(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(54)【発明の名称】電力供給装置およびその構成要素(群間コネクタ)
(51)【国際特許分類】
H01M 50/503 20210101AFI20220202BHJP
H01M 10/6553 20140101ALI20220202BHJP
H01M 10/613 20140101ALN20220202BHJP
H01M 10/6572 20140101ALN20220202BHJP
【FI】
H01M50/503
H01M10/6553
H01M10/613
H01M10/6572
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529702
(86)(22)【出願日】2019-12-02
(85)【翻訳文提出日】2021-07-14
(86)【国際出願番号】 IB2019060355
(87)【国際公開番号】W WO2020110093
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】HK
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521225144
【氏名又は名称】トング,ユイルン
(74)【代理人】
【識別番号】110000659
【氏名又は名称】特許業務法人広江アソシエイツ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トング,ユイルン
【テーマコード(参考)】
5H031
5H043
【Fターム(参考)】
5H031KK01
5H031KK03
5H031KK08
5H043AA09
5H043BA19
5H043CA03
5H043FA02
5H043LA02F
5H043LA22F
(57)【要約】
複数の電池(102)を備える電池アセンブリ(100,1100)を形成するための電池群間コネクタであって、複数の第1の接触端子、複数の第2の接触端子、および複数の第1の接触端子と複数の第2の接触端子とを相互接続する端子間リンクを備える、電池群間コネクタ。端子間リンクは金属格子として構成され、電池群間コネクタは、電池端子と電池アセンブリ(100,1100)の外部との間で熱を伝達するための伝熱ネットワークを形成するように構成されている。
【選択図】
図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の第1の接触端子、複数の第2の接触端子、および前記複数の第1の接触端子と前記複数の第2の接触端子とを相互接続する端子間リンクを備える電池群間コネクタであって、前記端子間リンクは、複数の第1の伝導性ストリップ部分と、複数の第2の伝導性ストリップ部分と、中間伝導性ストリップ部分とを備える分布コネクタであり、前記第1の伝導性ストリップ部分は前記中間伝導性ストリップ部分と接合するために第1の接触端子から延在し、前記第2の伝導性ストリップは前記中間伝導性ストリップ部分と接合するために第2の接触端子から延在し、前記第1の伝導性ストリップ部分、前記第2の伝導性ストリップ部分、および前記中間伝導性ストリップ部分は、熱的および電気的に伝導性の格子を形成するように構成されている、電池群間コネクタ。
【請求項2】
前記第1の接触端子は、第1の長手軸によって画定される第1の長手方向に沿って分布し、前記第2の接触端子は、前記第1の長手軸と平行な第2の長手軸によって画定される第2の長手方向に沿って分布している、請求項1に記載の電池群間コネクタ。
【請求項3】
前記端子間リンクは、前記第1の長手方向に沿って分布する複数の第1の伝導性ストリップ部分と、前記第2の長手方向に沿って分布する複数の第2の伝導性ストリップ部分と、中間伝導性ストリップ部分とを備える分布コネクタである、請求項2に記載の電池群間コネクタ。
【請求項4】
前記第1の伝導性ストリップ部分は、複数の離隔した第1の伝導性ストリップ部分を備える第1の伝導性格子部分を形成するよう分布している、請求項1から3のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項5】
前記第2の伝導性ストリップ部分は、複数の離隔した第2の伝導性ストリップ部分を備える第2の伝導性格子部分を形成するよう分布している、請求項1から4のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項6】
前記伝導性格子は、前記第1の接触端子と前記第2の接触端子との間に位置する1対の対向する主面を有する、請求項1から5のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項7】
前記伝導性格子は、前記第1の接触端子および/または前記第2の接触端子の厚さと等しいかまたはこれに匹敵する厚さを有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項8】
前記伝導性格子は、前記第1の伝導性ストリップ部分、前記第2の伝導性ストリップ部分、および前記中間伝導性ストリップ部分が均一な厚さを有するように、金属シートから一体形成される、請求項1から7のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項9】
前記伝導性格子は、可撓性金属ストリップ格子であり、前記中間伝導性ストリップ部分は、その長さに沿って非線形のプロファイルを有することができる可撓性金属ストリップである、請求項1から8のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項10】
前記伝導性格子は、少なくとも100である大きな金属表面積対金属厚さ比を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項11】
前記伝導性格子は、少なくとも2である大きな金属表面積対空隙面積比を有する、請求項1から10のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項12】
前記第1の接触端子は前記中間伝導性ストリップ部分の第1の側にあり、前記第2の接触端子は前記中間伝導性ストリップ部分の第2の側にある、請求項1から11のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項13】
前記第1の接触端子および前記第2の接触端子は、第1の接触端子の少なくとも1つが2つの直接隣接する第2の接触端子の間の途中に位置し、および/または前記第2の接触端子の少なくとも1つが2つの直接隣接する第1の接触端子の間の途中に位置するように、前記中間伝導性ストリップ部分の延在方向である長手方向に沿って交互に配置されている、請求項1から12のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項14】
前記第1の接触端子は電池端子接触面を有し、前記第2の接触端子は電池端子接触面を有し、前記第1の接触端子および前記第2の接触端子の前記電池端子接触面は、平行であるが逆向きである、請求項1から13のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項15】
第1の接触端子および隣接する第2の接触端子の前記電池端子接触面、軸方向分離距離、ならびに全ての隣接する第1および第2の接触端子ペア間の前記軸方向分離距離が均一である、請求項14に記載の電池群間コネクタ。
【請求項16】
前記第1の接触端子は、前記中間伝導性ストリップ部分から離れる方へ突出し、第1の側方向に延在し、前記第2の接触端子は、前記中間伝導性ストリップ部分から離れる方へ突出し、前記第1の側方向とは反対の第2の側方向に延在する、請求項1から15のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項17】
前記第1の接触端子は第1の接触タブを備え、前記第1の接触タブは、前記第1の伝導性ストリップ部分から離れる方へ直交して突出し且つ前記第2の接触端子から離れる方へ突出する、請求項1から16のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項18】
前記第2の接触端子は第2の接触タブを備え、前記第2の接触タブは、前記第2の伝導性ストリップ部分から離れる方へ直交して突出し且つ前記第1の接触端子から離れる方へ突出する、請求項1から17のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項19】
前記第1の伝導性ストリップ部分は互いに平行であり、および/または前記第2の伝導性ストリップ部分は平行である、請求項1から18のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項20】
前記第1の伝導性ストリップ部分および前記第2の伝導性ストリップ部分は、前記第1の伝導性ストリップ部分の少なくとも1つが2つの直接の第2の伝導性ストリップ部分の間にあり、前記第2の伝導性ストリップ部分の少なくとも1つが2つの直接の第1の伝導性ストリップ部分の間にあるように、前記中間伝導性ストリップ部分の延在方向である長手方向に沿って交互に配置されている、請求項1から19のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項21】
前記中間伝導性ストリップ部分は長手状であり、前記電池群間コネクタの長手方向範囲を画定するために長手方向に沿って延在する、請求項1から20のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項22】
前記中間伝導性ストリップ部分は、前記電池群間コネクタの第1の長手方向端部に近い伝導性ストリップ部分から離れる方へ突出する第1の端部接続タブを備え、および/または、前記中間伝導性ストリップ部分は、前記電池群間コネクタの第2の長手方向端部に近い伝導性ストリップ部分から離れる方へ突出する第2の端部接続タブを備える、請求項1から21のいずれか一項に記載の電池群間コネクタ。
【請求項23】
複数の電池群に配置された複数の電池を備える電池アセンブリであって、電池群の電池は並列接続されており、隣接電池群は直列に接続されており、隣接電池群のペアは、請求項1から22のいずれか一項に記載の電池群間コネクタによって接続されている、電池アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は電力供給装置に関し、より具体的には、電池を有する電力供給装置およびこのような電力供給装置の構成要素に関する。本開示はまた、電力供給装置用の電池アセンブリおよび構成要素にも関する。
【背景技術】
【0002】
電池などの蓄電パワーデバイスは、多くの車両および機器の主要な電源になってきた。蓄電源として電池を有する電力供給装置は、有益かつ有利である。たとえば、蓄電パワーデバイスを有する電力供給装置は、非動作時には蓄電のために主電源から電力を入力し、電力供給装置からの電力供給が必要とされる動作時には電力を出力することができる。
【0003】
電力要求がますます高まるにつれて、電力供給装置は、より高いエネルギー貯蔵容量およびコンパクト性を有することが要求される。コンパクト性は通常、より高いエネルギー貯蔵密度を有する電池を使用することによって、およびより密に詰め込まれた電池または電池セルを有することによって、達成される。しかしながら、より高いエネルギー貯蔵密度を有する電池、たとえばリチウムイオン電池は、爆発する傾向がある。
【発明の概要】
【0004】
電池アセンブリの2つの隣接する電池群を接続するための電池群間コネクタが開示される。電池群間コネクタ(略して群間コネクタ)は、複数の第1の接触端子、複数の第2の接触端子、および複数の第1の接触端子と複数の第2の接触端子とを相互接続する端子間リンクを備える。第1の接触端子は、第1の電気極性を有する電池の第1の端子と電気的に接続するためのものである。第2の接触端子は、第1の電気極性と反対の第2の電気極性を有する電池の第2の端子と電気的に接続するためのものである。
