(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(54)【発明の名称】塗布筆記具
(51)【国際特許分類】
B43K 8/02 20060101AFI20220204BHJP
B43K 8/03 20060101ALI20220204BHJP
B43K 8/08 20060101ALI20220204BHJP
A45D 34/04 20060101ALI20220204BHJP
【FI】
B43K8/02
B43K8/03
B43K8/08
A45D34/04 525A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021522531
(86)(22)【出願日】2019-02-28
(85)【翻訳文提出日】2021-04-20
(86)【国際出願番号】 CN2019076602
(87)【国際公開番号】W WO2020093628
(87)【国際公開日】2020-05-14
(31)【優先権主張番号】201811335505.8
(32)【優先日】2018-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521169099
【氏名又は名称】王水娟
(74)【代理人】
【識別番号】100199819
【氏名又は名称】大行 尚哉
(74)【代理人】
【識別番号】100087859
【氏名又は名称】渡辺 秀治
(72)【発明者】
【氏名】周興夫
(72)【発明者】
【氏名】王立平
【テーマコード(参考)】
2C350
【Fターム(参考)】
2C350GA04
2C350HA15
2C350KA01
2C350KC01
2C350NA07
(57)【要約】
【課題】塗布筆記具である。
【解決手段】塗布筆記用ヘッド(1)、外気と連通する緩衝体(2)、気液交換器(3)、及び気液交換器(3)に液体を供給する液体貯留管(4)を備え、気液交換器(3)は、導水コア(31)、導水コア(31)の外周壁に被覆されている液封管(32)、及び導水コア(31)と液封管(32)の間に設置された気液通路(30)を備え、緩衝体(2)は液封管(32)の外周壁に被覆されており、液封管(32)の毛管圧は緩衝体(2)の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。このような塗布筆記具は、液体の放出を効果的に制御し、液体の漏洩を防止することができ、かつ、構造が簡単であり、放出は順調であり、製造は容易となる。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布筆記用ヘッド(1)、外気と連通する緩衝体(2)、気液交換器(3)、及び気液交換器(3)に液体を供給する液体貯留管(4)を備える塗布筆記具であって、
前記気液交換器(3)は、導水コア(31)、導水コア(31)の外周壁に被覆されている液封管(32)、及び導水コア(31)と液封管(32)の間に設置された気液通路(30)を備え、
前記緩衝体(2)は前記液封管(32)の外周壁に被覆されており、前記液封管(32)の毛管圧は前記緩衝体(2)の毛管圧よりも30%以上大きくなっていることを特徴とする塗布筆記具。
【請求項2】
前記導水コア(31)の外周壁に溝が設置され、前記溝と前記液封管(32)の内周壁との間に気液通路(30)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布筆記具。
【請求項3】
前記液封管(32)は、多孔質材料を素材とするものであることを特徴とする請求項1に記載の塗布筆記具。
【請求項4】
前記気液通路(30)が気体導通路として使用される場合、前記気体導通路の断面の最大内接円直径は0.1~0.8mmであることを特徴とする請求項2に記載の塗布筆記具。
【請求項5】
前記緩衝体(2)は、多孔質材料を素材とするものであることを特徴とする請求項1に記載の塗布筆記具。
【請求項6】
前記導水コア(31)は、前記液封管(32)の下端を貫通して前記塗布筆記用ヘッド(1)に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布筆記具。
【請求項7】
前記液体貯留管(4)の底部にスリーブ(62)が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布筆記具。
【請求項8】
前記気液交換器(3)の下方に保護体(5)が設置されており、前記保護体(5)の毛管圧は、前記緩衝体(2)の毛管圧以下であることを特徴とする請求項1に記載の塗布筆記具。
【請求項9】
前記緩衝体(2)は前記液封管(32)と一体に成型され、前記液封管(32)の外周壁は前記緩衝体(2)の内周壁と接着されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布筆記具。
【請求項10】
