(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(54)【発明の名称】中央フィード開放端導波管(OEWG)アンテナアレイ
(51)【国際特許分類】
H01Q 21/08 20060101AFI20220204BHJP
H01P 5/12 20060101ALI20220204BHJP
【FI】
H01Q21/08
H01P5/12 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535263
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(85)【翻訳文提出日】2021-08-11
(86)【国際出願番号】 US2019068080
(87)【国際公開番号】W WO2020132585
(87)【国際公開日】2020-06-25
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】317015065
【氏名又は名称】ウェイモ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100126480
【氏名又は名称】佐藤 睦
(72)【発明者】
【氏名】イザディアン,ジャマル
【テーマコード(参考)】
5J021
【Fターム(参考)】
5J021AA07
5J021CA02
5J021HA04
(57)【要約】
例示的なレーダーシステムが本明細書に提示される。レーダーシステムは、電磁エネルギーを放射するように構成され且つ線形アレイに対称的に配置された放射素子を含むことができる。放射素子は、放射ダブレットのセットおよび放射シングレットのセットを備える。レーダーシステムはまた、複数の放射素子のそれぞれと導波管フィードとの間で電磁エネルギーを誘導するように構成された導波管を含む。導波管フィードは、複数の放射素子の前半と複数の放射素子の後半との間の中央位置で導波管の第2の側に結合される。導波管フィードは、導波管と導波管の外部構成要素との間で電磁エネルギーを伝送するように構成される。レーダーシステムはまた、導波管によって画定され且つテーパープロファイルに基づいて導波管フィードによって伝送された電磁エネルギーを分割するように構成された電力分割ネットワークを含むことができる。
【選択図】
図1C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
電磁エネルギーを放射するように構成され且つ線形アレイに配置された複数の放射素子と、
導波管フィードと、
(i)前記複数の放射素子のそれぞれと(ii)前記導波管フィードとの間で電磁エネルギーを誘導するように構成された導波管であって、第1の側と前記第1の側の反対側の第2の側とを備え、前記複数の放射素子が前記導波管の前記第1の側に結合されている、導波管と、を備え、
前記導波管フィードが、前記複数の放射素子の前半と前記複数の放射素子の後半との間の中央位置で前記導波管の前記第2の側に結合され、前記導波管フィードが、電磁エネルギーを前記導波管と前記導波管の外部構成要素との間で伝送するように構成される、システム。
【請求項2】
前記導波管フィードが、前記導波管の長さに直交して位置合わせされる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の放射素子の前記前半が、放射ダブレットの第1のセットおよび第1の放射シングレットを備え、
前記複数の放射素子の前記後半が、放射ダブレットの第2のセットおよび第2の放射シングレットを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記放射ダブレットの第1のセットが2つの放射ダブレットを備え、前記放射ダブレットの第2のセットが2つの放射ダブレットを備える、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の放射シングレットが、前記線形アレイの第1の端部の前記放射ダブレットの第1のセットの外側に配置され、前記第2の放射シングレットが、前記線形アレイの第2の端部の前記放射ダブレットの第2のセットの外側に配置される、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の放射シングレットおよび前記第2の放射シングレットが、前記放射ダブレットの第1のセットが前記第1の放射シングレットの外側に配置され、前記放射ダブレットの第2のセットが前記第2の放射シングレットの外側に配置されるように、前記線形アレイの中央に近接して配置される、請求項3に記載のシステム。
【請求項7】
さらに、
前記導波管によって画定され且つ前記導波管フィードによって伝送された前記電磁エネルギーをテーパープロファイルに基づいて分割するように構成された電力分割ネットワークを備え、各放射素子が、前記テーパープロファイルに基づいて前記電磁エネルギーの一部を受信する、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記導波管フィードが、ビーム形成ネットワークに結合され、前記ビーム形成ネットワークが、複数のそれぞれの導波管に結合され、各導波管が、それぞれ複数の放射素子を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記導波管の前記第1の側が前記導波管の上面であり、前記第2の側が前記導波管の下面である、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記導波管フィードが、接合部で前記導波管に結合され、前記接合部が、前記導波管フィードおよび前記導波管のうちの少なくとも1つの形状に基づいて電力を分割するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
レーダーを放射する方法であって、
導波管フィードによって導波管の中央に電磁エネルギーを供給することであって、前記導波管が、第1の側と、前記第1の側の反対側の第2の側とを含むことと、
(i)複数の放射素子のそれぞれと(ii)前記導波管フィードとの間で前記導波管を介して電磁エネルギーを伝播することであって、前記複数の放射素子が、前記導波管の前記第1の側に結合された線形アレイに配置されることと、
各放射素子に対して、前記伝播する電磁エネルギーの一部を提供することと、
各放射素子を介して前記伝播する電磁エネルギーの少なくとも一部を放射することと、を備える、方法。
【請求項12】
前記導波管フィードが、前記複数の放射素子の前半と前記複数の放射素子の後半との間の中央位置で前記導波管の前記第2の側に結合される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の放射素子の前記前半が、放射ダブレットの第1のセットおよび第1の放射シングレットを備え、前記複数の放射素子の前記後半が、放射ダブレットの第2のセットおよび第2の放射シングレットを備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記放射ダブレットの第1のセットが2つの放射ダブレットを備え、前記放射ダブレットの第2のセットが2つの放射ダブレットを備える、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の放射シングレットが、前記線形アレイの第1の端部の前記放射ダブレットの第1のセットの外側に配置され、前記第2の放射シングレットが、前記線形アレイの第2の端部の前記放射ダブレットの第2のセットの外側に配置される、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記第1の放射シングレットおよび前記第2の放射シングレットが、前記第1の放射ダブレットの第1のセットが前記第1の放射シングレットの外側に配置され、前記放射ダブレットの第2のセットが前記第2の放射シングレットの外側に配置されるように、前記線形アレイの中央に近接して配置される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
