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特表2022-514318高カルシウムおよび高マグネシウム含有量を含む組成物
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  • 特表-高カルシウムおよび高マグネシウム含有量を含む組成物 図1
  • 特表-高カルシウムおよび高マグネシウム含有量を含む組成物 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(54)【発明の名称】高カルシウムおよび高マグネシウム含有量を含む組成物
(51)【国際特許分類】
   A23L 35/00 20160101AFI20220203BHJP
【FI】
A23L35/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535127
(86)(22)【出願日】2019-12-18
(85)【翻訳文提出日】2021-08-11
(86)【国際出願番号】 IL2019051383
(87)【国際公開番号】W WO2020129061
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】62/781,029
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520207011
【氏名又は名称】フライング スパーク リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】クレス,ケレン
(72)【発明者】
【氏名】グローニッヒ,エラン
【テーマコード(参考)】
4B036
【Fターム(参考)】
4B036LC06
4B036LE01
4B036LE02
4B036LF17
4B036LH42
4B036LP05
4B036LP07
4B036LP09
4B036LP24
(57)【要約】
本発明は、昆虫粉末を含む組成物を対象とし、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり800~3,200mgの量のカルシウム、昆虫粉末の100gr当たり230~900mgの量のマグネシウム、またはそれらの組み合わせを含む。提供される組成物は、昆虫粉末の40~80重量%の量のタンパク質をさらに含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
昆虫粉末100gr当たり800~3,200mgの濃度のカルシウム、昆虫粉末100gr当たり230~900mgの濃度のマグネシウム、またはそれらの組み合わせを含む昆虫粉末を含む組成物。
【請求項2】
前記昆虫粉末の40~80重量%の量のタンパク質をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記昆虫粉末の100gr当たり0.25mg未満の量のコレステロールをさらに含む、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
鉄、リン、カリウム、ナトリウム、および亜鉛からなる群から選択される1つ以上の化合物をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項5】
前記鉄が、前記昆虫粉末の100gr当たり15~35mgの量で存在する、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記リンが、前記昆虫粉末の100gr当たり1,000~2,800mgの量で存在する、請求項4または5に記載の組成物。
【請求項7】
前記カリウムが、前記昆虫粉末の100gr当たり500~1,300mgの量で存在する、請求項4~6のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項8】
前記ナトリウムが、前記昆虫粉末の100gr当たり1~200mgの量で存在する、請求項4~7のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項9】
前記亜鉛が、前記昆虫粉末の100gr当たり10~50mgの量で存在する、請求項4~8のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項10】
一価不飽和脂肪酸および多価不飽和脂肪酸からなる群から選択される1つ以上の脂肪酸をさらに含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項11】
前記一価不飽和脂肪酸が、パルミトレイン酸、オレイン酸、シス-11-オクタデカン酸、およびミリストレイン酸からなる群から選択される、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記一価不飽和脂肪酸がパルミトレイン酸である、請求項10または11に記載の組成物。
【請求項13】
前記昆虫粉末中の脂肪酸の25~60重量%が一飽和脂肪酸である、請求項10~12のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項14】
前記昆虫粉末中の脂肪酸の20~30重量%がパルミトレイン酸である、請求項10~13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
前記多価不飽和脂肪酸がリノール酸およびリノレン酸のうちのいずれか1つである、請求項10に記載の組成物。
【請求項16】
前記昆虫粉末中の脂肪酸の0.1~10重量%が多価不飽和脂肪酸である、請求項10または15に記載の組成物。
【請求項17】
前記粉末が、前記昆虫に由来する抽出物、ホモジネート、それらの画分、およびそれらの任意の組み合わせのうちのいずれか1つを含む、請求項1~16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
前記昆虫粉末が、成虫全体、その卵、その幼虫、それらの任意の部分、およびそれらの任意の組み合わせのうちのいずれか1つに由来する、請求項1~17のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
前記昆虫がCeratitis capitataである、請求項1~18のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
