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特表2022-514174指向性エネルギー兵器及び指向性エネルギー兵器の衝突点の位置を表示するための方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(54)【発明の名称】指向性エネルギー兵器及び指向性エネルギー兵器の衝突点の位置を表示するための方法
(51)【国際特許分類】
   F41G 3/16 20060101AFI20220203BHJP
   F41G 11/00 20060101ALI20220203BHJP
   F41A 33/02 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
F41G3/16
F41G11/00
F41A33/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021522016
(86)(22)【出願日】2019-10-25
(85)【翻訳文提出日】2021-04-22
(86)【国際出願番号】 EP2019079143
(87)【国際公開番号】W WO2020084107
(87)【国際公開日】2020-04-30
(31)【優先権主張番号】102018126833.5
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509334642
【氏名又は名称】ラインメタル ヴァッフェ ムニシオーン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Rheinmetall Waffe Munition GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルーデヴィヒト、クラウス
【テーマコード(参考)】
2C014
【Fターム(参考)】
2C014AA03
(57)【要約】
本発明は、有効ビーム光学系(22)及び結像光学系(24)を有する指向性エネルギー兵器(10)の着弾点(26)の位置を表示する方法に関する。この方法では、一次放射光が有効ビーム光学系(22)によって集束され方向付けられるべき指向性エネルギー兵器(10)の一次放射光の放射が有効ビーム又は補助ビーム(28)として発射され、照射された物体から出た放射光が結像光学系(24)によって受け取られ、スクリーン(38)のカメラ(34)上に指向される。この方法は、有効ビーム又は補助ビーム(28)のビーム束断面が反射型の光学補助素子(56)で覆われた状態で有効ビーム(28)又は補助ビームが発射され、反射型の光学補助素子(56)によって反射された有効ビーム(28)又は補助ビームの一次放射光が結像光学系(24)によって受け取られ、カメラ(34)のスポット上に向けられ、このスポットが着弾点(40)としてスクリーン(38)上に表示される。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
有効ビーム光学系(22)及び結像光学系(24)を有する指向性エネルギー兵器(10)の着弾点(26)の位置を表示するための方法であって、前記指向性エネルギー兵器(10)の前記有効ビーム光学系(22)によって収束され位置づけられる一次放射光の発射は、有効ビーム(28)又は補助ビームとして引き起こされ(triggered)、該有効ビーム(28)又は補助ビームで照射された物体から出る放射光は、前記結像光学系(24)によって受け取られてスクリーン(38)のカメラ(34)に向けられる方法において、
前記指向性エネルギー兵器(10)から出る前記有効ビーム(28)又は補助ビームのビーム束断面は、前記有効ビーム(28)又は補助ビームを反射する光学補助素子(56)によって覆われ、
前記前記有効ビーム(28)又は補助ビームは、前記ビーム束断面が覆われた状態で発射され、
前記光学補助素子(56)で反射された前記有効ビーム(28)又は補助ビームは、前記結像光学系(24)で受け取られ、前記カメラ(34)のスポットに向けられ、前記スポットは、前記スクリーン(38)上に着弾点(40)として表示される
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
有効ビーム光学系(22)及び結像光学系(24)を有し、指向性エネルギー兵器(10)の着弾点(26)の位置を表示するように構成され、有効ビーム(28)又は補助ビームとして放射されるべき指向性エネルギー兵器(10)の一次放射光を焦点合わせ及び位置合わせするように構成され、前記結像光学系(24)が、有効ビーム(28)又は補助ビームで照射された物体から出射される放射光を受け取り、それをカメラ(34)に向けるように構成された指向性エネルギー兵器(10)であって、
前記指向性エネルギー兵器(10)から出射する前記有効ビーム(28)又は補助ビームのビーム束断面を覆い得、前記指向性エネルギー兵器(10)の外に向けられた一次放射光が反射され得る光学補助素子(56)を有し、
