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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(54)【発明の名称】フライホイール装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 15/00 20060101AFI20220203BHJP
【FI】
H02J15/00 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021526468
(86)(22)【出願日】2019-11-11
(85)【翻訳文提出日】2021-07-08
(86)【国際出願番号】 GB2019053192
(87)【国際公開番号】W WO2020099849
(87)【国際公開日】2020-05-22
(31)【優先権主張番号】1818393.9
(32)【優先日】2018-11-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521205168
【氏名又は名称】へプトロン インターナショナル リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HEPTRON INTERNATIONAL LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100170597
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ゲイリー マーフィー
(57)【要約】
シャフトが固定されて接続されるフライホイールを備えるフライホイール装置。前記フライホイールは少なくとも1つのキャビティを備える。前記キャビティは少なくとも部分的に微粒子物質で充填される。本発明は当該フライホイール装置で用いられる部品にも拡張される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
フライホイールが固定されて接続されるシャフトを備えるフライホイール装置であって、
前記フライホイールは少なくとも1つのキャビティを備え、
前記キャビティは少なくとも部分的に微粒子物質によって充填される、
フライホイール装置。
【請求項2】
請求項1に記載のフライホイール装置であって、少なくとも1つのバッフルが前記シャフトに対して実質的に半径方向に延びることで前記キャビティを少なくとも部分的に仕切る、フライホイール装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のフライホイール装置であって、少なくとも1つのバッフルが前記シャフトに対して実質的に平行に延びる、フライホイール装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載のフライホイール装置であって、
前記フライホイールは相互に接続される複数の微粒子を含む部品を備え、
前記部品の各々は少なくとも1つのキャビティを備える、フライホイール装置。
【請求項5】
請求項4に記載のフライホイール装置であって、隣接する部品が、該部品間で微粒子を流すことを可能にするよう相互に連通する、フライホイール装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれかに記載のフライホイール装置であって、
流体導管が前記フライホイール内部に供され、
前記流体導管は、流体を前記流体導管内部から前記キャビティ又は各キャビティへ流す少なくとも1つの開口部を備える流出口を有する、
フライホイール装置。
【請求項7】
請求項6に記載のフライホイール装置であって、
流体導管が前記シャフトの内部又は前記シャフトに隣接して供され、
前記流体導管は前記流体流出口と流体を流すように連通する、
フライホイール装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれかに記載の可変質量フライホイール装置であって、センサが前記キャビティ内部の前記微粒子物質を監視するように前記キャビティ内部に供される、フライホイール装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれかに記載の可変質量フライホイール装置であって、
前記フライホイールは少なくとも1つの磁気要素を備えるフランジを有し、かつ、
前記フライホイールを磁気的に安定化する支持手段が供される、
フライホイール装置。
【請求項10】
請求項1~9のいずれかに記載のフライホイール装置であって、前記フライホイールを振動させるように配置される振動手段が供される、フライホイール装置。
【請求項11】
請求項10に記載のフライホイール装置であって、フライホイールの微粒子の均等な分布を促進するコンピュータ制御された振動機構及び/又は流動化チャネルを備える、フライホイール装置。
【請求項12】
少なくとも部分的に微粒子で充填されるキャビティを備えるフライホイール部品。
【請求項13】
請求項12に記載のフライホイール部品であって、少なくとも1つの側壁と外側面及び内側キャビティを備え、前記少なくとも1つの側壁には第2フライホイール部品と接続するための接続機構の一部が設けられる、フライホイール部品。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
現在、電気が必要とされる時と場所で利用可能となるようにエネルギーを変換及び貯蔵するための多くの努力がなされている。
【0002】
