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特表2022-512719ピリジルフェニルアミノキノリン類及び類似体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】ピリジルフェニルアミノキノリン類及び類似体
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/10 20060101AFI20220131BHJP
   C07D 403/10 20060101ALI20220131BHJP
   C07D 409/14 20060101ALI20220131BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20220131BHJP
   A01N 43/42 20060101ALI20220131BHJP
   A01N 43/60 20060101ALI20220131BHJP
   C07B 61/00 20060101ALN20220131BHJP
【FI】
C07D401/10 CSP
C07D403/10
C07D409/14
A01P3/00
A01N43/42 101
A01N43/60 101
C07B61/00 300
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021521012
(86)(22)【出願日】2019-10-17
(85)【翻訳文提出日】2021-05-28
(86)【国際出願番号】 EP2019078260
(87)【国際公開番号】W WO2020079173
(87)【国際公開日】2020-04-23
(31)【優先権主張番号】18201297.1
(32)【優先日】2018-10-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】313006625
【氏名又は名称】バイエル・アクチエンゲゼルシヤフト
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100203035
【弁理士】
【氏名又は名称】五味渕 琢也
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】クリストー,ピエール
(72)【発明者】
【氏名】デボルド,フィリップ
(72)【発明者】
【氏名】デュフォー,ジェレミー
(72)【発明者】
【氏名】グルグ,マチュー
(72)【発明者】
【氏名】ランプレヒト,シビル
(72)【発明者】
【氏名】ルケ,ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】マイスナー,ルース
(72)【発明者】
【氏名】ナウド,セバスティアン
(72)【発明者】
【氏名】トマス,ヴィンセント
【テーマコード(参考)】
4C063
4H011
4H039
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB03
4C063BB06
4C063CC14
4C063CC34
4C063CC92
4C063DD12
4C063DD14
4C063EE03
4H011AA01
4H011AA03
4H011BA05
4H011BB09
4H011BC03
4H011BC07
4H011DA13
4H039CA10
4H039CA42
4H039CA71
4H039CD10
4H039CD20
4H039CD90
(57)【要約】
本開示は、殺菌活性化合物、より特定的には、ピリジルフェニルアミノキノリン類及び
その類似体、それらを調製するための方法及び中間体、並びに、殺菌活性化合物としての
それらの使用、特に、殺菌剤組成物の形態にある殺菌活性化合物としてのそれらの使用に
関する。本開示は、さらに、それら化合物又はそれら化合物を含んでいる組成物を使用し
て植物の植物病原性菌類を防除する方法にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】
〔式中、
・ Aは、フェニルであるか、又は、N、O及びSからなるリストの中で独立して選択
される1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含んでいる5員若しくは6員の不飽和ヘテ
ロシクリル環であり、ここで、それぞれ基B及び基Lに対する環Aの2つの結合点は隣接
する炭素原子であり;
・ Bは、N、O及びSからなるリストの中で独立して選択される1個、2個、3個又
は4個のヘテロ原子を含んでいる部分的飽和又は不飽和の6員ヘテロシクリル環であり;
・ Qは、CY又はNであり、ここで、
は、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異
なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアル
キル、C-C-アルケニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以
下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルケニル、C-C-アルキニ
ル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでい
るC-C-ハロゲノアルキニル、C-C-シクロアルキル、C-C-シクロ
アルケニル、ヒドロキシル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なってい
ることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、
ホルミル、アミノ、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ、ス
ルファニル、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルキルスルフィニル、
-C-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシリル、シアノ及びニトロ
からなる群から選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル及びC-C-シクロアルケニルは、1以上の
置換基で置換されていてもよく;
・ Y、Y、Y及びYは、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルキル、
同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC
-C-ハロゲノアルキル、C-C-アルケニル、同一であるか若しくは異なって
いることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルケニル
、C-C-アルキニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下の
ハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキニル、C-C-シクロアルキ
ル、C-C-シクロアルケニル、ヒドロキシル、C-C-アルコキシ、同一であ
るか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C
-ハロゲノアルコキシ、ホルミル、アミノ、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C
-アルキルアミノ、スルファニル、C-C-アルキルスルファニル、C-C
アルキルスルフィニル、C-C-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシ
リル、シアノ及びニトロからなる群から独立して選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル及びC-C-シクロアルケニルは、1以上の
置換基で置換されていてもよく;
・ Zは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル、C-C-アルキル、C-C
-アルケニル、C-C-アルキニル、同一であるか若しくは異なっていることが可
能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキニル、C-C
-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子
を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、同一であるか若しくは異なっていることが
可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルケニル、同一であ
るか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C
-ハロゲノアルコキシ、C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルケニル、
ホルミル、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ、スルファニ
ル、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルキルスルフィニル、C-C
-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシリル、シアノ及びニトロからなる
群から選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル及びC-C-シクロアルケニルは、1以上の
置換基で置換されていてもよく;
・ mは、0、1、2、3又は4であり;
・ nは、0、1、2、3又は4であり;
・ Lは、CR又はNRであり、ここで、
及びRは、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルコキシ及びC-C
-アルキルからなる群から独立して選択され;
は、水素原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっていること
が可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C
-アルケニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原
子を含んでいるC-C-ハロゲノアルケニル、C-C-アルキニル、同一である
か若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C
ハロゲノアルキニル、C-C-シクロアルキル、同一であるか若しくは異なっている
ことが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノシクロアルキル
、C-C-シクロアルキル-C-C-アルキル、C-C-アルキルカルボニ
ル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでい
るC-C-ハロゲノアルキルカルボニル、C-C-アルコキシカルボニル、同一
であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC
-ハロゲノアルコキシカルボニル、C-C-アルキルスルホニル、同一であるか
若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハ
ロゲノアルキルスルホニル、アリール-C-C-アルキル及びフェニルスルホニルか
らなる群から選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルキル-C-C-ア
ルキル、アリール-C-C-アルキル及びフェニルスルホニルは、1以上のR3a
換基で置換されていてもよく;
・ Wは、ハロゲン原子、ヒドロキシル、C-C-アルキル、同一であるか若しく
は異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノ
アルキル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9
個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、C-C-ヒド
ロキシアルキル、C-C-アルコキシ-C-C-アルキル、C-C-アルケ
ニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んで
いるC-C-ハロゲノアルケニル、C-C-アルキニル、同一であるか若しくは
異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノア
ルキニル、C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルケニル、アリール、ア
リール-C-C-アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C-C-アルキ
ル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールスルファニル、アリールスルフィ
ニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル
、ヘテロアリールスルホニル、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリールオキシ
-C-C-アルキル、ヘテロアリールオキシ-C-C-アルキル、アリールスル
ファニル-C-C-アルキル、アリールスルフィニル-C-C-アルキル、アリ
ールスルホニル-C-C-アルキル、ヘテロアリールスルファニル-C-C-ア
ルキル、ヘテロアリールスルフィニル-C-C-アルキル、ヘテロアリールスルホニ
ル-C-C-アルキル、アリールアミノ-C-C-アルキル、ヘテロアリールア
ミノ-C-C-アルキル、アリール-C-C-アルコキシ、ヘテロアリール-C
-C-アルコキシ、アリール-C-C-アルキルスルファニル、アリール-C
-C-アルキルスルフィニル、アリール-C-C-アルキルスルホニル、ヘテロア
リール-C-C-アルキルスルファニル、ヘテロアリール-C-C-アルキルス
ルフィニル、ヘテロアリール-C-C-アルキルスルホニル、アリール-C-C
-アルキルアミノ、ヘテロアリール-C-C-アルキルアミノ、ホルミル、C-C
-アルキルカルボニル、(ヒドロキシイミノ)C-C-アルキル、(C-C
アルコキシイミノ)C-C-アルキル、カルボキシル、C-C-アルコキシカル
ボニル、カルバモイル、C-C-アルキルカルバモイル、ジ-C-C-アルキル
カルバモイル、アミノ、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ
、スルファニル、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルキルスルフィニ
ル、C-C-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシリル、トリ(C
-アルキル)シリルオキシ、トリ(C-C-アルキル)シリルオキシ-C-C
-アルキル、オキソ、シアノ及びニトロからなる群から独立して選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルケニル、ヘテロシクリ
ル、アリール、並びに、該アリール-C-C-アルキル、ヘテロシクリル-C-C
-アルキル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールスルファニル、アリー
ルスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールス
ルフィニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリ
ールオキシ-C-C-アルキル、ヘテロアリールオキシ-C-C-アルキル、ア
リールスルファニル-C-C-アルキル、アリールスルフィニル-C-C-アル
キル、アリールスルホニル-C-C-アルキル、ヘテロアリールスルファニル-C
-C-アルキル、ヘテロアリールスルフィニル-C-C-アルキル、ヘテロアリー
ルスルホニル-C-C-アルキル、アリールアミノ-C-C-アルキル、ヘテロ
アリールアミノ-C-C-アルキル、アリール-C-C-アルコキシ、ヘテロア
リール-C-C-アルコキシ、アリール-C-C-アルキルスルファニル、アリ
ール-C-C-アルキルスルフィニル、アリール-C-C-アルキルスルホニル
、ヘテロアリール-C-C-アルキルスルファニル、ヘテロアリール-C-C
アルキルスルフィニル、ヘテロアリール-C-C-アルキルスルホニル、アリール-
-C-アルキルアミノ、ヘテロアリール-C-C-アルキルアミノ基のアリー
ル部分、ヘテロシクリル部分及びヘテロアリール部分は、1以上のW置換基で置換され
ていてもよく;
・ Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル、C-C-アルキル、同一であるか若しく
は異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノ
アルキル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9
個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、C-C-アル
ケニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含ん
でいるC-C-ハロゲノアルケニル、C-C-アルキニル、同一であるか若しく
は異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノ
アルキニル、C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルケニル、ホルミル、
アミノ、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ、スルファニル
、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルキルスルフィニル、C-C
-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシリル、シアノ、ニトロ及びC-C
-ヒドロキシアルキルからなる群から独立して選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル及びC-C-シクロアルケニルは、1以上の
置換基で置換されていてもよく;
、R3a、W、X及びYは、ハロゲン原子、ニトロ、ヒドロキシル、シアノ
、カルボキシル、アミノ、スルファニル、ペンタフルオロ-λ-スルファニル、ホルミ
ル、カルバモイル、カルバメート、C-C-アルキル、C-C-シクロアルキル
、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアルキル、1~5個のハロゲン
原子を有するC-C-ハロゲノシクロアルキル、C-C-アルケニル、C-C
-アルキニル、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ、C
-C-アルコキシ、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアルコキシ
、C-C-アルキルスルファニル、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハ
ロゲノアルキルスルファニル、C-C-アルキルカルボニル、1~5個のハロゲン原
子を有するC-C-ハロゲノアルキルカルボニル、C-C-アルキルカルバモイ
ル、ジ-C-C-アルキルカルバモイル、C-C-アルコキシカルボニル、1~
5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアルコキシカルボニル、C-C
アルキルカルボニルオキシ、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアル
キルカルボニルオキシ、C-C-アルキルカルボニルアミノ、1~5個のハロゲン原
子を有するC-C-ハロゲノアルキルカルボニルアミノ、C-C-アルキルスル
ファニル、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアルキルスルファニル
、C-C-アルキルスルフィニル、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハ
ロゲノアルキルスルフィニル、C-C-アルキルスルホニル及び1~5個のハロゲン
原子を有するC-C-ハロゲノ-アルキル-スルホニルからなる群から独立して選択
される〕
で表される化合物、並びに、その塩、N-オキシド、金属錯体、半金属錯体及び光学活性
異性体又は幾何異性体;
但し、式(I)で表される化合物は、以下のものではない:
2-{2-[(6,7-ジメチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロキノキサリン-2-イ
ル)メチル]フェニル}-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,
4-トリアジン-6-カルボニトリル[713527-70-9];及び、
3,5-ジオキソ-2-{2-[(3-オキソ-3,4-ジヒドロキノキサリン-2-イ
ル)メチル]フェニル}-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6
-カルボニトリル[426815-75-0]。
【請求項2】
Aは、フェニル、チエニル、ピリジニル及びピリミジルからなる群から選択される、請
求項1に記載の式(I)で表される化合物。
【請求項3】
Aは、A-G1、A-G2、A-G3、A-G4、A-G5、A-G6及びA-G7:
【化2】
〔ここで、「*」は、Lへの結合点を示しており、及び、「#」は、Bへの結合点を示し
ている〕
からなる群から選択される、請求項1に記載の式(I)で表される化合物。
【請求項4】
Bは、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル、ピリジニル及びピリミジニルからなる
群から選択される、先行する請求項のいずれか1項に記載の式(I)で表される化合物。
【請求項5】
Lは、CR(ここで、R及びRは、水素原子である)であるか、又は、Lは
、NR(ここで、Rは、水素原子である)である、先行する請求項のいずれか1項に
記載の式(I)で表される化合物。
【請求項6】
Xは、独立して、ハロゲン原子である、先行する請求項のいずれか1項に記載の式(I
)で表される化合物。
【請求項7】
nは、0又は1である、先行する請求項のいずれか1項に記載の式(I)で表される化
合物。
【請求項8】
Wは、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっていること
が可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C
-アルコキシ、C-C-ヒドロキシアルキル、C-C-アルキルスルファニル
、C-C-アルケニル、C-C-アルコキシカルボニル、C-C-シクロア
ルキル、アリール、アリール-C-C-アルキル、ヘテロシクリル、カルボキシル、
トリ(C-C-アルキル)シリルオキシ-C-C-アルキル、ヘテロアリール-
-C-アルキル、C-C-アルコキシ-C-C-アルキル、オキソ及びシ
アノからなる群から独立して選択される、先行する請求項のいずれか1項に記載の式(I
)で表される化合物。
【請求項9】
Wは、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっていること
が可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C
-アルコキシ、C-C-アルキルスルファニル、C-C-シクロアルキル、オ
キソ及びシアノからなる群から独立して選択される、先行する請求項のいずれか1項に記
載の式(I)で表される化合物。
【請求項10】
mは、0、1又は2である、先行する請求項のいずれか1項に記載の式(I)で表され
る化合物。
【請求項11】
Zは、水素原子又はC-C-アルキルである、先行する請求項のいずれか1項に記
載の式(I)で表される化合物。
【請求項12】
、Y、Y及びYは、独立して、水素原子又はハロゲン原子である、先行する
請求項のいずれか1項に記載の式(I)で表される化合物。
【請求項13】
は、N又はCY(ここで、Yは、水素原子である)である、先行する請求項の
いずれか1項に記載の式(I)で表される化合物。
【請求項14】
組成物であって、請求項1~13のいずれか1項に記載の式(I)で表される少なくと
も1種類の化合物及び少なくとも1種類の農業上適切な補助剤を含んでいる、前記組成物
【請求項15】
望ましくない植物病原性微生物を防除する方法であって、請求項1~13のいずれか1
項に記載の式(I)で表される1種類以上の化合物又は請求項14に記載の組成物を当該
植物、植物の部分、種子、果実又は該植物がそこで生育している土壌に施用する段階を含
んでいる、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、殺菌活性化合物、より特定的には、ピリジルフェニルアミノキノリン類及び
その類似体、それらを調製するための方法及び中間体、並びに、殺菌活性化合物としての
それらの使用、特に、殺菌剤組成物の形態にある殺菌活性化合物としてのそれらの使用に
関する。本開示は、さらに、それら化合物又はそれら化合物を含んでいる組成物を使用し
て植物の植物病原性菌類を防除する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
WO2011/081174及びWO2012/161071には、殺菌剤として使用
するのに適している窒素含有ヘテロ環化合物が開示されている。
【0003】
WO2013/058256には、殺菌剤として使用するのに適しているさらなる窒素
含有ヘテロ環化合物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際特許出願公開第2011/081174号
【特許文献2】国際特許出願公開第2012/161071号
【特許文献3】国際特許出願公開第2013/058256号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、殺菌活性化合物に対して求められる生態学的及び経済学的な要求、例え
ば、活性スペクトル、毒性、選択性、施用量、残留物の形成及び好ましい製造方法などに
関する要求は、継続的に増大しており、また、抵抗性に関する問題も存在し得るので、こ
れらの局面の少なくとも一部において既知の化合物及び組成物よりも有利な点を有してい
る新規な殺菌性化合物及び殺菌剤組成物を開発することは絶えず求められている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明は、殺微生物剤として使用することが可能な、好ましくは、殺菌剤とし
て使用することが可能な、以下に記載されているピリジルフェニルアミノキノリン類及び
それらの類似体を提供する。
【0007】
活性成分
本発明は、式(I)
【化1】
【0008】
〔式中、
・ Aは、フェニルであるか、又は、N、O及びSからなるリストの中で独立して選択
される1個、2個若しくは3個のヘテロ原子を含んでいる5員若しくは6員の不飽和ヘテ
ロシクリル環であり、ここで、それぞれ基B及び基Lに対する環Aの2つの結合点は隣接
する炭素原子であり(●として示されている);
・ Bは、N、O及びSからなるリストの中で独立して選択される1個、2個、3個又
は4個のヘテロ原子を含んでいる部分的飽和又は不飽和の6員ヘテロシクリル環であり;
・ Qは、CY又はNであり、ここで、
は、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異
なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアル
キル、C-C-アルケニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以
下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルケニル、C-C-アルキニ
ル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでい
るC-C-ハロゲノアルキニル、C-C-シクロアルキル、C-C-シクロ
アルケニル、ヒドロキシル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なってい
ることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、
ホルミル、アミノ、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ、ス
ルファニル、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルキルスルフィニル、
-C-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシリル、シアノ及びニトロ
からなる群から選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル及びC-C-シクロアルケニルは、1以上の
置換基で置換されていてもよく;
・ Y、Y、Y及びYは、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルキル、
同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC
-C-ハロゲノアルキル、C-C-アルケニル、同一であるか若しくは異なって
いることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルケニル
、C-C-アルキニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下の
ハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキニル、C-C-シクロアルキ
ル、C-C-シクロアルケニル、ヒドロキシル、C-C-アルコキシ、同一であ
るか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C
-ハロゲノアルコキシ、ホルミル、アミノ、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C
-アルキルアミノ、スルファニル、C-C-アルキルスルファニル、C-C
アルキルスルフィニル、C-C-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシ
リル、シアノ及びニトロからなる群から独立して選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル及びC-C-シクロアルケニルは、1以上の
置換基で置換されていてもよく;
・ Zは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル、C-C-アルキル、C-C
-アルケニル、C-C-アルキニル、同一であるか若しくは異なっていることが可
能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキニル、C-C
-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子
を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、同一であるか若しくは異なっていることが
可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルケニル、同一であ
るか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C
-ハロゲノアルコキシ、C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルケニル、
ホルミル、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ、スルファニ
ル、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルキルスルフィニル、C-C
-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシリル、シアノ及びニトロからなる
群から選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル及びC-C-シクロアルケニルは、1以上の
置換基で置換されていてもよく;
・ mは、0、1、2、3又は4であり;
・ nは、0、1、2、3又は4であり;
・ Lは、CR又はNRであり、ここで、
及びRは、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルコキシ及びC-C
-アルキルからなる群から独立して選択され;
は、水素原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっていること
が可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C
-アルケニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原
子を含んでいるC-C-ハロゲノアルケニル、C-C-アルキニル、同一である
か若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C
ハロゲノアルキニル、C-C-シクロアルキル、同一であるか若しくは異なっている
ことが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノシクロアルキル
、C-C-シクロアルキル-C-C-アルキル、C-C-アルキルカルボニ
ル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでい
るC-C-ハロゲノアルキルカルボニル、C-C-アルコキシカルボニル、同一
であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC
-ハロゲノアルコキシカルボニル、C-C-アルキルスルホニル、同一であるか
若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハ
ロゲノアルキルスルホニル、アリール-C-C-アルキル及びフェニルスルホニルか
らなる群から選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルキル-C-C-ア
ルキル、アリール-C-C-アルキル及びフェニルスルホニルは、1以上のR3a
換基で置換されていてもよく;
・ Wは、ハロゲン原子、ヒドロキシル、C-C-アルキル、同一であるか若しく
は異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノ
アルキル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9
個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、C-C-ヒド
ロキシアルキル、C-C-アルコキシ-C-C-アルキル、C-C-アルケ
ニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んで
いるC-C-ハロゲノアルケニル、C-C-アルキニル、同一であるか若しくは
異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノア
ルキニル、C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルケニル、アリール、ア
リール-C-C-アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリル-C-C-アルキ
ル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールスルファニル、アリールスルフィ
ニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールスルフィニル
、ヘテロアリールスルホニル、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリールオキシ
-C-C-アルキル、ヘテロアリールオキシ-C-C-アルキル、アリールスル
ファニル-C-C-アルキル、アリールスルフィニル-C-C-アルキル、アリ
ールスルホニル-C-C-アルキル、ヘテロアリールスルファニル-C-C-ア
ルキル、ヘテロアリールスルフィニル-C-C-アルキル、ヘテロアリールスルホニ
ル-C-C-アルキル、アリールアミノ-C-C-アルキル、ヘテロアリールア
ミノ-C-C-アルキル、アリール-C-C-アルコキシ、ヘテロアリール-C
-C-アルコキシ、アリール-C-C-アルキルスルファニル、アリール-C
-C-アルキルスルフィニル、アリール-C-C-アルキルスルホニル、ヘテロア
リール-C-C-アルキルスルファニル、ヘテロアリール-C-C-アルキルス
ルフィニル、ヘテロアリール-C-C-アルキルスルホニル、アリール-C-C
-アルキルアミノ、ヘテロアリール-C-C-アルキルアミノ、ホルミル、C-C
-アルキルカルボニル、(ヒドロキシイミノ)C-C-アルキル、(C-C
アルコキシイミノ)C-C-アルキル、カルボキシル、C-C-アルコキシカル
ボニル、カルバモイル、C-C-アルキルカルバモイル、ジ-C-C-アルキル
カルバモイル、アミノ、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ
、スルファニル、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルキルスルフィニ
ル、C-C-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシリル、トリ(C
-アルキル)シリルオキシ、トリ(C-C-アルキル)シリルオキシ-C-C
-アルキル、オキソ、シアノ及びニトロからなる群から独立して選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルケニル、ヘテロシクリ
ル、アリール、並びに、該アリール-C-C-アルキル、ヘテロシクリル-C-C
-アルキル、アリールオキシ、ヘテロアリールオキシ、アリールスルファニル、アリー
ルスルフィニル、アリールスルホニル、ヘテロアリールスルファニル、ヘテロアリールス
ルフィニル、ヘテロアリールスルホニル、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリ
ールオキシ-C-C-アルキル、ヘテロアリールオキシ-C-C-アルキル、ア
リールスルファニル-C-C-アルキル、アリールスルフィニル-C-C-アル
キル、アリールスルホニル-C-C-アルキル、ヘテロアリールスルファニル-C
-C-アルキル、ヘテロアリールスルフィニル-C-C-アルキル、ヘテロアリー
ルスルホニル-C-C-アルキル、アリールアミノ-C-C-アルキル、ヘテロ
アリールアミノ-C-C-アルキル、アリール-C-C-アルコキシ、ヘテロア
リール-C-C-アルコキシ、アリール-C-C-アルキルスルファニル、アリ
ール-C-C-アルキルスルフィニル、アリール-C-C-アルキルスルホニル
、ヘテロアリール-C-C-アルキルスルファニル、ヘテロアリール-C-C
アルキルスルフィニル、ヘテロアリール-C-C-アルキルスルホニル、アリール-
-C-アルキルアミノ、ヘテロアリール-C-C-アルキルアミノ基のアリー
ル部分、ヘテロシクリル部分及びヘテロアリール部分は、1以上のW置換基で置換され
ていてもよく;
・ Xは、ハロゲン原子、ヒドロキシル、C-C-アルキル、同一であるか若しく
は異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノ
アルキル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9
個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、C-C-アル
ケニル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含ん
でいるC-C-ハロゲノアルケニル、C-C-アルキニル、同一であるか若しく
は異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノ
アルキニル、C-C-シクロアルキル、C-C-シクロアルケニル、ホルミル、
アミノ、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ、スルファニル
、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルキルスルフィニル、C-C
-アルキルスルホニル、C-C-トリアルキルシリル、シアノ、ニトロ及びC-C
-ヒドロキシアルキルからなる群から独立して選択され、
ここで、該C-C-シクロアルキル及びC-C-シクロアルケニルは、1以上の
置換基で置換されていてもよく;
、R3a、W、X及びYは、ハロゲン原子、ニトロ、ヒドロキシル、シアノ
、カルボキシル、アミノ、スルファニル、ペンタフルオロ-λ-スルファニル、ホルミ
ル、カルバモイル、カルバメート、C-C-アルキル、C-C-シクロアルキル
、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアルキル、1~5個のハロゲン
原子を有するC-C-ハロゲノシクロアルキル、C-C-アルケニル、C-C
-アルキニル、C-C-アルキルアミノ、ジ-C-C-アルキルアミノ、C
