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特表2022-515109タバコ産業の管状セグメントを製造するための機械
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-17
(54)【発明の名称】タバコ産業の管状セグメントを製造するための機械
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/02 20060101AFI20220209BHJP
   A24D 3/04 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
A24D3/02
A24D3/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535154
(86)(22)【出願日】2019-12-17
(85)【翻訳文提出日】2021-07-28
(86)【国際出願番号】 IB2019060914
(87)【国際公開番号】W WO2020128827
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】102018000020083
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】392003937
【氏名又は名称】ジー.デー ソチエタ ペル アツィオニ
【氏名又は名称原語表記】G.D SOCIETA PER AZIONI
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(74)【代理人】
【識別番号】100132698
【弁理士】
【氏名又は名称】川分 康博
(72)【発明者】
【氏名】エウセピ,イヴァン
(72)【発明者】
【氏名】エスポスティ,マルコ
(72)【発明者】
【氏名】バルダンツァ,ニコラ
(72)【発明者】
【氏名】ベンニ,ガブリエレ
(72)【発明者】
【氏名】ガンベリーニ,ジュリアーノ
(72)【発明者】
【氏名】サルトーニ,マッシモ
(72)【発明者】
【氏名】フェデリーチ,ルカ
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045BC07
4B045BC15
4B045BD02
4B045BD05
4B045BD11
4B045BD21
4B045BD25
(57)【要約】
タバコ産業の管状セグメントを製造するための機械であって、第1および第2の連続ウェブ(2、3)を供給するための供給手段(10、20)と、第1のウェブ(2)に成形された形状を与えるように第1の連続ウェブを折り畳むおよび/または変形させる成形ステーション(30)と、第2のウェブ(3)が成形された第1のウェブ(2)の周りに巻き付けられて成形された第1のウェブ(2)を含む管状カバーによって画定される連続チューブ(100)を得るラッピングステーション(50)と、連続チューブを一連の管状セグメント(100)に分割するための切断ステーション(70)と、を備える機械。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タバコ産業の管状セグメント、特に充填材を備え且つスペーサおよび/またはフィルタ機能を有する管状セグメントを製造するための機械であって、
少なくとも第1の連続ウェブ(2)を供給し且つ少なくとも第1の供給経路(P1)に沿って前記第1の連続ウェブ(2)を前進させるように構成された第1の供給手段(10)と、
少なくとも第2の連続ウェブ(3)を供給し且つ少なくともその対応する第2の供給経路(P2)に沿って前記第2の連続ウェブ(3)を前進させるように構成された第2の供給手段(20)と、
前記第1の供給経路(P1)上に配置され且つ前記第1の連続ウェブ(2)に成形された形状を与えるように前記第1の連続ウェブ(2)を折り畳む及び/又は変形させるように構成された成形ステーション(30)と、
前記成形ステーション(30)の下流のラッピングステーション(50)であって、前記第1の供給経路(P1)と少なくとも1つの前記第2の供給経路(P2)が共に合流し、前記第2の連続ウェブ(3)が前記成形された第1の連続ウェブ(2)の周りに巻き付けられて前記成形された第1の連続ウェブ(2)を含む管状カバーによって画定される連続チューブ(100)を得るラッピングステーション(50)と、
