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特表2022-514240テレスコーピング及び計量フォークの組み合わせ
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  • 特表-テレスコーピング及び計量フォークの組み合わせ 図1
  • 特表-テレスコーピング及び計量フォークの組み合わせ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(54)【発明の名称】テレスコーピング及び計量フォークの組み合わせ
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/24 20060101AFI20220203BHJP
   G01G 19/08 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
B66F9/24 M
G01G19/08 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021533855
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(85)【翻訳文提出日】2021-07-29
(86)【国際出願番号】 US2019066375
(87)【国際公開番号】W WO2020124031
(87)【国際公開日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】62/779,931
(32)【優先日】2018-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/714,416
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】592229487
【氏名又は名称】カスケード コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】CASCADE CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】110001209
【氏名又は名称】特許業務法人山口国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ステファン・ライダ
【テーマコード(参考)】
3F333
【Fターム(参考)】
3F333AA02
3F333AE03
3F333AE40
3F333DB10
3F333FD06
(57)【要約】
ベースフォークが統合型液圧シリンダ及び少なくとも2つのロードセルを支持する摺動自在のアウターシューを有する、テレスコーピング計量フォークユニット。任意的に、ユニットは、ロードセルが取り付けられ、アウターシューを支持する外側の伸縮自在フォークシューを含んでよい。ユニットは、閾値距離や閾値荷重を超える場合、若しくは、ロードセルが作動しない場合に、警告するシステムを更に含んでよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合型液圧シリンダ及びベースフォークに摺動自在に平行なアウターシューを有する前記ベースフォークを有するフォークを備えるテレスコーピング計量フォークユニットであって、少なくとも2つのロードセルが前記アウターシューによって支持されており、前記アウターシューは荷重面を有し、対象となる積荷と前記アウターシュー間で接触可能に構成されている、テレスコーピング計量フォークユニット。
【請求項2】
前記ロードセルが取り付けられ、前記アウターシューを支持する外側の伸縮自在フォークシューを更に備える、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記ロードセルは、対象となる荷重を提供し、前記対象となる荷重は伸縮要因によって調節されており、前記要因は、伸縮距離、伸縮時間、及び一度に2つ以上のポイントで測定される液圧変位による、請求項1に記載のユニット。
【請求項4】
伸縮距離を監視すること、伸縮距離が閾値距離を超える場合にディスプレイ上で警告すること、対象となる積荷を計量すること、対象となる荷重が閾値荷重を超える場合にディスプレイ上で警告すること、及びロードセルが作動しない場合にディスプレイ上で警告することによって、安全作業を向上させるディスプレイ及び安全モジュールを更に備える、請求項1に記載のユニット。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2018年12月14日に出願された米国仮特許出願第62/779,931号に対する優先権を主張し、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の背景】
【0002】
非適用
【発明の概要】
【0003】
伸縮自在フォークユニットにおけるモバイル計量ソリューションを開示し、計量フォーク、テレスコーピングフォーク、計量スリーブの技術を利用し、限られたストロークの伸縮自在フォークを有するクラウン設計タレットヘッドのナローアイルトラックに応用される。本ソリューションは、所望の効果を提供しつつ、可能な限り少数のパーツを利用することで、コスト効率性を提供する。
【0004】
テレスコーピング計量フォークユニットは、統合型液圧シリンダ及びベースフォークに摺動自在に平行なアウターシューを持つベースフォークを有するフォークを備え、少なくとも2つのロードセルが、アウターシューによって支持されており、アウターシューは、荷重面を有し、対象となる積荷とアウターシュー間で接触可能に構成されている。任意的に、ユニットは、ロードセルが取り付けられ、アウターシューを支持する外側の伸縮自在フォークシューを含んでよい。