-C-アルコキシ、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアルコキシ
、C-C-アルキルスルファニル、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハ
ロゲノアルキルスルファニル、C-C-アルキルカルボニル、1~5個のハロゲン原
子を有するC-C-ハロゲノアルキルカルボニル、C-C-アルキルカルバモイ
ル、ジ-C-C-アルキルカルバモイル、C-C-アルコキシカルボニル、1~
5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアルコキシカルボニル、C-C
アルキルカルボニルオキシ、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアル
キルカルボニルオキシ、C-C-アルキルカルボニルアミノ、1~5個のハロゲン原
子を有するC-C-ハロゲノアルキルカルボニルアミノ、C-C-アルキルスル
ファニル、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハロゲノアルキルスルファニル
、C-C-アルキルスルフィニル、1~5個のハロゲン原子を有するC-C-ハ
ロゲノアルキルスルフィニル、C-C-アルキルスルホニル及び1~5個のハロゲン
原子を有するC-C-ハロゲノ-アルキル-スルホニルからなる群から独立して選択
される〕
で表される化合物、並びに、それらの塩、N-オキシド、金属錯体、半金属錯体及び光学
活性異性体又は幾何異性体を提供する;
但し、式(I)で表される化合物は、以下のものではない:
2-{2-[(6,7-ジメチル-3-オキソ-3,4-ジヒドロキノキサリン-2-イ
ル)メチル]フェニル}-3,5-ジオキソ-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,
4-トリアジン-6-カルボニトリル[713527-70-9];及び、
3,5-ジオキソ-2-{2-[(3-オキソ-3,4-ジヒドロキノキサリン-2-イ
ル)メチル]フェニル}-2,3,4,5-テトラヒドロ-1,2,4-トリアジン-6
-カルボニトリル[426815-75-0]。
【0009】
本明細書中で使用されている場合、表現「1以上の置換基」は、安定性及び化学的実現
可能性の条件が満たされるという条件のもとで、利用可能な結合部位の数に基づいて1か
ら可能な置換基の最大数までの、多数の置換基を示している。
【0010】
本明細書中で使用されている場合、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味
し;ホルミルは、-CH(=O)を意味し;カルボキシは、-C(=O)OHを意味し;
カルボニルは、-C(=O)-を意味し;カルバモイルは、-C(=O)NHを意味し
;N-ヒドロキシカルバモイルは、-C(=O)NHOHを意味し;SOは、スルホキシ
ド基を表し;SOは、スルホン基を表し;ヘテロ原子は、硫黄、窒素又は酸素を意味し
;メチレンは、ジラジカル-CH-を意味し;アリールは、1個の水素を除去すること
によって芳香族炭化水素から誘導される有機ラジカル(例えば、フェニル又はナフチル)
を意味し;異なるように記載されていない限り、ヘテロシクリルは、N、O及びSからな
るリストの中で独立して選択される1~4個のヘテロ原子を含んでいる不飽和、飽和又は
部分的飽和の5~7員の環(好ましくは、5~6員の環)を意味する。用語「ヘテロシク
リル」は、本明細書中で使用されている場合、ヘテロアリールを包含する。
【0011】
本明細書中において例えば「6員環」又は「5~6員の環」という表現の中で使用され
ている用語「員」は、その環を構成している骨格原子の数を意味する。
【0012】
本明細書中で使用されている場合、アルキル基、アルケニル基及びアルキニル基並びに
これらの用語を含んでいる部分構造は、直鎖又は分枝鎖であることができる。
【0013】
アミノ基又は別の任意のアミノ含有基のアミノ部分が同一であるか又は異なっているこ
とが可能な2つの置換基で置換されている場合、その2つの置換基はそれらが結合してい
る窒素原子と一緒に、ヘテロシクリル基、好ましくは、5~7員のヘテロシクリル基(こ
こで、該ヘテロシクリル基は、置換されることができ、又は、該ヘテロシクリル基は、別
のヘテロ原子を含むことができる、例えば、モルホリノ基又はピペリジニル基)を形成す
ることができる。
【0014】
本発明の化合物はいずれも、その化合物内の不斉中心の数に応じて、1種類以上の光学
異性体形態又はキラル異性体形態で存在し得る。かくして、本発明は、等しく、全ての光
学異性体及びそれらのラセミ混合物又はスケールミック混合物(用語「スケールミック(
scalemic)」は、異なった比率のエナンチオマーの混合物を意味する)、並びに
、可能な全ての立体異性体の全ての比率における混合物に関する。当業者は、自体公知の
方法により、ジアステレオ異性体及び/又は光学異性体を分離させることができる。
【0015】
本発明の化合物はいずれも、その化合物内の二重結合の数に応じて、1種類以上の幾何
異性体形態でも存在し得る。かくして、本発明は、等しく、全ての幾何異性体及びその全
ての比率における可能な全ての混合物に関する。当業者は、自体公知の一般的な方法によ
り、幾何異性体を分離させることができる。
【0016】
本発明の化合物はいずれも、当該鎖又は環の置換基の相対的な位置(シン/アンチ、又
は、シス/トランス)に応じて、1種類以上の幾何異性体形態でも存在し得る。かくして
、本発明は、等しく、全てのシン/アンチ(又は、シス/トランス)異性体及びその全て
の比率における可能な全てのシン/アンチ(又は、シス/トランス)混合物に関する。当
業者は、自体公知の一般的な方法により、シン/アンチ(又は、シス/トランス)異性体
を分離させることができる。
【0017】
本発明の化合物が互変異性体形態で存在し得る場合、本発明は、たとえ明示的に言及さ
れていない場合でも、そのような化合物の任意の互変異性形態も包含する。
【0018】
式(I)で表される化合物は、本明細書中では、「活性成分」と称される。
【発明を実施するための形態】
【0019】
上記式(I)において、Aは、好ましくは、フェニル、チエニル、ピリジニル及びピリ
ミジルからなる群から選択され、さらに好ましくは、Aは、A-G1、A-G2、A-G
3、A-G4、A-G5、A-G6及びA-G7:
【化2】
【0020】
〔ここで、「*」は、Lへの結合点を示しており、及び、「#」は、Bへの結合点を示し
ている〕
からなる群から選択される。
【0021】
一部の実施形態では、Aは、フェニルであり、好ましくは、Aは、A-G1、A-G2
、A-G3、A-G4及びA-G5からなる群から選択される。一部の実施形態では、A
は、A-G1、A-G2又がA-G3である。一部の別の実施形態では、Aは、A-G2
又はA-G3である。
【0022】
上記式(I)において、Bは、窒素原子又は酸素原子から選択される1個、2個又は3
個のヘテロ原子を含んでいる部分的飽和又は不飽和の6員ヘテロシクリル環(例えば、ピ
リジニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリ
ジニル)であることができ、好ましくは、Bは、ジヒドロピラニル、ジヒドロピリジニル
、ピリジニル及びピリミジニルからなる群から選択される。
【0023】
上記式(I)において、Bは、好ましくは、1個、2個又は3個の窒素原子を含んでい
る部分的飽和又は不飽和の6員ヘテロシクリル環であり、さらに好ましくは、Bは、ピリ
ジニル(例えば、ピリジン-2-イル、ピリジン-3-イル、ピリジン-4-イル)、ピ
リミジニル(ピリミジン-2-イル、ピリミジン-4-イル、ピリミジン-5-イル)、
ピラジニル(例えば、ピラジン-2-イル、ピラジン-3-イル)、ピリダジニル(例え
ば、ピリダジン-3-イル及びピリダジン-4-イル)、ジヒドロピラニル(例えば、3
,4-ジヒドロ-2H-ピラン-6-イル)及びジヒドロピリジニル(例えば、5,6-
ジヒドロピリジン-2-イル)からなる群から選択される。
【0024】
一部の実施形態では、は、ピリジニル基又はピリミジニル基である。
【0025】
上記式(I)において、Zは、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、C-C-ア
ルキル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含ん
でいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは
異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノア
ルコキシ及びシアノからなる群から選択される。さらに好ましくは、Zは、水素原子、ハ
ロゲン原子(例えば、塩素)、C-C-アルキル(例えば、メチル)又は同一である
か若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C
ハロゲノアルキル(例えば、ジフルオロメチル)であり、一層さらに好ましくは、Zは、
水素原子又はC-C-アルキル(例えば、メチル)である。
【0026】
上記式(I)において、Xは、好ましくは、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同
一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC
-C-ハロゲノアルキル、ヒドロキシル、C-C-アルコキシ及び同一であるか若
しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロ
ゲノアルコキシからなる群から独立して選択され、さらに好ましくは、Xは、ハロゲン原
子(例えば、塩素、フッ素)、C-C-アルキル(例えば、メチル)、同一であるか
若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハ
ロゲノアルキル(トリフルオロメチル)又は同一であるか若しくは異なっていることが可
能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ(例えば、ト
リフルオロメトキシ)であり、一層さらに好ましくは、Xは、存在する場合には、ハロゲ
ン原子(例えば、フッ素)である。
【0027】
上記式(I)において、nは、好ましくは、0、1又は2であり、さらに好ましくは、
0又は1である。
【0028】
上記式(I)において、nは、好ましくは、0、1又は2であり、さらに好ましくは、
0又は1であり、その際、Xは、好ましくは、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同
一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC
-C-ハロゲノアルキル、ヒドロキシル、C-C-アルコキシ及び同一であるか若
しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロ
ゲノアルコキシからなる群から選択され、さらに好ましくは、Xは、ハロゲン原子(例え
ば、塩素、フッ素)、C-C-アルキル(例えば、メチル)、同一であるか若しくは
異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノア
ルキル(トリフルオロメチル)又は同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個
以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ(例えば、トリフルオ
ロメトキシ)であり、一層さらに好ましくは、Xは、存在する場合には、ハロゲン原子(
例えば、フッ素)である。
【0029】
上記式(I)において、Qは、好ましくは、CY又はNであり、ここで、Yは、
水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっているこ
とが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C
-シクロアルキル、ヒドロキシル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは
異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノア
ルコキシ、C-C-アルコキシカルボニル、ホルミル及びシアノからなる群から選択
され、その際、該C-C-シクロアルキルは、1以上のY置換基で置換されていて
もよく、好ましくは、Yは、水素、ハロゲン(例えば、塩素)及びC-C-アルキ
ル(例えば、メチル)からなる群から選択され、さらに好ましくは、Yは、水素原子で
ある。
【0030】
一部の実施形態では、上記式(I)において、QはCYであり、ここで、Yは、
水素原子である。
【0031】
上記式(I)において、Y、Y、Y及びYは、好ましくは、水素原子、ハロゲ
ン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以
下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C-シクロアル
キル、ヒドロキシル、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていること
が可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、C
-アルキルカルボニル、ホルミル及びシアノからなる群から独立して選択され、その
際、該C-C-シクロアルキルは、1以上のY置換基で置換されていてもよく、さ
らに好ましくは、Y、Y、Y及びYは、水素原子、ハロゲン原子、C-C
アルキル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含
んでいるC-C-ハロゲノアルキル(例えば、トリフルオロメチル)又はシアノから
なる群から独立して選択され、一層さらに好ましくは、Y、Y、Y及びYは、独
立して、水素原子又はハロゲン原子(例えば、フッ素(fluor))である。
【0032】
上記式(I)において、Wは、好ましくは、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素)、C
-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲ
ン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C-アルコキシ(例えば、
メトキシ)、C-C-ヒドロキシアルキル、C-C-アルキルスルファニル、C
-C-アルケニル、C-C-アルコキシカルボニル、C-C-シクロアルキ
ル(例えば、シクロプロピル)、アリール、アリール-C-C-アルキル(ここで、
該アリールは、1個以上のハロゲン原子で置換されていてもよい)、ヘテロシクリル、カ
ルボキシル、トリ(C-C-アルキル)シリルオキシ-C-C-アルキル、ヘテ
ロアリール-C-C-アルキル、C-C-アルコキシ-C-C-アルキル、
オキソ及びシアノからなる群から独立して選択される。
【0033】
一部の実施形態では、Wは、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素)、C-C-アル
キル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んで
いるC-C-ハロゲノアルキル、C-C-アルコキシ(例えば、メトキシ)、C
-C-アルキルスルファニル、C-C-シクロアルキル(例えば、シクロプロピ
ル)、オキソ及びシアノからなる群から独立して選択される。
【0034】
一部の実施形態では、Wは、ハロゲン原子又はC-C-アルコキシである。
【0035】
上記式(I)において、mは、好ましくは、0、1、2又は3であり、さらに好ましく
は、mは、0、1又は2であり、一層さらに好ましくは、mは、0又は1である。
【0036】
上記式(I)において、mは、好ましくは、0、1、2又は3であり、さらに好ましく
は、mは、0又は1であり、及び、Wは、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素)、C
-アルキル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原
子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C-アルコキシ(例えば、メト
キシ)、C-C-ヒドロキシアルキル、C-C-アルキルスルファニル、C
-アルケニル、C-C-アルコキシカルボニル、C-C-シクロアルキル(
例えば、シクロプロピル)、アリール、アリール-C-C-アルキル(ここで、該ア
リールは、1個以上のハロゲン原子で置換されていてもよい)、ヘテロシクリル、カルボ
キシル、トリ(C-C-アルキル)シリルオキシ-C-C-アルキル、ヘテロア
リール-C-C-アルキル、C-C-アルコキシ-C-C-アルキル、オキ
ソ及びシアノからなる群から独立して選択される。
【0037】
上記式(I)において、Rは、好ましくは、水素原子又はハロゲン原子であり、さら
に好ましくは、Rは、水素原子である。
【0038】
上記式(I)において、Rは、好ましくは、水素原子又はハロゲン原子であり、さら
に好ましくは、Rは、水素原子である。
【0039】
上記式(I)において、Rは、好ましくは、水素原子であるか、又は、置換されてい
るか若しくは置換されていないC-C-アルキルであり、好ましくは、Rは、水素
原子又はメチル基であり、一層さらに好ましくは、Rは、水素原子である。
【0040】
一部の実施形態では、本発明の化合物は、式(I)〔式中、Y及びYは、水素原子
であり、並びに、Y及びYは、ハロゲン原子である〕で表される化合物である。
【0041】
一部の実施形態では、本発明の化合物は、式(I)〔式中、Y、Y及びYは、水
素原子であり、並びに、Yは、ハロゲン原子である〕で表される化合物である。
【0042】
、Y、Y、Y、Y、Y、R、R、R、Z、L、A、B、X、W、
n及びmの上記で特定されている定義(例えば、広い定義、及び、好ましい定義、さらに
好ましい定義、一層さらに好ましい定義)は、さまざまに組み合わせて、本発明による化
合物のサブクラスを提供することができる。
【0043】
一部の実施形態(本明細書中では、実施形態(a)と称される)では、本発明による化
合物は、式(I):
【化3】
【0044】
〔式中、
Aは、フェニル、チエニル、ピリジニル及びピリミジルからなる群から選択され、好ま
しくは、Aは、フェニルであり;
Bは、窒素原子又は酸素原子から選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を含んで
いる部分的飽和又は不飽和の6員ヘテロシクリル環であり、好ましくは、Bは、ジヒドロ
ピラニル、ジヒドロピリジニル、ピリジニル及びピリミジニルからなる群から選択され;
は、CY又はNであり、ここで、Yは、水素原子、ハロゲン原子、C-C
-アルキル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を
含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C-シクロアルキル、ヒドロキシル
、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下の
ハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、C-C-アルコキシカ
ルボニル、ホルミル及びシアノからなる群から選択され、その際、該C-C-シクロ
アルキルは、1以上のY置換基で置換されていてもよく、好ましくは、Yは、水素、
ハロゲン(例えば、塩素)及びC-C-アルキル(例えば、メチル)からなる群から
選択され、さらに好ましくは、Yは、水素原子であり、さらに好ましくは、Qは、C
(ここで、Yは、水素原子である)であり;
、Y、Y及びYは、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一
であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC
-ハロゲノアルキル、C-C-シクロアルキル、ヒドロキシル、C-C-ア
ルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含
んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ、C-C-アルキルカルボニル、ホルミル
及びシアノからなる群から独立して選択され、ここで、該C-C-シクロアルキルは
、1以上のY置換基で置換されていてもよく、好ましくは、Y、Y、Y及びY
は、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なってい
ることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル(例
えば、トリフルオロメチル)又はシアノからなる群から独立して選択され、一層さらに好
ましくは、Y、Y、Y及びYは、独立して、水素原子又はハロゲン原子(例えば
、フッ素(fluor))であり;
Zは、水素原子、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっ
ていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル
、C-C-アルコキシ、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下の
ハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシ及びシアノからなる群から選
択され、好ましくは、Zは、水素原子、ハロゲン原子(例えば、塩素)、C-C-ア
ルキル(例えば、メチル)又は同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下
のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル(例えば、ジフルオロメチル
)であり、さらに好ましくは、Zは、水素原子又はC-C-アルキル(例えば、メチ
ル)であり;
mは、0、1、2又は3であり、好ましくは、mは、0、1又は2であり、さらに好ま
しくは、mは、0又は1であり;
nは、0、1又は2であり、好ましくは、0又は1であり;
Lは、CR又はNRであり、ここで、R及びRは、独立して、水素原子又
はハロゲン原子であり、好ましくは、R及びRは、両方とも水素原子であり、R
、水素原子であるか、又は、置換されているか若しくは置換されていないC-C-ア
ルキルであり、好ましくは、Rは、水素原子又はメチル基であり、さらに好ましくは、
は、水素原子であり;
Wは、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素)、C-C-アルキル、同一であるか若
しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロ
ゲノアルキル、C-C-アルコキシ(例えば、メトキシ)、C-C-ヒドロキシ
アルキル、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルケニル、C-C
アルコキシカルボニル、C-C-シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)、アリ
ール、アリール-C-C-アルキル(ここで、該アリールは、1個以上のハロゲン原
子で置換されていてもよい)、ヘテロシクリル、カルボキシル、トリ(C-C-アル
キル)シリルオキシ-C-C-アルキル、ヘテロアリール-C-C-アルキル、
-C-アルコキシ-C-C-アルキル、オキソ及びシアノからなる群から独立
して選択され、好ましくは、Wは、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか
若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハ
ロゲノアルキル、C-C-アルコキシ、C-C-ヒドロキシアルキル、C-C
-アルケニル、C-C-アルコキシカルボニル、C-C-シクロアルキル、ア
リール、アリール-C-C-アルキル(ここで、該アリールは、1個以上のハロゲン
原子で置換されていてもよい)、ヘテロシクリル、カルボキシル、トリ(C-C-ア
ルキル)シリルオキシ-C-C-アルキル、ヘテロアリール-C-C-アルキル
及びC-C-アルコキシ-C-C-アルキルからなる群から選択され;
Xは、ハロゲン原子、C-C-アルキル、同一であるか若しくは異なっていること
が可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、ヒドロキ
シル、C-C-アルコキシ及び同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個
以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルコキシからなる群から独立し
て選択され、好ましくは、Xは、ハロゲン原子(例えば、塩素、フッ素)、C-C
アルキル(例えば、メチル)、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下
のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル(トリフルオロメチル)又は
同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC
-C-ハロゲノアルコキシ(例えば、トリフルオロメトキシ)であり、さらに好まし
くは、Xは、ハロゲン原子(例えば、フッ素)である〕
で表される化合物である。
【0045】
一部の実施形態(本明細書中では、実施形態(b)と称される)では、本発明による化
合物は、式(I):
【化4】
【0046】
〔式中、
Aは、フェニル、チエニル、ピリジニル及びピリミジルからなる群から選択され、好ま
しくは、Aは、フェニルであり;
Bは、窒素原子又は酸素原子から選択される1個、2個又は3個のヘテロ原子を含んで
いる部分的飽和又は不飽和の6員ヘテロシクリル環であり、好ましくは、Bは、ジヒドロ
ピラニル、ジヒドロピリジニル、ピリジニル及びピリミジニルからなる群から選択され;
は、N又はCYであり、ここで、Yは、水素原子であり;
、Y、Y及びYは、独立して、水素原子又はハロゲン原子であり;
Zは、水素原子又はC-C-アルキルであり;
mは、0、1又は2であり;
nは、0又は1であり;
Lは、CR(ここで、R及びRは、水素原子である)であるか、又は、Lは
、NR(ここで、Rは、水素原子である)であり;
Wは、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素)、C-C-アルキル、同一であるか若
しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原子を含んでいるC-C-ハロ
ゲノアルキル、C-C-アルコキシ(例えば、メトキシ)、C-C-ヒドロキシ
アルキル、C-C-アルキルスルファニル、C-C-アルケニル、C-C
アルコキシカルボニル、C-C-シクロアルキル(例えば、シクロプロピル)、アリ
ール、アリール-C-C-アルキル(ここで、該アリールは、1個以上のハロゲン原
子で置換されていてもよい)、ヘテロシクリル、カルボキシル、トリ(C-C-アル
キル)シリルオキシ-C-C-アルキル、ヘテロアリール-C-C-アルキル、
-C-アルコキシ-C-C-アルキル、オキソ及びシアノからなる群から独立
して選択され、さらに好ましくは、Wは、ハロゲン原子(例えば、塩素、臭素)、C
-アルキル、同一であるか若しくは異なっていることが可能な9個以下のハロゲン原
子を含んでいるC-C-ハロゲノアルキル、C-C-アルコキシ(例えば、メト
キシ)、C-C-アルキルスルファニル、C-C-シクロアルキル(例えば、シ
クロプロピル)、オキソ及びシアノからなる群から独立して選択され;
Xは、ハロゲン原子である〕
で表される化合物である。
【0047】
実施形態(a)又は実施形態(b)に従う一部の実施形態では、本発明の化合物は、式
(I)〔式中、Aは、A-G1、A-G2、A-G3、A-G4、A-G5、A-G6及
びA-G7からなる群から選択され、好ましくは、A-G1、A-G2、A-G3、A-
G4及びA-G5からなる群から選択される〕で表される化合物である。
【化5】
【0048】
ここで、「*」は、Lへの結合点を示しており、及び、「#」は、Bへの結合点を示して
いる。
【0049】
実施形態(a)又は実施形態(b)に従う一部の実施形態では、本発明の化合物は、式
(I)〔式中、Aは、A-G1、A-G2又はA-G3である〕で表される化合物である
【0050】
実施形態(a)又は実施形態(b)に従う一部の実施形態では、本発明の化合物は、式
(I)〔式中、Lは、NRであり、ここで、Rは、水素原子である〕で表される化合
物である。
【0051】
実施形態(a)又は実施形態(b)に従う一部の実施形態では、本発明の化合物は、式
(I)〔式中、Y及びYは、水素原子であり、並びに、Y及びYは、ハロゲン原
子である〕で表される化合物である。
【0052】
実施形態(a)又は実施形態(b)に従う一部の実施形態では、本発明の化合物は、式
(I)〔式中、Y、Y及びYは、水素原子であり、並びに、Yは、ハロゲン原子
である〕で表される化合物である。
【0053】
該活性成分を調製する方法
本発明は、さらにまた、式(I)で表される化合物を調製する方法にも関する。別途示
されていない限り、ラジカルA、B、Q、Y、Y、Y、Y、Y、Z、L、m
、n、W及びXは、式(I)で表される化合物に関して上記で与えられている意味を有す
る。これらの定義は、式(I)で表される最終生成物に当てはまるのみではなく、全ての
中間体にも同様に当てはまる。
【0054】
本明細書中で定義されている式(I)で表される化合物は、調製方法P1によって調製
することが可能であり、ここで、該調製方法P1は、式(II)で表される化合物を式(
III)で表される化合物と反応させる段階を含んでいる:
【化6】
【0055】
調製方法P1は、遷移金属触媒(例えば、パラジウム)の存在下、及び、適切な場合に
は、ホスフィンリガンド又はN-ヘテロ環状カルベンリガンドの存在下、適切な場合には
、塩基の存在下、及び、適切な場合には、既知調製方法に準じた溶媒の存在下で、実施す
ることができる。
【0056】
式(II)で表されるハロゲノアリール誘導体は、既知調製方法(Patai’s C
hemistry of Functional Groups - Amino, N
itroso, Nitro and Related Groups - 1996)
に従って、式(IV)で表されるアニリン又はその塩のうちの1種類をジアゾ化させるこ
とによって、調製することができる。
【化7】
【0057】
式(II)で表されるハロゲノアリール誘導体は、さらにまた、既知調製方法(「Jo
urnal of Heterocyclic Chemistry (2008),
45, 1199」、及び、「Synthetic Communications (
1999), 29, 1393)」に従う芳香族求核置換反応によって調製することも
できる。
【0058】
式(IV)で表されるアニリンは、既知調製方法(Patai’s Chemistr
y of Functional Groups - Amino, Nitroso,
Nitro and Related Groups - 1996)に準じて、式(
V)又はその塩のうちの1種類のニトロ基を還元することによって、調製することができ
る。
【化8】
【0059】
式(III)で表されるボロン酸又はボロン酸エステル誘導体は、市販されているか、
又は、既知調製方法で調製することができる。
【0060】
調製方法P1は、触媒(例えば、金属塩又は錯体)の存在下で実施することができる。
この目的のための適切な金属誘導体は、パラジウムなどの遷移金属触媒である。この目的
のための適切な金属塩又は錯体は、例えば、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、テトラキ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラ
ジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、ビス(トリフェ
ニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ビス(シンナミル)ジクロロジパラジ
ウム(II)、ビス(アリル)-ジクロロジパラジウム(II)又は[1,1’-ビス(
ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)などである
【0061】
当該反応にパラジウム塩とリガンド又は塩〔例えば、トリエチルホスフィン、トリ-t
ert-ブチルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスホニウムテトラフルオロボレー
ト、トリシクロヘキシルホスフィン、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、
2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル、2-(ジシクロヘキシルホスフィ
ノ)-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル、2-(tert-ブチルホスフィ
ノ)-2’-(N,N-ジメチルアミノ)ビフェニル、2-ジ-tert-ブチルホスフ
ィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィ
ノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ
-2,6’-ジメトキシビフェニル、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジ
イソプロポキシビフェニル、トリフェニル-ホスフィン、トリス-(o-トリル)ホスフ
ィン、3-(ジフェニルホスフィノ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム、トリス-2-(メ
トキシ-フェニル)ホスフィン、2,2’-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1’-
ビナフチル、1,4-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,2-ビス(ジフェニル
ホスフィノ)エタン、1,4-ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン、1,2-ビ
ス(ジシクロヘキシルホスフィノ)-エタン、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2
’-(N,N-ジメチルアミノ)-ビフェニル、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ
)-フェロセン、(R)-(-)-1-[(S)-2-ジフェニル-ホスフィノ)フェロ
セニル]エチルジシクロヘキシルホスフィン、トリス-(2,4-tert-ブチル-フ
ェニル)ホスフィト、ジ(1-アダマンチル)-2-モルホリノフェニルホスフィン又は
1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)イミダゾリウムクロリド〕を別々に添
加することによって、その反応混合物の中でパラジウム錯体を生成させることも可能であ
る。
【0062】
適切な触媒及び/又はリガンドを、商業用カタログ、例えば、Strem Chemi
calsによる「Metal Catalysts for Organic Synt
hesis」又はStrem Chemicalsによる「Phosphorous L
igands and Compounds」などから選択することも有利である。
【0063】
調製方法P1を実施するための適切な塩基は、そのような反応に関して慣習的な無機塩
基及び有機塩基であり得る。好ましくは、以下のものを使用する:アルカリ土類金属又は
アルカリ金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化カリウ
ム、又は、別の水酸化アンモニウム誘導体;アルカリ土類金属、アルカリ金属又はアンモ
ニウムのフッ化物、例えば、フッ化カリウム、フッ化セシウム又はテトラブチルアンモニ
ウムフルオリド;アルカリ土類金属又はアルカリ金属の炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウム
、炭酸カリウム、重炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム又は炭酸セシウム;アルカリ金属又
はアルカリ土類金属の酢酸塩、例えば、酢酸ナトリウム、酢酸リチウム、酢酸カリウム又
は酢酸カルシウム;アルカリ金属又はアルカリ土類金属のリン酸塩、例えば、リン酸三カ
リウム;アルカリ金属アルコラート、例えば、カリウムtert-ブトキシド又はナトリ
ウムtert-ブトキシド;第3級アミン類、例えば、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン、トリブチルアミン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジシクロヘキシルメチル
アミン、N,N-ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルピペリジン、N,N-ジメチ
ルアミノピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(D
BN)又はジアザビシクロウンデセン(DBU);及び、さらに、芳香族塩基、例えば、
ピリジン、ピコリン、ルチジン又はコリジン。
【0064】
調製方法P1を実施するための適切な溶媒は、慣習的な不活性有機溶媒であり得る。好
ましくは、以下のものを使用する:ハロゲン化されていてもよい脂肪族、脂環式又は芳香
族の炭化水素、例えば、石油エーテル、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン
、メチルシクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレン又はデカリン;クロロベンゼン
、ジクロロベンゼン、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン又は
トリクロロエタン;エーテル類、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、
メチルt-ブチルエーテル、メチルt-アミルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン、2-メチルテトラヒドロフラン、1,2-ジメトキシエタン、1,2-ジエトキシエ
タン又はアニソール;ニトリル類、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、n-ブ
チロニトリル、i-ブチロニトリル又はベンゾニトリル;アミド類、例えば、N,N-ジ
メチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルホルムアニリド、N-
メチルピロリドン又はヘキサメチルリン酸トリアミド;尿素類、例えば、1,3-ジメチ
ル-3,4,5,6-テトラヒドロ-2(1H)-ピリミジノン;エステル類、例えば、
酢酸メチル又は酢酸エチル;スルホキシド類、例えば、ジメチルスルホキシド、又は、ス
ルホン類、例えば、スルホラン;及び、それらの混合物。
【0065】
調製方法P1を共溶媒(例えば、水、又は、アルコール、例えば、メタノール、エタノ
ール、プロパノール、イソプロパノール若しくはtert-ブタノール)を用いて実施す
るのも有利であり得る。
【0066】
調製方法P1は、不活性雰囲気(例えば、アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気)の中で実施
することができる。調製方法P1を実施する場合、式(II)で表される化合物1モル当
たり、1モル又は過剰量の式(III)で表される化合物及び1~5モルの塩基及び0.
01~20モル%のパラジウム錯体を使用することができる。当該反応成分を別の比率で
使用することも可能である。後処理は、既知方法によって行う。
【0067】
本明細書中で定義されている式(I)で表される化合物は、調製方法P2によって調製
することが可能であり、ここで、該調製方法P2は、式(VI)で表される化合物を式(
VII)で表される化合物と反応させる段階を含んでいる:
【化9】
【0068】
調製方法P2は、遷移金属触媒(例えば、パラジウム)の存在下、及び、適切な場合に
は、ホスフィンリガンド又はN-ヘテロ環状カルベンリガンドの存在下、適切な場合には
、塩基の存在下、及び、適切な場合には、既知調製方法に準じた溶媒の存在下で、実施す
ることができる。
【0069】
式(VI)で表されるボロン酸又はボロン酸エステル誘導体は、遷移金属触媒(例えば
、パラジウム)の存在下、及び、適切な場合には、ホスフィンリガンド又はN-ヘテロ環
状カルベンリガンドの存在下、適切な場合には、塩基の存在下、及び、適切な場合には、
既知調製方法に準じた溶媒の存在下で、ビス(ピナコラート)ジボロンなどの試薬を使用
して、ハロゲノアリール誘導体(III)から調製することができる。
【0070】
調製方法P2を実施するための、及び、式(VI)で表される中間体を合成するための
、適切な触媒、塩基及び溶媒は、調製方法P1に関連して開示されているとおりであり得
る。
【0071】
調製方法P2は、不活性雰囲気(例えば、アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気)の中で実施
することができる。調製方法P2を実施する場合、式(VI)で表される化合物1モル当
たり、1モル又は過剰量の式(VII)で表される化合物及び1~5モルの塩基及び0.