現在開発されている一のエネルギー貯蔵方法は、流体を用いて質量の均衡を実現するフライホイールを備えるフライホイール貯蔵システムである。この型のフライホイールの問題は、動作サイクル中、流体が蒸発することでフライホイールの重さが変化してしまうことである。この型のフライホイールの他の問題は、流体を含むフライホイールが暖かい気候で必要とされる場合、流体は常に容易に利用可能とはならず、あるいは利用可能でも蒸発する恐れがあることである。従って安全に利用可能で、効率的に動作し、かつ、容易に利用可能な材料で構成され得るフライホイールが必要とされている。フライホイール貯蔵システムでは、回転フライホイール内部に貯蔵可能な運動エネルギーの量は複数の因子に依存する。しかし貯蔵可能なエネルギーの量を制御する2つの主要因子はフライホイールの回転速さとフライホイールの質量である。
【発明が解決する課題】
【0003】
フライホイール貯蔵システムは、3つの明確な動作期間に分割される動作周期を有してよい。第1には、エネルギーが一のエネルギー形態-たとえば電気エネルギー-からフライホイールの回転として現れる運動エネルギーとしてフライホイールに貯蔵される期間である。続いて、エネルギーはフライホイールへ移送されず、かつ、システム内部での損失以外にはフライホイール外部へは移送されない期間が存在する。最後にエネルギーがフライホイール外部へ移送される―これは通常消費者が利用するための電気エネルギーに変換される―期間が存在する。これらの動作サイクルの3つの期間中、様々な力、応力、及び歪が、フライホイールエネルギー貯蔵システム内部で設定され得る。これらの力、応力、及び歪は、指示軸受へ移送し/から移送され得る。これらの力、応力、及び歪は、フライホイールエネルギー貯蔵システムの動作寿命を減少させる恐れがある。様々な量の微粒子又は微粒子と流体もまた部分的に中空のフライホイールが動作サイクル中の様々な時に存在し得る。このことは、動作サイクル中の様々な時に指示軸受に様々な応力と歪が存在することを意味する。さらに微粒子又は微粒子と流体が部分的に中空のフライホイール全体にわたって均等に分布しない場合、フライホイールはバランスを取れなくなる。その結果、過剰な振動が起こることで、部分的に中空のフライホイールが壊れる恐れがある。従って微粒子の分布を均等にするため、微粒子又は微粒子と流体を部分的に中空のフライホイール内部の事前計算された位置に供給するのに用いられ得るコンピュータ制御された分配システムの存在も必要となる。
【課題を解決する手段】
【0004】
本発明はフライホイールが接続されるシャフトを備えるフライホイール装置に関する。前記フライホイールは少なくとも1つのキャビティを備える。前記キャビティの少なくとも一部は微粒子物質源で充填される。
【0005】
従って安全に動作し、かつ、微粒子材料又は微粒子材料と流体の結合を含む質量が少なくとも均衡するフライホイール貯蔵システムが供される。一の実施形態では、微粒子源に接続される流入口を前記フライホイールへ供することによって前記フライホイールの質量を変化させることが望ましいと考えられる。しかし前記キャビティ、少なくとも1つのキャビティ、又は各キャビティに微粒子が供されることが好ましい。よって前記フライホイールの前記質量は、前記フライホイールのキャビティ内部での前記微粒子の量を調節することによって変化し得るが、前記フライホイールの少なくとも一部は除去できない微粒子で事前に満たされている。
【0006】
よって本発明は、中心シャフトに接続されるフライホイールと、前記中心シャフト用の支持機構を有するフライホイール装置を供してよい。前記フライホイールは、内部に微粒子が供されるか又は事前に充填される少なくとも1つのキャビティを備える。前記微粒子の少なくとも一部は、前記キャビティから移動しないように所定の位置に固定されるか又は前記キャビティの閉じられた部分内に保持されてよい。加えて又は代わりに、前記キャビティは、前記微粒子が占める体積よりも大きな体積を有することで前記キャビティ内部での前記微粒子の運動を可能にしてよい。それにより前記フライホイールの動作中に前記微粒子の質量の移動が可能となる。従って前記微粒子の少なくとも一部はキャビティ内部で保持され、かつ、前記キャビティから外へ移動しないようにされるか、あるいは、前記フライホイールから離れずに複数のキャビティ間を通過してもよい。この微粒子材料は、前記フライホイールの構築前に前記フライホイール又はフライホイールの一部に事前パッケージングされてよいし、あるいは前記フライホイールが構築されてその後前記フライホイールの動作又は設置前に微粒子が挿入されてよい。前記フライホイールの部品は前記中心シャフトの周りで2次元となるように行と列で位置合わせされてよい。それにより接続されたフライホイールの部品のアレイが形成される。
【0007】
当該フライホール装置は、実質的に垂直又は水平な回転軸を有するような方位をとってよく、前記中心シャフトは磁気軸受によって支持されてよい。
【0008】
少なくとも1つのバフルが前記シャフトに対して実質的に半径方向に延びる、かつ/あるいは、少なくとも1つのバフルが前記シャフトに対して実質的に平行に延びることは有利である。バッフルを設けることで、微粒子が供されるときの前記フライホイールのバランスと安定が促進される。前記バッフルは、前記フライホイールの前記キャビティ内部での微粒子の分布、設置、及び位置設定の制御を支援するからである。本発明では一のキャビティが用いられ得る一方で、前記フライホイールにおいては複数のキャビティが用いられることが好ましい。
【0009】
さらなる微粒子は容器内に配置されてよく、かつ、前記微粒子は前記容器から前記フライホイールの前記キャビティへ移動してよい。一の実施形態では、前記微粒子は前記フライホイールから前記容器へ戻されてよい。これは、動作サイクルの第3状態中又は任意の適切な時期-たとえば前記フライホイールがもはや回転しなくなった後-に起こり得る。一の実施形態では、前記容器は前記フライホイールの一部で、かつ、前記微粒子は、前記回転軸に近いの位置から前記回転軸から遠い位置へ動く。
