(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(54)【発明の名称】継手構造
(51)【国際特許分類】
F16L 59/065 20060101AFI20220131BHJP
F16L 59/075 20060101ALI20220131BHJP
A61B 18/02 20060101ALN20220131BHJP
A61B 18/04 20060101ALN20220131BHJP
【FI】
F16L59/065
F16L59/075
A61B18/02
A61B18/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021531083
(86)(22)【出願日】2019-11-27
(85)【翻訳文提出日】2021-07-23
(86)【国際出願番号】 US2019063574
(87)【国際公開番号】W WO2020112976
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2019-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-10-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-02-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519173440
【氏名又は名称】コンセプト グループ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100104411
【氏名又は名称】矢口 太郎
(72)【発明者】
【氏名】ラダクリシュナン、シュリラム
(72)【発明者】
【氏名】リード、ジュニア.、デイビッド、エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】リード、アールネ、エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】ローチ、ピーター
(72)【発明者】
【氏名】マレー、マイケル、クライン
【テーマコード(参考)】
3H036
4C160
【Fターム(参考)】
3H036AB33
3H036AB42
3H036AC01
3H036AE13
4C160JJ01
(57)【要約】
【要約】
断熱空間を画成する壁の間に密封された継手を含む断熱部品が提供される。開示された構成要素を形成および使用するための関連する方法も提供される。さらに、正の熱係数材料を含む断熱構成要素が提供される。
【選択図】
図23
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱構成要素であって、
容積を画定する第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、
エンドキャップとを有し、
前記エンドキャップは、任意選択でトロイダル形態であり、任意選択でU字状の断面プロファイルを画成し、
前記エンドキャップは、前記第1の壁に沿って延長する部分を有し、
前記エンドキャップは、前記第2の壁に沿って延長する部分を有し、
前記エンドキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された断熱空間を、少なくとも部分的にシールするように構成され、
前記断熱構成要素は、任意選択で第2のエンドキャップを含み、前記第2のエンドキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁との間に画成された断熱空間を少なくとも部分的にシールするように構成されるものである、断熱構成要素。
【請求項2】
請求項1記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップの前記第1の壁に沿って延長する部分は、前記断熱空間内に延長するものである、断熱構成要素。
【請求項3】
請求項1記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップの前記第2の壁に沿って延長する部分は、前記断熱空間内に延長するものである、断熱構成要素。
【請求項4】
請求項1記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップの前記第1の壁に沿って延長する部分は、前記エンドキャップの前記第2の壁に沿って延長する部分が延長する距離よりも長い距離を延長するものである、断熱構成要素。
【請求項5】
断熱構成要素であって:
容積を画定する第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、
第1のキャップであって、この第1のキャップは、前記第1の壁と第2の壁との間に画成された前記断熱空間を少なくとも部分的にシールし、第1のランドを含み、この第1のランドは、任意選択で前記第1の壁にシールされ、前記第1のキャップは、第2のランドをさらに有し、この第2のランドは、任意選択で前記第2の壁にシールされるものである、第1のキャップと、
第1の通気口であって、この第1の通気口は、前記断熱空間と連通して、この断熱空間からの気体分子の出射経路を提供し、前記通気口は、この通気口を通じた気体分子の出射後に、前記断熱空間をシールするよう密閉可能である
、第1の通気口と、
を有するものである、断熱構成要素。
【請求項6】
請求項5記載の断熱構成要素において、前記第1の通気口は、前記第1のランドおよび前記第1の壁によって画成されるものである、断熱構成要素。
【請求項7】
請求項5記載の断熱構成要素において、さらに第2のキャップを有し、前記第2のキャップは、前記第1の壁と第2の壁との間に画成された前記断熱空間を少なくとも部分的にシールするものである、断熱構成要素。
【請求項8】
請求項7記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップは、第1のランドおよび第2のランドを有するものである、断熱構成要素。
【請求項9】
請求項8記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップの前記第1のランドおよび前記第2のランドは、概して同じ方向に延出するものである、断熱構成要素。
【請求項10】
請求項7記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップの前記第1のランドおよび前記第2のランドは、概して反対方向に延出するものである、断熱構成要素。
【請求項11】
請求項5記載の断熱構成要素において、前記第1のキャップの前記第1のランドおよび前記第2のランドは、ほぼ同じ方向に延出するものである、断熱構成要素。
【請求項12】
請求項5記載の断熱構成要素において、前記第1のキャップの前記第1のランドおよび前記第2のランドは、概して反対方向に延出するものである、断熱構成要素。
【請求項13】
請求項5記載の断熱構成要素において、(a)前記第1のキャップの第1のランドは、前記キャップの周囲の周りで変化する高さを画成し、(b)前記第1のキャップの第2のランドは、前記キャップの周囲の周りで変化する高さを画成し、あるいは(a)及び(b)である、断熱構成要素。
【請求項14】
断熱構成要素であって、
第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁は、この第2の壁を囲み、前記第1の壁は、前記第2の壁に向かって延出する傾斜部分を含み、前記第1の壁は、前記傾斜部分から延出するランド部を含み、前記第2の壁は、前記第1の壁に向かって延出する傾斜部分を含み、前記第2の壁もさらに、前記傾斜部分から延出するランド部を含む、第2の壁と、
第3の壁と、
第4の壁であって、前記第3の壁は、この第4の壁を囲み、前記第1の壁のランドは前記第3の壁にシールされ、且つ前記第2の壁のランドは前記第4の壁にシールされて、前記第3の壁と前記第4の壁の間の空間と流体連通している前記第1の壁と前記第2の壁との間の空間を少なくとも部分的にシールするものである、第4の壁と、
を有するものである、断熱構成要素。
【請求項15】
断熱構成要素であって、
容積を画定する第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁とを有し、
湾曲したプロファイルを画成する第1のキャップであり、この第1のキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁との間に画成された断熱空間を少なくとも部分的にシールする、前記第1のキャップと、
湾曲したプロファイルを画成する第2のキャップであり、前記第1の壁にシールされた第1の部分を含み、さらに前記第2の壁にシールされた第2の部分をさらに含む、第2のキャップと、を有し、
前記第1の壁の湾曲したプロファイルおよび前記第2の壁の湾曲したプロファイルは、互いに凹状である、断熱構成要素。
【請求項16】
請求項15記載の断熱構成要素において、前記第1のキャップは、前記第1の壁および前記第2の壁の対向する表面にシールされるものである、断熱構成要素。
【請求項17】
請求項15記載の断熱構成要素において、前記第1のキャップは、前記第1の壁および前記第2の壁の非対向面にシールされるものである、断熱構成要素。
【請求項18】
請求項15記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップは、前記第1の壁および前記第2の壁の対向する表面にシールされるものである、断熱構成要素。
【請求項19】
請求項15記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップは、前記第1の壁および前記第2の壁の非対向面にシールされるのである、断熱構成要素。
【請求項20】
分子励起チャンバーであって、この分子励起チャンバーは、
容積を画定する第1の壁であって、当該第1の壁は、長さと、長さを有した突出部とを有する主要部を有し、前記主要部は、任意選択で、前記突出部に垂直に延出する、第1の壁と、
前記容積を画定する第2の壁であって、当該第2の壁は、長さを有する主要部を有し、任意選択で、長さを有する突出部を有する、第2の壁と、を有し、
(a)前記第1の壁の前記突出部と、前記第2の壁とは、その間に第1の通気口を画成し、または
(b)前記第2の壁および前記第1の壁は、その間に第2の通気口を画成し、
または(c)(a)および(b)の双方であり、
前記第1の壁の前記主要部の長さと、前記第1の前記突出部との比は、約1000:1~約1:1であり、
分子励起チャンバーは、さらに任意選択で、分子の加熱をもたらすよう構成され前記分子励起チャンバーの前記容積内に設けられた熱源と、
を有する、分子励起チャンバー。
【請求項21】
請求項20記載の分子励起チャンバーにおいて、
前記第2の壁は、前記第2の壁と衝突する分子を前記第1の通気口に向けて偏向させるように構成されるものである、分子励起チャンバー。
【請求項22】
請求項20記載の分子励起チャンバーにおいて、
前記分子励起チャンバーは、第2の通気口を有するものである、分子励起チャンバー。
【請求項23】
請求項22記載の分子励起チャンバーにおいて、
前記第2の通気口は、前記第1の壁、および前記第2の壁の突出部によって画成されるものである、分子励起チャンバー。
【請求項24】
請求項22記載の分子励起チャンバーにおいて、前記第2の通気口は、前記第1の通気口の反対側に配置されるものである、分子励起チャンバー。
【請求項25】
請求項22記載の分子励起チャンバーにおいて、
前記空間は、主軸を画成し、前記主軸に平行に引かれた線は、前記第1の通気口と前記第2の通気口の両方と交差しないものである、分子励起チャンバー。
【請求項26】
請求項20記載の分子励起チャンバーにおいて、前記空間はシールされ、さらに、前記空間は、約0.0001から約50トルの圧力まで排気されるものである、分子励起チャンバー。
【請求項27】
請求項26記載の分子励起チャンバーにおいて、前記空間は、約0.005から約5トルの圧力まで排気されるものである、分子励起チャンバー。
【請求項28】
請求項20記載の分子励起チャンバーの前記第1の通気口を開ける工程を有するものである方法。
【請求項29】
方法であって、この方法は、
(a)第1の壁であって、長さと、長さを有した突出部とを有する主要部を有し、前記主要部は、任意選択で、前記突出部に垂直に延出し、前記第1の壁の前記主要部の長さと、前記第1の前記突出部との比は、約1000:1~約1:1である、第1の壁と、
(b)第2の壁であって、長さを有する主要部を有し、任意選択で、長さを有する突出部を有する、第2の壁とを組み立てる工程であって、当該組み立て工程は、前記第1の壁の前記突出部と前記第2の壁とにより画成される第1の通気口を画成するよう実施される、組み立て工程と、
前記第1の壁と前記第2の壁間の空間をシールするよう、前記第1の通気口をシールする工程とを有する。
【請求項30】
請求項29記載の方法において、前記シールする工程は、シーリング材で行われるものである、方法。
【請求項31】
請求項30記載の方法において、前記シーリング材は、シールする間に前記第1の通気口を少なくとも部分的に塞ぐように作用するものである、方法。
【請求項32】
請求項31記載の方法において、前記シーリング材は、シールする間にメニスカスを形成するものである、方法。
【請求項33】
請求項29記載の方法において、前記第1の壁および前記第2の壁は、それらの間に第2の通気口を
画成するものである、方法。
【請求項34】
請求項33記載の方法において、前記第2の通気口は、前記第1の壁、および前記第2の壁の突出部によって画成されるものである、方法。
【請求項35】
請求項33記載の方法において、前記空間は主軸を画成し、前記主軸に平行に引かれた線は、前記第1の通気口と前記第2の通気口の両方と交差しないものである、方法。
【請求項36】
請求項30記載の方法において、前記空間で約0.0001~約50トルの圧力を生じさせるように加熱する工程をさらに有するものである、方法。
【請求項37】
請求項36記載の方法において、前記空間内で約0.005から約5トルの圧力を発生させるように熱が加えられるものである、方法。
【請求項38】
断熱構成要素であって、この断熱構成要素は、
容積を画定する第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁とを有し、
前記第2の壁の内面は、前記断熱空間に面し、前記第1の壁の外面は、前記断熱空間に面し、
(a)前記第1の壁は延長部を有し、この延長部は、(i)前記第2の壁の前記内面へ向かって前記第1の壁の第1の端部から延長し、任意選択で、前記第2の壁の前記内面に実質的に垂直であり、および/または(ii)前記第1の壁の第2の端部へ向かって延長し、前記第1の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第2の壁の前記内面に実質的に平行なランド部を有し、
(b)前記第2の壁は延長部を有し、この延長部は、(i)前記第1の壁の前記外面へ向かって前記第2の壁の第1の端部から延長し、任意選択で、前記第1の壁の前記外面に実質的に垂直であり、および/または(ii)前記第2の壁の第2の端部へ向かって延長し、前記第2の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第1の壁の前記外面に実質的に平行なランド部を有し、
または(a)および(b)の双方であり、
前記断熱構成要素はさらに、第1の通気口であって、この第1の通気口は、前記断熱空間と連通して、この断熱空間からの気体分子の出射経路を提供し、前記通気口は、この通気口を通じた気体分子の出射後に、前記断熱空間をシールするよう密閉可能である、第1の通気口と、
を有するものである断熱構成要素。
【請求項39】
請求項38記載の断熱構成要素において、前記第1の壁および前記第2の壁は、それぞれ、第1の管および第2の管として特徴付けられるものである、断熱構成要素。
【請求項40】
請求項39記載の断熱構成要素において、前記第1および第2の管は、互いに同軸に配置されているものである、断熱構成要素。
【請求項41】
請求項38記載の断熱構成要素において、前記第1の壁の延長部は、前記第1の壁に垂直な線によって測定される、長さLE1を画成するものである、断熱構成要素。
【請求項42】
請求項41記載の断熱構成要素において、前記第1の壁は長さWL1を画成し、LE1とWL1の比は約1:1000から約1:2であるものである、断熱構成要素。
【請求項43】
請求項42記載の断熱構成要素において、LE1とWL1の比は約1:10から約1:5であるものである、断熱構成要素。
【請求項44】
請求項38記載の断熱構成要素において、前記第2の壁の延長部は、前記第2の壁に垂直な線によって測定される、長さLE2を画成するものである、断熱構成要素。
【請求項45】
請求項44記載の断熱構成要素において、前記第2の壁は、長さWL2を画成し、LE2とWL2の比は、約1:1000から約1:2であるものである、断熱構成要素。
【請求項46】
請求項45記載の断熱構成要素において、LE2とWL2の比は約1:100から約1:5であるものである、断熱構成要素。
【請求項47】
請求項38記載の断熱構成要素において、前記第2の壁は、前記第1の通気口が開くように有効条件が前記第1の壁に対する前記第2の壁の熱膨張に影響を及ぼすように構成されるものである、断熱構成要素。
【請求項48】
請求項38記載の断熱構成要素において、前記第1の通気口は、前記第1の壁の前記ランド部によって少なくとも部分的に画成されるものである、断熱構成要素。
【請求項49】
請求項48記載の断熱構成要素において、第2の通気口をさらに含み、前記第2の通気口は、前記第2の壁の前記ランド部によって少なくとも部分的に画成されるものである、断熱構成要素。
【請求項50】
請求項49記載の断熱構成要素において、前記第2の壁の内面に平行に延長する線に沿って、前記第1の通気口と前記第2の通気口は互いに重なり合わないものである、断熱構成要素。
【請求項51】
請求項38記載の断熱構成要素において、前記第1の通気口をシールして前記断熱空間をシールするシーラントをさらに含み、前記シーラントは、前記第1の通気口を少なくとも部分的に閉塞するように任意に配置されるものである、断熱構成要素。
【請求項52】
請求項38記載の断熱構成要素の容積内で流体を流通させる工程を有することを特徴とする方法。
【請求項53】
請求項38に記載の断熱構成要素の容積内に少なくとも部分的に配置された材料を加熱する工程を有する、方法。
【請求項54】
請求項53記載の方法において、前記加熱する工程は、前記材料を燃焼させずに加熱する工程を含むものである、方法。
【請求項55】
請求項53記載の方法において、前記材料は喫煙可能な材料を含むものである、方法。
【請求項56】
方法であって、
容積を画定する第1の壁と、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された体積とを伴い、
(a)前記第1の壁は、前記第2の壁へ向かって延長する延長部であって、任意選択で、前記第2の壁の内面に実質的に垂直な延長部を有し、前記第1の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第2の壁の内面に実質的に平行なランド部を有し、
(b)前記第2の壁は、前記第1の壁の外面へ向かって延長する延長部であって、任意選択で、前記第1の壁の外面に実質的に垂直な延長部を有し、前記第2の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第1の壁の外面に実質的に平行なランド部を有し、または(a)および(b)の双方であり、
(c)前記第1の壁の前記ランド部は、前記第1の壁と前記第2の壁間に体積を画成するよう第2の壁に接触し、(d)前記第2の壁の前記ランド部は、前記第1の壁と前記第2の壁間に体積を画成するよう第1の壁に接触し、または(c)および(d)の双方であり、
前記方法はさらに前記第1の壁と相対的に前記第2の壁の熱膨張をもたらすうえで効果的な条件下で、前記第1の壁と前記第2の壁を加熱する工程を有し、前記熱膨張は、前記第1の壁の前記ランド部と前記第2の壁間の空間を拡張させ、および/または前記第2の壁の前記ランド部と前記第1の壁間の空間を拡張させることにより、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された前記体積から気体分子が出射できるようにするものである、方法。
【請求項57】
請求項56記載の方法において、前記加熱する工程は、大気圧未満で行われるものである、方法。
【請求項58】
請求項56記載の方法において、前記熱膨張は、前記第1の壁の前記ランド部と、前記第2の壁との間の空間を生じさせるか、または拡張させるものである、方法。
【請求項59】
請求項56記載の方法において、前記熱膨張は、前記熱膨張は、前記第2の壁の前記ランド部と、前記第1の壁との間の空間を生じさせるか、または拡張させるものである。
【請求項60】
請求項59記載の方法において、前記熱膨張は、前記第1の壁の前記ランド部と、前記第2の壁との間の空間を生じさせるか、または拡張させるものであるか、前記第2の壁の前記ランド部と、前記第1の壁との間の空間を生じさせるか、または拡張させるものである、方法。
【請求項61】
請求項56記載の方法において、前記加熱する工程は、前記第1の壁の前記ランド部と前記第2の壁との間の空間および/または前記第2の壁のランド部と前記第1の壁との間の空間のシーラントによるシーリングをもたらすのに効果的であるものである、方法。
【請求項62】
断熱構成要素であって、
容積の少なくとも一部を画定し、その中の管腔を画成し、前記容積が主軸を画成する、第2の壁と、
第1の壁と前記第2の壁との間に断熱空間を画成する、前記第2の壁からある距離だけ離間された第1の壁と、
前記容積は、前記主軸に沿った第1の位置で第1の断面寸法を画成し、前記容積は、前記主軸に沿った第2の位置で第2の断面寸法を画成するものである、断熱構成要素。
【請求項63】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記第2の壁は、(a)前記主軸に沿った前記第1の位置と前記主軸に沿った前記第2の位置の間にある段階的な収縮部、または(b)前記主軸に沿った前記第1の位置と前記主軸に沿った前記第2の位置の間にある段階的な拡張部を画成するものである、断熱構成要素。
【請求項64】
請求項63記載の断熱構成要素において、前記段階的な収縮部は、前記第2の壁に形成された90度の角によって画成されるものである、断熱構成要素。
【請求項65】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記第1の壁は、(a)前記主軸に沿った前記第1の位置と前記主軸に沿った前記第2の位置との間に位置するテーパー収縮部、または(b)前記主軸に沿った前記第1の位置と前記主軸に沿った前記第2の位置との間に位置するテーパー膨張部を画成するものである、断熱構成要素。
【請求項66】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記第1の断面寸法は、前記第2の断面寸法の0.01から約100倍であるものである、断熱構成要素。
【請求項67】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記第2の断面寸法は前記第2の壁によって画成されるものである、断熱構成要素。
【請求項68】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記第2の断面寸法は前記第1の壁によって画成されるものである、断熱構成要素。
【請求項69】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記容積内に延出するデータ送信要素をさらに有し、前記データ送信要素は、前記容積の前記主軸に沿った前記第2の位置を通って延出するものである、断熱構成要素。
【請求項70】
請求項69記載の断熱構成要素において、前記データ送信要素は、前記容積の前記主軸に沿った前記第1の位置を通って延出するものである、断熱構成要素。
【請求項71】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記第1の壁を少なくとも部分的に囲むジャケットをさらに有するものである、断熱構成要素。
【請求項72】
請求項71記載の断熱構成要素において、前記ジャケットは、少なくとも1つの位置で前記第1の壁に固定されるものである、断熱構成要素。
【請求項73】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記第1の壁に接続されたフィッティングをさらに有するものである、断熱構成要素。
【請求項74】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記フィッティングは、ねじ切りを有するものである、断熱構成要素。
【請求項75】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記断熱構成要素は、(i)前記主軸に沿って測定された第1の長さを有する第1の領域を画成し、前記第1の領域は前記第1の断面寸法を有するものとして特徴付けられ、(ii)前記主軸に沿って測定された第2の長さを有する第2の領域を画成し、前記第2の領域は、前記第2の断面寸法を有するものとして特徴付けられるものである、断熱構成要素。
【請求項76】
請求項75記載の断熱構成要素において、前記第1の長さと前記第2の長さの比は、約1:100から約100:1であるものである、断熱構成要素。
【請求項77】
請求項62記載の断熱構成要素において、前記容積内に配置された電子構成要素をさらに備えるものである、断熱構成要素。
【請求項78】
請求項62記載の断熱構成要素の容積内において、流体を連結または保持する工程を有する方法。
【請求項79】
断熱構成要素であって、
第1の壁と第2の壁であり、それらの壁の間にシールされた断熱空間を画成するものである、前記第1の壁および前記第2の壁と、
第3の壁と第4の壁であり、前記第3の壁と第4の壁は、シールされた断熱空間を画成するものである、前記第3の壁と第4の壁と、を有し、
前記第2の壁と第3の壁は、これらの壁の間にシールされた断熱空間を画成するものである、
を有する断熱構成要素。
【請求項80】
請求項79記載の断熱構成要素であって、介在空間はシールされているものである。
【請求項81】
請求項79記載の断熱構成要素であって、前記介在空間内に配置された断熱材料をさらに含むものである、断熱構成要素。
【請求項82】
請求項81記載の断熱構成要素であって、前記絶熱材料は、耐火性繊維材料、耐火性多孔質材料、またはそれらの任意の組み合わせを含むものである、断熱構成要素。
【請求項83】
請求項82記載の断熱構成要素であって、前記絶熱材料は、セラミックを含むものである、断熱構成要素。
【請求項84】
請求項83記載の断熱構成要素であって、前記絶熱材料は、アルミナを含むものである、断熱構成要素。
【請求項85】
請求項79に記載の断熱構成要素の管腔内に流体を連通または保持する工程を含む方法。
【請求項86】
断熱構成要素であって、
第1の容器であり、(a)主軸を画成する容積の少なくとも一部を画定する第2の壁と、(b)前記第1の壁から離間されて配置された第1の壁であって、前記第1の壁と前記第2の壁の間にシールされた断熱空間を画成するものである、第1の壁と、を有する、前記第1の容器と、
フィードスルー部であり、(a)第1のフィードスルー壁と、(b)第2のフィードスルー壁を含む、前記第1のフィードスルー壁および前記第2のフィードスルー壁は、それらの間にシールされた断熱空間を画成し、前記第2のフィードスルー壁は、その中に管腔を画成し、前記フィードスルー部の前記管腔は、前記第1の容器の容積と流体連通するものである、前記フィードスルー部と、
を有する断熱構成要素。
【請求項87】
請求項86記載の断熱構成要素において、前記第1の容器は主軸を画成し、前記フィードスルー部は主軸を画成し、前記第1の容器の主軸は、前記フィードスルー部の主軸からある角度だけオフセットされるものである、断熱構成要素。
【請求項88】
請求項86記載の断熱構成要素において、
前記第1の容器は主軸を画成し、前記フィードスルー部は主軸を画成し、前記第1の容器の主軸と前記フィードスルー部の主軸は、交差しないものである、断熱構成要素。
【請求項89】
請求項86記載の断熱構成要素において、
前記第1の容器は長さを画成し、前記フィードスルー部は長さを画成し、前記第1の容器の長さと前記フィードスルー部の長さの比は、約1:1から約1:100であるものである、断熱構成要素。
【請求項90】
請求項86記載の断熱構成要素において、前記フィードスルー部は、柔軟性があることを特徴とする、断熱構成要素。
【請求項91】
請求項86記載の断熱構成要素において、
前記第1の容器は主軸を画成し、前記フィードスルー部は主軸を画成し、前記第1の容器の主軸は前記フィードスルー部の主軸と同軸であるものである、断熱構成要素。
【請求項92】
請求項86記載の断熱構成要素において、
前記フィードスルー部の管腔から前記第1の容器の容積内に延出する信号キャリアをさらに備えるものである、断熱構成要素。
【請求項93】
請求項92記載の断熱構成要素において、前記信号キャリアは、導電体、光ファイバー、またはそれらの任意の組み合わせを含むものである、断熱構成要素
【請求項94】
請求項86記載の断熱構成要素において、前記フィードスルー部分の管腔から前記第1の容器の容積まで延びる管をさらに含むものである、断熱構成要素。
【請求項95】
請求項86記載の断熱構成要素において、前記第1の壁を少なくとも部分的に囲むジャケットをさらに含むものである、断熱構成要素。
【請求項96】
請求項95記載の断熱構成要素において、前記ジャケットは、少なくとも1つの位置で前記第1の壁に固定されているものである、断熱構成要素。
【請求項97】
請求項86記載の断熱構成要素において、前記第1の壁に接続された継手をさらに含むものである、断熱構成要素。
【請求項98】
請求項97記載の断熱構成要素において、前記継手は、ねじ切りを有するものである、断熱構成要素。
【請求項99】
断熱部品であって、この断熱部品は、
容積を画定する第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、
通気口であって、前記断熱空間と連通して、この断熱空間からの気体分子の出射経路を提供し、前記通気口は、この通気口を通じた気体分子の出射後に、前記断熱空間で真空を保持するようシール可能であり、前記第1および第2の壁間の距離は、前記断熱空間の減圧中に、前記第1および第2の壁間の距離が可変である部分により、前記断熱空間内の気体分子が前記通気口へ方向付けられるよう、前記断熱空間の前記通気口に隣接した部分において可変であり、
前記第1および第2の壁間の距離が可変である部分による前記気体分子の前記方向付けにより、前記ガス分子は、前記断熱空間から、入射よりも大きな確率で出射する通気口と、
(a)少なくとも部分的に前記容積に内設された正の熱係数(positive thermal coefficient:PCT)材料、(b)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第1の壁、(c)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第2の壁、(d)前記第2の壁の外側に配置されたPTC材料、または(a)、(b)、(c)、および(d)の任意の組み合わせと、
を有する、断熱部品。
【請求項100】
請求項99記載の断熱部品において、
前記壁の一方の壁は、前記通気口に隣接する前記壁の他方の壁に向かって収束する部分を含み、前記壁間の距離は、前記通気口が前記断熱空間と連通する位置に隣接する位置で最小になるものである、断熱部品。
【請求項101】
請求項99記載の断熱部品において、
前記第1および第2の壁は、それらの間に環状空間を画成するように実質的に同心に配置された第1および第2の管によって提供されるものである、断熱部品。
【請求項102】
請求項99記載の断熱部品において、
前記壁の一方の壁の収束壁部分は、前記関連する管の端に隣接して配置されるものである、断熱部品。
【請求項103】
請求項99記載の断熱部品において、
前記収束部分を含む壁は、前記管の外側のものに含まれるものである、断熱部品。
【請求項104】
請求項99記載の断熱部品において、
前記壁の一方の壁の表面に配置されたコーティングをさらに含み、前記コーティングは、それが配置された壁の放射率よりも低い放射率を有する材料によって形成されたものである、断熱部品。
【請求項105】
請求項99記載の断熱部品において、
前記第1の管と前記第2の管との間の直接接触を低減させるように、前記第1の管と前記第2の管との間に配置された材料をさらに含むものである、断熱部品。