01~20モル%のパラジウム錯体を使用することができる。当該反応成分を別の比率で
使用することも可能である。後処理は、既知方法によって行う。
【0072】
あるいは、式(VI)で表されるボロン酸又はボロン酸エステル誘導体は、適切な有機
溶媒(例えば、エーテル、好ましくは、テトラヒドロフラン又はジエチルエーテル)の中
で、適切な有機金属試薬(例えば、n-ブチルリチウム)と適切なホウ素誘導体(例えば
、ホウ酸トリメチル)を使用するハロゲン金属交換によって、ハロゲノアリール誘導体(
III)から調製することができる。
【0073】
式(VII)で表されるハロゲン化物誘導体は、市販されているか、又は、当業者には
既知の調製方法によって調製することができる。
【0074】
本明細書中で定義されている式(Ia)で表される化合物、即ち、式(I)〔式中、L
はNHである〕で表される化合物は、調製方法P3によって調製することが可能であり、
ここで、該調製方法P3は、式(VIII)で表される化合物を式(IX)で表される化
合物と反応させる段階を含んでいる:
【化10】
【0075】
調製方法P3は、遷移金属触媒(例えば、パラジウム)の存在下、及び、適切な場合に
は、ホスフィンリガンド又はN-ヘテロ環状カルベンリガンドの存在下、適切な場合には
、塩基の存在下、及び、適切な場合には、既知調製方法に準じた溶媒の存在下で、実施す
ることができる。
【0076】
式(VIII)で表されるアミン及び式(IX)で表されるハロゲノアリールは、市販
されているか、又は、当業者には既知の方法に従って製造することができる。
【0077】
調製方法P3を実施するための適切な触媒、塩基及び溶媒は、調製方法P1に関連して
開示されているとおりであり得る。
【0078】
調製方法P3は、不活性雰囲気(例えば、アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気)の中で実施
することができる。調製方法P3を実施する場合、式(IX)で表される化合物1モル当
たり、1モル又は過剰量の式(VIII)で表される化合物及び1~5モルの塩基及び0
.01~20モル%のパラジウム錯体を使用することができる。当該反応成分を別の比率
で使用することも可能である。後処理は、既知方法によって行う。
【0079】
あるいは、本明細書中で定義されている式(Ia)で表される化合物は、調製方法P4
によって調製することが可能であり、ここで、該調製方法P4は、式(X)で表される化
合物を式(XI)で表される化合物と反応させる段階を含んでいる:
【化11】
【0080】
調製方法P4は、遷移金属触媒(例えば、パラジウム)の存在下、及び、適切な場合に
は、ホスフィンリガンド又はN-ヘテロ環状カルベンリガンドの存在下、適切な場合には
、塩基の存在下、及び、適切な場合には、既知調製方法に準じた溶媒の存在下で、実施す
ることができる。
【0081】
式(X)で表されるハロゲノアリール及び式(XI)で表されるアミンは、市販されて
いるか、又は、当業者には既知の方法に従って製造することができる。
【0082】
調製方法P4を実施するための適切な触媒、塩基及び溶媒は、調製方法P1に関連して
開示されているとおりであり得る。
【0083】
調製方法P4は、不活性雰囲気(例えば、アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気)の中で実施
することができる。調製方法P4を実施する場合、式(XI)で表される化合物1モル当
たり、1モル又は過剰量の式(X)で表される化合物及び1~5モルの塩基及び0.01
~20モル%のパラジウム錯体を使用することができる。当該反応成分を別の比率で使用
することも可能である。後処理は、既知方法によって行う。
【0084】
本明細書中で定義されている式(Ib)で表される化合物、即ち、式(I)〔式中、L
はCHである〕で表される化合物は、調製方法P5によって調製することが可能であり
、ここで、該調製方法P5は、式(XII)で表される化合物を式(XIII)で表され
る化合物と反応させる段階を含んでいる:
【化12】
【0085】
調製方法P5は、遷移金属触媒(例えば、パラジウム)の存在下、及び、適切な場合に
は、ホスフィンリガンド又はN-ヘテロ環状カルベンリガンドの存在下、適切な場合には
、塩基の存在下、及び、適切な場合には、既知調製方法に準じた溶媒の存在下で、実施す
ることができる。
【0086】
式(XII)で表されるホウ素誘導体は、市販されているか、又は、当業者には既知の
方法に従って製造することができる。
【0087】
式(XIII)で表されるハロゲン化物は、式(XIV)で表されるアルコールを既知
調製方法に従ってハロゲン化することによって、調製することができる。
【化13】
【0088】
調製方法P5を実施するための適切な触媒、塩基及び溶媒は、調製方法P1に関連して
開示されているとおりであり得る。
【0089】
調製方法P5は、不活性雰囲気(例えば、アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気)の中で実施
することができる。調製方法P5を実施する場合、式(XIII)で表される化合物1モ
ル当たり、1モル又は過剰量の式(XII)で表される化合物及び1~5モルの塩基及び
0.01~20モル%のパラジウム錯体を使用することができる。当該反応成分を別の比
率で使用することも可能である。後処理は、既知方法によって行う。
【0090】
あるいは、本明細書中で定義されている式(Ib)で表される化合物は、調製方法P6
によって調製することが可能であり、ここで、該調製方法P6は、式(XV)で表される
化合物を式(XVI)で表される化合物と反応させる段階を含んでいる:
【化14】
【0091】
調製方法P6は、遷移金属触媒(例えば、パラジウム)の存在下、及び、適切な場合に
は、ホスフィンリガンド又はN-ヘテロ環状カルベンリガンドの存在下、適切な場合には
、塩基の存在下、及び、適切な場合には、既知調製方法に準じた溶媒の存在下で、実施す
ることができる。
【0092】
式(XV)で表されるハロゲン化物及び式(XVI)で表されるホウ素誘導体は、市販
されているか、又は、当業者には既知の方法に従って製造することができる。
【0093】
調製方法P6を実施するための適切な触媒、塩基及び溶媒は、調製方法P1に関連して
開示されているとおりであり得る。
【0094】
調製方法P6は、不活性雰囲気(例えば、アルゴン雰囲気又は窒素雰囲気)の中で実施
することができる。調製方法P6を実施する場合、式(XVI)で表される化合物1モル
当たり、1モル又は過剰量の式(XV)で表される化合物及び1~5モルの塩基及び0.
01~20モル%のパラジウム錯体を使用することができる。当該反応成分を別の比率で
使用することも可能である。後処理は、既知方法によって行う。
【0095】
式(Ia)で表される化合物は、調製方法P7に従って、化合物(Id)(即ち、式(
I)〔式中、Lは、NRであり、ここで、Rは、C-C-アルキルである〕で表
される化合物)を調製するために使用することができる:
【化15】
【0096】
調製方法P1、調製方法P2、調製方法P3又は調製方法P4に従って製造された式(
Ia)で表される化合物を使用して、式(Id)で表される化合物を製造することができ
る。典型的には、式(Ia)で表される化合物を塩基(例えば、水素化ナトリウム)及び
ハロゲン化アルキル(優先的には、ヨードアルキル、例えば、ヨードメタン)で処理する
。該反応は、通常、極性非プロトン性溶(例えば、ジメチルホルムアミド)の中で実施す
る。
【0097】
調製方法P7を実施する場合、ハロゲン化アルキルの化合物1モル当たり、1モル又は
過剰量の式(Ia)で表される化合物及び1~5モルの塩基を使用することができる。当
該反応成分を別の比率で使用することも可能である。後処理は、既知方法によって行う。
【0098】
調製方法P1、調製方法P2、調製方法P3、調製方法P4、調製方法P5、調製方法
P6及び調製方法P7は、一般に、大気圧下で実施する。高圧下又は減圧下で実施するこ
とも可能である。
【0099】
調製方法P1、調製方法P2、調製方法P3、調製方法P4、調製方法P5、調製方法
P6及び調製方法P7を実施する場合、その反応温度は、比較的広い範囲内で変えること
ができる。一般に、これらの調製方法は、-78℃~200℃の温度で、好ましくは、-
78℃~150℃の温度で実施する。上記調製方法に関してその温度を制御する方法は、
マイクロ波技術を使用することである。
【0100】
一般に、該反応混合物を減圧下で濃縮する。残った残渣から、依然として存在している
可能性のある不純物を、クロマトグラフィー又は結晶化などの既知方法によって除去する
ことができる。
【0101】
後処理は、慣習的な方法で実施する。一般に、当該反応混合物を水で処理し、その有機
相を分離し、脱水後、減圧下で濃縮する。適切な場合には、残った残渣から、依然として
存在している可能性のある不純物を、クロマトグラフィー、結晶化又は蒸留などの慣習的
な方法によって除去することができる。
【0102】
式(I)で表される化合物は、上記で記載した一般的な調製方法に準じて、調製するこ
とができる。それにもかかわらず、当業者が、自分の一般的な知識及び利用可能な刊行物
に基づいて、合成することが望まれる各化合物の特性に応じて該調製方法を適合させるこ
とができるということは理解されるであろう。
【0103】
組成物及び製剤
本発明は、さらに、組成物、特に、望ましくない微生物を防除するための組成物にも関
する。該組成物は、当該微生物及び/又はそれらの生息環境に施用することができる。
【0104】
該組成物は、典型的には、式(I)で表される少なくとも1種類の化合物、及び、少な
くとも1種類の農業上適切な補助剤、例えば、担体及び/又は界面活性剤などを含んでい
る。
【0105】
担体は、一般に不活性である、固体又は液体の天然又は合成の有機物質又は無機物質で
ある。そのような担体は、概して、該化合物の施用、例えば、植物、植物の部分又は種子
への施用を、改善させる。適切な固体担体の例としては、限定するものではないが、アン
モニウム塩、天然岩粉、例えば、カオリン、クレー、タルク、チョーク、石英、アタパル
ジャイト、モンモリロナイト及びケイ藻土、並びに、合成岩粉、例えば、微粉化シリカ、
アルミナ及びシリケートなどがある。粒剤を調製するのに典型的に有用な固体担体の例と
しては、限定するものではないが、粉砕して分別した天然岩石、例えば、方解石、大理石
、軽石、海泡石及び苦灰岩、無機及び有機の粉末からなる合成顆粒、並びに、有機材料、
例えば、紙、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸及びタバコの葉柄などからなる
顆粒などがある。適切な液体担体の例としては、限定するものではないが、水、有機溶媒
及びそれを組み合わせたものなどがある。適切な溶媒の例としては、極性及び非極性の有
機化学的液体、例えば、以下の種類から選択されるものなどがある:芳香族及び非芳香族
の炭化水素類(例えば、シクロヘキサン、パラフィン類、アルキルベンゼン類、キシレン
、トルエン、アルキルナフタレン類、塩素化芳香族化合物又は塩素化脂肪族炭化水素、例
えば、クロロベンゼン類、クロロエチレン類又は塩化メチレン)、アルコール類及びポリ
オール類(これらは、場合により、置換されていてもよく、エーテル化されていてもよく
、及び/又は、エステル化されていてもよい、例えば、ブタノール又はグリコール)、ケ
トン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン又はシクロヘ
キサノン)、エステル類(これは、脂肪類及び油類を包含する)及び(ポリ)エーテル類
、置換されていない及び置換されているアミン類、アミド類(例えば、ジメチルホルムア
ミド)、ラクタム類(例えば、N-アルキルピロリドン類)及びラクトン類、スルホン類
及びスルホキシド類(例えば、ジメチルスルホキシド)。該担体は、液化ガス増量剤、即
ち、標準温度及び標準圧下では気体である液体、例えば、エーロゾル噴射剤、例えば、ハ
ロ炭化水素類、ブタン、プロパン、窒素及び二酸化炭素などであることもできる。担体の
量は、典型的には、該組成物の、1~99.99重量%の範囲、好ましくは、5~99.
9重量%の範囲、さらに好ましくは、10~99.5重量%の範囲、及び、最も好ましく
は、20~99重量%の範囲である。
【0106】
該界面活性剤は、イオン性(カチオン性又はアニオン)又は非イオン性の界面活性剤、
例えば、イオン性又は非イオン性の乳化剤、泡形成剤、分散剤、湿潤剤及びそれらの任意
の混合物であることができる。適切な界面活性剤の例としては、限定するものではないが
、以下のものなどを挙げることができる:ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、
フェノールスルホン酸若しくはナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキシド及び/若し
くはプロピレンオキシドと脂肪アルコール又は脂肪酸又は脂肪アミンの重縮合物(ポリオ
キシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル、例えば、ア
ルキルアリールポリグリコールエーテル)、置換されているフェノール(好ましくは、ア
ルキルフェノール又はアリールフェノール)、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘
導体(好ましくは、アルキルタウレート)、ポリエトキシ化アルコール若しくはポリエト
キシ化フェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪エステル、並びに、硫酸アニオン
、スルホン酸アニオン、リン酸アニオンを含んでいる化合物の誘導体(例えば、アルキル
スルホネート類、アルキルスルフェート類、アリールスルホネート類)、並びに、タンパ
ク質加水分解物、リグノスルファイト廃液及びメチルセルロースなど。式(I)で表され
る化合物及び/又は該担体が水不溶性であり且つ施用が水で行われる場合は、典型的には
、界面活性剤を使用する。その場合、界面活性剤の量は、典型的には、該組成物の5~4
0重量%の範囲である。
【0107】
適切な補助剤のさらなる例としては、以下のものなどがある:撥水剤、乾燥剤、結合剤
(接着剤、粘着性付与剤、固定剤、例えば、カルボキシメチルセルロース、並びに、粉末
又は顆粒又はラテックスの形態にある天然ポリマー及び合成ポリマー、例えば、アラビア
ゴム、ポリビニルアルコール及びポリ酢酸ビニル、又は、天然のリン脂質、例えば、セフ
ァリン及びレシチン、及び、合成リン脂質、ポリビニルピロリドン及びチロース)、増粘
剤、安定剤(例えば、低温安定剤、防腐剤、酸化防止剤、光安定剤、又は、化学的及び/
若しくは物理的安定性を向上させる別の作用剤)、染料又は顔料(例えば、無機顔料、例
えば、酸化鉄、酸化チタン及びプルシアンブルー(Prussian Blue);有機
染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料及び金属フタロシアニン染料)、消泡剤(例え
ば、シリコーン消泡剤及びステアリン酸マグネシウム)、防腐剤(例えば、ジクロロフェ
ン及びベンジルアルコールヘミホルマール)、第2の増粘剤(セルロース誘導体、アクリ
ル酸誘導体、キサンタン、変性クレー及び微粉化シリカ)、固着剤、ジベレリン類及び加
工助剤、鉱油及び植物油、芳香物質、蝋、栄養素(これは、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩
、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩及び亜鉛塩などの微量栄養素を包含する)、保護コロ
イド、揺変性物質、浸透剤、金属イオン封鎖剤、及び、錯体形成物質(complex
former)。
【0108】
補助剤の選択は、式(I)で表される化合物の意図された施用方法及び/又はその物理
的特性に関連する。さらに、該補助剤は、該組成物又はその組成物から調製された使用形
態に特別な特性(技術的特性、物理的特性及び/又は生物学的特性)を付与するために選
択することもできる。補助剤を選択することによって、当該組成物を特定の必要性に合わ
せてカスタマイズすることができる。
【0109】
該組成物は、溶液剤(例えば、水溶液)、エマルション剤、水和剤、水性懸濁液剤、油
性懸濁液剤、粉末剤(powders)、粉剤(dusts)、ペースト剤、可溶性粉末
剤、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、式(I)で表される化
合物を含浸させた天然産物又は合成産物、肥料、及び、さらに、ポリマー物質中にマイク
ロカプセル化したもののような、慣習的な任意の形態にあることができる。式(I)で表
される化合物は、懸濁した形態、乳化した形態又は溶解した形態で存在し得る。
【0110】
該組成物は、即時使用可能な(ready-for-use)製剤として最終使用者に
提供することが可能であり、即ち、該組成物は、植物又は種子に対して噴霧装置又は散粉
装置のような適切な装置によって直接施用することができる。あるいは、該組成物は、使
用する前に、好ましくは水で、希釈することが必要な濃厚物の形態で最終使用者に提供す
ることができる。
【0111】
該組成物は、慣習的な方法で、例えば、式(I)で表される化合物を1種類以上の適切
な補助剤(例えば、上記で開示されているもの)と混合させることによって、調製するこ
とができる。
【0112】
該組成物は、一般に、0.01~99重量%、0.05~98重量%、好ましくは、0
.1~95重量%、さらに好ましくは、0.5~90重量%、最も好ましくは、1~80
重量%の、式(I)で表される化合物を含有する。組成物は、式(I)で表される2種類
以上の化合物を含有することも可能である。そのような場合、前記で概説された範囲は、
本発明の化合物の総量を示している。
【0113】
混合物/組み合わせ
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、殺菌剤、殺細菌剤、殺
ダニ剤、殺線虫剤、殺虫剤、除草剤、肥料、成長調節剤、薬害軽減剤又は情報化学物質な
どの別の活性成分と混合させることができる。これによって、活性スペクトルを拡大する
ことが可能となり得るか、又は、抵抗性の発達を防止することが可能となり得る。既知殺
菌剤、殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤及び殺細菌剤の例は、「Pesticide Man
ual, 17th Edition」に開示されている。
【0114】
式(I)で表される化合物及び該組成物と混合させることができる特に好ましい殺菌剤
の例は、以下のものである。
【0115】
(1) エルゴステロール生合成の阻害薬、例えば、(1.001)シプロコナゾール
、(1.002)ジフェノコナゾール、(1.003)エポキシコナゾール、(1.00
4)フェンヘキサミド、(1.005)フェンプロピジン、(1.006)フェンプロピ
モルフ、(1.007)フェンピラザミン、(1.008)フルキンコナゾール、(1.
009)フルトリアホール、(1.010)イマザリル、(1.011)硫酸イマザリル
、(1.012)イプコナゾール、(1.013)メトコナゾール、(1.014)ミク
ロブタニル、(1.015)パクロブトラゾール、(1.016)プロクロラズ、(1.
017)プロピコナゾール、(1.018)プロチオコナゾール、(1.019)ピリソ
キサゾール、(1.020)スピロキサミン、(1.021)テブコナゾール、(1.0
22)テトラコナゾール、(1.023)トリアジメノール、(1.024)トリデモル
フ、(1.025)トリチコナゾール、(1.026)(1R,2S,5S)-5-(4
-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-ト
リアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.027)(1S,2R,5R
)-5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチル)-2-メチル-1-(1H-1
,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペンタノール、(1.028)(2R
)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロ
ピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール(1.
029)(2R)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-[(1S)-2,2-ジク
ロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2
-オール、(1.030)(2R)-2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリ
フルオロメチル)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロ
パン-2-オール、(1.031)(2S)-2-(1-クロロシクロプロピル)-4-
[(1R)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾー
ル-1-イル)ブタン-2-オール、(1.032)(2S)-2-(1-クロロシクロ
プロピル)-4-[(1S)-2,2-ジクロロシクロプロピル]-1-(1H-1,2
,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール、(1.033)(2S)-2-[
4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フェニル]-1-(1H-
1,2,4-トリアゾール-1-イル)プロパン-2-オール、(1.034)(R)-
[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェニル)-
1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.035)
(S)-[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェ
ニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.
036)[3-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)-5-(2,4-ジフルオロフェ
ニル)-1,2-オキサゾール-4-イル](ピリジン-3-イル)メタノール、(1.
037)1-({(2R,4S)-2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノキシ)フ
ェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチル)-1H-1,2,4
-トリアゾール、(1.038)1-({(2S,4S)-2-[2-クロロ-4-(4
-クロロフェノキシ)フェニル]-4-メチル-1,3-ジオキソラン-2-イル}メチ
ル)-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.039)1-{[3-(2-クロロフェ
ニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-
1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.040)1-{[rel(
2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキ
シラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール-5-イルチオシアネー
ト、(1.041)1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-
(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-
トリアゾール-5-イルチオシアネート、(1.042)2-[(2R,4R,5R)-
1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン
-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1
.043)2-[(2R,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒド
ロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,
2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.044)2-[(2R,4S,5R)-1-
(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4
-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.0
45)2-[(2R,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキ
シ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,
4-トリアゾール-3-チオン、(1.046)2-[(2S,4R,5R)-1-(2
,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イ
ル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.047
)2-[(2S,4R,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-
2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-
トリアゾール-3-チオン、(1.048)2-[(2S,4S,5R)-1-(2,4
-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]
-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.049)2
-[(2S,4S,5S)-1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-ヒドロキシ-2,
6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリ
アゾール-3-チオン、(1.050)2-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-5-
ヒドロキシ-2,6,6-トリメチルヘプタン-4-イル]-2,4-ジヒドロ-3H-
1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.051)2-[2-クロロ-4-(2,
4-ジクロロフェノキシ)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イ
ル)プロパン-2-オール、(1.052)2-[2-クロロ-4-(4-クロロフェノ
キシ)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オ
ール、(1.053)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル
)フェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ブタン-2-オール
、(1.054)2-[4-(4-クロロフェノキシ)-2-(トリフルオロメチル)フ
ェニル]-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イル)ペンタン-2-オール、
(1.055)メフェントリフルコナゾール(mefentrifluconazole
)、(1.056)2-{[3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフ
ェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリ
アゾール-3-チオン、(1.057)2-{[rel(2R,3R)-3-(2-クロ
ロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-
2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-チオン、(1.058)2-
{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフ
ェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-2,4-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリ
アゾール-3-チオン、(1.059)5-(4-クロロベンジル)-2-(クロロメチ
ル)-2-メチル-1-(1H-1,2,4-トリアゾール-1-イルメチル)シクロペ
ンタノール、(1.060)5-(アリルスルファニル)-1-{[3-(2-クロロフ
ェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H
-1,2,4-トリアゾール、(1.061)5-(アリルスルファニル)-1-{[r
el(2R,3R)-3-(2-クロロフェニル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル
)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1,2,4-トリアゾール、(1.062)
5-(アリルスルファニル)-1-{[rel(2R,3S)-3-(2-クロロフェニ
ル)-2-(2,4-ジフルオロフェニル)オキシラン-2-イル]メチル}-1H-1
,2,4-トリアゾール、(1.063)N’-(2,5-ジメチル-4-{[3-(1
,1,2,2-テトラフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-N-エ
チル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.064)N’-(2,5-ジメチル-4-
{[3-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フェニル)-
N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.065)N’-(2,5-ジメチル
-4-{[3-(2,2,3,3-テトラフルオロプロポキシ)フェニル]スルファニル
}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.066)N’-(2
,5-ジメチル-4-{[3-(ペンタフルオロエトキシ)フェニル]スルファニル}フ
ェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.067)N’-(2,5
-ジメチル-4-{3-[(1,1,2,2-テトラフルオロエチル)スルファニル]フ
ェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.068)N
’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルファニ
ル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.06
9)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(2,2,3,3-テトラフルオロプロピ
ル)スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミ
ド、(1.070)N’-(2,5-ジメチル-4-{3-[(ペンタフルオロエチル)
スルファニル]フェノキシ}フェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、
(1.071)N’-(2,5-ジメチル-4-フェノキシフェニル)-N-エチル-N
-メチルイミドホルムアミド、(1.072)N’-(4-{[3-(ジフルオロメトキ
シ)フェニル]スルファニル}-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチル
イミドホルムアミド、(1.073)N’-(4-{3-[(ジフルオロメチル)スルフ
ァニル]フェノキシ}-2,5-ジメチルフェニル)-N-エチル-N-メチルイミドホ
ルムアミド、(1.074)N’-[5-ブロモ-6-(2,3-ジヒドロ-1H-イン
デン-2-イルオキシ)-2-メチルピリジン-3-イル]-N-エチル-N-メチルイ
ミドホルムアミド、(1.075)N’-{4-[(4,5-ジクロロ-1,3-チアゾ
ール-2-イル)オキシ]-2,5-ジメチルフェニル}-N-エチル-N-メチルイミ
ドホルムアミド、(1.076)N’-{5-ブロモ-6-[(1R)-1-(3,5-
ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エチル-N-
メチルイミドホルムアミド、(1.077)N’-{5-ブロモ-6-[(1S)-1-
(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N-エ
チル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.078)N’-{5-ブロモ-6-[(シ
ス-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イル}-N
-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.079)N’-{5-ブロモ-6-[
(トランス-4-イソプロピルシクロヘキシル)オキシ]-2-メチルピリジン-3-イ
ル}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.080)N’-{5-ブロモ
-6-[1-(3,5-ジフルオロフェニル)エトキシ]-2-メチルピリジン-3-イ

}-N-エチル-N-メチルイミドホルムアミド、(1.081)イプフェントリフルコ
ナゾール(ipfentrifluconazole)。
【0116】
(2) 複合体I又は複合体IIにおける呼吸鎖の阻害薬、例えば、(2.001)ベ
ンゾビンジフルピル、(2.002)ビキサフェン、(2.003)ボスカリド、(2.
004)カルボキシン、(2.005)フルオピラム、(2.006)フルトラニル、(
2.007)フルキサピロキサド、(2.008)フラメトピル、(2.009)イソフ
ェタミド、(2.010)イソピラザム(アンチ-エピマー性エナンチオマー 1R,4
S,9S)、(2.011)イソピラザム(アンチ-エピマー性エナンチオマー 1S,
4R,9R)、(2.012)イソピラザム(アンチ-エピマー性ラセミ化合物 1RS
,4SR,9SR)、(2.013)イソピラザム(シン-エピマー性ラセミ化合物(1
RS,4SR,9RS)とアンチ-エピマー性ラセミ化合物(1RS,4SR,9SR)
の混合物)、(2.014)イソピラザム(シン-エピマー性エナンチオマー 1R,4
S,9R)、(2.015)イソピラザム(シン-エピマー性エナンチオマー 1S,4
R,9S)、(2.016)イソピラザム(シン-エピマー性ラセミ化合物 1RS,4
SR,9RS)、(2.017)ペンフルフェン、(2.018)ペンチオピラド、(2
.019)ピジフルメトフェン(pydiflumetofen)、(2.020)ピラ
ジフルミド、(2.021)セダキサン、(2.022)1,3-ジメチル-N-(1,
1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾー
ル-4-カルボキサミド、(2.023)1,3-ジメチル-N-[(3R)-1,1,
3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-
4-カルボキサミド、(2.024)1,3-ジメチル-N-[(3S)-1,1,3-
トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-
カルボキサミド、(2.025)1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-N-[2’
-(トリフルオロメチル)ビフェニル-2-イル]-1H-ピラゾール-4-カルボキサ
ミド、(2.026)2-フルオロ-6-(トリフルオロメチル)-N-(1,1,3-
トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)ベンズアミド、(2.02
7)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-(1,1,3-トリメチル-2,3-
ジヒドロ-1H-インデン-4-イル)-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2
.028)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(3R)-1,1,3-トリ
メチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラゾール-4-カル
ボキサミド、(2.029)3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-N-[(3S)-
1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1H-ピラ
ゾール-4-カルボキサミド、(2.030)フルインダピル(fluindapyr)
、(2.031)3-(ジフルオロメチル)-N-[(3R)-7-フルオロ-1,1,
3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-4-イル]-1-メチル-1H-
ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.032)3-(ジフルオロメチル)-N-[(
3S)-7-フルオロ-1,1,3-トリメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インデン-
4-イル]-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.033)5,
8-ジフルオロ-N-[2-(2-フルオロ-4-{[4-(トリフルオロメチル)ピリ
ジン-2-イル]オキシ}フェニル)エチル]キナゾリン-4-アミン、(2.034)
N-(2-シクロペンチル-5-フルオロベンジル)-N-シクロプロピル-3-(ジフ
ルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、
(2.035)N-(2-tert-ブチル-5-メチルベンジル)-N-シクロプロピ
ル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カ
ルボキサミド、(2.036)N-(2-tert-ブチルベンジル)-N-シクロプロ
ピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-
カルボキサミド、(2.037)N-(5-クロロ-2-エチルベンジル)-N-シクロ
プロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-
4-カルボキサミド、(2.038)イソフルシプラム(isoflucypram)、
(2.039)N-[(1R,4S)-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テ
トラヒドロ-1,4-メタノナフタレン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-
メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.040)N-[(1S,4R)
-9-(ジクロロメチレン)-1,2,3,4-テトラヒドロ-1,4-メタノナフタレ
ン-5-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カル
ボキサミド、(2.041)N-[1-(2,4-ジクロロフェニル)-1-メトキシプ
ロパン-2-イル]-3-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-
カルボキサミド、(2.042)N-[2-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ベンジ
ル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1
H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.043)N-[3-クロロ-2-フルオロ
-6-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチ
ル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.04
4)N-[5-クロロ-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-N-シクロプロピル-
3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボ
キサミド、(2.045)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオ
ロ-1-メチル-N-[5-メチル-2-(トリフルオロメチル)ベンジル]-1H-ピ
ラゾール-4-カルボキサミド、(2.046)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロ
メチル)-5-フルオロ-N-(2-フルオロ-6-イソプロピルベンジル)-1-メチ
ル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.047)N-シクロプロピル-3-
(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピル-5-メチルベンジル)
-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.048)N-シクロプロ
ピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-
1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボチオアミド、(2.049)N-シクロプロ
ピル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(2-イソプロピルベンジル)-
1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.050)N-シクロプロピ
ル-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-N-(5-フルオロ-2-イソプロピル
ベンジル)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.051)N-
シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-4,5-ジメチルベン
ジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(2.0
52)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-フルオ
ロベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド、(
2.053)N-シクロプロピル-3-(ジフルオロメチル)-N-(2-エチル-5-
メチルベンジル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド
、(2.054)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-フルオロベンジ
ル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラゾール-4-
カルボキサミド、(2.055)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプロピル-5-
メチルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラ
ゾール-4-カルボキサミド、(2.056)N-シクロプロピル-N-(2-シクロプ
ロピルベンジル)-3-(ジフルオロメチル)-5-フルオロ-1-メチル-1H-ピラ
ゾール-4-カルボキサミド、(2.057)ピラプロポイン(pyrapropoyn
e)。
【0117】
(3) 複合体IIIにおける呼吸鎖の阻害薬、例えば、(3.001)アメトクトラ
ジン、(3.002)アミスルブロム、(3.003)アゾキシストロビン、(3.00
4)クメトキシストロビン(coumethoxystrobin)、(3.005)ク
モキシストロビン、(3.006)シアゾファミド、(3.007)ジモキシストロビン
、(3.008)エノキサストロビン、(3.009)ファモキサドン、(3.010)
フェンアミドン、(3.011)フルフェノキシストロビン(flufenoxystr
obin)、(3.012)フルオキサストロビン、(3.013)クレソキシム-メチ
ル、(3.014)メトミノストロビン、(3.015)オリサストロビン、(3.01
6)ピコキシストロビン、(3.017)ピラクロストロビン、(3.018)ピラメト
ストロビン、(3.019)ピラオキシストロビン、(3.020)トリフロキシストロ
ビン、(3.021)(2E)-2-{2-[({[(1E)-1-(3-{[(E)-
1-フルオロ-2-フェニルビニル]オキシ}フェニル)エチリデン]アミノ}オキシ)
メチル]フェニル}-2-(メトキシイミノ)-N-メチルアセトアミド、(3.022
)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロフェニル)-1H-ピラゾール-3-イル
]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチルペンタ-3-エンアミド、(3
.023)(2R)-2-{2-[(2,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}
-2-メトキシ-N-メチルアセトアミド、(3.024)(2S)-2-{2-[(2
,5-ジメチルフェノキシ)メチル]フェニル}-2-メトキシ-N-メチルアセトアミ
ド、(3.025)(3S,6S,7R,8R)-8-ベンジル-3-[({3-[(イ
ソブチリルオキシ)メトキシ]-4-メトキシピリジン-2-イル}カルボニル)アミノ
]-6-メチル-4,9-ジオキソ-1,5-ジオキソナン-7-イル 2-メチルプロ
パノエート、(3.026)マンデストロビン、(3.027)N-(3-エチル-3,
5,5-トリメチルシクロヘキシル)-3-ホルムアミド-2-ヒドロキシベンズアミド
、(3.028)(2E,3Z)-5-{[1-(4-クロロ-2-フルオロフェニル)
-1H-ピラゾール-3-イル]オキシ}-2-(メトキシイミノ)-N,3-ジメチル
ペンタ-3-エンアミド、(3.029){5-[3-(2,4-ジメチルフェニル)-
1H-ピラゾール-1-イル]-2-メチルベンジル}カルバミン酸メチル、(3.03
0)メチルテトラプロール、(3.031)フロリルピコキサミド(florylpic
oxamid)。
【0118】
(4) 有糸分裂及び細胞分裂の阻害薬、例えば、(4.001)カルベンダジム、(
4.002)ジエトフェンカルブ、(4.003)エタボキサム、(4.004)フルオ
ピコリド、(4.005)ペンシクロン、(4.006)チアベンダゾール、(4.00
7)チオファネート-メチル、(4.008)ゾキサミド、(4.009)3-クロロ-
4-(2,6-ジフルオロフェニル)-6-メチル-5-フェニルピリダジン、(4.0
10)3-クロロ-5-(4-クロロフェニル)-4-(2,6-ジフルオロフェニル)
-6-メチルピリダジン、(4.011)3-クロロ-5-(6-クロロピリジン-3-
イル)-6-メチル-4-(2,4,6-トリフルオロフェニル)ピリダジン、(4.0
12)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2,6-ジフルオロフェニル
)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.013)4-(2-ブロ
モ-4-フルオロフェニル)-N-(2-ブロモ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジ
メチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.014)4-(2-ブロモ-4-フルオ
ロフェニル)-N-(2-ブロモフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5
-アミン、(4.015)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロ
ロ-6-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4
.016)4-(2-ブロモ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-
1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.017)4-(2-ブロモ-
4-フルオロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピ
ラゾール-5-アミン、(4.018)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N
-(2,6-ジフルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン
、(4.019)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロ-6-
フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.020
)4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-N-(2-クロロフェニル)-1,3-
ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(4.021)4-(2-クロロ-4-フル
オロフェニル)-N-(2-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール
-5-アミン、(4.022)4-(4-クロロフェニル)-5-(2,6-ジフルオロ
フェニル)-3,6-ジメチルピリダジン、(4.023)N-(2-ブロモ-6-フル
オロフェニル)-4-(2-クロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H
-ピラゾール-5-アミン、(4.024)N-(2-ブロモフェニル)-4-(2-ク
ロロ-4-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン、(
4.025)N-(4-クロロ-2,6-ジフルオロフェニル)-4-(2-クロロ-4
-フルオロフェニル)-1,3-ジメチル-1H-ピラゾール-5-アミン。
【0119】
(5) 多部位に活性を示し得る化合物、例えば、(5.001)ボルドー液、(5.
