(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】セグメントベースの基準信号
(51)【国際特許分類】
H04J 99/00 20090101AFI20220131BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20220131BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20220131BHJP
H04W 84/12 20090101ALN20220131BHJP
【FI】
H04J99/00 100
H04L27/26 113
H04L27/26 114
H04W28/06 110
H04W84/12
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021523207
(86)(22)【出願日】2019-11-06
(85)【翻訳文提出日】2021-06-07
(86)【国際出願番号】 CN2019115952
(87)【国際公開番号】W WO2020094048
(87)【国際公開日】2020-05-14
(32)【優先日】2018-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】スー、ジュン フーン
(72)【発明者】
【氏名】バイエステー、アリレザ
(72)【発明者】
【氏名】アボウル-マグド、オサマ
(72)【発明者】
【氏名】アウ、クォック シュム
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067AA13
5K067BB21
5K067CC02
5K067CC04
5K067DD25
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE71
5K067GG03
(57)【要約】
実施形態に従って、データ伝送のための方法及びシステムが開示される。局(STA)は、直交周波数分割多重(OFDM)フレームをアクセスポイント(AP)に伝送する。OFDMフレームはOFDMシンボルを有する。OFDMシンボルは、データトーン及びパイロットトーンを有する。OFDMシンボルにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は4で割り切れる。いくつかの実施形態において、OFDMシンボルは、232個のデータトーン、8個のパイロットトーン、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有してよい。OFDMシンボルの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックのセットにセグメント化されてよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワークにおいてデータを通信するための方法であって、
アクセスポイント(AP)により、局(STA)から直交周波数分割多重(OFDM)フレームを受信する段階であって、前記OFDMフレームにおいてOFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンは、データトーン及びパイロットトーンを有し、前記OFDMシンボルにおける前記データトーン及び前記パイロットトーンの総数は4で割り切れる、段階と、
前記APにより、コードブックを用いて、前記OFDMシンボルをデコードする段階であって、前記コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される、段階と
を備える方法。
【請求項2】
前記割り当てられたトーンは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有し、前記割り当てられたトーンの第1のセットは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記OFDMフレームは、前記APと前記STAとの間のチャネル推定のための、前記OFDMシンボルを含む非常に高いスループット(EHT)チャネル推定信号(EHT CES)を有する、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記OFDMフレームは、さらに、データフィールドと、非常に高いスループット(EHT)ショートトレーニングフィールド(EHT STF)又はEHT SIGフィールド(ETH SIG)のうちの一方とを有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記OFDMシンボルは、前記割り当てられたトーンの前記データトーン及び前記パイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有し、前記データトーン及び前記パイロットトーンは、前記APと前記STAとの間のチャネル推定のために複数のブロックにセグメント化され、前記方法は、さらに、
前記APにより、第2のSTAから、第2のOFDMフレームを受信する段階であって、前記第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有し、割り当てられたトーンの前記第2のセットの前記データトーン及び前記パイロットトーンは、前記APと前記第2のSTAとの間のチャネル推定のために第2の複数のブロックにセグメント化され、前記第1のRSを伝送するための前記複数のブロックの各ブロックは、前記第2のRSを伝送するための前記第2の複数のブロックの対応するブロックに対して直交する、段階を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記OFDMシンボルにおける前記データトーン及び前記パイロットトーンの前記総数は16で割り切れる、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記OFDMシンボルは、前記割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有し、前記割り当てられたトーンの第1のセットの前記232個のデータトーン及び前記8個のパイロットトーンは、前記APと前記STAとの間のチャネル推定のために15個のブロックのセットにセグメント化され、前記方法は、さらに、
前記APにより、第2のSTAから、第2のOFDMフレームを受信する段階であって、前記第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有し、前記割り当てられたトーンの第2のセットの前記232個のデータトーン及び前記8個のパイロットトーンは、前記APと前記第2のSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックの第2のセットにセグメント化され、前記第1のRSを伝送するための15個のブロックの前記セット、及び、前記第2のRSを伝送するための15個のブロックの前記第2のセットの各ブロックにおけるトーンの数は16に等しく、前記第1のRSを伝送するための15個のブロックの前記セットの各ブロックは、前記第2のRSを伝送するための15個のブロックの前記第2のセットの対応するブロックに対して直交し、前記第1のRSは、前記第2のRSとは異なる、段階を備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記第1のRSを伝送するための15個のブロックの前記セット、及び、前記第2のRSを伝送するための15個のブロックの前記第2のセットの各ブロックは、16個の直交アダマール符号のセットのうちの1つである、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワークにおいてデータを通信するための方法であって、
局(STA)より、コードブックに基づいて、直交周波数分割多重(OFDM)フレームにおけるOFDMシンボルを生成する段階であって、前記コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される、段階と、
前記STAにより、前記OFDMフレームをアクセスポイント(AP)に伝送する段階であって、前記OFDMフレームにおいて前記OFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンの第1のセットは、データトーン及びパイロットトーンを有し、割り当てられたトーンの前記第1のセットの前記データトーン及び前記パイロットトーンの総数は4で割り切れる、段階と
を備える方法。
【請求項10】
割り当てられたトーンの前記第1のセットは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有し、割り当てられたトーンの前記第1のセットは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記OFDMフレームは、前記APと前記STAとの間のチャネル推定のための、前記OFDMシンボルを含む非常に高いスループット(EHT)チャネル推定信号(EHT CES)を有する、請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
