックス ロバート カブノック
(72)【発明者】
【氏名】ジョニー ユアン
【テーマコード(参考)】
5G503
5K023
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503GB08
5K023AA07
5K023MM03
5K023PP12
(57)【要約】
携帯型電子機器(PED)用のワイヤレス充電ホルスタを開示する。ワイヤレス充電ホルスタはワイヤレス充電器およびホルスタフレームを備えることができる。ホルスタフレームはワイヤレス充電器をフレーム内に組み込むレセプタクルを備えることができる。ワイヤレス充電ホルスタはワイヤレス充電器に対して適切な位置にPEDを収容し、ワイヤレス充電器の表面とPEDとの間の空間を物理的に遮らずに、PEDのバッテリを充電する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレス充電器と、
パネルと、
前記パネルに固定され、ホルスタフレーム、前記携帯型電子機器を収容するキャビティ、および前記ワイヤレス充電器を収容するレセプタクルを含むワイヤレス充電ホルスタと、を備え、
前記キャビティおよび前記レセプタクルは、前記携帯型電子機器および前記ワイヤレス充電器を相互に近接して配置し、前記ワイヤレス充電器が前記携帯型電子機器を充電することができるようにする、携帯型電子機器を収容する携帯ケース。
【請求項2】
前記ホルスタフレームが単一の材料で形成され、該ホルスタフレームが前記キャビティおよび前記レセプタクルを画定する、請求項1に記載の携帯ケース。
【請求項3】
前記ワイヤレス充電ホルスタが前記レセプタクルと連通して電源ケーブルを収容するケーブルチャネルを備える、請求項1に記載の携帯ケース。
【請求項4】
前記ワイヤレス充電ホルスタが少なくとも部分的に前記キャビティ内に延在して前記携帯型電子機器を固定する保持部材を備える、請求項1に記載の携帯ケース。
【請求項5】
前記ワイヤレス充電ホルスタが前記パネルを固定するように構成された延在部を備える、請求項1に記載の携帯ケース。
【請求項6】
前記延在部が前記パネルを取り外し可能に固定するように構成されたグロメットを備える、請求項5に記載の携帯ケース。
【請求項7】
前記パネルが複数のファブリック層を備え、前記延在部がこれらの層の間に延在する、請求項5に記載の携帯ケース。
【請求項8】
前記ワイヤレス充電ホルスタが前記キャビティ内に配置された内装材を備え、前記携帯型電子機器の摩耗を低減する、請求項1に記載の携帯ケース。
【請求項9】
前記ケースがポケットを備え、前記パネルがポケット内部に配置される、請求項1に記載の携帯ケース。
【請求項10】
前記パネルがポートホールを備え、該パネルを通して前記ワイヤレス充電器を見ることを可能にする、請求項1に記載の携帯ケース。
【請求項11】
ワイヤレス充電器と、
パネルと、
前記パネルに固定され、ホルスタフレーム、前記パネルを固定するように構成された複数のスタンドオフ、前記携帯型電子機器を収容するキャビティ、および前記ワイヤレス充電器を収容し、摩擦固定によって前記ワイヤレス充電器を保持するレセプタクルを含むワイヤレス充電ホルスタと、を備え、
前記キャビティおよび前記レセプタクルは、前記携帯型電子機器および前記ワイヤレス充電器を相互に近接して配置し、前記携帯型電子機器が遮られずにワイヤレス充電できるようにする、携帯型電子機器を収容する携帯ケース。
【請求項12】
前記ワイヤレス充電ホルスタが4つのスタンドオフを備え、各スタンドオフは前記パネルと取り外し可能に連結するための、対応するグロメットを備える、請求項11に記載の携帯ケース。
【請求項13】
前記ホルスタフレームが単一の材料で形成され、前記ホルスタフレームが前記キャビティおよび前記レセプタクルを画定する、請求項11に記載の携帯ケース。
【請求項14】
前記ワイヤレス充電ホルスタが前記ホルスタフレームによって画定され、前記レセプタクルと連通して電源ケーブルを収容するケーブルチャネルを備える、請求項11に記載の携帯ケース。
【請求項15】
前記ワイヤレス充電ホルスタが少なくとも部分的に前記キャビティ内に延在して前記携帯型電子機器を固定する保持部材を備える、請求項11に記載の携帯ケース。
【請求項16】
前記パネルが複数のファブリック層を備え、前記スタンドオフがこれらの層の間に延在する、請求項11に記載の携帯ケース。
