(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】電磁鋼板、その製造方法、及び電磁鋼板積層体
(51)【国際特許分類】
C22C 38/00 20060101AFI20220131BHJP
C23C 26/00 20060101ALI20220131BHJP
H01F 27/245 20060101ALI20220131BHJP
H01F 41/02 20060101ALI20220131BHJP
C21D 9/46 20060101ALN20220131BHJP
C22C 38/34 20060101ALN20220131BHJP
【FI】
C22C38/00 303U
C23C26/00 A
H01F27/245
H01F41/02 B
C21D9/46 501A
C22C38/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531051
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-06-07
(86)【国際出願番号】 KR2019016387
(87)【国際公開番号】W WO2020111742
(87)【国際公開日】2020-06-04
(31)【優先権主張番号】10-2018-0153083
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592000691
【氏名又は名称】ポスコ
【氏名又は名称原語表記】POSCO
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハ,ボン ウ
(72)【発明者】
【氏名】キム,ジョン-ウ
(72)【発明者】
【氏名】ノ,テ ヨン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ドン-ギュ
【テーマコード(参考)】
4K033
4K044
5E062
【Fターム(参考)】
4K033RA03
4K033RA04
4K033SA00
4K033TA00
4K044AA02
4K044AB02
4K044BA21
4K044BB01
4K044BC14
4K044CA53
5E062AC06
(57)【要約】
【課題】優れた接着性および表面特性を確保する電磁鋼板およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の一実施形態による電磁鋼板は、電磁鋼板上面に位置する上面接着層と、電磁鋼板下面に位置する下面接着層を含み、上面接着層は鉛筆硬度がF以下であり、下面接着層は鉛筆硬度がH以上であることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁鋼板上面に位置する上面接着層、および
電磁鋼板下面に位置する下面接着層を含み、
前記上面接着層は鉛筆硬度がF以下であり、
前記下面接着層は鉛筆硬度がH以上である、ことを特徴とする電磁鋼板。
【請求項2】
前記上面接着層は、重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、
前記下面接着層は、重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板。
【請求項3】
前記上面接着層は硬化剤を3重量%以下さらに含み、
前記下面接着層は硬化剤を5~10重量%さらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板。
【請求項4】
前記上面接着層は、水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、
前記下面接着層は、水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板。
【請求項5】
前記上面接着層および前記下面接着層に含まれる樹脂はそれぞれ、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、エステル系樹脂、およびウレタン系樹脂のうちの1種以上を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板。
【請求項6】
前記上面接着層および前記下面接着層に含まれる硬化剤はそれぞれ、メラミン系硬化剤、ウレタン系硬化剤、脂肪族ポリアミン硬化剤、変性脂肪族ポリアミン硬化剤、芳香族ポリアミン硬化剤、および有機酸無水物系硬化剤のうちの1種以上を含む、ことを特徴とする請求項3に記載の電磁鋼板。
【請求項7】
電磁鋼板上面に上面接着組成物を塗布して、上面接着層を形成する段階、および
電磁鋼板下面に下面接着組成物を塗布して、下面接着層を形成する段階を含み、
前記上面接着組成物は、水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、
前記下面接着組成物は、水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む、ことを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
