(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(54)【発明の名称】リバーシブルブラケット
(51)【国際特許分類】
A62C 35/68 20060101AFI20220204BHJP
A62C 33/04 20060101ALI20220204BHJP
【FI】
A62C35/68
A62C33/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021534282
(86)(22)【出願日】2019-12-04
(85)【翻訳文提出日】2021-08-04
(86)【国際出願番号】 US2019064435
(87)【国際公開番号】W WO2020131376
(87)【国際公開日】2020-06-25
(32)【優先日】2018-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510218928
【氏名又は名称】ビクターリック カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(72)【発明者】
【氏名】ロバーツ, クランシー ピー.
【テーマコード(参考)】
2E189
【Fターム(参考)】
2E189CG02
2E189CG09
(57)【要約】
ブラケットは、幅狭のチャネル部分と幅広のチャネル部分とを有するチャネルを画定する。幅狭のチャネル部分は、クロスメンバを受け取りクロスメンバ周りのブラケットの回転を防止するように大きさを決定される。幅広のチャネル部分は、クロスメンバを受け取りクロスメンバ周りのブラケットの回転を可能とするように大きさを決定される。一例となる実施形態では、ブラケットは、アイテムを受け取るための開口部を画定するベースを備える。アームは、ベースに移動可能に搭載される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムをクロスメンバに搭載するためのブラケットであって、該ブラケットは、
該アイテムを受け取るための開口部を画定するベースと、
該ベースに移動可能に搭載されるアームであって、該アームは、該アームが該開口部に被さらずそれにより該開口部へのアクセスを許容する開位置と、該アームと該ベースとの間に該アイテムを捕捉するために該アームが該開口部に被さる閉位置との間を移動可能である、アームと
を備え、該ベースは、
互いからの離間関係に配列される第一の側壁および第二の側壁と、
該第一の側壁と該第二の側壁との間に延在する後壁であって、該後壁、ならびに、該第一の側壁および該第二の側壁は、チャネルを形成し、該チャネルの第一の部分は、該後壁に近位の点において該第一の側壁と該第二の側壁との間で測定される第一の幅を有し、該チャネルの第二の部分は、該後壁から遠位の点において該第一の側壁と該第二の側壁との間で測定される第二の幅を有し、該第二の幅は、該第一の幅より大きい、後壁と
を備える、ブラケット。
【請求項2】
前記開口部は、前記チャネルの前記第二の部分を備える前記第一の側壁および前記第二の側壁によって画定される、請求項1に記載のブラケット。
【請求項3】
前記第一のチャネル部分は、長方形の断面を有する、請求項1に記載のブラケット。
【請求項4】
前記第一のチャネル部分は、平行かつ離間関係に配列される2つの側壁を備える、請求項1に記載のブラケット。
【請求項5】
前記アームの第一の端は、前記開位置と前記閉位置との間の枢動移動のために前記ベースにヒンジ式に搭載される、請求項1に記載のブラケット。
【請求項6】
前記第一の端と離間関係に前記アームの第二の端に搭載されるラッチと、
前記ベースに搭載されるシャフトであって、該シャフトは、該ラッチに係合しそれにより該アームを前記閉位置に保持する第一の位置と、該ラッチから係脱されそれにより該アームが前記開位置へと枢動することを可能とする第二の位置との間をベースに対して相対的に移動可能である、シャフトと
をさらに備える、請求項5に記載のブラケット。
【請求項7】
前記シャフトは、前記ベースにねじ式に係合し、該シャフトは、該シャフトの長手方向軸周りに該シャフトを回転させることによって前記第一の位置と前記第二の位置との間を移動可能である、請求項6に記載のブラケット。
【請求項8】
前記ラッチは、前記シャフトによって係合されることが可能な面を備え、該面は、前記第一の位置への該シャフトの移動が前記アームを前記閉位置へと強制するように前記長手方向軸に対して角度をつけて方向付けられる、請求項7に記載のブラケット。
