(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(54)【発明の名称】降雪環境下で用いられる光学フィルタ
(51)【国際特許分類】
G02B 5/22 20060101AFI20220202BHJP
G02C 7/10 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
G02B5/22
G02C7/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021534318
(86)(22)【出願日】2019-12-12
(85)【翻訳文提出日】2021-06-11
(86)【国際出願番号】 EP2019084918
(87)【国際公開番号】W WO2020120688
(87)【国際公開日】2020-06-18
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NO
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521258452
【氏名又は名称】アクティブ ブランズ アーエス
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】特許業務法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ストーレ・ノーマン・メラー
【テーマコード(参考)】
2H006
2H148
【Fターム(参考)】
2H006BE01
2H148CA04
2H148CA13
2H148CA15
2H148CA20
(57)【要約】
本発明はスキーゴーグル等のアイウェア用の光学フィルタ、及び、光学フィルタを用いたアイウェアに関する。雪の多い場所で視認性を向上させるために、本発明に係るフィルタは、620~670nmの波長帯内に、最大値が650nm付近にある第1の透過ピークを有する透過スペクトルを示す。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキーゴーグルなどのアイウェアに使用され、雪の多い場所での視認性を向上させる光学フィルタであって、
620nmから670nmまでの波長帯内に、650nm付近に最大値を持つ第1の透過ピークを有する透過スペクトルを有し、前記透過スペクトルにおける460nmから670nmまでの波長帯内における最小値に対する前記第1の透過ピークの最大値の比率が2.5以上であり、
前記透過スペクトルは、460nmから500nmまでの波長帯内に、470nm付近に最大値を持つ第2の透過ピークを有し、
前記透過スペクトルにおいて、460nmから670nmまでの波長帯内における最小値に対する最大値の比率が1.5以上であり、
前記透過スペクトルは、420nmから440nmまでの波長帯内に、435nm付近に最大値を持つ第3の透過ピークを有し、前記第2の透過ピークと前記第3の透過ピークの間に局所的な最小値を持つ
光学フィルタ。
【請求項2】
前記第1の透過ピークの最大値は前記第2の透過ピークの最大値よりも大きい
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項3】
前記透過スペクトルにおける460nmから670nmまでの波長帯内における最小値が、前記第1の透過ピークの最大値の1/4以上である
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項4】
前記透過スペクトルにおける410nm以下の波長帯の透過率が実質的に0である
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項5】
前記透過スペクトルにおける460nmから670nmまでの波長帯内における最小値が5%以上である
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項6】
可視光スペクトル内の異なる吸収帯域を持つ複数の生体染色物の混合物を材料に含む
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光学フィルタを有する
ウィンタースポーツ用のアイウェア。
【請求項8】
スキーゴーグルである
請求項7に記載のアイウェア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光学フィルタに関し、特に、スキーゴーグル等の雪の多い場所で視認性を向上させるアイウェア用の光学フィルタに関する。
【背景技術】
【0002】
スノーゴーグルやサングラスなどのアイウェアは、晴れた日の強い光から目を守るために頻繁に使用されるが、紫外線を反射する雪で地面が覆われている場合、その役割は特に重要である。明るい日差しとその反射光により目が損傷し、雪盲となってしまう危険があるためである。さらに、空が曇っていても、雪面におけるコントラストは非常に低く、ダウンヒル・スキーなどにおいて、スキーヤーが雪面の変化に素早く反応することが困難な場合がある。例えば、硬い凍結面や柔らかい雪の小さな隆起のある雪面をスキーヤーが不用意に高速で滑走することは危険である。
【0003】
そのため、目を保護し、雪面におけるコントラストの感覚を向上させるために、光をフィルタリングする様々な試みが行われている。スキーゴーグルに様々な色がある理由の1つは様々なフィルタリングが行われているためである。すなわち、スキーゴーグルを透過する光をフィルタリングすることで、コントラスト感度の高いスペクトルの波長帯を強調する努力が行われている。
