(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(54)【発明の名称】シールポート付きユニバーサルチューブスタブプラグ
(51)【国際特許分類】
F16L 41/02 20060101AFI20220202BHJP
【FI】
F16L41/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021534676
(86)(22)【出願日】2019-12-17
(85)【翻訳文提出日】2021-07-28
(86)【国際出願番号】 IB2019001431
(87)【国際公開番号】W WO2020128634
(87)【国際公開日】2020-06-25
(32)【優先日】2019-03-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520456631
【氏名又は名称】コンパート システムズ ピーティイー.リミテッド
【氏名又は名称原語表記】COMPART SYSTEMS PTE.LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ランツ、ジョン シー.
【テーマコード(参考)】
3H019
【Fターム(参考)】
3H019BA31
3H019BB04
3H019BD05
(57)【要約】
流体基板は、円形開口部を含むマニホールドと、円形開口部においてマニホールドと結合されたチューブスタブプラグとを備え、回転防止機構が、マニホールドに対してチューブスタブプラグが回転することを防止する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体基板であって、
円形の開口部を含むマニホールドと、
前記円形の開口部において前記マニホールドと結合されたチューブスタブプラグと、
を備え、
回転防止機構が、前記チューブスタブプラグが前記マニホールドに対して回転することを防止する、流体基板。
【請求項2】
前記回転防止機構が前記チューブスタブプラグに含まれる、請求項1に記載の流体基板。
【請求項3】
前記回転防止機構が前記マニホールドに含まれる、請求項1に記載の流体基板。
【請求項4】
前記チューブスタブプラグは、
円形形状とチューブスタブプラグ挿通孔とをさらに備え、
前記回転防止機構は、前記チューブスタブプラグ挿通孔に結合された要素を備えるとともに、前記マニホールドと前記チューブスタブプラグとを結合する、請求項1に記載の流体基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体供給システム、より具体的には、半導体処理及び石油化学産業で使用するための大流量及び/又は高温の表面実装流体供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
流体供給システムは、流体の流れを調整し及び操作して、プロセス内に所望の物質を制御して導入するために、多くの現代の工業プロセスにおいて使用される。当業者は、流体経路導管を含むフロー基板に取り外し可能に取り付けられた流体処理コンポーネントを有する、流体供給システムのクラス全体を開発した。そのようなフロー基板の配置を配置することで、流体処理コンポーネントが所望の流体調整や制御を提供するフローシーケンスを確立する。このようなフロー基板と取り外し可能な流体処理コンポーネントの間の境界は標準化されており、変形例はほとんどない。このような流体供給システムの設計は、モジュール式又は表面実装システムとして説明される。表面実装流体供給システムの代表的な用途には、半導体製造装置で使用されるガスパネルや石油化学精製で使用されるサンプリングシステムが含まれる。半導体を製造するプロセスステップを実行するために使用される多くのタイプの製造機器を総称して、ツールと呼ばれる。本発明の実施形態は、概して、半導体処理用の流体供給システムに関し、特に、プロセス流体が周囲よりも高い温度に加熱される極端な流量及び/又は高温用途での使用に特によく適した表面実装流体供給システムに関する。本発明の諸態様は、局所的な性質のものであれ、半導体処理ツールの周囲に分散されたものであれ、表面実装流体供給システムの設計に適用可能である。
【0003】
工業プロセスの流体供給システムは、その機械的特性及び供給される流体との潜在的な化学的相互作用を考慮して選択された材料から製造された流体経路導管を有する。耐食性と堅牢性のためにステンレス鋼が一般的に選択されるが、コストと製造の容易さがより重視される状況では、アルミニウムや真鍮が適している場合がある。流体のイオン汚染の可能性があって金属を使用できない可能性がある用途では、流体経路をポリマ材料から構築することも可能である。流体処理コンポーネントをフロー基板流体経路導管に密封的に結合する方法は、通常、異なる部品型番の数を最小限に抑えるために、特定の表面実装システム設計内で標準化されている。ほとんどの接合方法は、流体コンポーネントとそれが取り付けられているフロー基板の間に介在された変形可能なガスケットを使用する。ガスケットは、特許文献1及び特許文献2に見られるような単純なエラストマ製のOリング又は特殊な金属シールリングであり得る。半導体製造装置で高純度の流体を制御して供給することは、半導体エレクトロニクス産業の開始以来懸念されており、主に金属製のシールを使用する流体供給システムの構築が初期の開発段階であった。適切なベローズ密閉バルブの初期の例の1つは特許文献3に見られ、流体導管を結合するために広く使用されているVCR(登録商標)継手は特許文献4に見られ、典型的な初期ダイヤフラム密閉バルブは例えば特許文献5に見られる。最新のマイクロプロセッサ装置を製造するために必要とされるよりも厳しい純度要件を持たない光起電太陽電池製造への最近の商業的関心は、エラストマシールを使用した流体供給システムに復活する可能性がある。