食用組成物である、請求項1~19のいずれか1項に記載の組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、「COMPOSITIONS COMPRISING INSECT POWDER HAVIN HIGH CALCIUM AND HIGH MAGNESIUM CONTENT」の名称で、2018年12月18日に出願された米国仮特許出願第62/781,029号の優先権の利益を主張し、その内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、昆虫由来生成物を含むがこれに限定されない動物由来生成物を含む食品の分野に属する。
【背景技術】
【0003】
人類は、2040年までに90億人を超えると予想されている増え続ける人口をどのように養うかという大きな課題に直面している。伝統的な畜産は、環境に破壊的な生態学的影響を与え、(a)農業用に指定された土地リソースの約70%を使用し、(b)温室効果ガス排出の主要な原因であり、(c)水および土地を著しく乱用し、(d)大量の有機廃棄物の生産者である。
【0004】
上記に加えて、動物由来のタンパク質は、おそらくホルモン、抗生物質、および殺虫剤の存在により、健康に関連する有害な影響を与える可能性がある。
【0005】
この点で、昆虫は、高い脂肪、タンパク質、ビタミン、繊維、およびミネラル含有量を有する、栄養価が高く健康的な食品源であることが知られている。
【発明の概要】
【0006】
本発明は、そのいくつかの実施形態において、カルシウム、マグネシウム、またはそれらの両方が豊富な昆虫粉末を含む組成物を対象とする。いくつかの実施形態において、組成物は、食用組成物である。
【0007】
第1の態様によれば、昆虫粉末の100gr当たり800~3,200mgの濃度のカルシウム、昆虫粉末の100gr当たり230~900mgの濃度のマグネシウム、またはそれらの組み合わせを含む昆虫粉末を含む組成物が提供される。
【0008】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の40~80重量%の量のタンパク質をさらに含む。
【0009】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり0.25mg未満の量でコレステロールをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、鉄、リン、カリウム、ナトリウム、および亜鉛からなる群から選択される1つ以上の化合物をさらに含む。
【0011】
いくつかの実施形態において、鉄は、昆虫粉末の100gr当たり15~35mgの量で存在する。
【0012】
いくつかの実施形態において、リンは、昆虫粉末の100gr当たり1,000~2,800mgの量で存在する。
【0013】
いくつかの実施形態において、カリウムは、昆虫粉末の100gr当たり500~1,300mgの量で存在する。
【0014】
いくつかの実施形態において、ナトリウムは、昆虫粉末の100gr当たり1~200mgの量で存在する。
【0015】
いくつかの実施形態において、亜鉛は、昆虫粉末の100gr当たり10~50mgの量で存在する。
【0016】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、一価不飽和または多価不飽和脂肪酸から選択される1つ以上の脂肪酸をさらに含む。
【0017】
いくつかの実施形態において、一価不飽和脂肪酸は、パルミトレイン酸、オレイン酸、シス-11-オクタデカン酸、およびミリストレイン酸からなる群から選択される。
【0018】
いくつかの実施形態において、一価不飽和脂肪酸はパルミトレイン酸である。
【0019】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末中の脂肪酸の25~60重量%は一飽和脂肪酸である。
【0020】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末中の脂肪酸の20~30重量%はパルミトレイン酸である。
【0021】
いくつかの実施形態において、多価不飽和脂肪酸は、リノール酸およびリノレン酸のいずれかである。
【0022】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末中の0.1~10重量%の脂肪酸は、多価不飽和脂肪酸である。
【0023】
いくつかの実施形態において、粉末は、昆虫に由来する抽出物、ホモジネート、それらの画分、およびそれらの任意の組み合わせのうちのいずれか1つを含む。
【0024】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、成虫全体、その卵、その蛹、その幼虫、それらの任意の部分、およびそれらの任意の組み合わせのうちのいずれか1つに由来する。
【0025】
いくつかの実施形態において、昆虫はCeratitis capitateである。
【0026】
いくつかの実施形態において、組成物は食用組成物である。
【0027】
他に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および/または科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解される同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様または同等の方法および材料を本発明の実施形態の実施または試験に使用することができるが、例示的な方法および/または材料を以下に説明する。矛盾する場合は、定義を含む特許明細書が優先される。さらに、材料、方法、および例は、単なる例示であり、必ずしも限定するように意図されるものではない。
【0028】
本発明のさらなる実施形態および適用可能性の全範囲は、以下に与えられる詳細な説明から明らかになるであろう。しかしながら、詳細な説明および特定の実施例は、本発明の好ましい実施形態を示すが、本発明の趣旨および範囲内の種々の変更および修正がこの詳細な説明から当業者に明らかになるため、例示としてのみ与えられることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】一方では生成物加工のための卵から幼虫までの成長過程の非限定的な例を示し、他方では連続的な卵の供給を維持するために使用される完全なライフサイクル手順を示すフローチャートである。
