(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-15
(54)【発明の名称】加熱式自動販売機
(51)【国際特許分類】
G07F 11/02 20060101AFI20220207BHJP
G07F 9/10 20060101ALI20220207BHJP
G07F 9/00 20060101ALI20220207BHJP
G07F 11/70 20060101ALI20220207BHJP
【FI】
G07F11/02
G07F9/10 101Z
G07F9/00 109F
G07F11/70 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535305
(86)(22)【出願日】2020-01-15
(85)【翻訳文提出日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 CN2020072273
(87)【国際公開番号】W WO2020125811
(87)【国際公開日】2020-06-25
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521266446
【氏名又は名称】ユロイカ (グアンドン) プレシジョン インフォメーション エンジニアリング テクノロジー リサーチ インスティテュート カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100104215
【氏名又は名称】大森 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100196575
【氏名又は名称】高橋 満
(74)【代理人】
【識別番号】100168181
【氏名又は名称】中村 哲平
(74)【代理人】
【識別番号】100160989
【氏名又は名称】関根 正好
(74)【代理人】
【識別番号】100117330
【氏名又は名称】折居 章
(74)【代理人】
【識別番号】100168745
【氏名又は名称】金子 彩子
(74)【代理人】
【識別番号】100176131
【氏名又は名称】金山 慎太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100197398
【氏名又は名称】千葉 絢子
(74)【代理人】
【識別番号】100197619
【氏名又は名称】白鹿 智久
(72)【発明者】
【氏名】フアン,イーフェン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,スーフェン
(72)【発明者】
【氏名】フアン,ジャンビン
(72)【発明者】
【氏名】リウ,クン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シュンイ
(72)【発明者】
【氏名】フアン,チュン
【テーマコード(参考)】
3E044
3E046
【Fターム(参考)】
3E044AA01
3E044FB07
3E044FB08
3E044FB11
3E046BA06
3E046BB01
3E046CA11
3E046CC03
3E046DA03
3E046EA01
3E046EB01
3E046FA03
3E046GA08
3E046HA06
(57)【要約】
加熱式自動販売機(1000)は、食材供給装置(1100)、食材加熱装置(1200)および食品投出装置(1300)を有し、これらは上から下への順に設置され、自重駆動式食料落下構造として構成され、食材供給装置(1100)は、食材を種別ごとに収納し、対応する食材を排出するように構成され、食材加熱装置(1200)は、食材供給装置(1100)から排出された食材を加熱して食品にするように構成され、食品投出装置(1300)は、食品の取出しを実現するように構成される。加熱式自動販売機(1000)は、簡潔なレイアウトを有し、機械構造が簡素化され、食材の搬送経路が短縮され、待ち時間と占有空間を削減させ、長期間利用することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
食材供給装置、食材加熱装置および食品投出装置を有し、
前記食材供給装置、食材加熱装置および食品投出装置は、上から下への順に設置され、自重駆動式食料落下構造として構成され、
前記食材供給装置は、食材を種別ごとに収納し、対応する食材を排出するように構成され、