【0005】
一実施形態では、ソリューションは、標準伸縮自在フォークベースフォーク、ロッド、ピストン、シール、及びロードセルを支持する特殊シューやロードセル上の積荷を支持する橋板を使用してよい。好ましくは、外寸は、175mm×75mmを越えない。
【0006】
一実施形態では、既存の計量フォークディスプレイを使用、若しくは、カスタム表示アダプテーションを提供してよい。ディスプレイは、センサから信号を無線で受信可能であってよい。ソリューションは、ハードワイヤードのオプションで動作されるバッテリであってよい。好ましくは、ソリューションは、既製のコンピュータ、タブレット、電話と通信可能である。任意的に、ロードセルは、対象となる荷重を提供し、対象となる荷重は伸縮要因によって調節されており、その要因は、伸縮距離、伸縮時間、及び一度に2つ以上のポイントで測定される液圧変位による。
【0007】
本発明の上述及びその他の目的、特徴、利点は、添付図を参照し以下の詳細説明の検討をすることでより容易に理解できよう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、収縮位置にある計量テレスコーピングフォークユニットの斜視図である。
【0009】
図2図2は、計量テレスコーピングフォークユニットの分解図である。
【発明の詳細な説明】
【0010】
フォークアームの伸張は、フォークリフトトラックのフォークアームのブレード長を効率的に伸張する経済的手段として使用される。それらは、矩形閉断面、又は上下反転溝形(inverted-channel) 開断面のいずれかで利用可能である。
【0011】
伸縮自在フォークアームは標準フォークアームに取って代わり、トラック操作者にフォークアームのブレード長を調節する手段を提供する。それらは、様々な寸法の積荷を運搬するため、若しくは、ダブルディープスタッキングやデスタッキング作業においてパレット積みの積荷に伸張又は収縮するためのいずれかで、様々な長さを持つ単一のフォークアームとして利用可能である。
【0012】
フォークリフトトラックの制限内の作業を確実にするため、且つ、輸入税関規制により容易に従うための両方に積荷計量の統合型ソリューションを提供することが望ましい。更に、テレスコーピングフォークの効率性と計量ソリューションを統合し、位置データと計量データ間のシームレスインターフェイスをユーザに提供することが望ましい。
【0013】
本明細書に記述されるように、伸縮自在フォークのこの計量ソリューションは、計量フォーク、テレスコーピングフォーク、計量スリーブの技術を利用し、限られたストロークの伸縮自在フォークを有するクラウン設計タレットヘッドのナローアイルトラックに応用される。本ソリューションは、所望の効果を提供しつつ、可能な限り少数のパーツを利用することで、コスト効率性を提供する。
【0014】
そのため、一実施形態では、ソリューションは、標準伸縮自在フォークベースフォーク、ロッド、ピストン、シール、及びロードセルを支持する特殊シューやロードセル上の積荷を支持する橋板を使用してよい。好ましくは、外寸は、175mm×75mmを越えない。
【0015】
一実施形態では、既存の計量フォークディスプレイを使用、若しくは、カスタム表示アダプテーションを提供してよい。ディスプレイは、センサから信号を無線で受信可能であってよい。ソリューションは、ハードワイヤードのオプションで動作されるバッテリであってよい。好ましくは、ソリューションは、既製のコンピュータ、タブレット、電話と通信可能である。
【0016】
本明細書に使用されるように、「親フォークアーム」は、基準荷重中心における定格荷重、ブレード長、ブレード断面を有するフォークアームを意味し、そのためにフォークアームの伸張は特殊設計されている。
【0017】
各フォークアームの伸張の定格荷重(CE)と基準荷重中心(DE)は、親フォークアームの定格荷重(C)と基準荷重中心(D)に比例する。すなわち、C≦[C×D]/D
【0018】
一実施形態では、開断面及び閉断面のフォークアームの伸張での親フォークアームのブレード長lは、次式に従う。l≧750mm、l≧0.6l、式中、lは、フォークアームの伸張のブレード長である。
【0019】
一実施形態では、計量フォークは、アウターシュー上に支持された少なくとも2つのロードセルを含み、持ち上げられ計量される積荷のみがアウターシューに接触する。アウターシューは、ロードセルにのみ接触しなければならず、そうでなければ不正確な測定がされてしまう。伸縮自在フォークは、ベースフォークに内蔵されたシリンダ及びフォークの長さに沿って摺動しフォーク長を液圧で変更するアウターシューを有する。
【0020】
別の実施形態では、ロードセルは、伸縮自在フォークシューの外側に取り付けられ、その際、積荷計量のため二次シューを支持し、一方で、ベースフォークは、統合型液圧シリンダを有しており、インナーシューは長手方向に摺動して外側のロードセルを支持し、アウターシューは、積荷を持ち上げ計量する際に用いられる荷重面である。
【0021】
別の実施形態では、ディスプレイに安全モジュールがインストールされており、ユーザに次のような悪条件を警告する。フォークが大きく伸張しすぎて計量が反転して表示される。計量される積荷がフォークリフトトラックにとって荷重条件を超えている。一組のロードセルの少なくとも一つが、不正確なデータがもたらすような機械的又は電気的欠陥のために作動しない。
【0022】
別の実施形態では、ロードセルからのデータは、伸張又は収縮距離、時間、若しくは、一度に2つ以上のポイントで測定される液圧変位による伸縮要因によって調節されている。
