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特表2022-513453低侵襲AB-INTERNO緑内障外科手術のためのレーザー支援技術のための方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-08
(54)【発明の名称】低侵襲AB-INTERNO緑内障外科手術のためのレーザー支援技術のための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   A61F 9/011 20060101AFI20220201BHJP
   A61F 9/008 20060101ALI20220201BHJP
   A61B 18/28 20060101ALI20220201BHJP
【FI】
A61F9/011
A61F9/008 150
A61F9/008 120Z
A61F9/008 130
A61F9/008 151
A61B18/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021533358
(86)(22)【出願日】2019-12-12
(85)【翻訳文提出日】2021-08-10
(86)【国際出願番号】 IB2019001336
(87)【国際公開番号】W WO2020121061
(87)【国際公開日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】62/779,221
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521254155
【氏名又は名称】アイオーピーティマ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カプラン、エラン
(72)【発明者】
【氏名】カストロ、ロネン
【テーマコード(参考)】
4C026
【Fターム(参考)】
4C026AA02
4C026BB02
4C026FF17
4C026FF52
4C026FF53
4C026HH15
(57)【要約】
本開示のいくつかの実施形態は、光ファイバー・プローブが取得される方法およびシステムに関する。いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、遠位端部を含む。いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、眼の外側表面と眼の前房との間に導入される。いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、眼の1つまたは複数の部分の中へ前進させられる。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルスは、レーザーを通して眼の中へ送達される。いくつかの実施形態において、レーザーは、光ファイバー・プローブの遠位端部に配設されている。いくつかの実施形態において、眼の眼球組織は、レーザー放射線の複数のパルスによって切除される。いくつかの実施形態において、切除するステップは、ドレナージ・チャネルを発生させ、ドレナージ・チャネルは、眼の前房から眼の結膜下腔へ延在している。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバー・プローブを取得するステップであって、前記光ファイバー・プローブは、遠位端部を含む、ステップと;
眼の外側表面と眼の前房との間に前記光ファイバー・プローブを導入するステップと;
前記光ファイバー・プローブが、小柱網、シュワルベ線、強膜岬と強膜角膜接合部との間、またはそれらの任意の組み合わせに隣接するかまたは接触するように、前記光ファイバー・プローブを前進させるステップと;
レーザーを通して前記眼の中へレーザー放射線の複数のパルスを送達するステップであって、前記レーザーは、前記光ファイバー・プローブの遠位端部に配設されている、ステップと;
前記レーザー放射線の複数のパルスによって前記眼の眼球組織を切除するステップであって、前記切除するステップは、ドレナージ・チャネルを発生させ、前記ドレナージ・チャネルは、前記眼の前記前房から前記眼の前記結膜下腔へ延在している、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記切除するステップは、熱的に切除することであり、前記レーザー放射線は、サーマル・レーザー放射線である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光ファイバー・プローブは、前記光ファイバー・プローブの穿孔によって、角膜切開を通して、または、それらの任意の組み合わせを通して、前記眼の中へ挿入される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記光ファイバー・プローブは、顕微鏡観察を通して、前記小柱網、シュワルベ線、前記強膜岬と前記強膜角膜接合部との間、または、それらの任意の組み合わせに接触または隣接した設置のためにガイドされる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記光ファイバー・プローブは、ゴニオレンズによって、前記小柱網、シュワルベ線、前記強膜岬と前記強膜角膜接合部との間、または、それらの任意の組み合わせに接触または隣接した設置のためにガイドされる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記光ファイバー・プローブは、前記光ファイバー・プローブと内視鏡とを連結することによって、前記小柱網、シュワルベ線、前記強膜岬と前記強膜角膜接合部との間、または、それらの任意の組み合わせに隣接または接触した設置のためにガイドされる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記光ファイバー・プローブは、50μmから300μmの範囲にある直径を有している、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記レーザーは、1μmから0.6mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記レーザーは、10cm-1から12、000cm-1の範囲にある組織吸収係数を有する放射線を送達するように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記レーザーは、1nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記レーザーは、エルビウム-クロム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー、ファイバー・レーザー、量子カスケード・レーザー、ホルミウム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー、またはファイバー・レーザーのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記レーザーは、二酸化炭素レーザーである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記レーザーは、2.8μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザー放射線の複数のパルスのそれぞれのパルスは、10nsから1sの範囲にある持続期間を有している、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記光ファイバー・プローブは、中実コア・ファイバーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記光ファイバー・プローブは、中空コア導波管を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記光ファイバー・プローブは、内側アニュラスおよび外側アニュラスを含み、前記方法は、
前記光ファイバー・プローブの前記内側アニュラスから流体を放出し、それによって、前記眼を灌流するステップであって、前記流体は、温度Tを有している、ステップと;
前記眼から前記光ファイバー・プローブの前記外側アニュラスの中へ流体を吸引するステップであって、空気は、温度Tを有しており、T>Tであり、前記外側アニュラスの中への流体の受け入れは、前記眼を冷却するようになっている、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、液体材料または粘弾性材料を前記眼の前記結膜下腔の中へ注入するステップをさらに含み、前記液体材料は、少なくとも1つの抗線維化材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、粘弾性材料を前記眼の前記前房の中へ注入するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記光ファイバー・プローブは、真っ直ぐになっている、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記光ファイバー・プローブは、曲げられる、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の分野は、レーザー外科手術において使用するためのデバイスに関する。より具体的には、本開示は、緑内障を治療するための方法およびレーザー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
