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特表2022-512930進行性家族性肝内胆汁鬱滞タイプ2(PFIC2)の治療のためのコドン最適化ABCB11導入遺伝子
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】進行性家族性肝内胆汁鬱滞タイプ2(PFIC2)の治療のためのコドン最適化ABCB11導入遺伝子
(51)【国際特許分類】
   C12N 15/52 20060101AFI20220131BHJP
   C12N 15/864 20060101ALI20220131BHJP
   C12N 7/01 20060101ALI20220131BHJP
   C12N 5/10 20060101ALI20220131BHJP
   A61K 48/00 20060101ALI20220131BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20220131BHJP
   A61K 31/7088 20060101ALI20220131BHJP
   A61K 35/76 20150101ALI20220131BHJP
   A61K 35/12 20150101ALI20220131BHJP
   C07K 14/015 20060101ALN20220131BHJP
【FI】
C12N15/52 Z ZNA
C12N15/864 100Z
C12N7/01
C12N5/10
A61K48/00
A61P1/16
A61K31/7088
A61K35/76
A61K35/12
C07K14/015
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021524228
(86)(22)【出願日】2019-11-06
(85)【翻訳文提出日】2021-07-06
(86)【国際出願番号】 EP2019080341
(87)【国際公開番号】W WO2020094693
(87)【国際公開日】2020-05-14
(31)【優先権主張番号】18306458.3
(32)【優先日】2018-11-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521151360
【氏名又は名称】ヴィヴェ テラピューティクス
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ゴンサレス アセギノラサ,グロリア
(72)【発明者】
【氏名】スメルドゥ,クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】パロモ ディアズ,ラウラ
【テーマコード(参考)】
4B065
4C084
4C086
4C087
4H045
【Fターム(参考)】
4B065AA90X
4B065AA90Y
4B065AA95X
4B065AA95Y
4B065AB01
4B065AC14
4B065BA02
4B065CA23
4B065CA27
4B065CA44
4C084AA13
4C084NA14
4C084ZA75
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086EA16
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA75
4C087AA01
4C087AA02
4C087AA03
4C087BB65
4C087BC83
4C087CA12
4C087NA14
4C087ZA75
4H045AA10
4H045AA20
4H045CA01
4H045DA50
4H045EA20
4H045FA72
4H045FA74
(57)【要約】
本開示は、進行性家族性肝内胆汁鬱滞タイプ2の治療に使用する遺伝子治療ベクターに関する。より具体的には、本発明は、PFIC2の治療のためのBSEPをコードするコドン最適化配列を含むアデノ随伴ウイルスベクターに関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
BSEPをコードする導入遺伝子を含む核酸構築物であって、前記導入遺伝子が配列番号1の配列または配列番号1と少なくとも80%の同一性を有する配列である、核酸構築物。
【請求項2】
さらに、肝臓特異的プロモーター、好ましくはα-1-アンチトリプシンプロモーターまたは胆汁酸塩誘導性プロモーターを含む、請求項1に記載の核酸構築物。
【請求項3】
さらに、5’ITRおよび3’ITR配列、好ましくはアデノ随伴ウイルスの5’ITRおよび3’ITR配列、より好ましくはAAV2血清型由来の5’ITRおよび3’ITR配列を含む、請求項1または2に記載の核酸構築物。
【請求項4】
配列番号3の核酸配列または配列番号3と少なくとも80%の同一性を有する核酸配列の核酸配列を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の核酸構築物。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物を含む発現ベクター。
【請求項6】
上記発現ベクターがウイルスベクター、好ましくはアデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターである、請求項5に記載の発現ベクター。
【請求項7】
ウイルス粒子であって、
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物または請求項5もしくは6に記載の発現ベクターを含む、ウイルス粒子。
【請求項8】
AAV粒子であって、
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物または請求項5もしくは6に記載の発現ベクターを含み、好ましくは、AAV3タイプA、AAV3タイプB、NP40、NP59、NP84、LK03、AAV3-ST、Anc80およびAAV8血清タイプからなる群より選択されるカプシドタンパク質などのアデノ随伴ウイルスのカプシドタンパク質を含む、AAV粒子。
【請求項9】
宿主細胞であって、
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物または請求項5もしくは6に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞、または、
請求項7もしくは8に記載のウイルス粒子で形質導入された、宿主細胞。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物、請求項5もしくは6に記載の発現ベクター、請求項7もしくは8に記載のウイルス粒子、または請求項9に記載の宿主細胞、および
薬学的に受容可能な賦形剤を含む、薬学的組成物。
【請求項11】
それを必要とする対象者における薬剤としてのその使用のための、
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物、請求項5もしくは6に記載の発現ベクター、請求項7もしくは8に記載のウイルス粒子、請求項9に記載の宿主細胞、または請求項10に記載の薬学的組成物。
【請求項12】
それを必要とする対象者における進行性家族性肝内胆汁鬱滞2タイプ(PFIC2)の予防および/または治療のためのその使用のための、
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物、請求項5もしくは6に記載の発現ベクター、請求項7もしくは8に記載のウイルス粒子、請求項9に記載の宿主細胞、または請求項10に記載の薬学的組成物。
【請求項13】
対象者が、新生児、乳児、小児または成人、好ましくは新生児、乳児または小児、より好ましくは新生児または乳児である、それを必要とする対象者における進行性家族性肝内胆汁鬱滞タイプ2(PFIC2)の予防および/または治療のためのその使用のための、
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物、請求項5もしくは6に記載の発現ベクター、請求項7もしくは8に記載のウイルス粒子、請求項9に記載の宿主細胞、または請求項10に記載の薬学的組成物。
【請求項14】
請求項7または8に記載のウイルス粒子の製造方法であって、
a)請求項9に記載の核酸構築物または発現ベクターを含む宿主細胞を培養培地中で培養する工程と、
b)細胞培養上清および/または細胞内からウイルス粒子を採取する工程と、
を含む、方法。
【請求項15】
キットであって、
請求項1~4のいずれか1項に記載の核酸構築物、請求項5もしくは6に記載の発現ベクター、請求項7もしくは8に記載のウイルス粒子、請求項9に記載の宿主細胞、または請求項10に記載の薬学的組成物を1つ以上の容器中に含みを、1つ以上の容器中に含むキットであって、随意的に、さらに、取扱説明書またはパッケージング材料を含む、キット。
【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本開示は、進行性家族性肝内胆汁鬱滞タイプ2の治療に使用する遺伝子治療ベクターに関する。より具体的には、本発明がPFIC2の治療のためのBSEPをコードするコドン最適化配列を含むアデノ随伴ウイルスベクターに関する。
【背景技術】
【0002】
進行性家族性肝内胆汁鬱滞タイプ2(PFIC2)は、分子量約160kDaの1,321アミノ酸蛋白質である胆汁酸トランスポーター(BSEP)を発現する、ABCB11遺伝子の変異と関連する遺伝病である(Kubitz R.ら 2012; Clin Res Hepatol Gas 36(6):536-553)。BSEPは主に肝細胞の細胆管膜に発現し、これらの細胞から胆汁への胆汁酸塩の輸送に関与している(Jacquemin.E.2012Clin Res Hepatol Gas 36 Suppl 1: S26-S35)。PFIC2の徴候および症状は、典型的には肝疾患のみに関連している。PFIC2の患者は、生後数年以内に肝不全へと発展することがしばしばある。さらに、罹患者は肝細胞癌を発症するリスクが高い。PFIC2は、胆汁酸を肝臓に蓄積させ、胆汁酸排出の減少、したがって肝細胞への蓄積を引き起こす(肝内胆汁鬱滞)。細胞の胆汁蓄積は、肝細胞死、血中への胆汁放出、重度のそう痒、門脈圧亢進症への進展、肝不全および肝硬変をもたらし、未治療の患者を最終的には死に至らしめる。PFIC2は希少疾病であり、正確な有病率は不明であるが、推定発症率は出生100,000人あたり1人とされている(Gonzales E.ら 2014.Eur J Hum Genet 22(4))。この疾患は両性に等しく発症し、世界中から報告されている。
【0003】
現在、PFIC2の治療法は存在せず、したがって、満たされていない医療ニーズは非常に高い。ウルソデオキシコール酸(UDCA)療法は一部の患者の症状を改善する可能性があるが、肝移植以外では現在のところPFIC2に対する治癒的治療法はない。(van der Woerd、W.Lら World J Gastroenterol.2017;23(5):763-775)。胆道変更術という形での外科的介入は、患者の転帰を改善する。しかし、感染症などの術後合併症やストーマ袋の問題は患者のQOL(quality of life)に影響を及ぼす一方で、肝硬変や肝癌のリスクは依然として残っている。肝臓移植は有効な治療であるが、そのような複雑な処置に伴う危険性、ならびに状態の再発の可能性を伴う。現在利用可能な治療にもかかわらず、PFIC2患者のQOLと平均余命はまだ限られている。
【0004】
疾患発生の原因となる欠陥遺伝子を修正する遺伝子治療は、多くの疾患に対する有望な治療法である。しかしながら、この技術は依然として研究中である。進行性家族性肝内胆汁鬱滞2(PFIC2)のような肝臓状態を、ABCB11を含む種々の潜在的治療遺伝子を用いて治療するRNA療法は、WO2017/100551においてのみ示唆された。したがって、安定かつ長期の導入遺伝子発現を可能にする遺伝子治療法を開発する必要性が依然として存在する。
【0005】
ここでは、ベクターとしてアデノ随伴ウイルス(AAV)を用いることにより、ABCB11遺伝子のコドン最適化バージョンの肝臓への送達に基づくPFIC2の新しいタイプの治療法について述べる。
【発明の概要】
【0006】
驚くべきことに、本発明者らは、野生型ヒトBSEPコード遺伝子(BSEP)とは対照的に、BSEPコード遺伝子のコドン最適化配列が、インビボで投与された場合、肝細胞の小管膜において特異的に効率的な発現を示したことを見出した。PFIC2症状の大部分を再現するAbcb11-/-ノックアウトマウスにおいて、BSEPをコードするコドンを最適化したcDNAバージョンをコードするAAVの投与は、トランスアミナーゼの有意な減少および胆汁への胆汁酸塩の分泌の回復のような治療効果を達成する。
【0007】
したがって、本開示の第1の態様はBSEPをコードする導入遺伝子を含む核酸構築物に関し、該導入遺伝子は、配列番号1によって表されるか、または配列番号1と少なくとも80%の同一性を有する配列である。
【0008】
特定の実施形態では、前記核酸構築物はさらに、宿主細胞への導入時に導入遺伝子発現を開始するプロモーター、好ましくは肝臓特異的プロモーター、より好ましくはα-1-アンチトリプシンプロモーターまたは胆汁酸塩誘導性プロモーターを含む。
【0009】
特定の実施形態では、前記核酸構築物はさらに、5’ITR(逆方向末端反復配列)および3’ITR配列、好ましくはアデノ随伴ウイルス(AAV)の5’ITRおよび3’ITR配列、特にAAV2血清型由来の5’ITRおよび3’ITR配列を含む。
【0010】
より特定の実施形態では、前記核酸構築物は、配列番号3の核酸配列または配列番号3と少なくとも80%の同一性を有する核酸配列を含むか、またはそれからなる。
【0011】
別の態様では、前記核酸構築物が、発現ベクター、好ましくはウイルスベクター、より好ましくはAAVベクターに含まれる。
【0012】
本開示の別の態様は、本発明の核酸構築物または発現ベクターを含み、好ましくは、AAVタイプ3a、AAVタイプ3b、NP40、NP59、NP84、LK03、AAV3-ST、Anc80およびAAV8血清タイプからなる群より選択されるカプシドタンパク質などのアデノ随伴ウイルスのカプシドタンパク質を含む、ウイルス粒子に関する。
【0013】
本開示の別の態様は、本発明の核酸構築物または発現ベクターを含む宿主細胞、または、本発明のウイルス粒子で形質導入された宿主細胞に関する。
【0014】
本開示の別の態様は、本発明の核酸構築物、発現ベクター、宿主細胞、またはウイルス粒子を、1つ以上の薬学的に受容可能な賦形剤と組み合わせて含む、薬学的組成物に関する。
【0015】
本発明はまた、それを必要とする対象者における進行性家族性肝内胆汁鬱滞タイプ2の予防および/または治療などの薬剤として使用するための、本発明の生成物に関する。特定の実施形態では、対象者が、新生児、乳児、小児または成人、好ましくは新生児、乳児または小児、より好ましくは新生児または小児である。
【0016】
また、本明細書には、
a)上記のような宿主細胞を培養培地中で培養する工程、および、
b)細胞培養上清および/または細胞内からウイルス粒子を採取する工程
を含む、上記のようなウイルス粒子を製造するためのプロセスが開示される。
【0017】
本開示はまた、上述したような、核酸構築物、発現ベクター、宿主細胞、ウイルス粒子、または薬学的組成物を、1つ以上の容器中に含み、随意的に、さらに、取扱説明書またはパッケージング材料を含むキットに関する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実験で使用した、AAVAnc80-wt-hBSEPおよびAAVAnc80-co-hBSEPベクターの図。A1AT Pr.: A1ATプロモーター、ITR:末端逆位反復配列、pA:合成ポリアデニル化配列
図2】hBSEPを発現するAAVプラスミドでトランスフェクションされた細胞の免疫蛍光法検査である。Huh-7およびHepG2細胞をAAV-co-hBSEPおよびpAAV-wt-hBSEPベクターでトランスフェクションし、72時間後に特異的抗hBSEP抗体を用いた免疫蛍光法によって分析した。核をDAPIで染色した。拡大培率:400倍。
図3】Abcb11-/-およびAbcb11+/+マウスにおける、AAVAnc80の肝臓への形質導入。示された遺伝子型を有する雌マウスには、2×1013 vg/kgのAAVAnc80-co-hBSEP、AAVAnc80-wt-hBSEP、または同量の生理食塩水を与えた。1ヶ月後にマウスを屠殺し、AAVウイルスDNA(A)またはhBSEP mRNAレベル(B)を、それぞれqPCRまたはRT-qPCRによって肝臓抽出物中で定量した。ΔCtは、ハウスキーピング遺伝子GAPDHのCt-A1ATプロモーター配列のCt(A)、またはハウスキーピング遺伝子GAPDHのCt-ヒトABCB11コドンを最適化または非コドン最適化遺伝子(B)のCtに相当する。
