IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エイヴェリー デニソン リテール インフォメーション サービシズ リミテッド ライアビリティ カンパニーの特許一覧

特表2022-514710自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷のシステム及び方法
<>
  • 特表-自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷のシステム及び方法 図1
  • 特表-自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷のシステム及び方法 図2
  • 特表-自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷のシステム及び方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-14
(54)【発明の名称】自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20220204BHJP
【FI】
G06Q10/08 330
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021536226
(86)(22)【出願日】2019-12-23
(85)【翻訳文提出日】2021-08-19
(86)【国際出願番号】 US2019068439
(87)【国際公開番号】W WO2020132695
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】62/783,794
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518000176
【氏名又は名称】エイヴェリー デニソン リテール インフォメーション サービシズ リミテッド ライアビリティ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100101683
【弁理士】
【氏名又は名称】奥田 誠司
(74)【代理人】
【識別番号】100155000
【弁理士】
【氏名又は名称】喜多 修市
(74)【代理人】
【識別番号】100139930
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 亮司
(74)【代理人】
【識別番号】100188813
【弁理士】
【氏名又は名称】川喜田 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100202142
【弁理士】
【氏名又は名称】北 倫子
(72)【発明者】
【氏名】ロス,マーク
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA16
(57)【要約】
自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷システムは、ロボット仕分けステーションを含む少なくとも一つの作業セルと、ロボット仕分けステーションから仕分けられたアイテムを受け取る複数の場所と、を有し、それぞれの複数の場所は、別々のプリンタを有する。各プリンタは、それぞれの場所によって受け取られたアイテムに関するラベルを印刷するように構成され、ここで作業セルのプリンタは、それぞれの場所で印刷されるラベルに関連するデータを受信するネットワークに構成される。また、システムを使用して複数の場所にアイテムを置くように自動化ロボット仕分けステーションを動作させて、それぞれの複数の場所によって受け取られたアイテムに関するデータについて、別々のプリンタによってそれぞれの複数の場所で印刷されるラベルに関連するデータを作業セルに送信する方法が含まれる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット仕分けステーションを含む少なくとも一つの作業セルと、
前記ロボット仕分けステーションから仕分けられたアイテムを受け取る複数の場所であって、それぞれが別々のプリンタを有する複数の場所と、
を含む自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷システムであって、
各プリンタは、それぞれの場所によって受け取られたアイテムに関するラベルを印刷するように構成され、また、
前記少なくとも一つの作業セルのプリンタは、前記複数の場所で印刷されるラベルに関するデータを受信するネットワークに構成される自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷システム。
【請求項2】
