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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-17
(54)【発明の名称】気化器デバイス
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/90 20200101AFI20220209BHJP
【FI】
A24F40/90
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021535197
(86)(22)【出願日】2019-12-18
(85)【翻訳文提出日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 US2019067263
(87)【国際公開番号】W WO2020132127
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】62/781,587
(32)【優先日】2018-12-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】315012459
【氏名又は名称】ジュール・ラブズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Juul Labs, Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】アリエル アトキンス
(72)【発明者】
【氏名】マッケンジー ペイジ ベルト
(72)【発明者】
【氏名】ブランドン チュン
(72)【発明者】
【氏名】スティーヴン クリステンセン
(72)【発明者】
【氏名】ディラン イー. エンテリス
(72)【発明者】
【氏名】ケヴィン ロメリ
(72)【発明者】
【氏名】マシュー ジェイ. マローン
(72)【発明者】
【氏名】クレア オマリー
(72)【発明者】
【氏名】ザカリー ティー. スコット
(72)【発明者】
【氏名】ニヒル ビー. シャー
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA02
4B162AA22
4B162AB11
4B162AC32
4B162AC33
4B162AD41
(57)【要約】
気化器は、気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結されるように構成された気化器本体を含んでいてよい。気化器本体は、気化器カートリッジ内に含まれる気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでいてよい。気化器は、デバイスと共に逆充電に携わるように構成されていて、逆充電では、気化器の第1の電源が、このデバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される。気化器カートリッジの様々な態様が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気化器であって、
気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結するように構成された気化器本体を有しており、前記気化器本体は、前記気化器カートリッジ内に含まれる前記気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために前記加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでおり、前記気化器は、デバイスと共に逆充電に携わるように構成されていて、前記逆充電では、前記気化器の前記第1の電源が、前記デバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される、気化器。
【請求項2】
前記デバイスは、別の気化器または携帯デバイスを含んでいる、請求項1記載の気化器。
【請求項3】
前記気化器は、前記気化器と前記デバイスとの間に確立されたペアリングに応じて前記逆充電に携わるように構成されている、請求項1または2記載の気化器。
【請求項4】
前記ペアリングは、前記気化器の第1の識別子、前記デバイスの第2の識別子、前記気化器および/または前記デバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立される、請求項3記載の気化器。
【請求項5】
前記ペアリングは、前記気化器および/または前記デバイスに連結された別のデバイスによって確立される、請求項3または4記載の気化器。
【請求項6】
前記気化器は、前記デバイスから閾値距離未満で離間している前記気化器に応じて前記逆充電に携わるように構成されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項7】
前記気化器は、前記逆充電における供給体または受取体に指定された前記気化器に応じて前記逆充電に携わるように構成されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項8】
前記気化器は、第1の向きにある前記気化器に応じて前記逆充電における前記供給体に指定され、前記気化器は、第2の向きにある前記気化器に応じて前記逆充電における前記受取体に指定される、請求項7記載の気化器。
【請求項9】
前記気化器本体は、前記気化器が、いつ前記第1の向きまたは前記第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含む、請求項8記載の気化器。
【請求項10】
前記気化器は、別のデバイスと連結されるようにさらに構成されていて、前記気化器は、前記別のデバイスで受信される1つ以上の入力に応じて、前記逆充電における前記供給体または前記受取体に指定される、請求項7から9までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項11】
前記気化器本体は、前記逆充電における前記供給体または前記受取体としての前記気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを発生させるように構成されたアウトプットデバイスをさらに含む、請求項7から10までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項12】
前記逆充電に携わる前記気化器と前記デバイスとの間で、充電の閾値量が移送される、請求項1から11までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項13】
充電の前記閾値量は、前記気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定される、請求項12記載の気化器。
【請求項14】
充電の前記閾値量は、前記デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定される、請求項12または13記載の気化器。
【請求項15】
前記気化器と前記デバイスとは、前記気化器と前記デバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して前記逆充電に携わる、請求項1から14までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項16】
前記気化器と前記デバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して前記逆充電に携わる、請求項1から15までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項17】
前記気化器と前記デバイスとは、別のデバイスと共に前記逆充電に携わり、前記逆充電は、前記気化器および前記デバイスのうちの一方から充電を受け取る前記別のデバイスを含む、請求項1から16までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項18】
前記逆充電は、前記気化器および前記デバイスのうちの他方に、前記充電の第1の部分を移送する前記別のデバイスをさらに含む、請求項17記載の気化器。
【請求項19】
前記逆充電は、前記充電の第2の部分を前記別のデバイスに蓄える前記別のデバイスをさらに含む、請求項17または18記載の気化器。
【請求項20】
前記気化器本体は、前記気化器の前記第1の電源の出力電圧を前記デバイスの少なくとも前記第2の電源の入力電圧に基づいて調整するように構成されたコンバータ回路をさらに含む、請求項1から19までのいずれか1項記載の気化器。
【請求項21】
気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結するように構成された気化器本体を有している気化器を逆充電するステップを含む方法であって、前記気化器本体は、前記気化器カートリッジ内に含まれる前記気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために前記加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでいて、前記気化器の前記逆充電は、デバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される前記気化器の前記第1の電源を含んでいる、方法。
【請求項22】
前記デバイスは、別の気化器または携帯デバイスを含んでいる、請求項21記載の方法。
【請求項23】
前記気化器と前記デバイスとの間に確立されたペアリングに応じて前記逆充電に携わるステップをさらに含む、請求項21または22記載の方法。
【請求項24】
前記ペアリングは、前記気化器の第1の識別子、前記デバイスの第2の識別子、前記気化器および/または前記デバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立される、請求項23記載の方法。
【請求項25】
前記ペアリングは、前記気化器および/または前記デバイスに連結された別のデバイスによって確立される、請求項23または24記載の方法。
【請求項26】
前記デバイスから閾値距離未満で離間している前記気化器に応じて前記逆充電に携わるステップをさらに含む、請求項21から24までのいずれか1項記載の方法。
【請求項27】
前記逆充電における供給体または受取体に指定された前記気化器に応じて前記逆充電に携わるステップをさらに含む、請求項21から25までのいずれか1項記載の方法。
【請求項28】
前記気化器は、第1の向きにある前記気化器に応じて前記逆充電における前記供給体に指定され、前記気化器は、第2の向きにある前記気化器に応じて前記逆充電における前記受取体に指定される、請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記気化器本体は、前記気化器がいつ前記第1の向きまたは前記第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含む、請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記気化器に連結された別のデバイスから1つ以上の入力を受け取るステップ、および
前記別のデバイスで受け取られた前記1つ以上の入力に応じて、前記気化器を前記逆充電における前記供給体または前記受取体として指定するステップ、
をさらに含む、請求項27から29までのいずれか1項記載の方法。
【請求項31】
前記逆充電における前記供給体または前記受取体としての前記気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを、前記気化器におけるアウトプットデバイスによって発生させるステップをさらに含む、請求項27から30までのいずれか1項記載の方法。
【請求項32】
前記逆充電に携わる前記気化器と前記デバイスとの間で、充電の閾値量を移送するステップをさらに含む、請求項21から31までのいずれか1項記載の方法。
【請求項33】
充電の前記閾値量を、前記気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定する、請求項32記載の方法。
【請求項34】
充電の前記閾値量を、前記デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定する、請求項32または33記載の方法。
【請求項35】
前記気化器と前記デバイスとは、前記気化器と前記デバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して前記逆充電に携わる、請求項21から34までのいずれか1項記載の方法。
【請求項36】
前記気化器と前記デバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して前記逆充電に携わる、請求項21から35までのいずれか1項記載の方法。
【請求項37】
前記気化器と前記デバイスとは、別のデバイスと共に前記逆充電に携わり、前記逆充電は、前記気化器および前記デバイスのうちの一方から充電を受け取る前記別のデバイスを含む、請求項21から36までのいずれか1項記載の方法。
【請求項38】
前記逆充電は、前記気化器および前記デバイスのうちの他方に、前記充電の第1の部分を移送する前記別のデバイスをさらに含む、請求項37記載の方法。
【請求項39】
前記逆充電は、前記別のデバイスに、前記充電の第2の部分を蓄える前記別のデバイスをさらに含む、請求項37または38記載の方法。
【請求項40】
前記デバイスの少なくとも前記第2の電源の入力電圧に基づいて、前記気化器の前記第1の電源の出力電圧を、前記気化器におけるコンバータ回路によって調整するステップをさらに含む、請求項21から39までのいずれか1項記載の方法。
【請求項41】
システムであって、
デバイス、および
気化器であって、気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結するように構成された気化器本体を有しており、前記気化器本体は、前記気化器カートリッジ内に含まれる前記気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために前記加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでおり、前記気化器は、デバイスと共に逆充電に携わるように構成されていて、前記逆充電では、前記気化器の前記第1の電源が、前記デバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される、気化器
を含むシステム。
【請求項42】
前記デバイスは、別の気化器または携帯デバイスを含んでいる、請求項41記載のシステム。
【請求項43】
前記気化器は、前記気化器と前記デバイスとの間に確立されたペアリングに応じて前記逆充電に携わるように構成されている、請求項41または42記載のシステム。
【請求項44】
前記ペアリングは、前記気化器の第1の識別子、前記デバイスの第2の識別子、前記気化器および/または前記デバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立される、請求項43記載のシステム。
【請求項45】
前記ペアリングは、前記気化器および/または前記デバイスに連結された別のデバイスによって確立される、請求項43または44記載のシステム。
【請求項46】
