IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 山西▲漢▼威激光科技股▲ふん▼有限公司の特許一覧

特表2022-512910ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム
<>
  • 特表-ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム 図1
  • 特表-ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム 図2
  • 特表-ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム 図3
  • 特表-ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム 図4
  • 特表-ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20220131BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20220131BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20220131BHJP
   F21V 9/20 20180101ALI20220131BHJP
   F21V 9/30 20180101ALI20220131BHJP
   F21Y 115/30 20160101ALN20220131BHJP
   F21Y 113/10 20160101ALN20220131BHJP
【FI】
G03B21/14 A
G03B21/00 D
F21S2/00 340
F21V9/20
F21V9/30
F21Y115:30
F21Y113:10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021523985
(86)(22)【出願日】2020-10-10
(85)【翻訳文提出日】2021-04-28
(86)【国際出願番号】 CN2020120176
(87)【国際公開番号】W WO2021068935
(87)【国際公開日】2021-04-15
(31)【優先権主張番号】201910960747.4
(32)【優先日】2019-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521185734
【氏名又は名称】山西▲漢▼威激光科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JINMEI LASERTEC CORP., LTD
【住所又は居所原語表記】No. 3 Workshop, No. 51 Zhengyang Street, Demonstration Zone, Taiyuan, Shanxi 030006, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】特許業務法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 海洋
(72)【発明者】
【氏名】胡 元元
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】郭 晴
【テーマコード(参考)】
2K203
【Fターム(参考)】
2K203FA45
2K203FA54
2K203GA34
2K203GA35
2K203HA28
2K203HA30
2K203HA99
2K203HB22
2K203MA06
(57)【要約】
【課題】ノッチビーム結合によって統合された広色域レーザー光源システムを提供する。
【解決手段】本発明は、ノッチビーム結合によって統合された広色域レーザー光源システムを開示し、青色レーザー光源I1、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ2、緑色レーザー光源3、青色の励起光源5、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、蛍光ユニット7、赤色レーザー光源9を含み、前記青色レーザー光源I1によって放出された光束は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ2、拡散板I4a、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、赤色光ノッチフィルター10、およびレンズ群II11を順次通過し、ライトパイプ12に入射し、前記緑色レーザー光源3から放射された光束は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ(2)、拡散板I4a、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、赤色光ノッチフィルター10及びレンズ群II11を順番に通過してライトパイプ12に入射する。このRGBレーザー光源の結合統合システムは、高効率で超小容量の複数の光源の結合モードを実現し、これは、広色域Rec.2020の要件を満たすことができ、コストパフォーマンスが高く、動作温度の適応範囲が幅広い。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システムであって、青色レーザー光源I(1)、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ(2)、緑色レーザー光源(3)、青色の励起光源(5)、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ(6)、蛍光ユニット(7)、青色の励起光源(9)を含み、
前記青色レーザー光源I(1)から放射された光束は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ(2)、拡散板I(4a)、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ(6)、赤色光ノッチフィルター(10)及びレンズ群II(11)を順番に通過してライトパイプ(12)に入射し、
前記緑色レーザー光源(3)から放射された光束は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ(2)、拡散板I(4a)、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ(6)、赤色光ノッチフィルター(10)及びレンズ群II(11)を順番に通過してライトパイプ(12)に入射し、
