(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-10
(54)【発明の名称】三重板ガラス採光用開口アセンブリ
(51)【国際特許分類】
C03C 27/06 20060101AFI20220203BHJP
E06B 3/66 20060101ALI20220203BHJP
【FI】
C03C27/06 101D
E06B3/66 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535683
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(85)【翻訳文提出日】2021-08-18
(86)【国際出願番号】 US2019068018
(87)【国際公開番号】W WO2020132547
(87)【国際公開日】2020-06-25
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】397068274
【氏名又は名称】コーニング インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100073184
【氏名又は名称】柳田 征史
(74)【代理人】
【識別番号】100123652
【氏名又は名称】坂野 博行
(74)【代理人】
【識別番号】100175042
【氏名又は名称】高橋 秀明
(72)【発明者】
【氏名】ベルタン-ムーロ,トマ
(72)【発明者】
【氏名】クイヤール,ジェームス グレゴリー
(72)【発明者】
【氏名】マクドナルド,マイケル アーロン
(72)【発明者】
【氏名】ヴァニアンパランビル,プラシャント アブラハム
【テーマコード(参考)】
2E016
4G061
【Fターム(参考)】
2E016AA01
2E016BA01
2E016BA02
2E016CA01
2E016CB01
2E016CC03
2E016CC04
2E016EA01
2E016EA02
4G061AA03
4G061AA11
4G061AA20
4G061BA01
4G061CA02
4G061CB13
4G061CB16
4G061CD02
4G061CD18
4G061CD21
4G061CD25
(57)【要約】
板ガラスの間にチャンバが作られた三重板ガラスIGUを備え、第2と第3の板ガラスと比べてより厚いまたは重い第1の板ガラス(外側板ガラス)および/またはprEN 16612にしたがって測定した場合、1.2N/mを超えないエッジ力を有する隔離採光用開口アセンブリに関する様々な実施の形態が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁採光用開口アセンブリにおいて、
第1のガラス厚を有する第1の板ガラス、
第3のガラス厚を有し、前記第1の板ガラスから間隔が空けられた第3の板ガラス、
前記第1の板ガラスと前記第3の板ガラスとの間に位置付けられた、第2のガラス厚を有する第2の板ガラスであって、該第1の板ガラスおよび該第3の板ガラスから間隔が空けられた第2の板ガラス、
前記第1の板ガラスと前記第2の板ガラスとの間に位置付けられた第1のチャンバ間隙、および
前記第2の板ガラスと前記第3の板ガラスとの間に位置付けられた第2のチャンバ間隙、
を備え、
三枚の板ガラスの全ての全ガラス厚に対する前記第1のガラス厚の厚さ比が、50で割られたミリメートルで表された三枚の板ガラスの全ての全ガラス厚+20%より大きい、絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項2】
前記第1、前記第2、または前記第3の板ガラスの少なくとも1つが、中間層を使用して積層された2つ以上のガラス層を含む、請求項1記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項3】
前記第3のガラス厚が前記第1のガラス層厚より小さい、請求項1または2記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項4】
前記第2の板ガラスが、7×10
-6/K未満の熱膨張係数を有する、請求項1から3いずれか1項記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項5】
前記第1、前記第2、または前記第3の板ガラスの少なくとも1つが、アルミナホウケイ酸塩ガラス層を含む、請求項1から4いずれか1項記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項6】
前記第1、前記第2、または前記第3の板ガラスの少なくとも1つが、化学強化されたガラス層を含む、請求項1から5いずれか1項記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項7】
前記第2の板ガラスが、表面特徴または表面下特徴の少なくとも一方を含む、請求項1から6いずれか1項記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項8】
前記第2のガラス厚が2mm未満である、請求項1から7いずれか1項記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項9】
前記アセンブリが、prEN 16612にしたがって測定したときに、1.2N/m以下のエッジシール力を含む、請求項1から8いずれか1項記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【請求項10】
前記アセンブリが、prEN 16612にしたがって測定したときに、0.05N/mから1.2N/m以下の範囲のエッジシール力を含む、請求項1から9いずれか1項記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の説明】
【0001】
本出願は、その内容がここに全て引用される、2018年12月21日に出願された米国仮特許出願第62/783787号の米国法典第35編第119条の下での優先権の恩恵を主張するものである。
【技術分野】
【0002】
本文書は、限定ではなく、一般に、採光用開口アセンブリおよび採光用開口アセンブリ用の板ガラスに関する。
【背景技術】
【0003】
採光用開口(fenestration)アセンブリ(例えば、ドア、窓など)が、建造物(例えば、一戸建て住宅、タウンハウス、倉庫、オフィスビルなど)に結合されている。いくつかの例において、採光用開口アセンブリは1つ以上の板ガラス(例えば、ソーダ石灰ガラスのシート)を備え、それらの板ガラスは、自然の力(例えば、風、雨、埃、破片など)が建造物に入るのを防ぎつつ、光を建造物に入らせる。それに加え、採光用開口アセンブリは、建造物から周囲環境への熱伝達を制限する。
【発明の概要】
【0004】
一般に、本開示は、音響性能(例えば、防音)および/または低下したエッジシール力(例えば、特定の機構および/または理論に束縛されないが、エッジシール力は、採光用開口アセンブリの耐用年限(例えば、性能、存続可能性、および/または寿命)に帰するプロキシ測定基準と考えられる)の内の一方または両方における改善された性能特徴に向けて合わされた構造を有する採光用開口アセンブリの様々な実施の形態に向けられている。
【0005】
より詳しくは、本開示は、(1)採光用開口アセンブリの改善された音響性能のために全体のIGU厚(例えば、または質量)の比率が高くなるように、外側板ガラス(第1の板ガラス)が作られている、および/または(2)改善されたIGUエッジシール力のために、採光用開口アセンブリのエッジシール力がIGUに亘り1.2N/m以下となり、それゆえ、IGUの改善された性能および/または対応する改善された寿命(例えば、先の(1)および/または(2)を持たない三重板ガラスIGUと比べて)を促進するように、残り二枚の板ガラス(例えば、第2の板ガラスおよび第3の板ガラス)が作られている、採光用開口アセンブリ(例えば、IGUを形成するための二重チャンバおよび対応するシールを有する三重板ガラス)の独特なおよび/または適合した構造に向けられている。ここに詳述した実施の形態の1つ以上は、防音を最大にする、および/またはエッジシールに対する応力(例えば、エッジシール力)を防ぐ、軽減する、および/または減少させるように特別に設計されている、および/または作られている。
【0006】
本願の発明者等は、数ある中でも、解決すべき問題は、採光用開口アセンブリ(例えば、ドア、窓など)の性能を改善することを含み得ることを認識した。それに加え、本願の発明者等は、数ある中でも、解決すべき問題は、採光用開口アセンブリを通じて建造物に侵入するノイズ(例えば、建造物のそばを通り過ぎる車両が生じるノイズ、近隣の建造物が生じるノイズなど)の量を減少させることを含み得ることを認識した。さらに、本願の発明者等は、数ある中でも、解決すべき問題は、採光用開口アセンブリの断熱性能を改善することを含み得ることを認識した。さらにまた、本願の発明者等は、数ある中でも、解決すべき問題は、二重板ガラスの採光用開口アセンブリと同程度の寸法(例えば、厚さ)および/または質量を有する三重板ガラスの採光用開口アセンブリを提供することを含み得ることを認識した。なおさらにまた、本願の発明者等は、数ある中でも、解決すべき問題は、二重板ガラスの採光用開口アセンブリより小さい寸法(例えば、厚さ)および/または軽い質量を有する三重板ガラスの採光用開口アセンブリを提供することを含み得ることを認識した。それに加え、本願の発明者等は、数ある中でも、解決すべき問題は、採光用開口アセンブリの機械的性能(例えば、反発弾性または静荷重弾性)または生涯性能(例えば、耐用年数、技術的寿命、期待耐用年数など)を改善することを含み得ることを認識した。
【0007】
本願の主題は、三重板ガラスの採光用開口アセンブリを提供することなどにより、これらの問題に対する解決策を提供するのに役立つことができる。三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、二重板ガラスまたは単一板ガラスの採光用開口アセンブリと比べて、改善された性能(例えば、断熱)を提供する。いくつかの例において、この三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、第2の板ガラスから間隔が空けられた第1の板ガラス、およびその第2の板ガラスから間隔が空けられた第3の板ガラスを備えることができる。この第2の板ガラスは、第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けることができる。第2の板ガラスは、第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられ(例えば、第2の板ガラスは、第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間の中心に置かれている)ながら、第1の板ガラスと第3の板ガラスから間隔を空けることができる。第1の板ガラスは第1の板ガラス厚を有し、第2の板ガラスは第2の板ガラス厚を有し、第3の板ガラスは第3の板ガラス厚を有する。