【請求項106】
請求項105記載の断熱部品において、
前記材料は、糸、繊維、毛糸、またはそれらの任意の組み合わせを含むものである、断熱部品。
【請求項107】
請求項105記載の断熱部品において、
前記材料は反射材料を含むものである、断熱部品。
【請求項108】
請求項105記載の断熱部品において、
前記材料はセラミックを含むものである、断熱部品。
【請求項109】
請求項99記載の断熱部品において、
さらに、前記第1の管と前記第2の管との間の断熱空間内に配置された第3の管を含み、前記第3の管は、前記第1および前記第2の管と実質的に同心に配置されるものである、断熱部品。
【請求項110】
請求項99記載の断熱部品において、
この断熱部品は容器であり、前記第1の壁は実質的に長方形の保管スペースを画成するものである、断熱部品。
【請求項111】
請求項99記載の断熱部品において、
前記通気口は、前記壁の一方の壁の開口部によって画成され、前記通気口の反対側の前記壁の他方の壁の一部は、前記他方の壁の部分内の各位置の接線が実質的に前記通気口に向けられるように配置されるものである、断熱部品 。
【請求項112】
請求項99記載の断熱部品において、
前記PTC材料は、ヒーターに含まれるものである、断熱部品。
【請求項113】
請求項99記載の断熱部品において、
前記PTC材料は多結晶セラミックで構成されるものである、断熱部品。
【請求項114】
請求項99記載の断熱部品において、
前記PTC材料によって加熱可能であるように配置された喫煙可能な材料の量をさらに含むものである、断熱部品。
【請求項115】
請求項114記載の断熱部品において、
前記喫煙可能な材料は、少なくとも部分的に前記容積内に配置されるものである、断熱部品。
【請求項116】
方法であって、
請求項99に記載の絶縁部品の前記PTC材料に電流を印加する工程を有し、これにより前記PTC材料の加熱をもたらすものである、方法。
【請求項117】
請求項116記載の方法において、
喫煙可能な材料の加熱を生じさせるように前記印加する工程が行われるものである、方法。
【請求項118】
請求項117記載の方法において、
前記印加する工程は、前記喫煙可能な材料を燃焼させることなく前記喫煙可能な材料を加熱するように行われるものである、断熱部品。
【請求項119】
断熱部品であって、この断熱部品は、
容積を画定する第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間にシールされた断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、
(a)少なくとも部分的に前記容積に内設された正の熱係数(positive thermal coefficient:PCT)材料、(b)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第1の壁、(c)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第2の壁、(d)前記第2の壁の外側に配置されたPTC材料、または(a)、(b)、(c)、および(d)の任意の組み合わせとを有するものである、断熱部品。
【請求項120】
請求項119記載の断熱部品において、前記第1の壁と前記第2の壁は管である、断熱部品。
【請求項121】
請求項119記載の断熱部品において、 前記第1の管と前記第2の管との間の直接接触を低減するように、前記第1の管と前記第2の管との間に配置された材料をさらに含むものである、断熱部品。
【請求項122】
請求項121記載の断熱部品において、前記材料は、糸、繊維、毛糸、またはそれらの任意の組み合わせを含むものである、断熱部品。
【請求項123】
請求項122記載の断熱部品において、前記材料は反射材料を含むものである、断熱部品。
【請求項124】
請求項123記載の断熱部品において、前記材料はセラミックを含むものである、断熱部品。
【請求項125】
請求項119記載の断熱部品において、 さらに、前記第1の管と前記第2の管との間の断熱空間内に配置された第3の管を含み、前記第3の管は、前記第1および前記第2の管と実質的に同心に配置されるものである、断熱部品。
【請求項126】
請求項119記載の断熱部品において、前記PTC材料は、ヒーターに含まれるものである、断熱部品。
【請求項127】
請求項119記載の断熱部品において、前記PTC材料は多結晶セラミックを含むものである、断熱部品。
【請求項128】
請求項119記載の断熱部品において、前記PTC材料によって加熱可能であるように配置された喫煙可能な材料の量をさらに含むものである、断熱部品。
【請求項129】
請求項128記載の断熱部品において、前記喫煙可能な材料は、少なくとも部分的に前記容積内に配置されるものである、断熱部品。
【請求項130】
方法であって、
前記PTC材料の加熱をもたらすために、請求項115~125のいずれか1項に記載の断熱部品の前記PTC材料に電流を印加する工程を有するものである、方法。
【請求項131】
請求項130記載の方法において、喫煙可能な材料の加熱を生じさせるように前記印加する工程が行われるものである、方法。
【請求項132】
請求項131記載の方法において、前記印加する工程は、前記喫煙可能な材料を燃焼させることなく前記喫煙可能な材料を加熱するように行われるものである、方法。
【請求項133】
断熱構成要素であって、この断熱構成要素は、
容積を画定する第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、
M字状の断面プロファイルを画成するエンドキャップとを有し、
前記エンドキャップは、前記第1の壁に沿って延長する部分を有し、
前記エンドキャップは、前記第2の壁に沿って延長する部分を有し、
前記エンドキャップは、断熱空間に延入する部分を有し、
前記エンドキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された断熱空間を、少なくとも部分的にシールするものである、断熱構成要素。
【請求項134】
請求項133記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップは湾曲部を含むものである、断熱構成要素。
【請求項135】
請求項134記載の断熱構成要素において、前記湾曲部は、前記断熱空間に延長するものである、断熱構成要素。
【請求項136】
請求項134記載の断熱構成要素において、前記湾曲部は、前記第1の壁の縁部の上からフック状にかかるものである、断熱構成要素。
【請求項137】
請求項134記載の断熱構成要素において、前記湾曲部は、前記第2の壁の縁部の上からフック状にかかるものである、断熱構成要素。
【請求項138】
請求項133記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップは角を付けた部分を含むものである、断熱構成要素。
【請求項139】
請求項134記載の断熱構成要素において、前記角を付けた部分は、前記断熱空間内に延びるものである、断熱構成要素。
【請求項140】
請求項134記載の断熱構成要素において、前記角を付けた部分は、前記第1の壁の縁部の上からフック状にかかるものである、断熱構成要素。
【請求項141】
請求項134記載の断熱構成要素において、前記角を付けた部分は、前記第2の壁の縁部の上からフック状にかかるものである、断熱構成要素。
【請求項142】
請求項134記載の断熱構成要素において、前記角を付けた部分は、約85度から約95度の角度を画成するものである、断熱構成要素。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、米国特許出願第62/773,816号「Joint Configurations」(継手構造)(2018年11月30日付で出願)、米国特許出願第62/811,217号「Joint Configurations」(継手構造)(2019年2月27日付で出願)、米国特許出願第62/825,123号「Joint Configurations」(継手構造)(2019年3月28日付で出願)、米国特許出願第62/876,075号「Variably-Dimensioned Thermal Insulation Components」(可変寸法調整される断熱構成要素)(2019年7月19日付で出願)、米国特許出願第62/911,443号「Vacuum Insulated Articles Comprising Positive Thermal Coefficient Components」(正の熱係数構成要素を有する真空断熱部品)(2019年10月7日付で出願)の優先権およびこれに基づく利益を主張するものである。上記すべての出願は、任意およびすべての目的で、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
本開示は、断熱材として使用するためのシールおよび減圧された空間の形成の分野に関する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
断熱用の構成要素は、広範囲の用途、例えば流体の運搬、流体の貯蔵などに必要とされる。しかしながら、既存の断熱構成要素は、組み立てが難しい場合があり、断熱性能に関する利用者のニーズを常に満たすとは限らない。特に、既存の断熱構成要素の組み立てに使用されるウォール・トゥ・ウォール継手は、製造および工程が難しい。そのため、断熱構成要素の改善と、そのような構成要素を使った関連方法が当該技術分野で長年必要とされてきた。
【0004】
また、従来の抵抗加熱装置では、電流が流され、その電流によって公知のi2R関係で説明されるように抵抗材料(例えば、金属)の温度が上昇する。式中、iは電流、Rは、電流を流す材料の抵抗である。このような装置は、通常、オン/オフの態様で操作され、前記材料が望ましい温度に達するまで電流が流され、次いで電流がオンおよびオフされて、前記材料の温度が望ましいレベルに保たれる。このような装置は構造が単純で、比較的高温を実現できるが、電流を長時間流すと当該装置が「暴走」して過熱するため、制御しづらく慎重な監視を要する。そのため、当該技術分野では、ヒーター装置に加え、当該ヒーターが生じる熱を保存するよう当該ヒーターを収容できる技術の改善が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した長年のニーズを満たすため、本開示は、まず断熱構成要素を提供し、この断熱構成要素は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、エンドキャップとを有し、前記エンドキャップは、任意選択でトロイダル形態であり、任意選択でU字状の断面プロファイルを画成し、前記エンドキャップは、前記第1の壁に沿って延長する部分を有し、前記エンドキャップは、前記第2の壁に沿って延長する部分を有し、前記エンドキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された断熱空間を、少なくとも部分的にシールする。
【0006】
また、分子励起チャンバーも提供され、この分子励起チャンバーは、容積を画定する第1の壁であって、当該第1の壁は、長さと、長さを有した突出部とを有する主要部を有し、前記主要部は、任意選択で、前記突出部に垂直に延出する、第1の壁と、前記容積を画定する第2の壁であって、当該第2の壁は、長さを有する主要部を有し、任意選択で、長さを有する突出部を有し、(a)前記第1の壁の前記突出部と、前記第2の壁とは、その間に第1の通気口を画成し、または(b)前記第2の壁および前記第1の壁は、その間に第2の通気口を画成し、または(c)(a)および(b)の双方であり、前記第1の壁の前記主要部の長さと、前記第1の前記突出部との比は、約1000:1~約1:1である、第2の壁と、任意選択で、分子の加熱をもたらすよう構成され前記分子励起チャンバーの前記容積内に設けられた熱源とを有する。
【0007】
また、本開示に係る分子励起チャンバーの第1の通気口を開ける工程を有する方法も提供される。
【0008】
さらに、方法が提供され、これらの方法は、(a)第1の壁であって、長さと、長さを有した突出部とを有する主要部を有し、前記主要部は、任意選択で、前記突出部に垂直に延出し、前記第1の壁の前記主要部の長さと、前記第1の前記突出部との比は、約1000:1~約1:1である、第1の壁と、(b)第2の壁であって、長さを有する主要部を有し、任意選択で、長さを有する突出部を有する、第2の壁とを組み立てる工程であって、当該組み立て工程は、前記第1の壁の前記突出部と前記第2の壁とにより画成される第1の通気口を画成するよう実施される、組み立て工程と、前記第1の壁と前記第2の壁間の空間をシールするよう、前記第1の通気口をシールする工程とを有する。
【0009】
また、断熱構成要素も開示され、この断熱構成要素は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁とを有し、前記第2の壁の内面は、前記断熱空間に面し、前記第1の壁の外面は、前記断熱空間に面し、(a)前記第1の壁は延長部を有し、この延長部は、(i)前記第2の壁の前記内面へ向かって前記第1の壁の第1の端部から延長し、任意選択で、前記第2の壁の前記内面に実質的に垂直であり、および/または(ii)前記第1の壁の第2の端部へ向かって延長し、前記第1の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第2の壁の前記内面に実質的に平行なランド部を有し、(b)前記第2の壁は延長部を有し、この延長部は、(i)前記第1の壁の前記外面へ向かって前記第2の壁の第1の端部から延長し、任意選択で、前記第1の壁の前記外面に実質的に垂直であり、および/または(ii)前記第2の壁の第2の端部へ向かって延長し、前記第2の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第1の壁の前記外面に実質的に平行なランド部を有し、または(a)および(b)の双方であり、第1の通気口は、前記断熱空間と連通して、この断熱空間からの気体分子の出射経路を提供し、前記通気口は、この通気口を通じた気体分子の出射後に、前記断熱空間をシールするようシール可能である。
【0010】
また、本開示に係る断熱構成要素の容積内で流体を流通させる工程を有する方法も提供される。
【0011】
また、本開示に係る断熱構成要素の容積内に配置された材料を少なくとも部分的に加熱する工程を有する方法も開示される。
【0012】
さらに、方法が提供され、これらの方法は、容積を画定する第1の壁と、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された体積とを伴い、(a)前記第1の壁は、前記第2の壁へ向かって延長する延長部であって、任意選択で、前記第2の壁の内面に実質的に垂直な延長部を有し、前記第1の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第2の壁の内面に実質的に平行なランド部を有し、(b)前記第2の壁は、前記第1の壁の外面へ向かって延長する延長部であって、任意選択で、前記第1の壁の外面に実質的に垂直な延長部を有し、前記第2の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第1の壁の外面に実質的に平行なランド部を有し、または(a)および(b)の双方であり、(c)前記第1の壁の前記ランド部は、前記第1の壁と前記第2の壁間に体積を画成するよう第2の壁に接触し、(d)前記第2の壁の前記ランド部は、前記第1の壁と前記第2の壁間に体積を画成するよう第1の壁に接触し、または(c)および(d)の双方である状態において、前記第1の壁と相対的に前記第2の壁の熱膨張をもたらすうえで効果的な条件下で、前記第1の壁と前記第2の壁を加熱する工程を有し、前記熱膨張は、前記第1の壁の前記ランド部と前記第2の壁間の空間を拡張させ、および/または前記第2の壁の前記ランド部と前記第1の壁間の空間を拡張させることにより、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された前記体積から気体分子が出射できるようにする。
【0013】
また、断熱構成要素も提供され、この断熱構成要素は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、第1のキャップであって、前記第1のキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された前記断熱空間を、少なくとも部分的にシールし、前記第1のキャップは、任意選択で前記第1の壁にシールされる第1のランド部を有し、前記第1のキャップは、さらに、任意選択で前記第2の壁にシールされる第2のランド部を有する、第1のキャップと、第1の通気口であって、前記断熱空間と連通して、この断熱空間からの気体分子の出射経路を提供し、前記第1の通気口は、この通気口を通じた気体分子の出射後に、前記断熱空間をシールするようシール可能である、第1の通気口とを有する。
【0014】
また、断熱構成要素も提供され、この断熱構成要素は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、湾曲したプロファイルを画成する第1のキャップであって、前記第1のキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された前記断熱空間を、少なくとも部分的にシールする、第1のキャップと、湾曲したプロファイルを画成する前記第2のキャップであって、前記第2のキャップは、前記第1の壁にシールされる第1の部分を有し、前記第2のキャップは、さらに、前記第2の壁にシールされる第2の部分を有する、第2のキャップとを有し、第1の壁の前記湾曲したプロファイルおよび第2の壁の前記湾曲したプロファイルは、互いから離れる方向へ凹陥している。
【0015】
また、断熱構成要素も提供され、この断熱構成要素は、容積の少なくとも一部を画定し、その内部に内腔を画定する第2の壁であって、前記容積は長軸を画成する、第2の壁と、第1の壁であって、当該第1の壁と前記第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第1の壁とを有し、前記容積は、前記長軸上の第1の位置で第1の断面寸法を画成し、前記容積は、前記長軸上の第2の位置で第2の断面寸法を画成する。
【0016】
さらに、本開示に係る断熱構成要素の容積内で流体を流通させ若しくは保持する工程を有する方法も提供される。
【0017】
また、断熱構成要素も提供され、この断熱構成要素は、第1の壁および第2の壁であって、それらの間にシールされた断熱空間を画成する、第1の壁および第2の壁と、第3の壁および第4の壁であって、シールされた断熱空間を画成する、第3の壁および第4の壁とを有し、前記第2の壁および前記第3の壁は、それらの間に介在空間を画成する。
【0018】
また、本開示に係る断熱構成要素の内腔内で流体を流通させ若しくは保持する工程を有する方法も開示される。
【0019】
また、断熱構成要素も提供され、この断熱構成要素は、(i)第1の容器であって、(a)容積の少なくとも一部を画定する第2の壁であって、前記容積は長軸を画成する、第2の壁と、(b)第1の壁であって、当該第1の壁と第2の壁間にシールされた断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第1の壁とを有する第1の容器と、(ii)フィードスルー部であって、(a)第1のフィードスルー壁と、(b)第2のフィードスルー壁とを有するフィードスルー部とを有し、前記第1のフィードスルー壁および前記第2のフィードスルー壁は、それらの間にシールされた断熱空間を画成し、前記第2のフィードスルー壁は、その内部に内腔を画成でき、前記フィードスルー部の内腔は、前記第1の容器の容積と流体連通している。
【0020】
上述した長年のニーズを満たすため、本開示は、まず断熱部品を提供し、この断熱部品は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間され、前記第1の壁と当該第2の壁は、同じ若しくは異なる材料でできた、第2の壁と、通気口であって、前記断熱空間と連通して、前記空間からの気体分子の出射経路を提供し、当該通気口は、この通気口を通じた気体分子の除去後に、前記断熱空間内の減圧を維持するようシール可能であり、前記第1および第2の壁間の距離は、前記断熱空間の減圧中に、前記第1および第2の壁間の距離が可変である部分により、前記断熱空間内の気体分子が前記通気口へ方向付けられるよう、前記断熱空間の前記通気口に隣接した部分において可変であり、前記第1および第2の壁間の距離が可変である部分による前記気体分子の前記方向付けにより、前記ガス分子は、前記断熱空間から、入射よりも大きな確率で出射する通気口と、(a)少なくとも部分的に前記容積に内設された正の熱係数(positive thermal coefficient:PCT)材料、(b)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第1の壁、(c)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第2の壁、(d)前記第2の壁の外側に配置されたPTC材料、または(a)、(b)、(c)、および(d)の任意の組み合わせとを有する。
【0021】
また、本開示では方法を提供し、これらの方法は、前記PTC材料を加熱するよう、本開示に係る断熱部品の前記PTC材料に電流を流す工程を有する。前記電流は一定であってよいが、経時的に変化してもよい。
【0022】
断熱部品も提供され、この断熱部品は、容積を画定する第1の壁と、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、前記第1の壁と第2の壁間に画成されるシールされた断熱空間と、(a)少なくとも部分的に前記容積に内設された正の熱係数(positive thermal coefficient:PCT)材料、(b)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第1の壁、(c)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第2の壁、(d)前記第2の壁の外側に配置されたPTC材料、または(a)、(b)、(c)、および(d)の任意の組み合わせとを有する。
【0023】
さらに、方法が提供され、これらの方法は、前記PTC材料を加熱するよう、本開示に係る断熱部品の前記PTC材料に電流を流す工程を有する。
【0024】
また、断熱構成要素も提供され、これらの断熱構成要素は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、M字状の断面プロファイルを画成するエンドキャップとを有し、前記エンドキャップは、前記第1の壁に沿って延長する部分を有し、前記エンドキャップは、前記第2の壁に沿って延長する部分を有し、前記エンドキャップは、断熱空間に延入する部分を有し、前記エンドキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された断熱空間を、少なくとも部分的にシールする。
【図面の簡単な説明】
【0025】
本図面は必ずしも縮尺比に基づいて記載されていないが、同様の符号は異なる図面において類似コンポーネントを示す。同様の符号において末尾が異なる場合は、類似コンポーネントの異なる実施例を示す。本図面は、本明細書で説明する様々な観点を例示的に示すものであり、限定するものではない。
【
図1】
図1は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図2】
図2は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図3】
図3は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図4】
図4は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図5】
図5は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図6】
図6は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図7】
図7は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図8】
図8は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図9】
図9は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図10】
図10は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図11】
図11は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図12】
図12は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図13】
図13は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図14】
図14は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図15A】
図15Aは、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図15B】
図15Bは、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図15C】
図15Cは、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図16】
図16は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図17】
図17は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図18】
図18は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図19】
図19は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図20】
図20は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図21】
図21は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図22】
図22は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図23】
図23は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図24】
図24は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図25】
図25は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図26】
図26は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図27】
図27は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図28】
図28は、本開示による例示的な構成要素の継手領域の拡大断面図を示す。
【
図29】
図29は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図30】
図30は、本開示による例示的な構成要素の継手領域の拡大断面図を提供する。
【
図31】
図31は、本開示による例示的な構成要素の継手領域の拡大断面図を示す。
【
図32】
図32は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図33】
図33は、本開示による例示的な構成要素の継手領域の拡大断面図を示す。
【
図34】
図34は、本開示による構成要素内のろう付け材料のリングの端部の拡大図を示す。
【
図35】
図35は、本開示による接続された2つの管セクションの断面図を示す。
【
図36】
図36は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図37】
図37は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図38】
図38は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図39】
図39は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図40】
図40は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図41】
図41は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図42】
図42は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図43】
図43は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図44】
図44は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図45】
図45は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図46】
図46は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図47】
図47は、本開示による例示的なキャップの図を提供する。
【
図49】
図49は、本開示による例示的な部品の断面図を提供する。
【
図50】
図50は、本開示による例示的な部品の断面図を提供する。
【
図51】
図51は、本開示による例示的な部品の断面図を提供する。
【
図52】
図52は、本開示による例示的な部品の断面図を提供する。
【
図54】
図54は、本開示による可変寸法の部品の断面図を提供する。
【
図55】
図55は、本開示による可変寸法の部品の断面図を提供する。
【
図56】
図56は、本開示による可変寸法の部品の断面図を提供する。
【
図57】
図57は、本開示による例示的な部品の断面図を提供する。
【
図59】
図59は、本開示による例示的な部品の断面図を提供する。
【
図62】
図62は、本発明による断熱空間を組み込んだ構造の部分断面図である。
【
図64】
図64は、
図2の構造の代替構造の断面図であり、断熱空間の表面上にスペーサー材料の層を含む。
【
図65】
図65は、本発明による冷却装置の部分断面図である。
【
図66】
図66は、本発明による代替の冷却装置の断面の部分斜視図である。
【
図68】
図68は、
図4~
図6の冷却装置からの代替のガス入口構造を有する冷却装置の部分断面図である。
【
図69】
図69は、本発明による容器の断面の部分斜視図である。
【
図71】
図71は、開示された技術の実施形態の断面図を提供する。
【
図72】
図72は、開示された技術の実施形態の断面図を提供する。
【
図73】
図73は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【
図74】
図74は、例示的な壁構成を示す、本開示による例示的な構成要素の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示は、本開示の一部を形成する、添付の図面および実施例とともに以下の詳細な説明を参照することによってより容易に理解される。本発明は、本明細書に記載される、および/または示される特定の装置、方法、用途、条件またはパラメータに限定されるものではないこと、また本明細書で使用される技術用語は、単なる一例として特定の実施形態を説明する目的のためであり、本発明を限定することを意図するものではないことを理解されたい。
【0027】
また添付の特許請求の範囲を含めた明細書で使用される際、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」および「その(the)」は、複数形も含んでおり、特定の数値への言及は、文脈がそうでないことを明らかに指示しない限り、少なくともその特定の値を含んでいる。用語「複数の」は、本明細書で使用される際、2つ以上を意味する。特定の範囲の値が表現される場合、別の実施形態は、1つの特定の値からおよび/または他の特定の値までを含める。同様に、値が、先行する「約」の使用によって近似値として表されている場合、特定の値は別の実施形態を形成することが理解されるであろう。全ての範囲は、包括的で組み合わせ可能であり、工程は任意の順序で実行されてよいことを理解されたい。
