(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-08
(54)【発明の名称】オーバーキャップ
(51)【国際特許分類】
B65D 41/62 20060101AFI20220201BHJP
A61J 1/05 20060101ALI20220201BHJP
【FI】
B65D41/62
A61J1/05 313
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021534244
(86)(22)【出願日】2019-12-12
(85)【翻訳文提出日】2021-08-05
(86)【国際出願番号】 US2019066092
(87)【国際公開番号】W WO2020123879
(87)【国際公開日】2020-06-18
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521257983
【氏名又は名称】フジフイルム・ダイオシンス・バイオテクノロジーズ・ユー.エス.エイ.,インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100137039
【氏名又は名称】田上 靖子
(72)【発明者】
【氏名】イェーツ,マーク
【テーマコード(参考)】
3E084
4C047
【Fターム(参考)】
3E084AA04
3E084AA12
3E084AA24
3E084AB05
3E084BA03
3E084CA01
3E084CC03
3E084DA01
3E084DB13
3E084DC03
3E084FA09
3E084FC07
3E084GA01
3E084GB01
3E084GB08
3E084JA01
3E084KA12
4C047AA05
4C047DD06
4C047GG17
(57)【要約】
容器と共に使用するためのキャップが説明される。1つの実施形態では、キャップは、保護オーバーキャップである。1つの実施形態では、容器の突起を受容するための溝と、容器の棒状部を囲むのに十分な容積を備えた内部空所を有する少なくとも1つの区画と、を含む。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器と共に使用するためのキャップであって、前記キャップは、
前記貯蔵容器の突起を受容するための溝と、
前記容器の棒状部を囲むのに十分な容積を備えた内部空所を有する少なくとも1つの区画と、を含むキャップ。
【請求項2】
前記容器の前記突起は、前記容器の首部のリムを含む、請求項1に記載のキャップ。
【請求項3】
前記突起は、前記キャップが、前記溝に前記突起が進入するのを可能にするために、前記容器に配置されるときに、弾性変形可能である、請求項1または2に記載のキャップ。
【請求項4】
前記突起は、前記容器のクロージャによって形成される、請求項1から3のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項5】
前記少なくとも1つの区画は、前記空所を形成する2つの区画を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項6】
前記2つの区画のうちの第1の区画は、前記キャップの内部側面と、前記空所の中への1つまたは複数の突起の下面と、によって画定され、前記2つの区画のうちの第2の区画は、前記空所の中への前記突起の上面と、前記キャップの前記内部側面および上部と、によって画定される、請求項1から5のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項7】
前記キャップを形成するために、互いに可逆的に係合するように適合された2つ以上のセクションをさらに含む、請求項1から6のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項8】
前記2つ以上のセクションは、ジップタイ、ケーブルタイ、スナップ嵌合機構、ホック式留め部、および接着テープを介して共に結合される、請求項1から7のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項9】
前記容器のクロージャに垂直な軸線まわりの前記キャップの回転を防止するために、前記容器と係合するように、前記空所内に配設された溝の組をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項10】
前記キャップの前記部分を接続解除するのを支援するために、複数のラグをさらに含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項11】