【0005】
第1の伝導性ストリップ部分は、中間伝導性ストリップ部分と接合するために第1の接触端子から延在する。第2の伝導性ストリップは、中間伝導性ストリップ部分と接合するために第2の接触端子から延在する。第1の伝導性ストリップ部分、第2の伝導性ストリップ部分、および中間伝導性ストリップ部分は、熱的および電気的に伝導性の格子を形成するように構成されている。
【0006】
第1の接触端子は、第1の長手軸によって画定される第1の長手方向に沿って分布し得る。第2の接触端子は、第1の長手軸と平行な第2の長手軸によって画定される第2の長手方向に沿って分布し得る。端子間リンクは、複数の第1の伝導性ストリップ部分を備える分布コネクタである。第1の伝導性ストリップ部分は、第1の長手方向に沿って分布し得る。第2の伝導性ストリップ部分は、第2の長手方向に沿って分布し得る。中間伝導性ストリップ部分は、第1の伝導性ストリップ部分および/または第2の伝導性ストリップ部分に直交し得る。
【0007】
複数の電池群に配置され、本開示の電池群間コネクタによって相互接続された、複数の電池を備える電池アセンブリが開示される。電池群の電池は並列接続されており、隣接する電池群は直列接続されている。隣接する2つの電池群のペアは、本開示の電池群間コネクタによって接続されている。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示は、例として、以下の添付図面を参照して、説明される。
【0009】
【
図1A】本開示による例示的な電力供給装置の斜視図である。
【
図1B】本開示による例示的な電力供給装置の斜視図である。
【0010】
【
図1C】主長手軸L-L’に沿った
図1Aの電力供給装置の長手方向断面図である。
【0011】
【
図1D】電力供給装置の例示的な区画レイアウトを示す概略線図である。
【0012】
【
図2】
図1Aの電力供給装置の例示的な主要構成要素を示す分解図である。
【0013】
【
図2A】電池アセンブリを露出している電力供給装置の斜視図である。
【0014】
【
図2B】熱伝導トラックを示す例示的なベースプレートの斜視図である。
【0015】
【
図3A】例示的な電池間コネクタのアレイを備える例示的な電池列間コネクタの斜視図である。
【
図3B】例示的な電池間コネクタのアレイを備える例示的な電池列間コネクタの正面図である。
【0016】
【
図3C】
図3Aの電池列間コネクタの丸で囲まれた部分(A)の拡大図である。
【0017】
【
図4A】電力供給装置の例示的な電池トレイの斜視図である。
【
図4B】電力供給装置の例示的な電池トレイの斜視図である。
【0018】
【0019】
【
図4D】電池トレイの丸で囲まれた部分(B)の拡大図である。
【
図4E】電池トレイの丸で囲まれた部分(C)の拡大図である。
【0020】
【
図5】
図4Aの2つの電池トレイの係止によって形成された組電池トレイを示す。
【0021】
【
図5A】2つの電池トレイの間の境界面を示す、
図5の組電池トレイの丸で囲まれた部分(D)の拡大図である。
【0022】
【
図6】本開示の別の態様による例示的な電池アセンブリを示す。
【0023】
【
図6A】電池軸に直交する平面のみによる、
図6の例示的な電池アセンブリの断面図である。
【0024】
【
図7A】
図6の電池アセンブリの例示的なサブアセンブリを示す。
【0025】
【0026】
【
図7C】列間コネクタによる2列の電池の相互接続を示す。
【0027】
【0028】
【0029】
【
図9A】
図9の丸で囲まれた部分(E)の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
【0031】
主ハウジング200は、
図1Dに示されるように、複数の区画、たとえば主区画およびファン区画を備える。主区画は、電池アセンブリ100が内部に受容される電池区画106、管理回路が受容される回路区画104、空気区画400、および有用かつ有益であり得る機能区画に区切られる。ファン区画500が主ハウジング200の長手方向端部に形成され、空気移動機構がファン区画の内部に設置される。
【0032】
主ハウジング200は、金属部品、高強度プラスチックの部品、または金属および高強度プラスチックの両方の部品の組合せから形成され得る。主ハウジングは、複数のハウジング部分を備えてもよい。たとえば、主ハウジングは、主区画ハウジング部分およびファン区画ハウジング部分を備えてもよい。主区画ハウジングは、複数の機能区画に区切られてもよい。
【0033】
主ハウジングは、第1のハウジング部分(略して「第1の部分」)、第2のハウジング部分(略して「第2の部分」)、および第1の部分と第2の部分とを相互接続する周辺主ハウジング部分(略して「周辺部分」)を備える。第1の部分は、第1の軸方向端部上に存在し、内向きの主面(「第1の主面」)を有する。第2の部分は、第2の軸方向端部上に存在し、第1の主面の配向とは正反対の配向を有する内向きの主面(「第2の主面」)を有する。例示的な主ハウジング200は、例示的な第1の部分としての上部分202、例示的な第2の部分としての底部分204、および主区画ハウジングを協働して画定する上部分と底部分とを相互接続する周辺部分206を備える。周辺部分は、主区画を包囲および画定するために、底部分と上部分との間で軸方向Zに延在する。周辺部分は、この例では第1の長手方向端部210である第1の端部、およびこの例では第2の長手方向端部220である第2の端部を有する。第1の長手方向端部210および第2の長手方向端部220は、主区画の第1の長手方向端部および第2の長手方向端部をそれぞれ画定する。
【0034】
第1の長手方向端部210および第2の長手方向端部220は、主ハウジングの主長手軸L-L’上の主ハウジング200の対向する長手方向端部であり、主長手軸L-L’は、主区画の長手軸であり且つ装置の主長手方向Yを画定する。周辺部分の軸方向Zは、主長手方向Lに直交する装置の主軸方向を画定する。
【0035】
ファン区画ハウジング部分は、主区画から離れて突出し、ファン区画を画定するために主長手軸L-L’の主長手方向に延在する、長手状ハウジング部分である。
【0036】
回路区画は主ハウジングの第1の長手方向端部210上に存在し、ファン区画は主ハウジングの第2の長手方向端部220上に存在し、電池区画は、回路区画とファン区画との中間にある。
【0037】
主ハウジングの第1の長手方向端部210のフロントパネル上には、複数の周辺デバイスが設けられている。周辺デバイスは、電力入力、電力出力、データインターフェース、およびユーザインターフェースを含む、入力、出力、および制御インターフェースを備え得る。
【0038】
装置は、電力供給モジュールが、スタンドアロン電力供給として、またはより大規模な電力供給を形成する複数の電力供給モジュールのモジュール構成要素として動作し得るように、電力供給モジュールとして構成される。
【0039】
管理回路は、電池管理回路および周辺回路を備える。管理回路は、電池管理回路および周辺回路を備える。電池管理回路は、電池充電管理回路、電池放電管理回路、電池状態監視回路、電池安全制御回路、および/またはその他の有用な回路を備え得る。周辺回路は、計測回路、データ通信フロントエンドを含む通信回路、スイッチング制御回路、リモートセンシング回路、およびその他の有用な回路を備え得る。
【0040】
例示的な主ハウジング200は、主ハウジングを協働して形成する第1のハウジング部分および第2のハウジング部分を備える。例示的な第1の主ハウジング部分は、上部分および周辺部分を備える上部ハウジング部分230であり、例示的な第2のハウジング部分は、底部分を備える下部ハウジング部分240である。
【0041】
本実施形態のような例示的な実施形態では、上部ハウジング部分230は、電池区画を画定するように形状化および構成され、硬質エンジニアリングプラスチックなどの断熱材料で形成されている。例示的な上部ハウジング部分は、ABSなどの高強度エンジニアリングプラスチック材料から一体形成され、電池区画は、通気開口232が設けられていることを除いて閉鎖された区画である。いくつかの実施形態では、上部ハウジング部分は、熱伝導性材料、たとえば鋼、アルミニウム、またはその他の金属であり得る。上部ハウジングは、迅速な組み立てを容易にするために、下部ハウジング部分の周辺フランジと相補的な周辺フランジを備える。
【0042】
例示的な下部ハウジング部分240は、金属ケーシング部分として形成される。金属ケーシング部分は、金属プレート部分242、長手方向端部上のファンパネル244、および金属プレート部分242の両側に沿って延在する周辺フランジ246を備える。金属プレート部分は、主ハウジングの底部分、および主ハウジングの床208を画定する。ファンパネルは、金属プレート部分に直交して延在し、ファン区画内に取り付けられたファンを通る空気の通過を許容するために、上部ハウジング部分に形成されたファン取付フレームに取り付けられたファンと整合する複数のファン開口を画定する。
【0043】
主ハウジングの底部分を形成する金属ケーシング部分242の部分は、上部ハウジング部分230と協働して、主区画と、空気区画に隣接して空気区画と流体連通するファン区画とを形成するステンレス鋼プレートである。
【0044】
電池アセンブリ100は、主ハウジングに取り付けられ、主ハウジングの上部分と空気区画との間に保持される。
【0045】
電池アセンブリ100は、電気的に相互接続された複数の電池を備える。電池アセンブリの電池は、複数の並列接続された電池および/または複数の直列接続された電池を形成するために、相互接続され得る。電池アセンブリは、1つの電池アンサンブルまたは複数の電池アンサンブルとなるように配置されてもよく、各電池アンサンブルは電池群と呼ばれる。電池アンサンブルは、並列接続された複数の電池、および/または直列接続された複数の電池を備え得る。電池アセンブリの電池は、複数の電池間コネクタによって電気的に相互接続される。複数の電池間コネクタは、電池アンサンブルの隣接するペアを接続するためのアンサンブル間コネクタを形成するために、直列に接続され得る。
【0046】
電池アセンブリは、1つの電池モジュールまたは複数の電池モジュールに配置され得る。各電池モジュールは、複数の並列接続された電池群、および/または複数の直列接続された電池群を備える。
【0047】
例示的な電池モジュールは、第1のモジュール端部を画定する第1のモジュール表面を有する第1のモジュール部分と、第2のモジュール端部を画定する第2のモジュール表面を有する第2のモジュール部分とを備える。例示的な電池モジュールは、例示的な第1のモジュール部分としての上部分と、電池モジュールの例示的な第1の端部としての上端を画定する例示的な第1のモジュール表面としての上面とを有する。例示的な電池モジュールは、例示的な第2のモジュール表面としての底部分と、電池モジュールの底端を画定する例示的な第2のモジュール表面としての底面と、上端と底端との間で軸方向に延在する周辺部分とを有する。上端および底端は、電池モジュールの対向する軸方向端部である。例示的な電池モジュールの軸方向は、電池モジュールの電池の電池軸と平行である。例示的な電池モジュールの軸方向は、例示的な主ハウジングの主軸方向と平行であるが、いくつかの実施形態では、主ハウジングの主軸方向に対して角度を成していてもよく、または直交していてもよい。
【0048】
