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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】スマート充電ケーブル
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20220131BHJP
   B60L 50/60 20190101ALI20220131BHJP
   B60L 53/16 20190101ALI20220131BHJP
   B60L 53/62 20190101ALI20220131BHJP
   B60L 53/65 20190101ALI20220131BHJP
   B60L 53/66 20190101ALI20220131BHJP
   B60L 58/10 20190101ALI20220131BHJP
   H02G 11/00 20060101ALN20220131BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L50/60
B60L53/16
B60L53/62
B60L53/65
B60L53/66
B60L58/10
H02G11/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021520191
(86)(22)【出願日】2019-10-11
(85)【翻訳文提出日】2021-05-27
(86)【国際出願番号】 CA2019051456
(87)【国際公開番号】W WO2020073138
(87)【国際公開日】2020-04-16
(31)【優先権主張番号】62/744,322
(32)【優先日】2018-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521146436
【氏名又は名称】ディーシーベル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴァヘディ、ハニ
(72)【発明者】
【氏名】フォーゲット、マルク - アンドレ
(72)【発明者】
【氏名】デノム、ロナルド
【テーマコード(参考)】
5G371
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G371AA01
5G371AA05
5G371BA01
5G371BA07
5G371CA07
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503FA06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC23
5H125AC24
5H125BC01
5H125BC21
5H125BC22
5H125BE02
5H125CC06
5H125DD02
5H125EE41
5H125EE51
5H125FF12
5H125FF13
(57)【要約】
一態様において、本開示は、2本の導体のみを使用して、AC及びDCの両方の電気自動車を充電するためのシステムであって、一方がコネクタに取り付けられ、他方がプラグに取り付けられている2つの端部を有するケーブルであって、ケーブルの一方の端部から他方の端部まで延伸する2本の充電導体のみを有するケーブルと、電流をAC又はDC入力から受信し、それを電流のタイプに基づいてAC又はDC出力に導き、対応するポートが利用可能でない場合に電流を停止するための1つ以上のスイッチとを備えるシステムを提供する。システムはまた、コネクタの間違ったポートへの電流の供給を防ぐための制御機構を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車を充電するためのシステムであって、
第1の端部及び第2の端部を有するケーブルであって、前記ケーブルは、要求に応じてAC及びDC電流の両方を伝導することができる第1及び第2の導体を備え、各々が前記第1の端部から前記第2の端部まで延伸する、ケーブルと、
前記第1の端部を電源に接続するためのプラグと、
前記第2の端部を前記電気自動車に接続するためのコネクタと
を備え、
前記電流のタイプを検出するための感知システム、及びAC又はDCアダプタが前記電流の前記タイプに従って前記コネクタに接続することを許可する機構、
前記電流のタイプを検出する感知システム、前記電源のAC又はDC入力から前記電流を受信するための前記プラグの第1のスイッチ、前記電流をAC及びDCポートに導くための前記コネクタの第2のスイッチ、及び前記電流の前記タイプに従って前記第1及び第2のスイッチを制御するための制御ユニットであって、前記電流の前記タイプが前記電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に前記電流を停止するように構成された制御ユニット、並びに
前記電流のタイプを検出する感知システム、及び前記電流の前記タイプが前記電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に前記電流を停止するためにスイッチを制御するように構成された制御ユニット
のうちの1つによって更に特徴付けられる、システム。
【請求項2】
前記感知システムは、前記電気自動車の充電ポートのIDを読み取り、前記スイッチ及びそれに応じて前記電流を供給するための電源と自動車電流情報を通信するためのIDリーダーである、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記感知システムは、前記スイッチを制御して、それに応じて前記電流を供給するために前記電流を導く前記制御ユニットに前記電流の前記タイプを通信する、前記ケーブルに取り付けられた電流センサである、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