【請求項9】
クロスメンバとアイテムを該クロスメンバに搭載するためのブラケットとの組み合わせにおいて、該ブラケットは、
該アイテムを受け取るための開口部を画定するベースと、
該ベースに移動可能に搭載されるアームであって、該アームは、該アームが該開口部に被さらずそれにより該開口部へのアクセスを許容する開位置と、該アームと該ベースとの間に該アイテムを捕捉するために該アームが該開口部に被さる閉位置との間を移動可能である、アームと
を備え、該ベースは、
互いからの離間関係に配列される第一の側壁および第二の側壁と、
該第一の側壁と該第二の側壁との間に延在する後壁であって、該後壁、ならびに、該第一の側壁および該第二の側壁は、チャネルを形成し、該チャネルの第一の部分は、該後壁に近位の点において該第一の側壁と該第二の側壁との間で測定される第一の幅を有し、該第一の幅は、該チャネルの該第一の部分が該クロスメンバの長手方向軸周りの該ブラケットの回転を防止するのに充分な係合において該クロスメンバを受け取るように大きさを決定され、該チャネルの第二の部分は、該後壁から遠位の点において該第一の側壁と該第二の側壁との間で測定される第二の幅を有し、該第二の幅は、該クロスメンバが該チャネルの該第二の部分内に位置付けられるとき該長手方向軸周りの該ブラケットの回転を可能とするように大きさを決定される、後壁と
を備える、組み合わせ。
【請求項10】
前記開口部は、前記チャネルの前記第二の部分を備える前記第一の側壁および前記第二の側壁によって画定される、請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項11】
前記第一のチャネル部分は、長方形の断面を有し、前記クロスメンバは、長方形の断面を有する、請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項12】
前記クロスメンバは、前記第一の幅に等しい外のり寸法を有する、請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項13】
前記アームの第一の端は、前記開位置と前記閉位置との間の枢動移動のために前記ベースにヒンジ式に搭載される、請求項9に記載の組み合わせ。
【請求項14】
前記第一の端と離間関係に前記アームの第二の端に搭載されるラッチと、
前記ベースに搭載されるシャフトであって、該シャフトは、該ラッチに係合しそれにより該アームを前記閉位置に保持する第一の位置と、該ラッチから係脱されそれにより該アームが前記開位置へと枢動することを可能とする第二の位置との間をベースに対して相対的に移動可能である、シャフトと
をさらに備える、請求項13に記載の組み合わせ。
【請求項15】
前記シャフトは、前記ベースにねじ式に係合し、該シャフトは、該シャフトの長手方向軸周りに該シャフトを回転させることによって前記第一の位置と前記第二の位置との間を移動可能である、請求項14に記載の組み合わせ。
【請求項16】
前記ラッチは、前記シャフトによって係合されることが可能な面を備え、該面は、前記第一の位置への該シャフトの移動が前記アームを前記閉位置へと強制するように前記長手方向軸に対して角度をつけて方向付けられる、請求項15に記載の組み合わせ。
【請求項17】
クロスメンバに搭載されるブラケットを改めて方向付ける方法であって、該方法は、
該クロスメンバが該ブラケットの幅広のチャネル部分内に位置付けられるように該ブラケットを移動させることであって、該幅広のチャネル部分は、該クロスメンバの長手方向軸周りの該ブラケットの回転を可能とするのに充分な幅を有する、ことと、
望まれる方向付けへと該クロスメンバの該長手方向軸周りに該ブラケットを回転させることと、
該クロスメンバが該ブラケットの幅狭のチャネル部分内に受け取られるように該ブラケットを移動させることであって、該幅狭のチャネル部分は、該クロスメンバに係合し該クロスメンバの該長手方向軸周りの該ブラケットの回転を防止するのに充分な幅を有する、ことと
を備える、方法。
【請求項18】
アイテムをクロスメンバに搭載するためのブラケットであって、該ブラケットは、
対向配置された第一の端および第二の端を有する第一のアームと、
対向配置された第一の端および第二の端を有する第二のアームと、