【0010】
前記微粒子材料流の動きは、1つ以上のコンピュータ制御により調節可能なバルブ、流入口、及び/又は流出口によってよい。前記バルブ、流入口、及び/又は流出口は、隣接するフライホイールの部品又は容器から部分的に中空のフライホイールの領域内のキャビティへのある量の微粒子の流れを安全に制御するのに用いられてよい。
【0011】
好適には前記少なくとも1つのバッフルには、前記キャビティと流体が流れるように連通するように配置される流体流出口が設けられる。より好適には、流体導管が前記バッフル内部に供されてよく、かつ、前記流体導管は、前記バッフルを貫通して流体を前記流体導管内部から前記フライホイールの前記キャビティへ流す少なくとも1つの開口部を備える。前記流体導管は前記シャフトの内部又は前記シャフトに隣接して供されてよい。前記流体導管は前記流体の流出口と流体が流れるように連通する。前記微粒子がより自由に流れること可能にするため、本発明のフライホイール装置内部においてより高い自由度で微粒子が移動することを可能にする流動化手段を供することが望ましいと考えられる。これは前記微粒子を貫流して流動化する流体-特に気体-であってよい。
【0012】
本発明のエネルギー貯蔵システムは、前記微粒子を流動化するために前記微粒子を流体又は気体-たとえば圧縮空気-と一緒にすることを可能にすることで、前記フライホイールの前記キャビティ内部での微粒子の分配及び/又は移送を促進してよい。前記導管-管、ダクト、及び/又は通路であってよい-は、流体-たとえば-が、コンプレッサから前記導管を通って前記キャビティ内部に蓄積された微粒子のより低いレベルへ進行することを可能にするのに用いられ得る。従って流体-たとえば圧縮空気又は気体-は、管又はダクトを介してその後前記微粒子材料を貫流することで前記微粒子を流動化してよい。その結果、前記微粒子はより自由に移動して、かつ、前記キャビティ内部と前記フライホイール内部でより均等に分布し得る。微粒子は、前記流体の移動によって促進される前記フライホイールの前記キャビティ内部での移動及び循環が可能であることが好ましい。
【0013】
好適には、前記フライホイール内の容器から前記フライホイールの前記キャビティへの微粒子物質の流入又は隣接する部品間での微粒子物質の通過を可能にするように、微粒子導管が前記シャフト内又は前記シャフトに隣接して供される。よって前記フライホイールの前記シャフトは前記フライホイールの前記キャビティへ微粒子を移送するのに用いられ得る。前記中心シャフトは、開口部、ダクト、及び/又は通路、並びに、該開口部、ダクト、及び/又は通路に対して微粒子を移送及び案内するのに用いられる流入口と流出口を含んでよい。前記開口部、ダクト、及び/又は通路は前記シャフトに隣接して-たとえば前記シャフトの外側表面に沿って延びた状態で-供されてよいし、あるいは、前記シャフトを貫通する導管として前記シャフト内部に供されてよい。
【0014】
前記シャフトを貫通して又は前記シャフト接して複数の微粒子導管が存在してよい。前記微粒子は位置合わせノズルによって必要とされる微粒子導管へ案内及び移送されてよい。前記位置合わせノズルは、微粒子を正しい微粒子導管へ厳密に案内するのに用いられ得る。続いて前記正しい微粒子導管は、前記微粒子を前記フライホイール内部の特定の場所又は位置へ案内する。前記フライホイールは垂直位置合わせに用いられることが意図されている、つまり前記シャフトは実質的に垂直であるので、前記微粒子は使用時に重力を利用して前記(複数の)導管を貫通するように移動し得る。前記導管を介する微粒子の流れは、流体-たとえば液体又は圧縮空気/気体-の利用によって支援され得る。1つ以上のノズルが用いられる場合、前記(複数の)ノズルを保持する支持手段が所定の場所に設けられてよい。
【0015】
一の実施形態では、前記キャビティ内部の前記微粒子物質を監視するセンサが前記キャビティ内部に供される。前記センサは、コンピュータ制御システムへフィードバック信号を供するように用いられてよい。それにより前記コンピュータ制御システムは、前記フライホイールが回転しているときでも静止しているときでも微粒子が前記キャビティ内のどこに位置するのかを判断するのに用いられ得る。前記キャビティには複数のセンサが供されてよい。かつ/あるいは複数のキャビティ又は複数のキャビティに複数の部分が存在する場合には、各部分又はキャビティ内部の前記微粒子を監視してコンピュータ制御システムへフィードバックするセンサが各部分又はキャビティ内部に供されてよい。情報は、前記微粒子の分布の変更が必要であるのか否かを判断するのに用いられてよい。
【0016】
前記キャビティには前記微粒子を前記フライホイールの前記キャビティから取り除くことを可能にする流出口が備えられることが有利である。前記流出口は、前記微粒子を再利用できるように容器へ戻すように案内可能な形状又は角度をとってよい。
【0017】
好適実施形態では、前記フライホイールは磁気要素を備えるフランジを有し、かつ、前記フライホイールを磁気的に安定化する支持手段が供される。磁気軸受を用いることで、前記フライホイールは浮揚する。それにより前記システムの摩擦が減少して前記システムの効率が増大する。加えて前記軸受は、前記フライホイールの安定化を支援するのに用いられ得る。軸受は、前記フライホイールの上部及び/又は底部に設けられて前記中心シャフトを回転可能となる位置に保ってよい。上向き方向に力を印加するように調節可能な調節可能な磁気支持部が供されてよい。その結果、本発明のフライホイールに取り付けられる他の軸受上での圧力は減少し得る。
【0018】
本発明のフライホイールのバランスを維持するため、部分的に中空のフライホイール内部の粒子の量を均等に分布させることが必要である。従って、本発明のフライホイール内部での微粒子の均等な分布を促進するため、前記フライホイールを振動させるのに利用可能な振動手段が供される。従って当該フライホイール装置はまた、フライホイールの微粒子の均等な分布を促進するコンピュータ制御された振動機構及び/又は流動化チャネルをも備えてよい。