図2】幼虫をタンパク質粉末および油に加工する非限定的な例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0030】
いくつかの実施形態によれば、昆虫粉末を含む組成物が提供される。いくつかの実施形態において、本発明は、食用組成物を対象とする。いくつかの実施形態において、本発明は、昆虫食用生成物を対象とする。
【0031】
本明細書で使用される「昆虫粉末」という用語は、昆虫から作られた粉末または「粉」を指す。
【0032】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は昆虫抽出物を含む。一実施形態において、抽出物は乾燥抽出物である。別の実施形態において、抽出物は湿った抽出物である。いくつかの実施形態において、昆虫抽出物は、成虫全体、その卵、その蛹、その幼虫、それらの器官、それらの任意の部分、またはそれらの任意の組み合わせから抽出される。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫ホモジネートまたはその画分を含む。いくつかの実施形態において、昆虫ホモジネートは、昆虫全体、その卵、その蛹、その幼虫、それらの器官、それらの任意の部分、またはそれらの任意の組み合わせのホモジネートを含む。いくつかの実施形態において、昆虫ホモジネートは、昆虫全体、その卵、その蛹、その幼虫、それらの器官、それらの任意の部分、またはそれらの任意の組み合わせの均質化によって得られる。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、固形物の濃縮物を含む。いくつかの実施形態において、固形物は全脂肪固形物である。いくつかの実施形態において、固形物は低脂肪固形物である。いくつかの実施形態において、固形物は、昆虫全体、その卵、その蛹、その幼虫、それらの器官、それらの任意の部分、またはそれらの任意の組み合わせに由来する。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫抽出物またはその画分を含む。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫またはその画分の濃縮ホモジネートを含む。いくつかの実施形態において、固形物は、昆虫粉末の油を含まない画分に由来する。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は油を欠いている。
【0033】
抽出、均質化、および分画の方法は一般的であり、当業者には明らかであろう。非限定的な例を以下にさらに示す。
【0034】
いくつかの実施形態において、昆虫はハエである。いくつかの実施形態において、ハエはミバエである。いくつかの実施形態において、ミバエはチチュウカイミバエ、Ceratitis capitateである。いくつかの実施形態において、ミバエは、オリエンタルミバエ、Bactrocera dorsalisである。
【0035】
いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、ミバエ、Ceratitis capitateに由来する昆虫粉末を含む。いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、チチュウカイミバエ、Ceratitis capitateに由来する昆虫粉末を含む。いくつかの実施形態において、本発明の組成物は、オリエンタルミバエ、Bactrocera dorsalisに由来する昆虫粉末を含む。
【0036】
いくつかの実施形態によれば、組成物は、総昆虫粉末の100gr当たり800~3,200mgの量のカルシウム、総昆虫粉末の100gr当たり230~900mgの量のマグネシウム、またはそれらの組み合わせを含む、本明細書に記載の昆虫粉末を含む。
【0037】
一実施形態において、「昆虫粉末のgr」は、総昆虫粉末のgrである。一実施形態において、「昆虫粉末のgr」は、昆虫粉末全体のgrである。
【0038】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり900~1,500mg、昆虫粉末の100gr当たり800~2,000mg、昆虫粉末の100gr当たり1,800~2,800mg、昆虫粉末の100gr当たり1,000~2,200mg、昆虫粉末の100gr当たり1,100~1,900mg、昆虫粉末の100gr当たり1,800~2,400mg、昆虫粉末の100gr当たり2,000~3,100mg、昆虫粉末の100gr当たり2,200~2,900mg、昆虫粉末の100gr当たり1,300~2,100mg、昆虫粉末の100gr当たり1,900~2,700mg、昆虫粉末の100gr当たり2,500~2,850mg、昆虫粉末の100gr当たり1,700~2,350mg、または昆虫粉末の100gr当たり2,850~3,500mg、の範囲の量のカルシウムを含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも800mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも900mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,000mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,250mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,500mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,750mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも2,000mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも2,200mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも2,400mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも2,600mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも2,800mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも3,000mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも3,500mg、またはそれらの間の任意の値もしくは範囲、の量のカルシウムを含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0039】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり230~500mg、昆虫粉末の100gr当たり300~900mg、昆虫粉末の100gr当たり250~800mg、昆虫粉末の100gr当たり280~750mg、昆虫粉末の100gr当たり350~700mg、昆虫粉末の100gr当たり380~650mg、昆虫粉末の100gr当たり400~850mg、昆虫粉末の100gr当たり420~900mg、昆虫粉末の100gr当たり480~880mg、昆虫粉末の100gr当たり500~700mg、昆虫粉末の100gr当たり550~850mg、昆虫粉末の100gr当たり700~830mg、または昆虫粉末の100gr当たり750~1,000mg、の範囲の量のマグネシウムを含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも230mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも250mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも300mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも300mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも350mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも400mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも450mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも500mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも550mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも600mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも650mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも700mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも750mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも800mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも850mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも880mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも900mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1gr、またはそれらの間の任意の値もしくは範囲、の量のマグネシウムを含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0040】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末はタンパク質をさらに含む。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の40~50重量%、昆虫粉末の40~60重量%、昆虫粉末の40~70重量%、昆虫粉末の45~60重量%、昆虫粉末の45~65重量%、昆虫粉末の50~65重量%、昆虫粉末の50~85重量%、昆虫粉末の55~75重量%、昆虫粉末の60~75重量%、または昆虫粉末の65~80重量%、の範囲の量のタンパク質を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の少なくとも40重量%、昆虫粉末の少なくとも45重量%、昆虫粉末の少なくとも50重量%、昆虫粉末の少なくとも55重量%、昆虫粉末の少なくとも60重量%、昆虫粉末の少なくとも65重量%、昆虫粉末の少なくとも70重量%、昆虫粉末の少なくとも80重量%、またはそれらの間の任意の範囲もしくは値、の量のタンパク質を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0041】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末はコレステロールをさらに含む。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり0.001mg未満、昆虫粉末の100gr当たり0.01mg未満、昆虫粉末の100gr当たり0.05mg未満、昆虫粉末の100gr当たり0.1mg未満、昆虫粉末の100gr当たり0.15mg未満、昆虫粉末の100gr当たり0.2mg未満、昆虫粉末の100gr当たり0.25mg未満、昆虫粉末の100gr当たり0.3mg未満、昆虫粉末の100gr当たり0.5mg未満、またはそれらの間の任意の値もしくは範囲、の量のコレステロールを含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり0.001~0.01mg、昆虫粉末の100gr当たり0.001~0.05mg、昆虫粉末の100gr当たり0.01~0.075mg、昆虫粉末の100gr当たり0.05~0.1mg、昆虫粉末の100gr当たり0.15~0.2mg、昆虫粉末の100gr当たり0.2~0.25mg、昆虫粉末の100gr当たり0.25~0.3mg、またはそれらの間の任意の値および範囲、の範囲の量のコレステロールを含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0042】
