(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(54)【発明の名称】ニューラルネットワークに基づくレシピ発生
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20220203BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525712
(86)(22)【出願日】2019-11-01
(85)【翻訳文提出日】2021-07-08
(86)【国際出願番号】 US2019059467
(87)【国際公開番号】W WO2020101919
(87)【国際公開日】2020-05-22
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】521201573
【氏名又は名称】ジャーニー フーズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】リン, リアナ
(72)【発明者】
【氏名】シュミッツ, キャロル
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
本開示の例証的側面は、複数の食品原料成分の健康ベースの特徴、費用、または普及度のうちの少なくとも1つに従って、標的食料品のための複数の食品原料成分に関する等級付けを決定するステップを含む、レシピを発生させるシステムおよび方法である。ニューラルネットワークは、複数の食品原料成分の等級付け、および標的食料品と同一のカテゴリ内の食料品に関する複数の既存のレシピを、入力として受信することができる。ニューラルネットワークは、複数の食品原料成分の等級付けおよび複数の既存のレシピに従って、複数の食品原料成分からの選択食品原料成分を組み込む、標的食料品に関する新しいレシピを、出力として発生させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レシピを発生させる方法であって、
複数の食品原料成分の健康ベースの特徴、費用、または普及度のうちの少なくとも1つに従って、標的食料品のための複数の食品原料成分に関する等級付けを決定することと、
ニューラルネットワークによって、前記複数の食品原料成分の等級付け、および前記標的食料品と同一のカテゴリ内の食料品に関する複数の既存のレシピを、入力として受信することと、
前記ニューラルネットワークによって、前記複数の食品原料成分の等級付けおよび前記複数の既存のレシピに従って、前記複数の食品原料成分からの選択食品原料成分を組み込む前記標的食料品に関する新しいレシピを、出力として発生させることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記ニューラルネットワークによって、前記複数の食品原料成分のそれぞれの性質を、別の入力として受信することと、
前記ニューラルネットワークによって、前記複数の食品原料成分の等級付け、前記複数の既存のレシピ、および前記複数の食品原料成分のそれぞれの性質に従って、前記新しいレシピを発生させることと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記新しいレシピは、第1の食品原料成分を、前記複数の食品原料成分の中で前記第1の食品原料成分のものより低い等級付けを伴う第2の食品原料成分よりも、前記選択食品原料成分として組み込む高い確率を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記選択食品原料成分は、前記複数の食品原料成分の中で少なくとも1つの食品原料成分のものより低い等級付けを有する、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記複数の既存のレシピの第1のレシピにタグ付けし、前記新しいレシピを発生させることにおける前記ニューラルネットワークによる前記第1のレシピへの修正のタイプを限定することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記標的食料品は、スナック、焼成食品、菓子類、合成植物ベースの製品、エネルギーバー、飲料物、食事代用品、栄養補助食品、スーパーフード、飲料物、常温保存可能食品、冷凍または冷蔵食品、肉製品、または乳製品のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ニューラルネットワークによって、前記複数の食品原料成分からの複数の食品原料成分を組み込む、前記標的食料品に関する前記新しいレシピを発生させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ラベルエンジンによって、前記新しいレシピに関する栄養説明を発生させることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記等級付けを決定することは、
前記複数の食品原料成分のそれぞれの少なくとも1つの健康ベースの特徴に従って、前記複数の食品原料成分に関する第1の等級付けを決定することと、
前記複数の食品原料成分のそれぞれの費用に従って、前記複数の食品原料成分に関する第2の等級付けを決定することと、
前記複数の食品原料成分のそれぞれの普及度に従って、前記複数の食品原料成分に関する第3の等級付けを決定することと、
前記第1の等級付け、前記第2の等級付け、および前記第3の等級付けに従って、前記複数の食品原料成分に関する前記等級付けを決定することと
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記複数の食品原料成分の健康ベースの特徴は、前記複数の食品原料成分のうちの1つの栄養測定値を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
レシピを発生させるためのシステムであって、
標的食料品のための複数の食品原料成分のデータベースを記憶するように構成される記憶デバイスと、
少なくとも1つのプロセッサであって、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の食品原料成分の健康ベースの特徴、費用、または普及度のうちの少なくとも1つに従って、前記標的食料品のための前記複数の食品原料成分に関する等級付けを決定するように構成される、少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサによって実装されるニューラルネットワークであって、
前記複数の食品原料成分の等級付け、および前記標的食料品と同一のカテゴリ内の食料品に関する複数の既存のレシピを、入力として受信することと、
前記複数の食品原料成分の等級付けおよび前記複数の既存のレシピに従って、前記複数の食品原料成分からの選択食品原料成分を組み込む前記標的食料品に関する新しいレシピを、出力として発生させることと
を行うように構成される、ニューラルネットワークと
を備える、システム。
【請求項12】
前記ニューラルネットワークは、
前記複数の食品原料成分のそれぞれの性質を受信することと、
前記複数の食品原料成分の等級付け、前記複数の既存のレシピ、および前記複数の食品原料成分のそれぞれの性質に従って、前記新しいレシピを発生させることと
を行うように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記新しいレシピは、第1の食品原料成分を、前記複数の食品原料成分の中で前記第1の食品原料成分のものより低い等級付けを伴う第2の食品原料成分よりも、前記選択食品原料成分として組み込む高い確率を有する、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記選択食品原料成分は、前記複数の食品原料成分の中で少なくとも1つの食品原料成分のものより低い等級付けを有する、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記複数の既存のレシピの第1のレシピにタグ付けし、前記新しいレシピを発生させることにおける前記ニューラルネットワークによる前記第1のレシピへの修正のタイプを限定するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記標的食料品は、スナック、焼成食品、菓子類、合成植物ベースの製品、エネルギーバー、飲料物、食事代用品、栄養補助食品、スーパーフード、飲料物、常温保存可能食品、冷凍または冷蔵食品、肉製品、または乳製品のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記ニューラルネットワークは、前記新しいレシピを発生させ、前記複数の食品原料成分から複数の食品原料成分を組み込むように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項18】
前記新しいレシピに関する栄養説明を発生させるように構成される、前記少なくとも1つのプロセッサによって実装されるラベルエンジンをさらに備える、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記少なくとも1つのプロセッサは、
前記複数の食品原料成分のそれぞれの少なくとも1つの健康ベースの特徴に従って、前記複数の食品原料成分に関する第1の等級付けを決定することと、
前記複数の食品原料成分のそれぞれの費用に従って、前記複数の食品原料成分に関する第2の等級付けを決定することと、
前記複数の食品原料成分のそれぞれの普及度に従って、前記複数の食品原料成分に関する第3の等級付けを決定することと、
前記第1の等級付け、前記第2の等級付け、および前記第3の等級付けに従って、前記複数の食品原料成分に関する前記等級付けを決定することと