図4】インビボでのhBSEP発現。4週齢の雌Abcb11-/-マウスに、2×1013 vg/mLのAAVAnc80-co-hBSEPまたはAAVAnc80-wt-hBSEPを投与し、1ヶ月後に免疫組織化学によって発現を分析した。雌Abcb11+/+マウスを、hBSEP染色の陽性対照として使用した(左パネル)。AAVAnc80-co-hBSEPを受けた雌Abcb11-/-マウスは中央パネル内である。矢印は、AAVAnc80-wt-hBSEPを投与されたマウスにおいて検出された、非常に少数のhBSEP陽性細胞の1つを示す(右パネル)。各群の2匹のマウスからの代表的な写真を示す。
図5】Abcb11-/-マウスおよびAbcb11+/+マウスにおける血清マーカーである。示された齢(月齢)のAbcb11-/-(KO)およびAbcb11+/+(WT)マウス(すべてのグループにおいてn>5)における血清中のALP、ALT、AST、およびビリルビン血清バイオマーカーを、COBAS分析器(ロッシュ)を用いて分析した。統計解析はManWhitney試験を用いて行った(KOバー上の符号は同齢および同性のWTマウスとの比較を示す。水平のバーは同齢の雌雄のKO間の比較を示す)。*, p<0.05; **、p<0.01; ***、p<0.001; ns、有意ではない; U/L、単位/L
図6】AAVAnc80-co-hBSEP治療後のAbcb11-/-マウスにおけるALP、トランスアミナーゼ、およびビリルビンレベルである。4週齢のAbcb11-/-マウスを、6×1013 vg/kgのAAVAnc80-co-hBSEP(+BSEP)で処置するか、または未処置のままにし(nt)、示されたマウスの月齢(すべてのグループにおいてn>7)における、血清中のALP、ALT、AST、およびビリルビンのレベルを測定した。空のバーは、処置マウスにおける基礎レベルに対応する。統計解析は、ManWhitney試験を用いて行った。*、 p<0.05; **、p<0.01; ns、有意ではない。
図7】AAVAnc80-co-hBSEP治療1ヶ月後のAbcb11-/-マウスにおける胆汁酸塩濃度である。4週齢のAbcb11-/-マウス(n=3または4)を6x1013 vg/kgで処置するか、未処置のままにした。1ヶ月後、マウスを屠殺し、胆汁中の胆汁酸塩の濃度をCOBAS分析器(ロッシュ)で測定し、同齢のAbcb11+/+マウスと比較した。統計解析は、ManWhitney検定を用いて行った。*、 p <0.05。
図8】BSEPを発現するAAVベクターで処置されたAbcb11-/-マウスにおける血清マーカーである。4週齢のAbcb11-/-(KO)マウスを6×1013 vg/kgのAAVAnc80-co-hBSEP(AAVAnc80-BSEP)、AAV8-co-hBSEP(AAV8-BSEP)で処置、あるいは未処置(無処置)のままにした。示された齢(月齢、すべてのグループにおいてn>4)における血清中のAST(A)およびビリルビン(B)のレベルを、COBAS分析器(ロッシュ)を用いて測定した。無処置Abcb11+/+マウス(WT)を対照として用いた。空のバーは、処置マウスにおける基礎レベルに対応する。統計解析は、ManWhitney試験を用いて、同齢の処置KOマウスと無処置KOマウスを比較した。*、 p <0.05; **、 p <0.01; ***、 p<0.001 U/L、単位/L。
図9】BSEPを発現するAAVベクターで処置されたAbcb11-/-マウスにおける肝臓の重量である。図8に記載したように、4週齢のAbcb11-/-(KO)マウスをAAVAnc80-co-hBSEPおよびAAV8-co-hBSEPで処置した。示された齢(月齢)における肝臓重量(A)および肝臓/体重の比率(B)を測定した。無処置Abcb11+/+マウス(WT)を対照として用いた。統計解析は、ManWhitney試験を用いて、同齢の処置KOマウスと無処置KOマウスを比較した。*、 p <0.05; **、 p <0.01; ***、 p<0.001、 ****、 p<0.0001。
図10】BSEPを発現するAAVベクターで処置されたAbcb11-/-マウスにおける胆汁酸塩の分泌。図8に記載したように、4週齢のAbcb11-/-マウスマウス(KO)を、AAVAnc80-co-hBSEPおよびAAV8-co-hBSEPで処置した。マウスを2ヶ月齢で屠殺し、胆汁酸塩レベルを、COBAS分析器(ロッシュ)で胆汁(A)および小腸(B)中で測定した。バーの上の数字は、Abcb11+/+マウス(WT)中に存在するレベルに関する胆汁酸塩の割合を示す。統計解析は、ManWhitney試験を用いて行った。*、 p <0.05、 **p<0.01。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、胆汁酸トランスポーター(BSEP)(NCBI参照配列:NP_003733.2)をコードするコドン最適化配列を含む導入遺伝子に関するものである。BSEP遺伝子とも呼ばれるABCB11遺伝子によってコードされる膜関連タンパク質は、ATP結合カセット(ABC)輸送体のスーパーファミリーのメンバーである。この遺伝子は、胆汁酸塩の腸肝循環に必須の役割を果たす肝臓内在トランスポーター蛋白質をコードする。この遺伝子の突然変異は進行性家族性肝内胆汁鬱滞の一形態を引き起こすが、これは乳児期早期から重度の胆汁鬱滞性肝疾患を伴う遺伝性疾患の一群である。
【0020】
本明細書中で使用される場合、用語「導入遺伝子」は、遺伝子産物をコードする外因性DNAまたはcDNAをいう。遺伝子産物は、RNA、ペプチドまたはタンパク質であり得る。遺伝子産物のコード領域に加えて、導入遺伝子は、プロモーター、エンハンサー、応答エレメント、レポーターエレメント、インシュレーターエレメント、ポリアデニル化シグナルおよび/または他の機能的エレメントのような、発現を促進または増強するための1つ以上のエレメントを含み得るか、またはそれと関連し得る。本発明の実施形態は、任意の公知の適切なプロモーター、エンハンサー、応答エレメント、レポーターエレメント、インシュレーターエレメント、ポリアデニル化シグナルおよび/または他の機能エレメントを利用し得る。適切なエレメントおよび配列は、当業者に周知である。
【0021】
〔核酸構築物〕
より詳細には、本発明は、BSEPをコードする導入遺伝子を含む核酸構築物に関し、該導入遺伝子は配列番号1もしくは2によって表されるか、または配列番号1もしくは2と少なくとも80%の同一性を有する。
【0022】
用語「核酸配列」および「ヌクレオチド配列」は、モノマーヌクレオチドから構成されるか、またはモノマーヌクレオチドを含む任意の分子を指すために、互換的に使用され得る。核酸は、オリゴヌクレオチドまたはポリヌクレオチドであり得る。ヌクレオチド配列は、DNAまたはRNAであり得る。ヌクレオチド配列は、化学的に修飾されていても、人工的であってもよい。ヌクレオチド配列には、ペプチド核酸(PNA)、モルホリノおよびロックド核酸(LNA)、ならびにグリコール核酸(GNA)およびトレオース核酸(TNA)が含まれる。これらの配列の各々は、分子の骨格への変更によって、天然に存在するDNAまたはRNAと区別される。また、ホスホロチオエート型ヌクレオチドが使用されてもよい。他のデオキシヌクレオチドアナログには、メチルホスホネート、ホスホラミデート、ホスホロジチオエート、N3’P5’-ホスホラミデートおよびオリゴリボヌクレオチドホスホロチオエートならびにそれらの2’-0-アリルアナログおよび2’-0-メチルリボヌクレオチドメチルホスホネートが含まれ、これらは本発明のヌクレオチドに使用することができる。
【0023】
「核酸構築物」という用語は、本明細書中で使用される場合、組み換えDNA技術の使用から生じる人工核酸分子をいう。核酸構築物は核酸配列のセグメントを含むように修飾された、一本鎖または二本鎖のいずれかの核酸分子であり、これらはさもなければ天然には存在しない様式で組み合わされ、そして並置される。核酸構築物は通常、「ベクター」、すなわち、外因的に作製されたDNAを宿主細胞に送達するために使用される核酸分子である。
【0024】
本明細書中で使用される場合、用語「配列同一性」または「同一性」は、2つのポリヌクレオチド配列のアラインメントからの位置における一致(同一の核酸残基)の数をいう。配列同一性は配列ギャップを最小限にしながら、重複および同一性を最大限にするようにアラインメントされた場合の配列を比較することによって決定される。特に、配列同一性は、2つの配列の長さに依存して、多数の数学的グローバルまたはローカルアラインメントアルゴリズムのいずれかを使用して決定され得る。同様の長さの配列は、好ましくは、配列を全長にわたって最適にアラインメントさせるグローバルアラインメントアルゴリズム(例えば、NeedlemanおよびWunschアルゴリズム;NeedlemanおよびWunsch,1970,J Mol Biol;48(3):443-53)を使用してアラインメントされ、一方、実質的に異なる長さの配列は、好ましくは、ローカルアラインメントアルゴリズム(例えば、SmithおよびWatermanアルゴリズム(SmithおよびWaterman,1981,J Theor Biol.;91(2):379-80)またはAltschulアルゴリズム(Altschul SFら、1997、Nucleic Acids Res.;25(17):3389-402;Altschul SFら、2005,Bioinformatics.;21(8):1451-6))を使用してアラインメントされる。核酸配列同一性パーセントを決定する目的のためのアラインメントは、当業者の範囲内である様々な方法で、例えば、http://blast.ncbi.nlm.nih.gov/またはhttp://www.ebi.ac.uk/Tools/emboss/のようなインターネットウェブサイト上で利用可能な公的に利用可能なコンピュータソフトウェアを使用して、達成され得る。当業者は、比較される配列の全長にわたって最大のアラインメントを行うために必要な任意のアルゴリズムを含む、アラインメントを測定するための適切なパラメーターを決定することができる。本明細書中の目的のために、%核酸配列同一性値は、Needleman-Wunschアルゴリズムを使用して2つの配列の最適なグローバルアラインメントを作製するペアワイズ配列アラインメントプログラムEMBOSS Needleを使用して生成される値をいい、ここで、全ての検索パラメーターはデフォルト値、すなわち、スコアリングマトリックス=BLOSUM62、ギャップオープン=10、ギャップ伸長=0.5、エンドギャップペナルティ=false、エンドギャップオープン=10およびエンドギャップ伸長=0.5に設定される
本明細書中で使用される場合、前記核酸構築物は、本発明によるBSEPをコードする導入遺伝子、および前記コード配列の発現に必要な1つ以上の制御配列を含む。一般に、核酸構築物は、コード配列および選択された遺伝子産物の発現に必要なコード配列の前(5’非コード配列)および後(3’非コード配列)の調節配列を含む。したがって、核酸構築物は、典型的にはプロモーター配列、コード配列、および通常ポリアデニル化部位および/または転写ターミネーターを含む3’非翻訳領域を含む。核酸構築物はまた、さらなる調節エレメント(例えば、エンハンサー配列、ベクター内のDNAフラグメントの挿入を容易にするポリリンカー配列および/またはスプライシングシグナル配列)を含み得る。
【0025】
一実施形態では、核酸構築物はプロモーターを含む。前記プロモーターは、宿主細胞への導入時に導入遺伝子発現を開始する。本明細書で使用する「プロモーター」という用語はそれが作動可能に連結されている核酸の転写を指示する調節エレメントを指す。プロモーターは、作動可能に連結された核酸の転写の速度および効率の両方を調節することができる。プロモーターはまた、核酸のプロモーター依存性転写を増強する(「エンハンサー」)または抑制する(「リプレッサー」)他の調節エレメントに作動可能に連結されていてもよい。これらの調節エレメントは、転写因子結合部位、リプレッサーおよびアクチベータータンパク質結合部位、ならびにプロモーターからの転写の量を調節するために直接的または間接的に作用することが当業者に公知のヌクレオチドの任意の他の配列(例えば、アテニュエーター、エンハンサー、およびサイレンサーを含む)を含むが、これらに限定されない。プロモーターは、作動可能に連結されている遺伝子またはコード配列の転写開始部位の近く、DNA配列の同じ鎖および上流(センス鎖の5’領域に向かって)に位置する。プロモーターは、約100~1000塩基対の長さであり得る。プロモーター中の位置は、特定の遺伝子についての転写開始部位に対して指定される(すなわち、上流の位置は-1から数えて負の数であり、例えば、-100は100塩基対上流の位置である)。
【0026】
本明細書中で使用される場合、用語「作動可能に連結された」は、機能的関係にあるポリヌクレオチド(またはポリペプチド)素子の連結をいう。核酸がそれが別の核酸配列と機能的関係に置かれる場合、「作動可能に連結される」。例えば、プロモーターまたは転写調節配列は、それがコード配列の転写に影響を及ぼす場合、コード配列に作動可能に連結される。作動可能に連結された手段は連結されているDNA配列が典型的には連続していることである;2つのタンパク質コード領域を連結しなければならない場合、それらは連続しており、リーディングフレームにある。
【0027】
特定の実施形態において、本発明の核酸構築物はさらに、本発明の導入遺伝子に作動可能に連結された肝臓特異的プロモーターを含む。本発明との関連において、「肝臓特異的プロモーター」は、身体の任意の他の組織よりも肝臓においてより活性であるプロモーターである。典型的には、肝臓特異的プロモーターの活性は、他の組織よりも肝臓においてかなり大きい。例えば、このようなプロモーターは少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5または少なくとも10倍活性であり得る(例えば、他の細胞または組織における発現を駆動する能力と比較して、所定の組織における発現を駆動する能力によって決定される)。したがって、肝臓特異的プロモーターはそれに連結された遺伝子の肝臓における活性発現を可能にし、他の細胞または組織におけるその発現を妨げる。
【0028】
1つの実施形態において、肝臓特異的プロモーターは、α1-アンチトリプシン遺伝子プロモーター(AATまたはA1AT)(配列番号6)、胆汁酸塩誘導性プロモーター(配列番号6または7)、またはアルブミン遺伝子エンハンサー要素(Ealb)と結合したα1-アンチトリプシン遺伝子プロモーター配列(AATまたはPa1AT)を含むキメラプロモーター配列EalbPa1ATを含む。これらのプロモーター配列はすべて肝臓特異的プロモーターの性質をもっている。
【0029】
これらの核酸構築物の実施形態の各々はまた、ポリアデニリル化シグナル配列を、他の任意のヌクレオチド素子と共に、または他の任意のヌクレオチド素子と共に含まなくてもよい。本明細書中で使用される、用語「ポリアデニル化シグナル」または「ポリ(A)シグナル」は遺伝子の3’非翻訳領域(3’UTR)内の特異的認識配列を意味し、これは前駆体mRNA分子に転写され、遺伝子転写の終結を誘導する。ポリ(A)シグナルは、新たに形成された前駆体mRNAの3’末端でのエンドヌクレアーゼによる切断、およびアデニン塩基のみからなるRNA伸長部分のこの3’末端への付加のシグナルとして作用する(ポリアデニル化プロセス;ポリ(A)尾部)。ポリ(A)テールは、mRNAの核輸送、翻訳、および安定性に重要である。本発明との関連において、ポリアデニル化シグナルは、哺乳動物細胞における哺乳動物遺伝子および/またはウイルス遺伝子のポリアデニル化を指示し得る認識配列である。
【0030】
ポリ(A)シグナルは、典型的には、a)プレメッセンジャーRNA(プレmRNA)の3’末端切断およびポリアデニル化の両方に必要であること、ならびに下流転写終結を促進することが示されているコンセンサス配列AAUAAA、および、b)ポリ(A)シグナルとしてのAAUAAAの利用効率を制御するAAUAAの上流および下流のさらなる素子からなる。哺乳類の遺伝子では、これらのモチーフにかなりのばらつきがある。
【0031】
1つの実施形態において、必要に応じて、上記または下記の様々な実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせて、本発明の核酸構築物のポリアデニリル化シグナル配列は、哺乳動物遺伝子またはウイルス遺伝子のポリアデニリル化シグナル配列である。適当なポリアデニル化シグナルには、とりわけ、SV40初期ポリアデニル化シグナル、SV40後期ポリアデニル化シグナル、HSVチミジンキナーゼポリアデニル化シグナル、プロタミン遺伝子ポリアデニル化シグナル、アデノウイルス5 EIbポリアデニル化シグナル、成長ホルモンポリアデニル化シグナル、PBGDポリアデニル化シグナル、インシリコ設計ポリアデニル化シグナル(合成)などが含まれる。