前記食材加熱装置は、前記食材供給装置から排出された食材を加熱して食品にするように構成され、
前記食品投出装置は、前記食品の取出しを実現するように構成される
ことを特徴とする加熱式自動販売機。
【請求項2】
前記食材供給装置は、複数の収納コラムと、前記収納コラムに設置された搬出機構とを備え、
前記収納コラムは、収納された食材を種別ごとに収納できるように構成され、前記搬出機構は、食材の放出および供給を実現するように構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱式自動販売機。
【請求項3】
前記食材供給装置は、冷蔵筐体を備え、
前記収納コラムと前記搬出機構は、前記冷蔵筐体内に設置され、
前記冷蔵筐体は、前記収納コラムの下方に位置する食材投出端を備える
ことを特徴とする請求項2に記載の加熱式自動販売機。
【請求項4】
前記食材投出端は、漏斗状構造からなり、
前記漏斗状構造の側壁は水平面と鋭角をなし、および/または前記食材投出端の食材受け止め部は、弾性緩衝層を備える
ことを特徴とする請求項3に記載の加熱式自動販売機。
【請求項5】
前記食材加熱装置は、加熱容器を備え、
前記加熱容器は、垂直方向に貫通され、前記食材供給装置と前記食品投出装置とに連結され,
前記加熱容器の両端の開口の開閉は、それぞれ第1開閉ドアと第2開閉ドアの動作により実現される
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱式自動販売機。
【請求項6】
前記食材加熱装置は、容器ベースおよび加熱容器を備え、
前記加熱容器は、垂直方向の両端に開口が形成され、
前記加熱容器は、投入位置、加熱位置及び投出位置の間での動作の切り替えを実現するように、スライド可能に前記容器ベースに保持される
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱式自動販売機。
【請求項7】
前記加熱容器は、
軸方向において垂直に配置され、スライド可能に前記容器ベースに保持される環状チャンバと、
前記環状チャンバの一端の外側に取り付けられ、非投入位置において、前記食材供給装置と前記食材加熱装置との間に位置し、前記投入位置において、前記食材供給装置と前記食材加熱装置との間から離脱される第1隔離ドアと、を備える
ことを特徴とする請求項6に記載の加熱式自動販売機。
【請求項8】
前記加熱容器は、前記環状チャンバの一端の内側にヒンジ接続される第2隔離ドアをさらに備え、
前記第2隔離ドアは、前記環状チャンバと前記食品投出装置との連通を実現するように、前記投出位置において自重および/または前記食品の駆動によって開かれ、非投出位置において前記環状チャンバと前記食品投出装置との間に位置する
ことを特徴とする請求項7に記載の加熱式自動販売機。
【請求項9】
前記食品投出装置の投入端と前記容器ベースとは、水平方向において前記食材供給装置の投出端の両側にそれぞれ位置し、
前記容器ベースは、食材供給装置の投出端と対向する食料支持底壁を備える
ことを特徴とする請求項7に記載の加熱式自動販売機。
【請求項10】
前記食品投出装置は、食品取出部材と開閉ドアを備え、
前記食品取出部材は、取出口を備え、
前記開閉ドアは、前記取出口に開閉可能に取り付けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の加熱式自動販売機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関係出願の相互参照]
本出願は、2018年12月17日に中国専利局に提出された、出願番号が201811542015.5であり、名称が「加熱式自動販売機」である中国出願に基づいて優先権を主張し、その全ての内容が、参照により本出願に組み込まれる。
[技術分野]
本出願は、販売機の技術分野に属し、具体的に、加熱式自動販売機に関する。
【背景技術】
【0002】
商業の急速な発展に伴い、消費パターンに大きな変化が起きた。従来の小売では、手作業決済が行われ、その効率が非常に低く、長い行列に並んで混雑することがよくあり、商業の発展に適応できなくなった。
商業の新たな発展に伴い、自動販売機が誕生され、そして盛んになった。従来の自動販売機の応用は、比較的にシンプルであり、食品種類が、ボトル入り飲料、キャンディー、スナックなどの常温食品に限定されており、現場での加熱を必要とする食品は少ない。