【請求項8】
前記上面接着組成物は、重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、
前記下面接着組成物は、重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含む、ことを特徴とする請求項7に記載の電磁鋼板の製造方法。
【請求項9】
前記上面接着組成物は、固形分100重量%に対して、硬化剤を3重量%以下さらに含み、
前記下面接着組成物は、固形分100重量%に対して、硬化剤を5~10重量%さらに含む、ことを特徴とする請求項7に記載の電磁鋼板の製造方法。
【請求項10】
複数の電磁鋼板が積層され、
前記電磁鋼板の間に上面接着層および下面接着層の順に介され、
前記上面接着層は鉛筆硬度がF以下であり、
前記下面接着層は鉛筆硬度がH以上である、ことを特徴とする電磁鋼板積層体。
【請求項11】
前記上面接着層は、重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、
前記下面接着層は、重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含む、ことを特徴とする請求項10に記載の電磁鋼板積層体。
【請求項12】
前記上面接着層は硬化剤を3重量%以下さらに含み、
前記下面接着層は硬化剤を5~10重量%さらに含む、ことを特徴とする請求項10に記載の電磁鋼板積層体。
【請求項13】
前記上面接着層は、水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、
前記下面接着層は、水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む、ことを特徴とする請求項10に記載の電磁鋼板積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁鋼板、その製造方法、及び電磁鋼板積層体に係り、より具体的には電磁鋼板の上面および下面に互いに異なる種類の接着層を形成することによって、優れた接着性および表面特性を確保する電磁鋼板、その製造方法、及び電磁鋼板積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
電磁鋼板は変圧器、モータ、電気機器用素材として使用される製品であって、機械的特性など加工性を重要視する一般炭素鋼とは異なり、電気的特性を重要視する機能性製品である。要求される電気的特性としては、鉄損が低いこと、磁束密度、透磁率および占積率が高いことなどがある。
【0003】
電磁鋼板は、方向性電磁鋼板と無方向性電磁鋼板に区分される。方向性電磁鋼板は、2次再結晶と呼ばれる異常結晶粒成長現象を用いてGoss集合組織({110}<001>集合組織)を鋼板全体に形成させて圧延方向の磁気的特性に優れた電磁鋼板である。無方向性電磁鋼板は、圧延板上のすべての方向に磁気的特性が均一な電磁鋼板である。
【0004】
電磁鋼板は、打抜加工後磁気的特性の向上のために応力除去焼鈍(SRA)を実施しなければならないものと、SRAによる磁気的特性効果より熱処理による経費損失が大きい場合SRAを省略する2種類の形態に区分して使用している。
【0005】
一方、絶縁被膜形成は、製品の仕上げ製造工程に該当する過程であって通常渦電流の発生を抑制させる電気的特性以外に所定の形状に打抜加工後複数を積層して鉄芯に作る時、金型の摩耗を抑制する連続打抜加工性と鋼板の加工応力を除去して磁気的特性を回復させるSRA過程後鉄芯鋼板間密着しない耐スティッキング(sticking)性および表面密着性などを要求する。このような特性以外に、コーティング溶液の優れた塗布作業性と配合後長時間使用可能な溶液安定性なども要求される。
また、溶接、クランピング、インターロッキングなど既存の締結方法を使用せず、電磁鋼板を接着(締結)することができる接着コーティング層についても知られている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
電磁鋼板およびその製造方法を提供する。さらに具体的に、電磁鋼板の上面および下面に互いに異なる種類の接着層を形成することによって、優れた接着性および表面特性を確保する電磁鋼板およびその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態による電磁鋼板は、電磁鋼板上面に位置する上面接着層、および電磁鋼板下面に位置する下面接着層を含み、上面接着層は鉛筆硬度がF以下であり、下面接着層は鉛筆硬度がH以上である。
【0008】
上面接着層は水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、下面接着層は水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む。
【0009】
上面接着層は重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、下面接着層は重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含むことができる。