002)カプタホール、(5.003)キャプタン、(5.004)クロロタロニル(c
hlorthalonil)、(5.005)水酸化銅、(5.006)ナフテン酸銅、
(5.007)酸化銅、(5.008)塩基性塩化銅、(5.009)硫酸銅(2+)、
(5.010)ジチアノン、(5.011)ドジン、(5.012)ホルペット、(5.
013)マンゼブ、(5.014)マンネブ、(5.015)メチラム、(5.016)
メチラム亜鉛、(5.017)オキシン銅、(5.018)プロピネブ、(5.019)
硫黄及び硫黄剤、例えば、多硫化カルシウム、(5.020)チウラム、(5.021)
ジネブ、(5.022)ジラム、(5.023)6-エチル-5,7-ジオキソ-6,7
-ジヒドロ-5H-ピロロ[3’,4’:5,6][1,4]ジチイノ[2,3-c][
1,2]チアゾール-3-カルボニトリル。
【0120】
(6) 宿主の防御を誘発し得る化合物、例えば、(6.001)アシベンゾラル-S
-メチル、(6.002)イソチアニル、(6.003)プロベナゾール、(6.004
)チアジニル。
【0121】
(7) アミノ酸及び/又はタンパク質の生合成の阻害薬、例えば、(7.001)シ
プロジニル、(7.002)カスガマイシン、(7.003)カスガマイシン塩酸塩水和
物、(7.004)オキシテトラサイクリン、(7.005)ピリメタニル、(7.00
6)3-(5-フルオロ-3,3,4,4-テトラメチル-3,4-ジヒドロイソキノリ
ン-1-イル)キノリン。
【0122】
(8) ATP産生の阻害薬、例えば、(8.001)シルチオファム。
【0123】
(9) 細胞壁合成の阻害薬、例えば、(9.001)ベンチアバリカルブ、(9.0
02)ジメトモルフ、(9.003)フルモルフ、(9.004)イプロバリカルブ、(
9.005)マンジプロパミド、(9.006)ピリモルフ(pyrimorph)、(
9.007)バリフェナレート、(9.008)(2E)-3-(4-tert-ブチル
フェニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プ
ロパ-2-エン-1-オン、(9.009)(2Z)-3-(4-tert-ブチルフェ
ニル)-3-(2-クロロピリジン-4-イル)-1-(モルホリン-4-イル)プロパ
-2-エン-1-オン。
【0124】
(10) 脂質及び膜の合成の阻害薬、例えば、(10.001)プロパモカルブ、(
10.002)プロパモカルブ塩酸塩、(10.003)トルクロホス-メチル。
【0125】
(11) メラニン生合成の阻害薬、例えば、(11.001)トリシクラゾール、(
11.002)2,2,2-トリフルオロエチル{3-メチル-1-[(4-メチルベン
ゾイル)アミノ]ブタン-2-イル}カルバメート。
【0126】
(12) 核酸合成の阻害薬、例えば、(12.001)ベナラキシル、(12.00
2)ベナラキシル-M(キララキシル)、(12.003)メタラキシル、(12.00
4)メタラキシル-M(メフェノキサム)。
【0127】
(13) シグナル伝達の阻害薬、例えば、(13.001)フルジオキソニル、(1
3.002)イプロジオン、(13.003)プロシミドン、(13.004)プロキナ
ジド、(13.005)キノキシフェン、(13.006)ビンクロゾリン。
【0128】
(14) 脱共役剤として作用し得る化合物、例えば、(14.001)フルアジナム
、(14.002)メプチルジノカップ。
【0129】
(15) さらなる化合物、例えば、(15.001)アブシジン酸、(15.002
)ベンチアゾール、(15.003)ベトキサジン、(15.004)カプシマイシン(
capsimycin)、(15.005)カルボン、(15.006)キノメチオネー
ト、(15.007)クフラネブ、(15.008)シフルフェナミド、(15.009
)シモキサニル、(15.010)シプロスルファミド、(15.011)フルチアニル
、(15.012)ホセチル-アルミニウム、(15.013)ホセチル-カルシウム、
(15.014)ホセチル-ナトリウム、(15.015)イソチオシアン酸メチル、(
15.016)メトラフェノン、(15.017)ミルディオマイシン、(15.018
)ナタマイシン、(15.019)ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル、(15.02
0)ニトロタル-イソプロピル、(15.021)オキサモカルブ(oxamocarb
)、(15.022)オキサチアピプロリン、(15.023)オキシフェンチイン(o
xyfenthiin)、(15.024)ペンタクロロフェノール及び塩、(15.0
25)ホスホン酸及びその塩、(15.026)プロパモカルブ-ホセチレート(pro
pamocarb-fosetylate)、(15.027)ピリオフェノン(クラザ
フェノン(chlazafenone))、(15.028)テブフロキン、(15.0
29)テクロフタラム、(15.030)トルニファニド、(15.031)1-(4-
{4-[(5R)-5-(2,6-ジフルオロフェニル)-4,5-ジヒドロ-1,2-
オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-イル}ピペリジン-1-イル)-
2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]エタノ
ン、(15.032)1-(4-{4-[(5S)-5-(2,6-ジフルオロフェニル
)-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル]-1,3-チアゾール-2-
イル}ピペリジン-1-イル)-2-[5-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H
-ピラゾール-1-イル]エタノン、(15.033)2-(6-ベンジルピリジン-2
-イル)キナゾリン、(15.034)ジピメチトロン(dipymetitrone)
、(15.035)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-
イル]-1-[4-(4-{5-[2-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル
]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-
イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.036)2-[3,5-ビス(ジフル
オロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-クロロ-
6-(プロパ-2-イン-1-イルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オ
キサゾール-3-イル}-1,3-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタ
ノン、(15.037)2-[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-
1-イル]-1-[4-(4-{5-[2-フルオロ-6-(プロパ-2-イン-1-イ
ルオキシ)フェニル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-3-イル}-1,3
-チアゾール-2-イル)ピペリジン-1-イル]エタノン、(15.038)2-[6
-(3-フルオロ-4-メトキシフェニル)-5-メチルピリジン-2-イル]キナゾリ
ン、(15.039)2-{(5R)-3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジフルオロ
メチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-1,3-
チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル}-3-
クロロフェニル メタンスルホネート、(15.040)2-{(5S)-3-[2-(
1-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}
ピペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2
-オキサゾール-5-イル}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(15.04
1)イプフルフェノキン(ipflufenoquin)、(15.042)2-{2-
フルオロ-6-[(8-フルオロ-2-メチルキノリン-3-イル)オキシ]フェニル}
プロパン-2-オール、(15.043)2-{3-[2-(1-{[3,5-ビス(ジ
フルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピペリジン-4-イル)-
1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサゾール-5-イル
}-3-クロロフェニル メタンスルホネート、(15.044)2-{3-[2-(1
-{[3,5-ビス(ジフルオロメチル)-1H-ピラゾール-1-イル]アセチル}ピ
ペリジン-4-イル)-1,3-チアゾール-4-イル]-4,5-ジヒドロ-1,2-
オキサゾール-5-イル}フェニル メタンスルホネート、(15.045)2-フェニ
ルフェノール及び塩、(15.046)3-(4,4,5-トリフルオロ-3,3-ジメ
チル-3,4-ジヒドロイソキノリン-1-イル)キノリン、(15.047)キノフメ
リン(quinofumelin)、(15.048)4-アミノ-5-フルオロピリミ
ジン-2-オール(互変異性形態:4-アミノ-5-フルオロピリミジン-2(1H)-
オン)、(15.049)4-オキソ-4-[(2-フェニルエチル)アミノ]ブタン酸
、(15.050)5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-チオール、(15.
051)5-クロロ-N’-フェニル-N’-(プロパ-2-イン-1-イル)チオフェ
ン 2-スルホノヒドラジド、(15.052)5-フルオロ-2-[(4-フルオロベ
ンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.053)5-フルオロ-2-[(4
-メチルベンジル)オキシ]ピリミジン-4-アミン、(15.054)9-フルオロ-
2,2-ジメチル-5-(キノリン-3-イル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオ
キサゼピン、(15.055)ブタ-3-イン-1-イル{6-[({[(Z)-(1-
メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチ
ル]ピリジン-2-イル}カルバメート、(15.056)(2Z)-3-アミノ-2-
シアノ-3-フェニルアクリル酸エチル、(15.057)フェナジン-1-カルボン酸
、(15.058)3,4,5-トリヒドロキシ安息香酸プロピル、(15.059)キ
ノリン-8-オール、(15.060)キノリン-8-オールスルフェート(2:1)、
(15.061){6-[({[(1-メチル-1H-テトラゾール-5-イル)(フェ
ニル)メチレン]アミノ}オキシ)メチル]ピリジン-2-イル}カルバミン酸tert
-ブチル、(15.062)5-フルオロ-4-イミノ-3-メチル-1-[(4-メチ
ルフェニル)スルホニル]-3,4-ジヒドロピリミジン-2(1H)-オン、(15.
063)アミノピリフェン(aminopyrifen)。
【0130】
ここに記載されているクラス(1)~(15)の名前が挙げられている全ての混合相手
剤は、遊離化合物の形態で存在することが可能であり、及び/又は、それらの官能基によ
って可能であれば、その農業上許容される塩の形態で存在することが可能である。
【0131】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、1種類以上の生物学的
防除剤と組み合わせることも可能である。
【0132】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物と組み合わせることが可能
な生物学的防除剤の例は、以下のとおりである。
【0133】
(A)以下のものからなる群から選択される抗細菌剤:
(A1)細菌類、例えば、(A1.1)バチルス・スブチリス(Bacillus su
btilis)、特に、株QST713/AQ713(「Bayer CropScie
nce LP, US」から「SERENADE OPTI」又は「SERENADE
ASO」として入手可能;NRRL受託番号B21661;米国特許第6,060,05
1号に記載されている);(A1.2)バチルス・アミロリクエファシエンス(Baci
llus amyloliquefaciens)、特に、株D747(「Certis
, US」から「Double NickelTM」として入手可能;受託番号FERM
BP-8234;米国特許第7,094,592号に開示されている);(A1.3)
バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、特に、株BU F-33(
NRRL受託番号50185);(A1.4)バチルス・スブチリス var.・アミロ
リクエファシエンス(Bacillus subtilis var. amyloli
quefaciens)株FZB24(「Novozymes, US」から「Taeg
ro(登録商標)」として入手可能);(A1.5)パエニバチルス属種(Paenib
acillus sp.)株(受託番号NRRL B-50972又は受託番号NRRL
B-67129;国際特許出願公開第WO2016/154297号に記載されている
);及び、
(A2)真菌類、例えば、(A2.1)アウレオバシジウム・プルランス(Aureob
asidium pullulans)、特に、株DSM14940の分芽胞子;(A2
.2)アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullula
ns)、株DSM 14941の分芽胞子;(A2.3)アウレオバシジウム・プルラン
ス(Aureobasidium pullulans)、特に、株DSM14940と
株DSM14941の分芽胞子の混合物;
(B)以下のものからなる群から選択される殺菌剤:
(B1)細菌類、例えば、(B1.1)バチルス・スブチリス(Bacillus su
btilis)、特に、株QST713/AQ713(「Bayer CropScie
nce LP, US」から「SERENADE OPTI」又は「SERENADE
ASO」として入手可能;NRRL受託番号B21661;米国特許第6,060,05
1号に記載されている);(B1.2)バチルス・プミルス(Bacillus pum
ilus)、特に、株QST2808(「Bayer CropScience LP,
US」から「SONATA(登録商標)」として入手可能;受託番号NRRL B-3
0087;米国特許第6,245,551号に記載されている);(B1.3)バチルス
・プミルス(Bacillus pumilus)、特に、株GB34(「Bayer
AG, DE」から「Yield Shield(登録商標)」として入手可能);(B
1.4)バチルス・プミルス(Bacillus pumilus)、特に、株BU F
-33(NRRL受託番号50185);(B1.5)バチルス・アミロリクエファシエ
ンス(Bacillus amyloliquefaciens)、特に、株D747(
「Certis, US」から「Double NickelTM」として入手可能;受
託番号FERM BP-8234;米国特許第7,094,592号に開示されている)
;(B1.6)バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)Y133
6(「Bion-Tech, Taiwan」から「BIOBAC(登録商標) WP」
として入手可能;台湾において、登録番号4764、登録番号5454、登録番号509
6及び登録番号5277で、生物学的殺菌剤として登録されている);(B1.7)バチ
ルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefacie
ns)株MBI 600(「BASF SE」から「SUBTILEX」として入手可能
);(B1.8)バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)株GB
03(「Bayer AG, DE」から「Kodiak(登録商標)」として入手可能
);(B1.9)バチルス・スブチリス var.・アミロリクエファシエンス(Bac
illus subtilis var. amyloliquefaciens)株F
ZB24(「Novozymes Biologicals Inc., Salem,
Virginia」又は「Syngenta Crop Protection, L
LC, Greensboro, North Carolina」から殺菌剤「TAE
GRO(登録商標)」又は「TAEGRO(登録商標)ECO」として入手可能(EPA
登録番号70127-5));(B1.10)バチルス・ミコイデス(Bacillus
mycoides)分離株J(「Certis USA」から「BmJ TGAI」又
は「BmJ WG」として入手可能);(B1.11)バチルス・リケニフォルミス(B
acillus licheniformis)、特に、株SB3086(「Novoz
ymes」から「EcoGuard TM Biofungicide」及び「Gree
n Releaf」として入手可能);(B1.12)パエニバチルス属種(Paeni
bacillus sp.)株(受託番号NRRL B-50972又は受託番号NRR
L B-67129;国際特許出願公開第WO2016/154297号に記載されてい
る)。
【0134】
一部の実施形態では、該生物学的防除剤は、フェンギシン若しくはプリパスタチンのタ
イプの化合物、イツリンのタイプの化合物及び/又はサーファクチンのタイプの化合物を
産生するバチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)又はバチルス・
アミロリクエファシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)
株である。背景に関しては、以下の総説を参照されたい:Ongena, M., et
al., “Bacillus Lipopeptides: Versatile
Weapons for Plant Disease Biocontrol,” T
rends in Microbiology, Vol 16, No.3, Mar
ch 2008, pp.115-125。リポペプチドを産生することが可能なバチル
ス(Bacillus)株としては、以下のものなどがある:バチルス・スブチリス(B
acillus subtilis)QST713(「Bayer CropScien
ce LP, US」から「SERENADE OPTI」又は「SERENADE A
SO」として入手可能;NRRL受託番号B21661;米国特許第6,060,051
号に記載されている)、バチルス・アミロリクエファシエンス(Bacillus am
yloliquefaciens)株D747(「Certis, US」から「Dou
ble NickelTM」として入手可能;受託番号FERM BP-8234;米国
特許第7,094,592号に開示されている);バチルス・スブチリス(Bacill
us subtilis)MBI600(「Becker Underwood, US
」から「SUBTILEX(登録商標)」として入手可能;EPA登録番号71840-
8);バチルス・スブチリス(Bacillus subtilis)Y1336(「B
ion-Tech, Taiwan」から「BIOBAC(登録商標) WP」として入
手可能;台湾において、登録番号4764、登録番号5454、登録番号5096及び登
録番号5277で、生物学的殺菌剤として登録されている);バチルス・アミロリクエフ
ァシエンス(Bacillus amyloliquefaciens)、特に、株FZ
B42(「ABiTEP, DE」から「RHIZOVITAL(登録商標)」として入
手可能);及び、バチルス・スブチリス var.・アミロリクエファシエンス(Bac
illus subtilis var. amyloliquefaciens)株F
ZB24(「Novozymes Biologicals Inc., Salem,
Virginia」又は「Syngenta Crop Protection, L
LC, Greensboro, North Carolina」から殺菌剤「TAE
GRO(登録商標)」又は「TAEGRO(登録商標)ECO」として入手可能(EPA
登録番号70127-5));及び、
(B2)真菌類、例えば、(B2.1)コニオチリウム・ミニタンス(Coniothy
rium minitans)、特に、株CON/M/91-8(受託番号DSM-96
60;例えば、「Contans(登録商標)」(供給元:Bayer));(B2.2
)メツシュニコウィア・フルクチコラ(Metschnikowia fructico
la)、特に、株NRRL Y-30752(例えば、Shemer(登録商標));(
B2.3)ミクロスファエロプシス・オクラセア(Microsphaeropsis
ochracea)(例えば、「Microx(登録商標)」(供給元:Prophyt
a));(B2.5)トリコデルマ属各種(Trichoderma spp.)、例え
ば、トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、
株SC1;国際特許出願第PCT/IT2008/000196号に記載されている);
(B2.6)トリコデルマ・ハルジアヌム・リファイ(Trichoderma har
zianum rifai)株KRL-AG2(株T-22としても知られている;AT
CC 208479;例えば、「PLANTSHIELD T-22G」、「Roots
hield(登録商標)」及び「TurfShield」(供給元:BioWorks,
US));(B2.14)グリオクラジウム・ロセウム(Gliocladium r
oseum)、株321U(供給元:W.F.Stoneman Company LL
C);(B2.35)タラロミセス・フラブス(Talaromyces flavus
)、株V117b;(B2.36)トリコデルマ・アスペレルム(Trichoderm
a asperellum)、株ICC 012(供給元:Isagro);(B2.3
7)トリコデルマ・アスペレルム(Trichoderma asperellum)、
株SKT-1(例えば、「ECO-HOPE(登録商標)」(供給元:Kumiai C
hemical Industry));(B2.38)トリコデルマ・アトロビリデ(
Trichoderma atroviride)、株CNCM I-1237(例えば
、「Esquive(登録商標)WP」(供給元:Agrauxine, FR));(
B2.39)トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviri
de)、株 no.V08/002387;(B2.40)トリコデルマ・アトロビリデ
(Trichoderma atroviride)、株NMI no.V08/002
388;(B2.41)トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atr
oviride)、株NMI no.V08/002389;(B2.42)トリコデル
マ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、株NMI no
.V08/002390;(B2.43)トリコデルマ・アトロビリデ(Trichod
erma atroviride)、株LC52(例えば、「Tenet」(供給元:A
grimm Technologies Limited));(B2.44)トリコデ
ルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、株ATCC
20476(IMI 206040);(B2.45)トリコデルマ・アトロビリデ(T
richoderma atroviride)、株T11(IMI352941/CE
CT20498);(B2.46)トリコデルマ・ハルマツム(Trichoderma
harmatum);(B2.47)トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichode
rma harzianum);(B2.48)トリコデルマ・ハルジアヌム・リファイ
(Trichoderma harzianum rifai)T39(例えば、「Tr
ichodex(登録商標)」(供給元:Makhteshim, US));(B2.
49)トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma harzianum)、
特に、株KD(例えば、「Trichoplus」(供給元:Biological C
ontrol Products, SA)(「Becker Underwood」に
買収された));(B2.50)トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma
harzianum)、株ITEM 908(例えば、「Trianum-P」(供給
元:Koppert));(B2.51)トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichod
erma harzianum)、株TH35(例えば、「Root-Pro」(供給元
:Mycontrol));(B2.52)トリコデルマ・ビレンス(Trichode
rma virens)(グリオクラジウム・ビレンス(Gliocladium vi
rens)としても知られている)、特に、株GL-21(例えば、「SoilGard
12G」(供給元:Certis, US));(B2.53)トリコデルマ・ビリデ
(Trichoderma viride)、株TV1(例えば、「Trianum-P
」(供給元:Koppert));(B2.54)アンペロミセス・クイスクアリス(A
mpelomyces quisqualis)、特に、株AQ 10(例えば、「AQ
10(登録商標)」(供給元:IntrachemBio Italia));(B2
.56)アウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullul
ans)、特に、株DSM14940の分芽胞子;(B2.57)アウレオバシジウム・
プルランス(Aureobasidium pullulans)、特に、株DSM 1
4941の分芽胞子;(B2.58)アウレオバシジウム・プルランス(Aureoba
sidium pullulans)、特に、株DSM14940と株DSM 1494
1の分芽胞子の混合物(例えば、「Botector(登録商標)」(供給元:bio-
ferm, CH);(B2.64)クラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cla
dosporium cladosporioides)、株H39(供給元:Stic
hting Dienst Landbouwkundig Onderzoek);(
B2.69)グリオクラジウム・カテヌラツム(Gliocladium catenu
latum)(別名:Clonostachys rosea f.catenulat
e)株J1446(例えば、「Prestop(登録商標)」(供給元:AgBio I
nc.)、及び、さらに、例えば、「Primastop(登録商標)」(供給元:Ke
mira Agro Oy));(B2.70)レカニシリウム・レカニイ(Lecan
icillium lecanii)(以前は、ベルチシリウム・レカニイ(Verti
cillium lecanii)として知られていた)、株KV01の分生子(例えば
、「Vertalec(登録商標)」(供給元:Koppert/Arysta));(
B2.71)ペニシリウム・ベルミクラツム(Penicillium vermicu
latum);(B2.72)ピキア・アノマラ(Pichia anomala)、株
WRL-076(NRRL Y-30842);(B2.75)トリコデルマ・アトロビ
リデ(Trichoderma atroviride)、株SKT-1(FERM P
-16510);(B2.76)トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma
atroviride)、株SKT-2(FERM P-16511);(B2.77
)トリコデルマ・アトロビリデ(Trichoderma atroviride)、株
SKT-3(FERM P-17021);(B2.78)トリコデルマ・ガムシイ(T
richoderma gamsii)(以前は、トリコデルマ・ビリデ(T.viri
de))、株ICC080(IMI CC 392151 CABI、例えば、「Bio
Derma」(供給元:AGROBIOSOL DE MEXICO, S.A. DE
C.V.));(B2.79)トリコデルマ・ハルジアヌム(Trichoderma
harzianum)、株DB 103(例えば、「T-Gro 7456」(供給元
:Dagutat Biolab));(B2.80)トリコデルマ・ポリスポルム(T
richoderma polysporum)、株IMI 206039(例えば、「
Binab TF WP」(供給元:BINAB Bio-Innovation AB
, Sweden);(B2.81)トリコデルマ・ストロマチクム(Trichode
rma stromaticum)(例えば、「Tricovab」(供給元:Cepl
ac, Brazil));(B2.83)ウロクラジウム・オウデマンシイ(Uloc
ladium oudemansii)、特に、株HRU3(例えば、「Botry-Z
en(登録商標)」(供給元:Botry-Zen Ltd, NZ);(B2.84)
ベルチシリウム・アルボ-アトルム(Verticillium albo-atrum
)(以前は、ベルチシリウム・ダーリアエ(V.dahliae))、株WCS850(
CBS 276.92)、例えば、「Dutch Trig」(供給元:Tree Ca
re Innovations);(B2.86)ベルチシリウム・クラミドスポリウム
(Verticillium chlamydosporium);(B2.87)トリ
コデルマ・アスペレルム(Trichoderma asperellum)株ICC
012とトリコデルマ・ガムシイ(Trichoderma gamsii)株ICC
080の混合物(例えば、「BIO-TAMTM」として知られている製品(供給元:B
ayer CropScience LP, US))。
【0135】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物と組み合わせることができ
る生物学的防除剤のさらなる例は、以下のものである:
バチルス・セレウス(Bacillus cereus)、特に、バチルス・セレウス(
B. cereus)株CNCM I-1562及びバチルス・フィルムス(Bacil
lus firmus)株I-1582(受託番号 CNCM I-1582)、バチル
ス・スブチリス(Bacillus subtilis)株OST 30002(受託番
号 NRRL B-50421)、バチルス・ツリンギエンシス(Bacillus t
huringiensis)、特に、バチルス・ツリンギエンシス 亜種 イスラエレン
シス(B. thuringiensis subspecies israelens
is)(抗原型 H-14)株AM65-52(受託番号 ATCC 1276)、バチ
ルス・ツリンギエンシス 亜種 アイザワイ(B. thuringiensis su
bsp. aizawai)、特に、株ABTS-1857(SD-1372)、バチル
ス・ツリンギエンシス 亜種 クルスタキ(B. thuringiensis sub
sp. kurstaki)株HD-1、バチルス・ツリンギエンシス 亜種 テネブリ
オニス(B. thuringiensis subsp. tenebrionis)
株NB 176(SD-5428)、パステウリア・ペネトランス(Pasteuria
penetrans)、パステウリア属種(Pasteuria spp.)(ロチレ
ンクルス・レニホルミス(Rotylenchulus reniformis)線虫)
-PR3(受託番号 ATCC SD-5834)、ストレプトミセス・ミクロフラブス
(Streptomyces microflavus)株AQ6121(= QRD
31.013、NRRL B-50550)、及び、ストレプトミセス・ガルブス(St
reptomyces galbus)株AQ 6047(受託番号 NRRL 302
32)からなる群から選択される細菌類;
ベアウベリア・バシアナ(Beauveria bassiana)、特に、株ATCC
74040、レカニシリウム属種(Lecanicillium spp.)、特に、
株HRO LEC 12、メタリジウム・アニソプリアエ(Metarhizium a
nisopliae)、特に、株F52(DSM3884 又は ATCC 90448
)、パエシロミセス・フモソロセウス(Paecilomyces fumosoros
eus)(現在:イサリア・フモソロセア(Isaria fumosorosea))
、特に、株IFPC 200613又は株Apopka 97(受託番号 ATCC 2
0874)、及び、パエシロミセス・リラシヌス(Paecilomyces lila
cinus)、特に、パエシロミセス・リラシヌス(P. lilacinus)株25
1(AGAL 89/030550)からなる群から選択される菌類及び酵母類;
リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana)顆粒病ウイルス(GV)
、コドリンガ(Cydia pomonella)顆粒病ウイルス(GV)、オオタバコ
ガ(Helicoverpa armigera)核多角体病ウイルス(NPV)、シロ
イチモジヨトウ(Spodoptera exigua)mNPV、ツマジロクサヨトウ
(Spodoptera frugiperda)mNPV、及び、エジプトヨトウ(A
frican cotton leafworm)(Spodoptera litto
ralis)NPVからなる群から選択されるウイルス類。
【0136】
植物又は植物の部分又は植物の器官に対して「接種源」として加えることができて、そ
して、それらの特定の特性によって植物の成長及び植物の健康を増進する細菌類及び菌類
。その例は、以下のものである:
アグロバクテリウム属種(Agrobacterium spp.)、アゾリゾビウム・
カウリノダンス(Azorhizobium caulinodans)、アゾスピリル
ム属種(Azospirillum spp.)、アゾトバクテル属種(Azotoba
cter spp.)、ブラジリゾビウム属種(Bradyrhizobium spp
.)、ブルクホルデリア属種(Burkholderia spp.)、特に、ブルクホ
ルデリア・セパシア(Burkholderia cepacia)(以前は、プセウド
モナス・セパシア(Pseudomonas cepacia)として知られていた)、
ギガスポラ属種(Gigaspora spp.)又はギガスポラ・モノスポルム(Gi
gaspora monosporum)、グロムス属種(Glomus spp.)、
ラッカリア属種(Laccaria spp.)、ラクトバチルス・ブクネリ(Lact
obacillus buchneri)、パラグロムス属種(Paraglomus
spp.)、ピソリツス・チンクトルス(Pisolithus tinctorus)
、プセウドモナス属種(Pseudomonas spp.)、リゾビウム属種(Rhi
zobium spp.)、特に、リゾビウム・トリホリイ(Rhizobium tr
ifolii)、リゾポゴン属種(Rhizopogon spp.)、スクレロデルマ
属種(Scleroderma spp.)、スイルス属種(Suillus spp.