前記気化器は、前記デバイスから閾値距離未満で離間している前記気化器に応じて前記逆充電に携わるように構成されている、請求項41から45までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項47】
前記気化器は、前記逆充電における供給体または受取体に指定された前記気化器に応じて前記逆充電に携わるように構成されている、請求項41から46までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項48】
前記気化器は、第1の向きにある前記気化器に応じて前記逆充電における前記供給体に指定され、前記気化器は、第2の向きにある前記気化器に応じて前記逆充電における前記受取体に指定される、請求項47記載のシステム。
【請求項49】
前記気化器本体は、前記気化器が、いつ前記第1の向きまたは前記第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含む、請求項48記載のシステム。
【請求項50】
前記気化器は、別のデバイスと連結されるようにさらに構成されていて、前記気化器は、前記別のデバイスで受信される1つ以上の入力に応じて、前記逆充電における前記供給体または前記受取体に指定される、請求項47から49までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項51】
前記気化器本体は、前記逆充電における前記供給体または前記受取体としての前記気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを発生させるように構成されたアウトプットデバイスをさらに含む、請求項47から50までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項52】
前記逆充電に携わる前記気化器と前記デバイスとの間で、充電の閾値量が移送される、請求項41から51までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項53】
充電の前記閾値量は、前記気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定される、請求項52記載のシステム。
【請求項54】
充電の前記閾値量は、前記デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定される、請求項52または53記載のシステム。
【請求項55】
前記気化器と前記デバイスとは、前記気化器と前記デバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して前記逆充電に携わる、請求項41から54までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項56】
前記気化器と前記デバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して前記逆充電に携わる、請求項41から55までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項57】
前記気化器と前記デバイスとは、別のデバイスと共に前記逆充電に携わり、前記逆充電は、前記気化器および前記デバイスのうちの一方から充電を受け取る前記別のデバイスを含む、請求項41から56までのいずれか1項記載のシステム。
【請求項58】
前記逆充電は、前記気化器および前記デバイスのうちの他方に、前記充電の第1の部分を移送する前記別のデバイスをさらに含む、請求項57記載のシステム。
【請求項59】
前記逆充電は、前記別のデバイスに、前記充電の第2の部分を蓄える前記別のデバイスをさらに含む、請求項57または58記載のシステム。
【請求項60】
前記気化器本体は、前記気化器の前記第1の電源の出力電圧を前記デバイスの少なくとも前記第2の電源の入力電圧に基づいて調整するように構成されたコンバータ回路をさらに含む、請求項41から59までのいずれか1項記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願に関する相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に援用され、2018年12月18日に出願された「Vaporizer Device」と題する米国仮特許出願第62/781,587号の優先権を主張する。
【0002】
技術分野
本明細書に記載される対象は、使い捨て可能な気化器カートリッジを含む気化器デバイスに関する。
【0003】
背景技術
気化器、電子気化器デバイス、またはe気化器デバイスとも称され得る気化器デバイスは、気化デバイスのユーザによるエアロゾルの吸入による、1種以上の有効成分を含むエアロゾル(または「蒸気」)の供給に使用することができる。例えば、eシガレットとも称されてよい電子タバコは、典型的にバッテリ電源が供給され、タバコ喫煙の体験をシミュレートするために使用することができるが、タバコまたは他の物質の燃焼を伴わない種類の気化器デバイスである。
【0004】
気化器デバイスの使用において、ユーザは、一般に蒸気と呼ばれるエアロゾルを吸入し、このエアロゾルは、液体、溶液、固体、ワックス、または特定の気化器デバイスの使用に適合し得る任意の他の形態であってよい気化可能材料を気化させる(これは一般に、液体または固体を少なくとも部分的に気相に移行させることを意味する)加熱要素によって生成することができる。気化器と共に使用される気化可能材料は、(例えば、ユーザによる吸入のための)マウスピースを含むカートリッジ(例えば、リザーバ内の気化可能材料を含む気化器の一部)内に提供することができる。
【0005】
気化器デバイスによって生成された吸入可能なエアロゾルを受け取るために、ユーザは、所定の例では、パフを行うことによって、ボタンを押すことによって、または何らかの他のアプローチによって、気化器デバイスを作動させることができる。一般的に使用される(そして、本明細書でも使用される)パフという用語は、空気体積を気化器デバイス内に引き込ませる形式で行われるユーザによる吸入の意味であり、これにより気化した気化可能材料と空気との組み合わせによって吸入可能なエアロゾルが生成される。
【0006】
気化器デバイスが気化可能材料から吸入可能なエアロゾルを生成する典型的なアプローチは、気化チャンバ(またはヒータチャンバ)内での気化可能材料の加熱して、気化可能材料を気相(または蒸気相)に変換させることを含む。気化チャンバとは一般的に、その内部で熱源(例えば伝導性、対流性、および/または放射性)が気化可能材料を加熱して空気と気化した気化可能材料との混合物を生成させ、気化器デバイスのユーザが吸入するための蒸気を形成させる、気化器デバイス内の領域または容積を意味する。
【0007】
いくつかの気化器デバイスの実施例では、気化可能材料を、リザーバからウィッキング要素(ウィック)を介して気化チャンバ内に引き出すことができる。気化チャンバ内への気化可能材料のこのような吸引は、ウィックによって提供される毛管作用によるものであり得る。ウィックは、少なくとも部分的に、気化可能材料をウィックに沿って気化チャンバの方向に引く。しかしながら、気化可能材料がリザーバから引き出されるとき、リザーバ内部の圧力が下がり、これにより真空が生成され、毛管作用に対抗する作用をする。これにより、気化可能材料を気化チャンバ内に吸引するウィックの効率が減じられるおそれがあり、これによりユーザが気化器デバイスでパフを行うときなどに、所望量の気化可能材料を気化するための気化デバイスの効率が減じられる。さらに、リザーバ内に生成される真空により、最終的には気化可能材料のすべてを気化チャンバ内に吸引することができなくなり、これにより気化可能材料が無駄になるおそれがある。したがって、これらの問題を改善または克服する、改良された気化デバイスおよび/または気化カートリッジが所望される。
【0008】
本対象に一致する、本明細書で使用される気化器デバイスという用語は、一般に、個人使用に便利な持ち運び可能な自給式のデバイスを意味する。通常、このようなデバイスは、気化器における1つ以上のスイッチ、ボタン、触感デバイス、またはその他のユーザ入力機能等(これらは一般に、コントロールと呼ぶことができる)によって制御されるが、外部のコントローラと無線で通信することができる複数のデバイス(例えば、スマートフォン、スマートウォッチ、他のウェアラブル電子デバイス等)も近年利用可能となっている。この文脈で、コントロールとは、一般に、ヒータのオンおよび/またはオフ、操作中にヒータが加熱される最低温度および/または最高温度の調節、ユーザがデバイス上でアクセスし得るゲームまたはその他の双方向機能、および/またはその他の操作のうちの任意のものを含んでいてよいが、これらに限定されない様々な操作パラメータの1つ以上に影響を与えることができる能力を意味する。
【0009】
様々な内容物、およびそのような内容物の割合を有する様々な気化可能材料を、カートリッジ内に含むことができる。一部の気化可能材料では、例えば、特定の有効成分の割合を要求する規制などのために、気化可能材料の総体積に対して有効成分の割合が少ない場合がある。したがって、ユーザは、所望の作用を得るために、(例えば、カートリッジ内に蓄えることのできる気化可能材料の総体積に比較して)大量の気化可能材料を気化しなければならない場合がある。
【0010】
概要
本対象の特定の態様では、充電装置がない場合の、電子気化器デバイスの充電に関する問題は、本明細書で説明される1つ以上の特徴、または通常の当業者によって理解される比較可能な/同等なアプローチによって対処することができる。本対象の態様は、気化器デバイスの逆充電のための装置、方法、およびシステムに関する。
【0011】
1つの態様では、気化器が提供される。この気化器は、気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結されるように構成された気化器本体を含んでいてよい。気化器本体は、気化器カートリッジ内に含まれる気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでいてよい。気化器は、デバイスと共に逆充電に携わるように構成されていてよく、逆充電では、気化器の第1の電源が、このデバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される。
【0012】
いくつかの変化態様では、以下の特徴を含む本明細書に開示された1つ以上の特徴が、任意の実施可能な組み合わせにおいてオプションとして含まれてよい。デバイスは、別の気化器または携帯デバイスであってよい。
【0013】
いくつかの変化態様では、気化器は、気化器とデバイスとの間に確立されたペアリングに応じて逆充電に携わるように構成されていてよい。ペアリングは、気化器の第1の識別子、デバイスの第2の識別子、気化器および/またはデバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立されてよい。ペアリングは、気化器および/またはデバイスに連結された別のデバイスによって確立されてよい。
【0014】
いくつかの変化態様では、気化器は、デバイスから閾値距離未満で離間している気化器に応じて逆充電に携わるように構成されていてよい。
【0015】
いくつかの変化態様では、気化器は、逆充電における供給体または受取体に指定された気化器に応じて逆充電に携わるように構成されていてよい。気化器は、第1の向きにある気化器に応じて逆充電における供給体に指定されてよい。気化器は、第2の向きにある気化器に応じて逆充電における受取体に指定されてよい。気化器本体は、気化器が、いつ第1の向きまたは第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含んでいてよい。
【0016】
いくつかの変化態様では、気化器は、別のデバイスと連結されるようにさらに構成されていてよい。気化器は、別のデバイスで受信される1つ以上の入力に応じて、逆充電における供給体または受取体に指定されてよい。
【0017】
いくつかの変化態様では、気化器本体は、逆充電における供給体または受取体としての気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを発生させるように構成されたアウトプットデバイスをさらに含んでいてよい。
【0018】
いくつかの変化態様では、逆充電に携わる気化器とデバイスとの間で、充電の閾値量が移送されてよい。充電の閾値量は、気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定されてよい。充電の閾値量は、デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定されてよい。
【0019】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、気化器とデバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して逆充電に携わってよい。
【0020】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して逆充電に携わってよい。
【0021】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、別のデバイスと共に逆充電に携わってよい。この逆充電は、気化器およびデバイスのうちの一方から充電を受け取る別のデバイスを含んでいてよい。この逆充電は、気化器およびデバイスのうちの他方に、充電の第1の部分を移送する別のデバイスをさらに含んでいてよい。この逆充電は、充電の第2の部分を別のデバイスに蓄える別のデバイスをさらに含んでいてよい。
【0022】
いくつかの変化態様では、気化器本体は、気化器の第1の電源の出力電圧をデバイスの少なくとも第2の電源の入力電圧に基づいて調整するように構成されたコンバータ回路をさらに含んでいてよい。
【0023】
別の態様では、逆充電のための方法が提供される。この方法は、気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結されるように構成された気化器本体を有している気化器を逆充電するステップを含んでいてよい。気化器本体は、気化器カートリッジ内に含まれる気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでいてよい。気化器の逆充電は、デバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される、気化器の第1の電源を含んでいてよい。
【0024】
いくつかの変化態様では、以下の特徴を含む本明細書に開示された1つ以上の特徴が、任意の実施可能な組み合わせにおいてオプションとして含まれてよい。デバイスは、別の気化器または携帯デバイスであってよい。
【0025】
いくつかの変化態様では、この方法は、気化器とデバイスとの間に確立されたペアリングに応じて逆充電に携わるステップをさらに含んでいてよい。ペアリングは、気化器の第1の識別子、デバイスの第2の識別子、気化器および/またはデバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立されてよい。ペアリングは、気化器および/またはデバイスに連結された別のデバイスによって確立されてよい。
【0026】
いくつかの変化態様では、この方法は、デバイスから閾値距離未満で離間している気化器に応じて逆充電に携わるステップをさらに含んでいてよい。
【0027】
いくつかの変化態様では、この方法は、逆充電における供給体または受取体に指定された気化器に応じて逆充電に携わるステップをさらに含んでいてよい。気化器は、第1の向きにある気化器に応じて逆充電における供給体に指定されてよい。気化器は、第2の向きにある気化器に応じて逆充電における受取体に指定されてよい。気化器本体は、気化器が、いつ第1の向きまたは第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含んでいてよい。