【0010】
上面接着層は硬化剤を3重量%以下にさらに含み、下面接着層は硬化剤を5~10重量%でさらに含むことができる。
【0011】
上面接着層は鉛筆硬度がF以下であり、下面接着層は鉛筆硬度がH以上であり得る。
【0012】
樹脂は、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、エステル系樹脂、およびウレタン系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。
【0013】
硬化剤は、メラミン系硬化剤、ウレタン系硬化剤、脂肪族ポリアミン硬化剤、変性脂肪族ポリアミン硬化剤、芳香族ポリアミン硬化剤、および有機酸無水物系硬化剤のうちの1種以上を含むことができる。
【0014】
本発明の一実施形態による電磁鋼板の製造方法は電磁鋼板上面に上面接着組成物を塗布して、上面接着層を形成する段階、および電磁鋼板下面に下面接着組成物を塗布して、下面接着層を形成する段階;を含み、上面接着組成物は水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、下面接着組成物は水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む。
【0015】
上面接着組成物は重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、下面接着組成物は重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含むことができる。
【0016】
上面接着組成物は、固形分100重量%に対して、硬化剤を3重量%以下にさらに含み、下面接着組成物は、固形分100重量%に対して、硬化剤を5~10重量%でさらに含むことができる。
【0017】
本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体は、複数の電磁鋼板が積層され、電磁鋼板の間に上面接着層および下面接着層の順に介される。
【0018】
上面接着層は鉛筆硬度がF以下であり、下面接着層は鉛筆硬度がH以上である。
【0019】
上面接着層は重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、下面接着層は重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含むことができる。
【0020】
上面接着層は硬化剤を3重量%以下にさらに含み、下面接着層は硬化剤を5~10重量%でさらに含むことができる。
【0021】
上面接着層は水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、下面接着層は水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む。
【発明の効果】
【0022】
本発明の一実施形態によれば、優れた表面特性および接着力を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の一実施形態による電磁鋼板の断面の模式図である。
【
図2】本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体の断面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
第1、第2および第3などの用語を多様な部分、成分、領域、層および/またはセクションを説明するために使用するが、これらに限定されない。これら用語はある部分、成分、領域、層またはセクションを他の部分、成分、領域、層またはセクションと区別するためにのみ使用する。したがって、以下に記述第1部分、成分、領域、層またはセクションは本発明の範囲を逸脱しない範囲内で第2部分、成分、領域、層またはセクションと言及できる。
【0025】
ここで使用する専門用語は単に特定実施形態を言及するためのものであり、本発明を限定することを意図しない。ここで使用する単数形態は内容がこれと明確に反対の意味を示さない限り複数形態も含む。明細書で使用する「含む」の意味は特定特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分を具体化し、他の特性、領域、整数、段階、動作、要素および/または成分の存在や付加を除外させるのではない。
【0026】
ある部分が他の部分「の上に」または「上に」あると言及する場合、これは直ぐ他の部分の上にあり得るか、その間に他の部分が伴われることがある。対照的に、ある部分が他の部分「の真上に」あると言及する場合、その間に他の部分が介されない。
【0027】
特に定義しなかったが、ここに使用する技術用語および科学用語を含むすべての用語は本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が一般に理解する意味と同一の意味を有する。通常使用される辞典に定義された用語は関連技術文献と開示された内容に符合する意味を有すると解釈され、定義されない限り理想的であるか非常に公式的な意味に解釈されない。