さらに、
テーパープロファイルに基づいて前記導波管フィードからの前記電磁エネルギーを分割することを備え、各放射素子が、前記テーパープロファイルに基づいて前記電磁エネルギーの一部を受信する、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記導波管フィードからの前記電磁エネルギーを分割することが、前記電磁エネルギーを複数の導波管に分割するビーム形成ネットワークをさらに備える、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記導波管の前記第1の側が分割ブロックの第1の部分に配置され、前記導波管の前記第2の側が前記分割ブロックの第2の部分に配置される、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
レーダーシステムであって、
電磁エネルギーを放射するように構成され且つ線形アレイに配置された複数の放射素子であって、放射ダブレットのおよびセットおよび放射シングレットのセットを備える、複数の放射素子と、
導波管フィードと、
(i)前記複数の放射素子のそれぞれと(ii)前記導波管フィードとの間で電磁エネルギーを導くように構成された導波管であって、前記導波管が、第1の側と前記第1の側の反対側の第2の側とを備え、前記複数の放射素子が、前記導波管の前記第1の側に結合されている、導波管と、を備え、
前記導波管フィードが、前記複数の放射素子の前半と前記複数の放射素子の後半との間の中央位置で前記導波管の前記第2の側に結合され、前記導波管フィードが、電磁エネルギーを前記導波管および前記導波管の外部構成要素に伝送するように構成される、レーダーシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2018年12月21日に出願された米国特許出願第16/230,702号に対する優先権を主張し、その全体が参照により本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
無線検出および測距(RADAR)システムは、無線信号を発信し、戻ってくる反射信号を検出することにより、環境特徴物までの距離を能動的に推定するために使用されることができる。電波反射特徴物までの距離は、送信と受信との間の時間遅延にしたがって判定されることができる。レーダーシステムは、時間とともに変化する周波数ランプを有する信号など、時間とともに周波数が変化する信号を発信することができる。次に、レーダーシステムは、発信された信号を反射した物体または表面の距離推定値を導き出すために、発信された信号と反射された信号との間の周波数の差を関連付けることができる。
【0003】
一部のレーダーシステムはまた、受信した反射信号のドップラー周波数シフトに基づいて反射物体の相対運動を推定することもできる。さらに、レーダーシステムは、各距離推定値を方位と関連付けるために、信号の送信および/または受信のための指向性アンテナを組み込むことができる。指向性アンテナはまた、放射エネルギーを特定の対象視野に集束させ、レーダーシステムを使用して周囲の環境特徴物をマッピングするために使用されることもできる。
【発明の概要】
【0004】
一態様では、本出願は、システムについて説明する。このシステムは、電磁エネルギーを放射するように構成され且つ線形アレイに配置された複数の放射素子を含むことができる。このシステムはまた、導波管フィードと、(i)複数の放射素子のそれぞれと(ii)導波管フィードとの間で電磁エネルギーを誘導するように構成された導波管とを含む。導波管は、第1の側と第1の側の反対側の第2の側とを備え、ここで、放射素子は、導波管の第1の側に結合される。導波管フィードは、複数の放射素子の前半と複数の放射素子の後半との間の中央位置で導波管の第2の側に結合される。導波管フィードは、導波管と導波管の外部構成要素との間で電磁エネルギーを伝送するように構成される。
【0005】
別の態様では、本出願は、方法について説明する。この方法は、導波管フィードによって導波管の中心に電磁エネルギーを供給することを含むことができる。導波管は、第1の側と、第1の側の反対側の第2の側とを備える。この方法は、(i)複数の放射素子のそれぞれと(ii)導波管フィードとの間で導波管を介して電磁エネルギーを伝播することをさらに含むことができる。複数の放射素子は、線形アレイに配置され、導波管の第1の側に結合される。この方法はまた、各放射素子について、伝播電磁エネルギーの一部を提供し、各放射素子を介して伝播電磁エネルギーの少なくとも一部を放射することを含む。
【0006】
別の態様では、本出願は、レーダーシステムについて説明する。レーダーシステムは、電磁エネルギーを放射するように構成され且つ線形アレイに配置された複数の放射素子を含む。複数の放射素子は、放射ダブレットのセットおよび放射シングレットのセットを備える。レーダーシステムは、導波管フィードと、(i)複数の放射素子のそれぞれと(ii)導波管フィードとの間で電磁エネルギーを誘導するように構成された導波管とをさらに含む。導波管は、第1の側と、第1の側の反対側の第2の側とを備え、ここで、複数の放射素子は、導波管の第1の側に結合される。導波管フィードは、複数の放射素子の前半と複数の放射素子の後半との間の中央位置で導波管の第2の側に結合される。導波管フィードは、導波管と導波管の外部構成要素との間で電磁エネルギーを伝送するように構成される。
【0007】
さらに別の態様では、電磁エネルギーを放射するための手段を含むシステムが提供される。このシステムは、導波管フィードによって導波管の中央に電磁エネルギーを供給するための手段を含む。導波管は、第1の側と、第1の側の反対側の第2の側とを備える。このシステムは、(i)複数の放射素子のそれぞれと(ii)導波管フィードとの間で導波管を介して電磁エネルギーを伝播するための手段をさらに含む。複数の放射素子は、導波管の第1の側に結合された線形アレイに配置される。このシステムは、各放射素子に伝播する電磁エネルギーの一部を提供するための手段を含む。このシステムはまた、各放射素子を介して伝播する電磁エネルギーの少なくとも一部を放射するための手段を含む。
【0008】
前述の概要は例示にすぎず、決して限定することを意図したものではない。上記の例示的な態様、実施形態、および特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、および特徴が、図および以下の「発明を実施するための形態」を参照することによって、明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1A】
図1Aは、例示的な実施形態にかかる、アンテナの第1の構成を示している。
【
図1B】
図1Bは、例示的な実施形態にかかる、アンテナの第2の構成を示している。
【
図1C】
図1Cは、例示的な実施形態にかかる、
図1Bに示されるアンテナの第2の構成の3次元レンダリングを示している。
【
図2A】
図2Aは、例示的な実施形態にかかる、アンテナの第1の層を示している。
【
図2B】
図2Bは、例示的な実施形態にかかる、アンテナの別の組み立てられた図を示している。
【
図2C】
図2Cは、例示的な実施形態にかかる、放射素子のアレイを示している。
【
図3】
図3は、例示的な実施形態にかかる、アンテナの波放射部分を示している。
【
図4】
図4は、例示的な実施形態にかかる、アンテナの波放射部分の別の図を示している。
【
図5】
図5は、例示的な実施形態にかかる方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照する。図では、特に文脈で記載しない限り、同様の記号は、通常、同様の構成要素を指している。詳細な説明、図、および特許請求の範囲に記載されている例示的な実施形態は、限定することを意味するものではない。本明細書において提示される主題の範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、他の変更も行うことができる。本明細書で概して説明され、且つ図に例証されている、本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置、置換、組み合わせ、分離、および設計されることができ、その全てが、本明細書において明示的に想定されていることが容易に理解されよう。
