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特表2022-513878画像をスクリーニングする方法およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(54)【発明の名称】画像をスクリーニングする方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/405 20060101AFI20220202BHJP
【FI】
H04N1/405 510A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2021534206
(86)(22)【出願日】2019-09-12
(85)【翻訳文提出日】2021-08-11
(86)【国際出願番号】 GB2019052548
(87)【国際公開番号】W WO2020120929
(87)【国際公開日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】1820121.0
(32)【優先日】2018-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521257455
【氏名又は名称】グローバル インクジェット システムズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100067448
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 スミ子
(74)【代理人】
【識別番号】100213746
【弁理士】
【氏名又は名称】川成 渉
(74)【代理人】
【識別番号】100221752
【弁理士】
【氏名又は名称】古川 雅与
(72)【発明者】
【氏名】コリンズ, フィリップス ディー エー
(72)【発明者】
【氏名】ゲデス, ニコラス キャンベル
【テーマコード(参考)】
5C077
【Fターム(参考)】
5C077NN13
5C077NN14
5C077NN19
5C077PP58
(57)【要約】
それぞれの対応する目的の印刷位置を有する複数のピクセルを含む連続トーン画像をスクリーニングして、表面に印刷される出力画像を生成する方法であって、該方法は、複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、複数の目的の印刷位置のサブセットを含む第1のシーケンスを選択し、第1のシーケンスの目的の印刷位置ごとに、連続トーン画像内の対応するピクセルを識別して、連続トーン画像内の識別された対応するピクセルを含む誤差拡散プロセスのための第2のシーケンスを取得する工程を含む、方法。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれの対応する目的の印刷位置を有する複数のピクセルを含む連続トーン画像をスクリーニングして、表面に印刷される出力画像を生成する方法であって、該方法は、
複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、複数の目的の印刷位置のサブセットを含む第1のシーケンスを選択し、
第1のシーケンスの目的の印刷位置ごとに、連続トーン画像内の対応するピクセルを識別して、連続トーン画像内の識別された対応するピクセルを含む誤差拡散プロセスのための第2のシーケンスを取得する
工程を含む、方法。
【請求項2】
複数の連続トーン画像ピクセルのうちの少なくとも1つのピクセルが、対応する目的の印刷位置を有さない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
誤差拡散プロセスを第2のシーケンスに適用する工程をさらに含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のシーケンスが目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づいて選択される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
出力画像はグレースケール画像であり、誤差拡散プロセスが拡散加重関係のセットに従った連続トーン誤差拡散プロセスであり、各拡散加重関係が、第2のシーケンスにおける連続トーン誤差ドナーピクセルに対応する少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルを識別するための誤差拡散ルールを含み、拡散加重関係が、少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルから連続トーン画像内の少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルに誤差を拡散するためのそれぞれの加重をさらに含む、請求項3または請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記誤差拡散ルールが、複数の目的の印刷位置の特性に基づくものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記誤差拡散ルールが、目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づくものである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記拡散加重関係のセットが、拡散加重関係の複数のセットから選択される、請求項5から請求項7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記拡散加重関係のセットが、複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記拡散加重関係のセットが、目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づいて選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルのそれぞれについて、前記誤差拡散プロセスが、