前記塗布筆記用ヘッド(1)が気液交換器(3)に挿入されて液封管(32)の一部の内壁に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布筆記具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗布筆記具に関し、特に、筆記用具及び化粧品における各種の液体の放出を制御する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
液体の放出を制御する技術分野では、多孔質材料が広く使用されており、例えば、マーカーペンにおいて、液体を吸収かつ収容する材料として多孔質材料を使用している。従来技術において、最も一般的に使用される多孔質材料は、繊維束をフィルムで被覆することにより形成されたロール状巻き芯であり、使用時にハウジングに取り付けられて、塗布筆記用ヘッドを挿入し、ロール状巻き芯の両端が大気と連通し、これにより、液体を注入する際に空気が両端に排出され、液体が両端に拡散し、液体の放出を容易にする。しかしながら、ロール状巻き芯は、使用時間が長くなるにつれてその液体吐出量が徐々に減少し、かつ、残液量が多いという欠点がある。
【0003】
液体の放出を制御する技術分野では、別の一般的に使用される技術としては、導水コアを利用して液体を輸送し、フィンセットを用いて液体の放出を制御するものが挙げられ、インク吐出量が小さなもの、例えば水性ボールペンに適用され、このような導水コアとフィンセットを組み合わせた技術は、高い製造の精度を必要とし、部品の品質が僅かに変動したり、温度差と圧力差等の異常な環境にあったりする場合、液体が漏れやすくなってしまう。出願番号が201510018984.0である特許文献には、直液式筆記装置が開示されており、当該技術において、インクチューブとペン先との間に調整部が設置され、調整部における非常に精密な間隔を利用してインクの放出を制御し、このような液体放出技術はロール状巻き芯類の塗布筆記具の課題を解決し、液体吐出量が大きなものに適用されることに有利である。しかしながら、調整部の設計は複雑であり、調整部における間隔の寸法の制御は非常に精密に要求されており、製造コストが高い。この2つの技術において、ペン先がインクチューブから遠く離れてかつ両者の間に導水コアのみを介して液体を輸送するため、共通の欠点としては、ペン先を一定期間上向きに置いたり、ペン先を上向きで使用したりすると、ペン先のインクが不足になって機能を損なってしまうことである。
【発明の概要】
【0004】
従来のロール状巻き芯類の塗布筆記具及び既存の幾つかの直液式塗布筆記具の問題を解決するために、本発明には、塗布筆記具が提供され、塗布筆記用ヘッド、外気と連通する緩衝体、気液交換器、及び気液交換器に液体を供給する液体貯留管を備え、気液交換器は、導水コア、導水コアの外周壁に被覆されている液封管、及び導水コアと液封管の間に設置された気液通路を備え、緩衝体は液封管の外周壁に被覆されており、液封管の毛管圧は緩衝体の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0005】
さらに、導水コアの外周壁に溝が設置され、溝と液封管の内周壁との間に気液通路が形成されている。
【0006】
さらに、液封管は、多孔質材料を素材とするものである。
【0007】
さらに、気液通路が気体導通路として使用される場合、気体導通路の断面の最大内接円直径は0.1~0.8mmである。
【0008】
さらに、緩衝体は、多孔質材料を素材とするものである。
【0009】
さらに、導水コアは、液封管の下端を貫通して塗布筆記用ヘッドに接続されている。
【0010】
さらに、液体貯留管の底部にスリーブが設置されている。
【0011】
さらに、気液交換器の下方に保護体が設置されており、保護体の毛管圧は、緩衝体の毛管圧以下である。
【0012】
さらに、緩衝体は液封管と一体に成型され、液封管の外周壁は緩衝体の内周壁と接着されている。
【0013】
さらに、塗布筆記用ヘッドが気液交換器に挿入されて液封管の一部の内壁に接続されている。
【0014】
本発明の技術考案によれば、液体の放出を効果的に制御し、液体を順調かつ安定に吐出させることができ、異常な状態での液体の漏洩を防止することができ、構造が簡単であり、製造は容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
以下、図面を組み合わせて、さらに本発明の具体的な実施形態を詳しく説明する。
【0016】
【
図1a】
図1aは、本発明の第1実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図である。
【
図1b】
図1bは、
図1aにおけるA-A断面に沿った断面を示す図である。
【
図2a】
図2aは、本発明の第2実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図である。
【
図2b】
図2bは、
図2aにおけるB-B断面に沿った断面を示す図である。
【
図3a】
図3aは、本発明の第3実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図である。
【
図3b】
図3bは、
図3aにおけるC-C断面に沿った断面を示す図である。