【0004】
単一の流体種を処理することを目的としたシーケンスに組み立てられた流体処理コンポーネントの集合体は、ガススティックとよく呼ばれ得る。特定の半導体処理チャンバにプロセス流体を供給することを意図したいくつかのガススティックで構成される機器サブシステムは、ガスパネルと呼ばれ得る。1990年代の間、数人の発明者が、ガススティックを作製することにより、ガスパネルのメンテナンス性とサイズの問題を解決した。当該ガススティックの一般的な流体の流路は、プロセス流体が移動する導管を含む受動的な金属構造で構成され、着脱可能に取り付けられたバルブと能動的(及び受動的)流体処理コンポーネントとを備えていた。受動的な流体流路要素は、マニホールド、基板、ブロックなどと様々に呼称されており、個々の発明者の業績の間でさえ、いくらかの矛盾がある。本発明は、他の流体処理装置がその上に取り付けられ得る受動的な流体流路(又は複数の流体流路)を含む流体供給システム要素を示すために、フロー基板又はマニホールドという用語を使用することを選択する。
【0005】
本発明の目的は、流体供給基板用のシールポートを備えたユニバーサルチューブスタブプラグを提供することである。溶接されたスタブは、設置中及び使用中にチューブスタブに加えられる外力により、亀裂や漏れが発生しやすい。
【0006】
基板及びマニホールド上にチューブ及び/又はチューブスタブを機械加工することは、チューブスタブを作成するために除去する必要のある大量の材料のためにコストが嵩む。基板又はマニホールドの端にボルトで固定する外部モジュールを追加すると、そのコスト、長さ、及び複雑さが増大する。
【0007】
流体供給用基板に関する追加情報は、特許文献6に記載されており、この特許文献6は、本書に完全に記載されているかのように、参照により組み込まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5803507号明細書
【特許文献2】米国特許第6357760号明細書
【特許文献3】米国特許第3278156号明細書
【特許文献4】米国特許第3521910号明細書
【特許文献5】米国特許第5730423号明細書
【特許文献6】米国特許第8496029号明細書
【発明の概要】
【0009】
本発明は、チューブスタブをガスや流体の基板に溶接する際における、流れ制御システムの設計及び実施における欠陥に対する解決策を提供する。
本発明は、ユーザが、ガスや流体の基板及びマニホールドを、より強力で、安価に、他の流体基板及びマニホールドに接続することを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグと第1の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図1B】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第1の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図1C】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第1の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図1D】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第1の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図1E】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第1の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図2A】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第2の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図2B】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第2の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図2C】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第2の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図2D】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第2の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図2E】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第2の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図2F】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