【0008】
一例において、第1の板ガラス、第2の板ガラス、および第3の板ガラスは、ソーダ石灰ガラスを含み得る。第1の板ガラス厚および第3の板ガラス厚は、約6ミリメートルであり得、第2の板ガラス厚は約3ミリメートルであり得る。第1のチャンバ間隙は、12ミリメートルであり得、第1の板ガラスと第2の板ガラスとの間に位置し得る。第2のチャンバ間隙は、12ミリメートルであり得、第2の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置し得る。したがって、第1の板ガラスおよび第3の板ガラスの露出面の間の距離は、約39ミリメートルであり得る。
【0009】
別の例において、第2の板ガラス厚は1ミリメートル以下であり得、第1の板ガラス厚および第3の板ガラス厚は、約6ミリメートルであり得る。この例において、第2の板ガラス厚は1ミリメートル以下であるので、三重板ガラスの採光用開口アセンブリの全体寸法(例えば、厚さ)または質量を減少させることができる(例えば、第2の板ガラスが約3ミリメートルである場合と比べて)。例えば、第1の板ガラスおよび第3の板ガラスの露出面の間の距離は、約37ミリメートルであり得る。したがって、第2の板ガラスの厚さを減少させると、対応して、三重板ガラスの採光用開口アセンブリの質量が減少する。
【0010】
いくつかの例において、第2の板ガラスはソーダ石灰ガラスを含む。しかしながら、ソーダ石灰ガラスは、1ミリメートル以下の厚さで、採光用開口アセンブリ(例えば、3フィート×6フィート(約90cm×180cm)の窓、4フィート×8フィート(約120cm×約240cm)のスライディングガラスドアなど)用に適切なサイズ、数量、および費用で市販されていない。したがって、1ミリメートル以下の厚さを有するソーダ石灰ガラスの板ガラスを備えた採光用開口アセンブリは、商業的に適していない。
【0011】
しかしながら、いくつかの例において、第2の板ガラスは、低い熱膨張係数(「低CTE」)のグレージング材料(例えば、アルミナホウケイ酸塩など)を含み得る。低CTEグレージング材料は、1ミリメートル以下の厚さ、および採光用開口アセンブリ用の商業的に適したサイズ、数量、および費用で製造することができる。したがって、低CTEグレージングは、低CTEグレージングを含まない三重板ガラスの採光用開口アセンブリ(例えば、第1の板ガラス、第2の板ガラス、および第3の板ガラスの各々がソーダ石灰ガラスを含む)と比べて、商業的に適した三重板ガラスの採光用開口アセンブリを提供する。
【0012】
別の例において、第2の板ガラスは、低い表面圧縮を有するグレージング材料を含む。一例において、そのグレージング材料は、0メガパスカル(MPa)から52MPaの範囲内の表面圧縮を有する。別の例において、そのグレージング材料は、20MPaから30MPaの範囲内の表面圧縮を有する。さらに別の例において、グレージング材料は、24MPa以下の表面圧縮を有する。そのグレージング材料は、1ミリメートル以下の厚さ、および採光用開口アセンブリ用の商業的に適したサイズ、数量、および費用で製造することができる。したがって、そのグレージング材料は、商業的に適した三重板ガラスの採光用開口アセンブリを提供する。
【0013】
この三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、採光用開口アセンブリを通じて建造物中に伝達されるノイズの量を減少させる。採光用開口アセンブリのより厚い板ガラスを建造物の内部から見て外方に向くように配置すると、三重板ガラスの採光用開口アセンブリの音響性能が改善する。一例において、第1の板ガラスが、建造物の内部から見て外方に向くように配置される(例えば、第1の板ガラスが、建造物を取り囲む環境に露出されている)。第1の板ガラス厚は、第2の板ガラス厚および第3の板ガラス厚よりも大きくあり得る。したがって、採光用開口アセンブリにおけるガラスの質量は、建造物の外部に向けてシフトされる(例えば、より厚い板ガラスが、建造物の外部に向くように配置される)。ここにより詳しく記載されるように、採光用開口アセンブリにおいてガラスの質量をシフトさせると、建造物の外部から建造物の内部への音の伝達が減少する。
【0014】
それに加え、第3の板ガラス厚は1ミリメートル以下であり得るので、三重板ガラスの採光用開口アセンブリの機械的性能が向上し得る。一例において、第1の板ガラス(例えば、外側板ガラス)および第3の板ガラス(例えば、内側板ガラス)の露出面の間の距離を一定に維持することができる。この例において、第2の板ガラス厚(例えば、中央の板ガラス)を減少させることができるので、第1の板ガラスおよび第3の板ガラスの露出面の間に同じ距離を維持しつつ、第1の板ガラス厚または第3の板ガラス厚を増加させることができる。第1の板ガラス厚または第3の板ガラス厚を増加させると、第1の板ガラスまたは第3の板ガラスの衝撃(例えば、雹の衝突、小石の衝突など)に対する耐性を改善することができる。
【0015】
さらに、第2の板ガラス厚を減少させることができるので、第1のチャンバ間隙または第2のチャンバ間隙中の圧力変化によりシールに印加される応力を対応して減少させることができ、それによって、採光用開口アセンブリの耐用年限が改善される。さらにまた、三重板ガラスの採光用開口アセンブリの板ガラスの1つ以上は、複数の板ガラス層を含み得る(例えば、第1の板ガラスは積層板構造を含み得る)。その複数の層は、板ガラスの耐衝撃性を改善することができる。
【0016】
この概要は、本特許出願の主題の概要を与えることを目的としている。この概要は、本発明の排他的または包括的な説明を与えることは目的としていない。詳細な説明は、本特許出願についてのさらなる情報を与えることを目的としている。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図面は必ずしも一定の縮尺で描かれておらず、その図面において、同様の番号が、異なる視野の類似の構成部材を示すことがある。異なる文字の添え字を有する同様の番号は、類似の構成部材の異なる例を表すことがある。図面は、概して、限定ではなく、例として、本文書に述べられた様々な実施の形態を図解する。
【
図1】本開示の様々な実施の形態による、第1の採光用開口アセンブリの一例の概略図
【
図2】本開示の様々な実施の形態による、
図1の第1の採光用開口アセンブリの実施の形態の断面図
【
図3】本開示の様々な実施の形態による、外側(第1)の板ガラスの質量の関数(kg/m
2)としてのOTICと示された、採光用開口アセンブリの音響性能のグラフ
【
図4】本開示の様々な実施の形態による、外側(第1)の板ガラスの質量の関数(kg/m
2)としてのRw(ISO 717-1)と示された、採光用開口アセンブリの音響性能の別のグラフ
【
図5】本開示の様々な実施の形態による、エッジシール力がIGUの寿命、または採光用開口アセンブリの期待耐用年数に帰するプロキシ測定または特徴である、ガラス厚(mm)の関数としてのエッジシール力(N/m)のグラフ
【
図6】本開示の様々な実施の形態による、採光用開口アセンブリの第1の板ガラスの全ガラス厚の割合に対する採光用開口アセンブリの全ガラス厚(例えば、板ガラス1、2および3)のグラフ
【
図7】本開示の様々な実施の形態による、網掛け領域が、採光用開口アセンブリ(例えば、三重板ガラスIGU)における1.2N/m超の対応するエッジシール力を示す、採光用開口アセンブリの三重板ガラスの各々のガラスの割合(質量)の三角図
【
図8】本開示の様々な実施の形態による、第2の採光用開口アセンブリの実施の形態の断面図
【
図9】本開示の様々な実施の形態による、第3の採光用開口アセンブリの断面図
【
図10】本開示の様々な実施の形態による、採光用開口アセンブリを製造する方法の一例の流れ図
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、第1の採光用開口アセンブリ100(例えば、窓、ドアなど)の一例の概略図を示す。採光用開口アセンブリ100は、採光用開口フレーム110およびサッシ120を備えることができる。採光用開口フレーム110は、(以下に限られないが)一戸建て住宅、複数世帯向き住宅、市営建造物、倉庫、オフィスビルなどを含む建造物内に据え付けるように作られている。いくつかの例において、採光用開口アセンブリ100は1つ以上の板ガラス130(例えば、ソーダ石灰ガラスのシート)を備え、板ガラス130は、自然の力(例えば、風、雨、埃、破片など)が建造物に入るのを防ぎつつ、光を建造物に入らせることができる。板ガラス130は、表面特徴または表面下特徴の少なくとも一方を備えることができる。一例において、板ガラス130の1つ以上は、艶消しであり得る。別の例において、板ガラス130の1つ以上は、板ガラス130を通過する光を歪める不均一な表面を備える。
【0019】
1つ以上の板ガラス130をサッシ120に結合する(例えば、その中に据え付ける)ことができる。サッシ120は、1つ以上の板ガラス130の周囲に沿って結合することができる。サッシ120は、フレーム110に移動可能に結合することができる。例えば、サッシ120は、採光用開口フレーム110に対して閉位置と開位置との間で移動することができる。一例において、サッシ120は、フレーム110に対して摺動する。別の例において、サッシ120は、フレーム110に対して回転する(例えば、フレーム110から外側に開く)。
【0020】
図2は、
図1の第1の採光用開口アセンブリ100の断面図を示す。ここに記載されるように、採光用開口アセンブリ100は1つ以上の板ガラス130を備え、その1つ以上の板ガラスをサッシ120に結合することができる。例えば、採光用開口アセンブリ100は、第1の板ガラス130A、第2の板ガラス130B、および第3の板ガラス130Cを備えることができる。この例において、採光用開口アセンブリ100は、三重板ガラスの採光用開口アセンブリである。この三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、二重板ガラスの採光用開口アセンブリ(例えば、二枚の板ガラスを有する採光用開口アセンブリ)と比べて改善された性能(例えば、太陽熱利得係数、断熱など)を提供することができる。
【0021】