【請求項17】
前記ワイヤレス充電ホルスタが前記キャビティ内に配置された内装材を備え、前記携帯型電子機器の摩耗を低減させる、請求項11に記載の携帯ケース。
【請求項18】
前記ケースがポケットを備え、前記パネルが該ポケット内に配置される、請求項11に記載の携帯ケース。
【請求項19】
前記パネルがポートホールを備え、該パネルを通して前記ワイヤレス充電器が見えるようにする、請求項11に記載の携帯ケース。
【請求項20】
ワイヤレス充電器と携帯型電子機器とを収容するワイヤレス充電ホルスタであって、前記携帯型電子機器を収容するキャビティと、前記ワイヤレス充電器を収容し、該ワイヤレス充電器を摩擦固定によって保持するレセプタクルとを画定し、前記キャビティとレセプタクルとが前記携帯型電子機器と前記ワイヤレス充電器とを相互に近接して配置させ、前記携帯型電子機器が遮られずにワイヤレス充電できるようにする、ホルスタフレーム;および、
前記ホルスタフレームから延在し、ケースと連結するように構成された複数のスタンドオフを備える、ワイヤレス充電ホルスタ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2018年12月4日に出願された、米国仮特許出願第62/775,205号の優先権を主張するものであり、その開示内容全体を本明細書中に参考として援用する。
【技術分野】
【0002】
本開示は、一般に、携帯型電子機器の充電機器に関するものであり、より具体的には、携帯型電子機器用のワイヤレス充電ホルスタに関するものである。
【背景技術】
【0003】
スマートフォン、ノート型パソコン、タブレット型コンピュータ、携帯型情報端末などの携帯型電子機器(portable electronic device(PED))は、現代生活の主流となっている。多くの場合、これらのPEDには電池が搭載されており、PEDはそれから電力を得て動作する。このため、ユーザは、PEDにすぐに使用することのできる外部電源のある場所だけでなく、多くの様々な場所でPEDに電力を供給(よって使用)できるので、PEDを携帯することが可能である。この利点を享受するためには、先ず、PEDのバッテリを充電して、外部電源から離れた場所で使用する間、PEDが引き出せる電源を確保しておかねばならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
PEDのバッテリが適切に充電されるように配置することは、ユーザに貴重な時間と労力を費やさせる可能性がある。例えば、ユーザはPEDによって、PEDのバッテリがほぼ放電されたことを通知されることがある。これは、PEDが充電と充電の間にバッテリが放電してしまうほど長い間使用された場合に起こることがある。PEDを使い続けるには、ユーザはPEDのバッテリ用の適切な充電器をPEDに取り付ける必要がある。PEDは持ち運び可能であるため、この必要性は、ユーザが通常PEDに充電する機器から遠く離れている場合に発生する可能性がある、つまり、ユーザは別の適切な充電器を得るために、労力および/または他のリソース(例えばお金)を費やさなければならない。こうやって探している間に見つかったPED充電器の中にはユーザのデバイスに適したタイプではない可能性がある。適切なPED充電器が見つかったとしても、それは固定式である可能性があり、充電中、PEDを一か所に留めておかなければならない(従って、その間PEDの携帯性の利点が失われる)。
【0005】
さらに、いくつかのPED充電方法において、ユーザは、対応するPEDを充電するためにPED充電器を取り付けるか、またはPED充電器を構成することを覚えておかなくてはならない。ユーザは常にそうすることを覚えているとは限らない。
【0006】