B及びCの前記制御ユニットは、前記電流のタイプ及び前記電気自動車への前記電流を選択するために、エンドデバイスと通信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ケーブルは、前記第1の端部から前記第2の端部まで延伸する保護接地導体を更に備える、請求項1~4の何れか一項に記載の充電システム。
【請求項6】
前記ケーブルは、前記電源と前記電気自動車との間でデータを転送する、前記第1の端部から前記第2の端部まで延伸する少なくとも1本の信号ケーブルを更に備える、請求項1~5の何れかに記載の充電システム。
【請求項7】
前記ケーブルは、
前記電気自動車の信号ケーブル及び前記保護接地導体に接続するように構成された第1の位相ロックループ、並びに
前記電源の信号ケーブル及び前記保護接地導体に接続するように構成された第2の位相ロックループ
を更に備え、前記第1の位相ロックループ及び前記第2の位相ロックループは、前記保護接地導体を介して前記電源と前記電気自動車との間で信号を送信する、請求項5に記載の充電システム。
【請求項8】
コネクタアダプタを更に備え、前記コネクタは、前記電気自動車の前記充電ポートに接続するために、コネクタアダプタを使用する、請求項1~7の何れか一項に記載の充電システム。
【請求項9】
生体認証システムを更に備え、前記コネクタは、前記電源から前記電気自動車への電流を許可する前にユーザの身元を確認するために、前記生体認証システムを使用する、請求項1~8の何れか一項に記載の充電システム。
【請求項10】
AC及びDC充電のための充電ケーブルであって、前記充電ケーブルは、
要求に応じてAC電流及びDC電流の両方を伝導することができる第1及び第2の充電導体であって、各々が前記ケーブルの第1の端部から前記ケーブルの第2の端部まで延伸する、第1及び第2の充電導体と、
ACポート及びDCポートを有する前記第2の端部に取り付けられたコネクタと
を備え、
前記電流のタイプを検出するための感知システム、及びAC又はDCアダプタが前記電流の前記タイプに従って前記コネクタに接続することを許可する機構、
前記電流のタイプを検出する感知システム、前記電源のAC又はDC入力から前記電流を受信するための前記プラグの第1のスイッチ、前記電流をAC及びDCポートに導くための前記コネクタの第2のスイッチ、及び前記電流の前記タイプに従って前記第1及び第2のスイッチを制御するための制御ユニットであって、前記電流の前記タイプが前記電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に前記電流を停止するように構成された制御ユニット、並びに
前記電流のタイプを検出する感知システム、及び前記電流の前記タイプが前記電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に前記電流を停止するためにスイッチを制御するように構成された制御ユニット
のうちの1つによって更に特徴付けられる、充電ケーブル。
【請求項11】
前記電気自動車の充電ポートのIDを読み取り、前記スイッチ及びそれに応じて前記電流を供給するための電源と自動車電流情報を通信するためのIDリーダーを更に備える、請求項10に記載の充電ケーブル。
【請求項12】
前記電源と前記電気自動車との間でデータを転送する、前記第1の端部から前記第2の端部まで延伸する保護接地導体を更に備える、請求項10又は11に記載の充電ケーブル。
【請求項13】
前記電源と前記電気自動車との間でデータを転送する、前記第1の端部から前記第2の端部まで延伸する少なくとも1本の信号ケーブルを更に備える、請求項10~12の何れか一項に記載の充電ケーブル。
【請求項14】
前記電気自動車の信号ケーブル及び前記保護接地導体に接続するように構成された第1の位相ロックループ、並びに
前記電源の信号ケーブル及び前記保護接地導体に接続するように構成された第2の位相ロックループ
を更に備え、前記第1の位相ロックループ及び前記第2の位相ロックループは、前記保護接地導体を介して前記電源と前記電気自動車との間で信号を送信する、請求項11~13の何れか一項に記載の充電ケーブル。
【請求項15】
生体認証システムを更に備え、前記コネクタは、前記電源から前記電気自動車への電流を許可する前にユーザの身元を確認するために、前記生体認証システムを使用する、請求項10~14の何れか一項に記載の充電ケーブル。
【請求項16】
前記少なくとも1本の信号ケーブルの数は、前記電気自動車と前記電源との間で使用される前記任意の通信プロトコルのタイプに基づいて決定される、請求項6に記載の充電システム。
【請求項17】
前記少なくとも1本の信号ケーブルの数は、前記電気自動車と前記電源との間で使用される前記任意の通信プロトコルのタイプに基づいて決定される、請求項13に記載の充電ケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2018年10月11日に出願された米国仮特許出願第62/744,322号からの優先権を主張し、その明細書は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本出願の主題は、概して、例えば、電気自動車で使用されるようなバッテリ充電システムの分野に関連し、より具体的には充電ケーブルの分野に関連する。
【背景技術】
【0003】
近年、世界で運転される自動車の数が急増している。電気自動車(EV)は、炭素排出量及び大気汚染を削減する効果的な方法の1つとしてますます検討されている。これにより、多くの法域で自動車による大気汚染を規制する法律が可決された。このような規制は年々厳しくなっている。
【0004】
現在、典型的な電気自動車(EV)は、バッテリバンク及びバッテリ充電システムを備える。バッテリバンクは通常、バッテリを充電するために直流(DC)入力を要求する。そのために、家庭で通常見られるAC電源をバッテリバンクのDC入力に変換するオンボードの充電回路が提供される。ほとんどのEVモデルはまた、オンボードのAC-DCコンバータをバイパスするDC充電を提供する。
【0005】
