(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(54)【発明の名称】コーティング組成物
(51)【国際特許分類】
C09D 123/00 20060101AFI20220204BHJP
C09D 7/63 20180101ALI20220204BHJP
【FI】
C09D123/00
C09D7/63
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021533516
(86)(22)【出願日】2019-12-13
(85)【翻訳文提出日】2021-08-03
(86)【国際出願番号】 US2019066239
(87)【国際公開番号】W WO2020123946
(87)【国際公開日】2020-06-18
(32)【優先日】2019-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507021366
【氏名又は名称】マテリア, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】コンリー、ブライアン エル.
(72)【発明者】
【氏名】リー、シェンシー
(72)【発明者】
【氏名】メイソン、ネイサン エイ.
(72)【発明者】
【氏名】ペイデ、マデューラ エム.
(72)【発明者】
【氏名】ヤン、ウェンリャン ピー.
(72)【発明者】
【氏名】フィリップス、ジョン エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】エッジコーム、ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】ゴーリニアン、クリスティーナ
(72)【発明者】
【氏名】パーチェン、ジェニー
【テーマコード(参考)】
4J038
【Fターム(参考)】
4J038CB001
4J038JC38
4J038KA04
4J038KA08
4J038NA03
4J038PB05
4J038PB07
4J038PC02
4J038PC04
4J038PC06
(57)【要約】
本発明は、コーティングとしての使用に好適な組成物に関する。より具体的には、本発明は、防食コーティング、保護コーティング、および接着コーティング等の工業用コーティングとして使用するのに好適な組成物に関する。本発明は、基材をコーティングするための組成物および方法に関する。より具体的には、本発明は、コーティング組成物および基材をコーティングする方法に関し、コーティング組成物は、異なる化学変換を介した重合オレフィンおよび環状オレフィンを含む。本発明は、基材にコーティングを塗布する方法にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コーティング組成物であって、
式(I)、(II)、および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンと、
任意選択で、式(IV)の少なくとも1つの直鎖オレフィンと、
少なくとも1つのコーティング添加剤と、
有機金属錯体、フリーラジカル開始剤、およびカチオン開始剤から選択される少なくとも1つの硬化剤と、を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、
前記式(I)、(II)、および(III)の環状オレフィン、ならびに前記式(IV)の直鎖オレフィンが以下の構造を有し、
【化1】
式中、
R
aは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
bは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-Si(OR
k)
3、-S(O)
2OR
h、OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたスピロ複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
cは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
dは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
各R
sは、独立して、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
tは、0、1、2、3、4、5、または6であり、
R
fは、OH、OR
k、NR
gR
h、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
gは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル)、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
hは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
iは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
jは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
kは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
lは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
mは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
nは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
oは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
pは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
zは、0、1、2、または3である、コーティング組成物。
【請求項2】
R
aが、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
bが、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
cが、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
dが、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
tが0であり、
R
fが、OH、OR
k、NR
gR
h、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
gが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
hが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
zが2であり、
R
iが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
jが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
kが、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
lが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
mが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
nが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
oが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
pが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルである、請求項1に記載のコーティング組成物。
【請求項3】
前記式(I)の環状オレフィンが、ENB-DDA、HNB-DDA、またはそれらの混合物であり、
前記式(II)の環状オレフィンが、HENB、NBCbSi、ONB、NB-メタノール、NB-ジメタノール、NB-エポキシド、NB-トリエトキシシラン、NB-フルオロカーボン(1)、NB-フルオロカーボン(2)、NB-フルオロカーボン(3)、またはそれらの混合物であり、
前記式(III)の環状オレフィンが、TCPD、DCPD、またはそれらの混合物である、請求項1または請求項2に記載のコーティング組成物。
【請求項4】
前記少なくとも1つの硬化剤が、式(1)の構造を有し、
【化2】
式中、
Mがルテニウムであり、
L
1、L
2、およびL
3が、独立して、中性電子ドナー配位子であり、
nが、0または1であり、
mが、0、1、または2であり、
kが、0または1であり、
X
1およびX
2が、独立して、陰イオン性配位子であり、
R
1およびR
2が、独立して、水素、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであるか、またはR
1とR
2とが、一緒に連結されて、1つ以上の環式基を形成する、少なくとも1つの金属カルベンメタセシス触媒である、請求項1~3のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの硬化剤が、式(2)の構造を有し、
【化3】
式中、
Mがルテニウムであり、
L
1が、中性電子ドナー配位子であり、
X
1およびX
2が、独立して、陰イオン性配位子であり、
Wが、O、ハロゲン、NR
33、またはSであり、
R
19が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、-C(R
34)(R
35)COOR
36、-C(R
34)(R
35)C(O)H、-C(R
34)(R
35)C(O)R
37、-C(R
34)(R
35)CR
38(OR
39)(OR
40)、-C(R
34)(R
35)C(O)NR
41R
42、-C(R
34)(R
35)C(O)NR
41OR
40、-C(O)R
25、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、またはWがNR
33である場合、R
19は、R
33と共に、任意選択で置換された複素環を形成することができるか、またはWがハロゲンである場合、R
19は無であり、
R
20が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
21と共に、多環式環を形成することができ、
R
21が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
20と共に、もしくはR
22と共に多環式環を形成することができ、
R
22が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
21と共に、もしくはR
23と共に多環式環を形成することができ、
R
23が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
22と共に、多環式環を形成することができ、
R
24が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
25が、OH、OR
30、NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30が、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
33が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
34が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
35が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
36が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
37が、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
38が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
39が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
40が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
41が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
42が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
xが、1または2である、少なくとも1つの金属カルベンメタセシス触媒である、請求項1~4のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項6】
前記コーティング組成物が、式(I)および(II)からなる群から選択されるもので表される少なくとも1つの環状オレフィンを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項7】
前記コーティング組成物が、式(I)および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項8】
前記コーティング組成物が、式(II)および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項9】
前記コーティング添加剤が、ゲル改質剤、硬度調節剤、衝撃改質剤、抗酸化剤、抗オゾン剤、充填剤、結合剤、チキソトロープ、レオロジー改質剤、分散剤、湿潤剤、可塑剤、顔料、難燃剤、染料、繊維、補強材料、カップリング剤、UV吸収剤、UV光安定剤、フィルム形成剤、潤滑剤、接着促進剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~8のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項10】
前記コーティング添加剤が、充填剤、レオロジー改質剤、カップリング剤、UV吸収剤、UV光安定剤、接着促進剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1~8のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項11】
前記コーティング組成物が、充填剤を含み、前記充填剤が、約0.01~約95重量%の量で存在する無機充填剤である、請求項1~10のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項12】
基材材料をコーティングする方法であって、
任意選択で、前記基材の表面上に接着促進剤を塗布することと、
前記基材表面上に、
式(I)、(II)、および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンと、任意選択で、式(IV)の少なくとも1つの直鎖オレフィンと、
少なくとも1つのコーティング添加剤と、
有機金属錯体、フリーラジカル開始剤、およびカチオン開始剤から選択される少なくとも1つの硬化剤と、を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり、
前記式(I)、(II)、および(III)の環状オレフィン、ならびに前記式(IV)の直鎖オレフィンが以下の構造を有し、
【化4】
式中、
R
aは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
bは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-Si(OR
k)
3、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたスピロ複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
cは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
dは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
各R
sは、独立して、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
tは、0、1、2、3、4、5、または6であり、
R
fは、OH、OR
k、NR
gR
h、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
gは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル)、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
hは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
iは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
jは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
kは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
lは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
mは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
nは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
oは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
pは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
zは、0、1、2、または3である、コーティング組成物、
ならびに少なくとも1つの金属カルベンメタセシス触媒、および少なくとも1つの添加剤を塗布することと、
前記基材表面上に塗布された前記コーティングを硬化させることと、を含む、方法。
【請求項13】
R
aが、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
bが、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
cが、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
dが、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
tが0であり、
R
fが、OH、OR
k、NR
gR
h、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
gが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
hが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
zが2であり、
R
iが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
jが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
kが、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
lが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
mが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
nが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
oが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
pが、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記式(I)の環状オレフィンが、ENB-DDA、HNB-DDA、またはそれらの混合物であり、
前記式(II)の環状オレフィンが、HENB、NBCbSi、ONB、NB-メタノール、NB-ジメタノール、NB-エポキシド、NB-トリエトキシシラン、NB-フルオロカーボン(1)、NB-フルオロカーボン(2)、NB-フルオロカーボン(3)、またはそれらの混合物であり、
前記式(III)の環状オレフィンが、TCPD、DCPD、またはそれらの混合物である、請求項12または請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記少なくとも1つの硬化剤が、式(1)の構造を有し、
【化5】
式中、
Mがルテニウムであり、
L
1、L
2、およびL
3が、独立して、中性電子ドナー配位子であり、
nが、0または1であり、
mが、0、1、または2であり、
kが、0または1であり、
X
1およびX
2が、独立して、陰イオン性配位子であり、
R
1およびR
2が、独立して、水素、非置換のヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、非置換のヘテロ原子含有ヒドロカルビル、もしくは置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであるか、またはR
1とR
2とが、一緒に連結されて、1つ以上の環式基を形成する、少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒である、請求項12~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
L
1が、
【化6】
であり、
R
1が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共に、スピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
2が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
1と共にスピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
3が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に多環式環を形成することができるか、またはR
4と共にスピロ化合物を形成することができ、
R
4が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
3と共にスピロ化合物を形成することができるか、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に多環式環を形成することができ、
R
5が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
6が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
5と共に、もしくはR
7と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
7が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、もしくはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
8が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
7と共に、もしくはR
9と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
9が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
8と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
10が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
11が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
10と共に、もしくはR
12と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
12が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共に、もしくはR
13と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
13が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
14と共に、もしくはR
12と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
14が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
13と共に多環式環を形成することができ、
R
25が、-OH、-OR
30、-NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、-OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30が、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
xが、1または2である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
L
2が、PR
H1R
H2R
H3であり、式中、R
H1、R
H2、およびR
H3が、各々、独立して、任意選択で置換されたC
6-C
10アリール、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、または任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキルである、請求項15または請求項16に記載の方法。
【請求項18】
R
1が水素であり、かつR
2がフェニルであるか、またはR
1が水素であり、かつR
2が、3-メチル-1-プロペニルであるか、またはR
1とR
2が、一緒に連結されて、3-フェニルインデニリド-1-エンを形成する、請求項15~17のいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
R
H1が、フェニル、エチル、またはシクロヘキシルであり、R
H2が、フェニルまたはシクロヘキシルであり、R
H3が、フェニル、エチル、またはシクロヘキシルである、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記少なくとも1つの硬化剤が、式(2)の構造を有し、
【化7】
式中、
Mがルテニウムであり、
L
1が、中性電子ドナー配位子であり、
X
1およびX
2が、独立して、陰イオン性配位子であり、
Wが、O、ハロゲン、NR
33、またはSであり、
R
19が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、-C(R
34)(R
35)COOR
36、-C(R
34)(R
35)C(O)H、-C(R
34)(R
35)C(O)R
37、-C(R
34)(R
35)CR
38(OR
39)(OR
40)、-C(R
34)(R
35)C(O)NR
41R
42、-C(R
34)(R
35)C(O)NR
41OR
40、-C(O)R
25、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、またはWがNR
33である場合、R
19は、R
33と共に、任意選択で置換された複素環を形成することができるか、またはWがハロゲンである場合、R
19は無であり;
R
20が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
21と共に、多環式環を形成することができ、
R
21が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
20と共に、もしくはR
22と共に多環式環を形成することができ、
R
22が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
21と共に、もしくはR
23と共に多環式環を形成することができ、
R
23が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
22と共に、多環式環を形成することができ、
R
24が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
25が、OH、OR