バッテリ充電技術の進歩により、適切に装備されたPEDがワイヤレスで充電できるようになった。そのような規格の1つにQi規格があり、これは誘導結合の原理を利用して、適切に装備されたPEDのバッテリを適切に装備されたワイヤレス充電器で充電するものである。誘導を利用することで、Qiワイヤレス充電器は、Qi規格を使うように構成されたPEDを、ワイヤレス充電器とPEDの間の物理的なリンクを必要とせずに充電することができる。PEDを充電するためには、Qi充電器(またはその他のワイヤレス充電器)をPEDに十分近づけ、デバイス間で誘導原理が働くように、PEDに対して適切な位置に配置する必要があるだろう。他のワイヤレス充電方法およびプロトコル(Qiで使用される方法およびプロトコル以外のもの)も可能であり、本開示の範囲内であると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本明細書の実施形態は、PEDに使用するためのワイヤレス充電ホルスタの使用について説明するものである。ワイヤレス充電ホルスタは、ホルスタフレームに固定されたワイヤレス充電器と、電源からワイヤレス充電器へと電力を運ぶ電源ケーブルとで動作することができる。ワイヤレス充電ホルスタは、ユーザのPEDデバイスを収容するように成型、または構成することができる。ワイヤレス充電ホルスタのワイヤレス充電器は、デバイスがワイヤレス充電ホルスタに設置されると、PEDデバイスと相互作用してワイヤレスで充電するように構成することができる。ワイヤレス充電ホルスタは、PEDがワイヤレス充電ホルスタに挿入されると、挿入されたPEDがワイヤレス充電ホルスタのワイヤレス充電器と相互作用するように適切に配置されてPEDのバッテリを充電できるように成型することができる。ワイヤレス充電ホルスタは、PEDがワイヤレス充電ホルスタに設置された場合に、ワイヤレス充電器とPEDとの間に物理的な障壁がないように構成することができる。ワイヤレス充電ホルスタを使用することにより、ユーザはPEDに充電するための物理的リンクの取り付けに通常かかる時間を削減することができ、充電する互換性のあるワイヤレス充電器と並べてPEDを適切に配置するために必要とされる労力を減らすことができ、また、PEDが物理的に安全であることをユーザに確信させるのに役立つことができる。
【0008】
さらに、ワイヤレス充電ホルスタは、旅行に使用するトラベルケース、バッグ、バックパック、ブリーフケース、ラゲッジなど(総称して「ケース」と称する)に取り付けてもよいし、またはこれらと一緒に使用してもよい。ケースは、軟質素材、成型素材、および/または防水/耐水素材を含んでいてもよい。ケースは、バッテリ、バッテリに連結した電力ケーブル、電力ケーブルに連結したワイヤレス充電器およびワイヤレス充電ホルスタを含んでもよい。これによってユーザは、ケースが近くにあり、バッテリが充電されている時はいつでもPEDを充電することができる。またケースをACコンセントに差し込んでバッテリを充電してもよいし、ケースは、ワイヤレス充電器をイネーブルにする電源アダプタおよびコンセントケーブルを含んでもよい。ケースはまた、当技術分野で周知の、周囲の動きによってバッテリを充電する電子機器を含んでもよい。ケースはまた、自動車のシガレットライターなどのDCコンセントへの差し込みに適したアダプタを含んでもよい。よってユーザは、バッテリが充電された際、またはコンセントが利用可能な際に、ホルスタ内のPEDを充電することができる。
【0009】
実施形態は図面を参照することで最も良く理解されるであろう。図面において、同じ部品は全体的に同じ番号で表示した。本明細書の図面で一般的に説明および図示している本開示の構成部品は、多種多様な構成において配置および設計が可能であることを容易に理解されるであろう。従って、システム、方法および装置の実施形態に関する以下のより詳細な説明は、本開示の範囲を制限するものではなく、単に本開示の可能な実施形態を表すものである。周知の構造、材料または動作の詳細については、図示および説明を行わない場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】一実施形態によるワイヤレス充電ホルスタおよび携帯型電子機器(PED)を示す図である。
【
図1B】一実施形態によるワイヤレス充電ホルスタおよび携帯型電子機器(PED)を示す図である。
【
図1C】一実施形態によるワイヤレス充電ホルスタおよび携帯型電子機器(PED)を示す図である。
【
図1D】一実施形態によるワイヤレス充電ホルスタおよび携帯型電子機器(PED)を示す図である。
【
図2】一実施形態による、ワイヤレス充電ホルスタに取り付けられたケースの要素と要素の間に配置されたワイヤレス充電ホルスタおよびPEDの分解図である。
【
図3】一実施形態による、ワイヤレス充電ホルスタをケースのポケットに組み込むように構成されたケースの複数の図である。
【