緑内障(世界で不可逆的な失明の主な原因である)は、視神経に影響を与える一群の疾患であり、眼圧(「IOP」)の上昇によって特徴付けられることが多い。緑内障を患っている患者は、典型的に、最初に薬物療法によって管理される。しかし、いくらかの患者は、投薬に耐えることができないか、または、彼らの投薬計画を順守せず、結果的に、外科的介入を必要とする場合がある。
【0003】
前房からの房水の適正なドレナージがない場合に、異常に高い流体圧力が、眼の中に結果として生じ、それは、緑内障と称される。圧力が高まるにつれて、圧力は、視神経および血管(それは網膜に栄養分を与える)の両方を「圧迫する」可能性がある。その結果は、通常、周辺視野がゆっくりと失われ、最終的には失明するということである。
【0004】
したがって、緑内障は、房水流出を改善することおよび/または房水産生を低減させることを通して、IOPを低減させることによって治療される。
【0005】
しかし、IOPを低減させるためのいくつかの外科的介入は、問題を引き起こす可能性がある。たとえば、切開は、眼に外傷を引き起こす可能性があり、瘢痕組織が内部室の中に形成することを引き起こす可能性がある。これは、IOPが再び高まることを引き起こし、再発につながる可能性がある。逆に、特定の外科的処置は、適正に治癒するには大き過ぎる切開を引き起こし、低いIOPを引き起こす可能性があり、それは、低眼圧症として知られている。
【0006】
したがって、合併症の可能性を低減させるために低侵襲様式での緑内障の治療のための方法およびシステムに対する必要性が当技術分野に存在している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の例示的な実施形態は、緑内障の治療のための方法およびシステムに関する。
【0008】
いくつかの実施形態において、方法は、遠位端部を含む光ファイバー・プローブを提供するステップと;眼の外側表面と前房との間に光ファイバー・プローブを導入するステップと;光ファイバー・プローブの遠位端部が小柱網、シュワルベ線、強膜岬と強膜角膜接合部との間、またはそれらの任意の組み合わせに隣接するかまたは接触するまで、光ファイバー・プローブの遠位端部を前進させるステップと;光ファイバー・プローブの遠位端部を通してレーザーからの放射線の複数のパルスを送達するステップと;放射線の複数のパルスによって眼の眼球組織を切除するステップであって、放射線の複数のパルスによって眼の眼球組織を切除するステップは、ドレナージ・チャネルを発生させるステップとを含み、ドレナージ・チャネルは、眼の前房から眼の結膜下腔へ延在している。
【0009】
いくつかの実施形態において、システムは、光ファイバー・プローブおよびレーザーを含み、光ファイバー・プローブは、遠位端部を含み;光ファイバー・プローブは、遠位端部から放射線の複数のパルスを送達するように構成されており、また、眼球組織を切除し、ドレナージ・チャネルを形成するように構成されており、ドレナージ・チャネルは、眼の前房から眼の結膜下腔へ延在している。
【0010】
いくつかの実施形態において、切除は、サーマル・レーザーを使用して実施される熱的切除である。
【0011】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、角膜切開を通して眼の中へ挿入される。
【0012】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、光ファイバー・プローブの穿孔によって、眼の中へ挿入される。
【0013】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、顕微鏡観察を通して、小柱網に接触または隣接した設置のためにガイドされる。
【0014】
いくつかの実施形態において、顕微鏡観察は、照準ビームによって支援され、照準ビームは、レーザー・ビームに連結されており、照準ビームは、可視スペクトルの上にある。
【0015】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、ゴニオレンズによって、小柱網に接触または隣接した設置のためにガイドされる。
【0016】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、光ファイバー・プローブと内視鏡とを連結することによって、小柱網に隣接または接触した設置のためにガイドされる。
【0017】
いくつかの実施形態において、内視鏡は、カメラおよびライトを含む。
【0018】
いくつかの実施形態において、レーザーは、10cm-1以上の組織吸収係数を有する放射線を送達するように構成されている。
【0019】
いくつかの実施形態において、レーザーは、1μmから0.6mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。
【0020】
いくつかの実施形態において、レーザーは、0.6mmを下回る組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。
【0021】
いくつかの実施形態において、レーザーは、10cm-1から12,000cm-1の範囲にある組織吸収係数を有する放射線を送達するように構成されている。
【0022】
いくつかの実施形態において、レーザーは、11μm未満の波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0023】
いくつかの実施形態において、レーザーは、2μm未満の波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0024】
いくつかの実施形態において、レーザーは、1nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0025】
いくつかの実施形態において、レーザーは、2μmから11μmの範囲にある波長、および、100m-1から12,000cm-1の範囲にある組織吸収係数を有する放射線を送達するように構成されている。
【0026】
いくつかの実施形態において、レーザーは、組織吸収係数が10cm-1を上回っているか、または、吸収深さが0.6mmを下回っている場合には、任意の波長を有することが可能である。
【0027】
いくつかの実施形態において、レーザーは、エルビウム-クロム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー、ファイバー・レーザー、量子カスケード・レーザー、ホルミウム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー、またはファイバー・レーザーのうちの1つまたは複数を含む。
【0028】
いくつかの実施形態において、レーザーは、二酸化炭素レーザーである。
【0029】
いくつかの実施形態において、レーザーは、エルビウム・ドープト・イットリウムアルミニウムガーネット・レーザーである。
【0030】
いくつかの実施形態において、レーザーは、2790μmの波長を有するエルビウム,クロム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザーである。
【0031】
いくつかの実施形態において、レーザーは、2.8μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。
【0032】
いくつかの実施形態において、二酸化炭素レーザーは、10.6μmの波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0033】
いくつかの実施形態において、エルビウム・ドープト・イットリウムアルミニウムレーザーは、6μmの波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0034】
いくつかの実施形態において、エルビウム・ドープト・イットリウムアルミニウムガーネット・レーザーは、2.94μmの波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0035】
いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルスのそれぞれのパルスは、10μsから1sの範囲にある持続期間を有している。
【0036】
いくつかの実施形態において、眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、真っ直ぐになっている。
【0037】
いくつかの実施形態において、眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、最大で40°の曲げ半径によって曲げられる。