前記結像光学系(24)は、前記有効ビーム(28)又は補助ビームが前記光学補助素子(56)で反射された一次放射光を受け取り、それをカメラ(34)のスポットに向け、スポットを着弾点(40)としてスクリーン(38)に表示するように構成されていることを特徴とする指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項3】
一次放射光源(12)と、第1の端部(14)及び第2の端部(16)を有する少なくとも1つの放射光導波中実体(18)と、波長スプリッタ又はビームスプリッタ(20)と、を有し、これらは、前記結像光学系(24)及び有効ビーム光学系(22)の共通構成要素であり、
前記第1の端部(14)は、前記一次放射光源(12)に対して、前記一次放射光源(12)よって放射される一次放射光を前記第1の端部(14)を介して前記中実体(18)に結合し、前記第2の端部(16)を介して前記中実体(18)から脱結合することができるように配置され、且つ
前記波長スプリッタ又はビームスプリッタ(20)は、脱結合された前記一次放射光のビーム経路上に、脱結合された前記一次放射光によって照射され得るように配置されていることを特徴とする
請求項1に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項4】
前記有効ビーム光学系(22)及び前記結像光学系(24)は、前記波長スプリッタ又はビームスプリッタ(20)と前記指向性エネルギー兵器(10)の有効ビーム出射開口(44)との間に位置する更なる共通構成要素としての光学素子を有することを特徴とする請求項3に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項5】
前記光学素子は、共通の光軸(51)を有することを特徴とする請求項4に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項6】
更なる共通の前記光学素子は、少なくとも第1の望遠鏡光学系(46)及び第2の望遠鏡光学系(48)を含むことを特徴とする請求項5に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項7】
前記光学補助素子(56)は、前記光軸(51)に垂直に配置された平面ミラー(58)であることを特徴とする請求項5のいずれかに記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項8】
前記光学補助素子(56)は、入射一次放射光を、前記入射一次放射光と方向が反対の反射一次放射光として反射するように構成された少なくとも1つの再帰反射器(60)を有することを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項9】
有効ビーム光学系(22)及び結像光学系(24)は、共通構成要素として更に偏向ミラー(32)を有し、これは、波長スプリッタ又はビームスプリッタ(20)から入射した一次放射光を有効ビーム出射開口(44)の方向に反射し、光学補助素子(56)から波長スプリッタ又はビームスプリッタ(20)へ入射する反射放射光を反射するように配置及び位置合わせされることを特徴とする請求項3~8のいずれか1項に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項10】
前記波長スプリッタ又はビームスプリッタ(20)は、前記偏向ミラー(32)から入射した前記反射放射光の少なくとも一部を、結像光学系(24)の少なくとも1つのカメラ(34)に向けることを特徴とする請求項9に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項11】
前記結像光学系(24)は、第1のカメラ(34)と、第2のカメラ(34’)と、前記波長スプリッタ又はビームスプリッタ(20)から入射した反射放射光を反射部分と透過部分とに分離する及び第2の波長スプリッタ又はビームスプリッタ(64)と、を有し、前記第1のカメラ(34)は、前記反射部分で照射され得るように配置され、前記第2のカメラ(34’)は、前記透過部分で照射され得るように配置されていることを特徴とする請求項10に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項12】
前記偏向ミラー(32)の位置合わせは、手動又は自動で調整可能であることを特徴とする請求項10又は請求項11のいずれかに記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項13】
光学素子(66)(レンズ又は球面ミラー)が、波長スプリッタ又はビームスプリッタ(20)と偏向ミラー(68)との間に配置され、且つ光学素子(70)(レンズ又は球面ミラー)が、偏向ミラー(68)と第2波長スプリッタ又はビームスプリッタ(64)との間に配置され、第2偏向ミラー(72)が、第2波長スプリッタ又はビームスプリッタ(64)と第1カメラ(34)との間に配置されていることを特徴とする請求項12に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項14】
