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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-17
(54)【発明の名称】医療通信用のシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 40/60 20180101AFI20220209BHJP
【FI】
G16H40/60
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021536110
(86)(22)【出願日】2019-12-20
(85)【翻訳文提出日】2021-08-12
(86)【国際出願番号】 US2019067912
(87)【国際公開番号】W WO2020132481
(87)【国際公開日】2020-06-25
(31)【優先権主張番号】62/783,131
(32)【優先日】2018-12-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.アンドロイド
(71)【出願人】
【識別番号】521268406
【氏名又は名称】アベイル メドシステムズ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ホーキンス,ダニエル
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA01
(57)【要約】
通信簡易化のためのシステム及び方法を提供する。システム及び方法は、所与のベンダ担当者の世話が必要とされる場所を自動的に決定するのに役立つことができる。システム及び方法は、手術室内の関係者と遠隔のベンダ担当者との間の通信を改善し、容易にするのに役立つことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベンダ担当者と通信する方法であって、
1つ又は複数の医療施設用の医療処置スケジューリング情報を取得することと、
プロセッサの支援により、及び前記医療処置スケジューリング情報に基づいて、前記医療処置スケジューリング情報において識別される1つ又は複数の医療処置を容易にすることができるベンダ担当者を決定することと、
視覚表現が表示される時点で前記ベンダ担当者から利益を受けることになる医療施設での医療処置の前記視覚表現を、前記ベンダ担当者の装置のユーザ・インターフェース上に提示することと、
前記ベンダ担当者と前記視覚表現との間の単一の対話に応答して、前記ベンダ担当者の前記装置と、前記医療処置用の場所にいる医療関係者の装置との間に、通信チャネルを設けることと
を含む、方法。
【請求項2】
前記医療処置の前記視覚表現を提示することが、少なくとも1つの追加の視覚表現が表示される時点で、前記ベンダ担当者から利益を受けることになる、少なくとも1つの追加の医療処置の前記少なくとも1つの追加の視覚表現を提示することをも含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記医療処置用の前記場所にいる前記医療関係者の前記装置が、カメラを支持する少なくとも1つの可動アームを備える医療コンソールによって支持される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記医療コンソールは、前記医療処置用の前記場所内で前記医療コンソールが移動できるようにする複数の車輪を備える、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記ベンダ担当者と前記視覚表現との間の前記単一の対話が、単一のタッチ又は単一のクリックである、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記ベンダ担当者が、前記医療施設の識別情報、又は1つ若しくは複数の処置を実行する前記医療関係者の識別情報に少なくとも部分的に基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ベンダ担当者が、ベンダ担当者の経験又は前記ベンダ担当者のユーザ・フィードバックに少なくとも部分的に基づいて選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記通信チャネルが、前記ベンダ担当者の前記装置と前記医療関係者の前記装置との間で、リアルタイムのビデオ及びオーディオの対話を可能にする、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ベンダ担当者の前記装置は、前記通信チャネルが設けられると、前記医療処置の前記場所において、複数の異なるカメラによって取り込まれるビデオ、又は他のオーディオ入力若しくはビデオ入力を表示するように構成される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記医療処置の前記視覚表現が、前記医療施設又は手術室の場所の識別情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記医療関係者の前記装置と別のベンダ担当者の装置との間に、1つ又は複数の追加の通信チャネルが設けられるようにすることと、それによって、同一の前記医療処置をサポートするための会議通信に、複数のベンダ担当者が同時に参加できるようにすることとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記医療処置スケジューリング情報がリアルタイムで更新される、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
ベンダ担当者と通信するためのシステムであって、
(1)1つ又は複数の医療処置を実行している1つ又は複数の医療施設から発する要求を受信すると、前記1つ又は複数の医療処置を容易にすることのできるベンダ担当者を決定し、
(2)視覚表現が表示される時点で、前記ベンダ担当者から利益を受けることになる医療施設における医療処置の前記視覚表現を、前記ベンダ担当者の装置のユーザ・インターフェース上に提示するためのコード、論理、又は命令を生成する
ように構成された1つ又は複数のプロセッサと、
前記ベンダ担当者と前記視覚表現との間の単一の対話に応答して、前記ベンダ担当者の前記装置と、前記医療処置用の場所にいる医療関係者の装置との間に通信チャネルを設けることを容易にする、1つ又は複数の通信ユニットと
を備える、システム。
【請求項14】
前記1つ又は複数のプロセッサが、1つ又は複数の医療施設用の医療処置スケジューリング情報を取得し、前記医療処置スケジューリング情報に基づいて、前記ベンダ担当者を決定するようにさらに構成される、請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記要求が、カメラを支持する少なくとも1つの可動アームを備える医療コンソールによって支持された、前記医療関係者の前記装置から発する、請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記医療コンソールは、前記医療処置用の前記場所内で前記医療コンソールが移動できるようにする複数の車輪を備える、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記ベンダ担当者と前記視覚表現との間の前記単一の対話が、単一のタッチ又は単一のクリックである、請求項13に記載のシステム。
【請求項18】
前記ベンダ担当者が、前記医療施設の識別情報、又は1つ若しくは複数の処置を実施する前記医療関係者の識別情報に少なくとも部分的に基づいて選択される、請求項13に記載のシステム。
【請求項19】
前記通信チャネルが、前記ベンダ担当者の前記装置と前記医療関係者の前記装置との間で、リアルタイムのビデオ及びオーディオの対話を可能にする、請求項13に記載のシステム。
【請求項20】
前記医療処置の前記視覚表現が、前記医療施設又は手術室の場所の識別情報を含む、請求項13に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[1] 本出願は、2018年12月20日出願の米国仮出願第62/783,131号の優先権及び利益を主張し、その内容全体を参考として本明細書に援用する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
[2] 医療品は、医療処置の際に使用されることがあり、この医療品を提供するベンダと関連していることがある。従来、ベンダ担当者は、関連製品が使用される医療処置の際に直接立ち会って、サポートを提供してもよい。このような直接のサポートは、関係する医療処置の様々な場所までベンダ担当者が物理的に出向く必要があるので、時間と費用がかかる場合がある。
【0003】
[3] さらに、手術のスケジューリングは、様々な医療施設においてその場限りで実行されることが多い。手術をスケジューリング及び追跡するためのこのような従来の技法は、ベンダ担当者が必要とされる時と場所を決定し、ベンダ担当者用のスケジュールを作成する際にも煩雑である。ベンダ担当者の時間が効率的に割り当てられない場合がよくある。さらに、医療関係者がベンダ担当者にアクセスすることは、物理的な制約によって制限される場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
発明の概要