充電モードが、EVと充電ステーションとの間の安全通信プロトコルを画定する。これらの基準は、概して、世界中で類似している。モード1のケーブルが、EVの接続に関連する安全対策なしで、単純な延長コードを使用して標準のAC電源コンセントからの家庭用充電のために一般的に使用される。モード1のコネクタは、IEC61851-1からの制御ピンを要求せず、米国等の一部の国では、モード1の充電は国の条例によって禁止されている。主な理由は、要求される接地が全ての国内設備に存在せず、モード2が暫定的な解決策として画定されたからである。
【0006】
通常、標準のAC電源コンセントからの家庭用充電のために使用されるが、「臨時使用ケーブル」としても既知の特別なケーブル内EV供給装置(EVSE)を有する、モード2のケーブルが、製造者からEVと共に供給される。このケーブルは、ケーブル内の残留電流デバイス(RCD)、過電流保護、過熱保護、壁のコンセントからの保護接地検出を提供する。しかし、多くの自動車の相手先ブランド製造者(OEM)は、継続的に使用するために、EV所有者のガレージに適切なモード3の家庭用充電ステーション(「ウォールボックス」)を設置することを主張する。モード3は、公共の場所又は自宅の何れかに有線のAC充電ステーションを提供し、モード2より高い電力レベルを許可する。安全プロトコルは通常、モード2に類似する。IEC61851-1によると、モード3のコネクタは、ケーブルの両側にある範囲の制御ピン及び信号ピンを要求する。モード4は、公共の場所又は自宅の何れかに有線のDC充電ステーションを提供する。DC充電ステーションにおいては、充電器は、車両の一部ではなく、充電ステーションの一部である。
【0007】
説明されたように、幾つかの異なる世界標準があり、同じケーブルを使用してACモード又はDCモードの両方で自動車を充電する柔軟性を提供することができる新しいコンボプラグの採用に向けて多くの努力が払われてきた。現在、DC、AC、アース、及び制御を送信するための複数のワイヤを有することに起因して、通常は重く、操作が困難であるコンボプラグ及びケーブルの様々なバージョンがある。
【0008】
更に、互いに互換性のないコンボプラグ及びワイヤの様々なバージョンがまだ存在する。その上、これらのプラグ及びケーブルのタイプは、充電中に充電ケーブルが盗まれるリスクを低減することができる結合構造を有さない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記を考慮すると、先行技術の上記の問題点を克服し、操作するのに便利であるだけでなく、直流電流及び交流電流の両方を選択的に受信することができる、充電ステーションから電気自動車にエネルギーを伝達するためのケーブルアセンブリの必要性が存在することが明らかである。本発明は、本開示が与えられると当業者に明らかになるであろう他の必要性と共に、当技術分野におけるこれらの必要性に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、とりわけ、本開示が与えられると当業者に明らかになるであろう当技術分野における上記の必要性のための新規で革新的な解決策を提供する。
【0011】
1つの広い態様においては、本開示は、電気自動車を充電するためのシステムであって、第1の端部及び第2の端部を有するケーブルを備えるシステムを提供する。ケーブルは、要求に応じてAC電流及びDC電流の両方を伝導することができる第1及び第2の導体を備え、各々が第1の端部から第2の端部まで延伸する。プラグが、ケーブルの第1の端部を電源に接続し、コネクタが、第2の端部を電気自動車に接続する。幾つかの実施形態においては、このような接続は、コネクタアダプタ又はプラグアダプタのようなアダプタを必要としてもよい。
【0012】
幾つかの実施形態においては、システムは、電流のタイプを検出するための感知システム、及びAC又はDCアダプタが電流のタイプに従ってコネクタに接続することを許可する機構を更に備える。
【0013】
幾つかの代替の実施形態においては、システムは、電流のタイプを検出するための感知システム、電源のAC又はDC入力から電流を受信するためのプラグの第1のスイッチ、電流をAC及びDCポートに導くためのコネクタの第2のスイッチ、及び電流のタイプに従って第1及び第2のスイッチを制御するための制御ユニットを更に備える。制御ユニットは、電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に電流を停止するように構成されている。
【0014】
幾つかの実施形態においては、システムは、電流のタイプを検出する感知システム、及び電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に電流を停止するためにスイッチを制御するように構成された制御ユニットを備える。
【0015】
一実施形態においては、感知システムは、電気自動車の充電ポートのIDを読み取り、スイッチ及びそれに応じて電流を供給するための電源と自動車電流情報を通信するためのIDリーダーであってもよい。
【0016】
一代替の実施形態においては、感知システムは、スイッチを制御して、それに応じて電流を供給するために電流を導く制御ユニットに電流のタイプを通信する、ケーブルに取り付けられた電流センサであってもよい。
【0017】
一代替の実施形態においては、制御ユニットは、電流のタイプ及び電気自動車への電流を選択するために、エンドデバイスと通信してもよい。
【0018】
一代替の実施形態においては、ケーブルは、第1の端部から第2の端部まで延伸する保護接地導体を更に備えてもよい。ケーブルはまた、第1の端部から第2の端部まで延伸する1本以上の信号ケーブルを有してもよく、電源と電気自動車との間でデータを転送する。
【0019】
一態様においては、システムは、電気自動車の信号ケーブル及び保護接地導体に接続するように構成された第1の位相ロックループ、並びに電源の信号ケーブル及び保護接地導体に接続するように構成された第2の位相ロックループを更に備えてもよいケーブルを有する。第1の位相ロックループ及び第2の位相ロックループは、保護接地導体を介して電源と電気自動車との間で信号を送信する。