図4】一実施形態による、スナップ金具を使用してワイヤレス充電ホルスタを取り付けるように構成された、ケースのポケットフラップの分解図である。
【
図5】一実施形態による、スナップ金具を取り付ける凹型スタンドオフを備えるホルスタフレームの図である。
【
図6】いくつかの実施形態による、ホルスタフレームに取り付けられるスナップグロメットおよびスナップリベットなどの種々のコンポーネントの図である。
【
図7】一実施形態による、スナップグロメットの取り付けられたホルスタフレームを示す図である。
【
図8】一実施形態による、充電ホルスタを別のアイテムに取り付ける際に使用することのできる、成型ライニングおよびメッシュ素材の図である。
【
図9】ケースパネル内に固定されたワイヤレス充電ホルスタの一実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1A~1Dは、一実施形態によるワイヤレス充電ホルスタ100およびPED102を示す図である。ワイヤレス充電ホルスタ100は、種々のプラスチック材料のいずれかから単一の部品として形成され得るホルスタフレーム104を含む。従って、ホルスタフレーム104は剛性があり、柔軟性に乏しい場合がある。
【0012】
ホルスタフレーム104は、ワイヤレス充電器108をホルスタフレーム104に収容して保持するように構成されたレセプタクル106を備える。レセプタクル106は摩擦嵌めによってワイヤレス充電器108を保持することができる。ワイヤレス充電ホルスタ100はレセプタクル106と連通するケーブルチャネル110をさらに含んでもよい。ケーブルチャネル110は電源ケーブル112を収容し、これはワイヤレス充電器108に連結され、電源に取り付けられるとワイヤレス充電器108に電力を供給する。
【0013】
電源ケーブル112が適切な電源に取り付けられると、電源ケーブル112は、ワイヤレス充電器108が通電され、よってPED102を充電することができるように、電源からワイヤレス充電器108に電力を供給することができる。適切な電源は静的電源であってもよいし、(例えばケースに入れて)ユーザが簡単に持ち運ぶことのできる携帯電源であってもよい。
【0014】
ワイヤレス充電ホルスタ100は、PED102がワイヤレス充電ホルスタ100内のキャビティ114に収容されるように構成することができる。ワイヤレス充電ホルスタ100は、PED102がキャビティ114に1つの方法のみによって、またはいくつかの可能な方法の中の1つのみによって挿入可能なように成型することができる。ワイヤレス充電ホルスタ100は、キャビティ114内に挿入されると、ワイヤレス充電器108が通電される際に、PED102がワイヤレス充電ホルスタ100のワイヤレス充電器108によって充電されるのに適した位置にくるように成型することができる。一実施形態において、ワイヤレス充電ホルスタ100は、キャビティ114と連通してPED102を受ける開口端116を含んでもよい。ワイヤレス充電ホルスタ100はさらに、キャビティ114内にPED102を保持するための、開口端116と反対側にある閉口端118を含んでもよい。
【0015】
ワイヤレス充電ホルスタ100は、PED102がワイヤレス充電ホルスタ100内に確実に保持されるように成型することができる。例えば、ワイヤレス充電ホルスタ100は、PED102がワイヤレス充電ホルスタ100内に設置されると、PED102とワイヤレス充電ホルスタ100間の摩擦がPED102をワイヤレス充電ホルスタ100内の所定の位置に保持するように作用するような大きさにすることができる。ワイヤレス充電ホルスタ100は、ワイヤレス充電ホルスタ100に組み込まれ、同じプラスチック材料で形成され得る保持部材120を備えてもよい。保持部材120はキャビティ114内に湾曲してPED102の表面を固定し、そうすることによってPED102が摩擦によって保持されるように構成してもよい。図に示すように、保持部材120とレセプタクル106とはホルスタフレーム104の対向面に配置させることができる。
【0016】
ワイヤレス充電ホルスタ100のホルスタフレーム104において、PED102が挿入されるワイヤレス充電ホルスタ100のキャビティ114にワイヤレス充電器108の前面122が直接隣接し、キャビティ114と、隣接するワイヤレス充電器108の前面122との間の空間を妨げる物理的な構造物がないように、ワイヤレス充電器108を配置させることができる。ワイヤレス充電器108の前面122をこのように配置することにより、ワイヤレス充電器108は物理的に妨げられることなくPED102をワイヤレスに充電することができる。