[4] 通信の改善されたシステム及び方法の必要性が存在する。医療処置の際に、ベンダが関係者と遠隔で通信できるようにするシステム及び方法の必要性が存在する。所与のベンダ担当者の注意が必要な場所を決定し、通信接続を容易にする自動化に役立つシステムの必要性がさらに存在する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[5] 本発明の態様は、ベンダ担当者と通信する方法であって、1つ又は複数の医療施設用の医療処置スケジューリング情報を取得することと、プロセッサの助けを借りて、及び医療処置スケジューリング情報に基づいて、この医療処置スケジューリング情報において識別される1つ又は複数の医療処置を容易にすることができるベンダ担当者を決定することと、視覚表現が表示される時点でベンダ担当者から利益を受けることになる医療施設での医療処置の視覚表現を、このベンダ担当者の装置のユーザ・インターフェース上に提示することと、ベンダ担当者と視覚表現との間の単一の対話に応答して、ベンダ担当者の装置と、医療処置用の場所にいる医療関係者の装置との間に、通信チャネルを設けることとを含む、方法を対象とする。
【0006】
[6] 本開示のさらなる態様及び利点は、以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかとなろう。ここでは、本開示の例示的な実施形態のみが、本開示を実施するために企図された最良の形態の単なる例として図示され、及び説明される。理解されるように、本開示は、他の様々な実施形態を実現可能であり、そのいくつかの詳細は、すべてが本開示から逸脱することなく、様々な自明の点において修正形態を実現可能である。したがって、各図面及び説明は、本質的に例示的なものとみなすべきであり、限定的なものとみなすべきではない。
【0007】
参照による援用
[7] 本明細書において言及されるあらゆる公報、特許、及び特許出願は、個々の公報、特許、又は特許出願それぞれが、参考として援用されていたと具体的且つ個別に示された場合と同じ程度に、参照として本明細書に援用される。
【0008】
[8] 本発明の新規の特徴は、添付の特許請求の範囲において具体的に説明する。本発明の原理が利用される例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明、及び添付の図面を参照することによって、本発明の特徴及び利点のさらに良好な理解が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面の簡単な説明
図1】[9]本発明の実施形態による、手術室と1人又は複数人の遠く離れた個人との間での医療通信システムの一例を示す。
図2】[10]本発明の実施形態による、複数のベンダ担当者が複数の医療施設と通信可能にできるシステムの一例を示す。
図3】[11]本発明の実施形態による、所与の実体における様々な装置間での通信の一例を示す。
図4】[12]本発明の実施形態による、所与の医療施設での様々な処置におけるスケジューリング情報の一例を示す。
図5】[13]本発明の実施形態による、様々な担当者と、ベンダと、例示的な医療施設との間の関係の一例を示す。
図6】[14]本発明の実施形態による、ベンダ担当者に提示されるユーザ・インターフェースの一例を示す。
図7】[15]本発明の実施形態による、ベンダ担当者に提示されるユーザ・インターフェースのさらなる一例を示す。
図8】[16]本発明の実施形態による、ベンダ担当者が、関係者との接続を確立することができてもよいユーザ・インターフェースの一例を示す。
図9】[17]本発明の実施形態による、通信が確立されたときのユーザ・インターフェースの一例を示す。
図10】[18]本発明の実施形態による、例示的なコンピュータ・システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の詳細な説明
[19] 本発明の好ましい実施形態を、本明細書において図示して説明してきたが、このような実施形態は、ほんの一例として提示されていることが当業者には明らかになろう。ここで、本発明から逸脱することなく、数多くの変形、変更、及び置換えが当業者に思い浮かぶことになる。本発明を実施する際には、本明細書に記載された本発明の実施形態に対する様々な選択肢を利用してもよいことを理解されたい。
【0011】
[20] 本発明は、通信簡易化のためのシステム及び方法を提供する。本明細書に記載の本発明の様々な態様は、以下に説明する具体的な用途のいずれに適用してもよい。本発明は、医療のスケジューリング・システム又は通信システムの一部分として適用してもよい。本発明の様々な態様は、別々に、まとめて、又は互いに組み合わせて評価できることが理解されるものとする。
【0012】
[21] 通信システムは、ベンダ担当者と、医療処置を実行できる医療関係者との間の通信に役立つことができる。医療関係者は、ベンダ担当者がサポートする医療品を使用してもよい。通信システムにより、ベンダは、医療処置中に遠隔のテレプレゼンスを提供し、必要に応じて医療品をサポートできるようになってもよい。
【0013】
[22] 通信システムは、医療施設用のスケジューリング・システムと統合されてもよい。通信システムは、任意選択により、医療施設での既存のスケジューリング・システムとインターフェースしてもよい。通信システムは、スケジューリング・システムからの情報を自動的に利用して、ベンダ担当者にサポートを提供するための関連選択肢を提示してもよい。実施形態によっては、通信システムは、特定の医療処置中にサポートを提供することがある1つ又は複数のベンダ担当者を自動的に決定し、医療処置の視覚表現を提示してもよい。ベンダ担当者は、医療処置の視覚表現と対話して、医療関係者と自動的に接続されてもよい。場合によっては、視覚表現との単一の簡単な対話の後に、ベンダが接続されてもよい。
【0014】
[23] ベンダ担当者についての本明細書でのいかなる説明も、医療処置中にサポートを提供できる、他の任意のタイプの個人に適用してもよい。たとえば、ベンダ担当者についての本明細書でのいかなる説明も、外部の医療専門家すなわち専門医、コンサルタント、技能者、製造業者、財政支援者、ソーシャルワーカー、又は他の任意の個人に適用してもよい。
【0015】
[24] 図1には、本発明の実施形態による、手術室と1人又は複数人の遠く離れた個人との間での医療通信システムの一例が示してある。通信は、第1の場所110と第2の場所120との間で実施されてもよい。
【0016】
[25] 第1の場所110は、医療施設の手術室でもよい。医療施設は、ある一定レベルの医療又は健康支援を提供できる、あらゆるタイプの施設又は組織でもよい。例によっては、医療施設には、病院、診療所、緊急医療施設、外来患者用施設、外来外科センタ、老人ホーム、ホスピス・ケア、在宅医療、リハビリテーション・センタ、研究所、イメージング・センタ、獣医診療所、又は医療又は支援を提供できる他の任意のタイプの施設が含まれ得る。医療施設は、主に、短期的な医療向けに提供されても、長期的な医療向けに提供されても、どちらでもよい。医療施設は、いつでも開いていてよく、又は開いている時間が限られていてもよい。医療施設は、医療を提供するための専用の機器を備えていても、備えていなくてもよい。慢性症状又は急性症状のある個人に、医療を提供することができる。医療施設は、1人又は複数人の医療提供者(別名、医療関係者)を雇用してもよい。医療施設についての本明細書でのいかなる説明も、病院又は他の任意のタイプの医療施設を指していてもよく、その逆の場合も同様である。
【0017】
[26] 第1の場所は、医療施設内の任意の部屋又は領域でもよい。たとえば、第1の場所は、手術室、サージカル・スイート、診療室、トリアージ・センタ、緊急治療室、又は他の任意の場所でもよい。第1の場所は、部屋のある領域内でもよく、又は部屋の全体でもよい。第1の場所は、手術が行われることのある任意の場所、外科手術が行われることのある任意の場所、医療処置が行われることのある任意の場所、及び/又は医療品が使用される任意の場所でもよい。一例では、第1の場所は、手術を受けている患者118と、手術を行っている外科医か、又は手術を行うのを補助している外科助手など、1人又は複数人の医療関係者117とがいる手術室でもよい。医療関係者には、医療処置を行うか、又は医療処置の実行を補助する任意の個人が含まれ得る。医療関係者には、医療処置のサポートを提供する個人も含まれ得る。たとえば、医療関係者には、外科手術を行う外科医、看護師、麻酔科医などが含まれ得る。医療関係者の例には、医師(たとえば、外科医、麻酔科医、放射線科医、内科医、研修医、腫瘍専門医、血液学者、心臓病専門医など)、看護師(たとえば、CNRA、手術室看護師、外回り看護師)、医師の助手、外科手術技師などが含まれ得る。医療関係者には、医療処置の場にいて、その医療処置に立ち会うことを許可された個人も含まれ得る。
【0018】
[27] 医療品には、治療目的又は診断目的のために、単独で、又は他の装置と組み合わせて使用される装置が含まれ得る。医療品は医療装置でもよい。医療品には、手術を行うため、又は手術の実行を容易にするため手術中に使用される、あらゆる製品が含まれ得る。医療品には、製造者が人間用に使用するものと意図することのある、ツール、用具、インプラント、人工挿入物、使い捨て品、又は他の任意の機器、器具、ソフトウェア、若しくは材料が含まれ得る。医療品は、傷害又はハンディキャップの診断、監視、治療、緩和、又は補償用に使用されてもよい。医療品は、病気の診断、予防、監視、治療、又は緩和用に使用されてもよい。場合によっては、医療品は、解剖学的プロセス又は生理学的プロセスの調査、置換え、又は修正に使用されてもよい。医療品の例によっては、外科用器械(たとえば、ハンドヘルド型、又はロボット型)、カテーテル、内視鏡、ステント、ペースメーカ、人工関節、脊椎安定装置、使い捨て手袋、ガーゼ、静脈輸液、薬剤などにまで及ぶ場合がある。
【0019】