【0028】
明確性のために、別個の実施形態として本明細書に記載される本発明の特定の特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて提供されてもよいことを理解されたい。反対に、簡潔化のために、単一の実施形態として本明細書に記載される本発明の様々な特徴は、独立して、または任意に下位の組み合わせで提供されてもよい。本明細書において引用される文献の全体が任意および全ての目的において、この参照により本明細書に組み込まれる。
【0029】
さらに、範囲によって値が言及されている場合、当該範囲内の各値および全ての値が含まれる。加えて、用語「有する(comprising)」は、標準的なオープンエンドの意味を有するが、「~からなる(consisting)の意味も包含することを理解されたい。例えば、部分Aと部分Bとを有する装置は、部分Aおよび部分Bに加えて他の部分を含む可能性があるが、当該装置は部分Aおよび部分Bのみで構成されていてもよい。
【0030】
用語
本明細書で使用される場合、「セラミック」という用語は、主にイオン結合および共有結合に保持された金属、非金属、またはメタロイド原子を含む無機、非金属、固体材料を指す。 セラミックは結晶性でも非結晶性でも可能である。 「セラミック」という用語は、セラミック合金を含むものとしても理解されるべきである。
【0031】
本発明は、排気プロセス中にガス分子に誘導効果を有する出口に隣接する形状を提供することによって、断熱空間内に密封することができる真空の深さを増加させる。以下により詳細に説明されるように、本発明による形状は、ゲッター材料を使用せずに他の方法で達成することができるものよりも多くの数のガス分子を空間から除去することを提供する。 深い真空を達成するために真空空間内のゲッター材料の必要性を排除することは、本発明の重要な利点である。 ゲッター材料の必要性を排除することにより、本発明は、空間の制約のためにこれが以前は不可能であった断熱された空間においてより深い真空を提供する。 このような断熱空間には、ミニチュアスケールのデバイスまたは非常に狭い幅の断熱空間を有するデバイス用のものが含まれる。
【0032】
例示的な壁、シーリングプロセス、および断熱空間は、例えば、米国出願公報2018 /0106414、米国出願公報2017/0253416;米国出願公報2017/0225276;米国出願公報2017/0120362;米国出願公報2017/0062774;米国出願公報2017/0043938;米国出願公報2016/0084425;米国出願公報2015/0260332;米国出願公報2015/0110548;米国出願公報2014/0090737;米国出願公報2012/0090817;米国出願公報2011/0264084;米国出願公報2008/0121642;米国出願公報2005/0211711;WO/2019/014463;WO/2019/010385;WO/2018/093781;WO/2018/093773;WO/2018/093776;PCT/US2018/047974;WO/2017/152045;米国出願62/773,816号;および米国特許第6,139,571号等に記載される。これらの文書の全体は、あらゆる目的のために本明細書に組み込まれる。
【0033】
図面
添付の非限定的な図は、開示された技術の様々な態様を示している。 これらの図は単なる例示であり、本開示または添付の特許請求の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
【0034】
図1は、本開示に係る構成要素10を例示的に図示したものである。示すように、構成要素10は第1の壁100を含み、この第1の壁は主要部102を画成できる。前記第1の壁は突出部108を含むことができ、突出部108は任意選択で前記主要部から垂直に突出できるが、これは必須ではない。突出部は長さ104を画成できる。この第1の壁はランド部106を含むこともできる。
【0035】
示すように、通気口118は、第1の壁100と第2の壁110間に画成できる。第2の壁110は、主要部(符号なし)を含むことができる。また、第2の壁110は、例えば第2の壁110が管状構成の場合、その内部の体積を画成できる。第2の壁110は突出部112も含むことができ、突出部112は任意選択で第2の壁110から垂直に突出できる。第2の壁110はランド部114を含むこともできる。第2の通気口116は、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成できる。示すように、第1の壁100と第2の壁110間に画成された空間の長軸には、それに平行な線150を描くことができる。一部の実施形態において、このような平行線は、第1の通気口とも第2の通気口とも交差しない。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。(用語「第1の壁」および「第2の壁」は単に便宜的なものであり、非限定的であることを理解すべきである。一例として、「第1の壁」は、二重壁管構成要素の内壁であっても、その二重壁管構成要素の外壁であってもよい)。
【0036】
壁100および110の一方または双方は、円筒形構成にできることを理解すべきである。これにより、前記壁は壁110内に体積(102c)を画成でき、この体積102cは円柱形状で、中心線(
図1に示す)を有することができる。また、壁100および110のどちらか一方または双方は、そこから延出する1若しくはそれ以上のフィンを含んでよいことを理解すべきである。フィンは、ヒートシンクとして、および/または熱交換面として作用する。
【0037】
図2は、本開示に係る構成要素の代替実施形態を図示したものである。示すように、第1の壁100は突出部108を含み、突出部108は任意選択で前記主要部から垂直に突出できるが、これは必須ではない。第2の壁110は、主要部(符号なし)を含むことができる。第2の壁110は突出部112も含むことができ、突出部112は任意選択で第2の壁110から垂直に突出できる。第2の壁110はランド部114を含むこともできる。第2の通気口116は、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成できる。示すように、この
図2の実施形態は、ただ1つの通気口、すなわち通気口114を含む。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成でき、これが減圧可能である。
【0038】
図3は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したもので、この場合は、
図1のものをシールしたバージョンである。より具体的にいうと、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。前記第1の壁は突出部108を含むことができ、突出部108は任意選択で前記主要部から垂直に突出できるが、これは必須ではない。この第1の壁はランド部106も含むことができ、このランド部は第2の壁110にシールできる。第2の壁110も突出部112を含むことができ、突出部112は任意選択で第2の壁110から垂直に突出できる。第2の壁110はランド部114も含むことができ、ランド部114は第1の壁100にシールできる。第1の壁100と第2の壁110間に画成された空間の長軸には、平行線を描くことができる。一部の実施形態において、このような平行線は、ランド部106および114における第1の壁と第2の壁のシールとは交差しない。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0039】
図4は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したもので、この場合は、
図1のものをシールしたバージョンである。より具体的にいうと、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。前記第1の壁は突出部108を含むことができ、突出部108は任意選択で前記主要部から垂直に突出できるが、これは必須ではない。この第1の壁はランド部106も含むことができ、このランド部は、シーラント154により第2の壁110にシールできる。第2の壁110も突出部112を含むことができ、突出部112は任意選択で第2の壁110から垂直に突出できる。第2の壁110はランド部114も含むことができ、ランド部114は、シーラント152により第1の壁100にシールできる。第1の壁100と第2の壁110間に画成された空間の長軸には、平行線を描くことができる。一部の実施形態において、このような平行線は、ランド部106および114における第1の壁と第2の壁のシールとは交差しない。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0040】
添付の図面は、一部の場合、壁間の空間/通気口が開放型であることを示しているが、これらの通気口のいずれか若しくはすべてをシールしてもよいことを理解すべきである。
【0041】
図5は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したもので、この場合は、
図5の構成要素が完全に組み立てられていない状態のバージョンである。より具体的にいうと、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。前記第1の壁は突出部108を含むことができ、突出部108は任意選択で前記主要部から垂直に突出できるが、これは必須ではない。この第1の壁はランド部106も含むことができ、このランド部は、シーラント154により第2の壁110にシールできる。第2の壁110も突出部112を含むことができ、突出部112は任意選択で第2の壁110から垂直に突出できる。第2の壁110はランド部114も含むことができ、ランド部114は、シーラント152により第1の壁100にシールできる。第1の壁100と第2の壁110間に画成された空間の長軸には、平行線を描くことができる。一部の実施形態において、このような平行線は、ランド部106および114における第1の壁と第2の壁のシールとは交差しない。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0042】
図6は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。示すように、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができ、この突出部108は、第1の壁100から角度Θ1で突出することができる。角度Θ1は、約90度~約1度であってよく、すなわち突出部108は、壁100側に戻るよう角を成す。ランド部106は、図示するように突出部108から延出する。ランド部106は、突出部108に対して角度Θ2を成し、この角度は、約1度~約180度であってよく、その中間値と上下限値も含まれる。示すように、ランド部106および壁110は、双方の間に開口部または通気口を画成できる。壁100は形状160を含むことができ、この形状160は、例えばリッジ、バンプ、リングなどであってよい。
【0043】
何ら特定の理論に制限されないが、そのような形状は、壁100と壁110間に画成される空間内で分子の動きを妨げるよう作用できる。壁110は形状162を含むことができ、この形状162は、例えばリッジ、バンプ、リングなどであってよい。何ら特定の理論に制限されないが、そのような形状は、壁100と壁110間に画成される空間内で分子の動きを妨げるよう作用できる。壁110は突出部112を含むことができ、この突出部112は、第2の壁110から角度Θ3で突出することができる。角度Θ3は、約90度~約1度であってよく、すなわち突出部112は、第2の壁110側に戻るよう角を成す。第2の壁110はランド部106を含むこともできる。ランド部106は、突出部112に対して角度Θ4を成し、この角度は、約1度~約180度であってよく、その中間値と上下限値も含まれる。示すように、壁100およびランド部114は、双方の間に開口部(または通気口)を画成できる。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0044】
図7は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。示すように、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができる。壁100は形状160を含むことができ、この形状160は、例えばリッジ、バンプ、リングなどであってよい。
【0045】
何ら特定の理論に制限されないが、そのような形状は、壁100と壁110間に画成される空間内で分子の動きを妨げるよう作用できる。壁110は形状162を含むことができ、この形状162は、例えばリッジ、バンプ、リングなどであってよい。
【0046】
何ら特定の理論に制限されないが、そのような形状は、壁100と壁110間に画成される空間内で分子の動きを妨げるよう作用できる。壁110は突出部112を含むことができ、この突出部112は、第2の壁110から角度Θ3で突出することができる。角度Θ3は、約90度~約1度であってよく、すなわち突出部112は、第2の壁110側に戻るよう角を成す。第2の壁110はランド部106を含むこともできる。ランド部106は、突出部112に対して角度Θ4を成し、この角度は、約1度~約180度であってよく、その中間値と上下限値も含まれる。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0047】
図8は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。示すように、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができる。壁110は突出部112を含むことができる。示すように、経路170は、第1の壁100と第2の壁110に衝突する分子がたどる鋸歯状の経路を示しており、中心線172は、当該構成要素のこの中心線に大まかに沿って移動する分子の経路を示すよう使用されている。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0048】
図9は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。示すように、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができる。壁110は突出部112を含むことができる。示すように、経路170は、第1の壁100と第2の壁110に衝突する分子がたどる鋸歯状の経路を示しており、中心線172は、当該構成要素のこの中心線に大まかに沿って移動する分子の経路を示すよう使用されている。
【0049】
図に示すように、経路170および経路172は、各経路の分子が位置178で衝突するとき交差し、示すように、衝突した分子の経路はこの衝突により変化し、経路172は軌跡174に沿ってわずかに上方へ偏向され、経路170は経路176へ偏向されている。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0050】
図10は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。示すように、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができる。壁110は突出部112を含むことができる。示すように、経路180および182は、壁100と壁110間で画成された体積内で分子がたどる直線状の平行な経路を示したものである。
【0051】
示すように、前記平行な分子経路は互いに交差せず、これは、前記体積に出口がなく、これら分子が各々の経路を保つためである。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0052】
図11は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。示すように、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができる。壁110は突出部112を含むことができる。示すように、経路180および182は、この場合、ランド部106と第1の壁100間に画成された通気口118へ向かっている。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0053】
図12は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。示すように、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができる。壁110は突出部112を含むことができる。示すように、経路180および182は、この場合、ランド部106と第1の壁100間に画成された通気口118へ向かっている。
【0054】
第2の通気口116は、前記第1の壁100のランド部(図示せず)と前記第2の壁110間に画成され、第1の通気口は、第2の壁110のランド部106と第1の壁100間に画成される。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0055】
図13は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。より具体的にいうと、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができ、この突出部108は、第1の壁の主要部分から角度Θaで突出することができる。この角度Θaは、約1度~約180度、およびその範囲内のすべての値であってよい。
【0056】
壁110は突出部112を含むことができ、この突出部112は、第2の壁110から角度Θbで突出することができる。この角度Θbは、約1度~約180度であってよい。何ら特定の理論に制限されないが、角度Θaおよび角度Θbは、突出部108および112が、壁100と壁110間に画成される空間内で移動する分子の運動方向を変えて前記突出部の反対側に位置する通気口へ向かわせるよう作用するよう選択できる。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0057】
図14は、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を図示したものである。より具体的にいうと、図示した構成要素は、第1の壁100を含む。この第1の壁は突出部108を含むことができ、この突出部108は、当該第1の壁の主要部分から角度Θa(図示せず)で突出することができる。この角度Θaは、約1度~約180度、およびその範囲内のすべての値であってよい。
【0058】
壁110は突出部112を含むことができ、この突出部112は、第2の壁110から角度Θbで突出することができる。この角度Θbは、約1度~約180度であってよい。何ら特定の理論に制限されないが、角度Θaおよび角度Θbは、突出部108および112が、壁100と壁110間に画成される空間内で移動する分子の運動方向を変えて前記突出部の反対側に位置する通気口へ向かわせるよう作用するよう選択できる。
【0059】
示すように、経路180aに沿って移動する分子は、突出部108または112により少なくとも部分的に画成される通気口へと方向付けることができる。同様に、経路180bに沿って移動する分子は、突出部108または112により少なくとも部分的に画成される通気口へと方向付けることができる。領域182は、シールされた体積を減圧する従来技術を使用する際、最も効率的に減圧されていない「デッドスペース」の領域を例示するものとして示されている。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0060】
図15A、15B、および15Cは、種々の壁実施形態を図示したものである。
図15Aに示すように、壁200は、第1の発散部分200aを含むことができ、これは前記壁の端部で外側へ張り出すことができる。この壁は端部200bも含むことができ、これは発散部分200aから内側へテーパー形状にできる。この壁はカール部200cも含むことができ、これは端部200bから巻き戻る形状にできる。
【0061】
図15Bは、壁実施形態を図示したものである。示すように、壁200は、端部200bおよびカール部200dを含み、前記カール部は、壁200に抗して巻き戻る(例えば、挟むように圧迫して)。
【0062】
図15Cは、さらに別の壁実施形態を図示したものである。示すように、壁200は、端部200bおよびカール部200dを含む。第2の壁210は、壁210から角度Θxで外側へ張り出すフレア部210aを含む。(角度Θxは、1度~180度であってよいが、約90度であることが好ましい。
【0063】
示すように、壁210は、シール部210bを含むことができ、シール部210bは壁200とカール部210d間の空間に挿入でき、その後、カール部210dを挟むように圧迫し、またはシール部210aに抗して圧迫することにより、壁200と壁210間にシールされた空間を画成できる。いかなる特定の実施形態にも制限されないが、壁200および210は、互いに抗して摩擦式に嵌合できる。そのような一実施形態において、壁210は、カール部200dに抗して弾性的に反発するようにできる。
【0064】
図16は、本開示に係る構成要素の破断図を示したものであり、この構成要素はシールされた環状空間を有する。
【0065】
図17は、
図16の領域「B」の破断拡大図を示したものである。示すように、第1の壁100は、第2の壁110のカール部110aにシールできる。カール部110aは、適宜、端部112から延長する。高さ112aは、カール部110aと壁110間に画成できる。高さ112aは、適宜、壁100および110間に画成される空間102aの長さに対し、約1:1000~約1:2である。
【0066】
一部の実施形態において、カール部110aは、壁100に抗して弾性的に反発するようにできる。他の実施形態では、例えば壁100の内径がカール部110aの外径未満の場合、壁100がカール部110aを圧迫する。
【0067】
図18は、
図16の領域「C」の破断拡大図を示したものである。示すように、第1の壁100は、突出部108およびカール部110aを含むことができ、カール部110aは「ランド部」とも呼べる。壁110は、適宜、カール部108aにシールされる。高さ108aは、カール部108aと壁110間に画成できる。高さ108aは、適宜、壁100および110間に画成される空間102aの長さに対し、約1:1000~約1:2である。
【0068】
一部の実施形態において、カール部110aは、壁110に抗して弾性的に反発するようにできる。他の実施形態では、例えば壁100の内径がカール部110aの外径未満の場合、壁110がカール部110aを圧迫する。
【0069】
図19は、本開示に係る構成要素の破断図を示したものであり、この構成要素はシールされた環状空間を有する。
【0070】
図20は、
図19の領域「E」の破断拡大図を示したものである。示すように、第1の壁100は、第2の壁110のカール部110aにシールできる。カール部110aは、適宜、端部112から延長する。
【0071】
高さ112aは、カール部110aと壁110間に画成できる。高さ112aは、適宜、壁100および110間に画成される空間102aの長さに対し、約1:1000~約1:2である。
【0072】
一部の実施形態において、壁100は、カール部110aに抗して弾性的に反発するようにできる。他の実施形態では、例えばカール部110aの内径が壁100の外径未満の場合、カール部110aが壁100を圧迫する。
【0073】
図21は、
図16の領域「B」の破断拡大図を示したものである。示すように、第1の壁100は、突出部108およびカール部110aを含むことができ、カール部110aは「ランド部」とも呼べる。壁110は、適宜、カール部108aにシールされる。高さ108aは、カール部108aと壁110間に画成できる。高さ108aは、適宜、壁100および110間に画成される空間102aの長さに対し、約1:1000~約1:2である。
【0074】
一部の実施形態において、壁110は、カール部100aに抗して弾性的に反発するようにできる。他の実施形態では、例えばカール部100aの内径が壁110の外径未満の場合、カール部100aが壁110を圧迫する。
【0075】
図22は、本開示に係る構成要素の破断図を示したものである。示すように、壁100および110は、それらの間に空間102aを画成する。第1のキャップ190は、ランド部190aおよび190bを含むことができる。ランド部190aおよび190bは、それぞれ壁100および壁110にシールできる。
【0076】
図22に示すように、第1のキャップ190は、壁100および110間の距離より小さく若しくはそれにほぼ等しい高さを画成する。
図22に示すように、ランド部190aおよび190bは、互いに逆方向に延長できる。構成要素は、第2のキャップ192を含むことができ、この第2のキャップは、ランド部192aおよび192bを含むことができる。ランド部192aおよび192bは、それぞれ壁100および110にシールできる。
【0077】
シーリングは当該技術分野で知られた種々の技術により実施でき、これには例えば、ろう付け、接着剤、溶接、超音波溶接などが含まれる。シーリングは、例えばろう付け材料でできた外周上のリボンを処理して実施できる。シーリングは、多孔質の支持材料内、例えば多孔質セラミック内に配置されたある量のシーリング材料(例えば、ろう付け材料)を処理しても実施できる。シーリング材料は、少なくとも部分的に軟化または場合により液化するまで加熱できる。軟化/液化した形態で、前記シーリング材料は、例えばウィッキング(灯心現象)および/または毛細管現象により、多孔質の支持材料に吸収されるようにできる。また、シーリング材料は、圧力勾配をかけて前記シーリング材料を前記支持材料内に移動させることで、前記支持材料に吸収され、および/または浸入させるようにできる。この一例は、非限定的な
図26~28に見ることができる。
【0078】
示すように、ランド部192aおよび192bは、互いに逆方向に延長できる。空間102aは、周囲圧力若しくはそれ以下であってよい。また、
図22に示すように、ランド部190a、190b、192a、192bの上から、壁100および110の一方または双方が重なり合ってもよい。
図22に示すように、ランド部190aは壁100とともに通気口を画成し、ランド部190bは壁110とともに通気口を画成し、ランド部192aは壁100とともに通気口を画成し、ランド部192bは壁110とともに通気口を画成する。
【0079】
前記通気口は同時にシールできるが、順次シールすることもできる。一例として、利用者は、まずランド部190aおよび壁100と、ランド部192bおよび壁110とにより画成される通気口をシールできる。これにより、ランド部190bおよび壁100と、ランド部192aおよび壁100とにより画成される通気口は開状態で保たれ、互いに(空間102a内で)対角線長上に位置付けられる。キャップ190および192の一方または双方は、壁100および110の一方または双方に抗して摩擦式に嵌合できることを理解すべきである。
【0080】
いかなる特定の理論にも制限されないが、
図22(および開示した他の実施形態)の構成では、壁(例えば、100および110)間の前記空間102aに存在する分子が当該空間から出射可能な複数の経路が可能である。示すように、通気口116aは、壁100と、キャップ190のランド部190aとにより形成され、通気口116cは、壁110と、キャップ190のランド部190bとにより形成され、通気口116bは、壁100と、キャップ192のランド部192aとにより形成され、通気口116dは、ランド部192bおよび壁110により形成される。これにより、前記空間102aに存在する分子は、複数の出射経路を有する。
【0081】
図23は、本開示に係る構成要素の破断図を示したものである。示すように、壁100および110は、それらの間に空間102aを画成する。第1のキャップ190は、ランド部190aおよび190bを含むことができる。ランド部190aおよび190bは、それぞれ壁100および壁110にシールできる。
図2に示すように、第1のキャップ190は、壁100および110間の距離より小さく若しくはそれにほぼ等しい高さを画成する。
【0082】
キャップ190は(図示するように)、ランド部190aと190bを連結する平坦部を含んでよいことを理解すべきである。ただし、ランド部190aを190bは湾曲部によっても連結でき、その湾曲部は、凹状、または場合により凸状でもよいことを理解すべきである。一部の実施形態において、キャップ190はU字状であってよい。示すように、キャップ190の形状は底部が平坦なU字状である。一例として、そのU字は2つの90度の角を有してよい。
【0083】
ただし、底部が平坦なU字形状は必須ではない。
図50に示すように、キャップ(190)はU字状であってよい。キャップは――必須ではないが――第1のランド部190aおよび第2のランド部19bを含むことができる。(
図50に示すように、キャップ192は曲線状でランド部がなくてもよい。)
図23に示すように、ランド部190aおよび190bは、互いに同じ若しくはほぼ同じ方向に延長できる。構成要素は、第2のキャップ192を含むことができ、この第2のキャップは、ランド部192aおよび192bを含むことができる。ランド部192aおよび192bは、それぞれ壁100および110にシールできる。
【0084】
図23に示すように、キャップ192は、壁100および110間の距離より小さく若しくはそれにほぼ等しい高さを画成できる。シーリングは当該技術分野で知られた種々の技術により実施でき、これには例えば、ろう付け、接着剤、溶接、超音波溶接などが含まれる。キャップ190は、ランド部190aおよび190bが壁100および110の外側から重なり合うよう構築できる。
【0085】
示すように、ランド部192aおよび192bは、互いに同じ若しくはほぼ同じ方向に延長できる。空間102aは、周囲圧力若しくはそれ以下であってよい。
図23に示すように、キャップ190および192の一方または双方は、空間102aに関して凸状であってよい。
【0086】
また、
図23に示すように、ランド部190a、190b、192a、192bの上から、壁100および110の一方または双方が重なり合ってもよい。
図23に示すように、ランド部190aは壁100とともに通気口を画成し、ランド部190bは壁110とともに通気口を画成し、ランド部192aは壁100とともに通気口を画成し、ランド部192bは壁110とともに通気口を画成する。前記通気口は同時にシールできるが、順次シールすることもできる。一例として、利用者は、まずランド部190aおよび壁100と、ランド部192bおよび壁110とにより画成される通気口をシールできる。これにより、ランド部190bおよび壁100と、ランド部192aおよび壁100とにより画成される通気口は開状態で保たれ、互いに(空間102a内で)対角線長上に位置付けられる。キャップ190および192の一方または双方は、壁100および110の一方または双方に抗して摩擦式に嵌合できることを理解すべきである。
図23に示すように、キャップの一部(例えば、ランド部)は、
図23のキャップ192で示すように、前記壁間の空間内に配置できる。あるいは、キャップの一部(例えば、ランド部)は、
図23のキャップ190で示すように、前記壁間の空間外に配置できる。
【0087】
いかなる特定の理論にも制限されないが、
図23(および開示した他の実施形態)の構成では、壁(例えば、100および110)間の前記空間102aに存在する分子が当該空間から出射可能な複数の経路が可能である。示すように、通気口116aは、壁100と、キャップ190のランド部190aとにより形成され、通気口116cは、壁110と、キャップ190のランド部190bとにより形成され、通気口116bは、壁100と、キャップ192のランド部192aとにより形成され、通気口116dは、ランド部192bおよび壁110により形成される。これにより、前記空間102aに存在する分子は、複数の出射経路を有する。さらに
図23で示すように、空間102aは2つのキャップによりシールできるが、空間は一端ではキャップによりシールでき、他端では壁同士でシールできるため、2つのキャップによるシールは必須ではない。
【0088】