該第一のアームの該第一の端と該第二のアームの該第一の端との間に延在し、それにより該アームを互いへと枢動可能に取り付けるヒンジピンと、
該アイテムを受け取るために該アーム間に画定される開口部であって、該アームは、該アームの該第二の端が互いから離間しておりそれにより該開口部へのアクセスを許容する開位置と、該第二の端が互いに近位でありそれにより該アーム間に該アイテムを捕捉する閉位置との間を移動可能である、開口部と
を備え、
該第一のアームおよび該第二のアームの各々は、互いからの離間関係に配列されるそれぞれの第一の側壁および第二の側壁を備え、
該第一のアームおよび該第二のアームの該第一の側壁および第二の側壁は、それらの間にチャネルを形成し、該チャネルの第一の部分は、該ヒンジピンに近位の点において該第一の側壁と該第二の側壁との間で測定される第一の幅を有し、該チャネルの第二の部分は、該ヒンジピンから遠位の点において該第一の側壁と該第二の側壁との間で測定される第二の幅を有し、該第二の幅は、該第一の幅より大きい、
ブラケット。
【請求項19】
クロスメンバとアイテムを該クロスメンバに搭載するためのブラケットとの組み合わせにおいて、該ブラケットは、
対向配置された第一の端および第二の端を有する第一のアームと、
対向配置された第一の端および第二の端を有する第二のアームと、
該第一のアームの該第一の端と該第二のアームの該第一の端との間に延在し、それにより該アームを互いへと枢動可能に取り付けるヒンジピンと、
該アイテムを受け取るために該アーム間に画定される開口部であって、該アームは、該アームの該第二の端が互いから離間しておりそれにより該開口部へのアクセスを許容する開位置と、該第二の端が互いに近位でありそれにより該アーム間に該アイテムを捕捉する閉位置との間を移動可能である、開口部と
を備え、
該第一のアームおよび該第二のアームの各々は、互いからの離間関係に配列されるそれぞれの第一の側壁および第二の側壁を備え、
該第一のアームおよび該第二のアームの該第一の側壁および該第二の側壁は、それらの間にチャネルを形成し、該チャネルの第一の部分は、該ヒンジピンに近位の点において該第一の側壁と該第二の側壁との間で測定される第一の幅を有し、該第一の幅は、該チャネルの該第一の部分が該クロスメンバの長手方向軸周りの該ブラケットの回転を防止するのに充分な係合において該クロスメンバを受け取るように大きさを決定され、該チャネルの第二の部分は、該ヒンジピンから遠位の点において該第一の側壁と該第二の側壁との間で測定される第二の幅を有し、該第二の幅は、該クロスメンバが該チャネルの該第二の部分内に位置付けられるとき該長手方向軸周りの該ブラケットの回転を可能とするように大きさを決定される、
組み合わせ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年12月17日に出願された米国仮特許出願第62/780,483号に基づいており、これに対する優先権の利益を主張し、米国仮特許出願第62/780,483号は、本明細書中で参照によって本明細書に援用される。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、アイテムを支持具へと固定するためのブラケットに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
図1は、先行技術に従った例となるアセンブリ10を示しており、ブラケット12は、アイテム14を支持具16へと固定するために用いられる。本例では、アセンブリ10は、倉庫、オフィスビル、ホテルまたは他の大建造物などの構造物の梁22に取り付けられるライザー18および分岐管20を備える消火スプリンクラーシステムである。サドルカップリング24は、可撓性ホース26の一端を分岐管20へと接続し、他端は、アイテム14へと取り付けられ、本例では、アイテム14は、スプリンクラーレジューサである。スプリンクラーレジューサ14は、熱作動スプリンクラー28へと接続される。可撓性ホース26、ブラケット12、レジューサ14およびスプリンクラー28の重量の大部分は、支持具16に担われ、本例では、支持具16は、レール36の間に延在するクロスメンバである。レール36は、建築構造物内で例えば天井の一部として水平に方向付けられ得、または建築構造物内で壁の一部として垂直に方向付けられ得る。
【0004】