前記貯蔵容器は、閉鎖充填式充填貯蔵容器を含む、請求項1から10のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項12】
容器と共に使用するためのキャップであって、前記キャップは、
互いに可逆的に係合するように適合された2つ以上のセクションを含み、前記2つ以上のセクションは、前記容器のリムを受容するための溝と、前記容器の棒状部を囲むのに十分な容積を備えた内部空所と、を形成する、キャップ。
【請求項13】
前記リムは、前記キャップが、前記溝に前記リムが進入するのを可能にするために、前記容器に配置されるときに、弾性変形可能である、請求項12に記載のキャップ。
【請求項14】
前記2つ以上のセクションは、前記空所を形成する2つの区画を含む少なくとも1つの区画を含む、請求項12または13に記載のキャップ。
【請求項15】
前記2つの区画のうちの第1の区画は、前記キャップの内部側面と、前記空所の中への1つまたは複数の突起の下面と、によって画定され、前記2つの区画のうちの第2の区画は、前記空所の中への前記突起の上面と、前記キャップの前記内部側面および上部と、によって画定される、請求項12から14のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項16】
前記2つ以上のセクションは、ジップタイ、ケーブルタイ、スナップ嵌合機構、ホック式留め部、および接着テープを介して共に結合される、請求項12から15のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項17】
前記容器のクロージャに垂直な軸線まわりの前記キャップの回転を防止するために、前記容器と係合するように、前記空所内に配設された歯部の組をさらに含む、請求項12から16のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項18】
前記歯部の組の歯部は、前記容器の対応する歯部と噛合する、請求項12から17のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項19】
前記歯部は、互いに分離される、請求項12から18のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項20】
前記キャップの前記部分を接続解除するのを支援するために、複数のラグをさらに含む、請求項12から19のいずれか一項に記載のキャップ。
【請求項21】
容器と請求項1~20のいずれかに記載のキャップとを含む、容器およびキャップ組立体。
【請求項22】
前記容器は、薬剤物質をさらに含む、請求項21に記載の組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
[0001]本出願は、2018年12月13日に出願された「A CAP」と題する米国仮特許出願第62/779,395号の継続出願であり、その利益を主張し、参照によってそれの全体が組み込まれる。
発明の分野
[0002]本発明の実施形態は、容器用のキャップの分野に関し、より詳細には、本発明の実施形態は、例えば、閉鎖充填(closed-fill)式薬剤貯蔵ボトルなどのボトル用の保護キャップに関する。
【背景技術】
【0002】
背景
[0003]ヒトまたは動物に投与するための薬剤製品は、それらを使用に適さなくするであろう、特に、微生物を含む物質で汚染されることがないような条件下で取り扱われて包装されることが必要とされる。標準的な慣行は、多くの場合、最終の充填仕上げ段階で薬剤製品を滅菌することであるが、充填仕上げ作業は、薬剤物質の製造から遠隔で、または、それとは少なくとも非同時に、実行される。したがって、薬剤物質は、製造後に、処方および/または充填仕上げのために必要とされるまで、典型的には貯蔵容器(例えば、ボトル)に貯蔵される。貯蔵容器は、処方および/または充填仕上げ設備への薬剤物質の安全な輸送も可能にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0004]薬剤物質は、2つの機構の一方を使用して貯蔵容器の中に一般的に充填される。第1のものは、いわゆる開放充填(open filling)の使用であり、貯蔵容器は、典型的にはグレードAまたは同等である周囲雰囲気に曝露される。そういったケースでは、雰囲気が、汚染のおそれを緩和する目的で、クリーンフードまたはクリーンルームの使用によるなどして、必然的に厳密に制御される。いったん充填されると、貯蔵ボトルは、ねじキャップなどの頑丈なクロージャでシールできる。第2のものは、閉鎖充填システムの使用であり、滅菌充填システムが、貯蔵ボトルに薬剤物質を供給するために使用される。典型的には、充填システムは、可撓性で使い捨て可能な供給ラインと、多くの場合に、ガス(典型的には空気であるが、不活性ガスなどの他のガスも採用できる)が充填時に貯蔵容器から脱出できるようにするための第2の可撓性ラインと、を含む。