【0032】
特定の実施形態において、核酸構築物のポリアデニリル化シグナル配列は、ウサギβグロビン遺伝子に基づく合成ポリ(A)シグナル配列、より詳細には配列番号8の配列を有する合成ポリ(A)である。
【0033】
〔発現ベクター〕
本発明の核酸構築物は、発現ベクターに含まれ得る。本明細書中で使用される場合、用語「発現ベクター」は遺伝物質を転写するための、そして特に、インビトロまたはインビボのいずれかで、宿主細胞中に核酸を送達するためのビヒクルとして使用される核酸分子をいう。発現ベクターはまた、このような配列に適合する宿主細胞または宿主生物において遺伝子(導入遺伝子)の発現を達成することができる核酸分子をいう。発現ベクターは、典型的には少なくとも適切な転写調節配列および場合により3’転写終結シグナルを含む。正確な誘導シグナル(内因性またはキメラ転写因子)に応答することができる発現エンハンサーエレメント、または特定の細胞、器官または組織に特異的な発現エンハンサーエレメントのような、発現を達成するのに必要または役立つさらなる因子も存在し得る。ベクターにはプラスミド、ファスミド、コスミド、転移因子、ウイルス、および人工染色体(例えば、YAC)が含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明のベクターは、遺伝子または細胞治療における使用に適したベクターであり、特に肝細胞を標的とするのに適している。
【0034】
いくつかの実施形態において、発現ベクターは、モロニーマウス白血病ウイルスベクター(MoMLV)、MSCV、SFV、MPSVまたはSNV、レンチウイルスベクター(例えば、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、サル免疫不全ウイルス(SIV)、ネコ免疫不全ウイルス(FIV)、ウシ免疫不全ウイルス(BIV)またはウマ感染性貧血ウイルス(EIAV)に由来する)、アデノウイルス(Ad)ベクター、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクター、サルウイルス40(SV-40)ベクター、ウシ乳頭腫ウイルスベクター、エプスタイン-バーウイルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクター、ハルビーマウス肉腫ウイルスベクター、マウス乳房腫瘍ウイルスベクター、ラウス肉腫ウイルスベクターなどのウイルスベクターである。
【0035】
当技術分野で知られているように、使用すると考えられる特定のウイルスベクターに応じて、機能的ウイルスベクター、例えば、AAVベクター用のAAV ITR、またはレンチウイルスベクター用のLTRを得るために、本発明のベクターに適切な配列を導入すべきである。特定の実施形態では、前記ベクターはAAVベクターである。
【0036】
AAVは、ヒト遺伝子治療のための潜在的ベクターとしてかなりの関心が生じている。このウイルスの好ましい特性の中には、あらゆるヒト疾患との関連性がないこと、分裂細胞と非分裂細胞の両方に感染する能力があること、感染可能な異なる組織に由来する広範囲の細胞株があることが挙げられる。AAVゲノムは、4681個の塩基を含む線状の一本鎖DNA分子から構成される(BernsおよびBohenzky、1987、Advances in Virus Research(Academic Press、Inc.)32:243-307)。ゲノムは両端に逆方向末端反復配列(ITR)を含み、これはDNA複製の起点としてシスで機能し、ウイルスのパッケージングシグナルとして機能する。ITRの長さは約145bpである。ゲノムの内部非反復部分には2つの大きなオープンリーディングフレームがあり、それぞれAAV repおよびcap遺伝子として知られている。これらの遺伝子は、ビリオンの複製とパッケージングに関与するウイルスタンパク質をコードしている。特に、少なくとも4つのウイルスタンパク質が、AAV rep遺伝子、Rep 78、Rep 68、Rep 52およびRep 40から合成され、それらの見かけの分子量に従って命名される。AAVcap遺伝子は、VP1、VP2およびVP3の少なくとも3つのタンパク質をコードする。AAVゲノムの詳細な説明については、例えば、Muzyczka、N.1992 Current Topics in MicrobiolおよびImmunol.158:97-129を参照のこと。
【0037】
したがって、一実施形態では、本発明の導入遺伝子を含む核酸構築物または発現ベクターは、さらに、5’ITRおよび3’ITR配列、好ましくはアデノ随伴ウイルスの5’ITRおよび3’ITR配列を含む。
【0038】
本明細書中で使用される場合、用語「逆方向末端反復(ITR)」は、ウイルスの5’末端(5’ITR)に位置するヌクレオチド配列、およびウイルスの3’末端(3’ITR)に位置するヌクレオチド配列をいい、これは、パリンドローム配列を含み、そしてDNA複製の開始の間にプライマーとして機能するT型ヘアピン構造を形成するように折り畳まれ得る。これらは、ウイルスゲノムの宿主ゲノムへの組み込み、宿主ゲノムからのレスキュー、ウイルス核酸の成熟ビリオンへのカプシド封入にも必要である。ITRはベクターゲノムの複製とウイルス粒子へのパッケージングにシスで必要である。
【0039】
本発明のベクターにおける使用のためのAAV ITRは、野生型ヌクレオチド配列を有し得るか、または挿入、欠失もしくは置換によって改変され得る。AAVの逆方向末端反復(ITR)の血清型は、任意の公知のヒトまたは非ヒトAAV血清型から選択され得る。特定の実施形態では、核酸構築物またはウイルス発現ベクターは、AAV1、AAV2、AAV3(タイプ3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、トリAAV、ウシAAV、イヌAAV、ウマAAV、ヒツジAAV、および現在知られているまたは後に発見された任意の他のAAV血清型を含む任意のAAV血清型のITRを用いることによって実施され得る。
【0040】
一実施形態では、核酸構築物はさらに、血清型AAV2のAAVの5’ITRおよび3’ITRを含む。
【0041】
特定の実施形態において、本発明の核酸構築物は、配列番号3もしくは4を含むか、またはそれらからなるか、または配列番号3もしくは4と少なくとも80%の同一性を有する配列を含むか、またはそれらからなる。
【0042】
一実施形態では、本発明による核酸構築物またはAAVベクターゲノムは、組み換えバキュロウイルスゲノムに含まれる。本明細書中で使用される「組み換えバキュロウイルスゲノム」という用語は、バキュロウイルス感染および複製を許容する宿主細胞(典型的には昆虫細胞)中での組み換えバキュロウイルスゲノムの自律的複製のためのバキュロウイルス遺伝要素を含む核酸を意味する。明らかに、「組み換えバキュロウイルスゲノム」という用語は、バキュロウイルスに異種性である核酸を含むゲノムを含む。同様に、「組み換えバキュロウイルスゲノム」という用語は、ゲノムが感染サイクルの完了のために必要ではないウイルス配列を欠いていてもよいので、必ずしも完全なバキュロウイルスゲノムを意味しない。特に、組み換えバキュロウイルスゲノムは、rAAV生成に有用な異種AAV遺伝子および/または遺伝子治療に使用するためにrAAVにカプシド封入されるコドン最適化したBSEP cDNAなどの導入遺伝子を含み得る。本開示において使用するバキュロウイルス遺伝子エレメントは、AcMNPVバキュロウイルス(Autographa californica multinucleocapsid nucleopolyhedrovirus)から得られることが好ましい。
【0043】
特定の実施形態では、前記第1および第2のバキュロウイルスゲノム中のバキュロウイルスカテプシンおよびキチナーゼをコードする遺伝子が破壊または欠失される。特に、AcMNPVバキュロウイルスの遺伝子v-cath(Ac127)およびchiA(Ac126)は、対応するカテプシンまたはキチナーゼが発現されないか、または不活性型として発現される(すなわち、酵素カテプシンまたはキチナーゼ活性を有さない)ように破壊または欠失され得る。特定の実施形態において、前記組み換えバキュロウイルスゲノムは、少なくともp24遺伝子(Ac129)、好ましくは3つのバキュロウイルス遺伝子p10(Ac137)、p24およびp26(Ac136)についてさらに破壊または欠失される。特定の実施形態では、前記組み換えバキュロウイルスゲノムは、機能的p74バキュロウイルス遺伝子(Ac138)を含む(すなわち、前記遺伝子は欠失または破壊されていない)。
【0044】
一方、本発明の核酸構築物または発現ベクターは、合成的5’ITRおよび/または3’ITRを使用することによって;ならびに異なる血清型のウイルスに由来する5’ITRおよび3’ITRを使用することによっても実施され得る。ウイルスベクター複製に必要な他の全てのウイルス遺伝子は、以下に記載されるように、ウイルス生成細胞(パッケージング細胞)内にトランスで提供され得る。したがって、ウイルスベクターへのそれらの包含は任意である。
【0045】
一実施形態では、本発明の核酸構築物またはウイルスベクターは、ウイルスの5’ITR、ψパッケージングシグナル、および3’ITRを含む。「ψパッケージングシグナル」はウイルスゲノムのシス作用性ヌクレオチド配列であり、いくつかのウイルス(例えば、アデノウイルス、レンチウイルス…)では、複製中にウイルスゲノムをウイルスカプシドにパッケージングするプロセスに不可欠である。
【0046】
組み換えAAVウイルス粒子の構築は当該分野で一般に公知であり、そして例えば、US 5,173,414およびUS 5,139,941;WO 92/01070、WO 93/03769、Lebkowskiら(1988)Molec.Cell.Biol.8:3988-3996;Vincentら(1990)Vaccines 90(Cold Spring Harbor Laboratory Press);Carter、BJ(1992)Current Opinion in Biotechnology 3:533-539;Muzyczka、N(1992) Current Topics in Microbiol. and Immunol. 158:97-129;およびKotin、RM(1994)Human Gene Therapy 5:793-801に記載されている。
【0047】
〔ウイルス粒子〕
本発明の核酸構築物または発現ベクターは、「ウイルスベクター粒子」とも呼ばれる「ウイルス粒子」を生成するためにウイルスカプシドにパッケージングされてもよい。特定の実施形態では、本発明の核酸構築物または発現ベクターは、「アデノ随伴ウイルス粒子」または「AAV粒子」を生成するためにAAV由来カプシドにパッケージングされる。本発明は、本発明の核酸構築物または発現ベクターを含み、好ましくはアデノ随伴ウイルスのカプシドタンパク質を含むウイルス粒子に関する。
【0048】
AAVベクター粒子という用語は、遺伝子操作された任意の組み換えAAVベクター粒子または突然変異体AAVベクター粒子を包含する。組み換えAAV粒子は、同じまたは異なる血清型のAAVに対応する天然または突然変異体Capタンパク質によって形成されるウイルス粒子上に、特定のAAV血清型に由来するITRを含む核酸構築物またはウイルス発現ベクターをカプシド封入することによって調製され得る。
【0049】
アデノ随伴ウイルスのウイルスカプシドのタンパク質には、カプシドタンパク質VP1、VP2、VP3がある。様々なAAV血清型のカプシドタンパク質配列の相違は、細胞侵入のための異なる細胞表面受容体の使用をもたらす。これは、別の細胞内プロセシング経路と組み合わせて、各AAV血清型に対して異なる組織親和性を生じる。
【0050】
天然に存在するAAVウイルス粒子の構造的および機能的特性を改変および改善するために、いくつかの技術が開発されている(Bunning Hら J Gene Med、2008;10:717-733;Paulkら Mol Ther. 2018.26(1):289-303;Wang Lら Mol Ther. 2015.23(12)1877-87;Vercauterenら Mol Ther. 2016.24(6):1042-1049;Zinn Eら、Cell Rep 2015;12(6):1056-68)。
【0051】
したがって、本開示によるAAVウイルス粒子において、所定のAAV血清型のITRを含む核酸構築物またはウイルス発現ベクターは、例えば、以下のようにパッケージングされ得る:
a)同一または異なるAAV血清型(例えば、AAV2 ITRおよびAAV5カプシドタンパク質;AAV2 ITRおよびAAV8カプシドタンパク質;AAV2 ITRおよびAnc80カプシドタンパク質;AAV2 ITRおよびAAV9カプシドタンパク質)に由来するカプシドタンパク質で構成されるウイルス粒子;
b)異なるAAV血清型または突然変異体由来のカプシドタンパク質の混合物で構成されるモザイクウイルス粒子(例えば、AAV1およびAAV5カプシドタンパク質を有するAAV2 ITR);
c)異なるAAV血清型または変異体(例えば、AAV3ドメインを有するAAV5カプシドタンパク質を有するAAV2 ITR)間のドメインスワッピングにより切断されたカプシドタンパク質で構成されるキメラウイルス粒子。
【0052】
当業者は、本開示によるAAVウイルス粒子が、AAV1、AAV2、AAV3(タイプ3Aおよび3Bを含む)、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10、AAV11、AAV12、トリAAV、ウシAAV、イヌAAV、ウマAAV、ヒツジAAV、NP40、NP59、NP84(Paulkら Mol Ther.2018.26(1):289-303)、LK03(Wang Lら Mol Ther.2015(12):1877-87)、AAV3-ST(Vercauterenら Mol Ther.2016.24(6):1042-1049)、Anc80(Zinn Eら、Cell Rep 2015;12(6):1056-68)および現在知られているまたは後に発見された他のAAV血清型を含む任意のAAV血清型由来のカプシドタンパク質を含み得ることを認識するであろう。
【0053】
特定の実施形態において、AAVウイルス粒子は、肝細胞への送達に、より適したAAV1、AAV3B、AAV5、AAV7、AAV8、およびAAV9からなる群より選択される血清型由来のカプシドタンパク質を含む(Nathwaniら、Blood 2007;109:1414-1421;Kitajimaら、Atherosclerosis 2006;186:65-73)。
【0054】
特定の実施形態では、AAVウイルス粒子は、肝臓、筋肉および網膜を標的とするための非常に強力な遺伝子治療ベクターとして挙動する、ウイルスAAV血清型1、2、8および9の予測される祖先であるAnc80由来のカプシドタンパク質を含む(Zinn Eら、Cell Report.2015;12(6):1056-68)。より特定の実施形態では、ウイルス粒子は、Anc80L65 VP3カプシドタンパク質(Genbank受託番号:KT235804)を含む。
【0055】
したがって、さらなる態様において、本発明は、本発明の核酸構築物または発現ベクターを含み、そして好ましくはAnc80およびAAV8血清型、より好ましくはAAV8血清型由来のカプシドタンパク質のようなアデノ随伴ウイルスのカプシドタンパク質を含む、ウイルス粒子に関する。
【0056】
特定の実施形態では、ウイルス粒子は、組み換えバキュロウイルスに含まれるAAVベクターゲノムを含む。したがって、AAV repおよびcapを含む第2の組み換えバキュロウイルスゲノムが、AAVウイルス粒子を生成するために使用される。特定の実施形態において、repおよびcapタンパク質は、異なるバキュロウイルス後期プロモーターから、好ましくは逆方向で発現される。先の実施形態と組み合わせることができる特定の実施形態では、第2のバキュロウイルスゲノムは、repタンパク質、例えば、バキュロウイルス多面体(PPh)プロモーターの転写制御下にあるAAV2由来のrepタンパク質をコードする異種核酸を含む。他の実施形態では、第2のバキュロウイルスゲノムは、p10バキュロウイルスプロモーターの転写制御下でcapタンパク質をコードする異種核酸を含む。昆虫細胞における適切な発現のための、および/またはVPおよびビリオンの収率を増加させるための、またはビリオンの親和性を変化させるかまたは抗原性を減少させるための、野生型AAV配列の他の改変もまた、当該分野で公知である。AAV血清型のrep ORF(オープンリーディングフレーム)および異なる血清型AAVのcap ORFをコードするヘルパーバキュロウイルス構築物を用いることにより、所定のAAV血清型のITRに隣接するベクターを、異なる血清型の構造カプシドタンパク質から集合したビリオンにパッケージングすることが可能である。モザイクベクター、キメラベクターまたは標的ベクターをパッケージングすることも、この同じ手順によって可能である。