を行うように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記複数の食品原料成分の健康ベースの特徴は、前記複数の食品原料成分のうちの1つの栄養測定値を含む、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全内容が、あらゆる目的のために参照することによって本明細書に組み込まれる、2018年11月3日に出願され、「PROVIDING PRECISE NUTRITION SOLUTIONS USING MACHINE LEARNING AND ORGANOLEPTIC TARGETING」と題された、米国仮出願第62/760113号の35 U.S.C. Section 119(e)に関し、その優先権を主張する。
【0002】
本開示は、概して、限定ではないが、ニューラルネットワークに基づいて食料品のためのレシピを発生させるためのシステムおよび方法を含め、食料品に関する。
【背景技術】
【0003】
消費者のうちの71%超が、1日あたり少なくとも1つの常温保存可能な(4週間超の貯蔵寿命の)スナックを食べると述べている。35歳未満の人々のうちの77%が、1日を過ごすためにスナックを必要とすると報告し、全ての年齢群を横断して、調査された消費者の大部分が、より健康的なスナックの選択肢を必要とした。植物ベースの間食が、さらにより普及した状態になりつつあり、完全菜食主義が、米国においてこれまでの4年間のみで600%増加しており、類似する世界的傾向を映し出している。同様に、機能性製品に関する増大する要望も、存在する。これらの偏移の全てが、機能性食品が、常温保存可能製品の市場シェアのさらなるものを占め始めることを要望する。
【0004】
同様に、大量の加工糖が、心臓疾患および糖尿病等の慢性的健康課題につながり得、特に、米国において高まる流行である、肥満に寄与し得る。経済協力開発機構によって公開された2017年肥満レポートによると、米国人のうちの38%超が、太りすぎまたは肥満であり、国際的平均値のほぼ2倍であった。輸送することが困難であり得る新鮮な果物、および果物味スナックのような不健康なスナックの両方に対して健康的で便宜的な間食代替物を見出すことは、特に、間食に対する傾向および人々が必要とする周囲のスナックのタイプが遷移し始めるにつれて、間食産業に切迫した必要性をもたらす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
いくつかの実施形態は、顧客が、既存のレシピを管理(例えば、既存のレシピを含み得る、その製品ポートフォリオをアップロード)し、原料成分に関する洞察を活用し、その所望の仕様を標的とする、新規のレシピを生成し得る、人工知能(AI)駆動プラットフォームを含む。AI駆動プラットフォームは、栄養性質および/または機能的恩恵(集合的に、健康ベースの特徴)、および食感、保存性、値ごろ感等の所与の入力に関して、食品調合を発生させることができる。いくつかの実施形態は、製品選択をカテゴリ化および/または合理化することに役立つ、等級付けを生成する。
【0006】
本開示の例証的側面は、複数の食品原料成分の健康ベースの特徴、費用、または普及度のうちの少なくとも1つに従って、標的食料品のための複数の食品原料成分に関する等級付けを決定するステップと、ニューラルネットワークによって、複数の食品原料成分の等級付け、および標的食料品と同一のカテゴリ内の食料品に関する複数の既存のレシピを、入力として受信するステップと、ニューラルネットワークによって、複数の食品原料成分の等級付けおよび複数の既存のレシピに従って、複数の食品原料成分からの選択食品原料成分を組み込む、標的食料品に関する新しいレシピを、出力として発生させるステップとを含む、レシピを発生させる方法である。
【0007】
本開示の別の例証的側面は、標的食料品のための複数の食品原料成分のデータベースを記憶するように構成される、記憶デバイスと、複数の食品原料成分の健康ベースの特徴、費用、または普及度のうちの少なくとも1つに従って、標的食料品のための複数の食品原料成分に関する等級付けを決定するように構成される、少なくとも1つのプロセッサと、少なくとも1つのプロセッサによって実装される、ニューラルネットワークとを含む、レシピを発生させるためのシステムである。ニューラルネットワークは、複数の食品原料成分の等級付け、および標的食料品と同一のカテゴリ内の食料品に関する複数の既存のレシピを、入力として受信し、複数の食品原料成分の等級付けおよび複数の既存のレシピに従って、複数の食品原料成分からの選択食品原料成分を組み込む、標的食料品に関する新しいレシピを、出力として発生させるように構成される。
【0008】
いくつかの実施形態では、本システムおよび方法は、ニューラルネットワークによって、複数の食品原料成分のそれぞれの性質を、別の入力として受信するステップと、ニューラルネットワークによって、複数の食品原料成分の等級付け、複数の既存のレシピ、および複数の食品原料成分のそれぞれの性質に従って、新しいレシピを発生させるステップとを含む。いくつかの実施形態では、新しいレシピは、第1の食品原料成分を、複数の食品原料成分の中で第1の食品原料成分のものより低い等級付けを伴う、第2の食品原料成分よりも、選択食品原料成分として組み込む高い確率を有する。
【0009】
いくつかの実施形態では、選択食品原料成分は、複数の食品原料成分の中で少なくとも1つの食品原料成分のものより低い等級付けを有する。一実施形態では、本システムおよび方法は、複数の既存のレシピの第1のレシピにタグ付けし、新しいレシピを発生させるステップにおけるニューラルネットワークによる第1のレシピへの修正のタイプを限定するステップを含む。
【0010】
いくつかの実施形態では、標的食料品は、スナック、焼成食品、菓子類、合成植物ベースの製品、エネルギーバー、飲料物、食事代用品、栄養補助食品、スーパーフード、飲料物、常温保存可能食品、冷凍または冷蔵食品、肉ベースの製品、または乳製品のうちの少なくとも1つを含む。一実施形態では、本システムおよび方法は、ニューラルネットワークによって、複数の食品原料成分からの複数の食品原料成分を組み込む、標的食料品に関する新しいレシピを発生させるステップを含む。一実施形態では、本システムおよび方法は、ラベルエンジンによって、新しいレシピに関する栄養説明を発生させるステップを含む。
【0011】
一実施形態では、等級付けを決定するステップは、複数の食品原料成分のそれぞれの少なくとも1つの健康ベースの特徴に従って、複数の食品原料成分に関する第1の等級付けを決定するステップと、複数の食品原料成分のそれぞれの費用に従って、複数の食品原料成分に関する第2の等級付けを決定するステップと、複数の食品原料成分のそれぞれの普及度に従って、複数の食品原料成分に関する第3の等級付けを決定するステップと、第1の等級付け、第2の等級付け、および第3の等級付けに従って、複数の食品原料成分に関する等級付けを決定するステップとを含む。
【0012】
前述の発明の概要および図面および詳細な説明の以下の説明の両方は、例証的かつ説明的である。それらは、発明の概念のさらなる詳細を提供することを意図しているが、限定するものとして解釈されるべきではない。他の目的、利点、および新規の特徴が、発明の概念の以下の詳細の説明から、当業者に容易に明白となるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0013】
付随の図面は、縮尺通りに描かれることを意図していない。種々の図面における同様の参照番号および記号は、同様の要素を示す。明確性の目的のために、全ての構成要素が、全ての図面において標識され得るわけではない。
【0014】
【
図1】
図1は、本開示の例示的実装による、レシピを発生させるためのシステムのブロック図である。
【0015】
【
図2A】
図2Aは、本開示の例示的実装による、(時として、推奨エンジンまたはレシピ発生器またはその一部と称され得る)特徴抽出器のニューラルネットワークのブロック図である。
【0016】
【
図2B】
図2Bは、本開示の例示的実装による、特徴抽出器のニューラルネットワークを訓練する、ニューラルネットワーク訓練器のブロック図である。
【0017】
【
図3】
図3は、本開示の例示的実装による、例示的栄養説明を示す。
【0018】
【
図4】
図4は、本開示の例示的実装による、レシピを発生させるプロセスを図示する、フローチャートである。
【0019】
【
図5】
図5は、本開示の例示的実装による、コンピューティング環境のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
ある実施形態を詳細に図示する図面に目を向ける前に、本開示が、説明に記載される、または図に図示される詳細または方法論に限定されないことを理解されたい。また、本明細書に使用される専門用語が、説明の目的のみのためのものであり、限定するものとして見なされるべきでないことも理解されたい。
【0021】
現在市場に出回る大部分の食料品が、食感および味のために、大量の砂糖および添加剤を使用している。より健康的な食品の選択肢のためのレシピを発生させるためのソリューションが、存在するが、既存のソリューションは、厳しい限界を有する。既存のソリューションは、隔離されたデータまたは過去のデータに基づき、食料品が、風味および食感等の食品性質に関する現在の市場傾向と整合する尤度を限定し得る。また、既存のソリューションは、食料品のためのレシピの手動発生を含み、レシピを発生させるステップに付加的な遅延をもたらし、最終的には、食料品をより急速に売れ残った状態にし得る。それに応じて、より健康的で風味豊かな食料品のための新規のレシピの探索、プロトタイピング、および/または発生を自動化するための技術的問題が、存在する。
【0022】