【0011】
レーダーシステムは、Wバンドの電磁波周波数、例えば77ギガヘルツ(GHz)で動作し、ミリメートル(mm)の電磁波長をもたらすことができる(例えば、77GHzの場合は3.9mm)。レーダーシステムは、1つ以上のアンテナを使用して、放射エネルギーをタイトビームに集束させ、近くの環境を測定することができる。測定値は、高精度且つ正確にキャプチャされることができる。例えば、レーダーシステムは、自律走行車の周囲の環境の測定値をキャプチャすることができる。そのようなアンテナは、コンパクト(通常、矩形フォームファクタを有する;例えば、高さ1.3インチ、幅2.5インチ)であり、効率的であり(すなわち、アンテナの熱に対するエネルギー損失がほとんどないべきか、または送信機電子機器に反射されて戻るべきである)、安価で製造が容易とすることができる。
【0012】
安価で製造が容易なレーダーシステムでは、効率を達成するのが難しい場合がある。いくつかの安価で製造が容易なオプションは、アンテナを回路基板に一体化することを含む(例えば、「直列フィードパッチアンテナアレイ」を使用)。しかしながら、このアンテナ構成では、回路基板の基板がエネルギーを吸収するため、エネルギーを失うことがある。エネルギー損失を減らすためによく使用される1つの技術は、全金属設計を使用してアンテナを構築することを含む。しかしながら、従来の全金属アンテナ設計(例えば、スロット付き導波管アレイ)は、77GHz動作を可能にするために必要な最小限の形状を組み込む方法で製造するのが難しい場合がある。
【0013】
以下の詳細な説明は、レーダーシステム用の「開放端導波管」(OEWG)アンテナの例およびそのようなアンテナを製造するための方法を開示する。レーダーシステムは、自律走行車または別のタイプのナビゲーションエンティティのために動作することができる。いくつかの例では、「OEWG」という用語は、本明細書では、水平導波管チャネルおよび垂直チャネルの短いセクションを指すことができる。垂直チャネルは、2つの部分に分割されることができ、垂直チャネルの2つの部分のそれぞれは、アンテナに入る電磁波の少なくとも一部を放射するように構成された出力ポートを含む。この構成は、二重開放端導波管とすることができる。他の例では、垂直チャネル自体は、単一の要素として出力を形成することができる。
【0014】
例示的なOEWGアンテナは、コンピュータ数値制御(CNC)によって機械加工され、適切に位置合わせされ、一体に接合された2つ以上の金属層(例えば、アルミニウム板)を使用して生成されることができる。第1の金属層は、入力導波管チャネルの前半を含むことができる。そのため、第1の導波管チャネルの前半は、電磁波(例えば、77GHzミリ波)を第1の導波管チャネルに受信するように構成されることができる入力ポートをさらに含むことができる。
【0015】
第1の金属層はまた、複数の波分割チャネルの前半を含むことができる。波分割チャネルは、入力導波管チャネルから分岐し、入力導波管チャネルから電磁波を受信し、電磁波を電磁波の複数の部分に分割し(すなわち、電力分割器)、電磁波の複数の部分を複数の波放射チャネルに伝播するように構成されたチャネルのネットワークを含むことができる。そのため、2つの金属層の構成は、分割ブロック構造と呼ばれることがある。
【0016】
第1の金属層は、波分割チャネルから電磁波の一部を受信するように構成された波放射チャネルの前半によって構成されることができる。波放射チャネルの前半は、電磁波のサブ部分を別の金属層に伝播するように構成された少なくとも1つの波指向部材を含む。
【0017】
さらに、アンテナを構成する第2の金属層は、入力導波管チャネル、波分割チャネル、および波放射チャネルの後半を含むことができる。波放射チャネルの後半は、1つ以上の1つの波指向部材と部分的に位置合わせされた1つ以上の出力ポートを含むことができる。各波指向部材は、第2の金属層から出て1つ以上の波指向部材から伝播される電磁波のサブ部分を放射するように構成されることができる。そのため、所与の波指向部材と対応する出力ポートの対との組み合わせは、上述したように、OEWGの形態をとることができる(そして、本明細書では、OEWGと呼ぶことができる)。この特定の例では、アンテナは、複数の波分割チャネルと複数の波放射チャネルとを含むが、他の例では、アンテナは、入力ポートによって受信された全ての電磁波を1つ以上の波放射チャネルに伝播するように構成された単一のチャネルのみを少なくとも含むことができる。例えば、電磁波の全部または一部は、単一のOEWGによって第2の金属層から放射されることができる。他の例も、同様に可能である。
【0018】
アンテナは、各放射素子の素子フィードから導波管の反対側に結合された導波管フィードをさらに含むことができる。例えば、1つ以上の素子フィードは、導波管の上部に配置されることができ、導波管フィードは、導波管の下部に配置されることができる。伝送モードでの導波管の動作中、導波管フィードは、放射素子による伝送のために導波管に電磁エネルギーを提供することができる。逆に、受信モードでの導波管の動作中、導波管フィードは、フィード導波管の外側の放射素子から受信した電磁エネルギーを結合するように構成されることができる。
【0019】
導波管フィードは、フィード導波管の長さに沿った位置に配置されることができる。例えば、従来の導波管システムでは、電磁エネルギーは、導波管の長さに対応する方向に、導波管の長さの一方の端部に供給されることができる。端部において導波管に給電することにより、テーパープロファイル(すなわち、各放射素子の所望の位相および電力振幅)を達成するための電力分割がより困難になる場合がある。本明細書に開示されるように、代わりに、導波管は、いくつかの例において放射素子に給電する導波管の長さの方向に直交する方向に、導波管の底部から給電されることができる。さらに、長さに沿った点で導波管を下部から給電することにより、システムの電力分割ネットワークを設計することがより簡単になることができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、導波管フィードは、導波管の長さ寸法に沿って導波管の側面に結合される。特に、導波管は、放射素子の前半と放射素子の後半との間の中央位置に配置されることができる。放射素子の前半および後半は、導波管フィードの反対側の導波管の側に線形アレイに対称的に配置されることができる。対称的に、放射素子の前半と放射素子の後半は、線形アレイの中央から開始して互いにミラーリングする(すなわち、均一な配置を有する)ことを示すことができる。例えば、線形アレイの各半分は、同じ数の放射素子および同じタイプの放射素子を含むことができる。
【0021】
複数のタイプの放射素子が線形アレイを構成する場合(例えば、放射シングレットおよび放射ダブレット)、線形アレイの対称性が存在し、線形アレイの前半および線形アレイの後半は、線形アレイの中央から離れて拡張する同じ構成を有することができる。例えば、線形アレイは、両端に放射シングレットを含み、放射シングレットの間に配置された4つの放射ダブレットを含むことができる。したがって、対称性は、前半が端部の第1の放射シングレットと2つの放射ダブレットとを有し、後半が同様に反対側の端部の第2の放射シングレットと2つの放射ダブレットとを有することで存在する。他の例では、放射素子の各半分は、対称ではなくてもよい。
【0022】
上に示したように、いくつかの実施形態は、導波管フィードが放射素子の線形アレイの中央と位置合わせするように、中央位置で導波管に結合された導波管フィードを含むことができる。したがって、導波管フィードが放射素子の中央の中央位置に配置されている場合、導波管フィードは、周波数に関係なく、共通の位相で電磁波を放射素子に給電することができる。次に、アンテナは、より広い帯域幅の動作で動作するように形成され、位相の問題を減らすことができる。さらに、アンテナは、より少ないエネルギー損失で動作することもできる。