一部の食材を加熱可能な自動販売機は、加熱の目的を実現するために、複雑な機械機構で食材を異なる加工位置へ連続搬送する必要がある。複雑な機械構造を使用する場合、食材の搬送時間が長くなり、ユーザーが長時間待たなければならず、体験がよくない。さらに、伝動の制御が複雑になり、製造の難しさと故障率も大幅に上昇した。また、複雑な機械構造により空間の利用率が低下し、食材の収納量が大幅に制限され、長期使用に不利である。今現在、前述の問題点は、依然として解決することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本出願は、従来技術の問題点を解決するために、簡潔なレイアウトを有し、機械構造が簡素化され、食材の搬送経路が短縮され、待ち時間と占有空間を削減させ、長期間利用することができる加熱式自動販売機を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願の目的は、以下の技術案により実現される。
加熱式自動販売機は、食材供給装置、食材加熱装置および食品投出装置を有し、記食材供給装置、食材加熱装置および食品投出装置は、上から下への順に設置され、自重駆動式食料落下構造として構成され、前記食材供給装置は、食材を種別ごとに収納し、対応する食材を排出するように構成され、前記食材加熱装置は、前記食材供給装置から排出された食材を加熱して食品にするように構成され、前記食品投出装置は、前記食品の取出しを実現するように構成される。
【0005】
上記の技術案の改良として、前記食材供給装置は、複数の収納コラムと、前記収納コラムに設置された搬出機構とを備え、前記収納コラムは、収納された食材を種別ごとに収納できるように構成され、前記搬出機構は、食材の放出および供給を実現するように構成される。
【0006】
上記の技術案のさらなる改良として、前記食材供給装置は、冷蔵筐体を備え、前記収納コラムと前記搬出機構は、前記冷蔵筐体内に設置され、前記冷蔵筐体は、前記収納コラムの下方に位置する食材投出端を備える。
【0007】
上記の技術案のさらなる改良として、前記食材投出端は、漏斗状構造からなり、前記漏斗状構造の側壁は水平面と鋭角をなし、および/または前記食材投出端の食材受け止め部は、弾性緩衝層を備える。
【0008】
上記の技術案のさらなる改良として、前記食材加熱装置は、加熱容器を備え、前記加熱容器は、垂直方向に貫通され、前記食材供給装置と前記食品投出装置とに連結され,前記加熱容器の両端の開口の開閉は、それぞれ第1開閉ドアと第2開閉ドアの動作により実現される。
【0009】
上記の技術案のさらなる改良として、前記食材加熱装置は、容器ベースおよび加熱容器を備え、前記加熱容器は、垂直方向の両端に開口が形成され、前記加熱容器は、投入位置と、加熱位置と投出位置との間での動作の切り替えを実現するように、スライド可能に前記容器ベースに保持される。
【0010】
上記の技術案のさらなる改良として、前記加熱容器は、軸方向において垂直に配置され、スライド可能に前記容器ベースに保持される環状チャンバと、前記環状チャンバの一端の外側に取り付けられ、非投入位置において、前記食材供給装置と前記食材加熱装置との間に位置し、前記投入位置において、前記食材供給装置と前記食材加熱装置との間から離脱される第1隔離ドアとを備える。
【0011】
上記の技術案のさらなる改良として、前記加熱容器は、前記環状チャンバの一端の内側にヒンジ接続される第2隔離ドアをさらに備え、前記第2隔離ドアは、前記環状チャンバと前記食品投出装置との連通を実現するように、前記投出位置において自重および/または前記食品の駆動によって開かれ、非投出位置において前記環状チャンバと前記食品投出装置との間に位置する。
【0012】
上記の技術案のさらなる改良として、前記食品投出装置の投入端と前記容器ベースは、水平方向において前記食材供給装置の投出端の両側にそれぞれ位置し、前記容器ベースは、食材供給装置の投出端と対向する食料支持底壁を備える。
【0013】
上記の技術案のさらなる改良として、前記食品投出装置は、食品取出部材と開閉ドアを備え、前記食品取出部材は、取出口を備え、前記開閉ドアは、前記取出口に開閉可能に取り付けられる。
【発明の効果】
【0014】
本出願の有益な効果は、以下のとおりである。