【0019】
当該フライホイール装置は1つ以上の事前に作られた部分を含んでよい。前記事前に作られた部分は、複合材料で構成され得て、かつ、ある量の微粒子が事前パッケージングされ得る。前記事前に作られた部分は一つに結合されることで、フライホイールの外壁を構成してよい。一の実施形態では、前記事前に作られた部分が一つに結合されることでフライホイールの外壁を構成する前にある量の微粒子が事前にパッケージングされる1つ以上の事前に作られた部分で、前記フライホイールの前記外壁は構成されてよい。前記の事前にパッケージングされる粒子は一つに結合されてよいし、あるいは結合されなくてもよい。前記フライホイールの前記部分は、微粒子材料の貫通を可能にする開口が備えられるバッフルの支持部によって仕切られてよい。前記フライホイール及び微粒子材料は容易に利用可能な材料を含んでよい。たとえば前記微粒子は、暑い気候でも容易に利用可能である砂を含んでよい。事前製造された部品を用いることで、本発明で利用するフライホイールの輸送及び組立が容易になり得る。
【0020】
前記フライホイールのバランスを取りやすくするため、動作サイクル中に前記フライホイールへ移送可能な事前にパッケージングされて閉じ込められた微粒子とさらなる微粒子又は流体との組み合わせが存在してよい。一の実施形態では、前記フライホイールの前記質量の均衡は、前記フライホイール内又は上に保持され、かつ、前記フライホイールを離れない-たとえば容器から前記フライホイール又は前記フライホイールから容器へ進行しない-微粒子を含んでよい。前記微粒子は所定の体積内部で前記動作サイクル中に変位し得る。
【0021】
本発明は、前記微粒子の位置決め及び/又は量を調節することによって部分的に中空のフライホイールの質量の均衡の制御及び位置設定を可能にし得る。フライホイールのバランスは前記フライホイール内部での粒子の前記位置決め及び/又は再位置決めによって維持並びに改善され得る。
【0022】
前記粒子材料は、砂、プラスチック材料、金属粒子、塩、又は任意の他の粒子を含んでよい。
【0023】
本発明は、微粒子又は微粒子と流体を含む部分的に中空のフライホイールエネルギー貯蔵システムの領域内部での微粒子又は微粒子と流体の運動を制御するコンピュータ制御された分配システムを有してよい。さらに前記システムは、微粒子又は微粒子と流体を含む部分的に中空のフライホイールエネルギー貯蔵システムのバランス、振動、及び全体的な性能を支援するのに用いられ得る。前記コンピュータ制御システムは、前記質量の均等な分配を維持することで前記フライホイールのバランスが崩れる危険性を減少させるため、前記フライホイールの前記キャビティ内部でのある量の微粒子又は微粒子と流体の組み合わせの供給をいつどこへ案内するのかを計算し得る。微粒子の運動は、バルブ、導管、ドア、フラップ、及び、フライホイール内部の他の機構の利用によって実現され得る。
【0024】
前記フライホイールは前記中心シャフトへ-好適には固定状態で-接続されることで、前記フライホイールと前記中心シャフトはともに回転してよい。前記フライホイールは支持体-ケーブル、ワイヤ、プレート、バッフル、又は他の接続手段-によっても接続されてよい。前記支持部は、前記フライホイールの周囲(に隣接する)位置から前記シャフトまで延びてよい。
【0025】
当該フライホイール装置の前記シャフトは、ピンと凹部を備える装置によって支持されてよい。前記ピンは前記シャフト又は支持部分のいずれか一の内部に存在し、前記凹部は前記シャフト又は支持部分の他上に存在する。よって前記ピンは前記シャフト上に供されてよい。あるいは前記凹部は前記シャフト及び対応する部材上に供されてよい。本発明のフライホイールが磁場上で浮遊しているとき、前記フライホイールの水平方向と垂直方向の位置設定を支援するように、中央集中ピンが前記フライホイールの上部の底部に設けられてよい。本発明のフライホイールが磁場上で浮遊しているとき、固定された回転軸の周りで前記フライホイールの位置を維持するのを支援するように、中央集中ピンが前記フライホイールの上部の底部に設けられてよい。電気信号は前記ピンと凹部を備える装置を流れることで前記支持部と使用される任意の磁気軸受に対する前記フライホイールの位置を監視してよい。前記信号が検出又は損失されるとき、ステッパモーターは前記フライホイールの場所を調節することで前記フライホイールの位置を調節してよい。
【0026】
調節可能な磁気支持機構が供されてよい。前記磁気支持機構はフライホイールの上部に設けられてよい。前記磁気支持機構はコンピュータ制御手段によってある位置に調節されてよい。前記コンピュータ制御手段と併用されている場合において前記フライホイールの複合壁内部での磁場が前記支持機構と相互作用するとき、前記フライホイールは浮遊し得る。前記調節可能な磁気支持機構は回転軸の周りで同心円状に設けられてよい。前記調節可能な磁気支持機構は、流体又は気体が前記中心シャフトへ移送するのを支援するのに用いられ得る接続手段を備えてよい。
【0027】
当該フライホイール装置の前記フライホイールは複合材料で少なくとも部分的に構成されてよい。前記複合材料は磁性材料を含んでよい。たとえば前記フライホイールの外壁又はそれに隣接する部材は磁性複合材料を含んでよい。そのような磁性領域によって、前記フライホイールは、磁気支持体又は軸受を用いるときにより重い質量を浮遊させることが可能となる。前記フライホイールの回転中心軸からの半径が長くなると、前記フライホイールの外壁の周囲の長さも増大する。よって前記フライホイールの周囲すなわち周辺が長くなればなるほど、磁性部材を設置できる領域は大きくなり、磁性部材によって覆われる領域は大きくなり、かつ、磁性支持体及び/又は軸受を用いて支持され得る質量が大きくなる。それを実現するため、前記フライホイールを磁気的に支持することを目的として、磁石の垂直アレイは部分的に中空のフライホイールの外壁内部に設けられ、当該フライホイール装置内には対応の支持体又は軸受のアレイが供される。