【0023】
いくつかの例では、導波管フィードは、2セットの放射ダブレットと2つの放射シングレットとの間の導波管に配置される。放射ダブレットと放射シングレットのセットは、線形アレイに対称的に配置されることができる。例えば、導波管フィードは、2つの放射ダブレットおよび第1のシングレットからなる放射素子の前半と、2つの放射ダブレットおよび第2のシングレットからなる放射素子の後半との間に配置されることができる。放射素子の各半分のシングレットは、2つの放射ダブレットがシングレットの各側の外側にあるように、間において線形アレイの中央に配置されることができる。他の例では、シングレットは、線形アレイの端部に配置されることができる。そのため、放射ダブレットおよび放射シングレットは、周波数に関係なく、共通の位相で動作することができる。さらに、いくつかの例では、導波管および放射素子は、導波管フィードの中央位置の周りで対称とすることができる。
【0024】
いくつかの実施形態では、アンテナを構成する2つ以上の金属層は、接着剤、誘電体、または他の材料を使用せずに、そして2つの金属層を接合するために使用されることができるはんだ付け、拡散接合などの方法なしで直接接合されることができる。例えば、2つの金属層は、それらの層を結合するいかなるさらなる手段もなしに、2つの層を物理的に接触させることによって接合されることができる。
【0025】
いくつかの例では、本開示は、OEWGの複数の放射素子に給電する各導波管がその関連する振幅を調整されることができる統合された電力分配器および方法を提供する。振幅は、それぞれの放射素子の相対的な位相および電力を指定する事前定義されたテーパープロファイルに基づいて調整されることができる。さらに、現在のOEWGは、単純化された製造プロセスで実装されることができる。例えば、CNC機械加工プロセスまたは金属被覆射出成形プロセスは、ステップアップまたはステップダウン位相調整構成要素の高さ、深さ、多重度などのパラメータで上述した調整を行うように実装されることができる。さらに、本開示は、他のタイプの設計と比較して、アンテナ装置の実現ゲイン、サイドローブレベル、およびビームステアリングを引き起こすために、所望の振幅および位相を合成するはるかに正確な方法を可能にすることができる。
【0026】
さらにまた、この特定の例、および本明細書に記載の他の例では、アンテナ装置は、2つの金属層から構成されることができるが、さらに他の例では、上述したチャネルの1つ以上がアンテナを構成する単一の金属層、または3つ以上の金属層に形成されることができることを理解されたい。さらに、本明細書の例の中で、OEWGアンテナのある層から別の層に伝播する電磁波(またはその一部/サブ部分)の概念は、波指向部材などのアンテナの特定の構成要素の機能を説明する目的で説明されている。実際には、電磁波は、アンテナを介したそれらの伝播の特定のポイントの間、チャネルの任意の特定の「半分」に限定されない場合がある。むしろ、これらの特定の点で、電磁波は、半分が組み合わされて所与のチャネルを形成するときに、所与のチャネルの双方の半分を通って自由に伝播する場合がある。
【0027】
ここで図を参照すると、
図1Aは、アンテナの第1の構成を示している。第1の構成に示されるように、アンテナ100は、放射素子102のセット、導波管104、および導波管フィード110を含む。他の構成では、アンテナ100は、より多くのまたはより少ない要素を含むことができる。
【0028】
放射素子102のセットは、線形アレイに対称的に配置された放射素子とともに示されている。各放射素子は、電磁エネルギーを放射するように構成される。例えば、放射素子102のセットは、導波管104から電磁エネルギーを受信し、その電磁エネルギーをレーダー信号として環境に放射することができる。放射素子102はまた、環境内の表面で反射してアンテナ100に向かって戻る反射信号を受信することができる。
【0029】
導波管104は、放射素子102のセットと導波管フィード110との間で電磁エネルギーを誘導するように構成される。
図1Aに示されるように、導波管104は、第1の側106と、第1の側106の反対側の第2の側108とを含む。特に、第1の側106および第2の側108は、導波管104の高さ寸法107に直交し、導波管104の長さ寸法109に平行である。そのため、放射素子102のセットは、導波管104の第1の側106に結合される。
【0030】
導波管フィード110は、導波管104の長さ寸法109に沿って導波管104の第2の側108に結合されて示されている。特に、導波管フィード110は、放射素子102のセットの前半と放射素子102のセットの後半との間の中央位置で結合される。そのため、導波管フィード110は、導波管104の長さに直交して位置合わせされることができる。
【0031】
アンテナ100の動作中、導波管フィード110は、導波管104と導波管の外部構成要素(例えば、電磁エネルギーの形態でレーダー信号を提供および受信するレーダーチップセット)との間で電磁エネルギーを伝送するように構成される。いくつかの実施形態では、導波管フィード110は、エネルギーを外部構成要素から導波管104に一方向に向けるのに役立つことができる。他の実施形態では、導波管フィード110は、導波管104と外部構成要素との間でエネルギーを双方向に向けることができる双方向構成要素として機能するように構成される。例えば、導波管フィード110は、ビーム形成ネットワークに結合されることができる。ビーム形成ネットワークは、複数の導波管(例えば、導波管104)に結合することができ、各導波管は、放射素子のセットにさらにリンクすることができる。したがって、いくつかの例では、放射素子102の複数のセットは、2次元アレイを形成することができ、単一のフィード110は、それぞれがそれに結合された放射素子102のセットを有する導波管104のような複数の導波管に電磁エネルギーを提供することができる。
【0032】
いくつかの例では、導波管フィード110は、接合部で導波管104に結合することができる。特に、接合部は、導波管フィード110および導波管104の形状に基づいて電力を分割するように構成されることができる。
【0033】
アンテナ100は、放射素子102のセット内の放射ダブレットおよび放射シングレットとともに示されている。線形アレイの第1の端部から開始して、放射ダブレット112は、第1の端部に配置され、続いて放射ダブレット114、第1の放射シングレット120、第2の放射シングレット122、放射ダブレット116、および第2の端部にある放射ダブレット118が続く。
図1Aに示される第1の構成では、放射シングレット120、122は、線形アレイの中央に近接して一緒に配置され、そのような放射ダブレットの第1のセット(すなわち、放射ダブレット112、114)は、第1の放射シングレット120の外側に配置され、放射ダブレットの第2のセット(すなわち、放射ダブレット116、118)は、第2の放射シングレット122の外側に配置される。そのため、放射素子の前半の配置は、線形アレイの中央から見たときの放射素子の後半の配置をミラーリングしている。放射素子の半分のミラーリング配置は、線形アレイ内の放射素子の対称性を確立する。
【0034】
線形アレイ内の放射シングレット120、122の中央配置は、各シングレットが、導波管フィード110から導波管104を介して受信されたより多くの電磁エネルギーで送信することを可能にすることができる。導波管フィード110に対する放射シングレット120、122の近接配置は、より多くの電磁エネルギーが各放射シングレットに入り、それを透過することを可能にすることができる。中央にシングレットがあるこの配置は、アレイの中央素子、ここでは放射シングレット120、122が、アレイの他の放射素子からより大きな相対振幅で電磁信号を送信することをテーパープロファイルが指定するアンテナにおいて望ましい場合がある。
【0035】
いくつかの実施形態では、アンテナ100は、導波管108の下方に、導波管フィード110に関連するディップを含むことができ、これは、様々な放射素子に向けてエネルギーを向けることを支援することができる。ディップは、例内の構造、設計、および配置が異なることができる。さらに、アンテナ100は、他の実施形態では、ディップを全く含まなくてもよい。