【
図4a】
図4aは、本発明の第4実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図である。
【
図4b】
図4bは、
図4aにおけるD-D断面に沿った断面を示す図である。
【
図5a】
図5aは、本発明の第5実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図である。
【
図5b】
図5bは、
図5aにおけるE-E断面に沿った断面を示す図である。
【
図6a】
図6aは、本発明の第6実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図である。
【
図6b】
図6bは、
図6aにおけるG-G断面に沿った断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態について、特定の具体的な実施例により説明する。当業者は、本明細書に開示された内容から本発明の他の利点及び効果を容易に理解することができる。本発明は好適な実施例を組み合わせて説明されるが、本発明の特徴は当該実施形態に限定されるものではない。逆に、実施形態を組み合わせて本発明を説明する目的は、本発明の請求項に基づいて導出される可能性がある他の選択又は改良をカバーするためのことである。本発明に対する深い理解を提供するために、以下、多くの具体的な細部まで記載されている。本発明はこれらの細部を使用せずに実施することが可能である。なお、本発明のポイントを混乱又は曖昧にすることを回避するために、幾つかの具体的な細部は説明において省略される場合がある。
【0018】
また、以下の説明で使用される「上」、「下」、「前」、「後」は、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。本発明における「下」、「前」は塗布筆記用ヘッド1の一端を指し、「上」、「後」は液体貯留管の一端を指す。
【0019】
本発明に言及された正常な状況又は特に明記されていない状況は、一般的に室温及び標準大気圧の場合を指す。異常な状況は、外部温度又は圧力が正常な状況から外れる場合を指す。本発明における毛管圧Pは、十分な長さ(一般的に2~15cmが必要)を有する多孔体(液封管又は緩衝体)として定義され、正常な状況において、一端が丁度水平な液面と接触しかつ30分間直立した後に液体が高さh上昇することによって発生した圧力であり、
P=ρgh
ここで、ρは液体の密度であり、gは重力加速度であり、hは液体上昇の高さである。
【0020】
液体上昇の高さhの測定方法について、本発明において以下のように定義される。
1)長さHの多孔体を液体に入れて液体で飽和状態まで吸収させ、その飽和液体吸収重量W0を測定し、
2)同様な多孔体と同様な液体を使用して、多孔体の一端を丁度液面と接触させ、30分間直立させた後、その液体吸収重量Wを測定し、
3)hの値を計算すると、h=(W/W0)x Hである。
【0021】
図1~
図6に示されるように、本発明の塗布筆記具は、塗布筆記用ヘッド1、外気と連通する緩衝体2、気液交換器3、及び気液交換器3に液体を供給する液体貯留管4を備え、気液交換器3は、導水コア31と、導水コア31の外周壁に被覆されている液封管32と、導水コア31と液封管32との間に設置された気液通路30とを備え、緩衝体2は液封管32の外周壁に被覆されており、液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0022】
<気液交換器>
本発明の塗布筆記具によれば、気液交換器3は、導水コア31、導水コア31の外周壁に被覆された液封管32、及び導水コア31と液封管32との間に設置された気液通路30を備える。
【0023】
<導水コア>
本発明の導水コア31は、繊維で接着されることにより製造されることができ、例えば、ポリエステル繊維、アクリル繊維等で接着されることにより製造されることができる。また、導水コア31の外周壁に溝が設置され、溝と液封管32の内周壁とは気液通路30を形成し、即ち、導水コア31の外周壁に、気液通路30として1本又は複数本の溝が一端から他端まで延びるように設置されている。1本の溝のみが設置される場合、当該溝は液体貯留管4へ気体通路を導通させるための気体導通路として機能し、導水コア31は液体貯留管4から塗布筆記用ヘッド1へ液体を輸送するための液体導通路として機能する。複数本の溝が設置される場合、一部の溝は液体貯留管4から塗布筆記用ヘッド1へ液体を輸送するための液体導通路として機能することもできる。
【0024】
本発明における導水コア31も、表面が液体で浸潤することができるプラスチック、例えばポリオキシメチレン、ナイロン等で製造されることができる。プラスチックの導水コア31は、その表面に2本又は2以上の溝を気液通路30として設置する必要があり、そのうちの少なくとも1本の溝は液体貯留管4へ気体通路を導通させるための気体導通路として機能し、他の溝は液体貯留管4から塗布筆記用ヘッド1へ液体を輸送するための液体導通路として機能する。
【0025】
<液封管>