i 入力連続トーン値を決定し、
ii 最も近い印刷される連続トーン値を生成する出力グレースケール値を選択し、
iii 少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルに対応する出力グレースケール画像ピクセルを決定し、
iv 前記出力グレースケール画像ピクセルの値を前記出力グレースケール値に設定し、
v 出力グレースケール値のための印刷される連続トーン値を決定し、
vi 入力連続トーン値から印刷される連続トーン値を引くことにより、合計連続トーン誤差を計算し、
vii 少なくとも1つの誤差拡散ルールを使用して、少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルを識別し、
viii 識別された連続トーン誤差受容ピクセルごとに、
少なくとも1つの拡散加重関係からそれぞれの加重を特定し、
総連続トーン誤差に前記それぞれの加重を掛けることにより、拡散すべき連続トーン誤差を計算し、
連続トーン誤差を、識別された各連続トーン誤差受容ピクセルに拡散する
工程を含む、請求項5から請求項10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記入力連続トーン値を決定する工程が、
識別された連続トーン誤差ドナーピクセルについて、前記識別された連続トーン誤差ドナーピクセルが連続トーン誤差受容ピクセルであるように拡散連続トーン誤差の合計を計算し、
前記連続トーン誤差ドナーピクセルの連続トーン値を前記合計に加算する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
目的の印刷位置の第1および第2の実質的に平行な経路を提供する工程をさらに含み、第1のシーケンスが処理方向第1の経路に沿って選択され、第1の経路上の現在の目的の印刷位置について、対応する連続トーン画像ピクセルが連続トーン誤差ドナーピクセルとして識別され、前記拡散加重関係のセットが、
(a)前記誤差拡散ルールが処理方向最初の経路に沿って次続する目的の印刷位置を選択する東方向拡散加重関係を提供し、
(b)前記誤差拡散ルールが現在の目的の印刷位置に最も近い2番目の経路に沿って目的の印刷位置を選択する南方向拡散加重関係を提供し、
(c)前記誤差拡散ルールが南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置の後に、処理方向2番目の経路に沿って次続する目的の印刷位置を選択する南東方向拡散加重関係を提供し、
(d)前記誤差拡散ルールが南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置の前に、処理方向2番目の経路に沿って前の目的の印刷位置を選択する南西方向拡散加重関係を提供し、
(e)これにより、連続トーン誤差受容ピクセルを工程(a)から(d)で識別された目的の印刷位置に対応するものとして識別し、
(f)セット内の拡散加重関係の各々にそれぞれの加重を割り当てる
工程を含む方法に従って提供される、請求項5から請求項12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
工程(f)において、東方向拡散加重関係のそれぞれの加重が7/16として割り当てられ、南方向拡散加重関係のそれぞれの加重が5/16として割り当てられ、南西方向拡散加重関係のそれぞれの加重が3/16として割り当てられ、南東方向拡散加重関係のそれぞれの加重が1/16として割り当てられる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
入力連続トーン値を決定する工程が複数のノイズ値からランダムに選択されたノイズ値を加算する工程をさらに含む、請求項12から請求項14のいずれかに記載の方法。
【請求項16】
機械によって実行されるとき、前述の請求項1から請求項15のいずれかに記載された方法のすべての工程を機械に実行させる命令を提供する、機械可読媒体。
【請求項17】
それぞれの対応する目的の印刷位置を有する複数のピクセルを含む連続トーン画像をスクリーニングして、表面に印刷される出力画像を生成するシステムであって、該システムは、
複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、複数の目的の印刷位置のサブセットを含む第1のシーケンスを選択し、
第1のシーケンスの目的の印刷位置ごとに、連続トーン画像内の対応するピクセルを識別して、連続トーン画像内の識別された対応するピクセルを含む誤差拡散プロセスの第2のシーケンスを取得する
ように構成されるプロセッサを含む、システム。
【請求項18】
複数の連続トーン画像ピクセルのうちの少なくとも1つのピクセルが、対応する目的の印刷位置を有さない、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記プロセッサは、さらに第2のシーケンスに誤差拡散プロセスを適用するように構成される、請求項17または請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記第一のシーケンスが、目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づいて選択される、請求項17から請求項19のいずれかに記載のシステム。
【請求項21】