採光用開口アセンブリ100は、1つ以上のチャンバ間隙200および1つ以上のスペーサ210を備えることができる。例えば、第1の板ガラス130Aは、第1のチャンバ間隙200A(例えば、約1~20ミリメートルの範囲内、例えば、12ミリメートル)だけ第2の板ガラス130Bから間隔が空けられ得る。第2の板ガラス130Bは、第2のチャンバ間隙200B(例えば、約1~20ミリメートルの範囲内、例えば、14ミリメートル)だけ第3の板ガラス130Cから間隔が空けられ得る。一例において、第2の板ガラス130Bは、第1の板ガラス130Aと第3の板ガラス130Cとの間の中心にある。第1のスペーサ210Aを第1のチャンバ間隙200A中に位置付け、第2のスペーサ210Bを第2のチャンバ間隙200B中に位置付けることができる。スペーサ210は、チャンバ間隙200のシールを提供することができる。例えば、スペーサ210および板ガラス130は、協働して、チャンバ間隙200を提供することができ、チャンバ間隙200を周囲の環境から遮断することができる。それに加え、スペーサ210を板ガラス130と採光用開口フレーム110との間に位置付けることができる。チャンバ間隙200は、絶縁ガス(例えば、不活性ガス、例えば、窒素、アルゴン、クリプトンなど)または真空(例えば、不完全真空)を含み得る。
【0022】
いくつかの例において、第1の板ガラス130A、第2の板ガラス130B、および/または第3の板ガラス130Cは、複数の層230を含む。その複数の層を互いに結合して(例えば、積層などして)、板ガラス130の1つ以上(例えば、第3の板ガラス130C)を提供することができる。
図2に示されるように、第3の板ガラス130Cは、ガラス層230A、中間層230B、およびグレージング層230Cを備えることができる。中間層230Bは、ガラス層230Aとグレージング層230Cとの間に位置付ける(例えば、挟むなどする)ことができる。ガラス層230Aは、ソーダ石灰ガラス材料を含み得る。中間層230Bは、高分子材料(例えば、ポリビニルブチラール、エチレン酢酸ビニル、熱可塑性ウレタン、イオノマーなど、またはその組合せ)を含み得る。一例において、グレージング層230Cは、低熱膨張係数(「低CTE」)グレージング材料(例えば、アルミナホウケイ酸塩)を含み得る。例えば、グレージング層230Cの熱膨張係数は、約97×10
-7/K以下であり得る。別の例において、グレージング層230CのCTEは、70×10
-7/K以下であり得る。別の例において、グレージング層230Cは、500MPaから700MPa(例えば、575MPaから625MPa、625MPaから640MPaなど)の範囲内の表面圧縮を有し得る。さらに別の例において、グレージング層230Cは、600MPa超(例えば、750MPa)の表面圧縮を有し得る。
【0023】
ガラス層230Aはガラス層厚240Aを有し、中間層230Bは中間層厚240Bを有し、グレージング層230Cはグレージング層厚240Cを有する。グレージング層厚240Cは、ガラス層厚240Aより小さくあり得る。例えば、ガラス層厚240Aは、約2ミリメートルから6ミリメートル(例えば、3ミリメートルから4ミリメートル、4ミリメートルから5ミリメートルなど)の範囲内にあり得る。グレージング層厚240Cは、1ミリメートル以下(例えば、0.5ミリメートル、0.7ミリメートル、0.6ミリから0.8ミリメートルなど)であり得る。中間層厚240Bは、約0.3ミリメートルから3ミリメートルの範囲内であり得る。一例において、ガラス層厚240Aは3ミリメートルであり得、グレージング層厚240Cは0.55ミリメートルであり得る。別の例において、ガラス層厚240Aは5ミリメートルであり得、グレージング層厚240Cは0.7ミリメートルであり得る。
【0024】
ここにより詳しく記載されるように、層220は、板ガラス130の機械的性能を改善することができる。例えば、層230A、230B、230Cは、第1の板ガラス130に組み込まれた場合(図示せず)、一体構造(例えば、第1の板ガラス130Aがソーダ石灰ガラスの単層、またはモノリス片を含む場合)と比べて、改善された衝撃性能を有し、より多量のエネルギーに耐えることができる。一例において、ガラス層厚240Aを増加させることができ、ガラス厚240Aの増加は、第1の板ガラスまたは第2の板ガラスの衝撃(例えば、雹の衝突、小石の衝突など)に対する耐性を改善することができる。それに加え、中間層230Bは、板ガラス130に印加される力を消散させ、したがって、板ガラス130の耐衝撃性を増加させることができる。
【0025】
再び
図2を参照すると、第1の板ガラス130Aは第1の板ガラス厚220Aを有し、第2の板ガラス130Bは第2の板ガラス厚220Bを有し、第3の板ガラス130Cは第3の板ガラス厚220Cを有する。第2の板ガラス厚220Bは、第1の板ガラス厚220Aまたは第3の板ガラス厚220Cより小さくあり得る。一例において、第2の板ガラス厚220Bは2ミリメートル以下であり得、第1の板ガラス厚220Aは約3ミリメートルから12ミリメートルの範囲内であり得、第3の板ガラス厚220Cは、2ミリメートルから12ミリメートルの範囲内であり得る。別の例において、第2の板ガラス厚220Bは1ミリメートル以下であり得、第1の板ガラス厚220Aは約3ミリメートルから6ミリメートルの範囲内であり得、第3の板ガラス厚220Cは3ミリメートルから10ミリメートルの範囲内であり得る。
【0026】
いくつかの例において、第1の板ガラス130Aおよび第3の板ガラス130Cはソーダ石灰ガラスを含む。しかしながら、ソーダ石灰ガラスは、1ミリメートル以下の厚さで、採光用開口アセンブリ(例えば、3フィート×6フィート(約90cm×180cm)の窓、4フィート×8フィート(約120cm×約240cm)のガラスドアなど)用に適切なサイズ、数量、および費用で商業的に入手できない。したがって、1ミリメートル以下の厚さを有するソーダ石灰ガラスの板ガラスを備えた採光用開口アセンブリは、商業的に適していない。
【0027】
第2の板ガラス130Bは低CTEグレージング材料を含み得る、または第2の板ガラス130Bは低表面圧縮を有し得る。低CTEグレージング材料、または低表面圧縮を有するグレージング材料は、1ミリメートル以下の厚さ、および採光用開口アセンブリ(例えば、採光用開口アセンブリ100)用の商業的に適したサイズ、数量、および費用で製造することができる。したがって、低CTEグレージングは、低CTEグレージングまたは低表面圧縮を有するグレージング材料を含まない採光用開口アセンブリと比べて、商業的に適した採光用開口アセンブリ(例えば、採光用開口アセンブリ100)を提供する。
【0028】
図3は、採光用開口アセンブリ(例えば、
図1に示された採光用開口アセンブリ100)の音響性能のグラフを示す。
図3のY軸は、例えば、ASTM規格E1332に記載されたような、採光用開口アセンブリの屋外/屋内伝達クラス(「OITC」)等級である。より高いOITC等級は、採光用開口アセンブリの改善された音響減衰(例えば、そこを通じての減少した音響伝達)を表す。
【0029】
図3のX軸は、採光用開口アセンブリの外側板ガラス(例えば、第1の板ガラス130A、または建造物の内部に対して採光用開口アセンブリ100の最も外側の板ガラス)の質量である。その外側板ガラスの面積(例えば、外側板ガラスの高さと幅)は一定に維持され、外側板ガラスの厚さは変えられて、外側板ガラスの質量を対応して変える。一例において、外側板ガラスは、約21キログラム/平方メートルの質量、および約22.15より大きい計算OITC等級を有し得る。別の例において、外側板ガラスは、約26キログラム/平方メートルの質量、および約22.35より大きいOITC等級を有し得る。
【0030】
図3における円形データ点は、ソーダ石灰ガラスのみを含み、したがって、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを備えていない採光用開口アセンブリを表す。菱形データ点は、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを備えた採光用開口アセンブリを表す。
図3に示されるように、外側板ガラスの厚さが増加するにつれて、音響減衰が対応して増す。さらに、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリは、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つも備えていない採光用開口アセンブリと比べて、増加した音響減衰を提供する。
【0031】
板ガラスの厚さ(例えば、第2の板ガラス厚220B)が1ミリメートル以下である採光用開口アセンブリ(例えば、採光用開口アセンブリ100)を提供すると、採光用開口アセンブリ内のより厚い板ガラスを採光用開口アセンブリの外部に面する部分に向けて移動させるのが促進される。したがって、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリは、採光用開口アセンブリ(例えば、採光用開口アセンブリ100)の音響性能を改善する。
【0032】
図4は、採光用開口アセンブリ(例えば、
図1に示された採光用開口アセンブリ100)の音響性能の別のグラフを示す。
図4のY軸は、採光用開口アセンブリの計算された重み付け音響透過損失(Rw)である。より大きいRwは、例えば、ISO規格717-1にしたがって、採光用開口アセンブリの改善された音響減衰(例えば、そこを通じての減少した音響伝達)を表す。
図4のX軸は、採光用開口アセンブリの外側板ガラス(例えば、第1の板ガラス130A、または建造物の内部に対して採光用開口アセンブリ100の最も外側の板ガラス)の質量である。その外側板ガラスの面積(例えば、外側板ガラスの高さと幅)は一定に維持され、外側板ガラスの厚さは変えられて、外側板ガラスの質量を対応して変える。いくつかの例において、採光用開口アセンブリ(例えば、採光用開口アセンブリ100)内の板ガラス130の全面積質量(例えば、単位面積当たりの板ガラスの質量)は、約18キログラム/平方メートルから32キログラム/平方メートルの範囲内にある。一例において、全面積質量は、約18キログラム/平方メートルから23キログラム/平方メートルの範囲内にある。別の例において、全面積質量は、約23キログラム/平方メートルから28キログラム/平方メートルの範囲内にある。
【0033】
図4における円形データ点は、ソーダ石灰ガラスのみを含み、したがって、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを備えていない採光用開口アセンブリを表す。菱形データ点は、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを備えた採光用開口アセンブリを表す。
図4に示されるように、外側板ガラスの厚さが増加するにつれて、音響減衰が対応して増す。さらに、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリは、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つも備えていない採光用開口アセンブリ(例えば、ソーダ石灰ガラスのみを含む採光用開口アセンブリ)と比べて、増加した音響減衰を提供する。
【0034】
図5は、様々な採光用開口アセンブリ(例えば、