本開示のいくつかの実施形態は、技術的問題に対する技術的ソリューションを提案する。すなわち、本開示のいくつかの実施形態は、人工知能または機械学習(例えば、ニューラルネットワーク)モデルを使用して食料品レシピを発生させるためのシステムおよび方法である。いくつかの実施形態では、本システムおよび方法は、食品原料成分を等級付ける。いくつかの実施形態では、食品の等級付けは、原料成分の性質および/または定義される(例えば、顧客または消費者の)選好に基づく。いくつかの実施形態では、本システムおよび方法は、等級付けられた食品原料成分および既存のレシピを人工知能モデルに入力する。いくつかの実施形態では、人工知能モデルは、等級付けられた食品原料成分および既存のレシピに基づいて、新しいレシピを発生させる。
【0023】
有利なこととして、本開示のいくつかの実施形態は、人工知能(例えば、訓練された機械学習モデル)を使用し、現在、一般の人々にとって入手可能な食料品よりも健康的である、風味豊かな食料品のための新規のレシピを発生させる、および/または開発するための時間を短縮させる。さらに、本開示のいくつかの実施形態は、食品原料成分を優先度付けまたは等級付けし、種々の源からの現在のデータに基づいて新しいレシピを発生させ、新しいレシピが、例えば、風味および/または食感に関する現在の市場傾向を正確に反映していることを確実にする。
【0024】
図1は、本開示の例示的実装による、レシピを開発する、および/または発生させるためのシステム(例えば、レシピ発生器100)のブロック図である。いくつかの実施形態では、レシピ発生器100は、
図1に示されるものより多い、少ない、またはそれと異なる構成要素を含む。構成要素はそれぞれ、ハードウェア、またはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせを含んでもよい。構成要素はそれぞれ、
図5のコンピューティングシステム514の1つ以上の要素を含む、またはそれを使用して実装されてもよく、これらの要素を使用し、本明細書に説明される種々の動作を実施することができる。いくつかの実施形態では、レシピ発生器100は、等級付けエンジン120と、特徴抽出器130と、ラベルエンジン140とを含む(集合的に、レシピ発生構成要素)。レシピ発生構成要素は、入力データ150、例えば、原料成分(例えば、原料成分のリスト)、原料成分性質データ(例えば、健康ベースの特徴、測定値、稠度、食感、風味、味、稠度、酸度、色、貯蔵寿命、熱または湿度に対する応答、費用および/または普及度等の市場データ、原料成分カテゴリ、および同等物を示すデータ)、既存のレシピデータ、顧客/消費者/ユーザの選好データ(例えば、タグ、ラベル、フィードバックからのデータ、健康ベースの特徴と関連付けられる選好、費用、および普及度/入手性/人気度)、および市場データ(例えば、調査データ、ウェブスクレイピングからのデータ、費用と関連付けられるデータ、普及度/入手性/人気度、推奨される1日あたりの摂取量、および同等物)を受信するように、ともに動作してもよい。健康ベースの特徴は、(例えば、糖尿病にやさしい、繊維量が高い、不安を治療するために良好である、および同等物であることが公知である、またはそれと関連付けられると考えられる、機能および/または特性を有する)機能性特徴、または栄養測定値(例えば、ビタミン、ミネラル、カロリー、脂質、コレステロール、炭水化物、タンパク質、糖質、ナトリウム等に関する測定値)を含むことができる。レシピ発生構成要素は、出力データ160(例えば、原料成分の等級付け、新しいレシピ、栄養説明、および同等物)を発生させる(例えば、発生させる、生成する、生産する、合成する、提供する、決定する、計算する、および同等物を行う)ようにともに動作してもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、本システムは、等級付けエンジン120を含む。等級付けエンジン120は、1つ以上の実施形態では、入力データ150(例えば、原料成分、原料成分性質データ、顧客/消費者/ユーザの選好データ、および同等物)を受信する。原料成分性質データは、原料成分の識別子または名称、1つ以上の食品タイプインジケータ(例えば、肉、非肉タンパク質、乳製品、野菜/菜食主義者用食品、果物、グルテンフリー、ナッツフリー、またはそれらの組み合わせ)、1つ以上の栄養価(例えば、1食あたりのグラムまたはミリグラムにおいて、1日あたりの推奨値のパーセント等として表現される、例えば、ビタミン、ミネラル、ナトリウム、糖質、脂質、コレステロール、炭水化物、タンパク質、繊維、および同等物に関する値)、1つ以上の機能的恩恵インジケータ(例えば、心臓、認知、代謝)、および/または1つ以上の機能性リスクインジケータ(例えば、心臓、認知、代謝)を含んでもよい。栄養価は、正規化された質量(例えば、100グラム)または重量(例えば、1オンス)単位あたりであることができる。原料成分性質データ、および顧客/消費者/ユーザの選好データ、市場データ、または任意の他のデータは、システム100内に含まれる、またはそれと関連付けられる、ストレージ(例えば、クラウドストレージ、ローカルストレージ、オブジェクトストレージ、データベース、カタログ、関係型データベース、連想データベース、および同等物)の中に記憶されることができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、顧客/消費者/ユーザの選好データに基づいて、原料成分から原料成分のサブセットをフィルタリング(例えば、フィルタリング、削除、抽出、存続、または別様に維持)する。非限定的な実施例として、等級付けエンジン120は、肉ベースの原料成分が、原料成分のサブセットから除外されるべきであることを示す、タグ(例えば、顧客タグ)を受信してもよい。タグは、等級付けエンジン120を駆動または制御するための、注記、インジケータ、命令、指針、制限、修飾子、設定、パラメータ、構成等の形態にあることができる。等級付けエンジン120は、肉の存在または使用を示す食品タイプインジケータを有する原料成分を除外する、原料成分のサブセットを発生させてもよい。いくつかの実施形態では、タグは、語句、文章、段落、および同等物の形態で提供されてもよく、等級付けエンジン120は、(例えば、訓練されたニューラルネットワークまたは機械学習モデルを使用して)自然言語処理を使用し、タグから選好データを抽出する。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、原料成分のサブセットを発生させる代わりに、本システムが原料成分の全てを使用することを可能にするように、フィルタリングをバイパスする。
【0027】
いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120、または特徴抽出器130等の別の構成要素は、原料成分を異なる原料成分カテゴリ(例えば、カテゴリ、クラス、群、クラスタ、および同等物)に分類してもよい。いくつかの実施形態では、(例えば、味、食感、色、源、貯蔵寿命、温度または湿度に対する応答等、またはそれらの任意の組み合わせにおいて)同一の原料成分カテゴリ原料成分が、(例えば、レシピにおいて)相互に入れ替えられることができるが、異なる原料成分カテゴリの原料成分は、相互に入れ替えられることはできない。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120または特徴抽出器130は、分類のためにアルゴリズム、プログラム、および/またはニューラルネットワークモデルを使用してもよい。ニューラルネットワークモデルは、
図2A-2Bに関して説明される。いくつかの実施形態では、原料成分の原料成分カテゴリを決定することに応じて、等級付けエンジン120または別の構成要素は、原料成分性質データにその原料成分カテゴリを追加する。
【0028】
いくつかの実施形態では、本システムは、等級付けエンジン120を含む。等級付けエンジン120は、1つ以上の実施形態では、入力データ150に基づいて、原料成分のサブセットの原料成分の等級付けを発生させる。いくつかの実施形態では、原料成分のサブセットに関する原料成分の等級付けは、原料成分の健康ベースの特徴、原料成分の費用(例えば、原料成分を購入、栽培、生産、調達、輸送、貯蔵、維持、使用、および/または加工する費用)、および/または原料成分の普及度(例えば、市場における全て/類似のレシピおよび/または食料品における原料成分の普及度、使用/存在のレベル、および/または人気度、および/または市場内での、または源からの原料成分の入手性、希少性、または豊富性)のうちの少なくとも1つに基づく。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、原料成分のそれぞれに関して原料成分スコアを発生させ、原料成分スコアに従って等級付けを発生させる(例えば、原料成分は、最高から最低の原料成分スコアに等級付けられる)。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、原料成分の性質または他の側面(例えば、風味、食感、費用)毎にサブスコアを発生させ、サブスコアを組み合わせる、または集約(例えば、集約、合算、加算)し、原料成分の原料成分スコアに到達する。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、性質が、所定の性質閾値を超過する場合、第1のスコア値を、または性質が、所定の性質閾値を超過しない場合、第2のスコア値を割り当てる。所定の性質閾値は、顧客/消費者/ユーザの選好データによって定義されてもよい。いくつかの実施形態では、所定の性質閾値は、原料成分のための具体的な閾値である。いくつかの実施形態では、所定の性質閾値は、原料成分と同一の原料成分カテゴリ内の任意の原料成分のための閾値である。例えば、等級付けエンジン120は、原料成分であるリンゴによって提供されるビタミンCの量が、顧客/消費者/ユーザが任意の果物原料成分に関して好むビタミンCの量を上回ることを決定することができる。等級付けエンジン120は、例えば、顧客/消費者/ユーザの選好のデータを超過する性質データに基づいて、原料成分であるリンゴに1のスコア値を割り当てることができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、サブスコアは、顧客/消費者/ユーザの選好を示すデータによって加重(例えば、加重、修正、拡張、乗算、および同等物)されることができる。例えば、第1の顧客/消費者/ユーザの選好データが、風味性質が、他の性質(例えば、食感および費用)の2倍の加重を有していることを示し得る。いくつかの実施形態では、加重されたサブスコアは、集約または別様に組み合わせられ、原料成分スコアに到達する。いくつかの実施形態では、顧客/消費者/ユーザの選好データ要素毎に、等級付けエンジン120は、顧客/消費者/ユーザの選好データ要素が関連付けられる原料成分データまたは市場データ要素を超過する量に基づいて、値スコアを割り当てることができる。