30、NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30が、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
33が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
34が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
35が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
36が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
37が、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
38が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
39が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
40が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
41が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
42が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
xが、1または2である、少なくとも1つの金属カルベンメタセシス触媒である、請求項12~19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
前記コーティング組成物が、式(I)および(II)からなる群から選択されるもので表される少なくとも1つの環状オレフィンを含む、請求項12~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
前記コーティング組成物が、式(I)および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンを含む、請求項12~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記コーティング組成物が、式(II)および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンを含む、請求項12~20のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
前記コーティング組成物添加剤が、ゲル改質剤、硬度調節剤、衝撃改質剤、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤、充填剤、結合剤、チキソトロープ、レオロジー改質剤、分散剤、湿潤剤、可塑剤、顔料、難燃剤、染料、繊維、補強材料、カップリング剤、UV吸収剤、UV光安定剤、フィルム形成剤、潤滑剤、接着促進剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項12~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
前記コーティング組成物添加剤が、充填剤、レオロジー改質剤、カップリング剤、UV吸収剤、UV光安定剤、接着促進剤、およびこれらの混合物からなる群から選択される、請求項12~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
前記コーティング組成物が、充填剤を含み、前記充填剤が、約0.01~約95重量%の量で存在する無機充填剤である、請求項12~23のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
前記コーティングされた基材上に第2の基材を配置して、前記2つの基材を一緒に接着することによって、第2の基材を接着するステップをさらに含む、請求項12~26のいずれか1項に記載の方法。
【請求項28】
請求項12~27のいずれか1項に記載の方法によって製造された製造物品。
【請求項29】
硬化されたコーティング組成物でコーティングされた基材を含む製造物品であって、前記コーティング組成物が、請求項1~11のいずれか1項に記載のコーティング組成物である、製造物品。
【請求項30】
前記基材が金属表面である、請求項29に記載の製造物品。
【請求項31】
前記基材が非金属表面である、請求項29に記載の製造物品。
【請求項32】
L
1が、
【化8】
であり、
R
1が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共に、スピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
2が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
1と共にスピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
3が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に多環式環を形成することができるか、またはR
4と共にスピロ化合物を形成することができ、
R
4が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
3と共にスピロ化合物を形成することができるか、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に多環式環を形成することができ、
R
5が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
6が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
5と共に、もしくはR
7と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
7が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、もしくはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
8が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
7と共に、もしくはR
9と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
9が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
8と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
10が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
11が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
10と共に、もしくはR
12と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
12が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共に、もしくはR
13と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
13が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
14と共に、もしくはR
12と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
14が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
13と共に多環式環を形成することができ、
R
25が、-OH、-OR
30、-NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、-OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30が、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
xが、1または2である、請求項4に記載のコーティング組成物。
【請求項33】
L
2が、PR
H1R
H2R
H3であり、式中、R
H1、R
H2、およびR
H3が、各々、独立して、任意選択で置換されたC
6-C
10アリール、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、または任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキルである、請求項4または請求項32に記載のコーティング組成物。
【請求項34】
R
1が水素であり、かつR
2がフェニルであるか、またはR
1が水素であり、かつR
2が、3-メチル-1-プロペニルであるか、またはR
1とR
2が、一緒に連結されて、3-フェニルインデニリド-1-エンを形成する、請求項4、32、または33のいずれか1項に記載のコーティング組成物。
【請求項35】
R
H1が、フェニル、エチル、またはシクロヘキシルであり、R
H2が、フェニルまたはシクロヘキシルであり、R
H3が、フェニル、エチル、またはシクロヘキシルである、請求項34に記載のコーティング組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月13日に出願された米国特許出願第62/778.901号および2019年5月8日に出願された米国特許出願第62/845,052号の優先権を主張し、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、コーティングとしての使用に好適な組成物に関する。より具体的には、本発明は、防食コーティング、および保護コーティング等の工業用コーティングとして使用するのに好適な組成物に関する。本発明は、基材をコーティングするための組成物および方法に関する。より具体的には、本発明は、コーティング組成物および基材をコーティングする方法に関し、コーティング組成物は、異なる化学変換を介した重合オレフィンおよび環状オレフィンを含む。本発明は、基材にコーティングを塗布する方法にも関する。
【0003】
本発明のコーティング組成物は、幅広い基材、特に石油化学および化学製品製造作業で使用される基材に利用することができる。本発明は、ポリマー、材料、および製造の分野において有用性を有する。
【背景技術】
【0004】
材料は、腐食、浸食、他のプロセスを含む機序によって、環境との相互作用から劣化する。保護コーティングは、幅広い基材の表面特性の劣化に対して保護を提供し得る。保護コーティングは、金属基材を腐食から保護し、ポリマーおよび複合基材を氷、酸性雨、塩水、風化およびUVによる劣化から保護し、木材、コンクリート、レンガ基材を湿気浸入および分解による劣化から保護することができる。
【0005】
National Association of Corrosion Engineers Internationalによると、腐食は、一般に環境との化学的または電気化学的反応から生じる材料(通常は金属)の劣化として定義される自然発生現象である。腐食は深刻な損傷を引き起こし、修理に非常に費用がかかる。保護コーティングは腐食からの保護を提供する効果的な方式である。金属の腐食は、化学反応または電気化学反応のいずれかを通じて生じる。電気化学的腐食は、最も一般的な金属腐食の形態である。鉄および/または鋼鉄などの金属は、酸素および水分(例えば、湿度、蒸気、浸漬)に接触すると腐食が発生し、錆を形成し始める。
【0006】
水(例えば、地下水、海水、大気水など)、腐食性化学物質、紫外線照射、オゾン、および他の有害因子への曝露は、例えば、自動車、バス、ボート、列車、他の車両、航空機、橋、看板、建物、歩道、道路、地下パイプラインおよび設備、ならびに石油化学および化学製品製造設備などの物体の保護されていない表面に、時間の経過に伴う品質の変化を引き起こし、物体の劣化または故障をもたらし得る。
【0007】
腐食は非常に広く広がり、修理に費用がかかるため、腐食防止に関しては有効な予防措置を講じることが推奨される。
【0008】
腐食を防ぐ最良の方式の1つは、保護コーティングを塗布することである。このような保護コーティングは、基材と過酷な環境(大気、化学物質など)間の接触を防止することによって基材を保護する。
【0009】
したがって、長年にわたって、腐食性材料または損傷的な環境条件から物体に表面保護を提供するコーティング組成物(例えば、防食コーティング組成物)が継続的に必要とされている。
【0010】
石油化学および化学製品製造作業で使用されるほとんどのパイプとパイプラインは金属、典型的にはあるグレードの鋼鉄で構成され、多くは絶縁被覆される。パイプまたはパイプラインの設置中に、パイプまたはパイプラインを覆う絶縁材料が損傷または経時的に劣化した場合、パイプまたはパイプラインの下地表面が大気環境に直接接触するリスクがあり、パイプまたはパイプラインの早期故障を含む多くの問題をもたらし、修理および/または交換コストが増加する可能性がある。
【0011】
したがって、パイプまたはパイプライン表面に、パイプまたはパイプライン表面と絶縁材料との間に塗布され、絶縁材料が損傷または劣化した場合に防食バリアとして機能する下地コーティングが必要である。この必要性により、鋼パイプラインおよび構造物を保護する目的で多数のコーティング組成物が導入されてきた。
【0012】
エポキシ、ポリアミド、およびポリウレタン系コーティング組成物は、鋼パイプラインおよび構造物の腐食を防止するために広く使用されている。
【0013】
業界は、2Kエポキシに依存してきたが、液体2部分エポキシは、典型的には、長期硬化サイクルを必要とし、製造を容易にする急速なコーティング作業にはそれほど伝導性ではない。
【0014】
コーティング組成物、特にコーティングパイプラインおよび構造物のための防食コーティング組成物の分野での当該技術分野で達成された進歩にもかかわらず、さらなる改善の継続的必要性が存在する。
【発明の概要】
【0015】
本発明は、前述の懸念のうちの1つ以上に対処することを対象とし、本発明のコーティング組成物および基材をコーティングするための方法に関する。本発明のコーティング組成物は、装飾、包装のバリア特性の向上、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、鉄、ニッケル、チタン、銀などの金属、またはガラス、コンクリート、セラミック、磁器、レンガ、石、プラスチック、ゴム、木材、布、生地、または強化プラスチックなどの非金属、電子アセンブリなどの複合材料であり得る基材材料の保護、および/または環境曝露による品質の経時的な変化、または劣化からの基材表面の保護を含むが、これらに限定されない、様々な目的で使用され得る。換言すると、本発明のコーティング組成物を基材表面に塗布して、環境曝露による基材材料および/または基材表面の劣化から、防食保護を含む保護を提供してもよい。
【0016】
本発明のコーティング組成物は接着剤としても使用することができる。
【0017】
特に、本発明は、環境曝露および他の腐食性材料による下地パイプ、パイプライン、設備、構造、または物体の劣化に対する防食バリアを提供するために、石油化学および化学製品製造作業で使用されるコーティングパイプ、パイプライン、および構造のためのコーティング組成物を提供する。本発明のコーティングは、腐食の悪影響からパイプを保護するのに役立つ一定の保護裏地を提供する。パイプラインコーティングは、現在の業界で使用される最も信頼性の高い防食方法の1つである。
【0018】
本発明のコーティング組成物は、石油化学および化学製品製造作業で使用されるパイプ、パイプライン、設備、構造、および物体に保護コーティングを提供するために使用される従来技術の材料よりもいくつかの利点を提供する。
【0019】
特に、本発明のコーティング組成物は、多種多様な適用条件およびニーズを満たすように製剤化され得る。
【0020】
1つの利点の例として、本発明のコーティング組成物は、酸素、水、イオン等に対する不透過性バリアの役割を果たすことによって長期的な腐食抑制を提供するように設計される。本発明のコーティング組成物は多孔質ではない。本発明のコーティング組成物は、一般的なコーティングよりも高い湿度条件下およびより低い温度で塗布および硬化することができる。
【0021】
別の利点の例として、本発明のコーティング組成物は、幅広い調整可能な硬化時間を有するように製剤化することができる。
【0022】
例えば、本発明のコーティング組成物は、それらが基材表面に塗布された後に迅速に指触乾燥するように、素早く硬化するように製剤化されてもよい(「迅速硬化」)。本発明の高速硬化コーティング組成物は、表面に塗布されてから20分未満、好ましくは10分未満、より好ましくは1分未満、さらに数秒以内の迅速な指触乾燥時間を有する。本発明の高速硬化組成物でコーティングされた物品は、取り扱い可能であり、塗布後60分未満、好ましくは30分未満、より好ましくは10分以下で耐久性のあるコーティングを有する。比較すると、液体エポキシは、典型的には硬化に数時間かかる。
【0023】
別の利点の例として、本発明のコーティング組成物は、溶媒を含まない。
【0024】
別の利点の例として、本発明のコーティング組成物は、高温/湿潤水性環境における割れおよび剥離に耐性である。
【0025】
本発明のコーティング組成物は、異なる化学形質転換によって調製され得、様々な方法によって処理され得る。
【0026】
一実施形態において、本発明は、少なくとも1つの環状オレフィンを少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒と反応させることを含む、開環メタセシス重合(ROMP)によって硬化されるコーティング組成物を提供する。
【0027】
本発明のコーティング組成物はまた、環状オレフィンを任意選択で少なくとも1つの直鎖オレフィンと共に、少なくとも1つの有機金属触媒でビニル/付加共重合することによって、硬化されてもよい(Progress in Polymer Science 84(2018)1-46,Coordination Chemistry Reviews 253(2009)827-861)。本発明の環状オレフィンのそのようなビニル/付加重合に好適な有機金属錯体は、遷移金属、一般に後期遷移金属、典型的にはパラジウムまたはニッケルからなり、一座配位によって、またはキレート窒素、酸素、もしくはリン配位子によって連結される。これらの錯体は、メチルアルミノキサン(MAO)、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、または他のルイス酸などの共触媒によって活性化されてもよい。
【0028】
代替的に、本発明のコーティング組成物は、フリーラジカル重合によって硬化されてもよい(The Journal of American Science,4(1),2008,1545-1003)。本発明の環状オレフィンのそのようなラジカル付加重合に好適な開始剤は、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を含むアゾ化合物、tert-ブチルヒドロペルオキシドおよびクメンヒドロペルオキシドを含む有機ヒドロペルオキシド、過酸化ベンゾイルおよびtert-ブチルペルオキシドを含む有機ジペルオキシド、(2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-1-イル)オキシル(TEMPO)およびN-tert-ブチル-N-(2-メチル-1-フェニルプロピル)-O-(1-フェニルエチル)ヒドロキシルアミンを含むアルコキシアミン、ならびにトリエチルボラン-1,3-ジアミノプロパン錯体およびトリ-n-ブチルボラン-3-メトキシ-1-プロピルアミン錯体などのホウ素アミン錯体である。ラジカルカチオン開始剤はまた、ジアリールヨードニウム塩および(ジアセトキシヨード)ベンゼンなどの高価ヨード活性化剤もまた用いられ得る。
【0029】
別の実施形態では、本発明のコーティング組成物は、少なくとも1つの環状オレフィン、任意選択で少なくとも1つの直鎖オレフィン、少なくとも1つのラジカルまたはカチオン性開始剤のカチオン性重合(Macromolecules 47 (2014)5470-5483)によって硬化され得る。本発明の環状オレフィンのそのようなカチオン性重合に好適な活性化剤は、三フッ化ホウ素、三塩化アルミニウム、四塩化チタン、および四塩化スズを含むルイス酸であり、水、塩化水素、およびオクタン酸を含む開始剤によって任意選択で活性化される。本発明のモノマーのカチオン性重合を促進するのに好適な有機金属触媒は、tris(ペンタフルオロフェニル)ボランを含むルイス酸によって活性化されるCp*TiCl3およびCp2AlMeを含むメタロセン触媒である。
【0030】
本発明のコーティング組成物は、式(I)、(II)、および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンと、任意選択で、式(IV)の少なくとも1つの直鎖オレフィンと、少なくとも1つのコーティング添加剤と、ならびに有機金属錯体、フリーラジカル開始剤、およびカチオン開始剤、好ましくは少なくとも1つの金属カルベンメタセシス触媒硬化剤から選択される少なくとも1つの硬化剤と、を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなり得る。式(I)、(II)、および(III)の環状オレフィン、ならびに式(IV)の直鎖オレフィンは以下の構造を有する。
【化1】
式(I)、(II)、および(III)の環状オレフィン、ならびに式(IV)の直鎖オレフィンを以下に記載する。
【0031】
本発明はまた、基材材料をコーティングするための方法であって、任意選択で基材表面に接着促進剤を塗布するステップと、式(I)、(II)、および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンと、任意選択で、式(IV)の少なくとも1つの直鎖オレフィンと、少なくとも1つのコーティング添加剤と、ならびに有機金属錯体、フリーラジカル開始剤、およびカチオン開始剤、好ましくは少なくとも1つの金属カルベンメタセシス触媒硬化剤から選択される少なくとも1つの硬化剤と、を含むか、本質的にそれらからなるか、またはそれらからなるコーティング組成物を基材表面に塗布するステップと、基材表面に塗布されたコーティングを硬化させるステップと、を含む、方法を提供する。
【0032】
本発明はさらに、本発明の方法によって製造された製品に関する。本発明の製造物品は、本発明の硬化コーティング組成物でコーティングされた基材を有する。
【発明を実施するための形態】
【0033】
用語と定義
別途示されない限り、本発明は特定の反応物、置換基、触媒、金属カルベンオレフィンメタセシス触媒、触媒組成物、オレフィン、環状オレフィン組成物、コーティング組成物、反応条件等に限定されず、そのため、変動し得る。本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明するための目的のものにすぎず、限定すると解釈されないことも理解されたい。
【0034】
本明細書および以下の「特許請求の範囲」において、多数の用語に言及し、それらは本明細書に記載の意味を有すると定義されるものとする。
【0035】
本明細書で使用されるとき、「アルキル」という用語は、典型的には1~24個の炭素原子、好ましくは1~12個の炭素原子、より好ましくは1~6個の炭素原子を含む直鎖状の、分岐鎖状の、飽和炭化水素基を指す:例えば、メチル(Me)、エチル(Et)、n-プロピル(Prまたはn-Pr)、イソ-プロピル(i-Pr)、n-ブチル(Buまたはn-Bu)、イソ-ブチル(i-Bu)、tert-ブチル(t-Bu)、オクチル(Oct)、デシルなど。
【0036】
「シクロアルキル」という用語は、環状アルキル基を指し、単環式、二環式、または多環式であり得、典型的には3~10個、好ましくは5~7個の炭素原子を有し、一般に、シクロアルキル基は、シクロペンチル(Cp)、シクロヘキシル(Cy)、アダマンチルである。
【0037】
「置換アルキル」という用語は、1つ以上の置換基で置換されたアルキルを指し、「ヘテロ原子含有アルキル」および「ヘテロアルキル」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されるアルキルを指す。
【0038】
本明細書で使用されるとき、「アルキレン」という用語は、二官能性の、直鎖状、分岐鎖状のアルキル基を指し、ここで、「アルキル」は上記に定義される通りである。
【0039】
本明細書で使用されるとき、「アルケニル」という用語は、少なくとも1つの二重結合を含む、2~24個の炭素原子の直鎖状、分岐鎖状の、炭化水素基を指し、例えば、エテニル、n-プロペニル、イソ-プロペニル、n-ブテニル、イソ-ブテニル、オクテニル、デセニル、テトラデシニル、ヘキサデセニルなどである。本明細書における好ましいアルケニル基は、2~12個の炭素原子を含み、本明細書におけるより好ましいアルケニル基は、2~6個の炭素原子を含む。
【0040】
「置換アルケニル」という用語は、1つ以上の置換基で置換されたアルケニルを指し、「ヘテロ原子含有アルケニル」および「ヘテロアルケニル」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されるアルケニルを指す。
【0041】
「シクロアルケニル」という用語は、好ましくは3~12個の炭素原子を有する環状アルケニル基を指す。
【0042】
本明細書で使用されるとき、「アルケニレン」という用語は、二官能性の、直鎖状、分岐鎖状のものを指し、ここで、「アルケニル」は上記に定義される通りである。
【0043】
本明細書で使用されるとき、「アルキニル」という用語は、少なくとも1つの3重結合を含む、2~24個の炭素原子の直鎖または分岐鎖状の炭化水素基を指し、エチニル、n-プロピニルなどである。本明細書における好ましいアルキニル基は、2~12個の炭素原子を含み、本明細書におけるより好ましいアルキニル基は、2~6個の炭素原子を含む。
【0044】
「置換アルキニル」という用語は、1つ以上の置換基で置換されたアルキニルを指し、「ヘテロ原子含有アルキニル」および「ヘテロアルキニル」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されるアルキニルを指す。
【0045】
本明細書で使用されるとき、「アルキニレン」という用語は、二官能性アルキニル基を指し、ここで、「アルキニル」は上記に定義される通りである。
【0046】
本明細書で使用されるとき、「アルコキシ」という用語は、単一の末端エーテル結合を通して結合されたアルキル基を指し、すなわち、「アルコキシ」基は-O-アルキルとして表されてもよく、ここで、「アルキル」は上記に定義される通りである。類似して、「アルケニルオキシ」は、単一の末端エーテル結合を通して結合されたアルケニル基を指し、「アルキニルオキシ」は、単一の末端エーテル結合を通して結合されたアルキニル基を指す。
【0047】
本明細書で使用されるとき、および別段の指定がない限り、「アリール」という用語は、(異なる芳香環がメチレンまたはエチレン部分などの共通基に結合されるように)一緒に縮合される、直接的に連結される、または間接的に連結される単一の芳香環または複数の芳香環を含む芳香族置換基を指す。好ましいアリール基は5~24個の炭素原子を含み、特に好ましいアリール基は6~10個の炭素原子を含む。例示的なアリール基は、1つの芳香族環、または2つの縮合もしくは連結した芳香族環、例えば、フェニル(Ph)、ナフチル、ビフェニル、ジフェニルエーテル、ジフェニルアミン、ベンゾフェノン、フェナントリルなどを含む。
【0048】
「置換アリール」は、1つ以上の置換基で置換されたアリール部分を指し、「ヘテロ原子含有アリール」および「ヘテロアリール」という用語は、本明細書でさらに詳細に記載されるように、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置換されるアリール置換基を指す。
【0049】
本明細書で使用されるとき、「アリールオキシ」という用語は、単一の末端エーテル結合を通して結合されたアリール基を指し、ここで、「アリール」は上記に定義される通りである。「アリールオキシ」基は、-O-アリールとして表されてもよく、アリールは上記に定義される通りである。好ましいアリールオキシ基は5~24個の炭素原子を含み、特に好ましいアリールオキシ基は6~10個の炭素原子を含む。アリールオキシ基の例として、フェノキシ、o-ハロ-フェノキシ、m-ハロ-フェノキシ、p-ハロ-フェノキシ、o-メトキシ-フェノキシ、m-メトキシ-フェノキシ、p-メトキシ-フェノキシ、2,4-ジメトキシ-フェノキシ、3,4,5-トリメトキシ-フェノキシ等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0050】