いくつかの実施形態において、組成物は、1つ以上の化合物をさらに含む。いくつかの実施形態において、化合物は鉱物である。いくつかの実施形態において、ミネラルは、鉄、リン、カリウム、ナトリウム、および亜鉛からなる群から選択される。
【0043】
いくつかの実施形態において、「1つ以上」は、少なくとも2つ、少なくとも3つ、少なくとも4つ、少なくとも5つ、またはそれらの間の任意の範囲を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、「1つ以上」は、2~3つ、2~4つ、2~5つ、3~4つ、3~5つ、または4~5つを含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0044】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり10~15mg、昆虫粉末の100gr当たり15~25mg、昆虫粉末の100gr当たり20~30mg、昆虫粉末の100gr当たり20~35mg、昆虫粉末の100gr当たり15~35mg、または昆虫粉末の100gr当たり30~40mg、の範囲の量の鉄をさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも10mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも12mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも15mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも17mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも20mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも25mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも30mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも35mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも40mg、またはそれらの間の任意の値もしくは範囲、の量の鉄をさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0045】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり750~1,500mg、昆虫粉末の100gr当たり1,000~2,500mg、昆虫粉末の100gr当たり2,000~3,000mg、昆虫粉末の100gr当たり2,500~3,250mg、昆虫粉末の100gr当たり1,000~2,800mg、または昆虫粉末の100gr当たり2,750~3,250mg、の範囲の量のリンをさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも800mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,000mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,250mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,700mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも2,000mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも2,500mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも2,750mg、または昆虫粉末の100gr当たり少なくとも3,000mg、またはそれらの間の任意の値もしくは範囲、の量のリンをさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0046】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり500~750mg、昆虫粉末の100gr当たり600~850mg、昆虫粉末の100gr当たり900~1,200mg、昆虫粉末の100gr当たり1,000~1,150mg、昆虫粉末の100gr当たり1,050~1,200mg、または昆虫粉末の100gr当たり1,200~1,500mg、の範囲の量のカリウムをさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも450mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも500mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも600mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも700mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも800mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも900mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,000mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,100mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,200mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,300mg、または昆虫粉末の100gr当たり少なくとも1,400mg、またはそれらの間の任意の値もしくは範囲、の量のカリウムをさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