【0028】
前記フライホイールと当該フライホイール装置を貫流する微粒子及び/又は流体の流れを制御するため、バルブシステム-たとえば動作を調整するためのコンピュータ制御システムによって制御され得るソレノイドバルブ、シャッター、及び/又はピストン-が供されてよい。前記導管の一部又は全部にはそのような制御システムが供されてよい。前記システムは、流体-たとえば圧縮空気-1つ以上のノズルから前記フライホイール又は当該フライホイール装置内部の1つ以上のキャビティへの各々が独立する小さな微粒子の流れを支援してよい。
【0029】
動作中、前記微粒子は不均等に分配されることで、前記フライホイールのバランスが崩れて過剰な振動が生じることが考えられ得る。そのため、当該フライホイール装置は、回転中又は静止時のいずれかで前記フライホイールを振動させるのに用いられ得る振動機構及び/流動化機構を有してよい。
【0030】
センサが、前記システム内部に印加される力を監視するため、前記フライホイールの壁内又は当該装置内のどこか-たとえば前記キャビティ及び/又はシャフト-に設けられてよい。そのため、コンピュータ制御システムはセンサからの入力信号を受けるのに用いられてよい。前記コンピュータ制御システムは、前記入力信号を処理し、続いて前記フライホイール及び/又は振動機構の回転速度を制御するのに用いられ得る多数の調節可能な制御装置を動作並びに調整する出力信号を供してよい。加えて又は代わりに、前記コンピュータ制御システムは、前記フライホイールの前記キャビティ又は前記フライホイール自身に対して流入出する微粒子の流れを制御してよく、かつ、前記微粒子の流動化を促進し得る前記導管を貫流する流体又は気体の流れを制御してよい。
【0031】
前記フライホイールには該フライホイールを振動させる振動手段が供されてよい。前記振動手段は、フライホイール内部での微粒子の均等な分配を支援するコンピュータ制御された振動機構及び/又は流動化チャネルを備えてよい。流動化チャネル及び/又は前記微粒子を振動させる機構を利用することで、前記微粒子は前記キャビティ内部で流動可能になり得る。これにより、前記フライホイールはバランスがとられ、かつ、前記微粒子が前記キャビティ内部で適切に分配され得ることを保証することが支援され得る。その結果、当該フライホイール装置の損傷の危険性が減少し、前記フライホイールの回転も改善される。
【0032】
本発明は、少なくとも部分的に微粒子が充填されるキャビティを備えるフライホイール部品を備える。好適には前記フライホイール部品は少なくとも1つの側壁と外側面及び内側キャビティを備える。前記少なくとも1つの側壁には第2フライホイール部品と接続するための接続機構の一部が設けられる。これにより、複数のフライホイール部品は微粒子によって少なくとも一部が事前充填され、その後一つに接続されて本願で説明するフライホイール装置のフライホイールを構成することが可能となる。前記接続機構は隣接する複数のフライホイール部品を1つに結合することを可能にする平坦面であってよい。あるいは前記接続機構は、複数のフライホイール部品を機械的に接続して一つにする前記かぎホック留め(a hook-and-eye)又は凹部/スロット及び突出部であってよい。そのような装置は、前記複数のフライホイール部品を事前製造して、その後組立位置へ輸送することを可能にする。
【0033】
当該フライホイール装置は格納容器内部に設けられてよい。前記格納容器の一の目的は、真空ポンプを用いて前記格納容器内部での圧力を減圧することによって大気圧よりも低い圧力を有し得る環境を提供することである。エネルギー貯蔵が非常に短い期間-当該フライホイール装置が格納容器なし又は大気圧で構築され得る-にしか必要とされない状況では、格納容器が供されることが好ましい。詳細には前記格納容器が前記フライホイール又はフライホイール装置の構造上の故障時にデブリと微粒子を閉じ込め得るからである。
【0034】
そのため、外壁を備える破壊格納容器が開示されている。前記外壁から内側へ突出する破壊ノード又は歯が延びている。破壊格納容器を用いることで、故障時に当該装置が破壊され、かつ、エネルギーが前記フライホイールの破壊によってより迅速かつ容易に分散することが可能となる。前記ノードは、前記フライホイールが構築される材料の硬度よりも大きな硬度を有し得る。それにより前記フライホイールが不安定になり、前記システムが故障し、前記フライホイールが前記格納容器の前記ノードによって壊れることで、内部に蓄えられた運動エネルギーは容易に分散される。好適には前記格納容器の壁から遠いノードの端部の横方向断面積は、取り付けられている前記格納容器の壁に近いノードの端部の横方向断面積よりも小さい。前記ノードの断面を先細り、面取りされ、かつ/あるいは小さくなるものにすることで、前記ノードは、前記フライホイールへより容易に侵入することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
ここで添付図面を参照しながら本発明がどのようにして効果を奏するのかをより明確に示すために本発明の実施形態を説明する。
図1】本発明による装置を示している。
図2】本発明による中心シャフト及びフライホイールのより詳細な図を示している。
図3】本発明による流体導管装置を示している。
図4】本発明によるフライホイールを格納する格納容器を示している。
図5】本発明による他の流体導管装置を示している。
図6】本発明による磁気複合フライホイール及び磁気軸受を示している。
図7】本発明によるフライホイールの外壁を示している。
