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▶ ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-09
(54)【発明の名称】毛髪用沈着システム
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/34 20060101AFI20220202BHJP
   A61K 8/40 20060101ALI20220202BHJP
   A61Q 5/00 20060101ALI20220202BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/40
A61Q5/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535078
(86)(22)【出願日】2019-12-16
(85)【翻訳文提出日】2021-08-10
(86)【国際出願番号】 EP2019085377
(87)【国際公開番号】W WO2020127070
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】18213920.4
(32)【優先日】2018-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521042714
【氏名又は名称】ユニリーバー・アイピー・ホールディングス・ベスローテン・ヴェンノーツハップ
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100143823
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 英彦
(74)【代理人】
【識別番号】100183519
【弁理士】
【氏名又は名称】櫻田 芳恵
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160749
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100202267
【弁理士】
【氏名又は名称】森山 正浩
(74)【代理人】
【識別番号】100182132
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】バーフット,リチャード・ジョナサン
(72)【発明者】
【氏名】クラークソン,ヘザー
(72)【発明者】
【氏名】クック,マイケル・ジェームズ
(72)【発明者】
【氏名】ディキンソン,ケルビン・ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ジャイルズ,コリン・クリフトファー・デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】メンドーサ,フェルナンデス・セザル・エルネスト
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ロンロン
【テーマコード(参考)】
4C083
【Fターム(参考)】
4C083AC071
4C083AC072
4C083AC691
4C083AC692
4C083AD071
4C083AD072
4C083AD152
4C083AD162
4C083BB06
4C083CC33
4C083EE07
(57)【要約】
a)i)16~32個の炭素原子を有するカチオン性コンディショニング界面活性剤;ii)8~22個の炭素原子を有する脂肪アルコールを含むコンディショニング基剤;及びb)有益剤を含むコアがポリマーシェル中にカプセル化されている0.1~10重量%のマイクロカプセル;及び(c)0.1~5重量%のジエステルクオートを含む組成物は、マイクロカプセルの沈着及び有益剤の毛髪表面への送達を向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)i)16~32個の炭素原子を有するカチオン性コンディショニング界面活性剤;
ii)8~22個の炭素原子を有する脂肪アルコール
を含むコンディショニング基剤;及び
b)有益剤を含むコアがポリマーシェル中にカプセル化されている0.1~10重量%のマイクロカプセル
を含むヘアトリートメント組成物であって;
さらに、
(c)0.1~5重量%のジエステルクオート
を含む組成物。
【請求項2】
前記ジエステルクオートが下記式(I)によって定義される、請求項1に記載の組成物。
【化1】
[式中、
基R1、R2はそれぞれ互いに独立に、同一又は異なっていることができ、1~4個の炭素原子を有する分岐若しくは非分岐アルキル基であり;
R3及びR4は-X-O-CO-R5によって表され、Xは1~4個の炭素原子を有する分岐若しくは非分岐アルキル基であり;