前記OFDMフレームは、さらに、データフィールドと、非常に高いスループット(EHT)ショートトレーニングフィールド(EHT STF)又はEHT SIGフィールド(ETH SIG)のうちの一方とを有する、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記STAは、信号において前記OFDMフレームを、前記信号に加えられる第2のOFDMフレームと共に伝送し、前記第2のOFDMフレームは、第2のSTAから伝送される、請求項9から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの前記第1のセットの前記データトーン及び前記パイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有し、割り当てられたトーンの前記第1のセットの前記データトーン及び前記パイロットトーンは、前記APと前記STAとの間のチャネル推定のために複数のブロックにセグメント化され、前記第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有し、割り当てられたトーンの前記第2のセットの前記データトーン及び前記パイロットトーンは、前記APと前記第2のSTAとの間のチャネル推定のために第2の複数のブロックにセグメント化され、前記第1のRSを伝送するための前記複数のブロックの各ブロックは、前記第2の複数のブロックの対応するブロックに対して直交する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有し、割り当てられたトーンの前記第1のセットの前記232個のデータトーン及び前記8個のパイロットトーンは、前記APと前記STAとの間のチャネル推定のために15個のブロックのセットにセグメント化され、前記第2のOFDMフレームの第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有し、割り当てられたトーンの前記第2のセットの前記232個のデータトーン及び前記8個のパイロットトーンは、前記APと前記第2のSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックの第2のセットにセグメント化され、前記第1のRSを伝送するための15個のブロックの前記セット及び前記第2のRSを伝送するための15個のブロックの前記第2のセットの各ブロックにおけるトーンの数は16に等しく、前記第1のRSを伝送するための15個のブロックの前記セットの各ブロックは、前記第2のRSを伝送するための15個のブロックの前記第2のセットの対応するブロックに対して直交し、前記第1のRSは、前記第2のRSとは異なる、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1のRSを伝送するための15個のブロックの前記セット、及び、前記第2のRSを伝送するための15個のブロックの前記第2のセットの各ブロックは、16個の直交アダマール符号のセットのうちの1つを有する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワークにおいてデータを通信するためのアクセスポイント(AP)であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のためのプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と
を備え、
前記プログラムは、
局(STA)から直交周波数分割多重(OFDM)フレームを受信する手順であって、前記OFDMフレームにおけるOFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンの第1のセットは、データトーン及びパイロットトーンを有し、前記OFDMシンボルにおける前記データトーン及び前記パイロットトーンの総数は4で割り切れる、手順と、
コードブックを用いて、前記OFDMシンボルをデコードする手順であって、前記コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される、手順と
を行うための命令を含む、AP。
【請求項18】
割り当てられたトーンの前記第1のセットは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有し、割り当てられたトーンの前記第1のセットは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有する、請求項17に記載のAP。
【請求項19】
非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワークにおいてデータを通信するための局(STA)であって、
プロセッサと、
前記プロセッサによる実行のためのプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体と
を備え、
前記プログラムは、
コードブックに基づいて、直交周波数分割多重(OFDM)フレームにおけるOFDMシンボルを生成する手順であって、前記コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される、手順と、
前記直交周波数分割多重(OFDM)フレームをアクセスポイント(AP)に伝送する手順であって、前記OFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンの第1のセットは、データトーン及びパイロットトーンを有し、前記OFDMシンボルにおける前記データトーン及び前記パイロットトーンの総数は4で割り切れる、手順と
を行うための命令を含む、STA。
【請求項20】
前記割り当てられたトーンは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有し、前記割り当てられたトーンは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有する、請求項19に記載のSTA。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[相互参照]
本願は、2018年11月8日に出願され、「セグメントベースの基準信号」と題する米国特許出願第16/184,002号明細書に対する優先権を主張し、その内容が、参照によりそれらの全体的に本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、無線通信のためのシステム及び方法、特定の実施形態では、無線ローカルエリアネットワークにおける多元接続のためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
次世代の無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)は、同じ地理的エリアにある多数の移動局に無線アクセスを提供する複数のアクセスポイントを含む高密度環境において展開されることになる。米国電気電子学会(IEEE)802.11axは、これらの課題に対処するために開発されており、IEEE802.11acネットワークの最大で4倍のスループットを提供することが期待されている。
【0004】
多元接続は、複数のユーザデバイスがリソースを共有できる無線通信システムの機能である。多元接続システムは、直交又は非直交であり得る。直交多元接続システムでは、異なる物理チャネルリソース上(例えば、時間、周波数又はいくつかの組み合わせ)で、異なるユーザデバイスに対する信号が伝送される。非直交多元接続(NoMA)システム、例えば、スパース符号多元接続(SCMA)ベースのシステムでは、異なるユーザデバイスに対する信号の相互相関があり得る。
【0005】
NoMA技術、例えば、SCMAが望まれることがある。しかしながら、WLANシステムにおいてNoMA(例えば、SCMA)技術を採用するには、技術的課題がある。その結果、WLANデバイスの性能及びリソース利用率を向上させるためには、NoMA(例えば、SCMA)技術により適切に対応させるように、直交周波数分割多重(OFDM)に対する新たなヌメロロジーを設計する必要がある。また、新たなOFDMヌメロロジーに基づいて、SCMA技術をより適切に導入するために、チャネル推定のためのフレームフォーマット及び基準信号(RS)フォーマットを再設計することが望ましい。
【発明の概要】
【0006】
技術的な利点は、概して、非直交多元接続(NoMA)WLAN無線ネットワークにおいてデータを通信するためのシステム及び方法を説明する本開示の実施形態により達成される。
【0007】
一態様によれば、非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワークにおいてデータを通信するための方法は、アクセスポイント(AP)により、局(STA)から直交周波数分割多重(OFDM)フレームを受信する段階であって、OFDMフレームにおいてOFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンは、データトーン及びパイロットトーンを有し、OFDMシンボルにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は4で割り切れる、段階と、APにより、コードブックを用いて、OFDMシンボルをデコードする段階であって、コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される、段階とを含む。
【0008】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、割り当てられたトーンは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有し、割り当てられたトーンの第1のセットは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有する。