例示的な電池モジュールは、露出した第1のモジュール表面を形成するために電池モジュールの第1の部分に分布している複数の第1の電池端子接触タブ112と、露出した第2のモジュール表面を形成するために電池モジュールの第2の部分に分布している対応する複数の第2の電池端子接触タブ114とを備える。第1の電池端子接触タブは、たとえばスポット溶接またはレーザ溶接によって、電池の第1の電池端子に物理的に接続されている。電池の第1の電池端子は、第1の電気極性と、第1の電池端子に、または第1の電池端子の近くに形成された安全通気口とを有する。第1の電池端子接触タブ112は、スリットまたは開口を有し、電池モジュールと主ハウジングの第1の部分との中間にある排出チャンバに露出される。電池は、電池から生じる高温ガス排出が第1の電池端子から第1のモジュール表面へ、その後、主ハウジングの通気開口232へと自由に移動できるように、その安全通気口が第1のモジュール表面の近位にあり、第1のモジュール表面によって遮断されないよう、保持される。従来の電池の安全通気口は、通常、電池の正端子の近位に形成されており、その場合、第1の電池端子が電池の正端子であり、第2の電池端子が電池の負端子である。安全通気口が負の電池端子の近位にあるとき、一般性を失うことなく、第1の電池端子が負端子となり、第2の電池端子が正端子となる。
【0049】
第2の電池端子接触タブ114は、たとえばスポット溶接またはレーザ溶接によって、電池の第2の電池端子に物理的に接続されている。第2の電池端子は、第1の電池端子とは反対の第2の電気極性を有する。第1の電池端子が正端子であるとき、第2の電池端子は負端子であり、逆もまた同様である。第2のモジュール表面は、熱交換器との物理的および熱的接続を容易にするための露出したモジュール表面である。
【0050】
電池モジュールの周辺部分は、電池モジュールの電池を包囲する周壁を備える。周壁は、電池モジュールの第1の部分および第2の部分を画定するために軸方向に延在する周面を備える。
【0051】
電池モジュールは、その第1の表面が主ハウジングの第1の部分の近位にあり且つ第2の部分の遠位にあるように、およびその第2の表面が主ハウジングの第2の部分の近位にあり且つ第1の部分の遠位にあるように、主ハウジングに取り付けられる。例示的な電池モジュールは、その上面が主ハウジングの上部分の近位かつ底部分の遠位にあるように、およびその底面が主ハウジングの底部分の近位かつ上部分の遠位にあるように、例示的な主ハウジングに取り付けられる。
【0052】
電池モジュールは、電池モジュールの第1の表面と主ハウジングの第1の表面との間で軸方向分離が維持されるように、主ハウジングの第1の表面に対してある軸方向レベルに維持される。この軸方向分離は、電池モジュールの電池から生じるガス排出が、排出チャンバを移動した後に、主ハウジングの第1の表面の通気開口232を通って装置から出られるように、排出チャンバを画定する。この軸方向分離は、極端な電池状態の効果的な監視を容易にするために、比較的小さくなるように選択される。軸方向分離距離は、例示的な電池機構では約0.2cmから2cmの間であってもよく、これは18650電池の電池モジュールの軸方向範囲の3%から30%の間である。一般に、軸方向範囲は、経験則で、電池モジュールの軸方向範囲の3%、5%、7%、9%、11%以上、および20%、25%、30%未満となるように選択される。
【0053】
通気開口は、排出チャンバと流体連通しており、通気開口の数は、電池アセンブリの電池の数よりも著しく少ない。例示的な電池アセンブリは、250を超える電池を有するが、4つの通気開口しか有していない。各通気開口には熱センサが備えられており、熱センサは、電池アセンブリのガス排出の温度を監視するための電池管理回路の温度監視回路に接続されている。電池アセンブリの電池から生じる高温ガス排出の温度が熱センサに到達する前に著しく低下しないように、排出チャンバ、より具体的には主ハウジングの上部分は、正確な温度監視を容易にするために、周囲から断熱される。この例では、第1のモジュール表面は、主ハウジングの天井の近位に直接面しており、複数の通気開口は、主ハウジングの上部分に分布しており、電池モジュールは、電池モジュールの上面と主ハウジングの天井との間で軸方向分離が維持されるように、主ハウジングの天井よりも低い軸方向レベルに維持される。いくつかの実施形態では、第1のモジュール表面は、主ハウジングの床の近位に直接面しており、複数の通気開口は、主ハウジングの底部分に分布しており、電池モジュールは、電池モジュールの底面と主ハウジングの床との間で軸方向分離が維持されるように、主ハウジングの床よりも高い軸方向レベルに維持される。上部と下部、上と底、上と下などの用語は、使用中に装置がどのように構成されるかを参照して参照しやすくするために使用されており、限定的であることを意味するものではない。たとえば、装置は、モジュール軸を画定する電池軸が水平であるかまたは垂直に対して角度を成すよう構成されてもよく、上部と下部、上と底、上と下などの用語は、一般性を失うことなく、相応に、必要な変更を加えて解釈されるべきである。
【0054】
例示的な電池アセンブリは、最大限のコンパクト性のために隣り合って当接して取り付けられた例示的な複数の2つの電池モジュール101A、101Bを備える。電池モジュールは、コンパクト性が必要でない場合、離隔して取り付けられてもよい。例示的な電池モジュールは、構成要素電池モジュールの上面が同じ軸方向レベルで整合され且つ主ハウジングの天井に面し、電池モジュールの底面が同じ軸方向レベルで整合され且つ主ハウジングの底部分に面し、周辺部分が、電池アセンブリが概して矩形の輪郭を有するように横方向で整合されるよう、取り付けられる。
【0055】
電池アセンブリ100は、電池モジュールの底端を形成するために、電池モジュールの底端に取り付けられた(または電池アセンブリが単一の電池モジュールを有する電池モジュールの底端に取り付けられた)ベースプレート120を備える。ベースプレート120は、主ハウジングの一部を、電池区画を画定する上部分と空気区画を画定する下部分とに区切る。ベースプレートは、通気開口を除いて実質的に気密の電池区画を形成するために、主ハウジングの周辺フランジに固定される。周辺フランジは、主ハウジングの内周に沿って延在し、ベースプレートおよび周辺フランジに沿って分布した固定具と協働したときに実質的に気密の電池区画を形成するように、シーリングフランジを形成するために内向きに突出する。ベースプレートは、電池モジュールの底端の電池端子タブと物理的および熱的に接触しているが、電池端子タブから電気的に絶縁されている。
【0056】
電池アセンブリは、主ハウジングに取り付けられ、主ハウジングの床よりも高い軸方向レベルに維持される。主ハウジングの床は、主ハウジングの底部分の内向面である。
【0057】
主ハウジングの床からの電池アセンブリの軸方向高さは、空気区画の軸方向範囲を画定する。空気区画の軸方向範囲は、排出チャンバの軸方向範囲よりも、たとえば25%、30%、35%、40%、またはそれ以上大きい。
【0058】
ベースプレート120は、電池モジュールの底端を形成し、電池モジュールから離れる方を向いた、電池アセンブリの底面を形成する主面を有する。空気区画は、ベースプレートの底面と主ハウジングの床との間に画定される。
【0059】
電池アセンブリ100は、電池アセンブリと空気区画内の空気または周囲空気との間の熱交換を容易にする熱交換機構を備える。熱交換機構は、電池モジュールと熱的接続しており、空気区画に熱的に露出している熱交換表面または熱交換が周囲空気となされるように主ハウジングが空気区画を有していない実施形態では周囲空気に熱的に露出している熱交換表面を有する、熱交換器を備える。
【0060】
本例の例示的な熱交換器は、伝熱ネットワークによって電池アセンブリの電池端子に熱的に接続されている熱的接触表面122を有し、空気、たとえば空気区画内の空気または空気区画がない場合は周囲空気に露出している熱交換表面124を有する、熱伝導性プレートを備える。熱的接触表面および熱交換表面は、熱伝導性プレートの対向する主面である。
【0061】
例示的な電池アセンブリのベースプレート120は、この例では熱交換器として機能する熱伝導性プレートである。電池端子とベースプレートとの間で効率的な熱的接続を確立するために、電池モジュールの底部分に露出した電池接触タブは、ベースプレートおよび電池接触タブが互いに熱的接触するが電気絶縁状態で維持されるように、熱伝導性接着剤または好ましくはエラストマ熱伝導性シートまたは熱伝導性ストリップ130などの電気絶縁性熱伝導性媒体によって、ベースプレートの上面に結合される。熱交換機構が電池アセンブリの電池の過熱を防止する動作では、ベースプレートの上面は、電池アセンブリの電池から熱を収集するためのものであり、したがって集熱面であり、一方、ベースプレートの下面は、空気区画内に熱を放散するための排熱面である。熱交換機構が電池アセンブリの電池をその動作温度範囲まで加温する動作では、ベースプレートの下面が空気区画からの熱を収集するための集熱面となり、ベースプレートの上面が電池内に熱を放散するための排熱面となるように、動作が逆転する。
【0062】
空気区画は、1つの長手方向端部ではファン区画と流体連通し、ファン区画から遠位の別の長手方向端部では周囲空気と流体連通する空気チャンバである。周囲空気が熱交換のために空気区画内に自由に引き込まれ得るように、回路区画は、主ハウジングの第1の長手方向端部と空気区画の入口との間に貫通空気通路を形成するために、ベースプレートと略同一平面である下面250を有する。
【0063】
本実施形態のような例示的な実施形態では、ベースプレート120は、電池モジュールとベースプレートとの間の良好な熱的接触および良好な熱的接続を保証するために、電池モジュールの底面の電池接触タブに物理的および熱的に接続されている。例示的なベースプレート120は、複数の接触トラック126を有する金属プレートである。接触トラックは、金属プレートの一体部品であり、隣接する接触トラックは、隔離および絶縁されている。各トラックは、対応する形状の熱コネクタストリップ130によって電池の列に熱的に接続されている。例示的なベースプレートは、ベースボードが絶縁体基板上に形成された金属層ではなく金属基板上に形成された絶縁層を有することを除き、プリント回路基板を形成するための複合ボードの構造と同様の複合構造を有する複合ベースボードから形成される。例示的なベースプレートは、アルミニウムプレート基板、およびプレート基板上の電気絶縁コーティングを有する。接触トラックは、上部の絶縁層のマスク除去後に接触トラックが残って金属基板上のプリント金属トラックとして現れるように、マスクインプリントおよびエッチングによって形成され得る。熱的接触トラックは、相互に隔離され相互に絶縁されたトラックである。隣接する接触トラックは、絶縁ギャップを形成する絶縁トラックによって分離され、および/または包囲される。各トラックは細長く、電池レセプタクル列を形成する電池区画のジグザグの輪郭に従うためのその長い縁部の各々にジグザグプロファイルを有する。例示的な接触トラックの長辺の例示的なジグザグプロファイルは、接触トラックの中心軸でもある、接触トラックの長手軸を中心として対称である。ベースプレートは、電池アセンブリ内に蓄積または発生する熱を弱めるためのヒートシンクとして機能し、および空気区画内に熱を放散するための放熱器として機能する。放熱率を高めるために、フィンまたは分布した突起などの放熱突起が、ベースプレートの下側に形成されてもよい。ベースプレートの下側は、空気区画に露出し、空気区画内の空気または周囲空気と熱的接触している、ベースプレートの熱交換表面である。熱交換表面は、電池区画から熱を放散させるために配置するときに、放熱面として機能する。
【0064】
主ハウジングの底部分を形成する金属プレートは、放熱率を高めるためにさらに役立つ。
【0065】
例示的な熱コネクタストリップは、たとえば非シリコーン熱伝導性材料で作られたエラストマ熱コネクタなどの、エラストマ熱コネクタであってもよい。Furukawaから入手可能なF-CO TMシリーズの製品は、この目的に適した熱伝導性媒体の一例である。
【0066】
本例では、電池アセンブリの上面を形成する電池接触タブは、電池アセンブリの電池の正の電池端子に物理的に接合された接触タブであり、電池アセンブリの底面を形成する電池接触タブは、電池アセンブリの電池の負の電池端子に物理的に接合された接触タブである。電池接触タブは、スポット溶接、レーザ溶接、またはその他の金属接合技術によって物理的に結合され得る。
【0067】