キャップは、トロイダル(例えば、部分的なトロイド)構成であってよい。一例として、キャップは、トロイドの上半分、例えば赤道に沿ってスライスされたドーナツの形状にできる。キャップは、軸の周りで回転する形状(例えば、円形、楕円形、長方形、正方形、三角形、五角形、六角形、または他の多角形、あるいは他の形状)により形成されたトロイド形状の一部をとった形状(例えば、前記軸に直交し、かつ前記トロイドの穴を貫通して延在する平面に沿って前記トロイドをスライスすることにより形成される形状、例えば赤道に沿ってスライスされたドーナツの形状)をキャップとしたものを有することができる。キャップは、1若しくはそれ以上の角を有してよい(例えば、軸の周囲で長方形を回転させて作製したトロイドの上半分の形態を有するキャップの場合)が、これは必須ではない。そのため、キャップは、軸の周囲で開いた曲線を回転させた結果生じる構成(例えば、C字状の曲線、V字状の曲線など)を有することができる。
【0089】
キャップは、1若しくはそれ以上の曲線を有してよく、例えば、軸の周囲で円形を回転させて作製したトロイドの上半分の形態を有するキャップの場合などである。キャップは、曲線および角を有してもよい。
【0090】
図23に示すように、キャップ190は、前記壁100の外面および前記壁110の内面にシールできるものとして示している。これは必須ではなく、これは、キャップ190が壁100の外面および壁110の外面にシールでき、または壁100の内面および壁110の外面にシールでき、または壁100の内面および壁110の内面にシールできるためである。
【0091】
同様に、192は、前記壁100の内面および前記壁110の外面にシールできるものとして示している。これは必須ではなく、なぜなら、キャップ192は壁100の内面および壁110の内面にシールでき、または壁100の外面および壁110の外面にシールでき、または壁100の外面および壁110の内面にシールできるためである。空間102は、当該空間を画成する前記壁の同じ面にシールされるキャップによりシールできるが(例えば、双方のキャップを外壁の外面にシールし、内壁の内面にシールするなど)、これも必須ではない。一例として、空間は、外壁の外面および内壁の内面にシールされたキャップにより、ならびに外壁の内面および内壁の外面にシールされたキャップにより、シールできる。
【0092】
図24は、本開示に係る構成要素の破断図を示したものである。示すように、壁100および110は、それらの間に空間102aを画成する。第1のキャップ190は、ランド部190aおよび190bを含むことができる。ランド部190aおよび190bは、それぞれ壁100および壁110にシールできる。
【0093】
図24に示すように、第1のキャップ190は、壁100および110間の距離より小さく若しくはそれにほぼ等しい高さを画成する。
図24に示すように、ランド部190aおよび190bは、互いに同じ若しくはほぼ同じ方向に延長できる。構成要素は、第2のキャップ192を含むことができ、この第2のキャップは、ランド部192aおよび192bを含むことができる。ランド部192aおよび192bは、それぞれ壁100および110にシールできる。
【0094】
図24に示すように、第1のキャップ190は、壁100および110間の距離より小さく若しくはそれにほぼ等しい高さを画成できる。シーリングは当該技術分野で知られた種々の技術により実施でき、これには例えば、ろう付け、接着剤、溶接、超音波溶接などが含まれる。
【0095】
示すように、ランド部192aおよび192bは、互いに同じ若しくはほぼ同じ方向に延長できる。空間102aは、周囲圧力若しくはそれ以下であってよい。
図24に示すように、キャップ190および192の一方または双方は、空間102aに関して凸状であってよい。また、
図24に示すように、ランド部および壁(例えば、ランド部190aおよび壁100)は、壁(例えば、ランド部190bおよび壁110)がランド部の上から重なり合うのではなく、ランド部が壁の上から重なり合うよう構成できる。
【0096】
キャップ190および192の一方または双方は、壁100および110の一方または双方に抗して摩擦式に嵌合できることを理解すべきである。
【0097】
いかなる特定の理論にも制限されないが、
図22(および開示した他の実施形態)の構成では、壁(例えば、100および110)間の前記空間102aに存在する分子が当該空間から出射可能な複数の経路が可能である。示すように、通気口116aは、壁100と、キャップ190のランド部190aとにより(すなわち、これらの間に)形成され、通気口116cは、壁110と、キャップ190のランド部190bとにより形成され、通気口116bは、壁100と、キャップ192のランド部192aとにより形成され、通気口116dは、ランド部192bおよび壁110により形成される。これにより、前記空間102aに存在する分子は、複数の出射経路を有する。
【0098】
図24に示すように、空間102aを出る分子は、P
exitで示された経路に沿って出射する。示すように、この出射経路は、壁100の端部へ向かい、またはその方向にあり、かつランド部190aの端部から遠ざかる方向にある。この経路は、
図24の文脈で示されているが、
図24に示したものは例示的なものであり、本開示は、このような出射経路(すなわち、構成要素の壁(またはランド部)の1つの端部へ向かい、かつ当該構成要素の別の壁(またはランド部)の端部から遠ざかる方向の)を考えていることを理解すべきである。
【0099】
図25は、本開示に係る構成要素10を例示的に図示したものである。示すように、構成要素10は第1の壁100を含み、この第1の壁は主要部102を画成できる。前記第1の壁は突出部108を含むことができ、突出部108は任意選択で前記主要部から垂直に突出できるが、これは必須ではない。突出部は長さ104を画成できる。この第1の壁はランド部106も含むことができ、このランド部は主要部102と同じ方向に延長できる。示すように、通気口118は、ランド部106と第2の壁110間に画成できる。また、ランド部106は、第2の壁110と距離105bだけ重複できる。
【0100】
示すように、通気口118は、突出部108からある距離に配置でき、すなわち通気口118は前記構成要素の端部にある必要はなく、実質的に壁110上のどの位置にあってもよい。
【0101】
第2の壁110は、主要部110cを含むことができる。第2の壁110も突出部112を含むことができ、突出部112は任意選択で第2の壁110から垂直に突出できる。第2の壁110はランド部114も含むことができる。示すように、ランド部114は主要部110cと同じ方向に延長できる。第2の通気口116は、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成できる。
【0102】
また、ランド部114は、第1の壁100と距離105aだけ重複できる。示すように、第1の壁100と第2の壁110間に画成された空間の長軸には、それに平行な線150を描くことができる。
【0103】
一部の実施形態において、このような平行線は、第1の通気口とも第2の通気口とも交差しない。壁100および壁110は、その間に空間/体積102aを画成できる。示すように、通気口116は、突出部112からある距離に配置でき、すなわち通気口118は前記構成要素の端部にある必要はなく、実質的に壁100上のどの位置にあってもよい。
【0104】
本開示に係る構成要素は、通気口を1つだけ含むことができるが、複数の通気口も使用できることを理解すべきである。通気口は、当業者に知られた技術、例えばろう付け、溶接、接着剤などによりシールできることを理解すべきである。何ら特定の理論に制限されないが、通気口を前記構成要素の端部から離して当該構成要素の中点のより近くに位置付けることにより、当該構成要素の前記壁間に画成された空間をより効果的に減圧でき、これは、前記通気口に近い分子ほど吸引しやすいためである。いかなる特定の実施形態にも制限されないが、壁100および110は、例えばランド部114および壁100の一方または双方が他方に抗して付勢する位置で、互いに抗して摩擦式に嵌合できる。同様に、ランド部106および壁100の一方または双方は、他方に抗して付勢することができる。
【0105】
図26は、本開示に係る例示的な構成要素10の破断図であり、例示的な壁構成を示している。
図26に示すように、第1の壁100は突出部108を含むことができ、突出部108は任意選択で壁100から垂直に突出できるが、これ(任意選択の垂直な突出部)は必須ではない。壁100はランド部106も含むことができ、このランド部は任意選択で突出部108から垂直に突出できる。
【0106】
第2の壁110は突出部112を含むことができ、突出部112は任意選択で壁110から垂直に突出できるが、これ(任意選択で垂直な突出部)は必須ではない。壁110はランド部114も含むことができ、このランド部は任意選択で突出部112から垂直に突出できる。壁100および110は、その間に空間/体積102aを画成できる。
【0107】
示すように、材料194は、壁100とランド部114間に配置できる。このセラミック材料は、粒子形態であってよい。材料194は、セラミック材料であってよい。また、材料194は、多孔質の形態、例えば多孔質材料のリボンまたはリングであってよい。ある量のろう付け材料194aを、材料194に隣接して配置できる。前記ろう付け材料は、リング、リボン、または他の形態であってよい。前記ろう付け材料は、壁100とランド部114間の空間(符号なし)の一部または全部の外周に沿って配置できる。
【0108】
示すように、材料194cは、壁110とランド部106間に配置できる。このセラミック材料は、粒子形態であってよい。材料194cは、セラミック材料であってよい。また、材料194cは、多孔質の形態、例えば多孔質材料のリボンまたはリングであってよい。ある量のろう付け材料194bを、材料194cに隣接して配置できる。前記ろう付け材料は、リング、リボン、または他の形態であってよい。前記ろう付け材料は、壁110とランド部106間の空間(符号なし)の一部または全部の外周に沿って配置できる。
【0109】
図27は、
図26に示した前記構成要素10の破断図を示したものである。
図27に示すように、材料194および194c内に行き渡るよう、ろう付け材料194aおよび194bは処理済み(例えば、加熱により)である。ろう付け材料194aおよび材料194については(いかなる特定の理論にも制限されないが)、ろう付け材料194aは、少なくとも部分的に軟化または場合により液化するまで加熱できる。軟化/液化した形態で、ろう付け材料194aは、例えばウィッキング(灯心現象)および/または毛細管現象により、材料194に吸収される。また、ろう付け材料194aは、圧力勾配をかけて当該ろう付け材料194aを前記材料194内に移動させることで、前記材料194に吸収され、および/または浸入させるようにできる。
【0110】
再びろう付け材料194aおよび材料194については、ろう付け材料194aが材料194内に配置されたのち、ろう付け材料194aは(例えば、再硬化後)、このろう付け材料194aが材料194a内の空間/空隙を充填するに伴い、前記構成要素12の周囲外側に抗して空間102aをシールするよう作用する。
【0111】
非限定的な例として、ろう付け材料194aは、一定の温度TLで液化するよう選択できる。構成要素10は、空間102a内に配置された分子が励起されて空間102aから出射するよう、温度TL未満の環境で加熱できる。前記分子の少なくとも一部が空間102aから出射したのち、構成要素10の温度は、ろう付け材料194aが液化して材料194内に配置されるよう、約TLの温度に上げることができる。
【0112】
図28は、
図26および27の例示的な構成要素の継手領域の拡大破断図を示したものである。
図28に示すように、ろう付け材料194aは、194材料内に配置されている。
図28の例示的な実施形態において、材料194は球体として表されており、ろう付け材料194aは、球体間の空間に配置されることになる。また、
図28に示すように、これらろう付け材料194aおよび材料194の複合材料は、空間102aをその外部環境に対してシールするよう、壁100とランド部114間の空間をシールする。
【0113】
図28の経路195は――いかなる特定の理論にも制限されないが――壁100とランド部114間で熱が通る経路を示している。示すように、経路195は蛇行しており非直線状であるが、これは、壁100とランド部114間を通過する熱が比較的断熱性の材料194を直接通過することができず、代わりに比較的熱伝導性のろう付け材料194内を移動しなければならないためである。これにより、ろう付け材料194aおよび材料194により形成された前記シールの相対的な断熱性は、すべてろう付け材料194aで形成されたシールよりも大きい(すなわち、断熱性が高い)。何ら特定の理論に制限されないが、本明細書に開示するアプローチは、熱が壁100とランド部114間を移動する際に通らなければならない経路を長くするよう作用する。
【0114】
また、壁100とランド部114間の空間の体積の一部は材料194で占められるため、利用者は、前記空間内にろう付け材料194a以外の材料が配置されることなく当該空間がろう付け材料だけでシールされる場合よりも、比較的少量のろう付け材料194aを使って前記壁100とランド部114間の空間をシールすることができる。
【0115】
図29は、本開示に係る例示的な構成要素の破断図であり、例示的な壁構成を示している。
図29に示すように、壁100および110は、それらの間に空間102aを画成する。図の左側を参照すると、シーリング材料195は、壁100および110間の空間内に配置できる。前記シーリング材料は、リング、例えばトロイドの形態であってよい。シーリング材料195の断面は円形として示されているが、これは単に例示的なものであり、前記シーリング材料は、円形、卵形、多角形であっても、他の何らかの断面を有してもよい。ある量のろう付け材料194aを、材料194に隣接して配置できる。前記ろう付け材料は、リング、リボン、または他の形態であってよい。前記ろう付け材料は、壁100と壁110間の空間(符号なし)の一部または全部の外周に沿って配置できる。シーリング材料195は、壁100と壁110を隔てる距離よりも若干小さい断面寸法(例えば、口径)を有するよう、サイズ調整できる。
【0116】
シーリング材料は、セラミックを含有してよい。シーリング材料は、所与の構成要素に使用されるろう付け材料より低い熱伝導率を有する材料であってよい。
【0117】
図の右側を参照すると、シーリング材料195aは、壁100および110間の空間内に配置できる。前記シーリング材料は、リング、例えばトロイドの形態であってよい。シーリング材料195aの断面は円形として示されているが、これは単に例示的なものであり、前記シーリング材料は、円形、卵形、多角形であっても、他の何らかの断面を有してもよい。ある量のろう付け材料194bを、材料195aに隣接して配置できる。前記ろう付け材料は、リング、リボン、または他の形態であってよい。前記ろう付け材料は、壁100と壁110間の空間(符号なし)の一部または全部の外周に沿って配置できる。シーリング材料195aは、壁100と壁110を隔てる距離よりも若干小さい断面寸法(例えば、口径)を有するよう、サイズ調整できる。ろう付け材料194aおよび194bは、当該ろう付け材料が、シーリング材料195および195aと、壁100および110との間の任意の空間に進入し、および/または進入が促される温度まで加熱できる。前記ろう付け材料は次いで固化し、それにより、空間102aをその外部環境に対してシールするよう、シーリング材料195および195aとともにシールを形成する。(本明細書の他の部分で説明するように、空間102aは、少なくとも部分的に減圧される)。
【0118】
図30は、
図30に係るシールの拡大破断図を示したものである。示すように、ろう付け材料194aは、空間102aをその外部環境に対してシールするよう、壁100および110と、シーリング材料195との間の空間内に配置されている。本明細書に開示するアプローチを使用することにより、利用者は、シーリング材料195がない場合よりも少量のろう付け材料194aを使用するシールを、壁100および110間に形成できる。さらに、シーリング材料195は、ろう付け材料194aよりも熱伝導率が低いため、本開示に基づいて形成されるシールは、すべてろう付け材料で形成されるシールよりも少ない熱流量を、壁100および110間でサポートする。さらに、本開示に係るシールは、壁100および110間の(比較的熱伝導性の)ろう付け材料を通過する完全な経路を提供しない。これにより、本開示に係るシールは、すべてろう付け材料で形成されるシールよりも少ない熱流量を、壁100および110間でサポートする。
【0119】
図31は、本開示に係る例示的な構成要素の破断図であり、例示的な壁構成を示している。図の左側を参照すると、シーリング材料195は、壁100および110間の空間内に配置できる。壁100および110の一方または双方は、フレア部(例えば、壁110のフレア部196)を含むことができ、そのフレア部は、シーリング材料195に隣接してよい。何ら特定の理論に制限されないが、壁のフレア部により、ろう付け材料(図示せず)を前記シーリング材料と壁と間の空間に嵌合させ、そこに流入させやすくする空間を提供することができる。
【0120】
壁は、カール部(例えば、壁110のカールした部分197)を含むこともできる。このカール部は少なくとも部分的にシーリング材料を収容でき、
図31で197として示している。いかなる特定の理論にも制限されないが、カール部は、シーリング材料を定位置に保つうえで役立つ。また、何ら特定の理論に制限されないが、カール部により、ろう付け材料(図示せず)を前記シーリング材料と壁と間の空間に嵌合させ、そこに流入させやすくする空間を提供することができる。
【0121】
図32は、本開示に係る例示的な構成要素の破断図であり、例示的な壁構成を示している。示すように、壁110は、カップ部198を含むことができ、そのカップ部にシーリング材料195を嵌合させることができる。壁100も、カップ部198aを含むことができ、そのカップ部にシーリング材料195aを嵌合させることができる。いかなる特定の理論にも制限されないが、カップ部は、シーリング材料を位置決めし、および/または前記シーリング材料を定位置に保つうえで役立つ。ろう付け材料(図示せず)を使うと、シーリング材料とそれに隣接した壁と間の空間を、シーリング材料とカップ部間の空間も含めて、シールできる。
【0122】
図33は、本開示に係る例示的な構成要素の継手領域の断面図を示したものである。より具体的にいうと、
図33は、
図28に係る構成要素の端部の正面図を示したものである。示すように、壁100および110間の空間(符号なし)は、材料194とろう付け材料194の組み合わせでシールされている。このシールは、
図33では、環状形態である。
【0123】
図34は、本開示に係る構成要素のろう付け材料のリングの端部の拡大図を示したものである。示すように、ろう付け材料194aはリング形態であってよく、端部194xおよび194yは互いの付近に位置し、ろう付け材料の前記リングが完全な円周に沿って延在するよう重なり合っている。図示されていないが、端部194xおよび194yは互いに面している。ろう付け材料は液化したのち円周に沿ったシールを形成できるため、当該ろう付け材料が完全な円形である必要はない。
【0124】
図35は、
図44と同様、本開示に係る構成要素の破断図を示したものである。示すように、この構成要素は壁100を含むことができ、壁100は、壁100と連結された傾斜部(符号なし傾斜部4402)と、ランド部4402とを含むことができる。当該構成要素は、壁100と、傾斜部4406と、ランド部4404とを含むこともできる。シールされた継手は、例えばシーリング材料(例えば、ろう付け材料)4450により形成でき、この継手が転じて壁100、110、4400、および4410間に形成されるシールされた空間/体積102aをもたらす。(空間/体積102aは、減圧できる)。
【0125】
図36は、本開示に係る例示的な構成要素の破断図を示したものである。示すように、キャップ190は、壁100と壁110間の前記空間102aをシールできる。キャップ190は第1のランド部190aおよび第2のランド部190bを含むことができる。示すように、第1のランド部190aは、壁100の外側に配置でき、第2のランド部190bは、壁100と壁110間に配置できる。ランド部190aは、実質的に任意の方法で、例えばろう付け、溶接などで、壁100にシールできる。ランド部190bは、ろう付けで、本開示に記載した任意の方法を含む方法で、壁110にシールできる。図示されていないが、壁100、壁110、およびキャップ190のうち1若しくはそれ以上は、壁100および110の一方または双方に対してキャップ190を位置決めし、または定位置で維持しやすくするよう構成された1若しくはそれ以上の位置決め形状(例えば、リッジ、グルーブ、ディンプル、バンプ)を含むことができる。
【0126】
図37は、本開示に係る構成要素の破断図を示したものである。示すように、壁100および110は、それらの間に空間102aを画成する。第1のキャップ190は、ランド部190aおよび190bを含むことができる。ランド部190aおよび190bは、それぞれ壁100および壁110にシールできる。
図2に示すように、第1のキャップ190は、壁100および110間の距離より小さく若しくはそれにほぼ等しい高さを画成する。
【0127】
図37に示すように、ランド部190aおよび190bは、互いに同じ若しくはほぼ同じ方向に延長できる。示すように、ランド部190aは、長さDlを画成する。
【0128】
また、
図37に示すように、ランド部190aおよび190bは、壁100および110の端部と重なり合ってよい。
図37に示すように、ランド部190aは、壁100とともに通気口を画成し、ランド部190bは、壁110とともに通気口を画成する。前記通気口は同時にシールできるが、順次シールすることもできる。図示されていないが、キャップ190と同じ形状を有する第2のキャップ(図示せず)は、壁100および110の他端にシールできる。前記第2のキャップは、キャップ190と異なる形状を有することもできる。
【0129】
一例として、利用者は、ランド部190aおよび壁100と、ランド部192bおよび壁110とにより画成される通気口を、順次シールできる。利用者は、壁100および110の他端において他の通気口を順次シールすることもできる。通気口は、同時に、順次、またはこれらの組み合わせでシールできる。
【0130】
キャップ190は、壁100および110の一方または双方に抗して摩擦ばめ(例えば、締まりばめ)できる。キャップ190は、当該技術分野で知られた種々の技術により壁100および100にシールでき、これには例えば、ろう付け、接着剤、溶接、超音波溶接などが含まれる。
【0131】
図37に示すように、ろう付け材料190eは、キャップ190を壁100および110にシールするうえで使用できる。(本明細書において他所で説明するように、ろう付けは、単に、このシーリングをもたらす方法の1つである。溶接、接着剤、超音波溶接などを使用してもよい。)前記ろう付け材料は、キャップ190の端部から距離Dbの位置に配置できる。示すように、Dbは、Dl未満にできる。一部の実施形態では、ランド部190aおよび190bの一方または双方の一部が、(キャップ190から離れる方向へ)ろう付け材料190eを超えて延長する。他の実施形態では、ろう付け材料190eが実質的にランド部190aおよび190bの端部と同一面上に位置する。示すように、ろう付け材料190eは、通気口、例えば前記第1の通気口をシールするうえで使用できる。
【0132】
何ら特定の理論に制限されないが、ろう付け材料190eを前記構成要素10(およびキャップ190)の端部から距離Dbの位置に配置すると、壁110内に画成された体積(符号なし)への(または、そこからの)熱伝導を低減することができる。ここでも何ら特定の理論に制限されないが、壁110内に画成された体積から熱が外部へ伝わるには、熱が、ランド部190bに沿って、キャップ190の端部190fに沿って、およびランド部190aの少なくとも一部に沿って、シーリング(例えば、ろう付け材料)190eを通過する必要がある。このような比較的長い熱経路により、前記壁110内に画成された体積と壁100の周囲外側との間を伝わる熱の率および/または量を低減することができる。さらに、(かつ、いかなる特定の理論にも制限されないが)、距離Dbを長くすることにより、利用者は、例示した当該構成の前記継手とそれに伴う連結材料(190e)が当該アセンブリの端部(190)から離れる方向へ動くに伴い、伝わる熱の率および/または量を低減することができる。
【0133】
図37のキャップ190の形状は、単に例示的なものであり、当該キャップの形状を限定するものではないことを理解すべきである。その一例として、前記キャップの一部は、テーパーがかかるよう形成でき、それ以外の場合は、一定の領域の一部または内部に嵌合するよう構成できる。キャップは対称的であってよいが、これは必須ではない。
【0134】
何ら特定の理論に制限されないが、端部190fの厚さは、190b、190e、および110により形成される継手よりも小さくてよい。これにより、この端部は、当該装置の端部での熱伝導を制限する熱抵抗として作用できる。これにより、190の前記壁の熱特性に対し、当該装置の端部を通じた伝導が制限される。(前記キャップは、実質的に任意の材料、例えばステンレス鋼、セラミックなどで作製できる)。
【0135】
さらに、100、190b、190fにより形成された熱ダムから出た熱エネルギーは、190a、190e、および110により形成された継手の形態をとる第2の熱ダムに相対する。熱エネルギーは、前記第2の熱ダムに相対する前に壁190fの前記熱抵抗に相対したため、壁100に熱エネルギーが伝わる前に前記第2の熱ダムに貯留する熱エネルギーは少なくなる。
【0136】
図37に示すように、空間102aを出る分子は、Pexitで示された経路に沿って出射する。Pexitは例示目的で示されたものであり、分子は必ずしもろう付け材料190eを通過しないことを理解すべきである。
【0137】
示すように、この出射経路は、壁100の端部へ向かい、またはその方向にあり、かつランド部190aの端部から遠ざかる方向にある。この経路は、
図37の文脈で示されているが、
図37は例示的なものであり、本開示は、このような出射経路(すなわち、構成要素の壁(またはランド部)の1つの端部へ向かい、かつ当該構成要素の別の壁(またはランド部)の端部から遠ざかる方向の)を考えていることを理解すべきである。空間102aを出る分子の出射経路は、進行方向が逆方向に折り返し、または少なくとも部分的に逆転するものと説明できる。
図37(および本明細書の他の部分)に示すように、継手は、第1の方向に延長する第1の壁と、第1の方向とは逆(または実質的に逆)の方向に延長する第2の壁との間に形成できる。
【0138】
図38は、本明細書に開示した技術の代替実施形態を示したものである。
図1は、本開示に係る構成要素10を例示的に示したものである。示すように、構成要素10は第1の壁100を含む。
【0139】
通気口は、第1の壁100と、第2の壁110のランド部114との間に画成できる。第2の壁110は突出部112も含むことができ、突出部112は任意選択で第2の壁110から垂直に突出できる。第2の壁110はランド部114を含むこともできる。ランド部114は、壁100にシールできる(例えば、ろう付けにより)。図中、明瞭性のため、前記シールは図示していない。壁100および壁110は、それらの間に空間/体積102aを画成できる。(用語「第1の壁」および「第2の壁」は単に便宜的なものであり、非限定的であることを理解すべきである。一例として、「第1の壁」は、二重壁管構成要素の内壁であっても、その二重壁管構成要素の外壁であってもよい)。
【0140】
壁100および110の一方または双方は、円筒形構成にできることを理解すべきである。これにより、前記壁は壁110内に体積(102c)を画成でき、この体積102cは円柱形状で、中心線(
図1に示す)を有することができる。
【0141】
図38に示すように、構成要素は、140aおよび140bとして示した1若しくはそれ以上のフィンを含むことができる。フィンは、ヒートシンクとして、および/または放熱器として作用する。いかなる特定の理論にも制限されないが、フィンは、体積102aと当該構成要素の周囲外側との間で伝達しうる熱を保つよう作用できる。
図38に示すように、当該構成要素の端部、例えば壁100の端部には、1若しくはそれ以上のフィンを設けることができる。フィンは、
図38に示すように、ランド部114に重ならないよう配置される。フィン付き構成には、前記内側の管部から前記外側の管部への、または前記外側の管部から前記内側の管部への熱伝導を軽減できるという利点がある。このように、前記フィン構成は、対流冷却を使って周囲環境へエネルギーを放出し、または周囲環境から当該装置へ熱エネルギーを受け取ることにより、熱エネルギーの制御を可能にする。フィン/ヒートシンクは、熱ダムとして使用することもできる。この構成では、前記熱ダムに熱を貯蔵して用途に応じ内壁または外壁の加熱(または冷却)に利用可能な熱エネルギーの量を低減するには、熱エネルギーが必要である。
【0142】
図39は、
図38と同様な構成要素を示しているが、前記フィン140aおよび140bが壁100上において壁100の端部から、ある距離だけ離れた位置にある点で異なる。
図39に示した実施形態において、前記フィンは、ランド部114と重なっている。この構成において、フィンは、それらが係合された壁の全体的な温度を制御することができる。前記減圧空間の前記内側のセクションと前記外側のセクションを連結する端部継手から離して配置されたヒートシンクは、当該装置の前記外向きのセクションの長手方向に沿った加熱または冷却を可能にしつつ、前記フィン構成またはその付近で温度による影響を軽減するという利点を有する。この構成は、当該用途でエネルギーの保存が必要な場合に望ましい場合がある。外板温度の低減も望ましい。また、この構成により、前記外側の管(前記継手から前記フィンまでのセクションに番号が必要)から形成された前記第1のフィンは、冷却装置として作用することができる。この構成は、当該アセンブリの端部が前記管の取り付け用または保持用に係合され、かつ、この位置における熱プロファイルに関心が高い場合、特に実用性がある。
【0143】
図39は、
図38と同様な構成要素を示したものであるが、突出部112が、水平方向から測定して90度より大きい角度Θで壁110から延出する点で異なる。角度Θは、90.01~約179度、例えば約91~約179度、約95~約175度、約100~約170度、約105~約165度、約110~約160度、約115~約155度、約120~約150度、約125~約145度、または場合により約130~約135度であってよい。
図40に示すように、当該構成要素の端部、例えば壁100の端部には、1若しくはそれ以上のフィンを設けることができる。フィンは、
図40に示すように、ランド部114に重ならないよう配置される。
【0144】
図41は、
図38と同様な構成要素を示しているが、前記フィン140aおよび140bが壁100上において壁100の端部から、ある距離だけ離れた位置にある点で異なる。
図41に示した実施形態において、前記フィンは、ランド部114と重なっている。この構成では、前記ヒートシンクが、前記ろう付けした継手に近接できる。これにより、当該ヒートシンクは、通常当該アセンブリの残りの部分よりも厚い部分と相互作用することができる。このようにして、当該ヒートシンクは、当該材料の継手により生じる前記熱ダムから熱を逃がすうえで役立つ。
【0145】
図42は、
図41と同様な構成要素を示しているが、前記フィン140aおよび140bが壁100上において壁100の端部から、ある距離だけ離れた位置にあり、ランド部114と重なっていない点で異なる。この構成において、フィンは、それらが係合された壁の全体的な温度を制御するうえで役立つことができる。前記減圧空間の前記内側のセクションと前記外側のセクションを連結する端部継手から離して配置されたヒートシンクは、当該装置の前記外向きのセクションの長手方向に沿った加熱または冷却を可能にしつつ、前記フィン構成またはその付近で温度による影響を軽減するという利点を有する。この構成は、当該用途でエネルギーの保存が必要な場合に望ましい場合がある。ただし、外板温度の低減も望ましい。当該装置の壁には多数のフィン・セットを構成し、そのフィン・セット間の熱エネルギーを制御することができる。この構成が特に有用なのは、取り付け用装置を隔絶する必要がある用途であって、民生用途または他の用途において熱エネルギーを制御および/または経路誘導するためのデリケートな機器が付近に配置されうる場合である。
【0146】
図43は、
図42と同様な構成要素を示しているが、前記フィン140aおよび140bが壁110上にあり、ランド部114と重なっていない点で異なる。この実施態様の利点は
