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特表2022-514479グリップの角度及び向きの調整が可能なゲームコントローラ
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  • 特表-グリップの角度及び向きの調整が可能なゲームコントローラ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(54)【発明の名称】グリップの角度及び向きの調整が可能なゲームコントローラ
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/24 20140101AFI20220204BHJP
   G06F 3/0338 20130101ALI20220204BHJP
【FI】
A63F13/24
G06F3/0338 411
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021532913
(86)(22)【出願日】2019-12-07
(85)【翻訳文提出日】2021-07-20
(86)【国際出願番号】 TR2019051041
(87)【国際公開番号】W WO2020117177
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】2018/18830
(32)【優先日】2018-12-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521248682
【氏名又は名称】トゥルグト,メフメト・トゥンチュ
【氏名又は名称原語表記】TURGUT, Mehmet Tunc
(74)【代理人】
【識別番号】100099623
【弁理士】
【氏名又は名称】奥山 尚一
(74)【代理人】
【識別番号】100129425
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 護晃
(74)【代理人】
【識別番号】100087505
【弁理士】
【氏名又は名称】西山 春之
(74)【代理人】
【識別番号】100168642
【弁理士】
【氏名又は名称】関谷 充司
(74)【代理人】
【識別番号】100217076
【弁理士】
【氏名又は名称】宅間 邦俊
(74)【代理人】
【識別番号】100218604
【弁理士】
【氏名又は名称】池本 理絵
(74)【代理人】
【識別番号】100107319
【弁理士】
【氏名又は名称】松島 鉄男
(74)【代理人】
【識別番号】100096769
【弁理士】
【氏名又は名称】有原 幸一
(72)【発明者】
【氏名】トゥルグト,メフメト・トゥンチュ
【テーマコード(参考)】
5B087
【Fターム(参考)】
5B087AA09
5B087AB02
5B087BC13
(57)【要約】
本発明は、ゲームがプレイされているときにユーザに異なる使用角度を提供するために角度及び向きを調整することが可能なグリップ(1、2)を有するゲームコントローラに関するものである。このゲームコントローラは、グリップ(1、2)の角度及び向きを、その構成内に配置された運動要素(複数可)(3)を介して調整することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが自身の手によって完全に握ることができるようにコントローラの右側及び左側に形成された第1グリップ(1)と第2グリップ(2)とを備えたゲームコントローラであって、
前記第1グリップ(1)と前記第2グリップ(2)との角度及び向きを調整するための運動要素(3)を少なくとも備えることを特徴とする、ゲームコントローラ。
【請求項2】
前記第1グリップ(1)と前記第2グリップ(2)との間に配置された運動要素(3)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項3】
前記第1グリップ(1)と前記第2グリップ(2)との間の中間部に配置された運動要素(3)を少なくとも含むことを特徴とする、請求項2に記載のゲームコントローラ。
【請求項4】
前記グリップ(1,2)は、運動要素(3)を含み、当該運動要素(3)を中心として軸方向に動かすことが可能な構成を有することを特徴とする、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項5】
円形の運動要素(3)を含むことを特徴とする、請求項4に記載のゲームコントローラ。
【請求項6】
球形の運動要素(3)を含むことを特徴とする、請求項4に記載のゲームコントローラ。
【請求項7】
前記第1グリップの本体(1.1)を前記第2グリップの本体(2.1)に対して回転させることが可能な装置または構成を規定することが可能な運動要素(3)を含むことを特徴とする、請求項4に記載のゲームコントローラ。
【請求項8】
前記第1グリップの本体(1.1)よりも幅広に設計された第2グリップの本体(2.1)を含むことを特徴とする、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項9】
前記第1グリップの本体(1.1)と前記第2グリップの本体(2.1)とが同じ大きさであることを特徴とする、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項10】
前記運動要素(3)を介して前記第1グリップと前記第2グリップとの角度及び向きを調整するための電動機器が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項11】
ユーザの駆動によりグリップ(1,2)の独立した動きと集合的な動きとを可能にする構成を有する運動要素(3)を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項12】