【0030】
いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、原料成分のサブセットのそれぞれの少なくとも1つの健康ベースの特徴に従って、原料成分のサブセットに関する第1の等級付けを、原料成分のサブセットのそれぞれの費用に従って、原料成分のサブセットに関する第2の等級付けを、および原料成分のサブセットのそれぞれの普及度に従って、原料成分のサブセットに関する第3の等級付けを決定する。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、第1の等級付け、第2の等級付け、および/または第3の等級付けに従って、原料成分のサブセットに関する等級付けを決定する。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、原料成分の第1の等級付け、第2の等級付け、および/または第3の等級付けの関数(例えば、平均、加重平均、および同等物)を決定することによって、原料成分に関する等級付けを決定する。
【0031】
いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、個別の割り当てられるスコアに基づいて、原料成分をフィルタリングする、および/または等級付ける。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120によって実施される動作の順序は、例えば、スコア化、フィルタリング、および等級付けである。すなわち、等級付けエンジン120は、いくつかの実施形態では、所定の閾値スコアを上回る原料成分スコアを有する、原料成分をフィルタリングする。等級付けエンジンは、次いで、フィルタリングされた原料成分を等級付けすることができる。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120によって実施される動作の順序は、例えば、スコア化、等級付け、およびフィルタリングである。すなわち、等級付けエンジン120は、割り当てられたスコアを有する、原料成分を等級付ける。等級付けエンジンは、次いで、等級付けられた原料成分をフィルタリングし、閾値等級を上回る等級を有するものを識別することができる。実施例として、等級付けエンジンは、いくつかの実施形態では、閾値等級を、所定の閾値スコアより低い最高原料成分スコアと関連付けられる等級として決定する。
【0032】
特徴抽出器130は、1つ以上の実施形態では、入力データ150(例えば、既存のレシピ、原料成分性質データ、顧客/消費者/ユーザの選好データ、市場データ、および同等物)および/または等級付けエンジン120の原料成分の等級付けを受信する、構成要素を含む、またはそれに対応する。いくつかの実施形態では、既存のレシピは、標的食料品と同一のカテゴリ内にある(例えば、レシピのデータベースから、およびその中にあるように選択される)。標的食料品は、スナック(例えば、香りのよいまたは甘い)、焼成食品、菓子類、合成植物ベースの製品、エネルギーバー、飲料物、食事代用品、栄養補助食品、スーパーフード、ベーカリー生鮮製品、ベーカリー成分/原料成分、乾燥ベーカリー製品、飲料物、調味料/ソース、常温保存可能デザート、乳製品(例えば、牛乳製品、ヨーグルト、チーズ、またはスプレッド品)、(新鮮な、冷蔵された、または冷凍された)デザート、惣菜肉製品、(例えば、新鮮な、冷蔵された、または冷凍された)果物/野菜/農産物の製品/混成品/サラダ/カクテル/サルサ/ソース、(例えば、冷凍または冷蔵された)加工調理済み食品または前菜、(例えば、新鮮な、冷蔵された、または冷凍された)肉/卵/海産食品、常温保存可能加工調理済み食品または前菜、チンキ剤、錠剤、またはサプリメント、パン、果物味スナック、バー、チップ、クラッカー、クッキー、アイスクリーム、ポップコーン製品、プディング、パスタ、シリアル製品、シロップ、ソフトドリンク、ビスケット、トルティーヤ、生地、砂糖菓子(例えば、チョコレートまたは非チョコレート)、豆腐製品、粉末ジュース、サラダドレッシング、マフィン、ワッフル、麺製品、バーガーパテ、タコス、ジャムまたはスプレッド、ソース、ドライベーカリー混成品、ウェットベーカリー混成品、代替肉、代替乳製品、アルコール飲料物、速成パン、調理済み穀物、混合食品、非肉混合食品、粉末、スナックバー、プロテインバー、生地、ディップ、または消費のために好適な任意の食料品のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、原料成分の等級付けおよび/または入力データ150に従って標的食料品のための新しい(例えば、改良された、適合された、異なる、元の)レシピを発生させる。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、既存の、または入手可能なレシピからの元のレシピに関連する、選択原料成分を組み込む(例えば、代用する、入れ換える、交換する、組み込む、追加する、補完する、組み合わせる、または別様に使用する)。いくつかの実施形態では、選択原料成分および元の原料成分が、同一の原料成分カテゴリ内にある。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、選択原料成分が、元の原料成分と合致する、それに類似する、それを補完する、またはそれを改良する、1つ以上の性質を有すること、および/または選択原料成分が、交換/入れ換え/除去されている元の原料成分より高い/それに類似する原料成分の等級付けを有することを決定する。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、合致する/類似する/改良される性質および個別の原料成分の等級付けに基づいて、元の原料成分を選択原料成分で代用する。
【0034】
特徴抽出器130は、新しいレシピの中に、等級付けられている原料成分の中に含まれる原料成分からの1つ以上の選択原料成分を組み込むことができる。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、第1の食品原料成分を、第1の食品原料成分のものより低い等級付けを伴う、第2の食品原料成分よりも、選択食品原料成分として組み込む高い確率を有する。いくつかの実施形態では、選択食品原料成分は、他の等級付けられる原料成分全てのものより高い等級付けを有する、原料成分を含む。いくつかの実施形態では、選択原料成分は、等級付けられる原料成分の中に含まれる少なくとも1つの原料成分のものより低い等級付けを有する、原料成分を含む。例えば、選択原料成分は、別の原料成分より低い等級付けを有し得るが、AI駆動プラットフォームは、選択原料成分が、ある要因、限界、および/または考慮点のため、新しいレシピにおけるより良好な適合物であると決定してもよい。
【0035】
いくつかの実施形態では、顧客/消費者/ユーザの選好データは、既存のレシピ内の少なくとも1つの原料成分が、新しいレシピの中に含まれるべきまたはそれから除外されるべきであるというインジケーションを含む。例えば、第1のレシピは、ペースト(例えば、デーツペースト)を含み得る。タグ(例えば、インジケータ、命令、指針、制限、修飾子、設定、パラメータ、構成)が、AI駆動プラットフォーム(例えば、特徴抽出器130)に、ペーストが、(例えば、ペーストの稠度のため、および/またはペーストが他の原料成分をともに保持するため)最終レシピの中に含まれるべきであることを示すために使用されることができる。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、タグを、既存のレシピの一部として受信する。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、タグを既存のレシピから別個に受信し、既存のレシピが、そのタグとタグ付け(例えば、タグ付け、リンク、マップ、または別様に関連付け)されるべきであることを決定し、既存のレシピをそのタグとタグ付けする。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、タグが、交換/除去されるべき既存のレシピ(例えば、ペースト)内の原料成分に合致する、または等級付けられた原料成分の候補リストからの原料成分に合致するタグの中で規定される、原料成分(または原料成分を交換/除去/使用/選択するステップにおける具体的な要求、目標、または性質)を識別することによって、既存のレシピに適用されるべきであることを決定する。
【0036】
いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、一度に、またはある時間周期にわたって、1つ以上の新しいレシピを発生させる。非限定的な実施例として、特徴抽出器130は、第1の新しいレシピを発生させ(例えば、調合、提案し)てもよい。特徴抽出器130は、(例えば、コンピュータネットワークを介して)第1の新しいレシピをユーザ/顧客(例えば、ユーザ/顧客デバイス)に送信してもよい。特徴抽出器130は、第1の新しいレシピに応答して、1つ以上のタグを受信してもよい。特徴抽出器130は、入力データ150に基づいて、第1の新しいレシピに応答して受信される1つ以上のタグを含む、第2の新しいレシピを発生させてもよい。
【0037】
いくつかの実施形態では、既存のレシピおよび/または新しいレシピは、選択原料成分、各選択原料成分の量、選択原料成分を追加/組み込むステップのプロセスおよび/または順序、少なくとも1つの選択原料成分に関してとるべきステップ(例えば、調理する、焼成する、炒める、冷凍する、切刻する、皮をむく、および同等物)、および同等物を含む、規定する、または説明してもよい。既存のレシピおよび/または新しいレシピは、既存のレシピおよび/または新しいレシピを表す、記憶する、説明する、またはそれにアクセスするために、ファイル(例えば、excelファイル、JPEGファイル、PDFファイル)、メモリ、データ構造、または任意の好適なフォーマットの中に発生される、表される、記憶される、説明される、またはアクセスされることができる。
【0038】
いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、ヒューリスティックまたはルールベースのシステム、ユーザ(例えば、顧客、開発者、消費者)フィードバック、クラスタリング(例えば、k平均クラスタリング)および/または他のアルゴリズム、決定木、教師あり機械学習(例えば、サポートベクタマシン)、および/またはニューラルネットワーク(例えば、畳み込みニューラルネットワーク)を含む、または使用する。ニューラルネットワークは、
図2A-2Bに関して下記に説明される。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワークは、2つの相、すなわち、訓練相およびランタイム相において動作する。訓練相は、
図2Bに関して説明され、ランタイム相は、
図2Aに関して説明される。
【0039】
図2Aは、本開示の例示的実装による、特徴抽出器130のニューラルネットワーク210のブロック図である。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、
図2Aに示されるものより多い、少ない、またはそれと異なる構成要素を含む。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク210は、入力(例えば、原料成分の等級付け220、既存のレシピ230、原料成分性質データ、顧客/消費者/ユーザの選好データ、および/または市場データ)を受信する。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク210は、(例えば、ランタイム相の間に)構成240によって示される、ニューラルネットワーク210内の層のノードの加重および/またはバイアスに従って、入力から新しいレシピ250を発生させる。
【0040】
図2Bは、本開示の例示的実装による、特徴抽出器130のニューラルネットワーク210を訓練する、ニューラルネットワーク訓練器260のブロック図である。いくつかの実施形態では、特徴抽出器130は、
図2Bに示されるものより多い、少ない、またはそれと異なる構成要素を含む。
図2Bのニューラルネットワーク210は、
図2Aのニューラルネットワーク210に類似し得る。ニューラルネットワーク210のための訓練相では、ニューラルネットワーク訓練器260は、ニューラルネットワーク210から出力または新しいレシピ250を受信してもよい。また、ニューラルネットワーク訓練器260は、入力(例えば、原料成分の等級付け220、既存のレシピ230、原料成分性質データ、顧客/消費者/ユーザの選好データ、および/または市場データ)に対応し得る、(例えば、ニューラルネットワークを訓練するための)標的レシピ270を受信してもよい。標的レシピ270は、ニューラルネットワーク210から受信される入力に対応する、基準、標的出力、またはグランドトゥルースを提供してもよい。ニューラルネットワーク訓練器260は、新しいレシピ250を標的レシピ270と比較し、比較に従って、ニューラルネットワーク210の構成240(例えば、加重、バイアス等)を調節し、新しいレシピ250と標的レシピ270との間の誤差または差異を低減させてもよい。ニューラルネットワーク訓練器260は、例えば、対応する標的レシピ270に対する、ニューラルネットワーク210によって出力される新しいレシピ250の誤差が、所定の閾値未満(例えば、1%未満)の状態になるまで、同一の入力または異なる入力および対応する標的レシピ270を用いて、プロセスを繰り返すことによって、ニューラルネットワークを訓練、構成、調整、および/または最適化し続け、構成240を調節してもよい。
【0041】
いったん誤差が所定の閾値未満の状態になると、ニューラルネットワーク訓練器260は、訓練相の間に発生された調節された構成240を、ランタイム相の間の使用のために、記憶してもよい。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワーク210は、Tensorflow/Kerasベースのモデル、pytorchベースのモデル、または他のモデルに基づいて実装される。ニューラルネットワーク訓練器260は、例えば、ツリーベースのパイプライン最適化ツール(TPOT)を使用して実装されてもよい。
【0042】
訓練相において受信されるデータは、訓練データと称されることができる。いくつかの実施形態では、訓練データは、既知の原料成分の等級付け220、既知の既存のレシピ230、および/または既知の標的レシピ270を含む。次いで、ランタイム相では、異なる原料成分の等級付け220および異なる既存のレシピ230が、新しいレシピ250を発生させる、または出力するために適用される。いくつかの実施形態では、訓練データは、1つ以上の入力原料成分と、既知の等級付けられた原料成分220と、1つ以上の標的原料成分とを含む。1つ以上の標的原料成分はそれぞれ、1つ以上の入力原料成分のうちの一意のものに対応することができる。次いで、ランタイム相では、既存のレシピ230は、新しいレシピ250を発生させるために適用される。
【0043】
図1に戻って参照すると、本システムは、ラベルエンジン140を含むことができる。いくつかの実施形態では、ラベルエンジン140は、1つ以上の実施形態では、新しいレシピおよび原料成分性質データを受信する。ラベルエンジン140は、1つ以上の実施形態では、新しいレシピに関する栄養説明(例えば、栄養ラベルまたは他の説明)を発生させる。いくつかの実施形態では、栄養説明は、新しいレシピおよび原料成分性質データに基づく。いくつかの実施形態では、ラベルエンジン140は、新しいレシピの中に含まれる原料成分(例えば、選択原料成分および任意の他の原料成分)を決定する。ラベルエンジン140は、(例えば、標的食料品のために発生される新しいレシピの中に、ラベルエンジン140の入力として、または構成の一部として規定されるように)標的食料品のための1食あたりの分量を決定する。いくつかの実施形態では、ラベルエンジン140は、標的食料品の1人前の中の各原料成分の量を決定する。ラベルエンジン140は、1人前内の対応する原料成分の量および原料成分性質データに基づいて、新しいレシピの各原料成分の中の栄養素(例えば、ビタミン、ミネラル、塩分/ナトリウム、コレステロール、炭水化物、脂質、タンパク質、繊維、アミノ酸、または他のもの等の栄養成分)の量を決定する(例えば、公称量あたりの原料成分栄養素と、公称量および1食あたりの量の比率を乗算する)ことができる。原料成分性質データは、各原料成分中の栄養素の量を規定または提供することができる。栄養素毎に、ラベルエンジン140は、原料成分性質データに従って、各原料成分からの栄養素の量を加算することによって、栄養素の総量を決定することができる。いくつかの実施形態では、ラベルエンジン140は、新しいレシピの各栄養素および1人前中の栄養素の総量(または推奨される1日あたりの摂取量のパーセント)に基づく、栄養説明を発生させる。
【0044】
図3は、本開示の例示的実装による、例示的栄養説明300を示す。栄養説明300は、例えば、各栄養素、および栄養素の1日あたりの推奨される摂取量の量またはパーセントを含むことができる。ラベルエンジン140は、excelファイル、JPEGファイル、PDFファイル、または同等物等の栄養説明300の人間可読表現を発生させることができる。栄養説明300は、モバイルデバイス、デスクトップデバイス、または任意の好適なコンピュータデバイス上に表示されることができる。
【0045】
図4は、本開示の例示的実装による、レシピを発生させるプロセス400を図示する、フローチャートである。いくつかの実施形態では、プロセス400は、レシピ発生器100によって実施される。いくつかの実施形態では、プロセス400は、他のエンティティによって実施される。いくつかの実施形態では、プロセス400は、
図4に示されるものより多い、少ない、またはそれと異なるステップを含む。概略的大要において、レシピ発生器は、1つ以上の特徴に従って、標的食料品のための食品原料成分に関する等級付けを決定する(410)。レシピ発生器は、食料品に関する食品原料成分および既存の食品レシピの等級付けを受信する(420)。レシピ発生器は、食品原料成分および既存のレシピの等級付けに従って、標的食料品のための新しいレシピを発生させる(430)。
