(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】染毛剤ディスペンサー及びこれを含む染毛剤提供システム
(51)【国際特許分類】
A45D 97/00 20110101AFI20220131BHJP
B67D 7/02 20100101ALN20220131BHJP
【FI】
A45D97/00
B67D7/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529082
(86)(22)【出願日】2019-10-24
(85)【翻訳文提出日】2021-05-19
(86)【国際出願番号】 KR2019014066
(87)【国際公開番号】W WO2020105876
(87)【国際公開日】2020-05-28
(31)【優先権主張番号】10-2018-0143539
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2018-0143542
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521219305
【氏名又は名称】エルジー・ファルーク・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】キョン・シク・ジャン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・ホ・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジュン・ヨン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ロク・ファン
(72)【発明者】
【氏名】サン・ミン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・フン・キム
【テーマコード(参考)】
3E083
【Fターム(参考)】
3E083AA20
3E083AC01
3E083AH01
(57)【要約】
本発明の実施形態に係る染毛剤ディスペンサーは、一面に染毛剤が提供される開放ホールが形成されたハウジング、ハウジングの内部に配置され、少なくとも一つの染料が収容された複数のカートリッジ、複数のカートリッジが回転可能に配置されるメインボディー、複数のカートリッジのうち第1カートリッジが開放ホールに隣接して位置するようにメインボディーを回転させるメインモーター、第1カートリッジに含まれた染料を吐出させる吐出モジュール、および吐出モジュールによって吐出される染料が収容されるバスケットが安着される収容ボディーを含み、吐出モジュールは、上昇時に第1カートリッジを加圧し、下降時に第1カートリッジから分離される昇降ボディーを含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一面に染毛剤が提供される開放ホールが形成されたハウジング;
ハウジングの内部に配置され、少なくとも一つの染料が収容された複数のカートリッジ;
複数のカートリッジが回転可能に配置されるメインボディー;
複数のカートリッジのうち第1カートリッジが前記開放ホールに隣接して位置するように前記メインボディーを回転させるメインモーター;
前記第1カートリッジに含まれた染料を吐出させる吐出モジュール;および
前記吐出モジュールによって吐出される染料が収容されるバスケットが安着される収容ボディーを含み、
前記吐出モジュールは、
上昇運動により前記第1カートリッジに収容された染料を吐出させる昇降ボディーを含む染毛剤ディスペンサー。
【請求項2】
前記複数のカートリッジのそれぞれには、
染料を貯蔵する容器と、前記容器に貯蔵された染料を吐出させるアクチュエーターが形成され、
前記アクチュエーターには、
前記容器に貯蔵された染料が外部に移動する出口が形成された吐出ボディーと、圧力に応じて前記出口を開放させる作動ボディーが形成される、請求項1に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項3】
前記吐出モジュールは、前記昇降ボディーに駆動力を伝達する昇降モーターをさらに含む、請求項2に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項4】
前記昇降ボディーは、
前記昇降モーターと連通する締結部材が貫通する貫通孔が形成された締結ボディー、
上昇時に前記作動ボディーに圧力を加える加圧ボディー、
前記締結ボディーと前記加圧ボディーを連結する連結ボディーを含む、請求項3に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項5】
前記連結ボディーには、
少なくとも一つの折曲部が形成される、請求項4に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項6】
ハウジングには、
複数のカートリッジのそれぞれの断面積よりも断面積が大きい交換ドアが形成される、請求項1に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項7】
前記複数のカートリッジのうち、前記第1カートリッジが前記開放ホールに隣接して位置するとき、前記第1カートリッジを除いた残りのカートリッジから吐出される染料を収容する受け台をさらに含む、請求項1に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項8】
染毛剤製造方法を入力される制御部を含み、
前記制御部は、
前記染毛剤製造方法に従って、前記複数のカートリッジのうち少なくとも一つから染料が吐出されるように前記メインモーターおよび前記吐出モジュールを制御する、請求項1に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項9】
前記収容ボディーに配置され、前記バスケットの重量を測定する重量センサーをさらに含む、請求項8に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項10】
前記染毛剤製造方法は、染料の種類情報および質量情報を含み、
前記制御部は、
前記種類情報に基づいて前記第1カートリッジが吐出領域に位置するように前記メインモーターを制御し、
前記吐出領域に位置した前記第1カートリッジから前記質量情報に応じた重量分だけ染料が吐出されるように前記吐出モジュールの上昇高さまたは上昇速度を制御する、請求項9に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項11】
前記吐出領域は、
前記メインボディーの回転によって前記複数のカートリッジのそれぞれが位置し得る領域のうち、前記収容ボディーとの離隔距離が最も短い領域である、請求項10に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項12】
前記複数のカートリッジのそれぞれに収容された染料の残量情報を表示するディスプレイ部をさらに含む、請求項8に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項13】
前記ハウジングには、
前記複数のカートリッジのそれぞれの断面積よりも断面積が大きい交換ドアが形成され、
前記制御部は、
前記複数のカートリッジのうち第2カートリッジを選択する交換命令を受信すると、前記第2カートリッジが交換領域に位置するように前記メインモーターを制御する、請求項8に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項14】
前記昇降ボディーは、
上昇時に前記第1カートリッジを加圧し、下降時に前記第1カートリッジから分離される、請求項1に記載の染毛剤ディスペンサー。
【請求項15】
請求項1ないし請求項14のうち少なくとも一項の染毛剤ディスペンサー(a hairdye dispenser)を含む染毛剤提供システムにおいて、
毛髪(hair)の現在色相(current color)を測定するセンサー(sensor)および目標色相(target color)を選択する命令を受信する端末機(terminal)をさらにふくみ、
前記染毛剤ディスペンサーは、
前記センサーから現在色相情報を受信し、前記端末機から目標色相情報を受信し、前記毛髪を前記現在色相から前記目標色相に染色するための染毛剤(dye)の製造方法を算出し、前記製造方法に従って、前記複数のカートリッジのうち少なくとも一つに含まれた染料を吐出させて染毛剤を提供する染毛剤提供システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、染毛剤ディスペンサー及び染毛剤ディスペンサーを含む染毛剤提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
染毛剤(hair dye)は、自然染料または合成染料を通じて毛髪の色相を変える製品を意味する。染毛剤は、個性を表すための目的だけでなく、老化またはストレスなどによって発生する白髪をカバーする目的などで使用され得、その需要はますます増加する傾向にある。
【0003】
このような染毛剤は、色相に応じて多様な酸化染料、染料浸透を容易にするアルカリ剤、染料反応を助ける酸化剤などを主要成分とする。一方、安定性、副作用などの理由で、化学成分の代わりに天然、オーガニック、低刺激成分からなる染毛剤が使用されることもある。また、頭皮保護、毛髪損傷の最小化、つやの強化、刺激的香料の最小化などの理由で染毛剤には追加的な成分が加えられることもある。
【0004】
従来は、色相ごとに予めそれぞれの成分が組み合わせられて製造された状態で染毛剤が販売され、ユーザーは、所望の色相の染毛剤がない場合、任意に予め製造された染毛剤を混ぜて使用したりした。
【0005】
しかし、このように染毛剤を混ぜて使用する場合、定量的な染毛剤の配合比が存在せず、ユーザーは所望の色相に染色するのに困難を強いられるという問題がある。
【0006】
また、染毛剤は、空気に露出した際、酸化されて染毛剤を大容量に提供したり、自動化で提供するのに限定的であるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第一目的は、染毛剤を定量的に製造する染毛剤ディスペンサーを提供することを目的とする。
【0008】
本発明の第二目的は、染毛剤提供システムを通じてユーザーカスタマイズ染毛剤を製造および提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施形態に係る染毛剤ディスペンサーは、一面に染毛剤が提供される開放ホールが形成されたハウジング、ハウジングの内部に配置され、少なくとも一つの染料が収容された複数のカートリッジ、複数のカートリッジが回転可能に配置されるメインボディー、複数のカートリッジのうち第1カートリッジが開放ホールに隣接して位置するようにメインボディーを回転させるメインモーター、第1カートリッジに含まれた染料を吐出させる吐出モジュール、および吐出モジュールによって吐出される染料が収容されるバスケットが安着される収容ボディーを含み、吐出モジュールは、上昇時に第1カートリッジを加圧し、下降時に第1カートリッジから分離される昇降ボディーを含むことができる。
【0010】
複数のカートリッジのそれぞれには、染料を貯蔵する容器と、容器に貯蔵された染料を吐出させるアクチュエーターが形成され、アクチュエーターには、容器に貯蔵された染料が外部に移動する出口が形成された吐出ボディーと、圧力に応じて出口を開放させる作動ボディーが形成され得る。
【0011】
吐出モジュールは、昇降ボディーに駆動力を伝達する昇降モーターをさらに含むことができる。
【0012】
昇降ボディーは、昇降モーターと連通する締結部材が貫通する貫通孔が形成された締結ボディー、上昇時に作動ボディーに圧力を加える加圧ボディー、締結ボディーと加圧ボディーを連結する連結ボディーを含むことができる。
【0013】
連結ボディーには、少なくとも一つの折曲部が形成され得る。
【0014】
ハウジングの他面には、複数のカートリッジのそれぞれの断面積よりも断面積が大きい交換ドアが形成され得る。
【0015】
複数のカートリッジのうち、第1カートリッジが開放ホールに隣接して位置するとき、第1カートリッジを除いた残りのカートリッジから吐出される染料を収容する受け台をさらに含むことができる。
【0016】
本発明の実施形態に係る染毛剤ディスペンサーは、一面に染毛剤が提供される開放ホールが形成されたハウジング、染毛剤を構成する少なくとも一つの染料が収容され、染料を吐出させるアクチュエーターが形成された複数のカートリッジ、ハウジングに支持され、複数のカートリッジが回転可能に配置されるメインボディー、メインボディーを回転させるメインモーター、上昇または下降移動してアクチュエーターを選択的に駆動させる昇降ボディーを含む吐出モジュール、開放ホールを貫通して配置され、アクチュエーターが駆動されるとき、複数のカートリッジのうちいずれか一つから吐出される染料が収容されるバスケットが配置される収容ボディー、および染毛剤製造方法を入力される制御部を含み、制御部は、染毛剤製造方法に従って、複数のカートリッジのうち少なくとも一つから染料が吐出されるようにメインモーターおよび吐出モジュールを制御することができる。
【0017】
収容ボディーに配置され、バスケットの重量を測定する重量センサーをさらに含むことができる。
【0018】
染毛剤製造方法は、染料の種類情報および質量情報を含み、制御部は、種類情報に基づいて第1カートリッジが吐出領域に位置するようにメインモーターを制御し、吐出領域に位置した第1カートリッジから質量情報に応じた重量分だけ染料が吐出されるように吐出モジュールの上昇高さまたは上昇速度を制御することができる。