「アルカリル」という用語は、アルキル置換基を有するアリール基を指し、「アラルキル」という用語は、アリール置換基を有するアルキル基を指し、「アリール」および「アルキル」は、上記で定義される通りである。好ましいアルカリルおよびアラルキル基は6~24個の炭素原子を含み、特に好ましいアルカリルおよびアラルキル基は6~16個の炭素原子を含む。アルカリル基としては、p-メチルフェニル、2,4-ジメチルフェニル、p-シクロヘキシルフェニル、2,7-ジメチルナフチル、7-シクロオクチルナフチル、3-エチル-シクロペンタ-1,4-ジエン等が挙げられるが、これらに限定されない。アラルキル基の例として、ベンジル、2-フェニル-エチル、3-フェニル-プロピル、4-フェニル-ブチル、5-フェニル-ペンチル、4-フェニルシクロヘキシル、4-ベンジルシクロヘキシル、4-フェニルシクロヘキシルメチル、4-ベンジルシクロヘキシルメチルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
「アルカリルオキシ」および「アラルキルオキシ」という用語は、本明細書で定義されるように、式-ORの置換基を指し、式中、Rは、それぞれ、アルカリルまたはアラルキルである。
【0052】
用語「アシル」は、式-(CO)-アルキル、-(CO)-アリール、-(CO)-アラルキル、-(CO)-アルカリル、-(CO)-アルケニル、または-(CO)-アルキニルを有する置換基を指し、用語「アシルオキシ」は、式-O(CO)-アルキル、-O(CO)-アリール、-O(CO)-アラルキル、-O(CO)-アルカリル、-O(CO)-アルケニル、または-(CO)-アルキニルを有する置換基を指し、「アルキル」、「アリール」、「アラルキル」、「アルカリル」、「アルケニル」、および「アルキニル」は、上記で定義される通りである。アセトキシ基(-O(CO)CH3、しばしば-OAcと略される)は、アシルオキシ基の一般的な例である。
【0053】
「環状」および「環」という用語は、置換および/またはヘテロ原子含有であってもそうでなくてもよく、かつ単環式、二環式、または多環式であってもよい脂環式または芳香族基を指す。「脂環式」という用語は、芳香族環状部分とは対照的に、脂環式部分を指すために従来の意味で使用され、単環式、二環式、または多環式であり得る。
【0054】
「多環式環」という用語は、置換および/またはヘテロ原子含有であってもそうでなくてもよく、かつ少なくとも2つの閉鎖環を係留、縮合、単結合または架橋により連結している脂肪環式または芳香族基を指す。多環式環としては、ナフチル、ビフェニル、フェナントリルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
「スピロ化合物」という用語は、2つ以上の環(環系)のねじれ構造を提示し、2つまたは3つの環が1つの共通原子によって一緒に連結される化合物を指す。
【0056】
「ハロ」および「ハロゲン化物」および「ハロゲン化物」という用語は、従来の意味で、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)、またはヨウ素(I)置換基を指すために使用される。
【0057】
「ヒドロカルビル」とは、1~24個の炭素原子、好ましくは1~12個の炭素原子を含む一価のヒドロカルビル部分を指し、直鎖状、分岐鎖状、環状、飽和および不飽和の種、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基などを含む。「置換ヒドロカルビル」とは、1つ以上の置換基で置換されたヒドロカルビルを指す。
【0058】
「ヒドロカルビレン」とは、1~24個の炭素原子、好ましくは1~12個の炭素原子を含む2価のヒドロカルビル部分を指し、炭化水素から2個の水素を除去することによって形成される直鎖状、分岐鎖状、環状、飽和、および不飽和種を含む。「置換ヒドロカルビレン」とは、1つ以上の置換基で置換されたヒドロカルビレンを指す。
【0059】
「ヘテロ原子含有ヒドロカルビル基」における「ヘテロ原子含有」という用語は、1つ以上の炭素が、例えば、窒素、酸素、硫黄、リン、またはケイ素、典型的には、窒素、酸素、または硫黄の、炭素以外の原子で置換される炭化水素分子またはヒドロカルビル分子断片を指す。「ヘテロ原子含有ヒドロカルビレン」および「ヘテロヒドロカルビレン」という用語は、少なくとも1つの炭素原子がヘテロ原子で置き換えられるヒドロカルビレンを指す。同様に、「ヘテロアルキル」という用語は、ヘテロ原子含有のアルキル置換基を指し、「複素環式」という用語は、ヘテロ原子含有の環状置換基を指し、「ヘテロアリール」および「ヘテロ芳香族」という用語は、それぞれ、ヘテロ原子含有の「アリール」および「芳香族」置換基等を指す。「複素環」基または化合物は、芳香族であってもなくてもよく、さらに、「複素環」は、用語「アリール」に関して上述したように単環式、二環式、または多環式であってもよいことに留意されたい。ヘテロアルキル基の例としては、アルコキシアリール、アルキルスルファニル置換アルキル、N-アルキル化アミノアルキルなどが挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール置換基の例としては、ピロリル、ピロリジニル、ピリジニル、キノリニル、インドリル、ピリミジニル、イミダゾリル、1,2,4-トリアゾリル、テトラゾリル等が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロ原子含有脂環式基の例としては、ピロリジノ、モルホリノ、ピペラジノ、ピペリジノ等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
加えて、前述の置換基は、特定の基が許容する場合、1つ以上の追加の置換基で、または上記で具体的に列挙されるものなどの1つ以上のヒドロカルビル部分でさらに置換され得る。類似して、上記のヒドロカルビル部分は、1つ以上の置換基、または上記に具体的に言及されるものなどの追加のヒドロカルビル部分でさらに置換され得る。類似して、上述のヒドロカルビレン部分は、上述のように、1つ以上の置換基または追加のヒドロカルビル部分でさらに置換され得る。
【0061】
「置換ヒドロカルビル」、「置換アルキル」、「置換アリール」などにあるように、前述の定義のいくつかで言及されるように、「置換」とは、ヒドロカルビル、アルキル、アリール、または他の部分において、炭素(または他の)原子に結合した少なくとも1つの水素原子が、1つ以上の非水素置換基で置き換えられることを意味する。そのような置換基の例としては、非限定的に、ハロ、ヒドロキシル、スルフヒドリル、C1-C24アルコキシ、C2-C24アルケニルオキシ、C2-C24アルキニルオキシ、C5-C24アリールオキシ、C6-C24アラルキルオキシ、C6-C24アルカリルオキシ、アシル(C2-C24アルキルカルボニル(-CO-アルキル)およびC6-C24アリールカルボニル(-CO-アリール)を含む)、アシルオキシ(-O-アシル、C2-C24アルキルカルボニルオキシ(-O-CO-アルキル)およびC6-C24アリールカルボニルオキシ(-O-CO-アリール)を含む)、C2-C24アルコキシカルボニル(-(CO)-O-アルキル)、C6-C24アリールオキシカルボニル(-(CO)-O-アリール)、ハロカルボニル(-CO-X、式中、Xはハロ)、C2-C24アルキルカルボナート(-O-(CO)-O-アルキル)、C6-C24アリールカルボナート(-O-(CO)-O-アリール)、カルボン酸(-COOH)、カルバモイル(-(CO)-NH2)、モノ-(C1-C24アルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-NH(C1-C24アルキル))、ジ-(C1-C24アルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-N(C1-C24アルキル)2)、モノ-(C1-C24ハロアルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-NH(C1-C24ハロアルキル))、ジ-(C1-C24ハロアルキル)-置換カルバモイル(-(CO)-N(C1-C24ハロアルキル)2)、モノ-(C5-C24アリール)-置換カルバモイル(-(CO)-NH-アリール)、ジ-(C5-C24アリール)-置換カルバモイル(-(CO)-N(C5-C24アリール)2)、N(C1-C24アルキル)(C5-C24アリール)-置換カルバモイル(-(CO)-N(C1-C24アルキル)(C5-C24アリール)、チオカルバモイル(-(CS)-NH2)、モノ-(C1-C24アルキル)-置換チオカルバモイル(-(CS)-NH(C1-C24アルキル))、ジ-(C1-C24アルキル)-置換チオカルバモイル(-(CS)-N(C1-C24アルキル)2)、モノ-(C5-C24アリール)-置換チオカルバモイル(-(CS)-NH-アリール)、ジ-(C5-C24アリール)-置換チオカルバモイル(-(CS)-N(C5-C24アリール)2)、N(C1-C24アルキル)(C5-C24アリール)-置換チオカルバモイル(-(CS)-N(C1-C24アルキル)(C5-C24アリール)、任意選択でシリル基で置換された-C(O)-NH(アルキル)、任意選択でシリル基で置換された-C(O)-N(アルキル)2、カルバミド(-NH-(CO)-NH2)、シアノ(-C≡N)、シアナト(-O-C≡N)、チオシアナト(-S-C≡N)、イソシアナート(-NCO)、チオイソシアナート(-NCS)、ホルミル(-(CO)-H)、チオホルミル(-(CS)-H)、アミノ(-NH2)、モノ-(C1-C24アルキル)-置換アミノ(-NH(C1-C24アルキル)、ジ-(C1-C24アルキル)-置換アミノ((-N(C1-C24アルキル)2)、モノ-(C5-C24アリール)-置換アミノ(-NH(C5-C24アリール)、ジ-(C5-C24アリール)-置換アミノ(-N(C5-C24アリール)2)、C2-C24アルキルアミド(-NH-(CO)-アルキル)、C6-C24アリールアミド(-NH-(CO)-アリール)、イミノ(-CRNH、式中、Rは、非限定的に、H、C1-C24アルキル、C5-C24アリール、C6-C24アルカリル、C6-C24アラルキルなどを含む)、C2-C20アルキルアミノ(-CRN(アルキル)、式中、Rは、非限定的に、H、C1-C24アルキル、C5-C24アリール、C6-C24アルカリル、C6-C24アラルキルなどを含む)、アリールイミノ(-CRN(アリール)、式中、Rは、非限定的に、H、C1-C20アルキル、C5-C24アリール、C6-C24アルカリル、C6-C24アラルキルなどを含む)、ニトロ(-NO2)、ニトロソ(-NO)、スルホ(-S(O)2OH)、C1-C24アルキルスルファニル(-S-アルキル;「アルキルチオ」とも呼ばれる)、C5-C24アリールスルファニル(-S-アリール;「アリールチオ」とも呼ばれる)、C1-C24アルキルスルフィニル(-(SO)-アルキル)、C5-C24アリールスルフィニル(-(SO)-アリール)、C1-C24アルキルスルホニル(-SO2-アルキル)、C1-C24モノアルキルアミノスルホニル(-SO2-N(H)アルキル)、C1-C24ジアルキルアミノスルホニル(-SO2-N(アルキル)2)、C5-C24アリールスルホニル(-SO2-アリール)、ボリル(-BH2)、ボロノ(-B(OH)2)、ボロナト(-B(OR)2、式中、Rは、アルキルまたは他のヒドロカルビルを含むがこれらに限定されない)、ホスホノ(-P(O)(OH)2)、ホスホ(-PO2)、ホスフィノ(-PH2)、シリル(-SiR3、式中、Rは、H、ヒドロカルビル、またはC1-C6アルコキシである)、およびシリルオキシ(-O-シリル);ヒドロカルビル部分C1-C24アルキル(好ましくはC1-C12アルキル、より好ましくはC1-C6アルキル)、C2-C24アルケニル(好ましくはC2-C12アルケニル、より好ましくはC2-C6アルケニル)、C2-C24アルキニル(好ましくはC2-C12アルキル、より好ましくはC2-C6 アルキニル)、C5-C24アリール(好ましくはC6-C10アリール)、C6-C24アルカリル(好ましくはC6-C16アルカリル)、またはC6-C24アラルキル(好ましくはC6-C16アラルキル)などの基が挙げられる。上記部分におけるヒドロカルビル、アルキル、およびアリール基自体が置換されてもよい。
【0062】
「官能化ヒドロカルビル」、「官能化アルキル」、「官能化オレフィン」、「官能化環状オレフィン」等にあるような「官能化」とは、ヒドロカルビル、アルキル、オレフィン、環状オレフィン、または他の部分において、炭素(または他の)原子に結合した少なくとも1つのH原子が、上述のもの等の1つ以上の官能基(複数可)で置き換えられることを意味する。「官能基」という用語は、本明細書に記載の使用に好適な任意の官能性種を含むことを意味する。場合によっては、「置換基」および「官能基」は、互換的に使用される。
【0063】
「任意選択的な」または「任意選択的に」は、引き続いて記載された状況が起こっても起こらなくてもよいこと、つまりその記載が、その状況が起こる場合およびそれが起こらない場合を含むことを意味する。例えば、語句「任意選択で置換された」とは、非水素置換基が所与の原子上に存在しても、存在しなくてもよいことを意味し、したがって、記載は、非水素置換基が存在する構造および非水素置換基が存在しない構造を含む。
【0064】
本明細書で使用されるとき、「無」という用語は、不在または存在しないことを意味する。
【0065】
本明細書で使用されるとき、「スルフヒドリル」という用語は、式「-SH」の基を表す。
【0066】
本明細書で使用されるとき、「ヒドロキシル」という用語は、式「-OH」の基を表す。
【0067】
本明細書で使用されるとき、「カルボニル」という用語は、式「-C(O)-」の基を表す。
【0068】
本明細書で使用されるとき、「ケトン」という用語は、-C(O)Rx1などの炭素原子に結合したカルボニル基を有する有機化合物を表し、式中、Rx1は、上で定義されるアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環であってもよい。
【0069】
本明細書で使用されるとき、「エステル」という用語は、-C(O)ORx1などの炭素原子に結合したカルボニル基を有する有機化合物を表し、式中、Rx1は、上で定義されるアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環であってもよい。
【0070】
本明細書で使用されるとき、「アミン」という用語は、式「-NRxRy」の基を表し、式中、RxおよびRyは、同じであるかまたは独立して、上で定義されるH、アルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環であってもよい。
【0071】
本明細書で使用されるとき、「カルボキシル」という用語は、式「-C(O)O-」の基を表す。
【0072】
本明細書で使用されるとき、「スルホニル」という用語は、式「-SO2
-」の基を表す。
【0073】
本明細書で使用されるとき、「サルフェート」という用語は、式「-O-S(O)2-O-」の基を表す。
【0074】
本明細書で使用されるとき、「スルホネート」という用語は、式「-S(O)2-O-」の基を表す。
【0075】
本明細書で使用されるとき、「アミド」という用語は、式「-C(O)NRxRy」の基を表し、式中、RxおよびRyは、同じであるかまたは独立して、上で定義されるH、アルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環であってもよい。
【0076】
本明細書で使用されるとき、「スルホンアミド」という用語は、式「-S(O)2NRxRy」の基を表し、式中、RxおよびRyは、同じであるかまたは独立して、上で定義されるH、アルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環であってもよい。
【0077】
本明細書で使用されるとき、「スルホキシド」という用語は、式「-S(O)-」の基を表す。
【0078】
本明細書で使用されるとき、「ホスホン酸」という用語は、式「-P(O)(OH)2」の基を表す。
【0079】
本明細書で使用されるとき、「ホスホネートエステル」という用語は、式「-P(O)(ORx1)2」の基を表し、式中、Rx1は、上で定義されるアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環であってもよい。
【0080】
本明細書で使用されるとき、「リン酸」という用語は、式「-OP(O)(OH)2」の基を表す。
【0081】
本明細書で使用されるとき、「リン酸エステル」という用語は、式「-OP(O)(ORx1)2」の基を表し、式中、Rx1は、上で定義されるアルキル、アリール、シクロアルキル、シクロアルケニル、複素環であってもよい。
【0082】
本明細書で使用されるとき、「スルホン酸」という用語は、式「-S(O)2OH」の基を表す。
【0083】
本明細書で使用されるとき、式「H」は、水素原子を表す。
【0084】
本明細書で使用されるとき、式「O」は、酸素原子を表す。
【0085】
本明細書で使用されるとき、式「N」は、窒素原子を表す。
【0086】
本明細書で使用されるとき、式「S」は、硫黄原子を表す。
【0087】
官能基は、官能基が金属カルベンオレフィンメタセシス触媒と干渉する場合に保護されてもよく、当該技術分野で一般に使用される保護基のいずれかが用いられてもよい。許容可能な保護基は、例えば、Greene et al.,Protective Groups in Organic Synthesis,5th Ed.(New York:Wiley,2014)に見出すことができる。保護基の例としては、アセタール、環状アセタール、ボロン酸エステル(ボロン酸塩)、環状ボロン酸エステル(環状ボロン酸塩)、カーボネートなどが挙げられる。保護基の例としては、環状アセタールまたは環状ボロン酸エステルが挙げられる。
【0088】
本明細書で使用されるとき、「コーティング」という用語は、装飾目的のために表面または基材に一時的または永久的に塗布され、電気受動性または伝導性などの表面または基材上に機能を付与するため、または表面または基材を、環境または腐食性物質とのその反応の結果としての劣化または分解から保護するための物質を指す。特に、本発明のコーティングは、保護コーティング、特に防食コーティングなどの工業用コーティングに好適である。コーティングは、液体、ガス(蒸着)または固体として塗布され得る。
【0089】
本明細書で使用されるとき、「接着剤」または「接着剤コーティング組成物」という用語は、結合または接合を作り出すために2つの基材間に塗布される物質を指す。
【0090】
本明細書で使用されるとき、「接着促進剤」という用語は、目的の基材へのコーティングの接着を促進する添加剤または下塗りを指す。接着促進剤は、通常、基材および塗布されたコーティングに対して親和性を有する。
【0091】
本明細書で使用されるとき、「分散剤」という用語は、沈降または凝集を防止することができる薬剤を指し、「分散剤」と互換的に使用される。
【0092】
「抗酸化剤」という用語は、「オゾン劣化防止剤」という用語と互換的に使用され、「安定剤」の1つのタイプである。
【0093】
本発明の文脈において「基材(複数可)」という用語は、その表面がコーティングによって保護され得る、特性の劣化または腐食が生じ得る物体または物体の表面を指す。基材は、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、合金などの金属、またはガラス、コンクリート、セラミック、磁器、レンガ、プラスチック、ゴム、木材、布、布地などの非金属、または強化プラスチック、電子アセンブリなどの複合材料等であり得る。
【0094】
本明細書で使用されるとき、「基材材料(複数可)」という用語は、基材の構築の材料(複数可)を指す。
【0095】
環状オレフィンモノマー
一般に、本明細書に開示される反応に好適な任意の環状オレフィンが、本発明で使用され得る。そのような環状オレフィンは、単環式、二環式、または多環式であり得る、任意選択で置換された、任意選択でヘテロ原子含有の、単不飽和、二不飽和、または多不飽和のC5~C24炭化水素であり得る。環状オレフィンが1つを超える環を含む場合、環は、縮合されても縮合されなくてもよい。
【0096】
環状オレフィンは、一般に、任意のひずみ状またはひずみ状でない環状オレフィンであってもよく、ただし、環状オレフィンは、個別に、または環状オレフィン組成物の一部としてのいずれかで重合反応に参加することができる。
【0097】
本発明の一実施形態において、環状オレフィンは、式(I)の構造によって表され、
【化2】
式中、
R
aは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたスピロ複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
各R
sは、独立して、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
tは、0、1、2、3、4、5、または6であり、
R
fは、OH、OR
k、NR
gR
h、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
gは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル)、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
hは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
iは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
jは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
kは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
lは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
mは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
nは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
oは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
pは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルである。
【0098】
本発明の一実施形態では、環状オレフィンは、式(I)によって表され、式中、
Raは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-12アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたスピロ複素環、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)、C(Rh)(Ri)COORj、-C(Rh)(Ri)C(O)H、-C(Rh)(Ri)C(O)Rk、-C(Rh)(Ri)CRl(ORm)(ORn)、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoRp、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoORnであり、
各Rsは、独立して、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-12アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、-CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)、C(Rh)(Ri)COORj、-C(Rh)(Ri)C(O)H、-C(Rh)(Ri)C(O)Rk、-C(Rh)(Ri)CRl(ORm)(ORn)、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoRp、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoORnであり、
tは、0、1、2、3、または4であり、
Rfは、OH、ORk、NRgRh、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rgは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-12アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-12アルケニル)、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rhは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Riは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rjは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rkは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rlは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rmは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rnは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Roは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rpは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルである。
【0099】
本発明の一実施形態では、環状オレフィンは、式(I)によって表され、式中、
Raは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたスピロ複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルケニル)であり、
tは0であり、
Rfは、OH、ORk、NRgRh、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rgは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-6アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-6アルケニル)、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rhは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rkは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルである。
【0100】
式(I)の環状オレフィンは、テトラシクロドデカ-3-エン部分上のR
sの位置に応じて、以下の構造であり得、
【化3】
式中、tは、1であり、R
aおよびR
sは、本明細書で定義される通りであり、R
aおよびR
sは、分子の残りの部分と任意選択で置換された多環式環を形成することができる。
【0101】
本発明の一実施形態では、環状オレフィンは、式(I)によって表され、式中、R
aは、
【化4-1】
【化4-2】
であり、かつt=0である。
【0102】
式(I)のモノマーの非限定的な例は、
【化5-1】
【化5-2】
【化5-3】
によって表され得る。
【0103】
本発明の一実施形態において、環状オレフィンは、式(II)の構造によって表され、
【化6】
式中、
R
bは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-Si(OR
k)
3、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたスピロ複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、 -CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
各R
sは、独立して、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
tは、0、1、2、3、4、5、または6であり、
R
fは、OH、OR
k、NR
gR
h、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
gは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル)、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
hは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
iは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
jは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
kは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
lは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
mは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