図42と同様であるが、熱エネルギーが当該装置の内腔で制御される点のみ異なる。これは、デリケートな電子機器を保護し、機器を隔絶するなどのために必要とされる場合がある。
【0147】
上記のすべてのフィン構成は、単一装置で個別に若しくは組み合わせて使用できる。前記フィンの数および構成は、利用者の用途および熱的要件に基づいて選択できる。
【0148】
図44は、本開示に係る継手を含む構成要素の破断図を示したものである。示すように、この構成要素は壁100と、壁100に連結された傾斜部と、ランド部4402とを含むことができる。当該構成要素は、壁100と、傾斜部4406と、ランド部4404とを含むこともできる。シールされた継手は、例えばシーリング材料(例えば、ろう付け材料)4450により形成でき、この継手が転じて壁100、110、4400、および4410間に形成されるシールされた空間/体積102aをもたらす。(空間/体積102aは、減圧できる。)示すように、壁110および4410は、空間102cを封入できる。
【0149】
前記構成要素は、弾性反発方向A1およびA2で示すように、ランド部4402および4402の一方または双方が、壁4400および/または壁4410に抗して弾性的に反発するよう構成できる。弾性反発は規則でも要件でもないが、これを使うと前記壁の相対位置を維持でき、および/またはこれらの壁を互いに固定するうえで役立てることができる。いかなる特定の理論または構成にも制限されないが、ランド部4402および4404は、壁4400および4410間の空間に挿入されていないとき、外方へ広がるようにできる(例えば、トランペットの態様で)。これにより、構成要素の2つのセグメントを互いに結合しながら、前記空間/体積102aのシール(および減圧)を保つこともできる。
【0150】
図45および46は、
図37に示した前記構成要素の代替実施形態を示したものである。
図45に示すように、距離Dlは距離Dbより大きくてもよい。
図46に示すように、距離Dbは距離Dlより大きくてもよい。
【0151】
図47は、本開示に係るキャップ190の端面図を示したものである。(そのような例示的キャップを
図45に示す。)示すように、キャップ190は、ランド部190a(当該キャップの外壁とも見なせる)と、端部190fと、ランド部190bとを含む(当該キャップの内壁とも見なせる)。前記端部190fは、ランド部190aおよび190bを連結するよう作用できる。また、
図47は、前記キャップの外周に沿って異なる角度(θAおよびθB)で配置された2つの位置(すなわち、位置Aおよび位置B)を画成する。
図48に示すように、前記キャップの内壁および外壁は、当該キャップの外周に沿った異なる位置で異なる高さにあってよい。
【0152】
図48は、
図47に示したキャップの断面図を示したものである。示すように、前記キャップのランド部の高さは、当該キャップの外周に沿って異なるものであってよい。例えば、位置A(θA)において、前記外壁/ランド部190aは、高さDouter Aを画成する。例えば、位置B(θB)において、前記外壁/ランド部190aは、高さDouter Bを画成し、これはDouter Aと同じか、それより大きいか、それ未満であってよい。同様に、位置A(θA)において、前記内壁/ランド部190bは、高さDinner Aを画成する。位置B(θB)において、前記内壁/ランド部190bは、高さDinner Bを画成し、これはDinner Aと同じか、それより大きいか、それ未満であってよい。このように、キャップは、その外周上で、当該キャップが嵌装される内壁に沿って、さらに延出する領域を提供することができる。また、キャップは、その外周上で、当該キャップが嵌装される外壁に沿って、さらに延出する領域を提供することもできる。
【0153】
図49は、本開示に係る例示的な部品の破断図を示したものである。示すように、部品は第1の壁100および第2の壁110を含むことができる。第1のキャップ190は、第1の壁100および第2の壁110にシールできる。例示的なシーリング工程としては、ろう付け、溶接などがある。示すように、第1のキャップ190は、曲線状またはカップ形状の構成であってよい。第1のキャップ190は、第1の壁100および第2の壁110の対向しあう面にシールされるよう嵌装できる。示すように、前記第1のカップは、高さDCを画成できる。
図49に示すように、第1のキャップ190は、重複する長さOCiを画成でき、これは、第1のキャップ190と第1の壁190が重なり合う長さである。DCとOCi1の比は、例えば、約200:1~約1:200か、約100:1~約1:100か、50:1~約1:50か、10:1~約1:10か、約5:1~約1:5であってよい。
【0154】
同様に、第1のキャップ190は、それ自体と第2の壁110とが重複する長さOCi2(符号なし)を画成できる。DCとOCi2の比は、例えば、約200:1~約1:200か、約100:1~約1:100か、50:1~約1:50か、10:1~約1:10か、約5:1~約1:5であってよい。
【0155】
第2のキャップ192は、第1の壁100および第2の壁110にシールできる。例示的なシーリング工程としては、ろう付け、溶接などがある。示すように、第2のキャップ192は、曲線状またはカップ形状の構成であってよい。第2のキャップ192は、第1の壁100および第2の壁110の非対向面にシールされるよう嵌装できる。示すように、第2のカップは、高さDC2を画成できる。
図49に示すように、第2のキャップ192は、重複する長さOCo1を画成でき、これは、第1のキャップ192と第1の壁190が重なり合う長さである。DC2とOCo1の比は、例えば、約200:1~約1:200か、約100:1~約1:100か、50:1~約1:50か、10:1~約1:10か、約5:1~約1:5であってよい。
【0156】
同様に、第2のキャップ192は、それ自体と第2の壁110とが重複する長さOCi2(符号なし)を画成できる。DC2とOCi2の比は、例えば、約200:1~約1:200か、約100:1~約1:100か、50:1~約1:50か、10:1~約1:10か、約5:1~約1:5であってよい。
図49に示すように、シールされた空間102aは、第1のキャップ190と、第2のキャップ192と、第1の壁100と、第2の壁110とにより画成できる。内腔または他の空間102cは、第2の壁110により画成できる。前記内腔は、中心線(図示)を画成できる。
【0157】
図50は、本開示に係る例示的な構成要素の破断図であり、第1のキャップ190および第2のキャップ192の双方が、第1の壁100および第2の壁110の非対向面にシールされた状態を示している。経路199で示すように、空間102a内に収容された分子は、当該分子が励起、例えば熱励起した場合、第1のキャップ190、第2のキャップ192、第1の壁100、および第2の壁110のいずれか若しくはすべてに対して偏向しうる。
【0158】
図51は、本開示に係る構成要素の破断図を示したものである。経路199で図示するように(かつ、何ら特定の理論に制限されないが)、第1のキャップ190は反射器として作用でき、その場合、焦点を通じ若しくはその付近でこの端部に角度を成して入射する分子は、自ずと当該端部フィッティングの外縁部へ方向付けられる。
【0159】
図52は、本開示に係る例示的な構成要素の破断図を示したものである。示すように、経路199をたどる分子は、凹状の第2のキャップ192により偏向される。その偏向後、前記分子は、第1の壁100と第2の壁110間に画成された空間102aの末端へ自ずと方向付けられる。経路199に沿って、前記偏向された分子は、凹状の第1のキャップ190に対して(再び)偏向したのち、第1のキャップ190と第1の壁100間の間隙(符号なし)を通じて空間102aを出る。同様に、経路199aをたどる分子は、第2のキャップ192により偏向される。経路199aに沿って、その分子は、凹状の第1のキャップ190により偏向されたのち、第1のキャップ190と第1の壁100間の間隙(符号なし)を通じて空間102aを出る。
【0160】
図53Aは、本開示に係る例示的な可変寸法の構成要素5300の破断図を示したものである。示すように、構成要素は、外側の(第1の)壁5301と、内側の(第2の)壁5309とを含むことができ、これらの壁は、双方の間にシールされた断熱空間5303を画成する。空間5303は減圧でき(例えば、準大気圧)、例えば760 Torr未満の圧力であってよい。本明細書では、そのような適切な圧力について説明しており、それは例えば約0.0001~約700 Torr、例えば約0.001~約70 Torr、約0.01~約7 Torr、または場合により約1 Torrであってよい。
【0161】
約1×10-1 Torr~約1×10-9 Torr、または約1×10-2 Torr~約1×10-7 Torr、または1×10-3 Torr~約1×10-6 Torr、または約1×10-4 Torr~約1×10-5 Torrの圧力は、すべて適切と見なされ、約1×10-1 Torr、約1×10-2 Torr、約1×10-3 Torr、約1×10-4 Torr、約1×10-5 Torr、約1×10-6 Torr、約1×10-7 Torr、約1×10-8 Torr、および/または約1×10-9 Torrの圧力も同様である。上記の圧力は例示的で非限定的な実施形態の文脈で示すが、本明細書に開示する技術のいずれの実施形態の断熱空間も、本明細書に開示する任意の圧力または圧力範囲(あるいは任意の部分範囲)であってよいことを理解すべきである。
【0162】
第2の壁5309は、その内部に内腔5317を画成できる。内腔5317は、この内腔の長手方向に沿って一定の断面寸法を有することができるが、これは必須ではなく、内腔5317は、断面寸法が変化する1若しくはそれ以上の領域(例えば、収縮または拡張する)を画成できることを理解すべきである。その一例として、断面寸法は、当該構成要素の長軸(要素5319)に沿った距離にわたり徐々に変化してよい。また、断面寸法は、
図53Aに示すように、長軸5319に沿って段差タイプの態様で変化してよい。
【0163】
図53Aに示すように、第2の壁5309は、その長手方向に沿った位置で角度θ2を画成でき、この角度が第2の壁5309の収縮または拡張の度合い度を画成できる。一例として、θ2が90度の場合、内腔5317の断面寸法は、
図54に示すように段差タイプの態様で変化し、前記断面寸法が、第1の値5313から、当該第1の値5313よりも小さい第2の値5311の断面寸法を有するスロート(のど部)領域(長さ5390を有する)まで、当該内腔の長軸に沿って変化する。第1の壁5301は、外側の断面寸法5315も画成でき、これは第1の壁5301の外径として測定できる。
【0164】
第1の値5313は、例えば第2の値5311の0.01~100倍、例えば5311の0.01~100倍、0.1~10倍、または場合により1~5倍であってよい。これにより、内腔5317は、互いに流体連通した、相対的に幅が異なる領域および相対的に狭さが異なる領域を画成できる。(構成要素5400を図示した)
図54に示すように、第1の壁5301は、フィッティング5381を含むことができる。フィッティング5381を使うと、前記構成要素を、外部装置、例えばマニホールド、排気口または他の外部装置に連結できる。フィッティング5381は、当該フィッティングを外部装置に(および/または外部装置のフィッティングに)固定するため使用されるねじ切り部、ボルト、閉鎖部、つば部(カラー)、タブ、スロットまたは他の機構を含むことができる。
【0165】
(構成要素5500を図示した)
図55に示すように、第2の壁5309(および第1の壁5301)は、非限定的な
図53Aに示したような段差タイプの角ではない曲がり部を含むこともできる。示すように、第2の壁5309は、角度θ2を含むことができ、この角度は第2の壁5309の曲線の接線として測定できる。同様に、第1の壁は、
図53に示したような段差タイプの角ではない曲がり部を含むことができる。示すように、第1の壁5301は、角度θ1を含むことができ、この角度は第1の壁5301の曲線の接線として測定できる。
【0166】
角度θ2は、例えば、0~約90度、約1~約89度、約2~約88度、約3~約87度、約4~約86度、約5~約85度、約6~約84度、約7~約83度、約8~約82度、約9~約81度、約10~約80度、約11~約79度、約12~約78度、約13~約77度、約14~約76度、約15~約75度、約16~約74度、約17~約73度、約18~約72度、約19~約71度、約20~約70度、約21~約69度、約22~約68度、約23~約67度、約24~約66度、約25~約65度、約26~約64度、約27~約63度、約28~約62度、約29~約61度、約30~約30度、約31~約59度、約32~約58度、約33~約57度、約34~約56度、約35~約55度、約36~約54度、約37~約53度、約38~約52度、約39~約51度、約40~約50度、約41~約49度、約42~約48度、約43~約37度、約44~約46度、または場合により約45度であってよいことを理解すべきである。また、角度θ2は、0~90度、約7~約80度、約11~約71度、約17~約62度、約22~約59度、約29~約51度、または場合により約33~約44度であってよい。
【0167】
示すように、第1の壁5301は、その長手方向に沿って角度θ1も画成できる。角度θ1は、角度θ2と等しくても(例えば、合同でも)よいが、これは必須ではない。一例として、角度θ1は、約0.1~約10度だけ角度θ2と異なってもよいが、これは限定的でも必須でもない。
【0168】
シールされた断熱空間5303は、種々の態様でシールできる。非限定的な実施形態の1つにおいて、前記第1および第2の壁間の距離は、前記断熱空間の減圧中に当該断熱空間内の気体分子が前記通気口へ方向付けられるよう、前記断熱空間の前記通気口に隣接した部分において可変である。前記通気口へ向かう前記気体分子の方向により、当該断熱空間に対して前記気体分子が出射する確率は、入射する確率よりも高まる。空間5303ではゲッターを使用できるが、これは必須ではなく、空間5303は、その内部にゲッター材料がなくてもシールできる。一例として、非限定的な
図53Aにおいて、第1の壁5301は、第2の壁5309に向けてテーパーがかかった部分5305と、第2の壁5309にシールされる(例えば、ろう付けで)ランド部5307とを含む。
【0169】
図54に示すように、空間5303はキャップ(例えば、キャップ5401)を使ってもシールできるが、本明細書の他の部分で説明する他の種々のシーリング技術のうち1若しくはそれ以上を使っても、例えば本明細書に示す
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、および52に示した技術のうち1若しくはそれ以上を使ってもシールできる。
【0170】
図53Aに示すように、ある断面寸法を有するスロート領域は、第2の壁5309が長軸5319に沿って延長するとともに、第2の壁5309により形成できる。(構成要素5700を図示した)非限定的な
図57に示すように、前記スロート領域は、内腔5317内へと巻き込む外壁5301によっても形成(すなわち画成)が可能である。示すように、第2の壁5309は実質的に「折り返」してよい。
図57において、シールされた断熱空間5303は、キャップ5401でシールされたものとして示されているが、これは単に例示的なものであり、空間5303は、本明細書の他の部分で説明する他の種々のシーリング技術のうち1若しくはそれ以上を使って、例えば本明細書に示す
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、および52に示した技術のうち1若しくはそれ以上を使ってシールできることを理解すべきである。
【0171】
図示されていないが、内腔5317には、前記スロート領域を通じて構成要素(例えば、ワイヤー、ケーブル、リード、プローブなど)を挿入することができる。前記挿入された構成要素およびスロート領域は、例えばろう付け、ガラス、ハーメチックシールなどによりシールできる。
【0172】
図53Aが示すように、構成要素は、ジャケット5327を含むことができる。ジャケット5327は、その構成要素を機械的に保護でき、例えば、へこみ、突起、およびこすれが生じないよう保護できる。ジャケット5327は、付加的な断熱も提供できる。ジャケット5327と第1の壁5301間の空間(符号なし)は、断熱材として、例えば空隙断熱体として作用できる。前記ジャケット5327と第1の壁5301の空間は、少なくとも部分的に断熱材、例えば繊維性または多孔性の材料で充填できる。前記ジャケット5327と第1の壁5301の空間はシールでき、減圧もできる。
【0173】
ジャケット5327は、種々の方法で前記構成要素に固定できる。例えば、連結部5329は、ジャケット5327を第1の壁5301固定するうえで使用できるこの連結部は、例えばジャケット5327のねじ切り部と、第1の壁5301との間のねじ式連結部、スナップフィット連結部、溶接連結部、接着性(例えば、接着剤)連結部などであってよい。ジャケット5327は、当該構成要素の前記スロート領域に固定することもできる。一例として、ジャケット5327は、当該構成要素の前記スロート領域のねじ切り部5329と嵌合するねじ切り部5331を含むことができる。ジャケット5327スナップフィット連結部、溶接連結部、ろう付け連結部、接着性連結部などで第1の壁5301に連結することもできる。
【0174】
図53Aに示したように、内腔5317にはペイロード5321aがあってよい。例示的なペイロードとしては、例えば、電子部品、センサー、メーターなどがある。ペイロード5321aは、第2の壁5309に直接固定でき、場合により第2の壁5309に接触してもよい。ペイロード5321bは、支持部5323により第2の壁5309に固定できる。支持部5323は、剛性または柔軟性のあるものでよく、内腔5317内でペイロード5321bを定位置に維持するよう作用できる。支持部5323は、第2の壁5309上の1点から延長できるが、第2の壁5309に沿った1点から、例えば弧または分弧(セクター)の形態で延長してもよい。ペイロード(例えば、5321c)は、複数の支持部により、例えば第1の支持部5325および第2の支持部5325aにより懸架できる。
【0175】
図53Bは、例示的な構成要素のスロート領域の拡大図を示したものである。示すように、ペイロード5321aは、この構成要素の前記スロート領域内にある。ペイロード5321aは、第2の壁5309に直接固定でき、場合により第2の壁5309に接触してもよい。ペイロード5321bは、支持部5323により第2の壁5309に固定できる。支持部5323は、剛性または柔軟性のあるものでよく、内腔5317内でペイロード5321bを定位置に維持するよう作用できる。支持部5323は、第2の壁5309上の1点から延長できるが、第2の壁5309に沿った1点から、例えば弧または分弧(セクター)の形態で延長してもよい。ペイロード(例えば、5321c)は、複数の支持部により、例えば第1の支持部5325および第2の支持部5325aにより懸架できる。
【0176】
本明細書に開示する技術の別の実施形態を、(構成要素5600を図示した)
図56に示す。
図56に示すように、第1のシールされた断熱領域5603は、第1の壁5601と第2の壁5605間に画成される。第2のシールされた断熱領域5611は、第3の壁5609と第4の壁5613間に画成される。本明細書の他の部分で説明するように、シールされた断熱空間は減圧でき(例えば、準大気圧)、例えば760 Torr未満の圧力であってよい。本明細書では、そのような適切な圧力について説明しており、それは例えば約0.0001~約700 Torr、例えば約0.001~約70 Torr、約0.01~約7 Torr、または場合により約1 Torrであってよい。約1×10
-1 Torr~約1×10
-9 Torr、または約1×10
-2 Torr~約1×10
-7 Torr、または1×10
-3 Torr~約1×10
-6 Torr、または約1×10
-4 Torr~約1×10
-5 Torrの圧力は、すべて適切と見なされ、約1×10
-1 Torr、約1×10
-2 Torr、約1×10
-3 Torr、約1×10
-4 Torr、約1×10
-5 Torr、約1×10
-6 Torr、約1×10
-7 Torr、約1×10
-8 Torr、および/または約1×10
-9 Torrの圧力も同様である。
【0177】
シールされた断熱空間は本明細書で説明する他の種々の技術のうち1若しくはそれ以上に基づいて、例えば本明細書に示す
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、および52に示した技術のうち1若しくはそれ以上を使ってもシールできる。前記第1、第2、第3、および第4の壁のうち1若しくはそれ以上は、円筒形の構成であってよいが、これは必須ではない。
【0178】
介在空間5607は、第2の壁5605と第3の壁5609間に画成できる。介在空間5607には、大気圧の流体(例えば、空気)を充填できる。ただし、これは必須ではなく、介在空間5607は、本明細書の他の部分で説明するように、減圧した準大気圧でもよい。
【0179】
また、介在空間5607は、断熱材で少なくとも部分的に充填でき(そのような材料は耐熱性であってよい)、前記断熱材は、例えば多孔性断熱材、繊維性断熱材、またはこれらの何らかの組み合わせであってよい。アルミナフェルトは、そのような例示的な材料の1つである。他のセラミック多孔性および/または繊維性材料も使用できる。
【0180】
介在空間5607は、断面寸法(例えば、幅)を画成でき、それは、第1のシールされた断熱領域5603の対応する断面寸法の0.01~100倍、例えば第1のシールされた断熱領域5603の対応する断面寸法の0.01~100倍、0.1~10倍、または場合により1~5倍である。
【0181】
介在空間5607は、断面寸法(例えば、幅)を画成でき、それは、第2のシールされた断熱領域5611の対応する断面寸法の0.01~100倍、例えば第1のシールされた断熱領域5611の対応する断面寸法の0.01~100倍、0.1~10倍、または場合により1~5倍である。
【0182】
図56に示すように、第4の壁5613は、その内部に内腔5615を画成できる。内腔5615は、流体、例えば排気、冷却液などを搬送および/または収容するうえで使用できる。内腔5615内に配置された流体は、このように、2つのシールされた断熱空間(すなわち、第1の断熱領域および第2の断熱領域)のほか、介在空間5607、ならびに介在空間5607内、第1の断熱領域内、および/または第2の断熱領域内に配置された任意の断熱材により、第1の壁5601外の環境から断熱される。
【0183】
図58Aは、本明細書に開示する技術のさらに別の実施形態を示したものである。示すように、構成要素5800aは、第1の容器5801を含むことができ、この容器は、2つの壁と、それらの間に画成されたシールされた断熱空間と、容積(例えば、内腔)を内部に画成する最内壁とを有することができる。(このようなシールされた空間を形成する適切な技術については、本明細書の他の部分で説明している。)前記第1の容器は、
図58Aに示すように、長軸5801aを画成できる。構成要素は、フィードスルー部5803を含むこともできる。このフィードスルー部5803は内部に内腔を画成でき、この内腔は、前記第1の容器5801の容積と流体連通している。
図58Aに示すように、フィードスルーは、第1の容器5801の頂部(または底部)で第1の容器5801と連結できる。また、前記フィードスルーは、前記第1の容器の任意の位置、例えば当該第1の容器の側壁でも、当該第1の容器と連結できる。前記第1の容器は、
図58Aで円筒形として示されているが、任意の形状、例えば球形、卵形、立方体、箱形などであってよい。
【0184】
前記第1の容器は、缶または容器であってよいが、導管、例えばフィードスルー部5803の内径より大きな内径を有する管であってもよいことを理解すべきである。フィードスルー5803は、シールされた断熱空間を間に画成する2つの壁を含むことができる。このようなシールされた空間を形成する適切な技術については、本明細書の他の部分で説明している。
【0185】
示すように、フィードスルー部5803は長軸5803aを画成できる。前記フィードスルー部5803のこの長軸5803aは、前記第1の容器の前記長軸5801に平行であってよいが、これは必須ではない。一部の実施形態において、前記第1の容器および前記フィードスルーは互いに同軸だが、これは必須ではない。
【0186】
何ら特定の実施形態に制限されないが、前記フィードスルー部5803は、種々の態様で使用できる。一例として、前記フィードスルー部を使うと、前記第1の容器5801の容積内に導入または挿通されるワイヤー、ケーブル、ファイバーまたは他の送信媒体を保護できる。一例として、電気ケーブルをフィードスルー5803に挿通し、前記ケーブルを前記第1の容器5801の容積内または容積外に位置する要素(例えば、センサー)に接続可能にできる。
【0187】
図58Aの下図は、第1の容器5801とフィードスルー部5803の相対サイズを示している。示すように、第1の容器5801は長さ5801Dを画成でき、フィードスルー部5803は長さ5803Dを画成できる。5801Dと5803Dの比は、または1:0.5~1:1000、または1:1~1:500、または1:2~1:250、または1:3~1:300、または1:5~1:200、または1:7~1:150、または1:8~1:100、または1:10~1:50、およびそのすべての中間値であってよい。このように、フィードスルー部5803の長さ5803Dは、第1の容器5801の長さ5801Dより大きくてよい。前記フィードスルー部は剛性であってよいが、柔軟であってもよく、これは例えばWO2019/040885に開示されており、この参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0188】
図58Bは、本開示に係る構成要素(5800a)の代替実施形態を図示したものである。示すように、フィードスルー5803の前記長軸5803aは、第1の容器5801の長軸5801aから角度θ1だけ、これらの軸が交差する位置でオフセットできる。ただし、前記フィードスルー部および前記第1の容器の前記長軸は、これらの軸が交差しなくとも互いにオフセットし若しくは角度を付けることができるため、これらの長軸が交差することは必須ではないことを理解すべきである。また、角度θ1は、0~180度、例えば約1~約180度、約5~約170度、約10~約160度、約20~約140度、約40~約120度、約45~約110度、または場合により約60~約80度であってよい。フィードスルー5803は、第1の容器5801の頂部において当該第1の容器5801に連結された状態で示されているが、フィードスルー5803は、第1の容器5801の任意の位置で当該第1の容器5801に連結できることを理解すべきである。
【0189】
図58Cは、本開示に係る構成要素(5800c)の代替図を示したものである。示すように、フィードスルー部5803は第1の容器5801の側壁に連結する。前記第1の容器の前記長軸5801aは、前記フィードスルー部の前記長軸5803aと交差し、これらの軸は角度θ1だけオフセットされ、この角度は、0~180度、例えば約1~約180度、約5~約170度、約10~約160度、約20~約140度、約40~約120度、約45~約110度、または場合により約60~約80度であってよい。ただし、前記第1の容器および前記フィードスルーの前記長軸は、いかなる位置でも交差する必要はないことを理解すべきである。
【0190】
図58Dは、
図58Cの構成要素5800cのさらに別の図を示したものである。
図58Dに示すように、前記第1の容器5801は、第2の壁5801bおよび第1の壁5801aを有することができ、これらの壁は、双方の間にシールされた断熱空間を画成できる。第2の壁5801bは、容積5801cを画定できる。
【0191】
前記フィードスルー部5803は、第1のフィードスルー壁5803aおよび第2のフィードスルー壁5803bを有することができ、前記第2のフィードスルー壁5803bは、その内部に内腔5803cを画成する。内腔5803cは、容積5801cと流体連通していてよい。
【0192】
図59は、本開示に係る部品の破断図を示したものである。示すように、第1の壁5901および第2の壁5909は、それらの間にシールされた断熱空間5903を画成する。第2の壁5909は、その内部に内腔5915を画成できる。
【0193】
図59に示すように、第1の壁5901と第2の壁5909間に画成された空間5903は、エンドキャップ5911によりシールできる。エンドキャップ5911は、
図59に示すように、断面がM字状のプロファイルを有することができる。示すように、エンドキャップ5911は、空間5903に入る部分を有することができる。エンドキャップ5911は、第1の壁5901と重なり合う部分も有することができ、その部分は第1の壁5901の一部に沿って延長できる。同様に、エンドキャップ5911は、第2の壁5909と重なり合う部分も有することができ、その部分は第1の壁5909の一部に沿って延長できる。
【0194】
図60Aは、
図59の部品の拡大図を示したものである。示すように、エンドキャップ5911はM字状の断面を有することができる。エンドキャップ5911の一部分(5913)は、第1の壁5901の長手方向に沿って延長できる。この部分5913の長さは(
図60Aに示すX方向で測定した場合)、例えば約0.01mm~約10mm、または約0.1mm~約8mm、または約0.3mm~約5mm、または場合により約0.5mm~約2.5mmであってよい。エンドキャップ5911は、金属または合金を含有することができる。エンドキャップ5911は、セラミック材料を有してもよい。(本明細書の他の部分で説明するように、第1の壁5901および第2の壁5909の一方または双方は、金属または合金を有することができる。第1の壁5901および第2の壁5909の一方または双方は、セラミック材料を有することができる)。
【0195】
図60Aに示すように、エンドキャップ5911は幅Dを画成でき、この幅Dは、
図60Aに示すように両端部間の距離である。前記部分5913の長さと幅Dの比は、例えば1:50~1:2、または1:10~1:1.7、または1:5~1:1.2、およびそのすべての中間値であってよい。
【0196】
また、
図60Aに示すように、エンドキャップ5911は、凹部(例えば、空間5903に延入したエンドキャップ5911の部分)のほか、前記凹部に対して凸状の部分を有することができる。エンドキャップ5911は、波状であると特徴付けることができる。一例として、エンドキャップ5911は、
図60Aに示す湾曲したM字状の断面プロファイルを有することができる。エンドキャップ5911は、例えば0.1~約10mm、または約0.3~約7mm、または約0.5~約5mm、または場合により約1~約2.5mmだけ、空間5903に延入してよい。
【0197】
図60Aに示すように、エンドキャップ5911は深さ5915を画成でき、この深さ5915は、
図60Aに示すように、当該エンドキャップの最低点から最高点までの距離をX方向で測定したものである。前記深さ5915の長さと幅Dの比は、例えば1:50~1:2、または1:10~1:1.7、または1:5~1:1.2、およびそのすべての中間値であってよい。
【0198】
図60Bは、
図60Aに係る構成要素の代替図を示したものである。示すように、エンドキャップ5911は、M字状の断面プロファイルを画成でき、そのM字状のプロファイルは、角度θを有するV字状の部分を画成し、その角度は、例えば約179~約1度、または約170~約5度、または約165~約10度、または約160~約15度、または約155~約20度、または約150~約25度、または約145~約30度、または約140~約35度、または約135~約40度、または約130~約45度、または約125~約50度、または約120~約55度、または約125~約60度、または約130~約65度、または約125~約70度、または約120~約75度、または約120~約80度、または約115~約85度、または約110~約90度、または場合により約105~約95度、およびそのすべての中間値であってよい。
【0199】
図61は、
図60Aに係る構成要素の代替図を示したものである。示すように、エンドキャップ5911はM字状の断面プロファイルを画成でき、そのM字状のプロファイルは、曲線ではなく角を1若しくはそれ以上画成する。エンドキャップは、角および曲線の双方を含むことができる。一例として、エンドキャップは、第1の壁5901の縁部の上からフック状にかかる湾曲部と、空間5903に延入する角を付けた部分とを含むことができる。同様に、エンドキャップは、第1の壁5901の縁部の上からフック状にかかる角を付けた部分と、空間5903に延入する湾曲部とを含むことができる。V字状の部分は、角を付けた部分と見なせることを理解すべきである。