【0017】
ワイヤレス充電ホルスタ100は、ホルスタフレーム104から延在する、1つまたは複数のスタンドオフまたは延在部124をさらに含んでもよい。各スタンドオフは、ワイヤレス充電ホルスタ100のケースへの取り付けが可能になるように構成することができる。ワイヤレス充電ホルスタ100を運ばれるアイテムに取り外し可能に取り付けるために、スタンドオフ124は、運ばれるアイテム上のスナップグロメット(またはスナップリベット)と対にすることのできるスナップリベット(またはスナップグロメット)の取り付け位置を提供する(またはそのように機能するように特別に成型する)ことができる。スタンドオフ124はまた、フックやループの取り付け方法のためのフックコネクタまたはループコネクタ、またはコネクタのアイテムへの取り付けに適した他の取り付け方法のための他のコネクタなどの取り付け位置として使用することもできる。図示した実施形態において、各スタンドオフはリベットやグロメットなどのコネクタを収容するためのウェル126を備える。
【0018】
ホルスタフレーム104は、PED102がキャビティ114内に案内され、保持されるのを補助する、1つまたは複数のサイドレール128をさらに含んでもよい。サイドレール128はホルスタフレーム104の対向する内面に配置してもよい。ホルスタフレーム104はまた、閉端118に近接する1つまたは複数のボトムレール130を含んでもよい。レール128および130をキャビティ114内に延在させて特定の位置にPED102を配置させ、充電を最適化することができる。
【0019】
ワイヤレス充電ホルスタ100の運ばれるアイテムへの取り付けにスタンドオフ124を使用しない、他の実施形態が考えられている。例えば、ワイヤレス充電ホルスタ100をケースのパネルに縫い付けてもよい。
【0020】
図2は、一実施形態による、充電ホルスタに取り付けられたケースのセグメント202~208の間に配置されたワイヤレス充電ホルスタ100およびPED102の背面分解図である。ワイヤレス充電ホルスタ100は
図1のワイヤレス充電ホルスタと同じ設計であってもよい。ワイヤレス充電ホルスタ100のこの背面図にはケーブルチャネル110が示されており、これを電源ケーブル112がホルスタフレーム104を通ってワイヤレス充電器108と物理的に接続するために使用することができる。
【0021】
また、この背面図にはホルスタフレーム104内にレセプタクル106が示されており、これは、ワイヤレス充電器108の前面122がワイヤレス充電ホルスタ100のキャビティ114に隣接するよう、ワイヤレス充電器108がホルスタフレーム104に組み込まれるように構成される。本実施形態において、レセプタクル106は、キャビティ114に対向するワイヤレス充電器108の前面122とキャビティ114に挿入されたPED102との間の空間が上述の様に遮られないようにして、ワイヤレス充電器108を所定の位置にエッジによって保持するように構成される。レセプタクル106はまた、ワイヤレス充電器108の背面に配置されたライト132が、ワイヤレス充電ホルスタ100から離れる方向に、遮られることなく光ることができるように構成することができる。このライト132は、ワイヤレス充電器108に電力が供給されているとき、および/またはワイヤレス充電器108が能動的にPED(例えば、PED102)を充電しているときに点灯するように構成することができる。
【0022】
図2はさらに、(ユーザが持ち運ぶケースのポケットなどに入れて)ユーザが持ち運ぶアイテム内に配置された、またはアイテムに取り付けられた場合のワイヤレス充電ホルスタ100の可能性のある配置を示す。ケースの1つまたは複数の部分は、1つまたは複数のセグメント202~208から構成することができる。ポケット付きのケースは、第1内部ライニングセグメント202および第2内部ライニングセグメント204を備えることができる。ケースのポケットはさらにポケットカバー外部セグメント206およびケースシャーシセグメント208を備える。