R5は、飽和分岐若しくは非分岐、不飽和分岐若しくは非分岐、又は環状飽和若しくは不飽和アルキル基から選択され、それぞれ6~30、好ましくは12~24、より好ましくは14~20個の炭素原子を有し、ヒドロキシル基を含んでいても良く;
A-は生理的に適合性の有機若しくは無機アニオンである。]
【請求項3】
R5が、飽和若しくは不飽和分岐アルキル基から選択される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
Xがエチル及びイソプロピルから選択され、R5がi)鎖長C18又はC16を有する分岐飽和鎖、及びii)鎖長C18又はC16を有する非分岐の不飽和若しくは飽和鎖から選択される鎖を有する、請求項2又は請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記ジエステルクオートの前記基R1、R2がメチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、ブチル、tert-ブチル又はイソ-ブチル、好ましくはメチル、エチル、プロピル及びイソプロピルからなる群から選択される、請求項2~4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項6】
Xがメチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、ブチル、tert-ブチル又はイソ-ブチル、より好ましくはエチル、プロピル又はイソプロピル、最も好ましくはエチル又はイソプロピルからなる群から選択される、請求項2~5のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
前記ジエステルクオートが、ビスイソステアロイルイソプロピルジモニウムメトサルフェート及びビスオレオイルイソプロピルジモニウムメトサルフェートから選択される、請求項2~6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記ジエステルクオートが、組成物の総重量に対して0.5~1.2重量%の量で存在する、請求項1~7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記マイクロカプセルが、ポリイソシアネート類とポリアミン類、ポリイミン類又はこれらの混合物から選択される材料との反応によって形成されるポリウレアから選択されるアミノプラスト樹脂である、請求項1~8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
前記マイクロカプセルがポリウレアシェルを有する、請求項9に記載の組成物。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか1項によって定義される組成物を毛髪に付与する段階を含む、毛髪の処理方法。
【請求項12】
カプセル化有益剤を毛髪に沈着させるための、請求項1~10のいずれか1項に記載の組成物中のジエステルクオートの使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジエステルクオートを含むヘアトリートメント組成物及び毛髪表面にマイクロカプセルを沈着させるためのこれらの組成物の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアコンディショナーなどのパーソナルケア組成物において、有益剤の沈着及び送達が製品性能の重要な原動力である場合が多い。例えば、今日市販されているコンディショナー製品の多くが、洗髪及びケアプロセス時に毛髪に芳香材、シリコーン及びダメージ補修活性剤等の有益剤を沈着させることで毛髪に有益剤を送達する作用を行う。
【0003】
これまで、所望の時点で有益剤の送達を促進するために、各種の技術が用いられてきた。一つの広く用いられている技術は、ポリマー材料などの保護コーティング中への有益剤のカプセル封入である。ポリマー材料は、芳香材などの有益剤を、使用前の蒸発、反応、酸化又は他の形での浪費から保護することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、洗髪及びケア時のカプセル化物沈着を最大とするのは、その組成物が洗い流される性質を有するために困難な課題である。カプセル化物を洗い流す際、消費者が望む有益剤を送達するためには、比較的高レベルのカプセル化有益剤が必要となり得る。
【0005】
従って、レオロジー、体感性能及びコンディショニング性能などの他の製品特性を障害することなく、毛髪若しくは皮膚へのカプセル化有益剤の沈着を高めるヘア組成物が必要とされている。
【0006】
US2016081907(Evonik)には、カルボマー類又は他のポリマー類を加えることで長期間にわたって安定化され得る液体エステルクオート及び/又はイミダゾリニウム塩を含むヘア製剤が開示されている。US2016083333には、ケラチン繊維を美容的に処理するための混合エステルクオートを含む化粧品製剤が開示されている。