【0200】
エンドキャップは、第1の壁5901の端部の上から、および/または第2の壁5909の上からフック状にかかるV字状の部分を含むことができる。エンドキャップは、空間5903に延入するV字状の部分を含むことができる。エンドキャップは、第1の壁5901の端部の上から、および/または第2の壁5909の上からフック状にかかる湾曲部を含むことができる。エンドキャップは、空間5903に延入する湾曲部を含むことができる。エンドキャップは、第1の壁5901の端部の上から、および/または第2の壁5909の上からフック状にかかる角を付けた部分を含むことができる。エンドキャップは、空間5903に延入する角を付けた部分を含むことができる。また、エンドキャップは、湾曲部、V字状の部分、および角を付けた部分の任意の組み合わせを含むことができる。
【0201】
図72は、
図61に示した前記部品のさらに別の変形形態を示したものである。示すように、エンドキャップ5911は、第1の部分5917を含むことができ、この第1の部分は第1の壁5901に沿って延長する。エンドキャップ5911は、第2の部分5915も含むことができ、この第2の部分は、第2の壁5909に沿って延長する。第1の部分5917および第2の部分5915は同じ長さであってよいが、異なる長さであってもよい。例えば、第1の部分5917は、例えば、第2の部分5915の長さよりも約1~約100%長くてよい。あるいは、第2の部分5915は、第1の部分5917の長さよりも約1~約100%長くてよい。
【0202】
本明細書の他の部分で説明するように、構成要素は、当該構成要素の壁に固定されたジャケットを含むことができる。適切なジャケットおよび当該ジャケットの付属品については、本明細書の他の部分でも説明している。
【0203】
例示的な断熱部品
同様の符号が同様の要素を特定する図面を参照すると、気体分子を誘導する幾何学形状を有する本発明による構造体210の端部部分が非限定的な
図62に示されている。構造体210は、本発明の気体分子を誘導する幾何学形状をはっきりと示すために選択された特定の縮尺で
図62に見られる。しかしながら本発明は、示される縮尺に限定されるものではなく、小型化された装置から、極めて大きな寸法の断熱空間を有する装置まで任意の縮尺の装置に対して適用する。構造体210は、環状空間6216を間に画定するようにサイズが決められ配置された内側管6212と、外側管6214とをそれぞれ含む。管6212、6214は、一端において互いに係合することで真空空間6216および外部と連通する通気口218を形成する。通気口218は、例えば構造体210が真空チャンバ内に置かれたときなど、外側に真空が加えられる際、空間6216から気体分子が流出するための排気路を提供する。
PTC材料(図示せず)は、内管6212の内面に沿って配置することができる。本明細書の他の場所で説明するように、PTC材料は、1つまたは複数のセパレータ材料によって、内管6212の表面から分離することができる。PTC材料は、内壁6212に直接接触しない。いくつかの実施形態では、内壁6212自体が、ある量のPTC材料を含む。
他の実施形態では、外管6214は、PTC材料を含むことができる。PTC材料(図示せず)は、外管6214の外面に沿って配置することができる。PTC材料は、PTC材料が外管6214に直接接触しないように、1つまたは複数のセパレータ材料によって外管6214の表面から分離することができる。特定の理論に拘束されることなく、外管6214の外面にPTC材料を有することにより、部品の内部管腔(内壁6212によって囲まれる)がそのような加熱から断熱されている間、部品の外部の加熱が可能になる。
【0204】
通気口218は、真空密閉プロセスにおける気体分子の除去の後に断熱空間内で真空を維持するために密閉可能である。その現在好ましい形態において、構造体210の空間6216は、管6212、6214を合わせてろう付けすることによって密閉される。真空密閉構造体の排気用の通気口を密閉するのにろう付けを使用することは当分野では一般的に知られている。通気口218を密閉するために、ろう付けプロセスの前に、通気口218によって画定された排気路がこの材料によって塞がれない態様で、管6212と、管6214との間にそれぞれの端部に隣接するようにろう付け材(図示せず)が位置決めされる。しかしながら排気プロセス中、ろう付け材を溶かすのに十分な熱が構造体10に加えられることで、ろう付け材は毛管作用によって、通気口6218によって画定された排気路へと流れ込む。流動するろう付け材が通気口6218を密閉し、排気路を閉鎖する。しかしながら、通気口6218を密閉するためのろう付けプロセスは本発明の必要条件ではない。冶金術プロセスまたは化学プロセスなど、通気口6218を密閉する代替の方法が使用される場合もある。
【0205】
構造体6210の幾何学形状は、以下の態様で断熱空間6216内の気体分子の運動をもたらす。分子の運動学的な挙動に関するマクスウェルの気体法則の有力な仮定は、気体分子の濃度が高いほど、気体分子と気体分子のための容器との相互作用の数と比べて、気体分子間で生じる相互作用の数が大きくなることである。このような条件下では気体分子の運動は不規則であり、故に容器の特定の形状によって影響を受けない。しかしながら例えば断熱空間の排気中に起こるように気体分子の濃度が低くなった場合、分子と分子の相互作用はもはや優勢ではなく、不規則な分子運動の上記の仮定はもはや有効ではない。本発明に対する関連として、真空空間の幾何学形状は、排気中に気体分子の濃度が低下する際、気体分子と容器との相互作用が相対的に増大することが理由で二次システム作用ではなく一次システム作用となる。
【0206】
断熱空間6216の幾何学形状は、空間6216内の気体分子を通気口18に向けて誘導する。
図62に示されるように、環状空間6216の幅は、構造体210の長さ全体にわたって均一ではない。代わりに、外側管6214は角度を成す部分6220を含んでおり、そのため外側管は、管の端部に隣接して内側の管6212に向かって収束する。結果として、管6212、6214を隔てている半径方向の距離が、通気口6218が空間6216と連通する場所に隣接して最小になるように、この距離は、通気口6218に隣接して変動する。より詳細に説明するように、低分子濃度の条件における、気体分子と、管6212、6214の可変距離部分との相互作用は気体分子を通気口6218に向けて導くような働きをする。
【0207】
空間の116の分子を誘導する幾何学形状は、空間を排気するために構造体6210の外部に課されるものより高真空度の真空が空間6216内に密閉されることを可能にする。本発明の幾何学形状は、気体分子が空間に進入するよりも空間から流出する確率を有意に高めるため、空間6216内のより高真空度の真空のこのような幾分反直観的な結果が達成される。実際、断熱空間6216の幾何学形状は、チェック弁のように機能して、気体分子の一方向(通気口6218によって画定される出口経路を介する)の自由な通行を促進する一方で、反対方向での通行は阻止する。
【0208】
図62に示されるように、構造体6210の管6214の角度を成す部分6220は、管6214が管6212の方向に収束するのに合わせて管6214の末端部にまで延長している。しかし、管には角度を成す部分が管の末端部まで一度に延長しないものも含まれるのであるから、これは必須条件ではない。例えば、管は第1の内部直径を有する第1の部分を有しており、第1の部分の角度を成す部分が第2の内部直径部分を有する第2の部分へ移行してもよいし、第1のおよび第2の部分が互いに平行であってもよい。(第2の内部直径は第1の内部直径より小さくてもよい)。
【0209】
断熱空間6216の幾何学形状によって提供されるより高真空度の真空に関連付けられた重要な利点は、それが排気された空間6216内でゲッタ材を必要とせずに達成可能である点である。ゲッタ材なしでそのような高真空度の真空を創り出す能力は、空間の制約がゲッタ材の使用を制限する小規模の装置または狭い幅の断熱空間を有する装置内でより高真空度の真空を実現する。
【0210】
必須ではないが、本発明による気体分子を誘導する構造を有する排気された空間内でゲッタ材が使用される場合がある。例えば真空空間を画定する表面上の低放射率コーティングなど、他の真空強化機構が含まれる場合もある。そのようなコーティングの反射面は当分野で一般的に知られており、放射エネルギーの伝熱光線を反射する傾向にある。コーティングされた表面を通り抜ける放射エネルギーの通過を制限することは、真空空間の断熱作用を高める。本発明による気体分子を誘導する幾何学形状を有する構造体の構築は、任意特定のカテゴリの材料に限定されるものではない。金属及びセラミックが適切な材料である。適切なセラミック材には、例えば、アルミナ(Al2O3)、ムライト、ジルコニア(ZrO2)(イットリア安定化ジルコニア、イットリア部分安定化ジルコニア、マグネシア部分安定化ジルコニアを含む)、シリコンカーバイド、シリコンナイトライド、および他のガラス/セラミックの組み合わせが含まれる。
【0211】
図62に示される構造体210を再度参照すると、空間6216の可変距離部分における内側管6212に向かう外側管6214の収束は、以下の態様で分子の誘導を実現する。空間6216の排気中に気体分子の濃度が十分低くなり、構造体の幾何学形状が一次作用になったとき、空間6216の可変距離部分の収束する壁が空間6216内の気体分子を通気口6218に向けて運ぶ。真空空間6216の収束する壁の一部の幾何学形状はチェック弁またはダイオードのような働きをするが、これは気体分子が空間6216に進入するのではなく、空間から流出する確率を有意に高めるためである。
【0212】
構造体6210の分子を誘導する幾何学形状が、分子の流出と進入の相対的な確率に対して有する作用は、真空空間6216の収束する壁の一部を粒子の流れに対抗する漏斗に類比するよって理解することができる。粒子の流れに対する漏斗の配向に応じて、漏斗を通過する粒子の数は大きく変動することになる。粒子の流れが、漏斗の出口ではなく、漏斗の入口の収束する面に最初に接触するように漏斗が配向された場合、より多くの数の粒子が漏斗を通過することは明白である。
【0213】
図71は代替実施形態の図を提供する。この図に示されるように、断熱物品は内側管711002および外側管711004を含んでおり、それら管がその間に断熱空間711008を画定している。内側管711002は内側に管腔を画定し、当該管腔が断面(例えば、直径)71006を有していてもよい。断熱空間711008は密閉可能な通気口711018によって密閉可能である。
図71に示されるように、内側管711002は、外側管711004の方向に外側に広がり、外側管711004の方向に収束する部分711020を有していてもよい。
【0214】
空間711008の可変距離部分において外側管711004が内側管711002の方向へ収束すると、以下の方法で分子の誘導が行われる。気体分子濃度が空間711008の排気中に十分小さくなり、構造体の幾何学形状が一次システム効果を及ぼすようになると、空間711008の可変距離部分の収束壁が空間711008内の気体分子を通気口711018の方向へ運ぶ。気体分子が空間711008に進入するよりも空間711008から流出する確率を有意に高めるため、真空空間711008の収束壁部分の幾何学形状がチェック弁またはダイオードとして機能するようになる。
【0215】
漏斗のように空間から気体粒子を誘導するために断熱空間のために収束する壁の出口の幾何学形状を取り入れる装置の様々な例が
図63~
図68に示される。しかしながら本発明による気体を誘導する幾何学形状は、収束する壁の漏斗状になる構造に限定されるものではなく、代わりに他の形態の気体分子を誘導する幾何学形状を利用する場合もある。例えば、
図69に示され、以下でより詳細に説明されるデュワー瓶は、本発明による代替の形態の可変距離の空間幾何学形状を取り入れている。
【0216】
いくつかの例示的な真空断熱構造(およびそのような構造を形成および使用するための関連技術)は、米国で公開された特許出願公開第2017/0253416、2017/0225276、2017/0120362、2017/0062774、2017/0043938、 2016/0084425、2015/0260332、2015/0110548、2014/0090737、2012/0090817、2011/0264084、2008/0121642、および2005/0211711、および国際出願PCT/US2019/027682に記載されている。前述のすべての文献(およびそこに引用されている優先出願)は、あらゆる目的のために、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0217】
断熱プローブ
図63を参照すると、本発明による気体分子を誘導する幾何学形状を取り入れる構造体22が示されている。構造体6210と同様に、構造体6322は、環状の真空空間6328を間に画定する内側管6324および外側管6326を含む。構造体6322は、
図62の構造体210の通気口6218と、角度を成す部分6220の構造と同様の、対向する端部における通気口6330,6332と、外側管6326の角度を成す部分6334,6336とを含む。
【0218】
構造体6322は、例えば断熱外科用プローブにおいて有用である。そのような用途では、構造体6322は、特定の標的箇所へのプローブの端部の侵入を容易にするために、図示されるように曲げられることが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、構造体6322の同軸に配置された管6324、6326は曲げられることで、構造体の対抗する端部の中心軸の間に結果として生じる角度は、おおよそ45度である。
【0219】
密閉された真空の層の断熱特性を高めるために、低放射率特性を有する光学コーティング6328を内側管6324の外側面に塗布することができる。光学コーティングの反射面は、コーティングされた面を通る伝熱放射の通過を制限する。光学コーティングは、銅、すなわち研磨されたとき望ましい低放射率を有する材料を含んでよい。しかしながら銅は急速な酸化を受けやすく、このことは、その放射率を増大させるために不利益となる。例えば高度に研磨された銅は、おおよそ0.02ほどの低さの放射率を有することができるのに対して、激しく酸化した銅は、おおよそ0.78ほどの高さの放射率を有する場合がある。
【0220】
酸化しやすいコーティングの塗布、清浄および保護を促進するために、光学コーティングは、排気および密閉プロセスの前に放射結合真空炉を利用して内側管6324に塗布されるのが好ましい。そのような炉の上昇した温度、低圧環境において塗布された場合、存在するいかなる酸化層も消失し、高度に清浄された低放射率の面が残され、この面は、排気路が密閉される際、真空空間6328内のその後の酸化に対して保護されることになる。
【0221】
図64を参照すると、本発明による気体分子を誘導する幾何学形状を取り入れる別の構造体6440が示されている。
図62の構造体6210と同様に、構造体6440も環状の真空空間6446を間に画定する内側管6442および外側管6444を含む。構造体6440は、
図62の構造体6210の通気口6418と、角度を成す部分6220に対して同様の構造で、対向する端部に通気口6448、6450と、外側管6444の角度を成す部分6452、6454とを含む。好ましくは、構造体6440の同軸に配置された管6442、6444は曲げられることで、構造体の対向する端部の中心軸の間に結果として生じる角度は、おおよそ45度である。構造体6440は、
図63の構造体6322と同様に、内側管6442の外面に塗布された光学コーティング6456を含む。
【0222】
同軸に配置された管(例えば
図63および
図64のプローブ構造体6322および6440のように真空空間を形成する管)が曲げ荷重を受けると、加重されている間に内側管と外側管との間に接触が生じる可能性がある。曲げ荷重が取り除かれた後、互いから離れる、または「スプリングバック」するために同軸の管がこのような態様で屈曲する傾向は、管が互いから離れることを保証するのに十分であり得る。しかしながら、接触が少しでも存続している場合は、内側管と外側管との間に有害な「熱短絡(thermal shorting)」が起り、真空空間が意図する断熱機能が損なわれる可能性がある。そのような熱短絡に対する保護を提供するために、
図64の構造体6440は、スペーサ材の層6458を含んでおり、これは好ましくは、セラミックまたは他の低伝導率の材料のマイクロファイバを有する糸または紐を巻き付けることによって形成される。スペーサ層6458は、管同士の直接の接触を制限する保護バリアを提供する。
【0223】
図62から
図64の構造体の各々は、スタンドアローン構造として構築することができる。あるいは、
図62から
図64の断熱構造体は、別の装置または別のシステムの一体式の部品を形成する場合もある。また、
図62から
図64に示される断熱構造体は、やや小規模の寸法から極めて長い直径まで変動する直径を有し、また変動する長さを有する断熱配管を実現するようにサイズが決められ、そのように配置することができる。加えて、先に説明したように、本発明の気体分子を誘導する幾何学形状は、ゲッタ材を必要とせずに高真空度の真空の形成を可能にする。空間内にゲッタ材をなくすことは、ひときわ小さい幅を有する真空断熱空間を可能にする。
【0224】
ジュール=トムソン装置
図65を参照すると、装置6560の外側の領域を断熱するために、本発明による気体分子を誘導する幾何学形状を取り入れる冷却装置6560が示されている。冷却装置6560は、気体が膨張する際に温度が下がるジュール=トムソン効果を利用して冷却される。第1および第2の同軸に配置された管6564および6566は、それらの間に環状の気体入口6568を画定する。管6564は、管6566に向かって収束する角度を成す部分6570を含む。管6564、6566の収束する壁の一部は、管6564の端部に隣接して流れ制御リストリクタまたはディフューザ6572を形成する。
【0225】
冷却装置6560は、実質的に球形の部分6578によって端部で閉鎖された円筒形の部分6576を有する外側ジャケット6574を含む。外側ジャケット6574の円筒形の部分6576は、管6566と同軸に配置されてそれらの間に環状の断熱空間6582を画定する。管6566は、排気路6586に隣接して外側ジャケット6574に向かって収束する角度を成す部分6584を含む。断熱空間6582の可変距離は、
図62~
図64に示される構造体のものとは異なっているが、その理由は、外側の要素に向かって、すなわち円筒形の部分6576に向かって収束するのが内側要素、すなわち管6564であるためである。しかしながら、気体分子を誘導する断熱空間6582の可変距離部分の機能は、
図62~
図64の構造体の断熱空間に関して上記で説明したものと全く同じである。
【0226】
環状入口6568は、相対的に高い圧力と、低い速度を有する気体をディフューザ6572に導き、そこで気体は膨張チャンバ6580内で膨張され冷却される。結果として、冷却装置6560の端部は冷却される。膨張した低温/低圧は、内側管6564の内部を通って排気される。このような方法での内側管6564を経由する低温の気体の戻りは、気体入口6568の内部の入口の気体を急冷させる。しかしながら真空断熱空間6582は急冷された高圧側による熱の吸収を遅らせ、これにより全体のシステムの効率に貢献している。このような熱の吸収の緩和は、管6566の外面上に放射性の放射エネルギー遮蔽材のコーティングを塗布することによって高められてよい。本発明は、高圧/低速領域から低圧/低温領域への熱伝達を強化し、また高圧の気体の流れを効果的に冷却するのに必須である急冷領域の必要条件に起因してこれまでは不可能であったサイズの縮小も実現する。
【0227】
ディフューザ6572を形成する管6564の角度を成す部分6570は、入口の気体によって加えられる圧力に応答して曲がるように適合されてよい。この方法において、ディフューザ6572によって管6564と管6566との間に画定される開口のサイズは、入口6568の内部の気体の圧力の変動に応答して変化してよい。管6564の内面88は、膨張チャンバ6580から相対的に低圧の気体を除去するために排気ポート(図示せず)を提供する。
【0228】
図66および
図67を参照すると、ジュール=トムソン冷却装置6692を取り入れる極低温冷却器6690が示されている。極低温冷却器6690の冷却装置6692は、
図4の装置の同様であり、高圧の気体入口6698を間に画定する管6694および6696と、管6694の内部の低圧排気ポート66100とを含む。冷却装置6690のための気体の供給は、入口パイプ66102を介して冷却器6690に送達される。外側ジャケット66104は、冷却装置の外側部分を断熱するために管66196と共に断熱空間66106を形成する。外側ジャケット66104は、排気路66109に隣接して管66196に向かって収束する角度を成す部分66108を含む。排気路66109に隣接する収束する壁は、先に記載した方法で真空空間66106の排気および密閉を行う。
【0229】
図67を参照すると、極低温冷却器6790の冷却装置6792は、管6794と管6796との間に画定される流れ制御ディフューザ67112を含む。外側ジャケット67104の実質的に球形の端部部分67114は膨張チャンバ67116を形成し、その中で気体入口6798からの膨張する気体が装置6792の端部を冷却する。
【0230】
図68を参照すると、環状の気体入口6897を間に画定する同軸に配置された管6893、6895を含む冷却装置6891が示されている。外側ジャケット6899は、管6893、6895を取り囲む実質的に円筒形の部分68101と、管6893、6895の端部に隣接して膨張チャンバ68105を画定する実質的に半球の端部部分68103とを含む。示されるように、管6895は、気体入口68197と外側ジャケット6899との間に断熱空間68109を形成するために、外側ジャケット6899の内面に接続された角度を成す、または湾曲した端部部分68105、68107を含む。気体の供給源から入口空間6897に気体を取り入れるために、供給管68111が管6895の端部部分68107に隣接して外側ジャケットに接続される。
【0231】
膨張チャンバ68105に隣接する冷却装置6891の気体入口6897の構造は、膨張チャンバ内に気体を送達するために気体入口から環状の脱出路が設けられた
図65から
図67に示される冷却装置のものとは異なる。代わりに冷却装置6891の管6893は、管6893、6895の端部に隣接して管6895に固定されて気体入口の端部を閉鎖する。気体入口6897から膨張チャンバ68105内に気体を注入するために、通気口68113が膨張チャンバ68105に隣接して管6893の中に設けられる。好ましくは通気口68113は、管6893の円周の周りに均一に離間される。装置6891の構造は、製造を簡素化する一方で、気体入口6897から膨張チャンバ68105内への気体のより正確な流れを実現する。
【0232】
相対的に大きな熱伝導率を有する材料、好ましくは銅のコーティング68115が、管93の内面の少なくとも一部に形成されて管93への熱エネルギーの効率的な伝達を促進する。
【0233】
環状装置以外の装置
図62~
図68の断熱構造体の各々は環状の断熱真空空間を含む。しかしながら環状の真空空間は、本発明の必要条件ではなく、これは幅広い種類の構造上の構成における潜在的な利用を有する。
図69を参照すると、例えば実質的に矩形の内部貯蔵仕切り6922を有する真空断熱貯蔵容器69120が示されている。仕切り69122は、例えば断熱されるべき空間の境界を画定する壁69124など実質的に平面の壁を含む。断熱空間69128は、壁69124と、壁69124から接近して離間される第2の壁69126との間に画定される。接近して離間された壁(図示せず)は、仕切り69122を画定する残りの壁に隣接して含まれることで容器の壁に隣接して断熱空間を形成する。断熱空間は、別々に密閉することができる、あるいは互いに接続される場合もある。
図62~
図69の断熱構造体と同様の態様で、気体分子を出口通気口に向かって誘導するために、断熱空間69128の収束する壁の一部(連続する場合)、または複数の断熱空間の複数の収束する壁の一部(別々に密閉される場合)が設けられる。しかしながら断熱貯蔵容器69120において、断熱空間69128の収束する壁の一部は環状ではない。
【0234】
図69の真空断熱貯蔵容器69120は、入力エネルギーとして周辺エネルギーと対流しか利用しない、無期限で再生式の/自己持続式の冷却/加熱能力を達成することが可能な容器を提供する。よって可動部品は必要とされない。貯蔵容器69120は、先に記載した態様で真空構造体の断熱能力を高めるために真空の断熱覆いの中に放射性の放射エネルギー遮蔽材を含むことができる。
【0235】
貯蔵容器69120はまた、熱電気(TE)冷却器または加熱器組立体を駆動するための電位貯蔵システム(バッテリ/コンデンサ)および比例積分導関数(PID)温度制御システムを含むことができる。貯蔵容器のTE発電機部分は好ましくは、TEシステムに関して必要な温度勾配を維持するために、必要な対流ポートならびに熱/光収集コーティングおよび/または材料を収容する衝撃および衝突に対して抵抗力のある外側スリーブの中に備わっている。TE冷却器または加熱器、およびその制御パッケージは好ましくは、貯蔵容器69120のためのヒンジ式カバーの取り外し可能な区切られた部分に取り付けられる。吸熱性の化学反応装置(例えば「化学調理器具」)もまた、その反応速度が温度に関連することが理由で、高い度合いの成果を伴って使用することができ、その有効寿命は、断熱バリアを横切る熱流束が例外的に低いことが理由で引き延ばされる。
【0236】
商業的に利用可能なTE発電機装置は、20度Kの勾配の装置の場合おおよそ1mW/in2を生成することが可能であり、40度Kの勾配の装置の場合おおよそ6mW/in2を生成することが可能である。非線形の効率曲線がこのような装置の場合一般的である。これは、この主のシステムに関する高い周辺温度の冷却用途の場合、非常に望ましいが、低温の加熱用途の場合は問題を生じさせる場合がある。
【0237】
ハイエンドの冷却器は、おおよそ60%の変換効率を有する。例えば10インチの直径で10インチの高さ、314in2の表面積および20度Kの勾配の対流を有する容器は、おおよそ30mWの総放散能力を有することになる。40度Kの勾配の対流を有する同一の機械設計を有するシステムは、おおよそ150mWの放散能力を有することになる。
【0238】
上記に記載した断熱容器120に関する潜在的な使用の例には、生血清、ドナー器官の輸送、発熱製品の貯蔵および輸送、温度に影響を受けやすい電子機器の熱的な隔離が含まれる。
【0239】
代替分子誘導形状。
【0240】
本発明は、
図62~69に示す前記断熱構造に組み込まれた前記収束形状に限定されるものではない。
図70を参照すると、本発明によるガス分子誘導形状の代替形態に組み込んだデュワー70130が示されている。前記デュワー70130は、円筒形の首70134に接続された丸みを帯びたベース70132を含む。前記デュワー70130は、前記デュワーの内側70138を特徴付ける内壁70136を含む。外壁70140は、前記ベース70132と前記円筒形の首70134の周辺に広がるそれらの間の断熱空間70142を特徴付ける距離だけ前記内壁70136から離間されている。前記ベース70132の前記外壁70140に位置する通気口70144は、前記断熱空間70142連通して、前記空間70142の排気中にガス分子の出射経路を提供する。
【0241】
前記通気口70144の反対側の前記内壁70136の下部70146は、前記内側70138に向かって窪んでおり、通気口70144から離れている。前記窪み部分70146は、前記内壁70136と外壁70140との間の距離が可変である前記断熱空間70142の対応部分70148を形成する。内壁70136の前記窪み部分70146は、前記通気口70144の反対側の前記断熱空間70142に凹曲面70150を呈する。好ましくは、前記内壁70136の前記窪み部分70146は、窪み部分の任意の位置で、前記凹曲面70150への法線が実質的に前記通気口70144に向かうように湾曲している。このようにして、前記内壁70136の前記凹曲面70150は、前記通気口70144に集束する。前記集束面70150によって提供される前記通気口70144へのガス分子の誘導は、反射板に向けられた別個の光線から集束光ビームを戻す反射板に類似している。構造が一次システム効果となる低ガス分子濃度の条件では、前記集束面70150によって提供される誘導効果は、ガス分子を前記通気口70144に向けて標的を絞って導くように機能する。このように、前記内壁70136の前記集束面70150による前記通気口70144の標的設定は、ガス分子が侵入する代わりに前記断熱空間70142から出る確率を高め、それにより、前記デュワー70130の外部に適用される真空よりも前記断熱空間により深い真空を提供する。
【0242】
図73は、本開示に係る構成要素の破断図を示したものである。示すように、壁100および110は、それらの間に空間102aを画成する。第1のキャップ190は、ランド部190aおよび190bを含むことができる。ランド部190aおよび190bは、それぞれ壁100および壁110にシールできる。
図2に示すように、第1のキャップ190は、壁100および110間の距離より小さく若しくはそれにほぼ等しい高さを画成する。
【0243】
キャップ190は(図示するように)、ランド部190aと190bを連結する平坦部を含んでよいことを理解すべきである。ただし、ランド部190aを190bは湾曲部によっても連結でき、その湾曲部は、凹状、または場合により凸状でもよいことを理解すべきである。一部の実施形態において、キャップ190はU字状であってよい。示すように、キャップ190の形状は底部が平坦なU字状である。一例として、そのU字は2つの90度の角を有してよい。
【0244】
ただし、底部が平坦なU字形状は必須ではない。
図50に示すように、キャップ(190)はU字状であってよく、U字型は湾曲している。キャップは、必須ではないが、第1のランド部190aおよび第2のランド部19bを含むことができる。(
図50に示すように、キャップ192は曲線状でランド部がなくてもよい。)
図73に示すように、ランド部190aおよび190bは、互いに同じ若しくはほぼ同じ方向に延長できる。構成要素は、第2のキャップ192を含むことができ、この第2のキャップは、ランド部192aおよび192bを含むことができる。ランド部192aおよび192bは、それぞれ壁100および110にシールできる。
【0245】
図73に示すように、キャップ192は、壁100および110間の距離より小さく若しくはそれにほぼ等しい高さを画成できる。シーリングは当該技術分野で知られた種々の技術により実施でき、これには例えば、ろう付け、接着剤、溶接、超音波溶接などが含まれる。キャップ190は、ランド部190aおよび190bが壁100および110の外側から重なり合うよう構築できる。
【0246】
示すように、ランド部192aおよび192bは、互いに同じ若しくはほぼ同じ方向に延長できる。空間102aは、周囲圧力若しくはそれ以下であってよい。
図73に示すように、キャップ190および192の一方または双方は、空間102aに関して凸状であってよい。
【0247】
また、
図73に示すように、ランド部190a、190b、192a、192bの上から、壁100および110の一方または双方が重なり合ってもよい。
図73に示すように、ランド部190aは壁100とともに通気口を画成し、ランド部190bは壁110とともに通気口を画成し、ランド部192aは壁100とともに通気口を画成し、ランド部192bは壁110とともに通気口を画成する。前記通気口は同時にシールできるが、順次シールすることもできる。一例として、利用者は、まずランド部190aおよび壁100と、ランド部192bおよび壁110とにより画成される通気口をシールできる。これにより、ランド部190bおよび壁100と、ランド部192aおよび壁100とにより画成される通気口は開状態で保たれ、互いに(空間102a内で)対角線長上に位置付けられる。キャップ190および192の一方または双方は、壁100および110の一方または双方に抗して摩擦式に嵌合できることを理解すべきである。
図73に示すように、キャップの一部(例えば、ランド部)は、
図73のキャップ192で示すように、前記壁間の空間内に配置でき、また、キャップの一部(例えば、ランド部)は、
図73のキャップ190で示すように、前記壁間の空間外に配置できる。
【0248】
特定の理論に束縛されるものではないが、