【0038】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、中実コア・ファイバーである。
【0039】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、中空コア導波管である。
【0040】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、断熱のための追加的なカバーを有している。
【0041】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、ハンドピースに接続されている。
【0042】
いくつかの実施形態において、中空コア導波管は、中空コア導波管の出口部分において光学的なウィンドウを含む。
【0043】
いくつかの実施形態において、光学的なウィンドウは、ダイヤモンドまたは亜鉛-セレン・ウィンドウである。
【0044】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、内側アニュラスおよび外側アニュラスを含み、方法は、光ファイバー・プローブの内側アニュラスから流体を放出し、それによって、眼を灌流するステップであって、流体は、温度Tを有している、ステップと;眼から光ファイバー・プローブの外側アニュラスの中へ流体を吸引するステップであって、空気は、温度Tを有しており、T>Tであり、外側アニュラスの中への流体の受け入れは、眼を冷却するようになっている、ステップをさらに含む。
【0045】
いくつかの実施形態において、流体は、空気を含む。
【0046】
いくつかの実施形態において、内側アニュラスは、また、レーザー放射線のパルスを伝送し、レーザーのための媒体が空気であるようになっている。
【0047】
いくつかの実施形態において、方法は、粘弾性材料を前房の中へ注入するステップをさらに含む。
【0048】
いくつかの実施形態において、方法は、前房メインテナーを提供するステップをさらに含む。
【0049】
いくつかの実施形態において、方法は、液体材料または粘弾性材料を結膜下腔の中へ注入するステップをさらに含む。
【0050】
いくつかの実施形態において、液体材料は、抗線維化材料を含む。
【0051】
いくつかの実施形態において、抗線維化材料は、マイトマイシン-Cを含む。いくつかの実施形態において、抗線維化材料は、フルオロウラシルを含む。
【0052】
いくつかの実施形態において、方法は、粘弾性材料を前房の中へ注入するステップをさらに含む。
【0053】
本開示のいくつかの実施形態が、添付の図面を参照して、単なる例として、本明細書で説明されている。ここで詳細に図面を具体的に参照して、示されている実施形態は、例として示されており、本開示の実施形態の例示目的の議論の目的のために示されているということが強調される。この点において、図面とともに解釈される説明は、どのように本開示の実施形態が実践され得るということを当業者に明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0054】
図1】本開示の方法およびシステムの実施形態によって生成される例示的なドレナージ・チャネルを示す図である。
図2】本開示による方法およびシステムの実施形態によってターゲットにされる例示的な発色団に対応する波長および吸収係数を示す図である。
図3】本開示による方法およびシステムの実施形態において使用される例示的なレーザーに対応する波長および吸収係数を示す図である。
図4】本開示のいくつかの実施形態による光ファイバー・プローブの断面図である。
図5】本開示のいくつかの実施形態による光ファイバー・プローブのいくつかの図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
開示されてきたこれらの利益および改善の中で、本開示の他の目的および利点が、添付の図とともに解釈される以下の説明から明らかになることとなる。本開示の詳細な実施形態が、本明細書で開示されている。しかし、開示されている実施形態は、単に、さまざまな形態で具現化され得る本開示の例示目的のものに過ぎないということが理解されるべきである。加えて、本開示のさまざまな実施形態に関して与えられる例のそれぞれは、例示目的のものであることを意図しており、制限的なものであることを意図している。
【0056】
明細書および特許請求の範囲の全体を通して、以下の用語は、文脈が明確にそうでないことを指示していない限り、本明細書で明示的に関連付けられた意味をとる。本明細書で使用されているような「1つの実施形態では」、「ある実施形態において」、および「いくつかの実施形態において」という語句は、必ずしも同じ実施形態を指しているとは限らないが、そうである可能性もある。そのうえ、本明細書で使用されているような「別の実施形態では」および「いくつかの他の実施形態において」という語句は、必ずしも、異なる実施形態を指しているとは限らないが、そうである可能性もある。したがって、下記に説明されているように、本開示のさまざまな実施形態は、本開示の範囲または要旨から逸脱することなく、容易に組み合わせられ得る。
【0057】
本明細書で使用されているように、「に基づく」という用語は、排他的ではなく、文脈が明確にそうでないことを指示していない限り、説明されていない追加的な要因に基づくことを可能にする。加えて、明細書の全体を通して、「a」、「an」、および「the」の意味は、複数の参照を含む。「in」の意味は、「in」および「on」を含む。
【0058】
例示的な実施形態は、緑内障を治療するための方法およびシステムに関する。例示的な実施形態の方法およびシステムは、「ab interno」アプローチを利用し、「ab interno」アプローチでは、ドレナージ・チャネルは、眼の内側から外側に向けて生成される。「ab interno」アプローチは、チャネルが眼の外側から内向きに生成される「ab externo」アプローチと対比される。いくつかの実施形態において、「ab interno」アプローチは、周辺角膜を通して前房を横切ってデバイスを前進させることを伴う。
【0059】
図1に示されている実施形態において、方法およびシステムは、ドレナージ・チャネル100の生成を伴うことが可能である。遠位端部101aを含む光ファイバー・プローブ101を提供すること、および、光ファイバー・プローブ101の遠位端部101aが小柱網に隣接するかまたは小柱網に接触するまで、眼の外側表面(たとえば、角膜など)と眼の前房との間に光ファイバー・プローブ101を導入することによって、ドレナージ・チャネル100は形成され得る。
【0060】
本明細書で使用されているように、「隣接する」という用語は、光ファイバー・プローブ101が、エントランス・ポイント(すなわち小柱網、シュワルベ線、または、強膜岬と強膜角膜接合部との間の範囲にある任意のポイント)のターゲット組織に接触していないが、放射線のパルスをそれに送達するのに、エントランス・ポイント(すなわち小柱網、シュワルベ線、または、強膜岬と強膜角膜接合部との間の範囲にある任意のポイント)から十分な距離にあるということを意味している。そのような距離は、限定されず、当業者によって決定され得る。いくつかの実施形態において、この距離は、0~10mmおよびその間のすべての範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態において、この距離は、ミクロンのオーダーであることが可能であり、0~100μm(その間のすべての範囲を含む)の範囲にあることが可能である。
【0061】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101がエントランス・ポイント(すなわち小柱網、シュワルベ線、または、強膜岬と強膜角膜接合部との間の範囲にある任意のポイント)のターゲット組織に隣接するかまたは接触すると、レーザー放射線の複数のパルス102が、光ファイバー・プローブ101の遠位端部101aを通して放出され得る。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102の放出は、眼球組織を切除し、ドレナージ・チャネル100を発生させ、ドレナージ・チャネル100が眼の前房から眼の結膜下腔へ延在するようになっている。いくつかの実施形態において、レーザーは、サーマル・レーザーであり、レーザー放射線の複数のパルス102の放出が、眼球組織を熱的に切除し、ドレナージ・チャネル100を発生させるようになっており、ドレナージ・チャネル100が、眼の前房から眼の結膜下腔へ延在するようになっている。
【0062】
本明細書で使用されているように、「結膜下腔」という用語は、強膜の上方および結膜の下方のエリアである。
【0063】
いくつかの実施形態において、レーザーは、サーマル・レーザーであり、吸水性発色団のターゲット波長および吸収係数に対応するように選択される。図2に示されているように、これは、赤外線スペクトルの中の波長に対応することが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、波長は、10μmから1,000μmの範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態において、波長は、10μmから100μmの範囲にあることが可能である。いくつかの実施形態において、波長は、100μmから1,000μmの範囲にあることが可能である。