【0057】
ウイルス-グリカン相互作用は宿主細胞侵入の重要な決定因子である。特定の実施形態において、AAVウイルス粒子は1つ以上のアミノ酸置換を含むカプシドタンパク質を含み、ここで、この置換は、AAVカプシドタンパク質に新しいグリカン結合部位を導入する。より特定の実施形態では、アミノ酸置換は、AAV2中のアミノ酸266、アミノ酸463~475およびアミノ酸499~502、またはAAV1、AAV3、AAV4、AAV5、AAV6、AAV7、AAV8、AAV9、AAV10またはAnc80およびAnc80L65を含む任意の他のAAV血清型中の対応するアミノ酸位置にある。
【0058】
導入された新しいグリカン結合部位は、ヘキソース結合部位[例えば、ガラクトース(Gal)、マンノース(Man)、グルコース(Glu)またはフコース(fuc)結合部位];シアル酸(Sia)結合部位[例えば、N-アセチルノイラミン酸(NeuSAc)またはN-グリコリルノイラミン酸(NeuSGc)などのSia残基];または二糖類結合部位であってよく、二糖類は例えば、Sia(α2,3)GalまたはSia(α2,6)Galの形態でガラクトースに結合したシアル酸である。AAV血清型からの新しい結合部位を別の血清型のAAVのカプシドタンパク質に導入するための詳細なガイダンスは、国際特許公開WO2014144229およびShenら(J. Biol. Chem. 2013;288(40):28814-28823)に記載されている。特定の実施形態において、AAV9由来のGal結合部位は、AAV2 VP3骨格に導入され、細胞侵入のためにHSおよびGal受容体の両方を使用することができる二重グリカン結合AAV歪を生じる。好ましくは、前記二重グリカン結合AAV歪はAAV2G9である。Shenらは、AAV9 VP3カプシドタンパク質サブユニット上のGal認識部位に直接関連するまたは直接隣接するアミノ酸残基を、AAV9 VP3サブユニットコード領域上の対応する残基に置き換えることによって、AAV2G9を生成した(AAV2 VP3番号Q464V、A467P、D469N、I470M、R471A、D472V、S474G、Y500FおよびS501A)。
【0059】
別の実施形態では、本開示による使用のためのウイルス粒子は、Ad5ウイルス粒子などのアデノウイルス粒子であってもよい。AAVウイルス粒子の場合のように、Adウイルス粒子のカプシドタンパク質はまた、それらの親和性および細胞標的化特性を改変するように操作され得、代替のアデノウイルス血清型もまた使用され得る。
【0060】
〔ウイルス粒子の製造プロセス〕
上記に開示される発現ウイルスベクターを保有するウイルス粒子の生成は、従来の方法およびプロトコールによって実施され得、これらは生成されるべきベクターの発現ベクターおよびウイルス粒子の実際の実施形態のために選択される構造的特徴を考慮して選択される。
【0061】
簡潔には、ウイルス粒子は、宿主細胞、より詳細には、ヘルパーベクターまたはウイルスまたは他のDNA構築物の存在下で、パッケージングされる核酸構築物または発現ベクターでトランスフェクションされる特異的ウイルス生成細胞(パッケージング細胞)において生成され得る。
【0062】
本明細書中で使用される用語「パッケージング細胞」は、本発明の核酸構築物または発現ベクターでトランスフェクションされ得る細胞または細胞株をいい、そしてウイルスベクターの完全な複製およびパッケージングに必要とされる全ての欠失した機能をトランスで提供する。典型的には、パッケージング細胞は、構成的または誘導可能な様式で、1つ以上の前記欠失ウイルス機能を発現する。前記パッケージング細胞は、接着細胞または懸濁細胞であり得る。
【0063】
典型的には、ウイルス粒子の製造プロセスは、以下の工程を含む:
a)上記の核酸構築物または発現ベクターを含むパッケージング細胞を培養培地中で培養する工程;および、
b)細胞培養上清および/または細胞内からウイルス粒子を採取する工程。
【0064】
従来の方法を使用して、本発明の導入遺伝子を保有する核酸構築物または発現ベクター(例えば、プラスミド);repおよびcap遺伝子をコードするが、ITR配列を保有しない核酸構築物(例えば、AAVヘルパープラスミド);ならびにAAV複製に必要なアデノウイルス機能を提供する第3の核酸構築物(例えば、プラスミド)との一過性細胞同時トランスフェクションにて存在するAAVウイルス粒子を生成し得る。AAV複製に必要なウイルス遺伝子はここではウイルスヘルパー遺伝子と称する。典型的には、AAV複製に必要な前記遺伝子は、E1A、E1B、E2a、E4、またはVA RNAなどのアデノウイルスヘルパー遺伝子である。好ましくは、アデノウイルスヘルパー遺伝子は、Ad5またはAd2血清型のものである。
【0065】
本開示によるAAV粒子の大規模製造はまた、例えば、組み換えバキュロウイルスの組み合わせを用いた昆虫細胞の感染によって実施され得る(Urabeら、Hum. Gene Ther. 2002;13:1935-1943)。SF9細胞を、AAVrep、AAVcapおよびパッケージングされるべきAAVベクターをそれぞれ発現する2つまたは3つのバキュロウイルスベクターに同時感染させる。組み換えバキュロウイルスベクターは、ウイルス複製および/またはパッケージングに必要なウイルスヘルパー遺伝子機能を提供する。Smithら 2009(Molecular Therapy、vol.17、no.11、pp 1888-1896)はさらに、昆虫細胞におけるAAV粒子の大規模製造のための二重バキュロウイルス発現系を記載している。
【0066】
適切な培養培地は、当業者に公知である。このような培地を構成する成分は、培養される細胞のタイプに依存して異なり得る。栄養組成物に加えて、浸透圧およびpHは、培養培地の重要なパラメーターと考えられる。細胞増殖培地は、アミノ酸、ビタミン、有機塩および無機塩、炭水化物の供給源、脂質、微量元素(CuS04、FeS04、Fe(N03)3、ZnS04…)を含む、当業者に周知の多くの成分を含み、各成分は、インビトロでの細胞の培養(すなわち、細胞の生存および増殖)を支持する量で存在する。成分はまた、緩衝物質(重炭酸ナトリウム、Hepes、Trisなど)、酸化安定剤、機械的ストレスを打ち消すための安定剤、プロテアーゼインヒビター、動物成長因子、植物加水分解物、凝集防止剤、消泡剤などの種々の補助物質を含んでもよい。細胞増殖培地の特性および組成は、特定の細胞要件に応じて異なる。市販の細胞増殖培地の例は、MEM(最小必須培地)、BME(基礎培地Eagle)、DMEM(Dulbeccoにより改変したEagle培地)、Iscoves DMEM(Dulbeccoの培地のIscoveによる改変)、GMEM、RPMI 1640、Leibovitz L-15、McCoy’s、Medium 199、Ham(Hamの培地)F10および誘導体、Ham F12、DMEM/F12などである。
【0067】
本開示による使用のためのウイルスベクターの構築および製造についてのさらなるガイダンスは、遺伝子治療のためのウイルスベクター、方法およびプロトコールに見出すことができる。シリーズ:Methods in Molecular Biology、Vol.737.MertenおよびAl-Rubeai(編);2011 Humana Press(Springer);Gene Therapy. M. Giacca.2010 Springer-Verlag;Heilbronn RおよびWeger S.Viral Vectors for Gene Transfer:Current Status of Gene Therapeutics.In:Drug Delivery、Handbook of Experimental Pharmacology 197;M.Schafer-Korting(編).2010 Springer-Verlag;pp.143-170;Adeno-Associated Virus:Methods and Protocols. R.O.SnyderおよびP.Moulllier(編)。2011 Humana Press (Springer);Bunning Hら Recent developments in adeno-associated virus technology. J. Gene Med.2008;10:717-733;;アデノウイルス:Methods and Protocols. M. ChillonおよびABosch(編);Third Edition. 2014 Humana Press (Springer)。
【0068】
〔宿主細胞〕
別の態様において、本発明は、本発明の核酸構築物または発現ベクターを含む宿主細胞に関する。より詳細には、本発明による宿主細胞は、ヘルパーベクターまたはウイルスまたは他のDNA構築物の存在下で、本発明による当該核酸構築物または発現ベクターでトランスフェクションされ、ウイルス粒子の完全な複製およびパッケージングに必要とされる全ての欠失した機能をトランスで提供する、パッケージング細胞とも呼ばれる特異的ウイルス生成細胞である。前記パッケージング細胞は、接着細胞または懸濁細胞であり得る。
【0069】
例えば、前記パッケージング細胞は真核細胞、例えば、哺乳動物細胞(サル、ヒト、イヌおよびげっ歯類細胞を含む)であり得る。ヒト細胞の例は、PER.C6細胞(WO01/38362)、MRC-5(ATCC CCL-171)、WI-38(ATCC CCL-75)、HEK-293細胞(ATCC CRL-1573)、HeLa細胞(ATCC CC LC2)および胎児アカゲザル肺細胞(ATCC CL160)である。非ヒト霊長類細胞の例は、Vero細胞(ATCC CCL81)、COS-1細胞(ATCC CRL-1650)またはCOS-7細胞(ATCC CRL-1651)である。イヌ細胞の例は、MDCK細胞(ATCC CCL-34)である。齧歯類細胞の例は、ハムスター細胞、例えばBHK21-F、HKCC細胞、またはCHO細胞である。
【0070】
哺乳動物供給源の代替として、ウイルス粒子を生成するためのパッケージング細胞は、ニワトリ、アヒル、ガチョウ、ウズラまたはキジなどのトリ供給源に由来し得る。鳥類細胞株の例には、鳥類胚幹細胞(WO01/85938およびWO03/076601)、不死化アヒル網膜細胞(WO2005/042728)、およびニワトリ細胞(WO2006/108846)を含む鳥類胚幹細胞由来細胞、またはEB66細胞株(WO2008/129058およびWO2008/142124)などのアヒル細胞が含まれる。
【0071】
別の実施形態において、細胞は、バキュロウイルス感染および複製パッケージング細胞を許容する任意の細胞であり得る。特定の実施態様において、前記細胞は昆虫細胞、例えば、SF9細胞(ATCC CRL-1711)、Sf21細胞(IPLB-Sf21)、MG1細胞(BTI-TN-MG1)または高い Five(商標)細胞(BTI-TN-5B1-4)である。
【0072】
したがって、特定の実施形態では、宿主細胞は以下のものを含む:
・本発明によるBSEPをコードする導入遺伝子を含む核酸構築物または発現ベクター(例えば、本発明によるAAVベクター)、
・核酸構築物、例えば、ITR配列を保有しないAAV repおよび/またはcap遺伝子をコードするプラスミド、および/または、
・ウイルスヘルパー遺伝子を含む核酸構築物、例えばプラスミドまたはウイルス。
【0073】
別の態様において、本発明は本発明のウイルス粒子で形質導入された宿主細胞に関し、そして本明細書中で使用される用語「宿主細胞」は、目的のウイルスによる感染に感受性であり、そしてインビトロでの培養に従順である任意の細胞株をいう。
【0074】
本発明の宿主細胞は、生体外遺伝子治療目的のために使用され得る。このような実施形態において、細胞は、本発明のウイルス粒子で形質導入され、その後、患者または対象者に移植される。移植された細胞は、自家性、同種性または異種性の起源を有し得る。臨床使用のために、細胞単離は一般的にGMP(Good Manufacturing Practices)条件下で実施される。移植の前に、細胞の質および微生物または他の汚染物質の不在を典型的にチェックし、放射線および/または免疫抑制処理などによる肝臓のプレコンディショニングを行うことができる。さらに、宿主細胞は、肝細胞成長因子(HGF)などの、細胞増殖および/または分化を刺激するための成長因子とともに移植されてもよい。
【0075】
特定の実施形態において、宿主細胞は、肝臓への生体外遺伝子治療のために使用される。好ましくは、前記細胞は、ヒト、類人猿、チンパンジー、サル、およびオランウータンなどの非ヒト霊長類、イヌおよびネコを含む飼育動物、ならびにウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、およびヤギなどの家畜、または限定されないがマウス、ラット、モルモット、ウサギ、ハムスターなどを含む他の哺乳動物種などの真核細胞であるが、これらに限定されない。当業者は、移植される患者または対象者に従って、より適切な細胞を選択する。
【0076】
前記宿主細胞は、幹細胞または誘導多能性幹細胞などの自己再生および多能性特性を有する細胞であってもよい。幹細胞は、好ましくは間葉幹細胞である。間葉系幹細胞(MSC)は、骨芽細胞、軟骨細胞、脂肪細胞、または筋細胞の少なくとも1つに分化することができ、任意のタイプの組織から単離することができる。一般に、MSCは、骨髄、脂肪組織、臍帯、または末梢血から単離される。それらを得るための方法は、当業者に周知である。人工多能性幹細胞(iPS細胞またはiPSCとしても知られる)は、成体細胞から直接生成できる多能性幹細胞の一種である。Yamanakaらは、Oct3/4、Sox2、Klf4およびc-Myc遺伝子をマウスおよびヒト線維芽細胞に移入し、そして細胞に遺伝子を強制的に発現させることによって、iPS細胞を誘導した(WO 2007/069666)。Thomsonらは、続いて、Klf4およびc-Mycの代わりにNanogおよびLin28を使用してヒトiPS細胞を生成した(WO 2008/118820)。
【0077】
前記宿主細胞はまた、肝細胞であってもよい。細胞単離およびその後のヒトまたはマウスレシピエントへの移植を含む肝細胞移植手順は例えば、FilippiおよびDhawan、Ann NY Acad Sci.2014,1315 1315 50-55;Yoshidaら、Gastroenterology 1996,111:1654-1660;Iraniら、Molecular Therapy 2001、3:3、302-309;およびVogelら J Inherit Metab Dis 2014、37:165-176に記載されている。ウイルス粒子の肝細胞への生体外形質導入のための方法は例えば、Merleら、Scandinavian Journal of Gastroenterology 2006、41:8、974-982に記載されている。
【0078】
〔薬学的組成物〕
本開示の別の態様は、本発明の核酸構築物、発現ベクター、ウイルス粒子、または宿主細胞を、1つ以上の薬学的に受容可能な賦形剤、希釈剤、または担体と組み合わせて含む薬学的組成物に関する。
【0079】
本明細書中で使用される場合、用語「薬学的に受容可能である」は、動物および/またはヒトにおける使用のために、規制当局によって承認されたか、または欧州薬局方のような認知されたことを意味する。用語「賦形剤」は、それと治療剤とが一緒に投与されるような、希釈剤、補助剤、担体、またはビヒクルをいう。
【0080】
任意の適切な薬学的に許容可能な担体、希釈剤または賦形剤が、薬学的組成物の調製において使用され得る(例えば、Remington: The Science and Practice of Pharmacy、Alfonso RGennaro(Editor)Mack Publishing Company、April 1997を参照のこと)。薬学的組成物は典型的には無菌であり、製造および貯蔵の条件下で安定である。薬学的組成物は、溶液(例えば、生理食塩水、デキストロース溶液、または緩衝溶液、または他の薬学的に受容可能な滅菌流体)、マイクロエマルジョン、リポソーム、または高い生成物濃度を収容するのに適した他の秩序だった構造(例えば、微粒子またはナノ粒子)として処方され得る。担体は例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの適切な混合物を含有する溶媒または分散媒体であり得る。適切な流動性は例えば、レシチンのようなコーティングの使用、分散液の場合には必要な粒径の維持、および界面活性剤の使用によって維持される。多くの場合に、等張剤、例えば糖質、ポリアルコール例えばマンニトール、ソルビトール、または塩化ナトリウムを組成物中に含むのが好ましい。
【0081】