出力画像はグレースケール画像であり、誤差拡散プロセスが拡散加重関係のセットに従った連続トーン誤差拡散プロセスであり、各拡散加重関係が、第2のシーケンスにおける連続トーン誤差ドナーピクセルに対応する少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルを識別するための誤差拡散ルールを含み、連続トーン画像内の少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルから少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルに誤差を拡散するためのそれぞれの加重をさらに含む、請求項19または請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記誤差拡散ルールが複数の目的の印刷位置の特性に基づくものである、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記誤差拡散ルールが目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づくものである、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記拡散加重関係のセットが拡散加重関係の複数のセットから選択される、請求項21から請求項23のいずれかに記載のシステム。
【請求項25】
前記拡散加重関係のセットが複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記拡散加重関係のセットが目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づいて選択される、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルのそれぞれについて、前記誤差拡散プロセスが、
i 入力連続トーン値を決定し、
ii 最も近い印刷される連続トーン値を生成する出力グレースケール値を選択し、
iii 少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルに対応する出力グレースケール画像ピクセルを決定し、
iv 前記出力グレースケール画像ピクセルの値を前記出力グレースケール値に設定し、
v 出力グレースケール値のための印刷される連続トーン値を決定し、
vi 入力連続トーン値から印刷される連続トーン値を引くことにより、合計連続トーン誤差を計算し、
vii 少なくとも1つの誤差拡散ルールを使用して、少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルを識別し、
viii 識別された連続トーン誤差受容ピクセルごとに、
少なくとも1つの拡散加重関係からそれぞれの加重を特定し、
総連続トーン誤差に前記それぞれの加重を掛けることにより、拡散される連続トーン誤差を計算し、
連続トーン誤差を、識別された各連続トーン誤差受容ピクセルに拡散する
工程を含む、請求項21から請求項26のいずれかに記載のシステム。
【請求項28】
入力連続トーン値を決定する工程が、
識別された連続トーン誤差ドナーピクセルについて、識別された連続トーン誤差ドナーピクセルが連続トーン誤差受容ピクセルであるように拡散連続トーン誤差の合計を計算し、
前記連続トーン誤差ドナーピクセルの連続トーン値を前記合計に加算する工程を含む、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記プロセッサがさらに目的の印刷位置の第1および第2の実質的に平行な経路を提供するよう構成され、第1のシーケンスが、処理方向第1の経路に沿って選択され、第1の経路上の現在の目的の印刷位置について、対応する連続トーン画像ピクセルが、連続トーン誤差ドナーピクセルとして識別され、前記拡散加重関係のセットが、
(a)前記誤差拡散ルールが、処理方向最初の経路に沿って次続の目的の印刷位置を選択する東方向拡散加重関係を提供し、
(b)前記誤差拡散ルールが、現在の目的の印刷位置に最も近い2番目の経路に沿って目的の印刷位置を選択する南方向拡散加重関係を提供し、
(c)前記誤差拡散ルールが、南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置の後に、処理方向2番目の経路に沿って次に目的の印刷位置を選択する南東方向拡散加重関係を提供し、
(d)前記誤差拡散ルールが、南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置の前に、処理方向2番目の経路に沿って次に目的の印刷位置を選択する南西方向拡散加重関係を提供し、
(e)これにより、連続トーン誤差受容ピクセルを、工程(a)から(d)で識別された目的の印刷位置に対応するものとして識別し、
(f)セット内の拡散加重関係の各々にそれぞれの加重を割り当てる
工程を含む方法に従って提供される、請求項21から請求項28のいずれかに記載のシステム。
【請求項30】
工程(f)において、東方向拡散加重関係のそれぞれの加重が7/16として割り当てられ、南方向拡散加重関係のそれぞれの加重が5/16として割り当てられ、南西方向拡散加重関係のそれぞれの加重が3/16として割り当てられ、南東方向拡散加重関係のそれぞれの加重が1/16として割り当てられる、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
入力連続トーン値を決定する工程が、複数のノイズ値からランダムに選択されたノイズ値を加算する工程をさらに含む、請求項28から請求項30のいずれかに記載のシステム。
【請求項32】
請求項17から請求項31のいずれかに記載のシステムを含む印刷システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般に、画像データ処理、特に連続トーン画像のスクリーニングに関する。
【0002】