ベースプレートは、電池からベースプレートへのより良い熱放散を強化するために(正の電池端子の端面面積と比較して)円筒形の電池の負の電池端子のよりも大きい端面面積を利用するために、電池モジュールの底面の電池接触タブを通じて負の電池端子に熱的に取り付けられ、これは、例示的な実施形態において、ヒートシンクまたは熱放散面として機能する。
【0068】
例示的な装置では、主ハウジングの上部分および周辺部分はベースプレートと協働して電池区画を画定し、主ハウジングの底部分はベースプレートと協働して空気区画を画定する。電池区画は、唯一の空気出口として通気開口を有する閉鎖された区画であるため、電池アセンブリからのガス排出は、主ハウジングの上部分に存在する通気開口からのみ出ることができる。空気区画は好ましくは、空気区画に引き込まれた周囲空気が良好な熱交換のために空気区画の全長に沿って移動しなければならないように、1つの長手方向端部に空気入口を有し、別の長手方向端部に空気出口を有する、閉鎖されたチャンバである。
【0069】
例示的な空気移動機構を形成するために、ファン区画ハウジング上に電動ファンのアレイが取り付けられる。ファンのアレイは、長手軸に対して横方向に延在し、例示的な複数の3つの軸流ファンを備え、ファン軸は、主ハウジングの長手軸と平行である。ファンは、軸流ファンを通じて空気区画から空気を追い出し、空気区画内に周囲空気を引き込むために配置される。例示的な実施形態では、周囲空気入口は、入ってくる周囲空気がファン区画に到達して外に出る前にベースプレートの全長を横切るように、ファン区画の遠位にある主ハウジングの長手方向端部に形成される。いくつかの実施形態では、周囲空気入口は、空気区画を画定する主ハウジングの両側に形成されてもよい。
【0070】
空気移動機構の動作中、ファン区画の内部の空気は、ファン区画から引き出され、ファンを通じて装置から出る。その結果、ファン区画の内部に低圧領域が形成され、空気区画内の空気は圧力差によってファン区画内に引き込まれる。空気区画からファン区画内への空気の移動の結果、空気区画の内部に低圧領域が形成され、空気区画からの空気の損失を補充するために、装置の外部から空気区画内に周囲空気が引き込まれる。
【0071】
ベースプレートと空気区画内の空気との間の接触は、ベースプレートと空気区画内の空気との間の熱交換をもたらし、空気区画を横切る周囲への空気の移動は、空気区画の空気中に存在する熱の、装置の外部への輸送をもたらす。
【0072】
熱搬送空気が空気区画を横切って移動し、その後、装置から出るとき、空気区画は、より低い温度の、たとえば周囲空気温度の、新たに引き込まれた空気で補充され、空気移動機構の動作による熱交換および除去プロセスの継続動作は、電池アセンブリの内部の有害で伝わりやすい熱の蓄積を防止し、壊滅的な電池の溶融を防止するために、望ましくは電池アセンブリを迅速に冷却する。
【0073】
熱交換器は、電池アセンブリの電池から、より具体的には電池アセンブリの電池の内部から、熱を収集するように構成されている。電池の内部からの熱の収集を容易にするために、電池の電極と熱交換器とを熱的に相互接続する集熱および伝熱ネットワーク(略して伝熱ネットワーク)が提供される。例示的な伝熱ネットワークは、電池の第1の電池端子に一体的に接続された集熱端子を備える。電池の第1の電池端子は常に、抵抗を最小限に抑えるために電池電極に直接的にまたは一体的に接合された、熱および電気の両方の良好な導体であるため、電池端子と良好に熱的接続している集熱端子を有する伝熱ネットワークは、伝熱ネットワークがたとえば熱交換機構によって周囲と熱的に接続されているとき、周囲への放散のための電池の内部からの効率的で迅速な熱の抽出を容易にするだろう。
【0074】
例示的な伝熱ネットワークは、電池アセンブリの複数の電池間コネクタを備える。例示的な電池間コネクタは、第1の電池端子接触タブ112(略して「第1の接触タブ」)、第2の電池端子接触タブ114(略して「第2の接触タブ」)、および第1の接触タブと第2の接触タブとを相互接続する端子間タブ116を備える。第1の接触タブは、電池の第1の端子と接続するためのものであり、第2の接触タブは、隣接している別の電池の第2の端子と接続するためのものであり、端子間タブは、隣接する電池のペアを相互接続する電池間リンクである。
【0075】
例示的な電池間リンクは、第1のリンク部分116a、第2のリンク部分116b、および第1のリンク部分と第2のリンク部分とを相互接続する中間リンク部分116cを備える。各リンク部分は、タップの形状を有するタブ部分である。タブは、フラップ表面である主面116dを有し、タブの主面は、その副面116eの面積よりも著しく大きい(たとえば、便利な例として、5倍、10倍、15倍、20倍、またはそれ以上の)面積を有する。タブおよびフラップという用語は、本明細書では同じ技術的意味を有し、交換可能に使用される。
【0076】
第1のリンク部分は、第1の接触タブと中間金属フラップ部分とを一体に相互接続する第1の金属フラップ部分を備え、第1の接触タブは、第1の金属フラップ部分から離れるように第1の突出方向に突出している。第2のリンク部分は、第2の接触タブと中間金属フラップ部分とを一体に相互接続する第2の金属フラップ部分を備え、第2の接触タブは、第2の金属フラップ部分から離れるように、第1の突出方向とは反対の第2の突出方向に突出している。第1の接触タブおよび第2の接触タブは平行であり、接続されている電池のうちの1つの軸方向高さに等しい軸方向分離距離だけ離れている。第1の金属フラップ部分および中間金属フラップ部分は、一体に接合されており、同一平面上にある主要フラップ表面を有する。第2の金属フラップ部分および中間金属フラップ部分は、一体に接合されており、同一平面上にある主要フラップ表面を有する。便利な例として、部分は、融接によって互いに接合される場合、または単一の材料片から形成される場合、一体に接合または一体に接続される。
【0077】
本実施形態のような例示的な実施形態では、電池モジュールまたは電池アセンブリの電池は複数の電池群に編成され、電池群の隣接するペアは、電池群間コネクタ(略して「群間コネクタ」)によって直列に相互接続される。
【0078】
本実施形態のような例示的な実施形態では、電池モジュールは、複数の電池列に配置された複数の電池群を備える。各電池列は、並列接続された複数の電池を備え、電池列は直列に接続されている。
【0079】
電池モジュールの電池列のペアを形成する電池列および隣接する電池列は、電池列間コネクタ110(略して「列間コネクタ」)によって相互接続されている。列間コネクタは、電池間コネクタのアレイを備え、アレイを形成する電池間コネクタは、一連の電池間コネクタを形成するために、列方向に分布している。
【0080】
列間コネクタは、第1の接触タブのアレイ、第2の接触タブのアレイ、および端子間タブのアレイを備える。第1の接触タブのアレイを形成する第1の接触タブは、列方向に沿って分布しており、隣接する第1の接触タブは、空隙によって分離されている。第2の接触タブのアレイを形成する第2の接触タブは、列方向に沿って分布しており、隣接する第2の接触タブは、空隙によって分離されている。端子間タブのアレイを形成する端子間タブは、第1の接触タブのアレイ、第2の接触タブのアレイ、および端子間タブのアレイを相互接続する端子間リンクを形成するために、中間リンク部分で相互接続されている。第1のタブおよび第2のタブは、反対の突出方向に突出し、列方向に直交する接触面を有する。
【0081】
列間コネクタは、第1の金属フラップ部分の列を形成するために列方向に沿って分布している複数の第1の金属フラップ部分と、第2の金属フラップ部分の列を形成するために列方向に沿って分布している複数の第2の金属フラップ部分と、中間金属フラップ部分の列を形成するために列方向に沿って分布している複数の中間金属フラップ部分とを備える。第1の金属フラップ部分および第2の金属フラップ部分は、この例では、それぞれ第1のリンク部分および第2のリンク部分である。
【0082】
例示的な列間コネクタの第1の金属フラップ部分は、中間金属フラップ部分と第1の接触タブとの間で列方向に直交して延在する複数の金属フラップを形成するために、列方向に沿って分布している。
【0083】
例示的な列間コネクタの第2の金属フラップ部分は、中間金属フラップ部分と第2の接触タブとの間で列方向に直交して延在する複数の金属フラップを形成するために、列方向に沿って分布している。
【0084】
第1の金属フラップ部分および第2の金属フラップは、第1の金属フラップ部分が隣接する第2の金属フラップ部分のペアの中間にあり、第2の金属フラップ部分が隣接する第1の金属フラップ部分のペアの中間にあるように、交互に設けられる。
【0085】
列間コネクタの隣接する第1の金属フラップ部分は指間分離距離だけ離れており、列間コネクタの直接隣接する第1の金属フラップ部分の間の指間分離距離は均一であり、第1の金属フラップ部分の幅は均一である。列間コネクタの第1の金属フラップ部分の指間分離距離は、第2の金属フラップ部分の幅に依存し、列方向の電池の寸法に匹敵するかまたは列方向の電池の寸法よりも大きくてもよい。
【0086】
列間コネクタの隣接する第2の金属フラップ部分は指間分離距離だけ離れており、列間コネクタの直接隣接する第2の金属フラップ部分の間の指間分離距離は、隣接する電池の分離距離に依存し、均一であり、第2の金属フラップ部分の幅は均一である。列間コネクタの第2の金属フラップ部分の指間分離距離は、第2の金属フラップ部分の幅に依存し、列方向の電池の寸法に匹敵するかまたは列方向の電池の寸法よりも大きくてもよい。
【0087】
第1の金属フラップ部分および中間金属フラップ部分は、第1の金属格子を協働して形成する。第2の金属フラップ部分および中間金属フラップ部分は、第2の金属格子を協働して形成する。第1の金属フラップ部分、第2の金属フラップ部分、および中間金属フラップ部分は、主金属格子を協働して形成する。金属格子の各々は可撓性であってもよく、その主面が非断熱性および非電気絶縁性となるように露出されてもよい。列間コネクタの中間金属フラップ部分は、列方向の列間コネクタの寸法を画定するために、列方向に沿って延在するように一体に接続される。
【0088】
例示的な列間コネクタは、列間コネクタを形成する電池間コネクタの第1の金属フラップ部分および第2の金属フラップ部分を相互接続するために列方向に延在する列リンクである、長手状の列タブ118を備える。
【0089】
金属フラップ部分は、列方向と平行な主要フラップ表面を有する。
【0090】
例示的な列間コネクタは、単一の可撓性金属シートから形成され、複数の可撓性タブ部分を備える。
【0091】
例示的な電池モジュールは、電池トレイ140(または略してトレイ)、電池トレイ上に保持された複数の電池160、および電池を相互接続する複数の列間コネクタを備える。列間コネクタは、1つのレセプタクル列(レセプタクル横列)の電池の電池端子を当接隣接レセプタクル列の電池の電池端子に接続するためのものである。例示的な実施形態では、電池モジュールが複数のM個のレセプタクル列を有するとき、対応する複数のM個の列間コネクタが存在する。
【0092】