0047】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり1~100mg、昆虫粉末の100gr当たり10~150mg、昆虫粉末の100gr当たり30~200mg、昆虫粉末の100gr当たり20~170mg、昆虫粉末の100gr当たり45~190mg、昆虫粉末の100gr当たり65~210mg、昆虫粉末の100gr当たり100~195mg、昆虫粉末の100gr当たり55~125mg、昆虫粉末の100gr当たり130~210mg、昆虫粉末の100gr当たり90~165mg、昆虫粉末の100gr当たり100~220mg、昆虫粉末の100gr当たり80~140mg、または昆虫粉末の100gr当たり1~250mg、の範囲の量のナトリウムをさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも60mg、昆虫粉末の100g当たり少なくとも70mg、昆虫粉末の100g当たり少なくとも80mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも90mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも100mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも110mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも120mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも130mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも140mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも150mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも160mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも170mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも180mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも190mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも200mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも225mg末、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも250mg、またはそれらの間の任意の値もしくは範囲、の量のナトリウムをさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0048】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり10~25mg、昆虫粉末の100gr当たり15~45mg、昆虫粉末の100gr当たり10~50mg、昆虫粉末の100gr当たり20~45mg、昆虫粉末の100gr当たり25~55mg、または昆虫粉末の100gr当たり30~55mg、の範囲の量の亜鉛をさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも10mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも15mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも20mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも25mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも30mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも35mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも40mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも45mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも50mg、昆虫粉末の100gr当たり少なくとも60mg、またはそれらの間の任意の値もしくは範囲、の量の鉄をさらに含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0049】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、1つ以上の脂肪酸をさらに含む。いくつかの実施形態において、脂肪酸は、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸、および多価不飽和脂肪酸からなる群から選択される。
【0050】
本明細書で使用される「1つ以上の脂肪酸」は、2~5、3~8、4~12、3~15、7~14、8~13、または6~15種類の脂肪酸を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態において、「1つ以上の脂肪酸」は、少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15種類の脂肪酸、またはそれらの間の任意の範囲を含む。各可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0051】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、パルミトレイン酸、オレイン酸、シス-11-オクタデカン酸、およびミリストレイン酸から選択される一価不飽和脂肪酸をさらに含む。いくつかの実施形態において、一価不飽和脂肪酸はパルミトレイン酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、パルミトレイン酸をさらに含む。