本発明の液封管32は多孔質材料を素材とするものである。液封管32を製造する多孔質材料は濾膜又は繊維であってもよい。液封管32の肉厚は、0.1~5mm、例えば0.1mm、0.5mm、1mm、2mm、5mmである。肉厚が薄い液封管32は濾膜で製造されることができ、肉厚が厚い液封管32は単一成分繊維又は二成分繊維で接着されることにより製造されることができる。肉厚が薄い液封管32は、液体の容量が小さいため、液体をより十分に利用かつ放出することに有利であり、残留量を減少させる。肉厚が厚い液封管32は、液体の容量が大きいため、比較的多い液体を気液交換器3に保持することができ、塗布筆記用ヘッド1が上向きで使用されたとしても、良好な液体放出性能を有する。
【0026】
液封管32は、導水コア31の外周壁に被覆されている。液封管32は、導水コア31の外周壁の一部に被覆されてもよいし、全部で導水コア31の外周壁に被覆されてもよい。被覆される面積は、設計の必要に応じて合理的に選択することができる。
【0027】
液封管32が一定量の液体を吸収した後、気体は径方向において液封管32を通過することができなくなり、これにより、導水コア31及気液通路30を緩衝体2から離隔し、この場合、液体貯留管4は気液通路30のみを介して外部と気体を交換することができ、緩衝体2から液封管32を介して気体を交換することができない。液体を吸収した液封管32の内壁と導水コア31及びその表面の溝との間に気液通路30を形成し、気液通路30の殆どの空間を液体で満たし、これによって、気体導通路30は複数段の小さな気泡に液体封止されている。液体が液体貯留管4から気液交換器3を介して導出される場合、液体貯留管4内と外部の圧力差が大きくなり、気液通路30における気泡を液体貯留管4へ移動させて液体貯留管4に入らせるように駆動し、液体貯留管4と外部との圧力差を均衡まで減少させ、同時に、気液通路30に新たな液体封止段及び小さな気泡が形成されている。液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなり、これによって、緩衝体2は正常な状況で液封管32から液体を吸収することが困難となる。
【0028】
<気液交換器>
本発明の気液交換器3は導水コア31及び液封管32を備え、導水コア31の全部又は一部の外周壁は液封管32によって被覆されている。
【0029】
気液交換器3の導水コア31の外周壁における溝と封液管32の内周壁とは気液通路30を形成し、かつ外部の空気と連通している。塗布筆記具の使用要求及びその中の液体の性質によれば、気液通路30が気体導通路として使用される場合、気体導通路の断面の最大内接円直径は0.1~0.8mmである。最大内接円直径が異なる気体導通路は、気体導通時の液体封止の強度を制御するように異なる毛管力を有する。最大内接円直径が小さい場合、気体の導通量が少なく、液体吐出量が小さい塗布筆記具に適しており、最大内接円直径が大きい場合、気体の導通量が多く、液体吐出量が大きな塗布筆記具に適している。
【0030】
気液交換器3には、液体導通路がさらに設置されている。繊維で製造された導水コア31はそれ自体が液体導通路として使用できる。導水コア31の表面の溝又は溝と液封管32の内壁も液体導通路を形成することができる。塗布筆記具に使用される液体に比較的大きな顆粒が含まれ、例えばパールインキ又はメタルインキを使用した場合、溝付きの液体導通路は特に重要となっている。それは、溝を有しない一般的な導水コア31が液体における顆粒の全部又は一部を濾過するようになるからである。
【0031】
<緩衝体>
緩衝体2は液封管32の外周壁に被覆されており、液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0032】
緩衝体2は液封管32の外周壁の一部に被覆されてもよいが、液封管32の外周壁全体を被覆することが好ましい。
【0033】
本発明の緩衝体2は多孔質材料を素材とするものであり、かつ外部の空気と連通している。緩衝体を製造する多孔質材料はスポンジ又は繊維であってもよい。緩衝体の長さ及び肉厚は塗布筆記具の内部空間によって設定されることができる。塗布筆記具に使用される液体及び使用要求によって、適当な毛管圧を有する緩衝体2を製造する。
【0034】
液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっており、正常な状況において、緩衝体2はあまり液封管32から液体を吸収しない。緩衝体2の内壁は液封管32の外壁と接続されており、異常な状況が発生して液封管32における液体の含有量が高すぎると、緩衝体2は液封管32における過剰の液体を吸収し、このように、液体が塗布筆記用ヘッドから漏れることを防止することができる。異常な状況が解消された後、緩衝体2における液体は液封管32へ戻るように輸送され、かつ液体導通路を介して液体貯留管4に戻る。緩衝体2に上述した性能を持たせるために、緩衝体2の密度は0.03~0.20g/cm3であり、繊維で緩衝体2を製造する場合、繊維の繊度は0.5~30デニールであることが好適である。
【0035】
<塗布筆記用ヘッド>