【0064】
ドレナージ・チャネル100の生成のための例示的なサーマル・レーザーが、図3に示されている。示されているように、適切な波長および吸収係数を有する例示的なものは、二酸化炭素(「CO」)レーザー、および、エルビウム・ドープト・イットリウムアルミニウムガーネット(「Er:YAG」)レーザーを含むことが可能である。しかし、水のものに対応する波長および吸収係数を有する他の適切なレーザーが使用され得る。
【0065】
いくつかの実施形態において、水に対応する波長および吸収係数を有するレーザーは、眼の房水をターゲットにするように使用されるかまたは構成されている。
【0066】
いくつかの実施形態において、COレーザーは、10.6μmの波長を有する放射線のパルス102を送達することが可能である。
【0067】
いくつかの実施形態において、レーザーは、エルビウム,クロム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー(「Er,Cr:YSGG」)、ファイバー・レーザー、量子カスケード・レーザー、または、ホルミウム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー(「Ho:YAG」)、たとえば、光学パラメトリック発振器を有する、ホルミウム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー(「Ho:YAG&OPO」)などのうちの1つまたは複数を含むことが可能である。
【0068】
いくつかの実施形態において、レーザーは、2.94μmの波長を有する熱放射のパルス102を送達するように構成されたEr:YAGレーザーである。いくつかの実施形態において、Er:YAGレーザーは、6μmの波長を有する放射線のパルス102を送達するように構成されている。
【0069】
いくつかの実施形態において、レーザーは、2.790μmの波長を有するEr,Cr:YSGGレーザーである。
【0070】
いくつかの実施形態において、レーザーは、サーマル・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.8μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.9μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、3.0μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、3.1μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、3.2μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、3.3μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、3.4μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。
【0071】
いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.8μmから3.4μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.8μmから3.3μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.8μmから3.2μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.8μmから3.1μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.8μmから3.0μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.8μmから2.9μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。
【0072】
いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、2.9μmから3.4μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、3.0μmから3.3μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。いくつかの実施形態において、サーマル・レーザーは、3.1μmから3.2μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである。
【0073】
いくつかの実施形態において、他のターゲット組織発色団をターゲットにするものなどのような、代替的なレーザー(それは、サーマル・レーザーであってもよく、または、サーマル・レーザーでなくてもよい)も使用され得る。たとえば、193nmから351nmの波長範囲にあるエキシマー・レーザーが、本開示のいくつかの実施形態において使用され得る。
【0074】
いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、193nmから350nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、193nmから325nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、193nmから300nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、193nmから275nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、193nmから250nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、193nmから225nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、193nmから200nmの範囲にある波長を有している。
【0075】
いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、200nmから350nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、225nmから350nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、250nmから350nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、300nmから350nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、325nmから350nmの範囲にある波長を有している。
【0076】
いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、225nmから325nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、250nmから300nmの範囲にある波長を有している。いくつかの実施形態において、エキシマー・レーザーは、275nmの波長を有している。
【0077】
加えて、355nmトリプル周波数ネオジム・ドープト・イットリウムアルミニウムガーネット(「Nd:YAG」)レーザー、または、266nm第4周波数Nd:YAGレーザーが、本開示の特定の実施形態に適切である可能性がある。
【0078】
また、エキシマー・レーザーおよびNd:YAGレーザーの吸収係数および波長は、図2に示されているそれらのターゲット発色団とともに、図3に示されている。
【0079】
いくつかの実施形態において、レーザーは、10cm-1以上の組織吸収係数を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、また、10cm-1から12,000cm-1(その間のすべての範囲を含む)の範囲にあることが可能である。たとえば、いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から5,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から1,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から500cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から100cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から50cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から40cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から30cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、10cm-1から20cm-1の範囲にある。