【0020】
幾つかの実施形態においては、システムは、コネクタアダプタを備えてもよく、コネクタは、電気自動車の充電ポートに接続するために、コネクタアダプタを使用する。
【0021】
一実施形態においては、システムは、電源から電気自動車への電流を許可する前にユーザの身元を確認するために使用される生体認証システムを更に備える。
【0022】
別の広い態様においては、本開示は、2本の充電導体のみを有するAC及びDC充電のための充電ケーブルを提供する。ケーブルは、要求に応じてAC及びDCの両方を伝導することができる第1及び第2の導体であって、各々が第1の端部から第2の端部まで延伸する、第1及び第2の導体と、ACポート及びDCポートを有する第2の端部に取り付けられたコネクタとを備える。
【0023】
幾つかの実施形態においては、ケーブルは、電流のタイプを検出するための感知システム、及びAC又はDCアダプタが電流のタイプに従ってコネクタに接続することを許可する機構を更に備える。
【0024】
幾つかの代替の実施形態においては、ケーブルは、電流のタイプを検出するための感知システム、電源のAC又はDC入力から電流を受信するためのプラグの第1のスイッチ、電流をAC及びDCポートに導くためのコネクタの第2のスイッチ、及び電流のタイプに従って第1及び第2のスイッチを制御するための制御ユニットであって、電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に電流を停止するように構成された制御ユニットを備える。
【0025】
一他の実施形態においては、ケーブルは、電流のタイプを検出する感知システム、及び電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に電流を停止するためにスイッチを制御するように構成された制御ユニットを有する。
【0026】
一実施形態においては、ケーブルは、電気自動車の充電ポートのIDを読み取り、スイッチ及びそれに応じて電流を供給するための電源と自動車電流情報を通信するためのIDリーダーを有してもよい。
【0027】
幾つかの実施形態においては、ケーブルは、電源と電気自動車との間でデータを転送する、第1の端部から第2の端部まで延伸する保護接地導体及び/又は1本以上の信号ケーブルを備えてもよい。
【0028】
一実施例においては、ケーブルは、電気自動車の信号ケーブル及び保護接地導体に接続するように構成された第1の位相ロックループ、並びに電源の信号ケーブル及び保護接地導体に接続するように構成された第2の位相ロックループを更に備えてもよい。第1の位相ロックループ及び第2の位相ロックループは、保護接地導体を介して電源と電気自動車との間で信号を送信する。
【0029】
一実施形態においては、ケーブルは、電源から電気自動車への電流を許可する前にユーザの身元を確認するために使用される生体認証システムを更に備える。
【0030】
本実施例は、以下のような添付の図面を参照することにより良好に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本発明の実施形態による、2つの導体のみを使用してAC及びDC充電の両方を提供することができる電気自動車充電システムの概略図を示す。
図2A】電気自動車にAC及びDC電流の両方を供給することができる外側ジャケット及び2本の導体を有するケーブルの断面図を示す。
図2B】電気自動車にAC及びDC電流の両方を供給することができる外側ジャケット、2本の導体、及びアース接地導体を有する、本開示の一実施形態に従って開示されるケーブルの断面図を示す。
図2C】電気自動車にAC又はDC電流を供給することができる外側ジャケット、2本の導体、アース接地導体、及び2本の通信導体を有する、本開示の一実施形態に従って開示されるケーブルの断面図を示す。
図3】AC及びDC充電の両方を提供することができる電気自動車充電システムの概略図を示し、本発明の実施形態によるシステムを制御するために、遠隔装置が使用される。
図4A】IDリーダー/コントローラが、電源及び車両と通信し、2つのスイッチを制御してそれに応じて車両に電流を供給する、本開示の一実施形態によるシステムのブロック図を示す。
図4B図4Aに示されるシステムが電流を供給するために取るステップのフローチャートである。
図4C】プラグアダプタ及びコネクタアダプタが、ケーブルが特定の電流のタイプを受け取り、それに応じてそれを車両に供給することのみを許可する、本開示の一実施形態によるシステムのブロック図を示す。
図5A】制御ユニットが、電気自動車及び電源と通信し、それに応じてスイッチを制御する、本開示の一実施形態によるシステムのブロック図を示す。
図5B図5Aに示されるシステムが電流を供給するために取るステップのフローチャートである。
図6A】制御ユニットが、電流センサと通信して、2つのスイッチを制御し、電源から受け取った電流を電気自動車に供給する、本開示の一実施形態によるシステムのブロック図を示す。
図6B図6Aに示されるシステムが電流を供給するために取るステップのフローチャートである。
図7】制御ユニットが、電流センサ及びユーザインターフェースと通信して、それに応じて2つのスイッチを制御する、本開示の一実施形態によるシステムのブロック図を示す。
図8】システムが、車両を充電するために要求されるユーザの情報を保持するためにメモリを有する、本開示の一実施形態によるシステムのブロック図を示す。
図9】ケーブルを固定するためにロック機構を有する電気自動車充電システムの概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本明細書全体を通して、「一実施形態」、「実施形態」、又は同様の言語に対する言及は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造、又は特性が本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。この結果、本明細書全体を通して、「一実施形態において」、「実施形態において」という語句、及び同様の言語の出現は、必ずしもそうではないが、全てが同じ実施形態を指してもよい。