【0046】
いくつかの実施形態では、レシピ発生器100等のレシピ発生器が、原料成分の初期のセットから原料成分をフィルタリングする。レシピ発生器は、顧客/消費者/ユーザの選好データ(例えば、原料成分タグまたは顧客/ユーザによって定義されたカテゴリ)に基づいて、原料成分をフィルタリングすることができる。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、原料成分をフィルタリングし、標的食料品と同一のカテゴリ内にあるものを留保または取得する。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、フィルタリングされる原料成分の総数が所定の閾値未満であるように、原料成分をフィルタリングする。
【0047】
いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、1つ以上の特徴に従って、標的食料品のための食品原料成分に関する等級付けを決定する(410)。特徴は、健康ベースの特徴(例えば、機能性特徴または栄養測定値)、原料成分の費用(例えば、原料成分を購入、栽培、生産、調達、輸送、貯蔵、維持、使用、および/または加工する費用)、および/または食品原料成分の普及度(例えば、市場における全て/類似のレシピおよび/または食料品における原料成分の普及度、使用/存在のレベル、および/または人気度、および/または市場内での、または源からの原料成分の入手性、希少性、または豊富性)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、食品原料成分のそれぞれに関して原料成分スコアを発生させ、食品原料成分の原料成分スコアに従って等級付けを発生させる。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、食品原料成分の特徴のうちの1つが、所定の閾値を超過する場合、第1のスコア成分(例えば、1の値)を、または特徴のうちの1つが、所定の閾値を超過しない場合、第2のスコア成分(例えば、0の値または1を下回る値)を割り当てる。いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120は、食品原料成分の特徴に関するスコア成分を集約し、食品原料成分の原料成分スコアを決定する。
【0048】
いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、食品原料成分のそれぞれの少なくとも1つの健康ベースの特徴に従って、食品原料成分に関する第1の等級付けを、食品原料成分のそれぞれの費用に従って、原料成分のサブセットに関する第2の等級付けを、および/または食品原料成分のそれぞれの普及度に従って、食品原料成分に関する第3の等級付けを決定する。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、第1の等級付け、第2の等級付け、および/または第3の等級付けに従って、食品原料成分のための等級付けを決定する。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、食品原料成分の第1の等級付け、第2の等級付け、および/または第3の等級付けの関数(例えば、平均、加重平均、および同等物)を決定することによって、原料成分に関する等級付けを決定する。
【0049】
いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、ニューラルネットワーク210等のニューラルネットワークにおいて、食料品のための食品原料成分および既存の食品レシピの等級付けを、入力として受信する(420)。いくつかの実施形態では、既存のレシピは、標的食料品と同一のカテゴリ内にある(ように選定される)。いくつかの実施形態では、レシピ発生器はさらに、稠度、食感、風味、味、色、貯蔵寿命、熱に対する応答、および同等物を含む、(標的食料品のための候補原料成分、および/または既存のレシピ内の原料成分を含み得る)食品原料成分のそれぞれの性質を受信する。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、既存の食品レシピ内で、候補原料成分の性質および元の原料成分の性質を比較する。レシピ発生器が、候補原料成分と元の原料成分との間に合致、類似性、および/または相補的性質を見出した場合、レシピ発生器は、既存のレシピを適合、修正、改良、または別様に使用し、新しいレシピを発生させることができる。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、例えば、候補原料成分の原料成分の等級付けおよび元の原料成分の原料成分の等級付けを比較することができる。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、候補原料成分が、元の原料成分のものより高い原料成分の等級付けを有することに応答して、および/または候補原料成分が、元の原料成分のものに合致する(または類似する)、少なくとも1つの食品性質を有することに応答して、元の原料成分を候補原料成分で代用する。
【0050】
レシピ発生器は、食品原料成分および既存のレシピの等級付けに従って、標的食料品のための新しいレシピを発生させる(430)。レシピ発生器は、新しいレシピの中に、食品原料成分(例えば、等級付けられる/候補原料成分)からの1つ以上の選択原料成分を組み込むことができる。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、第1の食品原料成分を、第1の食品原料成分のものより低い等級付けを伴う、第2の食品原料成分よりも、選択食品原料成分として組み込む高い確率を有する。いくつかの実施形態では、選択原料成分は、他の等級付けられる原料成分全てのものより高い等級付けを有する、原料成分を含む。いくつかの実施形態では、選択原料成分は、等級付けられる原料成分の中に含まれる少なくとも1つの原料成分のものより低い等級付けを有する、原料成分を含む。レシピ発生器は、1つ以上の新しいレシピを発生させることができる。各新しいレシピは、対応する原料成分(例えば、原料成分の名称、量、形態、または調製(例えば、粉末化される、すりおろされる、ダイカットされる、乾燥される、裏ごしされる、煮詰められる、濃縮される、溶解される、希釈される))、調製/調理プロセス、シーケンス、またはステップ、および/または調製/調理条件または微気候(例えば、温度レベル、湿度、適用可能持続時間)を含む、またはそれを規定することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、新しいレシピおよび原料成分性質データに基づいて、新しいレシピに関する栄養説明(例えば、栄養ラベルまたは他の説明)を発生させる。いくつかの実施形態では、レシピ発生器は、新しいレシピ、および標的食料品の1人前中の原料成分のそれぞれの量原料成分に従って、新しいレシピの原料成分、標的食料品の1食あたりの分量を決定する。
【0052】
レシピ発生器は、標的食料品中の栄養素(例えば、ビタミン、ミネラル、塩分/ナトリウム、コレステロール、炭水化物、脂質、タンパク質、繊維、アミノ酸、または他のもの等の栄養成分)を決定することができる。レシピ発生器は、標的食料品の1人前中の各栄養素の総量を決定することができ、重量(例えば、ミリグラム)を介して対応する栄養素の存在または栄養上の寄与、1食あたりの量への寄与(例えば、1食あたりの量の総重量に対する栄養素の重量パーセント)、推奨される1日あたり消費値のパーセント、またはそれらの任意の組み合わせを示すことができる。レシピ発生器は、前述の情報のいずれかに従って、栄養説明を発生させることができる。
【0053】
本明細書に説明される実施形態によると、レシピ発生器は、(例えば、健康ベースの特徴、費用、普及度、および/または他の要因のため、選択された、または好ましい)原料成分の精選された(例えば、フィルタリングされた、および/または等級付けられた)リストを使用した、新しいレシピの迅速な開発および/またはプロトタイピングを促進することができ、また、自動的および/または便宜的に、新しいレシピのそれぞれの対応する栄養説明を提供し(例えば、精査、査定を促進する、および/または製品のラベリング要件を充足する)こともできる。
【0054】
本明細書に説明される種々の動作が、コンピュータシステム上で実装されることができる。
図5は、本開示を実装するために使用可能な代表的コンピューティングシステム514のブロック図を示す。いくつかの実施形態では、システム100が、コンピューティングシステム514によって実装される。コンピューティングシステム514が、例えば、スマートフォン、他のモバイルフォン、タブレット型コンピュータ、ウェアラブルコンピューティングデバイス(例えば、スマートウォッチ、眼鏡、頭部搭載型ディスプレイ)、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、クラウドコンピューティングサービス等の消費者デバイスとして実装される、または分散型コンピューティングデバイスを伴って実装されることができる。いくつかの実施形態では、コンピューティングシステム514は、プロセッサ516、記憶デバイス518、ネットワークインターフェース520、ユーザ入力デバイス522、およびユーザ出力デバイス524等のコンピュータ構成要素を含むことができる。
【0055】