【0007】
DE102015223028(Henkel)には、化粧品担体中に、a)総組成物重量に対して0.01~20.0重量%の量の少なくとも一つの特定のエステルクオート、及びb)0.01~20.0重量%の量の少なくともさらなるa)とは異なるカチオン性及び/又はカチオン化可能な化合物を含むケラチン繊維処理用化粧品組成物が開示されている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
現在、ヘアトリートメント組成物中での特定のエステルクオート類のマイクロカプセルとの組み合わせが、毛髪へのマイクロカプセルの改善された沈着をもたらすことが見出されている。
【0009】
本発明の定義
第1の態様において、本発明は、
a)i)16~32個の炭素原子を有するカチオン性コンディショニング界面活性剤;
ii)8~22個の炭素原子を有する脂肪アルコール
を含むコンディショニング基剤;及び
b)有益剤を含むコアがポリマーシェル中にカプセル化されている0.1~10重量%のマイクロカプセル
を含むヘアトリートメント組成物であって;
さらに、
(c)0.1~5重量%のジエステルクオート
を含む組成物を提供する。
【0010】
第2の態様において、本発明は、毛髪に本発明の第1の態様の組成物を付与する段階を含む、毛髪の処理方法を提供する。
【0011】
第3の態様において、本発明は、有益剤を含むコアがポリマーシェル中にカプセル化されているマイクロカプセルを毛髪に沈着させるためのジエステルクオートの使用を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の一般的記載
カプセル化された有益剤
本発明の組成物は、有益剤を含むコアがポリマーシェル中にカプセル化されているマイクロカプセルを含む。
【0013】
マイクロカプセルは好ましくは、総組成物の0.1~5重量%の量で存在する。
【0014】
本発明の文脈での「有益剤」という用語は、毛髪及び/又は頭皮に有益物を提供し得る材料、並びに審美剤(aesthetic agent)などのヘアトリートメント組成物に有益に組み込まれる材料を含む。
【0015】
マイクロカプセルのコアの有益剤は好適には、香料、化粧品有効成分、例えば抗菌薬、フケ防止剤、肌保湿剤、コンディショニング剤、日焼け防止剤、生理的清涼剤及び化粧オイル;及びこれらの混合物から選択することができる。
【0016】
好ましくは、マイクロカプセルのコアの有益剤は、香料から選択される。香料は通常は、それぞれが匂い又は芳香を有する多くの香料材料の混合物からなる。香料中の香料材料の数は代表的には10以上である。香水中で用いられる芳香材料の範囲は非常に広く;それらの材料は多様な化学分類由来のものであるが、概して水不溶性オイルである。多くの場合、香料材料の分子量は150を超えるが、300を超えない。
【0017】
本発明で使用される香料材料の例には、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、リナロール、酢酸リナリル、テトラヒドロリナロール、シトロネロール、酢酸シトロネリル、ジヒドロミルセノール、酢酸ジヒドロミルセニル、テトラヒドロミルセノール、テルピネオール、酢酸テルピニル、酢酸ノニル、2-フェニル-エタノール、酢酸2-ペニル(penyl)エチル、ベンジルアルコール、酢酸ベンジル、サリチル酸ベンジル、酢酸スチラリル、安息香酸ベンジル、サリチル酸アミル、ジメチルベンジル-カルビノール、酢酸トリクロロメチルフェニル-カルビニル、酢酸p-tert-ブチルシクロヘキシル、酢酸イソノニル、酢酸ベチベリル、ベチベロール、α-ヘキシルシンナムアルデヒド、2-メチル-3-p-tert-ブチルフェイル(pheyl))プロパナール、2-メチル-3-(p-イソプロピルフェニル)プロパナール、2-(p-tert-ブチルフェイル(pheyl))プロパナール、2,4-ジメチル-シクロヘキサ-3-エンイル-カルボキシアルデヒド、酢酸トリシクロデセニル、プロピオン酸トリシクロデセニル、4-(4-ヒドロキシ-4-メチルペンチル)-3-シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、4-(4-メチル-3-ペンテニル)-3-シクロヘキセンカルボキシアルデヒド、4-アセトキシ-3-ペンチル-テトラヒドロピラン、3-カルボキシメチル-2-ペンチルシクロペンタン、2-n-ヘプチルシクロペンタノン、3-メチル-2-ペンチル-2-シクロペンテノン、n-デカナール、n-ドデカナール、9-デセノール-1、イソ酪酸フェノキシエチル、フェニル-アセトアルデヒドジメチル-アセタール、フェニルアセトアルデヒドジエチルアセタール、ゲラニルニトリル、シトロネリルニトリル、酢酸セドリル、3-イソカンフィルシクロヘキサノール、セドリルメチルエーテル、イソロンギホラノン、オーベピンニトリル、オーベピン、ヘリオトロピン、クマリン、オイゲノール、バニリン、ジフェニルオキシド、ヒドロキシシトロネラール、イオノン、メチルイオノン、イソメチルイオノン、イロン、シス-3-ヘキセノール及びそのエステル、インダンムスク、テトラリンムスク、イソクロマンムスク、大環状ケトン、マクロラクトンムスク、エチレンブラシレート及びこれらの混合物などがある。