【0036】
アンテナ100は、
図1Aに示されていない構成要素をさらに含むことができる。例えば、アンテナ100は、導波管104によって画定され且つテーパープロファイルに基づいて導波管フィード110によって伝送される電磁エネルギーを分割するように構成された電力分割ネットワークを含むことができる。各放射素子は、テーパープロファイルに基づいて電磁エネルギーの一部を受信することができる。いくつかの例では、電力分割ネットワークは、導波管フィード110からの電力を不均一に分割することができる。他の例では、電力分割ネットワークは、導波管フィード110からの電力を均等に分割することができる。
【0037】
図1Bは、アンテナの第2の構成を示している。第1の構成のアンテナ100と同様に、第2の構成に示されるアンテナ130は、放射素子のセット132、導波管134、および導波管フィード140を含む。他の構成では、アンテナ100は、より多くのまたはより少ない要素を含むことができる。
【0038】
第2の構成では、アンテナ130の放射素子のセット132は、放射素子の線形アレイの端部に配置された第1の放射シングレット150および第2の放射シングレット152を含む。特に、第1の放射シングレット150は、線形アレイの第1の端部の第1のセットの放射ダブレット(すなわち、放射ダブレット142、144)の外側に配置され、第2の放射シングレット152は、線形アレイの第2の端部の第2のセットの放射ダブレット(すなわち、放射ダブレット146、148)の外側に配置される。アレイの端部にシングレットを備えたこの配置は、所与のテーパープロファイルに基づくアンテナにおいて望ましい場合がある。示されていない他の例では、ダブレットとシングレットを他の方法で組み合わせることができる。
【0039】
図1Cは、
図1Bに示したアンテナの第2の構成の3次元レンダリングを示している。第2の構成に示されるように、アンテナ130は、放射素子のセット、導波管134、および導波管フィード140を含む。放射素子は、線形アレイの両端に配置された第1の放射シングレット150および第2の放射シングレット152を含む。アンテナ130は、さらに、放射シングレット150、152の間に配置された放射ダブレット142、144、146、148を含む。上に示したように、第2の構成は、テーパープロファイルに関してアンテナ130による特定の動作を可能にするために望ましい場合がある。
【0040】
導波管134は、本開示全体を通して記載される導波管と同様の方法で構成されることができる。例えば、導波管134は、電磁力を導波管134の様々な放射素子(例えば、放射シングレット150、152および放射ダブレット142、144、146、148)に向けるように構成された様々な形状および構造を含むことができる。特に、導波管134を通って伝播する電磁波の一部は、様々な凹状波指向部材および隆起波指向部材によって分割および方向付けられてもよい。
【0041】
図1Cに示す波指向部材のパターンは、波指向部材の一例である。特定の実装に基づいて、波指向部材は、異なるサイズ、形状、および位置を有していてもよい。さらに、導波管は、同調短絡する導波管端部を有するように設計されてもよい。例えば、導波管の端部の形状は調整されてもよく、したがって、導波管端部は、導波管134内の電磁エネルギーの反射を防止するように同調短絡として機能する。
【0042】
導波管134のそれぞれの放射素子の各接合部において、接合部は、双方向電力分配器とみなすことができる。電磁力のパーセンテージは、それぞれの放射素子のネックに結合してもよく、残りの電磁力は、導波管134を伝播し続けてもよい。それぞれの放射素子の様々なパラメータ(例えば、ネックの幅、高さ、およびステップ)を調整することにより、電磁力のそれぞれのパーセンテージが制御されてもよい。したがって、所望の電力テーパーを達成するために、それぞれの放射素子の形状が制御されてもよい。したがって、各オフセットフィードおよびそれぞれの放射素子の形状を調整することによって、それぞれの導波管およびその関連する放射素子に対する所望の位相および電力テーパーが達成されることができる。
【0043】
システムが伝送モードで使用される場合、電磁エネルギーは、導波管フィード140を介して導波管134に注入されてもよい。導波管フィード140は、底部金属層のポート(すなわち、貫通孔)とすることができる。導波管フィード140は、電磁エネルギーが導波管134に伝送されることを可能にする連結導波管として機能することができる。
【0044】
そのため、電磁信号は、アンテナユニットの外部から導波管フィード140を介して導波管134に結合されてもよい。電磁信号は、プリント回路基板、別の導波管、レーダーチップ、または他の信号源など、アンテナユニットの外部に配置された構成要素から送られてくる場合もある。いくつかの例では、導波管フィード140は、導波管の別の分割ネットワークに結合されてもよい。
【0045】
システムが受信モードで使用される場合、様々な放射素子は、外界から電磁エネルギーを受信するように構成されることができる。これらの例では、導波管フィード140は、導波管134から電磁エネルギーを除去するために使用されることができる。電磁エネルギーが導波管134から除去されるとき、それは、さらなる処理のために構成要素(例えば、1つ以上のレーダーチップ)に結合されることができる。
【0046】
多くの従来の例では、導波管フィードは、導波管の端部に配置されている。
図1Cに示される例では、導波管フィード140は、放射素子の対称線形アレイの中央と位置合わせする中央位置に配置されている。導波管フィード140を中央に配置することにより、導波管134に結合する電磁エネルギーは、より容易に分割されることができる。さらに、導波管フィード140を中央位置に配置することにより、アンテナユニットは、よりコンパクトな方法で設計されることができる。
【0047】
電磁エネルギーが導波管フィード140から導波管134に入るとき、電磁エネルギーは、所望の放射パターンを達成するために分割されることができる。例えば、線形アレイ内の一連の放射素子のそれぞれが、導波管134から所定のパーセンテージの電磁エネルギーを受信することが望ましい場合がある。導波管は、導波管の各側を伝わる電磁エネルギーを分割するように構成された電力分割要素(図示せず)を含むことができる。
【0048】
いくつかの例では、電力分割要素は、電力を均等または不均一に分割させることができる。放射素子は、電磁エネルギーの一部を受信すると電磁エネルギーを放射するように構成されることができる。いくつかの例では、各放射素子は、他の各放射素子とほぼ同じパーセンテージの電磁エネルギーを受信することができる。他の例では、各放射素子は、テーパープロファイルに基づいて一定のパーセンテージの電磁エネルギーを受信することができる。
【0049】
いくつかの例示的なテーパープロファイルでは、導波管フィード140に対して導波管138の中央により近く配置されているアンテナ130の放射素子は、より高いパーセンテージの電磁エネルギーを受信することができる。いくつかの実施形態では、アンテナ130は、導波管138の下方に、導波管フィード140に対して、様々な放射素子に向けてエネルギーを向けることを支援することができるディップを含むことができる。ディップは、例内の構造、設計、および配置が異なることができる。さらに、アンテナ130は、他の実施形態では、ディップを全く含まなくてもよい。電磁エネルギーが導波管138の端部に注入される場合、様々な放射素子間で電力を正しく分割するように導波管138を設計することがより困難である場合がある。導波管フィード140を中央位置に配置することにより、様々な放射素子間のより自然な電力分割が達成されることができる。
【0050】
いくつかの例では、放射素子は、中央の放射素子が他の素子よりも高いパーセンテージの電磁エネルギーを受信するべきであることを指定する関連するテーパープロファイルを有することができる。導波管フィード140は、中央素子の近くに配置されているため、より高い電力を受信する導波管フィード140に最も近い素子によって電力を分割することがより自然である場合がある。さらに、導波管138が、導波管138の中央に配置された導波管フィード140を有する場合、導波管138は、所望の電力分割を達成するように対称的に設計されることができる。