食材供給装置、食材加熱装置および食品投出装置の上から下への順に設置されたレイアウトを採用し、自重で食材の各装置の間での搬送を実現することで、複雑な機械的動作機構を必要とすることなく、機械構造が簡素化され、占有空間を削減させ、食材の貯蔵スペースを増やすことができる。これによって、貯蔵量を向上させ、自重搬送経路即ち食材の搬送経路が短縮され、待ち時間と占有空間を削減され、長期間利用することができる。
本出願の上記目的、特徴および利点をより明白かつ容易に理解させるために、添付の図面を参照しながら好ましい実施例を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本出願における実施例の技術案をより明瞭に説明するため、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。説明する図面は、本出願の一部の実施例を示すものにすぎず、範囲を限定するものではない。当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面に基づいて他の関連図面を得ることが可能である。
【0016】
【
図1】本出願の実施例1による加熱式自動販売機の全体模式図である。
【
図2】本出願の実施例1による加熱式自動販売機の食材投出端の斜視模式図である。
【
図3】
図2の加熱式自動販売機の食材投出端のM部分の拡大模式図である。
【
図4】本出願の実施例1による加熱式自動販売機の食品投出装置の断面模式図である。
【
図5】本出願の実施例2による加熱式自動販売機の自重駆動式食料落下構造の部分斜視模式図である。
【
図6】本出願の実施例3による加熱式自動販売機の自重駆動式食料落下構造の第1構造の第1部分斜視模式図である。
【
図7】本出願の実施例3による加熱式自動販売機の自重駆動式食料落下構造の第1構造の第2部分斜視模式図である。
【
図8】本出願の実施例3による加熱式自動販売機の自重駆動式食料落下構造の第1構造の部分断面模式図である。
【
図9】本出願の実施例3による加熱式自動販売機の自重駆動式食料落下構造の第2構造の第1部分斜視模式図である。
【
図10】本出願の実施例3による加熱式自動販売機の自重駆動式食料落下構造の第2構造の第2部分斜視模式図である。
【
図11】本出願の実施例3による加熱式自動販売機の自重駆動式食料落下構造の第2構造の第3部分斜視模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本出願を容易に理解させるために、図面を参照しながら加熱式自動販売機を詳細に説明する。図面には、加熱式自動販売機の好ましい実施例が示される。しかしながら、加熱式自動販売機は、多くの異なる形態で実施することができ、本明細書に記載の実施例に限定されない。これらの提供される実施例は、加熱式自動販売機の開示をより徹底的かつ全面的にするためのものである。
【0018】
また、素子がもう1つの素子に「固定」されるとは、1つの素子がその他の素子に直接固定されてもよく、中間素子を介して固定されてもよい。また、素子がもう1つの素子に「接続」されるとは、1つの素子がその他の素子に直接接続されてもよく、中間素子を介して接続されてもよい。また、素子ともう1つの素子との「直接接続」の表現は、中間素子を介することを表す。本明細書において使用される用語である「垂直」、「水平」、「左」、「右」および類似の表現は、説明するためのものに過ぎない。
【0019】
また、特に断りがない限り、本明細書に使用されるすべての技術的用語と科学的用語は、本出願が属する分野の当業者が通常認識している意味を有する。本明細書における自動販売機の説明に用いられる用語は、具体的な実施形態を説明するためのものであり、本出願を限定することを意図するものではない。本明細書において使用される用語「および/または」は、1つまたは複数の関連する素子の任意及び全ての組み合わせを含む。
【0020】
(実施例1)
本実施例において、
図1に示すように、加熱式自動販売機1000を開示する。該加熱式自動販売機1000は、食材供給装置1100、食材加熱装置1200および食品投出装置1300を有する。該加熱式自動販売機1000は、簡潔なレイアウトを有し、機械構造が簡素化され、食材の搬送経路が短縮され、待ち時間と占有空間を削減させ、長期間利用することができる。
【0021】
食材供給装置1100は、食材を種別ごとに収納し、対応する食材を排出し、食材加熱装置1200へ食材を提供するように構成される。食材加熱装置1200は、食材供給装置1100から排出された食材を加熱して食品にし、食材の加熱を実現するように構成される。食品投出装置1300は、ユーザーが食品を取得できるため、食品の取出しを実現するように構成される。