前記ユーザが前記第1グリップ(1)と前記第2グリップ(2)との角度及び向きを調整した後に、調整した位置を固定する固定要素を含むことを特徴とする、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームがプレイされているときにユーザに様々な使用角度を提供するために角度及び向きを調整することが可能なグリップを有するゲームコントローラに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルゲームが一般に普及してきた現在、そのゲームに使用するアクセサリの重要性も高まっている。
【0003】
近年、eスポーツの競争が激化しており、ユーザがゲーム機やコンピュータ等の前に長時間座っているようになっている。ユーザが不適切なゲームアクセサリを使用した場合、将来的に健康上の問題が発生する可能性がある。
【0004】
一方で、eスポーツは瞬間的な反射に基づいて行われるため、使用するアクセサリがユーザの身体に最大限に適合することで、ユーザのパフォーマンスも向上する。
【0005】
ゲーム中にプレイヤやユーザが使用する最も重要なゲームアクセサリの一つが、ユーザのコマンドをゲーム機に伝えるためのゲームコントローラである。ゲームコントローラは、一般的にユーザの手のひらにフィットするように構成されており、両手で持つものである。ユーザは通常、片方の手でコマンドユニット群を操作し、もう片方の手で別のコマンドユニット群を操作する。例えば、ユーザは、片方の手で移動方向ボタンを操作している間に、もう片方の手でコマンドボタンを操作することができる。
【0006】
ユーザの手がコントローラを完全に握ることができるように、右側及び左側のグリップが提供されている。ユーザは自身の手で右側及び左側のグリップを握り、第1グリップと第2グリップとを操作することができる。
【0007】
しかし、ゲームコントローラのグリップは、年齢や体格が様々である多様なプレイヤに対して、同じ大きさ、同じ角度、同じ向きで提供されているため、使用上の問題が生じ得る。このような使用上の問題は、eスポーツ競技のように長時間休むことなくプレイする必要があるプレイヤにとっては、非常に不快なものとなる可能性がある。
【0008】
また、ゲームコントローラの構造が限られていることから、ユーザにとって他の健康上の問題が発生する可能性もある。ユーザは指や手を一定の角度で長時間固定した状態で収縮させながらコントローラを操作するため、手や腕の健康に問題が生じる可能性がある。
【0009】
先行技術において使用されているゲームコントローラとして、米国特許出願公開第2017/368452号明細書が例として挙げられる。本出願のゲームコントローラは、ユーザの左手用の左グリップとユーザの右手用の右グリップとを含んで構成されている。さらに、両グリップの中間部には、いくつかのコマンドボタンが設けられている。
【0010】
米国特許出願公開第2017/368452号の発明の実施形態では、ユーザのエルゴノミクスを向上させるために、調整可能なサムスティックを備えている。サムスティックの硬さを調整できるので、ユーザは、様々な硬さの使用状態を調整することができ、その結果、ユーザ自身の好みに応じてグリップを操作することが可能となる。
【0011】
米国特許第6743100号明細書には、大きさを調整するための回転軸を伴うグリップを備えたゲームコントローラが開示されている。ユーザの手の大きさが様々であることを考慮し、ハンドグリップの長さを、ハンドルを介して調整することができる。ハンドルは、ゲームコントローラのハンドグリップに回転軸で連結されている。この状態では、ハンドルを回転させることはできるが、ハンドグリップ全体を回転させることはできない。このため、ユーザはハンドルを使ってハンドグリップの大きさを変えることはできるが、ハンドルを使ってハンドグリップの角度や向きを調整することはできない。
【0012】
米国特許第6743100号の発明では、手の大きさに合わせてゲームコントローラを調整することはできるが、ハンドグリップの角度及び向きを調整することはできないため、プロのユーザの好みに応えることや、使用中に生じるユーザの感覚を改善することには程遠いものとなっている。また、長時間の使用により生じる得る筋肉や関節の問題は、米国特許第6743100号の出願の対象となる発明では解決できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許出願公開第2017/368452号明細書
【特許文献2】米国特許第6743100号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、様々な角度及び向きに調整することが可能なグリップを有するゲームコントローラを提供することである。
【0015】
グリップの角度及び向きを調整できるため、プレイヤによって様々な使い方ができ、製品のエルゴノミクスを改良することができる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
プレイヤがゲームコントローラを長時間使用する必要のあるeスポーツ競技会や同様の大会などでは、プレイヤがゲーム中にグリップの角度及び向きを変えられるようにする。これにより、ゲームコントローラを長時間同じ姿勢で使用することによる違和感を解消することができる。
【0017】
プレイヤがゲームコントローラを長時間同じ位置に保つと、様々な障害が発生する可能性があるため、プレイヤが前記グリップの角度及び向きを変えることで、そのような問題の発生を防ぐことができる。
【0018】
プレイヤはゲーム中、腕や指を収縮させた状態でコントローラに置いている。この状態では、腕や手、指への負担が大きくなり、健康上の問題が発生する可能性が高くなる。しかし、ゲーム中にプレイヤがグリップの角度及び向きを変えられるようにすることで、腕や指への負担を軽減し、健康上の問題が発生するリスクを低減することができる。
【0019】