「スクリーニング」は、一般に、トーン範囲が制限されているデバイスによって出力される連続トーン(「コントーン」)デジタル画像などの画像に近似するプロセスを指す。インクジェット印刷において、誤差拡散は、グレーレベルまたはバイナリドット値の数が少ない複数の色またはグレースケールの色合いをシミュレートするために使用されるスクリーニングの一種である。たとえば、黒い点のみを印刷できるプリンタは、誤差拡散を使用して灰色の色合いをシミュレートし得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
フロイド-スタインバーグ誤差拡散アルゴリズムなどのよく知られた拡散アルゴリズムを使用して、隣接するピクセル間で誤差を伝播し、平均ローカルグレー値が連続トーン入力値と厳密に一致するようにすることが可能である。このようなアルゴリズムは多くの場合うまく機能するが、隣接するピクセルのほとんどまたはすべてが非印刷である場合、つまり「スパース」画像の場合には適切ではない。「スパース」画像は、少なくとも1つのピクセルがターゲット表面の目的の印刷位置に対応していない画像として定義される。
【0004】
スパース画像は、たとえば、インクジェットプリントヘッドが曲面に印刷している状況で使用される。これは、印刷される画像が通常ビットマップの形式、つまり、xピクセルのy行の直線配列を表す情報であるためである。このような直線画像は、たとえば球などの曲面に簡単に位置づけすることはできない。そのような状況では、非印刷ピクセルを含む画像を提供することが有利である可能性がある。これは、曲面上の隣接する目的の印刷位置が、印刷される画像内の非印刷ピクセルによって分離される可能性があることを意味する。
【0005】
スパース画像は、例えば、各ピクセルのフラグを保持して、それが印刷位置にあるかどうかを示す単一のビットマスクレイヤーを使用して管理することができる。印刷する画像の各ピクセルについて、スワスデータは、ピクセルが印刷位置にあるかどうか(つまり、ドットを噴射するかどうか)とピクセル値(ドットを噴射する大きさ)を示す。あるいは、スパースデータは、ピクセル値と対応する位置座標のリストとして提供される場合があり、一部の中間位置座標には、提供されるピクセル値が存在しない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の独立した態様によれば、それぞれの対応する目的の印刷位置を有する複数のピクセルを含む連続トーン画像をスクリーニングして、表面に印刷される出力画像を生成する方法であって、該方法は、
複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、複数の目的の印刷位置のサブセットを含む第1のシーケンスを選択し、
第1のシーケンスの目的の印刷位置ごとに、連続トーン画像内の対応するピクセルを識別して、連続トーン画像内の識別された対応するピクセルを含む誤差拡散プロセスのための第2のシーケンスを取得する
工程を含む、方法を提供することである。
【0007】
従来技術では、誤差拡散プロセスのために選択されたシーケンスは、連続トーン画像のすべてのピクセルが同等の直線配置で印刷されるという仮定があるため、提供される連続トーン画像のシーケンスの処理に基づいている。対照的に、本発明は、より効率的で、目的の印刷位置の第1のシーケンスのみを処理する。
【0008】
誤差拡散のために選択されたシーケンスは、印刷される画像の印刷アーティファクトに影響を与える。提供される連続トーン画像のプロパティではなく、目的の印刷位置のプロパティに基づいてシーケンスを選択することにより、印刷出力の品質が最適化される。
【0009】
従属する態様として、複数の連続トーン画像ピクセルのうちの少なくとも1つのピクセルが、対応する目的の印刷位置を有さない。
【0010】
このような連続トーン画像は、「スパース」画像と呼ばれる。
【0011】
従属する態様として、上記方法は、誤差拡散プロセスを第2のシーケンスに適用する工程をさらに含む。
【0012】
第2のシーケンスは、連続トーン画像のピクセルのシーケンスである。
【0013】
従属する態様として、上記第1のシーケンスが目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づいて選択される。
【0014】
例えば、幾何学的関係は、単一方向または蛇行した実質的スキャニング経路、または図1Aから1Cにそれぞれ示されるように目的の印刷位置を通るピンホイール経路であっても良い。従来技術では、ピンホイール経路を使用して、スクリーニングタスクを、並行して実行可能な一連のサブタスクに分割する。あるいは、曲面では、他のテッセレーション形状が有利な場合がある。たとえば、六角形と五角形のスパイラル経路を回転楕円体の表面にテッセレーションして、同様の計算上の利点を提供することが可能である。
【0015】
従属する態様として、出力画像はグレースケール画像であり、誤差拡散プロセスが拡散加重関係のセットに従った連続トーン誤差拡散プロセスであり、各拡散加重関係が、第2のシーケンスにおける連続トーン誤差ドナーピクセルに対応する少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルを識別するための誤差拡散ルールを含み、拡散加重関係が、少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルから連続トーン画像内の少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルに誤差を拡散するためのそれぞれの加重をさらに含む。
【0016】
拡散加重関係のセットは、通常、たとえば図2に示すように、誤差拡散テーブルである。
【0017】