nは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
oは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
pは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルである。
【0104】
本発明の一実施形態において、環状オレフィンは、式(II)の構造によって表され、式中、
Rbは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-12アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたスピロ複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)、C(Rh)(Ri)COORj、-C(Rh)(Ri)C(O)H、-C(Rh)(Ri)C(O)Rk、-C(Rh)(Ri)CRl(ORm)(ORn)、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoRp、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoORnであり、
各Rsは、独立して、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-12アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)、C(Rh)(Ri)COORj、-C(Rh)(Ri)C(O)H、-C(Rh)(Ri)C(O)Rk、-C(Rh)(Ri)CRl(ORm)(ORn)、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoRp、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoORnであり、
tは、0、1、2、3、または4であり、
Rfは、OH、ORk、NRgRh、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rgは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-12アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-12アルケニル)、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rhは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Riは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rjは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rkは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rlは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rmは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rnは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Roは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rpは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルである。
【0105】
本発明の一実施形態では、環状オレフィンは、式(II)によって表され、式中、
Rbは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたスピロ複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)であり、
tは0であり、
Rfは、OH、ORk、NRgRh、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rgは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-6アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-6アルケニル)、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rhは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rkは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルである。
【0106】
式(II)の環状オレフィン構造は、2-ノルボルネン部分上のR
sの位置に応じて、以下で表すことができ、
【化7】
式中、t=1、R
sおよびR
bは、本明細書で定義される通りであり、R
sおよびR
bは、分子の残りの部分と一緒に任意選択で置換された多環式構造を形成することができる。
【0107】
本発明の一実施形態では、環状オレフィンは、式(II)によって表され、式中、
R
bは、
【化8-1】
【化8-2】
であり、かつt=0である。
【0108】
式(II)のモノマーの非限定的な例は、
【化9-1】
【化9-2】
【化9-3】
【化9-4】
【化9-5】
で表され得る。
【0109】
本発明の一実施形態において、環状オレフィンは、式(III)の構造によって表され、
【化10】
式中、zは、0、1、2、または3である。
【0110】
本発明の一実施形態において、環状オレフィンは、式(III)の構造によって表され、式中、zは、1または2である。
【0111】
本発明の一実施形態において、環状オレフィンは、式(III)の構造によって表され、式中、zは、2である。
【0112】
式(III)のモノマーの非限定的な例は、
【化11】
によって表すことができる。
【0113】
したがって、環状オレフィンの例としては、ジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン、テトラシクロペンタジエン、ノルボルネン、5-イソブチル-2-ノルボルネン、5,6-ジメチル-2-ノルボルネン、5-フェニル-2-ノルボルネン、5-ベンジル-2-ノルボルネン、5-メトキシカルボニル-2-ノルボルネン、5-メチル-5-メトキシカルボニル-2-ノルボルネン、5-シアノ-2-ノルボルネン、5,5,6-トリメチル-2-ノルボルネン、エンド,エキソ-5,6-ジメトキシ-2-ノルボルネン、エンド,エンド-5,6-ジメトキシ-2-ノルボルネン、エンド,エキソ-5,6-ジメトキシカルボニル-2-ノルボルネン、エンド,エンド-5,6-ジメトキシカルボニル-2-ノルボルネン、ノルボルナジエン、トリシクロウンデセン、テトラシクロドデセン、8-メトキシルカルボニル-テトラシクロデセン、8-シアノテトラシクロデセンC1-C12ヒドロカルビル置換ノルボルネン、例えば、5-メチル-2-ノルボルネン、5-エチル-2-ノルボルネン、5-ブチル-2-ノルボルネン、5-ヘキシル-2-ノルボルネン、5-オクチル-2-ノルボルネン、5-デシル-2-ノルボルネン、5-ドデシル-2-ノルボルネン、5-ビニル-2-ノルボルネン、5-エチリデン-2-ノルボルネン、5-イソプロペニル-2-ノルボルネン、5-プロペニル-2-ノルボルネン、および5-ブテニル-2-ノルボルネンなど、C2-C12ヒドロカルビル置換テトラシクロドデセン、例えば、8-メチル-テトラシクロドデカ-3-エン、8-エチル-テトラシクロドデカ-3-エン、8-ブチル-テトラシクロドデカ-3-エン、8-ヘキシル-テトラシクロドデカ-3-エン、8-オクチル-2-テトラシクロドデカ-3-エン、8-デシル-2-テトラシクロドデカ-3-エン、8-ドデシル-2-テトラシクロドデカ-3-エン、8-ビニル-テトラシクロドデカ-3-エン、8-エチリデン-2-テトラシクロドデカ-3-エン、8-イソプロペニル-テトラシクロドデカ-3-エン、5-プロペニル-テトラシクロドデカ-3-エン、5-ブテニル-テトラシクロドデカ-3-エンが挙げられる。
【0114】
本明細書に開示される二環式および多環式オレフィンが、様々な構造異性体および/または立体異性体からなり得、それらのありとあらゆるものが、本発明での使用に好適であることが当業者によく理解される。本明細書におけるそのような二環式および多環式オレフィンへの言及は、特に明記しない限り、ありとあらゆるそのような構造異性体および/または立体異性体の混合物を含む。
【0115】
直鎖オレフィン
本発明で使用される直鎖オレフィンは、任意選択で置換され、任意選択でヘテロ原子含有で、単不飽和、または多不飽和であり得る。
【0116】
本発明の一実施形態において、直鎖オレフィンは、式(IV)の構造によって表され、式中、R
cおよびR
dは、シスまたはトランス構成であり得、
【化12】
式中、
R
cは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
dは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
fは、OH、OR
k、NR
gR
h、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
gは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル)、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
hは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
iは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
jは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
kは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
lは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
mは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
nは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
oは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
pは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルである。
【0117】
本発明の一実施形態において、直鎖オレフィンは、式(IV)の構造によって表され、式中、
Rcは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-12アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)、C(Rh)(Ri)COORj、-C(Rh)(Ri)C(O)H、-C(Rh)(Ri)C(O)Rk、-C(Rh)(Ri)CRl(ORm)(ORn)、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoRp、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoORnであり、
Rdは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-12アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)、C(Rh)(Ri)COORj、-C(Rh)(Ri)C(O)H、-C(Rh)(Ri)C(O)Rk、-C(Rh)(Ri)CRl(ORm)(ORn)、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoRp、-C(Rh)(Ri)C(O)NRoORnであり、
Rfは、OH、ORk、NRgRh、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rgは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-12アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-12アルケニル)、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rhは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Riは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rjは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rkは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rlは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rmは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rnは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Roは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rpは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-12アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルである。
【0118】
本発明の一実施形態では、直鎖オレフィンは、式(IV)によって表され、式中、
Rcは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、-CH2(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)であり、
Rdは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC2-6アルケニル、ハロゲン、-C(O)Rf、-CH2-C(O)Rf、-ORg、-CH2-ORg、CN、NO2、-CF3、-P(O)(ORh)2、-OP(O)(ORh)2、-S(O)2ORh、-OS(O)2Rh、任意選択で置換された複素環、-CH2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC5-7 シクロアルキル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル)、任意選択で置換されたC6-10アリール、-CH2-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル、-CH2-(任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニル)であり、
Rfは、OH、ORk、NRgRh、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rgは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-6アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC6-10アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC2-6アルケニル)、または任意選択で置換されたC5-7シクロアルケニルであり、
Rhは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルであり、
Rkは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC1-6アルキル、任意選択で置換されたC5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC6-10アリール、または任意選択で置換されたC5-12シクロアルケニルである。
【0119】
本発明の一実施形態では、直鎖オレフィンは、式(IV)によって表され、式中、
R
cは、H、
【化13】
であり、かつ、R
dは、
【化14-1】
【化14-2】
である。
【0120】
式(IV)のモノマーの非限定的な例は、以下によって表すことができる。
【化15-1】
【化15-2】
【0121】
別個の実施形態では、本発明のコーティング組成物において、組成物は、そのオレフィン成分として、式(I)および(II)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィン、式(I)および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィン、または式(II)および(III)からなる群から選択される少なくとも1つの環状オレフィンを含んでもよいか、本質的にそれからなるか、またはそれからなることができる。本発明のコーティング組成物は、式(I)、(II)、および(III)の環状モノマーまたはそれらの混合物のみを含有してもよく、または上述したように、式(I)、(II)、および(III)のうちの1つから選択される少なくとも1つの特定の環状オレフィンを含有してもよいが、式(IV)の直鎖オレフィンを含有しなくてもよい。本発明のコーティング組成物において、オレフィン成分は、式(I)の少なくとも1つの環状オレフィンの0~100%、好ましくは25~100%、最も好ましくは50~100%または70~85%、式(II)の少なくとも1つの環状オレフィンの0~100%、好ましくは20~80%または15~50%、式(III)の少なくとも1つの環状オレフィンの0~10%、好ましくは10~80%または20~75%、および式(IV)の少なくとも1つの直鎖オレフィンの0~20%、好ましくは0~10%または1~5%を含んでもよく、そのように、オレフィン成分を構成するオレフィン成分は、本発明のコーティング組成物の100%まで添加される。
【0122】
金属カルベンオレフィンメタセシス触媒
本発明の環状オレフィンの開環メタセシス重合を触媒するのに好適な金属カルベンオレフィンメタセシス触媒は、式(1)の一般構造によって表され、
式中、
【化16】
Mは、第8族遷移金属であり、一般に、Mは、ルテニウムまたはオスミウムであり、典型的には、Mは、ルテニウムであり、
L
1、L
2、およびL
3が、独立して、中性電子ドナー配位子であり、
nは、0または1であり、典型的には、nは0であり、
mは、0、1、または2であり、典型的には、mは0であり、
kは、0または1であり、典型的に、kは1であり、
X
1およびX
2は、独立して、アニオン性配位子であり、一般に、X
1およびX
2は、独立して、ハロゲン、トリフルオロ酢酸塩、パーフルオロフェノールであるか、またはそれらと共に、硝酸塩を形成することができ、典型的には、X
1およびX
2は、独立して、Cl、Br、I、またはFであり、
R
1およびR
2は、独立して、水素、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、典型的には、R
1は、水素であり、R
2は、任意選択で置換されたフェニル、C
1-C
6アルキルもしくは置換された1-プロペニルであるか、またはR
1およびR
2は、共に連結されて、1つ以上の環状基、例えば、置換インデニリデン、具体的には3-フェニルインデニリド-1-エンを形成する。
【0123】
一実施形態では、L1およびL2は、独立して、ホスフィン、スルホン化ホスフィン、ホスファイト、ホスフィナイト、ホスホナイト、アルシン、スチビン、エーテル、(環状エーテルを含む)、アミン、アミド、イミン、スルホキシド、カルボキシル、ニトロシル、ピリジン、置換ピリジン、イミダゾール、置換イミダゾール、ピラジン、置換ピラジン、およびチオエーテルから選択される。例示的な配位子は、三置換ホスフィンである。好ましい三置換ホスフィンは、式PRH1RH2RH3のものであり、式中、RH1、RH2、およびRH3は各々独立して、任意選択で置換された、C6-10アリールまたはC1-C10アルキル、またはC3-10シクロアルキルである。最も好ましくは、L1およびL2は、独立して、トリメチルホスフィン(PMe3)、トリエチルホスフィン(PEt3)、トリ-n-ブチルホスフィン(PBu3)、トリ(オルト-トリル)ホスフィン(P-o-トリル3)、トリ-tert-ブチルホスフィン(P-tert-Bu3)、トリシクロペンチルホスフィン(PCp3)、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)、トリイソプロピルホスフィン(P-i-Pr3)、トリオクチルホスフィン(POct3)、トリイソブチルホスフィン(P-i-Bu3)、トリフェニルホスフィン(PPh3)、トリ(ペンタフルオロフェニル)ホスフィン(P(C6F5)3)、メチルジフェニルホスフィン(PMePh2)、ジメチルフェニルホスフィン(PMe2Ph)、およびジエチルフェニルホスフィン(PEt2Ph)からなる群から選択される。
【0124】
一実施形態では、L
1は
【化17】
であり、式中、XおよびYは、独立して、C、CR
3a、N、O、S、またはPであり、XまたはYのうちの1つのみが、CまたはCR
3aであり得、典型的には、XおよびYは、独立して、Nであり、Q
1、Q
2、R
3、R
3a、およびR
4は、独立して、水素、任意選択で置換されたヒドロカルビレン、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビレンであり、一般に、Q
1、Q
2、R
3、R
3a、およびR
4は、任意選択で置換されたヒドロカルビレン、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビレン、または-(CO)-などのリンカーを介して、任意選択で、XまたはYに連結され、典型的には、Q
1、Q
2、R
3、R
3a、およびR
4は、XまたはYに直接連結され、pは、XがOまたはSであるときには0であり、pは、XがN、P、またはCR
3aであるときは1であり、およびpは、XがCであるときには2であり、qは、YがOまたはSであるときには0であり、qは、YがN、P、またはCR
3aであるときには1であり、qは、XがCであるときには2である。
【0125】
一実施形態では、L
1は
【化18】
であり、式中、Qは、構造-[CR
11R
12]
s-[CR
13R
14]
t-または-[CR
11=CR
13]-を有する2原子結合であり、典型的には、Qは、-[CR
11R
12]
s-[CR
13R
14]
t-であり、式中、R
11、R
12、R
13、およびR
14は、独立して、水素、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、典型的には、R
11、R
12、R
13、およびR
14は、独立して、水素、任意選択で置換されたC
1-C
12アルキル、任意選択で置換されたC
1-C
12ヘテロアルキル、任意選択で置換されたC
5-C
14アリールであり、「s」および「t」は、独立して、1または典型的には、「s」および「t」は、独立して1であるか、またはR
11、R
12、R
13、およびR
14のうちのいずれか2つは、任意選択で連結されており、任意選択で置換された、飽和または不飽和の多環構造を形成することができる。
【0126】
一実施形態において、L
1は、
【化19】
であり、式中、
Xは-CR
1aR
2a-であり、
aは、1または2であり、
R
1aは、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、ハロゲン、任意選択で置換されたC
5-C
24アリール、任意選択で置換されたC
6-C
24アラルキル、任意選択で置換されたC
1-C
20ヘテロアルキル、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27であるか、またはR
2aと共に、任意選択で置換されたスピロ単環式もしくはスピロ多環式のC
3-10シクロアルキルもしくはスピロ複素環式環を形成し、それらが結合する炭素原子と共に、またはR
3と共に、またはR
4と共に、任意選択で置換された多環式環を形成し、
R
2aは、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、ハロゲン、任意選択で置換されたC
5-C
24アリール、任意選択で置換されたC
6-C
24アラルキル、任意選択で置換されたC
1-C
20ヘテロアルキル、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27であるか、またはR
1aと共に、スピロ単環式もしくはスピロ多環式C
3-10シクロアルキルもしくはスピロ複素環を形成し、それらが結合する炭素原子と共に、またはR
3と共に、またはR
4と共に、任意選択で置換された多環式環を形成し、
Yは、-CR
1bR
2b-であり、
bは、0、1、または2であり、
R
1bは、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、ハロゲン、任意選択で置換されたC
5-C
24アリール、任意選択で置換されたC
6-C
24アラルキル、任意選択で置換されたC
1-C
20ヘテロアルキル、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27であるか、またはR
2bと一緒に、それらが結合する炭素原子と共に、5員、6員、もしくは10員のシクロアルキルもしくは複素環を形成し、
R
2bは、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、ハロゲン、任意選択で置換されたC
5-C
24アリール、任意選択で置換されたC
6-C
24アラルキル、任意選択で置換されたC
1-C
20ヘテロアルキル、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27であるか、またはR
1bと一緒に、それらが結合する炭素原子と共に、5員、6員、もしくは10員のシクロアルキルもしくは複素環を形成し、
R
3は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであるか、またはR
1aと共に、もしくはR
2aと共に任意選択で置換された多環式環を形成することができるか、またはR
3aと共に任意選択で置換されたスピロ単環式またはスピロ多環式のC
3-10シクロアルキルを形成することができ、
R
3aが、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであるか、またはR
1aと共に、もしくはR
2aと共に任意選択で置換された多環式環を形成することができるか、またはR
3と共に任意選択で置換されたスピロ単環式またはスピロ多環式のC
3-10シクロアルキルを形成することができ、
R
4は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであるか、またはR
1aと共に、もしくはR
2aと共に任意選択で置換された多環式環を形成することができるか、またはR
4aと共に任意選択で置換されたスピロ単環式またはスピロ多環式のC
3-10シクロアルキルを形成することができ、
R
4aは、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであるか、またはR
1aと共に、もしくはR
2aと共に任意選択で置換された多環式環を形成することができるか、またはR
4と共に任意選択で置換されたスピロ単環式またはスピロ多環式のC
3-10シクロアルキルを形成することができ、
R
5は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
6は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであるか、またはR
5と共に、もしくはR
7と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
7は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、またはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
8は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであるか、またはR
7と共に、もしくはR
9と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
9は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
21、-OR
22、CN、-NR
23R