【0028】
以下、本発明の実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な異なる形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0029】
本発明の一実施形態による電磁鋼板の断面の模式図である。
図1に、本発明の一実施形態による電磁鋼板の断面の模式図を示す。
図1を参照して、本発明の一実施形態による電磁鋼板の構造を説明する。
図1の電磁鋼板は単に本発明を例示するためのものであり、本発明がこれに限定されるのではない。したがって、電磁鋼板の構造を多様に変形することができる。
図1に示すように、本発明の一実施形態による電磁鋼板は、電磁鋼板10上面に位置する上面接着層20および電磁鋼板10下面に位置する下面接着層30を含む。
【0030】
電磁鋼板10は、無方向性電磁鋼板または方向性電磁鋼板であり得る。本発明の一実施形態で電磁鋼板10の合金成分は制限なく使用することができる。一例として、電磁鋼板10は重量%で、C:0.1%以下、Si:6.0%以下、P:0.5%以下、S:0.005%以下、Mn:1.0%以下、Al:2.0%以下、N:0.005%以下、Ti:0.005%以下、Cr:0.5%以下を含み、残部でFeおよび不可避的な不純物からなることができる。
【0031】
電磁鋼板10の上面には上面接着層20が位置する。
上面接着層20は、水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含む。樹脂が水酸基を適正量含めば、電磁鋼板10を積層して積層体100を製造時、下面接着層30との接着力を向上させることができる。接着力を向上させて溶接、クランピング、インターロッキングなど既存の締結方法を使用せず、電磁鋼板を接着させることが可能であり、鋼板に変形を付加しなくて、磁性が向上する。
【0032】
水酸基当量が過度に高ければ、下面接着層30との接着力が低下することがある。水酸基当量が過度に低ければ、製品生産後コイル巻取りによって上面接着層20と下面接着層30が付く欠陥が発生することがある。さらに具体的に、上面接着層20は水酸基当量が3~5mgKOH/gである樹脂を含むことができる。この時、水酸基(-OH)当量は樹脂重量に対する水酸基(-OH)の重量を意味し、乾燥させた固形分1gをアセチル化可能な酸価を中和するのに必要なKOHの重量から求める。
【0033】
上面接着層20は、重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含むことができる。分子量が適切な樹脂を含めば、下面接着層30との接着力を向上させることができる。重量平均分子量が過度に低ければ、下面接着層30との接着力が低下することがある。重量平均分子量が過度に高ければ、製品生産後コイル巻取りによって上面接着層20と下面接着層30が付く欠陥が発生することがある。さらに具体的に、上面接着層20は、重量平均分子量が20,000~40,000である樹脂を含むことができる。
【0034】
上面接着層20は、硬化剤を3重量%以下さらに含むことができる。硬化剤は0重量%、即ち、含まれなくてもよい。硬化剤が過度に多く含まれる時、下面接着層30との接着力が低下することがある。硬化剤を除いた残部は樹脂であり得る。さらに具体的に、硬化剤は含まれなくてもよい。即ち、上面接着層20は樹脂のみから構成できる。
【0035】
上面接着層20は、鉛筆硬度がF以下であり得る。ここで、鉛筆硬度とは標準鉛筆を500gの荷重で45度角度で線を引いてコーティング層表面に圧痕有無を肉眼で確認する方式で測定することができる。圧痕が発生しない最も高い硬度を接着層の硬度にする。さらに具体的に、上面接着層20は鉛筆硬度がB~Fであり得る。
【0036】
樹脂の種類は特に制限されない。例えば、樹脂は、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、エステル系樹脂、およびウレタン系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。さらに具体的に、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、およびアクリル系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。
【0037】
硬化剤は、メラミン系硬化剤、ウレタン系硬化剤、脂肪族ポリアミン硬化剤、変性脂肪族ポリアミン硬化剤、芳香族ポリアミン硬化剤、および有機酸無水物系硬化剤のうちの1種以上を含むことができる。
脂肪族ポリアミン硬化剤としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどがあり得る。変性脂肪族ポリアミン硬化剤としては、エポキシポリアミン、オキシエチレンポリアミンなどがあり得る。芳香族ポリアミン硬化剤としては、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどがあり得る。有機酸無水物系硬化剤としては、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸などがあり得る。
前述の樹脂および硬化剤以外に金属リン酸塩、金属クロム酸塩をさらに含むことができる。
【0038】
電磁鋼板10の下面には下面接着層30が位置する。
下面接着層30は、水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む。樹脂が水酸基を適正量含めば、電磁鋼板10を積層して積層体100を製造時、上面接着層20との接着力を向上させることができる。同時に、下面接着層30に対する生産時、ラインのスクラッチ型欠陥を防止することができる。電磁鋼板生産時、ロールと下面が接触して移送される。この時、下面接着層30の水酸基当量が過度に低ければ、スクラッチ型欠陥が多数発生することがある。
【0039】
下面接着層30は、重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含むことができる。分子量が適切な樹脂を含めば、上面接着層20との接着力を向上させることができる。重量平均分子量が過度に低ければ、上面接着層20との接着力が低下することがある。重量平均分子量が過度に高ければ、スクラッチ型欠陥が多数発生することがある。さらに具体的に、下面接着層30は重量平均分子量が1,500~5,000である樹脂を含むことができる。さらに具体的に、下面接着層30は重量平均分子量が2,000~3,000である樹脂を含むことができる。
【0040】
下面接着層30は、硬化剤を5~10重量%さらに含むことができる。硬化剤が過度に多く含まれる時、上面接着層20との接着力が低下することがある。硬化剤が過度に少なく含まれる時、スクラッチ型欠陥が多数発生することがある。硬化剤を除いた残部は樹脂であり得る。さらに具体的に、硬化剤を5~8重量%含むことができる。
【0041】
下面接着層30は鉛筆硬度がH以上であり得る。ここで、鉛筆硬度とは、標準鉛筆を500gの荷重で45度角度で線を引いてコーティング層表面に圧痕有無を肉眼で確認する方式で測定することができる。圧痕が発生しない最も高い硬度を接着層の硬度にする。さらに具体的に、下面接着層30は鉛筆硬度がH~4Hであり得る。さらに具体的に、下面接着層30は鉛筆硬度がH~3Hであり得る。
【0042】
樹脂の種類は特に制限されない。例えば、樹脂は、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、エステル系樹脂、およびウレタン系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。さらに具体的に、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、およびアクリル系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。前述の上面接着層20の樹脂と同じか異なり得る。
【0043】
硬化剤は、メラミン系硬化剤、ウレタン系硬化剤、脂肪族ポリアミン硬化剤、変性脂肪族ポリアミン硬化剤、芳香族ポリアミン硬化剤、および有機酸無水物系硬化剤のうちの1種以上を含むことができる。前述の上面接着層20の硬化剤と同じか異なり得る。
前述の樹脂および硬化剤以外に金属リン酸塩、金属クロム酸塩をさらに含むことができる。
【0044】
上面接着層20および下面接着層30の厚さはそれぞれ、1~10μmであり得る。
本発明の一実施形態による電磁鋼板の製造方法は、電磁鋼板上面に上面接着組成物を塗布して、上面接着層を形成する段階、および電磁鋼板下面に下面接着組成物を塗布して、下面接着層を形成する段階を含む。
【0045】
以下、各段階別に具体的に説明する。
電磁鋼板10上面に上面接着組成物を塗布して、上面接着層20を形成する。
上面接着組成物は、水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含む。樹脂が水酸基を適正量含めば、電磁鋼板10を積層して積層体100を製造時、下面接着層30との接着力を向上させることができる。接着力を向上させて溶接、クランピング、インターロッキングなど既存の締結方法を使用せず、電磁鋼板を接着させることが可能であり、鋼板に変形を付加しなくて、磁性が向上する。
【0046】
水酸基当量が過度に高ければ、下面接着層30との接着力が低下することがある。水酸基当量が過度に低ければ、製品生産後コイル巻取りによって上面接着層20と下面接着層30が付く欠陥を発生することがある。さらに具体的に、上面接着組成物は水酸基当量が3~5mgKOH/gである樹脂を含むことができる。この時、水酸基(-OH)当量は樹脂重量に対する水酸基(-OH)の重量を意味し、乾燥させた固形分1gをアセチル化可能な酸価を中和するのに必要なKOHの重量から求める。
【0047】
上面接着組成物は、重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含むことができる。分子量が適切な樹脂を含めば、下面接着層30との接着力を向上させることができる。重量平均分子量が過度に高ければ、製品生産後コイル巻取りによって上面接着層20と下面接着層30が付く欠陥を発生することがある。さらに具体的に、上面接着組成物は重量平均分子量が20,000~40,000である樹脂を含むことができる。