ブラケットのラッチ機構30は、非対称であるので、アイテム14の設置の間中、ブラケット12がブラケットの下方または上方のどちらかの位置からアンラッチされることと、開かれることと、閉じられることと、ラッチされることとが行われ得るように、ブラケット12の方向付けを変更する性能を有することは、有利である。先行技術に従ったブラケット12が、アセンブリにおいて設置され、ブラケットを反転すること、ブラケットを水平に方向付けることまたはレジューサおよびスプリンクラーが位置付けられるブラケットの側を変更することが、望まれる場合には、技術者は、クロスメンバ16をレール36から取外し、ブラケットを摺動させてクロスメンバから外し、ブラケットを90°または180°転換させ、ブラケットを摺動させてクロスメンバ上へと戻し、クロスメンバをレールへと再び取り付けなければならない。方向付けが大幅な分解を伴わずに迅速に変更され得るブラケットに対するニーズが、明らかに存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(概要)
本発明は、アイテムをクロスメンバに搭載するためのブラケットに関する。一例となる実施形態では、ブラケットは、アイテムを受け取るための開口部を画定するベースを備える。アームは、ベースに移動可能に搭載される。アームは、アームが開口部に被さらずそれにより開口部へのアクセスを許容する開位置と、アームとベースとの間にアイテムを捕捉するためにアームが開口部に被さる閉位置との間を移動可能である。例として、ベースは、互いからの離間関係に配列される第一の側壁および第二の側壁を備える。さらなる例として、後壁は、第一の側壁と第二の側壁との間に延在し得る。後壁、ならびに、第一の側壁および第二の側壁は、チャネルを形成する。チャネルの第一の部分は、後壁に近位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第一の幅を有し、チャネルの第二の部分は、後壁から遠位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第二の幅を有する。第二の幅は、第一の幅より大きい。
【0006】
ブラケットの具体的な例となる実施形態では、開口部は、チャネルの第二の部分を備える第一の側壁および第二の側壁によって画定される。さらなる例として、第一のチャネル部分は、長方形の断面を有し得る。例として、第一のチャネル部分は、平行かつ離間関係に配列される2つの側壁を備え得る。別の例では、アームの第一の端は、開位置と閉位置との間の枢動移動のためにベースにヒンジ式に搭載され得る。
【0007】
ブラケットの例となる実施形態は、第一の端と離間関係にアームの第二の端に搭載されるラッチをさらに備え得る。シャフトは、ベースに搭載される。シャフトは、ラッチに係合しそれによりアームを閉位置に保持する第一の位置と、ラッチから係脱されそれによりアームが開位置へと枢動することを可能とする第二の位置との間をベースに対して相対的に移動可能である。例となる実施形態では、シャフトは、ベースにねじ式に係合する。シャフトは、シャフトの長手方向軸周りにシャフトを回転させることによって第一の位置と第二の位置との間を移動可能であり得る。例となる実施形態では、ラッチは、シャフトによって係合されることが可能な面を備える。面は、第一の位置へのシャフトの移動がアームを閉位置へと強制するように長手方向軸に対して角度をつけて方向付けられ得る。
【0008】
本発明は、クロスメンバとアイテムをクロスメンバに搭載するためのブラケットとの組み合わせをさらに包含する。一例となる実施形態では、ブラケットは、アイテムを受け取るための開口部を画定するベースを備える。アームは、ベースに移動可能に搭載される。アームは、アームが開口部に被さらずそれにより開口部へのアクセスを許容する開位置と、アームとベースとの間にアイテムを捕捉するためにアームが開口部に被さる閉位置との間を移動可能である。例として、ベースは、互いからの離間関係に配列される第一の側壁および第二の側壁を備える。後壁は、第一の側壁と第二の側壁との間に延在し得る。後壁、ならびに、第一の側壁および第二の側壁は、チャネルを形成する。チャネルの第一の部分は、後壁に近位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第一の幅を有する。第一の幅は、チャネルの第一の部分がクロスメンバの長手方向軸周りのブラケットの回転を防止するのに充分な係合においてクロスメンバを受け取るように大きさを決定される。チャネルの第二の部分は、後壁から遠位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第二の幅を有する。第二の幅は、クロスメンバがチャネルの第二の部分内に位置付けられるとき長手方向軸周りのブラケットの回転を可能とするように大きさを決定される。