可撓性ラインは、充填が完了したときに、切断されてシールされる。そういった閉鎖充填システムは、制御された雰囲気を必要としないという利点を有する。しかしながら、貯蔵容器自体は、丈夫なクロージャでシールできる一方、供給ラインの切断およびシールは、典型的には、容器から突出する供給ラインの短い部分(本明細書では棒状部(antenna)と呼ぶ)を残す。これらの棒状部は、製品安定性に必要な低温貯蔵条件下では脆くなり、したがって、充填済み容器の貯蔵または輸送中に容易に損傷する場合があり、それによって、薬剤物質の滅菌性を潜在的に危うくする。これは、特定の課題であり、薬剤物質は、例えば、-70℃などの低温で貯蔵され、そのとき、棒状部は、脆くなる可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0005]貯蔵または輸送容器などの容器と共に使用するためのキャップが説明される。1つの実施形態では、キャップは、保護オーバーキャップである。1つの実施形態では、オーバーキャップは、容器の突起を受容するための溝と、容器の棒状部を囲むのに十分な容積を備えた内部空所を有する少なくとも1つの区画と、を含む。
【0005】
[0006]本発明は、下で与えられる詳細な説明から、そして、本発明の様々な実施形態の添付図面から、より十分に理解されるであろうが、本発明を特定の実施形態に限定するために解釈されるべきではなく、説明と理解のためだけのものである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】1Lおよび2Lのポリカーボネート容器用の保護キャップの実施形態を例証する図である。
【
図2】1Lおよび2Lのポリカーボネート容器用の保護キャップの実施形態を例証する図である。
【
図3】1Lおよび2Lのポリカーボネート容器用の保護キャップの実施形態を例証する図である。
【
図4】1Lおよび2Lのポリカーボネート容器用の保護キャップの実施形態を例証する図である。
【
図5】2Lのポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)容器用の保護キャップの実施形態を例証する図である。
【
図6】2Lのポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)容器用の保護キャップの実施形態を例証する図である。
【
図7】2Lのポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)容器用の保護キャップの実施形態を例証する図である。
【
図8】2Lのポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)容器用の保護キャップの実施形態を例証する図である。
【
図9】容器上のオーバーキャップの1つの実施形態の断面を例証する図である。
【
図10】オーバーキャップのまわりにひもを備えた容器上のオーバーキャップの1つの実施形態を例証する図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
詳細な説明
[0007]以下の説明では、非常に多くの詳細は、本発明のより完全な説明を提供するために、述べられている。しかしながら、当業者に明らかであろうことは、本発明がこれらの具体的な詳細なしに実施できる、ということである。他の例では、よく知られている構造およびデバイスは、本発明を不明瞭にするのを避ける目的で、詳細にというよりも、ブロック図の形式で示されている。
【0008】
[0008]本発明の実施形態は、キャップに関し、より具体的には、閉鎖充填式薬剤貯蔵ボトル用の保護キャップ(例えば、オーバーキャップ)に関する。1つの実施形態では、保護キャップは、1つまたは複数の棒状部を備える閉鎖充填式充填薬剤貯蔵および/または輸送容器用であり、
a)キャップを貯蔵および/または輸送容器に取り付けるための機構と、
b)閉鎖充填式充填貯蔵および/または輸送容器の棒状部を囲んで安定化させるのに十分な容積を有する内部空所と、を含む。
【0009】
[0009]1つの実施形態では、キャップを容器に取り付けるための機構は、容器上、好ましくは、首部(換言すれば、ネック部)を含む容器のそういった首部上の、例えば、リム、またはリップなどの貯蔵容器上の突起と係合するように適合された溝を含む。1つの実施形態では、突起は、容器のクロージャによって形成され、そういったクロージャは、容器の首部の平面から突出する。1つの実施形態では、リムは、リムが溝に嵌合するように変形するのを可能にするために、保護キャップと係合したときに弾性変形可能である。1つの実施形態では、リムが弾性変形可能であるが、キャップは、容器にスナップ嵌合する。