本発明の塗布筆記用ヘッド1は液封管32を貫通する導水コア31に接続されてもよいし、気液交換器3に挿入されて液封管32の一部の内壁に接続されてもよい。また、導水コア31を延長させて塗布筆記用ヘッド1として使用することも可能である。
【0036】
<液体貯留管>
本発明の塗布筆記具において、液体貯留管4は液体を貯留する部品である。液体貯留管4の底部に上向き又は下向きのスリーブ62を設置することができる。スリーブ62を気液交換器3に挿入して液封管32の内壁に密着させるか、又は液封管32及び導水コア31をスリーブ62に挿入し、これにより、気液交換器3を固定することに有利であり、液体の漏洩を防止する。交換可能な液体貯留管4を使用することができ、これにより、ハウジング6等の部品を再利用することに有利であり、資源の無駄を低減する。置換型の液体貯留管4は、螺合接続、係合接続等の様々な方法により塗布筆記具に接続されることができる。
【0037】
第1実施例
図1aは、本発明の第1実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図であり、
図1bは、
図1aにおけるA-A断面に沿った断面を示す図である。
図1a及び
図1bに示されるように、第1実施例の塗布筆記具によれば、塗布筆記用ヘッド1、外気と連通する緩衝体2、気液交換器3、及び気液交換器3に体を供給する液体貯留管4を備え、
気液交換器3は、導水コア31、導水コア31の外周壁に被覆されている液封管32、及び導水コア31と液封管32との間に設置された気液通路30を備え、
緩衝体2は液封管32の外周壁に被覆されており、液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0038】
本実施例の塗布筆記具によれば、液封管32は、全部で導水コア31の外周壁に被覆されており、導水コア31は、一端が液封管32の上端から延出して液体貯留管4に挿入され、他端が液封管32の下端を貫通して塗布筆記用ヘッド1に接続されている。本実施例において、導水コア31は、塗布筆記用ヘッド1に当接して接続されている。
【0039】
液封管32は濾膜又は接着繊維であり、緩衝体2はスポンジ又は接着繊維である。液封管32の外周壁は緩衝体2によって完全に被覆されている。
【0040】
本実施例の塗布筆記具によれば、ハウジング6及びスペーサ61をさらに備え、液体貯留管4はハウジング6に一体設置され、スペーサ61は液体貯留管4の底部を兼ねている。スペーサ61には、導水コア31が挿入する貫通孔が設置されている。
【0041】
本実施例の塗布筆記具によれば、液体貯留管4の底部に、下向きに延びるスリーブ62が設置されており、スリーブ62は、スペーサ61に導水コア31を挿入させるように設置された貫通孔と同軸心に設置されかつ内径が等しい。組み立て時に、スリーブ62は液封管32と導水コア31との間に挿入可能であり、スリーブ62の外周壁と液封管32の内周壁とを緊密に合わせることにより、液体貯留管4と気液交換器3とを確実に組み立てることが容易になる。
【0042】
ハウジング6の下部に、塗布筆記用ヘッド1が取り付けられる塗布筆記用ヘッドホルダー10が一体に設置されることができる。塗布筆記用ヘッドホルダー10は単独で成型されてから、ハウジング6の下部に取り外し可能に取り付けられてもよい。
【0043】
第2実施例
図2aは、本発明の第2実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図であり、
図2bは、
図2aにおけるB-B断面に沿った断面を示す図である。本実施例は第1実施例の構成と類似し、第1実施例と同様な部分については、本実施例の記載では、再び説明しない。
【0044】
図2a及び
図2bに示されるように、第2実施例の塗布筆記具によれば、塗布筆記用ヘッド1、外気と連通する緩衝体2、気液交換器3、及び気液交換器3に液体を供給する液体貯留管4を備え、気液交換器3は、導水コア31、導水コア31の外周壁に被覆されている液封管32、及び導水コア31と液封管32の間に設置された気液通路30を備え、緩衝体2は液封管32の外周壁に被覆されており、液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0045】
本実施例の塗布筆記具によれば、液封管32は、全部で導水コア31の外周壁に被覆されており、導水コア31は、一端が液封管32から延出して液体貯留管4に挿入され、他端が液封管32を貫通して塗布筆記用ヘッド1に挿入されている。
【0046】
導水コア31の外周壁に溝が設置され、溝と液封管32の内周壁とは気液通路30を形成している。即ち、導水コア31の外周壁に、気液通路30として1本又は複数本の溝が一端から他端まで延びるように設置されている。本実施例において、溝の数は3本に設定されている。溝の最大内接円直径は0.5mmであることが好ましい。本実施例において、導水コア31は接着繊維又はプラスチックであることが好ましい。
【0047】
液封管32は接着繊維であることが好ましく、液封管32の肉厚は0.5mmであることが好ましい。緩衝体2は、スポンジ又は接着繊維であることが好ましい。液封管32の外周壁は緩衝体2によって完全に被覆されている。