【0080】
いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、20cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、50cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、100cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、500cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、1,000cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、5,000cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、6,000cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、7,000cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、8,000cm-1から10,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、9,000cm-1から10,000cm-1の範囲にある。
【0081】
いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、20cm-1から5,000cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、40cm-1から2500cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、80cm-1から1200cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、160cm-1から600cm-1の範囲にある。いくつかの実施形態において、組織吸収係数は、300cm-1から320cm-1の範囲にある。
【0082】
いくつかの実施形態において、レーザーは、0.6mmを下回る組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。
【0083】
いくつかの実施形態において、レーザーは、1μmから1mm(その間のすべての範囲を含む)の範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。たとえば、いくつかの実施形態において、レーザーは、10μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、200μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、300μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、400μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、500μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、600μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、700μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、800μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、900μmから1mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。
【0084】
いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから900μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから800μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから700μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから600μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから500μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから400μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから300μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100μmから200μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。
【0085】
いくつかの実施形態において、レーザーは、200μmから900μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、300μmから700μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、400μmから600μmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、500μmの組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている。
【0086】
いくつかの実施形態において、レーザーは、11μm未満の波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2μm未満の波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0087】
いくつかの実施形態において、レーザーは、1nmから11μm(その間のすべての範囲を含む)の範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。たとえば、いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、5nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、10nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、50nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、250nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、500nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、1μmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2μmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、5μmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、5μmから10μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0088】
いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから10μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから5μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから2μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから1μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから500nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから250nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから100nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから50nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから25nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから10nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから5nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから4nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから3nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0089】