図73の構成(および他の開示された実施形態において)は、壁(例えば、100および110)間の前記空間102aに存在する分子がその空間から移動できる複数の経路を可能にする。示されるように、通気口116aは、壁100およびキャップ190のランド190aで形成され、通気口116cは、壁110およびキャップ190のランド190bで形成され、ベント116bは、壁100およびキャップ192のランド192aで形成され、通気口116は、ランド192bおよび壁110によって形成される。このように、前記空間102aに存在する分子は、出口のための複数の経路を有する。
【0249】
その他の用途。
【0250】
本発明は、極低温で動作する装置から高温装置に至るまでの広範囲の熱装置に断熱層を提供するための用途を有する。用例の非限定的なリストには、熱交換器、流動または静的低温材料、流動または静的暖材料、温度維持材料、流動ガス、および温度制御プロセスの断熱材が含まれる。
【0251】
本発明は、回路上の特定のマイクロ回路部品の直接冷却を可能にする。医療分野では、本発明は極低温手術または温熱療法手術に使用され、健康な組織を極端な温度の影響から断熱する。コンテナ70120などの断熱コンテナは、温度が重要な治療や臓器の長距離および長時間にわたる安全な輸送を可能にする。
【0252】
実施形態1.分子励起チャンバーであって、この分子励起チャンバーは、
容積を画定する第1の壁であって、当該第1の壁は、長さと、長さを有した突出部とを有する主要部を有し、前記主要部は、任意選択で、前記突出部に垂直に延出する、第1の壁と、
前記容積を画定する第2の壁であって、当該第2の壁は、長さを有する主要部を有し、任意選択で、長さを有する突出部を有する、第2の壁と、を有し、
(a)前記第1の壁の前記突出部と、前記第2の壁とは、その間に第1の通気口を画成し、または
(b)前記第2の壁および前記第1の壁は、その間に第2の通気口を画成し、
または(c)(a)および(b)の双方であり、
前記第1の壁の前記主要部の長さと、前記第1の前記突出部との比は、約1000:1~約1:1であり、
分子励起チャンバーは、さらに任意選択で、分子の加熱をもたらすよう構成され前記分子励起チャンバーの前記容積内に設けられた熱源と、を有する、分子励起チャンバー。
【0253】
実施形態2.実施形態1記載の分子励起チャンバーにおいて、前記第2の壁は、前記第2の壁と衝突する分子を前記第1の通気口に向けて偏向させるように構成されるものである、分子励起チャンバー。このたわみは、例えば、壁が角度を付けられ、および/または湾曲されることによって達成することができる。前記第1の壁はまた、前記第1の壁と衝突する分子を前記第2の通気口に向けて偏向させるように構成することができる。
【0254】
実施形態3.実施形態1~2のいずれかに記載の分子励起チャンバーにおいて、前記分子励起チャンバーは、第2の通気口を有するものである、分子励起チャンバー。
【0255】
実施形態4.実施形態3記載の分子励起チャンバーにおいて、前記第2の通気口は、前記第1の壁、および前記第2の壁の突出部によって画成されるものである、分子励起チャンバー。
【0256】
実施形態5.実施形態3~4のいづれか1つに記載の分子励起チャンバーにおいて、前記第2の通気口は、前記第1の通気口の反対側に配置されるものである、分子励起チャンバー。
【0257】
実施形態6.実施形態5に記載の分子励起チャンバーにおいて、
前記空間は、主軸を画成し、前記主軸に平行に引かれた線は、前記第1の通気口と前記第2の通気口の両方と交差しないものである、分子励起チャンバー。
【0258】
実施形態7.実施形態1~6のいづれかに記載の分子励起チャンバーにおいて、前記空間はシールされ、さらに、前記空間は、約0.0001から約700トルの圧力まで排気される(例えば、約0.001から約70トル、約0.01から約7トル、または約1トルでさえある)ものである、分子励起チャンバー。
【0259】
実施形態8.実施形態7に記載の分子励起チャンバーにおいて、前記空間は、約0.005から約5トルの圧力まで排気されるものである、分子励起チャンバー。
【0260】
実施形態9.実施形態1~8のいずれかに記載の分子励起チャンバーの前記第1の通気口を開ける工程を有するものである方法。開口部は、例えば、壁または通気口を画成する他の構成要素の熱膨張をもたらすように加熱することによってもたらされ得る。
【0261】
実施形態10.方法であって、この方法は、(a)第1の壁であって、長さと、長さを有した突出部とを有する主要部を有し、前記主要部は、任意選択で、前記突出部に垂直に延出し、前記第1の壁の前記主要部の長さと、前記第1の前記突出部との比は、約1000:1~約1:1である、第1の壁と、(b)第2の壁であって、長さを有する主要部を有し、任意選択で、長さを有する突出部を有する、第2の壁とを組み立てる工程であって、当該組み立て工程は、前記第1の壁の前記突出部と前記第2の壁とにより画成される第1の通気口を画成するよう実施される、組み立て工程と、前記第1の壁と前記第2の壁間の空間をシールするよう、前記第1の通気口をシールする工程とを有する。
【0262】
実施形態11. シーリングがシーリング材料を用いて達成される、実施形態10の方法。 適切なシーリング材料には、例えば、ろう付け材料、溶接材料などが含まれる。 シーリングは加熱下で行うことができ、ろう付け材料が流入できる空間を開くために一方または両方の壁が熱膨張するように加熱を加えることができる。 壁、ろう付け材料、および加熱は、加熱下で壁の間に空間が形成され、次にろう付け材料が空間に流れ込んで空間を満たすように達成することができる。加熱は、壁の間の空間を閉じるように調整することも可能である。
【0263】
特定の理論に拘束されることなく、開示された構成要素を熱弁として加熱することが可能である。非限定的な例の1つとして、ユーザーは壁(壁とエンドキャップで密閉される断熱空間を画成する)とエンドキャップを加熱できる。エンドキャップの質量が比較的小さいため、シールを容易にするために、壁の一方または両方にフィットする(またはフィットする)ようにエンドキャップを拡張できる。この拡張を行うことにより、エンドキャップと壁の間に開口部(通気口と見なすことができる)を開くことができ、その開口部は壁の間に画成された空間の排気を容易にすることができる。このようにして、周囲温度では壁にフィットしない可能性のあるエンドキャップに適切な温度を適用することにより、エンドキャップを壁にフィットするように拡張することができる。
【0264】
前述の例は、非限定的な
図74によって示されている。図示されるように、キャップ190は、最初は壁100および壁110の周りに適合しない。熱の適用後、キャップ190は拡張し、キャップと壁との間に空間が生じ、その空間は減圧プロセスの間に空間102aから分子の通過を可能にする。キャップは、キャップが拡張した形で壁にシール可能である。熱が低下または除去された後、キャップは収縮する。あるいは、一方または両方の壁を加熱して、壁の膨張が壁(または複数の壁)とキャップとの間に空間を生じさせるように壁を拡張させてもよい。次に、この空間を、分子が排出される通気口または通路として利用できる。
【0265】
実施形態12.実施形態11記載の方法において、前記シーリング材は、シールする間に前記第1の通気口を少なくとも部分的に塞ぐように作用するものである、方法。
【0266】
実施形態13.実施形態12記載の方法において、前記シーリング材は、シールする間にメニスカスを形成するものである、方法。
【0267】
実施形態14.実施形態10記載の方法において、前記第1の壁および前記第2の壁は、それらの間に第2の通気口を画成するものである、方法。
【0268】
実施形態15.実施形態14記載の方法において、前記第2の通気口は、前記第1の壁、および前記第2の壁の突出部によって画成されるものである、方法。
実施形態16.実施形態14~15のいずれかに記載の方法において、前記空間は主軸を画成し、前記主軸に平行に引かれた線は、前記第1の通気口と前記第2の通気口の両方と交差しないものである、方法。この非限定的な例が
図1に提供されているが、
図1では、線150に平行な線は、通気口116と通気口118の両方と交差しない。
【0269】
実施形態17.実施形態10~16のいずれかに記載の方法において、前記空間で約0.0001~約50トルの圧力を生じさせるように加熱する工程をさらに有するものである、方法。
実施形態18.実施形態17記載の方法において、前記空間内で約0.005から約5トルの圧力を発生させるように熱が加えられるものである、方法。
【0270】
実施形態18.断熱構成要素であって、この断熱構成要素は、
容積を画定する第1の壁と、
第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁とを有し、
前記第2の壁の内面は、前記断熱空間に面し、前記第1の壁の外面は、前記断熱空間に面し、
(a)前記第1の壁は延長部を有し、この延長部は、(i)前記第2の壁の前記内面へ向かって前記第1の壁の第1の端部から延長し、任意選択で、前記第2の壁の前記内面に実質的に垂直であり、および/または(ii)前記第1の壁の第2の端部へ向かって延長し、前記第1の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第2の壁の前記内面に実質的に平行なランド部を有し、
(b)前記第2の壁は延長部を有し、この延長部は、(i)前記第1の壁の前記外面へ向かって前記第2の壁の第1の端部から延長し、任意選択で、前記第1の壁の前記外面に実質的に垂直であり、および/または(ii)前記第2の壁の第2の端部へ向かって延長し、前記第2の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第1の壁の前記外面に実質的に平行なランド部を有し、
または(a)および(b)の双方であり、
前記断熱構成要素はさらに、第1の通気口であって、この第1の通気口は、前記断熱空間と連通して、この断熱空間からの気体分子の出射経路を提供し、前記通気口は、この通気口を通じた気体分子の出射後に、前記断熱空間をシールするよう密閉可能である、第1の通気口と、
を有するものである断熱構成要素。
【0271】
実施形態20.実施形態19記載の断熱構成要素において、前記第1の壁および前記第2の壁は、それぞれ、第1の管および第2の管として特徴付けられるものである、断熱構成要素。本明細書の任意の実施形態において、一方または両方の壁は、管状構成であり得ることが理解されるべきである。
実施形態21.実施形態20記載の断熱構成要素において、前記第1および第2の管は、互いに同軸に配置されているものである、断熱構成要素。
実施形態22.実施形態19~21のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の壁の延長部は、前記第1の壁に垂直な線によって測定される、長さLE1を画成するものである、断熱構成要素。
【0272】
実施形態23.実施形態22記載の断熱構成要素において、前記第1の壁は長さWL1を画成し、LE1とWL1の比は約1:1000から約1:2であるものである、断熱構成要素。
【0273】
実施形態24.実施形態23記載の断熱構成要素において、LE1とWL1の比は約1:10から約1:5であるものである、断熱構成要素。
【0274】
実施形態25.実施形態19~24のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第2の壁の延長部は、前記第2の壁に垂直な線によって測定される、長さLE2を画成するものである、断熱構成要素。
【0275】
実施形態26.実施形態25記載の断熱構成要素において、前記第2の壁は、長さWL2を画成し、LE2とWL2の比は、約1:1000から約1:2であるものである、断熱構成要素。
【0276】
実施形態27.実施形態26記載の断熱構成要素において、LE2とWL2の比は約1:100から約1:5であるものである、断熱構成要素。
【0277】
実施形態28.実施形態19~27のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第2の壁は、前記第1の通気口が開くように有効条件が前記第1の壁に対する前記第2の壁の熱膨張に影響を及ぼすように構成されるものである、断熱構成要素。
【0278】
実施形態29.実施形態19~28のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の通気口は、前記第1の壁の前記ランド部によって少なくとも部分的に画成されるものである、断熱構成要素。
【0279】
実施形態30.実施形態29に記載の断熱構成要素において、第2の通気口をさらに含み、前記第2の通気口は、前記第2の壁の前記ランド部によって少なくとも部分的に画成されるものである、断熱構成要素。
【0280】
実施形態31.実施形態30に記載の断熱構成要素において、前記第2の壁の内面に平行に延長する線に沿って、前記第1の通気口と前記第2の通気口は互いに重なり合わないものである、断熱構成要素。
【0281】
実施形態32.実施形態19~31のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の通気口をシールして前記断熱空間をシールするシーラントをさらに含み、前記シーラントは、前記第1の通気口を少なくとも部分的に閉塞するように任意に配置されるものである、断熱構成要素。シーラントは、例えば、ろう付け材料であり得る。断熱構成要素は、第1の壁および第2の壁の一方または両方から延びるフィン等の1つまたは複数の熱交換機能を含むことができる。
【0282】
実施形態33.断熱構成要素の容積内で流体を流通させる工程を有することを特徴とする方法。
【0283】
実施形態34.実施形態19~32のいずれかに記載の断熱構成要素の容積内に少なくとも部分的に配置された材料を加熱する工程を有する、方法。本明細書の他の場所に記載されているように、材料は、本開示による任意の構成要素内で加熱することができる。
【0284】
実施形態35.実施形態34記載の方法において、前記加熱する工程は、前記材料を燃焼させずに加熱する工程を含むものである、方法。
【0285】
実施形態36.実施形態34~36のいずれかに記載の方法において、前記材料は喫煙可能な材料を含むものである、方法。
【0286】
実施形態37.方法であって、
容積を画定する第1の壁と、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された体積とを伴い、
(a)前記第1の壁は、前記第2の壁へ向かって延長する延長部であって、任意選択で、前記第2の壁の内面に実質的に垂直な延長部を有し、前記第1の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第2の壁の内面に実質的に平行なランド部を有し、
(b)前記第2の壁は、前記第1の壁の外面へ向かって延長する延長部であって、任意選択で、前記第1の壁の外面に実質的に垂直な延長部を有し、前記第2の壁の前記延長部は、任意選択で、さらに、前記第1の壁の外面に実質的に平行なランド部を有し、または(a)および(b)の双方であり、
(c)前記第1の壁の前記ランド部は、前記第1の壁と前記第2の壁間に体積を画成するよう第2の壁に接触し、(d)前記第2の壁の前記ランド部は、前記第1の壁と前記第2の壁間に体積を画成するよう第1の壁に接触し、または(c)および(d)の双方であり、
前記方法はさらに前記第1の壁と相対的に前記第2の壁の熱膨張をもたらすうえで効果的な条件下で、前記第1の壁と前記第2の壁を加熱する工程を有し、前記熱膨張は、前記第1の壁の前記ランド部と前記第2の壁間の空間を拡張させ、および/または前記第2の壁の前記ランド部と前記第1の壁間の空間を拡張させることにより、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された前記体積から気体分子が出射できるようにするものである、方法。
【0287】
実施形態38.実施形態37記載の方法において、前記加熱する工程は、大気圧未満で行われるものである、方法。
【0288】
実施形態39.実施形態37~38のいずれかに記載の方法において、前記熱膨張は、前記第1の壁の前記ランド部と、前記第2の壁との間の空間を生じさせるか、または拡張させるものである、方法。
【0289】
実施形態40.実施形態37~39のいずれかに記載の方法において、前記熱膨張は、前記熱膨張は、前記第2の壁の前記ランド部と、前記第1の壁との間の空間を生じさせるか、または拡張させるものである。
【0290】
実施形態41.実施形態37~40のいずれかに記載の方法において、前記熱膨張は、前記第1の壁の前記ランド部と、前記第2の壁との間の空間を生じさせるか、または拡張させるものであるか、前記第2の壁の前記ランド部と、前記第1の壁との間の空間を生じさせるか、または拡張させるものである、方法。
【0291】
実施形態42.実施形態37~41のいずれかに記載の方法において、前記加熱する工程は、前記第1の壁の前記ランド部と前記第2の壁との間の空間および/または前記第2の壁のランド部と前記第1の壁との間の空間のシーラントによるシーリングをもたらすのに効果的であるものである、方法。
【0292】
実施形態43.断熱構成要素であって、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、第1のキャップであって、この第1のキャップは、前記第1の壁と第2の壁との間に画成された前記断熱空間を少なくとも部分的にシールし、第1のランドを含み、この第1のランドは、任意選択で前記第1の壁にシールされ、前記第1のキャップは、第2のランドをさらに有し、この第2のランドは、任意選択で前記第2の壁にシールされるものである、第1のキャップと、第1の通気口であって、この第1の通気口は、前記断熱空間と連通して、この断熱空間からの気体分子の出射経路を提供し、前記通気口は、この通気口を通じた気体分子の出射後に、前記断熱空間をシールするよう密閉可能である、第1の通気口と、を有するものである、断熱構成要素。
【0293】
実施形態44.実施形態43に記載の断熱構成要素において、前記第1の通気口は、前記第1のランドおよび前記第1の壁によって画成されるものである、断熱構成要素。第1の通気口は、いくつかの実施形態では、第2のランドと第2の壁との間に定義することができる。
【0294】
本明細書の他の場所で説明されているように、キャップは、例えば、ろう付け、溶接、接着剤、音波溶接などによって壁にシールすることができる。シーリング材料(例えば、ろう付け材料のリボン)は、キャップの端部から離れて配置することができる(例えば、本明細書に添付された
図37および関連する説明を参照)。特定の理論に拘束されることなく、キャップの端からシーリング材までの距離(壁に沿って、キャップから離れる方向)が長いほど、内部容積と断熱構成要素の外部環境との間の熱伝達が少なくなる。この場合も、特定の理論に拘束されることなく、熱伝達の低下は、キャップの端からシーリング材料までの距離が比較的長い構成要素によって提供される比較的長い熱経路の結果である可能性がある。
【0295】
実施形態45.実施形態43~44のいずれかに記載の断熱構成要素において、さらに第2のキャップを有し、前記第2のキャップは、前記第1の壁と第2の壁との間に画成された前記断熱空間を少なくとも部分的にシールするものである、断熱構成要素。
【0296】
実施形態46.実施形態45に記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップは、第1のランドおよび第2のランドを有するものである、断熱構成要素。
【0297】
実施形態47.実施形態45に記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップの前記第1のランドおよび前記第2のランドは、概して同じ方向に延出するものである、断熱構成要素。
【0298】
実施形態48.実施形態45に記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップの前記第1のランドおよび前記第2のランドは、概して反対方向に延出するものである、断熱構成要素。
【0299】
実施形態49.実施形態43~48のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1のキャップの前記第1のランドおよび前記第2のランドは、ほぼ同じ方向に延出するものである、断熱構成要素。
【0300】
実施形態50.実施形態43~48のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1のキャップの前記第1のランドおよび前記第2のランドは、概して反対方向に延出するものである、断熱構成要素。例えば、第1の壁および第2の壁の一方または両方から延びるフィン。
【0301】
実施形態51.実施形態43~50のいずれかに記載の断熱構成要素において、(a)前記第1のキャップの第1のランドは、前記キャップの周囲の周りで変化する高さを画成し、(b)前記第1のキャップの第2のランドは、前記キャップの周囲の周りで変化する高さを画成し、あるいは(a)及び(b)である、断熱構成要素。特定の理論または実施形態に拘束されることなく、
図47~48は実施形態51の実例である。
【0302】
実施形態52.実施形態43~51のいずれかによる断熱構成要素を用いて、内部容積内の流体を伝達することを有する方法。
【0303】
実施形態53.実施形態43~51のいずれかによる断熱構成要素を用いて、第1のキャップの第1のランドを第1の壁にシールすることを有する方法。
【0304】
実施形態54。断熱構成要素であって、第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁はこの第2の壁を囲み、前記第1の壁は、前記第2の壁に向かって延出する傾斜部分(例えば、収束または分岐することによって)を含み、前記第1の壁はまた、前記傾斜部分から延出するランド部を含み、前記第2の壁は、前記第1の壁に向かって(例えば、収束または分岐することによって)延出する傾斜部分を含み、前記第2の壁もさらに、前記傾斜部分から延出するランド部を含む、第2の壁と、第3の壁と、第4の壁であって、第3の壁は、この第4の壁を囲み、前記第1の壁のランドは前記第3の壁にシールされ、且つ前記第2の壁のランドは前記第4の壁にシールされて、前記第3の壁と前記第4の壁の間の空間と流体連通している前記第1の壁と前記第2の壁との間の空間を少なくとも部分的にシールするものである、第4の壁と、を有するものである、断熱構成要素。
【0305】
例は、本明細書の他の場所で説明されている
図44によって提供される。また、本明細書の他の場所(例えば、
図44)に記載されているように、第1の壁のランドおよび/または第2の壁のランドは、第3の壁および第4の壁の一方または両方に対して跳ね返るように形成することができる。
【0306】
本明細書に開示される任意の構成要素は、分子励起チャンバーとして使用できることを理解されたい。一例として、熱源を使用して、構成要素内の分子(すなわち、構成要素の壁の間の空間に位置する分子)を励起することができる。加熱を加えると、分子の少なくとも一部は、それらの動きによって、構成要素の壁の間に配置された通気口を経由して空間から出る。
【0307】
分子自体および/または壁(または壁の間の空間の他の特徴)間の衝突により、移動する分子は、統計的に、通気口を介して空間に存在する可能性がある。空間からの分子の少なくとも一部の出口は、次に空間内の圧力を下げるように作用し、ユーザーは、分子の出口に続いて空間をシールすることにより、恒久的に真空空間を生じさせることができる。ユーザは、いわゆるゲッター材料を壁の間の空間に配置することができるが、ゲッターは必須ではなく、開示された構成要素は、ゲッターがなくても動作できる、すなわち、ゲッターなしとする場合もある。
【0308】
開示された構成要素は、医療機器、消費者製品、計装(例えば、分光機器)、銃器、排気システムを含むがこれらに限定されない様々な用途で使用することができる。開示された構成要素は、例えば、固体および/または液体の消耗品を使用して稼働するものを含む、蒸気を吸うまたは電子タバコの装置で使用することができる。材料は構成要素内で加熱できる。加熱は、燃焼によって材料を加熱するために実行することができるが、材料は非燃焼加熱方式で加熱することもできる。本開示によれば、喫煙可能な材料は、構成要素内で加熱することができる。固体、液体、さらには気体でさえ、本開示による構成要素内に配置することができる。
【0309】
実施形態55.断熱構成要素は、容積を画定する第1の壁と、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁を有し、湾曲したプロファイルを画成する第1のキャップであり、この第1のキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁との間に画成された断熱空間を少なくとも部分的にシールする、前記第1のキャップと、湾曲したプロファイルを画成する第2のキャップであり、前記第1の壁にシールされた第1の部分を含み、さらに前記第2の壁にシールされた第2の部分をさらに含む、第2のキャップと、を有し、前記第1の壁の湾曲したプロファイルおよび前記第2の壁の湾曲したプロファイルは、互いに凹状である、断熱構成要素。
【0310】
実施形態56.実施形態55に記載の断熱構成要素において、前記第1のキャップは、前記第1の壁および前記第2の壁の対向する表面にシールされるものである、断熱構成要素。
【0311】
実施形態57.実施形態55に記載の断熱構成要素において、前記第1のキャップは、前記第1の壁および前記第2の壁の非対向面にシールされるものである、断熱構成要素。
【0312】
実施形態58.実施形態55に記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップは、前記第1の壁および前記第2の壁の対向する表面にシールされるものである、断熱構成要素。
【0313】
実施形態59.実施形態55に記載の断熱構成要素において、前記第2のキャップは、前記第1の壁および前記第2の壁の非対向面にシールされるのである、断熱構成要素。
【0314】
実施形態60.断熱構成要素は、容積の少なくとも一部を画定し、その中の管腔を画成し、前記容積が主軸を画成する、第2の壁と、第1の壁と前記第2の壁との間に断熱空間を画成する、前記第2の壁からある距離だけ離間された第1の壁と、前記容積は、前記主軸に沿った第1の位置で第1の断面寸法を画成し、前記容積は、前記主軸に沿った第2の位置で第2の断面寸法を画成するものである、断熱構成要素。
【0315】
実施形態61.実施形態60に記載の断熱構成要素において、前記第2の壁は、(a)前記主軸に沿った前記第1の位置と前記主軸に沿った前記第2の位置の間にある段階的な収縮部、または(b)前記主軸に沿った前記第1の位置と前記主軸に沿った前記第2の位置の間にある段階的な拡張部を画成するものである、断熱構成要素。
【0316】
実施形態62.実施形態61に記載の断熱構成要素において、前記段階的な収縮部は、前記第2の壁に形成された90度の角によって画成されるものである、断熱構成要素。
【0317】
実施形態63.実施形態60~62のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の壁は、(a)前記主軸に沿った前記第1の位置と前記主軸に沿った前記第2の位置との間に位置するテーパー収縮部、または(b)前記主軸に沿った前記第1の位置と前記主軸に沿った前記第2の位置との間に位置するテーパー膨張部を画成するものである、断熱構成要素。
【0318】
実施形態64.実施形態60~63のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の断面寸法は、前記第2の断面寸法の0.01から約100倍であるものである、断熱構成要素。
【0319】
実施形態65.実施形態60~64のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第2の断面寸法は前記第2の壁によって画成されるものである、断熱構成要素。
【0320】
実施形態66.実施形態60~64のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第2の断面寸法は前記第1の壁によって画成されるものである、断熱構成要素。
【0321】
実施形態67.実施形態60~64のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記容積内に延出するデータ送信要素をさらに有し、前記データ送信要素は、前記容積の前記主軸に沿った前記第2の位置を通って延出するものである、断熱構成要素。
【0322】
実施形態68.実施形態67の断熱構成要素において、前記データ送信要素は、前記容積の前記主軸に沿った前記第1の位置を通って延出するものである、断熱構成要素。
【0323】
実施形態69.実施形態60~68のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の壁を少なくとも部分的に囲むジャケットをさらに有するものである、断熱構成要素。
【0324】
実施形態70.実施形態69の断熱構成要素において、前記ジャケットは、少なくとも1つの位置で前記第1の壁に固定されるものである、断熱構成要素。
【0325】
実施形態71.実施形態60~70のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の壁に接続されたフィッティングをさらに有するものである、断熱構成要素。
【0326】
実施形態72.実施形態71の断熱構成要素において、前記フィッティングは、ねじ切りを有するものである、断熱構成要素。
【0327】
実施形態73.実施形態60~72のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記断熱構成要素は、(i)前記主軸に沿って測定された第1の長さを有する第1の領域を画成し、前記第1の領域は前記第1の断面寸法を有するものとして特徴付けられ、(ii)前記主軸に沿って測定された第2の長さを有する第2の領域を画成し、前記第2の領域は、前記第2の断面寸法を有するものとして特徴付けられるものである、断熱構成要素。
【0328】
実施形態74.実施形態73に記載の断熱構成要素において、前記第1の長さと前記第2の長さの比は、約1:100から約100:1であるものである、断熱構成要素。
【0329】
実施形態75.実施形態60~72のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記容積内に配置された電子構成要素をさらに備えるものである、断熱構成要素。
【0330】
実施形態76.実施形態60~75のいずれかに記載の断熱構成要素の容積内において、流体を連結または保持する工程を有する方法。
【0331】
実施形態77.断熱構成要素は、第1の壁と第2の壁であり、それらの壁の間にシールされた断熱空間を画成するものである、前記第1の壁および前記第2の壁と、第3の壁と第4の壁であり、前記第3の壁と第4の壁は、シールされた断熱空間を画成するものである、前記第3の壁と第4の壁と、を有し、前記第2の壁と第3の壁は、これらの壁の間にシールされた断熱空間を画成するものである、を有する断熱構成要素。
【0332】
実施形態78.実施形態77に記載の断熱構成要素において、介在空間はシールされているものである、断熱構成要素。
【0333】
実施形態79.実施形態77~78のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記介在空間内に配置された断熱材料をさらに含むものである、断熱構成要素。
【0334】
実施形態80.実施形態79に記載の断熱構成要素において、前記絶熱材料は、耐火性繊維材料、耐火性多孔質材料、またはそれらの任意の組み合わせを含むものである、断熱構成要素。
【0335】
実施形態81.実施形態80に記載の断熱構成要素において、前記絶熱材料は、セラミックを含むものである、断熱構成要素。
【0336】
実施形態82.実施形態81に記載の断熱構成要素において、前記絶熱材料は、アルミナを含むものである、断熱構成要素。
【0337】
実施形態83.実施形態77~82のいずれかに記載の断熱構成要素の管腔内に流体を連通または保持する工程を含む方法。
【0338】
実施形態84.断熱構成要素であって、(i)第1の容器は、(a)主軸を画成する容積の少なくとも一部を画定する第2の壁と、(b)前記第1の壁から離間されて配置された第1の壁であって、前記第1の壁と前記第2の壁の間にシールされた断熱空間を画成するものである、第1の壁と、を有する、前記第1の容器と、(ii)フィードスルー部であり、(a)第1のフィードスルー壁と、(b)第2のフィードスルー壁を含む、前記第1のフィードスルー壁および前記第2のフィードスルー壁は、それらの間にシールされた断熱空間を画成し、前記第2のフィードスルー壁は、その中に管腔を画成し、前記フィードスルー部の前記管腔は、前記第1の容器の容積と流体連通するものである、前記フィードスルー部と、を有する断熱構成要素。