【0018】
マイクロカプセルのコアに含まれ得るさらなる材料には、色素、顔料、保存料及び担体などがある。
【0019】
マイクロカプセルのポリマーシェルは、界面重合を用いて調製し得る。
【0020】
界面重合は、油相中に存在する少なくとも一つの油溶性壁形成材料と、水相中に存在する少なくとも一つの水溶性壁形成材料との反応から、カプセル化されたシェルを生成する。二つの壁形成材料の間で重合反応が起こり、油相と水相との界面で共有結合の形成をもたらし、カプセル壁が形成される。
【0021】
好ましくはマイクロカプセルのポリマーシェルは、ポリイソシアネートと、ポリアミン、ポリイミン又はこれらの混合物から選択される材料との反応によって形成されるポリウレアから選択されるアミノプラスト樹脂である。
【0022】
好ましくは、マイクロカプセルは剪断によって活性化される;すなわち、剪断によって破壊されて内容物を放出する。
【0023】
特に好ましいマイクロカプセルは、US2013/0330292A1及びUS2012/0148644A1に記載の方法に従って製造される、International Flavors & Fragrances Inc.から入手可能なポリウレアシェルを有する。
【0024】
有利には、ポリマーシェルは、マイクロカプセルの重量の最大で20重量%を構成する。
【0025】
プロセス条件を変更することにより、所望のサイズのマイクロカプセルを公知の方法で製造することができる。マイクロカプセルは、代表的には、1~500ミクロン、好ましくは1~300ミクロン、より好ましくは1~50ミクロン、最も好ましくは1~10ミクロンの範囲の平均径を有する。必要に応じて、最初に製造されたマイクロカプセルを濾過又はスクリーニングして、サイズ均一性がより高い製造物を作ることができる。
【0026】
本発明による代表的な組成物では、マイクロカプセルのレベルは、組成物の総重量に対して、一般に0.2~2重量%の範囲、好ましくは0.5~1.5重量%の範囲である。
【0027】
カチオン性コンディショニング界面活性剤
コンディショナー組成物は、代表的には、美容的に許容され、毛髪への局所適用に適したカチオン性コンディショニング界面活性剤を含むことになる。
【0028】
好ましくは、カチオン性コンディショニング界面活性剤は式N(R)(R)(R)(R)を有し、R、R、R及びRは独立に(C~C30)アルキル又はベンジルである。
【0029】
好ましくは、R、R、R及びRのうちの1個、2個若しくは3個が独立に(C~C30)アルキルであり、他のR、R、R及びR基又は複数基が(C-C)アルキル又はベンジルである。
【0030】
より好ましくは、R、R、R及びRのうちの1個若しくは2個が独立に(C~C30)アルキルであり、他のR、R、R及びR基が(C-C)アルキル基又はベンジル基である。アルキル基は、1以上のエステル(-OCO-又は-COO-)結合及び/或いはエーテル(-O-)結合をアルキル鎖内に含んでいても良い。アルキル基は、1以上のヒドロキシル基で置換されていても良い。アルキル基は、直鎖又は分岐鎖であっても良く、3個以上の炭素原子を有するアルキル基については環状であっても良い。アルキル基は、飽和していても良く、或いは1以上の炭素-炭素二重結合を含んでも良い(例えば、オレイル)。アルキル基は、アルキル鎖上で1以上のエチレンオキシ基でエトキシル化されていても良い。
【0031】
本発明によるコンディショナー組成物における使用に適したカチオン性コンディショニング界面活性剤には、セチルトリメチルアンモニウムクロリド(CTAC)、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド(BTAC)、セチルピリジニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、オクチルトリメチルアンモニウムクロリド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロリド、オクチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、デシルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジドデシルジメチルアンモニウムクロリド、ジオクタデシルジメチルアンモニウムクロリド、タロートリメチルアンモニウムクロリド、二水素化タロージメチルアンモニウムクロリド(例えば、AkzoNobel製Arquad2HT/75)、ココトリメチルアンモニウムクロリド、PEG-2-オレアンモニウムクロリド及びこれらの対応するヒドロキシドが含まれる。