第2の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図3A】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第3の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図3B】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第3の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図3C】本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第3の回転防止機構を備えた例示的なマニホールド。
【
図4A】本発明の実施形態と整合する、形状が円形ではないチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールドの一部。
【
図4B】本発明の実施形態と整合する、形状が円形ではないチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールドの一部。
【
図5A】本発明の実施形態と整合する、マニホールドのチューブスタブ側に近接する段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールド。
【
図5B】本発明の実施形態と整合する、マニホールドのチューブスタブ側に近接する段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールド。
【
図6A】本発明の実施形態と整合する、マニホールドのシール面側に近接する段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールド。
【
図6B】本発明の実施形態と整合する、マニホールドのシール面側に近接する段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールド。
【
図7A】本発明の実施形態と整合する、マニホールドのチューブスタブ側に近接する段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールド。チューブスタブプラグは、ねじ接続を使用してマニホールドに固定される。
【
図7B】本発明の実施形態と整合する、マニホールドのチューブスタブ側に近接する段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールド。チューブスタブプラグは、ねじ接続を使用してマニホールドに固定される。
【
図8A】本発明の実施形態と整合する、マニホールドを備えた例示的なチューブスタブプラグ。
【
図8B】本発明の実施形態と整合する、マニホールドを備えた例示的なチューブスタブプラグ。
【
図8C】本発明の実施形態と整合する、マニホールドを備えた例示的なチューブスタブプラグ。
【
図8D】本発明の実施形態と整合する、マニホールドを備えた例示的なチューブスタブプラグ。
【
図8E】本発明の実施形態と整合する、マニホールドを備えた例示的なチューブスタブプラグ。
【
図8F】本発明の実施形態と整合する、マニホールドを備えた例示的なチューブスタブプラグ。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、一端にスタブを、他端にシールを備えた分離したプラグを使用する。基板又はマニホールドを貫通する開口部は、チューブスタブプラグを受け入れ可能である。チューブスタブは、ポートを他のマニホールドに接続したり、ガスや流体を処理や供給を可能にしたりすると同時に、コンポーネントの実装側に表面実装シールを提供可能である。
【0012】
チューブスタブプラグの材料及び構成と、基板及びマニホールドへの配置位置の相違は、これらの構成が使用される構成、用途、及び産業によって相違する。
図1A~
図1Eは、本発明の実施形態と整合する、例示的なマニホールド・チューブスタブプラグアセンブリと、第1の回転防止機構とを示す。第1の実施形態は、マニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ100を含み得る。同アセンブリ100は、マニホールド102と円形のチューブスタブプラグ106とを備え、該マニホールド102は、チューブスタブプラグ孔104を備え、該チューブスタブプラグ106は、一端にチューブスタブ108を備え、他端にシール面110を備える。チューブスタブプラグ孔104は、マニホールド102を貫通して機械加工可能である(
図1Bを参照)。この配置は、(
図1A~
図1Eには示されていない)マニホールド102に接続可能な基板(例えば、本明細書に記載されているものについては、用語「基板」を「マニホールド」に置き換え可能である)の孔/チューブスタブにも適用可能であることに留意すべきである。
【0013】
あるマニホールド上の他のシールポート(
図1A及び
図1Bには示されていない)に対して(マニホールド102の一部としての)シールポートのシール面110の位置を上面に合わせて維持するために、回転防止リテーナねじ切り開口部112をチューブスタブプラグ106の上面に機械加工することが可能である。回転防止ピン114(
図1Eを参照)は、回転防止リテーナねじ開口部112に挿入可能である。
【0014】
位置決めプレート(
図1A~