)、及び、ストレプトミセス属種(Streptomyces spp.)。
【0137】
生物学的防除剤として使用することが可能な、植物抽出物及び微生物によって形成され
る生成物(これは、タンパク質及び二次代謝産物を包含する)、例えば、ニンニク(Al
lium sativum)、ニガヨモギ(Artemisia absinthium
)、アザジラクチン(azadirachtin)、Biokeeper WP、カッシ
ア・ニグリカンス(Cassia nigricans)、セラストルス・アングラツス
(Celastrus angulatus)、アメリカアリタソウ(Chenopod
ium anthelminticum)、キチン、Armour-Zen、セイヨウオ
シダ(Dryopteris filix-mas)、スギナ(Equisetum a
rvense)、Fortune Aza、Fungastop、Heads Up(キ
ノア(Chenopodium quinoa)サポニン抽出物)、除虫菊(Pyret
hrum/Pyrethrins)、スリナムニガキ(Quassia amara)、
コナラ属(Quercus)、キラヤ属(Quillaja)、Regalia、「Re
quiemTM Insecticide」、ロテノン、リアニア/リアノジン、ヒレハ
リソウ(Symphytum officinale)、ヨモギギク(Tanacetu
m vulgare)、チモール、Triact 70、TriCon、キンレンカ(T
ropaeulum majus)、セイヨウイラクサ(Urtica dioica)
、Veratrin、セイヨウヤドリギ(Viscum album)、アブラナ科(B
rassicaceae)抽出物、特に、ナタネ粉末又はカラシナ粉末。
【0138】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物と混合させることができる
殺虫剤、殺ダニ剤及び殺線虫剤の例は、それぞれ、以下のものである:
(1) アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害薬、例えば、
カーバメート系、例えば、アラニカルブ、アルジカルブ、ベンジオカルブ、ベンフラカ
ルブ、ブトカルボキシム、ブトキシカルボキシム、カルバリル、カルボフラン、カルボス
ルファン、エチオフェンカルブ、フェノブカルブ、ホルメタネート、フラチオカルブ、イ
ソプロカルブ、メチオカルブ、メソミル、メトルカルブ、オキサミル、ピリミカーブ、プ
ロポクスル、チオジカルブ、チオファノックス、トリアザメート、トリメタカルブ、XM
C、及び、キシリルカルブ;又は、
有機リン酸エステル系、例えば、アセフェート、アザメチホス、アジンホス-エチル、
アジンホス-メチル、カズサホス、クロルエトキシホス、クロルフェンビンホス、クロル
メホス、クロルピリホス-メチル、クマホス、シアノホス、ジメトン-S-メチル、ダイ
アジノン、ジクロルボス/DDVP、ジクロトホス、ジメトエート、ジメチルビンホス、
ダイスルホトン、EPN、エチオン、エトプロホス、ファムフール、フェナミホス、フェ
ニトロチオン、フェンチオン、ホスチアゼート、ヘプテノホス、イミシアホス、イソフェ
ンホス、O-(メトキシアミノチオホスホリル)サリチル酸イソプロピル、イソキサチオ
ン、マラチオン、メカルバム、メタミドホス、メチダチオン、メビンホス、モノクロトホ
ス、ナレド、オメトエート、オキシジメトン-メチル、パラチオン-メチル、フェントエ
ート、ホレート、ホサロン、ホスメット、ホスファミドン、ホキシム、ピリミホス-メチ
ル、プロフェノホス、プロペタムホス、プロチオホス、ピラクロホス、ピリダフェンチオ
ン、キナルホス、スルホテップ、テブピリムホス、テメホス、テルブホス、テトラクロル
ビンホス、チオメトン、トリアゾホス、トリクロルホン、及び、バミドチオン。
【0139】
(2) GABA制御塩化物チャンネル遮断薬、例えば、
シクロジエン-有機塩素系、例えば、クロルダン、及び、エンドスルファン;又は、
フェニルピラゾール系(フィプロール系)、例えば、エチプロール、及び、フィプロニ
ル。
【0140】
(3) ナトリウムチャンネルモジュレーター、例えば、
ピレスロイド系、例えば、アクリナトリン、アレスリン、d-シス-トランスアレスリ
ン、d-トランスアレスリン、ビフェントリン、ビオアレスリン、ビオアレスリン s-
シクロペンテニル異性体、ビオレスメトリン、シクロプロトリン、シフルトリン、ベータ
-シフルトリン、シハロトリン、ラムダ-シハロトリン、ガンマ-シハロトリン、シペル
メトリン、アルファ-シペルメトリン、ベータ-シペルメトリン、シータ-シペルメトリ
ン、ゼータ-シペルメトリン、シフェノトリン[(1R)-トランス異性体]、デルタメ
トリン、エムペントリン[(EZ)-(1R)-異性体]、エスフェンバレレート、エト
フェンプロックス、フェンプロパトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルメ
トリン、タウ-フルバリネート、ハルフェンプロックス、イミプロトリン、カデトリン、
モンフルオロトリン、ペルメトリン、フェノトリン[(1R)-トランス異性体]、プラ
レトリン、ピレトリン類(除虫菊(pyrethrum))、レスメトリン、シラフルオ
フェン、テフルトリン、テトラメトリン、テトラメトリン[(1R)-異性体]、トラロ
メトリン、及び、トランスフルトリン;又は、
DDT;又は、メトキシクロル。
【0141】
(4) ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)競合的モジュレーター、例え
ば、
ネオニコチノイド系、例えば、アセタミプリド、クロチアニジン、ジノテフラン、イミ
ダクロプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、及び、チアメトキサム;又は、
ニコチン;又は、
スルホキサフロル、又は、フルピラジフロン。
【0142】
(5) ニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)アロステリックモジュレータ
ー、例えば、
スピノシン系、例えば、スピネトラム、及び、スピノサド。
【0143】
(6) グルタミン酸制御塩化物チャンネル(GluCl)アロステリックモジュレー
ター、例えば、
アベルメクチン系/ミルベマイシン系、例えば、アバメクチン、エマメクチン安息香酸
塩、レピメクチン、及び、ミルベメクチン。
【0144】
(7) 幼若ホルモン模倣物質、例えば、
幼若ホルモン類似体、例えば、ハイドロプレン、キノプレン、及び、メトプレン;又は

フェノキシカルブ;又は、ピリプロキシフェン。
【0145】
(8) 種々の特定されていない(多部位)阻害薬、例えば、
ハロゲン化アルキル系、例えば、臭化メチル、及び、別のハロゲン化アルキル;又は、
クロロピクリン;又は、フッ化スルフリル;又は、ホウ砂;又は、吐酒石、又は、
イソシアン酸メチル生成物質、例えば、ダゾメット(diazomet)及びメタム。
【0146】
(9) 弦音器官のモジュレーター、例えば、
ピメトロジン;又は、フロニカミド。
【0147】
(10) ダニ成長阻害薬、例えば、
クロフェンテジン、ヘキシチアゾクス、及び、ジフロビダジン;又は、
エトキサゾール。
【0148】
(11) 昆虫腸膜の微生物ディスラプター、例えば、
バチルス・ツリンギエンシス・亜種・イスラエレンシス(Bacillus thur
ingiensis subspecies israelensis)、バチルス・ス
ファエリクス(Bacillus sphaericus)、バチルス・ツリンギエンシ
ス・亜種・アイザワイ(Bacillus thuringiensis subspe
cies aizawai)、バチルス・ツリンギエンシス・亜種・クルスタキ(Bac
illus thuringiensis subspecies kurstaki)
、バチルス・ツリンギエンシス・亜種・テネブリオニス(Bacillus thuri
ngiensis subspecies tenebrionis)、及び、Bt植物
タンパク質:Cry1Ab、Cry1Ac、Cry1Fa、Cry1A.105、Cry
2Ab、Vip3A、mCry3A、Cry3Ab、Cry3Bb、Cry34Ab1/
35Ab1。
【0149】
(12) ミトコンドリアATPシンターゼの阻害薬、例えば、ATPディスラプター
、例えば、
ジアフェンチウロン;又は、
有機スズ化合物、例えば、アゾシクロチン、シヘキサチン、及び、酸化フェンブタスズ
;又は、
プロパルギット;又は、テトラジホン。
【0150】
(13) プロトン勾配を破壊することによる酸化的リン酸化の脱共役剤、例えば、
クロルフェナピル、DNOC、及び、スルフルラミド。
【0151】
(14) ニコチン性アセチルコリン受容体チャンネル遮断薬、例えば、
ベンスルタップ、カルタップ塩酸塩、チオシクラム、及び、チオスルタップ-ナトリウ
ム。
【0152】
(15) キチン生合成の阻害薬(タイプ0)、例えば、
ビストリフルロン、クロルフルアズロン、ジフルベンズロン、フルシクロクスロン、フ
ルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン、テ
フルベンズロン、及び、トリフルムロン。
【0153】
(16) キチン生合成の阻害薬(タイプ1)、例えば、
ブプロフェジン。
【0154】
(17) 脱皮ディスラプター(特に、双翅目、即ち、双翅類の場合)、例えば、
シロマジン。
【0155】
(18) エクジソン受容体作動薬、例えば、
クロマフェノジド、ハロフェノジド、メトキシフェノジド、及び、テブフェノジド。
【0156】
(19) オクトパミン受容体作動薬、例えば、
アミトラズ。
【0157】
(20) ミトコンドリア複合体III電子伝達阻害薬、例えば、
ヒドラメチルノン;又は、アセキノシル;又は、フルアクリピリム。
【0158】
(21) ミトコンドリア複合体I電子伝達阻害薬、例えば、
METI殺ダニ剤の群の、例えば、フェナザキン、フェンピロキシメート、ピリミジフ
ェン、ピリダベン、テブフェンピラド、及び、トルフェンピラド;又は、
ロテノン(Derris)。
【0159】
(22) 電位依存性ナトリウムチャンネル遮断薬、例えば、
インドキサカルブ;又は、メタフルミゾン。
【0160】
(23) アセチルCoAカルボキシラーゼの阻害薬、例えば、
テトロン酸誘導体及びテトラミン酸誘導体、例えば、スピロジクロフェン、スピロメシ
フェン、及び、スピロテトラマト。
【0161】
(24) ミトコンドリア複合体IV電子伝達阻害薬、例えば、
ホスフィン系、例えば、リン化アルミニウム、リン化カルシウム、ホスフィン、及び、
リン化亜鉛;又は、
シアン化物、例えば、シアン化カルシウム、シアン化カリウム、及び、シアン化ナトリ
ウム。
【0162】
(25) ミトコンドリア複合体II電子伝達阻害薬、例えば、
β-ケトニトリル誘導体、例えば、シエノピラフェン、及び、シフルメトフェン、及び
、カルボキシアニリド、例えば、ピフルブミド。
【0163】
(28) リアノジン受容体モジュレーター、例えば、
ジアミド系、例えば、クロラントラニリプロール、シアントラニルプロール、及び、フ
ルベンジアミド。
【0164】
さらなる活性化合物、例えば、アフィドピロペン、アフォキソレイナー、アザジラクチ
ン、ベンクロチアズ、ベンゾキシメート、ビフェナゼート、ブロフラニリド(brofl
anilide)、ブロモプロピレート、キノメチオナート、クロロプラレトリン(ch
loroprallethrin)、氷晶石(cryolite)、シクラニリプロール
、シクロキサプリド(cycloxaprid)、シハロジアミド(cyhalodia
mide)、ジクロロメゾチアズ(dicloromezotiaz)、ジコホル、ε-
メトフルトリン(epsilon metofluthrin)、ε-モムフルトリン(
epsilon momfluthrin)、フロメトキン、フルアザインドリジン(f
luazaindolizine)、フルエンスルホン、フルフェネリム、フルフェノキ
シストロビン、フルフィプロール、フルヘキサホン(fluhexafon)、フルオピ
ラム、フルララネル、フルキサメタミド、フフェノジド(fufenozide)、グア
ジピル(guadipyr)、ヘプタフルトリン、イミダクロチズ、イプロジオン、κ-
ビフェントリン、κ-テフルトリン、ロチラネル(lotilaner)、メペルフルト
リン、パイコングディング(paichongding)、ピリダリル、ピリフルキナゾ
ン、ピリミノストロビン、スピロブジクロフェン(spirobudiclofen)、
テトラメチルフルトリン、テトラニリプロール(tetraniliprole)、テト
ラクロラントラニリプロール(tetrachlorantraniliprole)、
チゴラネル(tigolaner)、チオキサザフェン、チオフルオキシメート(thi
ofluoximate)、トリフルメゾピリム、及び、ヨードメタン; さらに、バチ
ルス・フィルムス(Bacillus firmus)に基づく調製物(I-1582,
BioNeem, Votivo)、及び、さらに、以下の化合物: 1-{2-フル
オロ-4-メチル-5-[(2,2,2-トリフルオロエチル)スルフィニル]フェニル
}-3-(トリフルオロメチル)-1H-1,2,4-トリアゾール-5-アミン(WO
2006/043635から既知)(CAS 885026-50-6)、{1’-[(
2E)-3-(4-クロロフェニル)プロパ-2-エン-1-イル]-5-フルオロスピ
ロ[インドール-3,4’-ピペリジン]-1(2H)-イル}(2-クロロピリジン-
4-イル)メタノン(WO2003/106457から既知)(CAS 637360-
23-7)、2-クロロ-N-[2-{1-[(2E)-3-(4-クロロフェニル)プ
ロパ-2-エン-1-イル]ピペリジン-4-イル}-4-(トリフルオロメチル)フェ
ニル]イソニコチンアミド(WO2006/003494から既知)(CAS 8729
99-66-1)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-4-ヒドロキシ-
8-メトキシ-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-2-オン(WO201
0052161から既知)(CAS 1225292-17-0)、3-(4-クロロ-
2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-2-オキソ-1,8-ジアザスピロ[4.
5]デカ-3-エン-4-イル エチル カルボネート(EP2647626から既知)
(CAS 1440516-42-6)、4-(ブタ-2-イン-1-イルオキシ)-6
-(3,5-ジメチルピペリジン-1-イル)-5-フルオロピリミジン(WO2004
/099160から既知)(CAS 792914-58-0)、PF1364(JP2
010/018586から既知)(CAS 1204776-60-2)、N-[(2E
)-1-[(6-クロロピリジン-3-イル)メチル]ピリジン-2(1H)-イリデン
]-2,2,2-トリフルオロアセトアミド(WO2012/029672から既知)(
CAS 1363400-41-2)、(3E)-3-[1-[(6-クロロ-3-ピリ
ジル)メチル]-2-ピリジリデン]-1,1,1-トリフルオロ-プロパン-2-オン
(WO2013/144213から既知)(CAS 1461743-15-6)、N-
[3-(ベンジルカルバモイル)-4-クロロフェニル]-1-メチル-3-(ペンタフ
ルオロエチル)-4-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド
(WO2010/051926から既知)(CAS 1226889-14-0)、5-
ブロモ-4-クロロ-N-[4-クロロ-2-メチル-6-(メチルカルバモイル)フェ
ニル]-2-(3-クロロ-2-ピリジル)ピラゾール-3-カルボキサミド(CN10
3232431から既知)(CAS 1449220-44-3)、4-[5-(3,5
-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキ
サゾリル]-2-メチル-N-(シス-1-オキシド-3-チエタニル)ベンズアミド、
4-[5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチ
ル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-(トランス-1-オキシド-3-チエ
タニル)ベンズアミド及び4-[(5S)-5-(3,5-ジクロロフェニル)-4,5
-ジヒドロ-5-(トリフルオロメチル)-3-イソオキサゾリル]-2-メチル-N-
(シス-1-オキシド-3-チエタニル)ベンズアミド(WO2013/050317A
1から既知)(CAS 1332628-83-7)、N-[3-クロロ-1-(3-ピ
リジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフ
ルオロプロピル)スルフィニル]プロパンアミド、(+)-N-[3-クロロ-1-(3
-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-ト
リフルオロプロピル)スルフィニル]プロパンアミド及び(-)-N-[3-クロロ-1
-(3-ピリジニル)-1H-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,
3-トリフルオロプロピル)スルフィニル]プロパンアミド(WO2013/16271
5A2、WO2013/162716A2、US2014/0213448A1から既知
)(CAS 1477923-37-7)、5-[[(2E)-3-クロロ-2-プロペ
ン-1-イル]アミノ]-1-[2,6-ジクロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニ
ル]-4-[(トリフルオロメチル)スルフィニル]-1H-ピラゾール-3-カルボニ
トリル(CN101337937Aから既知)(CAS 1105672-77-2)、
3-ブロモ-N-[4-クロロ-2-メチル-6-[(メチルアミノ)チオキソメチル]
フェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサ
ミド、(Liudaibenjiaxuanan、CN103109816Aから既知)
(CAS 1232543-85-9);N-[4-クロロ-2-[[(1,1-ジメチ
ルエチル)アミノ]カルボニル]-6-メチルフェニル]-1-(3-クロロ-2-ピリ
ジニル)-3-(フルオロメトキシ)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(WO2
012/034403A1から既知)(CAS 1268277-22-0)、N-[2
-(5-アミノ-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)-4-クロロ-6-メチルフ
ェニル]-3-ブロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-
カルボキサミド(WO2011/085575A1から既知)(CAS 1233882
-22-8)、4-[3-[2,6-ジクロロ-4-[(3,3-ジクロロ-2-プロペ
ン-1-イル)オキシ]フェノキシ]プロポキシ]-2-メトキシ-6-(トリフルオロ
メチル)ピリミジン(CN101337940Aから既知)(CAS 1108184-
52-6);(2E)-及び2(Z)-2-[2-(4-シアノフェニル)-1-[3-
(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]-N-[4-(ジフルオロメトキシ)フ
ェニル]ヒドラジンカルボキサミド(CN101715774Aから既知)(CAS 1
232543-85-9);3-(2,2-ジクロロエテニル)-2,2-ジメチル-4
-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)フェニル-シクロプロパンカルボン酸(CN
103524422Aから既知)(CAS 1542271-46-4);(4aS)-
7-クロロ-2,5-ジヒドロ-2-[[(メトキシカルボニル)[4-[(トリフルオ
ロメチル)チオ]フェニル]アミノ]カルボニル]インデノ[1,2-e][1,3,4
]オキサジアジン-4a(3H)-カルボン酸メチルエステル(CN102391261
Aから既知)(CAS 1370358-69-2);6-デオキシ-3-O-エチル-
2,4-ジ-O-メチル-,1-[N-[4-[1-[4-(1,1,2,2,2-ペン
タフルオロエトキシ)フェニル]-1H-1,2,4-トリアゾール-3-イル]フェニ
ル]カルバメート]-α-L-マンノピラノース(US2014/0275503A1か
ら既知)(CAS 1181213-14-8);8-(2-シクロプロピルメトキシ-
4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチル-ピリダジン-
3-イル)-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]オクタン(CAS 1253850-5
6-4)、(8-アンチ)-8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチ
ル-フェノキシ)-3-(6-トリフルオロメチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザ
-ビシクロ[3.2.1]オクタン(CAS 933798-27-7)、(8-シン)
-8-(2-シクロプロピルメトキシ-4-トリフルオロメチル-フェノキシ)-3-(
6-トリフルオロメチル-ピリダジン-3-イル)-3-アザ-ビシクロ[3.2.1]
オクタン(WO2007040280A1、WO2007040282A1から既知)(
CAS 934001-66-8)、N-[3-クロロ-1-(3-ピリジニル)-1H
-ピラゾール-4-イル]-N-エチル-3-[(3,3,3-トリフルオロプロピル)
チオ]プロパンアミド(WO2015/058021A1、WO2015/058028
A1から既知)(CAS 1477919-27-9)、及び、N-[4-(アミノチオ
キソメチル)-2-メチル-6-[(メチルアミノ)-カルボニル]フェニル]-3-ブ
ロモ-1-(3-クロロ-2-ピリジニル)-1H-ピラゾール-5-カルボキサミド(
CN103265527Aから既知)(CAS 1452877-50-7)、5-(1
,3-ジオキサン-2-イル)-4-[[4-(トリフルオロメチル)フェニル]メトキ
シ]-ピリミジン(WO2013/115391A1から既知)(CAS 144902
1-97-9)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-4-ヒドロキシ-8
-メトキシ-1-メチル-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-2-オン(
WO2010/066780A1、WO2011/151146A1から既知)(CAS
1229023-34-0)、3-(4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-
メトキシ-1-メチル-1,8-ジアザスピロ[4.5]デカン-2,4-ジオン(WO
2014/187846A1から既知)(CAS 1638765-58-8)、3-(
4-クロロ-2,6-ジメチルフェニル)-8-メトキシ-1-メチル-2-オキソ-1
,8-ジアザスピロ[4.5]デカ-3-エン-4-イル-炭酸エチルエステル(WO2
010/066780A1、WO2011151146A1から既知)(CAS 122
9023-00-0)、N-[1-[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-2(1
H)-ピリジニリデン]-2,2,2-トリフルオロ-アセトアミド(DE363987
7A1、WO2012029672A1から既知)(CAS 1363400-41-2
)、[N(E)]-N-[1-[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-2(1H)
-ピリジニリデン]-2,2,2-トリフルオロ-アセトアミド、(WO2016005
276A1から既知)(CAS 1689566-03-7)、[N(Z)]-N-[1

[(6-クロロ-3-ピリジニル)メチル]-2(1H)-ピリジニリデン]-2,2,
2-トリフルオロ-アセトアミド、(CAS 1702305-40-5)、3-エンド
-3-[2-プロポキシ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-9-[[5-(ト
リフルオロメチル)-2-ピリジニル]オキシ]-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナ
ン(WO2011/105506A1、WO2016/133011A1から既知)(C
AS 1332838-17-1)。
【0165】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物と混合させることができる
薬害軽減剤の例は、例えば、ベノキサコール、クロキントセット(-メキシル)、シオメ
トリニル、シプロスルファミド、ジクロルミド、フェンクロラゾール(-エチル)、フェ
ンクロリム、フルラゾール、フルキソフェニム、フリラゾール、イソキサジフェン(-エ
チル)、メフェンピル(-ジエチル)、ナフタル酸無水物、オキサベトリニル、2-メト
キシ-N-({4-[(メチルカルバモイル)アミノ]フェニル}スルホニル)ベンズア
ミド(CAS 129531-12-0)、4-(ジクロロアセチル)-1-オキサ-4
-アザスピロ[4.5]デカン(CAS 71526-07-3)、2,2,5-トリメ
チル-3-(ジクロロアセチル)-1,3-オキサゾリジン(CAS 52836-31
-4)などである。
【0166】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物と混合させることができる
除草剤の例は、以下のものである:
アセトクロル、アシフルオルフェン、アシフルオルフェン-ナトリウム、アクロニフェン
、アラクロール、アリドクロール、アロキシジム、アロキシジム-ナトリウム、アメトリ
ン、アミカルバゾン、アミドクロル、アミドスルフロン、4-アミノ-3-クロロ-6-
(4-クロロ-2-フルオロ-3-メチルフェニル)-5-フルオロピリジン-2-カル
ボン酸、アミノシクロピラクロル、アミノシクロピラクロル-カリウム、アミノシクロピ
ラクロル-メチル、アミノピラリド、アミトロール、スルファミン酸アンモニウム、アニ
ロホス、アスラム、アトラジン、アザフェニジン、アジムスルフロン、ベフルブタミド、
ベナゾリン、ベナゾリン-エチル、ベンフルラリン、ベンフレセート、ベンスルフロン、
ベンスルフロン-メチル、ベンスリド、ベンタゾン、ベンゾビシクロン、ベンゾフェナッ
プ、ビシクロピロン、ビフェノックス、ビラナホス、ビラナホス-ナトリウム、ビスピリ
バック、ビスピリバック-ナトリウム、ブロマシル、ブロモブチド、ブロモフェノキシム
、ブロモキシニル、ブロモキシニル-ブチレート、-カリウム、-ヘプタノエート及び-
オクタノエート、ブソキシノン(busoxinone)、ブタクロール、ブタフェナシ
ル、ブタミホス、ブテナクロール、ブトラリン、ブトロキシジム、ブチレート、カフェン
ストロール、カルベタミド、カルフェントラゾン、カルフェントラゾン-エチル、クロラ
ンベン、クロルブロムロン、クロルフェナク、クロルフェナク-ナトリウム、クロルフェ
ンプロップ、クロルフルレノール、クロルフルレノール-メチル、クロリダゾン、クロリ
ムロン、クロリムロン-エチル、クロロフタリム、クロロトルロン、クロルタール-ジメ
チル、クロルスルフロン、シニドン、シニドン-エチル、シンメチリン、シノスルフロン
、クラシホス、クレトジム、クロジナホップ、クロジナホップ-プロパルギル、クロマゾ
ン、クロメプロップ、クロピラリド、クロランスラム、クロランスラム-メチル、クミル
ロン、シアナミド、シアナジン、シクロエート、シクロピリモレート、シクロスルファム
ロン、シクロキシジム、シハロホップ、シハロホップ-ブチル、シプラジン、2,4-D
、2,4-D-ブトチル、-ブチル、-ジメチルアンモニウム、-ジオールアミン、-エ
チル、2-エチルヘキシル、-イソブチル、-イソオクチル、-イソプロピルアンモニウ
ム、-カリウム、-トリイソプロパノールアンモニウム及び-トロールアミン(trol
amine)、2,4-DB、2,4-DB-ブチル、-ジメチルアンモニウム、イソオ
クチル、-カリウム及び-ナトリウム、ダイムロン(daimuron)(dymron
)、ダラポン、ダゾメット、n-デカノール、デスメジファム、デトシル-ピラゾレート
(DTP)、ジカンバ、ジクロベニル、2-(2,4-ジクロロベンジル)-4,4-ジ
メチル-1,2-オキサゾリジン-3-オン、2-(2,5-ジクロロベンジル)-4,
4-ジメチル-1,2-オキサゾリジン-3-オン、ジクロルプロップ、ジクロルプロッ
プ-P、ジクロホップ、ジクロホップ-メチル、ジクロホップ-P-メチル、ジクロスラ
ム、ジフェンゾコート、ジフルフェニカン、ジフルフェンゾピル、ジフルフェンゾピル-
ナトリウム、ジメフロン、ジメピペレート、ジメタクロール、ジメタメトリン、ジメテナ
ミド、ジメテナミド-P、ジメトラスルフロン、ジニトラミン、ジノテルブ、ジフェナミ
ド、ジクワット、ジクワット-ジブロミド、ジチオピル、ジウロン、DNOC、エンドタ
ール、EPTC、エスプロカルブ、エタルフルラリン、エタメトスルフロン、エタメトス
ルフロン-メチル、エチオジン、エトフメセート、エトキシフェン、エトキシフェン-エ
チル、エトキシスルフロン、エトベンザニド、F-9600、F-5231、即ち、N-
{2-クロロ-4-フルオロ-5-[4-(3-フルオロプロピル)-5-オキソ-4,
5-ジヒドロ-1H-テトラゾール-1イル]-フェニル}エタンスルホンアミド、F-
7967、即ち、3-[7-クロロ-5-フルオロ-2-(トリフルオロメチル)-1H
-ベンゾイミダゾール-4-イル]-1-メチル-6-(トリフルオロメチル)ピリミジ
ン-2,4(1H,3H)-ジオン、フェノキサプロップ、フェノキサプロップ-P、フ
ェノキサプロップ-エチル、フェノキサプロップ-P-エチル、フェノキサスルホン、フ
ェンキノトリオン、フェントラザミド、フラムプロップ、フラムプロップ-M-イソプロ
ピル、フラムプロップ-M-メチル、フラザスルフロン、フロラスラム、フルアジホップ
、フルアジホップ-P、フルアジホップ-ブチル、フルアジホップ-P-ブチル、フルカ
ルバゾン、フルカルバゾン-ナトリウム、フルセトスルフロン、フルクロラリン、フルフ
ェナセット、フルフェンピル、フルフェンピル-エチル、フルメツラム、フルミクロラッ
ク、フルミクロラック-ペンチル、フルミオキサジン、フルオメツロン、フルレノール、
フルレノール-ブチル、-ジメチルアンモニウム及び-メチル、フルオログリコフェン、
フルオログリコフェン-エチル、フルプロパネート、フルピルスルフロン、フルピルスル
フロン-メチル-ナトリウム、フルリドン、フルロクロリドン、フルロキシピル、フルロ
キシピル-メプチル、フルルタモン、フルチアセット、フルチアセット-メチル、ホメサ
フェン、ホメサフェン-ナトリウム、ホラムスルフロン、ホサミン、グルホシネート、グ
ルホシネート-アンモニウム、グルホシネート-P-ナトリウム、グルホシネート-P-
アンモニウム、グルホシネート-P-ナトリウム、グリホセート、グリホセート-アンモ
ニウム、-イソプロピルアンモニウム、-ジアンモニウム、-ジメチルアンモニウム、-
カリウム、-ナトリウム及び-トリメシウム、H-9201、即ち、O-(2,4-ジメ
チル-6-ニトロフェニル)O-エチル イソプロピルホスホルアミドチオエート、ハラ
ウキシフェン、ハラウキシフェン-メチル、ハロサフェン、ハロスルフロン、ハロスルフ
ロン-メチル、ハロキシホップ、ハロキシホップ-P、ハロキシホップ-エトキシエチル
、ハロキシホップ-P-エトキシエチル、ハロキシホップ-メチル、ハロキシホップ-P
-メチル、ヘキサジノン、HW-02、即ち、1-(ジメトキシホスホリル)エチル-(
2,4-ジクロロフェノキシ)アセテート、イマザメタベンズ、イマザメタベンズ-メチ
ル、イマザモックス、イマザモックス-アンモニウム、イマザピック、イマザピック-ア
ンモニウム、イマザピル、イマザピル-イソプロピルアンモニウム、イマザキン、イマザ
キン-アンモニウム、イマゼタピル、イマゼタピル-イモニウム(immonium)、
イマゾスルフロン、インダノファン、インダジフラム、ヨードスルフロン、ヨードスルフ
ロン-メチル-ナトリウム、アイオキシニル、アイオキシニル-オクタノエート、-カリ
ウム及び-ナトリウム、イプフェンカルバゾン、イソプロツロン、イソウロン、イソキサ
ベン、イソキサフルトール、カルブチレート、KUH-043、即ち、3-({[5-(
ジフルオロメチル)-1-メチル-3-(トリフルオロメチル)-1H-ピラゾール-4
-イル]メチル}スルホニル)-5,5-ジメチル-4,5-ジヒドロ-1,2-オキサ
ゾール、ケトスピラドックス(ketospiradox)、ラクトフェン、レナシル、
リニュロン、MCPA、MCPA-ブトチル、-ジメチルアンモニウム、-2-エチルヘ
キシル、-イソプロピルアンモニウム、-カリウム及び-ナトリウム、MCPB、MCP
B-メチル、-エチル及び-ナトリウム、メコプロップ、メコプロップ-ナトリウム及び
-ブトチル、メコプロップ-P、メコプロップ-P-ブトチル、-ジメチルアンモニウム
、-2-エチルヘキシル及び-カリウム、メフェナセット、メフルイジド、メソスルフロ
ン、メソスルフロン-メチル、メソトリオン、メタベンズチアズロン、メタム、メタミホ
ップ、メタミトロン、メタザクロール、メタゾスルフロン、メタベンズチアズロン、メチ
オピルスルフロン(methiopyrsulfuron)、メチオゾリン、イソチオシ
アン酸メチル、メトブロムロン、メトラクロール、S-メトラクロール、メトスラム、メ
トクスロン、メトリブジン、メトスルフロン、メトスルフロン-メチル、モリネート(m
olinat)、モノリニュロン、モノスルフロン、モノスルフロン-エステル、MT-
5950、即ち、N-[3-クロロ-4-イソプロピルフェニル]-2-メチルペンタン
アミド、NGGC-011、ナプロパミド、NC-310、即ち、[5-(ベンジルオキ
シ)-1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル](2,4-ジクロロフェニル)メタノ
ン、ネブロン、ニコスルフロン、ノナン酸(ペラルゴン酸)、ノルフルラゾン、オレイン
酸(脂肪酸)、オルベンカルブ、オルソスルファムロン、オリザリン、オキサジアルギル
、オキサジアゾン、オキサスルフロン、オキサジクロメフォン、オキシフルオルフェン、
パラコート、パラコートジクロリド、ペブレート、ペンジメタリン、ペノキススラム、ペ
ンタクロロフェノール、ペントキサゾン、ペトキサミド、石油、フェンメジファム、ピク
ロラム、ピコリナフェン、ピノキサデン、ピペロホス、プレチラクロール、プリミスルフ
ロン、プリミスルフロン-メチル、プロジアミン、プロホキシジム、プロメトン、プロメ
トリン、プロパクロール、プロパニル、プロパキザホップ、プロパジン、プロファム、プ
ロピソクロール、プロポキシカルバゾン、プロポキシカルバゾン-ナトリウム、プロピリ
スルフロン、プロピザミド、プロスルホカルブ、プロスルフロン、ピラクロニル、ピラフ
ルフェン、ピラフルフェン-エチル、ピラスルホトール、ピラゾリネート(ピラゾレート
)、ピラゾスルフロン、ピラゾスルフロン-エチル、ピラゾキシフェン、ピリバムベンズ
(pyribambenz)、ピリバムベンズ-イソプロピル、ピリバムベンズ-プロピ
ル、ピリベンゾキシム、ピリブチカルブ、ピリダフォル、ピリデート、ピリフタリド、ピ
リミノバック、ピリミノバック-メチル、ピリミスルファン、ピリチオバック、ピリチオ
バック-ナトリウム、ピロキサスルホン、ピロキシスラム、キンクロラック、キンメラッ
ク、キノクラミン、キザロホップ、キザロホップ-エチル、キザロホップ-P、キザロホ
ップ-P-エチル、キザロホップ-P-テフリル、リムスルフロン、サフルフェナシル、
セトキシジム、シデュロン、シマジン、シメトリン、SL-261、スルコトリオン、ス
ルフェントラゾン、スルホメツロン、スルホメツロン-メチル、スルホスルフロン、SY
N-523、SYP-249、即ち、1-エトキシ-3-メチル-1-オキソブタ-3-
エン-2-イル 5-[2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]-2-ニ
トロベンゾエート、SYP-300、即ち、1-[7-フルオロ-3-オキソ-4-(プ
ロパ-2-イン-1-イル)-3,4-ジヒドロ-2H-1,4-ベンゾオキサジン-6
-イル]-3-プロピル-2-チオキソイミダゾリジン-4,5-ジオン、2,3,6-
TBA、TCA(トリクロロ酢酸)、TCA-ナトリウム、テブチウロン、テフリルトリ
オン、テンボトリオン、テプラロキシジム、ターバシル、テルブカルブ、テルブメトン、
テルブチラジン、テルブトリン、テニルクロール、チアゾピル、チエンカルバゾン、チエ
ンカルバゾン-メチル、チフェンスルフロン、チフェンスルフロン-メチル、チオベンカ
ルブ、チアフェナシル、トルピラレート、トプラメゾン、トラルコキシジム、トリアファ
モン、トリアレート、トリアスルフロン、トリアジフラム、トリベヌロン、トリベヌロン
-メチル、トリクロピル、トリエタジン、トリフロキシスルフロン、トリフロキシスルフ
ロン-ナトリウム、トリフルジモキサジン(trifludimoxazin)、トリフ
ルラリン、トリフルスルフロン、トリフルスルフロン-メチル、トリトスルフロン、尿素
硫酸塩(urea sulfate)、ベルノレート、XDE-848、ZJ-0862
、即ち、3,4-ジクロロ-N-{2-[(4,6-ジメトキシピリミジン-2-イル)
オキシ]ベンジル}アニリン、及び、以下の化合物:
【化16】
【0167】
植物成長調節剤の例は、以下のものである:
アシベンゾラル、アシベンゾラル-S-メチル、5-アミノレブリン酸、アンシミドール
、6-ベンジルアミノプリン、ブラシノリド、カテキン、クロルメコートクロリド、クロ
プロップ、シクラニリド、3-(シクロプロパ-1-エニル)プロピオン酸、ダミノジド
、ダゾメット、n-デカノール、ジケグラック、ジケグラック-ナトリウム、エンドター
ル、エンドタール-二カリウム、-二ナトリウム及び-モノ(N,N-ジメチルアルキル
アンモニウム)、エテホン、フルメトラリン、フルレノール、フルレノール-ブチル、フ
ルルプリミドール、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン酸、イナベンフィド、インドー
ル-3-酢酸(IAA)、4-インドール-3-イル酪酸、イソプロチオラン、プロベナ
ゾール、ジャスモン酸、マレイン酸ヒドラジド、メピコートクロリド、1-メチルシクロ
プロペン、ジャスモン酸メチル、2-(1-ナフチル)アセトアミド、1-ナフチル酢酸
、2-ナフチルオキシ酢酸、ニトロフェノレート混合物、パクロブトラゾール、N-(2
-フェニルエチル)-β-アラニン、N-フェニルフタルアミド酸、プロヘキサジオン、
プロヘキサジオン-カルシウム、プロヒドロジャスモン、サリチル酸、ストリゴラクトン
、テクナゼン、チジアズロン、トリアコンタノール、トリネキサパック、トリネキサパッ
ク-エチル、チトデフ(tsitodef)、ウニコナゾール、ウニコナゾール-P。
【0168】
方法及び使用
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、強力な殺微生物活性(
microbicidal activity)及び/又は植物防御調節能を有している
。それらは、望ましくない微生物、例えば、望ましくない菌類、卵菌類及び細菌類、を防
除するために使用することができる。それらは、以下においてさらに詳細に記載されてい
るように、作物保護において(それらは、植物病害を引き起こす微生物を防除する)、又
は、材料物質(materials)(例えば、工業原料、材木(timber)、貯蔵
品(storage goods))を保護するのに、特に有用であり得る。より特定的
には、式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、種子、発芽中の種
子、出芽した実生、植物、植物の部分、果実、収穫物及び/又は植物がそこで生育してい
る土壌を望ましくない微生物から保護するために使用することができる。
【0169】
「防除(control)」又は「防除する(controlling)」は、本明細
書中で使用される場合、望ましくない微生物の保護的、治療的及び根治的処理を包含する
。望ましくない微生物は、病原性細菌、病原性ウイルス、病原性卵菌又は病原性真菌であ
ることができ、より特定的には、植物病原性細菌、植物病原性ウイルス、植物病原性卵菌
又は植物病原性真菌であることができる。以下において詳細に記載されているように、こ
れらの植物病原性微生物は、広範囲の植物病害の病因である。
【0170】
より特定的には、式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、殺菌
剤として使用することができる。本明細書の目的のために、用語「殺菌剤」は、作物保護
において、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、ツボカビ類
(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子嚢菌
類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)及び不完全
菌類(Deuteromycetes)などの望ましくない真菌を防除するために、並び
に/又は、卵菌類(Oomycetes)を防除するために、使用することが可能な化合
物又は組成物を示している。
【0171】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、抗細菌剤としても使用
することができる。特に、それらは、作物保護において、例えば、シュードモナス科(P
seudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、キサ
ントモナス科(Xanthomonadaceae)、腸内細菌科(Enterobac
teriaceae)、コリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae
)及びストレプトミセス科(Streptomycetaceae)などの望ましくない
細菌類を防除するために、使用することができる。
【0172】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、作物保護において、抗
ウイルス剤としても使用することができる。例えば、式(I)で表される化合物及び該化
合物を含んでいる組成物は、タバコモザイクウイルス(tobacco mosaic
virus)(TMV)、タバコ茎壊疽ウイルス(tobacco rattle vi
rus)、タバコ矮化ウイルス(tobacco stunt virus)(TStu
V)、タバコ葉巻ウイルス(tobacco leaf curl virus)(VL
CV)、タバコネルビリアモザイクウイルス(tobacco nervilia mo
saic virus)(TVBMV)、タバコ壊疽萎縮ウイルス(tobacco n
ecrotic dwarf virus)(TNDV)、タバコ条斑ウイルス(tob
acco streak virus)(TSV)、ジャガイモXウイルス(potat
o virus X)(PVX)、ジャガイモYウイルス(potato viruse
s Y)、ジャガイモSウイルス(potato viruses S)、ジャガイモM
ウイルス(potato viruses M)及びジャガイモAウイルス(potat
o viruses A)、ジャガイモ黄斑モザイクウイルス(potato acub
a mosaic virus)(PAMV)、ジャガイモモップトップウイルス(po
tato mop-top virus)(PMTV)、ジャガイモ葉巻ウイルス(po
tato leaf-roll virus)(PLRV)、アルファルファモザイクウ
イルス(alfalfa mosaic virus)(AMV)、キュウリモザイクウ
イルス(cucumber mosaic virus)(CMV)、スイカ緑斑モザイ
クウイルス(cucumber green mottlemosaic virus)
(CGMMV)、キュウリ黄化ウイルス(cucumber yellows viru
s)(CuYV)、スイカモザイクウイルス(watermelon mosaic v
irus)(WMV)、トマト黄化壊疽ウイルス(tomato spotted wi
lt virus)(TSWV)、トマト輪点ウイルス(tomato ringspo
t virus)(TomRSV)、サトウキビモザイクウイルス(sugarcane
mosaic virus)(SCMV)、イネ萎縮ウイルス(rice drawf
virus)、イネ縞葉枯ウイルス(rice stripe virus)、イネ黒
条萎縮ウイルス(rice black-streaked drawf virus)
、イチゴ斑紋ウイルス(strawberry mottle virus)(SMoV
)、イチゴベインバンディングウイルス(strawberry vein bandi
ng virus)(SVBV)、イチゴマイルドイエローエッジウイルス(straw
berry mild yellow edge virus)(SMYEV)、イチゴ
クリンクルウイルス(strawberry crinkle virus)(SCrV
)、ソラマメウイルトウイルス(broad beanwilt virus)(BBW
V)及びメロン壊疽斑点ウイルス(melon necrotic spot viru
s)(MNSV)などの植物ウイルスによる病害に対しても有効であり得る。
【0173】
本発明は、望ましくない植物病原性微生物(例えば、望ましくない、真菌類、卵菌類及
び細菌類)を防除する方法にも関し、ここで、該方法は、式(I)で表される少なくとも
1種類の化合物又は少なくとも1種類の組成物を植物、植物の部分、種子、果実又は植物
がそこで生育している土壌に施用する段階を含んでいる。
【0174】
典型的には、式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物を植物病原性
菌類及び/又は植物病原性卵菌類を防除するための治療的方法又は保護的方法において使
用する場合、その有効で且つ植物と適合し得る量を、植物、植物の部分、果実、種子又は
植物がそこで生育している土壌若しくは底土(substrate)に施用する。植物を
栽培するために使用し得る適切な底土としては、以下のものなどがある:無機系底土、例
えば、ミネラルウール、特に、ストーンウール、パーライト、砂、又は、礫;有機底土、
例えば、泥炭、マツの樹皮、又は、おがくず;及び、石油系底土、例えば、ポリマーフォ
ーム、又は、プラスチックビーズ。有効で且つ植物と適合し得る量(effective
and plant-compatible amount)は、農耕地に存在してい
るか又は出現するであろう菌類を防除又は駆除するのに充分で、且つ、該作物について植
物毒性の感知可能などのような症状も引き起こすことのない量を意味する。そのような量
は、防除対象の菌類、作物の種類、作物の生育段階、気候条件並びに使用される式(I)
で表されるそれぞれの化合物又は組成物に応じて、広い範囲で変動し得る。そのような量
は、当業者が実行可能な範囲内にある体系的な圃場試験により決定することが可能である
【0175】
植物及び植物の部分
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、任意の植物又は植物の
部分に施用することができる。
【0176】
植物というのは、望ましい及び望ましくない野生植物又は作物植物(自然発生した作物
植物を包含する)のような全ての植物及び植物個体群を意味する。作物植物は、慣習的な
育種法と最適化法によって、又は、生物工学的方法と遺伝子工学的方法によって、又は、
それら方法を組み合わせたものによって得ることが可能な植物であることができる。その
ような作物植物には、遺伝子組み換え植物(GMO、又は、トランスジェニック植物)も
包含され、また、植物育種家の権利によって保護され得る植物品種も及び保護され得ない
植物品種も包含される。
【0177】
遺伝子組換え植物(GMO)
遺伝子組換え植物(GMO、又は、トランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノム
に安定的に組み込まれている植物である。表現「異種遺伝子」は、本質的に、供給された
か又は当該植物の外部で構築された遺伝子であって、核のゲノム、葉緑体のゲノム又はミ
トコンドリアのゲノムの中に導入された遺伝子を意味する。この遺伝子は、興味深いタン
パク質若しくはポリペプチドを発現することにより、又は、その植物内に存在している別
の1つ若しくは複数の遺伝子をダウンレギュレート若しくはサイレンシングする〔例えば
、アンチセンス技術、コサプレッション技術、RNA干渉(RNAi)技術又はミクロR
NA(miRNA)技術などを使用する〕ことにより、当該形質転換された植物に新しい
又は改善された作物学的特性又は別の特性を付与する。ゲノム内に位置している異種遺伝
子は、導入遺伝子とも称される。植物ゲノム内におけるその特異的な位置によって定義さ
れる導入遺伝子は、形質転換又は遺伝子導入イベントと称される。
【0178】
植物品種は、慣習的な育種又は突然変異誘発又は組換えDNA技術によって得られた、
新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。これらは、品種、変
種、生物型又は遺伝子型であることができる。
【0179】
植物の部分は、枝条、葉、針状葉、茎、幹、花、子実体、果実、種子、根、塊茎及び根
茎などの、植物の地上及び地下の全ての部分及び全ての器官を意味するものと理解される
。植物の部分には、さらに、収穫物、並びに、栄養繁殖器官及び生殖繁殖器官(vege
tative and generative propagation materi
al)、例えば、挿木(cutting)、塊茎、根茎、接ぎ穂(slip)及び種子な
ども包含される。
【0180】
本明細書中に記載されている方法に従って処理することが可能な植物としては、以下の
ものを挙げることができる: ワタ、アマ、ブドウの木、果実、野菜、例えば、バラ科各
種(Rosaceae sp.)(例えば、仁果、例えば、リンゴ及びナシ、さらに、核
果、例えば、アンズ、サクラの木、アーモンド及びモモ、並びに、小果樹、例えば、イチ
ゴ)、リベシオイダエ科各種(Ribesioidae sp.)、クルミ科各種(Ju
glandaceae sp.)、カバノキ科各種(Betulaceae sp.)、
ウルシ科各種(Anacardiaceae sp.)、ブナ科各種(Fagaceae
sp.)、クワ科各種(Moraceae sp.)、モクセイ科各種(Oleace
ae sp.)、マタタビ科各種(Actinidaceae sp.)、クスノキ科各
種(Lauraceae sp.)、バショウ科各種(Musaceae sp.)(例
えば、バナナの木及びプランテーション)、アカネ科各種(Rubiaceae sp.
)(例えば、コーヒー)、ツバキ科各種(Theaceae sp.)、アオギリ科各種
(Sterculiceae sp.)、ミカン科各種(Rutaceae sp.)(
例えば、レモン、オレンジ及びグレープフルーツ); ナス科各種(Solanacea
e sp.)(例えば、トマト)、ユリ科各種(Liliaceae sp.)、キク科
各種(Asteraceae sp.)(例えば、レタス)、セリ科各種(Umbell
iferae sp.)、アブラナ科各種(Cruciferae sp.)、アカザ科
各種(Chenopodiaceae sp.)、ウリ科各種(Cucurbitace
ae sp.)(例えば、キュウリ)、ネギ科各種(Alliaceae sp.)(例
えば、リーキ、タマネギ)、マメ科各種(Papilionaceae sp.)(例え
ば、エンドウ); 主要作物植物、例えば、イネ科各種(Gramineae sp.)