【0009】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMフレームは、APとSTAとの間のチャネル推定のための、OFDMシンボルを含む非常に高いスループット(EHT)チャネル推定信号(EHT CES)を有する。
【0010】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMフレームは、さらに、データフィールドと、非常に高いスループット(EHT)ショートトレーニングフィールド(EHT STF)又はEHT SIGフィールド(ETH SIG)のうちの一方とを有する。
【0011】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMシンボルは、割り当てられたトーンのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有し、データトーン及びパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために複数のブロックにセグメント化される。方法は、さらに、APにより、第2のSTAから第2のOFDMフレームを受信する段階であって、第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有し、割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンは、APと第2のSTAとの間のチャネル推定のために第2の複数のブロックにセグメント化され、第1のRSを伝送するための複数のブロックの各ブロックは、第2のRSを伝送するための第2の複数のブロックの対応するブロックに対して直交する。
【0012】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMシンボルにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は16で割り切れる。
【0013】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有し、割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックのセットにセグメント化される。方法は、さらに、APにより、第2のSTAから第2のOFDMフレームを受信する段階であって、第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有し、割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APと第2のSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックの第2のセットにセグメント化され、第1のRSを伝送するための15個のブロックのセット、及び、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの各ブロックにおけるトーンの数は16に等しく、第1のRSを伝送するための15個のブロックのセットの各ブロックは、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの対応するブロックに対して直交し、第1のRSは、第2のRSとは異なる。
【0014】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、第1のRSを伝送するための15個のブロックのセット、及び、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの各ブロックは、16個の直交アダマール符号のセットのうちの1つである。
【0015】
別の態様によれば、非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワークにおいてデータを通信するための方法は、局(STA)より、コードブックに基づいて、直交周波数分割多重(OFDM)フレームにおけるOFDMシンボルを生成する段階であって、コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される、段階と、STAにより、OFDMフレームをアクセスポイント(AP)に伝送する段階であって、OFDMフレームにおいてOFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンの第1のセットは、データトーン及びパイロットトーンを有し、割り当てられたトーンの第1のセットにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は4で割り切れる、段階とを含む。
【0016】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、割り当てられたトーンの第1のセットは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有し、割り当てられたトーンの第1のセットは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有する。
【0017】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMフレームは、APとSTAとの間のチャネル推定のための、OFDMシンボルを含む非常に高いスループット(EHT)チャネル推定信号(EHT CES)を有する。
【0018】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMフレームは、さらに、データフィールドと、非常に高いスループット(EHT)ショートトレーニングフィールド(EHT STF)又はEHT SIGフィールド(ETH SIG)のうちの一方とを有する。
【0019】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、STAは、信号においてOFDMフレームを、信号に加えられる第2のOFDMフレームと共に伝送し、第2のOFDMフレームは、第2のSTAから伝送される。
【0020】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第1のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有し、割り当てられたトーンの第1のセットのデータトーン及びパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために複数のブロックにセグメント化され、第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有し、割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンは、APと第2のSTAとの間のチャネル推定のために第2の複数のブロックにセグメント化される。第1のRSを伝送するための複数のブロックの各ブロックは、第2の複数のブロックの対応するブロックに対して直交する。
【0021】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有し、割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックのセットにセグメント化され、第2のOFDMフレームの第2のOFDMシンボルは、第2の割り当てられたトーンの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有し、割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APと第2のSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックの第2のセットにセグメント化される。第1のRSを伝送するための15個のブロックのセット、及び、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの各ブロックにおけるトーンの数は16に等しく、第1のRSを伝送するための15個のブロックのセットの各ブロックは、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの対応するブロック対して直交しており、第1のRSは、第2のRSとは異なる。
【0022】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、第1のRSを伝送するための15個のブロックのセット、及び、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの各ブロックは、16個の直交アダマール符号のセットのうちの1つを有する。
【0023】
別の態様によれば、非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワークにおいてデータを通信するためのアクセスポイント(AP)は、プロセッサと、プロセッサによる実行のためのプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体とを含み、プログラムは、局(STA)から、直交周波数分割多重(OFDM)フレームを受信する手順であって、OFDMフレームにおいてOFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンの第1のセットは、データトーン及びパイロットトーンを有し、OFDMシンボルにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は4で割り切れる、手順と、コードブックを用いて、OFDMシンボルをデコードする手順であって、コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される、手順とを行うための命令を含む。