注射可能な組成物の延長された吸収は組成物中に、吸収を遅延させる薬剤、例えばモノステアリン酸塩およびゼラチンを含めることによってもたらされ得る。本発明の生成物は、制御放出製剤で、例えば、注入およびマイクロカプセル化送達システムを含む、生成物を急速放出から保護する徐放性ポリマーまたは他の担体を含む組成物で投与され得る。例えば、エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、ポリ乳酸およびポリ乳酸/ポリグリコールコポリマー(PLG)などの生分解性および生体適合性ポリマーを使用することができる。好ましくは、前記薬学的組成物は、溶液として、より好ましくは、任意に緩衝化された生理食塩水溶液として製剤化される。補足的な活性化合物もまた、本発明の薬学的組成物に組み込むことができる。追加の治療薬の同時投与に関するガイダンスは例えば、カナダ薬学者協会の医薬品専門部会(CPS)に見出すことができる。
【0082】
一実施形態では、薬学的組成物は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内または筋肉内投与に適した組成物を含む非経口薬学的組成物である。これらの薬学的組成物は、例示的なものにすぎず、他の非経口および非経口投与経路に適した薬学的組成物を限定するものではない。本明細書中に記載される薬学的組成物は、単一の単位用量形態または複数の用量形態でパッケージングされ得る。
【0083】
一実施形態では、薬学的組成物は、静脈内、動脈内、皮下、腹腔内または筋肉内投与に適した組成物を含む非経口薬学的組成物である。これらの薬学的組成物は、例示的なものにすぎず、他の非経口および非経口投与経路に適した薬学的組成物を限定するものではない。本明細書中に記載される薬学的組成物は、単一の単位用量形態または複数の用量形態でパッケージングされ得る。
【0084】
〔治療的用途〕
さらなる態様において、本発明は、それを必要な対象者における薬剤として使用するための、本発明の核酸構築物、発現ベクター、ウイルス粒子、宿主細胞または薬学的組成物に関する。
【0085】
本明細書で使用される「対象者」または「患者」という用語は哺乳動物を指す。開示された治療方法から恩恵を受けることができる哺乳動物種には、ヒト、類人猿、チンパンジー、サル、およびオランウータンなどの非ヒト霊長類、イヌおよびネコを含む飼育動物、ならびにウマ、ウシ、ブタ、ヒツジ、およびヤギなどの家畜、または限定されないがマウス、ラット、モルモット、ウサギ、ハムスターなどを含む他の哺乳動物種が含まれるが、これらに限定されない。特定の実施形態では、前記対象者は、新生児、乳児、または小児、より具体的には新生児または乳児である。本明細書で使用される「新生児」は28日未満の乳児を指し、本明細書で使用される「乳児」は、29日から2年の間の子供を指す。
【0086】
さらなる態様において、本発明は、肝疾患、特にそれを必要とする対象者における進行性家族性肝内胆汁鬱滞タイプ2(PFIC2)の処理における使用のための、本発明の核酸構築物、発現ベクター、ウイルス粒子、宿主細胞または薬学的組成物に関する。
【0087】
本明細書中で使用される場合、用語「処理」は、疾患の治療、予防、予防法および遅延のような、患者の健康状態を改善することが意図される任意の行為をいう。特定の実施形態では、このような用語は、疾患または疾患に関連する症状の改善または根絶を指す。本発明によれば、PFIC2に関連する症状の例は、肝細胞死、肝細胞内部および血液中での胆汁酸塩の蓄積並びに胆汁流の減少、重度のそう痒症、永続的な黄疸、門脈圧亢進症への進展、肝不全、並びに肝硬変である。他の実施形態では、この用語は、このような疾患を有する対象者への1つ以上の治療薬の投与から生じる疾患の広がりまたは悪化を最小限にすることを指す。
【0088】
特定の実施形態では、肝疾患は、PFIC2、BRIC-2(良性反復性胆汁鬱滞2タイプ)またはICP(肝内妊娠胆汁鬱滞)、薬物誘発性胆汁鬱滞、および一過性新生児胆汁鬱滞からなる群より選択される。
【0089】
より特定の実施形態では、前記肝疾患は、PFIC2である。
【0090】
関連する態様において、本発明は、肝疾患の処理において使用するための、好ましくは家族性タイプ2胆汁鬱滞(PFIC2)の処理において使用するための薬剤の調製における、本発明の核酸構築物、発現ベクター、ウイルス粒子、宿主細胞または薬学的組成物の使用に関する。
【0091】
さらなる態様において、本発明は、治療有効量の本発明の核酸構築物、発現ベクター、ウイルス粒子、宿主細胞、または薬学的組成物を対象者に投与することを含む、それを必要とする対象者における肝疾患、好ましくはPFIC2を治療および/または予防する方法に関する。
【0092】
本発明との関連において、「有効量」は、治療有効量を意味する。
本明細書において使用される場合、「治療有効量」は、所望の治療結果を達成するために必要な用量および期間において有効な量をいい、例えば、例えば、胆汁酸塩の胆汁への分泌の改善または回復をいう。本発明の生成物、またはそれを含む薬学的組成物の治療有効量は、個々の疾患状態、年齢、性別、および重量、ならびに個々において所望の応答を誘発する生成物または薬学的組成物の能力などの因子に従って異なり得る。用量・用法は、最適の治療応答を提供するために調節してよい。治療有効量はまた、典型的には、生成物または薬学的組成物の任意の毒性または有害な効果を治療上有益な作用が上回る量である。
【0093】
本発明の生成物による治療は、PFIC2の1つまたは複数の症状の重篤度を緩和、改善、または軽減低減することができる。例えば、治療により、胆汁への胆汁酸塩の分泌を増加および/または回復させ;肝臓および血液中の胆汁酸塩の量を減少させ、そう痒症を減少させ、血清中のトランスアミナーゼレベルを低下させる肝障害を減少させる可能性があり、その結果、疾患の重篤度を緩和、改善、または軽減低減しうる。
【0094】
本発明の生成物は、典型的には、薬学的組成物または薬剤中に含まれ、場合により薬学的担体、希釈剤および/またはアジュバントと組み合わせて含まれる。このような組成物または薬剤は、所望の治療効果を提供するのに十分な有効量の本発明の生成物、および薬学的に受容可能な担体または賦形剤を含む。
【0095】
1つの実施形態において、核酸構築物、発現ベクター、ウイルス粒子、宿主細胞、またはその治療用途のための薬学的組成物は、非経口経路によって、特に静脈内、動脈内、皮下、腹腔内または筋肉内経路によって、対象者または患者に投与される。
【0096】
1つの実施形態において、核酸構築物、発現ベクター、ウイルス粒子、宿主細胞、またはその治療用途のための薬学的組成物は間質経路によって、すなわち、組織の間隙への、またはその中への注入によって投与される。組織標的は、特異的であってもよく、例えば肝臓組織であってもよく、またはいくつかの組織、例えば筋肉組織および肝臓組織の組み合わせであってもよい。例示的な組織標的は、肝臓、骨格筋、心筋、脂肪沈着物、腎臓、肺、血管内皮、上皮および/または造血細胞を含み得る。好ましい実施形態において、それは、肝内注入、すなわち、肝組織の間質空間への注入によって投与される。
【0097】
対象者または患者に投与される本発明の生成物の量は、個体の年齢、性別、および体重;疾患の性質および段階、疾患の攻撃性;投与経路;および/または対象者または患者に処方された併用薬を含む、個々の対象者または患者の特定の状況に依存して異なり得る。用量・用法は、最適の治療応答を提供するために調節してよい。
【0098】
任意の特定の対象者について、特定の用量・用法は、個々の必要性、および組成物を投与するまたは投与を監督する人の専門的判断に従って、経時的に調節され得る。本明細書に記載される用量範囲は単に例示的なものであり、医師によって選択され得る用量範囲を限定するものではない。
【0099】
一実施形態において、本発明によるAAVウイルス粒子は、PFIC2病の治療のために、5×1011~1×1015 vg/kg(vg:ウイルスゲノム;kg:対象者または患者の体重)の範囲内に含まれる量または用量で対象者または患者に投与することができる。より特定の実施形態では、AAVウイルス粒子は、1×1013~1×1014 vg/kgの範囲内に含まれる量で投与される。より特定の実施形態では、AAVウイルス粒子は、少なくとも2×1013 vg/kg、好ましくは3.5×1013 vg/kg、より好ましくは5×1013 vg/kg、より好ましくは6×1013 vg/kgの用量で投与される。
【0100】
〔キット〕
別の態様において、本発明はさらに、1つ以上の容器中に本発明の核酸構築物、発現ベクター、宿主細胞、ウイルス粒子または薬学的組成物を含むキットに関する。キットは、キット内に含まれる核酸構築物、発現ベクター、ウイルス粒子、宿主細胞または薬学的組成物を患者に投与する方法を記載する取扱説明書またはパッケージング材料を含み得る。キットの容器は任意の適切な材料、例えば、ガラス、プラスチック、金属など、および任意の適切なサイズ、形状、または構成であり得る。特定の実施形態では、キットは、適切な液体または溶液形態の本発明の生成物を含有する1つ以上のアンプルまたはシリンジを含み得る。
【0101】
以下の実施例は例示のために提供され、そしてそれらは本発明を限定することを意図しない。さらに、本発明は、本明細書に記載される特定の好ましい実施形態の全ての可能な組み合わせを包含する。
【0102】
〔実施例〕
〔α-1アンチトリプシン(A1AT)プロモーターの下流にヒトABCB11 cDNAを有するAAVベクターゲノムを含むプラスミドの分子工学〕
胆汁酸トランスポーター(hBSEP)遺伝子とも呼ばれるヒトATP結合カセットサブファミリーBメンバー11(ABCB11)遺伝子cDNA配列(3,963bp)を用いて、野生型hBSEP cDNAまたはそのコドン最適化バージョンのいずれかを有する、さらなるAAV粒子製造を可能にする2つのプラスミドを作製した。両プラスミドについて、cDNA配列をA1ATプロモーターの下流にクローニングし、この発現カセットを、pAAV2プラスミド(Agilent Technologies、Sant Clara、CA)を用いてAAV2 DNA骨格にさらに挿入した。
【0103】
co-hBSEP担持プラスミドを生成するために、ヒトABCB11タンパク質(NCBI参照配列: NP_003733.2)に基づくコドン最適化hBSEP cDNA配列の上流に、A1ATプロモーターを含有する合成DNAカセットを生成した(GeneScript、Piscataway、NJ)。次いで、このカセットを、AAV2プラスミド骨格(pAAV2)の2つの内部末端反復配列(ITR)の間に挿入し、pAAV-co-hBSEPを生成した。得られたAAV-co-hBSEPベクターゲノムは4,734bのサイズを有し、これは、AAV粒子のパッケージング限界内である。pAAV-co-hBSEPを、配列決定および制限酵素分析によって制御した。このプラスミドは、任意の血清型またはカプシド変異体のAAV-co-hBSEPベクターの生成を可能にする。
【0104】
pAAV-co-hBSEPにおいて、co-hBSEP cDNAを含むSal I-Nde I断片(4,004bp)をwt-hBSEP cDNA(NCBI参照配列: NM_003742.4)を含む同一長の配列で置換することによって、野生型hBSEP(wt-hBSEP)cDNA担持プラスミドを生成した。残りの配列も合成し(GeneScript)、pAAV2プラスミドにクローニングした。このクローニングは困難を示し、37℃ではなく30℃で細菌コロニーを増殖させることによってのみ達成され得たが、これは、この前者の温度(37℃)が望ましくないプラスミド再配列をもたらしたためである。得られた、AAV-wt-hBSEPベクター配列(4,734 pb)を含有するpAAV-wt-hBSEPプラスミドを、配列決定および制限分析によって検証した。このプラスミドは、任意の血清型またはカプシド変異体のAAV-wt-hBSEPベクターの生成を可能にする。
【0105】
(同じ長さの)2つのAAVAnc80ベクターを示す図を図1に示す。
【0106】
〔ヒト肝細胞におけるBSEP発現の分析〕
Huh-7およびHepG2細胞を、リポフェクタミン2000を用いてプラスミドpAAV-co-hBSEPおよびpAAV-wt-hBSEPでトランスフェクションした。細胞を48~72時間で固定し、ヒトBSEPを、BSEPに特異的なマウス一次抗体(Santa Cruz sc-74500;作業希釈1:1500)を使用する免疫蛍光によって検出した(図2)。ロバ抗マウスIgG Alexa-488結合二次抗体(Invitrogene ref.A21202;作業希釈1:1,000)を検出に使用した。図2に示すように、両方のプラスミドは両方の細胞株において特異的hBSEPを発現することができ、ほとんどの細胞はタンパク質の膜局在を示す。
【0107】
〔hBSEPを発現するABCB11 cDNAを含有するAAVAnc80ウイルス粒子の産生〕
本発明者らは、インシリコで設計されたAAV祖先配列Anc80に基づいてAAVベクターを作製した(Zinn、E.ら、Cell Reports、2015; 12:1056-1068)。AAVAnc80ウイルス粒子(VP)を生成するために、融合性の(confluent)HEK293T細胞単層を含む30個の150cmフラスコを、pδF6、pAnc80-AAP2およびポリエチレンイミン(PEI)を使用してパッケージングされるべきベクター配列を含む選択されたAAVプラスミド(AAV-co-hBSEPまたはAAV-wt-hBSEP))で同時トランスフェクションした。72時間のインキュベーション後、記載されているように、イオジキサノール勾配(gradient)を使用する超遠心分離によって、上清および細胞からAAV粒子を精製した(Murillo、O.ら、Journal of Hepatology,2016;64:419-426)。最後に、精製ウイルスを、Amicon Ultra Centrifugal Filters-Ultracel 100K(Millipore)を使用して濃縮し、A1ATプロモーターに特異的なオリゴヌクレオチド(フォワードプライマー:5’-TTGCTCCTCCGATAACTGGG-3’(配列番号9);リバースプライマー:5’-CCCTGTCCTCGTCCGTATTT-3’(配列番号10))を使用するqPCRによって滴定した。
【0108】
各ベクターについていくつかのバッチを作製した。バッチの力価を表1に示す。予想外にも、AAVAnc80-wt-hBSEPは製造が非常に困難であり、6つのストックのうち、インビボ適用に適合する十分な力価(5×1011 vg/mLを超える)を有して生成されたのは1つのみであった。反対に、14中12のバッチのAAVAnc80-co-hBSEPが、予想される収率および力価内で製造され、5×1011 vg/mL未満の力価を示すのは2つのバッチのみであった。
【0109】
【表1】
【0110】
〔AAVAnc80粒子を注射したAbcb11-/-マウスにおけるBSEP発現の評価〕
インビボでhBSEPの発現を試験するために、本発明者らは、BSEPを発現しないAbcb11遺伝子のC57BL/6ノックアウトマウスモデル(bcb11-/-マウス)を用いた(Zhang、Y.Y.ら、Journal of Biological Chemistry、2012、287:24784-24794)。4週齢のAbcb11-/-マウスに、2×1013 vg/kgのAAVAnc80-wt-hBSEP(n=2)、AAVAnc80-co-hBSEP(n=3)、または等量の生理食塩水(n=3)を、後眼窩経路を用いて静脈内注射した。野生型マウス(Abcb11+/+)に同量のベクターを接種し、Abcb11-/-とAbcb11+/+マウスとの間のAAVベクターの形質導入効果を比較した。1ヶ月後、マウスを屠殺し、肝臓サンプルを得た。肝臓ホモジネートを用いて、それぞれ定量的PCR(qPCR)と逆転写(RT)-qPCRとにより、各マウスのウイルスゲノムおよびhBSEP mRNAの量を測定した。第1の場合において、DNAを、Nucleospin組織精製キット(Macherey Nagel)を使用して、製造業者の取扱説明書に従って抽出した。そして、A1ATプロモーター配列に特異的なオリゴヌクレオチドを用いてqPCRを行った(前節のプライマー配列を参照のこと)。両AAVベクターはAbcb11+/+マウスにおいて同レベルのAAV DNAを示したが、AAVAnc80-wt-hBSEPベクターは、Abcb11-/-マウスにおいてAAVAnc80-co-hBSEPよりも低いレベルのAAV DNAを有していた(図3A)。hBSEP mRNA発現のレベルを決定するために、Maxwell(登録商標)16 LEV simplyRNA組織キット(Promega)を用いて、製造業者の取扱説明書に従って肝臓サンプルからRNAを抽出した。この場合、最初にランダムプライマーを用いてRT反応を行い、続いてコドン最適化または野生型ABCB11遺伝子のいずれかに特異的なプライマーを用いてqPCRを行った(wt-hBSEP: 5’-TCATCCGAAATCCCAAGATT-3’(配列番号11)および5’CAAGCGATGAGCAACTGAA-3’(配列番号12);co-hBSEP 5’-TAATTTCCAGGGCAAGATCG-3’(配列番号13)および5’-AGCAGCTGGATAGAGGTGGA-3’(配列番号14)のプライマー)。2つのベクターの各々を特異的に増幅するために使用されるプライマーのセットにおける差異のために、両ベクターについての結果は直接比較することができないが、それぞれのベクターについてAbcb11-/-マウスと比較して、mRNAレベルはAbcb11+/+マウスにおいて5~10倍高かった(図3B)。両方の場合において、使用されたプライマーは、AAVベクターを与えられなかったマウスで得られた非常に低いシグナルによって示されるように、マウスAbcb11 mRNAを検出しなかった。