(例えば、トウモロコシ、芝、禾穀類、例えば、コムギ、ライムギ、イネ、オオムギ、エ
ンバク、アワ及びライコムギ)、キク科各種(Asteraceae sp.)(例えば
、ヒマワリ)、アブラナ科各種(Brassicaceae sp.)(例えば、白キャ
ベツ、赤キャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、タイサイ、コールラビ、
ラディッシュ、及び、ナタネ、カラシナ、セイヨウワサビ、及び、コショウソウ)、マメ
科各種(Fabacae sp.)(例えば、インゲンマメ、ピーナッツ)、マメ科各種
(Papilionaceae sp.)(例えば、ダイズ)、ナス科各種(Solan
aceae sp.)(例えば、ジャガイモ)、アカザ科各種(Chenopodiac
eae sp.)(例えば、テンサイ、飼料ビート、フダンソウ、ビートルート); 庭
園及び樹木の茂った地域に関して有用な植物及び観賞植物;及び、これら植物のそれぞれ
の遺伝子組み換えが行われた品種。
【0181】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種は、1以上
の生物的ストレスに対して抵抗性を示す植物及び植物品種を包含する。即ち、そのような
植物は、害虫及び有害微生物に対して、例えば、線虫類、昆虫類、ダニ類、植物病原性の
菌類、細菌類、ウイルス類及び/又はウイロイド類などに対して、良好な防御を示す。
【0182】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種は、1以上
の非生物的ストレスに対して抵抗性を示す植物を包含する。非生物的なストレス状態とし
ては、例えば、渇水、低温に晒されること、熱に晒されること、浸透ストレス、湛水、土
壌中の塩分濃度の上昇、より多くの鉱物に晒されること、オゾンに晒されること、強い光
に晒されること、利用可能な窒素養分が限られていること、利用可能なリン養分が限られ
ていること、日陰回避などを挙げることができる。
【0183】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種は、増大し
た収量特性を特徴とする植物を包含する。そのような植物における増大した収量は、例え
ば、改善された植物の生理機能、生長及び発育、例えば、水の利用効率、水の保持効率、
改善された窒素の利用性、強化された炭素同化作用、改善された光合成、上昇した発芽効
率及び促進された成熟などの結果であり得る。収量は、さらに、改善された植物の構成(
architecture)によっても影響され得る(ストレス条件下及び非ストレス条
件下)。そのような改善された植物の構成としては、限定するものではないが、早咲き、
ハイブリッド種子産生のための開花制御、実生の活力、植物の寸法、節間の数及び距離、
根の成長、種子の寸法、果実の寸法、莢の寸法、莢又は穂の数、1つの莢又は穂当たりの
種子の数、種子の体積、強化された種子充填、低減された種子分散、低減された莢の裂開
及び耐倒伏性などがある。収量についてのさらなる形質としては、種子の組成、例えば、
炭水化物の含有量及び組成(例えば、ワタ)、又は、デンプン、タンパク質含有量、油の
含有量及び組成、栄養価、抗栄養化合物の低減、改善された加工性並びに向上した貯蔵安
定性などがある。
【0184】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種は、雑種強
勢(これは、結果として、一般に、増加した収量、向上した活力、向上した健康状態並び
に生物的及び非生物的ストレスに対する向上した抵抗性をもたらす)の特性を既に呈して
いるハイブリッド植物である植物及び植物品種を包含する。
【0185】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、除草剤耐性植物(即ち、
1種類以上の所与の除草剤に対して耐性にされた植物)である植物及び植物品種を包含す
る。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、当該除草剤
耐性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
【0186】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、昆虫抵抗性トランスジェ
ニック植物(即ち、特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物)である植物
及び植物品種を包含する。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができる
か、又は、そのような昆虫抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することに
よって得ることができる。
【0187】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、病害抵抗性トランスジェ
ニック植物(即ち、特定の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物)である植物
及び植物品種を包含する。そのような植物は、遺伝的形質転換によって得ることができる
か、又は、そのような昆虫抵抗性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することに
よって得ることができる。
【0188】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、非生物的ストレスに対し
て耐性を示す植物及び植物品種を包含する。そのような植物は、遺伝的形質転換によって
得ることができるか、又は、そのようなストレス抵抗性を付与する突然変異を含んでいる
植物を選抜することによって得ることができる。
【0189】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、収穫された生産物の改変
された量、品質及び/若しくは貯蔵安定性、並びに/又は、収穫された生産物の特定の成
分の改変された特性を示す植物及び植物品種を包含する。
【0190】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変された繊維特性を有
する植物及び植物品種(例えば、ワタ植物)を包含する。そのよう植物は、遺伝的形質転
換によって得ることができるか、又は、そのような改変された繊維特性を付与する突然変
異を含んでいる植物を選抜することによって得ることができる。
【0191】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変されたオイルプロフ
ィール特性を有する植物及び植物品種(例えば、ナタネ植物又は関連するアブラナ属植物
)を包含する。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そ
のような改変されたオイルプロフィール特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜
することによって得ることができる。
【0192】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、改変された種子脱粒特性
を有する植物及び植物品種(例えば、ナタネ植物又は関連するアブラナ属植物)を包含す
る。そのよう植物は、遺伝的形質転換によって得ることができるか、又は、そのような改
変された種子脱粒特性を付与する突然変異を含んでいる植物を選抜することによって得る
ことができる。そのような植物としては、種子の脱粒が遅延されているか又は低減されて
いる植物(例えば、ナタネ植物)などがある。
【0193】
上記で開示されている方法によって処理することが可能な植物及び植物品種(遺伝子工
学などの植物バイオテクノロジー法によって得られたもの)は、翻訳後タンパク質修飾パ
ターンが改変されている植物及び植物品種(例えば、タバコ植物)を包含する。
【0194】
病原体
本発明に従って治療することが可能な病害の病原体の非限定的な例としては、以下のも
のを挙げることができる:
・ 例えば以下のような、うどんこ病病原体に起因する病害: ブルメリア属各種(B
lumeria species)、例えば、ブルメリア・グラミニス(Blumeri
a graminis); ポドスファエラ属各種(Podosphaera spec
ies)、例えば、ポドスファエラ・レウコトリカ(Podosphaera leuc
otricha); スファエロテカ属各種(Sphaerotheca specie
s)、例えば、スファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuligi
nea); ウンシヌラ属各種(Uncinula species)、例えば、ウンシ
ヌラ・ネカトル(Uncinula necator);
・ 例えば以下のような、さび病病原体に起因する病害: ギムノスポランギウム属各
種(Gymnosporangium species)、例えば、ギムノスポランギウ
ム・サビナエ(Gymnosporangium sabinae); ヘミレイア属各
種(Hemileia species)、例えば、ヘミレイア・バスタトリクス(He
mileia vastatrix); ファコプソラ属各種(Phakopsora
species)、例えば、ファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pach
yrhizi)又はファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibom
iae); プッシニア属各種(Puccinia species)、例えば、プッシ
ニア・レコンジタ(Puccinia recondita)、プッシニア・グラミニス
(Puccinia graminis)又はプッシニア・ストリイホルミス(Pucc
inia striiformis); ウロミセス属各種(Uromyces spe
cies)、例えば、ウロミセス・アペンジクラツス(Uromyces append
iculatus);
・ 例えば以下のような、卵菌類(Oomycetes)の群の病原体に起因する病害
: アルブゴ属各種(Albugo species)、例えば、アルブゴ・カンジダ(
Albugo candida); ブレミア属各種(Bremia species)
、例えば、ブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae); ペロノスポラ
属各種(Peronospora species)、例えば、ペロノスポラ・ピシ(P
eronospora pisi)又はペロノスポラ・ブラシカエ(P. brassi
cae); フィトフトラ属各種(Phytophthora species)、例え
ば、フィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans
); プラスモパラ属各種(Plasmopara species)、例えば、プラス
モパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola); プセウドペロノスポ
ラ属各種(Pseudoperonospora species)、例えば、プセウド
ペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)又はプセ
ウドペロノスポラ・クベンシス(Pseudoperonospora cubensi
s); ピシウム属各種(Pythium species)、例えば、ピシウム・ウル
チムム(Pythium ultimum);
・ 例えば以下のものに起因する、斑点病(leaf blotch disease
)及び萎凋病(leaf wilt disease): アルテルナリア属各種(Al
ternaria species)、例えば、アルテルナリア・ソラニ(Altern
aria solani); セルコスポラ属各種(Cercospora speci
es)、例えば、セルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola)
; クラジオスポリウム属各種(Cladiosporium species)、例え
ば、クラジオスポリウム・ククメリヌム(Cladiosporium cucumer
inum); コクリオボルス属各種(Cochliobolus species)、
例えば、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sativus)(分
生子形態:Drechslera, 同義語:Helminthosporium)又は
コクリオボルス・ミヤベアヌス(Cochliobolus miyabeanus);
コレトトリクム属各種(Colletotrichum species)、例えば、
コレトトリクム・リンデムタニウム(Colletotrichum lindemut
hanium); コリネスポラ属各種(Corynespora species)、
例えば、コリネスポラ・カシイコラ(Corynespora cassiicola)
; シクロコニウム属各種(Cycloconium species)、例えば、シク
ロコニウム・オレアギヌム(Cycloconium oleaginum); ジアポ
ルテ属各種(Diaporthe species)、例えば、ジアポルテ・シトリ(D
iaporthe citri); エルシノエ属各種(Elsinoe specie
s)、例えば、エルシノエ・ファウセッチイ(Elsinoe fawcettii);
グロエオスポリウム属各種(Gloeosporium species)、例えば、
グロエオスポリウム・ラエチコロル(Gloeosporium laeticolor
); グロメレラ属各種(Glomerella species)、例えば、グロメレ
ラ・シングラタ(Glomerella cingulata); グイグナルジア属各
種(Guignardia species)、例えば、グイグナルジア・ビドウェリ(
Guignardia bidwelli); レプトスファエリア属各種(Lepto
sphaeria species)、例えば、レプトスファエリア・マクランス(Le
ptosphaeria maculans); マグナポルテ属各種(Magnapo
rthe species)、例えば、マグナポルテ・グリセア(Magnaporth
e grisea); ミクロドキウム属各種(Microdochium speci
es)、例えば、ミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale)
; ミコスファエレラ属各種(Mycosphaerella species)、例え
ば、ミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella gramini
cola)、ミコスファエレラ・アラキジコラ(Mycosphaerella ara
chidicola)又はミコスファエレラ・フィジエンシス(Mycosphaere
lla fijiensis); ファエオスファエリア属各種(Phaeosphae
ria species)、例えば、ファエオスファエリア・ノドルム(Phaeosp
haeria nodorum); ピレノホラ属各種(Pyrenophora sp
ecies)、例えば、ピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres)又
はピレノホラ・トリチシ・レペンチス(Pyrenophora tritici re
pentis); ラムラリア属各種(Ramularia species)、例えば
、ラムラリア・コロ-シグニ(Ramularia collo-cygni)又はラム
ラリア・アレオラ(Ramularia areola); リンコスポリウム属各種(
Rhynchosporium species)、例えば、リンコスポリウム・セカリ
ス(Rhynchosporium secalis); セプトリア属各種(Sept
oria species)、例えば、セプトリア・アピイ(Septoria api
i)又はセプトリア・リコペルシシ(Septoria lycopersici);
スタゴノスポラ属各種(Stagonospora species)、例えば、スタゴ
ノスポラ・ノドルム(Stagonospora nodorum); チフラ属各種(
Typhula species)、例えば、チフラ・インカルナタ(Typhula
incarnata); ベンツリア属各種(Venturia species)、例
えば、ベンツリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis);
・ 例えば以下のものに起因する、根及び茎の病害: コルチシウム属各種(Cort
icium species)、例えば、コルチシウム・グラミネアルム(Cortic
ium graminearum); フサリウム属各種(Fusarium spec
ies)、例えば、フサリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporu
m); ガエウマンノミセス属各種(Gaeumannomyces species)
、例えば、ガエウマンノミセス・グラミニス(Gaeumannomyces gram
inis); プラスモジオホラ属各種(Plasmodiophora specie
s)、例えば、プラスモジオホラ・ブラシカエ(Plasmodiophora bra
ssicae); リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、
例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani); サロクラ
ジウム属各種(Sarocladium species)、例えば、サロクラジウム・
オリザエ(Sarocladium oryzae); スクレロチウム属各種(Scl
erotium species)、例えば、スクレロチウム・オリザエ(Sclero
tium oryzae); タペシア属各種(Tapesia species)、例
えば、タペシア・アクホルミス(Tapesia acuformis); チエラビオ
プシス属各種(Thielaviopsis species)、例えば、チエラビオプ
シス・バシコラ(Thielaviopsis basicola);
・ 例えば以下のものに起因する、穂の病害(ear and panicle di
sease)(トウモロコシの穂軸を包含する): アルテルナリア属各種(Alter
naria species)、例えば、アルテルナリア属種(Alternaria
spp.); アスペルギルス属各種(Aspergillus species)、例
えば、アスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus); クラド
スポリウム属各種(Cladosporium species)、例えば、クラドスポ
リウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioi
des); クラビセプス属各種(Claviceps species)、例えば、ク
ラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea); フサリウム属各
種(Fusarium species)、例えば、フサリウム・クルモルム(Fusa
rium culmorum); ジベレラ属各種(Gibberella speci
es)、例えば、ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae); モノグラフ
ェラ属各種(Monographella species)、例えば、モノグラフェラ
・ニバリス(Monographella nivalis); スタグノスポラ属各種
(Stagnospora species)、例えば、スタグノスポラ・ノドルム(S
tagnospora nodorum);
・ 例えば以下のものなどの、黒穂病菌類(smut fungi)に起因する病害:
スファセロテカ属各種(Sphacelotheca species)、例えば、ス
ファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana); チレ
チア属各種(Tilletia species)、例えば、チレチア・カリエス(Ti
lletia caries)又はチレチア・コントロベルサ(Tilletia co
ntroversa); ウロシスチス属各種(Urocystis species)
、例えば、ウロシスチス・オクルタ(Urocystis occulta); ウスチ
ラゴ属各種(Ustilago species)、例えば、ウスチラゴ・ヌダ(Ust
ilago nuda);
・ 例えば以下のものに起因する、果実の腐敗(fruit rot): アスペルギ
ルス属各種(Aspergillus species)、例えば、アスペルギルス・フ
ラブス(Aspergillus flavus); ボトリチス属各種(Botryt
is species)、例えば、ボトリチス・シネレア(Botrytis cine
rea); モニリニア属各種(Monilinia species)、例えば、モニ
リニア・ラキサ(Monilinia laxa); ペニシリウム属各種(Penic
illium species)、例えば、ペニシリウム・エキスパンスム(Penic
illium expansum)又はペニシリウム・プルプロゲヌム(Penicil
lium purpurogenum); リゾプス属各種(Rhizopus spe
cies)、例えば、リゾプス・ストロニフェル(Rhizopus stolonif
er); スクレロチニア属各種(Sclerotinia species)、例えば
、スクレロチニア・スクレロチオルム(Sclerotinia sclerotior
um); ベルチシリウム属各種(Verticilium species)、例えば
、ベルチシリウム・アルボアトルム(Verticilium alboatrum);
・ 例えば以下のものに起因する、種子及び土壌によって媒介される腐敗病及び萎凋病
(seed- and soil-borne rot and wilt disea
se)並びに実生の病害: アルテルナリア属各種(Alternaria speci
es)、例えば、アルテルナリア・ブラシシコラ(Alternaria brassi
cicola); アファノミセス属各種(Aphanomyces species)
、例えば、アファノミセス・エウテイケス(Aphanomyces euteiche
s); アスコキタ属各種(Ascochyta species)、例えば、アスコキ
タ・レンチス(Ascochyta lentis); アスペルギルス属各種(Asp
ergillus species)、例えば、アスペルギルス・フラブス(Asper
gillus flavus); クラドスポリウム属各種(Cladosporium
species)、例えば、クラドスポリウム・ヘルバルム(Cladosporiu
m herbarum); コクリオボルス属各種(Cochliobolus spe
cies)、例えば、コクリオボルス・サチブス(Cochliobolus sati
vus)(分生子形態:Drechslera、Bipolaris 異名:Helmi
nthosporium); コレトトリクム属各種(Colletotrichum
species)、例えば、コレトトリクム・ココデス(Colletotrichum
coccodes); フサリウム属各種(Fusarium species)、例
えば、フサリウム・クルモルム(Fusarium culmorum); ジベレラ属
各種(Gibberella species)、例えば、ジベレラ・ゼアエ(Gibb
erella zeae); マクロホミナ属各種(Macrophomina spe
cies)、例えば、マクロホミナ・ファセオリナ(Macrophomina pha
seolina); ミクロドキウム属各種(Microdochium specie
s)、例えば、ミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale);
モノグラフェラ属各種(Monographella species)、例えば、モ
ノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis); ペニシリ
ウム属各種(Penicillium species)、例えば、ペニシリウム・エキ
スパンスム(Penicillium expansum); ホマ属各種(Phoma
species)、例えば、ホマ・リンガム(Phoma lingam); ホモプ
シス属各種(Phomopsis species)、例えば、ホモプシス・ソジャエ(
Phomopsis sojae); フィトフトラ属各種(Phytophthora
species)、例えば、フィトフトラ・カクトルム(Phytophthora
cactorum); ピレノホラ属各種(Pyrenophora species)
、例えば、ピレノホラ・グラミネア(Pyrenophora graminea);
ピリクラリア属各種(Pyricularia species)、例えば、ピリクラリ
ア・オリザエ(Pyricularia oryzae); ピシウム属各種(Pyth
ium species)、例えば、ピシウム・ウルチムム(Pythium ulti
mum); リゾクトニア属各種(Rhizoctonia species)、例えば
、リゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani); リゾプス属各種
(Rhizopus species)、例えば、リゾプス・オリザエ(Rhizopu
s oryzae); スクレロチウム属各種(Sclerotium species
)、例えば、スクレロチウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii);
セプトリア属各種(Septoria species)、例えば、セプトリア・ノド
ルム(Septoria nodorum); チフラ属各種(Typhula spe
cies)、例えば、チフラ・インカルナタ(Typhula incarnata);
ベルチシリウム属各種(Verticillium species)、例えば、ベル
チシリウム・ダーリアエ(Verticillium dahliae);
・ 例えば以下のものに起因する、癌性病害(cancer)、こぶ(gall)及び
天狗巣病(witches’ broom): ネクトリア属各種(Nectria s
pecies)、例えば、ネクトリア・ガリゲナ(Nectria galligena
);
・ 例えば以下のものに起因する、萎凋病(wilt disease): ベルチシ
リウム属各種(Verticillium species)、例えば、ベルチシリウム
・ロンギスポルム(Verticillium longisporum); フサリウ
ム属各種(Fusarium species)、例えば、フサリウム・オキシスポルム
(Fusarium oxysporum);
・ 例えば以下のものに起因する、葉、花及び果実の奇形: エキソバシジウム属各種
(Exobasidium species)、例えば、エキソバシジウム・ベキサンス
(Exobasidium vexans); タフリナ属各種(Taphrina s
pecies)、例えば、タフリナ・デホルマンス(Taphrina deforma
ns);
・ 例えば以下のものに起因する、木本植物の衰退性病害(degenerative
disease): エスカ属各種(Esca species)、例えば、ファエオ
モニエラ・クラミドスポラ(Phaeomoniella chlamydospora
)、ファエオアクレモニウム・アレオフィルム(Phaeoacremonium al
eophilum)又はフォミチポリア・メジテラネア(Fomitiporia me
diterranea); ガノデルマ属各種(Ganoderma species)
、例えば、ガノデルマ・ボニネンセ(Ganoderma boninense);
・ 例えば以下のものに起因する、植物塊茎の病害: リゾクトニア属各種(Rhiz
octonia species)、例えば、リゾクトニア・ソラニ(Rhizocto
nia solani); ヘルミントスポリウム属各種(Helminthospor
ium species)、例えば、ヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminth
osporium solani);
・ 例えば以下のものなどの、細菌性病原体に起因する病害: キサントモナス属各種
(Xanthomonas species)、例えば、キサントモナス・カムペストリ
ス pv.オリザエ(Xanthomonas campestris pv. ory
zae); シュードモナス属各種(Pseudomonas species)、例え
ば、シュードモナス・シリンガエ pv.ラクリマンス(Pseudomonas sy
ringae pv. lachrymans); エルウィニア属各種(Erwini
a species)、例えば、エルウィニア・アミロボラ(Erwinia amyl
ovora); リベリバクテル属各種(Liberibacter species)
、例えば、リベリバクテル・アシアチクス(Liberibacter asiatic
us); キシエラ属各種(Xyella species)、例えば、キシレラ・ファ
スチジオサ(Xylella fastidiosa); ラルストニア属各種(Ral
stonia species)、例えば、ラルストニア・ソラナセアルム(Ralst
onia solanacearum); ディケヤ属各種(Dickeya spec
ies)、例えば、ディケヤ・ソラニ(Dickeya solani); クラビバク
テル属各種(Clavibacter species)、例えば、クラビバクテル・ミ
チガネンシス(Clavibacter michiganensis); ストレプト
ミセス属各種(Streptomyces species)、例えば、ストレプトミセ
ス・スカビエス(Streptomyces scabies)。
【0195】
ダイズの病害:
・ 例えば以下のものに起因する、葉、茎、鞘及び種子の菌類病:
アルテルナリア斑点病(alternaria leaf spot)(Alterna
ria spec. atrans tenuissima)、炭疽病(Colleto
trichum gloeosporoides dematium var. tru
ncatum)、褐紋病(brown spot)(Septoria glycine
s)、紫斑病(cercospora leaf spot and blight)(
Cercospora kikuchii)、コアネホラ葉枯病(choanephor
a leaf blight)(Choanephora infundibulife
ra trispora(Syn.))、ダクツリオホラ斑点病(dactulioph
ora leaf spot)(Dactuliophora glycines)、べ
と病(Peronospora manshurica)、ドレクスレラ胴枯病(dre
chslera blight)(Drechslera glycini)、斑点病(
frogeye leaf spot)(Cercospora sojina)、そば
かす病(leptosphaerulina leaf spot)(Leptosph
aerulina trifolii)、灰星病(phyllostica leaf
spot)(Phyllosticta sojaecola)、黒点病(pod an
d stem blight)(Phomopsis sojae)、うどんこ病(Mi
crosphaera diffusa)、ピレノカエタ斑点病(pyrenochae
ta leaf spot)(Pyrenochaeta glycines)、葉腐病
(rhizoctonia aerial, foliage, and web bl
ight)(Rhizoctonia solani)、さび病(Phakopsora
pachyrhizi, Phakopsora meibomiae)、黒とう病(
Sphaceloma glycines)、ステムフィリウム葉枯病(stemphy
lium leaf blight)(Stemphylium botryosum)
、急性枯死症(sudden death syndrome)(Fusarium v
irguliforme)、褐色輪紋病(Corynespora cassiicol
a);
・ 例えば以下のものに起因する、根及び茎基部の菌類病:
黒根腐病(Calonectria crotalariae)、炭腐病(Macrop
homina phaseolina)、赤かび病(fusarium blight
or wilt, root rot, and pod and collar ro
t)(Fusarium oxysporum、Fusarium orthocera
s、Fusarium semitectum、Fusarium equiseti)
、ミコレプトジスクス根腐病(mycoleptodiscus root rot)(
Mycoleptodiscus terrestris)、根腐病(neocosmo
spora)(Neocosmospora vasinfecta)、黒点病(Dia
porthe phaseolorum)、茎腐爛病(stem canker)(Di
aporthe phaseolorum var. caulivora)、茎疫病(
phytophthora rot)(Phytophthora megasperm
a)、落葉病(brown stem rot)(Phialophora grega
ta)、根茎腐敗病(pythium rot)(Pythium aphanider
matum、Pythium irregulare、Pythium debarya
num、Pythium myriotylum、Pythium ultimum)、
リゾクトニア根腐病(rhizoctonia root rot, stem dec
ay, and damping-off)(Rhizoctonia solani)
、菌核病(sclerotinia stem decay)(Sclerotinia
sclerotiorum)、スクレロチニアサウザンブライト病(scleroti
nia southern blight)(Sclerotinia rolfsii
)、チエラビオプシス根腐病(thielaviopsis root rot)(Th
ielaviopsis basicola)。
【0196】
マイコトキシン
さらに、式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、収穫物並びに
その収穫作物から作られる食料及び飼料におけるマイコトキシンの含有量を低減させるこ
とが可能である。マイコトキシンとしては、限定するものではないが、特に、以下のもの
を挙げることができる:デオキシニバレノール(DON)、ニバレノール、15-Ac-
DON、3-Ac-DON、T2-トキシン、HT2-トキシン、フモニシン類、ゼアラ
レノン、モニリホルミン、フザリン、ジアセトキシシルペノール(DAS)、ベアウベリ
シン(beauvericin)、エンニアチン、フサロプロリフェリン(fusaro
proliferin)、フサレノール(fusarenol)、オクラトキシン類、パ
ツリン、エルゴットアルカロイド類及びアフラトキシン類〔これらは、例えば、以下の菌
類によって産生され得る: フサリウム属各種(Fusarium spec.)、例え
ば、フサリウム・アクミナツム(F. acuminatum)、フサリウム・アシアチ
クム(F. asiaticum)、フサリウム・アベナセウム(F. avenace
um)、フサリウム・クロオクウェレンセ(F. crookwellense)、フサ
リウム・クルモルム(F. culmorum)、フサリウム・グラミネアルム(F.
graminearum)(ジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae))、
フサリウム・エクイセチ(F. equiseti)、フサリウム・フジコロイ(F.
fujikoroi)、フサリウム・ムサルム(F. musarum)、フサリウム・
オキシスポルム(F. oxysporum)、フサリウム・プロリフェラツム(F.
proliferatum)、フサリウム・ポアエ(F. poae)、フサリウム・プ
セウドグラミネアルム(F. pseudograminearum)、フサリウム・サ
ムブシヌム(F. sambucinum)、フサリウム・シルピ(F. scirpi
)、フサリウム・セミテクツム(F. semitectum)、フサリウム・ソラニ(
F. solani)、フサリウム・スポロトリコイデス(F. sporotrich
oides)、フサリウム・ラングセチアエ(F. langsethiae)、フサリ
ウム・スブグルチナンス(F. subglutinans)、フサリウム・トリシンク
ツム(F. tricinctum)、フサリウム・ベルチシリオイデス(F. ver
ticillioides)など、及び、さらに、アスペルギルス属各種(Asperg
illus spec.)、例えば、アスペルギルス・フラブス(A. flavus)
、アスペルギルス・パラシチクス(A. parasiticus)、アスペルギルス・
ノミウス(A. nomius)、アスペルギルス・オクラセウス(A. ochrac
eus)、アスペルギルス・クラバツス(A. clavatus)、アスペルギルス・
テレウス(A. terreus)、アスペルギルス・ベルシコロル(A. versi
color)、ペニシリウム属各種(Penicillium spec.)、例えば、
ペニシリウム・ベルコスム(P. verrucosum)、ペニシリウム・ビリジカツ
ム(P. viridicatum)、ペニシリウム・シトリヌム(P. citrin
um)、ペニシリウム・エキスパンスム(P. expansum)、ペニシリウム・ク
ラビホルメ(P. claviforme)、ペニシリウム・ロクエホルチ(P. ro
queforti)、クラビセプス属各種(Claviceps spec.)、例えば
、クラビセプス・プルプレア(C. purpurea)、クラビセプス・フシホルミス
(C. fusiformis)、クラビセプス・パスパリ(C. paspali)、
クラビセプス・アフリカナ(C. africana)、スタキボトリス属各種(Sta
chybotrys spec.)など〕。
【0197】
材料物質の保護
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、材料物質の保護におい
て、特に、植物病原性菌類による攻撃及び破壊に対して工業材料を保護するするために用
いることもできる。
【0198】
さらに、式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、単独で、又は
、別の活性成分と組み合わせて、汚れ止め組成物として用いることもできる。
【0199】
本発明に関連して、工業材料とは、工業において使用するために準備された無生物材料
を意味するものと理解される。例えば、微生物による変性又は破壊から保護することが意
図されている工業材料は、接着剤、膠、紙、壁紙及び厚紙/板紙、織物、カーペット、皮
革、木材、繊維及び薄織物、塗料及びプラスチック製品、冷却用潤滑油、並びに、微生物
によって感染又は破壊され得る別の材料などであり得る。微生物の増殖により損なわれ得
る建造物及び製造プラントの部品、例えば、冷却水循環路、冷却装置及び暖房装置、並び
に、換気装置及び空調設備なども、保護すべき材料の範囲内のものとして挙げることがで
きる。本発明の範囲内における工業材料としては、好ましくは、接着剤、サイズ、紙及び
厚紙、皮革、木材、塗料、冷却用潤滑油及び熱媒液などを挙げることができ、さらに好ま
しくは、木材を挙げることができる。
【0200】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、腐朽、腐敗、変色、脱
色又は黴発生などの、悪影響を防止することができる。
【0201】
木材を処理する場合、式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、
材木の表面又は内部で増殖するであろう菌類病に対しても使用することができる。
【0202】
材木(timber)は、全ての種類の木材、そのような木材を建築用に加工した全て
のタイプのもの、例えば、ソリッドウッド、高密度木材、積層木材及び合板などを意味す
る。さらにまた、式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、海水又
は淡海水と接触するもの(特に、船体、障壁(screen)、網、建造物、係船設備及
び信号システム)を付着物に対して保護するために使用することもできる。
【0203】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、貯蔵品を保護するため
に使用することもできる。貯蔵品は、長期間の保護が望まれる、植物若しくは動物起源の
天然物質又は自然起源のそれら天然物質の加工製品を意味するものと理解される。植物起
源の貯蔵品、例えば、植物若しくは植物の分部、例えば、茎、葉、塊茎、種子、果実、穀
粒などは、新たに収穫された状態で保護することができるか、又は、(予備)乾燥、加湿
、粉砕、摩砕、加圧成形又は焙焼によって加工された後で保護することができる。貯蔵品
には、さらに、未加工の木材(例えば、建築用木材、電柱及び柵)又は完成品の形態にあ
る木材(例えば、家具)の両方とも包含される。動物起源の貯蔵品は、例えば、皮革、革
製品、毛皮及び獣毛などである。式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組
成物は、腐朽、腐敗、変色、脱色又は黴発生などの、不利な効果を防止することができる
【0204】
工業材料を劣化又は変性させることができる微生物としては、例えば、細菌類、菌類、
酵母類、藻類及び粘菌類(slime organisms)などを挙げることができる
。式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、好ましくは、菌類、特
に、カビ類、材木を変色させる菌類及び材木を破壊する菌類(子嚢菌類(Ascomyc
etes)、担子菌類(Basidiomycetes)、不完全菌類(Deutero
mycetes)及び接合菌類(Zygomycetes))、並びに、粘菌類(sli
me organisms)及び藻類に対して作用する。以下の属の微生物を例として挙
げることができる: アルテルナリア(Alternaria)、例えば、アルテルナリ
ア・テヌイス(Alternaria tenuis); アスペルギルス(Asper
gillus)、例えば、アスペルギルス・ニゲル(Aspergillus nige
r); カエトミウム(Chaetomium)、例えば、カエトミウム・グロボスム(
Chaetomium globosum); コニオホラ(Coniophora)、
例えば、コニオホラ・プエタナ(Coniophora puetana); レンチヌ
ス(Lentinus)、例えば、レンチヌス・チグリヌス(Lentinus tig
rinus); ペニシリウム(Penicillium)、例えば、ペニシリウム・グ
ラウクム(Penicillium glaucum); ポリポルス(Polypor
us)、例えば、ポリポルス・ベルシコロル(Polyporus versicolo
r); アウレオバシジウム(Aureobasidium)、例えば、アウレオバシジ
ウム・プルランス(Aureobasidium pullulans); スクレロホ
マ(Sclerophoma)、例えば、スクレロホマ・ピチオフィラ(Sclerop
homa pityophila); トリコデルマ(Trichoderma)、例え
ば、トリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride);オフィオストマ
属種(Ophiostoma spp.)、セラトシスチス属種(Ceratocyst
is spp.)、フミコラ属種(Humicola spp.)、ペトリエラ属種(P
etriella spp.)、トリクルス属種(Trichurus spp.)、コ
リオルス属種(Coriolus spp.)、グロエオフィルム属種(Gloeoph
yllum spp.)、プレウロツス属種(Pleurotus spp.)、ポリア
属種(Poria spp.)、セルプラ属種(Serpula spp.)及びチロミ
セス属種(Tyromyces spp.)、クラドスポリウム属種(Cladospo
rium spp.)、パエシロミセス属種(Paecilomyces spp.)、
ムコル属種(Mucor spp.)、エシェリキア(Escherichia)、例え
ば、エシェリキア・コリ(Escherichia coli); シュードモナス(P
seudomonas)、例えば、シュードモナス・アエルギノサ(Pseudomon
as aeruginosa); スタフィロコッカス(Staphylococcus
)、例えば、スタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aur
eus)、カンジダ属種(Candida spp.)及びサッカロミセス属種(Sac
charomyces spp.)、例えば、サッカロミセス・セレビサエ(Sacch
aromyces cerevisae)。
【0205】
種子処理
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物を用いて、望ましくない微
生物(例えば、植物病原性微生物、例えば、植物病原性菌類又は植物病原性卵菌類)から
種子を保護することもできる。用語「種子」は、本明細書中で使用される場合、休眠状態
にある種子、プライミングされている種子、催芽されている(pregerminate
d)種子並びに根及び葉が出現している種子を包含する。
【0206】
かくして、本発明は、望ましくない微生物から種子を保護する方法にも関し、ここで、
該方法は、式(I)で表される化合物及び又は該組成物で当該種子を処理する段階を含ん
でいる。
【0207】
式(I)で表される化合物又は該組成物で種子を処理することによって、植物病原性微
生物からその種子が保護されるのみではなく、発芽中の種子、出芽している実生及び処理
された種子から出芽後の植物も保護される。従って、本発明は、種子、発芽中の種子及び
出芽している実生を保護する方法にも関する。
【0208】
そのような種子処理は、播種の前、播種時、又は、播種後まもなくに実施することがで
きる。
【0209】
種子処理を播種前に実施する場合(例えば、所謂、種子施用(on-seed app
lication))、その種子処理は、以下のように実施することができる: 当該種
子を所望量の式(I)で表される化合物又は該組成物と一緒に混合機の中に入れることが
でき、その種子及び式(I)で表される化合物又は該組成物を種子の表面上における均質
な分配が達成されるまで混合させる。適切な場合には、その後、種子を乾燥させることが
できる。
【0210】
本発明は、さらに、式(I)で表される化合物又は該化合物を含んでいる組成物で被覆
された種子にも関する。
【0211】
好ましくは、種子は、処理中に損傷が生じないように充分なほど安定な状態で処理する
。一般に、種子は、収穫と播種後まもなくの間の任意の時点で処理することができる。慣
習的には、植物から分離されていて、穂軸、殻、葉柄、外皮、被毛又は果肉を伴っていな
い種子を使用する。例えば、収穫され、不純物が取り除かれ、及び、含水量が15重量%
未満となるまで乾燥された種子を使用することができる。あるいは、乾燥後に、例えば水
で処理され、その後再度乾燥された種子、又は、プライミングをされた直後の種子、又は
、プライミング状態で貯蔵された種子、又は、催芽された種子、又は、苗床トレイ若しく
は苗床テープ若しくは苗床紙に播種された種子を、使用することも可能である。
【0212】
種子に施用される式(I)で表される化合物又は該化合物を含んでいる組成物の量は、
典型的には、種子の発芽が損なわれないような量、又は、その種子から生じた植物が損傷
を受けないような量である。このことは、とりわけ、式(I)で表される化合物が特定の
施用量で植物毒性作用を示すような場合には、保証しなくてはならない。最少量の化合物
を使用して種子及び発芽中の植物の最適な保護を達成するために、種子に施用する式(I
)で表される化合物の量を決める場合には、トランスジェニック植物の内因性の表現型も
考慮に入れるべきである。
【0213】
式(I)で表される化合物は、そのままで、直接、即ち、別の成分を使用することなく
、及び、予め希釈することなく、種子に施用することができる。さらにまた、該化合物を
含んでいる組成物を種子に施用することもできる。
【0214】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、全ての植物品種の種子
を保護するのに適している。好ましい種子は、禾穀類(例えば、コムギ、オオムギ、ライ
ムギ、アワ、ライコムギ及びエンバク)、ナタネ、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、イネ、
ジャガイモ、ヒマワリ、インゲンマメ、コーヒー、エンドウマメ、ビート(例えば、テン
サイ及び飼料用ビート)、ラッカセイ、野菜(例えば、トマト、キュウリ、タマネギ及び
レタス)、芝及び観賞植物の種子である。さらに好ましいのは、コムギ、ダイズ、ナタネ
、トウモロコシ及びイネの種子である。
【0215】
式(I)で表される化合物及び該化合物を含んでいる組成物は、トランスジェニック種
子、特に、有害生物、除草剤による損傷又は非生物的ストレスに対して作用するポリペプ
チド又はタンパク質を発現し、それによって、保護効果を増大させることが可能な植物の
種子を処理するのに使用することができる。有害生物、除草剤による損傷又は非生物的ス
トレスに対して作用するポリペプチド又はタンパク質を発現することが可能な植物の種子
は、そのようなポリペプチド又はタンパク質の発現を可能にする少なくとも1種類の異種
遺伝子を含有し得る。トランスジェニック種子内のそのような異種遺伝子は、例えば、バ
チルス(Bacillus)種、リゾビウム(Rhizobium)種、シュードモナス
(Pseudomonas)種、セラチア(Serratia)種、トリコデルマ(Tr
ichoderma)種、クラビバクテル(Clavibacter)種、グロムス(G
lomus)種又はグリオクラジウム(Gliocladium)種の微生物に由来し得
る。これらの異種遺伝子は、好ましくは、バチルス属種(Bacillus sp.)に
由来し、この場合、その遺伝子産物は、アワノメイガ(European corn b
orer)及び/又はウェスタンコーンルートワーム(Western corn ro
otworm)に対して有効ある。該異種遺伝子は、特に好ましくは、バチルス・ツリン
ギエンシス(Bacillus thuringiensis)に由来する。
【0216】
施用
式(I)で表される化合物は、そのままで施用することが可能であるか、又は、例えば
、即時使用可能(ready-to-use)な溶液剤、エマルション剤、水性若しくは
油性の懸濁液剤、粉末剤(powders)、水和剤、ペースト剤、可溶性粉末剤、粉剤
(dusts)、可溶性顆粒剤、ばらまき用顆粒剤、サスポエマルション製剤、式(I)
で表される化合物を含浸させた天然産物、式(I)で表される化合物を含浸させた合成物
質、肥料又はポリマー物質中にマイクロカプセル化したものなどとして、施用することが
可能である。
【0217】
施用は、慣習的な方法で、例えば、潅水、散布、噴霧、ばらまき、散粉、泡状散布(f
oaming)、塗布(spreading-on)などにより行う。式(I)で表され
る化合物は、微量散布法によって使用する(deploy)ことも可能であり、点滴潅漑
システム若しくは潅注施用(drench application)によって使用する
(deploy)ことも可能であり、畝間(in-furrow)に施用することも可能
であり、又は、土壌、茎若しくは幹に注入することも可能である。さらに、式(I)で表
される化合物は、傷シール、ペイント若しくは別の傷被覆材を用いて施用することも可能
である。
【0218】
植物、植物の部分、果実、種子又は土壌に施用される式(I)で表される化合物の有効
で且つ植物と適合し得る量は、使用する化合物/組成物、処理の対象(植物、植物の部分
、果実、種子又は土壌)、処理のタイプ(散粉、散布、種子粉衣)、処理の目的(治療的
及び保護的)、微生物の種類、微生物の成長段階、微生物の感受性、作物の生育段階及び
環境条件などのさまざまな要因に依存する。
【0219】
式(I)で表される化合物を殺菌剤として使用する場合、その施用量は、施用の種類に
応じて、比較的広い範囲内でさまざまであることができる。植物の部分(例えば、葉)を
処理する場合、その施用量は、0.1~10000g/ha、好ましくは、10~100
0g/ha、さらに好ましくは、50~300g/haの範囲内であることができる(潅
水又は滴下によって施用する場合、特に、ロックウール又はパーライトなどの不活性底土
を用いる場合には、上記施用量はさらに低減させることができる)。種子を処理する場合
、その施用量は、種子100kg当たり0.1~200g、好ましくは、種子100kg
当たり1~150g、さらに好ましくは、種子100kg当たり2.5~25g、さらに
一層好ましくは、種子100kg当たり2.5~12.5gの範囲内であることができる
。土壌を処理する場合、その施用量は、0.1~10000g/ha、好ましくは、1~
5000g/haの範囲内であることができる。
【0220】
これらの施用量は、単に例であり、本発明の範囲を限定することを意図するものではな
い。
【0221】
本発明の教示の態様は、以下の実施例を参照して、さらに理解することができる。該実
施例は、決して、本発明の教示の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【実施例
【0222】
実施例
調製実施例
下記実施例において、logP値及び質量ピークは、表1において示されているとおり
である。
【0223】
調製実施例1: 7,8-ジフルオロ-3-[3-フルオロ-2-(6-フルオロピリ
ジン-3-イル)ベンジル]-2-メチルキノリン(化合物I.042)
5mL容マイクロ波管の中に、73mg(0.51mmol)の(6-フルオロピリジ
ン-3-イル)ボロン酸、10mg(0.047mmol)の酢酸パラジウム(II)及
び38mg(0.094mmol)のジシクロヘキシル(2’,6’-ジメトキシビフェ
ニル-2-イル)ホスファンを量って入れた。次いで、214mg(1.41mmol)
のフッ化セシウムを添加し、次に、1,2-ジメトキシエタンとメタノールの(2:1)
混合物2.9mLの中に溶解させた172mg(0.47mmol)の3-(2-ブロモ
-3-フルオロベンジル)-7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリンを添加した。その
反応混合物を、マイクロ波下、80℃で1時間加熱した。冷却したその反応混合物を2g
シリカゲルカートリッジに移し、8mLのジクロロメタンで3回溶離させた。その濾液を
減圧下で濃縮し、分取HPLC(勾配 アセトニトリル/水+0.1%HCOH)で精
製して、117mg(61%)の7,8-ジフルオロ-3-[3-フルオロ-2-(6-
フルオロピリジン-3-イル)ベンジル]-2-メチルキノリンが得られた。
【0224】
LogP = 3.70. 質量 (M+H) = 383.