【0010】
[0010]1つの実施形態では、内部空所は、保護キャップ内の2つの区画から形成される。1つの実施形態では、第1の区画は、貯蔵容器のリムに取り付けるために使用される溝と、空所の中への1つまたは複数の突起の下面(例えば、棚状部や1つまたは複数のラグ(換言すれば、耳部))と、によって画定される。1つの実施形態では、第1の区画の寸法は、空所の中への突起が容器のクロージャの上面と係合するように選択される。1つの実施形態では、第2の区画は、空所の中への突起の上面と、キャップの側面および上部と、によって画定され、また、開口または通路によって第1の区画に接続される。開口および第2の区画の寸法は、棒状部が開口および第2の区画内に囲まれるのを可能にするように選択される。
【0011】
[0011]1つの実施形態では、キャップは、キャップを形成するために互いに可逆的に係合するように適合された2つ以上の、好ましくは、2つのセクションを含む。1つの実施形態では、セクションは、雄および雌コネクタまたはインターフェースを使用して可逆的に係合する。1つの実施形態では、キャップは、ジップタイ、ケーブルタイ、あるいは、例えば、スナップ嵌合手段、ホック式留め部(hook and eye connections)等々などの当技術分野でよく知られた幾らかの他の結合仕組みを使用して、共に結合される2つのセクションを含む。1つの実施形態では、セクションは、接着テープなどのテープ、あるいは、1つまたは複数のひも(tie)を使用して、それらの係合位置に固定できる。テープおよびひもに加えて、可逆的係合の他の機構を使用することができ、例えば、スナップ嵌合機構などである。ひもが使用される場合、キャップは、保護キャップの外面上または中にひもを配置または受容するために、ラグ、隆起部、溝、または他のエリアを含むことが好ましい。
【0012】
[0012]1つの実施形態では、キャップは、クロージャに垂直な軸線まわりのキャップの回転を防止する様式で容器および/またはクロージャと係合する。1つの実施形態では、キャップの空所、好ましくは、キャップが2つの区画を含むときの空所の第1の区画は、貯蔵容器のクロージャと係合するための歯部または溝を含む。1つの実施形態では、クロージャが平坦面を備えている場合に、キャップは、回転を防止するために、クロージャの面と係合する面を有する。1つの実施形態では、貯蔵容器のクロージャは、それの外部側面に1つまたは複数の隆起部を含み、キャップは、クロージャの少なくとも1つ、好ましくは、幾つかの隆起部と係合する隆起部(例えば、歯部、溝等々)を有する。
【0013】
[0013]幾つかの実施形態では、キャップは、2つ以上のセクションを含むが、セクションの外部面は、キャップの部分を接続解除するのに役立つために、複数のタブまたはラグ(例えば、親指タブ)を含む。
【0014】
[0014]1つの実施形態では、本明細書で説明される保護オーバーキャップは、1Lおよび2Lのポリカーボネート容器用のキャップに適合する。そういった保護キャップの例は、
図1~
図8に示される。
【0015】
[0015]1Lのポリカーボネート容器用の保護キャップは、
図1~
図4に示される。
図1~
図4を参照すると、オーバーキャップ部分100は、オーバーキャップの半体である。オーバーキャップ部分100は、完全なオーバーキャップを形成するために、別の半体であるオーバーキャップ部分の、それぞれ対応する雄および雌インターフェース/コネクタと嵌合する雌インターフェース/コネクタ110および雄インターフェース/コネクタ111を含む。1つの実施形態では、2つのオーバーキャップ半体同士は、共に接続する。1つの実施形態では、2つのオーバーキャップ半体は、完全なオーバーキャップを形成するために、共にスナップ係合する。別の実施形態では、2つのオーバーキャップ半体は、ひも(例えば、ジップタイ、ケーブルタイ等々)、スナップ嵌合機構、ホック式留め部、接着テープ、接着剤(例えば、接着のり、エポキシ等々)等々を用いて共に保持される。
【0016】
[0016]1つの実施形態では、完全なオーバーキャップは、プラスチックまたはポリカーボネートから作製される。しかしながら、オーバーキャップは、これらの材料であることに限定されず、例えば、それらに限定されないが、アルミニウムまたは他の金属などの他の材料で作製できる。
【0017】
[0017]オーバーキャップ部分100を含むオーバーキャップは、容器の上部に結合する。1つの実施形態では、容器は、PET容器またはボトルを含む。1つの実施形態では、容器は、1Lのポリカーボネート容器を含む。注目すべきことは、本明細書で説明される実施形態が、PET容器や1Lのポリカーボネート容器を使用することに限定されず、また、他のタイプの容器と共に使用できる、ということである。