図1Eには示されていない)をマニホールド(例えば、マニホールド102)のシール側に取り付けることで、他のシール面(すなわち、シール面110及び基板(図示せず)上の対応するシール面)に対するチューブスタブプラグ(例えば、チューブスタブプラグ106)の平面度や向き(すなわち、角度)を固定可能である。施工時には、位置決めプレートの孔からマニホールドの対応する孔に固定子を挿入して、チューブスタブプラグを固定プレートに対して保持するとともに、チューブスタブプラグをマニホールドに固定(例えば、溶接、又は他の方法で固定)しつつ、チューブスタブプラグ及び他のシール(図示せず)の角度調整を所望の位置や向きに保つことが可能である。
【0015】
溶接プロセスに向かって露出したチューブスタブプラグを備えたアセンブリ100のマニホールド(例えば、マニホールド102)とチューブスタブプラグ(例えば、チューブスタブプラグ106)とを位置決めして、溶接116を追加して強度を追加するとともに、チューブスタブプラグの位置や向きをさらに固定し、チューブスタブプラグとマニホールド(又は基板(図示せず))の間の接合部をシールすることが可能である。溶接は、マニホールドとチューブスタブプラグの界面全体(マニホールドの表面)の周りの連続した溶接(例えば、
図1D~
図1Eの溶接部116A、
図2Eの溶接部216Aを参照)であってもよく、界面の様々な位置での1つ以上のタック溶接(例えば、
図2A~
図2D及び
図2Fの溶接部216Bを参照)のいずれであってもよい。
【0016】
チューブスタブプラグを溶接した後、マニホールド(又は基板)の反対側からの位置合わせ固定具を取り外すことが可能である。溶接プロセスは、例えば、Ebeam、レーザー、手動溶接、及び、用途に適した他の標準的な産業で使用される溶接プロセスを含み得る。この実施形態の利点は、圧力がチューブに加えられるとき(例えば、力がチューブの一部に加えられるとき)に、基板及びマニホールドの全体を使用してチューブ及び/又はチューブ-基板接合部を支持することによるチューブの強度が向上することが挙げられる。この実施形態はまた、基板又はマニホールドの端部に別体で取り付けられた本体よりも低コストをもたらすことが可能である。
【0017】
図2A~
図2Fは、本発明の実施形態と整合する、例示的なマニホールドとチューブスタブプラグアセンブリと第2の回転防止機構を示す。第2の実施形態は、マニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ200を含み得る。同アセンブリ200は、マニホールド202と円形のチューブスタブプラグ206とを備え、該マニホールド202は、チューブスタブプラグ孔204を備え、該チューブスタブプラグ206は、一端にチューブスタブ208を備え、他端にシール面210を備える。チューブスタブプラグ孔204は、マニホールド202を貫通して機械加工可能である。実施形態1と同様に、回転防止孔212をチューブスタブプラグ本体に穿孔して、シールポートの位置を基板及びマニホールド上の他のシールポートに維持することが可能である。固定具(
図2A~
図2Fには示されていない)を使用して、シール面を基板及びマニホールド上の他のシール面に整合させることが可能である。この配置は、(
図2A~
図2Fには示されていない)マニホールド202に接続可能な基板(例えば、本明細書に記載されているものについては、用語「基板」を「マニホールド」に置き換え可能である)の孔/チューブスタブにも適用可能であることに留意すべきである。この実施形態では、1つ以上の皿穴218(
図2Aでは2つある)を、チューブスタブプラグ206及びマニホールド202の上部に穿設可能である。チューブスタブプラグ206は、さらに、例えば、皿穴216の内側のチューブスタブプラグ206と基板若しくはマニホールド202との間の接合部のタック溶接216によって所定の位置に保持可能である。皿穴218は、マニホールド202の基板表面へのコンポーネントの取り付けに干渉しないように溶接216の溶接ビードが基板又はマニホールド202の表面の上にないことを確かなものにすることが可能である。組立中にチューブスタブプラグ(例えば、チューブスタブプラグ206)の平面性及び角度を他のシール面に対して保持するために、基板及びマニホールド(例えば、マニホールド202)のシール側に固定具(すなわち、位置決めプレート、タッキング固定具。
図2A~
図2Fには示されていない)を取り付け可能である。チューブスタブプラグを基板にさらに固定するために、溶接プロセスを使用可能である。溶接は、マニホールドとチューブスタブプラグの界面全体(マニホールドの表面)の周りの連続した溶接(例えば、
図2Eの溶接216Aを参照)であってもよく、界面の様々な位置での1つ以上のタック溶接(例えば、
図2A~
図2D及び
図2Fの溶接部216Bを参照)のいずれであってもよい。溶接プロセスには、例えば、Ebeam、レーザー、手動溶接、及び基板とマニホールドの用途に適した他の標準的な産業で使用される溶接プロセスが含まれる。
【0018】
図2Eは、基板に結合されたチューブスタブプラグの第2の実施形態の別のバージョンを示す。この実施形態は、
図2Eに示されるような回転防止ピン214を有し得るとともに、チューブスタブプラグ206は、マニホールドに溶接可能である(例えば、
図2Eに示される連続溶接接合部216A)。
【0019】