【0048】
本実施例の塗布筆記具によれば、ハウジング6及びスペーサ61をさらに備え、液体貯留管4はハウジング6に一体設置され、スペーサ61は液体貯留管4の底部を兼ねている。スペーサ61には、導水コア31が挿入する貫通孔が設置されている。
【0049】
本実施例の塗布筆記具によれば、液体貯留管4の底部に、下向きに延びるスリーブ62が設置されており、スリーブ62は、スペーサ61に導水コア31を挿入させるように設置された貫通孔と同軸心に設置されかつ内径が等しい。組み立て時に、スリーブ62は液封管32と導水コア31との間に挿入可能であり、スリーブ62の外周壁と液封管32の内周壁とを緊密に合わせることにより、液体貯留管4と気液交換器3とを確実に組み立てることが容易になる。
【0050】
本実施例の塗布筆記具によれば、気液交換器3の下方に保護体5が設置されており、保護体5の毛管圧は、緩衝体2の毛管圧以下である。
【0051】
本実施例において、導水コア31の他端が液封管32を貫通してから、保護体5を貫通し、その後、塗布筆記用ヘッド1に挿入される。
【0052】
極端な異常状況では、例えば、塗布筆記具を低海抜地帯から高海抜地帯まで持参し、又は、空中を飛んでいる飛行機で塗布筆記具を開く場合、液体貯留管4の内部と外部の極端な気圧差により、液体貯留管4から迅速に導出された液体は即時に緩衝体2によって吸収できないため漏れてしまう。この場合、保護体5は、気液交換器3から迅速に溢れ出る液体を吸収することができる。異常な状況が解消された後、保護体5に残った液体は、導水コア31を介して塗布筆記用ヘッド1に輸送され、又は液封管32によって吸収される。
【0053】
本実施例の塗布筆記具によれば、アイライナーに適用されることができる。本実施例の塗布筆記具によれば、気液通路30としての溝の数は3本であり、そのうち、少なくとも1本は液体導通路として機能することができ、その場合、リキッドアイライナーにおける顆粒は、導水コア31によって濾過されることなく、溝を介して塗布筆記用ヘッド1に輸送されることができる。
【0054】
第3実施例
図3aは、本発明の第3実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図であり、
図3bは、
図3aにおけるC-C断面に沿った断面を示す図である。本実施例は第1実施例の構成と類似し、第1実施例と同様な部分については、本実施例の記載では、再び説明しない。
【0055】
図3a及び
図3bに示されるように、第3実施例の塗布筆記具によれば、塗布筆記用ヘッド1、外気と連通する緩衝体2、気液交換器3、及び気液交換器3に液体を供給する液体貯留管4を備え、気液交換器3は、導水コア31、導水コア31の外周壁に被覆されている液封管32、及び導水コア31と液封管32の間に設置された気液通路30を備え、緩衝体2は液封管32の外周壁に被覆されており、液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0056】
本実施例の塗布筆記具によれば、導水コア31の外周壁は、液封管32全部によって被覆されており、導水コア31は、一端が液封管32から延出して液体貯留管4に挿入され、他端が液封管32を貫通してハウジング6から延出している。
【0057】
導水コア31の外周壁に溝が設置され、溝と液封管32の内周壁とは気液通路30を形成している。即ち、導水コア31の外周壁に、気液通路30として1本又は複数本の溝が一端から他端まで延びるように設置されている。本実施例において、溝の数は1本に設定されている。溝の最大内接円直径は0.3mmであることが好ましい。本実施例において、導水コア31は接着繊維であることが好ましい。
【0058】
本実施例の塗布筆記具によれば、ハウジング6及びスペーサ61をさらに備え、液体貯留管4はハウジング6に一体設置され、スペーサ61は液体貯留管4の底部を兼ねている。スペーサ61には、導水コア31が挿入する貫通孔が設置されている。
【0059】
本実施例の塗布筆記具によれば、液体貯留管4の底部に、下向きに延びるスリーブ62が設置されており、スリーブ62は、スペーサ61に導水コア31を挿入させるように設置された貫通孔と同軸心に設置されかつ内径が等しい。組み立て時に、スリーブ62は液封管32と導水コア31との間に挿入可能であり、スリーブ62の外周壁と液封管32の内周壁とを緊密に合わせることにより、液体貯留管4と気液交換器3とを確実に組み立てることが容易になる。
【0060】
液封管32は接着繊維であることが好ましく、液封管32の肉厚は1mmであることが好ましい。液封管32は、液体貯留管4の下方に当接し、即ち、スペーサ61に当接する。
【0061】
緩衝体2は、スポンジ又は接着繊維であることが好ましい。液封管32の外周壁は緩衝体2によって完全に被覆されている。緩衝体2は液封管32と一体に成型されることが好ましく、液封管32の外周壁は緩衝体2の内周壁と接着されている。
【0062】