【0019】
吐出領域は、メインボディーの回転によって複数のカートリッジのそれぞれが位置し得る領域のうち、収容ボディーとの離隔距離が最も短い領域であり得る。
【0020】
複数のカートリッジのそれぞれに収容された染料の残量情報を表示するディスプレイ部をさらに含むことができる。
【0021】
ハウジングの他面には、複数のカートリッジのそれぞれの断面積よりも断面積が大きい交換ドアが形成され、制御部は、複数のカートリッジのうち第2カートリッジを選択する交換命令を受信すれば、第2カートリッジが交換領域に位置するようにメインモーターを制御することができる。
【0022】
交換領域は、メインボディーの回転によって複数のカートリッジのそれぞれが位置し得る領域のうち交換ドアとの離隔距離が最も短い領域であり得る。
【0023】
本発明の実施形態に係る染毛剤提供システムは、複数のカートリッジ(a plurality of container)に含まれた染料(dyeing materials)を吐出させて染毛剤(dye)を提供するディスペンサー(dispenser)を構成要素とする染毛剤提供システムにおいて、毛髪(hair)の現在色相(current color)を測定するセンサー(sensor)、目標色相(target color)を選択する命令を受信する端末機(terminal)およびセンサーから現在色相情報を受信し、端末機から目標色相情報を受信し、毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染毛剤(dye)の製造方法を算出し、製造方法に従って、複数のカートリッジに含まれた染料を吐出させて染毛剤を提供するディスペンサー(dispenser)を含むことができる。
【0024】
染毛剤の製造方法は、複数のカートリッジから吐出される染料の種類および重量情報を含むことができる。
【0025】
端末機は、複数のサンプル色相(a plurality of sample colors)を表示し、複数のサンプル色相のうちいずれか一つを選択する命令を受信すれば、選択されたサンプル色相に染色されたシミュレーションイメージを表示することができる。
【0026】
センサーは、毛髪の損傷度および乾燥度のうち少なくとも一つをさらに感知し、ディスペンサーは、損傷度および乾燥度のうち少なくとも一つに基づいて、毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染毛剤(dye)の製造方法を算出することができる。
【0027】
端末機は、少なくとも一つの推薦色相(recommended color)を表示することができる。
【0028】
推薦色相は、複数のカートリッジに含まれた染料の種類および染料の残量に基づいて製造可能なものとして算出された色相であり得る。
【0029】
推薦色相は、毛髪の損傷を最小にするものとして算出された色相であり得る。
【0030】
推薦色相は、センサーが測定した毛髪状態に基づいて発色可能なものとして算出された色相であり得る。
【0031】
端末機は、目標色相に染色時に使用される染毛剤の成分情報および染毛剤の価格情報のうち少なくとも一つを表示することができる。
【0032】
端末機またはディスペンサーは、複数のユーザーのそれぞれに対する染毛剤使用ヒストリーを保存することができる。
【0033】
染毛剤使用ヒストリーには、以前に使用された染毛剤の成分情報、染色結果イメージおよび目標色相に対して染色された色相の正確度のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0034】
ディスペンサーは、染毛剤使用ヒストリーに基づいて算出された染毛剤の製造方法を補正することができる。
【0035】
ディスペンサーは、染毛剤が提供される開放ホールが形成されたハウジングと、染料が収容される内部空間と、染料を吐出させるアクチュエーターが形成された複数のカートリッジと、ハウジングに支持され、複数のカートリッジが回転可能に配置されるメインボディーと、染毛剤製造方法に従って、メインボディーを回転させるメインモーターと、アクチュエーターを駆動させる吐出モジュールおよび開放ホールを貫通して位置し、上面にアクチュエーターが駆動されるとき複数のカートリッジのうちいずれか一つから吐出される染料を収容するバスケットが配置される収容ボディーとを含むことができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の実施形態によると、染毛剤を定量的に製造することにより、信頼性のある染毛剤を提供することができるという利点がある。
【0037】
また、容器に貯蔵された染料を外気と遮断させることにより、大容量の染料を収容可能な染毛剤ディスペンサーを提供することができる。また、大容量の染料を収容する染毛剤ディスペンサーを介して染毛剤を自動化方式で提供することができるという利点がある。
【0038】
また、染料が吐出されるようにカートリッジに形成されたアクチュエーターを加圧する昇降ボディーが染料の吐出方向と交差しないように形成されることにより、染料が意図しない方向に吐出される場合を最小化することができるという利点がある。
【0039】
また、意図しない領域から吐出される染料を収容する受け台をさらに含むことにより、ディスペンサー内部の清掃が容易であり、ディスペンサー内部の清潔度が向上し得るという利点がある。
【0040】
また、カートリッジの交換時、交換しようとするカートリッジが交換ドアに最も隣接した領域に移動することにより、ユーザーがカートリッジを容易に交換することができるという利点がある。
【0041】
本発明の実施形態によると、染毛剤提供時にユーザーの毛髪の現在色相を基準に、ユーザーが染色しようとする色相に染色可能な染毛剤を製造することにより、ユーザーカスタマイズ染毛剤を提供することができる。これによって、ユーザーが染色しようとする色相に染色される可能性が最大化されて、ユーザーの満足度を向上させることができるという利点がある。
【0042】
また、染毛剤の製造時に複数のカートリッジから吐出された染料の種類および重量をそれぞれ設定することにより、定量的な染毛剤製造が可能であり、信頼性が向上し得るという利点がある。
【0043】
また、染毛剤の提供前に染色結果を予測するシミュレーションイメージを表示することにより、ユーザーの染毛剤の選択を助けることができるという利点がある。
【0044】
また、ユーザーの毛髪の損傷度および乾燥度のうち少なくとも一つに基づいて染毛剤を製造することにより、染色によるユーザーの毛髪の損傷を最小化するなどユーザーの毛髪状態に適した染毛剤を提供することができるという利点がある。
【0045】
また、ディスペンサーの現在状態に適した染毛剤を推薦することにより、カートリッジに含まれた染料を効率的に使用することができるという利点がある。
【0046】
また、複数のユーザーのそれぞれに対応する染毛剤の使用ヒストリーを通じてユーザー個々人の毛髪特性に合う染毛剤を提供することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【
図1】本発明の実施形態に係る染毛剤提供システムのブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るディスペンサーの正面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係るディスペンサーの側面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係るディスペンサーの内部が示された斜視図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るディスペンサーの内部が示された側面図である。
【
図6】
図4及び
図5に示された吐出モジュールを拡大して示した図である。
【
図7a】本発明の実施形態に係るカートリッジで染料の吐出様子を示す図である。
【
図7b】本発明の実施形態に係るカートリッジで染料の吐出様子を示す図である。
【
図7c】本発明の実施形態に係る染料の吐出量制御方法を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態に係る端末機の制御ブロック図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るディスペンサーの制御ブロック図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る染料提供システムが動作する方法を示すフローチャートである。
【
図11】本発明の第1実施形態に係るサンプルの色を表示する方法を示す例示図である。
【
図12】本発明の第2実施形態に係るサンプルの色を表示する方法を示す例示図である。
【
図13】本発明の第1実施形態に係る染毛剤製造情報を表示する方法を示す例示図である。
【
図14】本発明の第2実施形態に係る染毛剤製造情報を表示する方法を示す例示図である。
【
図15】本発明の第3実施形態に係る染毛剤製造情報を表示する方法を示す例示図である。
【
図16】本発明の実施例によるディスペンサーのディスプレイ部に表示する画面の一例である。
【
図17】本発明の実施形態に係る作業状況リストを示す例示図である。
【
図18】本発明の実施形態に係る染毛剤の手動設定方法を示す例示図である。
【
図19】本発明の実施形態に係るカートリッジ残量確認画面を示す例示図である。
【
図20】本発明の実施形態に係るディスペンサーがカートリッジ残量確認/交換アラームを出力する画面を示す例示図である。
【
図21】本発明の実施形態に係るカートリッジ交換アラームが出力された後、カートリッジ残量確認画面を示す例示図である。
【
図22】本発明の実施形態に係るカートリッジ交換画面を示す例示図である。
【
図23】本発明の実施形態に係るカートリッジ交換命令を受信した場合、カートリッジの位置変更を示す例示図である。
【
図24】本発明の実施形態に係るディスペンサーから吐出された染料の重量表示方法を示す例示図である。
【発明を実施するための形態】
【0048】
以下、添付された図面を参照して本明細書に開示された実施形態を詳しく説明するが、図面符号に関係なく同一または類似の構成要素は同一の参照符号を付与し、これに対する重複説明は省略することにする。
【0049】
以下の説明で使用される構成要素に対する接尾辞「モジュール」および「部」は明細書作成の容易さだけが考慮されて付与されたり混用されるものであって、それ自体で互いに区別される意味または役割を有するものではない。
【0050】
また、本明細書に開示された実施形態を説明するにおいて、関連した公知技術に対する具体的な説明が、本明細書に開示された実施形態の要旨を曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。また、添付された図面は、本明細書に開示された実施形態を易しく理解するためのものに過ぎず、添付された図面によって本明細書に開示された技術的思想が制限されず、本発明の思想および技術範囲に含まれるすべての変更、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。
【0051】
第1、第2などのように序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために使用され得るが、前記構成要素は前記用語によって限定されない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。
【0052】
単数の表現は文脈上明白に異なるように意味しない限り、複数の表現を含む。
【0053】
本出願において、「含む」または「有する」などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであって、一つ又はそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性を予め排除しないことと理解されるべきである。
【0054】
図1は、本発明の実施形態に係る染毛剤提供システムのブロック図である。
【0055】
本発明の実施形態に係る染毛剤提供システムは、ディスペンサー1、端末機2およびセンサー3のうち少なくとも一部またはすべてを含むことができる。ディスペンサー1、端末機2およびセンサー3のそれぞれは、相互に通信して信号を送受信することができる。
【0056】
ディスペンサー1は、複数の染料を含み、製造命令の受信時に少なくとも一つの染料を吐出して染毛剤を提供することができる。
【0057】
ここで、染料(dyeing material)は染毛剤を製造するときに使用される成分を意味し、染毛剤(hair dye)は少なくとも一つの染料が吐出されて提供される製造物を意味することができる。
【0058】
染料は、化学成分と天然成分をすべて含むことができ、色相を表現する酸化染料(oxidation dye)、天然染料、酸化剤(oxidizing agent)、アルカリ剤および毛髪を保護するための補助成分などを含むことができる。例えば、酸化染料は、黒色を表現するパラフェニレンジアミン、黒茶色を表現するパラトルエンジアミン、赤色を表現するモノニトロフェニレンジアミンなどを含み、酸化剤は、過酸化水素、過酸化尿素、過ホウ酸ナトリウムなどを含み、アルカリ剤はアンモニア、界面活性剤、モノエタノールアミンなどを含むことができる。
【0059】
また、染料は、酸性染料、塩基性染料、HC染料、直接染料および脱色剤などを含むことができる。
【0060】
一方、実施形態により、染料は、二つ以上の化学成分が混ざった化合物、二つ以上の天然成分が混ざった化合物または一つ以上の化学成分と一つ以上の天然成分が混ざった化合物でり得る。
【0061】