従属する態様として、上記誤差拡散ルールが、複数の目的の印刷位置の特性に基づくものである。さらに従属する態様として、上記誤差拡散ルールが、目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づくものである。
【0018】
例えば、フロイド-スタインバーグ法と同様の誤差拡散法を実装することを選択した場合、フロイド-スタインバーグ法で特定された東方向、南方向、南東方向、南西方向のピクセルに対応する、隣接する目的の印刷位置を特定する必要がある。これは、一致する目的の印刷位置を検索するための許容可能な角度と距離の範囲を特定することによって行うことができる。当然、一致する目的の印刷位置は、フロイド-スタインバーグで暗示されている位置の近似値になるが、誤差拡散プロセスはそのような変動に対してロバストである。他の誤差拡散スキームでも同様の近似が可能である。
【0019】
従属する態様として、上記拡散加重関係のセットが、拡散加重関係の複数のセットから選択される。従属する態様として、上記拡散加重関係のセットが、複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される。さらに従属する態様として、上記拡散加重関係のセットが、目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づいて選択される。
【0020】
多くの場合、たとえば蛇行した経路やピンホイール経路、または画像の端や隅で方向を変えるときに、拡散加重関係(テーブル)のセットを切り替えることが有利である。
【0021】
従属する態様として、少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルのそれぞれについて、上記誤差拡散プロセスが、
i 入力連続トーン値を決定し、
ii 最も近い印刷される連続トーン値を生成する出力グレースケール値を選択し、
iii 少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルに対応する出力グレースケール画像ピクセルを決定し、
iv 上記出力グレースケール画像ピクセルの値を上記出力グレースケール値に設定し、
v 出力グレースケール値のための印刷される連続トーン値を決定し、
vi 入力連続トーン値から印刷される連続トーン値を引くことにより、合計連続トーン誤差を計算し、
vii 少なくとも1つの誤差拡散ルールを使用して、少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルを識別し、
viii 識別された連続トーン誤差受容ピクセルごとに、
少なくとも1つの拡散加重関係からそれぞれの加重を特定し、
総連続トーン誤差に前記それぞれの加重を掛けることにより、拡散すべき連続トーン誤差を計算し、
連続トーン誤差を、識別された各連続トーン誤差受容ピクセルに拡散する
工程を含む。
【0022】
従属する態様として、上記入力連続トーン値を決定する工程が、
識別された連続トーン誤差ドナーピクセルについて、上記識別された連続トーン誤差ドナーピクセルが連続トーン誤差受容ピクセルであるように拡散連続トーン誤差の合計を計算し、
上記連続トーン誤差ドナーピクセルの連続トーン値を上記合計に加算する工程を含む。
【0023】
従属する態様として、目的の印刷位置の第1および第2の実質的に平行な経路を提供する工程をさらに含み、第1のシーケンスが処理方向第1の経路に沿って選択され、第1の経路上の現在の目的の印刷位置について、対応する連続トーン画像ピクセルが連続トーン誤差ドナーピクセルとして識別され、上記拡散加重関係のセットが、
(a)上記誤差拡散ルールが処理方向最初のパスに沿って次続する目的の印刷位置を選択する東方向拡散加重関係を提供し、
(b)上記誤差拡散ルールが現在の目的の印刷位置に最も近い2番目の経路に沿って目的の印刷位置を選択する南方向拡散加重関係を提供し、
(c)上記誤差拡散ルールが南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置の後に、処理方向2番目の経路に沿って次続する目的の印刷位置を選択する南東方向拡散加重関係を提供し、
(d)上記誤差拡散ルールが南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置の前に、処理方向2番目の経路に沿って前の目的の印刷位置を選択する南西方向拡散加重関係を提供し、
(e)これにより、連続トーン誤差受容ピクセルを工程(a)から(d)で識別された目的の印刷位置に対応するものとして識別し、
(f)セット内の拡散加重関係の各々にそれぞれの加重を割り当てる
工程を含む方法に従って提供される。
【0024】
曲面に印刷するためのインクジェットシステムでは、隣接するノズルがたどる経路は実質的に平行であるが、曲面の形状のために、目的の印刷位置は経路に垂直な方向(プロセス間方向)に整列されない。したがって、既知の誤差拡散アルゴリズムで使用される位置に近い目的の印刷位置を特定することが有効である。
【0025】
従属する態様として、工程(f)において、東方向拡散加重関係のそれぞれの加重が7/16として割り当てられ、南方向拡散加重関係のそれぞれの加重が5/16として割り当てられ、南西方向拡散加重関係のそれぞれの加重が3/16として割り当てられ、南東方向拡散加重関係のそれぞれの加重が1/16として割り当てられる。
【0026】
当業者は、これらの加重をフロイド-スタインバーグアルゴリズムからのものとして認識しうる。他の誤差拡散スキームが使用される可能性があることが理解されよう。
【0027】
従属する態様として、入力連続トーン値を決定する工程が複数のノイズ値からランダムに選択されたノイズ値を加算する工程をさらに含む。
【0028】
デジタルスクリーニングアルゴリズムは目に見えるアーティファクトを起こしやすいことはよく知られており、ノイズを追加することはそのようなアーティファクトの形成を妨害する効果的な方法である。