本実施例において、導水コア31のハウジング6から延出した部分は塗布筆記用ヘッド1を構成し、即ち、塗布筆記用ヘッド1と導水コア31とは一体に成形されている。
【0063】
第4実施例
図4aは、本発明の第4実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図であり、
図4bは、
図4aにおけるD-D断面に沿った断面を示す図である。本実施例は第1実施例の構成と類似し、第1実施例と同様な部分については、本実施例の記載では、再び説明しない。
【0064】
図4a及び
図4bに示されるように、第4実施例の塗布筆記具によれば、塗布筆記用ヘッド1、外気と連通する緩衝体2、気液交換器3、及び気液交換器3に液体を供給する液体貯留管4を備え、気液交換器3は、導水コア31、導水コア31の外周壁に被覆されている液封管32、及び導水コア31と液封管32の間に設置された気液通路30を備え、緩衝体2は液封管32の外周壁に被覆されており、液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0065】
本実施例の塗布筆記具によれば、液封管32は、全部で導水コア31の外周壁に被覆されている。導水コア31の外周壁に溝が設置され、溝と液封管32の内周壁とは気液通路30を形成している。即ち、導水コア31の外周壁には、気液通路30として1本又は複数本の溝が一端から他端まで延びるように設置されている。本実施例において、溝の数は3本に設定されている。溝の最大内接円直径は0.1mmであることが好ましい。
【0066】
本実施例において、導水コア31は、ポリオキシメチレンプラスチックであることが好ましい。
【0067】
液封管32は濾膜であることが好ましく、液封管32の肉厚は、0.1mmであることが好ましい。緩衝体2はスポンジ又は接着繊維であることが好ましい。液封管32の外周壁は緩衝体2によって完全に被覆されている。
【0068】
本実施例の塗布筆記具によれば、ハウジング6及びスペーサ61をさらに備え、液体貯留管4はハウジング6に一体設置され、スペーサ61は液体貯留管4の底部を兼ねている。スペーサ61には、導水コア31が挿入する貫通孔が設置されている。
【0069】
本実施例の塗布筆記具によれば、液体貯留管4の底部に、液体貯留管4の内部へ延びるスリーブ62が設置されており、スリーブ62は、スペーサ61に導水コア31を挿入させるように設置された貫通孔と同軸心に設置されかつ内径が等しい。
【0070】
導水コア31は、液封管32の一端と共に緩衝体2から延出して、液体貯留管4におけるスリーブ62に挿入される。
【0071】
導水コア31の他端が液封管32を貫通して塗布筆記用ヘッド1に挿入され、塗布筆記用ヘッド1の先端部にボール11が設置されており、導水コア31はボール11に当接することが好ましい。
【0072】
組み立て時に、導水コア31と液封管32の一端とは液体貯留管4におけるスリーブ62に挿入され、スリーブ62の内周壁と液封管32の外周壁とを緊密に合わせることにより、液体貯留管4と気液交換器3とを確実に組み立てることが容易になる。
【0073】
本実施例の塗布筆記具によれば、液体吐出量が小さい装置、例えばローラーボールペンとして用いることができる。
【0074】
第5実施例
図5aは、本発明の第5実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図であり、
図5bは、
図5aにおけるE-E断面に沿った断面を示す図である。本実施例は第1実施例の構成と類似し、第1実施例と同様な部分については、本実施例の記載では、再び説明しない。
【0075】
図5a及び
図5bに示されるように、第5実施例の塗布筆記具によれば、塗布筆記用ヘッド1、外気と連通する緩衝体2、気液交換器3、及び気液交換器3に液体を供給する液体貯留管4を備え、気液交換器3は、導水コア31、導水コア31の外周壁に被覆されている液封管32、及び導水コア31と液封管32の間に設置された気液通路30を備え、緩衝体2は液封管32の外周壁に被覆されており、液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0076】
本実施例の塗布筆記具によれば、液封管32は、全部で導水コア31の外周壁に被覆されている。導水コア31は、一端が液封管32の上端から延出して液体貯留管4に挿入され、他端が液封管32を貫通して塗布筆記用ヘッド1に挿入されている。
【0077】
導水コア31の外周壁に溝が設置され、溝と液封管32の内周壁とは気液通路30を形成している。即ち、導水コア31の外周壁には、気液通路30として1本又は複数本の溝が一端から他端まで延びるように設置されている。本実施例において、溝の数は5本に設定されている。そのうち、2本の溝の最大内接円直径は0.8mmであることが好ましく、他の3本の溝の最大内接円直径は0.5mmであることが好ましい。
【0078】
液封管32は接着繊維であることが好ましく、液封管32の肉厚は5mmであることが好ましい。緩衝体2は接着繊維であることが好ましい。液封管32の外周壁は緩衝体2によって完全に被覆されている。
【0079】