【0033】
更に、本発明で説明される特徴、構造、又は特性は、1つ以上の実施形態において任意の適切な方法で組み合わされてもよい。本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に対して様々な変更及び変形が行われることができることは当業者には明らかであろう。この結果、本発明は、本発明の変更及び変形に、それらが添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲内にあるという条件で及ぶことが意図される。これより、本発明の好ましい実施形態を詳細に参照する。
【0034】
1つの広い態様においては、本開示は、電気自動車を充電するためのシステム100を提供する。システム100は、第1の端部及び第2の端部を有するケーブル102を備える。ケーブルは、要求に応じてAC電流及びDC電流の両方を伝導することができる第1の導体204a及び第2の導体204bを備え、各々が第1の端部から第2の端部まで延伸する。プラグ108が、第1の端部を電源404に接続し、コネクタ104が、第2の端部を電気自動車に接続する。幾つかの実施形態においては、このような接続は、コネクタアダプタ430又はプラグアダプタ432のようなアダプタを必要としてもよい。
【0035】
システム100は、A)電流のタイプを検出するための感知システム、及びAC又はDCアダプタが電流のタイプに従ってコネクタに接続することを許可する機構、B)電流のタイプを検出する感知システム、電源のAC又はDC入力から電流を受信するためのプラグの第1のスイッチ、電流をAC及びDCポートに導くためのコネクタの第2のスイッチ、及び電流のタイプに従って第1及び第2のスイッチを制御するための制御ユニットであって、電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に電流を停止するように構成された制御ユニット、又はC)電流のタイプを検出する感知システム、及び電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に電流を停止するためにスイッチを制御するように構成された制御ユニットのうちの1つによって更に特徴付けられる。
【0036】
一実施形態においては、感知システムは、電気自動車の充電ポートのIDを読み取り、スイッチ及びそれに応じて電流を供給するための電源と自動車電流情報を通信するためのIDリーダーであってもよい。
【0037】
一代替の実施形態においては、感知システムは、スイッチを制御して、それに応じて電流を供給するために電流を導く制御ユニットに電流のタイプを通信する、ケーブルに取り付けられた電流センサであってもよい。
【0038】
一代替の実施形態においては、制御ユニットは、電流のタイプ及び電気自動車への電流を選択するために、エンドデバイスと通信してもよい。
【0039】
一代替の実施形態においては、ケーブルは、第1の端部から第2の端部まで延伸する保護接地導体を更に備えてもよい。ケーブルはまた、第1の端部から第2の端部まで延伸する1本以上の信号ケーブルを有してもよく、電源と電気自動車との間でデータを転送する。
【0040】
一態様においては、システムは、電気自動車の信号ケーブル及び保護接地導体に接続するように構成された第1の位相ロックループ、並びに電源の信号ケーブル及び保護接地導体に接続するように構成された第2の位相ロックループを更に備えてもよいケーブルを有する。第1の位相ロックループ及び第2の位相ロックループは、保護接地導体を介して電源と電気自動車との間で信号を送信する。
【0041】
幾つかの実施形態においては、システムは、コネクタアダプタを備えてもよく、コネクタは、電気自動車の充電ポートに接続するために、コネクタアダプタを使用する。
【0042】
一実施形態においては、システムは、電源から電気自動車への電流を許可する前にユーザの身元を確認するために使用される生体認証システムを更に備える。
【0043】
別の広い態様においては、本開示は、2本の充電導体のみを有するAC及びDC充電のための充電ケーブルを提供する。ケーブルは、要求に応じてAC及びDCの両方を伝導することができる第1及び第2の導体であって、各々が第1の端部から第2の端部まで延伸する、第1及び第2の導体と、ACポート及びDCポートを有する第2の端部に取り付けられたコネクタとを備える。
【0044】
幾つかの実施形態においては、ケーブルは、電流のタイプを検出するための感知システム、及びAC又はDCアダプタが電流のタイプに従ってコネクタに接続することを許可する機構を更に備える。
【0045】
幾つかの代替の実施形態においては、ケーブルは、電流のタイプを検出するための感知システム、電源のAC又はDC入力から電流を受信するためのプラグの第1のスイッチ、電流をAC及びDCポートに導くためのコネクタの第2のスイッチ、及び電流のタイプに従って第1及び第2のスイッチを制御するための制御ユニットであって、電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に電流を停止するように構成された制御ユニットを備える。
【0046】
一他の実施形態においては、ケーブルは、電流のタイプを検出する感知システム、及び電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能ではない場合に電流を停止するためにスイッチを制御するように構成された制御ユニットを有する。
【0047】
一実施形態においては、ケーブルは、電気自動車の充電ポートのIDを読み取り、スイッチ及びそれに応じて電流を供給するための電源と自動車電流情報を通信するためのIDリーダーを有してもよい。
【0048】
幾つかの実施形態においては、ケーブルは、電源と電気自動車との間でデータを転送する、第1の端部から第2の端部まで延伸する保護接地導体及び/又は少なくとも1本の信号ケーブルを備えてもよい。