【0009】
例となる実施形態では、開口部は、チャネルの第二の部分を備える第一の側壁および第二の側壁によって画定される。さらなる例となる実施形態では、第一のチャネル部分は、長方形の断面を有し、クロスメンバは、長方形の断面を有する。特定の例となる実施形態では、クロスメンバは、第一の幅に等しい外のり寸法を有する。
【0010】
例として、アームの第一の端は、開位置と閉位置との間の枢動移動のためにベースにヒンジ式に搭載され得る。例となる実施形態は、第一の端と離間関係にアームの第二の端に搭載されるラッチをさらに備える。シャフトは、ベースに搭載される。シャフトは、ラッチに係合しそれによりアームを閉位置に保持する第一の位置と、ラッチから係脱されそれによりアームが開位置へと枢動することを可能とする第二の位置との間をベースに対して相対的に移動可能である。例として、シャフトは、ベースにねじ式に係合し得る。シャフトは、その後、シャフトの長手方向軸周りにシャフトを回転させることによって第一の位置と第二の位置との間を移動可能である。例となる実施形態では、ラッチは、シャフトによって係合されることが可能な面を備える。面は、第一の位置へのシャフトの移動がアームを閉位置へと強制するように長手方向軸に対して角度をつけて方向付けられ得る。
【0011】
本発明は、アイテムをクロスメンバに搭載するためのブラケットをさらに包含する。例となる実施形態では、ブラケットは、対向配置された第一の端および第二の端を有する第一のアームと、対向配置された第一の端および第二の端を有する第二のアームとを備える。ヒンジピンは、第一のアームの第一の端と第二のアームの第一の端との間に延在し、それによりアームを互いへと枢動可能に取り付ける。開口部は、アイテムを受け取るためにアーム間に画定される。アームは、アームの第二の端が互いから離間しておりそれにより開口部へのアクセスを許容する開位置と、第二の端が互いに近位でありそれによりアーム間にアイテムを捕捉する閉位置との間を移動可能である。第一のアームおよび第二のアームの各々は、互いからの離間関係に配列されるそれぞれの第一の側壁および第二の側壁を備える。第一のアームおよび第二のアームの第一の側壁および第二の側壁は、それらの間にチャネルを形成する。チャネルの第一の部分は、ヒンジピンに近位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第一の幅を有し、チャネルの第二の部分は、ヒンジピンから遠位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第二の幅を有する。第二の幅は、第一の幅より大きい。
【0012】
本発明はまた、組み合わせにおけるクロスメンバとアイテムをクロスメンバに搭載するためのブラケットとを含む。例となる実施形態では、ブラケットは、対向配置された第一の端および第二の端を有する第一のアームと、対向配置された第一の端および第二の端を有する第二のアームとを備える。ヒンジピンは、第一のアームの第一の端と第二のアームの第一の端との間に延在し、それによりアームを互いへと枢動可能に取り付ける。開口部は、アイテムを受け取るためにアーム間に画定される。アームは、アームの第二の端が互いから離間しておりそれにより開口部へのアクセスを許容する開位置と、第二の端が互いに近位でありそれによりアーム間にアイテムを捕捉する閉位置との間を移動可能である。第一のアームおよび第二のアームの各々は、互いからの離間関係に配列されるそれぞれの第一の側壁および第二の側壁を備える。第一のアームおよび第二のアームの第一の側壁および第二の側壁は、それらの間にチャネルを形成する。チャネルの第一の部分は、ヒンジピンに近位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第一の幅を有する。第一の幅は、チャネルの第一の部分がクロスメンバの長手方向軸周りのブラケットの回転を防止するのに充分な係合においてクロスメンバを受け取るように大きさを決定される。チャネルの第二の部分は、ヒンジピンから遠位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第二の幅を有する。第二の幅は、クロスメンバがチャネルの第二の部分内に位置付けられるとき長手方向軸周りのブラケットの回転を可能とするように大きさを決定される。