【0052】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の25~70重量%は一不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の35~65重量%は一不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の40~60重量%は一不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の45~55重量%は一不飽和脂肪酸である。
【0053】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の15~35重量%はパルミトレイン酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の15~30重量%はパルミトレイン酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の15~25重量%はパルミトレイン酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の20~35重量%はパルミトレイン酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の20~30重量%はパルミトレイン酸である。
【0054】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は、多価不飽和脂肪酸をさらに含む。いくつかの実施形態において、多価不飽和脂肪酸は、リノール酸、リノレン酸、またはそれらの組み合わせである。
【0055】
いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の0.05~10重量%は多価不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の0.1~10重量%は多価不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の0.5~12重量%は多価不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の0.5~10重量%は多価不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の1~10重量%は多価不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の1~8重量%は多価不飽和脂肪酸である。いくつかの実施形態において、昆虫粉末は脂肪酸をさらに含み、昆虫粉末中の脂肪酸の1~6重量%は多価不飽和脂肪酸である。
【0056】
本明細書に記載されるような、組成物内の成分の量および/または種類を決定する方法は、当業者には明らかであろう。そのような方法の非限定的な例には、パルスNMRによる機器MQC-23-35による脂肪含有量の決定、デュマ法によるN物質の測定、重量分析による乾物の測定、灰の重量測定、誘導結合プラズマによる原子発光分光法による元素の測定、および測定値からの化合物濃度の化学量論計算、FID検出によるガスクロマトグラフィー法による脂肪酸の測定(例えば、脂肪中の脂肪酸の相対的発生)、HPLCによる総アミノ酸含有量、ならびに/またはその他が含まれるが、これらに限定されない。
【0057】
いくつかの実施形態において、組成物は食用組成物である。いくつかの実施形態において、組成物は、対象に給餌する際に使用される。一実施形態において、対象はヒト対象である。いくつかの実施形態において、対象は非ヒト対象である。非ヒト対象の非限定的な例には、家畜および魚が含まれるが、これらに限定されない。
【0058】
いくつかの実施形態によれば、本発明の組成物は、経口投与用に製剤化される。一実施形態によれば、組成物は、経口摂取に適した賦形剤、希釈剤または担体をさらに含む。別の実施形態によれば、組成物は、カプセル、糖衣錠、丸剤、錠剤、ゲル、液体、スラリー、懸濁液、シロップ、飲料、プロテインバー、およびペストリーから選択される形態に製剤化される。いくつかの実施形態において、組成物は食品である。
【0059】
特定の実施形態において、組成物は、昆虫粉末に加えて、デンプン、マルトデキストリン、アラビアゴム、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、セルロース、水、シロップ、およびメチルセルロースを含むがこれらに限定されない、適切な賦形剤を含む錠剤または粉末混合物として製剤化された固体組成物である。製剤はさらに、例えばタルクおよび鉱油などの潤滑剤、湿潤剤、乳化剤および懸濁化剤、ヒドロキシ安息香酸メチルおよびプロピルなどの防腐剤、甘味料、または香味料を含むことができる。ポリオール、緩衝剤、および不活性充填剤も使用できる。ポリオールの例には、マンニトール、ソルビトール、キシリトール、スクロース、マルトース、グルコース、ラクトース、デキストロースなどが含まれるが、これらに限定されない。適切な緩衝液には、リン酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、コハク酸塩などが含まれるが、これらに限定されない。使用できる他の不活性充填剤には、当技術分野で知られており、製造に有用なものが含まれる。
【0060】
昆虫粉末を製造するための方法または生成物は一般的であり、当業者には明らかであろう。例えば、昆虫生成物の製造方法は、少なくとも1つの昆虫全体、少なくとも1つの成虫全体、または少なくとも1つの生きた昆虫全体を昆虫スラリーに湿式粉砕し、昆虫スラリーを乾燥させて、固形昆虫物質粒子を含む乾燥昆虫生成物を形成することを含む。乾燥には、噴霧乾燥またはドラム乾燥が含まれる。本明細書で使用される「昆虫スラリー」は、液体を加えた、または加えない、粉砕された非脱水昆虫の半液体混合物である。半液体混合物は、水のような追加された液体(質量)に対する昆虫(質量)の所定の比率を含む。例えば、昆虫スラリーは、1:2の昆虫対水の重量比(例えば、200ポンド(約90.7kg)の昆虫および400ポンド(約181.4kg)の水)を含む。乾燥工程は、加熱乾燥、噴霧乾燥、凍結乾燥、トレー乾燥、パドル乾燥、流動床乾燥、フラッシュ乾燥、空気乾燥、真空乾燥、ドラム乾燥、またはそれらの組み合わせを含み得る。オーブン、インピンジメントオーブン、凍結乾燥機、熱乾燥機、熱風乾燥機、真空乾燥機などの乾燥機を使用することができる。噴霧乾燥は、昆虫のスラリーを乾燥して昆虫生成物にするために使用される。ドラム乾燥は、昆虫のスラリーを乾燥させて昆虫生成物にするために使用される。本明細書で使用される「乾燥昆虫生成物」は、乾燥昆虫生成物の約15重量%以下の量の水を含む昆虫生成物(例えば、粉末、フレーク、ミール)を指す。例えば、乾燥昆虫生成物は、約10重量%未満の量の水を含む。