調製実施例2: N-[2-(4-シクロプロピルピリジン-3-イル)-3-フルオ
ロフェニル]-7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン-3-アミン(化合物I.10
4)
段階1: N-(2-ブロモ-3-フルオロフェニル)-7,8-ジフルオロ-2-メ
チルキノリン-3-アミンの調製
70mLの1,4-ジオキサンの中の11.95mg(36.69mmol)の炭酸セ
シウム及び708mg(1.22mmol)の9,9-ジメチル-9H-キサンテン-4
,5-ジイル)ビス-(ジフェニルホスファン)[Xantphos]に加えた2.5g
(12.23mmol)の7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン-3-アミンと3.
32g(12.84mmol)の1,2-ジブロモ-3-フルオロベンゼンの混合物を、
アルゴンを用いて30分間脱ガスした。896mg(0.97mmol)のトリス(ジベ
ンジリデンアセトン)パラジウム(0)を添加し、その反応混合物を環流温度で26時間
加熱した。冷却したその反応混合物をシリカゲルパッドで濾過し、そのパッドを酢酸エチ
ルで洗浄した。その有機相を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(3
00gカートリッジ - 勾配 n-ヘプタン/酢酸エチル)で精製して、2.31g(
49%)のN-(2-ブロモ-3-フルオロフェニル)-7,8-ジフルオロ-2-メチ
ルキノリン-3-アミンが得られた。
【0225】
LogP = 3.28. 質量 (M+H) = 367.
段階2: N-[2-(4-シクロプロピルピリジン-3-イル)-3-フルオロフェ
ニル]-7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン-3-アミン(化合物I.104)の
調製
25mL容マイクロ波管の中で、8mLの1,4-ジオキサンと1.5mLの水からな
るアルゴンで15分間脱ガスした溶液に、順次、130mg(0.35mmol)のN-
(2-ブロモ-3-フルオロフェニル)-7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン-3
-アミン、115mg(0.70mmol)の(4-シクロプロピルピリジン-3-イル
)ボロン酸、134mg(0.88mmol)のフッ化セシウム、14.5mg(0.0
35mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)及び14.5mg
(0.035mmol)の2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビ
フェニル[S-Phos]を添加した。その反応混合物を、マイクロ波下、150℃で1
時間加熱した。冷却したその反応混合物を酢酸エチルで希釈し、CeliteTMのパッ
ドで濾過した。その有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。その有機
相を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ -
勾配 n-ヘプタン/酢酸エチル)で精製して、43mg(29%)のN-[2-(4-
シクロプロピルピリジン-3-イル)-3-フルオロフェニル]-7,8-ジフルオロ-
2-メチルキノリン-3-アミンが得られた。
【0226】
LogP = 2.12. 質量 (M+H) = 406.
調製実施例3: 5,6-ジフルオロ-N-[2-(3-フルオロピリジン-4-イル
)フェニル]-3-メチルキノキサリン-2-アミン(化合物I.014)の調製
段階1: 2-(3-フルオロピリジン-4-イル)アニリンの調製
50mL容マイクロ波管の中で、20mLの1,4-ジオキサンと3mLの水からなる
アルゴンで15分間脱ガスした溶液に、順次、900mg(4.73mmol)の2-ブ
ロモ-3-フルオロアニリン、2.64g(11.84mmol)の3-フルオロ-4-
(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジン
、1798mg(11.84mmol)のフッ化セシウム、216mg(0.237mm
ol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)及び194mg(0.47
4mmol)のS-Phosを添加した。その反応混合物を、マイクロ波下、150℃で
1時間加熱した。冷却したその反応混合物を酢酸エチルで希釈し、CeliteTMのパ
ッドで濾過した。その有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水した。その有
機相を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(40gカートリッジ -
勾配 n-ヘプタン/酢酸エチル)で精製して、775mg(72%)の2-(3-フ
ルオロピリジン-4-イル)アニリンが得られた。
【0227】
LogP = 2.38. 質量 (M+H) = 207.
段階2: 5,6-ジフルオロ-N-[2-(3-フルオロピリジン-4-イル)フェ
ニル]-3-メチルキノキサリン-2-アミン(化合物I.014)の調製
25mLの脱ガスした1,4-ジオキサンの中の1.19g(3.67mmol)の炭
酸セシウム及び70mg(0.122mmol)のXantphosに加えた295mg
(1.22mmol)の2-ブロモ-5-フルオロ-3-メチルキノキサリンと252m
g(1.22mmol)の2-(3-フルオロピリジン-4-イル)アニリンの混合物に
、31mg(0.61mmol)のパラジウム-(Pi-シンナミル)クロリド二量体を
加えた。その反応混合物を環流温度で2.5時間加熱した。冷却したその反応混合物を酢
酸エチルで希釈し、CeliteTMのパッドで濾過した。その有機相を減圧下で濃縮し
、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(12gカートリッジ - 勾配 n-ヘプタン
/酢酸エチル)で精製して、113mg(25%)の5,6-ジフルオロ-N-[2-(
3-フルオロピリジン-4-イル)フェニル]-3-メチルキノキサリン-2-アミンが
淡黄色の固体として得られた。
【0228】
LogP = 2.83. 質量 (M+H) = 367.
調製実施例4: 7,8-ジフルオロ-3-{[4-(2-フルオロピリジン-4-イ
ル)-3-チエニル]メチル}-2-メチルキノリン(化合物I.138)の調製
段階1: 3-ブロモ-4-(クロロメチル)チオフェンの調製
20mLのジクロロメタンの中の1g(5.02mmol)の(4-ブロモ-3-チエ
ニル)メタノールと770mg(7.53mmol)のトリエチルアミンの混合物に86
7mg(7.53mmol)のメタンスルホニルクロリドを添加した。その反応混合物を
周囲温度で一晩撹拌した。その混合物を減圧下で濃縮して、3.19gの残渣が橙色の油
状物として得られた。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(40gカートリ
ッジ - 勾配 n-ヘプタン/酢酸エチル)で精製して、1.01g(95%)の3-
ブロモ-4-(クロロメチル)チオフェンが淡黄色の油状物として得られた。
【0229】
LogP = 2.99. 質量 (M+H) : 非イオン化. GC-質量による質量 (M) = 210.
段階2: 3-[(4-ブロモ-3-チエニル)メチル]-7,8-ジフルオロ-2-
メチルキノリンの調製
5mL容マイクロ波管の中で、99mg(0.43mmol)の(7,8-ジフルオロ
-2-メチルキノリン-3-イル)ボロン酸及び100mg(0.47mmol)の3-
ブロモ-4-(クロロメチル)チオフェンを4mLの1,4-ジオキサンに溶解させた。
178mg(1.29mmol)の炭酸カリウムを1mLの水に溶解させた溶液を添加し
、その反応混合物をアルゴンを用いて5分間脱ガスした。24.8mg(0.021mm
ol)のテトラキス(トリフェニル-ホスフィン)パラジウム(0)をさらに添加し、そ
の反応混合物を、マイクロ波下、100℃で20分間加熱した。同様の反応を4回繰り返
した。その5回分の反応混合物を合して100mLの水に注ぎ、酢酸エチルで再抽出した
。その有機相を硫酸マグネシウムで脱水し、減圧下で濃縮して、978mgの残渣が橙色
の固体として得られた。その残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80gカート
リッジ - 勾配 n-ヘプタン/酢酸エチル)で精製して、609mg(80%)の3
-[(4-ブロモ-3-チエニル)メチル]-7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン
が淡黄色の固体として得られた。
【0230】
LogP = 4.01. 質量 (M+H) = 354.
段階3: 7,8-ジフルオロ-3-{[4-(2-フルオロピリジン-4-イル)-
3-チエニル]メチル}-2-メチルキノリン(化合物I.138)の調製
5mL容マイクロ波管の中で、100mg(0.28mmol)の3-[(4-ブロモ
-3-チエニル)メチル]-7,8-ジフルオロ-2-メチルキノリン及び265mg(
1.12mmol)の2-フルオロ-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2
-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンを5mLの1,4-ジオキサンに溶解させた。
12mg(0.028mmol)のS-Phosと一緒に129mg(0.84mmol
)のフッ化セシウムを添加し、その反応混合物をアルゴンを用いて5分間脱ガスした。1
3mg(0.014mmol)のトリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)を
さらに添加し、その反応混合物を、マイクロ波下、150℃で3時間加熱した。冷却した
その反応混合物をシリカゲルパッドで濾過し、そのパッドを酢酸エチルで洗浄した。その
有機相を減圧下で濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(40gカートリッジ
- 勾配 n-ヘプタン/酢酸エチル)で精製して、87mg(78%)の7,8-ジフ
ルオロ-3-{[4-(2-フルオロピリジン-4-イル)-3-チエニル]メチル}-
2-メチルキノリンが橙色の固体として得られた。
【0231】
LogP = 3.64. 質量 (M+H) = 371.
表1は、式(I):
【化17】
【0232】
〔式中、Aは、下記基:A-G1、A-G2、A-G3、A-G4、A-G5、A-G6
及びA-G7:
【化18】
【0233】
[ここで、基A-Gnは「*」で識別される結合を介して式(I)のLに結合しており、
及び、基A-Gnは「#」で識別される結合を介して式(I)のB環に結合している]
からなるリストの中で選択され得る〕
で表される化合物の例について非限定的に例証している。
【0234】
表1中に示されている化合物は、上記で提供されている実施例と同様にして調製した。
【0235】
表1において、logP値は、「EEC Directive 79/831 Ann
ex V.A8」に従い、下記方法を用いて、逆相カラム(C18)でのHPLC(高性
能液体クロマトグラフィー)によって測定した:
温度:40℃; 移動相:0.1%水性ギ酸及びアセトニトリル; 10%アセトニトリ
ルから95%アセトニトリルまでの直線勾配。
【0236】
同じ方法で2以上のLogP値が得られる場合、全ての値が記載されており、そして、
「;」で隔てられている。
【0237】
較正は、logP値が知られている非分枝鎖アルカン2-オン(3個~16個の炭素原
子含有)を用いて実施した(logP値は、連続する2種類のアルカノンの間の線形補間
を使用し、保持時間によって決定)。ラムダマックス値は、200nm~400nmの紫
外線スペクトル及びクロマトグラフシグナルのピーク値を用いて決定した。
【表1】
【0238】
【0239】
【0240】
【0241】
【0242】
【0243】
【0244】
【0245】
【0246】
【0247】
【0248】
NMR-ピークリスト
選択された実施例のH-NMRデータは、H-NMRピークリストの形態で示され
ている。各シグナルピークに対して、δ値(ppm)及びシグナル強度(括弧内)が記載
されている。
【0249】
先鋭なシグナルの強度は、NMRスペクトルの印刷された例におけるシグナルの高さ(
cm)と相関し、シグナル強度の真の関係を示している。幅が広いシグナルからは、数種
類のピーク又は該シグナルの中央及び当該スペクトルの中の最も強いシグナルと比較した
それらの相対的強度が示され得る。
【0250】
H-NMRピークリストは、古典的なH-NMRのプリントと類似しており、従っ
て、通常、NMRの古典的な解釈で記載される全てのピークを含んでいる。さらに、それ
らは、古典的なH-NMRのプリントのように、溶媒のシグナル、目標化合物の立体異
性体(これも、本発明の対象である)のシグナル及び/又は不純物のピークのシグナルも
示し得る。溶媒及び/又は水のデルタ-範囲内における化合物シグナルを示すために、溶
媒の通常のピーク(例えば、d6-DMSO中のDMSOのピーク)及び水のピークは、
本発明者らのH-NMRピークリストの中に示されており、そして、通常、平均して高
い強度を有している。
【0251】
目標化合物の立体異性体のピーク及び/又は不純物のピークは、通常、平均して、目標
化合物(例えば、純度>90%)のピークよりも低い強度を有している。そのような立体
異性体及び/又は不純物は、特定の調製方法に対して特有であり得る。従って、それらの
ピークは、本発明者らの調製方法の再現性を「副産物の指紋(side-product
s-fingerprints)」によって認識するのに役立ち得る。
【0252】
目標化合物のピークを既知方法(MestreC、ACD-シミュレーション、さらに
、経験的に評価された期待値の使用)で計算する専門家は、必用に応じて、場合により付
加的な強度フィルターを使用して、目標化合物のピークを分離することができる。この分
離は、H-NMRの古典的な解釈での関連するピークのピッキングに類似しているであ
ろう。
【0253】
ピークリストによるNMRデータの記載のさらなる詳細については、「Researc
h Disclosure Database Number 564025」の刊行物
「Citation of NMR Peaklist Data within Pa
tent Applications」の中に見いだすことができる。
【0254】
式(I)で表される選択された化合物に関するNMR-ピークリスト
【表2】
【0255】
【0256】
【0257】
【0258】
【0259】
【0260】
【0261】
【0262】
【0263】
【0264】
【0265】
【0266】
【0267】
【0268】
【0269】
【0270】
【0271】
使用実施例
実施例A: ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)に対
するインビトロ細胞試験
溶媒: ジメチルスルホキシド
培地: 14.6gの無水D-グルコース(VWR)
7.1gの菌類用ペプトン(Oxoid)
1.4gの顆粒状酵母エキス(Merck)
QSP 1リットル
接種材料: 胞子懸濁液
被験化合物をジメチルスルホキシドの中で可溶化し、その溶液を用いて必要とされる範
囲の濃度を調製した。該アッセイにおいて使用したジメチルスルホキシドの最終濃度は1
%以下であった。
【0272】
ピリクラリア・オリザエ(Pyricularia oryzae)の胞子懸濁液を調
製し、希釈して、所望の胞子密度とした。
【0273】
該化合物を、液体培養アッセイにおいて、胞子の発芽及び菌糸体の成長を阻害するそれ
らの能力について評価した。該化合物を、胞子を含んでいる培地に、所望の濃度で添加し
た。5日間インキュベートした後、菌糸体の成長を分光測定法によって測定して、化合物
の菌類に対する毒性を求めた。菌類増殖の阻害は、該被験化合物を含んでいるウェルにお
ける吸光度値を被験化合物を含んでいない対照ウェルにおける吸光度と比較することによ
って求めた。
【0274】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度20ppmで、7
0%~79%の効力を示した: I.015;I.020;I.026;I.030;I
.032;I.057;I.079;I.085;I.086;I.087;I.107
;I.122;I.123;I.134。
【0275】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度20ppmで、8
0%~89%の効力を示した: I.004;I.006;I.010;I.012;I
.024;I.033;I.036;I.048;I.052;I.053;I.055
;I.066;I.095;I.100;I.106;I.115;I.120;I.1
31;I.133。
【0276】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度20ppmで、9
0%~100%の効力を示した: I.009;I.018;I.022;I.023;
I.025;I.027;I.028;I.034;I.035;I.038;I.04
0;I.044;I.045;I.046;I.047;I.049;I.058;I.
059;I.060;I.061;I.062;I.067;I.068;I.069;
I.070;I.072;I.074;I.075;I.076;I.077;I.08
0;I.081;I.083;I.084;I.090;I.091;I.093;I.
094;I.096;I.097;I.099;I.101;I.103;I.104;
I.105;I.108;I.109;I.110;I.111;I.113;I.11
7;I.118;I.119;I.125;I.126;I.127;I.129。
【0277】
実施例B: コレトトリクム・リンデムチアヌム(Colletotrichum l
indemuthianum)に対するインビトロ細胞試験
溶媒: ジメチルスルホキシド
培地: 14.6gの無水D-グルコース(VWR)
7.1gの菌類用ペプトン(Oxoid)
1.4gの顆粒状酵母エキス(Merck)
QSP 1リットル
接種材料: 胞子懸濁液
被験化合物をジメチルスルホキシドの中で可溶化し、その溶液を用いて必要とされる範
囲の濃度を調製した。該アッセイにおいて使用したジメチルスルホキシドの最終濃度は1
%以下であった。
【0278】
コレトトリクム・リンデムチアヌム(Colletotrichum lindemu
thianum)の胞子懸濁液を調製し、希釈して、所望の胞子密度とした。
【0279】
該化合物を、液体培養アッセイにおいて、胞子の発芽及び菌糸体の成長を阻害するそれ
らの能力について評価した。該化合物を、胞子を含んでいる培地に、所望の濃度で添加し
た。6日間インキュベートした後、菌糸体の成長を分光測定法によって測定して、化合物
の菌類に対する毒性を求めた。菌類増殖の阻害は、該被験化合物を含んでいるウェルにお
ける吸光度値を被験化合物を含んでいない対照ウェルにおける吸光度と比較することによ
って求めた。
【0280】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度20ppmで、7
0%~79%の効力を示した: I.018;I.032;I.040;I.043;I
.050;I.059;I.065;I.072;I.073;I.080;I.084
;I.085;I.086;I.087;I.088;I.089;I.094;I.0
95;I.099;I.103;I.107;I.112;I.118;I.120;I
.132。
【0281】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度20ppmで、8
0%~89%の効力を示した: I.004;I.005;I.009;I.011;I
.014;I.016;I.019;I.022;I.023;I.028;I.031
;I.036;I.037;I.038;I.042;I.044;I.047;I.0
48;I.054;I.055;I.063;I.068;I.074;I.075;I
.076;I.078;I.083;I.090;I.092;I.100;I.111
;I.113;I.115;I.116;I.119;I.122;I.125;I.1
33。
【0282】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度20ppmで、9
0%~100%の効力を示した: I.001;I.002;I.007;I.008;
I.010;I.012;I.015;I.024;I.025;I.027;I.03
3;I.034;I.041;I.045;I.046;I.049;I.051;I.
052;I.053;I.056;I.057;I.058;I.060;I.061;
I.062;I.066;I.067;I.069;I.070;I.071;I.07
9;I.081;I.091;I.093;I.096;I.101;I.104;I.
105;I.106;I.108;I.109;I.110;I.114;I.117;
I.126;I.129;I.131。
【0283】
実施例C: レプトノスファエリア・ノドルム(Leptnosphaeria no
dorum)に対するインビトロ細胞試験
溶媒: ジメチルスルホキシド
培地: 14.6gの無水D-グルコース(VWR)
7.1gの菌類用ペプトン(Oxoid)
1.4gの顆粒状酵母エキス(Merck)
QSP 1リットル
接種材料: 胞子懸濁液
被験化合物をジメチルスルホキシドの中で可溶化し、その溶液を用いて必要とされる範
囲の濃度を調製した。該アッセイにおいて使用したジメチルスルホキシドの最終濃度は1
%以下であった。
【0284】
レプトノスファエリア・ノドルム(Leptnosphaeria nodorum)
の胞子懸濁液を調製し、希釈して、所望の胞子密度とした。
【0285】
該化合物を、液体培養アッセイにおいて、胞子の発芽及び菌糸体の成長を阻害するそれ
らの能力について評価した。該化合物を、胞子を含んでいる培地に、所望の濃度で添加し
た。6日間インキュベートした後、菌糸体の成長を分光測定法によって測定して、化合物
の菌類に対する毒性を求めた。菌類増殖の阻害は、該被験化合物を含んでいるウェルにお
ける吸光度値を被験化合物を含んでいない対照ウェルにおける吸光度と比較することによ
って求めた。
【0286】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度20ppmで、8
0%~89%の効力を示した: I.001。
【0287】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度20ppmで、9
0%~100%の効力を示した: I.007;I.008;I.009;I.010;
I.011;I.017;I.018;I.041;I.042;I.043;I.04
4;I.045;I.046;I.047;I.074;I.075;I.076;I.
077。
【0288】
実施例D: ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)(灰色かび
病)に対するインビボ予防試験
溶媒: 5体積%のジメチルスルホキシド
10体積%のアセトン
乳化剤: 活性成分1mg当たり1μLのTween(登録商標)80
被験化合物を、ジメチルスルホキシド/アセトン/Tween(登録商標)80の混合
物の中で可溶化及び均質化し、次いで、水で稀釈して所望の濃度とした。
【0289】
ガーキン(gherkin)又はキャベツの幼植物を、上記で記載したように調製した
被験化合物を噴霧することによって処理した。対照植物は、アセトン/ジメチルスルホキ
シド/Tween(登録商標)80の水溶液のみで処理した。
【0290】
24時間経過した後、ボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea)の
胞子の水性懸濁液を葉に噴霧することにより、該植物を汚染した。その汚染されたガーキ
ン植物を、17℃、相対湿度90%で4~5日間インキュベートした。その汚染されたキ
ャベツ植物を、20℃、相対湿度100%で4~5日間インキュベートした。
【0291】
当該試験について、上記接種の4~5日後に評価した。0%は、対照植物の効力に相当
する効力を意味し、100%の効力は、病害が観察されないことを意味する。
【0292】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度500ppmで、
70%~79%の効力を示した: I.001。
【0293】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度500ppmで、
80%~89%の効力を示した: I.017;I.078。
【0294】
この試験において、本発明による以下の化合物は、被験化合物の濃度500ppmで、
90%~100%の効力を示した: I.002;I.007;I.008;I.010
;I.011;I.014;I.015;I.018;I.022;I.023;I.0
24;I.041;I.042;I.043;I.044;I.045;I.049;I
.056;I.057;I.058;I.059;I.060;I.061;I.062
;I.067;I.068;I.069;I.074;I.075;I.076;I.1
04;I.105;I.109;I.110。
【0295】
実施例E: ベンツリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis
)(リンゴ)に対するインビボ予防試験
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルスルホキシド
乳化剤: 1重量部のポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート
被験化合物の適切な調製物を製造するために、1重量部の被験化合物を上記量の溶媒及
び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度とした。
【0296】
予防活性について試験するために、幼植物に、被験化合物の該調製物を記載されている
施用量で噴霧した。
【0297】
その噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、リンゴ黒星病の病原であるベンツリア・
イナエクアリス(Venturia inaequalis)の分生子の水性懸濁液を用
いて接種し、次いで、その植物を、約20℃で相対大気湿度100%のインキュベーショ
ン室の中に1日間置いた。
【0298】
次いで、その植物を、約21℃で相対大気湿度約90%の温室の中に置いた。
【0299】
当該試験について、上記接種の10日後に評価した。0%は、処理されていない対照の
効力に相当する効力を意味し、100%の効力は、病害が観察されないことを意味する。
【0300】
この試験において、本発明による以下の化合物は、活性成分の濃度100ppmで、9
0%~100%の効力を示した: I.041;I.043;I.044。
【0301】
実施例F: ピレノホラ・テレス(Pyrenophora teres)(オオムギ
)に対するインビボ予防試験
溶媒: 24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルスルホキシド
乳化剤: 1重量部のポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート
被験化合物の適切な調製物を製造するために、1重量部の被験化合物又は化合物組み合
わせを上記量の溶媒及び乳化剤と混合し、得られた濃厚物を水で希釈して、所望の濃度と
した。
【0302】
予防活性について試験するために、幼植物に、被験化合物の該調製物を記載されている
施用量で噴霧した。
【0303】
その噴霧による被膜が乾燥した後、該植物に、ピレノホラ・テレス(Pyrenoph
ora teres)の胞子懸濁液を噴霧した。その植物を、約20℃で相対大気湿度約
100%のインキュベーション室の中に48時間置いた。
【0304】
その植物を、温度約20℃で相対大気湿度約80%の温室の中に置いた。
【0305】
当該試験について、上記接種の8日後に評価した。0%は、処理されていない対照の効
力に相当する効力を意味し、100%の効力は、病害が観察されないことを意味する。
【0306】
この試験において、本発明による以下の化合物は、活性成分の濃度500ppmで、7
0%~79%の効力を示した: I.007。
【0307】
この試験において、本発明による以下の化合物は、活性成分の濃度500ppmで、8
0%~89%の効力を示した: I.067。
【0308】
この試験において、本発明による以下の化合物は、活性成分の濃度500ppmで、9
0%~100%の効力を示した: I.041。
【国際調査報告】