【0013】
本発明はまた、クロスメンバに搭載されるブラケットを改めて方向付ける方法を包含する。一例となる実施形態では、方法は、
クロスメンバがブラケットの幅広のチャネル部分内に位置付けられるようにブラケットを移動させることであって、幅広のチャネル部分は、クロスメンバの長手方向軸周りのブラケットの回転を可能とするのに充分な幅を有する、ことと、
望まれる方向付けへとクロスメンバの長手方向軸周りにブラケットを回転させることと、
クロスメンバがブラケットの幅狭のチャネル部分内に受け取られるようにブラケットを移動させることであって、幅狭のチャネル部分は、クロスメンバに係合しクロスメンバの長手方向軸周りのブラケットの回転を防止するのに充分な幅を有する、ことと
を備える。
【図面の簡単な説明】
【0014】
(図面の簡単な説明)
【
図1】
図1は、先行技術に従った、アイテムを支持具へと固定するためにアセンブリにおいて用いられるブラケットの等角図である。
【0015】
【
図2】
図2は、本発明に従った、ブラケットとクロスメンバとの例となる組み合わせの等角図である。
【0016】
【
図3】
図3は、本発明に従った例となるブラケットの等角図である。
【0017】
【
図4】
図4は、
図3に示されているブラケットの平面図である。
【0018】
【
図5】
図5は、
図3に示されているブラケットの正面図である。
【0019】
【
図6】
図6は、
図3に示されているブラケットの側面図である。
【0020】
【
図6A】
図6Aは、本発明に従った、ブラケットの別の例となる実施形態の等角図である。
【0021】
【
図6B】
図6Bおよび
図6Cは、本発明に従った、ブラケットの別の例となる実施形態の等角図である。
【
図6C】
図6Bおよび
図6Cは、本発明に従った、ブラケットの別の例となる実施形態の等角図である。
【0022】
【
図7】
図7~
図13および
図10Aは、本発明に従った、クロスメンバ上でブラケットを反転させるための一連のステップの例を描写する側面図を示している。
【
図8】
図7~
図13および
図10Aは、本発明に従った、クロスメンバ上でブラケットを反転させるための一連のステップの例を描写する側面図を示している。
【
図9】
図7~
図13および
図10Aは、本発明に従った、クロスメンバ上でブラケットを反転させるための一連のステップの例を描写する側面図を示している。
【
図10】
図7~
図13および
図10Aは、本発明に従った、クロスメンバ上でブラケットを反転させるための一連のステップの例を描写する側面図を示している。
【
図10A】
図7~
図13および
図10Aは、本発明に従った、クロスメンバ上でブラケットを反転させるための一連のステップの例を描写する側面図を示している。
【
図11】
図7~
図13および
図10Aは、本発明に従った、クロスメンバ上でブラケットを反転させるための一連のステップの例を描写する側面図を示している。
【
図12】
図7~
図13および
図10Aは、本発明に従った、クロスメンバ上でブラケットを反転させるための一連のステップの例を描写する側面図を示している。
【
図13】
図7~
図13および
図10Aは、本発明に従った、クロスメンバ上でブラケットを反転させるための一連のステップの例を描写する側面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(詳細な説明)
図2は、クロスメンバ44に搭載されるブラケット42を備える、本発明に従った例となる組み合わせ40を示している。クロスメンバ44は、組み合わせが、天井を支持するために用いられる格子を備える水平に方向付けられたレール、または壁(示されていない)を備える垂直に方向付けられたレールなどの構造物に搭載されることを可能とする取り付け具46に搭載される。
【0024】
図3および
図4は、例となるブラケット42を詳細に示している。本例では、ブラケット42は、クロスメンバ44へと固定されることとなるアイテム(示されていない)を受け取る開口部50を画定するベース48を備える。アーム52は、ベース48へと取り付けられ、アームは、アーム自身とベース48との間にアイテムを捕捉するためにアームが開口部50に被さる閉位置(示されている)と、アーム52が開口部50に被さらずそれによりアイテムをブラケット42上に位置付けるために開口部50へのアクセスを提供する開位置との間を移動可能である。本例では、アーム52の第一の端52aが、ヒンジピン56を備えるヒンジ54上でベース48に搭載される(