図1に示された採光用開口アセンブリ100)のエッジシール210に対する力のグラフを示す。エッジシール力を計算するために、「Glass in Building - Determination of the lateral load resistance of glass panes by calculation」、欧州企画案prEN 16612(2017年8月)を利用した。欧州規格prEN 16612は、線形的に支持されたガラス要素の横向き荷重抵抗を決定する方法を与え、よって、比較の基準を提供するために、それを利用して、記載された採光用開口アセンブリの三重板ガラスIGUに対するエッジシール力を定量化した。
【0035】
ここに記載されたように、採光用開口アセンブリ100は、板ガラス130の間にシールを備えることができる。そのシールは、チャンバ間隙200内に、絶縁ガス(例えば、不活性ガス)を取り込むことができる、または不完全真空を維持することができる。環境中の温度と圧力の変動は、チャンバ間隙内の圧力の変化を生じる。これらは、次に、エッジシールに機械的応力を及ぼし、これは、主要シールが機能する能力に影響を与え得る。採光用開口アセンブリの耐用年限は、チャンバ間隙200が封止されたままでいる期間により制限され得、したがって、低いエッジシール力が望ましい。
【0036】
図5のY軸は、異なる採光用開口アセンブリに関するチャンバ間隙内の圧力における変化から生じる計算したエッジシール力(例えば、
図2に示されたスペーサ210に印加される力)である。正方形データ点は、3ミリメートル以上の厚さを有する従来のソーダ石灰板ガラスの板ガラスを備え、したがって、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを備えていない代表的な採光用開口アセンブリを表す。この正方形データ点は、約0.55N/mと約0.57N/mとの間のエッジシール力を与える。円形データ点は、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリ(例えば、
図1に示された採光用開口アセンブリ100)を表す。円形データ点は、
図5に定量化された採光用開口アセンブリに関して、0.8N/mから0.4N/m以下のエッジシール力を与える。
【0037】
図5に示されるように、エッジシール力は、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリに関するほうが小さい。したがって、耐用年限は、1ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリに関するほうが長くなると予測される。対照的に、より厚いガラスのみを備えた採光用開口アセンブリは、より大きいエッジシール力を有し、したがって、より短い期待耐用年限を有する。さらに、板ガラスが低CTEグレージング材料を含む場合、その低CTEグレージング材料の熱膨張および収縮は減少し、したがって、低CTEグレージング材料の周りのシールに印加される応力および歪みは、それに対応して減少する。したがって、その採光用開口アセンブリの想定耐用年限が改善される。
【0038】
図6は、採光用開口アセンブリ(例えば、
図1に示された採光用開口アセンブリ100)の第1の板ガラスの全ガラス厚の割合に対する採光用開口アセンブリの全ガラス厚(例えば、板ガラス1+板ガラス2+板ガラス3)のグラフを示す。
図6のX軸は、採光用開口アセンブリの全ガラス厚である。全ガラス厚(t
全)は、第1の板ガラスのガラスの厚さ(t
1、例えば、
図2の220A)、第2の板ガラスのガラスの厚さ(t
2、例えば、
図2の220B)、および第3の板ガラスのガラスの厚さ(t
3、例えば、一枚の板ガラスに関する220C、または
図2の積層板に関する240A+240Cのいずれか)を加えることによって計算される。
図6のY軸は、第1の板ガラスにおける全ガラス厚の割合である。第1の板ガラスにおける全ガラス厚の割合は、以下:
t
1/t
全×100
により計算することができる。
【0039】
図6における円形のデータ点は、ソーダ石灰ガラスのみを含み、したがって、2ミリメートル未満の厚さを有する板ガラスを備えていない従来の三重板ガラスの採光用開口アセンブリを表す。菱形データ点は、2ミリメートル未満の厚さを有する板ガラス(例えば、第2の板ガラスおよび/または第3の板ガラス)を備えた採光用開口アセンブリを表す。
図6に示されるように、本発明の三重板ガラスの採光用開口アセンブリ(菱形データ点により表される)を従来の三重板ガラスの採光用開口アセンブリ(三角形データ点により表される)から分割する線は:
t
1/t
全≧(0.2+t
全/50mm)
である。
【0040】
2ミリメートル未満の厚さを有する板ガラスを1つ以上(例えば、第2の板ガラスまたは第3の板ガラス)備えた採光用開口アセンブリ(例えば、菱形データ点により表される)は、2ミリメートル未満の厚さを有する板ガラスを1つも備えていない採光用開口アセンブリ(例えば、円形データ点により表されたものなど、ソーダ石灰ガラスのみを含む採光用開口アセンブリ)と比べて、増加した音響減衰を提供する。
【0041】
板ガラスの厚さ(例えば、
図2の第2の板ガラス厚220B)が2ミリメートル未満である採光用開口アセンブリ(例えば、採光用開口アセンブリ100)を提供すると、採光用開口アセンブリ内のより厚い板ガラスを採光用開口アセンブリの外部に面する部分に向けて移動させるのが促進される。したがって、2ミリメートル未満の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリは、採光用開口アセンブリ(例えば、採光用開口アセンブリ100)の音響性能を改善する。
【0042】
図6に示されるように、菱形データ点は、全ガラス厚において約16mmを超えず、全ガラス厚の対応する板ガラス1の割合は、全ガラス厚の43%と80%の間にある。第1の板ガラスを全ガラス厚の43~80%(例えば、少なくとも45%から80%以下)にすると、残りの第2の板ガラスと第3の板ガラスのガラス厚は、一緒にして、全ガラス厚の20%以下から15%以下である。円形データ点と比べると、ほんのいくつかが、16mmの全ガラス厚より低くなく、それらいくつかのデータ点は、約30%から45%までの、円形データ点よりずっと低い全ガラス厚の板ガラス1の割合を有する。30%から45%での第1の板ガラスでは、残りの第2の板ガラスおよび第3の板ガラスのガラス厚は、一緒にして、45%以下から70%以下である。16mmを超えない全ガラス厚を有する三重板ガラスの採光用開口アセンブリについて、円形データ点は、菱形データ点よりもずっと大きい第2の板ガラスおよび第3の板ガラスのガラス厚を有する。
【0043】
本開示の1つ以上の実施の形態において、三重板ガラスIGUの全ガラス厚は、全ガラス厚の90%以下の第1の板ガラス、および一緒にして、全ガラス厚の10%以下の第2の板ガラスおよび第3の板ガラスのガラス厚を含む。
【0044】
本開示の1つ以上の実施の形態において、三重板ガラスIGUの全ガラス厚は、全ガラス厚の80%以下の第1の板ガラス、および一緒にして、全ガラス厚の20%以下の第2の板ガラスおよび第3の板ガラスのガラス厚を含む。
【0045】
本開示の1つ以上の実施の形態において、三重板ガラスIGUの全ガラス厚は、全ガラス厚の少なくとも43%から80%以下の第1の板ガラス、30%以下の厚さを有する第2の板ガラス、および第3の板ガラスに対応する残りの厚さを含む。
【0046】
本開示の1つ以上の実施の形態において、以下の表は、三重板ガラスIGUの全ガラス厚と比べた、板ガラスの対応する割合の厚さの様々な実施の形態を与える。
【0047】
全ガラス厚の少なくとも43%から80%以下の第1の板ガラス、30%以下の厚さを有する第2の板ガラス、および第3の板ガラスに対応する残りの厚さ。
【0048】
下記の表1は、本開示による、採光用開口アセンブリの板ガラスの各々に関する厚さの割合(全ガラス厚(板ガラス1+板ガラス2+板ガラス3)と比べた)を示す様々な実施の形態を示す。
【0049】
【0050】
図7は、採光用開口アセンブリ(例えば、
図1に示された採光用開口アセンブリ100)の3つの板ガラスの各々のガラスの割合(質量)の三角図を示す。質量%が分数形で与えられている(例えば、0.1は、三重板ガラスの採光用開口アセンブリの全ガラス質量の10%に対応する)。
図7のX軸(底軸)は、以下:
w
1/w
全
により計算できる第1の板ガラスにおける全ガラス質量の割合であり、式中、w
全は、第1の板ガラスにおけるガラスの質量(w
1)に、第2の板ガラスにおけるガラスの質量(w
2)と第3の板ガラスにおけるガラスの質量(w
3)の合計と等しい。
図7は、質量百分率について詳述されているが、ここで、対応する図は、厚さと質量は互いに比例するので、代表的な厚さに関するIGU構成部材(例えば、板ガラス)の関係も表すであろうことに留意のこと。
【0051】
図7のY軸(右軸)は、以下:
w
3/w
全
により計算できる第3の板ガラスにおける全ガラス質量の割合である。
【0052】
図7のZ軸(左軸)は、以下:
w
2/w
全
により計算できる第2の板ガラスにおける全ガラス質量の割合である。
【0053】
例えば、表示点(白丸、三本の線が交差したところ)は、第1の板ガラス(例えば、
図2の外側板ガラス130A)におけるガラス質量の43%、第2の板ガラス(例えば、
図2の中心板ガラス130B)における17%、および第3の板ガラス(例えば、
図2の内側板ガラス130C)における40%を有する。
【0054】
図7の円形データ点は、ソーダ石灰ガラスのみを含み、したがって、2ミリメートル未満の厚さを有する板ガラスを備えていない従来の三重板ガラスの採光用開口アセンブリを表す。菱形データ点は、2ミリメートル未満の厚さを有する板ガラスを備えた採光用開口アセンブリを表す。
【0055】
上述したように、採光用開口アセンブリ100は、板ガラス130の間にシールを備えることができる。そのシールは、チャンバ間隙200内に、絶縁ガス(例えば、不活性ガス)を取り込むことができる、または不完全真空を維持することができる。環境中の温度と圧力の変動は、チャンバ間隙内の圧力の変化を生じる。これらは、次に、エッジシールに機械的応力を及ぼし、これは、主要シールが機能する能力に影響を与え得る。採光用開口アセンブリの耐用年限は、チャンバ間隙200が封止されたままでいる期間により制限され得、したがって、低いエッジシール力が望ましい。
【0056】