別の適したカチオン性界面活性剤には、Quaternium-5、Quaternium-31及びQuaternium-18のCTFA名を有する材料が含まれる。前述の材料のいずれかの混合物が適していることもある。本発明によるコンディショナーにおける使用に特に有用なカチオン性界面活性剤は、例えば、GENAMIN CTAC(例えばHoechst Celanese)として市販されているセチルトリメチルアンモニウムクロリドである。本発明によるコンディショナーにおける使用に特に有用な別のカチオン性界面活性剤は、例えば、GENAMIN KDMP(例えばClariant)として市販されているベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドである。好ましくは、カチオン性界面活性剤は、セチルトリメチルアンモニウムクロリド及びベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドから選択され、最も好ましくはベヘニルトリメチルアンモニウムクロリドである。
【0032】
本発明における使用に適したカチオン性界面活性剤のある種類の別の例は、単独で或いは1以上の他のカチオン性界面活性剤とともに、以下の(i)及び(ii):
(i)一般式(II):
【化1】
(式中、Rは、10個以上の炭素原子を有するヒドロカルビル鎖であり、R及びRは、1~10個の炭素原子のヒドロカルビル鎖から独立して選択され、mは、1~約10の整数である。)に相当するアミドアミン、及び
(ii)酸
の組み合わせである。
【0033】
本明細書において用いられる場合、ヒドロカルビル鎖という用語は、アルキル鎖又はアルケニル鎖を意味する。
【0034】
好ましいアミドアミン化合物は、
が、約11~約24個の炭素原子を有するヒドロカルビル残基であり、
及びRが、それぞれ独立に、1~約4個の炭素原子を有するヒドロカルビル残基、好ましくはアルキル基であり、mが1~約4の整数である、式(I)に相当するものである。
【0035】
好ましくは、R及びRは、メチル基又はエチル基である。
【0036】
好ましくは、mは、2又は3であり、すなわち、エチレン基又はプロピレン基である。
【0037】
本明細書において有用な好ましいアミドアミンには、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドプロピルジエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン、ステアラミドエチルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジメチルアミン、パルミタミドプロピルジエチルアミン、パルミタミドエチルジエチルアミン、パルミタミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミン及びこれらの混合物などがある。
【0038】
本明細書において有用な特に好ましいアミドアミンは、ステアラミドプロピルジメチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン及びこれらの混合物である。
【0039】
本明細書において有用な市販のアミドアミンには、Inolex(米国ペンシルベニア州フィラデルフィア)から入手可能な商品名LEXAMINES-13及びNikko(日本、東京)から入手可能な商品名AMIDOAMINE MSPのステアラミドプロピルジメチルアミン、Nikkoから入手できる商品名AMIDOAMINE Sのステアラミドエチルジエチルアミン、Croda(英国ノースハンバーサイド)から入手可能な商品名INCROMINE BBのベヘンアミドプロピルジメチルアミン、並びにScher(米国ニュージャージー州クリフトン)から入手可能な商品名SCHERCODINEシリーズの各種アミドアミンなどがある。
【0040】
酸は、コンディショナー組成物中のアミドアミンをプロトン化できる任意の有機酸又は鉱酸であってもよい。本明細書において有用な適した酸には、塩酸、酢酸、酒石酸、フマル酸、乳酸、リンゴ酸、コハク酸及びこれらの混合物が含まれる。好ましくは、酸は、酢酸、酒石酸、塩酸、フマル酸、乳酸及びこれらの混合物からなる群から選択される。
【0041】
酸の主な役割は、ヘアトリートメント組成物中のアミドアミンをプロトン化し、従って、ヘアトリートメント組成物中でイン・サイツで三級アミン塩(TAS)を生成することである。TASは、実際、非永久的な四級アンモニウム又は擬似四級アンモニウムカチオン性界面活性剤である。
【0042】
好適には、その酸は、存在するアミドアミンの95モル%超(293K)をプロトン化するのに十分な量で含まれる。
【0043】
本発明における使用のためのコンディショナーにおいて、カチオン性コンディショニング界面活性剤のレベルは、概して、組成物の全重量に対するカチオン性コンディショニング界面活性剤の全重量の0.01~10%、より好ましくは0.05~7.5%、最も好ましくは0.1~5%の範囲になる。