【0111】
最後に、hBSEP発現を、西洋ワサビペルオキシダーゼ(Santa Cruz sc-74500)と結合したBSEP特異的抗体を用いた免疫組織化学によって肝臓試料中で分析した。この分析により、AAVAnc80-co-hBSEPベクターを与えられたAbcb11-/-マウスにおける強いhBSEP発現が示され、対照として使用したAbcb11+/+マウスと同様に、明瞭な小管の染色が観察された(図4、左および中央パネル)。そして、対照的に、予想外にも、AAVAnc80-wt-hBSEPを接種したAbcb11-/-マウスは、BSEPを発現する細胞をほとんど示さず、さらに、BSEPを発現する細胞は、非常に弱い染色を有し(図4、右パネル)、このcDNA配列がインビボでのhBSEP発現に効率的に適合していないことが示された。
【0112】
〔Abcb11-/-マウスにおけるAAVAnc80-co-hBSEPの治療効果〕
当実験のために、発明者らは患者で観察されたPFIC2症状の大部分を再現し、雄と比較して雌でより重度の表現型を有するAbcb11-/-マウスを使用した。これらのマウスはトランスアミナーゼ(ALTおよびAST)、アルカリホスファターゼ(ALP、胆汁鬱滞マーカー)、ビリルビンの上昇を示し、肝線維症を発症する(Zhang、Y.Y.ら、Journal of Biological Chemistry、2012、287: 24784-24794)(図5)。これらの症状は雌では2ヶ月齢以降に発現するが、雄動物では最大6ヶ月を要する。患者とは対照的に、Abcb11-/-マウスでは胆汁酸塩は上昇しない(データは示さず)。さらに、雄および雌の両方のAbcb11-/-マウスは、1ヶ月齢という早い時期に、胆汁酸塩の劇的な低下を示す(図7)。
【0113】
4週齢のAbcb11-/-雌および雄マウスに、6×1013 vg/kg AAVAnc80-co-hBSEPを、後眼窩経路を用いて静脈内注射した。無処置マウスを対照として使用した。処置後1、2、3、4カ月後にマウスから採血し、血清中のALP、ALT、AST、胆汁酸塩、コレステロール、ビリルビンを測定した。胆汁酸塩及びコレステロールについては、本モデルで予想されるような有意な変化は認められなかった(データは示さず)。AAVAnc80-co-hBSEPを投与された雌Abcb11-/-マウスは、処置後1ヶ月および2ヶ月でALTおよびASTの有意な低下を示し、処置後2ヶ月でビリルビンの有意な低下を示した(図6)。雄Abcb11-/-処置マウスの場合、トランスアミナーゼおよびビリルビンレベルは無処置マウスのものと同様であったが、この齢では、これらのマーカーは健常マウスの正常範囲内であった(Abcb11+/+マウスの平均:ALT=47.5U/L; AST=83.25U/L;ビリルビン:0.08mg/dL)。全てのマウスで加齢とともにALPレベルは減少し、処置2か月後の処置雌で観察された減少は、無処置雌(2.2倍)と比較して高かった(3倍)。Abcb11-/-マウスのALP値はAbcb11+/+マウスと比較してわずかに上昇するだけであることに注目することが重要である(図5)。最後に、処置したAbcb11-/-マウスは、処置の1ヶ月後に、PFIC2患者の主要なバイオマーカーであり、BSEP活性の生理学的救済を示す胆汁酸塩濃度が有意に増加し(図7)、胆汁への胆汁酸塩の分泌が部分的に回復した。
【0114】
〔AAVAnc80-co-hBSEPで処置したAbcb11-/-雌マウスの長期追跡〕
当研究において、雌のマウスのみが患者において観察されるPFIC2症状を再現するため、本発明者らは、Abcb11-/-雌マウスを使用した(図5を参照)。4週齢のAbcb11-/-雌マウスに、6×1013ウイルスゲノム(vg)/kgのAAVAnc80-co-hBSEPを、後眼窩経路を用いて静脈内注射した。処置後1か月(n=6)、3か月(n=6)、5か月(n=10)で、マウスを屠殺した。また、処置の1、2、3および5ヶ月後に、マウスを採血した(処置の1および3ヶ月後に屠殺したマウスは、これらの時点までのみ採血した)。無処置Abcb11-/-およびAbcb11+/+マウスを、それぞれ陰性および陽性対照として使用した。AAVAnc80-co-hBSEPを与えられたAbcb11-/-は、無処置Abcb11-/-マウスと比較した場合、処置後5ヶ月まで、ASTおよびビリルビンのような血清バイオマーカーの有意な減少を示した(図8A~B)。さらに、処置されたAbcb11-/-マウスはまた、全ての測定時間において、処置されていないAbcb11-/-マウスと比較して、肝臓重量および肝臓/体比の有意な減少も示した(図9A~B)。これらのデータは、AAVAnc80-co-hBSEPベースの治療がAbcb11-/-雌マウスにおいて疾患の進行を制御できることを示した。治療効果が肝細胞から胆汁への胆汁酸塩分泌の回復に起因するかどうかを決定するために、本発明者らは、処置したAbcb11-/-の胆汁および小腸中の胆汁酸塩の量を、処置後1ヶ月で測定した。図10に示すように、AAVAnc80-co-hBSEPでの処置は、Abcb11-/-雌マウスにおいて、胆汁酸塩分泌を部分的に回復させることができ、Abcb11+/+マウスの胆汁および小腸中でそれぞれ検出された胆汁酸塩濃度の約22%および25%に相当するレベルに達した。さらに、処置したAbcb11-/-マウスにおいて検出された胆汁酸塩濃度は、無処置のAbcb11-/-マウスの胆汁および腸において見出される胆汁酸塩濃度よりもそれぞれ約4倍および5.4倍高かった。
【0115】
〔AAV8-co-hBSEPはまた、Abcb11-/-/雌マウスにおいて治療効果を誘導することができる〕
本発明者らは、AAVAnc80-co-hBSEPがAbcb11-/-雌マウスにおいて治療効果を誘導し得ることを示すとすぐに、これらの効果が同じ導入遺伝子(AAV8-co-hBSEP)を発現する血清型8を有するAAVベクターを使用することによっても達成され得るかどうかを評価した。4週齢のAbcb11-/-雌マウスにAAV8co-hBSEPの6×1013 vg/kgを静脈内注射し、前節で説明したように定期的に採血した。処置後1か月(n=4)と5か月(n=6)で、マウスを屠殺した。無処置Abcb11-/-およびAbcb11+/+マウスをそれぞれ陰性および陽性対照として用いた。AAVAnc80-co-hBSEP処置マウスの場合と同様に、AAV8-co-hBSEPを与えられたマウスは、無処置Abcb11-/-マウスと比較して、処置後5ヶ月まで、ASTおよびビリルビンのような血清バイオマーカーの減少を示した(図8A~B)。さらに、無処置Abcb11-/-マウスと比較した場合、AAV8-co-hBSEP処置マウスにおいて肝腫脹の有意な減少が観察された(図9A~B)。最後に、AAV8-co-hBSEPによる治療はまた、Abcb11-/-雌マウスにおいて胆汁酸塩分泌を部分的に回復させることができ、Abcb11+/+マウスの胆汁および小腸中でそれぞれ検出された胆汁酸塩濃度の約25%および98%に相当するレベルに達した(図10)。さらに、処置したAbcb11-/-マウスにおいて見出された胆汁酸塩濃度は、処置していないAbcb11-/-マウスの胆汁および小腸中において見出された胆汁酸塩濃度よりも、それぞれ約4.4倍および21倍高かった。
【0116】
<結論>
これらの結果から、本発明者らは、PFIC2疾患の臨床的に重要な動物モデルにおいて長期間持続する治療効果をもたらす、Anc80または8血清型のいずれかを有するAAVベクターからのヒトBSEP遺伝子のコドン最適化バージョンの肝臓送達を結論付けることができる。具体的には、AAVAnc80-co-hBSEPおよびAAV8-co-hBSEPベクターはいずれも、肝臓からの胆汁酸塩分泌を部分的に回復させることができ、その結果、トランスアミナーゼおよびビリルビンレベルの制御、ならびに処置マウスにおける肝増殖をもたらした。
【0117】
〔本発明を実施する際に使用するための配列〕
本発明を実施する際に使用するための配列を以下に記載する:
〔BSEP(co-BSEP)をコードするコドン最適化配列:(配列番号1)〕
ATGAGCGACTCCGTGATTCTGAGATCAATCAAAAAATTCGGCGAAGAAAATGACGGGTTCGAGAGCGATAAATCCTATAATAATGACAAGAAGTCTAGGCTGCAGGACGAGAAGAAGGGCGATGGCGTGCGGGTGGGCTTCTTTCAGCTGTTCCGGTTCAGCAGCAGCACCGACATCTGGCTGATGTTTGTGGGCAGCCTGTGCGCCTTCCTGCACGGCATCGCACAGCCAGGCGTGCTGCTGATCTTTGGCACCATGACAGACGTGTTCATCGACTACGATGTGGAGCTGCAGGAGCTGCAGATCCCTGGCAAAGCCTGCGTGAACAATACCATCGTGTGGACAAACAGCTCCCTGAACCAGAATATGACCAACGGCACACGCTGTGGCCTGCTGAATATCGAGTCTGAGATGATCAAGTTTGCCAGCTACTATGCAGGAATCGCAGTGGCCGTGCTGATCACCGGCTACATCCAGATTTGCTTCTGGGTCATCGCAGCAGCAAGGCAGATCCAGAAGATGAGAAAGTTCTATTTTCGGAGAATCATGCGGATGGAGATCGGCTGGTTTGACTGTAACTCTGTGGGCGAGCTGAATACAAGATTCAGCGACGACATCAACAAGATCAATGACGCCATCGCCGATCAGATGGCCCTGTTTATCCAGCGGATGACCAGCACAATCTGTGGCTTCCTGCTGGGCTTCTTTAGAGGCTGGAAGCTGACCCTGGTCATCATCAGCGTGTCCCCACTGATCGGAATCGGAGCAGCAACAATCGGCCTGTCTGTGAGCAAGTTCACCGACTACGAGCTGAAAGCCTACGCCAAGGCAGGAGTGGTGGCAGATGAAGTGATCAGCAGCATGAGGACCGTGGCAGCCTTTGGCGGAGAGAAGAGGGAGGTGGAGCGGTACGAGAAGAACCTGGTGTTCGCCCAGCGGTGGGGCATCAGAAAGGGCATCGTGATGGGCTTCTTTACAGGCTTCGTGTGGTGCCTGATCTTCCTGTGCTACGCCCTGGCCTTTTGGTATGGCTCCACCCTGGTGCTGGACGAGGGAGAGTATACCCCTGGCACACTGGTGCAGATTTTCCTGAGCGTGATCGTGGGCGCCCTGAACCTGGGAAATGCATCCCCATGCCTGGAAGCCTTCGCCACAGGAAGGGCAGCAGCCACCTCCATCTTCGAGACAATCGACCGCAAGCCTATCATCGACTGTATGTCTGAGGATGGCTACAAGCTGGACAGGATCAAGGGCGAGATCGAGTTTCACAATGTGACCTTCCACTATCCCAGCCGCCCTGAGGTGAAGATCCTGAACGATCTGAATATGGTCATCAAGCCAGGAGAGATGACCGCCCTGGTGGGACCCTCTGGAGCAGGCAAGAGCACCGCCCTGCAGCTGATCCAGCGGTTTTACGACCCTTGCGAGGGAATGGTGACCGTGGACGGACACGACATCAGGTCCCTGAACATCCAGTGGCTGCGCGATCAGATCGGCATCGTGGAGCAGGAGCCAGTGCTGTTCTCTACCACAATCGCCGAGAATATCAGATACGGCCGCGAGGATGCCACAATGGAGGACATCGTGCAGGCCGCCAAGGAGGCCAACGCCTATAACTTCATCATGGATCTGCCCCAGCAGTTCGACACCCTGGTGGGAGAGGGAGGAGGACAGATGTCCGGAGGCCAGAAGCAGAGAGTGGCCATCGCCAGAGCCCTGATCCGCAACCCTAAGATCCTGCTGCTGGATATGGCCACAAGCGCCCTGGACAATGAGTCCGAGGCTATGGTGCAGGAGGTGCTGAGCAAGATCCAGCACGGCCACACCATCATCTCTGTGGCACACAGGCTGAGCACAGTGAGAGCAGCCGACACCATCATCGGCTTTGAGCACGGCACAGCAGTGGAGAGGGGCACCCACGAGGAGCTGCTGGAGAGGAAGGGCGTGTACTTCACCCTGGTGACACTGCAGTCCCAGGGCAACCAGGCCCTGAATGAGGAGGACATCAAGGATGCCACAGAGGACGATATGCTGGCCCGGACCTTCAGCAGAGGCTCCTATCAGGATTCTCTGAGGGCCAGCATCAGGCAGCGGAGCAAGTCTCAGCTGAGCTACCTGGTGCACGAGCCACCTCTGGCAGTGGTGGACCACAAGTCCACCTATGAGGAGGATCGCAAGGACAAGGACATCCCAGTGCAGGAGGAGGTGGAGCCTGCACCAGTGAGGCGCATCCTGAAGTTTTCCGCCCCAGAGTGGCCCTACATGCTGGTGGGATCTGTGGGAGCAGCAGTGAACGGCACCGTGACACCACTGTATGCCTTCCTGTTTTCCCAGATCCTGGGCACCTTCTCTATCCCCGACAAGGAGGAGCAGCGGTCCCAGATCAATGGCGTGTGCCTGCTGTTTGTGGCTATGGGCTGCGTGAGCCTGTTTACACAGTTCCTGCAGGGCTACGCCTTCGCCAAGAGCGGCGAGCTGCTGACCAAGCGGCTGAGAAAGTTCGGCTTTAGAGCCATGCTGGGCCAGGACATCGCCTGGTTTGACGATCTGCGGAACAGCCCAGGCGCCCTGACCACAAGACTGGCCACAGATGCATCTCAGGTGCAGGGAGCAGCAGGCAGCCAGATCGGCATGATCGTGAACTCCTTCACCAATGTGACAGTGGCCATGATCATCGCCTTCAGCTTTTCCTGGAAGCTGAGCCTGGTCATCCTGTGCTTCTTCCCCTTTCTGGCCCTGAGCGGAGCAACCCAGACAAGGATGCTGACCGGCTTCGCCTCCAGAGACAAGCAGGCCCTGGAGATGGTGGGCCAGATCACAAACGAGGCCCTGAGCAATATCAGGACCGTGGCAGGAATCGGCAAGGAGCGGCGGTTCATCGAGGCCCTGGAGACAGAGCTGGAGAAGCCTTTCAAGACCGCCATCCAGAAGGCCAACATCTACGGCTTCTGCTTTGCCTTCGCCCAGTGTATCATGTTCATCGCCAACTCTGCCAGCTACCGCTATGGCGGCTACCTGATCAGCAATGAGGGCCTGCACTTCAGCTACGTGTTCAGAGTGATCAGCGCCGTGGTGCTGTCTGCCACAGCCCTGGGAAGGGCCTTCTCCTACACCCCATCTTATGCCAAGGCCAAGATCAGCGCCGCCAGGTTCTTTCAGCTGCTGGACCGCCAGCCACCCATCAGCGTGTACAACACAGCCGGCGAGAAGTGGGATAATTTCCAGGGCAAGATCGACTTTGTGGATTGCAAGTTCACCTATCCTAGCAGACCAGACTCCCAGGTGCTGAATGGCCTGTCCGTGTCTATCAGCCCAGGCCAGACACTGGCCTTTGTGGGCTCCTCTGGCTGTGGCAAGTCCACCTCTATCCAGCTGCTGGAGCGGTTCTATGACCCCGATCAGGGCAAAGTGATGATCGACGGCCACGATAGCAAGAAGGTGAACGTGCAGTTTCTGAGATCCAATATCGGCATCGTGTCTCAGGAGCCTGTGCTGTTCGCCTGCTCCATCATGGATAACATCAAGTACGGCGACAATACAAAGGAGATCCCAATGGAGAGAGTGATCGCAGCAGCAAAGCAGGCACAGCTGCACGATTTCGTGATGTCCCTGCCCGAGAAGTATGAGACAAACGTGGGCTCTCAGGGCAGCCAGCTGTCCAGGGGCGAGAAGCAGAGGATCGCAATCGCCAGGGCCATCGTGCGCGATCCCAAGATCCTGCTGCTGGACGAGGCCACCAGCGCCCTGGATACAGAGTCCGAGAAGACCGTGCAGGTGGCCCTGGACAAGGCCCGGGAGGGAAGAACATGTATCGTGATCGCCCACAGACTGAGCACCATCCAGAATGCCGACATCATCGCCGTGATGGCCCAGGGCGTGGTCATCGAGAAGGGCACCCACGAGGAACTGATGGCACAGAAAGGGGCTTACTACAAACTGGTCACAACAGGCTCACCTATCTCATAG