【0051】
いくつかの例では、アンテナ130は、2つのモードのうちの1つで動作することができる。第1のモードでは、アンテナ130は、送信源から電磁エネルギーを受信することができる(すなわち、送信アンテナとして動作する)。第2のモードでは、アンテナ130は、処理のためにアンテナ130の外部から電磁エネルギーを受信することができる(すなわち、受信アンテナとして動作する)。
【0052】
図2Aは、アンテナ素子の2次元アレイを形成するアンテナ200の第1の層202を示している。示されるように、第1の層202は、導波管チャネル203のセットの前半を含む。導波管チャネル203は、それぞれが1つ以上の導波管に対応する複数の細長セグメント204を含むことができる。そのため、各細長セグメント204の第1の端部には、1つ以上の放射シングレット206および放射ダブレット207があり得る。各放射シングレット206および放射ダブレット207は、例内の他の波指向部材と同様のサイズを有するまたは異なる場合がある。
【0053】
所与の量の電力が使用されて、対応する量の電磁波(すなわち、エネルギー)をアンテナ200に供給することができ、1つ以上の貫通孔は、これらの波が装置に供給される位置とすることができる。上記の説明に沿って、入力ポートを含む導波管チャネル203の単一のチャネル/セグメントは、本明細書では、入力導波管チャネルと呼ばれることができる。
【0054】
アンテナ200に入ると、フィードが電磁エネルギーをx方向に関して導波管の中央に結合するため、電磁波は、一般に、+xおよび-x方向の双方に伝わることができる。アレイは、電磁波を分割し、波のそれぞれの部分を各細長セグメント204のそれぞれの第1の端部に伝播するように機能してもよい。より具体的には、波は、アレイを離れて波指向部材206に向かって移動した後、+xおよび-x方向に伝播し続けることができる。上記の説明に沿って、導波管チャネルのアレイセクションは、本明細書では波分割チャネルと呼ばれることができる。
【0055】
電磁波の一部が導波管チャネル203の各細長セグメント204の第1の端部で波指向部材206に到達すると、波指向部材206は、電磁エネルギーのそれぞれのサブ部分を通って導波管チャネルの後半に伝播することができる(すなわち、図示のように+z方向)。例えば、電磁エネルギーは、まず、さらに第1の金属層202内に凹んだ、または機械加工された波指向部材(すなわち、ポケット)に到達することができる。その凹型部材は、第1の端部のさらに下方にある、凹型部材ではなく突出した部材とすることができる後続の部材のそれぞれよりも少ない割合の電磁エネルギーを伝播するように構成されることができる。
【0056】
さらに、後続の各部材は、第1の端部においてその特定の細長セグメント204を進行する電磁波のうち、その前の部材よりも多くの割合を伝播するように構成されることができる。そのため、第1の端部の遠位端にある部材は、最も高い割合の電磁波を伝播するように構成されることができる。各波指向部材206は、様々な寸法を有する様々な形状をとってもよい。他の例では、2つ以上の部材を凹ましてもよい(またはどの部材も凹ませなくてもよい)。さらに他の例も可能である。さらに、様々な数量の細長セグメントが可能である。
【0057】
第2の金属層は、1つ以上の導波路チャネルの後半を含んでいてもよく、1つ以上の導波路チャネルの後半のそれぞれの部分は、1つ以上の導波路チャネルの前半の細長セグメントと略位置合わせされた細長セグメントを含み、細長セグメントの端部では、少なくとも一対の貫通孔は、少なくとも1つの波指向部材と部分的に位置合わせされ、第2の金属層の少なくとも1つの波指向部材から伝播する電磁波を放射するように構成される。
【0058】
例では、2つのセグメントが閾値距離内にある場合、またはセグメントの中心が閾値距離内にある場合、後半の細長セグメントは、前半の細長セグメントと略位置合わせするとみなしてもよい。例えば、2つのセグメントの中心が互いに約±0.051mm以内にある場合、セグメントは、略位置合わせされているとみなしてもよい。
【0059】
別の例では、両半分を結合する場合(すなわち、2つの金属層を接合する場合)、セグメントの前半のエッジと、それに対応するセグメントの後半のエッジが互いに約±0.051mm以内である場合、そのセグメントのエッジは、略位置合わせされているとみなしてもよい。
【0060】
さらに他の例では、2つの金属層を接合するとき、それらの側面が互いに面一にならないように、一方の層を他方の層に対して角度を付けてもよい。そのような他の例では、この角度オフセットが約0.5度未満である場合、2つの金属層、したがってセグメントの両半分は、略位置合わせされているとみなしてもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、少なくとも一対の貫通孔は、1つ以上の導波路チャネルの後半の細長セグメントに垂直であってもよい。さらに、少なくとも一対の貫通孔のそれぞれの対は、第1の部分および第2の部分を含んでいてもよい。そのため、所与の一対の貫通孔が第1の部分で合わさって単一のチャネルを形成することができる。その単一のチャネルは、対応する波指向部材によって伝播された電磁波の少なくとも一部を受信し、電磁波の少なくとも一部を第2の部分に伝播するように構成されてもよい。さらに、第2の部分は、ダブレットとして構成された2つの出力ポートを含んでもよく、一対の貫通孔の第1の部分から電磁波の少なくとも一部を受信し、電磁波の少なくともその部分を2つの出力ポートから外に伝播するように構成されてもよい。
【0062】
図2Bは、アンテナ200の組み立てられた図を示している。アンテナ200は、第1の金属層202および第2の金属層210を含むことができる。第2の層210は、位置合わせピン、ねじなどを収容するように構成された孔216(貫通孔および/または止まり孔)を含むことができる。第1の金属層202は、第2の金属層210の孔216と位置合わせされた複数の孔(図示せず)も含むことができる。
【0063】
図2Bに示されるように、所与の幅212および所与の長さ214のOEWGアレイ224は、アンテナ200のOEWGおよびチャネルの数に基づいて変化することができる。例えば、OEWGアレイは、約11.43mmの幅および約28.24mmの長さを有することができる。さらに、そのような例示的な実施形態では、これらの寸法は、例示的なアンテナ200の他の寸法に加えて、またはそれに代えて、約0.51mm以上の誤差で機械加工されることができるが、他の実施形態では、多かれ少なかれ誤差が必要とされることがある。OEWGアレイの他の寸法も可能である。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1および第2の金属層202、210は、アルミニウム板(例えば、約6.35mmのストック)から機械加工されることができる。そのような実施形態では、第1の金属層202は、少なくとも3mmの厚さ(例えば、約5.84mmから6.86mm)とすることができる。さらに、第2の金属層210は、6.35mmのストックから約3.886mmの厚さまで機械加工されることができる。層の他の厚さも可能である。さらに、いくつかの例では、第1および第2の金属層202、210は、金属メッキされた射出成形プロセスによって作製されることができる。このプロセスでは、層は、射出成形によってプラスチックで作製され、金属でコーティングされることができる(完全に金属で覆われるかまたは選択的に金属で覆われる)。
【0065】
いくつかの実施形態では、2つの金属層202、210の接合は、2つの層の合わせ表面間にエアギャップまたは他の不連続性をもたらすことがある。そのような実施形態では、このギャップまたは不連続性は、アンテナ装置の長さの中央に近接している(またはおそらく可能な限り近く)べきであり、例えば、約0.05mm以下の寸法を有することができる。
【0066】