【0049】
一実施例においては、ケーブルは、電気自動車の信号ケーブル及び保護接地導体に接続するように構成された第1の位相ロックループ、並びに電源の信号ケーブル及び保護接地導体に接続するように構成された第2の位相ロックループを更に備えてもよい。第1の位相ロックループ及び第2の位相ロックループは、保護接地導体を介して電源と電気自動車との間で信号を送信する。
【0050】
一実施形態においては、ケーブルは、電源から電気自動車への電流を許可する前にユーザの身元を確認するために使用される生体認証システムを更に備える。
【0051】
一実施形態においては、IDリーダー/コントローラは、感知システム及び制御ユニットとして作動してもよい。IDリーダー/コントローラは、電源と通信し、電気自動車の充電ポートのIDに従って対応する電流のタイプを電源に供給させるために2つのスイッチを制御する。
【0052】
別の態様においては、制御ユニットは、電流センサを使用して、又は電源との通信を介して電流のタイプを決定し、電流をACポート又はDCポートに導くために1つ以上のスイッチを制御する。
【0053】
代替の実施形態においては、制御ユニットは、電流のタイプを選択するために、アプリケーションを介してモバイルデバイスのようなエンドデバイスと通信し、ケーブルのAC又はDC出力に電流を導くために、1つ以上のスイッチを制御する。
【0054】
別の態様においては、本開示は、各々がケーブルの一方の端部から他方の端部まで延伸する2本の充電導体のみを使用して、AC及びDCの両方を充電することができる充電ケーブルを提供する。ケーブルはまた、ケーブルの一方の端部に取り付けられたACポート及びDCポートを有するコネクタ、並びに電流のタイプに対応するAC及びDC出力ポートの1つに電流を導くための1つ以上のスイッチを有する。制御ユニットは、スイッチを制御し、電流のタイプが電気自動車によって受け入れ可能でない場合に電流を遮断することができる。
【0055】
別の実施形態においては、制御ユニットは、電源及び/又は電気自動車と直接通信することによって電流のタイプを決定し、それに応じて電流を自動車に供給するためにスイッチを制御する。
【0056】
幾つかの実施形態においては、電流センサ602は、スイッチを制御してそれに応じて電流を導き、供給する制御ユニットに電流情報を通信するシステム100に取り付けられてもよい。
【0057】
幾つかの実施形態においては、制御ユニットは、電流のタイプを選択し、1つ以上のスイッチを制御して、電流をACポート又はDCポートに導くために、モバイルデバイス302又は任意の他の無線対応デバイスと通信してもよい。これは、モバイルデバイスのアプリケーション又はブラウザを介して容易に実装されてもよい。
【0058】
別の態様においては、本開示は、一方の端部にコネクタ及び他方の端部にプラグを有するケーブル、コントローラ、及び電源から供給された電流を認識して、適切なケーブルのAC又はDC出力ポートに導くための能力を提供する1つ以上のスイッチを提供する。
【0059】
更に、本開示は、電気自動車への電流の供給に関して誤りがある場合に電流を遮断するための能力を有するケーブルを提供する。例えば、AC充電機能のみを有する自動車がDC電源に接続されている場合に、ケーブルは、電流が流れることを許可しない。この安全機能は、EV及び/又は電源によって提供される任意の安全機構と独立して又は共同で作動することができる。
【0060】
システムは、電源から電流を受信し、2本の導体を介してコネクタに導く。電流のタイプを認識し、電気自動車によって受け入れ可能である電流と互換性があることを保証した後、システムは、電流を、更に電気自動車の対応するポートに直接接続し、又は電気自動車の対応するポートまで進むアダプタに接続するコネクタの対応するAC又はDCポートに向かってリダイレクトする。
【0061】
当技術分野で既知の任意の導体のタイプが異なる実施形態において使用されてもよいことが当業者によって理解されるであろう。導体のタイプの幾つかの典型的な実施例は、銅(Cu)及びアルミニウム(AL)である。銅は、アルミニウムより密度が高く重いが、アルミニウムより導電性が高く、従って、アルミニウム導体は、電気的に同等の銅導体の約1.6倍の断面積を有するが、銅導体の半分の重量である。使用される導体のタイプの選択は、ケーブル102の重量に影響を及ぼす場合があるが、それは、本システムが機能する方法に影響を及ぼさない。
【0062】
更に、ケーブル102は、予期しない要求及び起こりうる過負荷状態に耐えることができるシステムにおいて、連続的で支障のない操作で、適切な電力を安全に提供するという基本的な目的で、当技術分野で既知の様々な断熱材、土台、充填材、防御手段、及びシースのタイプから利益を得てもよいことが、当業者によって理解されるであろう。
【0063】
これより、一方の端部にコネクタ104、及び他方の端部にプラグ108を有するケーブル102を備える例示的な自動車充電システム100を示す図1を参照する。
【0064】
図1に示されるように、幾つかの実施形態においては、コネクタ104は、電気自動車120の対応するポート122に接続するためにコネクタアダプタ106に接続し、プラグ108はまた、電源に接続するためにプラグアダプタ(図1には示されていない)に接続することができる。
【0065】
代替の実施形態においては、コネクタ104及びプラグ108は、電気自動車120の対応するポート122又は電源404に直接接続してもよい。ケーブル102が、AC及びDC電流の両方を供給することができる電源に直接接続してもよく、幾つかの実施形態においては、プラグ108の必要がないことが当業者によって理解されるであろう。プラグ108は、ケーブル102を電源に対して接続及び切断する能力をユーザに提供し、このように、ケーブル102をより携帯可能にし、自動車120内に保管することをより容易にする。
【0066】