【0044】
脂肪アルコール
本発明の組成物は、C~C22の炭素-炭素鎖長を有する脂肪アルコールを含む。
【0045】
コンディショニング組成物中の脂肪アルコール及びカチオン性界面活性剤の組み合わせ使用によって、カチオン性界面活性剤が分散するラメラ相が形成されることから、その組み合わせ使用が好ましい。
【0046】
脂肪アルコールは、8~22個の炭素原子、好ましくは16~22個、最も好ましくはC16~C18を含む。脂肪アルコールは代表的には、直鎖アルキル基を含む化合物である。好ましくは、そのアルキル基は飽和している。好ましい脂肪アルコールの例には、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びこれらの混合物などがある。これらの材料の使用も、それらが本発明の使用における組成物の全体的なコンディショニング特性に寄与するという点で有利である。
【0047】
本発明での使用のためのコンディショナー中の脂肪アルコールのレベルは、組成物の0.01~10重量%、好ましくは0.1~8重量%、より好ましくは0.2~7重量%、最も好ましくは0.3~6重量%の範囲である。
【0048】
カチオン性界面活性剤:脂肪アルコールの重量比は、好適には1:1~1:10、好ましくは1:1.5~1:8、至適には1:2~1:5である。カチオン性界面活性剤:脂肪アルコールの重量比が高すぎると、それによって、組成物からの眼刺激性が生じ得る。それが低すぎると、消費者によっては髪にきしみ感を生じ得る。
【0049】
シリコーン
本発明の組成物は好ましくは、コンディショニング性能を高めるため、シリコーンコンディショニング剤の乳化液滴を含む。
【0050】
好適なシリコーンには、ポリジオルガノシロキサン、特にはhCTFA指定ジメチコンを有するポリジメチルシロキサンなどがある。また、本発明の組成物(特にはシャンプーおよびコンディショナー)での使用に好適なものは、ヒドロキシル末端基を有するポリジメチルシロキサンであり、これはCTFA指定のジメチコノールを有する。例えば、WO96/31188に記載のように、わずかな程度の架橋を有するシリコーンガムも本発明の組成物での使用に適している。好ましくは、シリコーンは、ジメチコン、ジメチコノール、アモジメチコン及びこれらの混合物からなる群から選択される。アミノ官能化シリコーンとジメチコン類との混合物も好ましい。
【0051】
乳化シリコーン自体の粘度(乳濁液や最終ヘアコンディショニングではない)は代表的には、25℃で少なくとも10,000cstであり、シリコーン自体の粘度は好ましくは少なくとも60,000cst、最も好ましくは少なくとも500,000cst、理想的には少なくとも1,000,000cstである。好ましくは、その粘度は、製剤を容易にするために10cstを超えない。
【0052】
本発明のシャンプー組成物での使用のための乳化シリコーンは代表的には、組成物中のD90シリコーン液滴径30ミクロン未満、好ましくは20ミクロン未満、より好ましくは10ミクロン未満、理想的には0.01~1ミクロンを有する。平均シリコーン液滴径(D50)0.15ミクロンを有するシリコーン乳濁液は通常、マイクロエマルションと称される。
【0053】
シリコーン粒子径は、例えばMalvern Instrumentsからの2600D Particle Sizerを用いて、レーザー光散乱技術によって測定することができる。
【0054】
好適なプレフォーム乳濁液の例には、Xiameter MEM 1785及びDow Corningから入手可能なマイクロエマルションDC2-1865などがある。これらはジメチコノールの乳濁液/マイクロエマルションである。架橋シリコーンガムは、製剤の容易さにおいて有利なプレ乳化形態でも入手可能である。
【0055】
本発明のシャンプー及びコンディショナーに含有させるのにさらに好ましい種類のシリコーンはアミノ官能性シリコーンである。「アミノ官能性シリコーン」は、少なくとも一つの一級、二級若しくは三級アミン基、又は四級アンモニウム基を含むシリコーンを意味する。好適なアミノ官能性シリコーンの例には、CTFA指定の「アモジメチコン」を有するポリシロキサンなどがある。好ましいアモジメチコンは、Dow CorningからDC7134として市販されている。
【0056】
本発明での使用に好適なアミノ官能性シリコーンの具体例は、アミノシリコーンオイルDC2-8220、DC2-8166及びDC2-8566(いずれの例もDow Corningから)である。
【0057】
好適な四級シリコーンポリマーはEP-A-0530974に記載されている。好ましい四級シリコーンポリマーは、GoldschmidtからのK3474である。
【0058】
アミノ官能性シリコーンオイルのノニオン性及び/又はカチオン性界面活性剤との乳濁液も好適である。
【0059】