【0004】
上述のようなフィルタ付きアイウェアの一例が、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載のアイウェアは、550~570nmおよび450~490nmという特定の波長帯で非常に高い吸収率(80%以上)を実現している。しかし、このアイウェアで採用されているスペクトルの分布は、雪の中の様々な変化を識別するためには適しておらず、また、高緯度の地域において低い位置の太陽から届く暖色の成分が多い太陽光にも適していない。また、特許文献2には、400~460nmの波長帯の成分を吸収することで、短波長の光毒性を低減するフィルタが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第9910297号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2008/094566号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、紫外線から目を保護すると同時に、雪面におけるコントラストを識別する能力を向上させるフィルタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の好ましい一実施形態に係るフィルタは、青色光の波長帯、具体的には470nm近辺、又は、少なくとも460~500nmの波長帯内に含まれる1つの透過ピークを含む2つの透過ピークを有する。
【0008】
青色光の透過ピークは、雪面におけるコントラストを強調する。470nm近辺の透過ピークは、青~青緑の波長帯を強調する、雪面におけるコントラストを高める上で最も重要な透過ピークである。
【0009】
空気中では短波長の光の方が長波長の光よりも効率よく散乱し、そのため空が青く見えることはよく知られている。同じ理由で、物陰や曇天下において、物が青味がかって見えることがある。
【0010】
水が青く見えるのも同様の理由である。すなわち、可視光スペクトルの赤側の端の波長帯の成分が吸収される。従って、数メートルの水を通過した光は、赤色の補色である青色に見える。
【0011】
水に関する青色は、可視光スペクトルのうちの赤色と黄色の波長帯の成分が吸収され、青側の端の波長帯の成分が残ることで生じる。氷が吸収するスペクトルは水と似ているが、水素結合によってすべての透過ピークが低エネルギー側にシフトするため、氷はやや緑色に見える。雪の中では、光が散乱し様々な間接的な経路を進むため、より多く吸収され、より緑色に見える。
【0012】
粒径の大きい泡状の氷には入射光が深く透過し、氷の下にある面の色に応じて青緑色から青色の範囲内で変化する反射色が得られる。そのため、青色の波長帯の光に対するスキーヤーの感度を向上させることは有意義である。
【0013】
また、屋外における別の懸念として、ブルーライトが人体に悪影響を与える点がある。そのため、ブルーライトは制限される必要がある。ハーバード大学の医学研究によれば、「高エネルギー可視光(HEV)の青色光は、網膜にとって最も危険な光であることが長年に渡り確認されており、網膜がその青色光に慢性的にさらされると、黄斑変性症、緑内障、及び、網膜変性疾患の数が長期的に増加することが予想される」とのことである。また、米国黄斑変性症財団(AMDF)が発表した論文によれば、「青いスペクトルの光線は、他のどのスペクトルの光線よりも加齢黄斑変性症(AMD)を加速させる危険性が高い」とのことである。そのため、スキーヤーの目に届く青色光、特に短波長の光の量を制限することが有意義な場合がある。
【0014】
上述のように、天体からの光(より具体的には光子と呼ばれる光の粒子)が地球の大気を通過する際、大気の中で光が散乱する。波長の短い青色の光は波長の長い光より多く散乱するため、大気を透過するに伴い光に含まれる青色の成分が減少し、赤みを帯びてくる。このため、太陽が地平線の近くにあるときは、空の高い位置にあるときよりも光に赤い成分が多く含まれることになる。
【0015】
北半球では、真冬においても同様の現象を観察することができる。太陽が地平線近くの低い位置に長く留まり、太陽光は大気中を長距離、移動するため、赤く見える。この現象は、曇りの日にも顕著に現れる。
【0016】
上記に鑑み、本発明の目的は、雪などの環境下においてユーザがコントラストを感知するために通常使用している波長帯におけるコントラストと視認性を高めた、特に高緯度地域や低照度環境下でのウィンタースポーツにおける使用に適したアイウェアを提供することである。なお、本発明に係るアイウェアは、本願の特許請求の範囲において特定される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の実施例に係る4つの異なるフィルタの透過スペクトルを、波長の関数としての透過率をパーセントで表すことで示した図である。
【
図2】
図2は、人間の目の感度スペクトルを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施例を説明する。
【0019】
本実施例に係る4つの異なるフィルタの透過スペクトルはいずれも、
図1に示されるように、好ましくは約650nm近辺、もしくは、少なくとも620~670nmの波長帯内に透過ピークを有している。これは、上述したように、ユーザの赤色光に対する感度を高めるためである。これにより、これらのフィルタを用いたスキーゴーグルのユーザは、地平線に近い太陽から届く赤色光を利用できる。
【0020】
