(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(54)【発明の名称】染色機械
(51)【国際特許分類】
D06B 11/00 20060101AFI20220203BHJP
D06P 5/00 20060101ALN20220203BHJP
【FI】
D06B11/00 C
D06B11/00 A
D06P5/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021512474
(86)(22)【出願日】2019-09-12
(85)【翻訳文提出日】2021-04-23
(86)【国際出願番号】 TR2019050748
(87)【国際公開番号】W WO2020112054
(87)【国際公開日】2020-06-04
(32)【優先日】2018-10-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521087184
【氏名又は名称】ユルディズ アリフィオグル,ハビベ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】イサク,ファーティフ
【テーマコード(参考)】
3B154
4H157
【Fターム(参考)】
3B154AB02
3B154BA09
3B154BB34
3B154BB47
3B154BC10
3B154BC26
3B154BC48
3B154BD01
3B154DA13
4H157AA02
4H157AA03
4H157BA81
4H157DA01
4H157DA33
4H157FA04
4H157GA04
(57)【要約】
本発明は染色機械(1)に関する。染色機械(1)は、紡績糸(223)を少なくとも1つの第1のボビン(21)から第2のボビン(22)に巻く間に染色を実現するため、少なくとも1つの本体(20)における2つの側部に位置付けられた、少なくとも1つの各垂直誘導部(24)と、垂直誘導部(24)を垂直に動くことができる少なくとも1つの噴霧器駆動機構(17)と、少なくとも1つのボビンキャリア(224)と、ボビンキャリア(224)に位置付けられた第2のボビン(22)の表面と接触する、少なくとも1つのドラム(23)と、ドラム(23)の動きを提供するために、一方の側からドラム(23)に接続された、少なくとも1つの第1の駆動要素(231)と、噴霧器駆動機構(17)を動かすための少なくとも1つの第4の駆動要素(171)と、噴霧器駆動機構(17)に位置付けられた紡績糸(223)が、第2のボビン(22)に巻かれる間、染色を実現する少なくとも1つの噴霧器(16)と、噴霧器(16)が必要とする染料を得るため、少なくとも1つの染料整理槽(11)に接続された、少なくとも1つのポンプ(14)と、を有する。本発明の改善は、スタンピング染色を実現するために、主題である染色機械(1)が、噴霧器(16)の位置、及び第2のボビン(22)における少なくとも1つの所定のスタンピング領域(221)の間の逸脱を検出する、少なくとも1つのセンサ(18)と、噴霧器(16)をスタンピング領域(221)に整合させるための、第1の駆動要素(231)の方向と反対の方向に第2のボビン(22)を回転させるよう構成された、少なくとも1つの第2の駆動要素(232)と、第2の駆動要素(232)によって第4の駆動要素(171)の動作を制御するために、センサ(18)に関連付けられた少なくとも1つの制御ユニット(30)と、を備えることである。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
染色機械(1)であって、
紡績糸(223)を、少なくとも1つの第1のボビン(21)から第2のボビン(22)に巻く間に、染色を実現するための、少なくとも1つの本体(20)における2つの側部に位置付けられた、少なくとも1つの各垂直誘導部(24)と、
前記垂直誘導部(24)を垂直に動くことができる、少なくとも1つの噴霧器駆動機構(17)と、
少なくとも1つのボビンキャリア(224)と、
前記ボビンキャリア(224)に位置付けられた前記第2のボビン(22)の表面に接触する、少なくとも1つのドラム(23)と、
前記ドラム(23)の動きをもたらすために、一方の側から前記ドラム(23)に接続された、少なくとも1つの第1の駆動要素(231)と、