【0028】
いくつかの変化態様では、この方法は、気化器に連結された別のデバイスから1つ以上の入力を受け取るステップをさらに含んでいてよい。気化器は、別のデバイスで受け取られる1つ以上の入力に応じて、逆充電における供給体または受取体として指定されてよい。
【0029】
いくつかの変化態様では、この方法は、逆充電における供給体または受取体としての気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを、気化器におけるアウトプットデバイスによって発生させるステップをさらに含んでいてよい。
【0030】
いくつかの変化態様では、この方法は、逆充電に携わる気化器とデバイスとの間で、充電の閾値量を移送するステップをさらに含んでいてよい。充電の閾値量は、気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定されてよい。充電の閾値量は、デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定されてよい。
【0031】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、気化器とデバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して逆充電に携わってよい。
【0032】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して逆充電に携わってよい。
【0033】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、別のデバイスと共に逆充電に携わってよい。この逆充電は、気化器およびデバイスのうちの一方から充電を受け取る別のデバイスを含んでいてよい。この逆充電は、気化器およびデバイスのうちの他方に、充電の第1の部分を移送する別のデバイスをさらに含んでいてよい。この逆充電は、別のデバイスに、充電の第2の部分を蓄える別のデバイスをさらに含んでいてよい。
【0034】
いくつかの変化態様では、この方法は、デバイスの少なくとも第2の電源の入力電圧に基づいて、気化器の第1の電源の出力電圧を、気化器におけるコンバータ回路によって調整するステップをさらに含んでいてよい。
【0035】
別の態様では、逆充電のためのシステムが提供される。このシステムは、デバイスと気化器とを含んでいてよい。この気化器は、気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結されるように構成された気化器本体を含んでいてよい。気化器本体は、気化器カートリッジ内に含まれる気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでいてよい。気化器は、デバイスと共に逆充電に携わるように構成されていてよく、逆充電では、気化器の第1の電源が、このデバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される。
【0036】
いくつかの変化態様では、以下の特徴を含む本明細書に開示された1つ以上の特徴が、任意の実施可能な組み合わせにおいてオプションとして含まれてよい。デバイスは、別の気化器または携帯デバイスであってよい。
【0037】
いくつかの変化態様では、この方法は、気化器とデバイスとの間に確立されたペアリングに応じて逆充電に携わるステップをさらに含んでいてよい。ペアリングは、気化器の第1の識別子、デバイスの第2の識別子、気化器および/またはデバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立されてよい。ペアリングは、気化器および/またはデバイスに連結された別のデバイスによって確立されてよい。
【0038】
いくつかの変化態様では、この方法は、デバイスから閾値距離未満で離間している気化器に応じて逆充電に携わるステップをさらに含んでいてよい。
【0039】
いくつかの変化態様では、この方法は、逆充電における供給体または受取体に指定された気化器に応じて逆充電に携わるステップをさらに含んでいてよい。気化器は、第1の向きにある気化器に応じて逆充電における供給体に指定されてよい。気化器は、第2の向きにある気化器に応じて逆充電における受取体に指定されてよい。気化器本体は、気化器が、いつ第1の向きまたは第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含んでいてよい。
【0040】
いくつかの変化態様では、この方法は、気化器に連結された別のデバイスから1つ以上の入力を受け取るステップをさらに含んでいてよい。気化器は、別のデバイスで受け取られる1つ以上の入力に応じて、逆充電における供給体または受取体として指定されてよい。
【0041】
いくつかの変化態様では、この方法は、逆充電における供給体または受取体としての気化器としての気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを、気化器におけるアウトプットデバイスで発生させるステップをさらに含んでいてよい。
【0042】
いくつかの変化態様では、この方法は、逆充電に携わる気化器とデバイスとの間で、充電の閾値量を移送するステップをさらに含んでいてよい。充電の閾値量は、気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定されてよい。充電の閾値量は、デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定されてよい。
【0043】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、気化器とデバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して逆充電に携わってよい。
【0044】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して逆充電に携わってよい。
【0045】
いくつかの変化態様では、気化器とデバイスとは、別のデバイスと共に逆充電に携わってよい。この逆充電は、気化器およびデバイスのうちの一方から充電を受け取る別のデバイスを含んでいてよい。この逆充電は、気化器およびデバイスのうちの他方に、充電の第1の部分を移送する別のデバイスをさらに含んでいてよい。この逆充電は、別のデバイスに、充電の第2の部分を蓄える別のデバイスをさらに含んでいてよい。
【0046】
いくつかの変化態様では、この方法は、デバイスの少なくとも第2の電源の入力電圧に基づいて、気化器の第1の電源の出力電圧を、気化器におけるコンバータ回路によって調整するステップをさらに含んでいてよい。
【0047】
本明細書に記載された対象の1つまたは複数のバリエーションの詳細は、添付の図面および以下の説明に記載されている。本明細書に記載された対象の他の特徴および利点は、説明および図面から、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【0048】
本明細書に組み込まれてその一部分を成している添付の図面は、本明細書で開示される対象の特定の態様を示しており、その説明と併せて、開示される実施形態に関連するいくつかの原理を説明するのに役立つものである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1A】本対象の実施形態に一致する気化器の1つの例を図示するブロック図を示す図である。
図1B】本対象の実施形態に一致する気化器の1つの例を示す平面図である。
図2A】本対象の実施形態に一致する気化器の1つの例を示す斜視図である。
図2B】本対象の実施形態に一致する気化器の1つの例を示す別の斜視図である。
図3】本対象の代替的な実施形態に一致する気化器の別の例を示すブロック図である。
図4A】本対象の実施形態に一致する空気通路の例を含むマウスピースの断面図である。
図4B】本対象の実施形態に一致する空気通路の別の例を含むマウスピースの断面図である。
図4C】本対象の実施形態に一致する空気通路の別の例を含むマウスピースの断面図である。
図4D】本対象の実施形態に一致する空気通路の別の例を含むマウスピースの断面図である。
図5】本対象の実施形態に一致する、気化器本体と気化器カートリッジとの間の電気的および機械的接続部を有する気化器の例を示すブロック図である。
図6A】本対象の実施形態と一致する複数の気化器間の電力共有の例を示す図である。
図6B】本対象の実施形態と一致する複数の気化器間の電力共有の別の例を示す図である。
図7A】本対象の実施形態と一致する複数の気化器間の電力共有の別の例を示す図である。
図7B】本対象の実施形態と一致する複数の気化器間の電力共有の別の例を示す図である。
図8】本対象の実施形態に一致する充電移送ハブの1つの例を示す斜視図である。
【0050】
実施例において、同様の参照符号は、同様の構造、特徴、または要素を示す。
【0051】
詳細な説明
本対象の実施形態は、ユーザによる吸入のための1種以上の材料の気化に関する装置を含む。「気化器」という用語は、以下の説明において、気化器デバイスを指すために一般的に使用される。本対象の実施形態に一致する気化器の例には、電子気化器、電子タバコ、eシガレット、またはこれらに類するものが含まれる。このような気化器は一般的に、吸入可能な所定量の材料を提供するために気化可能材料を加熱する携帯可能な手持ち式のデバイスである。
【0052】
気化器と共に使用される気化可能材料は、オプションとして、カートリッジ内に提供されてよい(カートリッジは、例えば、リザーバまたは他の容器に気化可能材料を含む気化器の一部であって、空になると補充可能であり、または同じもしくは異なる種類の追加的な気化可能材料を含む新しいカートリッジを選択する場合は使い捨て可能である)。気化器は、カートリッジを使用する気化器、カートリッジなしの気化器、またはカートリッジの有無にかかわらず使用可能な多用途気化器であってよい。例えば、多用途気化器は、加熱チャンバ(例えば、オーブン)を含んでいてよく、加熱チャンバは、気化可能材料を直接加熱チャンバ内に収容するように構成されていて、さらにカートリッジ、または気化可能材料の使用可能量を少なくとも部分的に含むためのリザーバ、容積体等を含む他の交換可能なデバイスを収容するようにも構成されている。
【0053】
本対象の様々な実施形態では、気化器は、気化可能材料(例えば、有効成分および/または不活性成分が溶液中に懸濁または保持されている担体溶液、または気化可能材料自体の原液の液体)または固体の気化可能材料と共に使用するように構成することができる。固体の気化可能材料は、植物材料の一部を気化可能材料として放出する植物材料(例えば、ユーザによる吸入のために気化可能材料が放出された後に植物材料の一部が廃棄物として残るようなもの)を含むことができ、またはオプションとして、すべての固体材料が最終的には、吸入のために気化できるような、気化可能材料自体の固体形態(例えば、「ワックス」)であってよい。気化可能材料は、同様に完全に気化可能であってもよいし、または吸入に適した材料のすべてが消費された後に残る液体材料の一部を含んでもよい。
【0054】
図1Aのブロック図および図1Bの側面図を参照すると、気化器100は典型的に、(充電池であってよいバッテリのような)電源112と、気化可能材料を凝集形態(例えば固体、液体、溶液、懸濁液、少なくとも部分的に未処理の植物材料の一部等)から気相へと変換させるためのアトマイザ141への熱の供給を制御するためのコントローラ104(例えば、ロジックを実行可能なプロセッサ、回路等)とを含む。コントローラ104は、本対象の特定の実施形態に一致する1つ以上のプリント回路基板(PCB)の一部であり得る。
【0055】
気化可能材料を気相に変換した後、気化器の種類、気化可能材料の物理的および化学的特性、および/または他の要因に応じて、気相の気化可能材料の少なくとも一部は、凝縮して、エアロゾルの部分としての気相と少なくとも部分的に局所的平衡状態にある粒子状物質を形成してよい。こうして、所与のパフのために、または、気化器における吸い上げのために気化器100によって提供される吸引可能量の一部または全部を形成することができる気化器によって生成されるエアロゾル中の気相と凝集相との間の相互作用は、エアロゾルの1つ以上の物理パラメータに影響を与えることがある要因、例えば、周囲温度、相対湿度、化学的性質、空気流路(気化器の内部およびヒトまたは他の動物の気道の内部の両方)における流動条件、気相またはエアロゾル相の気化可能材料と他の空気流との混合などの要因により、複雑かつ動的であり得ることは理解されるだろう。いくつかの気化器では、特に、より揮発性の気化可能材料の供給のための気化器では、吸入可能量は、主に気相で存在し得る(すなわち、凝縮相粒子の形成は極めて制限される場合がある)。
【0056】
気化可能材料(例えば、原液の液体、懸濁液、溶液、混合物等)と共に使用するための気化器は、典型的にアトマイザ141を含み、このアトマイザ内では、ウィッキング要素(本明細書では、毛管圧によって流体運動を生じさせることのできる任意の材料を含み得るウィック(図1Aまたは図1Bには図示せず)とも呼ばれる)が、加熱要素(図1Aまたは図1Bには図示せず)を含むアトマイザ141の部分に気化可能材料の所定量を搬送する。ウィッキング要素は、一般的に、気化可能材料をリザーバから引き出すように構成されている。リザーバは、気化可能材料が加熱要素から供給される熱によって気化され得るように気化可能材料を収容するように構成される(かつ使用時には気化可能材料を含み得る)。ウィッキング要素は、オプションとして、空気がリザーバに入り込んで除去された液体の体積と置き換わることを許容こともできる。換言すると、加熱要素(後述する)による気化のために毛管作用が気化可能材料をウィック内に引き込む。そして、本対象のいくつかの実施形態では、空気がウィックを通ってリザーバに戻り、リザーバ内の圧力を少なくとも部分的に均等化してもよい。圧力均等化するためにリザーバに空気を戻すことができる他のアプローチも、本対象の範囲内である。
【0057】
加熱要素は、導電性ヒータ、放射性ヒータ、および対流性ヒータのうちの1つ以上であってよく、またはこれらのうち1つ以上を含んでいてもよい。加熱要素の1つの形式は、抵抗性加熱要素であり、抵抗性加熱要素は、加熱要素の1つ以上の抵抗セグメントに電流が流されたときに、電力を熱の形で散逸させるように構成された材料(例えば、金属または合金、例えばニッケルクロム合金または非金属抵抗)から構成することができ、または少なくともそのような材料を含むことができる。本対象のいくつかの実施形態では、アトマイザは、抵抗コイルを含む加熱要素、またはウィッキング要素に熱を供給するために熱接触するように、巻き付けられるか、その中に配置されるか、バルク形状に統合されるか、圧入されるか、またはその他の形式で配置される他の加熱要素を含むことができ、これにより、ウィッキング要素によってリザーバから引き込まれた気化可能材料は、気相および/または凝縮相(例えば、エアロゾル粒子または液滴)でユーザが続いて吸入することができるように気化させられる。さらに後述するように、他のウィッキング要素、加熱要素、および/またはアトマイザアッセンブリ構造も可能である。
【0058】