図2Fに示される第2の実施形態の別の変形例は、マニホールド202とチューブスタブプラグ206とを備えたマニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ200を含み得る。マニホールド200は、回転を防止するための回転防止ピン210と、チューブスタブプラグとマニホールドとの間の2つのタック溶接216Bとを含み得る。例えば、溶接のサイズや溶接の位置に応じて、他の数(1,3,4,5,6,7など)のタック溶接が可能である。マニホールドとマニホールドに隣接するチューブスタブ部分とは、それぞれ、マニホールドの表面(例えば、マニホールドのシール面側)の上に材料を追加することなくタック溶接の追加を可能にするタック溶接凹部を有することが可能である。他の実施形態(図示せず)において、タック溶接は、タック溶接がマニホールド表面及びチューブスタブ部分表面より上に突出することを可能となるように、タック溶接凹部なしで行うことが可能である。
【0020】
皿穴218においてチューブスタブプラグをタック溶接した後、アセンブリ200は、タック固定具(
図2A~
図2Dには示されていない)から取り外し可能である。この実施形態の利点は、チューブに圧力(例えば、力)が加わった際に、基板又はマニホールドの全体を使用することでチューブスタブの強度が向上すること、タック溶接を使用することで、より複雑な最終溶接固定を必要としないこと、基板又はマニホールドの端部に別個に本体を取り付けるよりも低コストであることなどが挙げられる。
【0021】
図3A及び
図3Bは、本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグ及び第3の回転防止機構を備えた例示的なマニホールドである。第3の実施形態は、マニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ300を含み得る。同アセンブリ300は、マニホールド302とチューブスタブプラグ306とを備え、該マニホールド302は、チューブスタブプラグ開口部304を含み、該チューブスタブプラグ306は、一端にチューブスタブ308を有し、他端にシール面310を備える。チューブスタブプラグ306の形状は、例えば、角が丸いか丸くなっていない楕円形、三角形、正方形、長方形、又は六角形を含む任意の適切な形状であり得る。チューブスタブプラグ306の形状は、例えば、スペースへの考慮事項を含み、所与の用途で決定可能である。この配置は、(
図3A~
図3Cには示されていない)マニホールド302に接続可能な基板(例えば、本明細書に記載されているものについては、「基板」という用語を「マニホールド」に置き換え可能である)の孔/チューブスタブにも適用可能であることに留意すべきである。チューブスタブプラグ306は、少なくとも1つの留め具孔を有し得る。
図3B及び
図3Cは、チューブスタブプラグ306を留め具によって基板又はマニホールド本体に固定できるように、2つの留め具孔がある例を示す。
【0022】
チューブスタブプラグ306用の開口部304は、当該開口部が2つの部品を互いに(例えば、チューブスタブプラグ306をマニホールド302に)固定するための少なくとも1つのねじ切り孔によって、チューブスタブプラグ306構成を受けることが可能になるように、マニホールド302を貫通して機械加工可能である。いくつかの用途及びボルト締め構成では、チューブスタブプラグ306をマニホールド302で固定するために溶接は必要とされない。必要な/望まれる場合、チューブスタブプラグ306をマニホールド302でさらに固定するために、本明細書に記載の溶接プロセス(例えば、タック溶接又は連続溶接)を使用可能である。溶接プロセスには、例えば、Ebeam、レーザー、手動溶接、及び基板とマニホールドの用途に適した他の標準的な産業で使用される溶接プロセスが含まれる。
【0023】
本実施形態の利点としては、チューブスタブプラグの本体を、基板又はマニホールド上の他のシールの回転方向の整合補助として使用できること、溶接を必要としない設計であること、基板又はマニホールド上のスペースに合わせてチューブスタブプラグの構成や形状を変更できること、チューブスタブプラグを固定するために溶接が必要/望ましい場合でも、溶接や位置合わせのための治具が不要であること、チューブの長さが異なる場合でもチューブスタブプラグの交換/変更が容易であること、基板又はマニホールドの端部に別個にボディを取り付けるよりも低コストであることなどが挙げられる。
【0024】
図4A~
図4Bは、本発明の実施形態と整合する、形状が円形ではないチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールドの一部を示す。第4の実施形態は、マニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ400を含み得る。同アセンブリ400は、マニホールド402とチューブスタブプラグ406とを備え、該マニホールド402は、チューブスタブプラグ開口部404を含み、該チューブスタブプラグ406は、一端にチューブスタブ408を有し、他端にシール面410を備える。チューブスタブプラグ406の形状は、例えば、角が丸いか丸くなっていない楕円形、三角形、正方形、長方形、又は六角形を含む任意の適切な形状であり得る。チューブスタブプラグ406の形状は、例えば、スペースへの考慮事項を含み、所与の用途で決定可能である。この配置は、(
図4A及び