いくつかの実施形態において、レーザーは、2nmから5μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、10nmから1μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、50nmから500nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、100nmから200nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。いくつかの実施形態において、レーザーは、150nmから175nmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている。
【0090】
いくつかの実施形態において、レーザーは、組織吸収係数が10cm-1を上回っているか、または、吸収深さが0.6mmを下回っている場合には、任意の波長を有することが可能である。
【0091】
いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。
いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、50nsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、100nsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、500nsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、から1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、1μsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、5μsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10μsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、20μsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、50μsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、100μsから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、1msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、100msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、200msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、300msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、400msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、500msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、600msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、700msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、800msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、900msから1sの範囲にある持続期間を有することが可能である。
【0092】
いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから500msの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから100msの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから10msの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから1msの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから100μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから50μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから40μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから30μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから20μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから10μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから5μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから1μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから100nsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから50nsの範囲にある持続期間を有することが可能である。
【0093】
いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10nsから100msの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、100nsから10msの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、1μsから10msの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、10μsから1msの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、50μsから500μsの範囲にある持続期間を有することが可能である。いくつかの実施形態において、レーザー放射線の複数のパルス102のそれぞれのパルスは、100μsの持続期間を有することが可能である。
【0094】
パルスの持続期間、周波数、およびフルエンスは、当業者によって変化させられ得る(それらの変化が、依然として組織を切除しながら、ターゲット組織に最小の外傷を引き起こす限りにおいて)。
【0095】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101は、角膜切開を通して眼の中へ挿入される。
【0096】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101の遠位端部101aを穿孔することによって、および穿孔された端部を直接的に眼の中へ突き通すことによって、光ファイバー・プローブ101は、眼の中へ挿入される。
【0097】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101は、顕微鏡観察を通して、ターゲット組織(すなわち、小柱網、シュワルベ線、または、強膜岬と強膜角膜接合部との間の範囲にある任意のポイント)と接触または隣接した設置のためにガイドされる。顕微鏡観察は、照準ビームによって支援され得り、照準ビームは、光ファイバー・プローブに関する遠位端部101aから放射することが可能である。いくつかの実施形態において、照準ビームは、可視スペクトルの上にある。いくつかの実施形態において、照準ビームは、さらなる誘導のためのアクセサリー・ツールとしても使用され得る。
【0098】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、ゴニオレンズによって、ターゲット組織(すなわち、小柱網、シュワルベ線、または、強膜岬と強膜角膜接合部との間の範囲にある任意のポイント)と接触または隣接した設置のためにガイドされる。