【0061】
全昆虫または低脂肪昆虫粉末を得るための方法は、当業者には明らかであり、低脂肪昆虫粉末を得るためのブランチング、湿式粉砕、油分離、および乾燥、または全昆虫粉末を得るためのブランチング、乾燥および粉砕などの非限定的なステップを含むことができる。
【0062】
湿式粉砕の利点には、例えば、(1)昆虫スラリーを保存および乾燥するために必要とされる熱を低減することと、(2)熱が昆虫生成物の特性に及ぼす悪影響を最小限に抑える/回避することと、(3)プロセス効率を向上させることと、(4)生成物の消化率を改善することと、(5)プロセススループットを向上させること、とが含まれる。
【0063】
湿式粉砕プロセスは、以下の装置、グラインダー、ミル、ストーンミル、ミキサー、ピーナッツグラインダー、ピーナッツバターグラインダー、コロイドミル、ピンミル、ビーズミル、分散機、ホモジナイザー、チョッパー、ローターステーターデバイス、ハンマーミル、プレスグラインダー、マッシャー、マセレーター、食品加工機、ローラー、またはジューサーのうちのいずれか1つまたは組み合わせを用いて実行できる。グラインダーの非限定的な例には、Olde Tyme Peanut Mill、Olde Tyme Peanut Grinder、Olde Tyme Peanut butter Grinder、Olde Tyme Peanut butter Mill、Old Style Peanut Mill、Olde Style Peanut Grinder、Olde Style Peanut butter Grinder、Olde Style Peanut butter Mill、IKAミキサー、IKAコロイドミル、Jack LaLanne Power Juicer、またはAcme 6001 Centrifugal Juicerが含まれるが、これらに限定されない。
【0064】
本明細書に記載の任意の濃度範囲、パーセンテージ範囲、または比率範囲は、特に明記しない限り、その範囲内の任意の整数およびその分数、例えば整数の10分の1および100分の1の濃度、パーセンテージまたは比率を含むと理解されるべきである。
【0065】
重量などの任意の物理的特徴に関連して本明細書に記載される任意の数の範囲は、特に明記しない限り、記載される範囲内の任意の整数を含むと理解されるべきである。
【0066】
考察において、特に明記しない限り、本発明の実施形態の特徴(複数可)の条件または関係特性を修飾する「実質的に」および「約」などの形容詞は、かかる条件または特性が、意図される適用のための実施形態の実施について許容される許容範囲内に定義されることを意味すると理解される。特に指示しない限り、明細書および特許請求の範囲における「または」という語は、排他的な「または」ではなく、むしろ包括的な「または」であると見なされ、それが結び付く項目のうちの少なくとも1つ、または任意の組み合わせを示す。
【0067】
上記および本明細書の他の場所で使用される「a」および「an」という用語は、列挙された構成要素の「1つ以上」を指すことを理解されたい。特に明記しない限り、単数形の使用が複数形を含むことは当業者には明らかであろう。したがって、本出願では、「a」、「an」、および「少なくとも1つ」という用語は交換可能で使用される。
【0068】
本教示をよりよく理解する目的のために、そして決して教示の範囲を制限することなく、特に明記しない限り、数量、パーセンテージ、または比率を表すすべての数字、ならびに本明細書および請求項で使用される他の数値は、すべての場合において、「約」という用語で修正されるものとして理解されるべきである。したがって、反対に示されない限り、以下の明細書および添付の請求項に示される数値パラメータは、得られることが求められる所望の特性に応じて変化し得る近似値である。少なくとも、各数値パラメータは、報告された有効桁数に照らして、通常の丸め手法を適用することによって解釈する必要がある。
【0069】
本願の説明および特許請求の範囲において、動詞「含む(comprise)」、「含む(include)」および「有する」ならびにそれらの活用形の各々は、動詞の目的語(複数可)が必ずしも動詞の主語(複数可)の構成要素、要素または部分を完全に列挙したものではないことを示すために使用される。
【0070】
本明細書で使用する他の用語は、当技術分野におけるそれらの周知の意味によって定義されることを意味する。
【0071】
明確にするために、別個の実施形態の文脈において説明される本発明のある特定の特徴がまた、単一の実施形態で組み合わせて提供され得ることが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態の文脈で説明されている本発明の種々の特色はまた、別々に、または何らかの適切な部分組み合わせで、または本発明の何らかの他の説明された実施形態において適切なものとして提供され得る。様々な実施形態の文脈で説明されている特定の特徴は、実施形態がそれらの要素なしでは機能しない場合を除いて、それらの実施形態の本質的な特徴と見なされるべきではない。
【0072】
本発明の追加の目的、利点、および新規の特徴は、限定するように意図されるものではない以下の実施例を調査すると、当業者に明らかになるであろう。加えて、本明細書で先に説明され、以下の特許請求の範囲の節において主張されるような本発明の種々の実施形態および態様の各々は、次の実施例において実験に基づく裏付けを見出す。
【実施例
【0073】
【表1-1】

【表1-2】
【0074】
低脂肪タンパク質昆虫粉末(非水溶性)および全幼虫昆虫粉末は、カルシウムおよびマグネシウムが著しく豊富であることがわかった。
【0075】
本発明の特定の特徴を本明細書で説明してきたが、多くの修正、置換、変更、および均等物が、当業者には思い浮かぶであろう。したがって、添付の特許請求の範囲は、本発明の真の趣旨に含まれる、このようなすべての修正および変更を網羅することを意図していることを理解されたい。

図1
図2
【国際調査報告】