電池モジュールのレセプタクル列の隣接するペアが複数のN個の電池レセプタクルを有する場合、列間コネクタは、列リンクによって相互接続された複数のN個の電池間コネクタを備える。各電池間コネクタは、第1の接触タブ、第2の接触タブ、および1の接触タブと第2の接触タブとを相互接続する中間リンクを備える。第1の接触タブおよび第2の接触タブは異なる電池を接続するための端子接触タブであるため、中間リンクは電池間リンクでもある。本明細書における接触タブは、文脈が別途要求しない限り、電池端子接触タブである。例示的な第1の接触タブは、レセプタクル列の電池の第1の端子と接続するためのものであり、例示的な第2の接触タブは、隣接レセプタクル列の対応する電池の第2の端子と接続するためのものである。例示的な第1の接触タブは、中間リンクから離れる方へ突出し、隣接レセプタクル列から離れる方へ、たとえば直交して離れる方に延在する。例示的な第2の端子は、中間リンクから離れる方へ、たとえば直交して離れる方へ突出し、第1の接触タブから離れる方に延在する。第1の接触タブおよび第2の接触タブは平行であり、円筒形の電池の長さ、軸方向範囲、または高さ(18650サイズの電池で65mm)に等しい、またはこれに匹敵する軸方向分離を有する。例示的な中間リンクは、レセプタクル列の列方向と平行であり、電池間コネクタが接続する対応する電池の電池軸と平行な主面を有する、長手状の金属フラップである。中間リンクを形成する金属フラップは、対応する電池の第1および第2の端子間の空隙内に延在する。接触タブは対応する電池の電池端子と物理的および電気的に接続しているので、電池内に蓄積した熱は、列間コネクタに、その後ベースプレートに伝達される。列間コネクタは、高い表面積対体積比を有するように構成されており、ベースプレートへの伝熱および良好な放熱を強化するために、優れた熱的および電気的導体で作製される。ベースプレートおよび列間コネクタは、伝熱ネットワークを形成するように構成されており、これにより、電池モジュールの電池によって発生した熱が、列間コネクタを通じてベースプレートに伝達される。伝熱ネットワークは、ベースプレートと熱的に結合された熱伝導性フラップの列を備える伝熱マトリックスを備える。熱伝導性フラップは、電池の長さに沿って軸方向に延在する。
【0093】
空気区画内への後の放散のために電池アセンブリの電池の内部からベースプレートへの熱の効率的な伝達を促進するために、伝熱インターフェース媒体によってベースプレートに恒久的に接合されている、第2の接触タブは、接触している電池の第2の端子に匹敵する、これに等しい、またはこれよりもわずかに大きい寸法を有する。
【0094】
本開示の例示的な列間コネクタは、優れた放熱器として機能するために、高い表面積対体積比を有するように構成されている。
【0095】
本開示の電池トレイ140は、各電池が自身の電池レセプタクルを有するように、対応する複数の電池を保持するための複数の電池レセプタクル142を備える。電池トレイの電池レセプタクルは、複数のM個のレセプタクル列に編成される。各レセプタクル列(または略して列)は、複数のN個の電池レセプタクルを備え、レセプタクル列方向Xを画定するレセプタクル列軸に沿って延在する。各電池レセプタクルはレセプタクル軸を有し、レセプタクル軸は、レセプタクルの軸方向を画定する電池レセプタクルの中心軸である。レセプタクル列のレセプタクル列軸は、そのレセプタクル列の電池レセプタクルのレセプタクル軸を結合することによって形成される。レセプタクル列を形成する電池レセプタクルは、第1の列端部と第2の列端部との間でレセプタクル列のレセプタクル列軸に沿って分布している。第1の列端部は、第1の端部レセプタクル(または第1のレセプタクル)が位置している第1の側端部であり、第2の列端部は、第2の端部レセプタクル(または最後のレセプタクル)が位置しているレセプタクル列の第2の側端部である。
【0096】
電池トレイは、複数の直接当接しているレセプタクル列であり、直接当接しているレセプタクル列は、互いに平行である。電池トレイを形成するレセプタクル列は、分布方向Yに分布している。分布方向は、レセプタクル列方向Xに直交していてもよいが、レセプタクル列方向に対して角度を成していてもよい。レセプタクル列は、隣接レセプタクル列に当接している、直接隣接するレセプタクル列間の間隔が同じまたは均一となるように、分布してもよい。電池トレイを形成するレセプタクル列は、同じ数または異なる数の電池レセプタクルを有し得る。
【0097】
図4の例示的な電池トレイは、例示的な複数の14個のレセプタクル列(M=14)を備える。例示的な電池トレイを形成する例示的な複数のレセプタクル列は、第1のレセプタクル列142_01、最後のレセプタクル列142_14、および第1のレセプタクル列と最後のレセプタクル列との間に均一に分布している例示的な複数の12個の中間レセプタクル列142_02,...,142_13を備える。第1のレセプタクル列は第1の端部列であり、最後のレセプタクル列は電池トレイの第2の端部列である。第1の端部列および第2の端部列は、分布方向Yの電池トレイの長手方向端部を協働して画定する。電池トレイの各レセプタクル列は、例示的な複数の9個の電池レセプタクル(N=9)を備える。レセプタクル列の電池レセプタクルは、参照しやすいように、番号システムによって識別される。番号システムでは、電池レセプタクルの位置番号は、第1のレセプタクルが第1の端部に存在するものであり、第2のレセプタクルが第1のレセプタクルの次に存在するものであり、第3のレセプタクルが第2のレセプタクルの次に存在するものであり、最後のレセプタクル(またはこの例では第9のレセプタクル)が第2の端部(または第2の列端部)に存在するものであるように、第1の端部(または第1の列端部)に対するものである。
【0098】
レセプタクル列は、直接隣接するレセプタクル列が平行であるが横方向にオフセットされ、交互のレセプタクル列が横方向に整合するように編成される。この横方向オフセット構成により、電池トレイの横方向境界の各々は、ジグザグプロファイルまたは鋸歯状プロファイルを有する。第1の側面146a上の鋸歯状プロファイルは、第1の端部レセプタクルの端壁によって形成され、第2の側面146b上の鋸歯状プロファイルは、第2の端部レセプタクルの端壁によって形成される。隣接レセプタクル列間の横方向オフセットの度合いは、各横方向境界が均一な横方向範囲の複数のくぼみおよび隆起を備えるように、この例示的な電池トレイでは同じである。横方向オフセットの例示的な量は、3つの連続する隣接レセプタクル列が第1の側面に半分の電池レセプタクル148aを協働して画定するように、電池レセプタクルの横方向範囲(または幅)のほぼ半分の幅である。レセプタクル列が同じ数の電池レセプタクルを有する場合、3つの連続する隣接レセプタクル列は、第2の側面上にもう半分の電池レセプタクル148bを協働して画定する。ジグザグ境界にもかかわらず、例示的な電池トレイは、第1および最後のレセプタクル列、ならびに横方向境界上の横方向突起によって協働して画定される、略矩形の形状を有する。
【0099】
例示的な電池トレイは、奇数列が奇数列と横方向に整合し、偶数列が偶数列と横方向に整合し、奇数列と偶数列は互いに横方向にオフセットされるように、編成される。レセプタクル列が整合または横方向に整合されるとき、整合した列の対応する電池レセプタクルは、その電池レセプタクル軸を分布方向Yと平行な方向に整合させる。本明細書の対応する電池レセプタクルは、列端部に対して同じレセプタクル位置番号を有する電池レセプタクルを意味する。
【0100】
例示的な電池トレイは、第1のレセプタクル列および最後のレセプタクル列が横方向にオフセットされ、第1のレセプタクル列および最後から2番目のレセプタクル列が横方向に整合するように、2列よりも多い偶数の列を有する。レセプタクル列が整合しているとき、整合したレセプタクル列の第1の端部レセプタクルは、分布方向Yと平行な直線上にそのレセプタクル軸を有する。レセプタクル列が同じ数の電池レセプタクルを有する場合、レセプタクル列の第2の端部レセプタクルは、分布方向Yと平行な直線上にそのレセプタクル軸を有する。電池トレイが3列よりも多い奇数の列を有するとき、第1のレセプタクル列および最後のレセプタクル列は、一般性を失うことなく横方向に整合される。
【0101】
中間レセプタクル列の各々は、複数の列通路を備える。各列通路は、2つの隣接レセプタクル列を通過し、列チャネルを画定するために2つの隣接レセプタクル列の全ての電池レセプタクルに及ぶ。列チャネルは長手状であり、列軸と平行な方向に延在する。電池トレイの中間列は、列軸が第1および第2の列チャネルと平行で且つ第1および第2の列チャネルの中間にあるように、列軸の第1の側にある第1の列チャネルと、列軸の第2の側にある第2の列チャネルとを備える。例示的な第1および第2の列チャネルは、列軸に対して対称に設けられており、中間列の列軸から等距離にある。端部レセプタクル列(第1のレセプタクル列、最後のレセプタクル列)は、端部レセプタクル列および端部レセプタクル列(または略して端部列)に当接している中間列の両方を通過するように延在する、単一の列通路を有する。
【0102】
各通路は、通路を通過するコネクタ間の外部電気接触を容易にするために、第1の列端部の端部開口、および/または第2の列端部の端部開口を有する。
【0103】
例示的な電池トレイは、角形電池、たとえば円筒形充電式電池を保持するように設計されている。例示的な電池レセプタクルは、電気自動車の動作に広く使用され、約3.6ボルトの定格電圧を有する円筒形の充電式電池である、18650リチウムイオン充電式電池を保持するようにカスタマイズされている。18650電池は、18mmの呼び径および65mmの呼び長さを有する単セル電池である。電池トレイが単一のタイプの電池を保持するように適合されている場合、電池レセプタクルは、電池を保持するための電池区画が同じ(実質的に同じを含む)区画寸法を有するように設計されている。整然とした設計では、レセプタクル列を形成する電池レセプタクルは、隣接するレセプタクル軸間の分離距離が列全体にわたって均一であり、同じ寸法を有するように、列方向に沿って均一に分布している。電池レセプタクルはレセプタクル列を形成し、同じ寸法を有し、均一な分離距離を有するので、同じ数の電池レセプタクルを有するレセプタクル列は同じ長さを有する。電池アセンブリの電池が単セル電池である場合、電池間コネクタは、一般性を失うことなく、セル間コネクタと呼ばれる。
【0104】
電池レセプタクル142(または略して「レセプタクル」)は、第1の軸方向端部、第1の軸方向端部と軸方向に整合した第2の軸方向端部、および第1の軸方向端部と第2の軸方向端部とを相互接続する中間部分を備える。第1の軸方向端部は、電池端子を外部接触のために露出するのに十分な大きさであるが電池が離れるほど大きくない端部開口を有する、開放端である。第2の軸方向端部は、電池の軸方向進入に十分な大きさの進入開口を有する開放端である。電池レセプタクルの第1の軸方向端部はトレイの上面を画定し、電池レセプタクルの第2の端部はトレイの底面を画定する。中間部分は、電池セル区画を包囲する内面を有する周壁を備える。周壁の内面には、複数のスペースフィンが形成されている。各スペースフィンは、周壁から突出し、内向きに延在し、スペースフィンは、電池セル区画の外周を協働して画定する。電池セル区画、または電池セル区画の外周は、電池が電池セルレセプタクルの中にぴったり密着して、または電池と電池セル区画の外周との間に非常に小さな隙間を持って受容されるように、電池の外周の輪郭と一致するように計算される。スペースフィンは、円筒形の区画を画定するために、および電池が熱を発生するときに電力供給装置の動作中の放熱を容易にするよう電池と周壁との間に空隙を画定するために、周壁の内面の周りに分布している。電池セル区画は、18mmの直径よりもわずかに大きい、たとえば18.2~18.5mmの断面寸法を有する。一般に、両側で約0.5%以下の空隙で十分であろう。空隙寸法は、電池サイズおよび容量に依存するように適合されるべきである。18650電池では、空隙フィンは、約1mmとなるように選択されるが、0.5~1.5mmの範囲が使用され得る。
【0105】
電池トレイは、第1の表面(または第1のトレイ表面)、第2の表面(または第2のトレイ表面)、および第1の表面と第2の表面とを相互接続する周壁(またはトレイ周壁)を有する。各電池レセプタクルは、レセプタクル軸と平行または同軸の区画軸を有する電池セル区画を画定する。電池トレイの複数の電池レセプタクルによって画定された対応する複数の電池セル区画は、電池トレイの周壁内に分布している。周壁は、鋸歯状の側壁を有するにもかかわらず、略矩形の輪郭を有する。第1のトレイ表面は、電池レセプタクルの第1の軸方向端部によって画定され、より具体的には、電池レセプタクルの第1の軸方向端部の集合によって形成され、電池レセプタクルのレセプタクル軸に直交する。第2のトレイ表面は、電池レセプタクルの第2の軸方向端部によって画定され、より具体的には、電池レセプタクルの第2の軸方向端部の集合によって形成され、電池レセプタクルのレセプタクル軸に直交する。トレイ周壁は、電池レセプタクルのレセプタクル軸と平行である。例示的な実施形態では、電池トレイは、予想される過酷な動作条件に耐えるために、高強度エンジニアリングプラスチック、たとえばポリカーボネートまたはABSで形成されている。