24、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
25、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
27、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、またはR
8と共に、多環式環を形成することができ、
R
21は、OH、OR
26、NR
23R
24、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
22は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
23は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
24は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
25は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、OR
22、-NR
23R
24、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
26は、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
27は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
xは、1または2であり、ただし、
a. aが2である場合、「X-X」結合は、飽和または不飽和であり得、
b. bが2である場合、「Y-Y」結合は、飽和または不飽和であり得、
c. aが2であり、「X-X」結合が不飽和である場合、R
2aが無であり、
d. bが1である場合、R
3aとR
4aの両方が無であり、
e. bが2である場合、R
3aとR
4aの両方が無であり、
f. bが2であり、「Y-Y」結合が不飽和である場合、R
2bが無である。
【0127】
一実施形態において、L
1は、
【化20】
であり、式中、
Zは、NまたはCR
32であり、
R
1は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共に、スピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
2は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
1と共にスピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
3は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、もしくは任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に多環式環を形成することができるか、またはR
4と共にスピロ化合物を形成することができ、
R
4は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
3と共に、スピロ化合物を形成することができるか、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に多環式環を形成することができ、
R
5は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
6は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
5と共にもしくはR
7と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
7は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニル、またはR
6と共に、もしくはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
8は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
7と共にもしくはR
9と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
9は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
10は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
11は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
10と共にもしくはR
12と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
12は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共にもしくはR
13と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
13は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
14と共にもしくはR
12と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
14は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
13と共に、多環式環を形成することができ、
R
32は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
25は、OH、OR
30、NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30は、任意選択で置換されたC1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、xは1または2である。
【0128】
一実施形態において、L
1は、
【化21】
であり、式中、
R
1は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共にスピロ化合物を形成することができ、またはR
3と共にもしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
2は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
1と共にスピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
3は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、もしくは任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に多環式環を形成することができるか、またはR
4と共にスピロ化合物を形成することができ、
R
4は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
3と共にスピロ化合物を形成することができるか、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に多環式環を形成することができ、
R
5は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
6は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
5と共にもしくはR
7と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
7は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニル、またはR
6と共に、もしくはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
8は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
7と共にもしくはR
9と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
9は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルケニルであるか、またはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
10は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
11は、H、任意選択で置換されたC
1-124アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
10と共にもしくはR
12と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
12は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共にもしくはR
13と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
13は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
14と共にもしくはR
12と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
14は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
13と共に、多環式環を形成することができ、
R
25は、OH、OR
30、NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30は、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
xは、1または2である。
【0129】
一実施形態において、L
1は
【化22】
であり、式中、
R
1は、H、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチルであり、
R
2は、H、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチルであり、
R
3は、H、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチルであり、
R
4は、H、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチルであり、
R
5は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
6と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
6は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
5と共に、もしくはR
7と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
7は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
6と共に、もしくはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
8は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
7と共に、もしくはR
9と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
9は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
8と共に多環式環を形成することができ、
R
10は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
11と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
11は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
10と共に、もしくはR
2と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
12は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
11と共に、もしくはR
13と共に、多環式環を形成することができ、
R
13は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
12と共に、もしくはR
14と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
14は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
13と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができる。
【0130】
一実施形態では、L
2は
【化23】
であり、式中、R
a2は、水素、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、一般に、R
a2は、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-C
24アリールであり、典型的には、R
a2は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、またはフェニルであり、R
b2は、水素、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、一般に、R
b2は、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-C
24アリールであり、典型的には、R
b2は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、もしくはフェニルであり、またはR
a2およびR
b2は、一緒に連結されて、スルホキシド基[-S(O)-]と共に5員または6員の複素環を形成する。
【0131】
一実施形態において、L
2は、
【化24】
であり、式中、Rは、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、一般に、Rは、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-C
24アリールであり、典型的には、Rは、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、またはフェニルである。
【0132】
一実施形態において、L
2は、
【化25】
であり、式中、R
1p、R
2p、R
3pは、各々、独立して、任意選択で置換されたC
6-C
10アリール、または任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、または任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキルである。R
8p、R
9p、R
10pは、各々、独立して、任意選択で置換されたC
6-C
10アリール、または任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、または任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキルである。
【0133】
一実施形態では、L2は、PRH1RH2RH3であり、式中、RH1、RH2、RH3は、各々、独立して、任意選択で置換されたC6-C10アリール、または任意選択で置換されたC1-C10アルキル、または任意選択で置換されたC3-C10シクロアルキルである。一実施形態において、RH1は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルである。一実施形態において、RH2は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルである。一実施形態において、RH3は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルである。一実施形態では、L2は、P(シクロヘキシル)3、:P(Et)2Ph、:P(Ph)3である。
【0134】
一実施形態では、X1およびX2は、独立して、ハロゲン、トリフルオロ酢酸塩、パーフルオロフェノールであるか、またはそれらと共に、硝酸塩を形成することができ、典型的には、X1およびX2は、独立して、Cl、Br、I、またはFである。好ましい実施形態では、X1とX2は、両方とも、Clである。
【0135】
一実施形態では、R1は、水素であり、R2は、任意選択で置換されたフェニル、C1-C6アルキル、または置換された1-プロペニルであり、またはR1およびR2は、一緒に連結されて、置換されたインデニリデン、特に3-フェニルインデニリド-1-エンなどの1つ以上の環状基を形成する。
【0136】
別の実施形態では、R1は、水素であり、R2は、2-メチル-1-プロペニルである。別の実施形態では、R1およびR2は、一緒に、3-フェニルインデニリド-1-エンを形成する。別の実施形態において、R1は、水素であり、R2は、フェニルである。
【0137】
一実施形態では、L
2は
【化26】
であり、式中、R
a3は、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり;一般に、R
a3は、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-C
24アリールであり;典型的には、R
a3は、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、ベンジルまたはフェニルであり;R
b3は、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり;一般に、R
b3は、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-C
24アリールであり;典型的には、R
b3は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、ベンジルもしくはフェニルであり;またはR
a3およびR
b3は連結して、それらが連結する窒素原子を有する5員、6員、もしくは7員の複素環を形成することができ、R
c3は、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、一般に、R
c3は、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-C
24アリールであり、典型的には、R
c3は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、ベンジル、またはフェニルであり、R
d3は、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、一般に、R
d3は、任意選択で置換されたC
1-C
10アルキル、任意選択で置換されC
1-C
10シクロアルキルであり、任意選択で置換されたC
5-C
24アリールであり;典型的には、R
d3はメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、ベンジル、もしくはフェニルであり;またはR
c3およびR
d3は連結して、それらが連結している窒素原子を有する5員、6員、もしくは7員の複素環を形成することができる;またはR
b3およびR
c3は連結して、それらが連結している窒素原子を有する5員、6員、もしくは7員の複素環を形成することができる。
【0138】
一実施形態において、部分
【化27】
であり、式中、X
3およびX
4は、独立して、OまたはSであり、典型的には、X
3およびX
4は、独立して、Sであり、R
x、R
y、R
w、およびR
zは、独立して、水素、ハロゲン、任意選択で置換されたヒドロカルビル、任意選択で置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであり、一般に、R
x、R
y、R
w、およびR
zは、独立して、水素、ハロゲン、任意選択で置換されたC
1-C
12アルキル、任意選択で置換されたC
3-C
10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-C
24アリールであり、典型的には、R
x1、R
y、R
w、およびR
zは、独立して、C
1-C
6アルキル、水素、任意選択で置換されたフェニル、もしくはハロゲンであり、またはR
x1およびR
yは、共に連結して、任意選択で置換された二環式もしくは多環式アリールを形成するか、またはR
wおよびR
zは、共に連結して、任意選択で置換された二環式もしくは多環式アリールを形成するか、またはR
yおよびR
wは、共に連結して、任意選択で置換された二環式もしくは多環式アリールを形成する。
【0139】
別の実施形態では、本発明のモノマーの開環に好適な金属カルベンオレフィンメタセシス触媒は、式(2)の一般構造によって表される。
【化28】
式中、
Mはルテニウムであり、
L
1、X
1、およびX
2は、本明細書で定義される通りであり、
Wは、O、ハロゲン、NR
33、またはSであり、
R
19は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、-C(R
34)(R
35)COOR
36、-C(R
34)(R
35)C(O)H、-C(R
34)(R
35)C(O)R
37、-C(R
34)(R
35)CR
38(OR
39)(OR
40)、-C(R
34)(R
35)C(O)NR
41R
42、-C(R
34)(R
35)C(O)NR
41OR
40、-C(O)R
25、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、またはWがNR
33である場合、R
19は、R
33と共に、任意選択で置換された複素環を形成することができるか、またはWがハロゲンである場合、R
19は無であり、
R
20は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
21と共に、多環式環を形成することができ、
R
21は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
20と共に、もしくはR
22と共に多環式環を形成することができ、
R
22は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
21と共に、もしくはR
23と共に多環式環を形成することができ、
R
23は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
22と共に、多環式環を形成することができ、
R
24が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
25は、OH、OR
30、NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30は、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
33は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
34は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
35は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
36は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
37は、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
38は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
39は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
40は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
41は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
42が、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
xは、1または2である。
【0140】
一実施形態では、本発明のモノマーの開環に好適な金属カルベンオレフィンメタセシス触媒は、式(2)の一般構造によって表され、
【化29】
式中、
Mはルテニウムであり、
L
1、X
1、およびX
2は、本明細書で定義される通りであり、
Wは、O、ハロゲン、NR
33、またはSであり、
R
19は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、-C(R
34)(R
35)COOR
36、-C(R
34)(R
35)C(O)H、-C(R
34)(R
35)C(O)R
37、-C(R
34)(R
35)CR
38(OR
39)(OR
40)、-C(R
34)(R
35)C(O)NR
41R
42、-C(R
34)(R
35)C(O)NR
41OR
40、-C(O)R
25、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、またはWがNR
33である場合、R
19は、R
33と共に、任意選択で置換された複素環を形成することができるか、またはWがハロゲンである場合、R
19は無であり、
R
20は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
21と共に、多環式環を形成することができ、
R
21は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
20と共に、もしくはR
22と共に多環式環を形成することができ、
R
22は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
21と共に、もしくはR
23と共に多環式環を形成することができ、
R
23は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
22と共に、多環式環を形成することができ、
R
24が、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
25は、OH、OR
30、NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30は、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
33は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
34は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
35は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
36は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
37は、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
38は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
39は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
40は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
41は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
42は、H、任意選択で置換されたC
1-12アルキル、任意選択で置換されたC
5-7シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
6-10アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
xは、1または2である。
【0141】
一実施形態では、金属カルベンオレフィンメタセシス触媒は、式(2)の構造によって表され、
【化30】
式中、
Mはルテニウムであり、
L
1、X
1、およびX
2は、本明細書で定義される通りであり、
Wは、Oであり、
R
19は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
20は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
21は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