前記連続チューブを切断するための切断ステーション(70)であって、前記連続チューブを一連の管状セグメント(100)に分割するために前記ラッピングステーション(50)の下流に位置する切断ステーション(70)と、を備える機械。
【請求項2】
前記第1の連続ウェブ(2)が無段階に前進している間、前記成形ステーション(30)が無段階で作動するように、したがって、前記第1の連続ウェブ(2)を変形させるように構成されている、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記成形ステーション(30)が、前記第1の連続ウェブ(2)を少なくとも部分的に弾性的に変形させるように構成されている、請求項1または2に記載の機械。
【請求項4】
前記成形ステーション(30)が、前記第1の連続ウェブ(2)を少なくとも部分的に恒久的に変形させるように、特に、前記第1の連続ウェブ(2)を1つまたは複数の長手方向の折り目に対して折り畳むように構成されている、請求項1から3の1以上に記載の機械。
【請求項5】
前記成形ステーション(30)が、前記第1の連続ウェブ(2)を成形ギャップを通過させるように構成され、前記成形ギャップの横断面は、前記成形された形状を前記第1の連続ウェブ(2)に与えるような横断面であり、前記成形ギャップは、オープンラインに沿って延在するスロットによって画定される、請求項1から4の1以上に記載の機械。
【請求項6】
前記オープンラインが、少なくとも部分的に、好ましくは完全に、一連の曲線のストレッチ、特にスプライン曲線によって画定される、請求項5に記載の機械。
【請求項7】
前記オープンラインが、前記第1の連続ウェブ(2)を恒久的に折り畳むためのそれぞれの長手方向線を規定する1つまたは複数の鋭いエッジを有する、請求項5または6に記載の機械。
【請求項8】
前記成形ステーション(30)が一対のローラ(31、32)を備え、それらの間を前記第1の連続ウェブ(2)が通過させられ、前記一対のローラ(31、32)は、それらの間の前記成形ギャップを規定する、それぞれ適合されるよう成形された外部特徴(31a、32a)を有する、請求項5から7の1以上に記載の機械。
【請求項9】
前記一対のローラ(31、32)が、前記第1の連続ウェブ(2)を引っ張っていくためのステーションを規定する、請求項8に記載の機械。
【請求項10】
前記成形ステーション(30)の下流に、前記第1の連続ウェブ(2)が前記成形ステーション(30)から前記ラッピングステーション(50)に移動するときに前記成形された形状を維持するように、前記成形された形状を有する前記第1の連続ウェブ(2)を案内するように構成された管状ガイド(40)をさらに含む、請求項1から9の1以上に記載の機械。
【請求項11】
前記管状ガイド(40)が少なくとも1つのストレッチ(41)を有し、前記ストレッチ(41)の横断面が、前記第1の連続ウェブ(2)が前記ラッピングステーションに到達する前に、前記成形された形状を有する前記第1の連続ウェブ(2)を横方向にさらに圧縮するように、漸進的に減少する、請求項10に記載の機械。
【請求項12】
前記ラッピングステーション(50)が前記管状ガイド(40)の端部(42)に位置し、そこから前記第1の連続ウェブ(2)が前記成形された形状で出てきて、前記第2の連続ウェブ(3)は、好ましくは、前記管状ガイド(40)の前記端部(42)の周りに少なくとも部分的に直接巻き付けられている、請求項10または11に記載の機械。
【請求項13】
前記管状ガイド(40)の前記端部(42)が出口開口部(43)を有し、前記第2の連続ウェブ(3)が前記管状ガイド(40)の前記端部(42)の周りに巻き付けられている間、前記出口開口部(43)が前記第2の連続ウェブ(3)の中央部分に面するように、前記出口開口部(43)は前記成形された形状を有する前記第1の連続ウェブ(2)の供給方向に対して垂直でない傾斜面にある、請求項11または12に記載の機械。
【請求項14】
前記ラッピングステーション(50)に近接して配置され且つ前記第1の連続ウェブ(2)および/または前記第2の連続ウェブ(3)上に接着剤を塗布するように構成された接着装置(60)を備え、前記接着装置(60)は、好ましくは、前記管状ガイド(40)の前記出口開口部(43)に配置される、請求項1から13の1以上に記載の機械。
【請求項15】
タバコ産業の管状セグメント、特に充填材を備え且つスペーサおよび/またはフィルタ機能を有する管状セグメントを製造するための方法であって、