染毛剤は、ユーザーの毛髪に使用するのに適合するように上述した染料のうち少なくとも一つが吐出されたものであって、複数の染料のうちいずれか一つが吐出されて製造されるか、または複数の染料のうち二つ以上が吐出されて製造され得る。
【0062】
端末機2は、ユーザーから目標色相(target color)を選択する命令を受信することができる。端末機2は、少なくとも一つのサンプル色相(sample color)を表示し、表示されたサンプル色相のうちいずれか一つを選択する命令を受信することができる。
【0063】
ここで、サンプル色相は、染色された毛髪の色相を予め示すものであって、例示色相を意味することができる。目標色相は、ユーザーが染色しようとする色相であって、製造される染毛剤によって染色されるようにユーザーによって選択された色相であり得る。
【0064】
端末機2は、有線/無線通信が可能であり、ディスプレイ部および入力部を具備する装置であって、スマートフォン(smart phone)のような移動端末機(mobile terminal)、スマートウォッチ(smart watch)、タブレット(tablet)、PC(Personal computer)などを含むことができるが、これは例示的なものに過ぎないので、これに限定されない。
【0065】
一方、
図1でディスペンサー1と端末機2が区分されるものと示したが、ディスペンサー1と端末機2は、一体に形成されることもできる。
【0066】
センサー3は、染色対象となる毛髪(hair)の色相を測定することができる。具体的に、センサー3は、染色前の毛髪の色相を示す現在色相(current color)と、染色後の毛髪の色相を意味する結果色相(result color)を測定することができる。また、センサー3は、染色途中に毛髪の色相を測定することもできる。
【0067】
センサー3は、測色器(spectrophotometer)であり得る。即ち、センサー3は、毛髪に接触したり、毛髪と隣接した位置で毛髪の三属性の値を求めて毛髪の現在色相を測定することができる。
【0068】
本発明の実施形態に係る染毛剤提供システムは、センサー3が毛髪の現在色相を測定して、ディスペンサー1に現在色相情報を伝送し、端末機2が目標色相を選択する命令を受信した後にディスペンサー1に目標色相情報を伝送することができる。ディスペンサー1は、センサー3から現在色相情報を受信し、端末機2から目標色相情報を受信すると、毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染毛剤製造方法を算出し、算出された染毛剤製造方法に従って、染料を吐出させて染毛剤を提供することができる。
【0069】
図2は、本発明の実施形態に係るディスペンサーの正面図であり、
図3は、本発明の実施形態に係るディスペンサーの側面図であり、
図4は、本発明の実施形態に係るディスペンサーの内部が示された斜視図であり、
図5は、本発明の実施形態に係るディスペンサーの内部が示された側面図であり、
図6は、
図4および
図5に示された吐出モジュールを拡大して示した図である。
【0070】
ディスペンサー1は、ハウジング10と、ハウジング10の内部に配置され、染料が収容される複数のカートリッジ5と、複数のカートリッジ5が回転可能に配置されるメインボディー20と、複数のカートリッジ5を回転させるメインモーター30と、複数のカートリッジ5に収容された染料の吐出時に駆動される吐出モジュール60と、複数のカートリッジ5から吐出された染料で製造された染毛剤を提供する収容ボディー40とを含むことができる。
【0071】
ハウジング10は、ディスペンサー1の内部に収容された構成要素を保護することができる。ディスペンサー1の内部には、複数のカートリッジ5、メインボディー20、メインモーター30、吐出モジュール60および収容ボディー40などが配置され得る。
【0072】
ハウジング10は、内部に空間が形成された六面体形状であり得る。好ましくは、それぞれの面が四角形状である直方体形状または立方体形状であり得る。例えば、ハウジング10は、第1面11ないし第6面16を含むことができる。
【0073】
第1面11は、ディスペンサー1の正面であって、後述する開放ホール9およびディスプレイ部6が形成され得る。第2面12は、第1面11に対向する面であって、背面であり得る。第3面13は、上面であり、第4面14は、下面であって、第3面13に対向する面であり得る。第5面15と第6面16は、それぞれ左側面と右側面であり得る。
【0074】
第1面11ないし第6面16のうち少なくとも一つには、カートリッジ5を交換するための交換ドアDが形成され得る。例えば、交換ドアDは、第2面12と、第5面15および第6面16のうちいずれか一つに形成され得、好ましくは、
図3に示されたように第5面15に交換ドアDが形成されることが望ましい。しかし、これは説明の便宜のために例示として挙げたものに過ぎなので、これに限定されない。
【0075】
交換ドアDの断面積は、複数のカートリッジ5のそれぞれの断面積よりも大きいことができる。これによって、複数のカートリッジ5のそれぞれは、交換ドアDを通過することができ、ユーザーは交換ドアDを介してカートリッジ5を交換することができる。
【0076】
また、第1面11ないし第6面16のうち少なくとも一つには、換気口15aが形成され得る。例えば、換気口15aは、第2面12ないし第3面13および第5面15ないし第6面16のうちいずれか一つに形成され得、好ましくは、
図3に示されたように、第5面15に換気口15aが形成され得る。しかし、これは説明の便宜のために例示として挙げたものに過ぎないので、これに限定されない。換気口15aは、一つまたは複数であり得る。
【0077】
図面に示されたハウジング10の形状は、例示的なものに過ぎないので、これに限定されない。
【0078】
ハウジング10の第1面11には、染毛剤が提供される開放ホール9が形成され得る。
【0079】
開放ホール9は、ユーザーに染毛剤を提供するために形成された孔であり得る。開放ホール9は、複数のカートリッジ5から吐出された染料で作られた染毛剤が外部に提供される通路であり得る。
【0080】
複数のカートリッジ5のそれぞれは、染毛剤を構成する少なくとも一つの染料を収容し、複数のカートリッジ5のそれぞれには、収容された染料を吐出させるアクチュエーター54が形成され得る。
【0081】
複数のカートリッジ5から吐出される染料を受けるバスケット7は、開放ホール9を貫通してディスペンサー1の内部に位置するか、ディスペンサー1外部に位置し得る。ユーザーは、開放ホール9を介してバスケット7をディスペンサー1の内部に置くか、外部に取り出すことができる。
【0082】
ディスペンサー1は、バスケット7を支持する収容ボディー40をさらに含むことができる。収容ボディー40は、開放ホール9を貫通して配置され得、バスケット7は、開放ホール9を介してハウジング10内部に搬入されて収容ボディー40の上面に安着されるか、開放ホール9を介してハウジング10の外に搬出され得る。収容ボディー40は、開放ホール9を横切って配置され得、収容ボディー40には染料が収容されるバスケット7が配置され得る。
【0083】
一方、ハウジング10の第1面11には、ディスプレイ部6がさらに形成され得る。即ち、
図2に示されたように、開放ホール9とディスプレイ部6は、ハウジング10の同一の面に形成され得る。しかし、実施形態に従って、開放ホール9とディスプレイ部6のそれぞれは、ハウジング10の相異なる面に形成され得る。
【0084】
ディスプレイ部6は、染毛剤提供と関連した多様な情報を表示することができる。
【0085】
図4に示されたように、メインボディー20は、複数のカートリッジ5が装着される複数の装着ホールh1が形成された装着ボディー21と、ハウジング10に支持され、前記装着ボディー21を支持する支持ボディー22と、支持ボディー22に装着されてメインモーター30の動力を装着ボディー21に伝達する動力伝達軸23とを含むことができる。
【0086】
装着ボディー21は、外周りが円形状であり、複数の装着ホールh1が円周方向に離隔するように形成され得る。複数の装着ホールh1のそれぞれには、複数のカートリッジ5のそれぞれが貫通して配置され得る。特に、複数のカートリッジ5のそれぞれは、アクチュエーター54が複数の装着ホールh1のそれぞれを貫通して下を向くように配置され得る。
【0087】
支持ボディー22は、ハウジング10の少なくとも一面に接触するように配置されることにより、メインボディー21が水平方向に移動したり、垂直方向に移動しないように支持することができる。具体的に、支持ボディー22は、一対の第1支持体22aと、一対の第1支持体22aとの間に配置される第2支持体22bを含むことができ、第2支持体22bは、一対の第1支持体22aそれぞれの上端を連結することができる。一対の第1支持体22aそれぞれの下端は、ハウジング10の下面14に接触して支持され得る。
【0088】
動力伝達軸23は、一端がメインモーター30に連結され、他端が第2支持体22bbに装着され得る。
【0089】
動力伝達軸23の一部は、装着ボディー21の中心に形成された中心ホールh2を貫通するように配置され得る。動力伝達軸23は、メインモーター30の動力を装着ボディー21に伝達することができる。例えば、動力伝達軸23には、装着ボディー21が配置される装着溝(図示せず)が形成され得、装着ボディー21は、装着溝に収容される形態で配置されることにより、メインモーター30の駆動力が装着ボディー21に伝達され得る。したがって、メインモーター30の駆動により装着ボディー21が回転し、これに応じて複数のカートリッジ5が回転され得る。
【0090】
メインボディー20は、複数のカートリッジ5のそれぞれを固定させる複数の固定モジュール24をさらに含むことができ、固定モジュール24は、加わる圧力に応じてカートリッジ5を装着ボディー21に装着させるか、カートリッジ5を装着ボディー21から分離させることができる。ユーザーは、固定モジュール24に圧力をかけてカートリッジ5を装着ボディー21に装着させたり、分離させることができる。
【0091】
一方、ディスペンサー1は、装着ボディー21の下に配置され、複数のカートリッジ5に収容される染料のうち一部が収容される受け台25をさらに含むことができる。受け台25は、複数のカートリッジ5から吐出される染料のうちバスケット7の外に吐出される染料を収容することができる。
【0092】
受け台25は、垂直方向に開口部25aが形成された収容部25bと、収容部25bを支持する少なくとも一つのサポーター25cを含むことができる。サポーター25cは、ハウジング10の下面14に安着され、収容部25bを支持することができる。
【0093】
収容部25bは、開口部25aが収容ボディー40と垂直方向に並んで形成される位置に配置され得る。収容部25bは、開口部25aが後述する吐出領域に位置するように配置され得る。これによって、カートリッジ5から吐出される染料は、開口部25aを通ってバスケット7に収容され得る。一方、バスケット7と垂直方向に並んでいない位置に配置されたカートリッジ5から吐出される染料は、収容部25bに形成された収容溝h3に収容され得る。
【0094】
これによって、バスケット7の外に吐出される染料がハウジング10内の任意の位置に吐出されてハウジング10内部を汚染させることを最小化することができる。収容部25bは、サポーター25cに安着される形態で支持されるので、ユーザーは、収容部25bをサポーター25cの上方に持ち上げて収容部25bを容易に分離させて、収容部25bに収容された染料を排出させて容易に清掃することができる。
【0095】
ディスペンサー1は、染毛剤製造方法に従って複数のカートリッジ5のうち少なくとも一つから染料が吐出されるようにメインモーター30および吐出モジュール60を制御する制御部110をさらに含むことができる。
【0096】
制御部110は、ディスプレイ部6の内部に配置され得るが、これは例示的なものに過ぎず、制御部110は、ハウジング10内の任意の位置に配置され得る。
【0097】
制御部110は、後述する通信部103から染色関連情報を受信するか、またはタッチパネルで構成されたディスプレイ部6から染色関連情報を入力されて染毛剤製造方法を算出することができる。
【0098】
染毛剤製造方法は、吐出される染料の種類情報および吐出される染料の量情報を含むことができる。
【0099】
制御部110は、染毛剤製造方法に従って、少なくとも一つのカートリッジ5から設定された量だけ染料が吐出されるようにメインモーター30および吐出モジュール60を制御することができる。
【0100】
メインモーター30は、駆動力を発生させ、メインモーター30から発生する駆動力は、動力伝達軸23を通じて装着ボディー21に伝達されて装着ボディー21が回転することができる。制御部110は、メインモーター30を制御して吐出しようとする染料が収容されたカートリッジ5を吐出領域(discharging area)に位置させることができる。
【0101】
ここで、吐出領域は、吐出される染料を収容しているカートリッジ5が吐出モジュール60と垂直方向に並んで配置される位置を意味することができる。
【0102】
制御部110は、吐出しようとする染料が吐出領域に位置すれば、吐出モジュール60を制御して染料の吐出量(discharging amount)を制御することができる。
【0103】
制御部110は、吐出モジュール60の昇降高さおよび昇降速度のうち少なくとも一つを制御して染料の吐出量を調節することができる。
【0104】
ハウジング10には、吐出モジュール60が装着されるサブボディー70が形成され得、サブボディー70には、吐出モジュール60が装着され得る。
【0105】
吐出モジュール60は、複数のカートリッジ5に形成されたアクチュエーター54を駆動させて、複数のカートリッジ5に収容された染料を吐出させることができる。