図4Bには示されていない)マニホールド402に接続可能な基板(例えば、本明細書に記載されているものについては、「基板」という用語を「マニホールド」に置き換え可能である)の孔/チューブスタブにも適用可能であることに留意すべきである。チューブスタブプラグ406用の開口部は、当該開口部が2つの部品を互いに(例えば、チューブスタブプラグ406をマニホールド402に)固定するための少なくとも1つのねじ切り孔によって、チューブスタブプラグ406構成を受けることが可能になるように、マニホールドを貫通して機械加工可能である。ねじ孔は、マニホールド402上の他のシールポートに対してシールポート410の表面位置を維持するために、チューブスタブプラグ406本体のシール側に機械加工可能である。固定具は、シール面410をマニホールド上の他のシール面に整列させておくため(例えば、チューブスタブプラグ406とマニホールド表面との間の平面性を維持するため、チューブスタブプラグ406の特定の向きを維持するためなど)に使用可能である。必要な/望まれる場合、チューブスタブプラグ406をマニホールド402にさらに固定するために、本明細書に記載の溶接プロセス(例えば、タック溶接又は連続溶接)を使用可能である。溶接プロセスには、例えば、Ebeam、レーザー、手動溶接、及び基板とマニホールドの用途に適した他の標準的な産業で使用される溶接プロセスが含まれる。
【0025】
この実施形態の利点としては、チューブスタブプラグの本体を、基板又はマニホールド上の他のシールに対する回転方向の調整補助として使用できること、チューブスタブプラグの構成や形状を、基板及び/又はマニホールド上のスペースの問題に合わせて変更可能であることなどが挙げられる。
【0026】
図5A及び
図5Bは、本発明の実施形態と整合する、チューブスタブプラグとマニホールド上のシール面との位置合わせのための段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールドを示す。第5の実施形態は、マニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ500を含み得る。同アセンブリ500は、マニホールド502と、円形又は楕円形のチューブスタブプラグ506とを備え、該マニホールド502は、チューブスタブプラグ開口部504を含み、該チューブスタブプラグ506は、一端にチューブスタブ508を有し、他端にシール面510を有し、チューブスタブプラグ506のチューブ側(例えば、マニホールド502の表面からさらにシール面510に近接する)には段差部分を有する。チューブスタブプラグ506のこの構成は、マニホールド502の上部(すなわち、シール面510側)からチューブスタブプラグ506を挿入することを必要とする。チューブスタブプラグの形状は、例えば、角の丸いか又は丸くなっていない楕円形、三角形、正方形、長方形、又は六角形を含む任意の適切な形状であり得る。チューブスタブプラグ506の形状は、例えば、スペースへの考慮事項を含み、所与の用途で決定可能である。丸いチューブスタブプラグ(
図5A及び
図5Bには示されていないが、例えば、
図1A~
図1Eを参照)は、シールポートの角度/位置をマニホールドの他のポートに整合させるための回転防止機構(例えば、回転防止ピン、タック溶接、連続溶接など)が含まれている場合に限り、使用可能である。この配置は、(
図5A及び
図5Bには示されていない)マニホールド502に接続可能な基板(例えば、本明細書に記載されているものについては、「基板」という用語を「マニホールド」に置き換え可能である)の孔/チューブスタブにも適用可能であることに留意すべきである。
【0027】
チューブスタブプラグ506用の開口部504は、マニホールドを貫通して機械加工可能であるとともに、チューブスタブプラグ506は、当該チューブスタブプラグ506の底部(チューブスタブ508)側に段差部分520(すなわち、棚、段など)を含み得る。開口部504はまた、チューブスタブプラグ506上の段差に対応する段差を含み得る。段差520は、チューブスタブプラグの上面を基板の表面と整合するための任意の適切な構成(例えば、
図5Aに示されるような直角)であり得る。他の例には、角度の付いた表面(例えば、くさび形)が含まれる。段差520は、チューブスタブプラグ506の一部(例えば、チューブスタブプラグ506の1/4又は1/2など)であり得るか、又は段差520は、チューブスタブプラグ506の円周全体にわたり得る。チューブスタブプラグをマニホールドに溶接する間、チューブスタブプラグ506をマニホールド内に保持するために、固定具を使用可能である。溶接プロセスには、例えば、Ebeam、レーザー、手動溶接、及び基板とマニホールドの用途に適した他の標準的な産業で使用される溶接プロセスが含まれる。
【0028】
この実施形態の利点としては、チューブスタブプラグの本体を、基板又はマニホールド上の他のシールの回転方向の整合性補助として使用できること、必要な溶接治具が単純であること、チューブスタブプラグの構成や形状を、基板及び/又はマニホールド上のスペースの問題に合わせて変更可能であること、基板又はマニホールドの端部に別個に本体を取り付けるよりも低コストであることなどが挙げられる。
【0029】
図6A及び