図5も参照のこと)。ヒンジ54は、アーム52が開位置と閉位置との間をヒンジピン56周りに枢動することを可能とする。
図3および
図6に示されているように、アーム52は、アーム52の第二の端52bに搭載されるラッチ58によって閉位置に固定される。シャフト60は、ラッチ58に係合し得る位置においてベース48に搭載される。シャフト60は、アーム52を閉位置に保持するためにシャフト60がラッチ58に係合する第一の位置(示されている)と、ラッチ58から係脱されそれによりブラケット42がアイテムを受け取り得る開位置へとアーム52が枢動することを可能とする第二の位置との間をベースに対して相対的に移動可能である。本例では、シャフト60は、螺旋ねじ山の加工を施され、螺旋ねじ山は、ベース48上の適合するねじ山に係合し、それゆえに長手方向軸62周りにシャフトを回転させることによってシャフトが第一の位置と第二の位置との間を移動することを可能とする。本例では、ラッチ58は、シャフト60によって係合されることが可能な面64を備える。
図5および
図6に示されているように、面64は、ラッチ58に係合する第一の位置へのシャフト60の移動がアーム52を閉位置へと強制するようにシャフトの長手方向軸62に対して角度をつけて方向付けられる。シャフト60および面64のこの配列は、アーム52とクロスメンバ44との間の開口部50内にアイテムを捕捉することにより組み合わせ40内の所定の場所にアイテムを拘止するように、アーム52がある位置におけるアイテムの方向へとアイテムと接触しながら引き寄せられることを可能とするので、この配列は、有利である。
【0025】
図3および
図6に示されているように、ベース48は、互いからの離間関係に配列される第一の側壁66および第二の側壁68を備える。後壁70は、第一の側壁66と第二の側壁68との間に延在し、側壁および後壁は、共同でチャネル72を形成する。後壁70の近位に位置するチャネル72の第一の部分72aは、第一の側壁66と第二の側壁68との間で測定される第一の幅74を有する。第一の幅74は、後壁70に近位の点において測定される。後壁70から遠位のチャネル72の第二の部分72bは、第一の側壁66と第二の側壁68との間で測定される第二の幅76を有する。第二の幅76は、後壁70から遠位の点において測定される。
図3および
図6に示されているように、第二の幅76は、第一の幅74より大きい。本例では、
図2に示されているように、第一の幅74は、チャネル72の第一の部分72aがクロスメンバ44の長手方向軸78周りのブラケット42の回転を防止するのに充分な係合においてクロスメンバ44を受け取るように大きさを決定される。
【0026】
図6Aは、本発明に従った、ブラケット43の別の例となる実施形態を示している。ブラケット43も、異なるそれぞれの幅75、77の部分73a、73bを有するチャネル73を画定する第一の側壁67および第二の側壁69を備え、チャネル部分73aの幅75は、クロスメンバ44(示されていない)周りのブラケット43の回転を可能とするように大きさを決定され、チャネル部分73bの幅77は、クロスメンバに係合しクロスメンバ周りのブラケット43の回転を防止するように大きさを決定される。例となるブラケット43は、ブラケットの開口部51に被さるように閉じるヒンジ搭載アーム53を備える。アーム53は、ブラケットのベース部分47へと取り付けられるピボットボルトおよび蝶ナット45を用いて固定される。
【0027】
図6Bおよび
図6Cは、本発明に従った、ブラケット80の別の例となる実施形態を示している。ブラケット80は、第一のアーム82および第二のアーム84を備える。アーム82は、第一の端82aおよび第二の端82bを有し、アーム84は、第一の端84aおよび第二の端84bを有する。ヒンジピン86は、アーム82の第一の端82aとアーム84の第一の端84aとの間に延在し、それによりアームを互いへと枢動可能に取り付ける。アーム82およびアーム84は、スプリンクラーレジューサ14(示されていない。