前記結像光学系(24)及び前記有効ビーム光学系(22)が筐体(50)内に配置され、前記筐体(50)から放射光が出て前記筐体(50)内に放射光が入ることを可能にする有効ビーム出射開口(44)を有し、前記有効ビーム出射開口(44)を閉鎖するカバーの形態の光学補助素子(56)が有効ビーム出射開口(44)の縁部に締結され得ることを特徴とする請求項2~13のいずれか1項に記載の指向性エネルギー兵器(10)。
【請求項15】
前記光学補助素子(56)は、ヒンジ(62)によって拘束可能かつ折り畳み可能となるように固定され、前記光学補助素子(56)は、第1の折り畳み位置で前記有効ビーム出射開口(44)を自由に開放し、第2の折り畳み位置で前記有効ビーム出射開口(44)を閉じることを特徴とする請求項14に記載の指向性エネルギー兵器(10)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載の前提部分に係る指向性エネルギー兵器の実際の着弾点を表示する方法、及び請求項2に記載の前提部分の特徴を有する指向性エネルギー兵器に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような方法及びそのような指向性エネルギー兵器は、それ自体公知である。公知の方法は、有効なビーム光学系及び結像光学系を有する指向性エネルギー兵器に関する。有効ビーム光学系は、指向性エネルギー兵器によって放射される一次放射光を有効ビーム又は補助ビームの形成で集束させ、位置合わせするために使用される。有効ビーム又は補助ビームを照射された物体から放射された放射光は、結像光学系によって受け取られ、目標点マーキングを有するスクリーンのカメラ上に向けられる。
【0003】
結像光学系は、目標領域の光学表示に用いられる標的光学系の一例である。このような標的光学系の別の例は、肉眼で目標領域を直接見ることを可能にする望遠鏡視である。兵器の着弾点は、通常、望遠鏡の照準器の光学系又はカメラ画面に十字線でマークされる。例えば、十字線としてマークされた目標点は、目標領域を、望遠鏡の視点を通して又はスクリーン上に描かれた目標領域を通して見るとき、目標領域内に位置する目標着弾点を示す。実際の着弾点の表示方法は、「目標点決定」とも呼ばれる。
【0004】
射撃を実行するとき、最初に、標的光学系又は目標点の十字線が目標着弾点と一致するように兵器が位置合わせされる。そして発砲される。兵器の精度は、十字線又は標的の着弾点/標的点が、発砲されたときに兵器が実際に当たった実際の着弾点にどの程度良好に対応するかに依存する。
【0005】
指向性エネルギー兵器は原理的に非常に高いレベルの精度を有するため、目標点と実際の着弾点との間の良好な一致は、特に指向性エネルギー兵器にとって非常に重要である。しかし、この精度は、標的光学系の十字線又は目標点が、指向性エネルギー兵器の精度に対応する精度で、兵器の実際の着弾点と一致する場合にのみ、使用することができる。
【0006】
所望の対応につながる結像光学系の調整は、実際の着弾点の決定を必要とする。このような実際の着弾点の決定は、例えば、兵器を初めて組み立てる場合、兵器の部品を交換した後、又は温度及び圧力の変動、振動、衝撃波などの環境的影響による構造体の位置狂いの後に必要とされる。
【0007】
従来の火器の場合、目標着弾点に対する実際の着弾点の位置は、例えば、実際の着弾点が弾丸孔として提示される試験標的への兵器の正確な射撃の助けを借りて決定される。次に、結果として生じた孔を兵器の標的光学系で照準し、標的光学系の十字線を、弾丸孔として提示される実際の着弾点に合わせるが、その間、兵器の向きを変化させない。精度を上げるために、この手順を数回繰り返す。他の目標距離に対してもこの手順を繰り返す必要がある場合がある。
【0008】
これは指向性エネルギー兵器の従来の手順でもある。ここでは、従来の火器の正確な射撃と類似のものが試験標的に向けられ、そこで、例えば、試験標的の材料内に貫通部を作り出す高出力レーザビームである。バーンイン点は結像光学系によって受信され、目標点が、照準光学系でバーンイン点を見たときに実際の着弾点をして示されるバーンイン点上に位置するように指向性エネルギー兵器の目標点(例えば結像光学系の十字線の交点)を調節するが、その間兵器の位置を変化させない。
【0009】
それ自体公知であるとして記載された方法では、最初に、有効ビーム光学系及び結像光学系を有する指向性エネルギー兵器の着弾点の位置を表示するために、有効ビーム光学系によって合焦及び指向された指向性エネルギー兵器の一次放射光が、有効ビーム又は補助ビームとして発射(trigger)される。
【0010】
この有効ビーム又は補助ビームで照射された物体は、放射光を放出するが、この放射光は、指向性エネルギー兵器の出力放射光を区別するため、以下、放射光と称する。なお、指向性エネルギー兵器の出力放射光は一次放射光と称される。この放射光は、例えば、可視光線及び/又は赤外線の広いスペクトルであって、一次放射光への暴露の結果として放射されることがあるが、例えば、反射された昼光であってもよい。この放射光は、結像光学系によって受け取られ、スクリーン上のカメラ上に向けられる。バーンイン点は、実際の着弾点として画面に表示される。スクリーンは、例えば、十字線の形の目標点マーキングを有し、その結果、目標点マーキングに対して着弾点の位置を読み取ることができる。