【0339】
実施形態85.実施形態84に記載の断熱構成要素において、前記第1の容器は主軸を画成し、前記フィードスルー部は主軸を画成し、前記第1の容器の主軸は、前記フィードスルー部の主軸からある角度だけオフセットされるものである、断熱構成要素。
【0340】
実施形態86.実施形態84に記載の断熱構成要素において、前記第1の容器は主軸を画成し、前記フィードスルー部は主軸を画成し、前記第1の容器の主軸と前記フィードスルー部の主軸は、交差しないものである、断熱構成要素。
【0341】
実施形態87.実施形態84~86のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の容器は長さを画成し、前記フィードスルー部は長さを画成し、前記第1の容器の長さと前記フィードスルー部の長さの比は、約1:1から約1:100であるものである、断熱構成要素。
【0342】
実施形態88.実施形態84~87のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記フィードスルー部は、柔軟性があることを特徴とする、断熱構成要素。
【0343】
実施形態89.実施形態84に記載の断熱構成要素において、前記第1の容器は主軸を画成し、前記フィードスルー部は主軸を画成し、前記第1の容器の主軸は前記フィードスルー部の主軸と同軸であるものである、断熱構成要素。
【0344】
実施形態90.実施形態84~89のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記フィードスルー部の管腔から前記第1の容器の容積内に延出する信号キャリアをさらに備えるものである、断熱構成要素。
実施形態91.実施形態90に記載の断熱構成要素において、前記信号キャリアは、導電体、光ファイバー、またはそれらの任意の組み合わせを含むものである、断熱構成要素。
【0345】
実施形態92.実施形態84~91のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記フィードスルー部分の管腔から前記第1の容器の容積まで延びる管をさらに含むものである、断熱構成要素。
【0346】
実施形態93.実施形態84~92のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の壁を少なくとも部分的に囲むジャケットをさらに含むものである、断熱構成要素。
【0347】
実施形態94.実施形態93に記載の断熱構成要素において、前記ジャケットは、少なくとも1つの位置で前記第1の壁に固定されているものである、断熱構成要素。
【0348】
実施形態95.実施形態84~94のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記第1の壁に接続された継手をさらに含むものである、断熱構成要素。
【0349】
実施形態96.実施形態95に記載の断熱構成要素において、前記継手は、ねじ切りを有するものである、断熱構成要素。
【0350】
断熱部品であって、この断熱部品は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、前記第1の壁と、前記第2の壁は同じまたは異なる材料でできており、通気口であって、前記断熱空間と連通して、この断熱空間からの気体分子の出射経路を提供し、前記通気口は、この通気口を通じた気体分子の出射後に、前記断熱空間で真空を保持するようシール可能であり、前記第1および第2の壁間の距離は、前記断熱空間の減圧中に、前記第1および第2の壁間の距離が可変である部分により、前記断熱空間内の気体分子が前記通気口へ方向付けられるよう、前記断熱空間の前記通気口に隣接した部分において可変であり、前記第1および第2の壁間の距離が可変である部分による前記気体分子の前記方向付けにより、前記ガス分子は、前記断熱空間から、入射よりも大きな確率で出射する通気口と、(a)少なくとも部分的に前記容積に内設された正の熱係数(positive thermal coefficient:PCT)材料、(b)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第1の壁、(c)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第2の壁、(d)前記第2の壁の外側に配置されたPTC材料、または(a)、(b)、(c)、および(d)の任意の組み合わせと、を有する、断熱部品。
第1および第2の壁は、同じまたは異なる材料で形成することができる。一例として、第1および第2の壁の両方をアルミナで形成することができる。別の例では、第1の壁はアルミナで形成され、第2の壁はジルコニアで形成されている。 第1および第2の壁の一方または両方は、金属(金属合金を含む)を含むことができる。
【0351】
PTC材料は、壁の1つの表面、例えば、断熱された物品の内壁に沿って配置することができる。PTC材料は、壁材料に直接接触することができるが、1つまたは複数の分離材料、例えば、壁コーティングによって壁材料から離間することもできる。そのような分離材料は、セラミックなどの断熱材である場合もある。
【0352】
PTC材料は、壁の表面の一部またはすべてを覆う層として存在できる。PTC材料は、例えば、ジグザグ、蛇行、リボン、またはコイルなどの連続トレースの形態で存在することができる。トレースは、例えば、縞模様の理髪店の看板ポールに類似した、管状の壁の少なくとも一部を包み込む可能性がある。PTC材料はまた、細長い一片の形態で存在することができ、その細長い一片は、互いに離散することができ(例えば、互いに間隔を置いて配置された同軸リングとして)、または、例えば、導電性材料によって、またはPTC材料の一部によってさえ、互いに電気通信するように配置することができる。PTC材料は、本開示による物品の製造プロセスの任意の時点で表面に沿って配置することができる。第1の管を内管とし、第2の管を外管とする同心管の実施形態では、PTC材料を内管内に配置することができる。PTC材料は、外側(第2)の管の外装に配置することもできる。そのような実施形態では、物品の内部容積は、第2の外側(第2)の管の外装にあるPTC材料(PTCヒーター内に含むことができる)から断熱されている。
【0353】
PTC材料は、物品の方向に沿って温度勾配を生じさせるように配置することができる。例えば、PTC材料は、本開示による物品の管腔の第1の端部に比較的高密度で存在し、管腔の第2の端部に比較的低密度で存在する可能性があり、したがって、前記管腔の第1の端部に(PTCヒーター運転中に)より高い温度を生じさせる場合もある。いくつかの実施形態では、異なるタイプのPTC材料を単一の物品で使用することができ、その結果、物品は、第1のPTC材料の領域および第2のPTC材料の領域を含むことができ、第1のPTC材料は、第2のPTC材料の運転温度よりも高い温度で稼働する。
【0354】
壁の一方または両方は、PTC材料を含むことができる。第1および第2の壁は、同じPTC材料を含むことができるが、異なるPTC材料を含むこともできる。
【0355】
非限定的な例として、PTC材料は、壁の間の断熱空間の排気の前、最中、またはその後でさえ配置することができる。本明細書の他の場所で説明されているように、1つまたは複数の壁はまた、PTC材料を含むことができる。PTC材料は、均一な厚さを有する部分に存在することができるが、様々な厚さを有する部分に存在することもできる。
【0356】
いくつかの実施形態では、PTC材料は、第1および第2の壁の一方または両方の熱係数とは異なる(例えば、より大きい)熱係数を有する。PTC材料は、第1および第2の壁の熱係数の一方または両方よりも大きい熱係数を有することができる。PTC材料は、例えば、第1の壁と第2の壁の熱係数の一方または両方の1から約10,000倍、または約2から約5000倍、または約5から約1,000倍、または約10から約500倍、または、約50から約250倍、の熱係数を有することができる。PTC材料は、第1および第2の壁の熱係数の一方または両方よりも小さい熱係数を有することができる。
【0357】
特定の理論に拘束されることなく、PTC材料をPTCヒーターとして利用することができ、PTCヒーターに含めることができる。このようなヒーターは、外部制御なしで稼働できる自動調整ヒーターである。(本明細書の他の場所で説明される)標準の固定抵抗ヒーターとは異なり、PTCヒーターは、PTC材料を使用して、熱が低くなるほど効果的に加熱する。つまり、材料は、温度の上昇に応じて正の抵抗変化を示す。材料の温度が上昇すると、材料の電気抵抗も増加し、これにより、材料を流れることができる電流が制限される。このように、PTC材料は、材料が冷たいときに流れる電流を増やし、材料がより高い(または、しきい値と等しい)温度に達したときに流れる電流を少なくする。このように、PTCヒーターは、それ自体の温度を調整するように機能し、外部制御システムを必要としない。PTCヒーターは自動調整式であるため、このようなヒーターには過熱のリスクがない。さらに、PTCの熱が増加すると、装置の消費電力が低下し、非常に効率的なヒーターとなる。PTCヒーターは、比較的広い温度範囲で稼働できる。PTCヒーターは、1つ、2つ、3つ、またはそれ以上の温度ゾーンを含むこともできる。したがって、本開示による物品のPTC材料は、電流源、例えば、バッテリーまたは他の電源に関連することができる。
【0358】
壁の収束部分は、関連する壁の端に隣接することができる。いくつかの実施形態では、壁の収束部分は、関連する壁の端で終端させることもできる。いくつかの実施形態では、壁の収束部分は、関連する壁の端からある距離で終端することができる。
【0359】
実施形態98.前記壁の一方の壁は、前記通気口に隣接する前記壁の他方の壁に向かって収束する部分を含み、前記壁間の距離は、前記通気口が前記断熱空間と連通する位置に隣接する位置で最小になるものである、実施形態97に記載の断熱部品。
【0360】
本明細書の他の場所で説明されているように、収束部分は、2つの壁の内側または外側に存在することができる。「収束する」という用語は、接近することを意味することを理解する必要がある。一例として、
図1では、 管14の角度の付いた部分20は、管12に近づく(すなわち、それに向かって収束する)。したがって、この実施形態では、管14の内径は、管14が管12に接近する管の部分の長さに沿って減少する。
【0361】
一実施形態では、2つの管の内側は、管の外側に向かって外向きに広がることができ(すなわち、外径が増加する)、したがって、2つの管の間に通気口を形成することができる。内管は外管に向かって収束していると言える。
【0362】
本明細書の他の場所に記載されているように、
図10は、この代替の実施形態の図を提供する。その図に示されるように、断熱物品は、内管1002および外管1004を含むことができ、これらの管は、それらの間の断熱空間1008を規定する。内管1002はまた、その中の管腔を規定し、その管腔は、断面(例えば、直径)1006を有することができる。断熱空間1008は、密閉可能な通気口1018によってシールすることができる。
図10に示されるように、内管1002は、外管1004に向かって収束するように、外管1004に向かって外向きに広がる部分1020を含むことができる。
【0363】
実施形態99.実施形態97に記載の断熱部品において、前記第1および第2の壁は、それらの間に環状空間を画成するように実質的に同心に配置された第1および第2の管によって提供されるものである、断熱部品。いくつかの非限定的な実施形態では、前記第1および第2の管は、例えば、0.004から0.010インチだけ分離することができる。
【0364】
実施形態100.実施形態99に記載の断熱部品において、前記壁の一方の壁の収束壁部分は、前記関連する管の端に隣接して配置されるものである、断熱部品。
【0365】
実施形態101.実施形態99に記載の断熱部品において、前記収束部分を含む壁は、前記管の外側のものに含まれるものである、断熱部品。
【0366】
実施形態102.実施形態97に記載の断熱部品において、前記壁の一方の壁の表面に配置されたコーティングをさらに含み、前記コーティングは、それが配置された壁の放射率よりも低い放射率を有する材料によって形成されたものである、断熱部品。
【0367】
実施形態103.実施形態97に記載の断熱部品において、 前記第1の管と前記第2の管との間の直接接触を低減させるように、前記第1の管と前記第2の管との間に配置された材料をさらに含むものである、断熱部品。そのような材料は、比較的低い熱伝導率を有するものであり得る。いくつかの実施形態では、材料は、材料によって分離された壁の一方または両方の熱伝導率よりも低い熱伝導率を有することができる。
【0368】
実施形態104.実施形態103に記載の断熱部品において、前記材料は、糸、繊維、毛糸、またはそれらの任意の組み合わせを含むものである、断熱部品。
【0369】
実施形態105.実施形態103に記載の断熱部品において、前記材料は反射材料を含むものである、断熱部品。
【0370】
実施形態106.実施形態103に記載の断熱部品において、前記材料はセラミックを含むものである、断熱部品。
【0371】
実施形態107.実施形態99に記載の断熱部品において、さらに、前記第1の管と前記第2の管との間の断熱空間内に配置された第3の管を含み、前記第3の管は、前記第1および前記第2の管と実質的に同心に配置されるものである、断熱部品。第3の管は、セラミック材料を含むことができる。第3の管は、第1および/または第2の管の材料と同じまたは異なる材料から構成することができる。
【0372】
実施形態108.実施形態97に記載の断熱部品において、この断熱部品は容器であり、前記第1の壁は実質的に長方形の保管空間を画成するものである、断熱部品。
【0373】
実施形態109.実施形態98に記載の断熱部品において、前記通気口は、前記壁の一方の壁の開口部によって画成され、前記通気口の反対側の前記壁の他方の壁の一部は、前記他方の壁の部分内の各位置の接線が実質的に前記通気口に向けられるように配置されるものである、断熱部品 。
【0374】
実施形態110.実施形態97~109に記載の断熱部品において、前記PTC材料は、ヒーターに含まれるものである、断熱部品。
【0375】
実施形態111.実施形態99に記載の断熱部品において、前記PTC材料は多結晶セラミックで構成されるものである、断熱部品。
【0376】
導電性充填剤を含む熱可塑性ポリマーは、PTC材料として使用できます。いくつかの熱可塑性プラスチックの例は、例えば、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、無水マレイン酸官能化ポリエチレン、無水マレイン酸官能化エラストマーエチレンコポリマー、エチレン-ブテンコポリマー、エチレン-である。オクテンコポリマー、エチレン-アクリレートコポリマー、グリシジルメタクリレート変性ポリエチレン、ポリプロピレン、無水マレイン酸官能化ポリエチレン、グリシジルメタクリレート変性ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアセチル、アクリル樹脂、シンジオタクチックポリスチレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン、ポリエチレン酢酸ビニル、グリシジルメタクリレート変性ポリエチレンビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリイソブチレン、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(フッ化ビニリデン)、ポリ(メチルアクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリエステル、ポリエチレン-テレフタレート、ポリブチレン-テレフタレート、ポリ(8-アミノカプリル酸)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリカプロラクトン、P11、PA12、PA6、PA6.6、PA6.10などのポリアミド、ポリフタルアミド、高温ナイロン、またはそれらの組み合わせ、である。純金属はPTC材料として使用できる。
【0377】
PTC材料は、0.0001から約0.007、または約0.0005から約0.003、または約0.0009から約0.001の範囲の抵抗の温度係数(摂氏あたりのアルファ、20℃で)、およびすべての中間値を有することができる。
【0378】
実施形態112.実施形態97~111のいずれかに記載の断熱部品において、前記PTC材料によって加熱可能であるように配置された喫煙可能な材料の量をさらに含むものである、断熱部品。そのような喫煙可能な材料は、例えば、タバコを含むことができる。
【0379】
実施形態113.実施形態112に記載の断熱部品において、前記喫煙可能な材料は、少なくとも部分的に前記容積内に配置されるものである、断熱部品。喫煙可能な材料は、バラバラの形態(例えば、タバコの葉)、圧縮された形態、カートリッジ、カプセルなどで存在することができ、喫煙可能な材料の消費可能な部分が適切であると見なされる。いくつかの実施形態では、喫煙可能な材料は、内部容積の外部に配置することができる。 一例として、喫煙可能な材料は、内外管構成の外管の周りに配置することができる。
【0380】
実施形態114.方法であって、実施形態97~113のいずれかに記載の断熱部品の前記PTC材料に電流を印加する工程を有し、これにより前記PTC材料の加熱をもたらすものである、方法。電流は一定にすることができるが、時間とともに変化することもある。
【0381】
実施形態115.実施形態114に記載の方法において、喫煙可能な材料の加熱を生じさせるように前記印加する工程が行われるものである、方法。
【0382】
実施形態116.実施形態115に記載の方法において、前記印加する工程は、前記喫煙可能な材料を燃焼させることなく前記喫煙可能な材料を加熱するように行われるものである、断熱部品。
【0383】
実施形態117.断熱部品であって、この断熱部品は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間にシールされた断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、(a)少なくとも部分的に前記容積に内設された正の熱係数(positive thermal coefficient:PCT)材料、(b)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第1の壁、(c)少なくとも部分的にPTC材料を有する前記第2の壁、(d)前記第2の壁の外側に配置されたPTC材料、または(a)、(b)、(c)、および(d)の任意の組み合わせとを有するものである、断熱部品。
【0384】
本明細書の他の場所で説明されているように、PTC材料は、物品の内部容積内に配置することができる。PTC材料は、ヒーター装置に含めることができる。いくつかの実施形態では、第1の壁の少なくとも一部は、PTC材料を含む。第2の壁の少なくとも一部は、PTC材料を含むことができる。PTC材料は、第2の壁の外側、例えば、第2の壁が管である場合、第2の壁の外装に配置することができる。本明細書の他の場所で説明されているように、PTC材料は第1の壁または第2の壁に接触することができるが、これは必須ではない。分離材料は、PTC材料と第1および/または第2の壁との間の接触を低減または排除するように、PTC材料と第1の壁および/または第2の壁との間に配置することができる。
【0385】
密閉された断熱空間は空隙である可能性があり、つまり、空間は大気圧下にある。空間は空気で満たすことができるが、他のガスやガス混合物で満たすことができるため、これは必須ではない。空間内の圧力は、周囲(大気)圧力にすることができる。
【0386】
実施形態118.実施形態117に記載の断熱部品において、前記第1の壁と前記第2の壁は管である、断熱部品。
【0387】
実施形態119.実施形態117に記載の断熱部品において、 前記第1の管と前記第2の管との間の直接接触を低減するように、前記第1の管と前記第2の管との間に配置された材料をさらに含むものである、断熱部品。
【0388】
実施形態120.実施形態119に記載の断熱部品において、前記材料は、糸、繊維、毛糸、またはそれらの任意の組み合わせを含むものである、断熱部品。
【0389】
実施形態121.実施形態120に記載の断熱部品において、前記材料は反射材料を含むものである、断熱部品。
【0390】
実施形態122.実施形態119に記載の断熱部品において、前記材料はセラミックを含むものである、断熱部品。
【0391】
実施形態123.実施形態120に記載の断熱部品において、 さらに、前記第1の管と前記第2の管との間の断熱空間内に配置された第3の管を含み、前記第3の管は、前記第1および前記第2の管と実質的に同心に配置されるものである、断熱部品。
【0392】
実施形態124.実施形態117~123のいずれかに記載の断熱部品において、前記PTC材料は、ヒーターに含まれるものである、断熱部品。
【0393】
実施形態125.実施形態117~124のいずれかに記載の断熱部品において、前記PTC材料は多結晶セラミックを含むものである、断熱部品。
【0394】
実施形態126.実施形態117~125のいずれかに記載の断熱部品において、前記PTC材料によって加熱可能であるように配置された喫煙可能な材料の量をさらに含むものである、断熱部品。適切な喫煙可能な材料は、本明細書の他の場所に記載されている。
【0395】
請求項128記載の断熱部品において、前記喫煙可能な材料は、少なくとも部分的に前記容積内に配置されるものである、断熱部品。いくつかの実施形態では、喫煙可能な材料は、内部容積の外部に配置することができる。一例として、喫煙可能な材料は、内外管構成の外管の周りに配置することができる。
【0396】
実施形態128方法であって、PTC材料の加熱をもたらすために、実施形態117~127のいずれかに記載の断熱部品の前記PTC材料に電流を印加する工程を有するものである、方法。
【0397】
実施形態129.実施形態128に記載の方法において、喫煙可能な材料の加熱を生じさせるように前記印加する工程が行われるものである、方法。
【0398】
実施形態130.実施形態129に記載の方法において、前記印加する工程は、前記喫煙可能な材料を燃焼させることなく前記喫煙可能な材料を加熱するように行われるものである、方法。
【0399】
開示された物品は、様々な用途で使用することができる。一例として、開示された物品は、喫煙可能な材料を用いて消費者が使用する非燃焼加熱式装置で使用することができる。開示された物品は、非燃焼加熱式喫煙システム(ならびに燃焼加熱式喫煙システム)の加熱システムとして使用することができる。一例として、欧州特許出願EP 2316 286は、開示された物品をヒーターとして組み込むことができる実例として電気加熱喫煙システムを提供している。それらの自己調整温度のおかげで、開示された物品は、特定の温度まで(しかしそれを超えない)熱を加えるように構成することができるので、非燃焼加熱式用途に非常に適している。一例として、本開示による物品は、例えば、50~400℃、70~350℃、90~300℃、100~250℃、さらに150~200℃の温度で喫煙可能な材料を加熱するように構成することができる。本開示によるPTC物品によって達成される温度は、PTC材料の選択、PTC材料の量(例えば、物品内のPTC材料の配置)、PTC材料に印加される電流、および当業者に知られるであろうその他の変数によって影響を受ける可能性がある。
【0400】
別の例として、開示された装置はまた、例えば、低温始動および/または投与要件を低減するために、排気システムにおいて使用されることができる。一実施形態では、開示された装置を使用して、排気システム(触媒コンバータを含む)の1つまたは複数の構成要素を予熱することができる。これは、触媒コンバーターを作動温度にするため、および/または触媒コンバーターを作動温度に維持するために行うことができる。これは、触媒コンバーターのいわゆる低温始動に関連する排出量を削減するために行うことがでる。触媒コンバーターは、動作温度に達する前は効果が低いことが知られている。開示された物品はまた、加熱された構成要素をその加熱された状態に維持するために使用することができる。一例として、本開示によるPTC物品を利用して、自動車の触媒コンバーターを加熱して、その触媒コンバーターの低温始動を回避(または低減)することができる。次に、物品の断熱特性を使用して、使用後に触媒コンバーターの温度を維持し、自動車が次に使用されるときにその触媒コンバーターの低温始動を回避(または低減)することができる。触媒コンバーターは、本開示による物品内に少なくとも部分的に配置することができる。触媒コンバーターはまた、本開示による物品を含むことができる。本開示による物品はまた、排気システムに組み込むことができる。一例として、(例えば、内燃機関からの)排気は、本開示による物品内で伝達されることができる。
【0401】
開示された物品は、例えば、コーヒースチーマーに蒸気を供給するシステムでも使用することができる。開示された物品は、水および/または蒸気が流れる加熱された導管を提供するために使用することができる。いくつかの実施形態では、導管は、導管を通って流れる水を気化させるのに十分に熱くなるように、十分に加熱される。いくつかの実施形態では、導管は、導管を通って流れる蒸気の形態を維持するのに十分に高温であるように、十分に加熱される。開示された物品はまた、流体が本開示による物品の(加熱された)管腔を通って流れる瞬間温水システムで使用することができる。本明細書の他の場所で説明するように、開示されたPTCアプローチを使用することにより、管腔の温度が制御され、閾値温度を超えないため、ユーザの安全性が向上する。したがって、開示された物品は、流体が導管を通って流れる間に流体加熱をもたらすシステムで使用することができ、導管は、本開示による物品を含む。
【0402】
開示された物品は、航空機用途のヒーター、自動車用途のヒーター、船舶用途のヒーターなどを含むがこれらに限定されないヒーターで使用することができる。
【0403】
開示された物品はまた、スペクトル(例えば、熱)信号を提供するために利用されることができる。一例として、1つまたは複数の開示された物品(例えば、2つ、3つ、またはそれ以上の物品)は、環境に熱的特徴を提示するように活性化されルことができる。物品の熱的特徴は、特定の所望の特徴、例えば、小型エンジンの熱的特徴または動物の熱的特徴を反映するように調整することができる。開示された物品は、環境に複数の熱スペクトルを提供するシステム、例えば、夜間労働者および/または車両オペレータを特定の場所に案内するためにそれぞれが熱的特徴を提供する一連の物品で使用することができる。一例として、本開示による物品は、山形模様、縞模様、または他のパターンで配列されて、熱検出機能を有するユーザを、マークされていない入口または待ち合わせ場所などの特定の場所に案内することができる。
【0404】
あるいは、開示された物品を使用して、特定の物体または場所のプロファイルを模倣する特定の熱的特徴、例えば、アイドリング車両、キャンプ用ストーブ、人員、動物、兵器などの一群、を提供することができる。このようにして、開示された物品を使用して、活動をカモフラージュするために使用できる熱的特徴を提供することができる。
【0405】
実施形態131.断熱構成要素であって、この断熱構成要素は、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、M字状の断面プロファイルを画成するエンドキャップとを有し、前記エンドキャップは、前記第1の壁に沿って延長する部分を有し、前記エンドキャップは、前記第2の壁に沿って延長する部分を有し、前記エンドキャップは、断熱空間に延入する部分を有し、前記エンドキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された断熱空間を、少なくとも部分的にシールするものである、断熱構成要素。
【0406】
実施形態132.実施形態131に記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップは湾曲部を含むものである、断熱構成要素。
【0407】
実施形態133.実施形態132に記載の断熱構成要素において、前記湾曲部は、前記断熱空間に延長するものである、断熱構成要素。
【0408】
実施形態134.実施形態132に記載の断熱構成要素において、前記湾曲部は、前記第1の壁の縁部の上からフック状にかかるものである、断熱構成要素。
【0409】
実施形態135.実施形態132に記載の断熱構成要素において、前記湾曲部は、前記第2の壁の縁部の上からフック状にかかるものである、断熱構成要素。
【0410】
実施形態136.実施形態131に記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップは角を付けた部分を含むものである、断熱構成要素。
【0411】
実施形態137.実施形態136に記載の断熱構成要素において、前記角を付けた部分は、前記断熱空間内に延びるものである、断熱構成要素。
【0412】
実施形態138.実施形態136に記載の断熱構成要素において、前記角を付けた部分は、前記第1の壁の縁部の上からフック状にかかるものである、断熱構成要素。
【0413】
実施形態139.実施形態136に記載の断熱構成要素において、前記角を付けた部分は、前記第2の壁の縁部の上からフック状にかかるものである、断熱構成要素。
【0414】
実施形態140.実施形態136に記載の断熱構成要素において、前記角を付けた部分は、約85度から約95度の角度を画成するものである、断熱構成要素。
【0415】
実施形態141.断熱構成要素であって、容積を画定する第1の壁と、第2の壁であって、前記第1の壁と当該第2の壁間に断熱空間を画成するよう、前記第1の壁からある距離だけ離間された第2の壁と、エンドキャップとを有し、前記エンドキャップは、任意選択でトロイダル形態であり、任意選択でU字状の断面プロファイルを画成し、前記エンドキャップは、前記第1の壁に沿って延長する部分を有し、前記エンドキャップは、前記第2の壁に沿って延長する部分を有し、前記エンドキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁間に画成された断熱空間を、少なくとも部分的にシールするように構成され、前記断熱構成要素は、任意選択で第2のエンドキャップを含み、前記第2のエンドキャップは、前記第1の壁と前記第2の壁との間に画成された断熱空間を少なくとも部分的にシールするように構成されるものである、断熱構成要素。例示的な非限定的な図が、
図23および関連する説明に提供されている。
【0416】
断熱構成要素も分子励起チャンバーと見なすことができることを理解されたい。一例として、分子は空間から出るように励起することができ、それによって前記空間(熱伝導に利用できる分子が少なくなっている)を断熱材にする。
【0417】
一例として、エンドキャップは、第1の壁および第2の壁の一方の端部の空間をシールすることができ、第2のエンドキャップは、第1の壁および第2の壁の第2の端部の空間をシールすることができる。例えば、空間の一方の端をエンドキャップでシールし、もう一方の端を、壁を互いにシールすることでシールできるため、これは要件ではない。
【0418】
特定の理論に拘束されることなく、第1および第2のエンドキャップを使用すると、壁の間の断熱空間の排気を容易にすることができる。第2のエンドキャップは(第1の)エンドキャップと同様の構成にすることができるが、これは必須ではない。一例として、一方のエンドキャップは、特定の断面プロファイル(例えば、四角いU)を有することができ、他方のエンドキャップは、異なる断面プロファイル(例えば、湾曲したU字形)を有することができる。トロイダル構成が適切であると見なされる。例示的なそのような構成は、本明細書の他の場所で説明されている。
【0419】
実施形態142.実施形態141に記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップの前記第1の壁に沿って延長する部分は、前記断熱空間内に延長するものである、断熱構成要素。
【0420】
実施形態143.実施形態141~142のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップの前記第2の壁に沿って延長する部分は、前記断熱空間内に延長するものである、断熱構成要素。
【0421】
実施形態144.実施形態141~143のいずれかに記載の断熱構成要素において、前記エンドキャップの前記第1の壁に沿って延長する部分は、前記エンドキャップの前記第2の壁に沿って延長する部分が延長する距離よりも長い距離を延長するものである、断熱構成要素。
【国際調査報告】