【0024】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、割り当てられたトーンの第1のセットは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有し、割り当てられたトーンの第1のセットは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有する。
【0025】
別の態様によれば、非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワークにおいてデータを通信するための局(STA)は、プロセッサと、プロセッサによる実行のためのプログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読記憶媒体とを含み、プログラムは、コードブックに基づいて、直交周波数分割多重(OFDM)フレームにおけるOFDMシンボルを生成する手順であって、コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される、手順と、直交周波数分割多重OFDMフレームをアクセスポイント(AP)に伝送する手順とを行うための命令を含む。OFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンの第1のセットは、データトーン及びパイロットトーンを有し、OFDMシンボルにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は4で割り切れる。
【0026】
オプションで、前述の態様のいずれかにおいて、割り当てられたトーンは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有し、割り当てられたトーンは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明及びその利点のより完全な理解のために、ここで、添付図面と併せて、以下の説明が参照される。
【0028】
【0029】
【
図2A】本明細書で説明される例示的な実施形態に係るデータをエンコードするための例示的なSCMA多重化スキームを示す。
【0030】
【
図2B】いくつかの実施形態に係るOFDMフレームに対する例示的なトーン割り当てを示す。
【0031】
【
図3】いくつかの実施形態に係る、複数のSTAからAPへのグラントフリーアップリンク(UL)伝送のためのSCMAベースのフレームを用いる基本的なオペレーションを示す。
【0032】
【
図4】いくつかの実施形態に係る追加の代替的なSCMAベースのフレームフォーマットを示す。
【0033】
【
図5】いくつかの実施形態に係るセグメントベースの基準信号(RS)に関する例示的技術を示す。
【0034】
【
図6】いくつかの実施形態に係る6個のSTAのブロックへのアダマール符号の実施形態の割り当てを示す。
【0035】
【
図7】いくつかの実施形態に係る、STAにおける例示的な送信器のフローを示す。
【0036】
【
図8】いくつかの実施形態に係る、APにおける例示的な受信器のフローを示す。
【0037】
【
図9】IEEEチャネルD及びフラットフェージングを介した異なるチャネル推定を用いたSCMAのBER性能を示す。
【0038】
【
図10】いくつかの実施形態に係る非直交多元接続(NoMA)無線ネットワーク内のアクセスポイント(AP)によるデータ通信のための方法のフローチャートを示す。
【0039】
【
図11】いくつかの実施形態に係る、非直交多元接続(NoMA)無線ネットワーク内の局(STA)によるデータ通信のための方法のフローチャートを示す。
【0040】
【
図12】実施形態に係る処理システムのブロック図を示す。
【0041】
【0042】
概して、異なる図において対応する番号及び符号は、別の方法で示されない限り、対応する部分を参照されたい。図は、実施形態の関連する態様を明確に例示するために描かれているのであり、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。
【発明を実施するための形態】
【0043】
現在好ましい実施形態の構造、製造及び用途が、以下、詳細に説明される。ただし、本発明は、多様な具体的状況において具現化可能な、多数の適用可能な発明の概念を提供するものであることを理解されたい。説明される具体的な実施形態は、本発明を実施し使用するための具体的手法の例示に過ぎず、本発明の範囲を限定するものではない。
【0044】
本開示の態様は、WLANシステム、例えば、IEEE802.11axネットワークに、NoMA技術、特に、スパース符号多元接続(SCMA)技術をより適切に導入することを可能にする実施形態を提供する。NoMAは、オーバロードを有効にすることにより、ワイヤレス無線アクセスのスペクトル効率を改善する(すなわち、多重化されるユーザデバイスの数をリソースの数よりも大きくすることができる)。NoMAの一例は、スパース符号多元接続(SCMA)である。SCMAにおいて、多次元コードワードを通じて、直交周波数分割多元接続(OFDMA)リソース(又は、任意の他のタイプの直交リソース又はマルチキャリア変調)の複数の周波数トーンリソースにわたって、データが拡散される。コードワードのスパース性は、メッセージパッシングアルゴリズム(MPA)を用いることにより、多重化されたSCMAレイヤのジョイント検出の複雑性を減らすのに役立つ。
【0045】
直交シーケンスの生成は、シーケンスが2の累乗の数値(例えば、4、8及び16・・・)で生成される場合に実行しやすい。そのため、SCMAコードブックは、4トーンおきに適用されるコードワードを用いて設計されることが多い。一方、従来の802.11axヌメロロジーでは、データトーンの数は4で割り切れない。そのため、従来の802.11axヌメロロジーは、SCMA技術を導入することにあまり適していない。本明細書では、新たなヌメロロジーを用いたWLANにおける多元接続のための技術が開示される。より具体的には、本開示の態様は、アクセスポイントが、局により伝送された直交周波数分割多重(OFDM)フレームを受信することを可能にする。OFDMフレームにおいてシンボルを伝送するために割り当てられたトーンは、データトーン及びパイロットトーンを有する。WLANシステム、例えば、IEEE802.11axネットワークにおけるNoMAアクセスのためのSCMA技術に対応するために、OFDMシンボルを伝送するためのデータトーン及びパイロットトーンの総数は4で割り切れる。その際、開示された技術は、従来のシステムと比較して、WLANデバイスのリソース利用効率、レイテンシ低減、信号オーバヘッド低減、及び、性能強化を改善する。
【0046】
図1は、データを通信するための無線ネットワーク100を示す。無線ネットワーク100は、カバレッジエリア101を有するアクセスポイント(AP)110、複数のモバイルデバイス120及びバックホールネットワーク130を含む。AP110は、とりわけ、アップリンク(破線)及び/又はダウンリンク(点線)接続を確立することにより、モバイルデバイス120に無線アクセスを提供できる任意のコンポーネントを有してよい。例えば、AP110は、基地局、進化型基地局(eNB)、フェムトセル、Wi-Fi(登録商標) AP、及び、モバイルデバイス120に無線アクセスを提供できる他のデバイスであってよい。モバイルデバイス120は、AP110との無線接続を確立できる任意のコンポーネント、例えば、移動局(STA)、ユーザ機器(UE)又は他の無線が可能なデバイスを有してよい。バックホールネットワーク130は、AP110とリモートエンドとの間でデータの交換を可能にする任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合であってよい。いくつかの実施形態において、複数のそのようなネットワークがあってよく、及び/又は、ネットワークは、様々な他の無線デバイス、例えば、リレー、低電力ノードなどを有してよい。
【0047】
図2Aは、データをエンコードするための例示的なSCMA多重化スキーム200を示す。
図2Aに示されるように、SCMA多重化スキーム200は、複数のコードブック、例えば、コードブック210、コードブック220、コードブック230、コードブック240、コードブック250及びコードブック260を利用してよい。複数のコードブックの各コードブックは、異なる多重化されたレイヤに割り当てられる。各コードブックは、複数の多次元コードワードを含む。より具体的には、コードブック210は、コードワード211~214を含み、コードブック220は、コードワード221~224を含み、コードブック230は、コードワード231~234を含み、コードブック240は、コードワード241~244を含み、コードブック250は、コードワード251~254を含み、コードブック260は、コードワード261~264を含む。
【0048】
それぞれのコードブックの各コードワードは、異なるデータ、例えば、バイナリ値にマッピングされてよい。図示される例として、コードワード211、221、231、241、251及び261は、バイナリ値「00」にマッピングされ、コードワード212、222、232、242、252及び262は、バイナリ値「01」にマッピングされ、コードワード213、223、233、243、253及び263は、バイナリ値「10」にマッピングされ、コードワード214、224、234、244、254及び264は、バイナリ値「11」にマッピングされる。