【0106】
吐出モジュール60は、昇降モーター61と、昇降モーター61の駆動により上昇または下降する昇降ボディー62とを含むことができる。
【0107】
昇降モーター61には、昇降ボディー62に駆動力を伝達する駆動力伝達部材63が形成され得る。昇降ボディー62は、昇降モーター61から駆動力が伝達されて上昇または下降することができる。
【0108】
昇降ボディー62は、上昇または下降移動してアクチュエーター54を選択的に駆動させることができる。昇降ボディー62は、上昇時にいずれか一つのカートリッジ5を加圧し、下降時に加圧中のカートリッジ5から分離され得る。
【0109】
図6を参照すると、昇降ボディー62は、昇降モーター61と連通する締結部材Cが貫通される貫通孔h4が形成された締結ボディー64と、カートリッジ5に形成されたアクチュエーター54に圧力を加える加圧ボディー65と、締結ボディー64と加圧ボディー65を連結する連結ボディー66とを含むことができる。
【0110】
締結ボディー64は、昇降モーター61から駆動力が伝達され得る。加圧ボディー65は、上昇時にアクチュエーター54、特に作動ボディー52に接触して圧力を加えることができる。
【0111】
連結ボディー66には、少なくとも一つの折曲部(bend)が形成され得る。折曲部66a、66b、66cは、カートリッジ5から染料が吐出される方向が加圧ボディー65と交差しないように形成され得る。折曲部66a、66b、66cは、所定の角度以上曲がる形状に形成され得る。折曲部66a、66b、66cの個数および形状は、
図6に示された例示に限定されない。
【0112】
このように、連結ボディー66に折曲部66a、66b、66cが形成される場合には、連結ボディー66に折曲部66a、66b、66cが形成されていない場合よりもアクチュエーター54から吐出された染料が昇降ボディー62に付いたり飛びたりする場合を最小化して、染料がバスケット7に収容される確率が高くなるという利点がある。
【0113】
図7aないし
図7bは、本発明の実施形態に係るカートリッジで染料の吐出様子を示す図である。
【0114】
カートリッジ5は、染料を貯蔵している容器(container)51と、容器51に貯蔵された染料を外部に吐出させるアクチュエーター54とを含むことができる。
【0115】
アクチュエーター54には、容器51に貯蔵された染料が吐出される出口Pが形成された吐出ボディー53と、圧力に応じて出口Pを開放させる作動ボディー52が形成され得る。出口Pは、容器51に貯蔵された染料が外部に移動する通路であり得る。
【0116】
図7aに示されたように、昇降ボディー62、特に加圧ボディー65が作動ボディー52と離隔した状態では、出口Pが閉鎖されることがあり、この場合、染料は、容器51から排出されないことがある。
【0117】
一方、昇降ボディー62が上昇して
図7bに示されたように、加圧ボディー65が作動ボディー52に接触して圧力が加わる場合には、出口Pが開放され得る。特に、出口Pは、加圧ボディー65が作動ボディー52に加える圧力が大きくなるほど、開放される面積が広くなることがある。すなわち、加圧ボディー65が作動ボディー52に加える圧力が大きいほど、出口Pから吐出される染料8の量が増加し、加圧ボディー65が作動ボディー52に加える圧力が小さいほど、出口Pから吐出される染料8の量が減少することがある。
【0118】
このように、本発明の実施形態に係るディスペンサー1は、加圧ボディー65が作動ボディー52を加圧して染料8を吐出させることができる。このとき、染料は、液状(liquid)タイプ、クリーム(cream)タイプまたはオイル(oil)タイプなどをすべて含むことができる。すなわち、ディスペンサー1は、カートリッジ5に収容された液状(liquid)タイプの染料、クリーム(cream)タイプの染料またはオイル(oil)タイプの染料を吐出させることができる。このように、本発明の実施形態に係るディスペンサーは、染料の成分状態に関係なく、染料を吐出させることができるという利点がある。
【0119】
制御部110は、吐出量に応じて加圧ボディー65の昇降高さ、昇降速度、昇降時間のうち少なくとも一つを制御することができる。
【0120】
例えば、染毛剤製造方法による吐出量が第1重量である場合、制御部110は、加圧ボディー65を第1高さに昇降させ、染毛剤製造方法による吐出量が第1重量よりも多い第2重量の場合、制御部110は、加圧ボディー65を第1高さよりも高い第2高さに昇降させることができる。
【0121】
詳細に、制御部110が染料吐出モードを実施する場合の制御方法を説明する。
【0122】
ディスペンサー1は、染毛剤製造命令を受信することにより、染料吐出モードを実施することができる。例えば、ディスペンサー1は、確認アイコン613(
図17参照)を受信することにより、染料吐出モードを実施することができる。
【0123】
制御部110は、染料吐出モードを開始した後、いずれか一つのカートリッジ5が吐出領域に移動するようにメインモーター30を制御することができる。
【0124】
ディスペンサー1の初期化時、制御部110は、カートリッジ5のそれぞれに対して吐出領域に移動するための回転ステップ(step)の数を入力されて設定することができる。制御部110は、設定された回転ステップ(step)の数に応じて特定のカートリッジ5を吐出領域に移動させることができる。
【0125】
制御部110は、染毛剤製造方法に従って、いずれか一つのカートリッジ5を吐出領域に移動させた後、メインモーター30を停止させることができる。
【0126】
制御部110は、吐出領域に位置するカートリッジ5に収容された染料を目標吐出重量分だけ吐出されるように昇降モーター61を駆動させることができる。
【0127】
図7cは、本発明の実施形態に係る染料の吐出量制御方法を示すフローチャートである。
【0128】
制御部110は、メインモーター30が停止した状態で、昇降ボディー62を基準高さに上昇させることができる(S101)。
【0129】
後述する初期高さは、染料吐出モードを実施した直後の昇降ボディー62の高さであり得る。
【0130】
基準高さは、加圧ボディー65が作動ボディー52に隣接するように昇降ボディー62を初期高さよりも高く上昇させた高さであり得る。基準高さは、加圧ボディー65を作動ボディー52から設定距離だけ離隔させる高さであり得る。
【0131】
昇降ボディー62が基準高さに上昇した場合、加圧ボディー65は作動ボディー52に接触しないことがある。例えば、昇降ボディー62が基準高さに上昇した場合、加圧ボディー65と作動ボディー52との間の離隔距離は0.5mmであり得る。
【0132】
制御部110は、昇降ボディー62が初期高さに位置するときから設定高さだけ上昇させる場合、加圧ボディー65が作動ボディー52に接触するまでにかかる時間が長くなることがある。従って,制御部110は、昇降ボディー62を基準高さまで上昇させて、染毛剤の吐出にかかる時間を減らすことができる。
【0133】
制御部110は、昇降ボディー62が基準高さまで上昇した状態で、昇降ボディー62を設定周期毎に設定高さだけ上昇させることができる(S103)。
【0134】
制御部110は、昇降ボディー62が1回上昇するとき過度に高い高さに上昇する場合、カートリッジ5から染料が過度に吐出される場合を最小化するために、既に設定された周期毎に昇降ボディー62を少しずつ上昇させることができる。
【0135】
例えば、設定周期は200msであり、設定高さは0.2mmであり得る。
【0136】
制御部110は、昇降ボディー62を設定周期毎に重量変化を感知することができる(S105)。
【0137】
制御部110は、昇降ボディー62を上昇させるごとに重量変化を感知することができる。
【0138】
制御部110は、重量センサー104から感知重量を伝達されて、重量変化が発生したかを判断することができる。
【0139】
制御部110は、重量変化が感知されない場合、継続して昇降ボディー62を設定周期毎に設定高さだけ上昇させることができる。
【0140】
一方、制御部110は、重量変化が感知された場合、重量変化量が基準値以上であるか否かを判断することができる(S107)。
【0141】
制御部110は、昇降ボディー62が設定高さだけ上昇する前と後の感知重量の差を通じて重量変化量を算出することができる。
【0142】
基準値は、加圧ボディー65と作動ボディー52の接触可否を判別するために予め設定された値であり得る。例えば、基準値は0.06gであり得る。
【0143】
制御部110は、重量変化量が基準値未満の場合、昇降ボディー62を設定高さだけ上昇させることができる(S109)。
【0144】
制御部110は、重量変化量が基準値未満の場合、昇降ボディー62を設定高さだけ1回上昇させることができる。ここで、設定高さは、ステップS103での設定高さと同じか、より小さいことがある。
【0145】
制御部110は、昇降ボディー62を設定高さだけ上昇させた後、昇降ボディー62の上昇高さを設定時間の間維持することができる(S111)。
【0146】
ここで、上昇高さは、昇降ボディー62が設定高さだけ上昇した後の現在高さを意味することができる。すなわち、上昇高さは、ステップS109で上昇した後の高さを意味することができる。例えば、設定時間は1sであり得る。
【0147】
カートリッジ5から染料が吐出されるとき、染料がすぐに落ちる場合があり、カートリッジ5の出口Pに結ぼれてから落ちる場合がある。カートリッジ5の出口Pに所定時間結ぼれてから落ちる場合、重量センサー104が重量変化をすぐに感知しにくいため、昇降ボディー62の上昇高さを設定時間の間維持した後、再び重量変化量が基準値以上であるかを判断することができる。
【0148】
この場合、重量変化量をより正確に判断できるので、信頼性を向上させることができる。
【0149】
制御部110は、重量変化量が基準値以上である場合、目標吐出重量が基準重量以上であるか否かを判断することができる(S113)。
【0150】
ここで、目標吐出重量は、吐出領域に位置したカートリッジ5から吐出させようとする染料の総重量を意味することができる。即ち、製造しようとする染毛剤の総重量とは区別され、吐出領域に位置した一つのカートリッジ5から吐出しようとする染料の総重量であり得る。
【0151】
基準重量は、高速吐出運転の実施可否を判断するために基準となる重量であり得る。制御部110は、目標吐出重量に応じて高速吐出運転を実施したり、高速吐出運転を実施しないことがある。詳細に、吐出される染料の量が多い場合は、高速吐出運転を実施して、染料吐出にかかる時間を短縮させることができる。
【0152】
基準重量は、予め入力されて設定されることができる。例えば、基準重量は10gであり得、制御部110は、目標吐出重量が20gである場合、高速吐出運転を実施し、目標吐出重量が8gである場合、高速吐出運転を実施することができる。
【0153】
高速吐出運転は、昇降ボディー62の上昇高さを維持する運転であり得る。
【0154】
制御部110は、目標吐出重量が基準重量以上である場合、重量センサーの感知重量が第1設定重量になるまで昇降ボディー62の上昇高さを維持することができる(S115)。
【0155】
制御部110は、昇降ボディー62の上昇高さを維持することにより,カートリッジ5から染料を継続して吐出させることができる。
【0156】
制御部110は、目標吐出重量に応じて第1設定重量を算出することができる。
【0157】
制御部110は、目標吐出重量から設定値を引いた重量を第1設定重量として設定することができる。例えば、目標吐出重量は20gであり、設定値は2gである場合、制御部110は、第1設定重量を18gに設定し、重量センサー104の感知重量が18gになるまで昇降ボディー62の上昇高さを維持することができる。
【0158】
設定値は、固定された値であり得る。
【0159】
または、設定値は、目標吐出重量に応じて異なるように設定される値であり得る。例えば、制御部110は、設定値を目標吐出重量の10%に相当する重量に設定することができる。
【0160】
制御部110は、重量センサーの感知重量が第1設定重量になるまで昇降ボディー62の上昇高さを維持した後、昇降ボディー62を設定高さだけ1回下降させることができる(S119)。
【0161】
制御部110は、ステップS113において、目標吐出重量が基準重量未満の場合、高速吐出運転を実施せず、すぐに昇降ボディー62を設定高さ分だけ1回下降させることができる(S119)。
【0162】
ここで、設定高さは、ステップS103での設定高さと同じか、または低いことがある。
【0163】
制御部110が昇降ボディー62を設定高さだけ下降させた場合、加圧ボディー65は、作動ボディー52から分離されるか、継続して作動ボディー52に圧力を加えることができる。制御部110が昇降ボディー62を設定高さだけ下降させた場合、カートリッジ5から継続して同じ量の染料が吐出されたり、染料の吐出量が減少したり、染料の吐出が中断することがある。
【0164】
制御部110は、重量センサー104の感知重量が第2設定重量に到逹するか否かを判断することができる(S121)。
【0165】
制御部110は、目標吐出重量に応じて第2設定重量を算出することができる。
【0166】
第2設定重量は、第1設定重量よりも大きいことがある。
【0167】
実施形態により、制御部110は、目標吐出重量の既設定比率を第2設定重量として算出することができる。例えば、設定比率は96%であり得る。制御部110は、目標吐出重量の96%を第2設定重量として算出することができる。
【0168】
制御部110は、重量センサー104の感知重量が第2設定重量に到逹していない場合、再び昇降ボディー62を設定高さだけ1回下降させることができる。
【0169】
このように、昇降ボディー62を一度に下降させず、段階的に下降させることにより、染料の吐出重量を微細に調節することができる。