ネットワークインターフェース520は、遠隔サーバシステムのWANインターフェースもまた、接続される、広域ネットワーク(例えば、インターネット)への接続を提供することができる。ネットワークインターフェース520は、有線インターフェース(例えば、イーサネット(登録商標))、および/またはWi-Fi、Bluetooth(登録商標)、またはセルラーデータネットワーク規格(例えば、3G、4G、5G、60GHz、LTE等)等の種々のRFデータ通信規格を実装する、無線インターフェースを含むことができる。
【0056】
ユーザ入力デバイス522は、それを介してユーザがコンピューティングシステム514に信号を提供し得る、任意のデバイス(または複数のデバイス)を含むことができ、コンピューティングシステム514は、信号を、特定のユーザ要求または情報を示すものとして解釈することができる。ユーザ入力デバイス522は、キーボード、タッチパッド、タッチスクリーン、マウスまたは他のポインティングデバイス、スクロールホイール、クリックホイール、ダイヤル、ボタン、スイッチ、キーパッド、マイクロホン、センサ(例えば、運動センサ、眼追跡センサ等)、等のいずれかまたは全てを含むことができる。
【0057】
ユーザ出力デバイス524は、それを介してコンピューティングシステム514が情報をユーザに提供し得る、任意のデバイスを含むことができる。例えば、ユーザ出力デバイス524は、コンピューティングシステム514によって発生される、またはそれに送達される画像を表示するための、ディスプレイを含むことができる。ディスプレイは、種々の画像発生技術、例えば、支援電子機器(例えば、デジタル/アナログまたはアナログ/デジタルコンバータ、信号プロセッサ、または同等物)とともに、液晶ディスプレイ(LCD)、有機発光ダイオード(OLED)を含む、発光ダイオード(LED)、投影システム、陰極線管(CRT)、または同等物を組み込むことができる。入力および出力デバイスの両方として機能する、タッチスクリーン等のデバイスが、使用されることができる。出力デバイス524は、ディスプレイに加えて、またはその代わりに提供されることができる。実施例は、インジケータライト、スピーカ、触覚「ディスプレイ」デバイス、プリンタ等を含む。
【0058】
いくつかの実装は、非一過性コンピュータ可読記憶媒体の中にコンピュータプログラム命令を記憶する、マイクロプロセッサ、ストレージ、およびメモリ等の電子構成要素を含む。本明細書に説明される特徴のうちの多くのものが、コンピュータ可読記憶媒体上にエンコードされるプログラム命令のセットとして規定される、プロセスとして実装されることができる。これらのプログラム命令は、1つ以上のプロセッサによって実行されると、プロセッサに、プログラム命令の中に示される種々の動作を実施させる。プログラム命令またはコンピュータコードの実施例は、コンパイラによって生産されるもの等の機械コード、およびインタープリタを使用してコンピュータ、電子構成要素、またはマイクロプロセッサによって実行される高レベルコードを含む、ファイルを含む。好適なプログラミングを通して、プロセッサ516は、サーバまたはクライアントによって実施されているものとして本明細書に説明される機能性、またはメッセージ管理サービスと関連付けられる他の機能性のいずれかを含む、コンピューティングシステム514のための種々の機能性を提供することができる。
【0059】
コンピューティングシステム514が、例証的であること、および変形例および修正が、可能性として考えられることを理解されたい。本開示に関連して使用されるコンピュータシステムは、本明細書に具体的には説明されていない、他の能力を有することができる。さらに、コンピューティングシステム514は、特定のブロックを参照して説明されるが、これらのブロックが、説明の便宜上定義され、構成要素部分の特定の物理的配列を含意することを意図していないことを理解されたい。例えば、異なるブロックが、同一の施設内、同一のサーバラック内、または他のマザーボード上に位置することができる。さらに、ブロックは、物理的に明確に異なる構成要素に対応する必要はない。ブロックは、例えば、プロセッサをプログラミングすること、または適切な制御回路網を提供することによって、種々の動作を実施するように構成されることができ、種々のブロックは、初期の構成が取得される方法に応じて、再構成可能である場合がある、またはそうではない場合がある。本開示の実装は、回路網およびソフトウェアの任意の組み合わせを使用して実装される電子デバイスを含む、種々の装置内で実現されることができる。
【0060】
ここでいくつかの例証的実装を説明したため、前述のものが、例証的であり、限定するものではなく、実施例として提示されていることが明白である。特に、本明細書に提示される実施例の多くのものが、方法作用およびシステム要素の具体的な組み合わせを伴うが、それらの作用およびそれらの要素は、同一の目的を遂行するために他の方法でも組み合わせられることができる。1つの実装に関連して議論される作用、要素、および特徴は、他の実装または複数の実装における類似の役割から除外されることを意図していない。
【0061】
いくつかの実施形態では、等級付けエンジン120、特徴抽出器130、ラベルエンジン140、ニューラルネットワーク210、ニューラルネットワーク訓練器260、またはそれらの任意の組み合わせが、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせの上に実装される。本明細書に開示される実施形態に関連して説明される、種々のプロセス、動作、例証的論理、論理ブロック、モジュール、および回路を実装するために使用される、ハードウェアおよびデータ処理構成要素は、本明細書に説明される機能を実施するように設計される、ニューラルネットワークチップ、汎用目的シングルまたはマルチチッププロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または他のプログラマブル論理デバイス、離散ゲートまたはトランジスタ論理、離散ハードウェア構成要素、または任意のそれらの組み合わせを用いて実装または実施されてもよい。汎用目的プロセッサは、マイクロプロセッサ、または任意の従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、DSPおよびマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せた1つ以上のマイクロプロセッサ、または任意の他のそのような構成等のコンピューティングデバイスの組み合わせとして実装されてもよい。いくつかの実施形態では、特定のプロセスおよび方法は、所与の機能に固有である、回路網によって実施されてもよい。メモリ(例えば、メモリ、メモリユニット、記憶デバイス等)は、本開示に説明される種々のプロセス、層、およびモジュールを完了または促進するためのデータおよび/またはコンピュータコードを記憶するために、1つ以上のデバイス(例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードディスクストレージ等)を含んでもよい。メモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリである、またはそれを含んでもよく、本開示に説明される種々のアクティビティおよび情報構造をサポートするための、データベース構成要素、オブジェクトコード構成要素、スクリプト構成要素、または任意の他のタイプの情報構造を含んでもよい。例示的実施形態に従って、メモリは、処理回路を介してプロセッサに通信可能に接続され、本明細書に接続され説明される1つ以上のプロセスを(例えば、処理回路および/またはプロセッサによって)実行するためのコンピュータコードを含む。
【0062】
本開示は、種々の動作を遂行するための任意の機械可読媒体上の方法、システム、およびプログラム製品を想定する。本開示の実施形態は、既存のコンピュータプロセッサを使用して、または本または別の目的のために組み込まれる、適切なシステムのための特殊目的コンピュータプロセッサによって、または有線システムによって実装されてもよい。本開示の範囲内の実施形態は、その上に記憶される機械実行可能命令またはデータ構造を保有するまたは有するための機械可読媒体を備える、プログラム製品を含む。そのような機械可読媒体は、汎用目的または特殊目的コンピュータまたはプロセッサを伴う他の機械によってアクセスされ得る、任意の入手可能な媒体であることができる。実施例として、そのような機械可読媒体は、機械実行可能命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを保有するまたは記憶するために使用され得、汎用目的または特殊目的コンピュータまたはプロセッサを伴う他の機械によってアクセスされ得る、RAM、ROM、EPROM、EEPROM、または他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージ、または他の磁気記憶デバイス、または任意の他の媒体を含むことができる。上記の組み合わせはまた、機械可読媒体の範囲内にも含まれる。機械実行可能命令は、例えば、汎用目的コンピュータ、特殊目的コンピュータ、または特殊目的処理機械に、ある機能または機能の群を実施させる、命令およびデータを含む。
【0063】
本明細書において使用される語法および専門用語は、説明の目的のためのものであり、限定するものとして見なされるべきではない。本明細書における、「including(~を含む)」、「comprising(~を備える)」、「having(~を有する)」、「containing(~を含有する)」、「involving(~を伴う)」、「characterized by(~によって特徴付けられる)」、「characterized in that(~という点で特徴付けられる)」、およびそれらの変形例の使用は、その後に列挙される物品、その均等物、および付加的物品、およびその後にのみ列挙される物品から成る、代替実装を包含することを意味する。1つの実装では、本明細書に説明されるシステムおよび方法は、説明される要素、作用、または構成要素のうちの1つ、1つを上回るものの各組み合わせ、または全てから成る。