【0106】
電池レセプタクル142は、電池区画を包囲する中間部分の周壁を協働して形成する、第1の側壁部分142a、第2の側壁部分142b、第3の側壁部分、および第4の側壁部分を備える。
【0107】
第1の側壁部分および第2の側壁部分は、電池レセプタクルを含むレセプタクル列の列軸上にあり且つレセプタクル軸の両側にある、対向する側壁部分である。第1の側壁部分は電池レセプタクルの第1の横方向境界を画定し、第2の側壁部分は電池レセプタクルの第2の横方向境界を画定し、第1の側壁部分および第2の側壁部分は、電池レセプタクルの横方向範囲(または幅)を協働して画定する。本明細書の横方向範囲は、列軸の方向の範囲である。
【0108】
電池レセプタクルが同じレセプタクル列の2つの隣接電池レセプタクルと当接している中間電池レセプタクルである場合、第1の側壁部分および第2の側壁部分の各々は、中間電池レセプタクルおよび同じレセプタクル列の当接している隣接電池レセプタクルのうちの1つによって共有される中間電池レセプタクルのレセプタクル壁部分である。言い換えると、中間電池レセプタクルの第1の側壁部分および第2の側壁部分は、レセプタクル列の3つの連続する電池レセプタクルによって共有される、対向するレセプタクル側壁部分である。第1の側壁部分および第2の側壁部分は、レセプタクル列の3つの連続する電池レセプタクル区画の間に仕切りを提供する仕切り壁部分でもある。電池レセプタクルが端部レセプタクル、すなわち列端部にある場合、第1の側壁部分および第2の側壁部分の一方は、当接している隣接電池レセプタクルと共有される。
【0109】
第3の側壁部分および第4の側壁部分は、電池レセプタクルのレセプタクル軸および電池レセプタクルを含むレセプタクル列の列軸が第3の側壁部分と第4の側壁部分との中間になるように、列軸の両側にあり且つレセプタクル軸の両側にある側壁部分である。第3の側壁部分および第4の側壁部分の各々は、第1の側壁部分および第2の側壁部分を相互接続する側壁部分である。
【0110】
例示的な電池トレイは、トレイの第1の端部である第1のトレイ端部144a、トレイの第2の端部である第2のトレイ端部144b、トレイの第1の側面146aである第1のトレイ面、およびトレイの第2の側面146bである第2のトレイ面を備える。電池レセプタクル142の第1の側壁部分142aは、トレイの第1の側面の近位(および第2の側面の遠位)にある側壁部分である。電池レセプタクルの第2の側壁部分142bは、トレイの第2の側面146bの近位(および第1の側面の遠位)にある側壁部分である。電池レセプタクルの第3の側壁部分は、第1のトレイ末端144aの近位(および第2のトレイ端部の遠位)にある側壁部分である。電池レセプタクルの第4の側壁部分は、第2のトレイ端部144bの近位(および第1のトレイ端部の遠位)にある側壁部分である。
【0111】
レセプタクル列は、第1のトレイ端部と第2のトレイ端部との間で、平行に且つ当接して分布しており、第1の端部列、最後の端部列、および第1の端部列と最後の端部列との間の複数の中間列を備える。第1の端部列は、第1のトレイ端部のレセプタクル列であり、最後の端部列は、第2のトレイ端部にあるレセプタクル列である。
【0112】
電池トレイは、第1のトレイ端部の周壁である第1の端壁と、第2のトレイ端部の周壁である第2の端壁とを有する。第1の端壁は、第1の端部列のレセプタクルの側壁部分(またはより具体的には第3の側壁部分)によって画定される。第2の端壁は、最後の端部列のレセプタクルの側壁部分(またはより具体的には第4の側壁部分)によって画定される。第1のトレイ端部は、第1の端壁から離れる方へ突出するフランジ部分を備える。第1および第2の端部がより容易に識別され得るように、第2のトレイ端部上にはフランジ部分が形成されない。いくつかの実施形態では、第2の端壁から離れる方へ突出するフランジ部分が形成されてもよい。フランジ部分は、組み立てられたときに主ハウジング上に形成された対応するフランジ上に着座することになる。
【0113】
電池トレイは、第1のトレイ面上の周壁である第1の側壁と、第2のトレイ面上の周壁である第2の側壁とを有する。第1の側壁は、レセプタクル列の第1のレセプタクルの側壁部分(またはより具体的には第1の側壁部分)によって形成される。第2の側壁は、レセプタクル列の最後1のレセプタクルの側壁部分(またはより具体的には第1の側壁部分)によって形成される。
【0114】
第1のトレイ面および/または第2のトレイ面の周壁には、複数の導体出口が形成されている。導体出口は、トレイの側壁の一部を画定するレセプタクルの側壁部分に、軸方向に延在するスリット部分として形成される。スリット部分は、列間コネクタの一部、たとえばタブ部分が突き出るまたは通過できるようにするための、レセプタクル列上の導体通路の連続である。必要とされるスリット部分の数は、列の数マイナス1に等しい列間コネクタの数に等しい。
【0115】
複数の窓および対応する複数の突起が、第1のトレイ面および/または第2のトレイ面の周壁上の選択された場所に形成される。窓は、トレイの側壁の一部を画定するレセプタクルの側壁部分に、軸方向に延在するスロットとして形成される。突起は、トレイの側壁の一部を画定するレセプタクルの側壁部分から離れる方へ突き出る、軸方向に延在するバーとして形成される。隣接するトレイの窓および対応する突起は、
図5に示されるように、組電池トレイを形成するために隣接電池トレイの相補的な係合および係止を容易にするように、相補的である。窓および突起は、構成要素トレイの第1の端部および第2の端部が、組み合わされたときにトレイの両端にくるように、設けられる。これは、単一のトレイと同じ数の列を有するが、1つのレセプタクル列あたりより多い数の電池レセプタクル、または1つのレセプタクル列あたりより少ない数の電池レセプタクルを有する電池アセンブリを形成するためにトレイが組み合わされ得るように、トレイの組合せの柔軟性を提供する。
【0116】
1つのレセプタクル列あたり同じ数の電池レセプタクルを有するが、より多い数の電池列、たとえばレセプタクル列の数の2倍を有する組電池トレイ、ただし構成要素トレイは依然として隣り合わせで係合または係止されている。
【0117】
疑義を回避するために、第1、第2、第3、第4などのような序数の使用は、単に参照および説明の便宜上のものであり、文脈が別途要求しない限り、重要性または有意性の度合い、もしくは順番または順序を示すことを意味しない。
【0118】
電池レセプタクルが中間列の中間電池レセプタクルである場合、第3の側壁部分および第4の側壁部分の各々は、当接している隣接レセプタクル列の2つの当接している電池レセプタクルと共有される共有側壁部分である。より具体的には、1つの中間列の第3の側壁部分は、第1の当接している隣接電池レセプタクルの第4の側壁部分の一部および第1の当接している隣接レセプタクル列の第2の当接している隣接電池レセプタクルの第4の側壁部分の一部でもある。その中間列の第4の側壁部分は、第1の当接している隣接電池レセプタクルの第3の側壁部分の一部および第2の当接している隣接レセプタクル列の第2の当接している隣接電池レセプタクルの第3の側壁部分の一部でもある。
【0119】
例示的な電池レセプタクルの中間部分の周壁は、中心軸または角柱軸としてレセプタクル軸を有する六角柱の形状を有する。第1の側壁部分および第2の側壁部分の各々は、列軸に直交する六角柱の壁を形成し、第1の側壁部分および第2の側壁部分は直接対向している。第3の側壁部分および第4の側壁部分の各々は、六角柱の2つの当接している側壁を備える。例示的な電池レセプタクルは、六角形の側壁が同じ長さを有するように、正六角形の形状を有する。電池レセプタクルは、蜂の巣のセルと類似の分布で分布しており、典型的な電池レセプタクルが周囲の6つの電池レセプタクルによって当接して包囲され、典型的な電池レセプタクルの側壁が周囲の6つの電池レセプタクルと共有される。
【0120】
中間列の典型的な電池レセプタクルは、第3の側壁部分に形成された第1の通路部分、および第4の側壁部分に形成された第2の通路部分を備える。各通路部分は、列軸と平行であり、第1のスリット部分および第2のスリット部分によって画定される。スリット部分143は、第3の側壁部分の一部または第4の側壁部分の一部のための六角形の電池レセプタクルの側壁に形成される。各スリット部分は、レセプタクル軸と平行で且つ列軸に直交するスリット軸に沿って延在する。中間列の中間電池レセプタクルは、本文脈における典型的な電池レセプタクルである。
【0121】
中間レセプタクル列の電池レセプタクルの第3の側壁部分のスリット部分は、スリット部分のアンサンブルを形成する。スリット部分のアンサンブルは、電池列間導体に貫通路を提供するために、レセプタクル列の全ての電池レセプタクルにわたって延在する第1の通路を画定する。
【0122】
中間レセプタクル列の電池レセプタクルの第4の側壁部分のスリット部分は、スリット部分のアンサンブルを形成する。スリット部分のアンサンブルは、電池列間導体に貫通路を提供するために、レセプタクル列の全ての電池レセプタクルにわたって延在する第2の通路を画定する。
【0123】
端部列上の電池レセプタクルは、通路を通る通路部分を形成する、スリット第3の側壁部分またはスリット第4の側壁部分のいずれかを有する。フランジは、端部列の1つに形成され、分布軸と平行な方向に電池レセプタクルから離れる方へ突出する。
【0124】
各通路部分のスリット部分は、トレイの第2の軸方向端部から始まり、軸方向深さにわたって第1の軸方向端部に向かって軸方向に延在する。各通路部分は、列リンクの一部が通路部分に侵入できるようにするために、スリット部分によって画定された進入開口を有する。
【0125】
複数の窓、および対応する複数の突起は、複数のトレイアライメント装置を協働して形成する。アライメント装置は、端部電池レセプタクルのいくつかに形成される。アライメント装置は、電池レセプタクルと共有されない端部側壁部分に形成された、軸方向突起および軸方向スロットを備える。端部側壁部分は、第1の側壁部分または第2の側壁部分であり得る。軸方向突起は、列軸方向に沿って端部側壁部分から離れる方へ突出し、列軸上にあり且つレセプタクル列と平行な軸方向に延在する。軸方向スロットは、列軸と交わり、レセプタクル軸と平行な軸方向に延在する、スロット軸を有する。軸方向突起および軸方向スロットは、側壁部分の高さの半分以下にわたって延在する。側壁部分の高さは、レセプタクル軸と平行な方向に測定されたその寸法である。電池アセンブリが電池の2つ以上の電池トレイを備えるときに、ピンが別の電池トレイの穿孔突起上に進入するために貫通できるよう、軸方向突起上に軸方向貫通穴が形成される。
【0126】
電池モジュールを組み立てるために、列間コネクタの第1の接触タブが、第2の軸方向端部からレセプタクル列内に挿入され、第1の接触タブが電池レセプタクルの第1の軸方向端部に到達するまで第1の軸方向端部に向かって移動させられる。
【0127】
第1の接触タブがその指定された位置に到達すると、列間コネクタの列タブ118は所定の位置にあり、その主面を相互接続している電池に対向させて電池軸と平行にしながら、通路内に着座する。列タブは、通路によって画定された経路に沿って電池レセプタクルの列を貫通しており、電池トレイから突出する端部タブ部分118aを有する。列タブが所定位置にあるとき、第1の接触タブは、1つのレセプタクル列のレセプタクル内にあり、第2の接触タブは、レセプタクル列と列タブ通路を共有する別のレセプタクル列のレセプタクル内にある。
【0128】
第1の接触タブが第1の軸方向端部に到達すると、第2の接触タブは、電池レセプタクルの第2の軸方向端部上になる。
【0129】
全ての列間コネクタが所定位置になった後、電池は電池レセプタクル内に挿入され、電池端子は、電池端子および対応する接触タブを一体に接続するために、たとえばレーザ溶接またはスポット溶接などの融接によって、対応する接触タブと電気的に接続される。
【0130】