【0029】
従属する態様として、機械によって実行されるとき、上記方法の工程を機械に実行させる命令を提供する機械可読媒体が提供される。
【0030】
本発明の第2の独立した態様によれば、それぞれの対応する目的の印刷位置を有する複数のピクセルを含む連続トーン画像をスクリーニングして、表面に印刷される出力画像を生成するシステムであって、該システムは、
複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、複数の目的の印刷位置のサブセットを含む第1のシーケンスを選択し、
第1のシーケンスの目的の印刷位置ごとに、連続トーン画像内の対応するピクセルを識別して、連続トーン画像内の識別された対応するピクセルを含む誤差拡散プロセスの第2のシーケンスを取得する
ように構成されるプロセッサを含む、システムを提供する。
【0031】
それぞれの独立した側面の好ましい特徴は、従属請求項により提供される。
【0032】
好ましい従属態様として、システムの請求項に記載されているシステムを含む印刷システムが提供されることである。当業者は、「印刷システム」によって、例えば、インクジェットプリントヘッド、レーザーエッチングデバイス、機械的スクライブまたはパンチを含む任意の形態の組み合わせまたはマーク作成システムを理解することが理解されよう。したがって、本発明の文脈における「画像」は、物体の表面に付けられるべきマークの任意の配置を説明する。これには、グラフィックス、テキスト、機能性材料、コーティングまたは前処理、エッチングまたは耐性のある化学物質、接着剤または生物学的材料が含まれうるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0033】
次に、本発明の態様を、一例として、添付の図を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1図1Aから図1Cは、誤差拡散アルゴリズムで使用される目的の印刷位置のシーケンスを選択するための幾何学的関係の例を示している。
図2図2は、フロイド-スタインバーグアルゴリズムによる方向加重テーブルである。
図3図3は、出力グレーレベル画像としてスクリーニングされるまだらな連続トーン画像、印刷される表面上のその意図された印刷位置、および実際の印刷位置を概略的に表す。
図4図4は、本発明の実施形態によるスクリーニング方法の流れ図である。
図5図5は、曲面に印刷する場合に有利なスクリーニング方法の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
連続トーン画像10は、一組のピクセルの強度値を示す一組のデータを表す。通常、連続トーン画像はビットマップの形式であって、それぞれが強度値を含むxピクセルのy行の直線配列を表す情報である。従来技術では、連続トーン画像の相対的形状は、平面上のターゲット画像の相対的形状に直接対応し、各連続トーンピクセルは、目的の印刷位置に対応する。
【0036】
図3を参照すると、曲面に印刷する場合、1つまたは複数のピクセルが印刷されないスパース連続トーン画像10を作成することが望ましい場合がある。これは、連続トーン画像10ビットマップおよび付随する印刷ピクセルのビットマップによって表すことができるが、他の表現も可能である。出力グレーレベル画像20を得るために連続トーン画像10をスクリーニングする既知の方法は、定義された順序で連続トーン画像ピクセルを処理することを含む。この処理の擬似コードの例は以下のようである。
1.行の東方向の限界にない場合は、1ピクセル東方向に移動する。
2.それ以外の場合、画像の南方向に限界がない場合は、1行南方向に移動し、最西端のピクセルに移動する。
3.それ以外は完了。
【0037】
x‐y配列に対応する非スパース画像では、画像のピクセルは表面の目的の印刷位置に正確に対応する。したがって、非スパース画像の場合、同じ幾何学的関係が、対応する目的の印刷位置のシーケンスに適用される。対照的に、図3に示されるようなスパース画像10の場合、同じ幾何学的関係は適用されず、したがって、既知の誤差拡散の方法は機能しない。図3の例では、目的の印刷位置30は、連続トーン画像10と同じ特性(すなわち、相対的な幾何学的関係)を持たない。目的の印刷位置は、実際の印刷位置(印刷された画像40)として印刷されるべきであり、固有のシステム誤差が発生する可能性がある。
【0038】
誤差拡散
誤差拡散はスクリーニングの一種である。既知の誤差拡散アルゴリズムは、通常、複数のピクセルを有する連続トーン画像を処理し、各ピクセルを線形に順番に取り、一連のピクセルを形成する。誤差拡散のシーケンスを選択するための幾何学的関係の例を図1Aから図1Cに示す。
【0039】
「グレーレベル」は、印刷に適した少数の強度レベルの1つを表すピクセル値であり、通常は0~15の範囲である。対照的に、連続トーン値は、グレースケール値よりも強度をより正確に表す多数の強度レベルを表す(たとえば、0~255の範囲)。印刷される連続トーン値は、表面に印刷される強度を最も厳密に表す連続トーン範囲の強度の値を表す。
【0040】
連続トーン値をより適切に近似するために、誤差は誤差拡散アルゴリズムによって、まだ処理されていない隣接ピクセルに分散される。
【0041】
1つの連続トーンピクセルから誤差を拡散するためのスクリーニング方法は、適用する方向と加重をリストした表で表すことができる。たとえば、図2の表は、フロイド-スタインバーグアルゴリズムの場合を示しており、ピクセルを東方向に処理する。加重は、幾何学的関係に従って誤差を伝播する。
【0042】
この方法を支える幾何学的関係は、各方向に1ステップ離れたピクセルがあるということである。x‐y配列に対応する非スパース画像では、画像のピクセルは表面の目的の印刷位置に正確に対応する。したがって、非スパース画像の場合、同じ幾何学的関係が、対応する一連の目的の印刷位置に適用される。連続トーン誤差受容ピクセルが使用できない連続トーン画像内の位置(たとえば、画像の端)では、通常、別のテーブルが適用される。