20と共に、もしくはR
22と共に多環式環を形成することができ、
R
22は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
23は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
24は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
25は、OH、OR
30、NR
27R
28、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
26は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
27は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
28は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
29は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、OR
26、-NR
27R
28、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
30は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
31は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
xは、1または2である。
【0142】
一実施形態において、
L
1は、
【化31】
であり、
R
1は、H、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチルであり、
R
2は、H、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチルであり、
R
3は、H、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチルであり、
R
4は、H、フェニル、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチルであり、
R
5は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
6と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
6は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
5と共に、もしくはR
7と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
7は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
6と共に、もしくはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
8は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
7と共に、もしくはR
9と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
9は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
8と共に多環式環を形成することができ、
R
10は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
11と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
11は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
10と共に、もしくはR
2と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
12は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
11と共に、もしくはR
13と共に、多環式環を形成することができ、
R
13は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、F、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
12と共に、もしくはR
14と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
14は、H、メチル、エチル、イソプロピル、n-プロピル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、任意選択で置換されたフェニルであるか、またはR
13と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができる。
R
19は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
20は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
21は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
20と共に、もしくはR
22と共に多環式環を形成することができ、
R
22は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
23は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
24は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
25は、OH、OR
30、NR
27R
28、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
26は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
27は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
28は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
29は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、OR
26、-NR
27R
28、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
30は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
R
31は、H、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、tert-ブチル、シクロヘキシル、シクロペンチル、またはフェニルであり、
xは、1または2である。
【0143】
一実施形態において、L
1は、
【化32】
であり、式中、
R
1は、Hであり、
R
2は、Hであり、
R
3は、Hであり、
R
4は、Hであり、
R
5は、H、メチル、イソプロピルであり、
R
6は、Hであり、
R
7は、H、メチルであり、
R
8は、Hであり、
R
9は、H、メチル、イソプロピルであり、
R
10は、H、メチル、イソプロピルであり、
R
11は、Hであり、
R
12は、H、メチルであり、
R
13は、Hであり、
R
14は、H、メチル、イソプロピルであり、
X
1およびX
2は、Clであり、
Wは、Oであり、
R
19は、イソプロピルであり、
R
20は、Hであり、
R
21は、Hであり、
R
22は、Hであり、
R
23は、Hであり、
R
24は、Hである。
【0144】
いくつかの実施形態では、本発明で使用される金属カルベンオレフィンメタセシス触媒は、以下の一般構造によって表すことができる。
【化33-1】
【化33-2】
【化33-3】
【化33-4】
【化33-5】
式中、Q、Q
1、Q
2、p、q、X
1、X
2、X
3、X
4、R、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
15、R
16、R
17、R
18、R
19、R
20、R
21、R
22、R
23、R
24、R
20、R
21、R
22、R
23、R
24、R
a2、R
b2、R
a3、R
b3、R
c3、R
d3、R
1p、R
2p、R
3p、R
H1、R
H2、R
H3、-(L
2)
n-、およびR
42は、本明細書で定義される通りである。
【0145】
本発明で使用される好ましい金属カルベンオレフィンメタセシス触媒は、以下の式によって包含される。
【化34】
式中、X
1、X
2、R
1、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、R
13、R
14、R
19、R
20、R
21、R
22、R
23、R
24、R
H1、R
H2、R
H3、およびR
42は、本明細書で定義される通りである。
【0146】
本発明で使用される最も好ましい金属カルベンオレフィンメタセシス触媒は、以下の式によって包含される。
【化35-1】
【化35-2】
式中、R
19、R
20、R
21、R
22、R
23、R
24、Cy、R
H1、R
H2、R
H3、およびR
42は、本明細書で定義される通りである。
【0147】
反応において使用される触媒の量(すなわち、「触媒充填」)は、反応物の同一性および使用される反応条件等の様々な因子に依存することが理解されるであろう。したがって、触媒充填が、各反応に対して最適かつ独立して選択され得ることが理解されるであろう。しかしながら、一般に、触媒は、オレフィン基材の量に対して、0.1ppm、1ppm、または5ppmの低い値から、10ppm、15ppm、25ppm、50ppm、100ppm、200ppm、500ppm、または1000ppmの高い値の範囲の量で存在する。
【0148】
触媒は、一般に、オレフィン基材に対して、約0.00001mol%、0.0001mol%、または0.0005mol%の低い値から、約0.001mol%、0.0015mol%、0.0025mol%、0.005mol%、0.01mol%、0.02mol%、0.05mol%、または0.1mol%の高い値の範囲の量で存在する。
【0149】
オレフィン対触媒(「オレフィン対触媒比」)のモル比として表される場合、触媒の充填は、概して、約10,000,000:1、1,000,000:1、500,000:1、または200,00:1の低い範囲から、約100,000:1、60,000:1、50,000:1、45,000;1、40,000:1、30,000:1、20,000:1、10,000:1、5,000:1、または1,000:1の高い範囲の量で存在する。
【0150】
本発明のコーティング組成物
一実施形態において、本発明は、少なくとも1つの環状オレフィンと、少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒とを含む、開環メタセシス重合組成物を含むコーティング組成物を提供する。本発明の高速硬化コーティング組成物では、少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒は、好ましくは式(1)の触媒であり、式中、L
1は、上述で定義されるような
【化36】
であり、かつL
2は、トリアリールホスフィンであり、
および/またはL
1が
【化37】
である式(2)の触媒である。L
1およびL
2、ならびにそれらを含む触媒の好ましい実施形態は、上記で説明され、実施例に示される。
【0151】
コーティング組成物は、式(I)によって、式(II)によって、および式(III)によって表される少なくとも1つの環状オレフィンを含み、任意選択で、式(IV)によって表される直鎖オレフィンを含み得、ならびに式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、式(I)、(II)、(III)、(IV)、および(1)は、本明細書に定義される通りである。
【0152】
コーティング組成物は、(I)によって、式(II)によって、式(III)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、および式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、式(I)、(II)、(III)、および(1)は、本明細書で定義される通りである。
【0153】
コーティング組成物は、式(I)によって、および式(II)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、ならびに式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、式(I)、(II)、および(1)は、本明細書に定義される通りである。
【0154】
コーティング組成物は、式(I)によって、および式(III)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、ならびに式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、式(I)、(III)、および(1)は、本明細書に定義される通りである。
【0155】
コーティング組成物は、式(II)によって、および式(III)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、ならびに式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、式、(II)、(III)、および(1)は、本明細書で定義される通りである。
【0156】
本発明のコーティング組成物は、当該技術分野で既知の少なくとも1つのコーティング添加剤を含む。好適なコーティング添加剤としては、ゲル改質剤、硬度調節剤、衝撃改質剤、充填剤、結合剤、チキソトロープ、レオロジー改質剤、分散剤、湿潤剤、可塑剤、顔料、難燃剤、色素、繊維、強化材料、カップリング剤、接着促進剤、フィルム形成剤、潤滑剤、ならびに安定剤、例えば、抗酸化剤、オゾン劣化防止剤、UV吸収剤、およびUV光安定剤、ならびに当該技術分野で既知の他の安定剤が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、樹脂組成物に添加される添加剤の量は、特定のタイプの添加剤に応じて変動し得る。コーティング添加剤およびコーティング添加剤充填量は、本発明のコーティング組成物の硬化に干渉してはならない。開環重合を阻害することが知られている化学物質を使用する場合は注意が必要である。コーティング組成物中のコーティング添加剤の濃度は、典型的には、例えば、0.001~95重量%、具体的には、0.1~75重量%、またはより具体的には、1~60重量%、5~70重量%、10~60重量%、または20~60重量%の範囲である。
【0157】
好適な衝撃改質剤またはエラストマーとしては、天然ゴム、ブチルゴム、ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、エチレン-プロピレンコポリマー、スチレン-ブタジエン-スチレントリブロックゴム、ランダムスチレン-ブタジエンゴム、スチレン-イソプレン-スチレントリブロックゴム、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレンコポリマー、スチレン-エチレン-エチレン/プロピレン-スチレンコポリマー、エチレン-プロピレン-ジエンターポリマー、エチレン-酢酸ビニルゴム、およびニトリルゴムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0158】
好適な抗酸化剤またはオゾン劣化防止剤としては、一次抗酸化剤、例えば、2,6-ジ-tertブチル-4-メチルフェノール(BHT)、スチレン化フェノール、例えば、Wingstay(登録商標)S(Goodyear)、2および3-tert-ブチル-4-メトキシフェノール、アルキル化ヒンダーフェノール、例えば、Wingstay C(Goodyear)、4-ヒドロキシメチル-2,6-ジ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-sec-ブチルフェノール、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-エチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-tert-ブチルフェノール)、その他の種々雑多なビスフェノール、例えば、Cyanox(登録商標)53およびPermanax WSO、2,2’-エチルデンビス(4,6-tert-ブチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-(1-メチルシクロヘキシルフェノール)、4,4’-ブチリデンビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、ポリブチル化ビスフェノールA、4,4’-チオビス(6-tert-ブチル-3-メチルフェノール)、4,4’-メチレンビス(2,6-ジメチルフェノール)、1,1’-チオビス(2-ナフトール)、メチレン架橋ポリアクリルフェノール、例えば、Ethyl antioxidant 738、2,2’-チオビス(4-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、2,2’-イソブチリデンビス(4,6-ジメチルフェノール)、2,2’-メチレンビス(4-メチル-6-シクロヘキシルフェノール)、p-クレゾールとジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物、例えば、Wingstay L、テトラキス(メチレン-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート)メタン、すなわち、Irganox 1010、1,3,5-トリメチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ベンゼン、例えば、Ethanox 330、4,4’-メチレンビス(2,6-ジ-三級ブチルフェノール)、例えば、Ethanox 4702またはEthanox 4710、1,3,5-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、すなわち Good-rite 3114、2,5-ジ-tert-アミルヒドロキノン、ter -ブチルヒドロキノン、1,6-ヘキサメチレンビス(3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4 -ヒドロキシフェニルプロピオン酸塩)、例えば、Irganox 259、オクタデシル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシヒドロシンナメート、すなわちIrganox 1076、ジフェニルアミン、4,4’-ジメトキシジフェニルアミン、二次抗酸化剤、例えば、トリス(ノニルフェニルホスファイト)、ビス(2,4-ジ-tert-ブチル)ペンタエリスリトール)二リン酸、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、リン酸化フェノールおよびビスフェノール、例えばNaugard 492、亜リン酸塩/フェノール系抗酸化剤ブレンド、例えばIrganox B215、ジ-n-オクタデシル(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、例えば、Irganox 1093、テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)4,4’-ビフェニリレンジホスホナイト、チオジプロピオン酸のエステル、例えばIrganox PS 802、Irganox PS 800、およびCyanox MTDPが挙げられるが、これらに限定されない。このような材料は、通常、約0.10重量%~10重量%のレベル、またはより好ましくは約0.1重量%~5重量%のレベルで本発明の組成物に使用される。
【0159】
上述のように、UV吸収剤およびUV光安定剤は、本発明のコーティング組成物で使用され得る安定剤のタイプの2つの例である。好適な紫外線吸収剤としては、ニッケル消光剤、ベンゾフェノン、ベンゾトリアゾール、ベンジルデンマロン酸塩、トリアジン等が挙げられる。好適な紫外線安定剤としては、ヒンダードアミン等が挙げられる。様々なUV吸収剤とUV光安定剤のブレンドはまた、UVに対する保護を提供するのにも好適である。いくつかの好適なUV吸収剤としては、2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-p-クレゾール、2-(6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、および2-ヒドロキシ-4-オクチルオキシベンゾフェノン、例えば2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-[(ヘキシル)オキシ]-フェノール、オキサニリドUV吸収剤、例えばN-(2-エトキシフェニル)-N’-(2-エチルフェニル)オキサミド、ジメチル2-(4-メトキシベンジリデン)マロネート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、メチル1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジルセバケート、ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ペペリジル)セバケート、ビス(1-オクチルオキシ-2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、LOWILITE(登録商標)Q84およびPOLYBATCH(登録商標)、LLUVS 110、Tinuvin 1130、Tinuvin 171、Tinuvin 328、Tinuvin 384-2、Tinuvin 900、Tinuvin 928、Tinuvin 99、Tinuvin 5050、Tinuvin 5060、Tinuvin 5151、Tinuvin 5248、Tinuvin 5251、Tinuvin 5350、Tinuvin 123、Tinuvin 144、Tinuvin 152、Tinuvin 249、Tinuvin 292、Tinuvin 400、Tinuvin 405、Tinuvin 460、Tinuvin 477、Tinuvin 479(BASF)、Chimassorb 81、Chimassorb 944、Chimassorb 2020 (BASF)、KEMISORB 10、KEMISORB 11、KEMISORB 111(Chemipro Kasei Ksisha)、BP-2、BP-3、BP-6、BP-9(Dalian Richfortune Chemicals)、Ultra V 301(Dover、ICI Industries)、Grandsorb BP-1、Grandsorb BP-2、Grandsorb BP-4、Grandsorb BP-6(Hongkun Group)、SpeedBlock UV-6(Lamsson)、Maxgard 1000、Maxgard 300、Maxgard 400、Maxgard 500、Maxgard 600、Maxgard 700 (Lycus)、Cyasorb UV-3346、Hostavin N 30などが挙げられる。このような安定剤は、個々の構成要素として、またはコーティング組成物のための当該技術分野で既知の他の安定剤と組み合わせて使用され得る。このような材料は、通常、約0.10重量%~10重量%のレベルで本発明の組成物に使用されるが、より好ましくは、約0.1重量%~5重量%のレベルで使用される。
【0160】
好適な充填剤としては、例えば、微粒子密度調節剤、例えば、マイクロスフェア、またはマクロ粒子密度調節剤、例えば、ガラスまたはセラミックビーズが挙げられる。他の好適な充填剤は、例えば、アルミニウム粉末、アルミニウムフレーク(例えば、アルミニウムフレークペースト)、ガラスフレーク、マイカ状酸化鉄、炭酸カルシウム、ドロマイト、シリカ、ケイ酸塩、タルク、カオリン、マイカ、フェルドスパール、硫酸バリウム、およびウォラストナイト、カーボンナノチューブ、グラフェンなどの無機充填剤である。好ましい無機充填剤としては、アルミニウム粉末、アルミニウムフレーク、マイカ状酸化鉄、マイカ、ガラス繊維、ウラストナイト、炭酸カルシウム、シリカ、およびそれらの混合物が挙げられ、フレーク状充填剤も好ましい。好ましくは、充填剤は、アルミニウム粉末もしくはアルミニウムフレーク(例えば、アルミニウムフレークペースト)、またはそれらの合金である。アルミニウム粉末またはアルミニウムフレークは、単独で、または前述のもの等の他の充填剤と組み合わせて使用され得る。例えば、アルミフレークペーストは、単独で、またはマイカ状酸化鉄と組み合わせて使用され得る。充填剤、特に好ましい充填剤は、約0.01重量%~約95重量%、約1重量%~約95重量%、約5重量%~約95重量%、約1重量%~約30重量%、好ましくは約0.01重量%~約25重量%、好ましくは約10重量%~約80重量%、好ましくは約5重量%~約70重量%、好ましくは約10重量%~約60重量%、好ましくは約20重量%~約50重量%、最も好ましくは約15重量%~約40重量%などの任意の好適な量で本発明のコーティング組成物中に存在してもよい。アルミニウムフレークは、約2~約50ミクロン、好ましくは約5~約30ミクロン、最も好ましくは約10~約20ミクロンの範囲の粒径を有し得る。亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、ニッケル、等の金属フレークは、カソード保護を提供するために犠牲アノードとしてコーティングに無機充填剤として添加され得る。それらはまた、基材に電気的防食保護を提供するために、米国特許第7,794,626号に教示される電気伝導性充填剤と組み合わせて使用され得る。
【0161】
好適な染料または顔料としては、ChromafloからのMO 02294 black、MO-80406BV-Yellow、およびDupontからの白色顔料粉末TI-PUREが挙げられる。
【0162】