赤色の波長帯のコントラストを高めるために、グラフにおける透過率曲線は670nm近辺に最大値を持つ。そのため、本実施例に係るフィルタは、地表で反射する赤色の太陽光の多くを取り込むことができる。また、本実施例に係るフィルタは、雪の中に置かれるスキー用の赤いゲートや赤いマークを強調する。
【0021】
また、本実施例に係るフィルタの透過スペクトルは、緑色と黄色の波長帯における透過率が比較的低い。すなわち、第1の透過ピークの最大値は最小値の2.5倍以上である。
【0022】
本発明の好ましい実施例に係るフィルタにおいては、上記の透過ピークに加え、少なくとも1つの透過ピークを470nm近辺、もしくは、少なくとも460~500nmの波長帯内に有している。そして、その透過ピークの最大値は、450~670nmの波長帯内の最小値の2倍以上の高さである。この透過ピークは、ユーザが、氷、雪、水といった異なる種類の表面を識別するために用いる青色光に対する感度を高めるためのものである。このように可視光の青色側の端の波長帯内に透過ピークを持たせる一方で重要でない色の波長帯における透過率を低くすることで、青色光が強調されて雪面におけるコントラストが強くなる。青色の波長帯内の透過ピークは、雪の中に置かれるスキー用の青いゲートや青いマークも強調する。
【0023】
また、青色により見える物の特徴を識別する能力を向上させるために、約420~440nmの波長帯内、特に約435nm近辺に、第3の透過ピークを持たせ、第2の透過ピークと第3の透過ピークの間の波長帯における局所的な最小値を約450nm近辺に持たせるようにしてもよい。ただし、HEVの青色光の影響を低減するために、約410nm以下の波長帯における透過率は実質的に0となるようにする。実験によれば、400~470nmの青色光を浴びるよりも、470~490nmの青色光を浴びる方が、身体が受ける損傷が少ない。従って、有害な青色光の暴露を低減するために、435nm近辺の透過ピークの最大値は470nm近辺の透過ピークの最大値よりも低いことが望ましい。
図1に示されるように、第3の透過ピークの最大値と比較して、透過率の局所的な最小値は10%以上、小さい値となっている。この第3の透過ピークの最大値に対する局所的な最小値の比率は、選択されたフィルタの特性や、スペクトルを制御するために使用されるフィルタ技術に応じて異なってよい。
【0024】
図2は、相対的な人の目の錐体分光感度を、青、緑、赤の各々の感度曲線により、
図1と比較可能な尺度で示したものである。
図2と前述の
図1を重ね合わせた
図3から明らかなように、本実施例に係るフィルタは、目の感度が最も高い波長帯において光を減衰させている。従って、本発明の好ましい一実施例によれば、ユーザは、雪、水、又は、氷の表面を見るための波長帯と、地平線近くの低い太陽の太陽光を見るための赤色の波長帯において、感度の向上を体感できる。
【0025】
上述したように、本実施形態においては、安全性を確保しながら可視光の青色側の端の波長帯内に透過ピークを持たせるために、安全な波長帯内であると考えられている470nm付近に透過ピークの最大値を持たせている。
図1の4つの異なる曲線は、以下を示している。
【0026】
・フィルタ「RIG 001」は、コントラストを高めるために、470nm以下の波長帯の透過率を高くする、という極めて困難な光学的な条件を満たしている。
【0027】
・フィルタ「RIG 006」とフィルタ「RIG 007」は、より強い光にさらされる場合を想定して開発されており、それらの透過率曲線は、470nm以下の波長帯の透過率がより低くなっていることを示している。
【0028】
・フィルタ「RIG 004」は、高地のより強い光にさらされる場合を想定して開発されており、その透過率曲線は、青色光の波長帯の透過率が実質的に0であることを示している。
【0029】
・380nmから410nmまでの波長帯の光は高周波のため有害とされているため、410nm以下の波長帯の光は透過しない。
【0030】
・紫外線は有害であることが知られているため、紫外線(380nm以下の波長帯の光)は透過しない。
【0031】
フィルタ技術の開発にあたって、青と赤の波長帯の光しか透過しないスノーゴーグルで実験を行った。脳が十分な情報を受け取るためには、3つの錐体(赤、緑、青)の全てが活性化される必要があると考えられており、実験に用いたスノーゴーグルによれば、奥行き知覚が失わることが確認された。また、多くのスノーゴーグルにおいては、黄色から赤色の領域でモノクロ感が感じられた。これは、
図2に示されているように、人間の目においては赤色と緑色の感度が相対的に高いため、それらの色の光が明るく強い光として認識されるためである。しかしながら、雪の中ではそれらの色はほとんどないため、それらのスノーゴーグルによって、コントラストを高めることはできない。従って、本実施例に係るフィルタは、410nm以上のすべての波長帯における透明性を維持し、420~670nmの波長帯において5%以上の透過率を持たせている。
【0032】
また、緑色や黄色の波長帯の光をある程度、透過させると、自然な光と自然な色が得られると同時に、奥行き感も得られる。
【0033】
本実施例に係る透過率曲線を示すフィルタは、好ましくは、可視光スペクトル内の異なる吸収帯域を持つ複数の生体染色物の混合物を材料に含む。ただし、状況や要求される透過スペクトルの精度等に応じて、例えば欧州特許第2585870号明細書に記載されているような誘電体コーティングや回折パターンなどの他の構成によって、本実施例に係る透過率曲線を示すフィルタが実現されてもよい。
【0034】
なお、
図1及び
図3に現れている680nm付近の吸収極大は、特定のケースにおける製造方法に応じて生じた結果であり、目の感度が低い視覚スペクトルの外側にあるため、フィルタの性能において特段の意味はない。本実施例に係るフィルタの最大の特徴は、650nm付近における高い透過率である。