【0048】
上面接着組成物は、固形分100重量%に対して、硬化剤を3重量%以下さらに含むことができる。硬化剤は0重量%、即ち、含まれなくてもよい。硬化剤が過度に多く含まれる時、下面接着層30との接着力が低下することがある。硬化剤を除いた残部は樹脂であり得る。さらに具体的に、硬化剤は含まれなくてもよい。即ち、上面接着組成物の固形分は樹脂のみから構成できる。上面接着組成物は、固形分以外に溶媒をさらに含むことができる。溶媒はコーティング組成物に使用される一般的な溶媒を使用することができ、具体的な説明は省略する。例えば、溶媒は水および有機溶媒のうちの1種以上を含むことができる。
【0049】
樹脂の種類は特に制限されない。例えば、樹脂は、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、エステル系樹脂、およびウレタン系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。さらに具体的に、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、およびアクリル系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。
【0050】
硬化剤は、メラミン系硬化剤、ウレタン系硬化剤、脂肪族ポリアミン硬化剤、変性脂肪族ポリアミン硬化剤、芳香族ポリアミン硬化剤、および有機酸無水物系硬化剤のうちの1種以上を含むことができる。
【0051】
上面接着組成物を塗布後、硬化させて上面接着層20を形成する。この段階は、接着コーティング組成物の硬化のために100~300℃の温度範囲で行うことができる。硬化前、後の上面接着組成物内の成分の特徴(水酸基当量、重量平均分子量)は実質的に変動しない。
【0052】
電磁鋼板10下面に下面接着組成物を塗布して、下面接着層30を形成する。前述の上面接着層20を形成する段階、および下面接着層30を形成する段階は、順序と関係なく構成できる。即ち、上面接着層20を形成した後、下面接着層30を形成することができ、下面接着層30を形成した後、上面接着層20を形成することができる。上面接着層20および下面接着層30を同時に形成することも可能である。
【0053】
下面接着組成物は水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む。樹脂が水酸基を適正量含めば、電磁鋼板10を積層して積層体100を製造時、上面接着層20との接着力を向上させることができる。同時に、下面接着層30に対する生産時ラインのスクラッチ型欠陥を防止することができる。電磁鋼板生産時、ロールと下面が接触して移送される。この時、下面接着組成物の水酸基当量が過度に低ければ、スクラッチ型欠陥が多数発生することがある。
【0054】
下面接着組成物は重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含むことができる。分子量が適切な樹脂を含めば、上面接着層20との接着力を向上させることができる。重量平均分子量が過度に低ければ、上面接着層20との接着力が低下することがある。重量平均分子量が過度に高ければ、スクラッチ型欠陥が多数発生することがある。さらに具体的に、下面接着組成物は重量平均分子量が1,500~5,000である樹脂を含むことができる。さらに具体的に、下面接着組成物は重量平均分子量が2,000~3,000である樹脂を含むことができる。
【0055】
下面接着組成物は、固形分100重量%に対して、硬化剤を5~10重量%さらに含むことができる。硬化剤が過度に多く含まれる時、上面接着層20との接着力が低下することがある。硬化剤が過度に少なく含まれる時、スクラッチ型欠陥が多数発生することがある。硬化剤を除いた残部は樹脂であり得る。さらに具体的に、硬化剤を5~8重量%含むことができる。下面接着組成物は固形分以外に溶媒をさらに含むことができる。溶媒はコーティング組成物に使用される一般的な溶媒を使用することができ、具体的な説明は省略する。例えば、溶媒は、水および有機溶媒のうちの1種以上を含むことができる。
【0056】
樹脂の種類は特に制限されない。例えば、樹脂は、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、エステル系樹脂、およびウレタン系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。さらに具体的に、エポキシ系樹脂、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、およびアクリル系樹脂のうちの1種以上を含むことができる。前述の上面接着組成物の樹脂と同じか異なり得る。
【0057】
硬化剤は、メラミン系硬化剤、ウレタン系硬化剤、脂肪族ポリアミン硬化剤、変性脂肪族ポリアミン硬化剤、芳香族ポリアミン硬化剤、および有機酸無水物系硬化剤のうちの1種以上を含むことができる。前述の上面接着組成物の硬化剤と同じか異なり得る。