図3を参照すると、幾つかの実施形態においては、システム100は、ユーザにバッテリが充電されていることを知らせ、支払いを行うための財務情報、自動車が受け入れる電流、必要な電圧、充電に要求される時間、及びその他の指示のような他の情報を通信するためのモバイルアプリケーションを使用して、エンドデバイス又はモバイルデバイス302と通信することができる。
【0067】
一実施形態においては、システムは、モバイルデバイス302と通信することができる無線通信モジュールを有する。代替的に、幾つかの実施形態においては、システムは、電気自動車120又は電源の無線ネットワークとの接続を介してモバイルデバイス302と相互作用してもよい。
【0068】
その上、一実施形態においては、モバイルデバイス302は、トランザクションを承認し、ケーブルを認証し、ユーザの財務情報を転送し、電流のタイプを選択し、充電ステータス、支払われる金額、又はその他の情報のような任意の情報を受信するために、システム100を介して電源と通信することができる。これは、通信導体208a及び208bを使用して達成されてもよい。
【0069】
図2Aは、外側ジャケット202と、電気自動車120にAC又はDCを供給することができる導体204a及び204bとを有する、ケーブル102の断面図を示す。
【0070】
図2Bは、2つの導体204a及び204bに加えて、ケーブル102がアース接地導体206を有する、本発明の実施形態を示す。電気機器の露出した導電性部分のアース接地接続は、電気絶縁の障害が発生した場合に、接続されたデバイスの露出した導電性表面をアース電位に近づけることによって、感電から保護するのに役立つ。障害が発生すると、電力システムからアースに電流が流れる。電流は、過電流保護ヒューズ又は回路ブレーカーを動作させるのに十分な高さであってもよく、そして、回路が遮断される。露出した表面の電圧が高すぎないことを保証するために、アースへの接続のインピーダンス(抵抗)を通常の回路インピーダンスに対して低く保つ必要がある。
【0071】
図2Cは、2つの導体204a及び204b並びにアース接地導体206に加えて、ケーブル102が、システム100で電源404と自動車120との間で情報を転送するために使用されてもよい2つの通信導体208a及び208bを有する、本開示の実施形態を示す。
【0072】
ここで、図4Aを参照すると、幾つかの実施形態においては、プラグ108は、AC入力411及びDC入力410と、それらを導体204a及び204bに接続するスイッチA409とを備える。反対側では、コネクタ104は、電気自動車120の充電ポート(図4Aには示されていない)のIDを読み取って、自動車が必要とし、又は受け取ることできる電流のタイプを認識するその感知システムとして、IDリーダー/コントローラ402を有する。IDリーダー/コントローラ402は、RFIDリーダー及び光学IDリーダーのような当技術分野で既知の任意のタイプのIDリーダーであってもよい。続いて、それがIDリーダーを介して受信する情報を使用して、システム100は、電気自動車120がAC/DC入力410を介して正しい電流のタイプを受信することを保証する。これは、IDリーダー/コントローラ402、電源404、並びにスイッチ408及び409の間の通信を介して達成されてもよい。
【0073】
図4Bは、図4Aに示されるシステム100が電流をリダイレクトするために取るステップのフローチャートを示す。システム100が電気自動車120に接続された後、IDリーダー/コントローラ402は、自動車のID情報を読み取り、それを電源404並びにスイッチ408及び409に報告する。そして、電源404は、要求された電流のタイプを供給し、スイッチ408及び409は、自動車のID情報によって提供される情報に応じて、電流を適切な出力にレダイレクトする。
【0074】
ID情報が、自動車の所有者の財務情報のような他の情報を含んで、ユーザがこのような情報を入力することを要求することなく、自動車の充電を容易にしてもよいことが当業者によって理解されるであろう。幾つかの実施形態においては、ID情報は、トランザクションを確認するためにモバイルアプリケーションを使用する(アプリケーションにおいて生体認証測定、ピンコード、等を使用する)、又はケーブル、自動車、若しくは電源にピン保護若しくは生体認証セキュリティ測定を直接インストールさせる、等の他の認証方法と組み合わせて使用されてもよい。
【0075】
図4Cに示されるように、代替の実施形態においては、システム100は、特定の電流のタイプが導体204a及び204bを流れることを許可するための感知システムとして作動するコネクタアダプタ430及びプラグアダプタ432を有してもよい。この実施形態においては、AC又はDCアダプタがケーブルの一方の端部に接続される場合には、機械的又は電気的接続機構は、異なるアダプタのタイプが他方の端部に接続されることを許可しない。例えば、ユーザがACプラグアダプタをケーブルに接続する場合には、それは、接続ピンを他方の端部に移動させるソレノイドをアクティブにし、ACコネクタアダプタのみがケーブルに接続されることを許可する。
【0076】
異なる実施形態においては、2つのアダプタの接続機構が、作動し、ケーブルのような機械的機構を機械的に使用することによって、又はアース接地導体206、データケーブル208a及び208b、追加のケーブルを使用して、若しくは無線的に電気的に信号を転送することによって相互に接続してもよいことが当業者には理解されるであろう。
【0077】
別の実施形態においては、図5Aに示されるように、自動車充電システム100は、スイッチ502を制御することができる制御ユニット502を有する。コントローラ502は、導体204a及び204bを流れる電流のタイプを認識するための感知システムとして作動する電源と通信し、そして、電流をコネクタ104の対応するAC出力412又はDC出力414に導き、それから電気自動車122に導くために、スイッチ504を制御する。電気自動車が電源404から送られる電流のタイプを受信することができない場合には、コントローラ502は、それを認識し、スイッチ504を制御して、電流を遮断し、間違った電流のタイプを自動車に送ることを回避する。この能力は、電気自動車120及びその充電システムへの起こり得る損傷を防ぐために、システム100に追加のセキュリティ層を提供する。