少なくとも第1の連続ウェブ(2)を第1の供給経路(P1)に沿って供給するステップと、
少なくとも第2の連続ウェブ(3)をその対応する第2の供給経路(P2)に沿って供給するステップと、
前記第1の連続ウェブ(2)に成形された形状を与えるように、前記第1の連続ウェブ(2)を折り畳むおよび/または変形させるステップと、
前記成形された第1の連続ウェブ(2)の周りに前記第2の連続ウェブ(3)を巻き付けて、前記成形された第1の連続ウェブ(2)を含む管状カバーによって規定される連続チューブ(100)を得るステップと、
前記連続チューブを切断して、一連の管状セグメント(100)を得るステップと、を含む方法。
【請求項16】
前記第1の連続ウェブ(2)を折り畳む及び/又は変形させる前記ステップが、前記第1の連続ウェブ(2)が無段階に前進する間に前記第1の連続ウェブ(2)が変形するように、無段階に実行される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第1の連続ウェブ(2)を折り畳む及び/又は変形させる前記ステップが、前記第1の連続ウェブ(2)を少なくとも部分的に弾性的に変形させることによって実行される、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記第1の連続ウェブ(2)を折り畳むおよび/または変形させる前記ステップが、前記第1の連続ウェブ(2)を少なくとも部分的に恒久的に変形させることによって、特に、前記第1の連続ウェブ(2)を1つ又は複数の長手方向の折り目に対して折り畳むことによって、実行される、請求項15から17の1以上に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の連続ウェブ(2)を折り畳む及び/又は変形させる前記ステップが、前記第1の連続ウェブ(2)を成形ギャップを通過させることによって行われ、前記成形ギャップの横断面が前記第1の連続ウェブ(2)に前記成形された形状を与えるような横断面であり、前記成形ギャップは、オープンラインに沿って延在するスロットによって画定される、請求項15から18の1以上に記載の方法。
【請求項20】
前記第1の連続ウェブ(2)を折り畳む及び/又は変形させる前記ステップとラッピングする前記ステップとの間に、好ましくは、前記成形された形状の前記第1の連続ウェブ(2)をスライドさせる少なくとも1つの管状ガイド(40)によって、前記成形された形状で前記第1の連続ウェブ(2)を保持する、および/または前記第1の連続ウェブ(2)を横方向に漸進的に圧縮するステップをさらに含む、請求項15から19のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
ラッピングする前記ステップが、前記管状ガイド(40)の出口端部(42)の周りに、好ましくは前記出口端部(42)の外面と直接接触した状態で、前記第2の連続ウェブを漸進的に巻き付けることによって、実行される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記第1の連続ウェブ(2)上、および/または前記第2の連続ウェブ(3)上に接着剤を塗布するステップをさらに含み、接着する前記ステップは、好ましくは、前記管状ガイド(40)の前記出口端部(42)において実行される、請求項15から21の1以上に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タバコ産業の管状セグメント、または繊維を含む束ねられていない(loose)材料の管状セグメント、特に、ウェブの形態、好ましくは紙のウェブの形態の材料から得られる充填材料を備えた管状セグメントを製造するための機械に関する。本発明の文脈において、セグメントは、従来のシガレットまたは非燃焼加熱式シガレットの一部を形成することができ、特に、フィルタ無しのシガレットまたは手製のシガレットまたは手巻きシガレットまたは自分で作るタイプのシガレットの一部を形成することができる。
【0002】
実際、この種のタバコでは、煙を冷やし且つ、とりわけタバコが喫煙者の口に到達するのを防ぐために、エアロゾルを発生させるために燃焼または加熱される要素と喫煙者の口との間にスペーシング要素を配置する必要がある。本明細書で使用される「タバコ」という用語は、植物由来であろうと他の由来であろうと、繊維を含むあらゆる束ねられていない材料を意味する。