【0011】
既知の方法では、目標点決定のために、兵器の実レンジにおいて試験標的の正確な射撃/照射が必要である。この目的のために、兵器の使用には適切な安全対策を施した適切な地形が必要である。もう1つの欠点は、兵器が動いているときに、この目標点決定が非常に困難であることである。例えば、船舶用兵器の場合、兵器の動きは避けられない。
【0012】
また、制限された領域でない場合には、兵器の作動領域において、本方法が実現不可能である可能性があることも不利である。そして、例えば、兵器を修理した後の、指向性エネルギー兵器の正確な目標点決定は不可能である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
このような背景から、本発明の目的は、これらの短所に悩まされることのない、それぞれの場合に記載された種類の方法及び指向性エネルギー兵器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的は、請求項1に記載の特徴を有する方法、及び請求項2に記載の特徴を有するデバイスによって達成される。本発明による方法は、請求項1を特徴付ける事項において先行技術とは異なる。これらの事項は、指向性エネルギー兵器から出射する入射有効ビーム又は補助ビームのビーム束断面が、有効ビーム又は補助ビームを反射する光学補助素子によって覆われることを提供する。次に、有効ビーム又は補助ビームは、ビーム束断面が覆われた状態で発射され、その結果、このビーム束断面内を伝搬する一次放射光は、光学補助素子に当たり、それによって反射される。有効ビーム又は反射光学補助素子で反射された補助ビームの一次放射光は、結像光学系によって受け取られ、カメラのスポット上に向けられる。このスポットは、決定された実際の着弾点として画面に表示される。請求項2の特徴的事項は、これらの方法の特徴に対応する指向性エネルギー兵器の装置の特徴を示す。
【0015】
前記方法を実施する場合、筐体は、光線を遮断するように閉じられている。これにより、前記方法を実行したときにレーザ放射が漏れないことが確実になるため、安全対策は必要ない。
【0016】
本発明は、有効ビーム又は補助ビームの形態で環境内に放射されなければならない一次放射光を伴わずに、指向性エネルギー兵器の目標点を決定し、表示することを可能にする。目標点の決定及び表示は、高精度で、時間の消費が少なく、また、例えばバリアのような指向性エネルギー兵器の周囲の領域に関する安全上の注意なしに、いつでも行うことができる。別の利点は、指向性エネルギー兵器が移動中であっても、指向性エネルギー兵器の移動が目標点の決定及び表示の精度を損なうことなく、指向性エネルギー兵器の目標点を決定し、且つ表示できることである。
【0017】
指向性エネルギー兵器の好ましい実施形態は、一次放射光源と、第1の端部及び第2の端部を有する少なくとも1つの放射光導波中実体と、結像光学系及び有効ビーム光学系の共通構成要素である第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタと、を有し、第1の端部は、一次放射光源によって放射された一次放射光が第1の端部を介して中実体に結合され、第2の端部を介して前記中実体から脱結合され得、且つ脱結合され得る一次放射光で照射され得るように、前記波長スプリッタ又はビームスプリッタが、脱結合され得る一次放射光のビーム経路内に配置されることを特徴とする。
【0018】
前記方法は、レーザビームが自由ビームとして光学系に導入されれば(光学系の光軸への調整)、このような中実体なしに作動する。次いで、原則として、レーザビームは、平行ビーム、すなわち平行に整列された光ビームとして光学系に結合される。発散ビームにおける結合も考えられる。今日知られているファイバで伝送できるパワーレベルは限られているため、自由ビームとして結合することは非常に高いパワーの場合に利点がある。
【0019】
また、有効ビーム光学系及び結像光学系が、波長スプリッタ又はビームスプリッタと、指向性エネルギー兵器の有効ビーム出射開口との間に位置する更なる共通コンポーネントとして、光学素子を有することも好ましい。
【0020】
更に、光学素子は共通の光軸を有することが好ましい。
【0021】
共通の光学素子は、標的平面がカメラ及びスクリーン上で鮮明に結像されることを確実にする。
【0022】
指向性エネルギー兵器の別の好ましい実施形態は、更なる共通の光学素子が、少なくとも第1の望遠鏡光学系及び第2の望遠鏡光学系を含むことを特徴とする。
【0023】
また、光学補助素子は、光軸に対して垂直に配置される平面ミラーであることが好ましい。
【0024】
あるいは、光学補助素子は、入射した一次放射光を入射した一次放射光の方向と反対の方向に反射された一次放射光として反射させるように構成された再帰反射器を有することが好ましい。
【0025】