【0058】
下面接着組成物を塗布後、硬化させて下面接着層30を形成する。この段階は、接着コーティング組成物の硬化のために100~300℃の温度範囲で行うことができる。硬化前、後の下面接着組成物内の成分の特徴(水酸基当量、重量平均分子量)は実質的に変動しない。
【0059】
本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体の断面の模式図である。
図2に、本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体の断面の模式図を示す。
図2を参照して、本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体の構造を説明する。
図2の電磁鋼板積層体は単に本発明を例示するためのものであり、本発明がここに限定されるのではない。したがって、電磁鋼板積層体の構造を多様に変形することができる。
図2に示すように、本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体100は複数の電磁鋼板10が積層され、電磁鋼板10の間に上面接着層20および下面接着層30の順に介される。
【0060】
電磁鋼板10、上面接着層20、および下面接着層30については前述の電磁鋼板10と同一であるので、重複する説明は省略する。
電磁鋼板積層体100を製造する方法は、上面接着層20および下面接着層30が形成された複数の電磁鋼板10を積層し、熱融着する段階を含む。熱融着する段階を通じて上面接着層20および下面接着層30内の樹脂成分が熱融着し、熱融着層を形成するようになる。
【0061】
熱融着する段階は、100~300℃の温度、0.05~5.0Mpaの圧力、および0.1~120分の加圧条件で熱融着することができる。前記条件はそれぞれ独立して満足することができ、2以上の条件を同時に満足することもできる。このように熱融着する段階での温度、圧力、時間条件を調節することによって、無方向性電磁鋼板の間に、ギャップや、気孔なく、稠密に熱融着できる。
熱融着する段階は昇温段階および融着段階を含み、昇温段階の昇温速度は10℃/分~1000℃/分であり得る。
【0062】
このように本発明の一実施形態による電磁鋼板積層体は電磁鋼板その自体の磁性(具体的に、鉄損、磁束密度など)が向上するだけでなく、接着コーティング層による接着性に優れる。
以下、実施例を通じて本発明をより詳細に説明する。しかし、このような実施例は単に本発明を例示するためのものであり、本発明がここに限定されるのではない。
【0063】
実施例
3.15重量%のシリコン(Si)を含有し、板厚さ0.35mm焼鈍処理された無方向性電磁鋼板(50×50mm)を供試片を準備した。この試片を下記表1に整理された固形分から構成された接着組成物をBar Coaterを用いて各準備された供試片に上部と下部に一定の厚さで塗布して板温基準150~250℃で20秒間硬化した後、空気中で徐々に冷却させて、約3.0μm厚さの接着コーティング層を形成した。
【0064】
接着コーティング層がコーティングされた電磁鋼板を高さ20mmで積層した後、0.1MPaの力で加圧して120℃、10分間熱融着した。条件別熱融着された電磁鋼板の接着力はせん断面引張法によって接着力を測定した。
【0065】
接着力は、せん断法(Shear Strength)で製作された試片を上/下部ジグ(JIG)に一定の力で固定させた後、一定の速度で引きながら積層されたサンプルの引張力を測定する装置を使用して測定した。この時、せん断法の場合、測定された値は積層されたサンプルの界面中で最小接着力を有する界面が脱落する地点を測定した。
【0066】
表面硬度は、コーティング層の表面硬度を測定する方法として鉛筆硬度測定法(Pencil Hardness)を使用する。標準鉛筆(三菱鉛筆、8B~10H)を500gの荷重で45度角度で線を引いてコーティング層表面に圧痕有無を肉眼で確認する。
【0067】
【0068】
【0069】
表1および表2に示すように、実施例1および実施例2は表面特性および接着力に優れていることを確認することができる。
【0070】
一方、比較例1のように水酸基当量、分子量、硬化剤含量および硬度を軟質で上面と下面が同一に構成した場合、熱融着後せん断接着力は優れているが、下面のコーティング層の表面硬度が劣位であってスクラッチ型欠陥が多数発生することを確認することができる。
【0071】
比較例2のように水酸基当量、分子量、硬化剤含量および硬度を硬質で上面と下面を同一に構成した場合、スクラッチ型欠陥は発生しなかったが、熱融着後せん断接着力が劣悪であった。
【0072】
比較例3のように上面と下面の接着層性質を反対にした場合、熱融着後せん断接着力は優れているが、下面のコーティング層の表面硬度が劣位であってスクラッチ型欠陥が多数発生することを確認することができる。
【0073】
比較例4のように下面接着層の硬度を過度に高めた場合、スクラッチ型欠陥は発生しなかったが、熱融着後せん断接着力が劣悪であった。
【0074】
比較例5のように上面接着層の硬度を過度に低めた場合、製品生産後コイル巻取りによって上/下面接着層が付く欠陥が発生した。