図2A及び
図2Bにおけるコードブックは4つのコードワードを有するようにそれぞれ描かれているが、一般に、SCMAコードブックは任意の数のコードワードを有してよいことに留意されたい。例として、SCMAコードブックは、8個のコードワード(例えば、バイナリ値「000」...「111」にマッピングされる)、16個のコードワード(例えば、バイナリ値「0000」...「1111」にマッピングされる)、又は、それ以上の数のコードワードを有してよい。
【0049】
図2Aに示されるように、異なるコードワードは、多重化されたレイヤを介して伝送されるバイナリデータに依存して、様々なコードブック210、220、230、240、250及び260から選択される。この例において、第1の多重化されたレイヤを介してバイナリ値「11」が伝送されるので、コードブック210からは、コードワード214が選択され、第2の多重化されたレイヤを介してバイナリ値「01」が伝送されるので、コードブック220からは、コードワード222が選択され、第3の多重化されたレイヤを介してバイナリ値「10」が伝送されるので、コードブック230からは、コードワード233が選択され、第4の多重化されたレイヤを介してバイナリ値「01」が伝送されるので、コードブック240からは、コードワード242が選択され、第5の多重化されたレイヤを介してバイナリ値「01」が伝送されるので、コードブック250からは、コードワード252が選択され、第6の多重化されたレイヤを介してバイナリ値「11」が伝送されるので、コードブック260からは、コードワード264が選択される。次に、コードワード214、222、233、242、252及び264は、一緒に多重化されて、ネットワークの共有リソースを介して伝送される多重化されたデータストリーム280を形成してよい。レイヤの組み合わせは、伝送デバイスにおいて(DLの場合)、又は、エアを介して(ULの場合)のいずれか、又は、両方(DL CoMPの場合)で生じ得る。特に、コードワード214、222、233、242、252及び264は、スパースコードワードであり、したがって、低複雑性アルゴリズム、例えば、メッセージパッシングアルゴリズム(MPA)を用いて、多重化されたデータストリーム280の受信の際に識別され得る。
【0050】
要約すると、SCMA多重化は、強化されたスペクトル効果、より低いレイテンシ及びより低いシグナリングオーバヘッドなどでの非直交多元接続を有効にする。SCMA波形はまた、複数のユーザデバイスに対するデータが、全体的なデータレート及び接続性を増加させるために組み合わせられるオーバロードをサポートする。SCMAコードワードに存在するスパース性は、検出の複雑性を制限する。多次元コードワードは、ロバストなリンクアダプテーションのために拡散すると共に、利得及びより良いスペクトル効率をシェーピングすること可能にする。
【0051】
現在のWLANシステムにおいて、SCMA技術を採用するには、技術的課題がある。シングルユーザ物理レイヤコンバージェンスプロトコル(SU-PPDU)に関する現在のIEEE11ax 20MHzのペイロード部分のOFDMヌメロロジーは、234個のデータトーン、8個のパイロットトーン、3つの直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンである。234個のデータトーンは4で割り切れない。しかしながら、SCMAコードブックは、より簡単な直交シーケンスの生成のために、4トーンおきに適用されるコードワードを用いて設計されることが多い。この技術的な課題を解決し、SCMAコードブック設計により適切に対応するために、本開示の実施形態は、データトーンの数が4で割り切れるような、新たなOFDMヌメロロジーを提供する。さらに、チャネル推定のために、データトーン及びパイロットトーンが必要とされるので、データトーン及びパイロットトーンの総数も4で割り切れる。いくつかの実施形態において、新たなヌメロロジーに基づいたOFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンは、
図2Bに示されるように、232個のデータトーン、8個のパイロットトーン、5個のDCトーン、及び、11個のエッジトーンを含む256個のトーンを有する。
図2Bは、OFDMシンボルを伝送するための限定されることがない例示的なトーン割り当て292を示す。トーン割り当て292において、合計240個のデータトーン及びパイロットトーン(ブロック294)があり得る。いくつかの実施形態において、240個のトーンは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを含む。トーン割り当て292には、5個のDCトーン(ブロック296)及び11個のエッジトーン(ブロック298)もある。本質的には、従来の(例えば、IEEE802.11ax)ヌメロロジーにおけるOFDMフレームと比較して、WLANシステムにおいて、NoMA(例えば、SCMA)技術により適切に対応するために、SCMAベースのOFDMフレームに対するヌメロロジーの新たな設計では、データトーンの数は2つ減って232個であり、DCトーンの数は2つ増えて5個である。
図2Bは、トーン割り当てについての非制限的な例を提供する。他のトーン割り当て、例えば、データトーン及びパイロットトーンの総数が、2の累乗(例えば、8及び16・・・)で割り切れるものが利用されてもよい。
【0052】
図3は、いくつかの実施形態に係る、複数のSTAからAPへのグラントフリーアップリンク(UL)伝送のためのSCMAベースのフレームを用いる基本的なオペレーションを示す。
図3に示されるように、AP310がグラントフリーULアクセスのためのトリガフレームを送信した後に、AP310によりサービス提供されるSTAが、グラントフリーリソースを用いてSCMAベースのフレームを伝送し得ることを示す。
図3に示されるように、STA1は、フレーム302をAP310に伝送してよく、STA2は、フレーム304をAP310に伝送してよく、・・・、STA Nは、フレーム306をAP310に伝送してよい。説明目的のために、
図3は、3つのSTAからの3つのフレーム302、304及び306を示す。任意の数のSTAがサポートされてよい。
【0053】
各STAは、媒体を保護するために、同一のレガシショートトレーニングフィールド(LSTF)、レガシロングトレーニングフィールド(LLTF)、及び、レガシ信号フィールド(LSIG)を伝送する。各STAは、独自の異なる非常に高いスループット(EHT)ショートトレーニングフィールド(EHT STF)、EHTチャネル推定信号(EHT-CES)及びデータフィールドを伝送してよい。EHT-STFの目的は、たとえ、初期の自動利得制御(AGC)がLSTFを用いて完了していたとしても、AP310側において、各フレームのAGCを再調整することである。AGC再調整が不要な場合、EHT-STFをフレームフォーマットから省略できる。すなわち、この場合、SCMAベースのフレームは、LSTFで始まり、LLTF、LSIG、EHT-CES及びデータフィールドが続く。本開示は、AP310と各STAとの間のチャネル推定のために用いられ得るEHT-CES設計に着目する。EHT-CESは、チャネル推定のためのOFDMシンボルを有してよい。
【0054】
図4は、いくつかの実施形態に係る、他の代替的なSCMAベースのフレームフォーマットを示す。
図4では、フレーム402及び404にとって、AGC再調整のためのEHT-STFは必要でなくてよい。フレーム402に関して、EHT SIGフィールド(EHT-SIG
i)は、i番目の局STA
iのための制御シグナリング、例えば、基本サービスセット(BSS)カラー、伝送機会(TXOP)、巡回冗長検査(CRC)、テールなどを搬送する。制御信号情報は、CRC及びテールビットを制御シグナリングに含める必要がないように、データフィールドのメディアアクセス制御(MAC)ヘッダにおいて搬送される。この場合、パケットの末尾にあるフレームチェックシーケンス(FCS)により、CRCをチェックできる。フレーム404に関しては、EHT-SIGが省略され得る。
【0055】
図3及び
図4のフレームは、i番目の局STAiのEHT-CESを表すEHT-CES
iを含む。同様に、EHT-CES
iは、STAiの固有の識別子であり得る。それは、STAiのEHT-CES
iが、固有であり、別のSTAに対するEHT-CESとは異なり得ることを意味する。さらに、EHT-CESは、チャネル推定のためのOFDMシンボルを有してよい。より具体的には、EHT-CESのOFDMシンボルを伝送するためのデータトーン及びパイロットトーンは、チャネル推定のための基準信号(RS)に必要とされ得る。いくつかの実施形態において、チャネル推定は、240個のトーン(例えば、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーン)により伝送されるRSを必要とし、開示された技術は、OFDMシンボルを伝送するためのこれら240個のトーンを15個のブロックにセグメント化してよく、各ブロックは、16個のトーンを含む。さらに、1つのSTAに対する各ブロックは、APによりサービス提供される他のSTAの対応するブロックに対して直交する必要がある。例えば、STA1、STA2、STA3、STA4、STA5及びSTA6のそれぞれに対する第1のブロックは、互いに直交する必要がある。
図5は、いくつかの実施形態に係るセグメントベースの基準信号(RS)に関する例示的技術を示す。
【0056】
図5は、APにアクセスする6個の局、STA1~STA6を示す。GF同時UL伝送のためのSTAの数は6である。