【0022】
食材供給装置1100、食材加熱装置1200および食品投出装置1300は、上から下への順に設置され、自重駆動式食料落下構造として構成される。自重駆動式食料落下構造は、3つ装置の間で、食材/食品が自重で駆動されて食料の落下搬送を実現することを指し、自己駆動型のものであり、複雑な搬送機構を必要とすることなく、機械構造が大幅に簡素化される。
【0023】
例示的に、食材供給装置1100は、複数の収納コラム1110と、収納コラム1110に設置された搬出機構1120とを備える。
【0024】
また、複数の収納コラム1110は、ユーザーが選択できるように、アレイ状に設置され、食材を種別ごとに収納できるように構成される。食材は、パンなどの固体食べ物や、コーヒー、ミルクティーなどの液体飲料のように、必要に応じて設置することができる。
【0025】
また、搬出機構1120は、食材の放出および供給を実現するように構成される。搬出機構1120は、ユーザーの注文を受けたあと、対応する収納コラム1110の食材を放出して、収納コラム1110から離脱する食材は、自重で食材加熱装置1200に落下する。
【0026】
搬出機構1120の動作方法が必要に応じて設定されることは可能である。例えば、収納コラム1110の水平方向の一端に食材排出口が設けられる場合、搬出機構1120は、食材排出口から食材を押し出すように構成されてもよい。その実施形態は、回転ばね、リニアモーター、ボールネジ機構、伸縮シリンダー、電動押し棒、引張り圧縮ばねなどのさまざまなリニア駆動機構、およびベルト、チェーンなどの伝動機構を含む。また、収納コラム1110の底部に食材排出口が設けられる場合、搬出機構1120は、食材排出口の開閉を制御できるように構成されてもよい。その実施形態は、スライド型遮断板、回転型遮断板などの開閉機構を含む。
【0027】
例示的に、食材供給装置1100は、食材の鮮度を長時間保つことができるように冷蔵環境を提供する冷蔵筐体1130を備える。収納コラム1110と搬出機構1120は、冷蔵筐体1130内に設置される。冷蔵筐体1130は、収納コラム1110の下方に位置する食材投出端1131を備える。これによって、自重駆動式食料落下構造を実現する。
【0028】
食材投出端1131は、異なる構造で実現することができる。例示的に、食材投出端1131は、収納コラム1110から落下した食材を受け止めてガイドする漏斗状構造を備える。漏斗状構造は、搬送方向に沿って徐々に縮小する構造を備え、円錐台、角錐台、又はその他の形態で実現できる。また、漏斗状構造の側壁は、水平面と鋭角をなす。例示的に、前記鋭角が5°以上である。これによって、受け止めガイド作用は、より優れるようになる。
【0029】
図2、
図3に示すように、例示的に、食材投出端1131の食材受け止め部は、複数層の積層構造からなり、上から下への順に積層された基層1131a、弾性緩衝層1131bおよび平滑表面層1131cを備える。弾性緩衝層1131bは、弾性材料からなり、弾性を有することにより緩衝作用を果たし、受け止める食材を緩衝保護することができる。平滑表面層1131cにより、食材受け止め部の表面が平滑になり、摩擦が低減され、食材の搬送が加速され、搬送効率を向上させる。
【0030】
上記のように、食材加熱装置1200は、食材を受け止め、それを加熱して温かい食品を作るためのものである。食材加熱装置1200は、マイクロ波加熱、電気加熱及び光波加熱などの異なる方法を採用することができる。加熱終了後、食品は、食材加熱装置1200から排出され、自重で食品投出装置1300に落下する。
【0031】
上記のように、食品投出装置1300は、ユーザーに最終的な食品を提供するように構成される。例示的に、食品投出装置1300は、
図4に示すように、食品取出部材1310および開閉ドア1320を備える。食品取出部材1310は、取出口1312を備え、開閉ドア1320は、開閉可能に取出口1312に取り付けられる。ユーザーは、開閉ドア1320を開いて、取出口1312を介して食品取出部材1310から食品を取り出すことができる。
【0032】
ここで、開閉ドア1320は、スライド式構造または回転式構造により取出口1312に取り付けられることができる。例示的に、食品取出部材1310には、開閉ドア1320の動作距離を制限し、開閉ドア1320の行き過ぎによる盗難や損傷を防止する位置制限部1330が設置される。位置制限部1330は、さまざまな方法で実現でき、位置制限ピン、位置制限フランジなどを含む。