【0170】
一方、制御部110は、重量センサー104の感知重量が第2設定重量に到逹した場合、昇降ボディー62を初期高さに下降させることができる(S123)。
【0171】
または、制御部110は、重量センサー104の感知重量が第2設定重量に到逹した場合、加圧ボディー65が作動ボディー52と離隔する高さに昇降ボディー62を下降させることができる。
【0172】
加圧ボディー65が作動ボディー52と離隔する高さに昇降ボディー62を下降させた後にも、カートリッジ5の出口Pに結ぼれた染料がバスケット7に収容される可能性があるため、制御部110は、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量ではなく目標吐出重量よりも低い第2設定重量に到逹するときに昇降ボディー62を下降させることができる。
【0173】
制御部110は、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量の誤差範囲内であるか否かを判断することができる(S125)。
【0174】
誤差範囲は、予め設定され得る。誤差範囲は、目標吐出重量を基準に誤差率を加減した範囲であり得る。即ち、誤差範囲は、(目標吐出重量-誤差率)ないし(目標吐出重量+誤差率)であり得る。例えば、誤差率は3%であり得る。
【0175】
一方、100から誤差率を引いた値は、ステップS121での第2設定重量の算出時の設定比率より高いことがある。
【0176】
制御部110は、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量の誤差範囲を外れた場合、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量よりも大きいか否かを判断することができる(S127)。
【0177】
制御部110は、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量よりも大きい場合、他の染料の吐出重量を補正することができる(S129)。
【0178】
詳細に、制御部110は、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量よりも大きい場合、染毛剤に含まれる他の染料の吐出量を既に算出された吐出量よりも増加させることができる。例えば、第1染料を10g、第2染料を20g混合した染毛剤製造方法を算出した後、第1染料が15g吐出された場合、制御部110は、第2染料の吐出重量を20gから30gに補正することができる。
【0179】
即ち、制御部110は、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量よりも大きい場合、初期算出された染毛剤製造方法による染毛剤製造比に基づいて他の染料の吐出重量を補正することができる。
【0180】
一方、制御部110は、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量の誤差範囲を外れた場合、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量よりも小さい場合、昇降ボディー62を微細吐出モードで制御することができる(S131)。
【0181】
ここで、微細吐出モードは、昇降ボディー62を上昇後下降させるモードであって、所定の時間以内に加圧ボディー65を作動ボディー52に接触させてから分離されるように昇降ボディー62を昇降させるモードであり得る。これによって、微細吐出モード時に加圧ボディー65が作動ボディー52に瞬間的な圧力を加えてカートリッジ5に収容された染料が吐出され得る。微細吐出モード時にカートリッジ5から吐出される染料の量は、加圧ボディー65が作動ボディー52に続いて圧力を加える場合、吐出される染料の量よりも少ないことがある。
【0182】
制御部110は、昇降ボディー62を微細吐出モードで制御した後、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量の誤差範囲内かを再び判断することができる(S125)。
【0183】
制御部110は、重量センサー104の感知重量が目標吐出重量の誤差範囲内である場合、現在の吐出領域に位置したカートリッジでの染料吐出モードを終了することができる。
【0184】
カートリッジ5は、容器51が外部と遮断するBOV(Bag on valve)であり得る。これによって、容器51に貯蔵された染料が外部空気と接触する場合を最小化して、染料の酸化可能性を最小化し、染料の使用期限を最大化することができるという利点がある。
【0185】
図8は、本発明の実施形態に係る端末機の制御ブロック図である。
【0186】
端末機2は、入力部201、カメラ202、ディスプレイ部203、通信部204、メモリ205および制御部210のうち少なくとも一部またはすべてを含むことができる。
【0187】
端末機2は、スマートフォン(smart phone)であり得るが、これは例示的なものに過ぎず、スマートウォッチ(smart watch)のようなウェアラブル機器(wearable device)、タブレットPC(tablet PC)、ノートパソコン、デスクトップなどを含むことができる。
【0188】
入力部201は、ユーザーから入力命令を受信することができる。入力命令は、少なくとも一つの情報を含むことができる。例えば、入力部201は、染色しようとする目標色相を選択する入力命令を受信することができる。または、入力部201は、毛髪の長さを選択する命令を受信することができる。しかし、これは例示的なものに過ぎず、入力部201は、ユーザーの最近の染色時期、毛髪の現在状態などのような多様な情報を含む入力命令を受信することができる。
【0189】
入力部201は、タッチスクリーンなどで形成されたり、物理的なキーボタンを含むこともできる。
【0190】
カメラ202は、ユーザーを撮影することができる。カメラ202は、ユーザーの頭が含まれるようにユーザーの顔イメージを撮影することができる。
【0191】
カメラ202が撮影した顔イメージは、後述する染色シミュレーションに利用され得る。
【0192】
また、カメラ202が撮影した顔イメージは、ユーザーの毛髪の現在色相を判断するときにも利用され得る。例えば、センサー3が測定した毛髪の現在色相と比較して、測定の精度などを算出することができる。
【0193】
ディスプレイ部203は、染毛剤製造と関連した多様な情報を表示することができる。
【0194】
例えば、ディスプレイ部203は、目標色相を選択するように少なくとも一つのサンプル色相を表示したり、推薦色相を表示したり、製造される染毛剤の成分情報、製造される染毛剤の価格情報、染色シミュレーションイメージなどを表示することができる。
【0195】
通信部204は、センサー3およびディスペンサー1のうち少なくとも一つの信号を送受信することができる。
【0196】
また、染毛剤と関連したデータベースを保存している別のサーバーがある場合には、サーバーと信号を送受信することができる。
【0197】
通信部204は、入力部201、カメラ202などを介して獲得した情報、メモリ205に保存された情報などを外部に伝送することができる。また、通信部204は、外部から多様な情報を受信することもできる。例えば、通信部204は、ディスペンサー1から製造される染毛剤と関連した情報を受信することができる。
【0198】
メモリ205は、ユーザー、染毛剤などと関連した多様な情報を保存することができる。例えば、メモリ205は、ユーザーの染毛剤使用ヒストリーを保存することができる。または、メモリ205は、染毛剤の成分に関する情報などを保存することができる。
【0199】
ここで、染毛剤使用ヒストリーは、ユーザーが染色した時点での染色前の毛髪色相、目標毛髪色相、使用された染毛剤の成分情報(例えば、染料の種類、染料の重量)、染色後の毛髪色相、発色の精度および毛髪状態情報などを含むことができる。
【0200】
ここで、発色の精度は、目標色相に対して染色された毛髪色相の精度を示す指標であって、目標色相と染色された毛髪色相の一致度を示すことができる。毛髪の状態情報は,毛髪の損傷度,乾燥度などを含むことができる。
【0201】
メモリ205は、染毛剤使用ヒストリーを保存するとき、顧客別またはデザイナーごとに区分して染毛剤使用ヒストリーを保存することができる。
【0202】
メモリ205は、顧客ごとに染毛剤使用ヒストリーを保存することができる。ここで、顧客は、染毛剤の使用対象となったユーザーを意味することができる。すなわち、顧客は、染毛剤でヘアなどを染色したユーザーを意味することができる。メモリ205は、第1顧客に対する染毛剤使用ヒストリーと、第2顧客に対する染毛剤使用ヒストリーと、...、第N顧客に対する染毛剤使用ヒストリーとを保存することができる。
【0203】
メモリ205は、デザイナーごとに染毛剤使用ヒストリーを保存することができる。ここで、デザイナーは、染毛剤を用いて染色を施術したユーザーを意味することができる。すなわち、デザイナーは、染毛剤で、他人のヘアなどに染色を施術したユーザーを意味することができる。メモリ205は、第1デザイナーに対する染毛剤使用ヒストリーと、第2デザイナーに対する染毛剤使用ヒストリーと、...、第Nデザイナーに対する染毛剤使用ヒストリーとを保存することができる。
【0204】
このように、染毛剤使用ヒストリーをデザイナーごとに貯蔵する場合、デザイナーごとの染毛剤の使用量を容易に算出可能な利点がある。例えば、数人のデザイナーがディスペンサー1を一緒に使用する場合、デザイナーごとに保存された染毛剤使用ヒストリーに基づいて、それぞれのデザイナーが使用した染毛剤の量、染毛剤の価格などを算出することができる。同じ期間の間に、第1デザイナーが使用した染毛剤の量が1kgであり、第2デザイナーが使用した染毛剤の量が2kgである場合、第1デザイナーと第2デザイナーは、染毛剤のコストを1:2に分担することができる。
【0205】
染毛剤使用ヒストリーは、端末機2およびディスペンサ―1のうち少なくとも一つに保存され得る。
【0206】
制御部210は、端末機2の全体的な動作を制御することができる。制御部210は、入力部201、カメラ202、ディスプレイ部203、通信部204およびメモリ205のうち少なくとも一つを制御することができる。
【0207】
次に、
図9は、本発明の実施形態に係るディスペンサーの制御ブロック図である。
【0208】
ディスペンサー1は、入力部101、メモリ102、ディスプレイ部6、通信部103、メインモーター30、昇降モーター61、重量センサー104および制御部110のうち少なくとも一部またはすべてを含むことができる。
【0209】
入力部101は、染毛剤の製造と関連した多様な入力命令を受信することができる。例えば、入力部101は、ディスペンサー1を初期化するための入力命令、製造される染毛剤を手動で設定するための入力命令、カートリッジの残量を確認/交換するための入力命令、染毛剤の重量を確認するための入力命令およびユーザーヒストリーを確認するための入力命令のうち少なくとも一つを受信することができる。しかし、これは例示的なものに過ぎず、入力部101は、染毛剤製造と関連した多様な入力命令を受信することができる。
【0210】
また、入力部101は、染色しようとする目標色相を選択する入力命令などを受信することもできる。すなわち、ディスペンサー1の入力部101は、端末機2に具備された入力部201を介して受信する入力命令を受信することもできる。その反対に、端末機2の入力部201がディスペンサー1に具備された入力部101を介して受信する入力命令を受信することもできる。
【0211】
以下で言及される入力部は、ディスペンサー1の入力部101および端末機2の入力部201のうち少なくとも一つを意味することができる。
【0212】
メモリ102は、染毛剤製造と関連した多様な情報を保存することができる。
【0213】
具体的に、メモリ102は、染毛剤製造データベースを保存することができる。
【0214】
ここで、染毛剤製造データベースは、毛髪の現在色相を目標色相に染色するための染料の成分比などを算出する染毛剤製造アルゴリズム、染毛剤製造公式(formula)などを意味することができる。
【0215】
染毛剤製造データベースに基づいて染毛剤製造方法が算出され得、染毛剤製造方法は、ディスペンサー1に装着された複数のカートリッジ5から吐出された染料の種類および重量情報を含むことができる。
【0216】
制御部110は、染毛剤製造データベースに基づいて染毛剤製造方法を算出することができる。制御部110は、染毛剤製造データベースに基づいて、毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染毛剤に含まれるべき染料の種類、染料の種類が複数である場合は染料の成分比、総染毛剤の重量情報などを含む染毛剤製造方法を算出することができる。制御部110は、染毛剤製造アルゴリズムまたは染毛剤製造公式を通じて染料の種類および染料の成分比を獲得することができる。制御部110は、入力部を介して入力されるユーザーの毛髪長さに基づいて総染毛剤の重量情報を獲得することができる。
【0217】
ディスプレイ部6は、ディスペンサー1の状態、カートリッジ5の状態、染毛剤情報などのような染毛剤製造と関連した多様な情報を表示することができる。
【0218】
通信部103は、センサー3および端末機2のうち少なくとも一つと信号を送受信することができる。例えば、通信部103は、センサー3から毛髪の現在色相情報を受信し、端末機2から染色しようとする目標色相情報を受信することができる。また、通信部103は、ディスペンサー1に装着された染料を基準に製造可能な染毛剤情報を端末機2に伝送し、端末機2は、染色シミュレーションを表示することができる。