図8】モーター、発生装置、又はタービンが本発明によるフライホイール装置に接続可能な装置を示している。
図9】本発明による水平軸フライホイール装置の概略図を示している。
図10図9のフライホイール装置の斜視図を示している。
図11】本発明によるフライホイールを示している。
図12図10のフライホイールの斜視図を示している。図中、内部の部材が取り除かれている。
図13図12のフライホイールの一部分の斜視図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図1図8は格納容器内に収容されるフライホイール3を示している。フライホイール3は外壁5を有する。キャビティ17は、フライホイール3の外壁5と回転中心軸4との間に配置される。フライホイール3は、中心シャフト13がフライホイール3を回転させるように中心シャフト13に固定される。
【0037】
フライホイール3には垂直バッフル19と水平バッフル20が供される。垂直バッフル19は中心シャフト13と実質的に平行に延在する。水平バッフル20は中心シャフト13から半径方向に延在する。中心シャフト13は、微粒子の通過を可能にする複数の通路又は微粒子導管25を内部に有する。通路への流入口26には、微粒子10と圧縮空気33の流入を可能にするY字形状の注入ノズル32が供される。微粒子10は、ノズル32を通過して通路25へ流入し、フライホイール3のキャビティ17へつながる流出口27から通路25から流出する。
【0038】
中心シャフト13にはさらに、複数の流体通路すなわち流体導管30が供される。複数の流体通路30は、中心シャフト13を貫通して垂直バッフル19と水平バッフル20へ入り込み、垂直バッフル流出口49と水平バッフル流出口44で垂直バッフル19と水平バッフル20から外へ出る。コンプレッサ34は接続管40に接続される。接続管40は、調節可能な空気接続部37と封止部38を介して圧縮気体33を供する。中心シャフト13の下端には中央集中凹部45内に設けられているピン18が供される。
【0039】
フライホイール3の中心シャフト13は、中心シャフト13の上部と下部で磁気軸受12によって支持されてよい。フライホイール3を支持する磁気軸受12は、水平方向と垂直方向での運動からフライホイール3を安定化させるのに用いられてよい。フライホイール3の支持を大きくするためには、フライホイール3は、磁気複合材料6から構成されるフランジ16を有する。フランジ16は、格納容器1の内壁上の磁気安定化部材の凹部へ入り込むように延びる。フライホイール3の安定化部材とフランジ16との間での磁気相互作用は、垂直方向において磁場15による1よりも大きな質量の支持を支援する。
【0040】
キャビティ17内部の質量と力を監視するセンサがキャビティ17内部に設けられる。情報がコンピュータ制御システム24へ供給される。続いてコンピュータ制御システム24は、微粒子材料の回転速度と流れを制御することでフライホイールのバランスをとる。加えて又は代わりに、フライホイールの回転とバランスを監視するのにセンサ-たとえば加速度計-が用いられてよい。センサ-たとえば加速度計とセンサ22-は、電気ワイヤ又は無線-たとえば短距離無線送信器-によってコンピュータ制御手段24に接続されてよい。コンピュータ制御システム24は、センサからの信号と中央集中ピン凹部45からの信号を利用して、回転するフライホイール3のバランスを維持又は改善するのにフライホイール3内のどこが微粒子10を堆積するのに最も適切な場所であるのかを判断してよい。
【0041】
微粒子10は、重力の助けによって1つ以上のノズル32から流入口26を介して中心シャフト13へ入り込み得る。続いて微粒子10はノズル32から中心シャフト流入口26へ落ち込み得る。ここで微粒子10は、重力と向心力によって再度通路25を進行し続ける。続いて微粒子10は流出口27を介して中心シャフト13を飛び出す。ここで微粒子10がキャビティ17内のフライホイールの外壁5付近で落ち着くまで、向心力は微粒子10の運動を維持する。
【0042】
代わりに又は加えて、微粒子10は、圧縮流体33の助けによって1つ以上のノズル32から流入口26を介して中心シャフト13へ流入し得る。微粒子と圧縮流体33はY字形状のノズル32内部で合流する。その結果微粒子10は中心シャフト13へ入り込み、中心シャフト13を進行して流出口27を飛び出せるのに十分な力を受け、キャビティ17の内部でフライホイールの外壁5に隣接して落ち着くまで進行し続け得る。微粒子と圧縮気体33は、ノズル32に到達する前に離れた状態で合流することも可能である。
【0043】
格納容器1は1つ以上の内側を向く破壊ノード2を備える。格納容器1は通常動作条件下だけではなくフライホイール3の構造上の故障でもフライホイール3を格納するのに用いられる。よって格納容器1は、回転するフライホイール3の破壊を支援し、かつ、格納容器1の内部にフライホイールを閉じ込めるのに用いられ得る。フライホイール3の構造上の故障が起こる場合、フライホイール3の構築に用いられるすべての構成要素は格納容器1の内部に格納される。フライホイール3が中心シャフト13から脱離する間にフライホイール3が故障する場合、蓄積されたエネルギーを可能な限り迅速に無害な状態で解放することが必要になると考えられる。従って格納容器のノード2-フライホイール3の複合材料よりも頑丈な材料-たとえば鋼鉄-で構成される-が、脱離したフライホイール3へ衝突できるように供される。破壊ノード2は、フライホイール3を破壊して運動エネルギーを分散させるのを支援するスパイク7を含んでよい。複数のノード2は、フライホイール3の質量が非常に小さな1つの破壊ノード2に集中するように構成される。それにより大きな破壊力が複合材料6に印加される。このようにしてフライホイール3の破壊と蓄積されたエネルギーの分散は、格納容器1内部で安全に行われ得る。