【0099】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101は、光ファイバー・プローブ101aと内視鏡とを連結することによって、ターゲット組織(すなわち、小柱網、シュワルベ線、または、強膜岬と強膜角膜接合部との間の範囲にある任意のポイント)に隣接または接触した設置のためにガイドされる。内視鏡は、(たとえば、図5にあるように)カメラおよびライトを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、内視鏡は、光ファイバーのためのエントランス・ポイントとして定義されたターゲット組織へのプローブのより良好な制御および誘導のための吸引メカニズムを有している。
【0100】
いくつかの実施形態において、ファイバー・プローブは、最大40°までの曲げ半径によって曲げられる。いくつかの実施形態において、曲げることは、眼の内側の光ファイバーのより良好な制御および操縦を可能にすることができる。
【0101】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101の材料は、中実コア・ファイバーまたは中空コア導波管(HCW)のうちの少なくとも1つを含むことが可能である。光ファイバー・プローブ101は、保護用医療グレード・チューブ(たとえば、ステンレス鋼、ニチノール、またはチタンチューブなど)の中へ挿入される1つまたは複数のファイバー先端部および中実コア・ファイバーをさらに含むことが可能である。これは、光ファイバー・プローブ101の硬度およびリジッド性を増加させ、隣接する組織への直接的な熱拡散を防止する役割を果たす。HCWは、出口部分において光学的なウィンドウを含むことが可能である。この光学的なウィンドウは、ダイヤモンドまたは亜鉛-セレン(「Zn:Se」)材料のうちの少なくとも1つを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブは、ハンドピースに接続され得る。また、HCWは、光ファイバー・プローブ101の1つまたは複数のファイバー先端部の中へ液体が入ることを防止することが可能である。
【0102】
本開示のいくつかの実施形態において、方法およびデバイスは、灌流吸引システムの一部として含まれ得る。空気灌流吸引システムは、水によって高度に吸収されるレーザーに関するレーザー伝送を可能にすることを含むいくつかの機能性を有することが可能である。たとえば、レーザー波長が水性材料によって高度に吸収されるいくつかの実施形態において、レーザー放射線のパルス102のうちのいくつかは、眼の内側の液体環境に対して効果的でない可能性がある。したがって、ファイバーの遠位端部が保護ウィンドウ(たとえば、ダイヤモンドまたはZnSe)を装備していない場合には、レーザーが効果的になるようにするために、レーザー送達のための媒体が、空気に変更されることを必要とする可能性がある。したがって、いくつかの実施形態において、空気灌流吸引システムは、その後の放射線の複数のパルス102の放出と同期された気泡を注入するように構成されている。
【0103】
いくつかの実施形態において、眼の内側の高い空気圧力を防止するために、気泡による高い圧力を発生させないために、および、ターゲット組織へのプローブの連結を改善するために、空気の吸引が、空気注入およびレーザー放出と並列に適用され得る。
【0104】
いくつかの実施形態において、また、灌流吸引システムは、冷却システムとしての役割を果たし、冷却システムは、ファイバーの一部分を通したレーザー伝送によって発生させられる熱がファイバーの一部分の中に引き戻されることを可能にする。いくつかの実施形態において、これは、加熱された空気を光ファイバー・プローブ101の中へ引き戻すことを通して起こることが可能である。
【0105】
図4の実施形態などのような、いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101は、内側アニュラス101bおよび外側アニュラス101cを含むことが可能である。いくつかの実施形態において、内側アニュラス101bは、流体(たとえば、空気など)を眼の中へ放出し、それによって、眼を灌流する。いくつかの実施形態において、灌流流体は、温度Tを有することが可能である。いくつかの実施形態において、外側アニュラス101cは、加熱された流体を眼から光ファイバー・プローブ101の中へ吸引するかまたは引き戻すように構成されている。いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101の外側アニュラス101cは、温度Tを有している。当業者によって理解され得るように、レーザー放射線の複数のパルス102が灌流流体を加熱するので、Tは、Tよりも大きくなっていることが可能であり、外側アニュラスの中への流体の吸引が眼を冷却するようになっている。いくつかの実施形態において、内側アニュラス101bは、また、レーザー放射線の複数のパルス102を伝送する。
【0106】
いくつかの実施形態において、粘弾性材料が、前房の中へ注入される。いくつかの実施形態において、前房メインテナー(maintainer)が、また、粘弾性材料に加えて、または、粘弾性材料とともに使用され得る。いくつかの実施形態において、前房からの粘弾性材料の除去の後に、ブレブ(bleb)が形成する可能性がある。
【0107】
いくつかの実施形態において、液体材料(たとえば、抗線維化材料など)が、結膜下腔の中へ注入される。いくつかの実施形態において、注入は、手術前にまたはレーザー・デバイスの使用の前に行われ得る。この抗線維化材料は、マイトマイシン-C(「MMC」)またはフルオロウラシル(「5-FU」)のうちの1つまたは複数を含むことが可能である。結膜下液体材料は、結膜に到達する前に強膜組織のすべての厚さを通して伝送されたエネルギーを吸収することが可能であり、それは、結膜への損傷を防止することが可能である。
【0108】
いくつかの実施形態において、表面の、眼球周囲の、または、眼球後の局所麻酔のうちの少なくとも1つが使用される。
【0109】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブ101に関する場所は、挿入の前に組織マーカーによってマークされ得る。いくつかの実施形態において、強膜からの出口は、輪部の3mm前方に位置付けされ得る。
【0110】
いくつかの実施形態において、光ファイバー・プローブの角膜エントリー・ポイントは、輪部の少なくとも1~2mm前方にあり、それは、輪部から強膜2~6mm前方のプローブ出口位置決めを可能にすることができる。
【0111】
光ファイバー・プローブが前房隅角の中の所望のエントリー・ポイントと整合させられると、外科医は、レーザーを操作すること(すなわち、レーザー切除を実施すること)を開始し、外科医がファイバー先端部を可視化することができるまで(ファイバー先端部が強膜を退出し結膜下腔の中へ入るので)、前房隅角および強膜の中にレーザー・ファイバーを前進させるべきである。いくつかの実施形態において、結膜下腔におけるファイバー先端部出口のためのエリアは、輪部の2~6mm前方にあるべきである。いくつかの実施形態において、結膜下腔におけるファイバー先端部出口のためのエリアは、輪部の2~5mm前方にあるべきである。いくつかの実施形態において、結膜下腔におけるファイバー先端部出口のためのエリアは、輪部の2~4mm前方にあるべきである。いくつかの実施形態において、結膜下腔におけるファイバー先端部出口のためのエリアは、輪部の2~3mm前方にあるべきである。
【0112】
いくつかの実施形態において、結膜下腔におけるファイバー先端部出口のためのエリアは、輪部の3~6mm前方にあるべきである。いくつかの実施形態において、結膜下腔におけるファイバー先端部出口のためのエリアは、輪部の4~6mm前方にあるべきである。いくつかの実施形態において、結膜下腔におけるファイバー先端部出口のためのエリアは、輪部の5~6mm前方にあるべきである。
【0113】
、いくつかの実施形態において、意図したエリアは、プローブ挿入の前に組織マーカーによってマークされ得る。
【0114】
いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、50μmから300μm(その間のすべての範囲を含む)の範囲にある直径を有している。たとえば、いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、100μmから300μmの範囲にある直径を有している。いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、150μmから300μmの範囲にある直径を有している。いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、200μmから300μmの範囲にある直径を有している。いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、250μmから300μmの範囲にある直径を有している。いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、50μmから250μmの範囲にある直径を有している。いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、100μmから250μmの範囲にある直径を有している。いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、150μmから250μmの範囲にある直径を有している。いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、200μmから250μmの範囲にある直径を有している。