【0078】
図5Bは、図5Aに示されるシステム100が電流をリダイレクトするために取るステップのフローチャートを示す。システム100が電気自動車120に接続された後、制御ユニット502は、自動車120と、それが受け入れる電流のタイプに関して要求される情報を取得するために通信する。制御ユニット502は、制御ユニット502と通信することによって、電源404によって供給される電流のタイプに関する情報を受信する。電流が電気自動車120によって受け入れ可能である場合には、制御ユニット502は、スイッチ408に、それに応じてそれを適切な出力にリダイレクトするために指示する。そうでない場合には、それは、任意の望ましくない事故を回避するために、電気自動車120への電流を遮断する。一実施形態においては、制御ユニット502は、電源404から適切な電流のタイプを要求することができる。
【0079】
別の実施形態においては、図6Aに示されるように、システム100自体は、ケーブルが受信する電流のタイプを認識し、スイッチ408及び409を制御して、それに応じて電流を対応する出力412又は414に導くために、電流のタイプを制御ユニット502に知らせるその感知システムとしてAC/DCセンサ602を有する。
【0080】
センサ602を当技術分野で既知の任意の種類の電流センサにすることができ、システム100における任意の場所に設置してもよいことが当業者によって理解されるであろう。図6Bは、図6Aに示されるシステム100が電流をリダイレクトするために取るステップのフローチャートを示す。システム100が電気自動車120に接続された後、制御ユニット502は、自動車120と、それが受け入れる電流のタイプに関して要求される情報を取得するために通信する。制御ユニット502は、電流センサ602を使用して供給される電流のタイプを検出する。電流が電気自動車120によって受け入れ可能である場合には、制御ユニット502は、スイッチ408及び409に、それに応じてそれを適切な出力にリダイレクトするために指示する。そうでない場合には、任意の望ましくない事故を回避するために、制御ユニット502は、電気自動車120への電流を遮断する。
【0081】
更に、スイッチ504が、それに埋め込まれた電流センサ602及び制御ユニット402を有してもよいことが当業者によって理解されるであろう。
【0082】
図7に示されるように、幾つかの実施形態においては、ユーザインターフェース702が、通信し、システム100、電源404、及び電気自動車120の別の要素を制御するために使用されることができる。ユーザインターフェースは、システム100に指示を与えるために、制御ユニット502と通信してもよい。1つの代替の実施形態においては、制御ユニット502は、充電プロセスを制御するために、ユーザインターフェース702に埋め込まれてもよい。
【0083】
異なる実施形態においては、ユーザインターフェース702は、無線でシステムと通信し、有線接続を使用してシステムに接続し、又はシステムの一部に埋め込まれてもよい。
【0084】
図8に示されるように、幾つかの実施形態においては、システム100は、ユーザのクレジットカード又は所有者の他の財務のような情報を格納するためのメモリ802を有する。コントローラ502は、システムのメモリ702から財務情報又は任意の他の情報を検索し、必要に応じて、この情報を電源404、電気自動車120、又はユーザインターフェース702と通信することができる。この特徴は、財務情報を入力する必要なしに、ケーブル102を接続して電気自動車120の充電を開始するための能力をユーザに提供する。異なる実施形態においては、財務情報の認証は、電源404によって直接、又はユーザインターフェース702若しくは電気自動車120を介して行われてもよい。
【0085】
図9を参照すると、幾つかの実施例においては、システム100は、ケーブル102を電源ステーションにロックするための供給ロックシステム902、自動車120への自動車ロック機構904、又は両方に更に備えてもよい。ロックシステムは、承認されていないユーザがケーブル102を切断することを許可せず、或いはケーブルの任意の承認されていない切断時に警報を開始するより高度な電子ロックシステムに南京錠を追加するための単純な場所と同じくらい単純である単純な物理的ロックとすることができる。更に、ロックシステムは、制御システム502を介してモバイルデバイス140に更に接続し、ケーブル102を切断する任意の承認されていない試みについて所有者に警告することができる。
【0086】
幾つかの実施形態においては、本開示は、承認されたユーザが充電し、ケーブルを自動車又は充電ステーションの電源に接続し、又はケーブルをそれから切断することのみを許可するために、コネクタ104における生体認証識別子ロックシステムを使用してもよい。承認されたユーザの生体認証情報は、メモリ602に記憶される。指紋リーダーのような生体認証識別リーダーが、システムを使用しようとする人の指紋を読み取るために、コネクタ104において使用されてもよく、その指紋をコントローラ402と通信する。コントローラ402は、この情報がメモリ602に格納されるような承認された人の1人に属するか否かを確認し、電流を許可するためにスイッチ404を制御し、及び/又はケーブルが切断されることを許可するためにロックシステムを制御する。これは、ユーザに、ケーブル102が盗まれることなく、又は別の電気自動車を充電するために使用されることなく、公共の場所で充電している間に自動車を無人のままにするための能力を提供する。
【0087】
上記の説明は特定の実施例を参照して提供されたが、これは、本発明を例示することを目的とし、限定することを目的としない。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8
図9
【国際調査報告】