指向性エネルギー兵器の別の好ましい実施形態は、有効ビーム光学系及び結像光学系が、更なる共通構成要素として偏向ミラーを有することを特徴とし、この偏向ミラーは、波長スプリッタ又はビームスプリッタから入射する一次放射光を有効ビーム出射開口の方向に反射し、光学補助素子から波長スプリッタ又はビームスプリッタへの方向から入射する反射放射光を反射するように配置及び位置合わせされる。
【0026】
また、波長スプリッタ又はビームスプリッタは、偏向ミラーから入射する反射放射光の少なくとも一部を結像光学系の少なくとも1つのカメラに向けることが好ましい。
【0027】
さらに、結像光学系は、第1のカメラ及び第2のカメラと、第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタから入射する反射放射光を反射部分及び透過部分に分離する第2の波長スプリッタ又はビームスプリッタとを有し、第1のカメラが反射部分で照射できるように、また、第2のカメラが透過部分で照射できるように配置されることが好ましい。
【0028】
この方法を実行するには、1台のカメラで十分である。通常、これはいわゆるファイントラッキングカメラである。このカメラからの画像を、ビーム位置(=十字線)に対する目標位置に関してソフトウェアにより評価し、オフセットを計算し、偏向ミラーのための制御信号を出力する。
【0029】
2台目の(又は追加の)カメラは、1台目のカメラとは独立に使用できる。この方法では、1台目のカメラと同時に、このカメラの着弾点(十字線)を照射する。原則として、2番目のカメラは波長スプリッターミラーによって光路が分離されるように、異なる波長を使用する。時には、ソフトウェア評価によって観察者が画像を利用できるようにはなっていない。その後、2台目のカメラを観察に使用できる。特定の状況下では、大気条件が異なる(散乱が少ない、霧)ため、第2波長はより良い画像を提供することができる。2台目のカメラは、より高い解像度のためのより高い倍率の光学系、又はより大きな画像フィールドのためのより小さな倍率の光学系を有してよい。
【0030】
指向性エネルギー兵器の別の好ましい実施形態は、偏向ミラーの位置合わせを手動又は自動で調整することができることを特徴とする。
【0031】
また、光学素子(レンズ又は球面ミラー)が、波長スプリッタ又はビームスプリッタと偏向ミラーとの間に配置され、更なる光学素子(レンズ又は球面ミラー)が、偏向ミラーと第2波長スプリッタ又はビームスプリッタとの間に配置され、第2偏向ミラーが、第2波長スプリッタ又はビームスプリッタと第1カメラとの間に配置されることが好ましい。
【0032】
更に、結像光学系及び有効ビーム光学系は、筐体内に配置されることが好ましく、前記筐体は、前記筐体から放射光が出て前記筐体に放射光が入ることを可能にする有効ビーム出射開口を有し、且つ、前記有効ビーム出射開口を閉鎖するカバーの形態の光学補助素子を前記有効ビーム出射開口の縁部に締結することが好ましい。
【0033】
指向性エネルギー兵器の別の好ましい実施形態は、光学補助素子が、ヒンジによって拘束され、折り畳み可能であるように取り付けられ、前記光学補助素子が、第1折り畳み位置で有効ビーム出射開口を自由に開放し、第2折り畳み位置で有効ビーム出射開口を閉じることを特徴とする。
【0034】
更なる利点は、明細書及び添付の図面から明らかになる。
【0035】
上述の特徴及び以下に説明する特徴は、それぞれ所与の組合せのみならず、本発明の範囲から逸脱することなく、他の組合せ又は単独で使用することができることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
本発明の実施形態を図面に示し、以下の説明でより詳細に説明する。異なる図における同様な参照符号は、機能に関して類似又は少なくとも同等の要素を示す。図面には、それぞれの場合に概略図で示されている。
図1図1は、発明の技術的環境としての射出放射光を伴う指向性エネルギー兵器の単純化された図である。
図2図2は、入射放射光を伴う図1の指向性エネルギー兵器を示す。
図3図3は、本発明による指向性エネルギー兵器の実施形態を示す。
図4図4は、本発明による方法の一実施形態としてのフローチャートである。
図5図5は、本発明による指向性エネルギー兵器のさらなる実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
詳細には、図1は、指向性エネルギー兵器10の簡略図を示す。指向性エネルギー兵器10は、一次放射光源12と、第1の端部14及び第2の端部16を有する少なくとも1つの放射光導波中実体18と、第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20と、を有する。一次放射光源12は、好ましくは、1つ以上のレーザを有する。放射光導波中実体18は、例えば、ガラス繊維又はガラス繊維束である。
【0038】
指向性エネルギー兵器10は、有効ビーム光学系22と結像光学系24とを有し、指向性エネルギー兵器10の着弾点26の位置を表示するように構成される。有効ビーム光学系22は、有効ビーム28又は補助ビームとして放出されるべき指向性エネルギー兵器10の一次放射光を標的平面30内に集束し、位置合わせするように構成される。この位置合わせは、例えば可動偏向ミラー32によって行われる。