特定の気化器は、付加的にまたは代替的に、例えば固相の気化可能材料(例えば、ワックスなど)または気化可能材料を含む植物材料(例えば、タバコの葉および/またはたばこの葉の一部)のような非液状の気化可能材料の加熱を介して、気相および/またはエアロゾル相の気化可能材料の吸入可能な用量を生成するように構成されてもよい。このような気化器において、抵抗性加熱要素は、非液状の気化可能材料が配置されるオーブンまたは他の加熱チャンバの壁の一部であるか、または壁に組み込まれるか、または壁と熱的に接触していてよい。代替的に、抵抗性加熱要素は、非液状の気化可能材料を貫流する、またはその周囲を通過する空気を加熱して、非液状の気化可能材料の対流加熱を生じさせるために使用されてもよい。さらに別の例では、抵抗性加熱要素は、(例えば、オーブンの壁から内方への伝導によってのみではなく)植物材料の質量内から植物材料の直接伝導加熱が生じるように、植物材料と緊密に接触するように配置されてもよい。
【0059】
加熱要素は、気化器のマウスピース130におけるユーザのパフ(例えば、吸引、吸入など)に関連して活性化されてよい(例えば、後述するように気化器本体のオプションとしての部分であるコントローラが、後述するように気化器カートリッジのオプションとしての部分である抵抗性加熱要素を含む回路を介して電源から電流を流すことができる)。こうして、空気は、空気入口から、アトマイザ(例えば、ウィッキング要素および加熱要素)を通る空気流路に沿って、オプションとして1つ以上の凝縮領域またはチャンバを通って、マウスピースにおける空気出口へと流通する。空気流路に沿って流れる流入空気は、アトマイザを通過したり貫流したりなどして、このアトマイザにおいて、気相の気化可能材料が当該空気中に混入される。上述したように、混入される気相の気化可能材料は、空気流路の残りを通過するときに凝縮されてよく、これにより、エアロゾル形態の気化可能材料の吸入可能な量が、(例えば、ユーザによる吸入のためのマウスピース130における)空気出口から送出され得る。
【0060】
加熱要素は、ユーザと1つ以上の入力デバイス116(例えば、気化器100のボタン、またはその他の触覚制御デバイス)との相互作用の検出、気化器と通信するコンピューティングデバイスからの信号の受信に応じて、かつ/またはパフが発生している、または発生しそうであることを決定するためのその他のアプローチを介して、1つ以上のセンサ113によって生成される1つ以上の信号に基づくパフの自動検出によっての活性化されてよい。センサ113の例としては、周囲の圧力に相対的に空気流路に沿った圧力を検出するように(または、オプションとして、絶対圧力における変化を測定するように)配置された1つまたは複数の圧力センサ、気化器の1つ以上のモーションセンサ、気化器の1つ以上のフローセンサ、気化器の容量性のリップセンサがある。
【0061】
前段落で示唆したように、本対象の実施形態と一致する気化器は、気化器と通信する1つのコンピューティングデバイス(またはオプションとして2つ以上のデバイス)に(例えば、無線または有線接続を介して)接続するように構成されてもよい。このために、コントローラ104は、通信ハードウェア105を含んでいてよい。コントローラ104は、メモリ108も含んでいてよい。コンピューティングデバイスは、気化器100も含む気化器システムの構成要素であってよく、気化器100の通信ハードウェア105との無線通信チャネルを確立することができる固有の通信ハードウェアを含むことができる。例えば、気化器システムの一部として使用されるコンピューティングデバイスは、デバイスのユーザが気化器と対話できるようにするためのユーザインターフェースを提供するソフトウェアを実行する汎用コンピューティングデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、その他のポータブルデバイス、例えばスマートウォッチ等)を含むことができる。本対象の他の実施形態では、気化器システムの一部として使用されるそのようなデバイスは、1つ以上の物理的なまたはソフト的なインターフェースコントロール(例えば、画面または他のディスプレイデバイス上で構成可能であり、タッチパネル、またはマウス、ポインタ、トラックボール、カーソルボタンなどの他の入力デバイスとのユーザの対話を介して選択可能)を有するリモコンまたはその他の無線もしくは有線デバイスのような、ハードウェアの専用部分であってよい。気化器100はさらに、1つ以上のアウトプット117機能および/またはユーザに情報を提供するためのデバイスを有することができる。例えば、1つ以上のアウトプット117機能および/またはデバイスは、視覚的なアウトプット(例えば、様々な色の発光ダイオード(LED))、聴覚的なアウトプット、触覚的なアウトプット(例えば、バイブレーション)、および/またはこれらに類するものを提供してよい。
【0062】
本対象のいくつかの実施形態では、1つ以上のアウトプット117機能および/またはデバイスは、発光ダイオード(LED)および/または触覚装置を含んでいてよい。例えば、気化器100は、視覚的なフィードバック(例えば、様々な色の発光ダイオード(LED))に加えて、または視覚的なフィードバックの代わりに触覚的なフィードバックを提供してよい。触覚装置は、発光ダイオードに関連して、または発光ダイオードの代わりに含まれてもよい。
【0063】
1つ以上のアウトプット117機能および/またはデバイスが触覚装置を含む場合は、触覚的なフィードバックが様々な情報を伝達するために使用されてよい。例えば、気化器100は、例えば圧力センサ、電圧センサ、モーションセンサ、加速度計、全地球測位デバイス、容量型リップセンサ、および/または類似のものを含む気化器100に連結された気化器100の1つ以上の構成要素および/またはデバイスから受信した信号に応答して、触覚フィードバックを提供することができる。したがって、気化器100は、ユーザの口および/またはユーザの手に位置する気化器100に応答して1つ以上の触覚フィードバックを提供してよい。気化器100は、さらに、パフおよび/またはパフの閾値量(例えば、設定された期間を超えて)の検出に応答して、1つ以上の触覚フィードバックを提供してもよい。代替的にかつ/または付加的に、気化器100は、カートリッジ(例えば、カートリッジ120)の挿入に応答して、かつ/または気化器100内に挿入されたカートリッジの1つ以上の特徴(例えば、フレーバ、カートリッジ内に残っている気化可能材料の体積、および/または類するもの)に対応して、1つ以上の触覚フィードバックを提供してよい。1つ以上の触覚フィードバックは、バッテリレベル、セッションデータ、気化器100の状態(例えば、ロック、アンロック、および/または類するもの)、別のデバイスとのペアリング状態(例えば、ブルートゥースペアリング)、および/または類するものを伝達するために使用されてよい。1つ以上のアウトプット117機能および/またはデバイスは、1種以上の力、振動、動き、および/または類するものを適用することにより気化器100のユーザと結びつける任意の形態の触覚フィードバックを提供するように構成されていてよい。
【0064】
上記で定義される気化器システムの一部であるコンピューティングデバイスは、以下の1つ以上の機能、例えば、用量の制御(例えば、用量監視、用量設定、用量制限、ユーザトラッキング等)、セッショニングの制御(例えば、セッションモニタリング、セッション設定、セッション制限、ユーザトラッキング等)、ニコチンの供給の制御(例えば、ニコチンと非ニコチン気化可能材料との切り替え、供給されるニコチンの量の調整等)、位置情報の取得(例えば、他のユーザの位置、小売店の位置、喫煙所、気化器自体の相対的位置または絶対位置等)、気化器のパーソナライゼーション(例えば、気化器の命名、気化器のロック/パスワード保護、1つ以上のペアレンタルコントロールの調整、気化器とユーザグループとの関連付け、気化器のメーカまたは保証維持組織への登録等)、他のユーザとの社会的活動への参加(例えば、ゲーム、ソーシャルメディア通信、1つ以上のグループとの対話等)、またはこれらに類似するもののうちのいずれかのために使用することができる。「セッショニング」、「セッション」、「気化器セッション」、または「蒸気セッション」という用語は、一般に、気化器の使用に費やされる期間を指すために使用される。この期間は、時間、用量の数、気化可能材料の量、および/またはこれらに類するものを含むことができる。
【0065】
コンピューティングデバイスが抵抗性加熱要素の活性化に関連する信号を提供する例において、または様々な制御または他の機能の実施のためにコンピューティングデバイスと気化器とを連結する他の例において、コンピューティングデバイスは、1つ以上のコンピュータ命令セットを実行して、ユーザインターフェースおよび基礎となるデータ処理を提供するする。一例において、コンピューティングデバイスによるユーザインターフェース要素とユーザとの間の1つ以上の対話の検出は、コンピューティングデバイスが気化器デバイス100に信号を送って加熱要素を活性化させるとともに、蒸気/エアロゾルの吸入可能な用量を生成するための完全な動作温度とする原因になり得る。気化器の他の機能は、気化器と通信するコンピューティングデバイス上のユーザインターフェースとユーザとの対話によって制御することができる。
【0066】
気化器の抵抗性加熱要素の温度は、抵抗性加熱要素に供給される電力量および/または電力が供給されるデューティサイクル、電子気化器の他の部分および/または環境への伝導性熱伝達、ウィッキング要素および/またはアトマイザ全体からの気化可能材料の気化に起因する潜熱損失、および空気流(例えば、ユーザが電子気化器で吸入したときに加熱要素またはアトマイザ全体にわたって移動する空気)に起因する対流熱損失、を含む複数の要因に依存し得る。上述した通り、加熱要素を確実に活性化するために、または加熱要素を所望の温度まで加熱するために、本対象のいくつかの実施形態では、気化器は、圧力センサからの信号を使用してユーザが吸入している時期を決定してよい。圧力センサは、空気流路に配置され得、かつ/または、(例えば、通路または他の通路によって)デバイスに入る空気のための入口と、生じた蒸気および/またはエアロゾルをユーザが吸入するための出口とを接続する空気流路に接続され得る。これにより、圧力センサは、空気が空気入口から空気出口へ気化器デバイスを通過すると同時に圧力変化を検知する。本対象のいくつかの実施形態では、加熱要素は、ユーザのパフに伴って、例えば空気流路における圧力変化を検出する圧力センサによる例えばパフの自動検出によって活性化されてもよい。
【0067】
典型的には、圧力センサは(および任意の他のセンサ113も同様に)、コントローラ104(例えば、プリント回路基板アセンブリまたは他の形式の回路基板)上に配置することができ、またはコントローラ104に連結(例えば、物理的接続または無線接続を介して電気的または電子的に接続)することができる。測定を正確に行い、気化器の耐久性を維持するためには、空気流路を気化器の他の部分から分離するための弾性シール150を設けることが有益であり得る。ガスケットであり得るシール150は、圧力センサを少なくとも部分的に取り囲むように構成されてもよい。これにより、気化器の内部回路への圧力センサの接続部は、空気流路に曝された圧力センサの部分から分離される。カートリッジベースの気化器の例では、シール150は、気化器本体110と気化器カートリッジ120との間の1つ以上の電気接続の部分も分離することができる。気化器100内のシール150のこのような配置は、蒸気相または液相の水や気化可能材料等の他の流体のような環境要因との相互作用に起因する気化器構成要素への潜在的な破壊的影響の緩和、かつ/または、気化器内の指定された空気流路からの空気漏洩の低減のために役立ち得る。望ましくない空気、液体、またはその他の流体が気化器の回路を通過したり、および/または、接触したりすることは、圧力読取り値の変化のような様々な望ましくない効果を引き起こす可能性があり、かつ/または、湿気や気化可能材料などのような望ましくない材料の気化器の一部における堆積を招くおそれがある。これらの結果、圧力信号の不良、圧力センサまたは他の構成要素の劣化、および/または気化器の寿命の短縮が生じ得る。シール150におけるリークは、吸引には望ましくない材料を含む、または吸引には望ましくない材料から成る気化器デバイスの部分を通過した空気を、ユーザが吸引する結果となるおそれもある。
【0068】
近年、人気を博している一般的なクラスの気化器は、気化器本体110を含み、気化器本体は、コントローラ104と、電源112(例えば、バッテリ)と、1つ以上のセンサ113と、充電接点と、シール150と、1つ以上の様々なアタッチメント構造を介して気化器本体と連結するために気化器カートリッジ120を収容するように構成されるカートリッジ受け口118と、を含む。いくつかの例において、気化器カートリッジ120は、気化可能材料を収容するためのリザーバ140と、吸入可能な用量をユーザに供給するためのマウスピース130とを含む。気化器カートリッジは、ウィッキング要素および加熱要素を有するアトマイザ141を含むことができ、あるいは代替的に、ウィッキング要素および加熱要素のうちの一方または両方を気化器本体の一部とすることができる。アトマイザ141の任意の部分(例えば、加熱要素および/またはウィッキング要素)が気化器本体の一部である実施形態では、気化器は、気化器カートリッジ内のリザーバから気化器本体に含まれるアトマイザ部分に液状の気化可能材料を供給するように構成され得る。
【0069】
非液状気化可能材料の加熱によって非液状気化可能材料の吸入可能な用量を生成する気化器のためのカートリッジベースの構成も、本対象の範囲内である。例えば、気化器カートリッジは、1つ以上の抵抗性加熱要素の一部と直接接触するように加工され、形成された植物材料の集合体を含むことができる。そのような気化器カートリッジは、プロセッサと、電源と、1つ以上の抵抗性加熱要素を含む回路を完成させるために対応するカートリッジ接点に接続するための電気的接点とを含む気化器本体に、機械的および電気的に連結されるように構成されてよい。
【0070】
電源112が気化器本体110の一部であり、気化器本体110に連結されるように構成された気化器カートリッジ120内に加熱要素が配置された気化器では、気化器100は、コントローラ104(例えば、プリント回路基板、マイクロコントローラなど)と電源112と加熱要素とを含む回路を完成させるための電気接続機能(例えば、回路を完成させるための手段)を含むことができる。これらの電気接続機能は、気化器カートリッジ120の底面における少なくとも2つの接点(本明細書ではカートリッジ接点124と称される)と、気化器100のカートリッジ受け口の基部付近に配置された少なくとも2つの接点(本明細書では受け口接点125と称される)とを含むことができる。カートリッジ接点124と受け口接点125とは、気化器カートリッジ120がカートリッジ受け口118に挿入されて連結されたときに電気接続をする。これらの電気接続によって完成された回路は、電流を抵抗性加熱要素に供給することを可能にし得る。また、この回路は、例えば、抵抗性加熱要素の抵抗率の熱係数に基づく抵抗性加熱要素の温度の決定および/または制御や、抵抗性加熱要素または気化器カートリッジの他の回路の1つ以上の電気的特性に基づくカートリッジの識別等のような付加的機能にさらに使用されてもよい。
【0071】