図2Cは、例示的な実施形態にかかる、例示的なアレイ260を示している。アレイ260は、アレイ244が
図2Aに示されている場合のように、上部ブロック上に配置されることができる。そのため、アレイ260は、4つの異なる偏波でレーダー信号を送信および/または受信するように構成されることができる。いくつかの実施形態では、アレイ260は、2次元アレイであってもよい。
【0067】
1次元では、アレイ260は、4つの線形アレイ262、264、266、268を含むことができる。線形アレイ262、264、266、268のそれぞれは、いくつかの放射素子(例えば、10個の放射素子)を含むことができ、各放射素子は、それぞれの線形アレイに対して共通の偏波を有する。他の次元では、アレイ260は、線形アレイ262、264、266、268のそれぞれからの1つの放射素子を含むことができ、各放射素子の位相中央は、線形アレイ262、264、266、268のそれぞれの位相中央線に直交する線を形成する。
【0068】
さらに、アレイ260を構成する各線形アレイ262、264、266、268は、
図2Bに示されるように、それ自体のそれぞれの入力ポート212A~Dに対応することができる。したがって、アレイは、レーダー信号を入力ポート212A~Dのうちの1つ以上に供給するか、またはレーダー信号を受信することによって、4つの異なる偏波のうちの1つ以上でレーダー信号を選択的に送信または受信することができる場合がある。
図2Cに示されるように、線形アレイ262は、+45度の偏波で動作するように構成されることができ、線形アレイ264は、水平偏波で動作するように構成されることができ、線形アレイ266は、垂直偏波で動作するように構成されることができ、線形アレイ268は、-45度の偏波で動作するように構成されることができる。アレイ260の様々なアレイの配置が一例として与えられ、他の実施形態では、アレイ260内の各線形アレイの位置は変更されることができる(例えば、偏波の順序が異なる場合がある)。さらに、2017年12月20日に出願された米国特許出願第15/848,205号に開示されている「Multiple Polarization Radar Unit」の追加の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
図3は、例示的な実施形態にかかる、例示的なアンテナの波放射ダブレットを示している。より具体的には、
図3は、例示的なDOEWG300の断面を示している。上記のように、DOEWG300は、水平フィード(すなわち、チャネル)、垂直フィード(すなわち、ダブレットネック)、および波指向部材304を含むことができる。垂直フィードは、水平フィードからのエネルギーを2つの出力ポート302に結合するように構成されてもよく、そのそれぞれは、DOEWG300から電磁波の少なくとも一部を放射するように構成される。水平フィードは、
図1A、
図1B、および
図1Cに示される例のような導波管セクションとすることができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、1つ以上のDOEWGは、位置306にバックストップを含むことができる。特に、バックストップ306は、DOEWGに応じて、左側または右側にあり得る。最後のDOEWGの前に来るDOEWGは、単に位置306で開放していてもよく、電磁波は、その位置306を介して後続のDOEWGに伝播することができる。例えば、複数のDOEWGは、水平フィードが複数のDOEWGにわたって共通である場合、直列に接続されることができる。
図3は、放射素子に結合する電磁信号の振幅および/または位相を同調するために調整されることができる様々なパラメータをさらに示している。
【0071】
DOEWG300などのDOEWGを同調するために、垂直フィード幅vfeed_a、およびステップ304の様々な寸法(例えば、dw、dx、およびdz1)が同調されて、DOEWG300からの放射エネルギーの異なる割合を達成することができる。ステップ304はまた、水平フィードを下って垂直フィードに伝播する電磁波の一部を反射するため、反射構成要素と呼ばれることもある。さらに、いくつかの例では、反射構成要素の高さdz1は負とすることができ、すなわち、水平フィードの下部よりも下方に延在することができる。同様の同調メカニズムが使用されて、オフセットフィードを同調させることもできる。例えば、オフセットフィードは、放射素子に関して説明したように、垂直フィード幅vfeed_a、およびステップの様々な寸法(例えば、dw、dx、およびdz1)のいずれかを含んでいてもよい。
【0072】
いくつかの例では、DOEWG300の各出力ポート302は、関連付けられた位相および振幅を有していてもよい。各出力ポート302について所望の位相および振幅を達成するためには、様々な形状の構成要素が調整されればよい。前述のように、ステップ(反射構成要素)304は、垂直フィードを通して電磁波の一部を誘導することができる。それぞれのDOEWG300の各出力ポート302に関連付けられた振幅を調整するために、各出力ポート302に関連付けられた高さが調整されることができる。さらに、各出力ポート302に関連付けられる高さは、出力ポート302のこのフィードセクションの高さまたは深さでもよく、高さまたは深さの調整でよいだけでなく、一般に、これらの変化もしくはステップの多様性、または高さもしくは深さの増減でもよい。
【0073】
図3に示されるように、高さdz2および高さdz3は、2つの出力ポート302に関して振幅を制御するように調整されてもよい。高さdz2と高さdz3を調整することは、ダブレットネックの物理的な寸法を変える場合がある(例えば、
図3Aの垂直フィード)。ダブレットネックは、高さdz2と高さdz3に基づいた寸法を有していてもよい。したがって、高さdz2および高さdz3が様々なダブレットに対して変更されると、ダブレットネックの寸法(すなわち、ダブレットネックの少なくとも片側の高さ)が変化する場合がある。一例では、高さdz2が高さdz3より大きいため、高さdz2に関連付けられた(すなわち、隣接して位置する)出力ポート302は、高さdz3に関連付けられた出力ポート302によって放射される信号の振幅よりも大きな振幅で放射することができる。
【0074】
さらに、各出力ポート302に関連付けられた位相を調整するために、各出力ポート302に対してステップが導入されてもよい。ステップは、出力ポート302の平坦側に配置され、段階的にdz2およびdz3の高さを調整することができる。ステップの高さは、それぞれのステップに関連付けられた出力ポート302によって放射される信号の位相を変化させることができる。したがって、各出力ポート302に関連付けられた高さとそれぞれのステップの双方を制御することにより、出力ポート302によって送信される信号の振幅と位相の双方を制御することができる。様々な例では、ステップは、アップステップとダウンステップの組み合わせなど、様々な形態をとることができる。さらに、位相を制御するために、ステップ数は増減されることができる。
【0075】
上述した形状の調整はまた、それが導波管に接続するオフセットフィードの形状を調整するために使用されてもよい。例えば、システムの放射特性を調整するために、高さ、幅、およびステップが調整されてもよく、オフセットフィードに追加されてもよい。インピーダンス整合、位相制御、および/または振幅制御は、オフセットフィードの形状を調整することによって実装されることができる。
【0076】
いくつかの例では、アンテナは、金属メッキされたポリマー構造から構築されることができる。ポリマーは、射出成形プロセスによって形成され、金属によってコーティングされて、所望の電磁特性を提供することができる。