〔BSEP #2(co-BSEP-2)をコードするコドン最適化配列(配列番号2)〕
ATGTCTGATTCTGTGATCCTGAGATCCATCAAGAAATTTGGGGAAGAGAATGATGGCTTTGAGTCTGACAAGAGCTACAACAATGACAAGAAAAGCAGGCTGCAGGATGAGAAAAAGGGTGATGGTGTCAGAGTGGGCTTCTTCCAGCTGTTCAGATTCAGCAGCAGCACAGACATCTGGCTGATGTTTGTGGGCAGCCTGTGTGCCTTCCTGCATGGAATTGCTCAGCCTGGGGTGCTGCTGATCTTTGGCACCATGACAGATGTGTTCATTGACTATGATGTGGAACTGCAAGAGCTGCAGATCCCTGGCAAGGCTTGTGTGAACAACACCATTGTGTGGACCAACAGCAGCCTGAACCAGAACATGACCAATGGCACCAGATGTGGCCTGCTGAACATAGAGTCTGAGATGATCAAGTTTGCCAGCTACTATGCTGGCATTGCTGTGGCAGTGCTGATCACAGGCTACATCCAGATCTGCTTTTGGGTCATAGCTGCTGCCAGACAGATCCAGAAGATGAGGAAGTTCTACTTTAGAAGGATCATGAGGATGGAAATTGGATGGTTTGACTGCAACTCTGTGGGAGAGCTGAACACCAGATTCTCTGATGACATCAACAAGATCAATGATGCCATTGCTGACCAGATGGCCCTGTTCATCCAGAGGATGACCAGCACCATCTGTGGCTTTCTGCTGGGCTTTTTCAGAGGCTGGAAGCTGACCCTGGTTATCATCTCTGTGTCCCCACTGATTGGCATTGGAGCTGCCACCATTGGCCTGTCTGTGTCCAAGTTCACAGACTATGAGCTGAAAGCCTATGCCAAGGCTGGTGTTGTGGCTGATGAAGTGATCAGCTCCATGAGAACAGTGGCTGCCTTTGGTGGTGAAAAGAGGGAAGTTGAGAGATATGAGAAGAACCTGGTGTTTGCCCAGAGATGGGGCATCAGAAAGGGCATTGTGATGGGATTCTTCACAGGCTTTGTGTGGTGCCTGATCTTCCTGTGCTATGCCCTGGCCTTTTGGTATGGCAGCACCCTGGTTCTTGATGAAGGGGAGTACACCCCTGGAACTCTGGTGCAGATCTTTCTGTCTGTGATTGTGGGAGCCCTGAACCTGGGCAATGCCTCTCCATGTCTGGAAGCCTTTGCCACAGGCAGAGCTGCTGCTACCAGCATCTTTGAGACAATTGACAGAAAGCCCATCATTGACTGCATGTCTGAGGATGGCTACAAGCTGGACAGGATCAAAGGGGAGATTGAGTTCCACAACGTGACCTTTCACTACCCCAGCAGACCTGAAGTGAAGATCCTGAATGACCTGAACATGGTCATCAAGCCTGGGGAGATGACAGCCCTTGTGGGACCTAGTGGTGCTGGCAAATCTACAGCCCTGCAGCTGATCCAGAGATTCTATGACCCCTGTGAAGGCATGGTCACAGTGGATGGCCATGACATCAGATCTCTGAACATCCAGTGGCTGAGGGACCAGATTGGAATTGTGGAACAAGAGCCTGTGCTGTTCAGCACCACCATTGCAGAGAACATCAGATATGGCAGGGAAGATGCCACAATGGAAGATATTGTGCAGGCTGCCAAAGAGGCCAACGCCTACAACTTCATCATGGACCTGCCTCAGCAGTTTGACACCCTTGTTGGAGAGGGTGGTGGCCAAATGAGTGGTGGACAGAAACAGAGAGTGGCCATTGCTAGAGCCCTGATCAGAAACCCCAAGATCCTGCTGCTGGACATGGCTACATCTGCCCTGGACAATGAGTCTGAGGCTATGGTGCAAGAGGTGCTGAGCAAGATCCAGCATGGCCACACCATCATTAGTGTGGCCCACAGACTGAGCACAGTCAGGGCTGCTGACACAATCATTGGATTTGAGCATGGCACAGCAGTGGAAAGGGGCACCCATGAGGAACTGCTGGAAAGAAAAGGGGTCTACTTCACCCTGGTCACCCTGCAGTCTCAGGGCAATCAGGCCCTGAATGAAGAGGACATCAAGGATGCCACTGAGGATGACATGCTGGCCAGAACCTTCAGCAGAGGCAGCTACCAGGATAGCCTGAGAGCCAGCATCAGACAGAGAAGCAAGAGCCAGCTGAGCTACCTGGTGCATGAACCTCCACTGGCTGTGGTGGACCACAAGTCCACCTATGAGGAAGATAGGAAGGACAAGGACATCCCTGTGCAAGAAGAGGTGGAACCTGCTCCTGTCAGAAGAATCCTGAAGTTTTCTGCCCCTGAGTGGCCCTACATGCTTGTGGGTTCTGTTGGGGCTGCTGTGAATGGCACAGTGACCCCTCTGTATGCCTTTCTGTTCTCCCAGATCCTGGGCACCTTTAGCATCCCTGACAAAGAGGAACAGAGGTCCCAGATCAATGGTGTCTGCCTGCTCTTTGTGGCTATGGGCTGTGTGTCCCTGTTTACCCAGTTCCTGCAGGGATATGCCTTTGCTAAGAGTGGGGAGCTGCTCACAAAGAGGCTGAGAAAGTTTGGCTTCAGAGCCATGCTTGGCCAGGACATTGCTTGGTTTGATGACCTGAGAAACAGCCCTGGGGCTCTGACCACAAGACTGGCTACAGATGCTAGCCAGGTGCAGGGTGCAGCAGGCAGCCAAATTGGCATGATTGTGAACAGCTTCACCAATGTGACAGTGGCCATGATCATTGCCTTCAGCTTCAGCTGGAAACTGAGCCTTGTGATCCTCTGCTTCTTCCCCTTTCTGGCCCTGTCTGGGGCTACCCAGACAAGAATGCTGACTGGCTTTGCCTCCAGAGACAAGCAGGCCCTGGAAATGGTTGGACAGATCACCAATGAGGCCCTGTCCAACATCAGGACAGTGGCAGGCATTGGCAAAGAGAGAAGATTCATTGAGGCCCTTGAGACAGAGCTTGAGAAGCCCTTCAAGACAGCCATCCAGAAAGCTAACATCTATGGGTTCTGCTTTGCTTTTGCCCAGTGCATCATGTTCATTGCCAACTCAGCCAGCTACAGATATGGTGGCTACCTGATCTCTAATGAGGGCCTGCACTTCAGCTATGTGTTCAGAGTGATCTCTGCTGTGGTGCTGTCTGCCACTGCTCTGGGCAGAGCCTTTAGCTACACCCCTAGCTATGCCAAAGCCAAGATCTCTGCAGCCAGATTCTTTCAGCTGCTGGATAGACAGCCTCCTATCAGTGTGTACAACACAGCTGGGGAGAAGTGGGACAACTTCCAGGGCAAGATTGACTTTGTGGATTGCAAGTTCACCTATCCTAGCAGACCAGACTCTCAGGTGCTGAATGGACTGAGTGTGTCTATCAGCCCTGGCCAGACACTGGCCTTTGTGGGAAGCTCTGGATGTGGCAAGAGCACCAGCATCCAGCTGCTTGAGAGGTTCTATGATCCAGACCAGGGCAAAGTGATGATTGATGGGCATGACAGCAAGAAAGTGAATGTGCAGTTCCTGAGGTCCAACATTGGGATTGTGTCCCAAGAACCTGTTCTGTTTGCCTGCAGCATCATGGATAACATTAAGTATGGGGACAACACCAAAGAAATCCCTATGGAAAGAGTGATTGCTGCAGCCAAGCAGGCACAGCTGCATGATTTTGTGATGAGCCTGCCTGAGAAGTATGAGACAAATGTGGGCTCCCAGGGCAGCCAGCTGTCTAGAGGGGAAAAACAGAGAATTGCCATAGCCAGGGCCATAGTCAGAGATCCTAAGATTCTGCTCCTGGATGAGGCCACCTCTGCTCTGGATACAGAGTCTGAAAAGACAGTCCAGGTGGCACTGGACAAGGCCAGAGAGGGCAGAACCTGTATTGTGATTGCCCATAGGCTGTCCACAATCCAAAATGCTGACATCATTGCAGTGATGGCCCAAGGGGTTGTGATTGAGAAGGGAACACATGAAGAACTCATGGCCCAAAAAGGGGCCTATTATAAGCTGGTCACCACTGGCAGCCCCATCAGCTAG
〔BSEP (rAAV-co-hBSEP)をコードするコドン最適化配列を含む組換えAAVベクター(配列番号3)〕
CCTGCAGGCAGCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGCCCGGGCAAAGCCCGGGCGTCGGGCGACCTTTGGTCGCCCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGCAGAGAGGGAGTGGCCAACTCCATCACTAGGGGTTCCTGCGGCCGCGAATTCCATGGTACCAGGCATCAAGACACGTGCGCCACCCCCTCCACCTTGGACACAGGACGCTGTGGTTTCTGAGCCAGGTACAATGACTCCTTTCGGTAAGTGCAGTGGAAGCTGTACACTGCCCAGGCAAAGCGTCCGGGCAGCGTAGGCGGGCGACTCAGATCCCAGCCAGTGGACTTAGCCCCTGTTTGCTCCTCCGATAACTGGGGTGACCTTGGTTAATATTCACCAGCAGCCTCCCCCGTTGCCCCTCTGGATCCACTGCTTAAATACGGACGAGGACAGGGCCCTGTCTCCTCAGCTTCAGGCACCACCACTGACCTGGGACAGTGAAGGCCTGTCGACGGATCCGAGCTCGCCGCCACCATGAGCGACTCCGTGATTCTGAGATCAATCAAAAAATTCGGCGAAGAAAATGACGGGTTCGAGAGCGATAAATCCTATAATAATGACAAGAAGTCTAGGCTGCAGGACGAGAAGAAGGGCGATGGCGTGCGGGTGGGCTTCTTTCAGCTGTTCCGGTTCAGCAGCAGCACCGACATCTGGCTGATGTTTGTGGGCAGCCTGTGCGCCTTCCTGCACGGCATCGCACAGCCAGGCGTGCTGCTGATCTTTGGCACCATGACAGACGTGTTCATCGACTACGATGTGGAGCTGCAGGAGCTGCAGATCCCTGGCAAAGCCTGCGTGAACAATACCATCGTGTGGACAAACAGCTCCCTGAACCAGAATATGACCAACGGCACACGCTGTGGCCTGCTGAATATCGAGTCTGAGATGATCAAGTTTGCCAGCTACTATGCAGGAATCGCAGTGGCCGTGCTGATCACCGGCTACATCCAGATTTGCTTCTGGGTCATCGCAGCAGCAAGGCAGATCCAGAAGATGAGAAAGTTCTATTTTCGGAGAATCATGCGGATGGAGATCGGCTGGTTTGACTGTAACTCTGTGGGCGAGCTGAATACAAGATTCAGCGACGACATCAACAAGATCAATGACGCCATCGCCGATCAGATGGCCCTGTTTATCCAGCGGATGACCAGCACAATCTGTGGCTTCCTGCTGGGCTTCTTTAGAGGCTGGAAGCTGACCCTGGTCATCATCAGCGTGTCCCCACTGATCGGAATCGGAGCAGCAACAATCGGCCTGTCTGTGAGCAAGTTCACCGACTACGAGCTGAAAGCCTACGCCAAGGCAGGAGTGGTGGCAGATGAAGTGATCAGCAGCATGAGGACCGTGGCAGCCTTTGGCGGAGAGAAGAGGGAGGTGGAGCGGTACGAGAAGAACCTGGTGTTCGCCCAGCGGTGGGGCATCAGAAAGGGCATCGTGATGGGCTTCTTTACAGGCTTCGTGTGGTGCCTGATCTTCCTGTGCTACGCCCTGGCCTTTTGGTATGGCTCCACCCTGGTGCTGGACGAGGGAGAGTATACCCCTGGCACACTGGTGCAGATTTTCCTGAGCGTGATCGTGGGCGCCCTGAACCTGGGAAATGCATCCCCATGCCTGGAAGCCTTCGCCACAGGAAGGGCAGCAGCCACCTCCATCTTCGAGACAATCGACCGCAAGCCTATCATCGACTGTATGTCTGAGGATGGCTACAAGCTGGACAGGATCAAGGGCGAGATCGAGTTTCACAATGTGACCTTCCACTATCCCAGCCGCCCTGAGGTGAAGATCCTGAACGATCTGAATATGGTCATCAAGCCAGGAGAGATGACCGCCCTGGTGGGACCCTCTGGAGCAGGCAAGAGCACCGCCCTGCAGCTGATCCAGCGGTTTTACGACCCTTGCGAGGGAATGGTGACCGTGGACGGACACGACATCAGGTCCCTGAACATCCAGTGGCTGCGCGATCAGATCGGCATCGTGGAGCAGGAGCCAGTGCTGTTCTCTACCACAATCGCCGAGAATATCAGATACGGCCGCGAGGATGCCACAATGGAGGACATCGTGCAGGCCGCCAAGGAGGCCAACGCCTATAACTTCATCATGGATCTGCCCCAGCAGTTCGACACCCTGGTGGGAGAGGGAGGAGGACAGATGTCCGGAGGCCAGAAGCAGAGAGTGGCCATCGCCAGAGCCCTGATCCGCAACCCTAAGATCCTGCTGCTGGATATGGCCACAAGCGCCCTGGACAATGAGTCCGAGGCTATGGTGCAGGAGGTGCTGAGCAAGATCCAGCACGGCCACACCATCATCTCTGTGGCACACAGGCTGAGCACAGTGAGAGCAGCCGACACCATCATCGGCTTTGAGCACGGCACAGCAGTGGAGAGGGGCACCCACGAGGAGCTGCTGGAGAGGAAGGGCGTGTACTTCACCCTGGTGACACTGCAGTCCCAGGGCAACCAGGCCCTGAATGAGGAGGACATCAAGGATGCCACAGAGGACGATATGCTGGCCCGGACCTTCAGCAGAGGCTCCTATCAGGATTCTCTGAGGGCCAGCATCAGGCAGCGGAGCAAGTCTCAGCTGAGCTACCTGGTGCACGAGCCACCTCTGGCAGTGGTGGACCACAAGTCCACCTATGAGGAGGATCGCAAGGACAAGGACATCCCAGTGCAGGAGGAGGTGGAGCCTGCACCAGTGAGGCGCATCCTGAAGTTTTCCGCCCCAGAGTGGCCCTACATGCTGGTGGGATCTGTGGGAGCAGCAGTGAACGGCACCGTGACACCACTGTATGCCTTCCTGTTTTCCCAGATCCTGGGCACCTTCTCTATCCCCGACAAGGAGGAGCAGCGGTCCCAGATCAATGGCGTGTGCCTGCTGTTTGTGGCTATGGGCTGCGTGAGCCTGTTTACACAGTTCCTGCAGGGCTACGCCTTCGCCAAGAGCGGCGAGCTGCTGACCAAGCGGCTGAGAAAGTTCGGCTTTAGAGCCATGCTGGGCCAGGACATCGCCTGGTTTGACGATCTGCGGAACAGCCCAGGCGCCCTGACCACAAGACTGGCCACAGATGCATCTCAGGTGCAGGGAGCAGCAGGCAGCCAGATCGGCATGATCGTGAACTCCTTCACCAATGTGACAGTGGCCATGATCATCGCCTTCAGCTTTTCCTGGAAGCTGAGCCTGGTCATCCTGTGCTTCTTCCCCTTTCTGGCCCTGAGCGGAGCAACCCAGACAAGGATGCTGACCGGCTTCGCCTCCAGAGACAAGCAGGCCCTGGAGATGGTGGGCCAGATCACAAACGAGGCCCTGAGCAATATCAGGACCGTGGCAGGAATCGGCAAGGAGCGGCGGTTCATCGAGGCCCTGGAGACAGAGCTGGAGAAGCCTTTCAAGACCGCCATCCAGAAGGCCAACATCTACGGCTTCTGCTTTGCCTTCGCCCAGTGTATCATGTTCATCGCCAACTCTGCCAGCTACCGCTATGGCGGCTACCTGATCAGCAATGAGGGCCTGCACTTCAGCTACGTGTTCAGAGTGATCAGCGCCGTGGTGCTGTCTGCCACAGCCCTGGGAAGGGCCTTCTCCTACACCCCATCTTATGCCAAGGCCAAGATCAGCGCCGCCAGGTTCTTTCAGCTGCTGGACCGCCAGCCACCCATCAGCGTGTACAACACAGCCGGCGAGAAGTGGGATAATTTCCAGGGCAAGATCGACTTTGTGGATTGCAAGTTCACCTATCCTAGCAGACCAGACTCCCAGGTGCTGAATGGCCTGTCCGTGTCTATCAGCCCAGGCCAGACACTGGCCTTTGTGGGCTCCTCTGGCTGTGGCAAGTCCACCTCTATCCAGCTGCTGGAGCGGTTCTATGACCCCGATCAGGGCAAAGTGATGATCGACGGCCACGATAGCAAGAAGGTGAACGTGCAGTTTCTGAGATCCAATATCGGCATCGTGTCTCAGGAGCCTGTGCTGTTCGCCTGCTCCATCATGGATAACATCAAGTACGGCGACAATACAAAGGAGATCCCAATGGAGAGAGTGATCGCAGCAGCAAAGCAGGCACAGCTGCACGATTTCGTGATGTCCCTGCCCGAGAAGTATGAGACAAACGTGGGCTCTCAGGGCAGCCAGCTGTCCAGGGGCGAGAAGCAGAGGATCGCAATCGCCAGGGCCATCGTGCGCGATCCCAAGATCCTGCTGCTGGACGAGGCCACCAGCGCCCTGGATACAGAGTCCGAGAAGACCGTGCAGGTGGCCCTGGACAAGGCCCGGGAGGGAAGAACATGTATCGTGATCGCCCACAGACTGAGCACCATCCAGAATGCCGACATCATCGCCGTGATGGCCCAGGGCGTGGTCATCGAGAAGGGCACCCACGAGGAACTGATGGCACAGAAAGGGGCTTACTACAAACTGGTCACAACAGGCTCACCTATCTCATAGGGATCCATATGATATCAATAAAGACCTCTTATTTTCATTCATCAGGTGTGGTTGGTTTTTTTGTGTGGGGGCTCGAGATCTGAGGAACCCCTAGTGATGGAGGCGGCCGCAGGAACCCCTAGTGATGGAGTTGGCCACTCCCTCTCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGGGCGACCAAAGGTCGCCCGACGCCCGGGCTTTGCCCGGGCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGCAGCTGCCTGCAG
〔BSEP #2(rAAV-co-hBSEP-2)をコードするコドン最適化配列を含む組換えAAVベクター(配列番号4)〕
CCTGCAGGCAGCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGCCCGGGCAAAGCCCGGGCGTCGGGCGACCTTTGGTCGCCCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGCAGAGAGGGAGTGGCCAACTCCATCACTAGGGGTTCCTGCGGCCGCGAATTCCATGGTACCAGGCATCAAGACACGTGCGCCACCCCCTCCACCTTGGACACAGGACGCTGTGGTTTCTGAGCCAGGTACAATGACTCCTTTCGGTAAGTGCAGTGGAAGCTGTACACTGCCCAGGCAAAGCGTCCGGGCAGCGTAGGCGGGCGACTCAGATCCCAGCCAGTGGACTTAGCCCCTGTTTGCTCCTCCGATAACTGGGGTGACCTTGGTTAATATTCACCAGCAGCCTCCCCCGTTGCCCCTCTGGATCCACTGCTTAAATACGGACGAGGACAGGGCCCTGTCTCCTCAGCTTCAGGCACCACCACTGACCTGGGACAGTGAAGGCCTGTCGACGGATCCGAGCTCGCCGCCACCATGTCTGATTCTGTGATCCTGAGATCCATCAAGAAATTTGGGGAAGAGAATGATGGCTTTGAGTCTGACAAGAGCTACAACAATGACAAGAAAAGCAGGCTGCAGGATGAGAAAAAGGGTGATGGTGTCAGAGTGGGCTTCTTCCAGCTGTTCAGATTCAGCAGCAGCACAGACATCTGGCTGATGTTTGTGGGCAGCCTGTGTGCCTTCCTGCATGGAATTGCTCAGCCTGGGGTGCTGCTGATCTTTGGCACCATGACAGATGTGTTCATTGACTATGATGTGGAACTGCAAGAGCTGCAGATCCCTGGCAAGGCTTGTGTGAACAACACCATTGTGTGGACCAACAGCAGCCTGAACCAGAACATGACCAATGGCACCAGATGTGGCCTGCTGAACATAGAGTCTGAGATGATCAAGTTTGCCAGCTACTATGCTGGCATTGCTGTGGCAGTGCTGATCACAGGCTACATCCAGATCTGCTTTTGGGTCATAGCTGCTGCCAGACAGATCCAGAAGATGAGGAAGTTCTACTTTAGAAGGATCATGAGGATGGAAATTGGATGGTTTGACTGCAACTCTGTGGGAGAGCTGAACACCAGATTCTCTGATGACATCAACAAGATCAATGATGCCATTGCTGACCAGATGGCCCTGTTCATCCAGAGGATGACCAGCACCATCTGTGGCTTTCTGCTGGGCTTTTTCAGAGGCTGGAAGCTGACCCTGGTTATCATCTCTGTGTCCCCACTGATTGGCATTGGAGCTGCCACCATTGGCCTGTCTGTGTCCAAGTTCACAGACTATGAGCTGAAAGCCTATGCCAAGGCTGGTGTTGTGGCTGATGAAGTGATCAGCTCCATGAGAACAGTGGCTGCCTTTGGTGGTGAAAAGAGGGAAGTTGAGAGATATGAGAAGAACCTGGTGTTTGCCCAGAGATGGGGCATCAGAAAGGGCATTGTGATGGGATTCTTCACAGGCTTTGTGTGGTGCCTGATCTTCCTGTGCTATGCCCTGGCCTTTTGGTATGGCAGCACCCTGGTTCTTGATGAAGGGGAGTACACCCCTGGAACTCTGGTGCAGATCTTTCTGTCTGTGATTGTGGGAGCCCTGAACCTGGGCAATGCCTCTCCATGTCTGGAAGCCTTTGCCACAGGCAGAGCTGCTGCTACCAGCATCTTTGAGACAATTGACAGAAAGCCCATCATTGACTGCATGTCTGAGGATGGCTACAAGCTGGACAGGATCAAAGGGGAGATTGAGTTCCACAACGTGACCTTTCACTACCCCAGCAGACCTGAAGTGAAGATCCTGAATGACCTGAACATGGTCATCAAGCCTGGGGAGATGACAGCCCTTGTGGGACCTAGTGGTGCTGGCAAATCTACAGCCCTGCAGCTGATCCAGAGATTCTATGACCCCTGTGAAGGCATGGTCACAGTGGATGGCCATGACATCAGATCTCTGAACATCCAGTGGCTGAGGGACCAGATTGGAATTGTGGAACAAGAGCCTGTGCTGTTCAGCACCACCATTGCAGAGAACATCAGATATGGCAGGGAAGATGCCACAATGGAAGATATTGTGCAGGCTGCCAAAGAGGCCAACGCCTACAACTTCATCATGGACCTGCCTCAGCAGTTTGACACCCTTGTTGGAGAGGGTGGTGGCCAAATGAGTGGTGGACAGAAACAGAGAGTGGCCATTGCTAGAGCCCTGATCAGAAACCCCAAGATCCTGCTGCTGGACATGGCTACATCTGCCCTGGACAATGAGTCTGAGGCTATGGTGCAAGAGGTGCTGAGCAAGATCCAGCATGGCCACACCATCATTAGTGTGGCCCACAGACTGAGCACAGTCAGGGCTGCTGACACAATCATTGGATTTGAGCATGGCACAGCAGTGGAAAGGGGCACCCATGAGGAACTGCTGGAAAGAAAAGGGGTCTACTTCACCCTGGTCACCCTGCAGTCTCAGGGCAATCAGGCCCTGAATGAAGAGGACATCAAGGATGCCACTGAGGATGACATGCTGGCCAGAACCTTCAGCAGAGGCAGCTACCAGGATAGCCTGAGAGCCAGCATCAGACAGAGAAGCAAGAGCCAGCTGAGCTACCTGGTGCATGAACCTCCACTGGCTGTGGTGGACCACAAGTCCACCTATGAGGAAGATAGGAAGGACAAGGACATCCCTGTGCAAGAAGAGGTGGAACCTGCTCCTGTCAGAAGAATCCTGAAGTTTTCTGCCCCTGAGTGGCCCTACATGCTTGTGGGTTCTGTTGGGGCTGCTGTGAATGGCACAGTGACCCCTCTGTATGCCTTTCTGTTCTCCCAGATCCTGGGCACCTTTAGCATCCCTGACAAAGAGGAACAGAGGTCCCAGATCAATGGTGTCTGCCTGCTCTTTGTGGCTATGGGCTGTGTGTCCCTGTTTACCCAGTTCCTGCAGGGATATGCCTTTGCTAAGAGTGGGGAGCTGCTCACAAAGAGGCTGAGAAAGTTTGGCTTCAGAGCCATGCTTGGCCAGGACATTGCTTGGTTTGATGACCTGAGAAACAGCCCTGGGGCTCTGACCACAAGACTGGCTACAGATGCTAGCCAGGTGCAGGGTGCAGCAGGCAGCCAAATTGGCATGATTGTGAACAGCTTCACCAATGTGACAGTGGCCATGATCATTGCCTTCAGCTTCAGCTGGAAACTGAGCCTTGTGATCCTCTGCTTCTTCCCCTTTCTGGCCCTGTCTGGGGCTACCCAGACAAGAATGCTGACTGGCTTTGCCTCCAGAGACAAGCAGGCCCTGGAAATGGTTGGACAGATCACCAATGAGGCCCTGTCCAACATCAGGACAGTGGCAGGCATTGGCAAAGAGAGAAGATTCATTGAGGCCCTTGAGACAGAGCTTGAGAAGCCCTTCAAGACAGCCATCCAGAAAGCTAACATCTATGGGTTCTGCTTTGCTTTTGCCCAGTGCATCATGTTCATTGCCAACTCAGCCAGCTACAGATATGGTGGCTACCTGATCTCTAATGAGGGCCTGCACTTCAGCTATGTGTTCAGAGTGATCTCTGCTGTGGTGCTGTCTGCCACTGCTCTGGGCAGAGCCTTTAGCTACACCCCTAGCTATGCCAAAGCCAAGATCTCTGCAGCCAGATTCTTTCAGCTGCTGGATAGACAGCCTCCTATCAGTGTGTACAACACAGCTGGGGAGAAGTGGGACAACTTCCAGGGCAAGATTGACTTTGTGGATTGCAAGTTCACCTATCCTAGCAGACCAGACTCTCAGGTGCTGAATGGACTGAGTGTGTCTATCAGCCCTGGCCAGACACTGGCCTTTGTGGGAAGCTCTGGATGTGGCAAGAGCACCAGCATCCAGCTGCTTGAGAGGTTCTATGATCCAGACCAGGGCAAAGTGATGATTGATGGGCATGACAGCAAGAAAGTGAATGTGCAGTTCCTGAGGTCCAACATTGGGATTGTGTCCCAAGAACCTGTTCTGTTTGCCTGCAGCATCATGGATAACATTAAGTATGGGGACAACACCAAAGAAATCCCTATGGAAAGAGTGATTGCTGCAGCCAAGCAGGCACAGCTGCATGATTTTGTGATGAGCCTGCCTGAGAAGTATGAGACAAATGTGGGCTCCCAGGGCAGCCAGCTGTCTAGAGGGGAAAAACAGAGAATTGCCATAGCCAGGGCCATAGTCAGAGATCCTAAGATTCTGCTCCTGGATGAGGCCACCTCTGCTCTGGATACAGAGTCTGAAAAGACAGTCCAGGTGGCACTGGACAAGGCCAGAGAGGGCAGAACCTGTATTGTGATTGCCCATAGGCTGTCCACAATCCAAAATGCTGACATCATTGCAGTGATGGCCCAAGGGGTTGTGATTGAGAAGGGAACACATGAAGAACTCATGGCCCAAAAAGGGGCCTATTATAAGCTGGTCACCACTGGCAGCCCCATCAGCTAGGGATCCATATGATATCAATAAAGACCTCTTATTTTCATTCATCAGGTGTGGTTGGTTTTTTTGTGTGGGGGCTCGAGATCTGAGGAACCCCTAGTGATGGAGGCGGCCGCAGGAACCCCTAGTGATGGAGTTGGCCACTCCCTCTCTGCGCGCTCGCTCGCTCACTGAGGCCGGGCGACCAAAGGTCGCCCGACGCCCGGGCTTTGCCCGGGCGGCCTCAGTGAGCGAGCGAGCGCGCAGCTGCCTGCAG
〔α1アンチトリプシンプロモーター(配列番号5)〕
CGCCACCCCCTCCACCTTGGACACAGGACGCTGTGGTTTCTGAGCCAGGTACAATGACTCCTTTCGGTAAGTGCAGTGGAAGCTGTACACTGCCCAGGCAAAGCGTCCGGGCAGCGTAGGCGGGCGACTCAGATCCCAGCCAGTGGACTTAGCCCCTGTTTGCTCCTCCGATAACTGGGGTGACCTTGGTTAATATTCACCAGCAGCCTCCCCCGTTGCCCCTCTGGATCCACTGCTTAAATACGGACGAGGACA
〔ヒト最小胆汁酸トランスポーター(ABCB11)遺伝子プロモーター(配列番号6)〕
TTCCCAAGCACACTCTGTGTTTGGGGTTATTGCTCTGAGTATGTTTCTCGTATGTCACTGAACTGTGCTTGGGCTGCCCTTAGGGACATTGATCCTTAGGCAAATAGATAATGTTCTTGAAAAAGTTTGAATTCTGTTCAGTGCT
〔マウス最小胆汁塩胆汁酸トランスポーター(ABCB11)遺伝子プロモーター(配列番号7)〕
GGTTCCTGCTTTGAGTATGTTCGACCTTTCCTCTCATGTCACTGAACTGTGCTAGATCTGGACTTTAGGCCATTGACCTATAAGCAAATAGATAGTGTTCTTAAAAAAGCCTGATTTCTGTTCAATGCTTTATTACCATGAAAAC
〔合成ポリA配列(配列番号8)〕
AATAAAGACCTCTTATTTTCATTCATCAGGTGTGGTTGGTTTTTTTGTGTGGGGGC
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【配列表】
2022512930000001.app
【国際調査報告】