前記ロボット仕分けステーションは、前記少なくとも一つの作業セルによって受け取られたアイテムを仕分けるように構成されたロボットをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ロボット仕分けステーションは、前記ロボットが仕分けるアイテムを選択する前記ロボット仕分けステーションによって受け取られたアイテムの収集領域をさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記収集領域は、収集槽である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記ロボット仕分けステーションは、アイテムを前記収集領域に伝える送り込み機構をさらに含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項6】
仕分けられたアイテムを受け取る前記複数の場所は、容器をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
仕分けられたアイテムを受け取る前記複数の場所は、梱包ステーションに隣接して配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも一つの作業セルは、単一のIPアドレスを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記それぞれの場所で印刷されるラベルに関連するデータは、前記単一のIPアドレスに送信された後、前記データに対応するプリンタにより活用されるよう、前記少なくとも一つの作業セル内のプリンタで循環される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
複数のイーサネットケーブルそれぞれによりイーサネットバックボーンにつなげられた複数の作業セルをさらに含む、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記それぞれの作業セル内の全てのプリンタとのUSB/シリアル通信のためのネットワークアダプタ、をさらに含む、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記それぞれの場所で印刷されるラベルに関連するデータは、それぞれの作業セルにおけるプリンタからプリンタへ送られるデータパケットにより通信される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
それぞれのデータパケットは、前記それぞれの作業セルにおける複数のプリンタによって認識され、それぞれの場所で印刷されるラベルに関連するヘッダー構造を含み、また、
前記それぞれの作業セルにおける複数のプリンタは、それぞれのデータパケットに対して作動するか、又は無視して前記それぞれのデータパケットに沿って、前記それぞれの作業セルにおける次のプリンタに送るよう構成される、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
ロボット仕分けステーションを含む少なくとも一つの作業セルを提供するステップと、
前記ロボット仕分けステーションから仕分けられたアイテムを受け取る複数の場所を提供するステップであって、前記複数の場所のそれぞれが別々のプリンタを有し、各プリンタがそれぞれの場所によって受け取られたアイテムに関するラベルを印刷するように構成され、また、前記少なくとも一つの作業セルの前記プリンタは、前記それぞれの場所で印刷されるラベルに関連するデータを受信するネットワークに構成される、前記複数の場所を提供するステップと、
前記複数の場所にアイテムを置くように前記自動化ロボット仕分けステーションを動作させるステップと、
前記それぞれの複数の場所によって受け取られたアイテムに関する、前記別々のプリンタによって前記それぞれの複数の場所で印刷されるラベルに関連するデータを前記少なくとも一つの作業セルに送信するステップと、
を含む、自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷方法。
【請求項15】
前記それぞれの場所で印刷されるラベルに関連するデータを送信するステップは、少なくとも一つの作業セルあたり一つのIPアドレスに前記データを通信するステップを含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記一つのIPアドレスは、前記少なくとも一つの作業セルで前記複数のプリンタとのUSB/シリアル通信を提供するために使用されるアダプタに関する、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記データは、前記少なくとも一つの作業セルにおける前記複数のプリンタ内でプリンタからプリンタへ送られるデータパケットにより前記少なくとも一つの作業セルに通信される、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記複数のプリンタは、通信のためデイジーチェーンネットワークでリンクされる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記データは、前記少なくとも一つの作業セルにおける前記複数のプリンタ内でプリンタからプリンタへ送られるデータパケットにより前記少なくとも一つの作業セルに通信される、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
それぞれのデータパケットは、前記少なくとも一つの作業セルにおける複数のプリンタによって認識され、前記それぞれの場所の少なくとも一つで印刷されるラベルに関連するヘッダー構造を含み、