[28] 医療品は、1つ又は複数のベンダから提供されてもよい。通常、ベンダは、医療品を提供するために医療施設と提携してもよい。ベンダは、医療品を製造及び/又は販売する企業などの団体でもよい。ベンダには、医療装置を使用する職員にサポートを提供できることがある担当者がいてもよい。ベンダ担当者(製品専門家又は装置担当者として知られている場合もある)は、1つ又は複数の特定の医療品について精通していてもよい。ベンダ担当者は、医療品について抱くことのあるいかなる疑問についても、医療関係者(たとえば、外科医、外科助手、医師、看護師)を支援することができる。ベンダ担当者は、特定の医療品のサイズ調整又は様々なモデルの選択に役立つことができる。ベンダ担当者は、医療品の機能に役立つことができる。ベンダ担当者は、医療関係者が製品を使用する手助け、又は生じる場合のある任意の問題にトラブル対応する手助けをすることができる。こうした疑問は、医療関係者が製品を使用しているときに、リアルタイムで生じる場合がある。たとえば、外科医が手術室で外科手術を行っている間に、医療品についての疑問が生じる場合がある。従来、医療担当者は、医療関係者がいる第1の場所に配置されてきた。しかし、医療処置の場所に医療担当者が出向く必要が生じるので、これには時間のかかる場合がある。次に、医療担当者は同席していてもよく、ただし、この医療担当者の助けが必ずしも必要とは限らないか、又は非常に限られた時間しか必要とされないこともある。この場合、医療担当者は、別の場所に移動しなければならない場合もある。医療担当者が、第1の場所で必要に応じて遠隔で職員と通信することができると有利になることがある。
【0020】
[29] 第2の場所120は、ベンダ担当者127がいる任意の場所でもよい。第2の場所は、第1の場所から遠く離れていてもよい。たとえば、第1の場所が病院の場合、第2の場所は病院の外側でもよい。場合によっては、第1の場所及び第2の場所は、同じ建物内の異なる部屋、異なる階、又は別館にあってもよい。第2の場所は、ベンダ担当者のオフィスにあってもよい。第2の場所は、ベンダ担当者の自宅にあってもよい。
【0021】
[30] ベンダ担当者は、第1の場所にあるローカル通信装置115と通信できる、担当者用通信装置125を有してもよい。担当者用通信装置とその場所の通信倒置との間には、任意の形式の通信チャネル150を形成してよい。通信チャネルは、直接通信チャネルでもよく、又は間接通信チャネルでもよい。通信チャネルは、有線通信、無線通信、又はその両方を利用してもよい。通信は、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、インターネットなどの広域ネットワーク(WAN)、又は任意の形式の通信ネットワーク(たとえば、セルラ・サービス・ネットワーク)などのネットワークを介して行われてもよい。利用される通信は、3G、4G、LTE通信、及び/又はBluetooth(登録商標)、赤外線、無線、若しくは他の通信を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。通信には、任意選択により、ルータ、衛星、タワー、及び/又は有線の助けを借りてもよい。通信は、第1の場所及び/又は第2の場所での既存の通信ネットワークを利用してもよいし、利用しなくてもよい。
【0022】
[31] 担当者用通信装置とローカル通信装置との間の通信は、暗号化されてもよい。任意選択により、許可及び認証された担当者用通信装置及びローカル通信装置のみが、通信システムを介して通信できるようになってもよい。
【0023】
[32] 実施形態によっては、担当者用通信装置及び/又はローカル通信装置は、通信システムを介して互いに通信することができる。通信システムは、担当者用通信装置とローカル通信装置との間の接続を容易にすることができる。通信システムは、医療施設でのスケジューリング情報にアクセスする役に立つことができる。通信システムは、担当者用通信装置において、ベンダ担当者のサポートの恩恵を受ける場合がある、実現可能な1つ又は複数の医療処置について、ベンダ担当者にユーザ・インターフェースを提供する役に立つことができる。
【0024】
[33] 担当者用通信装置125及び/又はローカル通信装置115などの通信装置は、1つ又は複数のカメラを備えてもよい。この1つ又は複数のカメラは、通信装置と一体化してもよい。或いは、この1つ又は複数のカメラは、通信装置との間で取外し可能及び/又は接続可能でもよい。この1つ又は複数のカメラは、ユーザが通信装置の表示装置を見るときに、ユーザと向き合っていてもよい。この1つ又は複数のカメラは、ユーザが通信装置の表示装置を見るときに、ユーザと向き合っていなくてもよい。場合によっては、様々な方向を向いていてもよい複数のカメラが設けられてもよい。カメラは、所望の解像度で画像を取り込むことができてもよい。たとえば、カメラは、少なくとも6メガ・ピクセル、8メガ・ピクセル、10メガ・ピクセル、12メガ・ピクセル、20メガ・ピクセル、4K、又は8Kの解像度で画像を取り込むことができてもよい。担当者用通信装置のカメラは、ベンダ担当者の画像を取り込んでもよい。ローカル通信装置のカメラは、医療関係者の画像を取り込んでもよい。ローカル通信装置のカメラは、手術部位及び/又は医療用のツール、用具、又は製品の画像を取り込んでもよい。
【0025】
[34] 通信装置は、1つ又は複数のマイクロホン又はスピーカを備えてもよい。マイクロホンは、ユーザの声などの可聴雑音を取り込んでもよい。たとえば、担当者用通信装置のマイクロホンは、ベンダ担当者の音声を取り込むことができ、ローカル通信装置のマイクロホンは、医療関係者の音声を取り込むことができる。1つ又は複数のスピーカを設けて、音を再生してもよい。たとえば、担当者用通信装置でのスピーカにより、ベンダ担当者は、ローカル通信装置によって取り込まれた音を聞くことができるようになってもよく、又その逆の場合も同様である。
【0026】
[35] 通信装置は、表示画面を備えてもよい。この表示画面は、タッチスクリーンでもよい。この表示画面は、指など、ユーザのタッチによる入力を受け付けることができる。この表示画面は、スタイラス又は他のツールによる入力を受け付けることができる。
【0027】
[36] 通信装置は、通信が可能なあらゆるタイプの装置でもよい。たとえば、通信装置は、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、デスクトップ、サーバ、携帯型情報端末、ウェアラブル(たとえば、スマートウォッチ、メガネなど)、又は他の任意のタイプの装置でもよい。
【0028】
[37] 実施形態によっては、ローカル通信装置115は、医療コンソール140によってサポートされてもよい。ローカル通信装置は、医療コンソールに永続的に取り付けられてもよく、又は医療コンソールから取外し可能でもよい。場合によっては、ローカル通信装置は、医療コンソールから取り外されている間も機能を維持してもよい。ローカル通信装置が医療コンソールに取り付けられている(たとえば、ドッキングされている)とき、医療コンソールは、任意選択により、ローカル通信装置に電力を供給してもよい。医療コンソールは、ある場所から別の場所へと移動することのある、モバイル・コンソールでもよい。たとえば、医療コンソールは、この医療コンソールがある場所から別の場所へと車輪で移動できるようにしてもよい車輪を備えてもよい。この車輪は、所望の場所で所定の位置に固定されてもよい。医療装置は、任意選択により、下部ラック及び/又は支持ベース147を備えてもよい。この下部ラック及び/又は支持ベースは、通信構成部品、電源構成部品、補助入力、及び/又はプロセッサなど、1つ又は複数の構成部品を収容することができる。
【0029】
[38] 医療コンソールは、任意選択により、1つ又は複数のカメラ145、146を備えてもよい。このカメラは、患者118、又はこの患者の一部分(たとえば、手術部位)の画像を取り込むことができてもよい。カメラは、医療装置の画像を取り込むことができてもよい。医療装置がトレイに置かれているとき、又はこの医療装置が医療関係者によって扱われているとき、及び/又は手術部位で使用されているとき、カメラは、この医療装置の画像を取り込むことができてもよい。カメラは、本明細書の他の箇所で説明しているように、任意の解像度で画像を取り込むことができてもよい。カメラを使用して、静止画像及び/又はビデオ画像を取り込んでもよい。カメラは、リアルタイムで画像を取り込んでもよい。
【0030】
[39] カメラのうち1つ又は複数は、医療コンソールに対して移動可能でもよい。たとえば、1つ又は複数のカメラをアームで支持してもよい。このアームは、1つ又は複数の区間を含んでもよい。一例では、カメラは、アームの端部で、又はその近くで支持されてもよい。アームは、1つ以上の区間、2つ以上の区間、3つ以上の区間、4つ以上の区間、又はそれ以上の区間を含んでもよい。各区間は、互いに対して、又は医療コンソールの本体に対して移動してもよい。各区間は、1つ又は複数のヒンジを中心に枢動してもよい。カメラは、少なくとも1つ、2つ、3つ、又はそれ以上の自由度を有してもよい。アームは、任意選択により、ユーザがこのアームを所望の位置まで手動で操作できるようにすることができるハンドルを備えてもよい。アームは、操作された先の位置に留まってもよい。ユーザは、アームの位置を保持するように、このアームをロックする必要があってもよく、なくてもよい。これにより、カメラを安定して支持することができる。アームは、必要に応じてロック解除したり、及び/又は新規の位置まで再操作したりできる。
【0031】
[40] 実施形態によっては、1つ又は複数のカメラを、第2の場所に設けてもよい。1つ又は複数のカメラを、医療コンソールによって支持してもよく、支持しなくてもよい。実施形態によっては、第2の場所での天井、壁、家具、又は他の物品によって、1つ又は複数のカメラを支持してもよい。この1つ又は複数のカメラは、固定式カメラ又は可動式カメラでもよい。この1つ又は複数のカメラは、1つ以上の軸、2つ以上の軸、又は3つ以上の軸を中心に回転できるようになっていてもよい。この1つ又は複数のカメラには、パンチルトズーム・カメラが含まれ得る。
【0032】
[41] 1つ又は複数のカメラ145、146によって取り込まれた画像は、担当者用通信装置に送信されてもよい。これにより、ベンダ担当者は、カメラの視野で取り込まれた画像を遠隔で見ることができてもよい。たとえば、ベンダは、手術部位及び/又は使用中の任意の医療装置を見ることができる。ベンダは、医療関係者を見ることができてもよい。ベンダは、こうしたものをほぼリアルタイムで見ることができてもよい。たとえば、これは、実際に事象が発生してから、1分以内、30秒以内、20秒以内、15秒以内、10秒以内、5秒以内、3秒以内、2秒以内、1秒以内でもよい。