図5における6個のSTAは、単に説明目的のためである。16トーン長さのシーケンスを用いた16個の直交シーケンスがあるので、セグメントベースのRSに関する開示されるセグメンテーション技術に基づいて、最大で16個のSTAの任意の数のSTAがサポートされてよい。なお、シーケンスの長さは可変であってよい。例えば、直交シーケンスを生成するために、8トーン長さのシーケンスが用いられる場合、最大で8個のSTAが設計上サポートされ得る。しかしながら、この場合、240トーンOFDMシンボルあたり、30個のセグメンテーションがあり得る。各STAは、SCMAベースのフレーム、例えば、
図3及び
図4に関して説明されるフレームにおいて、その240個のトーン(例えば、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーン)を用いてEHT-CESを伝送する。RSを伝送するための240トーンシーケンスは、各ブロックにおいて16個のトーンを有する15個のブロックにセグメント化される。
図5において、各ブロックは、
【数1】
により表され、iは、STAインデックスを表し、kは、ブロックインデックスを表す。例えば、STA1に対するRSは、15個のブロック
【数2】
にセグメント化され、
【数3】
は、第1のブロックであり、
【数4】
STA1に対するRSの最後のブロックである。同様に、STA2に対するRSは、15個のブロック、
【数5】
にセグメント化され、STA3に対するRSは、15個のブロック
【数6】
にセグメント化され、STA4に対するRSは、15個のブロック
【数7】
にセグメント化され、STA5に対するRSは、15個のブロック
【数8】
にセグメント化され、STA6に対するRSは、15個のブロック
【数9】
にセグメント化される。ここで、STAに対する各ブロックは、別のSTAの対応する位置におけるブロック(すなわち、同じブロックインデックス)に対して直交する必要がある。すなわち、
【数10】
であり、これは、STAiに対するk番目のブロック、及び、STAjに対するk番目のブロックは、互いに直交することを意味する。
【0057】
STAに対するRSは、STAに対するEHT-CESもSTAに対する固有の識別子として機能する場合に固有である必要があり得る。
図5に関するいくつかの実施形態において、それは、
STA1に対する
【数11】
と、STA2に対する
【数12】
と、STA3に対する
【数13】
と、STA4に対する
【数14】
と、STA5に対する
【数15】
と、STA6に対する
【数16】
とは、固有であり、互いに異なることを意味する。
【0058】
k番目のブロック(Y
k)に対する受信された信号は、以下の数式として表現され得る。
【数17】
【0059】
ここで、h
iは、APとSTA
iとの間のチャネルであり、
【数18】
は、STA
iのk番目のブロックに対するブロックシーケンスである。次に、チャネルh
iは、以下の数式に基づいて、すべての
【数19】
を取得することにより取得されてよい。Nは、伝送したSTAの数である。
【数20】
【0060】
いくつかの実施形態において、240個のトーン上で伝送されるRSを生成するために、アダマール符号が用いられてよい。16シーケンスを用いるアダマール符号化技術は、16個の直交アダマール符号:H
1、H
2、...及びH
16を生成し得る。
図6は、6個のSTAのブロックへのアダマール符号の実施形態の割り当てを示す。
図6における6個のSTAは、説明目的のためである。本明細書で開示される技術に基づいて、最大で16個の任意の数のSTAがサポートされてよい。
図6が示すように、最初の15個のアダマール符号(H
1~H
15)が、STA1のRS602の15個のブロックに割り当てられてよい。STA2に関して、16番目のアダマール符号(H
16)が、最初のブロックに割り当てられ、最初の14個のアダマール符号(H
1~H
14)が後に続き、RS604を形成してよい。STA3に関して、15番目及び16番目のアダマール符号(H
15~H
16)が、最初の2つのブロックに割り当てられ、最初の13個のアダマール符号(H
1~H
13)が後に続き、RS606を形成してよい。STA4に関して、14番目から16番目のアダマール符号(H
14~H
16)が、最初の3つのブロックに割り当てられ、最初の12個のアダマール符号(H
1~H
12)が後に続き、RS608を形成してよい。STA5に関して、13番目から16番目のアダマール符号(H
13~H
16)が、最初の4つのブロックに割り当てられ、最初の11個のアダマール符号(H
1~H
11)が後に続き、RS610を形成してよい。STA6に関して、12番目から16番目のアダマール符号(H
12~H
16)が、最初の5個のブロックに割り当てられ、最初の10個のアダマール符号(H
1~H
10)が後に続き、RS612を形成してよい。
【0061】
その際、
図6におけるアダマール符号の実施形態の割り当ては、RS602、604、606、608、610及び612のそれぞれが固有であり、かつ、互いに異なることを可能にする。さらに、STAに対するブロックは、別のSTAに対応する位置における同じブロックインデックスを有するブロックに対して直交する。例えば、STA1~STA6のそれぞれに対する最初のブロックは、それぞれ、H
1、H
16、H
15、H
14、H
13及びH
12であり、H
1、H
16、H
15、H
14、H
13及びH
12のそれぞれは、互いに直交する。このように、各ブロックに対する各STAの固有のチャネル推定を実現できる。各サブキャリアに対するチャネルパラメータを取得するために、例えば、ウィーナーフィルタリング又は補完などの追加の平滑化処理が、上記のように推定されるチャネルに必要とされ得る。
【0062】
図7は、いくつかの実施形態に係る、STAにおける例示的な送信器のフローを示す。ブロック702において、STAにより伝送されるデータビットが、エンコードされたデータビットを生成する順方向誤り訂正(FEC)エンコーダに提供される。FECエンコーダは、例えば、従来のエンコーダ、ターボエンコーダ、又は、低密度パリティ検査(LDPC)エンコーダを用いて実装されてよい。ブロック704において、インタリーバは、エンコードされたデータビットを再編成して、周波数ダイバーシチのために、インタリーブされたデータビットを生成する。ブロック706において、インタリーブされたデータビットは、SCMAコードワードを生成するSCMAポイントマッパに提供される。ブロック708において、逆離散フーリエ変換(IDFT)ユニットは、時間領域におけるSCMAコードワードを周波数領域におけるエンコードされたデータシンボルに変換する。ブロック712において、ガードインターバルがエンコードされたデータシンボルに挿入され、ウィンドウ化が、各シンボルの端部を平滑化してスペクトル減衰を大きくすることに適用される。ブロック714において、シンボルは、伝送のためにアナログ無線周波数(RF)信号に変換される。代替的に、ブロック712におけるガードインターバル(GI)の挿入及びウィンドウ化の前に、ブロック710において、巡回シフトダイバーシチ(CSD)が適用されてよい。
【0063】
図8は、いくつかの実施形態に係る、APにおける例示的な受信器のフローを示す。ブロック802において、受信器は、複数の局(例えば、STA1~STAn)により伝送されたデータを含むRF信号を受信する。ブロック804において、受信器は、GIを取り除き、離散フーリエ変換(DFT)を適用して、チャネル推定を実行する。ブロック806において、受信器は、対数尤度比(LLR)計算を実行する。LLR計算の詳細が以下で説明される。LLR計算の結果に基づいて、各STAから伝送されたデータが別個に処理される。ブロック808-1において、STA1からのデータがデインタリーブされる。ブロック810-1において、STA1からのデインタリーブされたデータは、STA1からのデータビットを生成するFECデコーダによりデコードされる。同様に、ブロック808-nにおいて、STA Nからのデータがデインタリーブされる。ブロック810-nにおいて、STA Nからのデインタリーブされたデータは、STA Nからのデータビットを生成するFECデコーダによりデコードされる。
【0064】
ブロック806におけるLLR計算は、SCMAパケットに対する最尤(ML)ベースのLLR計算であってよい。各STAの各トーンに対するLLRは、複数の指数関数にわたる和の対数を取ることにより取得される。そのため、指数関数の和は、以下のように与えることができる指数関数の最大指数値(Max-Log近似値)を見つけることにより近似され得る。
【数21】
【0065】
ここで、
【数22】
は、受信された信号が対応する4トーンブロックにわたるベクトルyである場合の対応するSTA及び対応する4トーンブロックのq番目のビットに対するLLRである。
【数23】
は、対応する4トーンブロックの各トーンに対するチャネル行列である。チャネル行列の成分は、APとすべての6個のSTAとの間のチャネルパラメータである。
【数24】
は、4トーンブロックの各トーンである。
【数25】
は、4トーンブロックである。
【数26】
は、コードブックである。
【0066】
Max-Log近似値により、LLR計算に関する上記の式は、以下のとおり近似され得る。
【数27】
【0067】
受信された信号(y)と各STAのコードブックとの間のユークリッド距離が計算されてよい。対応するビットは、受信された信号(y)と、すべての他のSTAのコードブックとの間のユークリッド距離を有する1又は0であり、すべての4トーンブロックにわたって繰り返され、互いに加えられる。コードブックと4トーンブロックとのすべての組み合わせを用いた最小のユークリッド距離は、対応するビットごとに、かつ、STAごとに、ビット1又は0の確率として選択される。ビット0の対数尤度によりビット1の対数尤度を減算することにより、各コードワードの各ビットに対する各STAのLLRが計算され得る。