【0035】
要約すると、本発明は、雪の多い場所での視認性を向上させるために、スキーゴーグルなどのアイウェアに使用する光学フィルタを提供する。このフィルタは、620nm~670の波長帯内に、650nm付近に最大値を持つ第1の透過ピークを有する、透過スペクトルを持っている。また、460~670nmの波長帯内における透過率の最大値は最小値の2.5倍以上である。
【0036】
本実施例に係る光学フィルタは、好ましくは、460~500nmの波長帯内に第2の透過ピークを有し、470nm付近で最大となり、460~670nmの波長帯内における最小値に帯する透過ピークの最大値の比率は好ましくは2以上である。ただし、
図1のフィルタ「RIG 001」に関する透過率曲線が示すように、その比率は、状況に応じて1.5程度まで低くてもよい。また、第1の透過ピークの最大値は第2の透過ピークの最大値よりも高い値であることが好ましい。
【0037】
また、本実施例に係るフィルタは、420nmから670nmの間の波長帯における透過率が実質的に100%であり、460nmから670nmの間の波長帯における透過率の最小値は、ユーザに完全な視覚スペクトルを提供するために、少なくとも5~8%である。好ましくは、460~670nmの波長帯内における透過率の最小値は、第1の透過ピークの透過率の最大値の1/4以上である。
【0038】
このように、2つの透過ピークを持つ好ましい実施例に係るフィルタは、青色と赤色の波長帯の光を強調し、緑色と黄色の波長帯の光の強度を減少させる。
【0039】
ユーザの目を保護するために、410nm以下の波長帯における光の透過率を実質的に0にすることが好ましく、これにより紫外線も阻止することができる。また、470nm付近の第2の透過ピークから滑らかな曲線で透過率が減少してもよい。
【0040】
本発明に係るフィルタは、スキーゴーグルやサングラスなど、ウィンタースポーツ用のアイウェアに使用するのに適している。
【手続補正書】
【提出日】2021-06-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイウェアに使用さ
れる光学フィルタであって、
620nmから670nmまでの波長帯内に、650nm付近に最大値を持つ第1の透過ピークを有する透過スペクトルを有し、前記透過スペクトルにおける460nmから670nmまでの波長帯内における最小値に対する前記第1の透過ピークの最大値の比率が2.5以上であり、
前記透過スペクトルは、460nmから500nmまでの波長帯内に、470nm付近に最大値を持つ第2の透過ピークを有し、
前記透過スペクトルにおいて、460nmから670nmまでの波長帯内における最小値に対する最大値の比率が1.5以上であり、
前記透過スペクトルは、420nmから440nmまでの波長帯内に、435nm付近に最大値を持つ第3の透過ピークを有し、前記第2の透過ピークと前記第3の透過ピークの間に局所的な最小値を持
ち、
前記透過スペクトルにおける460nmから670nmまでの波長帯内における最小値が、前記第1の透過ピークの最大値の1/4以上である
光学フィルタ。
【請求項2】
前記第1の透過ピークの最大値は前記第2の透過ピークの最大値よりも大きい
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項3】
前記第2の透過ピークと前記第3の透過ピークの間の波長帯における局所的な最小値が、前記第3の透過ピークの最大値と比較して10%以上小さい
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項4】
前記透過スペクトルにおける410nm以下の波長帯の透過率が実質的に0である
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項5】
前記透過スペクトルにおける460nmから670nmまでの波長帯内における最小値が5%以上である
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項6】
可視光スペクトル内の異なる吸収帯域を持つ複数の生体染色物の混合物を材料に含む
請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項7】
アイウェアに使用される光学フィルタであって、
620nmから670nmまでの波長帯内に、650nm付近に最大値を持つ第1の透過ピークを有する透過スペクトルを有し、前記透過スペクトルにおける460nmから670nmまでの波長帯内における最小値に対する前記第1の透過ピークの最大値の比率が2.5以上であり、
前記透過スペクトルは、460nmから500nmまでの波長帯内に、470nm付近に最大値を持つ第2の透過ピークを有し、
前記透過スペクトルにおいて、460nmから670nmまでの波長帯内における最小値に対する最大値の比率が1.5以上であり、
前記透過スペクトルは、420nmから440nmまでの波長帯内に、435nm付近に最大値を持つ第3の透過ピークを有し、前記第2の透過ピークと前記第3の透過ピークの間に局所的な最小値を持ち、
前記第2の透過ピークと前記第3の透過ピークの間の波長帯における局所的な最小値が、前記第3の透過ピークの最大値と比較して10%以上小さい
光学フィルタ。
【請求項8】
請求項1乃至
7のいずれか1項に記載の光学フィルタを有する
ウィンタースポーツ用のアイウェア。
【請求項9】
スキーゴーグルである
請求項
8に記載のアイウェア。
【国際調査報告】