図7の網掛け領域は、季節温度サイクルにより生じた採光用開口アセンブリの不活性ガスキャビティのエッジシールに対する計算された力が、カットオフ値を超えたところを示す。そのカットオフ値は、prEN 16612にしたがって測定して、1.2N/mより大きいエッジシール力である。エッジシール力は、2ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリ(例えば、菱形データ点により示される)について小さい。したがって、耐用年限は、2ミリメートル以下の厚さを有する板ガラスを1つ以上備えた採光用開口アセンブリ(例えば、菱形データ点により示される)について長いと予測される。対照的に、より厚いガラスのみを備えた採光用開口アセンブリ(例えば、円形データ点により示されるもの)は、より大きいエッジシール力を有し、それに対応して、より短い期待耐用年限を有する。さらに、板ガラスが低CTEグレージング材料を含む場合、その低CTEグレージング材料の熱膨張および収縮は、減少し、したがって、その低CTEグレージング材料の周りのシールに印加される応力および歪みは、それに対応して減少する。したがって、その採光用開口アセンブリの期待耐用年限は改善される。
【0057】
図7に示されるように、菱形データ点は、約43%(0.43)から80%(0.80)以下の範囲の板ガラス1の質量百分率、約4%から18%の範囲の板ガラス2の質量百分率、および約16%から52%の範囲の板ガラス3の質量百分率を示す。
【0058】
いくつかの実施の形態において、三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、採光用開口アセンブリの全ガラス質量に基づいて、45質量%から80質量%の第1の板ガラスの質量百分率、3から30質量%の第2の板ガラスの質量百分率、および15から45質量%の第3の板ガラスの質量百分率を含む。
【0059】
本開示の1つ以上の実施の形態において、三重板ガラスIGUの全ガラス質量は、全ガラス質量の90%以下の第1の板ガラス、および一緒にして、全ガラス質量の10%以下の第2の板ガラスと第3の板ガラスの質量合計を含む。
【0060】
本開示の1つ以上の実施の形態において、三重板ガラスIGUの全ガラス質量は、全ガラス質量の80%以下の第1の板ガラス、および一緒にして、全ガラス質量の20%以下の第2の板ガラスと第3の板ガラスの質量合計を含む。
【0061】
本開示の1つ以上の実施の形態において、三重板ガラスIGUの全ガラス質量は、全ガラス質量の少なくとも43%から80%以下の第1の板ガラス、30%以下の質量を有する第2の板ガラス、および第3の板ガラスに対応する残りの質量を含む。
【0062】
本開示の1つ以上の実施の形態において、以下の表は、三重板ガラスIGUの全ガラス質量と比べた、板ガラスの対応する割合の質量の様々な実施の形態を与える。
【0063】
下記の表2は、本開示による、採光用開口アセンブリの板ガラスの各々に関する質量の割合(全ガラス質量(板ガラス1+板ガラス2+板ガラス3)と比べた)を示す様々な実施の形態を示す。
【0064】
【0065】
図7に示されるように、菱形データ点は、網掛け領域の外側にあり、この網掛け領域は、1.2N/mより大きいエッジシール力を示す。それゆえ、本開示の1つ以上の実施の形態は、prEN 16612にしたがって測定したときに、1.2N/mを超えないエッジシール力を含む。
【0066】
いくつかの実施の形態において、三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、少なくとも0.05N/mから1.2N/m以下の範囲のエッジシール力を含む。
【0067】
いくつかの実施の形態において、三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、少なくとも0.1N/mから1N/m以下の範囲のエッジシール力を含む。
【0068】
いくつかの実施の形態において、三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、少なくとも0.3N/mから1N/m以下の範囲のエッジシール力を含む。
【0069】
いくつかの実施の形態において、三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、少なくとも0.3N/mから0.8N/m以下の範囲のエッジシール力を含む。
【0070】
いくつかの実施の形態において、三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、少なくとも0.2N/mから0.6N/m以下の範囲のエッジシール力を含む。
【0071】
いくつかの実施の形態において、三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、少なくとも0.05N/m、少なくとも0.1N/m、少なくとも0.2N/m、少なくとも0.3N/m、少なくとも0.4N/m、少なくとも0.5N/m、少なくとも0.6N/m、少なくとも0.7N/m、少なくとも0.8N/m、少なくとも0.9N/m、または少なくとも1N/mのエッジシール力を含む。
【0072】
いくつかの実施の形態において、三重板ガラスの採光用開口アセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、0.05N/m以下、0.1N/m以下、0.2N/m以下、0.3N/m以下、0.4N/m以下、0.5N/m以下、0.6N/m以下、0.7N/m以下、0.8N/m以下、0.9N/m以下、または1N/m以下のエッジシール力を含む。
【0073】
図8は、第2の採光用開口アセンブリ600の断面図を示す。採光用開口アセンブリ600は、第1の板ガラス130A、第2の板ガラス130B、および第3の板ガラス130Cを備えることができる。チャンバ間隙200を板ガラス130の間に位置付けることができ、スペーサ210をチャンバ間隙200内に位置付けることができる。
【0074】
第1の板ガラス130Aおよび第3の板ガラス130Cは、複数の層230を備えることができる。一例において、第3の板ガラス130Cは、第1のガラス層230A、第1の中間層230B、および第1のグレージング層230Cを備えることができる。第1の板ガラス130Aは、第2のガラス層230D、第2の中間層230E、および第2のグレージング層230Fを備えることができる。
図8に示されるように、第1のガラス層230Aおよび第2のガラス層230Dは、それぞれ、第3の板ガラス130Cおよび第1の板ガラス130A内に同じ向きに方向付けることができる(例えば、第1のガラス層230Aおよび第2のガラス層230Dは、第3の板ガラス130Cおよび第1の板ガラス130Aの左側にある)。一例において、第1のガラス層230Aおよび第2のガラス層230Dは、建造物の内部から見て外に向くように方向付けることができ、ガラスの質量は、建造物の内部から離れるようにシフトされている。したがって、採光用開口アセンブリ600の性能は、それによって改善される。それに加え、第1の板ガラス130Aは外側(例えば、外部に面する)板ガラス130であり得、第3の板ガラスは内側(例えば、内側に面する)板ガラス130であり得る。
【0075】
図8に示されるように、第1の板ガラス厚220Aは、第2の板ガラス厚220B、および第3の板ガラス厚220Cよりも大きくあり得る。第1のガラス層230Aは第1のガラス層厚240Aを有し、第1の中間層230Bは第1の中間層厚240Bを有し、第1のグレージング層230Cは第1のグレージング層厚240Cを有する。第2のガラス層230Dは第2のガラス層厚240Dを有し、第2の中間層230Eは第2の中間層厚240Eを有し、第2のグレージング層230Fは第2のグレージング層厚240Fを有する。
【0076】
第2のガラス層厚240Dは、第1のガラス層厚240Aよりも大きくあり得る。例えば、第2のガラス層厚240Dは約3ミリメートルから6ミリメートルの範囲内(例えば、3.2ミリメートル)にあり得、第1のガラス層厚240Aは2ミリメートルから3ミリメートル未満の範囲内にあり得る。したがって、第1の板ガラス厚220Aは第3の板ガラス厚220Cよりも大きくあり得る。
【0077】
別の例において、第1のガラス層厚240Aは第2のガラス層厚240Dと等しくあり得る。例えば、第2のガラス層厚240Dは約2ミリメートルから6ミリメートルの範囲内にあり得、第1のガラス層厚240Aは約2ミリメートルから6ミリメートルの範囲内にあり得る。したがって、第1の板ガラス厚220Aは第3の板ガラス厚220Cと等しくあり得る。
【0078】
第1のグレージング層厚240Cおよび第2のグレージング層厚240Fは、第1のガラス層厚240Aまたは第2のガラス層厚240Dよりも小さくあり得る。例えば、第1のグレージング層厚240Cおよび第2のグレージング層厚240Fは、1ミリメートル以下であり得、第1のガラス層厚240Aまたは第2のガラス層厚240Dは、約2ミリメートルから6ミリメートルの範囲内であり得る。したがって、第1の板ガラス130Aまたは第3の板ガラス130Cは非対称であり得、層230内の非対称性は、第1の板ガラス130Aまたは第3の板ガラス130Cの耐衝撃性を改善することができる。
【0079】
それに加え、第2の板ガラス厚220Bは、1ミリメートル以下、または2ミリメートル以下であり得る。したがって、第2の板ガラス厚220Bは、第1のガラス層厚240Aまたは第2のガラス層厚240Dより小さくあり得る。ここに述べられるように、第2の板ガラス厚220Bが1ミリメートル以下または2ミリメートル以下である場合、採光用開口アセンブリ600の性能が改善される(例えば、ガラスの質量を建造物の内部から離してシフトさせることによって)。一例において、例えば、第1のガラス層厚240Aまたは第2のガラス層厚240Dを第2の板ガラス厚220Bより大きくすることによって、ガラスの質量が建造物の内部から離れてシフトされるので、第1のガラス層230Aまたは第2のガラス層230Dは、建造物の外部から生じた音響エネルギーを吸収し、それによって、採光用開口アセンブリ600の音響性能が改善される。
【0080】
一例において、第2のガラス層厚240Dは、4ミリメートル以上であり得、第2のガラス層230Dは、69MPa以上の表面圧縮を有し得る。第1のガラス層厚240Aは約2ミリメートルから3ミリメートルの範囲内であり得、第1のガラス層230Aは、52MPa以下(例えば、24MPa以下)の表面圧縮を有し得る。第1のグレージング層厚240Cおよび第2のグレージング層240Fは、1ミリメートル以下であり得、第1のグレージング層厚240Cおよび第2のグレージング層240Fは、600MPa以上の表面圧縮を有し得る。第2の板ガラス130Bは、24MPa以下の表面圧縮を有し得る。
【0081】
図9は、第3の採光用開口アセンブリ700の断面図を示す。ここに記載されるように、第2の板ガラス130Bを第1の板ガラス130Aと第3の板ガラス130Cとの間に位置付けることができる(例えば、第2の板ガラス130Bは中心板ガラス130であり得る)。第1の板ガラス130Aおよび第3の板ガラス130Cは、単一材料片(例えば、ソーダ石灰ガラスまたはグレージング材料)を含み得る。第2の板ガラス130Bは複数の層230Cを含み得る。
【0082】