【0115】
いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、50μmから200μmの範囲にある直径を有している。いくつかの実施形態において、患者の眼の中へ挿入される光ファイバー・プローブは、100μmから150μmの範囲にある直径を有している。
【0116】
本開示による光ファイバー・プローブのさらなる非限定的な実施形態が、図5に示されている。示されているように、光ファイバー・プローブは、使い捨てのパーツ1を含むことが可能である。使い捨てのパーツ1は、光ファイバー(図示せず)およびイメージング・プローブ(図示せず)を含むことが可能である。光ファイバー・プローブは、ハンドピース2をさらに含むことが可能である。ハンドピース2は、いくつかの異なるモジュールへの接続性を含むことが可能である。また、光ファイバー・プローブは、レーザー接続性ポート3、吸引接続性ポート4、イメージングおよび照明接続性ポート5、または、それらの任意の組み合わせのうちの少なくとも1つを含むことが可能である。
【0117】
本開示のいくつかの実施形態が説明されてきたが、これらの実施形態は単に例示目的のものに過ぎず、制限的ではないということ、および、多くの修正例が当業者に明らかになり得るということが理解される。たとえば、本明細書で議論されているすべての寸法は、単なる例として提供されており、例示目的のものであることを意図しており、制限的なものであることを意図していない。
図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021-08-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ファイバー・プローブを取得するステップであって、前記光ファイバー・プローブは、遠位端部を含む、ステップと;
眼の外側表面と眼の前房との間に前記光ファイバー・プローブを導入するステップと;
前記光ファイバー・プローブが、小柱網、シュワルベ線、強膜岬と強膜角膜接合部との間、またはそれらの任意の組み合わせに隣接するかまたは接触するように、前記眼の前記前房を横切って前記光ファイバー・プローブを前進させるステップと;
レーザーを通して前記眼の中へレーザー放射線の複数のパルスを送達するステップであって、前記レーザーは、前記光ファイバー・プローブの遠位端部に配設されている、ステップと;
前記レーザー放射線の複数のパルスによって前記眼の眼球組織を切除するステップであって、前記切除するステップは、ドレナージ・チャネルを発生させ、前記ドレナージ・チャネルは、前記眼の前記前房から前記眼の前記結膜下腔へ延在している、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記切除するステップは、熱的に切除することであり、前記レーザー放射線は、サーマル・レーザー放射線である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光ファイバー・プローブは、前記光ファイバー・プローブによる穿孔を通して直接的に、角膜切開を通して、または、それらの任意の組み合わせを通して、前記眼の中へ挿入される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記光ファイバー・プローブは、顕微鏡観察を通して、前記小柱網、シュワルベ線、前記強膜岬と前記強膜角膜接合部との間、または、それらの任意の組み合わせに接触または隣接した設置のためにガイドされる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記光ファイバー・プローブは、ゴニオレンズによって、前記小柱網、シュワルベ線、前記強膜岬と前記強膜角膜接合部との間、または、それらの任意の組み合わせに接触または隣接した設置のためにガイドされる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記光ファイバー・プローブは、前記光ファイバー・プローブと内視鏡とを連結することによって、前記小柱網、シュワルベ線、前記強膜岬と前記強膜角膜接合部との間、または、それらの任意の組み合わせに隣接または接触した設置のためにガイドされる、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記光ファイバー・プローブは、50μmから300μmの範囲にある直径を有している、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記レーザーは、1μmから0.6mmの範囲にある組織吸収深さを有する放射線を送達するように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記レーザーは、10cm-1から12、000cm-1の範囲にある組織吸収係数を有する放射線を送達するように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記レーザーは、1nmから11μmの範囲にある波長を有する放射線を送達するように構成されている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記レーザーは、エルビウム-クロム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー、ファイバー・レーザー、量子カスケード・レーザー、ホルミウム・ドープト・イットリウムスカンジウムガリウムガーネット・レーザー、またはファイバー・レーザーのうちの1つまたは複数を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記レーザーは、二酸化炭素レーザーである、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記レーザーは、2.8μmから3.5μmの範囲にある波長を有する放射線を放出するように構成されたファイバー・レーザーである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記レーザー放射線の複数のパルスのそれぞれのパルスは、10nsから1sの範囲にある持続期間を有している、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記光ファイバー・プローブは、中実コア・ファイバーを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記光ファイバー・プローブは、中空コア導波管を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記光ファイバー・プローブは、内側アニュラスおよび外側アニュラスを含み、前記方法は、
前記光ファイバー・プローブの前記内側アニュラスから流体を放出し、それによって、前記眼を灌流するステップであって、前記流体は、温度Tを有している、ステップと;
前記眼から前記光ファイバー・プローブの前記外側アニュラスの中へ流体を吸引するステップであって、空気は、温度Tを有しており、T>Tであり、前記外側アニュラスの中への流体の受け入れは、前記眼を冷却するようになっている、ステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、液体材料または粘弾性材料を前記眼の前記結膜下腔の中へ注入するステップをさらに含み、前記液体材料は、少なくとも1つの抗線維化材料を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、粘弾性材料を前記眼の前記前房の中へ注入するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記光ファイバー・プローブは、真っ直ぐになっている、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記光ファイバー・プローブは、曲げられる、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記光ファイバー・プローブは、前記前房の中から、前記小柱網、シュワルベ線、前記強膜岬と前記強膜角膜接合部との間、またはそれらの任意の組み合わせに隣接または接触している、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
前記光ファイバー・プローブを前進させる前記ステップは、レーザー放射線の前記パルスによる眼球組織切除の速度およびドレナージ・チャネル発生に相関付けられる様式で、自動的でまたは手動で前記光ファイバー・プローブを前進させ、それによって、前記光ファイバー・プローブの前記遠位端部を前記眼球組織に接触した状態に維持するステップを含む、請求項1に記載の方法。
【国際調査報告】