【0044】
格納容器1は真空ポンプ8に取り付けられてよい。真空ポンプ8は、容器1ないの空気の一部又は大半-可能であればすべて-を排気することで内部圧力を減少させることによって回転するフライホイール3の乱気流によって生じるエネルギーの損失を減少させるのに用いられ得る。加えて又は代わりに、格納容器1は振動手段9に取り付けられてよい。振動手段9は格納容器1を振動させることで微粒子10を含むフライホイール3を振動させることができる。制御された振動は、フライホイール3のキャビティ17内部での微粒子10の均等な分布を支援するのに用いられ得る。加えて又は代わりに振動手段35はフライホイール3に取り付けられてよい。振動手段9及び/又は振動手段35の動作のタイミングは、フィードバックセンサ22及び/又はセンサ23並びに本発明のフライホイール内部の他のセンサから受ける信号を処理した後にコンピュータ制御手段24によって判断される。
【0045】
振動手段35はフライホイール3の近くに配置される。振動手段35はコンピュータ制御手段24によって制御される電磁装置である。電流が電磁装置35へ供されるとき、フライホイール3の構造に物理的に取り付けられる磁気部材を引き付け又は引き離す磁場が生成され得る。コンピュータ制御手段24は、振動手段35に供給される電力の値を変更し、磁場強度を増減させてフライホイール3を昇降させるのに用いられ得る。それによりフライホイール3と微粒子10を振動させることでフライホイール3内部の微粒子10の均等な分布が支援される。振動手段は空圧式ピストン又は油圧式ピストンであってよい。
【0046】
容器11は微粒子10の供給を保持するのに用いられる格納容器1内部に設けられる。微粒子はコンベヤ及び/又はポンプによって容器11から移送されてよい。
【0047】
コンプレッサ34は圧縮気体33を供給するように供される。圧縮気体は接続管40を介して気体制御バルブ41へ進行する。制御バルブ41は、コンピュータ制御手段24からの電気信号によって適切な時期にオン又はオフにされる。適切な時期は、センサ手段22と加速度計手段23から受ける電気信号を処理した後にコンピュータ制御手段24によって判断される。センサ手段22と加速度計手段23はフライホイール3全体にわたって設けられる。流体又は圧縮気体33は、中心シャフト13内部の通路30と、水平バッフル20内部の通路28と、垂直バッフル19内部の通路29を介してコンプレッサ34から移送され得る。続いて圧縮空気33はフライホイール3を介して蓄積された微粒子10の底部へ進行して微粒子10を通過する。それにより微粒子10は流動化して流れることができる。空気又は気体が微粒子を貫流する作用によって、微粒子10内部での流動性と運動が増大する。よって微粒子10が相対的に自由に移動し、かつ、中心シャフト13が回転するとき、向心力はフライホイール3の外壁5へ向かう微粒子10の運動を支援する。微粒子は流動化することで、フライホイール3内部での微粒子10の運動が容易になる。
【0048】
一旦圧縮空気又は気体が中心シャフト13へ移送されると、調節可能な空気又は気体接続手段37は、フライホイール3を妨害されずに回転するように切り離されてよい。調節可能な空気又は気体接続手段37は、圧縮空気又は気体の圧力の損失を防止するように封止部38に適合されてよい。
【0049】
コンピュータ制御手段は、圧縮空気又は気体33の合流の制御を調整してフライホイール3の振動と同時に微粒子10を進行するのに用いられてよい。回転軸4の周りで回転する微粒子10の向心力によって、フライホイール3内部の微粒子10が本発明の部分的に中空のフライホイール3のキャビティ17のすべてにわたって均等に分布し得る状況になる。
【0050】
フライホイール3には下部開口部61が供される。下部開口部61は、微粒子材料をキャビティ内部に保持するために閉じられるか、あるいは、微粒子材料がフライホイール3から流出できるように開かれてよい。これはフライホイールが遅くするときに特に重要になり得る。同様に水平バッフル20には、下部レベルへの微粒子材料の運動を可能にするハッチ又は開口が供されてよい。その結果最終的には底部レベルへ進行して下部開口部61がフライホイール3を貫通した状態にする。微粒子の戻りトレイ60は、微粒子を容器11へ戻すように下部開口部61の付近に供される。下部開口部61には、下部開口部61を開閉可能にするためのハッチ又はバルブが供されてよい。
【0051】
図7は、ある量の微粒子10を支持するようにフライホイールの壁内にキャビティを生成する支持手段62を備える事前製造されたフライホイールの部品65を示している。フライホイールの部品65の側部63は、フライホイール3の外壁5を形成するように隣接する部品65の側部に結合される。
【0052】
図8に示されているように、モーター51がクラッチによってフライホイール3に取り付けられてよい。モーター51は電気エネルギーを回転エネルギーに変換するのに用いられる。回転エネルギーはフライホイールを回転するのに用いられてよい。クラッチ55が係合されるとき、モーター51に供給される電気エネルギーは、フライホイール3を駆動及び回転させるのに用いられ得る。コンピュータ制御手段は、モーターの速さの制御及びフライホイール3のキャビティ17内への微粒子の追加を調整するのに用いられ得る。
【0053】
図8はまたどのようにしてモーター58がフライホイール3から遠方に設けられ得るのかをも示している。モーター58はタービン56を駆動させるのに用いられ得る。タービン56内部に生成される圧力は流体の圧力によってエネルギーを移送するのに用いられ得る。このとき、一のタービン56は他のタービン54を駆動するために流体を移送するのに用いられ、タービン54はフライホイール3を駆動させるのに用いられ得る。
【0054】