【0033】
例示的に、食品取出部材1310は、食品が投入される食品投入端1311を備える。食材投入端1311は、食材加熱装置1200から排出される食品を直接に受けるために、食品取出部材1310の上端に設置される。
【0034】
例示的に、加熱式自動販売機1000は、食材供給装置1100、食材加熱装置1200および食品投出装置1300を取り付ける取付カバー1600をさら備える。これによって、美しい外観を有するカバーが形成される。例示的に、取付カバー1600は、ユーザーが食材を選択できるように、透明な材料からなる可視パネルをさらに備える。
【0035】
(実施例2)
本実施例は、実施例1をもとに、加熱式自動販売機1000の自重駆動式食料落下構造を開示する。
【0036】
例示的に、食材加熱装置1200は、
図5に示すように、食材を収容する加熱容器1210を備える。加熱容器1210にヒーターが設置され、これによって、加熱容器1210内の食材を加熱することができる。
【0037】
加熱容器1210は、垂直方向において貫通されるように構成され、その両端に、食材供給装置1100と食品投出装置1300とが連結される。つまり、加熱容器1210の両端に開口が形成され、両端の開口の開閉が、それぞれ第1開閉ドア1400と第2開閉ドア1500により実現される。
【0038】
即ち、第1開閉ドア1400は、加熱容器1210の上端開口に設置され、食材供給装置1100の食材投出端1131と対向に連結される。第2開閉ドア1500は、加熱容器1210の下端開口に設置され、食品投出装置の食品投入端1311と対向に連結される。加熱容器1210の両端に開口が形成されることは、2つの開口が上下に設置されることのみを指し、軸方向に重なるか否かを限定しない。
【0039】
例示的に、加熱容器1210の両端の開口は、軸方向において重なる。この場合、第1開閉ドア1400と第2開閉ドア1500とは、対向に設置され、加熱容器1210とともに開閉可能な収納チャンバを形成する。第1開閉ドア1400が開かれ、第2開閉ドア1500が閉じられる場合、食材は、自重で加熱容器1210の上端開口から収納チャンバに入る。第1開閉ドア1400と第2開閉ドア1500がいずれも閉じられる場合、食材は、収納チャンバ内で加熱される。第1開閉ドア1400が閉じられ、第2開閉ドア1500が開かれる場合、食品は、自重で収納チャンバから離脱して食品投出装置1300に入る。
【0040】
第1開閉ドア1400および第2開閉ドア1500は、単一ドアまたは複数ドア構造を有することができ、必要に応じて選択することができる。第1開閉ドア1400および第2開閉ドア1500は、さまざまな形態で実現でき、第1開閉ドア1400のみを例示する。
【0041】
例えば、第1開閉ドア1400は、スライド式開閉構造からなり、加熱容器1210の上端開口と食材投出端1131との間でスライド可能に保持され、スライド動作により加熱容器1210の上端開口と食材投出端1131の連通と遮断の切り替えを実現する。
【0042】
さらに例えば、第1開閉ドア1400は、回転式開閉構造からなり、加熱容器1210の上端開口または食材投出端1131にヒンジ接続され、回転動作により加熱容器1210の上端開口と食材投出端1131の連通と遮断の切り替えを実現する。
【0043】
(実施例3)
本実施例は、実施例1をもとに、加熱式自動販売機1000の自重駆動式食料落下構造を開示する。
【0044】
例示的に、食材加熱装置1200は、
図6~11に示すように、容器ベース1220および加熱容器1210を含む。加熱容器1210は、食材を収納し且つ食材が通過できるように、垂直方向の両端に開口が形成される。加熱容器1210の両端に開口が形成されることは、2つの端口が上下に設置かれることのみを指し、同軸であるか否かを限定しない。加熱容器1210または容器ベース1220にヒーターが設置され、これによって、加熱容器1210内の食材を加熱することができる。
【0045】
加熱容器1210は、投入位置、加熱位置及び投出位置の間での動作の切り替えを実現できるように、容器ベース1220にスライド可能に保持される。投入位置において、加熱容器1210の上端開口は、食材投出端1131と連通され、これによって、食材が自重で加熱容器1210に入ることができる。加熱位置において、加熱容器1210は、容器ベース1220とともに密閉されたチャンバを形成し、その中で食材を加熱することができる。投出位置において、加熱容器1210の下端開口は、食品投出装置1300の食品投入端1311と連通され、これによって、食品が自重で食品投出装置1300に入ることができる。