好適な接着促進剤としては、イソシアンテおよびその誘導体、リン酸およびリン酸エステル含有化合物等のリン含有化合物、スルホン酸、スルホン酸および硫酸塩含有化合物、カルボン酸およびカルボン酸塩含有化合物、マレイン酸修飾エステル、有機官能性シラン、ジルコネート、ジルコノアルミネートおよびチタン酸塩素化オレフィン等の有機金属化合物が挙げられる。いくつかの好適な接着促進剤は、カルバミン酸[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イルメチルエステル(NBCbSi)、3-(トリメトキシシリル)プロピルメタクリレート、[(5-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル)エチル]トリメトキシシラン、5-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル)メチルジクロロシラン、(5-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル)トリエトキシシラン、(5-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル)メチルジエトキシシラン、(5-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エニル)ジメチルジエトキシシラン、(3-アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、n-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、(3-トリエトキシシリル)プロピルスクシン酸無水物、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、(クロロメチルフェニル)トリメトキシシラン、3-グアニジニル)プロピルトリメトキシシラン、n,n-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3-アミノプロピルトリエトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、トリエトキシシリル修飾ポリ-1,2-ブタジエン、ビス(メチルジエトキシシリルプロピル)アミン、[2-(3-シクロヘキセニル)エチル]トリエトキシシラン、ヘキサデカフルオロドデカ-11-エン-1-イルトリメトキシシラン、または2-ヒドロキシエチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-5-カルボキシレート(HENB)の混合物が挙げられる。他の典型的な接着促進剤としては、オルガノシラン(3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イル)エチルトリメトキシシラン)、オルガノジルコネート、オルガノチタネート(Manchem(登録商標)製品(Manchem(登録商標)ジルコアルミネート)(FedChem,LLC)(例えば、Manchem(登録商標)A、Manchem(登録商標)APG-X、Manchem(登録商標)APG-1、Manchem(登録商標)APG-2、Manchem(登録商標)APG-3、Manchem(登録商標)C、Manchem(登録商標)CPG、Manchem(登録商標)CPM、Manchem(登録商標)F、Manchem(登録商標)FPM、Manchem(登録商標)M、Manchem(登録商標)S、Manchem(登録商標)376、Manchem(登録商標)441)、およびKenrich Petrochemicals製品、例えば、KR 55(Titanium IV tetrakis(ビス2-プロペノラトメチル)-1-ブタノラト付加物2モル(ジ-トリデシル)亜リン酸水素)、KZ(登録商標)TPPJ(Zirconium IV(2-エチル,2-プロペノメチル)1,3-プロパンジオラート、シクロビス2-ジメチルアミノピロホスファト-O、2モルのメタンスルホン酸との付加物)、KZ(登録商標)55(Zirconium IV tetrakis 2,2(ビス-2プロペノラトメチル)ブタノラト、2モルのジトリデシル亜リン酸水素との付加物)、リン酸およびリン酸エステル含有樹脂(SolvayからのSipomer PAM製品)(例えば、Sipomer PAM-100 (ポリエチレングリコールモノメタクリレートのリン酸エステル)、Sipomer PAM-200)が挙げられる。また、他の極性官能基を含む、SolvayからのSipomer製品、例えばSipomer WAM製品、Sipomer WAM II製品、Sipomer COPS-1製品、Sipomer β-CEA、SIPOMER BEM、Sipomer IBOA、Sipomer IBOMA、Sipomer SEM-25);カルボン酸および無水物含有樹脂(DuPontからのNucrel(エチレンアクリル酸コポリマー)、ExxonMovil ChemicalsからのEscor EAAコポリマー、AddivantからのPOLYBOND (アクリル酸グラフト化ポリプロピレン)も挙げられる。無水物含有樹脂、例えば、KratonからのFG1901、FG1924(無水マレイン酸で移植したSEBS)、AddivantからのROYALTUF 485、ROYALTUF 498(無水マレイン酸で修飾されたEPDMポリマー);イソシアネート含有樹脂(ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、5-イソシアネート-1-(イソシアナトメチル)-1,3,3,3-トリメチルシクロヘキサン(一般にイソホロンジイソシアネートまたはIPDIとして知られている)、テトラメチルオキシレンジイソシアネート(TMXDI)、メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI-その3つの異性体2,2’-MDI、2,4’-MDI、および4’-MDIのいずれかの混合物を含み得る)、4,4’メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDIt)、トルエンイソシアネート(TDI-2,4-TDIおよび2,6-TDIのいずれかの混合物を含み得る);2-ビフェニリルイソシアナート、4-ベンジルフェニルイソシアナート、トルエンジイソシアネート、PM200(ポリMDI)、Lupranate(登録商標)(BASFからのポリMDI)、Krasol(登録商標)イソシアネート末端ポリブタジエンプレポリマー、Krasol(登録商標)LBD2000(TDI系)、Krasol(登録商標)LBD3000(TDI系)、Krasol(登録商標)NN-22(MDI系)、Krasol(登録商標)NN-23(MDI系)、Krasol(登録商標)NN-25(MDI系)、MDIプレポリマー(Lupranate(登録商標)5080)、液体カルボジイミド修飾4,4’-MDI(Lupranate(登録商標)MM103、液体MDI(Lupranate(登録商標)MI)、液体MDI(例えば、4,4’-MDIと2,4-MDIの50/50ブレンドである、Mondur(登録商標)MLまたはMondur(登録商標)MLQ)、または2-ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)と液体MDI(Mondur(登録商標)MLQ)、または9-デセン-1-オールと液体MDI(Mondur(登録商標)MLQ)、またはオレイルアルコールと液体MDI(Mondur(登録商標)MLQ)も挙げられる。アルコールと液体MDIとの比は、1:1~1:10で変動する。ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボン酸、および2-[[[[4-[(4-イソシアナトフェニル)メチル]フェニル]アミノ]カルボニル]オキシ]エチルエステル)、塩素化ポリオレフィン、例えば、Eastman CP343-1、CP343-3、CP515-2、CP-164-1(Eastman Chemical)、Hardlen 13LP(Advanced Polymer)、KEPRADH949、951、958、980、982(Kito Chemical)、Lanco Intercoat VPP 154、555(Lubrizol)、HARDLEN 15-LP、BS-40、CY-1132、CY-9122P、CY-9124P、TRAPYLEN 112X、130X、135X、137X、138S(Tramaco)、Special-Primer PP 7560(Worlee)も挙げられる。
【0163】
好適なレオロジー修飾剤および抗沈降剤には、無機および有機のレオロジー修飾剤が含まれる。無機レオロジー改質剤としては、ヘクトライト、ベントナイト、アッタプルギット、カオリン、ピロフィライトおよびタルクの粘土および有機粘土;ヒュームドシリカ、沈殿シリカ、沈殿炭酸カルシウム、およびモントモリロナイト等の鉱物;ジルコネート、アルミネート等の金属有機ゲラントが挙げられる。有機レオロジー改質剤としては、ヒマシ油誘導体、改質ポリ尿素、ポリアミド、スルホン酸カルシウム、セルロース、疎水性エトキシル化ウレタン樹脂が挙げられ、好適なレオロジー改質剤の例としては、ヒュームドシリカ、例えば、Cabot CorpからのCab-O-Sil TS610、TS720、EvonikからのAEROSIL 972、AEROSIL 974、有機粘土、例えば、BYK Chemie,USAからのBENTOLITE L-10、BENTOLITE-WH、CLAYTONE 40、CLAYTONE AF、MINERAL COLLOID BP、Garamite 7303、BASFからのBentonite 149、Bentonite 329、Bentonite 331、Bentonite 344など、ポリアミノアミドリン酸塩、ポリアミドの高分子量カルボン酸塩、および不飽和脂肪酸のアルキレンアミン塩(これらは全てANTI TERRA(商標)としてBYK Chemie USAから入手可能)、ポリアミド改質ひまし油誘導体、例えば、Lehmann & VossからのLuvotix ZH5、Luvitix ZH50、微粉化アミドワックス、例えば、ArkemaからのCrayvallac SUPERが挙げられる。
【0164】
本発明のコーティング組成物は、当該技術分野で既知の、分散剤/分散剤(界面活性剤)等の添加剤を含有し得る。分散剤および界面活性剤の例としては、ナトリウムビス(トリデシル)スルホサクシネート、ナトリウムジ(2-エチルヘキシル)スルホサクシネート、ナトリウムジヘキシルスルホサクシネート、ナトリウムジシクロヘキシルスルホサクシネート、ナトリウムジアミルスルホサクシネート、ナトリウムジイソブチルスルホサクシネート、ナトリウムイソデシルスルホサクシネート、二ナトリウムイソデシルスルホサクシネート、スルホコハク酸の二ナトリウムエトキシル化アルコールハーフエステル、二ナトリウムアルキルアミドポリエトキシスルホサクシネート、四ナトリウムN-(1,2-ジカルボキシ-エチル)-N-オキサデシルスルホスクシンナメート、二ナトリウムN-オクタスルホスクシンナメート、硫酸化エトキシル化ノニルフェノール、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノールなどが挙げられる。
【0165】
官能性モノマーを含む本発明の組成物は、任意選択で、他の反応性化学物質と共に製剤化されて、共硬化コーティングを形成し得る。共硬化プロセスは、相互貫通ポリマーネットワークを形成してもよく、例えば、共硬化ポリウレタンは、ポリオールおよびジイソシアネートから形成してもよく、共硬化エポキシは、ビセポキシドおよび無水物、アミン、またはチオール等の硬化剤から形成してもよい。開環重合を阻害することが知られている化学物質を使用する場合は注意が必要である。コポリマーコーティングは、二官能性モノマーが組み込まれる場合に形成され得る。例えば、イソシアネートまたはアルコール含有オレフィンコモノマーは、ウレタンを本発明の組成物と共重合することができ、エポキシド含有コモノマーは、本発明の組成物とエポキシを共重合することができる。ポリシロキサン、ポリ尿素、およびアクリルなどの他のポリマーを本発明の組成物に組み込むことができる。
【0166】
(本発明の実施形態)
一実施形態では、本発明は、基材の少なくとも1つの表面の少なくとも一部をコーティング組成物でコーティングするための方法であって、基材の少なくとも1つの表面の少なくとも一部をコーティング組成物と接触させることであって、コーティング組成物が、少なくとも1つの環状オレフィン、少なくとも1つの硬化剤、例えば、金属カルベンオレフィンメタセシス触媒、および少なくとも1つのコーティング添加剤を含む、接触させることと、コーティングされた基材を、少なくとも1つの硬化剤、例えば、金属カルベンオレフィンメタセシス触媒の存在下で、少なくとも1つの環状オレフィンのオレフィンメタセシス反応を促進するのに有効な条件に供することと、を含む、方法を提供する。基材表面は、好ましくは清潔な表面であるが、本発明のコーティング組成物は、従来のエポキシ系コーティング組成物よりも「より汚い」表面にも塗布され得る。本発明の方法はまた、当該技術分野で既知であるように、紫外線分解から保護するために、コーティングにUV耐性トップコートを塗布してもよい。したがって、本発明の方法は、本発明の硬化コーティング組成物でコーティングされた製造物品を製造する。
【0167】
基質への接着は、接着促進剤で基質をプライミングすることによって、または接着促進剤をコーティング製剤にコーティング添加剤として添加することによって、または環状オレフィンを、基質への接着を促進する官能基で置き換えることによって達成することができる。
【0168】
一実施形態では、本発明は、鋼鉄基材材料をコーティングする方法であって、
SSPC SP10規格に従って、鋼鉄表面をブラスト媒体でブラストすることと、
任意選択で、鋼鉄表面上に接着促進剤を均一に塗布することと、
少なくとも1つの環状オレフィン、少なくとも1つの金属カルベンメタセシス触媒、および少なくとも1つの添加剤(好ましくは、アルミニウム粉末またはアルミニウムフレーク)を含むコーティング組成物を塗布することと、
5℃~150℃の温度で鋼鉄表面上に塗布されたコーティングを硬化させることと、を含む方法を提供する。
【0169】
一実施形態では、本発明は、鋼鉄基材材料をコーティングする方法であって、
SSPC SP10規格に従って、鋼鉄表面をブラスト媒体でブラストすることと、
鋼鉄表面上に任意選択の接着促進剤を均一に塗布することと、
式(I)によって、式(II)によって、および式(III)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、ならびに任意選択で式(IV)によって表される直鎖オレフィン、
【化38】
(式中、
R
aは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
bは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたスピロ複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
cは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
R
dは、H、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状のC
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、CN、NO
2、-CF
3、-P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
各R
sは、独立して、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状C
1-24アルキル、任意選択で置換された直鎖または分岐鎖状C
2-24アルケニル、ハロゲン、-C(O)R
f、-CH
2-C(O)R
f、-OR
g、-CH
2-OR
g、-CN、-NO
2、-CF
3、--P(O)(OR
h)
2、-OP(O)(OR
h)
2、-S(O)
2OR
h、-OS(O)
2R
h、任意選択で置換された複素環、-CH
2-(任意選択で置換された複素環)、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、-CH
2-(任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル)、任意選択で置換されたC
5-24アリール、-CH
2-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニル、-CH
2-(任意選択で置換された
3-12シクロアルケニル)、C(R
h)(R
i)COOR
j、-C(R
h)(R
i)C(O)H、-C(R
h)(R
i)C(O)R
k、-C(R
h)(R
i)CR
l(OR
m)(OR
n)、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oR
p、-C(R
h)(R
i)C(O)NR
oOR
nであり、
tは、0、1、2、3、4、5、または6であり、
R
fは、OH、OR
k、NR
gR
h、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
gは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル、-C(O)-(任意選択で置換されたC
5-24アリール)、-C(O)-(任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
2-24アルケニル)、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
hは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
iは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
jは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
kは、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
lは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
mは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
nは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
oは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
R
pは、H、任意選択で置換された直鎖もしくは分岐鎖状のC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-12シクロアルケニルであり、
zは、0、1、2、または3である)、
ならびに、少なくとも1つの金属カルベンメタセシス触媒、ならびに少なくとも1つの添加剤(好ましくは、アルミニウム粉末またはアルミニウムフレーク)を含むコーティング組成物を塗布することと、
5℃~150℃の温度で鋼鉄表面上に塗布されたコーティングを硬化させることと、を含む方法を提供する。
【0170】
一実施形態では、本発明は、鋼鉄基材材料をコーティング組成物でコーティングするための方法であって、コーティングは、式(1)で表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、
【化39】
式中、
Mはルテニウムであり、
L
1、L
2、およびL
3は、独立して、中性電子ドナー配位子であり、
nは、0または1であり、
mは、0、1、または2であり、
kは、0または1であり、
X
1およびX
2は、独立して、陰イオン性配位子であり、
R
1およびR
2は、独立して、水素、非置換のヒドロカルビル、置換されたヒドロカルビル、非置換のヘテロ原子含有ヒドロカルビル、もしくは置換されたヘテロ原子含有ヒドロカルビルであるか、またはR
1とR
2とが、一緒に連結されて、1つ以上の環式基を形成する、少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒である、方法を提供する。
【0171】
一実施形態では、本発明は、鋼鉄基材材料をコーティング組成物でコーティングするための方法であって、コーティングは、式(1)で表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、
L
1は
【化40】
であり、
R
1は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
2と共に、スピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
2は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
1と共にスピロ化合物を形成することができるか、またはR
3と共に、もしくはR
4と共に多環式環を形成することができ、
R
3は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリールもしくは任意選択で置換されたC
3 -8シクロアルケニル、またはR
2と共に、もしくはR
1と共に、多環式環を形成することができ、またはR
4と共に、スピロ化合物を形成することができ、
R
4は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニル、またはR
3と共にスピロ化合物を形成することができ、またはR
2と共にもしくはR
1と共に多環式環を形成することができ、
R
5は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
6は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
5と共に、もしくはR
7と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
7は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
6と共に、もしくはR
8と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
8は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
7と共に、もしくはR
9と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
9は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、CN、-NR
27R
28、NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
8と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
10は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
11は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニル、またはR
10と共に、もしくはR
12と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
12は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
11と共に、もしくはR
13と共に、任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
13は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
14と共に、もしくはR
12と共に任意選択で置換された多環式環を形成することができ、
R
14は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、ハロゲン、-C(O)R
25、-OR
26、-CN、-NR
27R
28、-NO
2、-CF
3、-S(O)
xR
29、-P(O)(OH)
2、-OP(O)(OH)
2、-SR
31、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであるか、またはR
13と共に多環式環を形成することができ、
R
25は、-OH、-OR
30、-NR
27R
28、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
26は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
27は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
28は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
29は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、-OR
26、-NR
27R
28、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
30は、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
R
31は、H、任意選択で置換されたC
1-24アルキル、任意選択で置換されたC
3-10シクロアルキル、任意選択で置換された複素環、任意選択で置換されたC
5-24アリール、または任意選択で置換されたC
3-8シクロアルケニルであり、
xは、1または2である。
【0172】
一実施形態では、本発明は、鋼鉄基材材料をコーティング組成物でコーティングするための方法であって、コーティングは、式(1)で表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、L2は、PRH1RH2RH3であり、式中、RH1、RH2、RH3は、各々、独立して、任意選択で置換されたC6-C10アリール、または任意選択で置換されたC1-C10アルキル、または任意選択で置換されたC3-C10シクロアルキルである。
【0173】
一実施形態では、本発明は、鋼鉄基材材料をコーティング組成物でコーティングするための方法であって、コーティングは、式(1)で表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含み、R1は、水素であり、R2は、任意選択で置換されたフェニル、C1-6アルキル、または置換された1-プロペニルであり、またはR1およびR2は、一緒に連結されて、置換されたインデニリデン、特に3-フェニルインデニリド-1-エンなどの1つ以上の環状基を形成する。
【0174】
一実施形態では、本発明は、スチール基材材料をコーティング組成物でコーティングする方法であって、コーティング組成物が、式(I)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、式(II)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、ならびに式(III)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、コーティング添加剤、および式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含む方法を提供する。
【0175】
一実施形態では、本発明は、スチール基材材料をコーティング組成物でコーティングするための方法であって、コーティング組成物が、式(I)によって、および式(II)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、コーティング添加剤、ならびに式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含む方法を提供する。
【0176】
一実施形態では、本発明は、スチール基材材料をコーティング組成物でコーティングするための方法であって、コーティング組成物が、式(I)によって、および式(III)によって、表される少なくとも1つの環状オレフィン、コーティング添加剤、ならびに式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含む方法を提供する。
【0177】
一実施形態では、本発明は、スチール基材材料を、コーティング組成物でコーティングするための方法であって、コーティング組成物が、式(II)によって、および式(III)によって表される少なくとも1つの環状オレフィン、コーティング添加剤、ならびに式(1)によって表される少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を含む方法を提供する。
【0178】
コーティングされる基材は、任意の構成、任意の重量、任意のサイズ、任意の厚さ、および/または任意の幾何学的形状であってもよい。さらに、コーティングされる基材は、金属、例えば、鋼鉄、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、金属合金、鉄、ニッケル、チタン、および銀、ならびに石、プラスチック、ゴム、ポリマー、木材、セラミック、ガラス、カーボン、レンガ、布地、セメント、またはコンクリートを含むが、これらに限定されない任意の材料から構築され得る。
【0179】
コーティングされる基材表面は、部分的または完全にコーティングされてもよい。
【0180】
本発明のコーティング組成物を塗布する方法
本発明のコーティング組成物は、いくつかの方法によってコーティング/保護される基材材料に塗布することができる。これらの方法としては、スプレー、ブラッシング、ディッピング、またはローリングが挙げられるが、これらに限定されない。
【0181】
本発明の一実施形態において、コーティング組成物は、塗料ブラシでコーティングされる基材材料上に塗布することができる。
【0182】
本発明の一実施形態では、コーティング組成物は、フィルムスプレーガン、従来のスプレーガン、複数成分スプレー器、大容量低圧(HVLP)、またはエアレスアプリケータでコーティングされる基材材料上にスプレーすることができる。
【0183】
本発明は、その特定の実施形態と関連して説明されてきたが、上記の説明および以下の実施例は例示することを意図し、本発明の範囲を限定しないことを理解されたい。本発明の範囲内の他の態様、利点および改変は、本発明が関係する当業者には明らかであろう。
【0184】
実験
以下の実施例において、使用される数字(例えば、量、温度等)に関して正確さを確実にするための努力がなされてきたが、いくつかの実験誤差および偏差が考慮されるべきである。別段示されない限り、温度はセ氏温度(℃)であり、圧力は大気圧またはほぼ大気圧である。重量パーセント(weight percent)(重量%)および重量パーセント(percent by weight)は、本明細書で互換的に使用される。環状オレフィン組成物の重量パーセントを、ガスクロマトグラフィーによって得られた面積パーセント値から決定した。
【0185】
使用されるGC法:カラム: DB-5、30m×250μm×0.25μmの膜厚または同等の5%フェニルメチルシロキサン、製造業者: Agilent;GCおよびカラム条件: 注入器温度:280℃、検出器温度:310℃、オーブン温度:開始温度:50℃、保持時間:0.5分、ランプ速度210℃まで20℃/分;ランプ速度240℃まで5℃/分;ランプ速度280℃まで20℃/分、保持時間2.5分;担体ガス:ヘリウム23.5mL/分、分割比:20.0:1.0。
【0186】
別段の記載がない限り、全てのガラス製品をオーブン乾燥させ、周囲条件下で反応を実施した。別段の記載がない限り、全ての溶媒および試薬を商業的供給業者から購入し、受領したままで使用した。
【0187】
実験手順で使用されるルテニウム触媒を、既知の方法を使用して調製した。
【0188】