電池が複数の電池モジュールを備える場合、対応する複数の電池モジュールの複数の電池トレイが隣り合わせで配置され、電池モジュールを通過するのに十分な長さの列タブを有する列間コネクタが電池トレイ内に配置され、同様のステップが実行されることになる。
【0131】
いくつかの実施形態では、個々の電池モジュールが個別に組み立てられ、主ハウジングに取り付けられ、次いで列間コネクタを互いに電気的に接合させてもよい。
【0132】
1つまたは複数の電池モジュールが組み立てられた後、伝熱ネットワークとベースプレートとの間の効果的な熱交換を容易にするよう、電力供給装置の熱交換アセンブリの構成を完了するために、電気絶縁熱的接触媒体によって(1つまたは複数の)電池モジュールの底面にベースプレートが取り付けられる。伝熱アセンブリは、熱交換器の一例として、電池アセンブリの列間コネクタおよびベースプレートを備える。電池が列間コネクタによって接続されていない場合、伝熱アセンブリは、一般性を失うことなく、個々の電池間コネクタおよび熱交換器のアンサンブルによって形成される。この例では、第2の電池端子は電池の負端子であり、電池アセンブリの電池の負端子は、ベースプレートと熱的に接合された第2の接触タブに溶接されている。電池モジュールが組み立てられると、電池は、たとえばその電池軸をレセプタクル軸と整合させて、電池レセプタクル内に受容され、第1の接触タブは、第1のモジュール表面の近位にあり且つ第1のモジュール表面に露出され、第1の電池端子と物理的および電気的に接合されており、第2の接触タブは、第2のモジュール表面の近位にあり且つ第2のモジュール表面に露出され、第2の電池端子と物理的および電気的に接合されており、電池間コネクタの電池間リンクは、電池レセプタクル内にあり、第1の接触タブと第2の接触タブとの間に延在する。電池間リンクは、2つの隣接するレセプタクル列の間、および隣接レセプタクル列の隣接するレセプタクルの間に延在する。電池間コネクタの第1のリンク部分は1つの電池のレセプタクル内にあり、電池間コネクタの第2のリンク部分は別の電池のレセプタクル内にある。中間リンク部分または列リンクは、両方のレセプタクル内にある。列リンク部分は、電池レセプタクル上に形成された通路によって所定位置に保持され、電池レセプタクルのスリット部分によって軸方向端部より上の軸方向レベルに保持される。電池レセプタクルの通路部分を画定する例示的なスリット部分の軸方向範囲は22mmの例示的な長さを有し、これは例示的なトレイの典型的な電池レセプタクルの軸方向範囲の約3分の1である。一般に、電池の軸方向長さの20%超、25%超、30%超、35%未満、40%未満の軸方向範囲を有するスリット部分は、良好なバランスを提供する。電池間コネクタのリンク部分は、スペースフィンおよび電池によって画定される電池レセプタクルの空隙部分の内側に延在するように構成されている。当接しているレセプタクル列の当接しているレセプタクルは横方向に変位するので、第1のリンク部分および第2のリンク部分は横方向に変位する。
【0133】
本実施形態のような例示的な実施形態では、第1のリンク部分は、電池レセプタクルの内部で軸方向に延在し、第2のリンク部分は、隣接レセプタクル列の隣接電池レセプタクルの内部で軸方向に延在する。例示的な第1のリンク部分が延在し、列リンクは互いに直交して、電池レセプタクル内にT字形セクションを画定する。例示的な第2のリンク部分が延在し、列リンクは互いに直交して、電池レセプタクル内に別のT字形セクションを画定する。2つの相互に直交するタブ部分によって形成されたT字形断面は、電池レセプタクル内により安定したコネクタ構造を形成する。各電池レセプタクルは、第1のリンク部分または第2のリンク部分のいずれかを有するが、両方は有さない。
【0134】
隣接する列の間の空間を最小限に抑えながら当接しているレセプタクル列の隣接電池端子接触タブ間の電気的接触のリスクを軽減するために、接触タブの隣接する列は、部分的に電気的に絶縁されてもよい。たとえば、電池間コネクタの中間リンク部分に当接している第2のタブの一部に電気絶縁媒体が適用されてもよい。例示的な実施形態では、当接しているレセプタクル列の第2の接触タブの間の電気的接触の潜在的なリスクを軽減するために、中間リンク部分の近位にある第2の接触タブの部分を覆うように、第2の接触タブの列にわたって電気絶縁性(好ましくは非断熱性)テープが適用されてもよい。第1の接触タブは通常、第2の接触タブよりも小さい表面寸法を有するため、電気絶縁は第1の接触タブの隣接する列に必要とされない場合がある。
【0135】
図5を参照すると、例示的な電池トレイは例示的な複数のM=14個のレセプタクル列および1列あたり例示的な複数のN=9個の電池レセプタクルを備える。例示的な電池アセンブリを形成する2つの電池モジュールは、電池アセンブリの各列がN=18個の電池を備えるように列を整合させて、隣り合わせで取り付けられている。列間コネクタは、N個の第1の端子タブおよびN個の第2の端子タブを有する。電池間コネクタは列方向に、隣接電池間コネクタが略均一な分離距離を有するように分布しているが、2つの隣接電池トレイの2つの直接隣接する電池間コネクタ間の分離距離は、同じ電池トレイの2つの直接隣接する電池間コネクタ間の分離距離よりも大きい。M列の電池が直列接続された状態で、電池アセンブリはMV
bに等しい出力電圧を有し、V
bは各電池列の電圧である。18650電池では、V
bは3.6Vとされ、電池アセンブリは約50.4Vの電圧を有する。
【0136】
列間コネクタおよび電池がトレイ内の所定位置に適切に配置されて電池が組み立てられると、レセプタクル列の電池は並列電気接続され、電池列または隣接電池列は直列接続される。このように組み立てられると、列内の電池の第1の電池端子は、1つの列間コネクタの第1の接触タブに接続され、列内の全ての電池の第2の電池端子は、別の列間コネクタの第2の接触タブに接続される。列内の電池の第1の電池端子は、1つの列間コネクタの列タブによる第1の電池端子の電気的相互接続のため、同じ電位にある。列内の電池の第2の電池端子は、別の列間コネクタの列タブによる第2の電池端子の電気的相互接続のため、同じ電位にある。
【0137】
電池モジュールが組み立てられた後、ベースプレート120は、電池アセンブリ100を形成するために電池モジュールに取り付けられる。電池アセンブリは、主ハウジングに取り付けられ、電池管理回路に電気的に接続される。電池アセンブリが取り付けられると、その上面は排出チャンバの天井の近位にあり且つ排出チャンバの天井に面する。例示的な電池モジュールの例示的な電池は、第1の電池端子である正端子に隣接する安全通気口を有する。電池アセンブリが適切に取り付けられると、電池の第1の電池端子は、電池トレイの上面に整合され、空気チャンバに露出され、空気チャンバの天井に対向する。
【0138】
電池アセンブリが上部ハウジング部分に取り付けられる前に、電池区画の内部の温度の検出を容易にするために、熱センサが排出チャンバに取り付けられる。この例では、通気開口は、主ハウジングの上壁に形成され、主ハウジングの長手中心軸の両側に対称に分布している。通気開口232は、上部ハウジング部分の上壁の中央部分付近に分布している。上壁の内面は排出チャンバの天井を画定し、これは、この例では排出チャンバが電池区画の一部であるため、電池区画の天井でもある。電池区画の内部の温度が監視され、通気開口を通って電池区画を出るガス排出の温度が検出されることが可能なように、通気開口に熱センサが取り付けられる。いくつかの実施形態では、熱センサは、代替または追加として、電池区画106または排出区画108の別の場所に取り付けられてもよい。電池区画は、電池モジュールの電池から生じるガス排出が通気開口のみを通じて出られるように構成されている。例示的な実施形態では、主ハウジングの上部ハウジング部分は、非通気性材料(硬質プラスチック)で一体に形成され、通気開口が一体に成形される。上部ハウジング部分および電池アセンブリが適切に組み立てられると、ベースプレートおよび上部ハウジング部分は、通気開口を除いて、気密電池区画を協働して形成する。
【0139】
電池区画の、より具体的には電池アセンブリと主ハウジングとの中間の電池区画の部分である排出チャンバの内部の温度のより正確な検出を容易にするために、排出チャンバ内の空気と上部ハウジング部分を通じた周囲空気との間の熱交換(このような熱交換は、電池区画の内部の温度の低下を引き起こし、有害な電池状態の正確な検出および対応策の始動のタイミングに悪影響を及ぼす可能性がある)による異常な高温の非検出を緩和するために排出チャンバが周囲空気から熱的に断熱されるように、上部ハウジング部分は硬質プラスチックなどの断熱材料で作製されている。
【0140】
電池アセンブリが所定位置にあるとき、電池の安全通気口は電池アセンブリの上面および排出チャンバの近位にあり、電池アセンブリの上面および排出チャンバに露出されている。不良電池の安全通気口が電池から高温ガスを放出するように動作するとき、不良電池の内部の高温ガスは、電池の上または上部分から高温ガス排出として出て、排出チャンバ内に直接移動する。
【0141】
電池は、たとえば経年劣化および風化作用により、劣化して徐々に不良電池となる可能性がある。電池が不良電池になると、より高い温度を有し始め、電池から高温ガスが発せられる可能性がある。ガス排出速度の初期速度は比較的低く、初期高温ガス温度もまた比較的低く、たとえば摂氏100~120度(℃)である。電池の温度が臨界温度、たとえば電池の電極セパレータの溶融温度までさらに上昇すると、セパレータの溶融は電池損傷を促進および悪化させ、不良電池によって排出された高温ガスの温度は摂氏500または650、もしくは800または1000度にまで急速に達する可能性がある。不良電池の高温は、電池モジュールの隣接する電池に広がり、熱暴走および爆発の可能性を生じる可能性がある。電極セパレータは、典型的には133℃の溶融温度を有するポリエチレン製、または159℃の溶融温度を有するポリプロピレン製である。セパレータの溶融温度は、電池状態監視の臨界温度と見なされ得る。
【0142】
いくつかの実施形態では、第1の活性化温度(動作温度)が検出されると第1の冷却力が適用され、電池アセンブリを冷却するための冷却力の活性化の後の所定時間後に第2のより高い活性化温度が検出されると、第2のより高い冷却力が適用され得る。
【0143】
電池ごとに熱センサを有することなく電池区画の内部の温度が検出されるように、電池の数よりも実質的に少ない数の熱センサが、排出チャンバの内部の温度を検出するために分布している。本例の熱センサは、排出チャンバの内部に分布し、電池の安全通気口の近位の電池区画の部分であり、排出チャンバを画定する排出区画の温度を検出するように構成されている。
【0144】
電池から生じる高温ガス排出と排出チャンバ内の空気との混合を軽減するために、排出チャンバは、ガス排出が短距離で通気開口まで流れることができるように構成されている。たとえば、通気開口および熱センサは、電池から生じる高温ガスが天井まで上方に移動し、次いで熱センサが位置するところまたはその近くの通気開口まで移動することができるように、排出チャンバの天井に分布している。
【0145】
高温ガス排出が熱センサまたは通気開口に到達するために移動しなければならない距離を最短化するために、排出チャンバの軸方向範囲は、電池区画の軸方向範囲よりも実質的に小さくなるように構成されている。たとえば、空気チャンバの軸方向範囲は、電池区画の軸方向範囲の5%超未満、10%超未満、または15%超未満だが20%未満、25%未満、または30%未満であり得る。排出チャンバの軸方向範囲は、電池アセンブリの軸方向範囲の20%未満、25%未満、30%未満、または40%未満、および5%超、10%超、または15%超であり得る。
【0146】