【背景技術】
【0003】
典型的な手製のシガレットは、インサートの形態の紙の充填物の周りに巻かれた紙チューブで構成されている、または同じ紙片を使用して得られたものである。
【0004】
手によるチューブを作るための方法では、紙材料の外側シートがチューブの形に丸められ、次に、外側チューブによって画定される空洞を部分的に充填するために、外側チューブの内側に充填インサートが配置される。インサートは、特に、チューブを部分的に充填することを意図し且つタバコのフラグメントの通過を妨げるバリアとして機能することができる特定の三次元要素を形成するために、別の紙材料片を手で折ることによって作られてもよい。
【0005】
これらのシガレットは、基本的に、準備された切断済みの(ready-cut)紙シートを使用して作られ、手作業で作るには非常に便利であるが、製造プロセスとの非互換性の明らかな理由から、特に、別々のシートを加工することによって達成できる生産性が非常に低いために、工業生産には適していない。インサートを個別に加工することは、実際に非常に時間を要し、さらに、結果の品質の再現性を許容しない。
【発明の概要】
【0006】
これに関連して、本発明の基本的な技術的目的は、従来技術の上記の欠点を克服するべく、タバコ産業の管状セグメントを製造するための機械を提供することである。
【0007】
より具体的には、本発明の目的は、少なくとも1つの充填インサートを備えたチューブの製造を可能にし且つ工業プロセスの典型的な再現性および高速を特徴とする、タバコ産業の管状セグメントを製造するための機械を提供することである。
【0008】
示された技術的目的および特定された目的は、添付の特許請求の範囲の請求項1から14の1または複数に記載された技術的特徴を備える、タバコ産業の管状セグメントを製造するための機械によって実質的に達成される。
【0009】
本発明はまた、添付の特許請求の範囲の請求項15-22の1または複数に記載された技術的特徴を備える、タバコ産業の管状セグメントを製造するための方法を目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明は、その非限定的な実施形態を示す添付図面を参照して以下に説明される。
図1】本発明の第1の実施形態による機械を概略的に示す。
図1A図1の機械の詳細の拡大図である。
図2】本発明の第2の実施形態による機械を概略的に示す。
図3図1または2の機械の詳細を示す。
図4-5】2つの連続するセクション平面に沿った、図1または2の機械の一部の断面図である。
図6図2の機械で製造される管状セグメントの断面図である。
図6A図6のセグメントの拡大図を示す。
図7図1または2の機械の一部を示す詳細図である。
図8図7の機械部分で実行される操作ステップを模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
添付図面に関して、数字1は、本発明によるタバコ産業の管状セグメントを製造するための機械全体を示す。
【0012】
本発明の文脈において、「タバコ産業の管状セグメント」という用語は、喫煙物品の一部として、特に従来のシガレットまたは非燃焼加熱式シガレット、より具体的には、フィルタ無しのシガレット、または手製のまたは手巻きタイプのシガレットなどの喫煙物品の構成要素として使用可能な管形状のセグメントを指すために使用される。
【0013】
このようなセグメントの機能は、そのような喫煙物品に使用される場合、フィルタリングおよび/または冷却および/または風味付けおよび/または熱の伝導/放散の、および/または美的/特徴的な外観(特定のブランドの断面形状を再現する)の1つである。
【0014】
さらに、本発明の文脈において、管状セグメント(添付図面において100とラベル付けされている)は、外側チューブ110と、外側チューブ110内のダクトを少なくとも部分的に満たすために外側チューブ110内に配置された少なくとも1つのインサート120と、によって規定される。
【0015】
一実施形態では、外側チューブ110および/またはインサート120は、紙材料のそれぞれの連続ウェブから作られる。しかしながら、本発明の発明概念から逸脱することなく、紙以外の材料を使用することもできる。より具体的には、連続ウェブの一方または両方について、次の材料から(個別に、または一緒に混合されて)選択された異なる材料が使用されてもよい。材料は、すなわち、