本対象のいくつかの例では、少なくとも2つのカートリッジ接点および少なくとも2つの受け口接点は、少なくとも2つの向きのいずれかで電気的に接続するように構成することができる。換言すれば、気化器の動作に必要な1つ以上の回路は、カートリッジ受け口118に気化器カートリッジ120を(気化器本体110のカートリッジ受け口118内に、カートリッジを有する気化器カートリッジの端部が挿入されるときの軸線を中心として)第1の回転方向で挿入することにより、完成させることができる。これにより、少なくとも2つのカートリッジ接点124の第1のカートリッジ接点は、少なくとも2つの受け口接点125の第1の受け口接点に電気的に接続され、少なくとも2つのカートリッジ接点124の第2のカートリッジ接点は、少なくとも2つの受け口接点125の第2の受け口接点に電気的に接続される。さらに、気化器の動作に必要な1つ以上の回路は、カートリッジ受け口118に気化器カートリッジ120を第2の回転方向で挿入することにより、完成させることができる。これにより、少なくとも2つのカートリッジ接点124の第1のカートリッジ接点は、少なくとも2つの受け口接点125の第2の受け口接点に電気的に接続され、少なくとも2つのカートリッジ接点124の第2のカートリッジ接点は、少なくとも2つの受け口接点125の第1の受け口接点に電気的に接続される。気化器カートリッジ120を気化器本体110のカートリッジ受け口118内に可逆的に挿入可能とするこの機能は、以下にさらに記述される。
【0072】
気化器カートリッジ120を気化器本体に連結するための取り付け構造の一例では、気化器本体110は、カートリッジ受け口118の内面から内方に突出したディテント(例えばくぼみ、突出部など)を含む。気化器カートリッジ120の1つ以上の外面は、気化器本体110上のカートリッジ受け口118に気化器カートリッジ120の端部が挿入されたときに、そのようなディテントに嵌合および/またはその他の形式でスナップ結合し得る対応凹部(図1には示されていない)を含むことができる。気化器カートリッジ120と気化器本体110とが(例えば気化器本体110のカートリッジ受け口118への気化器カートリッジ120の端部の挿入により)連結されるとき、気化器本体110内へのディテントは、気化器カートリッジ120の凹部内に嵌合されてよく、かつ/またはその他の形式で保持されてよく、これにより、組み立てられた際、気化器カートリッジ120の位置が保持される。このようなディテント―凹部アセンブリは、気化器カートリッジ120の位置を保持するのに十分なサポートを提供し得、少なくとも2つのカートリッジ接点124と少なくとも2つの受け口接点125との間の良好な接触を保証する。その一方、ユーザが気化器カートリッジ120をカートリッジ受け口118から取り外すために気化器カートリッジ120に適度な力を加えて引っ張った際には、気化器カートリッジ120が気化器本体110から離脱することを許容する。
【0073】
カートリッジ受け口における気化器カートリッジの少なくとも2つの回転方向が可能であるように可逆的である気化器カートリッジと気化器本体との間の電気接続についての上記の説明に加えて、さらに、いくつかの気化器では、気化器カートリッジの形状、またはカートリッジ受け口内に挿入されるように構成された気化器カートリッジの少なくとも端部の形状は、少なくとも2回対称を有していてよい。換言すれば、気化器カートリッジまたは気化器カートリッジの少なくとも挿入可能な端部は、気化器カートリッジがカートリッジ受け口に挿入される方向の軸線を中心として180°回転されるとき対称であってよい。このような構成では、気化器の回路機構は、気化器カートリッジのどちらの対称的な向きが生じるかに関わらず、同じ動作をサポートすることができる。
【0074】
いくつかの例では、カートリッジ受け口への挿入のために構成された気化器カートリッジまたは気化器カートリッジの少なくとも1つの端部は、気化器カートリッジがカートリッジ受け口に挿入される方向の軸線に対して横方向で非円形の断面を有していてよい。例えば、非円形断面は、近似的長方形、近似的楕円形(例えば、近似的長円形)、2組の平行なまたはほぼ平行な対向する辺を有しているが長方形ではない(例えば、平行四辺形のような形状を有する)非長方形、または少なくとも2回対称の他の形状であってよい。この文脈では、形状を伴う近似的という表現は、記述された形状に対する基本的な類似性は明らかであるが、問題となっている形状の側面が完全に直線状である必要はなく、頂点が完全に鋭角である必要がないことを示す。断面形状の縁部もしくは頂点の双方もしくは一方の丸みは、本明細書において言及した任意の非円形の断面として説明される。
【0075】
少なくとも2つのカートリッジ接点および少なくとも2つの受け口接点は、様々な形態を取ることができる。例えば、一方または両方の接点セットは、導電ピン、タブ、端子、ピンまたは端子のための受容穴またはこれらに類するものを含むことができる。いくつかのタイプの接点は、気化器カートリッジ上の接点と気化器本体上の接点との間のより良好な物理的および電気的な接続を行わせるために、ばねまたは他の付勢特徴を含むことができる。電気接点は、オプションとして金メッキされていてよく、かつ/または他の材料を含んでいてよい。
【0076】
図1Bに示したように、気化器カートリッジ120は、気化可能材料を収容するためのリザーバ140を含むことができる。リザーバ140は、レベル窓142を含むことができ、レベル窓により、気化器100および/または気化器カートリッジ120の向きに応じて、気化可能材料のレベルまたは体積が示される。レベル窓142は、リザーバ140の一方の側の少なくとも一部から形成することができ、またはマウスピース130から延在するリザーバ140の少なくとも一部によって形成することができる。したがって、レベル窓142は、リザーバ140を取り囲むことができ、これにより気化可能材料のレベルまたは体積は、殆ど任意の角度または向きから見ることができる。
【0077】
本対象のいくつかの実施形態では、レベル窓142を形成するリザーバ140の内面および/または外面は、気化可能材料の測定された量または体積を視覚的に示すために、グラフィックな線、エッチング、突起、ディテント等を含むことができる。レベル窓142を形成するリザーバ140の内壁にはテクスチャリングすることができ、これにより、液体を支持する壁または表面と、そのような液体と接触していない壁または表面との間の視覚的区別が向上する。脂質、または他の天然オイルもしくは合成オイル、ワックス、ゲルのような高密度液体から形成された照明層を、気化可能材料に設けることができる。照明層は、気化可能材料よりも密度が高く、メニスカス層または浮遊上面層を形成する。照明源によってリザーバ140の内部空間が照明されると、照明層は、照明レベル表示を提供することができる。リザーバ140の内部を照明するために、照明源を、リザーバ140内部に設けることができ、またはリザーバ140外部に設けることができる。
【0078】
図2A図2Bは、本対象の実施形態に一致する気化器100の例の斜視図を示す。図2A図2Bに示したように、気化器100は、気化器カートリッジ120を収容して気化器カートリッジ120に接続するように構成された気化器本体110を含むことができる。気化器本体110は、1つ以上の側壁によって画定されたカートリッジ受け口118と、気化器カートリッジ120の少なくとも一部のための収容スペースを形成する開口とを含むことができる。気化器カートリッジ120は、カートリッジ受け口118内に挿入され得るリザーバ140によって少なくとも部分的に画定された雄型部分を含むことができる。気化器本体110および/または気化器カートリッジ120は、気化器カートリッジ120の少なくとも一部を気化器本体110のカートリッジ受け口118内に固定するために、ラッチ、摩擦嵌合部、ガスケット、1つ以上の連結リッジ等のような嵌合機構を含むことができる。
【0079】
気化器本体110は、任意の数の形状を定義する1つ以上の側壁を含むことができる。このような形状の断面は、円形、長方形、楕円、正方形、または任意の他の多角形の断面形状であってよい。気化器本体110の1つ以上の側壁は、剛性材料、例えば金属、セラミック、プラスチック、ナイロンから、またはその他の剛性または半剛性材料から形成することができる。カートリッジ受け口118とは反対側の気化器本体110の底面202は、充電ポートを含むことができる。充電ポートは、充電プラットフォームの対応する電気接点と嵌合するための1つ以上の電気接点を含むことができ、または充電ポートは、対応する誘導式充電プラットフォームと接続するための誘導式チャージャを備えた平坦な表面を含むことができる。
【0080】
本対象のいくつかの実施形態では、気化器本体110は、通信ハードウェア、例えば上述したような通信ハードウェア105を有することができ、かつ/または含むことができる。また、気化器本体110の1つ以上の側壁の少なくとも1つまたは気化器本体の区分は、セラミックまたはその他の非金属結晶または半結晶有機材料、例えばガラス等から形成され得、そこに有しているまたは含まれている通信ハードウェアによる通信を促進する。
【0081】
例えば、通信ハードウェアは、Bluetooth(登録商標)トランシーバを含むことができる。このトランシーバは、気化器本体110内の任意の位置に取り付けられ得る。この任意の位置では、気化器本体110の1つ以上の側壁の少なくとも1つが、非金属、例えばセラミック、プラスチック等とされる。場合によっては、気化器本体110は、カートリッジ受け口118の近位にバンド242を含むことができる。バンド242は、カートリッジ受け口118近くで気化器本体110の遠位端部の周りを取り囲むまたは包囲することができる。本対象の別の実施形態では、バンド242は、気化器カートリッジ120の少なくとも一部に取り付けられて、気化器カートリッジ120の少なくとも一部を取り囲み得るか包囲し得る。すなわち、バンド242は、リザーバ140の周囲であって、リザーバ140とマウスピース130との間であり得る。非金属材料から成っている場合、気化器100は、バンド242が、気化器本体110または気化器カートリッジ120のどちらに接続されているかにかかわらず、バンド242の近くに取り付けられた通信ハードウェアを含むことができる。
【0082】
本対象のいくつかの実施形態では、バンド242は、磨かれた金属のような金属から形成することができ、例えば気化器100の状態および/または動作を示すためのディスプレイライトのような、ユーザインターフェースおよびユーザとの対話のための発光ダイオード(LED)またはこれに類するもののような1つ以上の信号エレメントを含むことができる。本対象の別の実施形態では、1つ以上の信号エレメントは、例えば、気化器本体110の1つ以上の側壁と統合されるように、気化器本体110に沿った任意の場所に配置され得る。さらに、1つ以上の信号エレメントは、気化器カートリッジ120に沿ったまたは気化器カートリッジ120内の任意の位置に配置され得、気化器カートリッジ120が気化器本体110に接続された際、気化器の電源112から電力の供給を受け得る。
【0083】
図3は、本対象の代替的な実施形態に一致する気化器100の別の例を図示するブロック図を示す。図3を参照すると、気化器100は、気化器本体110を含むことができ、気化器本体110は、気化器カートリッジ120を収容するように、かつ/または気化器カートリッジ120に嵌合するように構成され得る。気化器本体110は、図1A図1Bおよび図2A図2Bに示し、かつ/またはこれらの図を参照して説明した1つ以上の構成要素および特徴を含むことができるが、これらに限定されるものではない。しかしながら、図3に示した気化器100の例の気化器本体110は、カートリッジ受け口を有する代わりに、ハウジング312を有している。このハウジングは、近位側の面314を画定しており、この面から雄型部分316が突出している、または延在している。雄型部分316は、1つ以上の本体電気接点325を有し得る。この電気接点は、好適には、雄型部分316の前面に配置されているが、雄型部分316の任意の場所に配置され得る。図3に示した気化器カートリッジ120の例は、雄型部分316を受容するための、かつ、例えば本明細書で説明するようなものを含む1つ以上の嵌合機構および/または接続機構を介して気化器本体110に嵌合または接続するための、本体受け口318を含み得る。
【0084】
気化器カートリッジ120のリザーバ140に含まれる気化可能材料を気化するためのアトマイザ141に電力を供給するために、1つ以上の本体電気接点325は、気化器カートリッジ120の本体受け口318内に配置される1つ以上の対応するカートリッジ電気接点324と接触するように寸法決めされ、配置され、かつ、構成される。気化器カートリッジ120は、さらに、別の電気的構成要素、例えば通信モジュールまたはトランシーバ、1つ以上のセンサ、例えば圧力センサ、電圧センサ、モーションセンサ、または加速度計、全地球測位デバイス等を有することができ、これらのいずれもが、気化器カートリッジ120内で、または電気接点326,325を介して気化器本体110の電源から給電され得る。気化器カートリッジ120は、さらに、空気通路332を有するマウスピース130を含むことができ、この空気通路を介してユーザは、気化した気化可能材料を吸入することができる。
【0085】
気化器本体110の雄型部分316、および/または気化器カートリッジ120および/またはリザーバ140の本体受け口318は、1つ以上の照明源、例えばLEDを含むことができ、これにより、さらに詳しく後述するように、例えばバッテリレベル、リザーバ140内の気化可能材料の量、気化器100の使用状態、および/またはリザーバ140内の気化可能材料の識別、例えばフレーバ、化学物質の含有量、品質等のような動作インジケータを提供することができる。
【0086】
図3に示したように、気化器カートリッジ120は、ハウジング321を含むことができる。ハウジング321は、任意の剛性材料または半剛性材料、例えばプラスチック、セラミック、金属等から形成することができる。ハウジング321は、不透明または半透明であり得る。リザーバ140の近位のハウジング321またはリザーバ340を形成するハウジング321の一部は、リザーバ140内に残っている気化可能材料の量の視覚的インジケータを提供するために、かつ/または光源からの光が通過できるようにするために、半透明であり得る。ハウジング321は、例えば、ロゴ、レベルインジケータ、または動作インジケータのような照明された文字またはグラフィックなインジケータを提供することができる1つ以上の例えば反射マイクロチャネルのようなライトガイドを含むことができる。本対象のいくつかの実施形態では、ハウジング321は、ユーザがデバイスを使用するとき、気化器カートリッジ120が気化器本体110に接続されたとき、または1つ以上のセンサのうちの1つによる検知に基づいて、不透明度が変化し得るポリマ分散液晶を含み得る。
【0087】
本対象のいくつかの実施形態では、気化器カートリッジ120のマウスピース130は、1つ以上の発光ダイオード(LED)またはライトガイド等のようなフレーバインジケータ334を含むことができる。フレーバインジケータ334は、リザーバ140内に提供された気化可能材料の各フレーバに固有の色を提供することができる。例えば、フレーバインジケータ334は、固有の色インジケータを提供するために、赤色LED、緑色LED、および青色LEDのうちの1つ以上を、または別の色の組み合わせを有することができる。気化器カートリッジ120が気化器本体110に連結されると、気化器カートリッジ120および/または気化器本体110内のロジックは、気化器カートリッジ120内にまたは気化器カートリッジ120と共に符号化されたカートリッジ情報を読み取り、カートリッジ情報の少なくとも一部に基づいてフレーバインジケータ334の動作を制御することができる。上述したように、フレーバインジケータ334は、また、気化器カートリッジ120および/または気化器本体110に沿った任意の位置に配置され得るが、マウスピース130内にまたはマウスピース130の近位に配置されることが好ましい。
【0088】