第1の板ガラス厚220Aは、第2の板ガラス厚220B以上であり得る。第3の板ガラス厚220Cは、第1の板ガラス厚220Aまたは第2の板ガラス厚220Bより小さくあり得る。例えば、第3の板ガラス130Cは、1ミリメートル以下の厚さを有する低CTEまたはグレージング材料を含み得る。いくつかの例において、第1の板ガラス130Aは、例えば、約3ミリメートルから8ミリメートルの範囲内の、ソーダ石灰ガラスの一体(例えば、モノリス)板ガラスを含み得る。それに加え、第2の板ガラス厚は約3ミリメートルから6ミリメートルの範囲内にあり得る。さらに、第3の板ガラス130Cは、グレージング材料またはソーダ石灰ガラスの一体片を含み得る。
【0083】
いくつかの例において、第2の板ガラス130Bは、複数の層230、例えば、第1の層710A、第2の層710B、および第3の層710Cを含み得る。第2の層710Bは、第1の中間層230B(
図2および8に示された)または第2の中間層230E(
図8に示された)を含み得る。第1の層710Aおよび第3の層710Cは、グレージング材料、例えば、
図2に示された第1のグレージング層230C(例えば、低CTEグレージング材料または約500MPaから700MPaの範囲内の表面圧縮を有するグレージング材料)を含み得る。第1の層710Aの第1の層厚720Aは1ミリメートル以下であり得、第3の層710Cの第3の層厚720Cは1ミリメートル以下であり得る。したがって、第2の板ガラス130Bは対称であり得る。別の例において、第1の層710Aは、第1のガラス層230Aまたは第2のガラス層230Dを含む。したがって、一例において、第1のガラス層230Aは、1ミリメートル以下の厚さでは商業的に適していないので、第2の板ガラス130Bは非対称であり得る。
【0084】
再び
図9を参照すると、第3の板ガラス130Cはグレージング材料を含み得、そのグレージング材料は、採光用開口アセンブリ700の性能を改善することができる。例えば、そのグレージング材料は、ソーダ石灰ガラスより大きい耐引掻性を有し得る。例えば、第3の板ガラス130Cは、2ニュートンより大きいヌープ引っ掻き閾値を有し得る。このヌープ引っ掻き閾値は、圧入部材を第3の板ガラス130Cに係合させ、圧入部材を第3の板ガラス130Cの表面に亘り動かしながら、圧入部材に印加される力を徐々に増加させることによって、決定することができる。第3の板ガラス130Cは、第3の板ガラス130Cの表面上に引っ掻き傷が形成されたか否かを判定するために観察することができ、その引っ掻き傷を形成するように要した力は、例えば、圧入部材の出発位置に対して引っ掻き傷が形成される位置に基づいて、決定することができる。
【0085】
一例において、第3の板ガラス130Cは、約2ニュートンから12ニュートンの範囲(例えば、2ニュートンから6ニュートン、4ニュートンから5ニュートン、4ニュートンから6ニュートン、8ニュートンから12ニュートンなど)内のヌープ引っ掻き閾値を有し得る。ソーダ石灰ガラスは、2ニュートン未満(例えば、0.5ニュートンから1.5ニュートン)のヌープ引っ掻き閾値を有し得る。この例において、第3の板ガラス130Cは、建造物の内部に向かって面するように方向付けることができる。したがって、より大きい耐引掻性を有する第3の板ガラス130Cは、建造物の内部に向けて方向付けられ、採光用開口アセンブリ700の性能が改善される。一例において、第3の板ガラス130Cは、洗浄されており、洗浄過程の結果として、(ソーダ石灰ガラスと比べて)改善された耐引掻性または耐摩耗性を有する。
【0086】
図10は、ここに記載された採光用開口アセンブリの1つ以上を含む、採光用開口アセンブリを製造する方法800の一例を示す。方法800を記載する上で、この中に先に記載された1つ以上の構成要素、特徴、機能および操作に言及する。都合よい場合、その構成要素、特徴、操作などを参照番号で言及する。与えられた参照番号は、例示であり、排他的ではない。例えば、方法800において記載された構成要素、特徴、機能、操作などは、以下に限られないが、ここに与えられた対応する番号の要素およびここに記載された他の対応する要素(番号が付けられているものといないものの両方)並びにその同等物を含む。
【0087】
810では、第1の板ガラス130Aを得るまたは与える(例えば、技術者により)ことができる。第1の板ガラス130Aは、ガラス層厚240Aを有するガラス層230Aを含むことができる。第1の板ガラス130Aは、グレージング層厚240Cを有するグレージング層230Cを含むことができる。グレージング層厚240Cはガラス層厚240Aより小さくあり得る。
【0088】
820では、第1の板ガラス厚(例えば、第2の板ガラス厚220B)を有する第2の板ガラス130Bが得られるかまたは提供される。830では、第2の板ガラス厚(例えば、第1の板ガラス厚220Aまたは第3の板ガラス厚220C)を有する第3の板ガラス130Cが得られるまたは提供され得る。第1の板ガラス厚は第2の板ガラス厚より小さくあり得る。
【0089】
840では、第2の板ガラス130Bを第1の板ガラス130Aと第3の板ガラス130Cとの間に位置付けることができる。第2の板ガラス130Bは、チャンバ間隙200、例えば、第1のチャンバ間隙200Aだけ、第1の板ガラス130Aから間隔を空けることができる。第2の板ガラス130Bは、第2のチャンバ間隙200Bだけ、第3の板ガラス130Cから間隔を空けることができる。850では、第1の板ガラスを第2の板ガラス130Bおよび第3の板ガラス130Cと共に結合することができる。一例において、第1の板ガラス130A、第2の板ガラス130B、および第3の板ガラス130Cは、第1の板ガラス130A、第2の板ガラス130B、および第3の板ガラス130Cの周囲で互いに結合することができる。例えば、第1の板ガラス130A、第2の板ガラス130B、および第3の板ガラス130Cは、サッシ120と結合することができる。
【0090】
様々な注釈&例
態様1は、主題(作用を行うための装置、システム、デバイス、方法、手段、またはデバイスにより行われたときに、そのデバイスに作用を行わせる命令を含むデバイス可読媒体、もしくは製造の物品など)を含むまたは使用することがある、例えば、採光用開口フレーム;第1のガラス層厚を有する第1のガラス層と、第1のガラス層厚より小さい第1のグレージング層厚を有する第1のグレージング層と、第1のガラス層と第1のグレージング層との間にある第1の中間層とを含む第1の板ガラス;第1の板ガラス厚を有し、第1の板ガラスから間隔が空けられた第2の板ガラス;第1の板ガラスと第2の板ガラスとの間に位置する第3の板ガラスであって、第1の板ガラスと第2の板ガラスから間隔が空けられ、第1の板ガラス厚より小さい第2の板ガラス厚を有する第3の板ガラス;第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた第1のチャンバ間隙;および第2の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた第2のチャンバ間隙を備えた、絶縁採光用開口アセンブリを含むまたは使用することがある。
【0091】
態様2は、第1のグレージング層がアルミナホウケイ酸塩を含むことを必要に応じて含むまたは使用するように、態様1の主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0092】
態様3は、第2の板ガラスが、第2のガラス層厚を有する第2のガラス層;第2のガラス層厚より小さい第2のグレージング層厚を有する第2のグレージング層;および第2のガラス層と第2のグレージング層との間にある第2の中間層を含むことを必要に応じて含むまたは使用するように、態様1または2の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0093】
態様4は、第2のガラス層厚が第1のガラス層厚より大きいことを必要に応じて含むまたは使用するように、態様3の主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0094】
態様5は、第2のグレージング層厚が1ミリメートル以下であることを必要に応じて含むまたは使用するように、態様3または4の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0095】
態様6は、第2のガラス層厚が3ミリメートルから6ミリメートルの範囲内にあることを必要に応じて含むまたは使用するように、態様3から5の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0096】
態様7は、第2のガラス層が、69MPa以上の表面圧縮を有することを必要に応じて含むまたは使用するように、態様3から6の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0097】
態様8は、第3の板ガラスが、24MPa以下の表面圧縮を有することを必要に応じて含むまたは使用するように、態様1から7の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0098】
態様9は、第2の板ガラス厚が1ミリメートル以下であることを必要に応じて含むまたは使用するように、態様1から8の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0099】
態様10は、第2の板ガラスがソーダ石灰ガラスの一体片であることを必要に応じて含むまたは使用するように、態様1から9の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0100】
態様11は、第1の中間層が高分子材料を含むことを必要に応じて含むまたは使用するように、態様1から10の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0101】
態様12は、第1のチャンバ間隙内に位置付けられ、第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間に延在する第1のスペーサ;および第2のチャンバ間隙内に位置付けられ、第2の板ガラスと第3の板ガラスとの間に延在する第2のスペーサを必要に応じて含むまたは使用するように、態様1から11の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0102】