【0064】
本明細書において単数形で言及されるシステムおよび方法の実装、または要素、または作用の任意の言及は、複数のこれらの要素を含む実装も包含することができ、本明細書における任意の実装、または要素、または作用の複数形での任意の言及もまた、単一の要素のみを含む実装を包含することができる。単数形または複数形での言及は、本開示されるシステムまたは方法、それらの構成要素、作用、または要素を単一または複数の構成に限定することを意図していない。任意の情報、作用、または要素に基づく、任意の作用または要素の言及は、その作用または要素が、少なくとも部分的に、任意の情報、作用、または要素に基づく実装を含むことができる。
【0065】
本明細書に開示される任意の実装は、任意の他の実装または実施形態と組み合わせられることができ、「ある実装」、「いくつかの実装」、「1つの実装」、または同等物の言及は、必ずしも相互排他的であるわけではなく、その実装に関連して説明される、特定の特徴、構造、または特性が、少なくとも1つの実装または実施形態の中に含まれ得ることを示すことを意図する。本明細書で使用されるようなそのような用語は、必ずしも全てが同一の実装を指しているわけではない。いかなる実装も、包括的または排他的に、本明細書に開示される側面および実装と一貫した任意の様式において、任意の他の実装と組み合わせられることができる。
【0066】
図面、発明を実施するための形態、または任意の請求項内の技術的特徴の後に、参照符号が続く場合、参照符号は、図面、発明を実施するための形態、および請求項の明瞭度を向上させるために含まれている。故に、参照符号またはその不在のいずれも、いかなる請求項要素の範囲にいかなる限定効果も及ぼさない。本明細書に使用される技術的および科学的用語は、別様に定義されない限り、当業者によって一般的に理解される意味を有する。当業者に公知の任意の好適な材料および/または方法論が、本明細書に説明される方法を実行するステップにおいて利用されることができる。
【0067】
本明細書に説明されるシステムおよび方法が、その特性から逸脱することなく、他の具体的な形態において具現化され得る。本明細書で使用されるように、「およそ」、「約」、「実質的に」、または他の程度を表す用語は、当業者によって理解され、これが使用される文脈に応じて、ある程度変動するであろう。「およそ」、「約」、「実質的に」、または他の程度を表す用語が使用される文脈を前提として、当業者に明確ではない用語の使用が存在する場合、その言及は、明示的に別様に示されない限り、所与の測定値、単位、または範囲から+/-10%の変動を含むものとする。
【0068】
結合された要素は、直接、または介在要素を用いて、相互に電気的、機械的、または物理的に結合されることができる。本明細書に説明されるシステムおよび方法の範囲は、したがって、前述の説明ではなく、添付の請求項によって示され、請求項と同等の意味および範囲内にある変更が、その中に包含される。
【0069】
用語「結合される」およびその変形例は、2つの部材の直接的または間接的な相互への継合を含む。そのような継合は、静止的(例えば、恒久的または固定的)または可動的(例えば、除去可能または解放可能)であってもよい。そのような継合は、相互と、または相互に直接結合される、2つの部材、別個の介在部材および相互と結合される任意の付加的な中間部材を使用して相互と結合される、2つの部材または単一の一体型本体として2つの部材のうちの一方と一体的に形成される、介在部材を使用して相互と結合される、2つの部材を用いて達成され得る。「結合される」またはその変形例が、付加的用語によって修正される場合(例えば、直接結合される)、上記に提供される「結合される」の一般的定義は、付加的用語の平易な言語意味によって修正され(例えば、「直接結合される」は、任意の別個の介在部材を伴わない、2つの部材の継合を意味する)、上記に提供される「結合される」の一般的定義より狭い定義をもたらす。そのような結合は、機械的、電気的、または流体的であってもよい。
【0070】
「または」の言及は、「または」を使用して説明されるいかなる用語も、説明される用語の単一のもの、1つを上回るもの、および全てのいずれかを示し得るように、包括的であるものとして解釈されることができる。「「A」および「B」のうちの少なくとも1つ」の言及は、「A」のみ、「B」のみ、および「A」および「B」の両方を含むことができる。「comprising(~を備える)」または他の非限定的専門用語と併せて使用されるそのような言及は、付加的な物品を含むことができる。
【0071】
種々の要素のサイズ、寸法、構造、形状、および比率、パラメータ値、搭載配列、材料の使用、色、配向の変形例等の説明される要素および作用の修正が、本明細書に開示される主題の教示および利点から実質的に逸脱することなく生じることができる。例えば、一体的に形成されているものとして示される要素は、複数の部分または要素から構築されることができ、要素の位置は、逆転または別様に変動されることができ、離散要素または位置の性質または数は、改変または変動されることができる。他の代用、修正、変更、および省略もまた、本開示の範囲から逸脱することなく、開示される要素および動作の設計、動作条件、および配列において成されることができる。
【0072】
本明細書における、要素の位置の言及(例えば、「上部」、「底部」、「上方」、「下方」)は、単に、図内の種々の要素の配向を説明するために使用される。種々の要素の配向は、他の例示的実施形態に従って異なり得、そのような変動は、本開示によって含有されることを意図する。
【0073】
ある実施形態が、図示および説明されているが、変更および修正が、以下の請求項に定義されるようなそのより広義の側面における技術から逸脱することなく、当業者により、その中に成され得ることを理解されたい。
【0074】
本明細書において例証的に説明される実施形態は、本明細書に具体的に開示されていない、任意の要素または複数の要素、限界または複数の限界がない状態で、適切に実践され得る。したがって、例えば、用語「comprising(~を備える)」、「including(~を含む)」、「containing(~を含有する)」等は、広く、かつ限定なく読み取られるべきである。加えて、本明細書に採用される用語および表現は、説明の用語として、かつ限定のものではないものとして使用されており、示され、説明される特徴またはその一部のいかなる同等物も排除する、そのような用語および表現の使用の意図はなく、種々の修正が、請求される技術の範囲内で可能性として考えられることを認識されたい。加えて、語句「consisting essentially of(~から本質的に成る)」は、具体的に列挙されるそれらの要素、および請求される技術の基本的および新規の特性に実質的に影響を及ぼさない、それらの付加的要素を含むと理解されるであろう。語句「consisting of(~から成る)」は、規定されていないいかなる要素も除外する。
【0075】
本開示は、本願に説明される特定の実施形態の観点から限定されるものではない。多くの修正および変形例が、当業者に明白となるであろうように、その精神および範囲から逸脱することなく成されることができる。本明細書に枚挙されるものに加えて、本開示の範囲内の機能的に同等な方法および組成物が、前述の説明から当業者に明白となるであろう。そのような修正および変形例は、添付の請求項の範囲内にあるすることを意図する。本開示は、そのような請求項が享有する均等物の全範囲とともに、添付の請求項の条項のみによって限定されるべきである。本開示が、特定の方法に限定されず、当然ながら、変動し得ることを理解されたい。また、本明細書に使用される専門用語が、特定の実施形態を説明する目的のためのものにすぎず、限定するものであることを意図していないことも理解されたい。
【0076】
加えて、本開示の特徴または側面が、マーカッシュ群の観点から説明される場合、当業者は、本開示はまた、それによって、マーカッシュ群の任意の個々の構成員または構成員の下位群の観点から説明されることを認識するであろう。
【0077】
当業者によって理解されるであろうように、任意およびあらゆる目的のために、特に、記述される説明を提供する観点から、本明細書に開示される全ての範囲はまた、終点を含む、任意および全ての可能性として考えられる部分範囲およびそれらの部分範囲の組み合わせも包含する。いかなる列挙される範囲も、同一の範囲が、少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1等に分解されることを十分に説明し、可能にするものとして容易に認識されることができる。非限定的実施例として、本明細書に議論される各範囲は、下側の3分の1、中間の3分の1、および上側の3分の1等に容易に分解されることができる。また、当業者によって理解されるであろうように、「up to(最大)」、「at least(少なくとも)」、「greater than(~を上回る)」、「less than(~を下回る)」、および同等物等の言い回し全てが、列挙される数値を含み、続いて、上記で議論されるような部分範囲に分解され得る範囲を指す。最後に、当業者によって理解されるであろうように、範囲は、各個々の部材を含む。
【0078】
本明細書において言及される全ての公開文書、特許出願、発行済み特許、および他の文書は、各個々の公開文書、特許出願、発行済み特許、または他の文書が、参照することによってその全体として組み込まれると具体的かつ個々に示される場合と同様に、参照することによって本明細書に組み込まれる。参照することによって組み込まれるテキストに含有される定義は、本開示の定義と矛盾する限り、除外される。
【0079】
他の実施形態は、以下の請求項に記載される。
【国際調査報告】