アミノ官能性シリコーンのプレフォーム乳濁液も、Dow Corning及びGeneral Electricなどのシリコーンオイルの供給者から入手可能である。具体例には、DC939カチオン性乳濁液及び非イオン性乳濁液DC2-7224、DC2-8467、DC2-8177及びDC2-8154(いずれもDow Corningから)などがある。
【0060】
シリコーンの総量は、好ましくは組成物全体の0.1重量%~10重量%であり、より好ましくは0.1重量%~5重量%、最も好ましくは0.5重量%~3重量%が好適なレベルである。
【0061】
ジエステルクオート
本発明の組成物は、好ましくは下記に示した構造(I):
【化2】
[式中、R3及びR4は-X-O-CO-R5である。]の少なくとも一つのエステルクオートを含む。
【0062】
式中、基R1、R2はそれぞれ互いに独立に、同一又は異なっていることができる。
【0063】
基R1、R2は、
好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、ブチル、tert-ブチル又はイソ-ブチル、より好ましくはメチル、エチル、プロピル及びイソプロピル、最も好ましくはメチルから選択される基から選択される1~4個の炭素原子、を有する分岐若しくは非分岐アルキル基を表す。
【0064】
R3及びR4は-X-O-CO-R5によって表され、
Xは1~4個の炭素原子を有する分岐若しくは非分岐アルキル基、好ましくはメチル、エチル、プロピル、イソ-プロピル、ブチル、tert-ブチル又はイソ-ブチルから選択され、より好ましくはエチル、プロピル又はイソプロピルから選択され、最も好ましくはエチル及びイソプロピルから選択される。
【0065】
R5は、飽和分岐若しくは非分岐、不飽和分岐若しくは非分岐、又は環状飽和若しくは不飽和アルキル基から選択され、それぞれ6~30、好ましくは12~24、より好ましくは14~20個の炭素原子を有し、ヒドロキシル基を含んでいても良い。
【0066】
R5は好ましくは、飽和若しくは不飽和分岐アルキル基、より好ましくは飽和分岐アルキル基から選択される。
【0067】
Aは、生理的に適合性の有機若しくは無機アニオンである。Aは、ハライドイオン、フルオリド、クロリド、ブロミド、ヨージド、一般式RSO のサルフェート[Rは1~4個の炭素原子を有する飽和若しくは不飽和アルキル基である。]から選択され、マレイン酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸又は酢酸などの有機酸のアニオン基でもある。好ましいサルフェートは、メトサルフェート及びエトサルフェートである。最も好ましくは、Aは、クロリド、エトサルフェート又はメトサルフェートから選択される。
【0068】
好ましい実施形態において、R3及びR4は、エチル及びイソプロピルから選択される-X-を有し、R5はi)鎖長C18若しくはC16を有する分岐飽和鎖及びii)鎖長C18若しくはC16を有する非分岐の不飽和若しくは飽和鎖から選択される鎖を有する。
【0069】
そのような化合物の例は、好ましくはジオレオイルイソプロピルジモニウムメトサルフェート、ジオレオイルイソプロピルジモニウムクロリド、ジパルモイルイソプロピルジモニウムメトサルフェート、ジパルモイルイソプロピルジモニウムクロリド、ビス(イソステアロイル/オレオイルイソプロピル)ジモニウムメトサルフェート、ビス(イソステアロイル/オレオイルイソプロピル)ジモニウムクロリドである。
【0070】
非常に好ましい化合物は、ビス(イソステアロイル/オレオイルイソプロピル)ジモニウムメトサルフェートの名称を有しており、INCI命名法によりQuaternium-98と称され、EvonikからVarisoft(登録商標) EQ100の名称下で市販されている。さらなる好ましい化合物は、やはりEvonikからVarisoft(登録商標) EQ65の名称下で入手可能である。
【0071】
式(I)に相当するエステルクオートは、本発明の組成物中、組成物の総重量に対して0.1~5重量%、好ましくは0.1~2、より好ましくは0.5~1.5、さらにより好ましくは0.5~1.2、最も好ましくは0.6~1重量%の量で存在する。
【0072】
さらなる成分
本発明による組成物は、コンディショニング組成物に一般的である多くの成分のいずれかを含むことができる。
【0073】
他の成分には、粘度調整剤、保存剤、着色剤、多価アルコール、例えばグリセリン及びポリプロピレングリコール、キレート剤、例えばEDTA、酸化防止剤、例えば酢酸ビタミンE、芳香剤、抗菌剤及び日焼け止めなどがある。これら成分のそれぞれは、それの目的を果たす上で有効な量で存在するものである。概して、これらの任意の成分は、個々に、組成物全体の最大約5重量%のレベルで含まれる。
【0074】
好ましくは、本発明の組成物は、ヘアケアに好適な補助剤も含む。概して、そのような成分は、個々に、組成物全体の最大2重量%、好ましくは最大1重量%のレベルで含まれる。