高温ガス排出が、排出している電池に最も近い、最も近い熱センサまたは最も近い通気開口に到達する前に排出チャンバ内を短距離だけ移動するようにガイドされ得るように、複数の流体移動ガイドが、通気開口を包囲するように天井に形成される。各流体移動ガイドは、通気開口に対して径方向に延在しているガイドトラックを画定し、複数の流体移動ガイドによって形成されたガイドトラックは、通気開口に向かって延在するにつれて細くなるように各々が先細になる複数の先細チャネルを画定する。ガイドトラックは、電池の軸方向でもある電池アセンブリの軸方向に直交して延在し、ガイドトラックは、高温ガス排出の温度が、温度センサとしても知られる熱センサに到着したときに実質的に維持されるように、電池の安全通気口から通気開口232まで短距離で移動して、高温ガス排出と空気チャンバの空気との混合を最小限に抑えるために、高温ガス排出のためのガイドを提供する。
【0147】
電池アセンブリの端部列における列間コネクタの端部タブ部分118aは、装置の電力入力端子および電力出力端子に接続される。中間列の列間コネクタの端部タブ部分は、各電池列における電池電圧の管理を容易にするために、電池管理回路に接続されている。
【0148】
例示的な実施形態では、制御回路は、たとえば熱センサによって、複数の通気開口での温度を監視することによって、電池の温度を監視するように構成されている。通気開口で検出された温度が所定の閾値を超過すると、制御回路によって安全対策が始動され得る。安全対策は、電池モジュールの遮断、たとえばヒューズによる電池もしくは電池群の隔離、またはファンの動作による冷却対策の始動を含み得る。電池冷却対策が警告温度を検出する短時間の間に始動されると、空気区画を通る冷却空気の移動は、望ましくは1つまたは複数の損傷した電池を、臨界温度(臨界温度を超えると熱暴走による電池溶融のリスクが実質的に上昇し得る)未満まで迅速に冷却する。
【0149】
いくつかの実施形態では、たとえば、ペルチェ素子などの熱電冷却素子の使用による能動的冷却対策は、冷却プロセスをさらに促進し得る。能動的冷却素子は、便利な例として、熱交換器に、および/または主ハウジングの底部分に取り付けられてもよい。
【0150】
電池間コネクタは電池端子、特に電池安全通気口が配置されているときの電池端子に直接接続されるため、電池間コネクタのネットワークは、電池の内部から熱交換器に熱を伝達するための伝熱ネットワークとして機能する。さらに、電池間コネクタの構成、特に露出した金属フラップを備えるような中間リンク部分の構成はまた、電池アセンブリの通常動作中に熱を放散させるのに役立ち、好ましいまたは望ましい動作温度で動作するように電池を維持するのに役立つ。
【0151】
動作中、活性化温度が熱センサによって検出された場合、制御回路は、熱暴走のリスクおよびメルトダウンの可能性を防止または軽減するために、電池アセンブリを冷却するための対応策を始動する。例示的な実施形態では、臨界温度、たとえば80℃または90℃が熱センサによって検出されると、電池モジュールと空気区画内の空気との間の熱交換を加速するためにファンが始動され、このプロセスは、電池アセンブリを冷却するのに役立つ。いくつかの実施形態では、追加または代替として、能動的熱冷却が使用されてもよい。いくつかの実施形態では、外部のファンが使用されてもよく、外部の供給源によって冷却空気が供給されてもよい。電池群はまた、たとえば臨界温度の検出時にヒュージブルリンクによって遮断されてもよい。いくつかの実施形態では、制御回路は、温度が第2のより高い温度、たとえば100℃に達したときに、電池モジュールまたは電池アセンブリを遮断するように動作してもよい。電池モジュールは、たとえば、半導体スイッチまたはヒューズなどの電子スイッチによる絶縁によって、遮断され得る。加えて、制御回路は、臨界温度に達したときに警報信号を生成し得る。警報信号は、装置上のローカル信号および/または、たとえば装置の通信フロントエンドを通じた通信ネットワークを介して装置から送信されるリモート警報を含み得る。
【0152】
本開示の熱交換アセンブリは、ヒートシンクとして、より具体的には、電池間コネクタによって形成された分布伝熱ネットワークを備える分布ヒートシンクとして構成されている。分布ヒートシンクとしての熱交換アセンブリは、電池モジュールまたは電池アセンブリを形成する電池の温度を均等化する本来の能力を有する。温度均等化能力は、熱交換アセンブリとの熱交換を促進するための強制的な空気移動または熱電冷却による能動的冷却によって、強化されることが可能である。
【0153】
電池は典型的に、特定の動作温度範囲を有し、これは最低動作温度と最高動作温度との間で定義される。ほとんどのLiイオンセルは、約60~65℃の最高温度未満で動作可能であるように製造される。より長い電池寿命およびより長期間の安全性のために、最高温度よりも十分に低い動作温度が一般に好ましい。
【0154】
例示的な装置は、最高温度と最低温度との間で選択された中間温度範囲である好適な動作温度範囲で電池が動作するように構成され得る。たとえば、装置は、電池の動作温度が上限温度以下、たとえば40℃または42℃以下に維持されるように動作するように構成され得る。電池が上限温度に達すると、制御回路は、中間温度範囲の下限に向かって電池温度を下げるように、たとえば上限温度まで、または数度、たとえば1、2、または3度下げるように、冷却機構を始動し、そのプロセスは継続して繰り返される。一般に、25℃から42℃の間の中間温度範囲が好ましいことがわかっている。
【0155】
最高温度と最低温度との間で選択された中間温度範囲内での電池動作温度の制御は、より広範で正確な電池温度監視を必要とする。より広範で正確な電池温度監視を容易にするには、電池温度を監視して制御回路によって冷却機構の動作を制御するために、電池レセプタクルの内部に温度プローブなどの複数の温度センサが配置される。
【0156】
温度センサは、電池アセンブリまたはモジュールの電池間の温度不均衡を制御するために利用され得る。たとえば、不均衡閾値を超過する温度不均衡が検出されると、制御回路は、電池温度を下げるように冷却機構を動作させ、温度不均衡が緩和される。例示的な不均衡閾値は、便利な例として、3~5℃の間で選択され得る。
【0157】
伝熱ネットワークは、電池アセンブリに物理的に接続され、電池アセンブリの電池レセプタクルを通じて延在する、伝熱部材のマトリックスを備える。伝熱部材は、1つの電池の第1の電池端子に物理的に接続されている第1の端部と、別の電池の第2の電池端子に接続されている第2の端部とを有する。伝熱部材の第2の端部は、主熱交換器にも接続されており、これは電池アセンブリの軸方向端部に物理的に接続されている。主熱デバイスは、伝熱ネットワークと物理的に接触しているが電気的に絶縁されている、熱的接触表面を有する。主熱交換器は、効率的な伝熱のために熱的接触表面と物理的に接触している熱交換表面を有する。例示的な実施形態では、熱交換表面および熱的接触表面は、熱交換表面および熱的接触表面が熱的および電気的に伝導性の材料によって一体に接続されるように、対向している伝導性プレートの主面である。いくつかの実施形態では、熱的接触表面は、絶縁または隔離された複数の導電性領域に区切られており、各導電性領域は、アレイなどの伝熱部材の、または伝熱部材の群と熱的に接触するが電気的には接触しないためのものである。伝熱部材は、伝熱ネットワークと主熱交換器との間の電気的接触を遮断するために電気絶縁性である熱伝導性媒体によって、熱的接触表面に接続されている。伝熱部材は、アレイまたは列に配置され、伝熱部材のアレイまたは列は、3次元伝熱アセンブリを形成するために熱的接触表面と略直交する軸方向に延在する。例示的な伝熱部材は、第1の電池端子と物理的および電気的に接触している第1の電池端子タブと、熱的接触表面に到達するために電池レセプタクルの内部を通じて延在する電池間リンクとを備える、電池間コネクタでもある。
【0158】
例示的な電池アセンブリ1100は、
図6および
図6Aに示されるように、並列および直列に接続された例示的な複数の電池を備える。複数の電池は、対応する複数の電池レセプタクルから形成された電池トレイの内部に保持される。例示的な電池トレイは、電池の対応する複数のM=10個のレセプタクル列を受容するための例示的な複数のM=10個のレセプタクル列を備え、各列は、電池の対応する複数のN=5個のレセプタクル列を受容するための例示的な複数のN=5個の電池レセプタクルを備えている。各例示的なレセプタクル列は、
図7Aおよび
図7Bに示されるように、たとえば硬質プラスチックで作られた2つのモジュール部材によって、スナップ嵌めによって形成される。2列の電池から成る、電池の列の隣接するペアは、
図7Cに示されるように、列間コネクタによって直列に接続される。各列間コネクタは、複数のN個の電池間コネクタを備え、各電池間コネクタは、
図8に示されるように、第1の電池端子接触タブ1112、第2の電池端子接触タブ1114、および第1の電池端子接触タブ1112と第2の電池端子接触タブ1114とのを相互接続する端子間タブ1116を備える。電池間コネクタの軸方向長さのかなりの部分にわたって延在する窓または開口が、端子間タブ1116に形成される。
【0159】
電池の電池列を並列に組み立てるために、
図7Bに示されるように、電池列を形成する複数の電池に列間電池コネクタが取り付けられ、
図7Aのサブアセンブリを形成するためにモジュール部材が互いに嵌合される。電池列が組み立てられると、第1の電池端子接触タブ1112は、電池レセプタクルの第1の軸方向端部上にあり且つ第1の電池端子と物理的および電気的に接触し、第2の電池端子接触タブ1114は、電池レセプタクルの第2の端部から突出し、別の列の電池の第2の電池端子と物理的および電気的に接触するために別の列内に延在し、端子間タブ1116は、第1の電池端子接触タブ1112と接触される第1の端子を有する電池の電池レセプタクルの第1の軸方向端部と第2の軸方向端部との間で電池レセプタクルの内部で軸方向に延在する。電池および電池レセプタクルは、金属ケーシング1122の内部に受容される電池モジュールを形成し、金属ケーシングは、電池モジュールを形成する電池の第2の電池端子と熱的接触している内面を有する底部分を有し、底部分は、
図1の例示的な装置のベースプレート112と機能的に同等である。
【0160】
図6の例示的な電池アセンブリ1110では、電池列は、複数の電池が横列と縦列に配置され、縦列は横列に直交するように、矩形マトリックスの形態で編成される。このような例示的な実施形態では、第1の電池端子接触タブ1112および第2の電池端子接触タブ1114は横方向に整合され、つまり、縦列の方向またはT方向に整合されるが、第1の電池端子接触タブ1112および第2の電池端子接触タブ1114は端子間タブ1116に対して反対側にある。
【0161】
電池モジュールまたは電池アセンブリを形成する電池が矩形マトリックスで整合されていない場合、第1の電池端子接触タブおよび第2の電池端子接触タブは、たとえば
図9および
図9Aに示されるように、一般性を失うことなく、横方向にオフセットされる。
【0162】
相違点は別として、列間コネクタ1110は列間コネクタ110と同様であり、列間コネクタ110に関する本明細書の説明は、参照により本明細書に組み込まれ、その数値に1000を加えて、必要な変更を加えて適用される。
【0163】
本開示は実施形態を参照して説明されているが、実施形態は、非限定的な実施例である。たとえば、例示的な電池モジュールは円筒形の電池を備えるが、一般性を失うことなく、電池アセンブリを構築するために非円筒形の電池が使用されてもよい。例示的な装置は、空気循環のための経路を画定するための空気区画および空気を移動させるためのファン区画を備えるが、空気区画およびファンおよび/または区画は必須ではない。たとえば、一般性を失うことなく、熱交換表面は周囲空気に対して露出されてもよく、空気は外部の空気移動機構によって循環されてもよい。例示的な装置の主ハウジングは上部ハウジング部分および下部ハウジング部分を備えるが、配置方向に制限はなく、主ハウジングは別の方向に区切られるかまたは配向されてもよい。たとえば、一般性を失うことなく、上部ハウジングが下部ハウジングであってもよく、下部ハウジングが上部ハウジングであってもよく、主ハウジングは左ハウジングおよび右ハウジングを備えてもよい。さらに、電池トレイは、例示的な電池アセンブリの電池を保持するために堅牢な構造を提供するが、一般性を失うことなく、電池は他の保持構造に取り付けられてもよい。
【国際調査報告】