【0039】
結像光学系24は、有効ビーム28又は補助ビームによって照射された物体から出ている放射光を受け取り、目標点マーキング36を有するスクリーン38のカメラ34にこの放射光を向けるように構成される。この目的のために、指向性エネルギー兵器10はスクリーン38を有する。この場合、着弾点26の拡大された高解像度画像40が、カメラ34及びスクリーン38上に生成されることが好ましい。結像光学系24は、カメラ34及びスクリーン38に加えて、有効ビーム光学系にも付随しない光学素子としての結像光学系35を有している。
【0040】
第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20は、結像光学系24及び有効ビーム光学系22の共通構成要素である。波長スプリッタ又はビームスプリッタ20は、例えば、波長結合の反転に基づいている。このような波長スプリッタ(=逆方向の波長カプラ)は公知である。公知の波長スプリッタは、ガラス基板上に蒸着された特殊なミラー層を有する。この層は、特定の波長範囲の波長を持つ光を反射し、異なる波長範囲の波長を持つ光を透過する。このようなミラーは、当業者には公知であり、商業的に入手可能である(例えば、Laseroptik、Garbsen社製)。
【0041】
図1の主題において、波長スプリッタ又はビームスプリッタ20は、有効レーザの波長を反射し、照射レーザ(補助レーザ)の波長を透過させる。照射レーザは独立したレーザであり、それと一緒に動かされて、目標を有する目標領域を(ヘッドライトの如く)大きな領域にわたって照射するようになっている。あるいは、十分な昼光があれば、照射レーザなしで、カメラ画像に対して任意の波長で作動することも可能である。理論的には、カメラはサーマルカメラであってもよく、近赤外線又は遠赤外線の熱放射で作動することも可能である。
【0042】
原理的には、有効レーザ波長が存在する波長範囲でカメラ画像を生成することも可能である。次いで、素子20は、波長スプリッタではなく、ビームスプリッタである。これは、素子20が多く(99%)の光 (すなわち、レーザ)を反射し、小さな部分(1%)だけがカメラに通過することを可能にすることを意味する。
【0043】
しかしながら、一般的に、他の原理に従って動作する波長スプリッタを使用することもできる。
【0044】
放射光導波中実体18の第1の端部14は、一次放射光源12によって放射される一次放射光を第1の端部14を介して中実体18に結合することができるように配置され、第2の端部16は、中実体18内を伝搬する一次放射光が第2の端部16を介して中実体18から脱結合され得、且つ第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20が脱結合された一次放射光で照射され得るように、第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20に対して配置される。第2の端部16と第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20との間に配置されたコリメーション光学系42は、第2の端部16から出射している一次放射光を束ねる。コリメーション光学系42は、結像光学系24に属さない有効ビーム光学系22の光学素子である。
【0045】
結像光学系24及び有効ビーム光学系22は、筐体50内に配置されている。筐体50は、放射が筐体50から出て、放射が筐体50に入ることを可能にする有効ビーム出射開口44を有する。
【0046】
有効ビーム光学系22及び結像光学系24は、第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20及び偏向ミラー32に加えて、更に、1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20と有効ビーム出射開口44との間に位置する共通の光学素子を有する。さらに一般的な光学素子は、少なくとも第1望遠鏡光学系46及び第2望遠鏡光学系48である。共通の光学素子は、共通の光軸51を有する。共通の光学素子は、それらの共通の光軸51により、標的平面30(レーザ焦点平面)がカメラ34上で鮮明に結像されることを保証する。
【0047】
当初言及したように、従来の着弾点26の決定においては試験目標52が照射され、これは、指向性エネルギー兵器10から遠い距離、例えば数百メートル又は数キロメートルの距離に位置する。
【0048】
図1は、遠方の試験標的52に指向され、そこにバーンイン点を生成する有効ビーム28又は補助ビームを備えた指向性エネルギー兵器10を示す。このバーンイン点は、実際の着弾点26をマークするものであり、結像光学系24のカメラ34によって受け取られ、スクリーン38上の着弾点26の画像40として表示される。
【0049】
図2は、指向性エネルギー兵器10の有効ビーム出射開口44を通って指向性エネルギー兵器10の結像光学系24に入射し、試験標的52から有効ビーム28と反対方向に出射する放射光54のビーム経路を有する、図1の指向性エネルギー兵器を示す。この放射光54は、例えば、可視光又は赤外光である。この放射光は、一次放射光を照射した結果生じたものであってもよいが、温度放射又は反射昼光として、一次放射光とは独立して放射したものであってもよい。