【0075】
好適なヘアケア補助剤には、次のものがある。
【0076】
(i)天然毛根栄養素、例えばアミノ酸及び糖類。好適なアミノ酸の例には、アルギニン、システイン、グルタミン、グルタミン酸、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、セリン及びバリン、及び/又はそれらの前駆体及び誘導体などがある。アミノ酸は、単独で、混合物で、又はペプチド、例えばジペプチド及びトリペプチドの形態で加えることができる。アミノ酸は、タンパク質加水分解物、例えばケラチン又はコラーゲン加水分解物の形態で加えることもできる。好適な糖類は、グルコース、ブドウ糖及び果糖である。これらは、単独で又は例えば果実抽出物の形態で加えることができる。
【0077】
(ii)毛髪線維有益剤。例としては下記のものである。
-繊維を保湿し、キューティクルの完全性を維持するためのセラミド類。セラミド類は、天然資源からの抽出によって、又は合成セラミド及びシュードセラミドとして入手可能である。好ましいセラミドは、Ceramide II、例えばQuestである。セラミドの混合物も好適であり得て、例えばCeramides LS、例えばLaboratoires Serobiologiquesである。
-キューティクルの修復及び損傷防止のための遊離脂肪酸。例には、分岐脂肪酸、例えば18-メチルエイコサン酸及びこのシリーズの他の同族体、直鎖脂肪酸、例えばステアリン酸、ミリスチン酸及びパルミチン酸、並びに不飽和脂肪酸、例えばオレインさん、リノール酸、リノレン酸及びアラキドン酸がある。好ましい脂肪酸はオレイン酸である。その脂肪酸は、単独で、混合物として、又は例えばラノリンの抽出物由来のブレンドの形態で加えることができる。
【0078】
上記有効成分のいずれかの混合物も用いることができる。
【0079】
第2の態様では、第1の態様によるコンディショニング組成物の製造方法が提供される。その方法は、カチオン性界面活性剤及び脂肪質を含むコンディショニングゲル相を形成すること、及び別個に、任意に、存在する場合は最初に水に加えられるカチオン性界面活性剤で粗水的に修飾されたポリマーの溶液を形成することを含む。
【0080】
次に、その二つの混合物を互いに加えてから、残った成分を加えてコンディショニング組成物を形成する。
【0081】
好ましくは、追加の成分には、香料、増粘剤及び保存剤などがある。
【0082】
下記の非限定的実施例により、本発明を説明する。
【実施例
【0083】
下記の非限定的実施例により、本発明を説明する。
【0084】
実施例1:マイクロカプセル沈着分析前の毛髪処理用組成物
3種類のヘアコンディショナー製剤を用いて毛髪を処理した。組成物Aは比較組成物であり、1及び2は本発明によるものである。組成物は表1に提供している。
【0085】
【表1】
【0086】
カチオン性界面活性剤を脂肪アルコールに添加し、85℃で攪拌することで、製剤を調製した。徐々に、この混合物を、典型的には55℃で水に加えて、混合物温度が60℃となるようにした。攪拌しながらこの温度を30分間維持した。次に、追加の水を加え、残りの成分を加え、必要に応じて外部冷却を用いることで、その混合物を環境温度まで冷却し、攪拌した。
【0087】
実施例2:組成物A、1及び2による毛髪の処理、及び本発明によるカプセル化物沈着測定
使用した毛髪は、重量0.25g及び長さ2インチのスイッチでの暗褐色ヨーロッパ人毛髪であった。
【0088】
その毛髪を、次のように組成物A、1及び2で処理した。
【0089】
最初に、毛髪を、下記方法を用いてクレンジングシャンプーで処理した。
【0090】
毛髪繊維を、30秒間にわたり流水下に保持し、シャンプーをシャンプー0.1mL/毛髪1gの付与量で付与し、毛髪に30秒間揉み込んだ。20秒間流水下に保持することで過剰な泡を除去し、シャンプー段階を繰り返した。毛髪を30秒間にわたり流水下で洗った。
【0091】
次に、下記の方法を用いて、濡れた毛髪を、コンディショナーA又はB又はCで処理した。
【0092】
コンディショナーを、コンディショナー0.2g/毛髪1gの付与量で濡れた毛髪に付与し、毛髪を1分間マッサージした。毛髪を1分間にわたり流水下で洗い、過剰の水を除去した。毛髪を室温で終夜乾燥させた。
【0093】
各コンディショナー用に、五つの複製ヘアスイッチを準備した。各ヘアスイッチをカットしてバイアルに入れ、秤量し、必要量の溶媒を加え、1時間抽出した。各抽出物をピペットで96ウェルミクロリットルプレートに入れて、100%から3%の沈着効率範囲での一連の較正標準とともに蛍光分光分析を行った。
【0094】
コンディショナーA、1及び2で処理したヘアスイッチについて測定されたマイクロカプセル沈着効率を表2に示している。
【0095】
【表2】
【0096】
本発明によるコンディショナー1及び2で処理した毛髪は、比較例Aより高いレベルのカプセル化有益剤が毛髪に沈着することがわかる。
【国際調査報告】