前記複数のプリンタのそれぞれは、前記それぞれのデータパケットに対して作動するか、又は無視して前記それぞれのデータパケットに沿って、前記少なくとも一つの作業セルにおける次のプリンタに送るよう構成される、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2018年12月21日に出願された米国仮実用特許出願番号62/783,794号の優先権を主張し、その全体が本明細書に参照として含まれる。
【0002】
本主題は、出荷を目的としたアイテムの仕分け及び梱包に関するラベルの印刷作業に関する。より具体的に、本主題は、自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷のシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
出荷のためのアイテムの仕分け、及びそれらアイテムの梱包は、従来、手作業によって行われてきた。これは、個々の従業員が出荷のためにどのアイテムを選択するかを検査して決定する作業だけでなく、カートンやボックスにアイテムを置くという物理的な移動を行うことが含まれる。
【0004】
現在では、仕分け作業を処理するためにロボットが使用されている。ロボットを使用した仕分けは、カメラシステム及びその他のスキャンシステムの複雑な構成により行われる。しかし、仕分けの決定が下された後、アイテムをどうすべきかは、アイテムをどこに置くかをロボットに指示する適切な背景論理又は命令を確立する方向に依然として進んでいる。
【0005】
ある環境において、アイテムは、容器(bin)の配列の中で、特定の容器内に置かれる。効率化のため、容器は、仕分けを行うロボットを囲む作業セルに配置される。容器は、特定の容器が一杯になるか、及び/又は梱包プロセスを進める準備ができていることを知らせるために、ライト、可聴警報、又はその他の手段等の警報を含み得る。その後、容器が空になり、アイテムがカートンに置かれ、梱包プロセスが開始する。
【0006】
カートンに積載するのに加え、仕分けられたアイテムのための梱包プロセスのもう一つの態様は、ラベルを印刷することである。出荷ラベル及び/又はカートンの内容物のラベルは、通常、このプロセスで使用するために印刷される。しかし、ラベル自体は、ロボットセル及び容器に近くてもよく、そうでなくてもよい中央集中型の印刷場所からのみ取得できる。従来の考え方では、単一プリンタの利用率の高さから、中央集中型の印刷が効率的であったが、実際には、容器から離れている中央集中型の印刷は効率的ではなく、エラーが発生する可能性が高くなる。
【0007】
作業セルにおける様々な容器のラベルを中央の印刷場所から印刷すると、作業者によって適用されなければならないミックスアンドマッチの工程(様々なものを組み合わせること)が生じる。作業者は、潜在的で視覚的な手がかりを使用して、適切な容器の場所とラベルを一致させなければならない。一般人でさえ分かるように、中央のプリンタから離れて位置する容器にラベルを一致させるこのシステムは、多くの場合、うまくいくが、非効率的であり、特に注意力のないオペレータによるエラーの可能性がある。さらに、エラーによりパッケージに誤った内容物のリストが挿入されたり、誤った宛先(個人、会社、又は他の当事者)に配送され得るため、非常にコストがかかる可能性がある。
【発明の概要】
【0008】
本開示は、自動化ロボット仕分けにおける効率性、及び印刷されたラベルを必要とする梱包プロセスにおける効率性を改善する分散印刷のシステム及び方法に関する。以下に説明及び請求される装置及びシステムにおいて別々に、又は共に実施され得る、本主題の態様が幾つかある。これらの態様は、単独で使用してもよく、又は本明細書で説明する主題の他の態様と組み合わせて使用してもよく、これらの態様の説明と共に、これらの態様を別々に使用すること、又はこれらの態様を別々に、若しくは本明細書に添付された請求の範囲に掲載されているように、異なる組み合わせの主張を排除することを意図していない。
【0009】
本開示によるシステム及び方法は、中央集中型のプリンタから離れた容器の場所までラベルを分散させる、エラーが発生しやすいミックスアンドマッチ法を適用しなければならない個々の時間の無駄を排除する。本発明のシステム及び方法は、分散印刷のソリューションを使用する。一台の中央プリンタの代わりに、小型のプリンタが仕分けられたアイテムを受け取る容器のような各場所と組み合わせて置かれる。これにより、それぞれのラベルに関連するアイテムが入っている場所にすぐ隣接してラベルが印刷されるため、エラーが発生しやすいミックスアンドマッチの工程が排除される。中央プリンタから分配されたラベルグループの適切な一致場所を確認しようと、作業セルや広い製造現場を歩き回るという時間の無駄がない。
【0010】
第1の態様において、本開示は、ロボット仕分けステーションを含む少なくとも一つの作業セルと、ロボット仕分けステーションから仕分けられたアイテムを受け取る複数の場所であって、それぞれが別々のプリンタを有する複数の場所と、を含む、自動化ロボット仕分けに使用するための分散印刷システムを提供する。各プリンタは、それぞれの場所によって受け取られたアイテムに関するラベルを印刷するように構成され、作業セルのプリンタは、複数の場所で印刷されるラベルに関連するデータを受信するネットワークに構成される。