図1を参照のこと)などのアイテムを受け取るための開口部88を画定する。さらに、アーム82およびアーム84は、第二の端82bおよび第二の端84bが互いから離間しておりそれにより開口部88へのアクセスを許容する開位置(
図6B)と、第二の位置82bおよび第二の位置84bが互いに近位でありそれによりアーム間にアイテムを捕捉する閉位置(
図6C)との間を移動可能である。各々のアーム82、アーム84は、それぞれの第一の側壁90および第二の側壁92(第一のアーム82)、第一の側壁94および第二の側壁96(第二のアーム84)を備える。側壁90、側壁92、側壁94および側壁96は、それらの間にチャネル98を形成する。チャネル98の第一の部分98aは、ヒンジピン86に近位の点において第一の側壁と第二の側壁との間で測定される第一の幅100を有し、チャネル98の第二の部分98bは、ヒンジピン86から遠位の点において測定される第二の幅102を有する。第二の幅102は、第一の幅より大きい。第一の幅100は、クロスメンバ104がチャネル98の第一の部分98a内に位置付けられるときチャネル98の第一の部分98aがクロスメンバの長手方向軸106周りのブラケット80の回転を防止するのに充分な係合においてクロスメンバを受け取るように大きさを決定される。第二の幅102は、クロスメンバがチャネル98の第二の部分98b内に位置付けられるとき長手方向軸106周りのブラケット80の回転を可能とするように大きさを決定される。
【0028】
チャネル部分72aの断面形状をクロスメンバ44の少なくとも2つの側についてクロスメンバの断面形状に合致させることは、有利である。本例では、チャネル部分72aおよびクロスメンバ44の両方が、長方形の断面形状を有する。示されているように、チャネル部分72aの第一の幅74がクロスメンバ44の外のり寸法に等しい場合も、有利である。他の形状も実現可能であるが、示されているように断面形状および寸法を合致させることは、ブラケット42とクロスメンバ44との間の拘止係合を可能とする。
【0029】
図3に示されているように、第二のチャネル部分72bは、アイテムを受け取る開口部50を画定する。
図7~13にさらに示されているように、第二のチャネル部分72bの幅76は、クロスメンバ44が第二のチャネル部分72b内に位置付けられるときクロスメンバの長手方向軸78周りのブラケット42の回転を可能とするように大きさを決定される。ブラケット42の上方からのまたはどちらかの側からのシャフト60の操作を可能とするために方向付けを変更することが望まれるとき、ブラケットは、クロスメンバ44がより幅広の第二のチャネル部分72b(
図7~8)内に位置付けられるように移動させられる。第二のチャネル部分72bの第二の幅76は、回転を可能とするに足りる程大きいので、ブラケット42はその後、クロスメンバ44(
図9~12)の長手方向軸78周りに90°の増分で回転させられ得る。
図13に示されているように、ブラケット42は、クロスメンバ44を幅狭の第一のチャネル部分72aへと挿嵌することによって(180°回転させられた)新たな方向付けに固着され得、幅狭の第一のチャネル部分72aは、クロスメンバ44が幅狭のチャネル部分内に受け取られるときクロスメンバの長手方向軸78周りのブラケット42の回転を防止するのに充分な幅74を有する。一方、取り付け具46が垂直に方向付けられたレールに搭載される場合に有利であるように、ブラケット42を90°のみ回転させることが望まれる場合には、
図10Aに示されているように、ブラケット42は、クロスメンバ44を幅狭の第一のチャネル部分72aへと挿嵌することによって、ここでも(90°回転させられた)この位置において固着され得る。組み合わせ40のある例となる実施形態では、幅74は、クロスメンバ44の外のり寸法に「等しく」あり得、ここで、「等しい」ことは、ブラケットが容易にクロスメンバに沿って摺動し得るようにブラケットとクロスメンバとの間で滑合することを可能とする。ブラケットとクロスメンバとのより密な嵌合も、他の例となる実施形態において実現可能である。本発明に従ったブラケット42とクロスメンバ40との組み合わせを用いることは、ブラケットをクロスメンバから取外すことなくブラケットの方向付けを90°、180°または270°変更するためにブラケットが90°の増分で転換させられることを許容し、それゆえに組み合わせ40が構造物に設置される前または設置された時点のどちらにおいてもブラケットの方向付けが分解を伴わずに調整されることを許容する。
【国際調査報告】