前記噴霧器駆動機構(17)を動かすための、少なくとも1つの第4の駆動要素(171)と、
前記噴霧器駆動機構(17)に位置付けられた前記紡績糸(223)が、前記第2のボビン(22)に巻かれる間に染色を実現させる、少なくとも1つの噴霧器(16)と、
前記噴霧器(16)が必要とする染料を得るために、少なくとも1つの染料調整槽(11)に接続された、少なくとも1つのポンプ(14)と
を有し、
スタンピング染色を実現するために、
前記噴霧器(16)、及び前記第2のボビン(22)における所定のスタンピング領域(221)の間の逸脱を検出する、少なくとも1つのセンサ(18)と、
前記噴霧器(16)を前記スタンピング領域(221)に整合させるため、前記第2のボビン(22)を、前記第1の駆動要素(231)の方向とは反対方向に回転させるよう構成された、少なくとも1つの第2の駆動要素(232)と、
前記第2の駆動要素(232)によって前記第4の駆動要素(171)の動作を制御するために、前記センサ(18)に関連付けられた少なくとも1つの制御ユニット(30)と
を備える、染色機械(1)。
【請求項2】
作業フローを前記制御ユニット(30)に予め定義するために、少なくとも1つのメモリユニット(31)が設けられる、請求項1に記載の染色機械(1)。
【請求項3】
前記紡績糸(223)が前記第1のボビン(21)から前記第2のボビン(22)に巻き付く間に、巻き付く角度を調整するために、少なくとも1つのシャトル(25)が設けられる、請求項1に記載の染色機械(1)。
【請求項4】
前記シャトル(25)を動かすために、少なくとも1つの第3の駆動要素(251)が接続される、請求項3に記載の染色機械(1)。
【請求項5】
スタンピング染色を実現させるために、前記噴霧器(16)を位置付ける少なくとも1つのピストンが(172)設けられる、請求項1に記載の染色機械(1)。
【請求項6】
前記第2のボビン(22)は、少なくとも1つのドラム(23)が表面に接触することによって動かされる、請求項1に記載の染色機械(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、織物の紡績糸を染色するための染色機械に関する。
【背景技術】
【0002】
製糸の染色プロセスにおいて、ボビン分解染色、かせ分解染色、及びモザイク染色が使用される。紡績糸は、かせ分解染色において、ボビンからかせに移動される。かせに移動された紡績糸は、テーブルの上に置かれる。紡績糸はテーブル上に設けられたノズルを介し、染料を噴霧することによって染色される。その後、紡績糸はかせからボビンに巻かれる。ここで、パターンを提供することは、労力を必要とする。複数色の検討において、色は互いに接触し得る。染色長さは、仕様制限未満のレベルまで減少させることができない。最も重要な要因は、レポート及び叙述を記載する技術的機会が、再び与えられないことである。この事例において、多くのエネルギー、労力、及び時間の損失が生じる。さらに、測定範囲は狭い。所望の長さを伴う染色を実現することができない。5cm未満の寸法は、かせ染色することはできない。かせ分解染色において、安定性はない。これは、不揃いの影響を発生させる。染料の広がりを制御することができず、再現性は低い。色のタイプは限定される。市場の機械は発展段階にあり、それらは効果的に使用できない。
【0003】
ボビン分解染色システムの原理は、以下のとおりである。紡績糸が巻かれるボビンは、3つのカバーによって形成されたモールドの中心に対して直交した位置に位置付けられる。モールドのカバーは閉じられており、最大3色の染料が、カバーに設けられた穴を介してボビンに与えられ得る。ボビン分解染色プロセスにおいて、染料の品質及び固着は、ボビンの外面と内面との中間における紡績糸の染料によって、表面間で違いが生じる。この理由は、ボビンが、内面からの圧力及び外面からの圧力で染色されるよう努めても、表面から深い部分まで蓄積した紡績糸は、染色物質のフィルタとして機能するからである。さらに、このシステムにおいて、ボビンの円筒形構造のために、ボビン表面の染色部分は長く、ボビンの深い径における染色部分は短い。これは、編物及び織物において課題となる影響であり、全ての領域で使用することはできない。さらに、単一の軸のモールドカバーを開け閉めするために、レポート作業機会は与えられない。
【0004】