‐セルロース由来の材料、例えば、セルロースアセテート(トウ)、
‐タバコ、再構成タバコ(recon)または植物由来のその他の材料、例えば、小麦、トウモロコシ、サトウキビ、麻、テンサイ、ヤシ、ポーポーなど、
‐高分子プラスチック材料、例えば、ポリ乳酸(PLA)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)など、
‐生分解性または堆肥化可能な材料、例えば、マタビー(Mater-Bi)、PHA(ポリヒドロキシアルカノエート)であるバイオプラスチック、
‐金属、例えば、アルミニウム、ステンレス鋼など、である。
【0016】
これらの材料はまた、以下を含んでも良い。すなわち、
‐可塑剤、溶剤または保湿剤、例えば、トリアセチン(グリセリントリアセテート)、TEC(クエン酸トリエチル)、PEG400(低分子量ポリエチレングリコール)、
‐蒸気、煙、またはエアロゾルを生成する材料、例えば、水、グリセロール、プロピレングリコールなど、
‐例えば、メントール、果物抽出物、砂糖、リコリス、リキュール香料、ココアなどの天然または人工香料、
‐選択的または吸着的な濾過効果を有する材料、例えば、活性炭、シリカゲルなど、
‐接着によるウェブ構成要素の結合を容易にする材料、通常、PVA、植物または動物由来の接着剤、でんぷん、アルギン酸塩、脂肪など、を含んでもよい。
【0017】
上記の材料は、チューブまたはインサートのウェブに同時に存在してもよいし、また、例えば、ロール(rolling)、プレス、成形、圧縮、押し出し、コーティング、含浸、焼結、接着、粉末または顆粒またはワイヤー封入(wire inclusion)などによって、化学的に混合または機械的に接合されてもよい。
【0018】
ウェブは、紙または再構成タバコ、またはプラスチックテープの準備に使用される方法と同様の方法(例えば、プレス)を使用して作製することができ、または、メッシュ、テキスタイル、または不織布ウェブであってもよい。
【0019】
図1は、本発明による機械1の第1の実施形態を示す。本発明のこの実施形態では、機械1は、第1の連続ウェブを供給するための第1の供給手段10であって、少なくとも第1の連続ウェブ2を第1の供給経路P1に沿って前進させるように構成された第1の供給手段10と、第2の連続ウェブを供給するための第2の供給手段20であって、少なくとも第2の供給経路P2に沿って第2の連続ウェブ3を前進させるように構成された第2の供給手段20と、を備える。
【0020】
ウェブ2、3は、必要な管状セグメントのタイプに応じて、紙または他の材料で作ることができる。
【0021】
さらに、ウェブ2、3は、好ましくはモータで駆動されるそれぞれのロール2a、3aから巻き出される。
【0022】
好ましくは、ウェブ2、3は、少なくともそれぞれのロール2a、3aからそれらを巻き出すステップにおいて、単一の層によって規定される。
【0023】
機械1はまた、第1の供給経路P1上に配置され且つ成形された構成を有する連続ウェブを得るように第1の連続ウェブ2を折り畳むおよび/または変形させるように構成された成形ステーション30を備える。
【0024】
換言すれば、成形ステーション30は、ウェブが平らな形状から三次元形状、特に横方向に寄せられた(gathered)形状に変化するように、それに続く連続チューブへの挿入、したがって部分的に充填することに適したものにするように、第1のウェブ2を弾性的及び/又は恒久的に変形させる。
【0025】
本発明の文脈において、第1のウェブに対して言及された「成形された」という用語は、最終の管状セグメントにおいて外側から見えるウェブに特定形状を有する横断面を与えることを目的とする弾性的変形または恒久的変形のプロセスによって得られる三次元形状を意味するために使用される。形状は、好ましくは、幾何学的な図形、シンボル、またはさまざまな複雑さの一般的な形状をモデルにしている。非限定的な例として、形状は波状形状を有してもよいし、星または葉の形状またはアルファベットの文字(例えば、「S」またはオメガ)の形状またはロゴ(例えば、商標)の形状または幾何学的図形(正方形、三角形、長方形)、またはハートまたはその他の形状であってもよい。本発明の文脈において、特定形状は本発明の限定を構成するものではなく、連続ウェブが変形して特定の予め定められた形状、特にユーザに特定の画像または感覚を呼び起こす形状を規定する限りにおいて、本発明の一態様に過ぎない。
【0026】
成形ステーションは、図1Aに詳細に示されている。