【0219】
メインモーター30は、複数のカートリッジ5が装着されたメインボディー20を回転させることができる。メインモーター30は、吐出された染料を含んでいるカートリッジが吐出領域に位置するようにメインボディー20を回転させることができる。
【0220】
制御部110は、染毛剤製造方法に従って吐出された染料を含んでいるカートリッジが吐出領域に位置するようにメインモーター30を制御し、吐出領域に位置したカートリッジから染毛剤製造方法で定められた量の染料が吐出されるように昇降モーター61を制御することができる。
【0221】
制御部110は、吐出される染料が複数である場合、複数のカートリッジのそれぞれが順に吐出領域に位置するようにメインモーター30を制御することができる。
【0222】
昇降モーター61は、吐出領域に位置したカートリッジから染料が吐出されるように昇降ボディー62を昇降させることができる。昇降ボディー62の昇降時に昇降ボディー62が吐出領域に位置したカートリッジ5のアクチュエーター54を加圧してカートリッジ5に含まれた染料が吐出され得る。昇降ボディー62の下降時、昇降ボディー62がアクチュエーター54に加える圧力が減るにつれてカートリッジ5に吐出される染料の量が減少し、昇降ボディー62がアクチュエーター54と離隔するとき染料の吐出が中断され得る。
【0223】
制御部110は、染毛剤製造方法に含まれた重量情報に従って昇降モーター61を制御することができる。例えば、制御部110は、染毛剤製造方法が第1カートリッジに含まれた第1染料10gと第2カートリッジに含まれた第2染料10gを混合する情報を含む場合、メインモーター30を介して第1カートリッジを吐出領域に位置させた後、第1染料が10g吐出されるように昇降モーター61を制御し、第2カートリッジを吐出領域に位置させた後、第2染料が10g吐出されるように昇降モーター61を制御することができる。
【0224】
制御部110は、重量センサー104を介して吐出領域から吐出された染料の量を算出することができる。重量センサー104は、収容ボディー40に具備され得る。例えば、重量センサー104は、収容ボディー40の内部に位置することができる。
【0225】
重量センサー104は、収容ボディー40に置かれたバスケット7の重量を測定することができる。バスケット7には、カートリッジ5から吐出された染料が含まれ得る。制御部110は、染料が吐出されることにより発生する重量変化に基づいて、それぞれのカートリッジ5から吐出される染料の重量を算出することができる。例えば、染料が吐出される前に重量センサー104が測定した重量がA(g)であり、第1染料が吐出された後に重量センサー104が測定した重量がB(g)であり、第2染料が吐出された後に重量センサー104が測定した重量がC(g)である場合、制御部110は、バスケット7の重量をAgとして算出し、吐出された第1染料の重量を(B-A)(g)の演算で算出し、吐出された第2染料の重量を(C-B-A)(g)の演算で算出することができる。
【0226】
制御部110は、ディスペンサー1の全体的な動作を制御することができる。制御部110は、入力部101、メモリ102、ディスプレイ部6、通信部103、メインモーター30、昇降モーター61、重量センサー104および制御部110のうち少なくとも一部またはすべてを制御することができる。
【0227】
一実施形態によると、制御部110は、センサー3から毛髪の現在色相情報を受信し、端末機2から目標色相情報を受信し、毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染毛剤製造方法を算出し、算出された染毛剤製造方法に従って複数のカートリッジ5に含まれた染料を吐出させて染毛剤を提供することができる。
【0228】
制御部110は、毛髪の現在色相が第1色相であり、目標色相が第2色相である場合、第1染料と第2染料をA:Bで混合する染毛剤製造方法を算出することができる。制御部110は、毛髪の現在色相が第1色相であり、目標色相が第3色相である場合、第1染料と第3染料をC:Dに混合する染毛剤製造方法を算出することができる。制御部110は、毛髪の現在色相が第4色相であり、目標色相が第2色相である場合、第2染料と第4染料と、第5染料をE:F:Gで混合する染毛剤製造方法を算出することができる。すなわち、毛髪の現在色相と目標色相に応じて染毛剤製造時に使用される染料の種類と重量は異なることがある。染毛剤製造時に使用される染料の種類は多様であり得、一つの染料のみを使用されるか、または二つ以上の染料が使用され得る。
【0229】
第1実施形態によると、吐出される染料の総量は、予め定められていることがある。この場合、制御部110は、既に設定された総量を基準に成分比に応じて吐出される染料の量を算出することができる。例えば、染毛剤の総量が100gに設定されており、第1染料と第2染料を4:6で混合する染毛剤製造方法が算出されると、制御部110は、第1染料が40g、第2染料が60g吐出されるように制御することができる。
【0230】
第2実施形態によると、吐出される染料の総量は、ユーザーの毛髪長さに応じて異なることがある。この場合、制御部110は、ユーザーの毛髪長さを基準に吐出される染料の総量を計算し、計算された総量を基準に染料の混合比に応じて吐出されるそれぞれの染料の量を算出することができる。例えば、第1染料と第2染料を1:4で混合する染毛剤製造方法が算出された場合に仮定し、ユーザーの毛髪長さが短髪長さであれば、制御部110は、染料の総量を50gに計算し、第1染料が10g、第2染料が40g吐出されるように制御し、ユーザーの毛髪長さが肩長さであれば、制御部110は、染料の総量を100gに計算し、第1染料が20g、第2染料が80g吐出されるように制御することができる。
【0231】
ユーザーの毛髪長さは、入力部を介して入力され得る。入力部は、ユーザーの毛髪長さを数値として入力され得る。たとえば、入力部は、ユーザーの毛髪長さを5cm、10cmなどのような数値として入力され得る。または、入力部は、ユーザーの毛髪長さを耳の下、肩、胸、腰などのように毛髪が下がる位置として入力され得る。
【0232】
また、ディスペンサー1は、カメラモジュール(図示せず)をさらに含むことができる。カメラモジュールは、染色の進行状況を撮影してディスプレイ部6に出力することができる。
【0233】
実施形態によって、カメラモジュールは顕微鏡カメラであり得る。顕微鏡カメラは、約20倍ないし500倍に拡大して撮影することができる。この場合、ユーザーにより鮮やかな頭皮状態、毛髪状態を撮影したイメージを提供することができる。
【0234】
カメラモジュールは、ベイヤーフィルターを具備することもできる。ベイヤーフィルターは、イメージセンサーを介して受信された信号のそれぞれをR、G、Bのチャンネルに区分し、三つのチャンネルを加算混合方式で合成してカラーイメージを生成することができる。この場合、ユーザーに染色進行による毛髪色相の変化をより鮮明に提供することができる。
【0235】
カメラモジュールは、ディスペンサー1に一体に形成され得る。または、カメラモジュールは、ディスペンサー1とは別に具備され、カメラモジュールは、ディスペンサー1と有線または無線で接続することができる。
【0236】
図10は、本発明の実施形態に係る染毛剤提供システムが動作する方法を示すフローチャートである。
【0237】
センサー3は、毛髪の現在色相を測定し(S11)、現在色相情報をディスペンサー1に伝送することができる(S13)。
【0238】
現在色相情報は、色相名、色相コードおよび色相イメージのうち少なくとも一つを含むことができる。
【0239】
センサー3は、毛髪の現在色相情報を染毛剤製造方法を算出する機器に伝送することができる。すなわち、
図10においては、ディスペンサー1が染毛剤製造方法を算出する場合であって、センサー3は、ディスペンサー1に現在色相情報を伝送する。もし、
図10に示されたことと異なり、端末機2が染毛剤製造方法を算出する場合には、センサー3は、端末機2に現在色相情報を伝送することができる。
【0240】
実施形態によって、毛髪の現在色相を測定するステップは省略され得、この場合には、目標色相のみに基づいて染毛剤製造方法を算出することができる。毛髪の現在色相が反映されて製造された染毛剤で染色した毛髪の色相は、毛髪の現在色相が反映されずに製造された染毛剤で染色した毛髪の色相よりも目標色相に近いよいう利点がある。これは、ユーザーごとに毛髪色相が少しずつ異なって、目標色相が同じでもユーザーごとに染毛剤が異なる場合があり、本発明の一実施形態のように、毛髪の現在色相を反映する場合、目標色相に適した染毛剤を製造できるためである。
【0241】
また、センサー3は、毛髪の状態情報を測定したか否かを判断することができる(S15)。
【0242】
ここで、毛髪の状態情報は、染色結果に影響を及ぼしうる毛髪の現在状態に関する情報を意味することができる。例えば、毛髪の状態情報は、毛髪の太さ、毛髪の乾燥度、毛髪の損傷度などを含むことができる。
【0243】
センサー3は、毛髪の状態情報を測定した場合には、毛髪の状態情報をディスペンサー1に伝送することができる(S17)。
【0244】
前述した様に、端末機2が染毛剤製造方法を算出する場合には、センサー3は、端末機2に毛髪の状態情報を伝送することができる。
【0245】
端末機2は、サンプル色相を表示することができる(S19)。
【0246】
サンプル色相は、染色後の毛髪色相を予測して表示するプレビュー色相であり得る。端末機2は、複数のサンプル色相を表示することができる。
【0247】
端末機2は、目標色相の選択命令を受信したか否かを判断し(S21)、目標色相が選択されると、目標色相情報をディスペンサー1に伝送することができる(S23)。
【0248】
端末機2は、目標色相の選択命令を受信しない場合には、継続してサンプル色相を表示することができる。実施形態によって、端末機2は、既に設定された時間以上目標色相が選択されなければ、表示されたサンプル色相を変更することができる。即ち、端末機2は、第1ないし第6サンプル色相を表示した後、既に設定された時間以上目標色相が選択されなければ、第1ないし第6サンプル色相の代わりに第7ないし第12サンプル色相を表示することができる。
【0249】
一方、端末機2が複数のサンプル色相を表示するものに限定されず、ディスペンサー1のディスプレイ部6が複数のサンプル色相を表示し、ディスペンサー1の入力部101が複数のサンプル色相のうち一つを選択する目標色相選択命令を受信することもできる。
【0250】
図11は、本発明の第1実施形態に係るサンプルの色相を表示する方法を示す例示図であり、
図12は、本発明の第2実施形態に係るサンプルの色相を表示する方法を示す例示図である。
【0251】
図11に示されたように、本発明の第1実施形態によると、端末機2のディスプレイ部203は、現在色相1110とともに少なくとも一つのサンプル色相1121ないし1126を表示することができる。現在色相1110は、センサー3を介して測定されたユーザーの毛髪の現在色相を示し、サンプル色相1121ないし1126は、製造される染毛剤で染色時に発色されると予測される毛髪の色相を示すものであって、染色後色相をプレビュー(preview)で示すイメージであり得る。
【0252】
ユーザーは、現在色相1110とサンプル色相1121ないし1126を参照して、少なくとも一つのサンプル色相1121ないし1126のうちいずれか一つを目標色相として選択することができる。目標色相は、ユーザーが染毛剤製造を要請した毛髪色相であり得る。
【0253】
端末機2のディスプレイ部203は、製造要請アイコン1131と取消アイコン1132をさらに表示することができる。制御部210は、少なくとも一つのサンプル色相1121ないし1126を選択した後、製造要請アイコン1131を選択する命令を受信することにより、目標色相の選択命令を受信することができる。ここで、目標色相は、少なくとも一つのサンプル色相1121ないし1126のうち選択されたいずれか一つの色相であり得る。
【0254】
一方、
図12に示されたように、本発明の第2実施形態によると、端末機2のディスプレイ部203は、少なくとも一つの推薦色相1211、1212をさらに表示することができる。
図12には、二つの推薦色相1211、1212が表示されているが、推薦色相の個数に限定されない。
【0255】
推薦色相1211、1212のうち少なくとも一つは、複数のカートリッジ5に含まれた染料の種類および染料の残量に基づいて製造可能なものとして算出された色相であり得る。複数のカートリッジ5に含まれる染料の種類に応じて製造可能な染毛剤の色相が変わることがある。例えば、緑の染毛剤を製造するためには染料Gが必要であるが、ディスペンサー1には、染料Gが含まれたカートリッジ5が装着されないことがある。または、ディスペンサー1に染料Gが含まれたカートリッジ5が装着されていても、染毛剤を製造するには残量が足りない状態であり得る。したがって、染料の種類および染料の残量に基づいて推薦色相を表示することにより、製品の信頼性を向上させることができるという利点がある。
【0256】
または、推薦色相1211、1212のうち少なくとも一つは、毛髪の損傷を最小にするものとして算出された色相であり得る。例えば、ディスペンサー1に装着された複数のカートリッジ5に含まれた染料で製造可能な染毛剤のうち、染色時に毛髪の損傷が最小化されると予測される染毛剤の色相を推薦することができる。他の例を挙げると、ユーザーの毛髪の乾燥度、毛髪の損傷度などに基づいて、染色時に毛髪の損傷が最小化されると予測される染毛剤の色相を推薦することができる。
【0257】