本発明の実施形態によれば、ゲームコントローラの専門性を確保することが可能となる。また、ゲームコントローラの使用において様々な癖を持つ様々なユーザが、様々な態様でゲームコントローラを使用することができるようになる。これにより、瞬間的な反射を必要とするデジタルゲームをプレイする際のプレイヤのパフォーマンスも向上することになる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】様々な角度及び向きに調整することが可能なグリップを備えたゲームコントローラの上面図。
図2】様々な角度及び向きに調整することが可能なグリップを備え、球形の運動要素を備えたゲームコントローラの背面図。
図3】グリップの角度及び向きを変更したゲームコントローラの上面図。
図4】第1グリップの本体と第2グリップの本体とを相互に回転させることで、グリップの角度及び向きを調整することが可能なゲームコントローラの上面図。
図5】第1グリップと第2グリップとの間に配置された運動要素によって、グリップの角度及び向きを調整することが可能なゲームコントローラの上面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明は、グリップ(1,2)の角度及び向きを、その構成内に配置された運動要素(3)を介して調整することが可能なゲームコントローラに関するものである。
【0022】
周知のように、ゲームコントローラは、ユーザが自身の手で完全に握ることができるように、コントローラの右側及び左側に形成された第1グリップ(1)と第2グリップ(2)とを備える。
【0023】
プレイヤは第1グリップ(1)と第2グリップ(2)とを握ることができ、第1グループと第2グループとのコマンドユニットを操作することができる。
【0024】
第1グリップ(1)と第2グリップ(2)とが様々な角度及び向きに配置され得るように、第1グリップ(1)と第2グリップ(2)とは少なくとも運動要素(3)に接続されている。これにより、ユーザの手が快適に使用できるようにするために、ユーザは運動要素を介して第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との向きや角度を容易に調整することができる。
【0025】
図1によれば、第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との間に運動要素(3)が設けられている。本実施形態では、運動要素(3)は、第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との間の中間部に配置されている。
【0026】
図1の実施形態では、第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との間に設けられた円形の運動要素(3)を有する構成を示している。グリップ(1,2)は、運動要素(3)を中心にして運動要素(3)の周りを軸方向に回転することができる。これにより、ユーザは両方のグリップ(1,2)を一緒に又は相互に独立してx軸とy軸の両方で回転させることができ、グリップの角度及び向きを変えることができる。
【0027】
図3は、第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との両方を、運動要素(3)の軸でy方向に向けた状態を示している。
【0028】
図2に示すように、第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との間には、球形の運動要素(3)が設けられている。球形の運動要素(3)は、グリップ(1,2)を、x軸とy軸に加えてz軸に沿って、運動要素(3)の中心で動かすことができる。
【0029】
第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との角度及び向きを調整するために、様々な運動要素(3)を使用することも本発明の範囲内である。
【0030】
図4及び図5に示されている運動要素(3)の構造は、上記の使用法の例として挙げることができる。
【0031】
第1グリップの本体(1.1)を第2グリップの本体(2.1)に対して回転させることは、第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との角度及び向きを調整するのに十分でなければならない。このような場合において、運動要素(3)は、第1グリップの本体(1.1)を第2グリップの本体(2.1)に対して回転させることができる装置又は構成を規定することができる。
【0032】
図4の実施形態は、第1グリップの本体(1.1)よりもむしろ、より幅広の第2グリップの本体(2.1)に関連しており、その結果、第1グリップの本体(1.1)を第2グリップの本体(2.1)に対して回転させることができるゲーム・コントローラ・アプリケーションが開示されている。
【0033】
図5では、第1グリップの本体(1.1)と第2グリップの本体(2.1)とが、これらを軸方向に相互に同一寸法で動かすことを可能にする運動要素(3)の構成を備えている。これにより、第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との角度及び向きの調整が可能になる。
【0034】
運動要素(3)を介して第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との角度及び向きを調整するために電動機器を使用することができ、また、ユーザの駆動によりグリップ(1,2)の独立した又は集合的な軸方向の動きを実現することもできる。
【0035】
本発明の代替の実施形態によれば、運動要素(3)は、固定要素を備えている。固定要素は、ユーザが第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との角度及び向きを調整した後に、調整された位置を固定する。これにより、使用中に第1グリップ(1)と第2グリップ(2)との角度及び向きが不本意に動くのを防止することができる。
【符号の説明】
【0036】
1…第1グリップ、1.1…第1グリップの本体、2…第2グリップ、2.1…第2グリップの本体、3…運動要素
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】