【0027】
有利には、成形ステーション30は、無段階で作動するように構成されており、したがって、第1のウェブ2が無段階に前進する間、第1のウェブ2を変形させる。
【0028】
これは、好ましくは、第1のウェブ2を連続して、第1のウェブ2に上記の成形された形状を与えるような横断面を有する成形ギャップを通過させるように構成された成形ステーション30の構造のおかげで達成される。好ましくは、成形ギャップは、オープンラインに沿って延在するスロットによって画定される、すなわち、成形ギャップが延在するラインの端部は、間隔を置いて配置されており、一致しない。
【0029】
一実施形態では、成形ステーション30は、第1のウェブ2を少なくとも部分的に弾性的に変形させるように構成される。より詳細には、それは、第1のウェブ2の「側面圧縮」またはより一般的には「横方向圧縮」を可能にするように、第1のウェブ2の長手方向部分を互いに対して折り畳むことを意味するが、可逆的に、このように成形された第1のウェブ2は、横方向に元の形状に戻るために特定の弾性傾向を保持し、次に挿入される連続チューブの内部形状に適合させる。
【0030】
この実施形態では、成形ギャップは、少なくとも部分的に、好ましくは完全に、一連の曲線のストレッチ、特にスプライン曲線によって画定されるオープンラインに沿って延びる。オープンラインは、直線のストレッチ、例えば、曲線のストレッチまたはスプラインと交互に並ぶ直線のストレッチを有していてもよく、それによって、恒久的な変形を防止または制限するために、穏やかに且つ徐々に圧縮する。
【0031】
今述べたような弾性変形に加えて、またはその代わりに、成形ステーション30は、第1のウェブ2を少なくとも部分的に恒久的に変形させる、特に、1つまたは複数の長手方向の折り目に対して第1のウェブ2を折り畳むように構成される。より詳細には、それは、第1のウェブ2のある特定の領域を恒久的に変形させて、純粋な弾性変形の場合よりも側面圧縮の程度を大きくするとともに重ね合わせた層を繰り返し折り畳むことを可能にすることを意味する。
【0032】
この実施形態では、成形ギャップは、第1のウェブ2を恒久的に折り畳むためのそれぞれの長手方向の折り目を画定する1つまたは複数の鋭い角を有するオープンラインに沿って延在する。
【0033】
上述のように、成形ステーション30は、側面圧縮を弾性的または恒久的に行う、またはその2つの組み合わせ、特に、弾性的に変形された領域が恒久的な折り目と交互になるよう側面圧縮を行うことができる。
【0034】
図3に示す好ましい実施形態では、成形ステーション30は、一対のローラ31、32を備え、その間を第1のウェブ2は通過させられ、一対のローラ31、32は、それらの間の成形ギャップを規定するそれぞれ適合されるよう成形された外部特徴31a、32a(すなわち、それらのプロファイルは互いに一致するように形作られており、したがって幾何学的に適合する)を有する。換言すれば、ローラ31、32は、平行軸を中心に回転可能であり、それぞれの外周プロファイル(図3)を有し、外周プロファイルは、それぞれの軸を通る平面に対する断面において、実質的に均一な幅の成形ギャップであって、そこを通って第1のウェブ2が成形される成形ギャップを規定するように、互いに対応し、したがって、互いに一致するよう形作られている。
【0035】
図1に示す実施形態では、上述のタイプの成形ギャップはまた、成形ローラ31、32の上流に配置され且つ第1のウェブ2を予備成形するように構成された第2の成形要素(以下、予備成形要素33と呼ぶ)によって画定される。
【0036】
より詳細に見ると、予備成形要素33は、固定成形ギャップを備えた剛性またはモノリシック要素によって画定されてもよく、固定成形ギャップによって、第1のウェブ2が一対のローラ31、32を通過しやすくする形状を第1のウェブ2に与えるために、第1のウェブ2が初期変形を受ける。
【0037】
図示されていない実施形態では、予備成形要素33は、一対のローラ31、32の代わりに、単一の成形要素として機能するのに十分でさえあり得る。
【0038】
好ましい実施形態では、ローラ31、32は、代わりに、それらの間を通過する第1のウェブ2を圧縮するような所定の力によって共に保持されるように、構造化および/または取り付けられる。したがって、この構成では、ローラ31、32間の成形ギャップのサイズは、第1のウェブ2の厚さおよび圧縮率によって規定される。これにより、有利なことに、ローラ31、32に、第1のウェブ2を成形する機能だけでなく、第1のウェブ2を引っ張っていく機能も与えることが可能となり、2つのローラ31、32の少なくとも一方がそれぞれのモータ手段に関連付けられている。