【0011】
第2の態様において、本開示は、ロボット仕分けステーションを含む少なくとも一つの作業セルを提供するステップと、ロボット仕分けステーションから仕分けられたアイテムを受け取る複数の場所を提供するステップであって、複数の場所のそれぞれが別々のプリンタを有し、それぞれのプリンタが、それぞれの場所によって受け取られたアイテムに関するラベルを印刷するよう構成され、また、少なくとも一つの作業セルのプリンタは、それぞれの場所で印刷されるラベルに関連するデータを受信するネットワーク内に構成されている、複数の場所を提供するステップと、を含む、自動化ロボット仕分けに使用される分散印刷方法を提供する。この方法はさらに、自動化ロボット仕分けステーションを動作させて複数の場所にアイテムを置くステップと、それぞれの複数の場所によって受け取られたアイテムに関するデータについて、別々のプリンタによってそれぞれの複数の場所で印刷されるラベルに関連するデータを少なくとも一つの作業セルに送信するステップと、を含む。
【0012】
本発明はまた、データをより効率的に送信し、対応する複数の場所に関連する複数のプリンタを有し得る作業セルに対して、一つのインターネットプロトコル(IP)アドレスのみを必要とする、独自の通信方法を使用する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】ロボット仕分けステーションを有する作業セルを示す簡略化した概略図である。
図2】仕分けられたアイテムを受け取る場所の配列を示す作業セルの一部を簡略化した概略図であり、各場所は別々のプリンタを有する。
図3】通信ネットワーク及び3つの例示的な接続された作業セルの一部を示す簡略化した概略図であり、各作業セルは、20台の関連するプリンタを有する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
開示される実施形態は、本発明の単なる例示であり、様々な形態で実現され得ることを理解すべきである。従って、本明細書に開示される特定の詳細は、制限的であると解釈されるべきではなく、単に請求の範囲についての根拠として、また当業者が事実上任意の適切な方法により本発明を多様に使用することを教示するための代表的な根拠として解釈されるべきである。
【0015】
図1は、仕分けられたアイテムを受け取り、梱包ステーション8に関連する容器のような複数の場所6に囲まれて所在するロボット仕分けステーション4を有する作業セル2を示す簡略化した概略図を提供する。例えば、ロボット仕分けステーション4は、ロボット14に関連する収集槽(collection basin)12にアイテムをもたらす送り込みベルト10を含み得る。ロボット14は、収集槽12に到達し、ランダムなアイテムをピックアップして、アイテムの身元(identity)及びそのアイテムを置く必要がある容器6の場所を決定するために分析できる区域にアイテムを回転及び移動させ得る。ロボット14は、カメラ、スキャナ、又はその他適切な装置等、仕分け目的のための一般的な技術を利用し得る。
【0016】
ロボット仕分けステーション4は、以下で容器(bin)と呼ばれる場所6の配列を含む作業セル2に関連して位置することになっているが、ロボット14によって仕分けられたアイテムを受け取るために、適切な代替構造が使用され得ることを理解されたい。便宜上、この配置は、複数の容器6に隣接して位置する収集槽12及びロボット14、並びに、梱包プロセスの完了を可能にするために、テーブル、ベンチ、又は他の備品を含み得る、対応する複数の梱包ステーション8を有する、簡略化された概略図を示す。容器6は、特定の容器が一杯になるか、及び/又は梱包プロセスを進める準備ができていることを知らせるために、ライト、可聴警報、又はその他の手段等の警報を含み得る。その後、特定の容器6が空になり、梱包ステーション8でアイテムがカートン又は他の適切なコンテナ内に置かれ、梱包プロセスが開始する。このように、一杯になった容器6は、空になるか、そうでなければ、出荷に向けた最終処理のために内容物を取り除き、それぞれの梱包ステーション8における一つ以上のカートン又は他のコンテナ内に置かれるように操作される。
【0017】
容器は、ロボットによってサービスされるように構成される配列で配置され得ることが分かるであろう。場所又は容器6の配列について、図2は個々に6a-6iとして識別され、総括して6として識別される3×3配列の容器を含む作業セル2の一部の簡略化した概略図を提供する。各容器6は、個々に16a-16iとして識別され、総括して16として識別されるそれぞれのプリンタを含むことを示す。場所又は容器6は、活用される特定の仕分けロボットの機能及び動作を調整する様々なフォーマット又は配列で配置され得ることが分かるであろう。例えば、容器6は、容器6a-6iを含む図2に示す3×3配列のような配列で配置され得る。図2は、プリンタ16a-16iが機能的且つ効率的に容器内に所在し得る方法の例を示す。
【0018】