【0043】
フロイド-スタインバーグフィルターは広く使用されている誤差拡散手法を表すが、フロイド-スタインバーグアルゴリズムのバリエーションを表す他の多くのアルゴリズムが提案されている。誤差拡散のよく知られた変形は、同等の方法を使用するが、方向加重テーブルが異なる。
【0044】
実施例
図4を参照すると、スクリーニングの方法において、連続トーン画像10が提供され、画像は、目的の印刷位置30に対応するピクセルを有する(ステップS101)。ステップS102において、第1のシーケンスが選択され、第1のシーケンスは、目的の印刷位置30の特性に基づいて、複数の目的の印刷位置を含む。例えば、第1のシーケンスは、目的の印刷位置30に対して蛇行の、単一方向の、またはピンホイールシーケンスとして選択され得る。
【0045】
ステップS103において、第1のシーケンスにおける各目的の印刷位置について、連続トーン画像10内の対応するピクセルが識別されて、第2のシーケンスが得られる。ステップS104において、誤差拡散プロセスは、第2のシーケンスを使用することで適用される。
【0046】
図5に示す例では、インクジェット印刷システムが曲面に印刷している。目的の印刷位置(1、3、4、5、6)は、実質的に平行な経路51、52に沿って提供される。経路51、52とそれに続く隣接するプリントヘッドノズルは実質的に平行であるが、曲面の形状のために、目的の印刷位置は、経路に垂直な方向(クロスプロセス方向)に整列されていない。
【0047】
目的の印刷位置の第1のシーケンスは、処理方向(矢印2によって示される)の第1の経路51に沿って選択される。第1の経路51上の目的の印刷位置1について、対応する連続トーン画像ピクセルは、連続トーン誤差ドナーピクセルとして識別され、拡散加重関係のセットは、
(a)誤差拡散ルールが、処理方向2の第1の経路51に沿って次続する目的の印刷位置3を選択する東方向拡散加重関係を提供し、
(b)誤差拡散ルールが、現在の目的の印刷位置1に最も近い第2の経路52に沿って目的の印刷位置4を選択する南方向拡散加重関係を提供し、
(c)誤差拡散ルールが、南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置4の後に、処理方向2の第2の経路52に沿って次続する目的の印刷位置5を選択する南東方向拡散加重関係を提供し、
(d)誤差拡散ルールが、南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置4の前に、処理方向の第2の経路52に沿って前の目的の印刷位置6を選択する南西方向拡散加重関係を提供する、
方法工程に従って提供される。
【0048】
次いで、連続トーン誤差受容ピクセルは、ステップ(a)から(d)で識別されるように、目的の印刷位置3、4、5、6に対応するものとして識別される。次いで、それぞれの加重が、セット内の拡散加重関係のそれぞれに割り当てられる。
【0049】
境界条件は、印刷経路によって異なる場合があることが理解されよう。可能であれば、グレースケールの不連続性を回避するために、誤差はローカライズされた境界を越えて伝播する必要がある。たとえば、開始点にループバックするスワスの行の終わりでは、隣接する行に近いため、誤差は行の終わりから次の行の始まりに伝播する可能性がある。
【0050】
本発明は、上記の好ましい実施形態に関して説明されてきたが、これらの実施形態は例示にすぎないことを理解されたい。当業者は、添付の特許請求の範囲内にあると考えられる開示を考慮して、修正および代替を行うことができるであろう。本明細書に開示または図示されている各特徴は、単独で、または本明細書に開示または図示されている他の特徴との適切な組み合わせであるかどうかにかかわらず、本発明に組み込むことができる。
【0051】
例えば、誤解を避けるために、本発明の文脈における画像は、印刷システムによって生成される被印刷物上のトナー、インク、ワニスまたは別の物質のターゲット配置、またはレーザーまたはツールを使用するなどの被印刷物のマーキングによって配置され、平坦、湾曲、または他の幾何学的形状であり得、流体を含む任意の材料で形成する物質のターゲットのインクの重なりを説明する。これには、グラフィックス、テキスト、機能性材料、コーティングまたは前処理、エッチングまたは耐性化学物質、接着剤、および生物学的材料が含まれるが、必ずしもこれらに限定されない。

図1
図2
図3
図4
図5
【手続補正書】
【提出日】2021-11-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実際の印刷位置に自動的に対応しない曲面上のそれぞれの対応する目的の印刷位置を有する複数のピクセルを含む連続トーン画像をスクリーニングして、面に印刷される出力画像を生成する方法であって、該方法は、
複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、複数の目的の印刷位置のサブセットを含む第1のシーケンスを選択し、
第1のシーケンスの目的の印刷位置ごとに、連続トーン画像内の対応するピクセルを識別して、連続トーン画像内の識別された対応するピクセルを含む誤差拡散プロセスのための第2のシーケンスを取得する
工程を含む、方法。
【請求項2】
複数の連続トーン画像ピクセルのうちの少なくとも1つのピクセルが、対応する目的の印刷位置を有さない、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