発生装置58はクラッチ55によってフライホイール3に取り付けられてよい。クラッチ55が係合されるとき、回転するフライホイール3内部に蓄積される運動エネルギーは中心シャフト13とクラッチ55を介して移送されることで、電気発生装置58のシャフトが駆動する。発生装置は、フライホイール3内部に蓄積される運動エネルギーを電気エネルギーへ変換するのに用いられる。運動エネルギーは回転エネルギーを介してフライホイールから発生装置へ移送され得る。
【0055】
タービン54はクラッチ55によってフライホイール3に取り付けられてよい。クラッチ55が係合されるとき、回転するフライホイール3内部に蓄積される運動エネルギーは中心シャフト13とクラッチ55を介して移送されることで、タービン54のシャフトが駆動する。続いてタービン54はフライホイール3の遠方に設けられている他のタービン56に接続されてよい。タービンは電気発生装置57に直接接続されてよい。電気発生装置57もまた、本発明のフライホイールへ/からエネルギーを移送するようにフライホイール3から離れて設けられてよい。クラッチ機構は、フライホイールの中心駆動シャフトを、モーター、発生装置、又はタービンの駆動シャフトに対して接続又は切り離しするように供されてよい。
【0056】
本発明のフライホイール内に貯蔵されるエネルギーが利用可能であるとき、クラッチ55じゃコンピュータ制御手段からの信号によって動作し、かつ、クラッチは、フライホイールの中心シャフトとモーター51の駆動シャフトとを係合させる。電気エネルギーがモーター51へ供されるとき、モーターは回転して、モーターの駆動シャフトとフライホイールの駆動シャフトとの係合によってフライホイールの回転速さは増大する。コンピュータ制御手段24は、フライホイールの回転速さと内部での力を測定するように設けられたセンサからの信号を受ける。フライホイールが所定の速さで回転しているとき、コンピュータ制御手段24はバルブ41を始動させる信号を供することで、容器から注入ノズルへの微粒子の移送を可能にする。
【0057】
図9図10は、中心シャフト71とフライホイールの外壁5とを接続する半径方向に延びるバッフルすなわち支持体70を備える水平軸フライホイール装置を示している。ピン18が凹部内に設けられる。磁気軸受73が、フライホイールが回転する場合にフライホイール上での摩擦を減少させるのに設けられる。モーター、発生装置、又はタービン72が供され、クラッチ55によってフライホイールに解放可能に接続される。装置は破壊容器1内部に格納される。
【0058】
微粒子をフライホイール内部から解放するのに用いられ得るハッチが供されてよい。たとえばフライホイールは、フライホイール3のキャビティの領域内から微粒子を解放する緊急避難ハッチに適合してよい。緊急解放ハッチは、ハッチ52の解放又は除去を可能にするつかみ部と適合することで、ハッチは破壊ノード2と接する。これにより半径方向での微粒子の迅速な排出が可能となる。
【0059】
図11図13は、互いに結合する複数の部品65用に構成される事前製造されたフライホイール3を示している。部品65同士の接続は、側壁63が隣接する部品65の側壁63に接続されるようになされる。部品の少なくとも一部-好適にはすべて-には内部に微粒子が設けられ得るキャビティ17が供される。
【0060】
一旦部品65が接続されて一つにされると、フライホイール3の質量は一定となる。とはいえ微粒子10はキャビティ内部で移動可能であり、導管又は開口(不図示)を通過して隣接するキャビティ65へ入り込むことが可能となる。この装置は、微粒子フライホイール3へ入り込み得るフライホイール3の流入口を不要とし得る。フライホイール3を拡張したい場合、他の部品65が既存の装置に設けられてよい。部品65の外側表面はフライホイール3の外壁5を含む。
【0061】
電気エネルギーは、再生可能エネルギー発生装置-たとえば太陽電池パネル、風力タービン、水力タービン-から得られてよい。電気エネルギーは、他の形態の電気エネルギー生成手段-たとえば石炭又はガスタービン-から得られてよい。いずれの形態の電気エネルギー生成手段も、電気エネルギーを本発明のエネルギー貯蔵フライホイールへ供給するのに用いられる。結果は、電気エネルギーがモーター又はタービンを駆動させるのに用いられるときと同じである。具体的には電気エネルギーがモーター又はタービンを駆動させるのに用いられ、続いてモーター又はタービンはクラッチを介して本発明のフライホイールへ接続され、クラッチはモーターの駆動シャフトとフライホイールの中心回転駆動シャフトとの係合又は係合解除を行うのに用いられ得る。エネルギーは、任意のエネルギー源から得られてよいし、電気的に接続されていないエネルギー源から移送されてもよい。エネルギーは流体の圧力を利用してタービンを駆動して移送されてよい。本発明の装置では、中心手回転軸が(実質的に)水平軸に設けられているときには軸受はフライホイールの両端に設けられてよい。
【0062】
本願で説明される一の実施形態の1つ以上の特徴は本願の任意の他の実施形態に組み込まれてよい。たとえば本願で説明した垂直軸フライホイールに関する特徴-たとえばフライホイール及び/若しくはコンピュータ制御システム内又はその上に供されるセンサ-は水平軸フライホイールに組み込まれてよい。同様に水平軸フライホイールの特徴が垂直軸ホイールに組み込まれてよい。たとえば微粒子の運動及び/又は流れは、フライホイールの方位に従って調節される必要があると考えられる。
【0063】
微粒子を含むキャビティのないダミー部品が、フライホイールのバランスを取るのにもちいられてよい。これらのダミー部品は、要求に依存して中空であってよいし、あるいは中身が詰まっていてよい。これらのダミー部品は、隣接する微粒子が満たされたフライホイール部品に適合してよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【国際調査報告】