本発明は、個人が中央で印刷されたラベルを離れた作業セルと個々の容器とを様々に組み合わせる現在の方法の代わりに、分散印刷のソリューションを使用することにより、時間の無駄及びエラーが発生しやすい性質を排除する。一つの中央のプリンタを有するのとは逆に、比較的小型の個々のプリンタ16がそれぞれの容器6と共に置かれ、プリンタ16a-16iは、それぞれのプリンタ16a-16iによって受け取られたアイテムに対応するか、さもなければ関するラベル18a-18iを印刷するように構成される。例えば、プリンタ16a-16iは、対応する容器6a-6i内に、又はすぐ隣接して個々に置かれる。この非集中型の分散印刷ソリューションは、それぞれのラベル18a-18iがそれぞれのラベル18a-18iに関連するアイテムを含む対応する容器6a-6iにすぐ隣接して印刷されるため、エラーが発生しやすいミックスアンドマッチの工程が排除される。従来技術の方法で、中央プリンタから分配されたラベルグループに一致する容器を確認しようと、作業セルや広い製造現場を歩き回るという時間の無駄がない。
【0019】
本発明はまた、図3の簡略化した概略図に示した独自の通信システム及び方法を使用する。見やすくするため、図3は、3つのそれぞれの作業セル内のプリンタに関連する通信ネットワークに焦点を当て、ここで、複数のプリンタ16は、図2の例に示した領域のような、対応する複数の個別の場所又は容器に位置することが分かり、作業セルはまた、図1の例に示したような仕分けロボットに関連する。従って、図3は、データがどのように通信し、どのように作業セル内のそれぞれのプリンタ間を横切るか、又はその間を移動するかに焦点を合わせるために、作業セルの一部を含む簡略化した概略図を提供する。図3に示した例において、20台のプリンタ16が連結されており、例えば、3つのそれぞれの作業セル2a-2c内の20個のそれぞれに対応する場所又は容器に位置し得るが、作業セルは、別々のプリンタを有する場所をより少なく、又はより多く含み得ることが理解できるであろう。異なる作業セルが異なる数の場所若しくは容器を有するため、異なる数のプリンタを有すること、及び/又は個々の作業セル内の場所若しくは容器が異なる数のプリンタを有することもまた、本開示の範囲内である。
【0020】
説明の目的で、作業セル2aの一部に焦点を合わせると、それぞれの複数の容器の各容器のラベルを印刷するために必要なデータは、イーサネットバックボーン20と、それぞれのイーサネットケーブル22とを介して、一連のプリンタ16に送信され得る。特定の作業セルのデータは、それぞれの作業セル内のUSB/シリアル通信用のネットワークアダプタ24に関連する単一のIPアドレスに送信される。単一のIPアドレスに関連するアダプタ24から、ラベルを印刷するためのデータは、データメッセージパケットが意図したプリンタ16に認識されるまで、それぞれの作業セル2a内の一つのプリンタ16から次のそれぞれのプリンタ16へ、メッセージパケットとして送られる。これは、イーサネットバックボーン20を搭載する代わりに、USB又は他の適切なピアツーピア接続を介して達成され得る。この例で、作業セル2aは、20台のプリンタ16に対して20個の容器を有することになる。独自の通信方法の重要性は、20個の容器の場所と20台の関連するプリンタとを有する作業セルがある場合、IT(情報技術)システム管理者は、一つのIPアドレスのみ割り当てればよいということである。有利には、制限された数のIPアドレスの希少なプールから、一つのIPアドレスのみを解除すればよい。これにより、20個のIPアドレスを必要とする代わりに、作業セルあたり一つのIPアドレスのみを管理することになる。
【0021】
高速データを必要とせず、且つプリンタに送信されるデータパケットが非常に大きいわけでもないため、プリンタのデータパケットは、デイジーチェーン方式でプリンタからプリンタへ、又は中央通信コントロールから単一通信ケーブルを介してチェーンの先頭のプリンタに迅速に送ることができる。データパケット内のヘッダー構造は、所定の作業セル内の複数のプリンタのうち、いずれかのプリンタによって認識され得、特定のプリンタを意図するのでない場合、単に無視され得る。
【0022】
このプロセスだけに限定されないが、出荷ラベルと同様に、カートンの内容物ラベルの印刷は、標準的なラベル印刷であると想定される。カートンの内容物ラベルにより、正確な梱包を担当する作業者が、アイテムを視覚的に確認し、迅速な品質保証作業を行うための手段を有することができるようになる。次に、カートンを密封する前に、カートンの内容物ラベルをアイテムと一緒にカートンに入れることができる。カートンが密封されると、出荷ラベルがカートンの外部に貼られ、カートンがさらなる発送、輸送、及び最終的な配送に向けて準備される。
【0023】
上述の実施形態は、本主題の原理の適用の一部を例示するものであることを理解されたい。本明細書において、個々に開示又は請求される特徴の組み合せを含め、請求された主題の思想及び範囲から逸脱することなく、当業者によって多数の修正が行われ得る。このような理由から、本明細書の範囲は、前記の説明に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に示すとおりであり、特許請求の範囲は、本明細書において個々に開示又は請求される特徴の組み合せを含む、本明細書の特徴に関するものと理解されたい。
図1
図2
図3
【国際調査報告】