モザイク糸の検討は、旧来のリング精紡機を4つのシリンダに増加させることによるレポートによって、異なる色の2つのコードをそれぞれ供給することによって実現される。この検討において、1つのメイン色、及び1つのサイド色を使用することができる。理想的に見えるが、2色の飾り糸の課題は以下のとおりである。3色以上を検討することはできない。2色を得るのを可能にするため、染色した繊維を、準備通路を介してリング精紡機に通すことになる。これは、リング精紡プラントにおいて時間の損失及びプラントの効率の低下をもたらす。さらに、通路の調整は変化し、継続的に制御されることになる。さもなければ障害が起こり得る。
【0005】
その結果、上述の全ての課題のため、関連の技術分野における改善が必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上述の欠点を排除するため、及び新たな利点を関連の技術分野にもたらすための染色機械に関する。
【0007】
本発明の目的は、所望の長さ及び所望の色で、織物の紡績糸を染色するための染色機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の目的、及び下記の「発明を実施するための形態」から推論される目的を実現するために、本発明は、紡績糸を少なくとも1つの第1のボビンから第2のボビンに巻く間に染色を実現するため、少なくとも1つの本体における2つの側部に位置付けられた、少なくとも1つの各垂直誘導部と、この垂直誘導部を垂直に動くことができる、少なくとも1つの噴霧器駆動機構と、少なくとも1つのボビンキャリアと、このボビンキャリアに位置付けられた第2のボビンの表面と接触する、少なくとも1つのドラムと、このドラムの動きをもたらすために、一方の側からこのドラムに接続された、少なくとも1つの第1の駆動要素と、上記の噴霧器駆動機構を動かすための少なくとも1つの第4の駆動要素と、上記の噴霧器駆動機構に位置付けられた紡績糸が、第2のボビンに巻かれる間に、染色を実現する少なくとも1つの噴霧器と、この噴霧器が必要とする染料を得るため、少なくとも1つの染料整理槽に接続された、少なくとも1つのポンプと、を有する染色機械である。したがって、スタンピング染色を実現するために、主題である染色機械は、噴霧器の位置、及び上記の第2のボビンにおける少なくとも1つの所定のスタンピング領域の間の逸脱を検出する、少なくとも1つのセンサと、噴霧器を上記のスタンピング領域に整合させるために、第1の駆動要素の方向と反対の方向に第2のボビンを回転させるよう構成された、少なくとも1つの第2の駆動要素と、この第2の駆動要素によって第4の駆動要素の動作を制御するために、上記のセンサに関連付けられた少なくとも1つの制御ユニットと、を備える。したがって、紡績糸を1つのボビンから別のボビンに巻く間に、所望の長さ及び所望の色で、紡績糸を染色することができる。
【0009】
本発明の可能な実施形態において、作業フローを上記の制御ユニットに予め定義するために、少なくとも1つのメモリユニットが設けられる。これによって、紡績糸のために事前に準備されたレポートは記録され、このレポートは制御ユニットに伝達される。
【0010】
本発明の可能な実施形態において、紡績糸が第1のボビンから第2のボビンに巻き付く間に巻き付く角度を調整するために、少なくとも1つのシャトルが設けられる。これによって、第2のボビンに紡績糸が不規則に巻き付くのを防止し、紡績糸におけるモアレ効果の欠点を防止する。
【0011】
本発明の可能な実施形態において、シャトルを動かすために、少なくとも1つの第3の駆動要素が接続される。それによって、染色中にシャトルを独立して動かすことができる。
【0012】
本発明の可能な実施形態において、スタンピング染色を実現させるために噴霧器を位置付ける、少なくとも1つのピストンが設けられる。それによって、この噴霧器は第2のボビンに近付けられ、スタンピング染色が効果的に実現される。
【0013】
本発明の可能な実施形態において、第2のボビンは、少なくとも1つのドラムが表面に接触することによって動かされる。これによって、第2のボビンはそれ自体の軸の周りに回転し、紡績糸は巻かれる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】主題である染色機械の、代表的な正面概略図である。
【