【0033】
[42] これにより、ベンダ担当者は、物理的に第1の場所にいる必要なしに、支援又はサポートを行うことができてもよい。医療用のコンソール及びカメラは、必要な画像及び情報をベンダ担当者に提供して、第1の場所において仮想プレゼンスを有するのに役立つことがある。
【0034】
[43] 図2には、本発明の実施形態による、複数のベンダ担当者が複数の医療施設と通信可能にできるシステムの一例が示してある。
【0035】
[44] 様々な医療施設210a、210b、210cが設けられてもよい。この医療施設は、同じタイプでもよく、又は異なるタイプでもよい。たとえば、この医療施設には病院が含まれ得る。
【0036】
[45] 1つ又は複数のベンダが、様々な医療施設に医療品を提供してもよい。たとえば、第1のベンダ企業が、第1の医療施設及び第2の医療施設に、1つ又は複数のタイプの医療品を提供してもよい。第2のベンダ企業が、第1の医療施設及び第2の医療施設に、1つ又は複数のタイプの医療品を提供してもよい。ベンダ企業は、様々な医療品のサポートを提供できる、1人又は複数人のベンダ担当者220a、220b、220cを提供してもよい。ベンダ担当者は、1つ以上、複数の医療施設にサポートを提供してもよい。ベンダ担当者は、それぞれの担当者用通信装置230a、230b、230cを利用してもよい。
【0037】
[46] 図に示すように、様々なベンダ担当者220a、220b、220cは、様々な医療施設210a、210b、210cにサポートを提供してもよい。このようなサポートは、他のベンダ担当者と重複していてもよく、重複していなくてもよい。このようなサポートは、同様の製品又は様々な製品について重複していてもよい。図に示すように、ベンダ担当者が複数の様々な医療施設にサポートを提供しているとき、ベンダ担当者が遠隔でサポートを提供できるようにすることにより、有利にはこのベンダ担当者の時間を大幅に節約できる。
【0038】
[47] ベンダ担当者が適切な医療関係者と通信し、サポートすることをさらに効率よく容易に改善するために、通信を容易にするシステム及び方法が本明細書に提示される。医療施設及び各ベンダは、本明細書において提示される通信システム及び通信方法を利用して、遠隔のベンダ担当者のサポートを実現可能にする、容易になった通信を利用することができる。
【0039】
[48] 図3には、本発明の実施形態による、所与の実体における様々な装置間での通信の一例が示してある。前述の通り、1つ又は複数の担当者用通信装置310a、310b、310cは、1つ又は複数のローカル通信装置320a、320b、320cと通信してもよい。担当者用通信装置をベンダ担当者が利用してもよい。ローカル通信装置は、医療処置の現場(たとえば、病院の手術室)において、任意選択により医療関係者が利用してもよい。
【0040】
[49] 実体330は、担当者用通信装置とローカル通信装置の間の通信を容易にすることができる。実体は、ベンダ及び/又は医療施設とは異なる第三者でもよい。実体は、通信システムを実行又は運用してもよい。通信簡易化実体は、任意選択により、通信を容易にするためのプラットフォーム及び/又はインフラストラクチャを設けてもよい。場合によっては、通信簡易化実体は、通信サービスを提供するためにクラウド・コンピューティング・インフラストラクチャを利用してもよい。この実体は、任意選択により、通信を容易にすることができるソフトウェア及び/又はアプリケーションを提供してもよい。この実体は、担当者用通信装置及びベンダ通信装置が、それを介して接続できるポータルを提供してもよい。担当者用通信装置とローカル通信装置の間の通信を容易にすることができる、コード、論理、又は命令を含む、有形で非一時的なコンピュータ読取り可能媒体が提供されてもよい。
【0041】
[50] 通信は、1つ又は複数のローカル通信装置によって開始されてもよい。たとえば、1つ又は複数のローカル通信装置は、1つ又は複数の担当者用通信装置との通話又は通信を開始してもよい。担当者用通信装置は、この通信を受け入れたり、拒否したり、及び/又は無視したりすることができてもよい。さらに、及び/又は代替的に、1つ又は複数の担当者用通信装置によって通信が開始されてもよい。たとえば、1つ又は複数の担当者用通信装置は、1つ又は複数のローカル通信装置との通話又は通信を開始してもよい。ローカル通信装置は、この通信を受け入れたり、拒否したり、及び/又は無視したりすることができてもよい。
【0042】
[51] 図4には、本発明の実施形態による、所与の医療施設での様々な処置におけるスケジューリング情報の一例が示してある。ほんの一例として、ABC病院でのスケジューリング情報が提示される。このスケジューリング情報は、複数の医療施設に提示されてもよい。この複数の医療施設は、病院及び/又は他のタイプの医療施設を含んでもよい。
【0043】
[52] ABC病院など、特定の医療施設でのスケジューリング情報は、ベンダのサポートが必要になる場合のある複数の場所を含んでもよい。たとえば、この複数の場所は、複数の手術室(たとえば、手術室1、手術室2、手術室3、手術室4など)を備えてもよい。各医療施設は、いくつかの独立した場所を有してもよい。
【0044】
[53] スケジュールはまた、具体的な日の時刻など、タイミング情報を含んでもよい。場合によっては、スケジューリング情報は、リアルタイムで更新されてもよい。スケジューリング情報は、今日、来たる日、数日後、次週、来月などに利用可能でもよい。スケジューリング情報は、リアルタイムで更新されてもよく、又は周期的に(たとえば、毎日、数時間ごと、1時間ごと、30分ごと、15分ごと、10分ごと、5分ごと、1分ごと、1秒ごと、又はそれよりも頻度高く)更新されてもよい。スケジューリング情報は、事象に応答して更新されてもよい。
【0045】
[54] スケジューリング情報には、様々な場所で行われることのある処置についての情報が含まれ得る。場合によっては、処置についての情報は、処置コードを含んでもよい。この処置コードは、医療施設に固有のものでもよく、又は政府若しくは業界の標準に従ってもよい。場合によっては、処置コードは、ICD-10処置コーディング・システム(ICD-10-PCS)、医療共通処置コーディング・システム(現在の処置用語を含む)、看護介入分類(NIC)、プライマリ・ケア国際分類(ICPC-2)、医療行為の国際分類(ICPM)、保健介入の国際分類(ICHI)又は他のコードなどのコードを含んでもよい。
【0046】
[55] スケジューリング情報は、処置についての追加情報を含んでもよい。たとえば、処置1は、手術室1において午前7時に発生するように予定されてもよい。処置4は、手術室2において午前8時に行われるように予定されてもよい。各処置は、様々なタイプのものでもよい。たとえば、処置1が複数行われることは、同じタイプの処置を示す場合がある。処置1及び処置2の表示は、これらが様々なタイプの処置であることを示してもよい。各処置での時間の推定長さは、提示されてもよく、又は提示されなくてもよい。
【0047】
[56] 様々なタイプの処置の例には、胸部外科手術、整形外科手術、神経外科手術、眼科外科手術、形成外科手術及び再建外科手術、血管外科手術、ヘルニア外科手術、頭頸部外科手術、手の外科手術、内分泌外科手術、結腸直腸外科手術、乳房外科手術、泌尿器科手術、婦人科手術、並びに他のタイプの外科手術が含まれ得るが、これらに限定されるものではない。場合によっては、各処置又は各処置タイプについての情報が、さらに具体的でもよい。たとえば、スケジューリング情報は、アキレス腱断裂外科手術と半月板修復外科手術の間で区別してもよい。
【0048】
[57] 各処置又は各処置タイプにおいては、利用される医療品のタイプが知られていても、又は予測されていてもよい。たとえば、ある特定のタイプの処置では、ある特定のタイプの医療用の機器、ツール、使い捨て品、又はインプラントを使用できることが知られていてもよい。特定の医療施設に特定のタイプの医療品を提供する、1つ又は複数のベンダが存在してもよい。たとえば、ABC病院は、様々なカテーテルを提供する複数のベンダを抱えてもよい。医療関係者には、好ましいベンダがいてもよい。たとえば、手術を行う外科医は、同じ医療施設の別の外科医とは異なる場合がある好ましいベンダを抱えてもよい。場合によっては、医療施設内の特定のグループ又は部門が、好ましいベンダ及び/又は好ましいタイプの医療品を抱えてもよい。場合によっては、好ましいベンダを記載してもよい。
【0049】
[58] スケジュールは、特定の処置のサポートを提供するのに必要なベンダについての情報も含んでもよい。スケジュールは、特定の処置のサポートを提供するのに必要となることがある、特定のベンダ担当者を指定してもよく、又は指定しなくてもよい。たとえば、スケジュールには、外科医Xが、カテーテルを使用することが必要となる処置を実行することになると記載してもよい。外科医Xは常に、ベンダAからのカテーテル・タイプAを使用していることに留意してもよい。カテーテル・タイプAに詳しいベンダAからの担当者サポート要請を提示し、スケジュールに結びつけてもよい。特定のベンダ担当者への好みが示されない場合、このシステムは、利用可能なベンダを自動的に割り当ててもよい。場合によっては、適切な担当者を好みの順に格付けできる優先度リストを提示してもよい。場合によっては、ベンダ担当者の利用可能情報にアクセスすることができ、同様に、この情報を使用してスケジュールを更新してもよい。場合によっては、外科医Xが、(利用可能となり得る他の担当者よりも)ベンダAからのベンダ担当者Smithと仕事する方を好むことが知られてもよい。Smithからのサポート要請を提示し、スケジュールに結びつけてもよい。
【0050】