【0050】
図1は、指向性エネルギー兵器10のための一次放射光源をある程度図示する放射光導波中実体の第2の端部16が、第1の画像によって標的平面30内に撮像されることを示す。第1の画像は有効ビーム28によって搬送される。標的平面30内に横たわる画像は、試験標的52上の着弾点26に対応する。
【0051】
図2は、図1と同じ構造であり、反対方向にビーム経路を有する。このように、図2は、この着弾点26が、結像光学系24によって第2の光学像においてカメラ34上で鮮明に撮像され、スクリーン38上の着弾点26の像40として表示されることを明らかにしている。この2つの光学像は、放射光導波中実体18の第2の端部16の間接像と見ることができる。
【0052】
図3は、指向性エネルギー兵器10の実施形態を示す。この指向性エネルギー兵器10は、図1及び2を参照して説明された指向性エネルギー兵器10の要素のすべてを有するが、追加の光学補助素子56を有する点で指向性エネルギー兵器10とは異なる。
【0053】
この光学補助素子56は、その形状、寸法、及び配置によって、指向性エネルギー兵器10から出射する有効ビーム28又は補助ビームのビーム束断面を覆い、指向性エネルギー兵器10から指向された一次放射光を指向性エネルギー兵器10の結像光学系24に反射するように構成されるという事実によって区別される。結像光学系24は、有効ビーム28又は反射光学補助素子56によって反射された補助ビームの一次放射光を受け取り、第2の端部16の画像としてカメラ34上に向け、この画像を着弾点40としてスクリーン38上に表示するように構成される。
【0054】
一実施形態では、光学補助素子56は、光軸51に対して垂直に配置された平面ミラー58である。この目的のために、ミラーはそれ自身で正確にビームを反射しなければならない。そのためには、ミラーの角度を正確に調整しなければならず、それは容易ではない。したがって、補助要素として再帰反射器60が使用されることが好ましい。再帰反射器は、角度を調整しなくても、ビームをそれ自体に向かって反射する。再帰反射器は、大まかに、入射した電磁放射光を、その入射方向と前記放射光が入射する方向における再帰反射器の向きとは無関係に反射する装置である。入射ビームは、180°横方向にオフセットして反射される。したがって、このような再帰反射器60は、入射する一次放射光を反射する一次放射光として、入射する一次放射光の方向と反対の方向に反射するように構成される。
【0055】
前記方法を実施するには、ビームの一部のみを反射させればよい(残りの部分はその後カバーに当たる)。このことは、再帰反射器がビーム直径よりもはるかに小さい直径を有し得ることを意味する。
【0056】
再帰反射器は必ずしもビームの中心に配置する必要はなく、小型の再帰反射器も外側ビーム領域で可能である。
【0057】
図3は、ビームの中心に位置する大きな再帰反射器(領域は筐体開口部の正幅に対応する)を示す。この解決策はおそらく最大の正確さを提供する。しかし、中心に配置されていない小型の再帰反射器でも機能する。たとえば、小型の再帰反射器をカバーの内側に接着することで十分である。次いで、この方法のために、カバーを、光を遮るように閉じた。再帰反射器には角度や位置の要件がないため、この方法は調整なしで即座に実行できる。
【0058】
光学補助素子56は、有効ビーム出射開口44を閉じるカバーの形態で有効ビーム出射開口44の縁部に締結することが好ましい。このような締結は、例えばネジ又はクランプによって様々な方法で行うことができる。いずれの場合も、留め具は取り外し可能である必要がある。
【0059】
好ましい実施形態では、光学補助素子56は、ヒンジ62によって、筐体50に拘束及び折り畳み可能な方法で固定される。この場合、光学補助素子56は、活性ビーム出射開口44を第1の折り畳み位置で自由に離れ、有効ビーム出射開口44を第2の折り畳み位置で閉じる。第1の折り畳み位置は、光学補助素子56の破線図によって図3に表される。第2の折り畳み位置は、光学補助素子56の実線図によって図3に表されている。光学補助素子56の反射側は、閉じた状態で筐体50の内部に対向する光学補助素子56の側に配置される。記載された回転可能なカバーの代替として、スライド閉鎖体又は側面に向かって揺動する閉鎖体のような他の設計も可能である。閉鎖体は、好ましくは、本発明の方法が実行されるときに筐体が光を通さない方式で閉鎖されるように構成される。筐体を閉じるカバーの閉鎖は、好ましくは、安全性関連の方法で監視される。これにより、本発明の方法を実行したときにレーザ放射光が漏れないから、安全対策は必要ない。
【0060】