ワイヤレス充電ホルスタ100は、ポケットが潰れた場合、ワイヤレス充電ホルスタ100が片側で第1内部ライニングセグメント202およびポケットカバー外部セグメント206に当接し、もう片側で第2内部ライニングセグメント204およびケースシャーシセグメント208に当接するようにポケット内に設置することができる。複数の充電表示ポートホール210を第1内部ライニングセグメント202およびポケットカバー外部セグメント206にそれぞれ設置してもよい。充電表示ポートホール210は、第1内部ライニングセグメント202およびポケットカバー外部セグメント206のメッシュ部であってもよいし、または第1内部ライニングセグメント202およびポケットカバー外部セグメント206内の単なる穴であってもよい。充電表示ポートホール210により、ユーザは、例えば、第1内部ライニングセグメント202およびポケットカバー外部セグメント206を通してライト132を見ることができる。これによってユーザは、例えば、ワイヤレス充電ホルスタ100を保持するケースのポケットを開くことなく、ライト132を監視することができる。
【0023】
いくつかの実施形態において、連結金具の1つまたは複数の嵌合対(例えば、スナップリベットとスナップグロメットの対、またはフック面とループ面の対、図示せず)は、それらのうちの1つをワイヤレス充電ホルスタ100のスタンドオフ124の1つに取り付け、第1内部ライニングセグメント202上の、またはそれを通る、対応する位置212に取り付けてもよい。セグメントを通過する嵌合対の片方は、例えば、セグメントの開口部を通る部分と、開口部に隣接するセグメントの側面を締め付けるなどして取り付けられる部分とを備えたスナップリベットまたはスナップグロメットであってもよい。そして、連結金具の嵌合対は、ワイヤレス充電ホルスタ100をケースの第1内部ライニングセグメント202に所定の位置で取り外し可能に取り付けられるよう、物理的な対であってもよい。
【0024】
同様に、連結金具嵌合対のそれぞれをスタンドオフ124と、ポケットカバー外部セグメント206、第2内部ライニングセグメント204およびケースシャーシセグメント208(必要に応じて介在するセグメンにアクセスホールを形成)の中の1つまたは複数とに取り付け、ワイヤレス充電ホルスタ100をポケットのこれらのそれぞれのセグメントに所定の位置で取り外し可能に取り付けてもよい。
【0025】
ワイヤレス充電ホルスタ100をユーザが持ち運ぶアイテム(上述のようなケースのポケット)内に置く、またはそれに取り付けると、多くの利点が得られる可能性がある。ユーザが通常持ち運ぶケース(または他のアイテム)内にワイヤレス充電ホルスタ100を置いておくと、ユーザはケースを持っている限り、PED102の充電装置にアクセスすることができる。さらに、携帯電源(例えばバッテリ)をケースに入れて持ち運び、ワイヤレス充電ホルスタ100の電源ケーブル112を介して、ワイヤレス充電ホルスタ100のワイヤレス充電器108に接続して使用すると、ユーザは、ワイヤレス充電器108のために外部電源を探すことなく、ワイヤレス充電ホルスタ100のワイヤレス充電器108に電力を供給することができる。別の携帯電源を使用する場合、ユーザがPED102の充電を覚えておく必要性は、ワイヤレス充電器108を携帯電源に取り付けて電気を供給している間に、ユーザがケース(または他のアイテム)のワイヤレス充電ホルスタ100にPED102を置く習慣をつける限り、少なくすることができる。
【0026】
図3は、一実施形態による、ワイヤレス充電ホルスタ100をケースのポケット302に入れるように構成された、ケース300の複数の図である。ポケット302は、ワイヤレス充電ホルスタ100に取り付けるように構成されたポケットフラップ304を備えてもよい。ポケットフラップ304はさらにヘッドホン通抜け部306を備えてもよい。
【0027】
ポケットフラップ304は、連結金具の嵌合対を使ってワイヤレス充電ホルスタ100に取り付けることができ、1つまたは複数の嵌合対の片方のコンポーネントをワイヤレス充電ホルスタ100に、そしてもう片方をポケットフラップ304の1つまたは複数のセグメントに取り付ける。連結金具の嵌合対のコンポーネントは、ワイヤレス充電ホルスタ100のスタンドオフ124に設置され、