[59] 場合によっては、特定の製品又はベンダについて外科医Xの好みがあるかどうか、知られていなくてもよい。場合によっては、複数のベンダ及び/又はベンダ担当者に通知してもよい。外科医は、処置の直前又はその途中に決定を下してもよい。その時点で、適切なベンダ担当者に通知し、及び/又は連絡をとってもよい。スケジュールをリアルタイムで更新して、適切なベンダ及び/又はベンダ担当者を含んでもよい。
【0051】
[60] 医療施設は、スケジューリングを管理するための既存のシステム及び方法を利用してもよい。たとえば、医療施設は、スケジューリング用の既存のソフトウェアを有してもよい。通信簡易化実体が運用する通信システムは、既存のスケジューリング用のソフトウェア及び/又はアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)と通信してもよい。或いは、通信システムは、スケジューリング・ソフトウェアを提供してもよい。
【0052】
[61] このスケジューリング情報は、1つ又は複数の医療施設によって提示されてもよい。通信システム(通信簡易化実体が運用するシステムなど)は、1つ又は複数の医療施設からスケジューリング情報を受信してもよい。通信システムは、複数の医療施設の要望に基づいて、ベンダ担当者のスケジュールを立てる支援ができてもよい。通信システムは、複数の医療施設の要望に基づいて、サポートの必要性を適切なベンダ担当者に通知できてもよい。
【0053】
[62] 他の実施形態では、スケジューリング情報が医療施設に残っていてもよい。この通信システム及び通信方法は、既存の医療施設のインフラストラクチャと統合されてもよい。場合によっては、医療施設は、適切なベンダ及び/又はベンダ担当者にサポートを直接要請してもよい。場合によっては、それぞれの医療施設内に、私的情報が残る場合がある。場合によっては、スケジューリング情報自体が、第三者及び/又はベンダに提供されなくてもよい。医療施設内に残っていることがあるスケジューリング情報によって、所望のベンダ・サポートを要請してもよい。実施形態によっては、このベンダ・サポートは、第1の場所(たとえば、医療施設、手術室)のコンソールによって直接要請されてもよく、適切なベンダ及び/又はベンダ担当者の要請は、スケジューリング・システムを必要とすることなく直接提供されてもよい。
【0054】
[63] 任意のスケジューリング情報が、HIPAA準拠でもよい。何らかのスケジューリング情報が患者の医療チーム以外の実体と共有される場合、患者についての任意の個人情報又は私的情報は削除されてもよい。場合によっては、この情報は単に、ベンダ製品及び/又は必要な担当者についての情報を含んでもよい。処置のタイプについての情報が提供されてもよい。医療関係者についての情報は、含まれていても、又は含まれていなくてもよい。
【0055】
[64] 通信システムは、任意選択により、1つ又は複数のベンダからの情報にアクセスしてもよい。この情報は、ベンダ担当者についての情報を含んでもよい。たとえば、ベンダ担当者の識別情報、ベンダ担当者の資格、特定のベンダ担当者がサポートする製品、特定のベンダ担当者がサポートする特定の地理的領域、ベンダ担当者が通常利用可能な時間、ベンダ担当者の連絡先情報、ベンダ担当者についての履歴情報(これまでにサポートした医療施設、これまでともに働いた医療関係者)についての情報、又は他の情報が、1つ又は複数のベンダによって提示されてもよい。任意選択により、ベンダ情報のサブセット又は全部が、コンピュータ・システムによって記憶されてもよく、及び/又はアクセス可能でもよい。通信システムは、任意選択により、1つ又は複数のベンダの既存のデータ管理システムとインターフェースしてもよい。たとえば、通信システムは、ベンダ担当者の名簿情報とインターフェースしてもよい。通信簡易化実体が運用する通信システムは、既存のベンダのソフトウェア及び/又はアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)と通信してもよい。
【0056】
[65] 図5には、本発明の実施形態による、様々な担当者510a、510b、510c、511a、511b、511cと、ベンダ520、521と、例示的な医療施設530との間の関係の一例が示してある。
【0057】
[66] いくつかの医療施設が、本明細書で提示されるシステムと通信してもよい。実施形態によっては、いくつかの医療施設が、中央の実体と通信してもよく、又は中央の実体は、医療施設とベンダの間の通信を簡易化してもよい。
【0058】
[67] 医療施設では、手術A、手術Bが行われるか、又は行われるように予定されている1つ又は複数の医療処置があってもよい。医療処置は、1つ又は複数の医療品である、製品A、製品B、製品1、製品2を利用してもよい。医療処置によっては、複数の医療品を利用してもよい。医療品には、様々なタイプがあってもよい。実施形態によっては、どの医療品を使用することになるかが、あらかじめ決められていてもよい。場合によっては、医療関係者は、医療処置中にどの医療品を使用するかを決定してもよい。
【0059】
[68] 処置中に使用してもよい医療品を、様々なベンダが供給してもよい。たとえば、第1のベンダであるベンダXが、様々な製品、製品A、製品Bを供給し、第2のベンダであるベンダYが、様々な製品、製品1、製品2を供給してもよい。複数のベンダが、それぞれの医療施設にいくつかの製品を供給してもよい。場合によっては、様々なベンダが、様々なタイプの製品を供給してもよい。場合によっては、複数のベンダが、同じタイプの製品を供給してもよい。たとえば、複数のベンダが、臨床的同等性を有する製品を供給してもよい。たとえば、様々なベンダからの、第1の製品である製品Aと第2の製品である製品1とを、同じ状況で使用してもよい。たとえば、両方の製品とも、同様のタイプのインプラントでもよい。
【0060】
[69] 医療関係者には、自らが使用したまさにその製品について、自分の好みがあってもよい。たとえば、第1の外科医は第1の製品を好んでもよく、第2の製品は第2の製品を好んでもよい。医療関係者は、医療処置中にどの製品を使用するかを指示してもよい。
【0061】
[70] 場合によっては、管理者が、特定の処置に対してどの製品を使用するかを指示してもよい。たとえば、特定の医療グループ又は医療施設の管理者が、特定の処置に特定の製品を使用するよう指示してもよい。場合によっては、医療施設とベンダの間の取り決めによって、これが変化する場合もある。
【0062】
[71] 各ベンダは、1人又は複数人の関連する担当者を有してもよい。ベンダ担当者は、1つ又は複数の製品に関連していてもよい。たとえば、第1のベンダのベンダX担当者の第1のサブセットには、第1の製品である製品Aのサポートを提供する資格があってもよく、第1のベンダ担当者の第2のサブセットには、第2の製品である製品Bのサポートを提供する資格があってもよい。担当者の第1のサブセットと第2のサブセットの間には、一部重複する部分があっても又はなくてもよい。医療施設において医療処置が予定されているとき、又は行われているとき、関連するベンダ担当者に通知されてもよい。場合によっては、ベンダ担当者には、処置について前もって知らせておいてもよい。場合によっては、処置が開始するとき、ベンダ担当者にはリアルタイムで知らされる。任意選択により、ベンダ担当者のサポートする製品が、処置用に使用されることが確認されると、ベンダ担当者に知らされる。この確認は、医療処置に先立って行われてもよく、又は医療処置の開始時若しくは医療処置中に行われてもよい。この確認は、医療関係者が、医療品の使用を実際に開始するときに行われてもよい。
【0063】
[72] 一例では、第1の製品である製品A又は第2の製品である製品1は、医療処置である手術Aの際に使用されてもよい。第1のベンダ担当者510aが第1の製品のサポートを提供してもよく、第2のベンダ担当者511aが第2の製品のサポートを提供してもよい。場合によっては、医療処置中に両方の製品を使用してもよい。第1のベンダ担当者と第2の担当者の両方が、必要に応じて待機していてもよく、又はサポートを提供してもよい。場合によっては、どちらのベンダも、サポートする必要がなくてもよい。実施形態によっては、第1の製品及び第2の製品は臨床的に同等でもよく、処置中に一方だけを使用してもよい。医療関係者は、どちらの製品を使用するかを前もって指示してもよく、その結果、関連するベンダしか、待機したり、又はサポートしたりする必要がない。医療関係者は、製品が選択されて使用されていることをリアルタイムで示してもよく、サポートが必要な場合には、関連するベンダに通知してもよい。
【0064】
[73] 図6には、本発明の実施形態による、ベンダ担当者に提示されるユーザ・インターフェースの一例が示してある。ベンダ担当者は、1つ又は複数の医療品のサポートを提供してもよい。この1つ又は複数の医療品は、特定のベンダに関連付けられてもよい。ベンダ担当者は、1つ又は複数の医療施設にサポートを提供してもよい。ベンダ担当者は、遠隔でサポートを提供してもよい。関連する医療品を使用している医療関係者がその場にいなくても、ベンダ担当者がサポートを提供できてもよい。
【0065】
[74] ユーザ・インターフェースは、担当者用通信装置上に表示されてもよい。ユーザ・インターフェースは、担当者用通信装置のタッチスクリーンなどの画面上に示されてもよい。通信簡易化実体によって提供される通信システムは、担当者用通信装置上に表示されるユーザ・インターフェースをサポートしてもよい。場合によっては、ベンダ担当者への要請は、予定された情報に基づいていてもよい(たとえば、事前に予定されてもよく、又はスケジュールがリアルタイムで、若しくは周期的に、若しくは事象に応答して更新されるときに提示されてもよい)。ベンダ担当者への要請は、第1の場所(たとえば、医療施設、手術室)でのコンソールを介して直接行ってもよい。
【0066】