図2】左側から見た、主題である染色機械の、代表的な正面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
この「発明を実施するための形態」において、いかなる限定も形成しない、ただ主題をさらに理解するための例を参照して、主題である染色機械(1)を説明する。
【0016】
図1、及び
図2において、主題である染色機械(1)の、代表的な正面概略図で示される。本発明は、所望の色で紡績糸(223)を染色する、染色機械(1)に関する。染色機械(1)は、少なくとも1つの本体(20)に、少なくとも1つの噴霧機構(10)を有する。
【0017】
本体(20)において、染色は、紡績糸(223)を少なくとも1つの第1のボビン(21)から、少なくとも1つの第2のボビン(22)に巻く間に実現される。紡績糸(223)を第1のボビン(21)から繰り出し、紡績糸(223)を第2のボビン(22)に巻き付けることは、少なくとも1つの第1の駆動要素(231)で、少なくとも1つのドラム(23)を駆動させることによって、もたらされる。第2のボビン(22)の表面及びドラム(23)の表面は、互いに接触し、ドラムがそれ自体の軸の周りに回転する際に、第2のボビン(22)もそれ自体の軸の周りに回転する。ドラム(23)は、ボビンの中心軸(222)に平行に位置付けられ、その一方の端部から第1の駆動要素(231)に接続される。ドラム(23)と第1の駆動要素(231)との、互いの接続は、ベルト、チェーン、またはギヤ付きホイールなどの要素によって、もたらされる。ドラム(23)は、一方の端部から第1の駆動要素(231)に接続され、他方の端部から少なくとも1つの第2の駆動要素(232)に接続される。第2の駆動要素(232)は、第1の駆動要素(231)の動作と反対の方向にドラム(23)を動かす。少なくとも1つのバルーンブレーカ(26)及び少なくとも1つのシャトル(25)は、ドラム(23)によって動かされる第2のボビン(22)に、紡績糸(223)を巻くよう誘導する。シャトル(25)は、少なくとも1つの第3の駆動要素(251)に接続され、ボビンの中心軸(222)に平行に動く。バルーンブレーカ(26)は、当技術分野で公知の要素であり、第1のボビン(21)から紡績糸(223)を、より迅速に繰り出す。少なくとも1つの各直交誘導部(24)は、本体(20)の2つの側部に位置付けられる。直交誘導部(24)において、少なくとも1つのボビンキャリア(224)及び少なくとも1つの噴霧器駆動機構(17)が、垂直軸に可動に位置付けられる。第2のボビン(22)はボビンキャリア(224)に位置付けられ、ボビンキャリア(224)の垂直の動きが、染色中に紡績糸(223)が第2のボビン(22)の胴回りを広くする際にもたらされる。ボビンキャリア(224)において、第2のボビン(22)の固定及び取り外しを容易にする、プラグアンドリムーブ構造が存在する。
【0018】
噴霧機構は、染料を第2のボビン(22)に噴霧して、第2のボビン(22)を染色する。染料を第2のボビン(22)に噴霧することは、少なくとも1つの噴霧器(16)によって実現される。本発明の可能な実施形態において、複数の噴霧器(16)が存在し、これらの噴霧器(16)は、異なる色で紡績糸(223)を染色する。噴霧器(16)は、噴霧器駆動機構(17)に位置付けられ、少なくとも1つのピストン(172)及び少なくとも1つのセンサ(18)に接続される。センサ(18)は、巻く間に第2のボビン(22)と噴霧器(16)との間の距離の減少を検出し、噴霧器駆動機構(17)を位置付ける。噴霧器駆動機構(17)の位置付けは、少なくとも1つの第4の駆動要素(171)で動かすことによって、もたらされる。これにより、噴霧器(16)は、所望の位置において第2のボビン(22)に提供された紡績糸(223)に染料を噴霧する。さらに、ピストン(172)によって、噴霧器(16)を、第2のボビン(22)に近付け、第2のボビン(22)から離すことができる。噴霧器(16)は、少なくとも1つのポンプ(14)によって、少なくとも1つのホース(15)を使用して接続される。本発明の可能な実施形態において、ポンプ(14)は蠕動構造を有し、所望の量の染料を使用させる。ポンプ(14)は、少なくとも1つの染料整理槽(11)、少なくとも1つの塩整理槽(12)、及び少なくとも1つのソーダ整理槽(13)に、ホース(15)を使用して接続される。染料整理槽(11)における染色品質を向上させるために、温度制御及び撹拌装置を位置付けることができる。