図2に関する説明と同様に、ポケットフラップ304の1つまたは複数のセグメントに、またはそれらを通して取り付けることができる。ポケットフラップ304のセグメントに取り付けた連結金具の嵌合対のコンポーネントは、ポケットフラップ304の表示されたポイント308に、内側に向けてポケットフラップ304の内側に露出させた状態で設置してもよい。そして、ワイヤレス充電ホルスタ100の嵌合対のコンポーネントへの表示されたポイント308での取り付けは、ポケットフラップ304の内側でも生じる可能性がある。
【0028】
ポケットフラップ304のセグメントに、またはそれらを介して取り付けられた連結金具の嵌合対のコンポーネントは、ポケットフラップ304の外側から見えないように、ポケットフラップ304の外装材の下に隠してもよい。あるいは、ポケットフラップ304に取り付けられた連結金具の嵌合対のコンポーネントは、ポケットフラップの外側から見えるようにしてもよい(嵌合対のコンポーネントをポケットフラップ304の外部セグメントを通して取り付けた場合など)。
【0029】
図4は、一実施形態による、スナップ金具を使ってワイヤレス充電ホルスタ100を取り付けるために構成された、ケースのポケットフラップ304の分解図である。ポケットフラップ304は、ライニング材セグメント402、フォームシートパディングセグメント404、被覆外装材セグメント406およびジッパー408より構成することができる。スナップグロメットは、ライニング材セグメント402の410a~dの位置、およびフォームシートパディングセグメント404の412a~dの位置において、ライニング材セグメント402およびフォームシートパディングセグメント404を介して取り付けることができる。
【0030】
そしてライニング材セグメント402、フォームシートパディングセグメント404、被覆外装材セグメント406およびジッパー408は全て、スナップグロメットをポケットフラップ304のライニング材セグメント402の外面に露出したままの状態で縫い付けてもよいし、または一緒に取り付けて、ポケットフラップ304を形成してもよい。ワイヤレス充電ホルスタ100は、例えば、スタンドオフ124に適切な間隔で設置された適切な大きさのスナップリベットを使って、ポケットフラップ304のスナップグロメットに取り付けられる。
【0031】
ライニング材セグメント402は、ライニング材セグメント402に組み込まれた1枚のメッシュ布である第1ポートホール414を備えてもよい。フォームシートパディングセグメント404は、フォームシートパディングセグメント404の単なる穴である第2ポートホール416を備えてもよい。被覆外装材セグメント406は、被覆外装材セグメント406に組み込まれた1枚のメッシュ布である第3ポートホール418を備えてもよい。セグメント402、404および406が一緒に縫い付けられる(または取り付けられる)と、これらのポートホール410~418は、上述のように、ポケットフラップ304に取り付けられたワイヤレス充電ホルスタのワイヤレス充電器の光が、ポケット302が閉まっていても見えるように並べることができる。
【0032】
図4はサイドポケットを示しているが、当業者であれば、ワイヤレス充電ホルスタをケースの外側ポケットに置いても内側ポケットに置いてもよいことが理解できるであろう。実際、ワイヤレス充電ホルスタはケースのパネルに固定することができる。例えば、ユーザはメインケースコンパートメントを開いて、メインケースコンパートメントの内側パネルに固定されたワイヤレス充電ホルスタにアクセスすることができる。
【0033】
図5は、一実施形態による、連結金具を取り付ける凹型スタンドオフ502~508を備えるホルスタフレームの前面部500を示す図である。ホルスタフレームの前面部500はさらに、ワイヤレス充電ホルスタのワイヤレス充電器用レセプタクル510と共に構成することができる。
【0034】
図6は、一実施形態による、ホルスタフレームに取り付けることのできる、スナップグロメットおよびスナップリベットの種々のコンポーネント602~608を示す。第1スナップリベットコンポーネント602を上述のように第2スナップリベットコンポーネント604と対にして、ユーザが持ち運ぶケースまたは他のアイテムの1つまたは複数のセグメントに通し、スナップリベットがワイヤレス充電ホルスタのスタンドオフに取り付けられたスナップグロメットに使用できるようにすることができる。あるいは、第1スナップリベットコンポーネント602および第2スナップリベットコンポーネント604を対にしてワイヤレス充電ホルスタのスタンドオフに取り付け、例えば、ユーザが持ち運ぶアイテムのポケットの1つまたは複数のセグメント上またはこれを通して利用可能なスナップグロメットに利用できるようにすることができる。