一次放射光のビーム出口の間接的な像をカメラ34上に示す図1及び図2とは対照的に、図3は、第2の端部16のビーム出口(又は有効ビームと共線的な補助ビームのビーム出口)の直接的な光学像をカメラ34上に示す。直接光学結像は、光学補助素子56の助けを借りて行われる。この目的のために、光学補助素子56は、指向性エネルギー兵器10の有効ビーム出射開口44の直前に配置され、有効ビーム出射開口44から出た有効ビーム28を光軸51に沿って結像光学系24及び有効ビーム光学系22の共通部分に反射する。光学補助素子56への入射ビームの方向は、光学補助素子56への反射の間に反転され、その結果、結像光学系24における反射放射光は、恰もこの放射光が有効ビーム28の遠くの試験標的側焦点に位置する離れた試験標的から発生したものであるかのように、カメラ34へ伝搬する。
【0061】
したがって、直接撮像は、有効ビーム又は補助ビームのビーム出射の直接光学像(すなわち、第2の端部16の)が、遠くの試験標的52上の有効ビーム28の着弾点26の像に対応するように行われる。したがって、このようにして生成された第2の端部16の画像を使用して、実際の着弾点を決定し、表示することができる。
【0062】
この光学的方法は、有効ビーム28が筐体50から出ることがないような方法で実行することができるので、この方法を実行するためにテスト・ステーションを必要とせず、又安全上の注意も必要としない。
【0063】
ここで説明する場合、1つ又は複数のレーザの有効ビームは、ガラスファイバ又はガラスファイバの束で有効ビーム光学系に導かれる。この場合、光学像は、一次放射光がファイバ端面から出射する第2の端部16の像と同等である。この場合、異なる波長のレーザビーム(補助ビーム、パイロットレーザ)を使用して、カメラで直接撮像することもできる。
【0064】
別の実施例では、レーザビームは、レーザビーム源からファイバなしで光学系に導かれる。次いで、レーザビームを自由ビームとして光学系に導入する。そして、調整は、光学系の光軸上で行われる。次いで、原則として、レーザビームは、平行光の平行光ビームとして光学系に結合される。次に、コリメーション光学系(42)は省略される。発散ビームの結合も考えられる。
【0065】
図4は、有効ビーム光学系22及び結像光学系24を有する指向性エネルギー兵器10の着弾点の位置を表示するための、本発明による方法の一実施形態としてのフローチャートを示す。
【0066】
第1のステップ100では、指向性エネルギー兵器10から出射する有効ビーム28又は補助ビームのビーム束断面は、入射有効ビーム28又は補助ビームを反射する光学補助素子56で覆われる。
【0067】
第2のステップ102では、ビーム束断面が覆われると、有効ビーム28又は補助ビームがトリガされる。
【0068】
第3のステップ104では、有効ビーム28又は補助ビームが照射された物体から出る放射光が結像光学系24によって受け取られ、目標点マーキング36を有するスクリーン38のカメラ34上に向けられる。従来技術では、被照射物は遠隔試験標的26である。本発明において、目的とするのは、光学補助素子56である。
【0069】
第4のステップ106では、カメラ34によって生成された放射光スポットが、スクリーン38上に実際の着弾点40として表示される。
【0070】
本発明による指向性エネルギー兵器のさらなる実施形態を、図5を参照して以下に説明する。
【0071】
有効ビーム光学系22及び結像光学系24は、偏向ミラー32を共通構成要素として有し、これは、第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20から第1望遠鏡光学系46の方向に入射する一次放射光を反射し、光学補助素子56から第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20に入射する方向から反射される反射放射光を反射するように配置及び位置合わせされる。
【0072】
第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20は、偏向ミラー32から入射する反射放射光の少なくとも一部を、結像光学系の少なくとも1つのカメラ34、34’上に向ける。
【0073】
結像光学系は、第1カメラ34及び第2カメラ34’と、第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20から入射する反射放射光を反射部分と透過部分に分離する第2波長スプリッタ又はビームスプリッタ64とを有する。
【0074】
第1カメラ34は、反射成分で照射され得るように配置され、第2カメラ34’は、透過成分で照射され得るように配置されている。
【0075】
偏向ミラー32の位置合わせは、一実施形態では、手動又は自動で調整することができる。光学素子66は、第1の波長スプリッタ又はビームスプリッタ20と偏向ミラー68との間に配置される。別の光学素子70は、偏向ミラー68と第2波長スプリッタ又はビームスプリッタ64との間に配置される。第2の偏向ミラー72は、第2の波長スプリッタ又はビームスプリッタ64と第1のカメラとの間に配置される。光学素子は、それぞれ、レンズとして、又は球面ミラーとして実装され得る。望遠鏡光学系、コリメーション光学系、及び結像光学系は、それぞれ、レンズ又は球面ミラーとして実装することもできる。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】