[75] 一例では、ベンダ担当者がサポートを提供できる処置について、ベンダ担当者には複数の選択肢があってもよい。ユーザ・インターフェースは、視覚表現が表示された時点でベンダ担当者の恩恵を受けることになる、医療施設での医療処置の1つ又は複数の視覚表現を提示してもよい。たとえば、ユーザ・インターフェースは、ベンダがサポートを提供できる様々な医療処置についての情報を示す複数の領域610a、610b、610c、610d、610eを表示してもよい。各領域は、アイコン、画像、テキスト、又はボタンを含んでもよい。場合によっては、様々な領域は、関連する医療施設、医療施設での関連する場所(たとえば、手術室)、医療関係者(たとえば、外科医の名前)、処置のタイプ(たとえば、処置コード、処置名)、医療品(たとえば、使用される医療品の識別)などの情報を含んでもよい。場合によっては、領域内に何らかの情報が表示されることにより、ベンダ担当者が関わることになる医療処置についての何らかの状況がベンダ担当者に提示されてもよい。たとえば、ベンダ担当者が、サポートされている特定の製品、又はその製品が使用されている医療処置を知っている場合、このベンダ担当者は、さらなる関連情報を効率的に提示できてもよい。ベンダ担当者は、関連する医療関係者を見て、この医療関係者と以前ともに仕事をしたことがある場合、この医療関係者について個人的な好み及びスタイルを知っていて、さらに効果的にやり取りし、サポートを提供することができてもよい。
【0067】
[76] 場合によっては、医療処置が行われているとき、又は行われることが予定されているとき、様々な領域が閲覧可能でもよい。各領域は、現在の処置のみが表示されるように、スケジュールと連動していてもよい。各領域は、ベンダ・サポートの必要性があるときだけ表示されてもよい。別のベンダ担当者がサポートしている場合は、この領域がもはや表示されないように、各領域はまた、通信システムと連動していてもよい。これにより、ベンダ担当者は、所与の時点での関連処置のみを閲覧することができるようになる。場合によっては、これにより、ベンダ担当者は、関わる処置を選択するための選択肢を得てもよい。たとえば、ベンダ担当者にサポートを求める複数の要請が送られてくる場合、いずれの処置に関わるかをベンダが選択してもよい。
【0068】
[77] 場合によっては、優先順位付けを視覚的に示してもよい。優先順位付けの視覚的な表示は、領域の配置を含んでもよい。たとえば、時間的に第1の要請は、リストの最上部又は前部に提示されてもよい。たとえば、システムが、ベンダ担当者を特定の処置に割り当てた場合、その割当ては、ベンダ担当者への後の割当てに優先してもよい。他の例では、優先順位付けの視覚的な表示は、色分け、アイコン、強調表示、明滅、サイズ調整、又は視聴者の注意を領域に向けることのできる他の表示を含んでもよい。場合によっては、ベンダ担当者のサポートがさらに緊急性の高いものであるか、又は処置が比較的リスクの高いものである場合、処置の優先度は高くてもよい。ベンダ担当者が、これまで医療関係者とともに仕事をしてきたか、又は同じ医療施設で同じタイプの医療処置をサポートしてきた場合、この処置の優先度は相対的に高くてもよい。サポートを提供する資格があるか、又はサポートを提供可能である他のベンダ担当者の人数が相対的に少ない場合は、この処置の優先順位が相対的に高くてもよい。
【0069】
[78] 場合によっては、ベンダの画面上には、単一の領域しか表示されなくてもよい。任意選択により、ベンダ担当者の時間は、一度に単一の医療処置用に確保してもよく、又はそれ専用にしてもよい。所与の時点で、ベンダには、実際の処置において単一の関連領域しか提示しなくてもよい。これにより、有利には、ベンダがサポート要請を見て、それに関わることを容易にする、簡素化されたインターフェースを提示してもよい。場合によっては、ベンダ担当者のサポートへの実際の要請が来るまで、ベンダ担当者のユーザ・インターフェースは、領域を示さなくてもよい。実際の要請が来ると、ベンダは、関連領域を見ることができる。任意選択により、医療処置が行われるよう予定されている時刻になるまで、ベンダ担当者のユーザ・インターフェースは領域を示さなくてもよい。この領域は、医療処置用に予定された時間のみ表示可能でもよい。ベンダがこの領域と対話するまで、又は別のベンダがその医療処置の場合をサポートするまで、任意選択により、要請は見えたままでもよい。実施形態によっては、通信システムは、いずれの医療処置がいずれのベンダ担当者に割り振られるかを、自動的に決定してもよい。これは、医療施設の好み若しくは履歴、グループ/部門の好み若しくは履歴、個々の医療関係者の好み若しくは履歴、利用可能性、経験、場所、ベンダ担当者へのユーザ格付け、関連製品、又はいくつかの要因など、1つ又は複数の要因に基づく場合がある。
【0070】
[79] ベンダ担当者は、領域を選択してもよい。この担当者は、表示された複数の領域からある領域を選択してもよく、又は表示された唯一の領域を選択してもよい。たとえば、ベンダ担当者は、特定の医療処置用のボタンに触れるか、又はクリックしてもよい。ベンダ担当者は、医療処置用の場所(たとえば、手術室)に自動的に接続されてもよい。担当者用通信装置は、医療処置の場所でのローカル通信装置と自動的に通信状態になってもよい。ベンダ担当者は、通信装置を介して医療関係者と通信することができてもよい。ベンダ担当者は、医療処置の場所での1つ又は複数のカメラを用いて、医療関係者、患者、及び/又は医療品を見ることができてもよい。本明細書の他の部分に記載されているように、カメラのうち1つ又は複数のカメラは、医療コンソールによってサポートされてもよい。場合によっては、1つ又は複数のカメラが、その場所の天井、壁、又は家具など、その場所に組み込まれてもよい。これにより、ベンダ担当者が、医療サポートを提供する手助けとなってもよい。医療関係者はベンダ担当者を見ることができてもよく、それにより、ベンダ担当者は効果的なテレプレゼンスを提供できるようになる。
【0071】
[80] 前述の通り、ベンダ担当者は、領域を選択するときに接続されてもよい。ベンダ担当者は、単一の操作で領域を選択できてもよい。この単一の操作は、ベンダ担当者による単純な動きを含んでもよい。ベンダ担当者は、単一のタッチ又は単一のクリックを実行して領域を選択し、自動的に接続されてもよい。ベンダ担当者は、単一のスワイプ、又は任意のタイプの単一の動きを実行して、自動的に接続されてもよい。ベンダ担当者は、画面から自分の指を持ち上げる必要のない単一の対話操作を実行するとき、自動的に接続されてもよい。任意選択により、この単一の操作は、単一の主方向での単一の動き(複数の主方向での複雑な動きとは異なる)を含んでもよい。ベンダ担当者は、音声コマンドを発することによって、領域を選択できてもよい。場合によっては、この音声コマンドは、1つ、2つ、3つ、4つ、又は5つの単語若しくは音節、又はそれ以下を必要としてもよい。ベンダは、単一のボタンを押すことによって領域を選択できてもよい。この単一の操作は、通信チャネルを設けるのにさらなる操作又は動作を必要としなくてもよい。これにより、ベンダ担当者は、適切な医療処置に簡略化して接続できるようになってもよい。これにより、ベンダ担当者と医療関係者の間の通信が容易になる。
【0072】
[81] ユーザ・インターフェース上でベンダ担当者に医療処置を自動的に提示することと、単一の操作を使用して簡単に接続することとの組合せによって、ベンダ担当者は、関連する医療関係者とさらに効果的に通信できるようになる。これにより、ベンダ担当者は、はるかに効率的且つ効果的にサポートを提供できるようになる。ベンダ担当者は、様々な医療処置についての情報を提示され、迅速且つ容易に接続されることの恩恵を受けることができる。医療関係者は、情報に精通していて、通信を設定することについての技術的な詳細ではなく、サポート問題に焦点を合わせることができてもよいベンダ担当者へのアクセスを提示してもらえることで恩恵を受けることができる。ベンダ担当者が遠隔でサポートを提供できるようにすることによって、医療関係者はまた、資格のある数多くのベンダ担当者にアクセスすることで恩恵を受けることができる。
【0073】
[82] 実施形態によっては、複数のベンダ担当者が、同じ医療処置での領域を見てもよい。たとえば、特定の医療品が特定の処置に使用されている場合、サポートを提供する資格のある複数の遠隔ベンダ担当者がいてもよい。場合によっては、両方のベンダ担当者が、その処置での領域を提示されてもよい。第1のベンダ担当者が、接続されて医療サポートを提供する領域を選択すると、第1のベンダ担当者が既に接続されているので、第2ベンダ担当者のユーザ・インターフェースから、対応する領域が消えてしまう場合がある。通知された数多くの個人が存在し、誰かがサポートできることになる可能性が高くなる場合があるので、複数のベンダ担当者に通知できるようにすることで、このシステムによって、ベンダ担当者へのサポート要請により迅速に応えることができるようになってもよい。
【0074】
[83] 他の実施形態では、1人のベンダ担当者が、特定の医療処置での領域を見てもよい。あるベンダ担当者が、医療関係者から特に要請されるとき、又は特定の医療処置について何かしら好まれる場合があるとき、任意選択によりこれが行われてもよい。ベンダ担当者は、接続される領域を選択してもよい。ベンダ担当者がサポートを提供できない場合、このベンダ担当者は、任意選択により、別のベンダ担当者に医療処置を問い合わせてもよい。ユーザ・インターフェースは、医療処置を誰か別の人に問い合わせるための入力を、ベンダ担当者から受け付けてもよい。このシステムは、サポートを提供する資格のある、1人又は複数人の他のベンダ担当者を自動的に見つけることができる。ベンダ担当者からの入力は、単一の操作でも又は複数の操作でもよい。一例では、この入力は、ベンダ担当者を接続するための単一の操作とは異なる単一の操作でもよい。たとえば、ベンダ担当者が、ある領域をタップして、医療関係者に接続されてもよい。ベンダ担当者は、領域をスワイプして、医療処置を他のベンダ担当者に問い合わせてもよい。
【0075】
[84] 図7には、本発明の実施形態による、ベンダ担当者に提示されるユーザ・インターフェースのさらなる一例が示してある。場合によっては、通信システムは、特定の期間において、又は処置ごとに、特定のベンダ又はベンダ担当者に利用可能となっていてもよい。通信簡易化システムは、担当者用通信装置がローカル通信装置と通信できるようにしてもよい。通信簡易化システムは、ベンダ担当者が医療関係者と通信し、特定のベンダ製品のサポートを提供できるようにしてもよい。場合によっては、このシステムを、ベンダ又はベンダ担当者が有料で利用できるようにしてもよい。同様に、このシステムを、医療施設又は医療施設内の部署/グループが有料で利用できるようにしてもよい。