【0019】
本体(20)において、少なくとも1つの制御ユニット(30)、及び制御ユニット(30)に接続された少なくとも1つのメモリユニット(31)が、位置付けられる。メモリユニット(31)は電子ユニットであり、紡績糸(223)に関する作業フローが、事前に記録される。制御ユニット(30)は、オペレータの向きに依拠して、及びメモリユニット(31)に記録された染色プロセスに依拠して、染色機械(1)の全ての可動要素を制御し、かつ誘導する。
【0020】
より詳細には、主題である染色機械(1)は、紡績糸(223)を第1のボビン(21)から第2のボビン(22)に巻く間に、紡績糸(223)を染色する。これに応じて、オペレータは染色レポートを、電子媒体におけるメモリユニット(31)に読み込む。制御ユニット(30)は、第1の駆動要素(231)を、メモリユニット(31)から受け取った情報の方向に動かし、ドラム(23)をそれ自体の軸の周りに回転させる。それ自体の軸の周りを回転するドラム(23)は、第2のボビン(22)を回転させ、紡績糸(223)を巻き始める。紡績糸(223)を巻く間、噴霧器(16)は染料を紡績糸(223)に噴霧し、紡績糸(223)を染色する。紡績糸(223)を第2のボビン(22)に巻く間、シャトル(25)は、第2のボビン(22)の径が増加するのに従って巻く角度を制御し、紡績糸(223)を継続的に染色する。第3の駆動要素(251)は、シャトル(25)の動きをもたらし、制御ユニット(30)によって誘導される。第2のボビン(22)の径が、巻き付けと共に増加すると、ボビンキャリア(224)は、直交誘導部(24)を上昇する。センサ(18)は、上昇している第2のボビン(22)を検出し、それに従って噴霧器駆動機構(17)を位置付ける。噴霧器(16)は、染料を第2のボビン(22)に噴霧することによって染色を実現する。加圧噴霧は、ポンプ(14)によって染料整理槽(11)から受け取った染料によって実現される。染色プロセスの後、噴霧器(16)は、塩調整槽(12)から受け取った塩を第2のボビン(22)に噴霧し、ソーダ調整槽(13)から受け取ったソーダを第2のボビン(22)に噴霧する。
【0021】
スタンピング染色も、噴霧染色に加えて、第2のボビン(22)において実現される。スタンピング染色は、噴霧器(16)によって第2のボビン(22)に染料を局所的に噴霧するプロセスである。スタンピング染色によって、所望の短距離の色変化が、紡績糸(223)において高い精度で得られる。このため、染色を実現している間に、第2のボビン(22)の回転は停止される。センサ(18)によってスタンピング領域(221)が第2のボビン(22)上で検出され、スタンピング領域(221)は、第2の駆動要素(232)を使用して、噴霧器(16)と同じ整合がもたらされる。スタンピング領域(221)及び噴霧器(16)が、互いに整合されたとき、ピストン(172)は噴霧器(16)を第2のボビン(22)に近付ける。その後、スタンピング領域(221)は、噴霧器(16)によって染料を噴霧することによって染色される。
【0022】
このように、紡績糸(223)は、所望の長さ及び所望の色によって染色される。さらに、ドラム(23)を反転させることによって、及び第2のボビン(22)をスタンピング染色することによって、染色品質が向上され、染料の短距離の移動を実現することができる。
【0023】
本発明の保護範囲は、添付の「特許請求の範囲」に記載され、「発明を実施するための形態」の、上記の例示的開示に限定されない。なぜなら、関連技術分野の当業者は、前述の開示の元で、本発明の主な趣旨から逸脱することなく、明確に類似の実施形態を生み出すことができるからである。
【符号の説明】
【0024】
1 染色機械
10 噴霧機構
11 染料調整槽
12 塩調整槽
13 ソーダ調整槽
14 ポンプ
15 ホース
16 噴霧器
17 噴霧器駆動機構
171 第4の駆動要素
172 ピストン
18 センサ
20 本体
21 第1のボビン
22 第2のボビン
221 スタンピング領域
222 ボビン中心軸
223 紡績糸
224 ボビンキャリア
23 ドラム
231 第1の駆動要素
232 第2の駆動要素
24 垂直誘導部
25 シャトル
251 第3の駆動要素
26 バルーンブレーカ
30 制御ユニット
31 メモリユニット
【国際調査報告】