図4A図4Dは、様々な空気通路332の例を含むマウスピース130の断面を示す。本対象のいくつかの実施形態では、空気通路332は1つ以上の開口を含むことができる。さらに、1つ以上の開口のそれぞれの形状および/または寸法を含む、空気通路332の形状および/または寸法は、マウスピース130でパフを行うユーザからの極めて特定の体積の空気流を可能にするように構成することができる。例えば、空気通路332は、(例えば、図4Aに示したように)長方形(例えば、四角)の断面を有する開口402、(例えば、図4Bに示したように)楕円形(例えば、円形)の断面を有する開口404、(例えば、図4Cに示したように)多面体の断面を有する開口406、または(例えば、図4Dに示したように)任意の形状の複数の開口408を含むことができる。マウスピース130の空気通路332を形成する開口の寸法および/または形状は、例えば気化器カートリッジ120の供給源を示すために、見慣れたデザイン、形状、またはロゴを提供することもできる。このようなサイズおよび/または形状は、上述したような光源を収容することもできる。
【0089】
図5は、本対象の実施形態に一致する、気化器本体110と気化器カートリッジ120との間の電気的および機械的接続部を有する気化器100の例を図示するブロック図を示す。図5に示したように、本対象のいくつかの実施形態では、気化器本体110および気化器カートリッジ120のいずれもが、それぞれ他方の少なくとも一部を収容するために受け口を使用しない。その代わりに、上述した気化器本体と実質的に同様である気化器本体110は、カートリッジ120における1つ以上のカートリッジ電気接点508と嵌合するように、例えば面同士で、または連結式に嵌合するように構成された1つ以上の本体電気接点506を含んでいる。図5に示したように、1つ以上の本体電気接点506は2つの傾斜面を含むことができ、これらの傾斜面は対称であるので、2つの可逆的な向きのいずれでも、1つ以上のカートリッジ電気接点508と嵌合することができる。1つ以上の本体電気接点506と1つ以上のカートリッジ電気接点508との連結により、気化器本体110とカートリッジ120との間の電気接続を形成することができる。例えば、1つ以上の本体電気接点506と1つ以上のカートリッジ電気接点508との連結により、気化器本体110に含まれるコントローラ104および電源112と、カートリッジ120のアトマイザ141内に含まれる加熱要素とを含む回路を形成することができる。この回路により、コントローラ104は、電源112から、アトマイザ141内に含まれる加熱要素への電流の放電を制御することができるようになる。
【0090】
安定した電気的および物理的接続を促進するために、機械的な接続機構509は、気化器本体110における本体コネクタ510を含むことができる。本体コネクタ510は、カートリッジ120におけるカートリッジコネクタ512と嵌合し、接続するように構成される。本対象のいくつかの実施形態では、本体コネクタ510は、雄型部分、例えば、突起、フランジ、ラッチ、ピン、レッジ、リッジ等であってよい。カートリッジコネクタ512は、雌型部分、例えば溝、通路、開口、内向きラッチ、ピンホール等であってよい。さらに、なお、気化器本体110および/または気化器カートリッジ120のそれぞれは、接続されたときに互いに整列するように配置された1つ以上のマグネットを含むことが好ましく、これにより、気化器本体110と気化器カートリッジ120との間の物理的接続、そして結果として電気的接続が維持される。
【0091】
いくつかの例では、本明細書で説明した気化器100のバリエーションのいずれかのような気化器100は、充電を使い果たす可能性がある。すなわち、気化器100がリザーバ140内に含まれる気化可能材料を加熱し、気化するために十分な充電を有さない程、そのバッテリが減少するまたは消耗する可能性がある。これらの例のいくつかでは、気化器100のユーザが気化器100のバッテリを充電するための充電装置または充電クレードルを持っていないか或いはアクセスできない場合がある。
【0092】
したがって、本対象のいくつかの実施形態では、電力共有、共有充電、または逆充電によって気化器100を充電することができ、この場合、別のデバイス、例えば別の気化器、スマートフォン、タブレットコンピュータ、および/またはこれらに類するものが、有線接続または無線接続を介して、気化器100を充電する電源として機能する。さらに図示するために、図6A図6Bは、本対象の実施形態と一致する複数の気化器間の電力共有の例を示す。図6A図6Bに示したように、第1の気化器602は、第2の気化器604とペアリングして、第2の気化器デバイス604から電荷を受け取ることができる。ペアリングは、物理的ペアリング、すなわち第1の気化器デバイス602の1つ以上の本体電気接点と、第2の気化器デバイスの対応する1つ以上の本体電気接点との嵌合を含むことができる。この電気接点の嵌合により、第2の気化器604から第1の気化器602へと、嵌合した電気接点を介して電荷が流れることができるようになる。嵌合は、1つ以上の物理的な嵌合または接続エレメントによって支援することもできる。これらのエレメントは、例えば、気化器602,604の気化器本体603,605に組み込まれ得、気化器本体から延在し得、気化器本体内に埋め込まれ得、気化器本体内で延在し得、或いは、気化器本体と整合し得る、マグネット、リッジ、溝、スロット、突起、ピン、タブ、フランジ等である。
【0093】
図6Aおよび図6Bに示したように、第1の気化器602と第2の気化器604との間の嵌合は、図示したように気化器の遠位端部に位置するそれらの電気接点間で行われ得る。したがって、これらの気化器は、(電気接点および/またはマグネットのような接続機構のいずれかによる)適切な位置合わせと接続とを前提として、第2の気化器604からの電荷を第1の気化器602と共有できる形式によって互いに接続され得る。
【0094】
図6Bに示したように、本対象のいくつかの例示的実施形態では、各気化器602,604がそれぞれ気化器本体603,605を含んでおり、これら気化器本体は、それぞれ本体電気接点606,608を含んでいる。本体電気接点606,608は、通常、充電ユニット、例えば充電パッド、充電クレードル、または、不使用時に気化器を充電するために電源に接続されるその他の充電エレメントと嵌合するように構成されている。気化器の1つ、すなわち第1の気化器602の充電が少なく、かつこの気化器の使用が求められる場合には、第1の気化器602が第2の気化器604に嵌合され、本体電気接点606,608を介して第2の気化器604から限定的な電荷を受容し得る。本対象のいくつかの実施形態では、本体充電接点は、ユニバーサルシリアルバス(USB)規格等の電気規格に従って形成することができる。
【0095】
本対象のいくつかの実施形態では、第2の気化器604から第1の気化器602へ移送される電荷は、閾値電荷量に制限することができ、この制限量は、mAアワーまたは他の容量の単位で測定することができる。例えば、いくつかの例では、閾値量は、第1の気化器602のユーザが第1の気化器602で所定回数のパフを行うことができるように計算するまたは換算することができる。このパフは、ユーザの過去のパフ量または持続時間、またはその他の測定データに基づき計算することができる。本対象の別の実施形態では、第1および第2の気化器602,604は、論理またはコントローラ回路によって第1および第2の気化器602,604のそれぞれが実質的に等しい充電量を有するように充電量を交換するように構成され得る。さらに、第2の気化器604は、その充電量の所定のパーセンテージのみを第1の気化器602に提供するように構成され得、そのパーセンテージは、総充電容量、第2の気化器604における充電残量、またはその他の測定のいずれかから測定することができる。
【0096】
充電移送を実現するために、第1の気化器602および第2の気化器のそれぞれは、充電コントローラを含むことができ、この充電コントローラは、プリント回路基板(PCB)の論理回路、マイクロプロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの任意の組み合わせにおいて実装することができる。充電コントローラは、各気化器のバッテリと本体電気接点との間に連結して、これらの間で交換される充電量を制御し、計測することができる。本対象のいくつかの実施形態では、例えば、第1の気化器602の充電コントローラは、第1の気化器602がいつ充電を必要としているかを決定するように構成され得る。したがって、この場合、第1の気化器602は、充電交換の受取(レシピエント)デバイスとして構成され得る。同様に、第2の気化器604の充電コントローラは、第2の気化器が十分に充電されていることを決定するように構成され得る。したがって、この場合、第2の気化器604は、充電の提供体(ドナー)として構成され得る。
【0097】
本対象のいくつかの実施形態では、提供体または受取体のいずれかとしての気化器の指定は、第1の気化器602と第2の気化器604との連結に応じて、かつ/または第1の気化器602および第2の気化器604のそれぞれの構成に応じて、先験的に行うことができる。第1の気化器602および第2の気化器604のそれぞれは、指定に応じて、1つ以上のアウトプット(例えば、視覚的アウトプット、聴覚的アウトプット、触覚的アウトプット、および/またはこれらに類するもの)を発生させるように構成されてよい。例えば、第1の気化器602は、提供体に指定されたことに応じて第1のアウトプットを生成することができ、第2の気化器は、受取体に指定されたことに応じて第2のアウトプットを生成することができる。
【0098】
第1の気化器602と第2の気化器604との間のペアリングは、Bluetooth、近距離無線通信(NFC)のような複数の通信プロトコルのいずれかを介して、または同じ本体電気接点または追加的な本体電気接点を介して形成される論理構成により形成または確立することができる。例えば、各気化器は、2つ以上の、例えば4つの本体電気接点を含むことができ、充電接点またはデータ接点のいずれかとして各電気接点を指定することができる。例としての実施形態では、各気化器は、4つの本体電気接点を含むことができ、それらのうちの2つは、気化器間の正負の電荷移送用であり、その他の2つはデジタルデータ移送用に確保されている。
【0099】
本対象のいくつかの実施形態では、第1の気化器602および第2の気化器604のそれぞれの提供体または受取体としての指定は、第1の気化器602および第2の気化器604に連結にされた1つ以上のデバイスを介して実施されてよい。例えば、第1の気化器602は、携帯デバイス(例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、および/または類するもの)に通信可能に連結されてよい。例えば、第1の気化器602に関連する携帯アプリケーションによって、携帯デバイス上に提示されるユーザインターフェースを介して、第1の気化器602を提供体(または受取体)として指定することができる。例えば、第1の気化器602のユーザは、ユーザインターフェースを介して行われる1つ以上の選択によって、少なくとも第1の気化器602で逆充電機能をアクティブにすることによって、第1の気化器602を提供体として指定することができる。代替的にかつ/または付加的に、第1の気化器602のユーザは、ユーザインターフェースを介して行われる1つ以上の選択によって、少なくとも第1の気化器602で逆充電機能を非アクティブにすることによって、第1の気化器602を受取体として指定することができる。第1の気化器602および第2の気化器604を提供体および受取体として指定することはできるが、第1の気化器602と第2の気化器604との間の逆充電は、第1の気化器602と第2の気化器604とが互いに十分に近接するまで(例えば、閾値距離未満の離間)開始され得ないことを理解されたい。
【0100】
本対象のいくつかの実施形態では、第1の気化器602および第2の気化器604のそれぞれの提供体または受取体としての指定は、第1の気化器602および第2の気化器604の少なくとも一方の向きに基づき実施されてよい。例えば、第1の気化器602および第2の気化器604はそれぞれ、第1の気化器602および第2の気化器604のそれぞれの向きを検出することができる1つ以上のセンサ(例えば、モーションセンサ、加速度計、および/または類するもの)を含んでいてよい。したがって、第1の気化器602は、例えば第1の気化器602における逆充電機能のアクティブ化に関連する第1の向きで配置されることにより提供体として指定されてよく、第2の気化器604は、第2の気化器604における逆充電機能の非アクティブ化に関連する第2の向きで配置されることにより受取体として指定されてよい。
【0101】
第1の向きおよび第2の向きは、異なっていてよくかつ/または相補的であってよい。例えば、第1の気化器602における逆充電機能は、上向き(または下向き)に配置された第1の気化器602の1つの表面に応じてアクティブにされてよく、第2の気化器604における逆充電機能は、上向き(または下向き)に配置された第2の気化器604の対向する表面に応じて非アクティブにされてよい。さらに、第1の気化器602と第2の気化器604との間の逆充電は、第1の気化器602と第2の気化器604とが互いに十分に近接するまで開始され得ない。さらに説明するために、図6Bに示した例では、第1の気化器602と第2の気化器604とは、前面が下に向けられて配置された第1の気化器602(例えば、第1の気化器602の前面が下方に向けられている)、および第1の気化器602の上面の上で前面を上に向けて配置された第2の気化器604(例えば、第2の気化器604の前面が上方に向けられている)に応じて、逆充電に携わることができる(例えば、第1の気化器602の背面は、第2の気化器604の背面に十分近接していて、かつ/または少なくとも部分的に第2の気化器604の背面に接触している)。
【0102】
代替的にかつ/または付加的に、第1の気化器602および第2の気化器604それぞれの提供体および受取体としての指定は、例えばタップ、シェイク、および/または類するものを含む少なくとも1種以上の触覚的入力に基づき決定されてもよい。例えば、第1の気化器602における逆充電機能は、第1の気化器602で受け取られた第1の触覚的入力に応答してアクティブにされてよく、第2の気化器604における逆充電機能は、第2の気化器604で受け取られた第2の触覚的入力に応じて非アクティブにされてよい。やはり上述したように、第1の気化器602と第2の気化器604との間の逆充電は、第1の気化器602と第2の気化器604とが互いに十分に近接するまで開始され得ない。
【0103】
本対象のいくつかの実施形態では、第1の気化器602および第2の気化器604のそれぞれは、さらに、適切な移送のために充電を調整するためのコンバータ回路を含むことができる。例えば、充電回路は、バッテリからの充電を3.7ボルト(パフ中にカートリッジの加熱要素を充電するために必要である電圧)から5ボルト(バッテリの充電または再充電に必要な標準電圧)に増幅するための充電増幅回路を含んでいてよい。これらの電圧は例として示されており、当業者は、他の電圧を使用できることがわかるだろう。例えば、第1の気化器602および第2の気化器604のそれぞれは、本体電気接点に対して付加的に、または代替的に誘導式充電を行うことができ、このような誘導式充電は、異なる充電パラメータ、例えば電圧、誘導レベル、接点タイプ(例えば、気化器602,604間の誘導回路を適切に整列させるための)、またはその他のパラメータを要する。
【0104】