【0076】
[85] ユーザが通信システムにアクセスするとき、このユーザが、通信システムへ処置ごとにアクセスしたいのか、それとも時間ごとにアクセスしたいのかをユーザが指定するための選択肢を、ユーザ・インターフェースが表示してもよい。ユーザは、ある選択肢を選択してもよい。ユーザは、ベンダの管理者でもよい。ユーザは、ベンダ担当者でもよい。場合によっては、ユーザがある選択肢を選択するとき、その選択がベンダ全体に適用されてもよい。たとえば、ベンダAに複数の担当者がいる場合、第1の担当者がある選択肢を選択すると、ベンダAの担当者の残りにも適用されてよい。或いは、この選択が、特定のユーザのみに適用される。たとえば、第1の担当者がある選択肢を選択する場合、第2の担当者がシステムにアクセスするときに、この第2の担当者には、やはり、自身が選択すべき選択肢が提示されてもよい。実施形態によっては、ベンダの管理者が選択肢を選択するとき、この選択は様々な担当者に適用されてもよい。
【0077】
[86] 実施形態によっては、ユーザの階層を特定のベンダに適用してもよい。相対的に階層の高いユーザが選択するとき、この選択は、相対的に階層が低く、又は選択する特定のユーザのために操作するユーザに適用されてもよい。
【0078】
[87] 任意選択により、ユーザは、医療施設での管理者でもよい。ユーザは、外科医などの医療関係者でもよい。場合によっては、ユーザがある選択肢を選択するとき、この選択は、医療施設全体に適用されてもよく、又は医療施設のユーザの部署/グループに適用されてもよい。たとえば、ABC病院に複数の外科医がいる場合、第1の外科医がある選択肢を選択することが、ABC病院での残りの外科医、又は第1の外科医の部署若しくはグループに適用されてもよい。或いは、この選択が、特定のユーザのみに適用される。たとえば、第1の外科医がある選択肢を選択する場合、第2の外科医にはやはり、自身がシステムにアクセスできるときに、この第2の外科医が選択すべき選択肢が提示されてもよい。実施形態によっては、医療施設の管理者が選択肢を選択するとき、この選択は、様々な外科医に適用されてもよい。
【0079】
[88] 実施形態によっては、ユーザの階層を特定の医療施設に適用してもよい。相対的に階層の高いユーザが選択するとき、この選択は、相対的に階層が低く、又は選択する特定のユーザのために操作するユーザに適用されてもよい。
【0080】
[89] 処置ごとにシステムにアクセスする選択肢を選択することで、特定の処置へのアクセスが許可されてもよい。たとえば、ベンダ担当者は、特定の処置用に通信システムを使用して通信することを許可されてもよい。処置ごとに定額料金を提示してもよく、又は処置のタイプ、処置の複雑さ、ベンダの料金、医療施設の料金など、いくつかの要因から料金を決定してもよい。処置が完了すると、ユーザにはやはり選択肢が提示されて、システムへのアクセスが処置によるのか、それとも時間によるのかを選択してもよい。他の例では、システムは、処置によってシステムにアクセスするというユーザのこれまでの好みを覚えていてもよく、処置ごとのアクセスを自動的に提示してもよい。この処置ごとのアクセスは、他の指示があるまで、又は所定の期間において行われてもよい。
【0081】
[90] 図8には、本発明の実施形態による、ベンダ担当者が、関係者との接続を確立することができてもよいユーザ・インターフェースの一例が示してある。
【0082】
[91] 場合によっては、ユーザは、一定期間においてシステムにアクセスするための選択肢を選択してもよい。たとえば、通信簡易化システムは、特定のベンダが、医療関係者と遠隔で接続してサポートを提供するために使用するように利用可能でもよい。場合によっては、この期間は、およそ1年、四半期、1ヶ月、数週間、1週間、数日、1日、半日、シフト時間帯、1時間、数分、又は1分程度でもよい。実施形態によっては、この期間中に、複数の選択肢がユーザに提示されてもよく、このユーザは選択を実行してもよい。たとえば、ユーザには、終日又は半日のアクセス権を有する選択肢が提示されてもよい。他の期間が提示されてもよい。
【0083】
[92] 場合によっては、ユーザは、自身がシステムにアクセスしたいと考える期間を入力してもよい。たとえば、ユーザは、自身がシステムにアクセスしたいと考える期間を示す数値を入力してもよい。ボタン、ドロップ・ダウン・メニュー、チェックボックス、フォーム、スライダ・バー、又は他の選択肢など、任意のタイプのユーザ・インターフェースを利用してもよい。
【0084】
[93] 使用情報は、任意選択により、システムが記憶してもよい。この使用情報は、ベンダのユーザ又は医療施設のユーザなど、システムのユーザによって閲覧可能でもよい。使用情報には、ユーザがシステムにアクセスした目的の処置(又は、処置のタイプ)、及び/又はユーザがシステムにアクセスした際の時間の長さなどの情報が含まれ得る。たとえば、ベンダAの担当者であるJohn Doeが、72分間システムにアクセスしてもよく、これによって費用は$$$の金額となる。
【0085】
[94] ベンダ又はベンダ担当者についての本明細書での任意の説明は、任意の遠隔ユーザに適用されてもよい。遠隔ユーザは、情報にアクセスすることを許可されてもよい。遠隔ユーザは、遠隔の臨床医又は他の任意のタイプの医療提供者でもよい。遠隔ユーザは、患者と関係又は関連のある個人でもよい。遠隔ユーザは、医療処置中にサポートし、又は追加情報を提示することのできる個人でもよい。
【0086】
[95] 図9には、本発明の実施形態による、通信が確立されたときのユーザ・インターフェースの一例が示してある。ユーザ・インターフェースは、いくつかのビューを表示してもよい。場合によっては、ユーザ・インターフェースは、ユーザがライブ・チャット910のために遠隔の個人を見ることができるようにしてもよい。これにより、遠隔のベンダ担当者は、医療処置にテレプレゼンスを提供できるようになってもよい。たとえば、ベンダ担当者と医療関係者が、対面しながらチャットしてもよい。
【0087】
[96] 実施形態によっては、ユーザ・インターフェースは、手術部位及び/又は使用される製品を示してもよい(920)。こうしたビューは、必要に応じて動いても、又は動かなくてもよい。任意選択により、このビューは、外科手術用のツール・トレイを表示してもよい。場合によっては、コンソールに接続されてもよい装置からの補助画像が提示されてもよい。たとえば、ECG装置、内視鏡、腹腔鏡、超音波装置、又は他の任意の装置からの画像も見ることができてよい。医療関係者が効果的なサポートを提供できるように、この画像の解像度は十分なものでもよい。このユーザ・インターフェースにより、ベンダ担当者は、関連する医療処置及び/又は製品を見て、必要に応じてサポートを提供できるようになってもよい。ビューの数及び/又はビューのタイプは、必要に応じて変更してもよい。遠隔のベンダ担当者は、ビューを制御することができてもよい。たとえば、遠隔のベンダ担当者は、必要に応じてズームイン又はズームアウトすることができてもよい。たとえば、ユーザは、このユーザの画面上の画像を操作して、ズームイン若しくはズームアウトしてもよく、又は特定のビューを拡大若しくは縮小してもよい。
【0088】
[97] ユーザ・インターフェースは、任意選択により、他のデータ930を表示してもよい。たとえば、1つ又は複数の医療装置からの読出しを表示してもよい。たとえば、患者のEEG、心拍数、酸素供給レベル、又は他のデータを表示してもよい。患者の氏名、患者のID番号、患者の人口統計、患者の住所、患者の病歴など、患者についての個人情報は、ベンダ担当者が閲覧できるようになっていても又はなっていなくてもよい。
【0089】
[98] 場合によっては、ベンダ担当者は、一度に、単一の処置をサポートしてもよく、又は単一の医療コンソールと通信してもよい。或いは、ベンダ担当者は、複数の処置及び/又は医療コンソールを同時にサポートしてもよい。場合によっては、担当者用通信装置のユーザ・インターフェースは、複数の処置に関連する情報を同時に表示してもよい。たとえば、前述のタイプの情報が同時に表示されてもよい分割画面(たとえば、分割画面、並列、上下での視聴など)を利用してもよい。場合によっては、ベンダ担当者がサポートしている1つ、2つ、3つ、4つ、又はそれ以上の処置に関係する情報をベンダ担当者は見ることができてもよい。
【0090】
[99] 場合によっては、ベンダ担当者は、複数のビューの間で切り替えることができてもよい。たとえば、ベンダが特定の処置にさらに集中して注意を払う必要がある場合、このベンダは、その処置に関係する情報にズームインし、又はその情報を拡大し、画面上若しくは画面全体でのスペースをとることができるようにしてもよい。
【0091】
[100] ベンダ担当者は、任意選択により、複数の処置を選択して、この処置のそれぞれについて、本明細書の他の箇所に記載された単一の対話又は簡略化された他の対話を使用してサポートすることができてもよい。同様に、ベンダ担当者は、本明細書の他の箇所に記載された対話など、単一の対話又は他の簡略化された対話を使用して、様々なビューの間で選択するか、又は切り替えることができてもよい。
【0092】
コンピュータ制御システム