【0075】
本発明は実施例に限定されるわけではなく、互いに異なる多様な形態に製造でき、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は本発明の技術的な思想や必須の特徴を変更せず他の具体的な形態に実施できるということが理解できるはずである。したがって、以上で記述した実施例はすべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0076】
10:電磁鋼板
20:上面接着層
30:下面接着層
100:電磁鋼板積層体
【手続補正書】
【提出日】2021-06-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁鋼板上面に位置する上面接着層、および
電磁鋼板下面に位置する下面接着層を含み、
前記上面接着層は鉛筆硬度がF以下であり、
前記下面接着層は鉛筆硬度がH以上である、ことを特徴とする電磁鋼板。
【請求項2】
前記上面接着層は、重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、
前記下面接着層は、重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板。
【請求項3】
前記上面接着層は硬化剤を3重量%以下さらに含み、
前記下面接着層は硬化剤を5~10重量%さらに含む、ことを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載の電磁鋼板。
【請求項4】
前記上面接着層は、水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、
前記下面接着層は、水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む、ことを特徴とする請求項1
乃至請求項3のいずれか一項に記載の電磁鋼板。
【請求項5】
前記上面接着層および前記下面接着層に含まれる樹脂はそれぞれ、エポキシ系樹脂、シロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、フェノール系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、エチレン系樹脂、エステル系樹脂、およびウレタン系樹脂のうちの1種以上を含む、ことを特徴とする請求項1
乃至請求項4のいずれか一項に記載の電磁鋼板。
【請求項6】
前記上面接着層および前記下面接着層に含まれる硬化剤はそれぞれ、メラミン系硬化剤、ウレタン系硬化剤、脂肪族ポリアミン硬化剤、変性脂肪族ポリアミン硬化剤、芳香族ポリアミン硬化剤、および有機酸無水物系硬化剤のうちの1種以上を含む、ことを特徴とする請求項3
乃至請求項5のいずれか一項に記載の電磁鋼板。
【請求項7】
電磁鋼板上面に上面接着組成物を塗布して、上面接着層を形成する段階、および
電磁鋼板下面に下面接着組成物を塗布して、下面接着層を形成する段階を含み、
前記上面接着組成物は、水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、
前記下面接着組成物は、水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む、ことを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
【請求項8】
前記上面接着組成物は、重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、
前記下面接着組成物は、重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含む、ことを特徴とする請求項7に記載の電磁鋼板の製造方法。
【請求項9】
前記上面接着組成物は、固形分100重量%に対して、硬化剤を3重量%以下さらに含み、
前記下面接着組成物は、固形分100重量%に対して、硬化剤を5~10重量%さらに含む、ことを特徴とする請求項7
又は請求項8に記載の電磁鋼板の製造方法。
【請求項10】
複数の電磁鋼板が積層され、
前記電磁鋼板の間に上面接着層および下面接着層の順に介され、
前記上面接着層は鉛筆硬度がF以下であり、
前記下面接着層は鉛筆硬度がH以上である、ことを特徴とする電磁鋼板積層体。
【請求項11】
前記上面接着層は、重量平均分子量が15,000~50,000である樹脂を含み、
前記下面接着層は、重量平均分子量が1,000~10,000である樹脂を含む、ことを特徴とする請求項10に記載の電磁鋼板積層体。
【請求項12】
前記上面接着層は硬化剤を3重量%以下さらに含み、
前記下面接着層は硬化剤を5~10重量%さらに含む、ことを特徴とする請求項10
又は請求項11に記載の電磁鋼板積層体。
【請求項13】
前記上面接着層は、水酸基当量が1~10mgKOH/gである樹脂を含み、
前記下面接着層は、水酸基当量が15~20mgKOH/gである樹脂を含む、ことを特徴とする請求項10
乃至請求項12のいずれか一項に記載の電磁鋼板積層体。
【国際調査報告】