【0018】
[0018]1つの実施形態では、オーバーキャップおよび容器間の結合を容易にするために、オーバーキャップ部分100は、容器のリムまたはリップなどの突起を受容するための溝130を含む。1つの実施形態では、突起は、キャップが容器の上に置かれて突起が溝130に進入するのを可能にするとき、弾性変形可能である。別の実施形態では、2つのオーバーキャップ半体は、突起が変形されることなく溝130内に配置されるように、突起を有する容器のまわりに配置される。
【0019】
[0019]1つの実施形態では、オーバーキャップ部分100は、オーバーキャップが容器に結合されたときに、オーバーキャップの回転(例えば、容器のクロージャに垂直な軸線まわりの)を防止するために、容器の上部の対応する溝と嵌合または噛合する歯部(または溝)140も含む。1つの実施形態では、歯部は、容器内に存在する溝と嵌合するために、サイズ決めおよび形状付けされる。
図4Cに示されたように、1つの実施形態では、歯部140は、略三角形の形状である。注目すべきことは、歯部140が、容器の上部にある溝または歯部に基づいて異なった形状を有することができる、ということである。
【0020】
[0020]1つの実施形態では、オーバーキャップ部分100は、開口101の上にある開放または空所領域150を含む。
図1~
図4では、開口101は、それが接合されるオーバーキャップ部分の対応開口と接合されるときに、形状が楕円である。しかし、開口101と、それが嵌合されるオーバーキャップ部分の対応開口と、によって形成される結果としての開口は、任意形状を含むことができる。開口101によって部分的に形成されたオーバーキャップの開口は、供給ラインまたは管体が、空所エリア150によって部分的に形成されたオーバーキャップの空所エリア内に収容されるべき容器の上部から延びるのを可能にする。1つの実施形態では、オーバーキャップの空所エリアのサイズは、容器の上部から延びる管体を詰め込むための最小距離である。
【0021】
[0021]
図9は、容器のオーバーキャップの1つの実施形態の断面図である。
図9を参照すると、オーバーキャップ部分901は、容器(例えば、ボトル)903のキャップ902上にある。1つの実施形態では、容器903は、貯蔵容器を含む。1つの実施形態では、容器903は、薬剤貯蔵ボトル(例えば、閉鎖充填式薬剤貯蔵ボトル等々)を含む。オーバーキャップ部分901は、キャップ902からの管体(例えば、棒状部)904が中に延びる空所エリア905を含む。
【0022】
[0022]1つの実施形態では、オーバーキャップ部分100は、オーバーキャップをそれが取り付けられる容器からスナップ外しするために個人によって使用されるタブ120および121(例えば、親指タブ)を含む。そういったタブの使用は、当技術分野で知られている。
【0023】
[0023]1つの実施形態では、オーバーキャップ部分100は、オーバーキャップ部分100の中間セクションに位置する傾斜部160も含む。傾斜部160の目的は、ひもがオーバーキャップのまわりに巻き付けられるときに、ひも(例えば、ジップタイ、プラスチックタイ等々)とオーバーキャップとの間の分離を維持することである。分離は、ひもの取り外しのために、タイカッタ(例えば、ナイフ、はさみ、鋭利なエッジ等)がひもとオーバーキャップとの間に挿入されるのを可能にする。こうして、傾斜部160のサイズは、ひもおよびタイカッタのサイズに基づいて異なったオーバーキャップのために様々にすることができ、タイカッタの少なくとも一部がひもおよびオーバーキャップ間に確保できるのを確実化し、したがって、ひもは、切断されてオーバーキャップから取り外すことができる。
【0024】
[0024]
図10は、オーバーキャップのまわりのひもを備えた容器のオーバーキャップの1つの実施形態を例証する。
図10を参照すると、オーバーキャップ部分1001および1002は、容器(例えば、ボトル)1004のキャップに接して取り囲む。1つの実施形態では、容器1004は、貯蔵容器を含む。1つの実施形態では、容器1004は、薬剤貯蔵ボトル(例えば、閉鎖充填式薬剤貯蔵ボトル等々)を含む。プラスチックタイ1003は、プラスチックタイ1003の場所を維持するためのチャネルとして作用する溝1010内のオーバーキャップ部分1001および1002のまわりに配置される。オーバーキャップ部分1001および1002は、それぞれ親指タブ1005および1006を備えて示される。
【0025】
[0025]2Lのポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)容器用の保護キャップは、
図5~
図8に示される。
図5~