第1の気化器602と第2の気化器604とのペアリングは、デバイス識別子(ID)、ユーザIDに基づいて実施することができ、かつ/または中間デバイス、例えばユーザの携帯デバイス、例えば携帯コンピューティングデバイス、電話等を使用して確立することもできる。携帯デバイスは、本明細書で説明した機能を実施するための特殊なアプリケーション(「アプリ」)を実行することができる。例えば、場合によっては、本明細書で説明した気化器のユーザは、その気化器を、携帯デバイス、例えばユーザの携帯電話とペアリングしなければならない。ペアリングは、例えばBluetoothチャネル、Wi-Fiチャネルにおける、またはセルラートランシーバを介した気化器と携帯デバイスとの間の通信を含むことができる。このように、携帯デバイスと一度ペアリングすると、それぞれのユーザによってそれぞれペアリングされた携帯デバイス上で行われる動作によって、一方の気化器を他方の気化器とペアリングすることができる。これにより、携帯デバイスは、受取体および提供体の指定または構成、充電制限または閾値、および各気化器の充電回路を制御するための制御信号を含む。ただし、これらに限定されるものではない、いくつかのペアリング情報を通信することができる。
【0105】
本対象のいくつかの実施形態では、図7A図7Cに示したように、3つ以上の気化器を、充電を共有するために共に接続することができる。例えば、図7Aに示したように、3つの気化器702,704,706を、その本体電気接点710および712によって(または無線によって)互いに嵌合または接続させることができ、電気接点710および712を介して(またはワイヤレスの誘導式充電によって)これらの間で充電を共有することができる。または、3つの気化器のうちの1つ、第3の気化器706を、第2の気化器704から充電を受け取るように構成し、第1の気化器702に充電を移送することによって、パススルーデバイスとして指定することができる。このような充電の通過(パススルー)は、第3の気化器のバッテリにその充電の少なくとも一部を蓄えて、または蓄えずに行うことができる。
【0106】
図7Bに示したように、複数の気化器、図示した例では4つの気化器702,704,706,708を互いに接続することができる。この場合、正確な接続および電気極性を達成するために、接続された各気化器の電気接点(例えば電気接点714)が、充電の効率的な共有のために気化器の連鎖内に収まることができるように、気化器を、1つ以上の別の気化器に、180度逆の向きで、線的にまた横方向で接続することができる。
【0107】
さらに、図7Cに示したように、複数の気化器、例えば4つの気化器702,704,706,708を隣り合った配置で互いに接続させる。この配置では、これら複数の気化器の各気化器が同じ向きで整列される。本体電気接点を介した供給体気化器(例えば、第1の気化器702)から受取体気化器(例えば、気化器704,706,708)への充電移送のためのパススルーデバイスとして1つ以上の気化器を指定することもできる。この場合、その他の信号を気化器間で伝達することも可能としている。
【0108】
図8に示したように、本対象のいくつかの実施形態では、充電移送ハブ802を設けることができる。このハブには、2つ以上の気化器を、例えば気化器804および806を、接続することができる。充電移送ハブ802は、2つの気化器間の単純な電気管路、または3つ以上の気化器間の切替可能な管路であり得る。したがって、充電移送ハブ802は、供給体気化器または受取体気化器に嵌合されるという指定に基づいて様々な電気接点のオンまたはオフを切り換え得る論理回路および/または制御ソフトウェアを含むことができる。このような指定は、気化器から(または携帯デバイス、例えば、スマートフォン、タブレットコンピュータ、および/または類するものから)充電移送ハブ802へと、Bluetooth、Wi-Fi、またはセルラートランシーバ等を介して通信することができる。本対象のさらなる実施形態では、充電移送ハブ802は、固有のバッテリ源を有することができる。充電移送ハブ802の電気接点は、検証および承認された気化器との接続および充電移送を許可するために、気化器IDのようなデータを受け取るデータ接点を含むことができる。
【0109】
充電速度、したがって嵌合に必要な時間は、制御することができる。本対象のいくつかの実施形態では、充電移送が迅速に行われることが、すなわち10秒未満で、より好適には1~2秒で行われることが所望される場合がある。また、移送にかかる時間をより長く設定することもできる。充電移送中、気化器、またはそのプロキシ携帯デバイスは、他の情報、例えばユーザID、気化器の動作を交換することができ、例えば、カートリッジフレーバ、気化量等のデータを使用することができる。
【0110】
第1の気化器が第2の気化器に嵌合され、これらの間で充電が移送されるとき、第1の気化器および/または第2の気化器は、例えばメモリに保存するために、または気化器に関連する携帯デバイスにトランザクションデータを送信するために、充電移送をトランザクションとして記録することができる。したがって、気化器のペア間の相互作用を記録および追跡することができ、これらの相互作用に関するデータを、処理し、共有し、またはその他の方法で複数の指定された関係者のいずれかに伝達することができる。このように、充電の供給を、社会的に、またはソーシャルネットワーキングイベントとして利用することができる。
【0111】
ある特徴または要素が、本明細書において別の特徴または要素の「上」にあるものとして言及される場合、その特徴または要素は、他の特徴または要素のすぐ上にあるものとすることができるし、あるいは介在する特徴および/または要素が存在してもよい。これとは対照的に、ある特徴または要素が、別の特徴または要素の「すぐ上」にあるものとして言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。また、ある特徴または要素が、別の特徴または要素に「接続されている」、「取り付けられている」、または「連結されている」ものとして言及される場合、その特徴または要素は、他の特徴または要素に直接、接続することができ、取り付けることができ、または連結することができるし、あるいは介在する特徴または要素が存在してもよいことは理解されるであろう。これとは対照的に、ある特徴または要素が、別の特徴または要素に「直接接続されている」、「直接取り付けられている」、または「直接連結されている」ものとして言及される場合、介在する特徴または要素は存在しない。
【0112】
1つの実施例に関して説明または図示されているが、そのように説明または図示された特徴および要素は、他の実施例にも適用可能である。また、別の特徴に「隣接して」配置された構造または特徴に関する言及は、隣接する特徴と重なり合う部分またはその下にある部分を有する場合もあることが、当業者には理解されるであろう。
【0113】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例および実施形態のみを説明する目的で使用されており、限定することを意図していない。例えば本明細書で用いられる単数形の不定冠詞および定冠詞は、文脈から明確に別段の指示がない限りは、複数形も同様に含むことを意図している。本明細書において使用される場合、用語「を含む」および/または「を含んでいる」は、記載された特徴、ステップ、オペレーション、要素および/または構成要素の存在を指定するが、それらの1つ以上の他の特徴、ステップ、オペレーション、要素、構成要素および/またはそのグループの存在または追加を除外するものではないことをさらに理解されたい。本明細書において使用されるとき、「および/または」という用語は、関連する列挙された項目のうちの1つ以上の任意のおよびすべての組み合わせを含み、「/」と省略することができる。
【0114】
上記の説明および特許請求の範囲において、「のうちの少なくとも1つ」または「のうちの1つまたは複数」などの語句が、要素または特徴の連言的なリストに続いて現れる場合がある。「および/または」という用語は、2つ以上の要素または特徴のリスト中に現れる場合もある。使用された文脈によって他のやり方で暗黙的もしくは明示的に否定されない限り、そのような語句は、列挙された要素または特徴のいずれかを個別に意味すること、あるいは列挙された要素または特徴のいずれかと他の列挙された要素または特徴のいずれかとの組み合わせを意味することを意図している。例えば、「AおよびBのうちの少なくとも1つ」、「AおよびBのうちの1つ以上」、ならびに「Aおよび/またはB」との語句は、それぞれ、「Aのみ、Bのみ、またはAおよびBともに」を意味することを意図している。3つ以上の項目を含むリストについても同様の解釈が意図されている。例えば、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ」、「A、BおよびCのうちの1つ以上」、ならびに「A、Bおよび/またはC」との語句は、それぞれ、「Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびBともに、AおよびCともに、BおよびCともに、またはAおよびBおよびCともに」を意味することを意図している。これまでの記載および特許請求の範囲における用語「に基づく」の使用は、列挙されていない特徴または要素も許容されるように、「に少なくとも部分的に基づく」を意味することを意図している。
【0115】
「前方」、「後方」、「下方に」、「下側に」、「下部に」、「上方に」、「上部に」およびこれらに類するものなどの空間的に相対的な用語が、図面に示されているような1つの要素または特徴と、他の要素または特徴との関係を説明するための記述を容易にするために、本明細書において使用されてよい。空間的に相対的な用語が、図面に描かれている配向に加え、使用時または動作時におけるデバイスの様々な配向を包含することを意図していることは理解されるであろう。例えば、図中のデバイスが反転されたならば、その場合には他の要素または特徴の「下方に」または「真下に」と記載された要素は、他の要素または特徴の「上方に」配向されることになる。したがって、例として挙げた用語「の下方に」は、上方と下方との配向の双方を包含し得るものである。デバイスは(90度回転させられるかまたは他の配向で)別の向きで配向されてよく、本明細書で使用される空間的に相対する記述もそれに応じて解釈され得る。同様に、用語「上方に向かって」、「下方に向かって」、「垂直に」、「水平に」およびこれらに類するものは、具体的に別段の指示がない限りは、本明細書では説明の目的で用いられるにすぎない。
【0116】
本明細書では、様々な特徴/要素(ステップを含む)を説明するために用語「第1の」および「第2の」が用いられる場合があるが、これらの特徴/要素は、文脈が別段の指示をしない限り、これらの用語によって限定されるものではない。これらの用語は、1つの特徴/要素を別の特徴/要素から区別するために使用することができる。したがって、本明細書で提供される教示から逸脱することなく、以下で述べる第1の特徴/要素は、第2の特徴/要素と称することができ、同様に、以下で述べる第2の特徴/要素は、第1の特徴/要素と称することができる。
【0117】
実施例において使用される場合を含め、特に別段の指定がない限りは、本明細書および特許請求の範囲において使用されているすべての数は、「約」または「ほぼ」といった単語が、たとえこれらの用語が明確に現れていないにしても、前置きされているかのように読むことができる。大きさおよび/または位置を説明する場合、これらの「約」または「ほぼ」という語句は、記載される値および/または位置が、当該値および/または位置の妥当な予測範囲内にあることを示すために使用される場合がある。例えば、数値は、所定値(または値の範囲)の+/-0.1%、所定値(または値の範囲)の+/-1%、所定値(または値の範囲)の+/-2%、所定値(または値の範囲)の+/-5%、所定値(または値の範囲)の+/-10%などの値を含むことができる。本明細書で与えられる任意の数値は、文脈により別段の指定がない限り、その値の付近の、またはほぼ同じ値を含むものと理解されたい。例えば値「10」が開示されているならば、その場合には「約10」も開示されている。本明細書で挙げられているいずれの数値範囲も、その中に包含されるすべての部分範囲を含むことを意図している。また、ある値が開示されている場合には、当業者が適切に理解するように、その値「以下」、「その値以上」、およびそれらの値の間の可能な範囲も開示されていることが理解されよう。例えば、値「X」が開示されているならば、「X以下」ならびに「X以上」(例えば、Xは数値)も開示されている。また、本出願全体を通して、データが多くの異なる形式で提供されていること、ならびにこのデータは、終了点および開始点、およびこれらのデータ点の任意の組み合わせに関する範囲を表すことが理解されよう。例えば、特定のデータポイント「10」および特定のデータポイント「15」が開示されているならば、10および15より大きい、10および15以上の、10および15より小さい、10および15以下の、ならびに10および15と等しいことも、10と15との間の範囲と同様に開示されていると見なされることが理解されよう。また、2つの特定のユニット間の各ユニットも開示されているということも理解される。例えば10および15が開示されているならば、その場合には11、12、13および14も開示されている。
【0118】
様々な例示的な実施例を上述したが、本明細書の教示から逸脱することなく、様々な実施例に対して多数の変更のいずれかを行うことができる。例えば、記載された様々な方法ステップが実行される順序は、代替的な実施例では多くの場合、変更されてもよく、他の代替的な実施形態では、1つ以上の方法ステップが完全にスキップされてもよい。様々なデバイスおよびシステムの実施例のオプションとしての特徴は、いくつかの実施例には含まれ、他の実施例には含まれなくてもよい。したがって、前述の説明は、主に例示の目的で提供されており、特許請求の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0119】
本明細書に記載された対象の1つ以上の態様または特徴は、デジタル電子回路、集積回路、特別に設計された特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはこれらの組み合わせにおいて実現することができる。これらの様々な態様または特徴は、特別または汎用的であり得る少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行可能および/または解釈可能な1つ以上のコンピュータプログラムへの実装を含むことができ、当該プログラマブルプロセッサは、ストレージシステム、少なくとも1つの入力デバイスおよび少なくとも1つの出力デバイスからデータおよび命令を受信および送信するように連結される。プログラマブルシステムまたはコンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントおよびサーバは概して互いにリモートの状態にあり、通常、通信ネットワークを介して相互作用する。クライアントおよびサーバの関係は、個々のコンピュータ上で実行され、クライアント-サーバ関係を相互に有するコンピュータプログラムによって発生する。
【0120】
プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、アプリケーション、コンポーネント、またはコードとも呼ぶことができるこれらのコンピュータプログラムは、プログラマブルプロセッサのための機械命令を含み、高水準手続き型言語、オブジェクト指向プログラミング言語、関数型プログラミング言語、論理プログラミング言語、および/またはアセンブリ/機械語で実施することができる。本明細書で使用されるときに、「機械可読媒体」の用語は、機械可読信号としての機械命令を受け取る機械可読媒体を含め、プログラム可能なプロセッサに機械命令および/またはデータを提供するために使用される、例えば磁気ディスク、光ディスク、メモリ、およびプログラマブルロジックデバイス(PLD)などの任意のコンピュータプログラム製品、装置、および/またはデバイスを指す。「機械可読信号」の用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに供給するために使用される任意の信号のことを指す。この機械可読媒体は、そのような機械命令を、例えば非一時的なソリッドステートメモリもしくは磁気ハードドライブまたは任意の同等の記憶媒体などのように非一時的に記憶することができる。機械可読媒体は、代替的または付加的に、そのような機械命令を、例えばプロセッサキャッシュかまたは1つ以上の物理プロセッサコアに関連付けられた他のランダムアクセスメモリなどのように一時的に記憶することができる。