示される場合、Irganox(登録商標)1076抗酸化剤(BASF)を使用した。示される場合、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を使用した。示される場合、Kraton1901FG、CAB-O-SIL(登録商標)Ultrabond、CAB-O-SIL TS610、CAB-O-SIL TS720(Cabot Corporation)、2-ヒドロキシエチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-5-カルボキシレート(HENB)、および液体メチレンジフェニルジイソシアネート(MDI)(Mondur(登録商標)MLQとして販売)を使用した。
【0189】
DCPD(Ultrene(登録商標)99)をCyme
tech Corporationから入手した。Ultrene(登録商標)99の代表的なロットは、DCPD(99重量%)およびTCPD(1重量%)を含んだ。米国特許第4,899,005号に記載されるように、Ultrene(登録商標)99の熱処理によって、20~25重量%のTCPD(および少量のより高いシクロペンタジエンホモログ)を含む修飾DCPDベース樹脂を調製した。
【0190】
TCPDは、欧州特許第EP0271007B2号に記載されるように調製し、真空蒸留により95%超に精製した。
【0191】
この手順に従って、HNB-DDA/TCPD(70/30)のブレンドを調製した。1-オクテン(2.2当量)および少量のBHTを含むDCPD(1.0当量)を、ラプチャーディスク定格が50psiの反応器に移した。反応器を排気し、窒素を3回補充した。溶液を最大真空下に置き、反応器を閉じた。溶液を穏やかに撹拌し、170℃まで加熱し、溶液を24時間保持した。次いで、反応器を室温まで冷却した。1-オクテンおよびDCPDの出発材料からなるライトを、高真空下で70℃でフラッシュ蒸留した。70~120℃でのフラッシュ蒸留により、HNB濃縮画分を生成した。画分を、高真空下で金属充填蒸留カラムでさらに精製し、98%の純粋なHNBを得た。
【0192】
HNB(2.0当量)および少量のBHTを含むDCPD(1.0当量)を、ラプチャーディスク定格が50psiの反応器に入れた。溶液を真空/窒素サイクルを3回行った。溶液を最大真空下に置き、反応器を閉じた。混合物を、穏やかに撹拌しながら170℃まで加熱した。溶液を170℃で20時間保持し、次いで、室温まで冷却した。未反応のHNBおよびDCPDを120℃でのフラッシュ蒸留によって回収した。TCPD中のHNB-DDA濃縮画分を160~165℃でフラッシュ蒸留した。
【0193】
NBCbSiは、Polymer Bulletin (1996) 37: 289-295に従って調製した。
【0194】
HENBを、以下の手順に従って調製した:HEA(2-ヒドロキシエチルアクリレート)(640g、1.0mol当量)を、トルエン(1kg)を含む3L丸底フラスコに添加した。DCPD(ジシクロペンタジエン)(1.5kg)を、別個の3Lの丸底フラスコに添加し、DCPDを含む3Lフラスコを、Vigreauxカラムおよび冷却器に接続された蒸留ヘッドで固定した。HEAとトルエンを含む3Lフラスコをコンデンサに接続した。DCPDをインター雰囲気下で160℃超まで加熱して、DCPDを「クラック」させ、CPD(シクロペンタジエン)を形成した。不活性雰囲気下、10~40℃でHEA/トルエン混合物にCPD(740g、2.0mol当量)を滴下した。HEAのHENB(2-ヒドロキシエチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン-5-カルボキシレート)への変換をGC(ガスクロマトグラフィー)によってモニターした。トルエンおよび再形成されたDCPD(364g)を、真空蒸留によって反応混合物から除去して、無色液体として所望のHENB生成物(1,004g、定量的収率、約98%純度)を得た。
【0195】
【0196】
2,2,3,3,4,4,5,5,6,7,7-ドデカフルオロヘプチルビシクロ[2,2,1]ヘプタ-5-エン-2-カルボキシレート(39.5g、102mmol)を、窒素ブランケット下で撹拌棒を備える100mLの丸底フラスコに入れた。フラスコを磁気撹拌機上の氷水浴に入れた。シクロペンタジエン(8.87g、134mmol)を、アクリレートに少しずつ2時間で添加した。混合物温度は5~10℃まで上昇した。氷/水浴を除去した。反応物を一晩撹拌し続けた。翌日、より多くのシクロペンタジエン(5g、76mmol)を添加した。反応混合物をさらに一晩撹拌した。生成物を、高真空下(120mtorr)で短経路蒸留によって精製した。60~70℃のヘッド温度で蒸留し、回収した。収率:42g、93%。純度:GCにより99%。
【0197】
この手順に従って、ONB/TCPD(77/23)のブレンドを調製した。1-デセン(3当量)および20~25%のトリシクロペンタジエン(1当量)を含む修飾DCPDを3ネックフラスコ中で合わせ、アルゴン雰囲気下で加熱マントル上で160℃まで12時間加熱した。温度をさらに24時間、170℃まで上昇させた。反応の完了後、70~80℃での真空蒸留によって反応混合物から残留1-デセンおよびDCPDを除去した。1-デセンおよびDCPDの除去後、残りの混合物を100℃まで加熱し、オクチルノルボルネン:トリシクロペンタジエンの3:1混合物をオーバーヘッド蒸留し、均質な液体として収集した。収集したオクチルノルボルネン/トリシクロペンタジエン液体混合物を少量のブチル化ヒドロキシトルエンで処理し、アルゴン雰囲気下で保管した。
【0198】
グレードASTM 4130の低炭素鋼を、McMaster Carrから6インチ×6インチ×1/4インチパネルで購入した。各シートは、G18/G25鋼砥石の作動混合物を使用して粉砕した。粉砕プロファイルは、各サンプルについて2~3milであった。粉砕後、鋼基材表面を高圧圧縮空気で洗浄して微粒子を除去した。
【0199】
以下の実施例は、本明細書に記載される本発明の限定ではないと見なされるべきであり、代わりに、本発明の組成物およびそれらの使用方法の代表的な例として提供される。
【0200】
以下の略語が実施例で使用される。
phr 環状オレフィン組成物100グラム当たりの構成成分のグラム単位の重量
g グラム(複数可)
【化42】
ジクロロ[1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン](3-メチル-2
-ブテニリデン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム(II)[CAS 253688-91-4]
【化43】
[1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン]ジクロロ(フェニルインデニリデン)
(ジエチルフェニルホスフィン)ルテニウム(II)[CAS 1624610-17-8]
【化44】
(1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン)ジクロロ(フェニルメチレン)(トリシクロヘキシルホスフィン)ルテニウム[CAS 246047-72-3]
【化45】
(1,3-ビス-(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン)ジクロロ(o-イソプロポキシフェニルメチレン)ルテニウム[CAS 301224-40-8]
【化46】
(1,3-ビス(2,4,6-トリメチルフェニル)-2-イミダゾリジニリデン)ジクロロ(3-フェニル-1H-インデン-1-イリデン)(トリフェニルホスフィン)ルテニウム[CAS 340810-50-6]
【化47】
2-ヒドロキシエチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボキシレート[CAS 37503-42-7]
【化48】
カルバミン酸、[3-(トリエトキシシリル)プロピル]-ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-イルメチルエステル[CAS 187161-66-6]
【化49】
2-エチリデン-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロ-1,4:5,8-ジメタノナフタレン[CAS 38233-76-0]
【化50】
トリシクロペンタジエン[CAS 7158-25-0]
【化51】
オクチル-ノルボルネン[CAS 22094-84-4]
【化52】
2-ヘキシル-1,2,3,4,4a,5,8,8a-オクタヒドロ-1,4:5,8-ジメタノナフタレン[CAS 344396-70-9]
【化53】
ジシクロペンタジエン[CAS 77-73-6]
【化54】
5-ノルボルネン-2-メタノール[CAS 95-12-5]
【化55】
5-ノルボルネン-2-エキソ,3-エキソ-ジメタノール[CAS 699-95-6]
【化56】
2-ヒドロキシエチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボキシレート[CAS 37503-42-7]
【化57】
ノルボルネントリエトキシシラン[CAS 18401-43-9]
【化58】
5 -(ペルフルオロブチル)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-2-エン[CAS 118777-97-2]
【化59】
ビシクロ[2.2.1]ヘプタ-5-エン-2-カルボン酸、2,2,2-トリフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチルエステル
[CAS 391248-29-6]
【0201】
コーティング製剤の調製
本発明のコーティング製剤は、予備触媒製剤の調製から始まり、ベースモノマーパッケージを添加剤と混合することによって調製した。ベースモノマーパッケージは、少なくとも1つの式(I)の環状オレフィン、式(II)の環状オレフィンおよび式(III)の環状オレフィンを含む。モノマーおよび添加剤の混合物に少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を添加して、本明細書に記載されるコーティング組成物を形成した。
【0202】
モノマー組成物を、それぞれ、ENB-DDA/TCPD(70/30)、HNB-DDA/TCPD(70/30)、ONB/TCPD(77/23)、およびDCPD/TCPD(43/57)の混合物から、これらの混合物の特定量を組み合わせて、所望の比率の個々のモノマーを得た。本発明のモノマー混合物を、まず、ベースモノマーパッケージの目標量に応じて、磁気撹拌棒を用いて5分間、またはオーバーヘッド高速ミキサーを用いて1分間プラスチックカップに混合して、ベースモノマーパッケージを調製した。モノマーパッケージ[MP]の組成を表1に記載する。
【表1】
【0203】
追加のコモノマーを使用した場合、それらを表2に記載される組成に従って添加した。
【表2】
【0204】
表3に記載されるように、添加パッケージをモノマー/コモノマーパッケージに添加して、表4に表化される、予備触媒製剤を形成した。Irganoxを最初にモノマーパッケージに添加し、続いてKraton 1901 FGまたはCAB-O-SIL(登録商標)を添加した。Kraton 1901 FGを有する製剤に対して、高剪断ミキサーを、ベースモノマーパッケージ中の均質なKraton溶液の形成まで3000~5000rpmで使用した(45分~1.5時間)。CAB-O-SIL(登録商標)を有する製剤に対して、Cowlesブレードを有する高速オーバーヘッドミキサーを使用して、分散液中に凝集塊が視覚的に観察されなくなるまで、350~2000rpmで20~30分間ヒュームドシリカを分散させた。コモノマーを有する製剤を、高速ミキサーを使用して2~3分間、600~800rpmの回転速度で、10重量%のコモノマー(製剤は、90%のみのベースモノマーパッケージを含有した)を添加することによって作製した。次いで、分散剤(BYKからのW980)またはシランカップリング剤(Momentive Performance MaterialsからのA174)またはジクミルペルオキシド(Sigma-Aldrichからの)を添加した。次いで、アルミニウムペースト(EcKart Effect PigmentsからのSTAPA 4 n.l.)、マイカ状酸化鉄(Kish Co.からのMIOX SG)、アルミニウム粉末(EcKart Effect Pigmentsからの120原子化アルミニウム粉末)、またはセラミック微粒子(3MからのW-410)等の充填剤を、プラスチックスクープまたはスパチュラを使用して均質化分散液にゆっくりと添加し、充填剤の添加が完了するまで、製剤を850~1100rpmで高速ミキサーにより連続的に混合した。モノマー、コモノマー、レオロジー修飾剤、分散剤、カップリング剤、過酸化物、および充填剤との製剤を1800~2000rpmで15~20分間さらに混合して、レオロジー修飾剤または充填剤の凝集がなくなるのを確実にした。最後に、HENB/MDIまたはNBCbSiを混合物に添加し、その後、500~1600rpmの回転速度で3分間FlackTek高速ミキサーで脱気した。
【表3】
【0205】
予触媒製剤を室温で調製した。
【表4-1】
【表4-2】
【0206】
触媒懸濁液(鉱油中2phr)を、表4の全ての製剤に添加した。別途示されない限り、触媒C827は、全ての実施例で使用された。FlackTek高速ミキサーを使用して1000rpmで30秒間で、同時に触媒製剤を混合と脱気をして、未硬化コーティング組成物を形成した。
【0207】
いくつかの市販のコーティングのサンプルを購入し、比較のために同じ条件下で試験した。これらの市販の製剤は、表5に記載される。市販のサンプルは、それらの製造業者のガイドラインに従って調製され、金属パネル基材上に塗布され、接着引離し試験で試験された。
【表5】
【0208】
金属基材パネルのコーティングのための一般手順
金属パネル表面加工(NACE SSPC SP10規格)
炭素鋼パネル(6インチ×6インチ×1/4インチ、4インチ×4インチ×1/4インチ、1インチ×8インチ×1/4インチ)を、2~3ミルの表面プロファイルを有するNACE SSPC SP10規格に従って鋼鉄砥石を使用して粉砕した。次いで、未硬化コーティング組成物をサンドブラスト後4時間以内にパネル上に塗布した。
【0209】
低粘度コーティング組成物の場合、黄色のシリコーン粘着テープ(Airtech Industriesから)を使用して、漏れを防止するために、以前に粉砕されたパネルの縁の周囲にダムを構築した。次いで、12.50gのコーティング組成物をパネル上に分配して、30milの理論的な湿潤フィルムコーティング厚を達成した。より高い粘度を有する製剤(Kraton 1901FG,CAB-O-SILを含む製剤)を、20~25milの湿潤膜厚のフィルムアプリケータを使用してパネル上に直接塗布した。コーティング組成物を周囲温度で30分間~1時間ゲル化し、次いで、オーブン中で150℃で1時間硬化させた。C931触媒を使用したいくつかの実施例を室温で硬化した。
【0210】
乾燥フィルムコーティングの厚さは、Elcometerの超音波厚さゲージを使用して測定された。各コーティングについて合計3回の測定を行った。
【0211】
鋼板のコーティングされたパネルの試験
ASTM D4541による引離し接着試験
この試験方法は、金属基材からのコーティングシステムの引離し強さ(一般に接着と呼ばれる)を評価するための手順を網羅する。引離し接着テスターの主な構成要素は、圧力源、圧力ゲージ、およびアクチュエータである。動作中は、評価対象のコーティングにプルスタブ(ドーリー)の平らな面が付着している。
【0212】
接着試験の前に、2成分を10:4.4の比率でFlackTek SpeeedMixer中で混合することによって、工業用グレード2Kのエポキシ接着剤を調製した。ガラスビーズ(0.5~0.6mm)を接着剤に組み込んで、金属ドーリーと硬化コーティングとの間の接着剤の結合線厚さを維持した。直径14mmの円形ホールソーを使用してスコアリングすることにより、硬化されたコーティング上で試験領域を準備し、直径14mmの単離されたコーティング円を円の周囲に露出した鋼鉄表面によって形成した。アルミニウム(14mm)ドーリーを炭素鋼基材と同様に粉砕し、コーティングサークルをサンドペーパー(100グリット)を使用して粗化した。
【0213】
次いで、エポキシ接着剤を粗くしたドーリー上に塗布し、ドーリーの粗くした基部を覆った。その後、ドーリーをコーティングサークル上に慎重に配置し、ドーリーが基材に完全に垂直であるようにした。ドーリーを取り囲むむき出しの基材上への接着を防止するために、過剰な接着剤を慎重に除去した。ドーリーを含むコーティングを75℃で4時間硬化させて、エポキシ接着剤の完全な硬化を確実にした。コーティングごとに3つの試験領域を使用した。自動PosiTest接着テスターを使用して、ドーリーをコーティングから引離した。接着強度は、ドーリーをコーティングから完全に剥離するために必要な3つの接着値の平均として報告された。
【0214】
ASTM D870による熱湯浸漬試験
この試験は、周囲温度または高温で蒸留水または脱ミネラル水にコーティングされた標本を部分的または完全に浸漬することによって、コーティングの耐水性を試験するための基本的な原理および操作手順を網羅する。
【0215】
硬化したコーティングを密閉された水浴中に配置した。次いで、水浴を脱イオン水で充填し、硬化したコーティングを完全に水没させた。温度を95℃まで増加させた。7日後、パネルを水浴から取り出した。試験後のコーティングの変化を特定するために、目視観察を行った。また、上述の手順に従ってパネル上で引離し接着試験(ASTM D4541)を行った。熱湯浸漬の前後のコーティングパネルの接着性能データを表7に示す。定性的破壊形態を記録して破壊の機序を特定した。A=鋼鉄基材へのコーティングの接着破壊、C=コーティングの凝集破壊、G=コーティングとドーリーの間のエポキシ樹脂の接着破壊または凝集破壊。引離し強度データは、表6に記載されるように、ランキングシステムで表される。
【表6】
【表7-1】
【表7-2】
【0216】
逆衝撃強度(ASTM D2794による急速変形の影響)
この試験方法は、有機コーティングの完全性(亀裂および剥離に対する耐性)への急速衝撃の影響を示す。最大落下高さ48インチ、落下重量(ボールと圧子の組み合わせ)4ポンドのGardner Universal Impactテスターを使用して、硬化コーティングの変形に対する耐性を試験した。衝撃テスターに取り付けられた較正された垂直重力チューブ(落下重量を上げたり下げたりするためのスロットが付属する)を通して落下重量が自由に落下するように注意が払われた。選択されたコーティング製剤を選択し、市販のコーティングを、20milの湿潤膜厚でフィルムアプリケータを使用して、むき出しの3インチ×5インチ×0.032インチの炭素鋼Qパネル上に塗布した。コーティング製剤および市販のコーティングを、前のセクションおよび技術データシートでそれぞれ記載された手順に従って硬化させた。硬化したら、Qパネルを衝試テスターの磁気ホルダー上に配置し、むき出しの金属表面が落下重量と接触するようにした。落下重量をテスターの重力チューブ内の異なる高さに上げ、重力チューブ上の25インチマークから開始し、パネル上に放出した。落下重量を異なる高さ(25インチより高くおよび25インチ未満)から(25インチでの性能に応じて)、コーティングがいかなる損傷(クレージング、割れ、剥離)も示さないまで放出した。コーティングの逆衝撃高さを、コーティングを損傷した最大高さとして記録した。さらに、コーティングの逆衝撃強度を、コーティングを損傷する最大高さ×落下重量として計算した。より高い値(in-lb)は、より良い影響性能を示した。逆衝撃強度データを表8に列挙する。いくつかの製剤は、比較生成物よりもはるかに高い逆衝撃強度を示した。
【表8】
【0217】
ASTM D522によるマンドレル曲げ試験
以下の試験は、ひずみまたは伸長下での有機コーティングのクレージング、割れ、または剥離に対する柔軟性および耐性を試験するための一般的な手順を提供する。
【0218】
選択されたコーティング製剤と市販のコーティングを、20milに等しい湿潤膜厚を有するフィルムアプリケータを使用して、粉砕した1インチ×8インチ×0.25インチの炭素鋼ストリップ上に塗布した。前述の手順に従って、全てのコーティングを硬化した。オーダーメイドの電動油圧マンドレルベンドテスター(PartechからのモデルFRMB1X-1HP)を使用して、コーティングされた金属ストリップを曲げた。機器を使用する前に、機械の油圧貯蔵庫に約9.5ガロンの中重量石油系油圧オイル(R&OまたはAW32)を充填した。1インチの異なる半径の広いマンドレル(3.5インチ(最も積極的)~50インチ(最も積極的ではない))を、一度に1つずつ、テスターのマンドレルホルダー内に配置した。1つのコーティングされた金属ストリップを湾曲したマンドレル上に配置し、その結果、コーティングが空気に曝露され、粉砕された金属側がマンドレルと接触した。マンドレル上のストリップの滑りを避けるために、ストリップは「押さえ」ボルトで一端にしっかりと固定された。ストリップは、機械の方向制御バルブを手動で引っ張ると、異なるマンドレル上で固定速度で機械的に曲げられた。結果を、コーティングを損傷しなかった最小マンドレル半径として記録した。マンドレル半径値が低いほど、コーティングの柔軟性性能が向上することを示した。マンドレル曲げ試験のデータを表9に列挙する。製剤F43は、比較製品よりもはるかに低いマンドレル曲げ半径でより良好な柔軟性を示した。
【表9】
【0219】
熱/乾燥熱老化試験
炭素鋼パネル(6インチ×6インチ×1/4インチ、4インチ×4インチ×1/4インチ、1インチ×8インチ×1/4インチ)を、2~3ミルの表面プロファイルを有するNACE SSPC SP10規格に従って鋼鉄砥石を使用して粉砕した。次いで、未硬化コーティング組成物をサンドブラスト後4時間以内にパネル上に塗布した。次いで、別段の指示がない限り、コーティングを150℃で1時間硬化させた。次いで、硬化パネルを、190℃および205℃で連続的に加熱される強制空気オーブン中に入れた。パネルをオーブンから取り出し、室温まで冷却して定期的に検査した。コーティング内で最初の亀裂が観察された時間を記録した。
【表10】
【表11】
【0220】
製剤への充填剤の添加は、一般に、コーティングの熱/乾燥熱老化性能を改善した。しかしながら、製剤中のSTAPA 4 n.l.アルミニウムペーストの添加は、広範なモノマー組成物にわたるコーティングの熱/乾燥熱老化割れ性能の著しい改善を示した。
【0221】
ASTM G154によるQUV試験
一般に、コーティング組成物のUV安定性は、適切なUV吸収剤およびUV光安定剤をコーティングに添加することによって改善することができる。あるいは、UV耐性トップコートをコーティング上に塗布して、UV分解に対する保護を提供することができる。さらに、色素沈着および充填剤は、透明コーティングのUV耐性を改善することもできる。
【0222】
モノマーパッケージ組成物MP3を試験で使用した。表12は、異なる充填剤および色素沈着を含むコーティングの組成物を列挙する。フィルム塗布器を使用して、コーティングをむき出しの3インチ×5インチ×0.032インチの炭素鋼Qパネル上に塗布した。コーティング製剤を、手順に従って150℃で1時間硬化させた。
【表12】
【0223】
次いで、硬化パネルを、改変ASTM G154サイクル1方法による試験のためにQUV試験チャンバに入れた。ASTM G154サイクル1からの唯一の改変は、サイクル期間であった。UVA曝露を12時間実行し、凝縮を1サイクル当たり2時間実行した。パネルを22サイクル後に取り出し、コーティングの変化(変色、割れ、剥離)を確認した。割れまたは剥離は観察されなかったが、変色の差は観察された。表13は、結果を要約する。充填剤または色素沈着の添加は、コーティングのUV耐性を改善することが示された。
【表13】
【0224】
高速硬化システムのための複数成分スプレー実験
複数成分スプレー実験での成分Aとして、表1のMP3モノマーおよび表2のAP33添加剤パッケージからなるコーティング製剤を使用し、一方、複数成分スプレー実験での成分Bとして、鉱油懸濁液中の0.15重量%のC627触媒および0.65重量%のC931触媒を使用した。Binks Century External Mix Gel Coat System(Model CX2017HC)を複数成分スプレー装置として使用した。成分A対成分Bの比は、100対3である。複数成分スプレー中の環境条件は、55°Fおよび50%の相対湿度であった。複数成分スプレーコーティングに使用した物品は、直径2インチおよび長さ12インチのカーボンパイプであった。表面調製物を、2~3milの表面プロファイルを有するSSPC SP10に従ってサンドブラストした。14~16milのコーティングを、Binks複数成分スプレー装置を使用して、1回のコートで炭素鋼管上に塗布した。高膜厚の液体コーティングを基材上に塗布した後、たるみまたは滴下は観察されなかった。高速反応触媒と組み合わせた複数成分スプレーにより、3分未満の迅速な指触乾燥時間が達成され、スプレーコーティングされた物品は、10分未満で容易に取り扱うことができる。
【0225】
比較すると、表5に列挙されるような市販のフェノールエポキシコーティング系は、2つの樹脂および硬化成分を予め混合し、従来のスプレー装置を介してスプレーする必要がある。各コートが指触乾燥状態になるには少なくとも4~8時間の空気乾燥が必要であり、必要な乾燥フィルム厚さになるには2つのコートが必要である。さらに、これらの市販のフェノールエポキシコーティング系は、樹脂および硬化成分が混合されると、たった2~3時間のポットライフを有する。さらに、未使用の混合部分は廃棄する必要があるが、複数成分スプレー系は、必要に応じて樹脂と触媒を外部で混合するだけで、ポットライフの問題はない。
【0226】
接着剤製剤の調製
本発明の接着剤コーティング製剤は、予備触媒製剤の調製から始まり、ベースモノマーパッケージを添加剤と混合することによって調製された。ベースモノマーパッケージは、少なくとも1つの式(I)の環状オレフィン、式(II)の環状オレフィンおよび式(III)の環状オレフィンを含む。次いで、モノマーおよび添加剤の混合物に少なくとも1つの金属カルベンオレフィンメタセシス触媒を添加して、本明細書に記載されるコーティング組成物を形成した。
【0227】
モノマー組成物を、それぞれ、TCPD/DCPD(25/75)、TCPD/DCPD(40/60)、TCPD/ONB/DCPD(57/30/13)、およびONB/TCPD(60/40)の混合物から、これらの混合物の特定量を組み合わせて、所望の比率の個々のモノマーを得た。本発明のモノマー混合物を、まず、ベースモノマーパッケージの目標量に応じて、磁気撹拌棒を用いて5分間、またはオーバーヘッド高速ミキサーを用いて1分間プラスチックカップに混合して、ベースモノマーパッケージを調製した。モノマーパッケージ[MP]の組成を表14に記載する。
【表14】
【0228】
表15に記載されるように、添加パッケージをモノマー/コモノマーパッケージに添加して、表16に表化される、予備触媒製剤を形成した。Irganoxを最初にモノマーパッケージに添加し、利用される場合、続いてKraton 1901 FGまたはCAB-O-SIL(登録商標)を添加した。Kraton 1901 FGを有する製剤に対して、高剪断ミキサーを、ベースモノマーパッケージ中の均質なKraton溶液の形成まで3000~5000rpmで使用した(45分~1.5時間)。CAB-O-SIL(登録商標)を有する製剤に対して、Cowlesブレードを有する高速オーバーヘッドミキサーを使用して、分散液中に凝集塊が視覚的に観察されなくなるまで、350~2000rpmで20~30分間ヒュームドシリカを分散させた。最後に、他の添加剤を混合物に添加し、その後500~1600rpmの回転速度で3分間FlackTek高速ミキサーで脱気した。
【0229】
白色鉱油担体中に0.7~1.2重量%のROMP触媒を含む触媒懸濁液を、表16の全ての製剤に、製剤重量に対して2phrで添加した。触媒C827は、全ての実施例で使用された。FlackTek高速ミキサーを使用して1000rpmで30秒間で、同時に触媒製剤を混合と脱気をして、未硬化接着剤組成物を形成した。
【表15】
【表16】
【0230】
重ね剪断標本の調製のための一般手順
表面調製
重ね剪断標本を、ASTM D1102-05およびASTM D3161に従って調製した。重ね剪断パネルは、使用前にスチールグリットを使用して粉砕して調製した。接着剤結合の厚さは、ガラスビーズ、鋼鉄ワイヤー、またはシムタブのいずれかによって0.005インチに設定した。
【0231】
重ね剪断標本表面が調製されると、表16に記載される製剤を、表17に記載される表面に塗布する。
【表17】
【0232】
表18に記載されるように、異なる硬化プロファイルに供されるための結合重ね剪断サンプル。
【表18】
【0233】
重ね剪断標本の試験
ASTM D1102-05またはASTM D3161によるオーバーヘッド引張重ね剪断試験
この試験方法は、接合金属またはプラスチック基材のオーバーヘッド重ね剪断強度を評価する手順を包含とする。Lab Worksソフトウェアを用いるユニバーサル試験機械を使用してデータを収集した。Lab剪断強度は、必要な3~5つの値の平均として報告された。
【表19】
【0234】
ラップ剪断標本の接着性能データを表20に示す。引離し強度データは、表19に記載されるように、ランキングシステムで表される。
【表20】
【国際調査報告】