誤差拡散プロセスを第2のシーケンスに適用する工程をさらに含む、請求項1または請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のシーケンスが目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づいて選択される、請求項1から請求項3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
出力画像はグレースケール画像であり、誤差拡散プロセスが拡散加重関係のセットに従った連続トーン誤差拡散プロセスであり、各拡散加重関係が、第2のシーケンスにおける連続トーン誤差ドナーピクセルに対応する少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルを識別するための誤差拡散ルールを含み、拡散加重関係が、少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルから連続トーン画像内の少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルに誤差を拡散するためのそれぞれの加重をさらに含む、請求項3または請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記誤差拡散ルールが、複数の目的の印刷位置の特性に基づくものである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記誤差拡散ルールが、目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づくものである、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記拡散加重関係のセットが、拡散加重関係の複数のセットから選択される、請求項5から請求項7のいずれかに記載の方法。
【請求項9】
前記拡散加重関係のセットが、複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記拡散加重関係のセットが、目的の印刷位置間の相対的な幾何学的関係に基づいて選択される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルのそれぞれについて、前記誤差拡散プロセスが、
i 入力連続トーン値を決定し、
ii 最も近い印刷される連続トーン値を生成する出力グレースケール値を選択し、
iii 少なくとも1つの連続トーン誤差ドナーピクセルに対応する出力グレースケール画像ピクセルを決定し、
iv 前記出力グレースケール画像ピクセルの値を前記出力グレースケール値に設定し、
v 出力グレースケール値のための印刷される連続トーン値を決定し、
vi 入力連続トーン値から印刷される連続トーン値を引くことにより、合計連続トーン誤差を計算し、
vii 少なくとも1つの誤差拡散ルールを使用して、少なくとも1つの連続トーン誤差受容ピクセルを識別し、
viii 識別された連続トーン誤差受容ピクセルごとに、少なくとも1つの拡散加重関係からそれぞれの加重を特定し、
総連続トーン誤差に前記それぞれの加重を掛けることにより、拡散すべき連続トーン誤差を計算し、
連続トーン誤差を、識別された各連続トーン誤差受容ピクセルに拡散する
工程を含む、請求項5から請求項10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
前記入力連続トーン値を決定する工程が、
識別された連続トーン誤差ドナーピクセルについて、前記識別された連続トーン誤差ドナーピクセルが連続トーン誤差受容ピクセルであるように拡散連続トーン誤差の合計を計算し、
前記連続トーン誤差ドナーピクセルの連続トーン値を前記合計に加算する工程を含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
目的の印刷位置の第1および第2の実質的に平行な経路を提供する工程をさらに含み、第1のシーケンスが処理方向第1の経路に沿って選択され、第1の経路上の現在の目的の印刷位置について、対応する連続トーン画像ピクセルが連続トーン誤差ドナーピクセルとして識別され、前記拡散加重関係のセットが、
(a)前記誤差拡散ルールが処理方向最初の経路に沿って次続する目的の印刷位置を選択する東方向拡散加重関係を提供し、
(b)前記誤差拡散ルールが現在の目的の印刷位置に最も近い2番目の経路に沿って目的の印刷位置を選択する南方向拡散加重関係を提供し、
(c)前記誤差拡散ルールが南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置の後に、処理方向2番目の経路に沿って次続する目的の印刷位置を選択する南東方向拡散加重関係を提供し、
(d)前記誤差拡散ルールが南方向拡散加重関係のために選択された目的の印刷位置の前に、処理方向2番目の経路に沿って前の目的の印刷位置を選択する南西方向拡散加重関係を提供し、
(e)これにより、連続トーン誤差受容ピクセルを工程(a)から(d)で識別された目的の印刷位置に対応するものとして識別し、
(f)セット内の拡散加重関係の各々にそれぞれの加重を割り当てる
工程を含む方法に従って提供される、請求項5から請求項12のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
実際の印刷位置に自動的に対応しない曲面上のそれぞれの対応する目的の印刷位置を有する複数のピクセルを含む連続トーン画像をスクリーニングして、面に印刷される出力画像を生成するシステムであって、該システムは、
複数の目的の印刷位置の特性に基づいて選択される、複数の目的の印刷位置のサブセットを含む第1のシーケンスを選択し、
第1のシーケンスの目的の印刷位置ごとに、連続トーン画像内の対応するピクセルを識別して、連続トーン画像内の識別された対応するピクセルを含む誤差拡散プロセスの第2のシーケンスを取得する
ように構成されるプロセッサを含む、システム。
【請求項15】
請求項1に記載のシステムを含む印刷システム。
【国際調査報告】