【0039】
前述の供給手段10、20および成形ステーション30のそれぞれの下流に、機械1はまた、管状ガイド40を備え、管状ガイド40は、第1のウェブ2が、第1のウェブ2に成形された形状を与えた成形ステーション30を離れるときに、第1のウェブ2を案内し、第1のウェブ2が成形ステーションからラッピングステーション50(後述)に進むときに、第1のウェブ2が成形された形状を維持するように構成されている。
【0040】
実際、第1のウェブ2が成形された形状で管状ガイド40を通過することにより、第1のウェブ2は、弾性的に横方向に拡張した形状に戻る傾向とは対照的に、その形状を維持することができる。
【0041】
管状ガイド40は、図7に詳細に示されている。
【0042】
好ましくは、管状ガイド40は少なくとも1つのストレッチ41を有し、その横断面は、成形された第1のウェブ2がラッピングステーション50に到達する前にそれを横方向にさらに圧縮するために、徐々に直径を減少させながら、漸進的に減少しており、これにより、既に成形されたウェブ2に必要な最終横断面が与えられる。
【0043】
図4および5は、それぞれ、横断面が減少した、ストレッチ41の上流および下流での管状ガイド40の断面を示し、特に図7の断面S1およびS2での断面を示す。
【0044】
好ましい実施形態では、管状ガイド40は完全に一つのピースで作られる。管状ガイド40は、しかしながら、相互に接続された一連のパーツで構成されて単一の剛体を形成してもよい。
【0045】
図8に示されるように、管状ガイド40は出口端部42を有し、出口端部42は出口開口部43を有し、出口開口部43は、当該出口開口部43が下を向くように、成形された第1のウェブの供給方向に対して垂直ではない傾斜平面に位置する。
【0046】
図示されていない別の実施形態では、ウェブ2が所定の成形形状をとる必要がなく、管状ガイド40のみを通過する必要がある場合、管状ガイド40自体が成形要素であってもよい。
【0047】
成形ステーション30と管状ガイド40の下流に、機械1はまた、前述のラッピングステーション50を備え、ラッピングステーション50では、第1の供給経路P1および第2の供給経路P2が交わり、第2のウェブ3が、成形形状を有する前もって形成された第1のウェブの周りに巻き付けられ、このようにして、その中に成形された第1のウェブを囲む外側カバーによって規定される連続チューブが得られる。
【0048】
より詳細に見ると、ラッピングステーション50は、管状ガイド40の端部42に位置し、そこから第1のウェブ2が成形形状で出てきて、第2のウェブ3は、管状ガイド40の端部42の周りに少なくとも部分的に直接巻き付けられる。巻き付けは、第2のウェブ3の対向する側方縁を重ね合わせ、それらを互いに接着することによって達成される。
【0049】
ラッピングステーションはまた、好ましくは、閉じた経路に沿って駆動され且つ管状ガイド40の端部42の周りに巻き付けられている第2のウェブ3を案内するための固定デフレクタと連動するように設計されている、第2のウェブ3を案内するためのベルト(図示せず)を備える。
【0050】
図8に示されるように、第2のウェブ3は、管状ガイド40の端部42の周りのその最初の巻き付け動作中に、下から来るので、管状ガイド40の前述の出口開口部43は、端部42自体の周りに巻き付けられている第2のウェブの中央部分に面する。これにより、有利なことに、第2のウェブ3および/または成形された第1のウェブ2の一部を露出させて、それらを互いに接着して、成形された第1のウェブ2を第2のウェブ3に恒久的に接合することができる。
【0051】
言い換えれば、少なくとも成形された第1のウェブ2または第2のウェブ3は、2つのウェブ2および3を相互に接続するべく2つのウェブ2または3の少なくとも一方に接着剤の層を広げるために、それらの経路に沿って接着装置60と相互作用しなければならない。
【0052】
可能な実施形態では、管状ガイド40の端部42は、円錐台形の形状またはそうでなければ成形中の連続チューブの方向にテーパーされた形状を有してもよい。
【0053】