図8を参照すると、オーバーキャップ部分200は、オーバーキャップの半体である。オーバーキャップ部分200は、完全なオーバーキャップを形成するために、別の半体であるオーバーキャップ部分の、それぞれ対応する雄および雌インターフェース/コネクタと嵌合する雌インターフェース/コネクタ210および雄インターフェース/コネクタ211を含む。1つの実施形態では、2つのオーバーキャップ半体同士は、共に接続する。1つの実施形態では、2つのオーバーキャップ半体は、完全なオーバーキャップを形成するために、共にスナップ係合する。別の実施形態では、2つのオーバーキャップ半体は、ひも(例えば、ジップタイ、ケーブルタイ等々)、スナップ嵌合機構、ホック式留め部、接着テープ、接着剤(例えば、接着のり、エポキシ等々)等々を用いて共に保持される。
【0026】
[0026]1つの実施形態では、完全なオーバーキャップは、プラスチックまたはポリカーボネートから作製される。しかしながら、オーバーキャップは、これらの材料であることに限定されず、例えば、それらに限定されないが、アルミニウムまたは他の金属などの他の材料で作製できる。
【0027】
[0027]オーバーキャップ部分200を含むオーバーキャップは、容器の上部に結合する。1つの実施形態では、容器は、PET容器またはボトルを含む。1つの実施形態では、容器は、2Lのポリカーボネート容器を含む。注目すべきことは、本明細書で説明される実施形態が、PET容器や2Lのポリカーボネート容器を使用することに限定されず、また、他のタイプの容器と共に使用できる、ということである。
【0028】
[0028]1つの実施形態では、オーバーキャップおよび容器間の結合を容易にするために、オーバーキャップ部分200は、容器のリップを受容するための溝230を含む。1つの実施形態では、突起は、キャップが容器の上に置かれて突起が溝230に進入するのを可能にするとき、弾性変形可能である。別の実施形態では、2つのオーバーキャップ半体は、突起が変形されることなく溝230内に配置されるように、突起を有する容器のまわりに配置される。
【0029】
[0029]1つの実施形態では、オーバーキャップ部分200は、オーバーキャップが容器に結合されたときに、オーバーキャップの回転(例えば、容器のクロージャに垂直な軸線まわりの)を防止するために、容器の上部の対応する溝と嵌合または噛合する歯部(または溝)240も含む。1つの実施形態では、歯部は、容器内に存在する溝と嵌合するために、サイズ決めおよび形状付けされる。
図8Cに示されたように、1つの実施形態では、歯部240は、略丸円の形状である。注目すべきことは、歯部240が、容器の上部にある溝または歯部に基づいて異なった形状を有することができる、ということである。
【0030】
[0030]1つの実施形態では、オーバーキャップ部分200は、開口201の上にある開放または空所領域250を含む。
図5~
図8では、開口201は、それが接合されるオーバーキャップ部分の対応開口と接合されるときに、形状が楕円である。しかし、開口201と、それが嵌合されるオーバーキャップ部分の対応開口と、によって形成される結果としての開口は、任意形状を含むことができる。開口201によって部分的に形成されたオーバーキャップの開口は、供給ラインまたは管体が、空所エリア250によって部分的に形成されたオーバーキャップの空所エリア内に収容されるべき容器の上部から延びるのを可能にする。1つの実施形態では、オーバーキャップの空所エリアのサイズは、容器の上部から延びる管体を詰め込むための最小距離である。
【0031】
[0031]1つの実施形態では、オーバーキャップ部分200は、オーバーキャップをそれが取り付けられる容器からスナップ外しするために個人によって使用されるタブ220および221(例えば、親指タブ)を含む。そういったタブの使用は、当技術分野で知られている。
【0032】
[0032]1つの実施形態では、オーバーキャップ部分200は、オーバーキャップ部分200の中間セクションに位置する傾斜部260も含む。傾斜部260の目的は、ひもがオーバーキャップのまわりに巻き付けられるときに、ひも(例えば、ジップタイ、ケーブルタイ等々)とオーバーキャップとの間の分離を維持することである。分離は、ひもの取り外しのために、タイカッタ(例えば、ナイフ、はさみ、鋭利なエッジ等)がひもとオーバーキャップとの間に挿入されるのを可能にする。こうして、傾斜部260のサイズは、ひもおよびタイカッタのサイズに基づいて異なったオーバーキャップのために様々にすることができ、タイカッタの少なくとも一部がひもとオーバーキャップとの間に確保できるのを確実化し、したがって、ひもは、切断されてオーバーキャップから取り外すことができる。
【0033】
[0033]幾つかの実施形態例が存在し、本明細書で説明される。
[0034]例1は、容器と共に使用するためのキャップであり、キャップは、貯蔵容器の突起を受容するための溝と、容器の棒状部を囲むのに十分な容積を備えた内部空所を有する少なくとも1つの区画と、を含む。