図6Bは、本発明の実施形態と整合する、マニホールドのシール面側に近接する段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールドを示す。第6の実施形態は、マニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ600を含み得る。同アセンブリ600は、マニホールド602と、円形又は楕円形のチューブスタブプラグ606とを備え、該マニホールド602は、チューブスタブプラグ開口部604を含み、該チューブスタブプラグ606は、一端にチューブスタブを備え、他端にシール面を備え、チューブスタブプラグのチューブ側面に段差を備える。チューブスタブプラグの形状は、例えば、角の丸いか又は丸くなっていない楕円形、三角形、正方形、長方形、又は六角形を含む任意の適切な形状であり得る。スタブの形状は、例えば、スペースへの考慮事項を含み、所与の用途で決定可能である。丸いチューブスタブプラグは、基板又はマニホールド上の他のポートにシールポートの角度を整合させるための回転防止機構(例えば、回転防止ピンなど)がある限りにおいて、使用可能である。この配置は、(
図6A及び
図6Bには示されていない)マニホールド602に接続可能な基板(例えば、本明細書に記載されているものについては、「基板」という用語を「マニホールド」に置き換え可能である)の孔/チューブスタブにも適用可能であることに留意すべきである。
【0030】
次に、チューブスタブプラグ用の開口部604は、チューブスタブプラグ606の上面(シール面610)側に段差(すなわち、段差、棚、段差部分)を備えた基板及びマニホールドを貫通して機械加工可能である。チューブスタブ604は、開口部604の段差の輪郭と一致する対応する段差を有し得る。これにより、深さ(例えば、シール面の整合)と回転整合(円形の場合(例えば、
図1A~
図1Eを参照))との両方について、チューブスタブプラグ606との整合が可能になる。チューブスタブプラグ606は下(すなわち、シール面610側から遠い側)からマニホールド602に挿入されるので、ステップが整列するので、溶接中にチューブスタブプラグ606をマニホールドに固定する必要はない。段差がシール面610をマニホールド上の他のシール面と整合するからである。溶接プロセスには、例えば、Ebeam、レーザー、手動溶接、及び基板とマニホールドの用途に適した他の標準的な産業で使用される溶接プロセスが含まれる。
【0031】
この実施形態の利点としては、チューブスタブプラグの本体を、基板又はマニホールド上の他のシールの回転方向の整合性補助として使用できること、チューブスタブプラグのシール面と基板の整合性をとるための溶接治具が不要であること、基板又はマニホールドの端部に別個に本体を取り付けるよりも低コストであることなどが挙げられる。
【0032】
図7A及び
図7Bは、本発明の実施形態と整合する、マニホールドのチューブスタブ側に近接する段差部分を備えたチューブスタブプラグを備えた例示的なマニホールドを示す。チューブスタブプラグは、ねじ接続を使用してマニホールドに固定される。第7の実施形態は、マニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ700を含み得る。同アセンブリ700は、マニホールド702を備え、該マニホールド702は、チューブスタブプラグ開口部704と円形又は楕円形のチューブスタブプラグ706とを含み、該チューブスタブプラグ706は、一端にチューブスタブ708を備え、他端にシール面710を備え、チューブスタブプラグのチューブ側面に段差を備え、マニホールド702には対応する段差がある。チューブスタブプラグ706の形状は、例えば、角が丸いか丸くなっていない楕円形、三角形、正方形、長方形、又は六角形を含む任意の適切な形状であり得る。チューブスタブプラグ706の形状は、例えば、スペースへの考慮事項を含み、所与の用途で決定可能である。丸いチューブスタブプラグは、基板又はマニホールド上の他のポートにシールポートの角度を整合させるための回転防止機構(例えば、回転防止ピンなど)がある限りにおいて、使用可能である。この配置は、(
図7A及び
図7Bには示されていない)マニホールド702に接続可能な基板(例えば、本明細書に記載されているものについては、「基板」という用語を「マニホールド」に置き換え可能である)の孔/チューブスタブにも適用可能であることに留意すべきである。
【0033】
チューブスタブプラグ706用の開口部704は、チューブスタブプラグ706の底部(チューブスタブ708)側に段差棚を備えたマニホールドを貫通して機械加工可能である。チューブスタブプラグ706は、ナット722が当該チューブスタブプラグ706をマニホールドに固定することを可能にし得る、チューブスタブ708側のねじ部分(
図7A及び
図7Bから隠れている)を有し得る。段差720は、チューブスタブプラグ706の上部シール面を他のシール面と位置付けるように設計可能であるので、ナット722は2つの部品を一緒に引っ張り、チューブスタブプラグを基板に溶接する必要性は少ない。いくつかの実施形態では、タック溶接又は連続溶接を追加することが依然として望ましい場合がある。
【0034】
この実施形態の利点としては、チューブスタブプラグの本体を、基板又はマニホールド上の他のシールの回転方向の整合性補助として使用できること、溶接が不要であること、チューブスタブプラグの構成や形状を、基板及び/又はマニホールド上のスペースの問題に合わせて変更可能であること、基板又はマニホールドの端部に別個に本体を取り付けるよりも低コストであることなどが挙げられる。
【0035】
図8A~
図8Fは、本発明の実施形態と整合する、マニホールドを備えた例示的なチューブスタブプラグを示している。第8の実施形態は、マニホールド・チューブスタブプラグアセンブリ800を含み得る。同アセンブリ800は、マニホールド802と、チューブスタブプラグ806Aとを備え、該マニホールド802は、チューブスタブプラグ開口部804を含み、該チューブスタブプラグ806Aは、マニホールドの第1の表面824の開口部804と結合され、チューブスタブ808は、第1の面824から直角(すなわち、直角チューブスタブ、サイドチューブスタブ、水平チューブスタブなど)にチューブスタブプラグ806から突出する。この実施形態において、チューブスタブプラグ806Aは、例えば、溶接接合部816Aを用いてマニホールドに固定可能である(