または、推薦色相1211、1212のうち少なくとも一つは、センサー3が測定した毛髪状態に基づいて発色可能なものとして算出された色相であり得る。具体的に、染色しようとする色相が同じでもユーザーの毛髪の現在色相に応じて発色の程度が相異なることがある。例えば、染色しようとする色相が黄色である場合、ユーザーの毛髪の現在色相が茶色である場合の発色の程度は、ユーザーの毛髪の現在色相が黒色である場合の発色の程度よりも高くなることがある。すなわち、ユーザーの毛髪の現在色相が茶色である場合は、黒色である場合より黄色にもっと染色がよくなることがある。これによって、推薦色相は、ユーザーの毛髪の現在色相を基準に発色がよくなると予測される色相であり得る。これによって、ディスペンサー1で製造される染毛剤で染色時にユーザーの満足度が高くなることがある。
【0258】
この他にも、推薦色相は、より多様であり得る。
【0259】
【0260】
ディスペンサー1は、端末機2から目標色相情報を受信すれば、毛髪を現在色相から目標色相に染色するための染毛剤製造方法を算出することができる(S25)。
【0261】
第1実施形態によると、制御部110は、染毛剤製造データベースに基づいて、毛髪の現在色相を目標色相に染色するための染毛剤製造方法を算出することができる。すなわち、制御部110は、毛髪の現在色相を目標色相に染色するための染毛剤を製造するために、吐出される染料を含んでいる少なくとも一つのカートリッジ5と、それぞれのカートリッジから吐出されるべきである染料の重量情報を含むことができる。
【0262】
第2実施形態によると、制御部110は、毛髪の損傷度および毛髪の乾燥度のうち少なくとも一つに基づいて、毛髪の現在色相を目標色相に染色するための染毛剤製造方法を算出することができる。具体的に、センサー3は、毛髪の現在色相を測定するとともに毛髪の損傷度および毛髪の乾燥度などのような毛髪の状態情報を測定することができる。例えば、制御部110は、毛髪の損傷度が既に設定された基準以上である場合には、特定の染料が既に設定された基準値未満に含まれる染毛剤製造方法を算出することができる。ここで、特定の染料は、毛髪の損傷度が大きい予め設定された染料であって、例えば、酸化剤などであり得る。他の例を挙げると、制御部110は、毛髪の乾燥度が既に設定された基準未満である場合には、特定の染料が既に設定された基準値以上に含まれる染毛剤製造方法を算出することができる。ここで、特定の染料は、毛髪に水分およびつやを提供する栄養剤などのような染料であり得る。このように、ユーザーの毛髪状態を考慮して染毛剤製造方法を算出する場合、ユーザーの毛髪を保護するなど、ユーザーの毛髪に適した染毛剤を製造できるという利点がある。
【0263】
第3実施形態によると、制御部110は、染毛剤製造データベースに基づいて、毛髪の現在色相を目標色相に染色するための染毛剤製造方法を算出した後、染毛剤使用ヒストリーに基づいて算出された染毛剤の製造方法を補正することができる。
【0264】
具体的に、制御部110は、優先的に染毛剤製造データベースに基づいて、毛髪の現在色相を目標色相に染色するための染毛剤製造方法を算出することができる。制御部110は、染毛剤製造方法を算出した後、染毛剤使用ヒストリーが保存されているかを確認することができる。即ち、制御部110は、染毛剤製造方法を算出した後、染毛剤製造を要請したユーザーに対して、既に保存された染毛剤使用ヒストリーの存在可否を判断することができる。制御部110は、既に保存された染毛剤使用ヒストリーが存在しない場合、算出された染毛剤製造方法に従って染毛剤を製造するように制御することができる。または、制御部110は、既に保存された染毛剤使用ヒストリーが存在する場合、算出された染毛剤製造方法を補正することができる。
【0265】
補正方法は、次の通りであり得る。例えば、制御部110は、染毛剤製造が要請された毛髪の現在色相および目標色相を獲得し、染毛剤使用ヒストリーから獲得された現在色相および目標色相に最も近い色相で構成された過去の染色ヒストリーを検出することができる。制御部110は、過去の染色ヒストリーに含まれた発色の精度が既に設定された基準以上であれば、過去の染色ヒストリーによる染毛剤成分と製造要請に従って算出された染毛剤成分を比較することができる。制御部110は、製造要請に従って算出された染毛剤成分を過去の染色ヒストリーによる染毛剤成分と同様に染毛剤製造方法を補正することができる。または、制御部1110は、過去の染色ヒストリーに含まれる発色の精度が既に設定された基準未満であると、過去の染色ヒストリーによる染毛剤成分と製造要請に従って算出された染毛剤成分を比較することができる。制御部110は、製造要請に従って算出された染毛剤成分を過去の染色ヒストリーによる染毛剤成分と相異なるように染毛剤製造方法を補正することができる。
【0266】
制御部110は、染料の成分を変更したり、染料の吐出量を調節して染毛剤製造方法を補正することができる。これによって、ユーザー個々人の毛髪特性に合わせて染毛剤を製造できるという利点がある。
【0267】
前述した実施形態は、それぞれ実施されるか、または2以上の実施形態が組み合わせられて実施されることもある。
【0268】
ディスペンサー1の通信部103は、染毛剤製造情報を端末機2に伝送し(S27)、端末機1は、染毛剤製造情報を表示することができる(S29)。
【0269】
染毛剤製造情報は、ステップS25で算出された染毛剤製造方法による染毛剤情報であり得る。ディスペンサー1は、染毛剤製造方法を算出した後、染毛剤を製造する以前に、染毛剤製造方法を端末機2に伝送してユーザーに染毛剤情報を案内することができる。
【0270】
実施形態により、ステップS25およびステップS29と、後述するステップS31およびステップS32は、省略され得る。即ち、ディスペンサー1は、染毛剤製造方法を算出した後、すぐに算出された製造方法に従って複数のカートリッジ5に含まれた染料を吐出させて染毛剤を製造することもできる。
【0271】
図13は、本発明の第1実施形態に係る染毛剤製造情報を表示する方法を示す例示図であり、
図14は、本発明の第2実施形態に係る染毛剤製造情報を表示する方法を示す例示図であり、
図15は、本発明の第3実施形態に係る染毛剤製造情報を表示する方法を示す例示図である。
【0272】
図13に示されたように、端末機2のディスプレイ部203は、染毛剤製造情報を表示する場合は、毛髪の現在色相1311と、目標色相1312および染毛剤の成分情報1320、1330を表示することができる。毛髪の現在色相1311は、センサー3を介して測定されたユーザーの毛髪の現在色相を表すイメージであり、目標色相1312は、ユーザーが染色しようとするものとして選択した色相を表すイメージであり得る。染毛剤の成分情報1320、1330は、吐出された染料の種類1320および吐出された染料の量1330を含むことができる。すなわち、染毛剤の成分情報1320、1330は、製造される染毛剤に含まれる染料の種類1320と染料それぞれの重量1330を示すことができる。染料の種類1320は、染料の名称およびカートリッジ番号のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0273】
第2実施形態によると、
図14に示されたように、端末機2のディスプレイ部203は、染毛剤製造情報を表示する場合は、毛髪の現在色相1311と、目標色相1312と、染毛剤の成分情報1320、1330とともに染毛剤の価格情報1410をさらに表示することができる。毛髪の現在色相1311、目標色相1312および染毛剤の成分情報1320、1330は、
図13で説明した通りである。
【0274】
染毛剤の価格情報1410は、製造される染毛剤の予想価格を示すことができる。同じ重量の場合でも染料の種類によって価格が相異なることがあり、染料の種類が同じ場合でも、吐出される重量によって染毛剤の価格が相異なることがある。例えば、同じ種類の染毛剤を製造する場合、毛髪長さが第1長さである第1ユーザーのために製造される染毛剤重量が、毛髪長さが第1長さより短い第2長さである第2ユーザーのために製造される染毛剤重量よりも重いことがあり、この場合、第1ユーザーに製造される染毛剤の価格が第2ユーザーに製造される染毛剤の価格よりも高いことが望ましいことがある。端末機2は、染毛剤の価格情報1410を表示し、染毛剤の製造前にユーザーに染毛剤価格を案内することができる。
【0275】
第3実施形態によると、
図15に示されたように、端末機2のディスプレイ部203は、染色結果を予め予測して示すシミュレーションイメージ1512を表示することができる。端末機2の制御部210は、毛髪の現在色相、毛髪状態および染毛剤使用ヒストリーなどのうち少なくとも一つに基づいて染色結果を予測するイメージを生成して表示することができる。端末機2の制御部210は、シミュレーションイメージ1512とともに染色前イメージ1511をさらに表示することができる。ここで、染色前イメージ1511は、センサー3が測定した現在色相をもとに生成されたイメージであるか、またはカメラ202で測定されたユーザーイメージであり得る。このように、ユーザーは、シミュレーションイメージ1512を通じて染毛剤使用結果を予め予測できるという利点がある。
【0276】
図13ないし
図15に示された本発明の第1ないし第3実施形態に係る染毛剤製造情報を表示する方法は、それぞれ実施されることもあり、二つ以上の実施形態が組み合わせられて実施されることもある。即ち、例えば、端末機2は、染毛剤製造情報を表示する場合、染毛剤の成分情報とシミュレーションを同時に表示することもできる。
【0277】
一方、端末機2が染色シミュレーションイメージを表示する場合は、より多様であり得る。すなわち、端末機2の制御部210は、染毛剤製造情報を表示するときだけではなく、サンプル色相のうちいずれか一つが選択される場合にも染色シミュレーションイメージを表示することもできる。具体的に、
図11ないし
図12に示されたように制御部210は、サンプル色相1121ないし1126ないし推薦色相1211ないし1212が表示された状態で少なくとも一つを選択する命令を受信することができる。この場合、制御部210は、選択された色相に染色されるシミュレーションイメージを生成して
図15に示されたように表示することができ、シミュレーションイメージ1512が表示された状態で確認アイコン1341を選択する命令が受信されると、ディスペンサー1に目標色相情報を伝送することもできる。
【0278】
端末機2のディスプレイ部203は、染毛剤製造情報を表示する場合、
図13ないし
図15に示されたように、確認アイコン1341と取消アイコン1342をさらに表示することができる。制御部210は、確認アイコン1341を選択する命令を受信すると、染毛剤製造命令を受信したことと判断することができる。制御部210は、取消アイコン1341を選択する命令を受信すると、染毛剤製造取消命令を受信したことと判断することができる。
【0279】
端末機2の制御部210は、染毛剤製造命令の受信可否を判断することができる(S29)。端末機2の制御部210は、染毛剤製造命令を受信すると、製造命令をディスペンサー1に伝送し(S32)、染毛剤製造取消命令を受信すると、ステップS19に戻ってサンプル色相を再び表示することができる。
【0280】
ディスペンサー1は、端末機2から染毛剤製造命令を受信することができる。ディスペンサー1は、端末機2から染毛剤製造命令を受信すると、ステップS25で算出された染毛剤製造方法に従って複数のカートリッジ5に含まれた染料を吐出させて染毛剤を製造することができる。
【0281】
図16は、本発明の実施形態に係るディスペンサーのディスプレイ部が表示する画面の一例である。
【0282】
図16に示されたように、ディスペンサー1のディスプレイ部6は、作業状況リスト610と、初期化アイコン621、手動設定アイコン622、残量確認/交換アイコン623、重量確認アイコン624およびユーザーヒストリーアイコン625のうち少なくとも一つを表示することができる。
【0283】
作業状況リスト610は、現在製造中の染毛剤情報または製造予定の染毛剤情報を示すことができる。
【0284】
図17は、本発明の実施形態に係る作業状況リストを示す例示図である。
【0285】
図17に示されたように、ディスプレイ部6は、作業状況リスト610を表示することができる。作業状況リスト610は、ディスペンサー1の作業状況を知らせるウィンドウであり得る。作業状況リスト610は、現在製造中の染毛剤を示す項目614または製造予定の染毛剤を示す項目615を含むことができる。また、作業状況リスト610は、削除アイコン611、取消アイコン612および確認アイコン613を含むことができる。
【0286】
削除アイコン611は、作業状況リスト610に含まれた項目のうち少なくとも一つを削除するアイコンであり得る。制御部110は、削除アイコン611を選択する命令を受信すると、作業状況リスト610に含まれた少なくとも一つの項目に対応する染毛剤製造情報を削除することができる。
【0287】
取消アイコン612は、作業状況リスト610に含まれた項目のうち少なくとも一つを削除するアイコンであり得る。制御部110は、取消アイコン612を選択する命令を受信すると、状況リスト610に含まれた少なくとも一つの項目に対応する染毛剤製造を取り消すことができる。この場合、削除アイコン611とは異なり、染毛剤製造情報は保存していることができ、制御部110は、製造命令を再受信する場合、取り消された染毛剤製造を再び作業状況リスト610の項目に含めることができる。
【0288】
確認アイコン613は、作業状況リスト610に含まれた項目のうち少なくとも一つによる染毛剤製造を実行するアイコンであり得る。制御部110は、確認アイコン613を選択する命令を受信すると、状況リスト610に含まれる少なくとも一つの項目に対応する染毛剤を製造するようにメインモーター30および昇降モーター61を制御することができる。
【0289】
【0290】