【0034】
[0035]例2は、容器の突起が容器の首部のリムを含むということを任意選択で含み得る例1のキャップである。
[0036]例3は、キャップが溝に突起が進入するのを可能にするために、容器に配置されるときに、突起が弾性変形可能である、ということを任意選択で含み得る例1~2のキャップである。
【0035】
[0037]例4は、突起が容器のクロージャによって形成される、ということを任意選択で含み得る例1~3のキャップである。
[0038]例5は、少なくとも1つの区画が空所を形成する2つの区画を含む、ということを任意選択で含み得る例1~4のキャップである。
【0036】
[0039]例6は、2つの区画のうちの第1の区画が、キャップの内部側面と、空所の中への1つまたは複数の突起の下面と、によって画定され、2つの区画のうちの第2の区画が、空所の中への突起の上面と、キャップの内部側面および上部と、によって画定される、ということを任意選択で含み得る例1~5のキャップである。
【0037】
[0040]例7は、キャップを形成するために、互いに可逆的に係合するように適合された2つ以上のセクションを任意選択で含み得る例1~6のキャップである。
[0041]例8は、2つ以上のセクションが、ジップタイ、ケーブルタイ、スナップ嵌合機構、ホック式留め部、および接着テープを介して共に結合される、ということを任意選択で含み得る例1~7のキャップである。
【0038】
[0042]例9は、容器のクロージャに垂直な軸線まわりのキャップの回転を防止するために、容器と係合するように、空所内に配設された溝の組を任意選択で含み得る例1~8のキャップである。
【0039】
[0043]例10は、キャップの部分を接続解除するのを支援するために、複数のラグを任意選択で含み得る例1~9のキャップである。
[0044]例11は、貯蔵容器が閉鎖充填式充填貯蔵容器を含む、ということを任意選択で含み得る例1~10のキャップである。
【0040】
[0045]例12は、容器と共に使用するためのキャップであって、キャップは、互いに可逆的に係合するように適合された2つ以上のセクションを含み、2つ以上のセクションは、容器のリムを受容するための溝と、容器の棒状部を囲むのに十分な容積を備えた内部空所と、を形成する。
【0041】
[0046]例13は、キャップが溝にリムが進入するのを可能にするために、容器に配置されるときに、リムが弾性変形可能である、ということを任意選択で含み得る例12のキャップである。
【0042】
[0047]例14は、2つ以上のセクションが、空所を形成する2つの区画を含む少なくとも1つの区画を含む、ということを任意選択で含み得る例12~13のキャップである。
[0048]例15は、2つの区画のうちの第1の区画が、キャップの内部側面と、空所の中への1つまたは複数の突起の下面と、によって画定され、2つの区画のうちの第2の区画が、空所の中への突起の上面と、キャップの内部側面および上部と、によって画定される、ということを任意選択で含み得る例12~14のキャップである。
【0043】
[0049]例16は、2つ以上のセクションが、ジップタイ、ケーブルタイ、スナップ嵌合機構、ホック式留め部、および接着テープを介して共に結合される、ということを任意選択で含み得る例12~15のキャップである。
【0044】
[0050]例17は、容器のクロージャに垂直な軸線まわりのキャップの回転を防止するために、容器と係合するように、空所内に配設された歯部の組を任意選択で含み得る例12~16のキャップである。
【0045】
[0051]例18は、歯部の組の歯部は、容器の対応する歯部と噛合する、ということを任意選択で含み得る例12~17のキャップである。
[0052]例19は、歯部は、互いに分離される、ということを任意選択で含み得る例12~18のキャップである。
【0046】
[0053]例20は、キャップの部分を接続解除するのを支援するために、複数のラグを任意選択で含み得る例12~19のキャップである。
[0054]例21は、上記例1~20のいずれかに係る容器とキャップを含む、容器およびキャップ組立体である。
【0047】
[0055]例22は、容器が薬剤物質をさらに含む、ということを任意選択で含み得る例21の容器およびキャップである。
[0056]本発明の多くの変更および修正は、前述の説明を読んだ後には、間違いなく当業者に明らかになるであろうが、理解されるべきことは、例証によって示されて説明されたどの特定の実施形態も、限定と解釈されることを決して意図していない、ということである。したがって、様々な実施形態の詳細を参照することは、本発明にとって必須とみなされるそれらの特徴だけを自体が列挙する特許請求の範囲の範囲を限定することを意図するものではない。
【国際調査報告】