前記青色の励起光源(5)から放出される光束は、順次拡散板II(4b)、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ(6)、レンズ群I(8)を通過して蛍光ユニット(7)に入射し、
前記蛍光ユニット(7)から放出される光束は、レンズ群I(8)、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ(6)、赤色光ノッチフィルター(10)及びレンズ群II(11)を順次通過してライトパイプ(12)に入射し、
前記赤色レーザー光源(9)から放出される光束は、順次拡散板III(4c)、赤色光ノッチフィルター(10)及びレンズ群II(11)を順次通過してライトパイプ(12)に入射することを特徴とするノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム。
【請求項2】
前記蛍光ユニット(7)の蛍光材料は、蛍光セラミック、蛍光結晶または蛍光粉末であることを特徴とする請求項1に記載のノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム。
【請求項3】
前記蛍光材料は、青色の励起光源(5)の照射下で532nmを超える色光を生成することを特徴とする請求項2に記載のノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム。
【請求項4】
ビームコンバイナによって透過または反射されたビームはすべて、45°の角度で入射することを特徴とする請求項1に記載のノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム。
【請求項5】
前記赤色光ノッチフィルター(10)の光学特性は、620nm~660nm帯域の光源波長の反射と、400nm~620nmおよび660nm~700nm範囲の2つの光源波長の透過であることを特徴とする請求項1に記載のノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム。
【請求項6】
前記蛍光ユニット(7)は、青色レーザーダイオードと、青色ダイオードの波長と適合した蛍光材料で構成されることを特徴とする請求項1に記載のノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は2019年10月11日に中国特許庁に提出され、出願番号201910960747.4、発明の名称「ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システム」の中国特許出願の優先権を要求し、その内容全体が参照により本出願に組み込まれている。
【0002】
本発明は、レーザー投影の技術分野、特にノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システムに関する。
【背景技術】
【0003】
プロジェクタは、ディスプレイ業界で最も重要な機器の1つとして、誕生以来、教育、商業、エンジニアリング、監視、シミュレーショントレーニング、映画の映写に広く使用されてきた。しかし、現在の世界市場では、プロジェクタに広く使用されているキセノンランプや高圧水銀ランプ等の電球は、寿命が短く、色が薄く、明るさが制限され、使用コストが高く、環境にやさしくない等であるため、制御室や監視室、大規模ビル照明の実シーンなどの新しい業界の、24時間年中無休の連続作業のニーズに対応できず、時代に追いつくのは難しい。赤、緑、青(RGB)のレーザー投影ディスプレイ技術は、客観的な世界の豊かで鮮やかな色を最も真に再現し、より衝撃的な表現力を提供し、高輝度、超長寿命、低使用コスト、および緑で環境に優しい等の特性を備え、ディスプレイ業界で究極のディスプレイ技術として知られている。
【0004】
プロジェクションディスプレイの高解像度、広い色域は、高品質の画質の業界の追求であり、解像度は1080pから2kにアップグレードされ、さらに4kにアップグレードされ、色域はRec709からDCI-P3に拡張された。4K高解像度ディスプレイの下で、必要に応じてRec.2020の色域が出現し、これは、ディスプレイの究極の色と完璧な表現力を発揮するための業界の新しい要件である。
【0005】
しかしながら、現在、国内外の市場で商品化できる(低価格、長寿命、広い動作温度範囲)緑色半導体レーザーダイオードは、520nmと525nmの波長しかなく、これら2つのレーザー波長のどちらも色域Rec.2020をカバーできず、図3に示すように、Rec.2020をカバーするには、532nmレーザーを使用する必要があり、現在、532nm緑色レーザーを生成できるのは固体レーザーのみであるが、このレーザーの価格は非常に高く、発光安定性は動作温度の影響を大きく受け、投影業界での商用利用が難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記を考慮して、本発明は、ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システムを提供し、統合半導体RGBレーザーダイオードとレーザー蛍光ユニットと組み合わせた赤色光ノッチフィルターを使用した新しい光学光路であり、ノッチビーム結合により、広色域を備えたレーザー密充填統合光源システムを実現することが提供され、従来の半導体RGBレーザーダイオード結合統合光源が色域Rec.2020を満たさないという技術的課題を効果的に解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は以下の解決手段を提供する。
【0008】
ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システムであって、青色レーザー光源I、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ、緑色レーザー光源、青色の励起光源、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ、蛍光ユニット、赤色レーザー光源を含み、
前記青色レーザー光源Iから放射された光束は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ、拡散板I、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ、赤色光ノッチフィルター及びレンズ群IIを順番に通過してライトパイプに入射し、