【0023】
一実施形態では、インターフェイスには、TFT/カラーディスプレイ、及びいくつかのデージーチェーン接続されたセンサと併せて作動可能なソフトウェア/ファームウェアが備えられている。これは、ブルートゥース(登録商標)機能を持つスマートジャンクションボックスを介して部分的に行われてよい。
【0024】
テレスコーピングフォークと計量フォークの技術において欠けているものは、フォークリフトトラックのディスプレイシステムに統合され、生産コストがより低く、且つ、フォークリフトトラックの安全機能に統合される、両方の技術の優れた組み合わせである。
【0025】
本願のシステムは、ユーザが、伸張しすぎてとなりにあるパレットを損傷しないよう、若しくは、伸張が足らずパレットを崩さないようにし、且つ、フォークリフトトラックの再配置を最小限にしつつ、主に積荷の片側からの荷積みを容易にする。こうすることで、ユーザが一組のフォークを使って、とても長いパレットととても短いパレットの両方を持ち上げることができる。
【0026】
本願のシステムは、ユーザが、積荷がフォークリフトトラックのキャパシティー内であるとの確認のため、及び税関や請求などの法的目的のための両方で計量を使用することができる。
【0027】
本願のシステムの明細書は、トラックの型、フォークの大きさ、圧力及び流量の液圧アタッチメント仕様により、ユーザのシステムに合致する。計量情報の観点では、本願のシステムは、フォークリフトトラックディスプレイ、又は個別のディスプレイモジュールの統合を利用してもよい。ディスプレイモジュールは、その他のデバイスと通信する能力を有し、そのため、ディスプレイモジュールは、その他のディスプレイ又はコンピュータと通信できる。
【0028】
計量機能とテレスコーピングフォークとの統合は、アウターシューを支持するベースフォークに付帯するロードセルを含むことを要する。アウターシューは、持ち上げられ計量される積荷に接触し、且つ、ロードセルに唯一接触するものでなければならず、そうでなければ不正確な測定がされてしまう。アウターシューは分離されていなければならず、アウターシューに触れるものは何でも計量され、若しくは計量に影響し、そのため積荷自身のみに接触するように分離されていなければならない。
【0029】
ベースフォーク上にロードセルを取り付けるよりもむしろ、本開示は、ベースフォークにテレスコーピングシューを取り付け、そして、その上に別のアウターシューを有することを想定しており、アウターシューのみがロードセルに接触することに制限されて、フォーク上に一組のレイヤーがあることになる。
【0030】
アウターシューは、テレスコーピング(伸縮)が可能である。一実施形態では、本願のシステムは、フォークが収縮されて正確さを増す、若しくは、偏差が3度未満であるときのみ、積荷を計量する。伸縮された構成では、本願のシステムは、フォークの伸縮に沿って偏差を考慮する調節があるときのみ計量することもできる。本願のシステムは、伸縮された構成での計量を不可能にする機能を任意的に含んでもよい。
【0031】
図1は、統合型液圧シリンダ(130)及びベースフォークに摺動自在に平行なアウターシュー(140)を有するベースフォーク(120)を有するフォーク(110)を備えるテレスコーピング計量フォークユニット(100)を図示しており、少なくとも2つのロードセル(150)がアウターシューによって支持され、アウターシューは、荷重面(160)を有し、対象となる積荷(図示しない)及びアウターシュー間の接触を可能にするよう構成されている。図2は、任意的に、ユニットが、ロードセルが取り付けられ、アウターシューを支持する外側の伸縮自在フォークシュー(170)を含んでよいことを示している。任意的に、ロードセルは、対象となる荷重を提供し、対象となる荷重は伸縮要因によって調節されており、その要因は、伸縮距離、伸縮時間、及び一度に2つ以上のポイントで測定される液圧変位による。
【0032】
ディスプレイ(図示しない)及び安全モジュール(図示しない)が本明細書に開示されており、テレスコーピング計量フォークユニットと連動して、伸縮距離を監視すること、伸縮距離が閾値距離を超える場合にディスプレイ上で警告すること、対象となる積荷を計量すること、対象となる荷重が閾値荷重を超える場合にディスプレイ上で警告すること、ロードセルが作動しない場合にディスプレイ上で警告することによって、安全作業を向上させる。或いは、警告状況のディスプレイに代えて、安全モジュールは、閾値を超える又は計量セルが作動しない場合、警報音を作動することもできる。
【0033】
アウターシュー上の計量セルは、ベースフォークに内蔵されたシリンダ及びフォークの長さに沿って摺動しフォーク長を液圧で変更するアウターシューを有するテレスコーピングフォークと効果的に連動する。ロードセルは、伸縮動作方向の側方に位置するテレスコーピングフォークシューの外側に取り付け可能な別個のクランプモジュールであってよく、そのため、ロードセルは、ISO13284、若しくはその更新を含む現在のISO規格に準拠しつつ、フォークの外側及びフォーク厚内にある。
【0034】
ロードセルは、フォークのいずれかのサイドにあるであろうが、通常は、例えば、後方に2つ、前方に2つの、各フォーク全体で4つといった各フォークにつき2つの対となっている。
【0035】
上記の明細書に使用された用語や表現はここでは説明用語として用いられているのであって、制限的に解されるべきではなく、そのような用語や表現の使用において、図示され、記載された特徴又はその一部の均等物を排除するような意図は存在していない。発明の範囲が以下の特許請求の範囲によってのみ定義され制限されることが理解される。
図1
図2
【国際調査報告】