図4は、本明細書に記載のアンテナを形成することができる金属部分453A、453Bを有するポリマーベースの導波管460の例示的な等角断面図を示している。例示的な導波管460は、上部452および下部454によって形成されている。上部452および下部454は、シーム456で結合されている。シーム456は、2つの層が一緒に結合する位置に対応する。導波管は、空気で満たされた空洞458を含む。空洞458内で、電磁エネルギーは、導波管460の動作中に伝播する。導波管460はまた、フィード459を含むことができる。フィード459は、導波管460内の空洞458に電磁エネルギーを提供するために使用されることができる。代替的または追加的に、フィード459が使用されて、電磁エネルギーが導波管450を離れることを可能にすることができる。フィード459は、電磁エネルギーが本アンテナに供給されるか、または現在のアンテナから除去される場所とすることができる。他の例では、フィード459は、
図1Aおよび1Cに関して説明された分割または結合ポートなど、導波管がアンテナの異なる導波管セクションからエネルギーを受信する場所とすることができる。
図4の例示的な導波管460は、空洞458の高さの中間点のシーム456を特徴とする。様々な実施形態では、上部452および下部454は、導波管の軸に沿った様々な異なる位置で一体に結合されることができる。
【0077】
図4に示されるように、上部452および下部454は、それぞれの金属部分453A、453Bを有することができる。下部454の金属部分453Aおよび上部452の金属部分453Bは、それぞれ、メッキプロセスによって形成されることができる。前に記載されたように、上部452および下部454は、双方ともポリマーから作製されていてもよい。それぞれの金属部分453A、453Bは、空洞458の内部部分およびポート459などのRF表面上にメッキされることができる。したがって、上部452が下部454と接触するとき、それぞれの金属部分の電気的結合が存在する。
図4に示す例では、RF表面(すなわち、電磁エネルギーが接触する表面)のみがメッキされている。他の例では、RF表面だけでなく追加の表面もメッキされることができる。さらに、2016年7月26日に提出された米国特許出願第15/219,423号に開示されている「Plated,Injection Molded,Automotive Radar Waveguide Antenna」に関する追加の開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0078】
図5は、電磁エネルギーを放射するための例示的な方法500のフローチャートである。本明細書に記載されていない他の動作方法も同様に可能であることを理解されたい。
【0079】
そのようなアンテナの所与の用途は、上述した2つの金属層の様々な機械加工された部分の適切な寸法およびサイズ(例えば、チャネルサイズ、金属層の厚さなど)および/または本明細書に記載のアンテナの他の機械加工された(または機械加工されていない)部分/構成要素の適切な寸法およびサイズを決定することができることも理解されたい。例えば、上述したように、いくつかの例示的なレーダーシステムは、77GHzの電磁波周波数で動作するように構成されてもよく、これは、ミリメートル電磁波波長に対応する。この周波数では、この方法400によって製造された装置のチャネル、ポートなどは、77GHzの周波数に適した所与の寸法のものとすることができる。他の例示的なアンテナおよびアンテナ用途も可能である。
【0080】
ブロックは、連続した順序で例示されているが、これらのブロックはまた、並行して、および/または本明細書で記載されたものとは異なる順序で実行されることができる。また、様々なブロックは、より少ないブロックに組み合わされ、さらなるブロックに分割され、および/または所望の実装に基づいて除去されることができる。
【0081】
ブロック502では、方法500は、導波管フィードによって導波管の中央に電磁エネルギーを供給することを含む。導波管フィードは、放射素子のセットの前半と放射素子のセットの後半との間の中央位置で導波管の第2の側に結合されることができる。例えば、導波管フィードは、導波管の長さ寸法に沿って導波管の第2の側に結合されることができる。導波管フィードは、電磁エネルギーを別の導波管または複数の導波管の中央(または別の部分)に伝送(すなわち、給電)することができる導波管を表す。
【0082】
いくつかの例では、放射素子の前半は、放射ダブレットの第1のセットおよび第1の放射シングレットを含むことができる。放射素子の後半は、放射ダブレットの第2のセットおよび第2の放射シングレットを含むことができる。例えば、放射ダブレットの第1のセットおよび放射ダブレットの第2のセットは、それぞれ2つの放射ダブレットを含むことができる。
【0083】
一部のアンテナ構成では、
図1Aに示す構成のように、第1および第2の放射シングレットが放射素子の線形アレイの中央に一体に配置される。そのような構成では、放射ダブレットのセットは、線形アレイ内の放射シングレットの外側に配置される。他のアンテナ構成では、
図1Bおよび
図1Cに示す構成のように、第1および第2の放射シングレットは、放射素子の線形アレイの端部に配置される。そのような構成では、放射ダブレットのセットは、線形アレイ内の放射シングレットの内側に配置される。
【0084】
ブロック504では、方法500は、(i)複数の放射素子のそれぞれと(ii)導波管フィードとの間の導波管を介して電磁エネルギー(例えば、77GHzミリメートルの電磁波)を伝播することを含む。放射素子は、電磁エネルギーを放射するように構成され、線形アレイに対称的に配置されている。
【0085】
いくつかの例では、導波管の形状は、導波管の第1および第2の側が高さ寸法に直交し、長さ寸法に平行であるように、高さ寸法および長さ寸法を含むことができる。そのため、放射素子は、導波管の第1の側に結合されることができる。例えば、導波管は、直線形状を有することができ、放射素子は、導波管の長さに沿って位置合わせされることができる。
【0086】
ブロック506では、方法500は、それぞれの放射素子ごとに、伝播する電磁エネルギーの一部を提供することを含む。例えば、導波管フィードからの電磁エネルギーは、テーパープロファイルに基づいて分割されることができる。特に、複数の放射素子の各放射素子は、テーパープロファイルに基づいて電磁エネルギーの一部を受信することができる。
【0087】
いくつかの例では、電磁エネルギーは均等に分割される。他の例では、テーパープロファイルに基づいて導波管フィードからの電磁エネルギーを分割することは、導波管フィードからの電力を不均一に分割する。さらなる例では、導波管フィードからの電磁エネルギーを分割することは、電磁エネルギーを複数の導波管に分割するビーム形成ネットワークをさらに含む。
【0088】
ブロック508では、方法500は、各放射素子を介して結合された電磁エネルギーの少なくとも一部を放射することを含む。各放射素子は、テーパープロファイルによって画定されたそれぞれの放射素子の関連する振幅および位相に基づいて、結合された電磁エネルギーの一部を放射する。
【0089】
導波管チャネル、導波管チャネルの部分、導波管チャネルの側面、波指向部材などの他の形状および寸法も可能であることを理解されたい。いくつかの実施形態では、矩形形状の導波路チャネルは、製造するのに非常に便利とすることができるが、同等またはさらに優れた利便性で導波路チャネルを製造するために、既知またはまだ知られていない他の方法が実装されてもよい。
【0090】
本明細書に記載の配置は、例示のみを目的としていることを理解されたい。そのため、当業者であれば、他の配置および他の要素(例えば、機械、装置、インターフェース、機能、順序、および機能のグループ化など)が代わりに使用されることができ、いくつかの要素は、所望の結果に応じて一括して省略されてもよいことを理解するであろう。さらに、記載される要素の多くは、任意の適切な組み合わせおよび場所において、個別の、もしくは分散された構成要素として、または他の構成要素と共に、実装されることができる、機能的実在物である。
【0091】
様々な態様および実施形態が本明細書において開示されているが、当業者には、他の態様および実施形態が明らかとなるであろう。本明細書に開示される様々な態様および実施形態は、例証を目的とするものであり、限定することを意図するものではなく、その範囲は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【国際調査報告】