本実施例の塗布筆記具によれば、ハウジング6及びスペーサ61をさらに備え、スペーサ61には、導水コア31が挿入する貫通孔が設置されている。スペーサ61の底部に下向きに延びる下スリーブ621が設置されており、下スリーブ621は、スペーサ61に導水コア31を挿入させるように設置された貫通孔と同軸心に設置され、かつ内径が等しい。スペーサ61の天部に、液体貯留管4の内部へ延びる上スリーブ622が設置されており、上スリーブ622の内径は、スペーサ61に導水コア31を挿入させるように設置された貫通孔の内径よりも僅かに大きい。
【0080】
本実施例の塗布筆記具によれば、液体貯留管4は交換可能な液体貯留管4である。液体貯留管4には、挿入ポート41が設置されている。組み立て時に、液体貯留管4の挿入ポート41がスペーサ61の上スリーブ622に係止接続されて液体を封止する。下スリーブ621は液封管32と導水コア31との間に挿入されることができ、下スリーブ621の外周壁と液封管32の内周壁とを緊密に合わせることにより、液体貯留管4と気液交換器3とを確実に組み立てることが容易になり、液体貯留管4の交換も容易となる。
【0081】
本実施例の塗布筆記具によれば、液体吐出量が大きな装置、例えば毛筆に適用されることができる。
【0082】
第6実施例
図6aは、本発明の第6実施例に係る塗布筆記具の構成を示す図であり、
図6bは、
図6aにおけるG-G断面に沿った断面を示す図である。本実施例は第1実施例の構成と類似し、第1実施例と同様な部分については、本実施例の記載では、再び説明しない。
【0083】
図6a及び
図6bに示されるように、第6実施例の塗布筆記具によれば、塗布筆記用ヘッド1、外気と連通する緩衝体2、気液交換器3、及び気液交換器3に液体を供給する液体貯留管4を備え、気液交換器3は、導水コア31、導水コア31の外周壁に被覆されている液封管32、及び導水コア31と液封管32の間に設置された気液通路30を備え、緩衝体2は液封管32の外周壁に被覆されており、液封管32の毛管圧は緩衝体2の毛管圧よりも30%以上大きくなっている。
【0084】
本実施例の塗布筆記具によれば、液封管32は液封管32の外周壁の一部に被覆されており、導水コア31は、一端が液封管32から延出して液体貯留管4に挿入され、他端が液封管32の内部に位置し、他端と液封管32の下端面との距離は、ほぼ液封管32の軸方向の高さの4分の1である。
【0085】
導水コア31の外周壁に溝が設置され、溝と液封管32の内周壁とは気液通路30を形成している。即ち、導水コア31の外周壁には、気液通路30として1本又は複数本の溝が一端から他端まで延びるように設置されている。本実施例において、溝の数は3本に設定されている。溝の最大内接円直径は0.2mmであることが好ましい。本実施例において、導水コア31は接着繊維であることが好ましい。
【0086】
液封管32は接着繊維であることが好ましく、液封管32の肉厚は0.5mmであることが好ましい。緩衝体2は接着繊維であることが好ましい。液封管32の外周壁と緩衝体2の内周壁とは接着されている。
【0087】
本実施例の塗布筆記具によれば、ハウジング6及びスペーサ61をさらに備え、液体貯留管4はハウジング6に一体設置され、スペーサ61は液体貯留管4の底部を兼ねている。スペーサ61には、導水コア31が挿入する貫通孔が設置されている。
【0088】
本実施例の塗布筆記具によれば、液体貯留管4の底部に下向きに延びるスリーブ62が設置されており、スリーブ62は、スペーサ61に導水コア31を挿入させるように設置された貫通孔と同軸心に設置されかつ内径が等しい。組み立て時に、スリーブ62は液封管32と導水コア31との間に挿入されることができ、スリーブ62の外周壁と液封管32の内周壁とを緊密に合わせることにより、液体貯留管4と気液交換器3とを確実に組み立てることが容易になる。
【0089】
本実施例において、塗布筆記用ヘッド1が気液交換器3に挿入されて液封管32の一部の内壁に接続されている。塗布筆記用ヘッド1の後端に、一体に成型された円筒形、角柱形又は円錐形の挿入部が設置されており、この挿入部が液封管32に挿入されて、導水コア31に当接または近接する。気体導通路を形成するように、挿入部の外周壁に溝を形成することが好ましい。
【0090】
図6bに示されるように、本実施例の塗布筆記具によれば、ハウジング6及び緩衝体2の断面を楕円形にすることができ、液体吐出量が中間程度である蛍光ペン等に適用されることができる。
【0091】
上述の実施例は、本発明の原理及び効果を例示的に説明しただけのものであり、本発明を限定するためのものではない。いずれの当業者は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、上述の実施例を修正又は変更することができる。したがって、当業者が本発明に開示された趣旨及び技術的思想から逸脱せずに行った全ての同等な修正又は変更はいずれも本発明の特許請求の範囲によってカバーされるべきである。本発明の塗布筆記具は、一般的に、事務用品のうち筆記用及び落書き用の装置、化粧等の分野で使用される様々な液体塗布装置等を指す。
【国際調査報告】