【0121】
本明細書に含まれる実施例および図面は、限定としてではなく例示として、本対象を実施することができる特定の実施例を示している。上述のように、本開示の範囲から逸脱することなく構造的および論理的な置き換えおよび変更を行うことができるように、他の実施形態を利用することができ、そこから導き出すことができる。本発明の対象のこうした実施例は、2つ以上が実際に開示されているならば、単に便宜上「発明」という用語によって本明細書では個別にもしくは集約的に言及することができ、この出願の範囲を任意の単一の発明または発明概念に自発的に限定することを意図するものではない。したがって、本明細書では特定の実施形態を図示および説明してきたが、同じ目的を達成するために計算されたあらゆる配置を、図示された特定の実施形態に置き換えることができる。本開示は、様々な実施例の任意のおよびすべての適応形態または変形形態をカバーすることを意図している。上述の実施例と、本明細書に具体的に記載されていない他の実施例との組み合わせは、上述の説明を精査すれば、当業者には明らかになるであろう。
【0122】
以下に、本対象の様々な実施形態のさらなる機能、特徴、および利点を、条項によって説明する。
【0123】
条項1。気化器であって、気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結するように構成された気化器本体を有しており、気化器本体は、気化器カートリッジ内に含まれる気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでおり、気化器は、デバイスと共に逆充電に携わるように構成されていて、逆充電では、気化器の第1の電源が、デバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される、気化器。
【0124】
条項2。デバイスは、別の気化器または携帯デバイスを含んでいる、条項1記載の気化器。
【0125】
条項3。気化器は、気化器とデバイスとの間に確立されたペアリングに応じて逆充電に携わるように構成されている、条項1または2記載の気化器。
【0126】
条項4。ペアリングは、気化器の第1の識別子、デバイスの第2の識別子、気化器および/またはデバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立される、条項3記載の気化器。
【0127】
条項5。ペアリングは、気化器および/またはデバイスに連結された別のデバイスによって確立される、条項3または4記載の気化器。
【0128】
条項6。気化器は、デバイスから閾値距離未満で離間している気化器に応じて逆充電に携わるように構成されている、条項1から5までのいずれか1項記載の気化器。
【0129】
条項7。気化器は、逆充電における供給体または受取体に指定された気化器に応じて逆充電に携わるように構成されている、条項1から6までのいずれか1項記載の気化器。
【0130】
条項8。気化器は、第1の向きにある気化器に応じて逆充電における供給体に指定され、気化器は、第2の向きにある気化器に応じて逆充電における受取体に指定される、条項7記載の気化器。
【0131】
条項9。気化器本体は、気化器が、いつ第1の向きまたは第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含む、条項8記載の気化器。
【0132】
条項10。気化器は、別のデバイスと連結されるようにさらに構成されていて、気化器は、別のデバイスで受信される1つ以上の入力に応じて、逆充電における供給体または受取体に指定される、条項7から9までのいずれか1項記載の気化器。
【0133】
条項11。気化器本体は、逆充電における供給体または受取体としての気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを発生させるように構成されたアウトプットデバイスをさらに含む、条項7から10までのいずれか1項記載の気化器。
【0134】
条項12。逆充電に携わる気化器とデバイスとの間で、充電の閾値量が移送される、条項1から11までのいずれか1項記載の気化器。
【0135】
条項13。充電の閾値量は、気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定される、条項12記載の気化器。
【0136】
条項14。充電の閾値量は、デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定される、条項12または13記載の気化器。
【0137】
条項15。気化器とデバイスとは、気化器とデバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して逆充電に携わる、条項1から14までのいずれか1項記載の気化器。
【0138】
条項16。気化器とデバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して逆充電に携わる、条項1から15までのいずれか1項記載の気化器。
【0139】
条項17。気化器とデバイスとは、別のデバイスと共に逆充電に携わり、逆充電は、気化器およびデバイスのうちの一方から充電を受け取る別のデバイスを含む、条項1から16までのいずれか1項記載の気化器。
【0140】
条項18。逆充電は、気化器およびデバイスのうちの他方に、充電の第1の部分を移送する別のデバイスをさらに含む、条項17記載の気化器。
【0141】
条項19。逆充電は、充電の第2の部分を別のデバイスに蓄える別のデバイスをさらに含む、条項17または18記載の気化器。
【0142】
条項20。気化器本体は、気化器の第1の電源の出力電圧をデバイスの少なくとも第2の電源の入力電圧に基づいて調整するように構成されたコンバータ回路をさらに含む、条項1から19までのいずれか1項記載の気化器。
【0143】
条項21。気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結するように構成された気化器本体を有している気化器を逆充電するステップを含む方法であって、気化器本体は、気化器カートリッジ内に含まれる気化可能材料の少なくとも一部の気化を少なくとも加熱要素の温度上昇により引き起こすために加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでいて、気化器の逆充電は、デバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される気化器の第1の電源を含んでいる、方法。
【0144】
条項22。デバイスは、別の気化器または携帯デバイスを含んでいる、条項21記載の方法。
【0145】
条項23。気化器とデバイスとの間に確立されたペアリングに応じて逆充電に携わるステップをさらに含む、条項21または22記載の方法。
【0146】
条項24。ペアリングは、気化器の第1の識別子、デバイスの第2の識別子、気化器および/またはデバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立される、条項23記載の方法。
【0147】
条項25。ペアリングは、気化器および/またはデバイスに連結された別のデバイスによって確立される、条項23または24記載の方法。
【0148】
条項26。デバイスから閾値距離未満で離間している気化器に応じて逆充電に携わるステップをさらに含む、条項21から24までのいずれか1項記載の方法。
【0149】
条項27。逆充電における供給体または受取体に指定された気化器に応じて逆充電に携わるステップをさらに含む、条項21から25までのいずれか1項記載の方法。
【0150】
条項28。気化器は、第1の向きにある気化器に応じて逆充電における供給体に指定され、気化器は、第2の向きにある気化器に応じて逆充電における受取体に指定される、条項27記載の方法。
【0151】
条項29。気化器本体は、気化器がいつ第1の向きまたは第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含む、条項28記載の方法。
【0152】
条項30。気化器に連結された別のデバイスから1つ以上の入力を受け取るステップ、および別のデバイスで受け取られた1つ以上の入力に応じて、気化器を逆充電における供給体または受取体として指定するステップ、をさらに含む、条項27から29までのいずれか1項記載の方法。
【0153】
条項31。逆充電における供給体または受取体としての気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを、アウトプットデバイスによって気化器で発生させるステップをさらに含む、条項27から30までのいずれか1項記載の方法。
【0154】
条項32。逆充電に携わる気化器とデバイスとの間で、充電の閾値量を移送するステップをさらに含む、条項21から31までのいずれか1項記載の方法。
【0155】
条項33。充電の閾値量を、気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定する、条項32記載の方法。
【0156】
条項34。充電の閾値量を、デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定する、条項32または33記載の方法。
【0157】
条項35。気化器とデバイスとは、気化器とデバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して逆充電に携わる、条項21から34までのいずれか1項記載の方法。
【0158】
条項36。気化器とデバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して逆充電に携わる、条項21から35までのいずれか1項記載の方法。
【0159】
条項37。気化器とデバイスとは、別のデバイスと共に逆充電に携わり、逆充電は、気化器およびデバイスのうちの一方から充電を受け取る別のデバイスを含む、条項21から36までのいずれか1項記載の方法。
【0160】
条項38。逆充電は、気化器およびデバイスのうちの他方に、充電の第1の部分を移送する別のデバイスをさらに含む、条項37記載の方法。
【0161】
条項39。逆充電は、別のデバイスに、充電の第2の部分を蓄える別のデバイスをさらに含む、条項37または38記載の方法。
【0162】
条項40。デバイスの少なくとも第2の電源の入力電圧に基づいて、気化器の第1の電源の出力電圧を、気化器におけるコンバータ回路によって調整するステップをさらに含む、条項21から39までのいずれか1項記載の方法。
【0163】
条項41。システムであって、デバイス、および気化器であって、気化可能材料を含む気化器カートリッジに連結するように構成された気化器本体を有しており、気化器本体は、気化器カートリッジ内に含まれる気化可能材料の少なくとも一部を、加熱要素の温度を少なくとも上昇させることにより気化させるために、加熱要素に電流を放電するように構成された第1の電源を含んでおり、気化器は、デバイスと共に逆充電に携わるように構成されていて、逆充電では、気化器の第1の電源が、デバイスにおける第2の電源を充電する、または第2の電源によって充電される、気化器を含むシステム。
【0164】
条項42。デバイスは、別の気化器または携帯デバイスを含んでいる、条項41記載のシステム。
【0165】
条項43。気化器は、気化器とデバイスとの間に確立されたペアリングに応じて逆充電に携わるように構成されている、条項41または42記載のシステム。
【0166】
条項44。ペアリングは、気化器の第1の識別子、デバイスの第2の識別子、気化器および/またはデバイスに関連するユーザの第3の識別子のうちの少なくとも1つに基づき確立される、条項43記載のシステム。
【0167】
条項45。ペアリングは、気化器および/またはデバイスに連結された別のデバイスによって確立される、条項43または44記載のシステム。
【0168】
条項46。気化器は、デバイスから閾値距離未満で離間している気化器に応じて逆充電に携わるように構成されている、条項41から45までのいずれか1項記載のシステム。
【0169】
条項47。気化器は、逆充電における供給体または受取体に指定された気化器に応じて逆充電に携わるように構成されている、条項41から46までのいずれか1項記載のシステム。
【0170】
条項48。気化器は、第1の向きにある気化器に応じて逆充電における供給体に指定され、気化器は、第2の向きにある気化器に応じて逆充電における受取体に指定される、条項47記載のシステム。
【0171】
条項49。気化器本体は、気化器が、いつ第1の向きまたは第2の向きにあるかを検出するための1つ以上のセンサをさらに含む、条項48記載のシステム。
【0172】
条項50。気化器は、別のデバイスと連結されるようにさらに構成されていて、気化器は、別のデバイスで受信される1つ以上の入力に応じて、逆充電における供給体または受取体に指定される、条項47から49までのいずれか1項記載のシステム。
【0173】
条項51。気化器本体は、逆充電における供給体または受取体としての気化器の指定に対応する視覚的なアウトプット、聴覚的なアウトプット、または触覚的なアウトプットのうちの少なくとも1つを発生させるように構成されたアウトプットデバイスをさらに含む、条項47から50までのいずれか1項記載のシステム。
【0174】
条項52。逆充電に携わる気化器とデバイスとの間で、充電の閾値量が移送される、条項41から51までのいずれか1項記載のシステム。
【0175】
条項53。充電の閾値量は、気化器で利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第1の量に基づき決定される、条項52記載のシステム。
【0176】
条項54。充電の閾値量は、デバイスで利用可能なまたは必要な充電の少なくとも第2の量に基づき決定される、条項52または53記載のシステム。
【0177】
条項55。気化器とデバイスとは、気化器とデバイスとを連結する1つ以上の電気接点を介して逆充電に携わる、条項41から54までのいずれか1項記載のシステム。
【0178】
条項56。気化器とデバイスとは、ワイヤレスの誘導式充電を介して逆充電に携わる、条項41から55までのいずれか1項記載のシステム。
【0179】
条項57。気化器とデバイスとは、別のデバイスと共に逆充電に携わり、逆充電は、気化器およびデバイスのうちの一方から充電を受け取る別のデバイスを含む、条項41から56までのいずれか1項記載のシステム。
【0180】
条項58。逆充電は、気化器およびデバイスのうちの他方に、充電の第1の部分を移送する別のデバイスをさらに含む、条項57記載のシステム。
【0181】
条項59。逆充電は、別のデバイスに、充電の第2の部分を蓄える別のデバイスをさらに含む、条項57または58記載のシステム。
【0182】
条項60。気化器本体は、デバイスの少なくとも第2の電源の入力電圧に基づいて、気化器の第1の電源の出力電圧を調整するように構成されたコンバータ回路をさらに含む、条項41から59までのいずれか1項記載のシステム。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4A
図4B
図4C
図4D
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図8
【国際調査報告】