【0068】
図9は、IEEEチャネルD及びフラットフェージングを介した異なるチャネル推定を用いたSCMAのBER性能を示す。検出アルゴリズムは、上記で説明したようなMLベースのLLR計算に基づいており、チャネル推定のためのRSは、セグメントベースのRS設計技術、例えば、
図5に関して説明したものに従って設計される。
【0069】
コードブック設計は、当該技術分野で知られるSCMAコードブック設計に従ってよい。一例では、6個のSTAに対して、4トーンプロジェクションにわたって8ポイントを有するコードブックが用いられる。すなわち、コンスタレーション(変調)シンボルとして扱われ得る8個の異なるポイントシンボルがあるが、それらは、拡散を提供するOFDM伝送のために、4個のトーンにマッピングされ得る。そのようなコードの6個の異なるセットがあり得る。
【0070】
図10は、いくつかの実施形態に係る、非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワーク内のアクセスポイント(AP)によるデータ通信のための方法1000のフローチャートを示す。NoMA無線ネットワークは、WLANであってよい。方法1000は、AP、例えば、
図1におけるAP110の受信器により実施又は実行されてよい。方法1000はまた、APの1又は複数のプロセッサにより実行されるソフトウェアのルーチン、サブルーチン、又は、モジュールにより実施又は実行されてよい。方法1000を実施又は実行するためのソフトウェアの符号化は、本開示を考慮して十分に当業者の範囲内にある。方法は、追加の工程、又は、図示され、説明されるものより少ない工程を含んでよく、異なる順番で実施又は実行されてよい。APの1又は複数のプロセッサにより実行可能なソフトウェアのコンピュータ可読コード又は命令は、例えば、APおメモリのような非一時的なコンピュータ可読媒体に格納されてよい。
【0071】
方法1000は、工程1002において開始し、ここでは、APは、局(STA)から直交周波数分割多重(OFDM)フレームを受信する。OFDMフレームにおいてOFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンの第1のセットは、データトーン及びパイロットトーンを有する。OFDMシンボルにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は4で割り切れる。いくつかの実施形態において、OFDMシンボルにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は16で割り切れる。いくつかの実施形態において、割り当てられたトーンの第1のセットは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有してよい。割り当てられたトーンは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有してよい。OFDMフレームは、APとSTAとの間のチャネル推定のための、OFDMシンボルを含む非常に高いスループット(EHT)チャネル推定信号(EHT CES)を有してよい。OFDMフレームは、さらに、データフィールドと、非常に高いスループット(EHT)ショートトレーニングフィールド(EHT STF)又はEHT SIGフィールド(ETH SIG)のうちの一方とを有してよい。
【0072】
OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第1のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有してよい。第1の割り当てられたトーンのデータトーン及びパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために複数のブロックにセグメント化されてよい。
【0073】
工程1004において、APは、コードブックを用いてOFDMシンボルをデコードする。コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される。
【0074】
APは、第2のOFDMフレームを第2のSTAから受信してよい。第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有してよい。割り当てられたトーンの第2のセットは、APと第2のSTAとの間のチャネル推定のために第2の複数のブロックにセグメント化されてよい。第1のRSを伝送するための複数のブロックの各ブロックは、第2のRSを伝送するための第2の複数のブロックの対応するブロックに対して直交してよい。
【0075】
いくつかの実施形態において、OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有してよい。割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために15のブロックのセットにセグメント化されてよい。APは、第2のOFDMフレームを受信してよい。第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有してよい。割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APと第2のSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックの第2のセットにセグメント化されてよい。第1のRSを伝送するための15個のブロックのセット、及び第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの各ブロックにおけるトーンの数は16に等しくてよい。第1のRSを伝送するための15個のブロックの各ブロックは、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの対応するブロックに対して直交してよい。第1のRSは、第2のRSとは異なっていてよい。
【0076】
一実施形態において、第1のRSを伝送するための15個のブロックのセット、及び、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの各ブロックは、16個の直交アダマール符号のセットのうちのアダマール符号を有してよい。
【0077】
図11は、いくつかの実施形態に係る、非直交多元接続(NoMA)をサポートする無線ネットワーク内の局(STA)によるデータ通信のための方法1100のフローチャートを示す。NoMA無線ネットワークは、WLANであってよい。方法1100は、STA、例えば、
図1におけるSTA120の送信器により実施又は実行されてよい。方法1100はまた、STAの1又は複数のプロセッサにより実行されるソフトウェアのルーチン、サブルーチン、又は、モジュールにより実施又は実行されてよい。方法1100を実施又は実行するためのソフトウェアの符号化は、本開示を考慮して十分に当業者の範囲内にある。方法は、追加の工程、又は、図示され、説明されるものより少ない工程を含んでよく、異なる順番で実施又は実行されてよい。STAの1又は複数のプロセッサにより実行可能なソフトウェアのコンピュータ可読コード又は命令は、例えば、STAのメモリのような非一時的なコンピュータ可読媒体に格納されてよい。
【0078】
方法1100は、工程1102で開始し、ここでは、STAは、コードブックに基づいて、直交周波数分割多重(OFDM)フレームにおけるOFDMシンボルを生成する。コードブックのコードワードは、4トーンおきに、又は、4の倍数トーンおきに適用される。工程1104において、STAは、OFDMフレームをアクセスポイント(AP)に伝送する。OFDMフレームにおいてOFDMシンボルを伝送するために割り当てられたトーンの第1のセットは、データトーン及びパイロットトーンを有してよい。割り当てられたトーンの第1のセットにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は4で割り切れてよい。いくつかの実施形態において、割り当てられたトーンの第1のセットにおけるデータトーン及びパイロットトーンの総数は16で割り切れる。いくつかの実施形態において、割り当てられたトーンの第1のセットは、232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンを有してよい。割り当てられたトーンの第1のセットは、さらに、5個の直流(DC)トーン及び11個のエッジトーンを有してよい。OFDMフレームは、APとSTAとの間のチャネル推定のための、OFDMシンボルを含む非常に高いスループット(EHT)チャネル推定信号(EHT CES)を有してよい。OFDMフレームは、さらに、データフィールドと、EHTショートトレーニングフィールド(EHT-STF)又はEHT SIGフィールド(ETH SIG)のうちの一方とを有してよい。
【0079】
いくつかの実施形態において、STAは、OFDMフレームを信号で伝送してよい。第2のSTAは、第2のOFDMフレームを信号で伝送してよい。
【0080】
OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第1のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有してよい。割り当てられたトーンの第1のセットのデータトーン及びパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために複数のブロックにセグメント化されてよい。第2のOFDMフレームは、第2のOFDMシンボルを有してよい。第2のOFDMフレームにおける第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有してよい。割り当てられたトーンの第2のセットのデータトーン及びパイロットトーンは、APと第2のSTAとの間のチャネル推定のために第2の複数のブロックにセグメント化されてよい。第1のRSを伝送するための複数のブロックの各ブロックは、第2の複数のブロックの対応するブロックに対して直交してよい。第1のRSは、第2のRSとは異なっていてよい。
【0081】
いくつかの実施形態において、OFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第1の基準信号(RS)を有してよい。割り当てられたトーンの第1のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APとSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックのセットにセグメント化されてよい。APは、第2のOFDMフレームを受信してよい。第2のOFDMフレームの第2のOFDMシンボルは、割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンにより伝送される第2のRSを有してよい。割り当てられたトーンの第2のセットの232個のデータトーン及び8個のパイロットトーンは、APと第2のSTAとの間のチャネル推定のために15個のブロックの第2のセットにセグメント化されてよい。第1のRSを伝送するための15個のブロックのセット、及び、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの各ブロックにおけるトーンの数は16に等しくてよい。第1のRSを伝送するための15個のブロックのセットの各ブロックは、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの対応するブロックに対して直交してよい。第1のRSは、第2のRSとは異なっていてよい。
【0082】
一実施形態において、第1のRSを伝送するための15個のブロックのセット、及び、第2のRSを伝送するための15個のブロックの第2のセットの各ブロックは、16個の直交アダマール符号のセットのうちの1つである。
【0083】
図12は、ホストデバイスにインストールされ得る本明細書で説明された方法を実行するための実施形態に係る処理システム1200のブロック図を示す。示されるように、処理システム1200は、プロセッサ1204、メモリ1206及びインタフェース1210-1214を含み、
図12に示されるように配置されて(もされなくても)よい。プロセッサ1204は、計算及び/又は他の処理関連タスクを実行するように構成される任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合であってよく、メモリ1206は、プロセッサ1204により実行されるプログラム及び/又は命令を格納するように構成される任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合であってよい。実施形態において、メモリ1206は、非一時的なコンピュータ可読媒体を含む。インタフェース1210、1212、1214は、処理システム1200が他のデバイス/コンポーネント及び/又はユーザと通信することを可能にする任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合であってよい。例えば、インタフェース1210、1212、1214のうちの1つ又は複数は、プロセッサ1204から、ホストデバイス及び/又はリモートデバイスにインストールされるアプリケーションへのデータ、制御又は管理メッセージを通信するように構成されてよい。別の例として、インタフェース1210、1212、1214のうちの1つ又は複数は、ユーザ又はユーザデバイス(例えば、パーソナルコンピュータ(PC)など)が、処理システム1200とインタラクト/通信することを可能にするように構成されてよい。処理システム1200は、長期ストレージ(例えば、不揮発性メモリなど)のような、
図12には描かれていない追加のコンポーネントを含んでよい。
【0084】
いくつかの実施形態において、処理システム1200は、通信ネットワークにアクセスする、又はさもなければその一部にアクセスするネットワークデバイスに含まれる。一例において、処理システム1200は、無線又は有線通信ネットワークにおけるネットワーク側デバイス、例えば、通信ネットワーク内の基地局、中継局、スケジューラ、コントローラ、ゲートウェイ、ルータ、アプリケーションサーバ又は任意の他のデバイスにある。他の実施形態において、処理システム1200は、無線又は有線通信ネットワークにアクセスするユーザ側デバイス、例えば、移動局(STA)、ユーザ機器(UE)、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレット、ウェアラブル通信デバイス(例えば、スマートウォッチなど)、又は、通信ネットワークにアクセスするように構成される任意の他のデバイスにある。
【0085】
いくつかの実施形態において、インタフェース1210、1212、1214のうちの1つ又は複数は、通信ネットワークを介してシグナリングを伝送及び受信するように構成される送受信機に処理システム1200を接続する。
図13は、通信ネットワークを介してシグナリングを伝送及び受信するように構成される送受信機1300のブロック図を示す。送受信機1300は、ホストデバイスに設置されてよい。示されるように、送受信機1300は、ネットワーク側インタフェース1302、カプラ1304、送信器1306、受信器1308、信号プロセッサ1310及びデバイス側インタフェース1312を有する。ネットワーク側インタフェース1302は、無線又は有線通信ネットワークを介して、シグナリングを伝送又は受信するように構成される任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合を含んでよい。カプラ1304は、ネットワーク側インタフェース1302を介した双方向通信を支援するように構成される任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合を含んでよい。送信器1306は、ベースバンド信号を、ネットワーク側インタフェース1302を介した伝送に適した変調キャリア信号に変換するように構成される任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合(例えば、アップコンバータ、電力増幅器など)を含んでよい。受信器1308は、ネットワーク側インタフェース1302を介して受信したキャリア信号をベースバンド信号に変換するように構成される任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合(例えば、ダウンコンバータ、低雑音増幅器など)を含んでよい。信号プロセッサ1310は、ベースバンド信号を、デバイス側インタフェース1312を介した通信に適したデータ信号に変換し、逆もまた同様に行うように構成された任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合を含んでよい。デバイス側インタフェース1312は、信号プロセッサ1310とホストデバイス内のコンポーネント(例えば、処理システム、ローカルエリアネットワーク(LAN)ポートなど)との間でデータ信号を通信するように構成される任意のコンポーネント、又は、コンポーネントの集合を含んでよい。
【0086】
送受信機1300は、任意のタイプの通信媒体を介してシグナリングを伝送及び受信してよい。いくつかの実施形態において、送受信機1300は、無線媒体を介してシグナリングを伝送及び受信してよい。例えば、送受信機1300は、無線通信プロトコル、例えば、セルラプロトコル(例えば、ロングタームエボリューション(LTE)など)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)プロトコル(例えば、Wi-Fiなど)、又は、任意の他のタイプの無線プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標)、近距離無線通信(NFC)など)に従って通信するように構成される無線送受信機であってよい。
【0087】
そのような実施形態において、ネットワーク側インタフェース1302は、1つ又は複数のアンテナ/放射要素を有する。例えば、ネットワーク側インタフェース1302は、マルチレイヤ通信、例えば、単入力多出力(SIMO)、多入力単出力(MISO)、多入力多出力(MIMO)などのために構成された単一のアンテナ、複数の別個のアンテナ、又は、マルチアンテナアレイを含んでよい。他の実施形態において、送受信機1300は、有線媒体、例えば、ツイストペアケーブル、同軸ケーブル、光ファイバなどを介してシグナリングを伝送及び受信する。特定の処理システム及び/又は送受信機は、示されるコンポーネントのすべて、又は、コンポーネントのサブセットのみを利用してよく、統合のレベルは、デバイスごとに異なっていてよい。
【0088】
本発明は、例示的な実施形態を参照して説明されてきたが、本説明は、限定的な意味で解釈されることを目的としたものではない。説明を参照すると、本発明の例示的な実施形態並びに他の実施形態の様々な修正及び組み合わせが当業者に明らかとなる。したがって、添付の特許請求の範囲は、そのようなあらゆる修正又は実施形態を包含することを目的とする。
【国際調査報告】