【0035】
第1スナップグロメットコンポーネント606を上述のように第2スナップグロメットコンポーネント608と対にして、ユーザが持ち運ぶケースまたは他のアイテムの1つまたは複数のセグメントを通し、スナップグロメットがワイヤレス充電ホルスタのスタンドオフに取り付けられたスナップリベットに使用できるようにすることができる。あるいは、第1スナップグロメットコンポーネント606および第2スナップグロメットコンポーネント608を対にしてワイヤレス充電ホルスタのスタンドオフに取り付け、例えばケースのポケットの1つまたは複数のセグメント上またはこれを通して利用可能なスナップリベットに利用できるようにすることができる。
【0036】
図7は、一実施形態による、スナップグロメット702~708の取り付けられたホルスタフレーム700の実施形態を示す。
【0037】
図8は、ワイヤレス充電ホルスタと使用することのできる成型ライニング800および弾性メッシュ802を示す。いくつかの実施形態において、成型ライニング800は(ワイヤレス充電ホルスタのキャビティに隣接した)ワイヤレス充電ホルスタの内面の形状に適合し、ワイヤレス充電ホルスタの内面に沿って設置され、キャビティに挿入されるPEDがそのワイヤレス充電ホルスタの内面との相互作用によって傷付けられないようにする。この成型ライニングは穴(図示せず)を含んでもよく、レセプタクルにワイヤレス充電器を備えるワイヤレス充電ホルスタの内面に設置されると、キャビティに対向するワイヤレス充電器の前面とキャビティに挿入されたPEDとの間の空間を遮らないように構成される(例えばこの穴は、成型ライニング800が表面のホルスタフレーム部分を覆うが、表面のワイヤレス充電器部分を覆わないように設置することができる)。弾性メッシュ802は、ユーザが持ち運ぶアイテムのポケット(または他の部分)の1つまたは複数のセグメントで使用され得る一種の材料として提示される。
【0038】
図9は、ワイヤレス充電ホルスタ900をケースのパネル902に縫い込んだ一実施形態を示す。ワイヤレス充電ホルスタ900は上述の開示と同様に具現化することができる。充電ホルスタ900はパネル902のファブリック層とファブリック層の間に延在する延在部904を含むことができる。これらのファブリック層を一緒に縫い込んでワイヤレス充電ホルスタ900の位置を固定することができる。ワイヤレス充電ホルスタ900の位置を固定するために、延在部904を種々の形状に構成することが可能であることが理解されよう。充電ホルスタ900はケースポケットまたは任意の内部パネル、または外部パネルにも固定することができる。
【0039】
本明細書に開示された種々の実施形態において、ワイヤレス充電ホルスタはワイヤレス充電器およびPEDを、これらの間に材料や障害物なく近接して確実に固定することができる。あるいは、ワイヤレス充電ホルスタは、レセプタクルに隣接して配置され、ワイヤレス充電器とPEDの間に配置される介在物を含んでもよい。介在物はPEDの充電を妨げないように選択される。
【0040】
本開示は、最良の態様を含む種々の例示的実施形態を参照してなされた。しかし、当業者であれば、本開示の趣旨から逸脱することなく、例示的実施形態に対して変更および修正を行い得ることを理解するであろう。本開示の原理を種々の実施形態において示してきたが、構造、配置、比率、要素、材料およびコンポーネントの多くの修正は、本開示の原理および範囲から逸脱することなく、特定の環境および/または動作要件に適合させることができる。これらのまたは他の変更または修正は本開示の範囲に含まれると意図される。
【0041】
本開示は限定的ではなく例示的な意味でとらえられ、そのような修正は全てその範囲に含まれると意図される。同様に、種々の実施形態に関して、利益、他の利点、および問題の解決策を上述してきた。しかしながら、利益、利点、問題の解決策、および利益、利点、または解決策を生じさせたり、より顕著にさせる可能性のある要素は、重要で、必要とされる、または必須の構成または要素として解釈されるべきではない。従って本発明の範囲は以下の請求項によって定められる。
【国際調査報告】