前記緑色レーザー光源から放射された光束は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ、拡散板I、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ、赤色光ノッチフィルター及びレンズ群IIを順番に通過してライトパイプに入射し、
前記青色の励起光源から放出される光束は、順次拡散板II、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ、レンズ群Iを通過して蛍光ユニットに入射し、
前記蛍光ユニットから放出される光束は、レンズ群I、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ、赤色光ノッチフィルター及びレンズ群IIを順次通過してライトパイプに入射し、
前記赤色レーザー光源から放出される光束は、順次拡散板III、赤色光ノッチフィルター及びレンズ群IIを順次通過してライトパイプに入射し、
任意選択で、前記蛍光ユニット上の蛍光材料は、蛍光セラミック、蛍光結晶または蛍光粉末である。
【0009】
任意選択で、前記蛍光材料は、青色の励起光源の照射下で532nmを超える色光を生成する。
【0010】
任意選択で、ビームコンバイナによって透過または反射された光束はすべて、45°の角度で入射する。
【0011】
任意選択で、前記赤色光トラップフィルタの光学特性は、620nm~660nm帯域の光源波長が反射し、光波長が400nm~620nm、660nm~700nmの2つの光源波長が透過することである。
【0012】
任意選択で、前記蛍光ユニットは、青色レーザーダイオードと、青色ダイオードの波長に適合された蛍光材料とで構成される。
【発明の効果】
【0013】
本発明によって提供される特定の実施例によれば、本発明は、以下の技術的効果を開示する。
【0014】
従来技術で製造されたレーザー光源は、赤、緑、青の半導体レーザーダイオードで製造されたレーザー光源であり、広色域Rec.2020の要件を満たすことができず、1つは本発明の解決手段により、レーザー光源の色域は、広色域Rec.2020の要件を満たすことができる。2つは固体レーザーの使用により、この実装方法は、広色域Rec.2020の要件にも対応できるが、非常に高価でかさばると同時に、レーザー光源は安定した動作のために厳しい環境温度などの条件を必要とし、投影業界での商用利用が難しく、レーザーディスプレイ技術の普及と使用が妨げられている。本発明の実施により、小型、高エネルギー効率、緩い作業環境要件を備え、広色域Rec.2020の要件を満たすことができ、同時に高コストパフォーマンスを備えた広色域レーザー光源、大量生産と商業化を完全に満たす生産が可能である。
【0015】
本発明の設計は合理的であり、このRGBレーザー光源の結合統合システムは、複数の光源の高効率で超小型の結合モードを実現し、これは、広色域Rec.2020の要件を満たすことができ、コストパフォーマンスが高く、使用温度適応範囲が幅広く、優れた実用価値を持っている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例または従来技術の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、実施例で使用する必要のある図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の説明の図面は、本発明のいくつかの実施例にすぎない。当業者にとって、他の図面は、創造的な作業なしにこれらの図面に基づいて得ることができる。
【0017】
図1図1は、本発明のレーザー光源システムの模式図を示している。
図2図2は、本発明のレーザー光源システムによって使用される有効な蛍光スペクトルを示している。
図3図3は、さまざまな色域での色域曲線を示している。
図4図4は、ノッチフィルターのスペクトル曲線を示している。
図5図5は、2つの色座標の光源を混合した後のREC2020の要件を満たす新しい色座標の模式図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下は、本発明の実施例における添付の図面を参照して、本発明の実施例における技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。明らかに、記載された実施例は、すべての実施例ではなく、本発明の実施例の一部にすぎない。本発明の実施例に基づいて、創造的な作業なしに当業者によって得られる他のすべての実施例は、本発明の保護範囲に含まれるものとする。
【0019】
本発明は、従来の半導体RGBレーザーダイオード結合統合光源が色域Rec.2020を満たさないという技術的課題を効果的に解決するために、ノッチビーム結合によって統合された広色域レーザー光源システムを提供することを目的とする。
【0020】
本発明の上記目的、特徴及び利点をより顕著で分かりやすくするために、以下に図面及び発明を実施するための形態を参照しながら本発明をさらに詳しく説明する。
【0021】
図1は、本発明のレーザー光源システムの模式図を示している。図1に示すように、ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システムであって、青色レーザー光源I1、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ2、青色レーザー光源3、青色の励起光源5、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、蛍光ユニット7、RGBレーザー光源7、赤色レーザー光源9等を含む。
【0022】
青色レーザー光源I1から放射された光束は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ2、拡散板I4a、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、赤色光ノッチフィルター10、及びレンズ群II11を順番に通過してライトパイプ12に入射し、緑色レーザー光源3から放射された光束は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ2、拡散板I4a、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、赤色光ノッチフィルター10及びレンズ群II11を順番に通過してライトパイプ12に入射する。すると青色レーザー光源I1と緑色レーザー光源3は、緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ2を介して結合される。青色レーザー光源I1と緑色レーザー光源3は結合された後に拡散板I4aを透過し、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、赤色光ノッチフィルター10を通過し、最後にレンズ群II11を通過し、ライトパイプ12に結合する。