態様13は、主題(作用を行うための装置、システム、デバイス、方法、手段、またはデバイスにより行われたときに、そのデバイスに作用を行わせる命令を含むデバイス可読媒体、もしくは製造の物品など)を含むまたは使用することがある、例えば、採光用開口フレーム;第1のガラス層厚を有する第1のガラス層と、第1のガラス層厚より小さい第1のグレージング層厚を有する第1のグレージング層と、第1のガラス層と第1のグレージング層との間にある第1の中間層とを含む第1の板ガラス;第1の板ガラスから間隔が空けられた第2の板ガラス;第1の板ガラスと第2の板ガラスとの間に位置する第3の板ガラスであって、第1の板ガラスと第2の板ガラスから間隔が空けられ、第1の板ガラス層と、第2の板ガラス層と、第1の板ガラス層と第2の板ガラス層との間にある第2の中間層とを含む第3の板ガラス;第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた第1のチャンバ間隙;および第2の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた第2のチャンバ間隙を備えた、絶縁採光用開口アセンブリを含むまたは使用することがある。
【0103】
態様14は、第1のグレージング層、第1の板ガラス層、および第2の板ガラス層が、アルミナホウケイ酸塩を含むことを必要に応じて含むまたは使用するように、態様13の主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0104】
態様15は、第1のグレージング層、第1の板ガラス層、および第2の板ガラス層が、600MPa以上の表面圧縮を有することを必要に応じて含むまたは使用するように、態様13または14の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0105】
態様16は、第3の板ガラスが、表面特徴または表面下特徴の少なくとも一方を含むことを必要に応じて含むまたは使用するように、態様13から15の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0106】
態様17は、第1の板ガラス層または第2の板ガラス層が、1ミリメートル以下の厚さを有することを必要に応じて含むまたは使用するように、態様13から16の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0107】
態様18は、第1の板ガラス層または第2の板ガラス層が、0.7ミリメートル以下の厚さを有することを必要に応じて含むまたは使用するように、態様13から17の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0108】
態様19は、グレージング層が、70×10-7/K未満の熱膨張係数を有することを必要に応じて含むまたは使用するように、態様13から18の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0109】
態様20は、第1のガラス層厚が約3ミリメートルから8ミリメートルの範囲内にあることを必要に応じて含むまたは使用するように、態様13から19の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0110】
態様21は、絶縁採光用開口アセンブリが、20.9超の屋外/屋内伝達等級を有し、第1の板ガラス、第2の板ガラス、および第3の板ガラスが、32キログラム毎平方メートル未満の全面積質量を有する、ことを必要に応じて含むまたは使用するように、態様13から20の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0111】
態様22は、主題(作用を行うための装置、システム、デバイス、方法、手段、またはデバイスにより行われたときに、そのデバイスに作用を行わせる命令を含むデバイス可読媒体、もしくは製造の物品など)を含むまたは使用することがある、例えば、採光用開口フレーム;ガラス層厚を有するガラス層と、ガラス層厚より小さいグレージング層厚、および約500MPaから約700MPaの表面圧縮を有するグレージング層と、ガラス層とグレージング層との間にある第1の中間層とを含む第1の板ガラス;第1の板ガラスから間隔が空けられた第2の板ガラス;第1の板ガラスと第2の板ガラスとの間に位置する第3の板ガラスであって、第1の板ガラスと第2の板ガラスから間隔が空けられ、ガラス層厚より小さい板ガラス厚を有する第3の板ガラス;第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた第1のチャンバ間隙;および第2の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた第2のチャンバ間隙を備えた、絶縁採光用開口アセンブリを含むまたは使用することがある。
【0112】
態様23は、グレージング層、および第3の板ガラスがアルミナホウケイ酸塩を含むことを必要に応じて含むまたは使用するように、態様22の主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0113】
態様24は、グレージング層厚および板ガラス厚が、1ミリメートル以下であることを必要に応じて含むまたは使用するように、態様22または23の内の1つまたは任意の組合せの主題を含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0114】
態様25は、態様1から24の機能のいずれか1つ以上を行うための手段を備えることがある主題を含むまたは使用するように、態様1から24のいずれか1つ以上の任意の部分または任意の部分の組合せを含むまたは使用することがある、もしくは必要に応じて、組み合わされることがある。
【0115】
別の態様において、絶縁採光用開口アセンブリは、第1のガラス厚を有する第1の板ガラス;第3のガラス厚を有し、第1の板ガラスから間隔が空けられた第3の板ガラス;第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた、第2のガラス厚を有する第2の板ガラスであって、第1の板ガラスおよび第3の板ガラスから間隔が空けられた第2の板ガラス;第1の板ガラスと第2の板ガラスとの間に位置付けられた第1のチャンバ間隙;および第2の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた第2のチャンバ間隙を備え、三枚の板ガラスの全ての全ガラス厚に対する第1のガラス厚の厚さ比が、50で割られたミリメートルで表された三枚の板ガラスの全ての全ガラス厚+20%より大きい。
【0116】
いくつかの実施の形態において、
【0117】
【0118】
いくつかの実施の形態において、第1、第2、または第3の板ガラスの少なくとも1つが、中間層を使用して積層された2つ以上のガラス層を含む、態様1の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0119】
いくつかの実施の形態において、第3のガラス厚は第1のガラス層厚より小さい。
【0120】
いくつかの実施の形態において、第2の板ガラスは、7×10-6/K未満の熱膨張係数を有する。
【0121】
いくつかの実施の形態において、第1、第2、または第3の板ガラスの少なくとも1つは、アルミナホウケイ酸塩ガラス層を含む。
【0122】
いくつかの実施の形態において、第1、第2、または第3の板ガラスの少なくとも1つは、化学強化されたガラス層を含む。
【0123】
いくつかの実施の形態において、第2の板ガラスは、表面特徴または表面下特徴の少なくとも一方を含む。
【0124】
いくつかの実施の形態において、第2のガラス厚は2mm未満である。
【0125】
いくつかの実施の形態において、そのアセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、1.2N/m以下のエッジシール力を含む。
【0126】
いくつかの実施の形態において、そのアセンブリは、prEN 16612にしたがって測定したときに、0.05N/mから1.2N/m以下の範囲のエッジシール力を含む。
【0127】
いくつかの実施の形態において、それらの板ガラスは、ガラスの全質量百分率と比べて、以下のような質量百分率を有する:第1の板ガラスは、少なくとも43%から80%以下の質量百分率を有し、第2の板ガラスは、30%以下の質量百分率を有し、第3の板ガラスは、少なくとも10%から50%以下の質量百分率を有する。
【0128】
別の態様において、第1のガラス厚を有する第1の板ガラス;第3のガラス厚を有し、第1の板ガラスから間隔が空けられた第3の板ガラス;第1の板ガラスと第3の板ガラスとの間に位置付けられた、第2のガラス厚を有する第2の板ガラスであって、第1の板ガラスおよび第3の板ガラスから間隔が空けられた第2の板ガラス;それにより画成するように、第1の板ガラス、第2の板ガラス、および第3の板ガラスの周囲エッジに隣接して作られた少なくとも1つのシール;第1の板ガラス、シール、および第2の板ガラスの間に位置付けられた第1のチャンバ間隙;および第2の板ガラス、シール、および第3の板ガラスの間に位置付けられた第2のチャンバ間隙を備えた絶縁採光用開口アセンブリであって、prEN 16612にしたがって測定したときに、1.2N/m以下のエッジシール力を有するように作られた絶縁採光用開口アセンブリが提供される。
【0129】
いくつかの実施の形態において、シールは、少なくとも1つのスペーサをさらに備える。
【0130】
いくつかの実施の形態において、第1のガラス厚は第2のガラス厚より大きい。
【0131】
いくつかの実施の形態において、第2のガラス厚は、3ミリメートルから6ミリメートルの範囲内にある。
【0132】
いくつかの実施の形態において、第2のガラス厚は、1ミリメートル以下である。
【0133】
いくつかの実施の形態において、第1の板ガラス、第2の板ガラス、および第3の板ガラスの全質量と比べた第1の板ガラスの質量百分率は、少なくとも43%から80%以下の範囲にある。
【0134】
いくつかの実施の形態において、第1の板ガラス、第2の板ガラス、および第3の板ガラスの全質量と比べた第2の板ガラスの質量百分率は、30%以下である。
【0135】
いくつかの実施の形態において、第1の板ガラス、第2の板ガラス、および第3の板ガラスの全質量と比べた第3の板ガラスの質量百分率は、少なくとも10%から50%以下の範囲にある。
【0136】
いくつかの実施の形態において、ISO 717-1にしたがって測定したときに、10~17.5kg/m2の範囲の第1の板ガラスの質量について、27Rw以下の音響減衰。
【0137】
これらの非限定的な態様の各々は、そのままで有効であり得る、または他の態様の1つ以上との様々な置換または組合せで組み合わせることができる。
【0138】
先の記載は、詳細な説明の一部を形成する、添付図面の言及を含む。図面は、本発明を実施できる特定の実施の形態を、実例として、示す。これらの実施の形態は、「実施例」としてここに称されることもある。そのような実施例は、図示されたまたは記載されたものに加えた要素を含み得る。しかしながら、本願の発明者等は、図示されたまたは記載されたそれらの要素のみが提供される実施例も意図する。さらに、本願の発明者等は、特定の実施例(またはその1つ以上の態様)に関するか、またはここに示されたまたは記載された他の実施例(またはその1つ以上の態様)に関するかのいずれかで、示されたまたは記載されたそれらの要素(またはその1つ以上の態様)の任意の組合せまたは置換を使用した実施例も意図する。