特に、接着剤(例えば、ビニル接着剤またはPVAまたはホットメルト接着剤)を成形された第1のウェブ上または第2のウェブ3上に塗布するように構成された接着装置60は、ラッピングステーション50の近くに、より具体的には、出口開口部43の近くに配置されてもよい。接着装置60は、好ましくは、成形された第1のウェブ上または第2のウェブ3上に接着剤のジェットを向けるように構成された、1つまたは複数のスプレーノズル(図示せず)を備える。
【0054】
図示されていない実施形態では、接着装置は、異なる位置、例えば、第1の供給経路P1および/または第2の供給経路P2に配置されてもよい。
【0055】
ラッピングステーション50の下流には、連続チューブを一連の管状セグメント100に分割するための切断ステーション70がある。
【0056】
切断ステーション70は、例えば、連続したシガレットまたはフィルタロッドを切断するために使用され且つ1つまたは複数の放射状の、好ましくは調節可能なブレードを装着される回転ドラムを備える、通常のタイプの回転ブレードを備えてもよい。
【0057】
図2は、本発明による機械1の第2の実施形態を示す。この実施形態の機械1は、ラッピングステーション50の上流の第2の供給経路P2上に、第2のウェブ3を3層構造にするべく第2のウェブ3を2つの平行な長手方向の折り目に対して折り畳むために第2のウェブ3に作用する折り畳み装置80を備える点で、図1のものと異なる。
【0058】
この状況で、このように形成された外側チューブ110は、図6および図6Aの拡大図で見ることができ、当該図は、第2の3層ウェブ3の対向する側方縁が接合される接合領域を示す。
【0059】
より一般的には、第2の供給経路P2に配置された折り畳み装置80は、第2のウェブ3を1つまたは複数の平行な長手方向の折り目に対して1回または複数回折り畳んで、第2のウェブ3に多層構造を与えるように構成されてもよい。このような折り畳みは、それぞれの長手方向の折り目に配置されたそれぞれの折り畳みエッジを有する1つまたは複数の固定デフレクタによって連続的に実行される。長手方向の折り目に対して第2のウェブを折り畳むのを容易にするために、折り畳み装置80で折り目を構成する1つまたは複数の長手方向の脆弱線を形成するように、折り畳み装置80の上流の第2の供給経路P2にミシン目付け(scoring)装置(図示せず)を設けることができる。
【0060】
本発明は、本発明の概念から逸脱することなく変更を可能にする。一例として、例えば少なくとも部分的に重ね合わされた少なくとも2つのウェブを有する多層外側チューブの場合、それぞれのロールからの(または2つのウェブを形成するために縦方向に切断された単一のロールからの)2つ以上の第2のウェブであって、最終の管状セグメントの軸の周りに角度的に間隔を置いて配置されたそれぞれの接合領域を備えるように巻き付けられた第2のウェブは、1つまたは複数の長手方向の平行な折り目に対して折り畳まれた単一の第2のウェブの代わりに使用することができる。
【0061】
さらに、第1の供給経路上には、第1のウェブが前進するとき、および/またはそれが形成された後に、第1のウェブの導電性および/または熱放散特性を高めるのに適した物質または香味料などの追加の物質を第1のウェブに塗布するためのアプリケータ装置があってもよい。
【0062】
さらなる任意付加的な可能性によれば、折り目付け装置および/またはミシン目付け装置を第1の供給経路に設けて、第1のウェブ上に1つまたは複数の脆弱線(連続的または周期的な中断を伴う)を形成して、成形ステーションにおけるその後の変形を容易にすることができる。あるいは、第1のウェブは、そのロールから巻き出されるときに、第1のウェブに既に形成されたこれらの折り目付きおよび/またはミシン目入りのカット(scored cuts)を有していてもよい。
【0063】
さらに、本発明によれば、ガイド40は、ラッピングステーション50と完全にまたは少なくとも部分的に一致してもよく、ガイド40の外面が第2のウェブ3のラッピングを可能にする。
【0064】
本発明は、従来技術の欠点を克服して予め設定された目的を達成する。
【0065】
実際、本発明は、少なくとも1つの充填インサートを備えた管状セグメントを製造するための工業的方法を実施するように構成された機械を提供し、当該機械では、セグメントをそれぞれの連続ウェブから製造することができ、高い生産性と高いレベルの品質および再現性を可能にする。
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
図6-6A】
図7
図8
【国際調査報告】