【0046】
例示的に、加熱容器1210は、環状チャンバ1211および第1隔離ドア1212を備える。環状チャンバ1211は、軸方向に垂直に配置され、軸方向の両端に開口が形成されている。また、環状チャンバ1211は、投入位置、加熱位置及び投出位置の間での動作の切り替えを実現できるように、容器ベース1220にスライド可能に保持される。
【0047】
第1隔離ドア1212は、環状チャンバ1211の一端の外側に取り付けられ、環状チャンバ1211と同期的に動作する。非投入位置において、第1隔離ドア1212は、食材供給装置1100と食材加熱装置1200との間に位置する。投入位置において、第1隔離ドア1212は、食材供給装置1100と食材加熱装置1200との間から離脱され、両者の連通を保ち、食材の自己落下を実現する。加熱容器1210の切り替えは、複数の手段で実現できる。以下、いくつかのものを例示する。
【0048】
図6~
図8に示すように、例示的に、1つの構造として、加熱容器1210は、第2隔離ドア1213をさらに備える。第2隔離ドア1213は、環状チャンバ1211の内側にヒンジ接続される。第2隔離ドア1213は、投出位置において、自重および/または食品の駆動によって開かれ、これによって、環状チャンバ1211と食品投出装置1300との連通を実現する。非投出位置において、第2隔離ドア1213は、下方に設置された位置限定部品によって規制され、開かれず、環状チャンバ1211と食品投出装置1300との間に位置し、これによって、食材の意図しない落下を防止する。例示的に、前記位置限定部品として、食品投出装置1300の上端を利用できる。
【0049】
図9~
図11に示すように、例示的に、他の構造として、食品投出装置1300の投入端と容器ベース1220とは、水平方向において食材供給装置1100の投出端(食材投出端1131)の両側にそれぞれ位置する。例示的に、食材投出端1131と食品投出装置1300の投入端とは開放され、容器ベース1220は、食材供給装置1100の投出端と対向する食料支持底壁1221を備える。
【0050】
環状チャンバ1211は、食材投出端1131、食品投出装置1300の投入端、および容器ベース1220を、即ち、投入位置、投出位置および加熱位置を順に摺動通過する。食料支持底壁1221が容器ベース1220に設置されているため、環状チャンバ1211と食料支持底壁1221とは相対に摺動可能であり、環状チャンバ1211の側壁より食料支持底壁1221に位置する食材を往復移動させる。この場合、食材は、容器ベース1220の内部に入って加熱されたり、食品投出装置1300の投入端から落下したりするようになる。
【0051】
ここで説明されるすべての例において、具体的な値は、例示するためのものであり、と限定するためのものではない。したがって、例示的な実施例の他の例において、異なる値で限定することが可能である。
【0052】
なお、同様な符号は、図面において同様なものを示すので、1つの図面で定義された場合、その他の図面でさらに定義、解釈することが不要になる。
【0053】
上記の実施例は、本出願のいくつかの実施形態のみを説明するためのものであり、その説明がより具体的かつ詳細であるが、本出願の範囲を限定するものではない。当業者は、本出願の原理から逸脱しない前提で、若干の変更と改良を行うことが可能であり、これらも本出願の保護範囲内に属する。したがって、本出願の保護範囲は、添付の特許請求の範囲に準ずる。
【符号の説明】
【0054】
1000 加熱式自動販売機
1100 食材供給装置
1110 収納コラム
1120 搬出機構
1130 冷蔵筐体
1131 食材投出端
1131a 基層
1131b 弾性緩衝層
1131c 平滑表面層
1200 食材加熱装置
1210 加熱容器
1211 環状チャンバ
1212 第1隔離ドア
1213 第2隔離ドア
1220 容器ベース
1221 食料支持底壁
1300 食品投出装置
1310 食品取出部材
1311 食品投入端
1312 取出口
1320 開閉ドア
1330 位置制限部
1400 第1開閉ドア
1500 第2開閉ドア
1600 取付カバー
【国際調査報告】