図8Aの断面C-Cを参照)。
図8Bは、チューブスタブプラグ806A及び溶接接合部816Aの追加的な図を示している。この配置は、(
図8A-
図8Fには示されていない)マニホールド802に接続可能な基板(例えば、本明細書に記載されているものについては、「基板」という用語を「マニホールド」に置き換え可能である)の孔/チューブスタブにも適用可能であることに留意すべきである。
【0036】
サイドチューブスタブの他の変形例も可能である。
図8Cは、例えば、直角サイドチューブスタブ806A、偏倚水平チューブスタブ806B、及び直線水平チューブスタブ806Cを含み得るサイドチューブスタブの異なる構成を示す。異なる実施形態は、チューブスタブを、マニホールドの上面(すなわち、第1の面824)、底面(すなわち、第2の面。
図8A~
図8Fには表されていない)、若しくは任意の側面(すなわち、第3の面、第4の面など。
図8A~
図8Fには表されていない)又は面の任意の組み合わせから突出するチューブスタブと一緒に配置可能にする。
【0037】
チューブスタブは、基板の中心に近い下部(又は上部)の垂直に取り付けられるように設計された直線構成で形成することも可能である。
図8Dは、ボトムマウント用途(例えば、シール面の反対側からマニホールドに挿入される)のための例示的なボトムチューブスタブ806Dを示す。
図8Eは、マニホールド802と結合された底部取り付けチューブスタブ806Dの断面図を示す。
図8Fは、回転防止ピン814及びチューブスタブ806Dをマニホールドに固定する溶接接合部816Aを備えた底部取り付けチューブスタブ806Dの追加的な図を示す。
【0038】
さまざまなチューブスタブは、表面実装流体供給システムで必要とされる多くの異なる流路の入口と出口との構成に対応可能である。基本的な構成は、流体流路内の水平又は垂直の入口と出口である。さまざまなチューブスタブを、流体流路内の上部、下部、又は側面の入口と出口に使用可能である。例えば、ステンレス鋼、重金属合金、ポリマなどを含む、任意の適切な材料をチューブスタブ用に使用可能である。チューブスタブは、ネジ、ボルト、ロックピン、プレスピン、溶接、接着剤、摩擦などを含む、任意の適切な取り付け技術及び/又は留め具を使用して、マニホールド/基板と結合可能である。本明細書に記載の異なる実施形態は、任意のチューブスタブ構成を、基板の上面(すなわち、第1の面)、底面(すなわち、第2の面)、若しくは任意の側面(すなわち、第3の面、第4の面など)又は面の任意の組み合わせから突出するチューブスタブと一緒に配置可能にする。
【0039】
本明細書、及び、本明細書に組み込まれた特許/出願に示され記載されているように、マニホールド又は基板本体は、材料の固体ブロックから形成可能であり、関連する溶接キャップを有し、それぞれがフロー基板の使用目的に応じて適切な材料(ステンレス鋼など)から形成され得る。主にコスト上の理由で、また非金属材料の使用を確かなものにする用途(イオン汚染が懸念される場合など)の場合、マニホールド又はフロー基板の本体及び/又は溶接キャップもまたプラスチックなどのポリマ材料から形成(例えば成形又は機械加工)され得る。プラスチックなどの他の材料を使用することにより、イオン汚染が懸念される化学物質供給用途若しくは生物学的用途、及び/又はコストが懸念される用途に特に適したフロー基板を実現可能になる。
【0040】
溶接キャップは、接着剤(すなわち、接着糊)又は同様のメカニズム(例えば、工業用金属結合又は非金属結合接着糊を使用して接合されたジョイントを作成する)を使用して、マニホールド又は基板本体と結合可能である。接着剤は、任意の塗布方法(スプレー、テーピング、ディスペンサ、ブラシなど)を使用して、マニホールド若しくは基板本体、溶接キャップ、又はその両方に塗布可能である。この構成は、溶接に適さない金属、プラスチック、複合材、及びその他の非金属用途の結合に使用可能である。接着剤は、漏れのない結合(つまり、接合、接続など)が可能となるように、システムを流れる物質の種類に耐性があるように選択可能である。溶接キャップをマニホールド又は基板本体に結合するために接着剤を使用する利点としては、溶接キャップをマニホールド又は基板本体に溶接する時間やコストをかけずに、システムを流れる物質に耐性のある漏れのない結合を作製可能であることが挙げられる。
【0041】
説明の目的で与えられた前述の実施形態の詳細は、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではないことが理解されよう。以上、本発明のいくつかの実施形態が詳細に説明されてきたが、当業者は、本発明の新規の教示及び利点から実質的に逸脱することなく、例示的な実施形態において多くの変更が可能であることを容易に理解するであろう。従って、そのようなすべての変更例は、本発明の範囲内に含まれることが意図されており、本発明は、変換された出願及び添付の請求の範囲でさらに定義される。さらに、いくつかの実施形態、特に好ましい実施形態のすべての利点を達成していない多くの実施形態が考え得るが、特定の利点がないからといって、そのような実施形態が常に本発明の範囲外であることを意味すると解釈してはならないことが認識される。
【国際調査報告】