初期化アイコン621は、複数のカートリッジ5を整列する命令を受信することができる。ディスペンサー1が電源供給を受けてブートされた場合、制御部110は、初期化アイコン621を選択する命令を受信すると、複数のカートリッジ5を整列することができる。制御部110は、複数のカートリッジ5の整列が進行中であることを示すポップアップウィンドウをさらに表示することができ、複数のカートリッジ5の整列が完了されるとポップアップウィンドウを表示しないことができる。ディスペンサー1は、カートリッジ5の整列が完了されることにより、染毛剤製造が可能な状態になり得る。
【0291】
手動設定アイコン622は、製造しようとする染毛剤を任意に設定するアイコンであり得る。即ち、制御部110は、手動設定アイコン622を受信する場合、カートリッジ5から吐出された染料の種類と重量を任意に設定する命令を受信することができる。
【0292】
図18は、本発明の実施形態に係る染毛剤の手動設定方法を示す例示図である。
【0293】
制御部110は、手動設定アイコン622を選択する命令を受信すると、
図18に示されたような手動設定画面を表示することができる。手動設定画面は、作業の順序を示す順序項目631と、染料の種類を選択するカートリッジ項目632と、染料の吐出量を設定する吐出量項目633を含むことができる。
【0294】
制御部110は、カートリッジ項目632および吐出量項目633のそれぞれに染料の種類および吐出量を入力する命令を入力部101を介して受信することができる。ユーザーは染毛剤に含まれる染料の種類および吐出量をカートリッジ項目632および吐出量項目633のそれぞれに入力することができる。染料の種類は、カートリッジ項目632に染料を含んでいるカートリッジの番号が入力されることによって設定され得る。吐出量項目633は、0.5g単位で設定され得、最小吐出量は0.5gであり得るが、これは例示的なものに過ぎず、これに限定されない。
【0295】
制御部110は、手動設定が完了されると、順序項目631“1”に対応して入力されたカートリッジを吐出領域に位置させた後に設定された重量分だけ染料を吐出させ、順序項目631“2”に対応して入力されたカートリッジを吐出領域に位置させた後に設定された重量分だけ染料を吐出させ、...、順序項目631“5”に対応して入力されたカートリッジを吐出領域に位置させた後に設定された重量分だけ染料を吐出させて染毛剤を製造することができる。
【0296】
一方、
図18においては、五つのカートリッジから染料を吐出させて染毛剤を手動で製造することを例示として説明したが、カートリッジの個数には限定されない。ディスプレイ部6は、カートリッジの追加/削除アイコン(図示せず)をさらに含むことができ、“カートリッジ追加アイコン”が選択されると、順序項目631、カートリッジ項目632および吐出量アイコン633を追加し、“カートリッジ削除アイコン”が選択されると、順序項目631、カートリッジ項目632および吐出量アイコン633を削除することができる。
【0297】
【0298】
残量確認/交換アイコン623は、カートリッジ5の残量を表示し、特定のカートリッジ5を交換するためのアイコンであり得る。
【0299】
図19は、本発明の実施形態に係るカートリッジ残量確認画面を示す例示図である。
【0300】
制御部110は、残量確認/交換アイコン623を選択する命令を受信すると、
図19に示されたようなカートリッジ残量確認画面を表示することができる。カートリッジ残量確認画面は、カートリッジ番号641、第1残量情報642および第2残量情報643のうち少なくとも一つを含むことができる。第1残量情報642および第2残量情報643は、カートリッジ番号641のそれぞれに対応されることができる。第1残量情報642は、カートリッジの残量を数値に表示することができ、単位は、gであり得るが、これに限定されない。第2残量情報642は、カートリッジの残量をグラフに表示することができ、単位は、%であり得るが、これに限定されない。
図19には、カートリッジ番号641が1ないし10まで記載されているが、これは例示的なものに過ぎず、ディスペンサー1に装着されたカートリッジ全体を表示することができる。例えば、カートリッジ番号641は、1ないし20まであり得る。
【0301】
ユーザーは、カートリッジ残量を確認しようとする場合、残量確認/交換アイコン623を選択することができる。
【0302】
一方、ユーザーが残量確認/交換アイコン623を選択する場合と関係なく、制御部110は、自動でカートリッジ残量確認/交換アラームを出力することができる。
【0303】
図20は、本発明の実施形態に係るディスペンサーがカートリッジ残量確認/交換アラームを出力する画面を示す例示図である。
【0304】
制御部110は、少なくとも一つのカートリッジ5に含まれる染料の残量が既に設定された基準未満であると、カートリッジ交換アラーム650を表示することができる。制御部110は、初期化アイコン621が選択された後、染毛剤が製造されるたびに、それぞれのカートリッジから吐出される染料の重量を差し引いてカートリッジの残量をアップデートすることができる。制御部110は、いずれか一つのカートリッジ5が交換される場合にも、カートリッジの残量をアップデートすることができる。制御部110は、カートリッジの残量をアップデートした結果、少なくとも一つのカートリッジの残量が既に設定された基準未満であると、カートリッジ交換アラーム650を表示することができる。
【0305】
図21は、本発明の実施形態に係るカートリッジ交換アラームが出力された後、カートリッジ残量確認画面を示す例示図である。
【0306】
制御部110は、カートリッジ交換アラーム650が出力された後、残量確認/交換アイコン623が選択されると、
図19または
図21に示されたようなカートリッジ残量確認画面を表示することができる。
【0307】
図21の場合、制御部110は、
図19とは異なり、カートリッジの残量が既に設定された基準未満のカートリッジを示すインジケーター661をさらに表示することができる。インジケーターをさらに表示する場合、染料が足りないカートリッジをユーザーが容易に分かるように案内できるという利点がある。
【0308】
制御部110は、
図19または
図21に示されたようなカートリッジ残量確認画面で少なくとも一つのカートリッジ番号を選択する命令を受信することができる。制御部110は、カートリッジ残量確認画面でカートリッジ番号を選択する命令をカートリッジの交換命令を受信したこととみなすことができる。制御部110は、カートリッジ残量確認画面でカートリッジ番号を選択する命令を受信すると、カートリッジ交換画面を表示することができる。
【0309】
図22は、本発明の実施形態に係るカートリッジ交換画面を示す例示図である。
【0310】
制御部110は、カートリッジ残量画面に表示されたカートリッジ番号641のうちいずれか一つを選択する命令を受信すると、カートリッジ交換メニュー665を表示することができる。
図22においては、カートリッジ番号641のうち“5番”が選択されたことを例示として挙げたが、これは説明の便宜のために例示として挙げたものに過ぎなので、これに限定されない。
【0311】
カートリッジ交換メニュー665は、カートリッジ番号項目662、カートリッジ移動項目663および取消項目664のうち少なくとも一つを含むことができる。カートリッジ番号項目662は、選択されたカートリッジの情報を示すことができる。即ち、カートリッジ番号項目662は、交換されるカートリッジの情報を示すことができる。ユーザーは、カートリッジ番号項目662を通じて交換するカートリッジを正しく選択したかを案内され得る。カートリッジ移動項目663は、選択されたカートリッジが交換領域(replacing area)に位置するように移動させるための項目であり得る。制御部110は、カートリッジ移動項目663を選択する命令を受信すると、カートリッジ番号項目662に表示されたカートリッジが交換領域(replacing area)に位置するようにメインモーター30を制御することができる。ここで、交換領域は、複数のカートリッジ5のうち交換ドアDとの距離が最も短いカートリッジ5が位置する領域を意味することができる。これについては、
図23を通じて詳しく後述することにする。取消項目664は、カートリッジの交換を取り消し、カートリッジ交換メニュー665を除去するための命令であり得る。
【0312】
図23は、本発明の実施形態に係るカートリッジの交換命令を受信する場合、カートリッジの位置変更を示す例示図である。具体的に、
図23aは、カートリッジ交換命令を受信する前のカートリッジの位置を示し、
図23bは、カートリッジ交換命令を受信した後の変更されたカートリッジの位置を示す図である。
図23aおよび
図23bは、ディスペンサーのハウジング、装着ボディー、動力伝達軸、複数のカートリッジおよび収容ボディーが示された平面図であり得る。
【0313】
複数のカートリッジ5は、メインモーター30の駆動に従って回転することができ、回転によって複数のカートリッジ5それぞれの位置は変更され得る。吐出領域および交換領域は、固定された位置であり得る。
【0314】
具体的に、吐出領域は、メインボディー21の回転により複数のカートリッジ5のそれぞれが位置し得る領域のうち収容ボディー40との離隔距離が最も短い領域であり得、
図23aの例示においては、1番カートリッジの位置を示し、
図23bの例示においては、3番カートリッジの位置を示すことができる。また、吐出領域は、収容ボディー40と垂直方向に並んだ位置を意味することができる。
【0315】
交換領域は、メインボディー21の回転により、複数のカートリッジ5のそれぞれが位置し得る領域のうち交換ドアDとの離隔距離が最も短い領域であり得、
図23aの例示においては、3番カートリッジの位置を示し、
図23bの例示においては、5番カートリッジの位置を示すことができる。
【0316】
制御部110は、
図23aに示されたように、複数のカートリッジ5が位置した状態で5番カートリッジに対応するカートリッジ交換命令を受信すると、メインモーター30を駆動させて、5番カートリッジが交換領域に位置するように複数のカートリッジ5を回転させることができる。これによって、ユーザーは、カートリッジの交換時に交換ドアDを開いて交換ドアDと最も隣接したカートリッジを交換すればよいので、カートリッジを容易に交換できるという利点がある。
【0317】
制御部110は、特定のカートリッジが交換されると、交換されたカートリッジの残量をアップデートすることができる。
【0318】
【0319】
重量確認アイコン624は、重量センサー104を介して感知される重量を示すアイコンであり得る。重量センサー104は、収容ボディー40に形成され得る。重量センサー104は、染料が吐出される以前には、バスケット7の重量のみを示すか、またはバスケット7およびバスケット7の内部に収容された染料を合わせた重量を示すことができる。
【0320】
図24は、本発明の実施形態に係るディスペンサーから吐出された染料の重量表示方法を示す例示図である。具体的に、
図24aは、染料の吐出前のバスケット7の重量を示す画面であり、
図24bは、染料の吐出後のバスケット7の重量を示す画面であり得る。
【0321】
制御部110は、重量確認アイコン624を選択する命令を受信すると、重量情報670、測定アイコン671および停止アイコン672を表示することができる。重量情報670は、重量センサー104を介して測定された重量を示すことができる。制御部110は、測定アイコン671を選択する命令を受信すると、重量センサー104を介して測定される重量を重量情報670に表示することができる。制御部110は、停止アイコン672を選択する命令を受信すると、重量測定を中断することができる。
【0322】
制御部110は、染毛剤製造が完了した後、重量センサー104を介して測定された第1重量から染毛剤製造前に重量センサー104を介して測定されたバスケット7のみの重量である第2重量を差し引く演算を通じて、染毛剤の総重量を算出することができる。
【0323】
実施形態により、ディスペンサー1は、バスケット7の重量を固定重量として保存していることがある。この場合、制御部110は、染毛剤製造が完了するときの重量のみを測定して、測定された重量から保存されたバスケット7の重量を差し引く演算を通じて染毛剤総重量を算出することができる。
【0324】
一方、ディスペンサー1は染毛剤を製造することを例示的に前述したが、ディスペンサー1は、化粧品などを製造することもできる。例えば、ディスペンサー1に具備された複数のカートリッジ5のそれぞれには、スキン、エッセンス、ローションなどの化粧品成分が含まれており、ディスペンサー1は、ユーザーカスタマイズ化粧品を製造および提供することができる。このように、ディスペンサー1が製造する製造物は、染毛剤、化粧品など多様であり得、製造物の種類には、限定されないことが妥当である。
【0325】
以上の説明は本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないものであって、本発明が属する技術分野における通常の知識を有した者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で多様な修正および変形が可能であろう。
【0326】
したがって、本発明に開示された実施例は本発明の技術思想を限定するためのものでなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。
【0327】
本発明の保護範囲は、次の請求範囲によって解釈されるべきであり、その同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本発明の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【国際調査報告】