【0139】
この文書と引用により含まれる任意の文書との間で矛盾した使用法がある場合、この文書の使用法が規制する。
【0140】
この文書において、名詞は、特許文献に一般的なように、「少なくとも1つ」または「1つ以上」の他の例または使用法とは関係なく、1つまたは複数の対象を含むように使用される。この文書において、「または」という用語は、特に明記のない限り、非排他的な対象を称するために使用され、よって、「AまたはB」は、「Aであるが、Bではない」、「Bであるが、Aではない」、および「AおよびB」を含む。この文書において、「including」および「in which」という用語は、「comprising」および「wherein」というそれぞれの用語の分かりやすい英語の同等物として使用される。また、以下の請求項において、「including」および「comprising」という用語は、制限がなく、すなわち、請求項においてそのような用語の後に列挙されたものに加えて要素を含む、システム、デバイス、物品、組成物、配合物、またはプロセスが、それでも、その請求項の範囲に入ると考えられる。さらに、以下の請求項において、「第1の」、「第2の」、および「第3の」などの用語は、単にラベルとして使用され、それらの物体に数値要件を課すことを意図していない。
【0141】
「平行」、「垂直」、「丸い」、または「正方形」などの幾何学用語は、特に明記のない限り、絶対的な数学的正確さを要求することは意図されていない。そうではなく、そのような幾何学用語は、製造または同等機能のためのばらつきを考慮する。例えば、要素が「丸い」または「概して丸い」と記載されている場合、正確に円形ではない構成要素(例えば、わずかに楕円形である、または多辺多角形であるもの)が、それでも、この記載により包含される。
【0142】
先の記載は、制限ではなく、説明であることが意図されている。例えば、上述した実施例(またはその1つ以上の態様)は、互いとの組合せで使用されることがある。先の記載を精査する際に、当業者などによって、他の実施の形態を使用することができる。要約は、読者が技術的開示の性質を迅速に確認できるように、連邦規則法典第37巻1.72(b)に準拠する。これは、請求項の範囲または意味を解釈するまたは限定するために使用されないという了解の下で提出されている。また、先に詳細な説明において、本開示を効率化するために、様々な特徴が一緒にグループ化されていることがある。これは、請求項に開示されていない特徴が任意の請求項に必須であることを意図すると解釈されるべきではない。そうではなく、本発明の主題は、特定の開示された実施の形態の全てより少ない特徴にあることがある。それゆえ、以下の請求項は、実施例または実施の形態として詳細な説明に組み込まれ、各請求項は、別の実施の形態としてそのままで有効であり、そのような実施の形態は、様々な組合せまたは置換で互いに組み合わせることができると考えられる。発明の範囲は、そのような請求項が権利を与えられる等価物の全範囲と共に、付随の請求項を参照して決定されるべきである。
【0143】
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
【0144】
実施形態1
絶縁採光用開口アセンブリにおいて、
第1のガラス厚を有する第1の板ガラス、
第3のガラス厚を有し、前記第1の板ガラスから間隔が空けられた第3の板ガラス、
前記第1の板ガラスと前記第3の板ガラスとの間に位置付けられた、第2のガラス厚を有する第2の板ガラスであって、該第1の板ガラスおよび該第3の板ガラスから間隔が空けられた第2の板ガラス、
前記第1の板ガラスと前記第2の板ガラスとの間に位置付けられた第1のチャンバ間隙、および
前記第2の板ガラスと前記第3の板ガラスとの間に位置付けられた第2のチャンバ間隙、
を備え、
三枚の板ガラスの全ての全ガラス厚に対する前記第1のガラス厚の厚さ比が、50で割られたミリメートルで表された三枚の板ガラスの全ての全ガラス厚+20%より大きい、絶縁採光用開口アセンブリ。
【0145】
実施形態2
前記第1、前記第2、または前記第3の板ガラスの少なくとも1つが、中間層を使用して積層された2つ以上のガラス層を含む、実施形態1に記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0146】
実施形態3
前記第3のガラス厚が前記第1のガラス層厚より小さい、実施形態1または2に記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0147】
実施形態4
前記第2の板ガラスが、7×10-6/K未満の熱膨張係数を有する、実施形態1から3のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0148】
実施形態5
前記第1、前記第2、または前記第3の板ガラスの少なくとも1つが、アルミナホウケイ酸塩ガラス層を含む、実施形態1から4のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0149】
実施形態6
前記第1、前記第2、または前記第3の板ガラスの少なくとも1つが、化学強化されたガラス層を含む、実施形態1から5のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0150】
実施形態7
前記第2の板ガラスが、表面特徴または表面下特徴の少なくとも一方を含む、実施形態1から6のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0151】
実施形態8
前記第2のガラス厚が2mm未満である、実施形態1から7のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0152】
実施形態9
前記アセンブリが、prEN 16612にしたがって測定したときに、1.2N/m以下のエッジシール力を含む、実施形態1から8のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0153】
実施形態10
前記アセンブリが、prEN 16612にしたがって測定したときに、0.05N/mから1.2N/m以下の範囲のエッジシール力を含む、実施形態1から9のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0154】
実施形態11
前記板ガラスが、ガラスの全質量百分率と比べて、以下のような質量百分率を有する:
前記第1の板ガラスは、少なくとも43%から80%以下の質量百分率を有し、前記第2の板ガラスは、30%以下の質量百分率を有し、前記第3の板ガラスは、少なくとも10%から50%以下の質量百分率を有する、実施形態1から10のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0155】
実施形態12
絶縁採光用開口アセンブリにおいて、
第1のガラス厚を有する第1の板ガラス、
第3のガラス厚を有し、前記第1の板ガラスから間隔が空けられた第3の板ガラス、
前記第1の板ガラスと前記第3の板ガラスとの間に位置付けられた、第2のガラス厚を有する第2の板ガラスであって、該第1の板ガラスおよび該第3の板ガラスから間隔が空けられた第2の板ガラス、
それにより画成するように、前記第1の板ガラス、前記第2の板ガラス、および前記第3の板ガラスの周囲エッジに隣接して作られた少なくとも1つのシール、
前記第1の板ガラス、前記シール、および前記第2の板ガラスの間に位置付けられた第1のチャンバ間隙、および
前記第2の板ガラス、前記シール、および前記第3の板ガラスの間に位置付けられた第2のチャンバ間隙、
を備え、
prEN 16612にしたがって測定したときに、1.2N/m以下のエッジシール力を有するように作られた絶縁採光用開口アセンブリ。
【0156】
実施形態13
前記シールが、少なくとも1つのスペーサをさらに備える、実施形態12に記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0157】
実施形態14
前記第1のガラス厚が前記第2のガラス厚より大きい、実施形態12または13に記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0158】
実施形態15
前記第2のガラス厚が、3ミリメートルから6ミリメートルの範囲内にある、実施形態12から14のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0159】
実施形態16
前記第2のガラス厚が、1ミリメートル以下である、実施形態12から14のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0160】
実施形態17
前記第1の板ガラス、前記第2の板ガラス、および前記第3の板ガラスの全質量と比べた該第1の板ガラスの質量百分率が、少なくとも43%から80%以下の範囲にある、実施形態12から16のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0161】
実施形態18
前記第1の板ガラス、前記第2の板ガラス、および前記第3の板ガラスの全質量と比べた該第2の板ガラスの質量百分率が、30%以下である、実施形態12から17のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0162】
実施形態19
前記第1の板ガラス、前記第2の板ガラス、および前記第3の板ガラスの全質量と比べた該第3の板ガラスの質量百分率が、少なくとも10%から50%以下の範囲にある、実施形態12から18のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【0163】
実施形態20
ISO 717-1にしたがって測定したときに、10kg/m2から17.5kg/m2の範囲の第1の板ガラスの質量について、27Rw以下の音響減衰を有する、実施形態12から19のいずれか1つに記載の絶縁採光用開口アセンブリ。
【符号の説明】
【0164】
100 第1の採光用開口アセンブリ
110 採光用開口フレーム
120 サッシ
130 板ガラス
130A 第1の板ガラス
130B 第2の板ガラス
130C 第3の板ガラス
200 チャンバ間隙
200A 第1のチャンバ間隙
200B 第2のチャンバ間隙
210 スペーサ
210A 第1のスペーサ
210B 第2のスペーサ
230 複数の層
230A、230D ガラス層
230B、230E 中間層
230C、230F グレージング層
600 第2の採光用開口アセンブリ
700 第3の採光用開口アセンブリ
710A 第1の層
710B 第2の層
710C 第3の層
【国際調査報告】