【0023】
青色の励起光源5から放出される光束は、順次拡散板II4b、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、レンズ群I8を通過して蛍光ユニット7に入射する。すると青色の励起光源5は、拡散板II4bを透過し、赤色光を反射して青緑色光を透過するコンバイナ6、レンズ群I8を通過して蛍光ユニット7の?光材料に入射し、蛍光材料は、蛍光セラミック、蛍光結晶または蛍光粉末であり得る。蛍光材料は、20Hzから120Hzで回転する蛍光ホイールを使用して光路に埋め込むことができまたは回転する必要のない蛍光結晶または蛍光セラミックを使用して光路に埋め込むことができる。
【0024】
蛍光ユニット7から放出される光束は、レンズ群I8、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6、赤色光ノッチフィルター10及びレンズ群II11を順次通過してライトパイプ12に入射する。青色の励起光源5の照射下で蛍光材料によって生成された532nmを超える色光は、レンズ群I8によって収集され、次いで、赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ6に入り、青色レーザー光源1と緑色レーザー光源3との光源波長ビームを結合する。
【0025】
赤色レーザー光源9から放出される光束は、順次拡散板III4c、赤色光ノッチフィルター10及びレンズ群II11を順次通過してライトパイプ12に入射する。すると赤色レーザー光源9は、拡散板III4cを透過し、赤色光ノッチフィルター10を通過して青色レーザー光源I1、緑色レーザー光源3及び蛍光材料によって生成された蛍光励起光源と多波長光源ビームを結合し、赤色光ノッチフィルター10によって合成されたレーザー光源は、レンズ群II11を介して収集されライトパイプ12に結合される。
【0026】
半導体レーザーダイオードが色域Rec.2020の要件を満たすことを可能にするために、本発明の実施例は、ノッチビーム結合によってRGB半導体レーザーダイオードを統合する新しい結合統合手段を提供し、レーザー蛍光ユニット(>532nm)を図2に示し、図の曲線スペクトルは蛍光粉末励起スペクトルであり、ここで、網掛け部分は、ノッチビーム結合により統合された広色域レーザー光源システムで使用される有効スペクトルであり、Rec.2020の広色域の要件を満たすと同時に、コストパフォーマンスが高く、動作温度の適応範囲が広いため、大量生産と商品化のニーズを完全に満たす。
【0027】
具体的な実装は、赤色光ノッチフィルターが図4に示す光学特性を有し、具体的には620nm~660nm帯域の光源波長反射、光波長が400nm~620nm及び660nm~700nmで2つの光源波長透過である。
【0028】
ビームコンバイナによって透過または反射されたビームはすべて、45°の角度で入射する。半導体RGBレーザーダイオード光源の波長は、それぞれ448nm、465nm、520nm、525nm、638nm、642nmである。レーザー蛍光ユニットは、青色レーザーダイオードと、青色ダイオードの波長に適合した蛍光材料で構成でき、532nmを超える色光を励起する。図1に示す新しい光学光路を使用して多波長結合を実施し、密堆積統合を完了し、Rec.2020の広色域を持つレーザー統合光源を実現でき、それによって広色域、高輝度、小型、安定した性能を有するレーザー光源システムを実現する。
【0029】
例として緑を取り上げる。REC2020に必要な色域の緑の頂点座標は(0.17、0.797)であるが、緑の半導体レーザーの現在の色座標は(0.114、0.826)であり、この半導体はREC2020の色域要件を満たすことができず、光源を交換するかまたは他の色座標の緑色の光を混合する必要がある。図5に示すように、これら2つの色座標の光源を混合して、REC2020の要件を満たすことができる新しい色座標を形成する。具体的な計算方法は次のとおりである。スペクトルパワー分布に関係なく、任意の色の光を特定の比率で赤、緑、青の光と混合して、視覚で同じ色の光を与えることができ、これは人間の目がさまざまな色を作り出すことができる視覚の基礎である。光源の色度学の配光基本原理によれば、配光光源の色座標G1(x1、y1)、G2(x2、y2)、および配光後の光源の色座標G(x、y)がわかって、次の式で2つの部分の光源の刺激値AとBを計算できる。
A*x1+B*x2=x。
A*y1+B*y2=y。
【0030】
刺激値と見える関数に従って、次のように、比率エネルギーE1とE2をさらに計算する。
E1=A*y1/V(G1)。
E2=B*y2/V(G2)。
【0031】
配光光源G1の比率はE1/(E1+E2)、配光光源G2の比率はE2/(E1+E2)である。
【0032】
本発明によって提供されたノッチビーム結合および統合解決手段は、多光色光源の結合および統合を実現し、広色域を有するレーザー光源統合システムを形成する。波長ビーム結合法とノッチビーム結合法により、光学光路と光学部品の新しい設計手段を提供することにより、半導体RGBレーザーダイオードとレーザー蛍光ユニットを密集して結合および統合し、色域Rec.2020の要件を効果的に満たすことができる。
【0033】
本明細書における各実施例は段階的に説明されており、各実施例が主に説明することはいずれも他の実施例との相違点であり、各実施例間で同一または同様の部分は、互いに参照すればよい。
【0034】
本発明の原理および実施形態を説明するために、本明細書では特定の例を使用する。上記の実施例の説明は、本発明の方法およびコアアイデアを理解するのを助けるためにのみ使用される。同時に、当業者の場合、本発明のアイデアによれば、発明を実施するための形態および適用範囲に変更がある。要約すると、本明細書の内容は、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0035】
図中:1-青色レーザー光源I、2-緑色光を反射して青色光を透過するビームコンバイナ、3-緑色レーザー光源、4a-拡散板I、4b-拡散板II、4c-拡散板III、5-青色の励起光源、6-赤色光を反射して青緑色光を透過するビームコンバイナ、7-蛍光ユニット、8-レンズ群I、9-赤色の励起光源、10-赤色光ノッチフィルター、11-レンズ群II、12-ライトパイプ。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】