[101] 本開示は、本開示の方法を実施するようにプログラムされたコンピュータ制御システムを提供する。図10には、ベンダ担当者と、ベンダ担当者のサポートを必要とすることのある医療関係者との間の通信を容易にするようにプログラムされた、又は他の方法で構成された、コンピュータ・システム1001が示してある。このコンピュータ・システムは、担当者用通信装置とローカル通信装置との間の通信を容易にすることができる。コンピュータ・システムは、1つ又は複数の医療施設の1つ又は複数のスケジューリング・システムと自動的にインターフェースしてもよい。コンピュータ・システムは、1人又は複数人のベンダ担当者など、1つ又は複数のベンダについての情報にアクセスしてもよい。コンピュータ・システムは、医療品を利用する医療処置にサポートを提供するのに適している場合がある、1人又は複数人のベンダ担当者を自動的に決定してもよい。任意選択により、コンピュータ・システムは、ベンダ担当者が医療関係者と容易に接続できるようにする、1つ又は複数の視覚領域を提示してもよい。コンピュータ・システムは、担当者用通信装置及び/又はローカル通信装置を備えてもよい。コンピュータ・システムは、担当者用通信装置及び/又はローカル通信装置とは別の、1つ又は複数の装置を備えてもよく、又はそれと通信してもよい。コンピュータ・システムは、ユーザの電子装置、又はこの電子装置に対して遠隔に配置されたコンピュータ・システムとすることができる。この電子装置は、モバイル電子装置とすることができる。
【0093】
[102] コンピュータ・システム1001は、中央処理装置(CPU、本明細書では「プロセッサ」及び「コンピュータ・プロセッサ」とも呼ぶ)1005を備えてもよく、これは、シングル・コア・プロセッサ若しくはマルチ・コア・プロセッサ、又は並列処理用の複数のプロセッサとすることができる。コンピュータ・システムはまた、メモリすなわち記憶場所1010(たとえば、ランダムアクセス・メモリ、リードオンリ・メモリ、フラッシュ・メモリ)、電子記憶ユニット1015(たとえば、ハード・ディスク)、1つ又は複数の他のシステムと通信するための通信インターフェース1020(たとえば、ネットワーク・アダプタ)、並びに、キャッシュ、他のメモリ、データ記憶装置、及び/又は電子表示アダプタなどの周辺装置1025を備える。メモリ1010、記憶ユニット1015、インターフェース1020、周辺装置1025は、マザーボードなどのコミュニケーション・バス(実線)を介して、CPU1005と通信する。記憶ユニット1015は、データを記憶するためのデータ記憶ユニット(又は、データ・リポジトリ)とすることができる。コンピュータ・システム1001は、通信インターフェース1020を用いて、コンピュータ・ネットワーク(「ネットワーク」)1030に、適切に動作するよう結合することができる。ネットワーク1030は、インターネット、相互接続ネットワーク及び/又はエクストラネット、又はインターネットと通信するイントラネット及び/又はエクストラネットとすることができる。
【0094】
[103] 場合によっては、ネットワーク1030は、遠隔通信ネットワーク及び/又はデータ・ネットワークである。ネットワークは、1つ又は複数のコンピュータ・サーバを備えることができ、これにより、クラウド・コンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる。たとえば、1つ又は複数のコンピュータ・サーバは、ネットワーク上のクラウド・コンピューティング(「クラウド」)が、たとえば、1つ又は複数の実験環境の構成を取り込むこと、1つ又は複数の時点のそれぞれでの実験環境をレジストリに記憶すること、実験環境を活用する1つ又は複数の実験的実行を実行すること、この環境を活用する実験的実行の出力を提供すること、この実験環境と実験的実行との間の複数のリンクを生成すること、1つ又は複数の時点における実験環境に対応する1つ又は複数の実行状態を生成することなど、本開示の分析、計算、及び生成の様々な態様を実行できるようにしてもよい。このようなクラウド・コンピューティングは、たとえば、Amazon Web Services(AWS)、MicrosoftAzure、Goocle Cloud Platform、及びIBMクラウドなど、クラウド・コンピューティング・プラットフォームによって提供されてもよい。場合によっては、ネットワークは、コンピュータ・システム1001を用いて、ピアツーピア・ネットワークを実装することができ、これにより、コンピュータ・システムに結合された装置が、クライアント又はサーバとして動作することができてもよい。
【0095】
[104] CPU1005は、一連の機械読取り可能な命令を実行することができ、この命令は、プログラム又はソフトウェアで実施することができる。この命令は、メモリ1010などの記憶場所に記憶されてもよい。命令は、CPUを対象とすることができ、続いて、CPUをプログラムするか、又は他の方法で構成して、本開示の方法を実装することができる。CPUが実行する演算の例には、フェッチ、復号、実行、及びライトバックが含まれ得る。
【0096】
[105] CPU1005は、集積回路などの回路の一部分とすることができる。システムの1つ又は複数の他の構成部品を、この回路内に含むことができる。場合によっては、この回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)である。
【0097】
[106] 記憶ユニット1015は、ドライバ、ライブラリ、保存済みプログラムなどのファイルを記憶することができる。この記憶ユニットは、ユーザ・データ、たとえば、ユーザの好み及びユーザ・プログラムを記憶することができる。場合によっては、コンピュータ・システム1001は、イントラネット又はインターネットを介してこのコンピュータ・システムと通信する遠隔サーバに配置されているような、コンピュータ・システムの外部の1つ又は複数の追加のデータ記憶ユニットを備えることができる。
【0098】
[107] コンピュータ・システム1001は、ネットワーク1030を介して、1つ又は複数の遠隔コンピュータ・システムと通信することができる。たとえば、このコンピュータ・システムは、ユーザ(たとえば、実験環境のユーザ)の遠隔コンピュータ・システムと通信することができる。遠隔コンピュータ・システムの例には、パーソナル・コンピュータ(たとえば、ポータブルPC)、スレートPC若しくはタブレットPC(たとえば、Apple(登録商標)iPad、Samsung(登録商標)GalaxyTab)、電話、スマートフォン(たとえば、Apple(登録商標)iPhone、アンドロイド対応装置、Blackberry(登録商標))、又は携帯型情報端末が含まれる。ユーザは、ネットワークを介してコンピュータ・システムにアクセスすることができる。
【0099】
[108] 本明細書に記載の方法は、たとえば、メモリ1010又は電子記憶ユニット1015など、コンピュータ・システム1001の電子記憶場所に記憶される、機械(たとえば、コンピュータ・プロセッサ)実行可能コードによって実施することができる。この機械実行可能コード又は機械読取り可能なコードは、ソフトウェアの形で提供することができる。使用中、プロセッサ1005によって、このコードを実行することができる。場合によっては、このコードを、記憶ユニットから取り出し、プロセッサが素早くアクセスできるよう、メモリに記憶することができる。状況によっては、電子記憶ユニットを除外することができ、機械実行可能命令がメモリに記憶される。
【0100】
[109] コードを、事前コンパイルし、このコードを実行するようになされたプロセッサを有する機械とともに使用するように構成することができ、又はランタイム中にコンパイルすることもできる。コードは、事前コンパイル又はアズコンパイルされた形でこのコードを実行できるように選択することができる、プログラミング言語に入れ込むことができる。
【0101】
[110] コンピュータ・システム1001など、本明細書に提示されるシステム及び方法の各態様は、プログラミングで実施することができる。この技術の様々な態様は、典型的には、機械(又はプロセッサ)実行可能なコード、及び/又はあるタイプの機械読取り可能な媒体で搬送若しくは実施される関連データの形での「製品」又は「製造品」と考えてもよい。機械実行可能コードは、メモリ(たとえば、リードオンリ・メモリ、ランダムアクセス・メモリ、フラッシュ・メモリ)又はハード・ディスクなどの電子記憶ユニットに記憶することができる。「記憶」タイプの媒体には、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリ、又はその関連モジュール、たとえば、様々な半導体メモリ、テープ・ドライブ、ディスク・ドライブなどの一部又は全部を含むことができ、これらはソフトウェア・プログラミング用に非一時的な記憶装置をいつでも提供することができる。ソフトウェアの全部又は一部は、時として、インターネット又は他の様々な通信ネットワークを介して伝達されてもよい。たとえば、このような通信により、あるコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサに、たとえば管理サーバ又はホスト・コンピュータからアプリケーション・サーバのコンピュータ・プラットフォームに、ソフトウェアをロードすることが可能になってもよい。したがって、ソフトウェア要素を搭載してもよい別のタイプの媒体には、ローカルデバイス間の物理的インターフェース、有線及び光学的な陸上通信ネットワーク、並びに様々な空中リンクなどを介して使用される、光波、電波、及び電磁波が含まれる。有線リンク又は無線リンク、光リンクなど、このような波を運ぶ物理的要素も、ソフトウェアを搭載する媒体とみなしてもよい。本明細書では、非一時的で有形の「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータ又は機械の「読取り可能な媒体」などの用語は、実行するためプロセッサに命令を提供するのに関与する任意の媒体を指す。
【0102】
[111] したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械読取り可能な媒体は、有形の記憶媒体、搬送波媒体、又は物理的な伝送媒体を含む数多くの形態をとってもよいが、これらに限定されることはない。不揮発性の記憶媒体には、たとえば、各図面に示すデータベースなどを実施するのに使用されてもよいような、任意のコンピュータなどでの任意の記憶装置など、光ディスク又は磁気ディスクが含まれる。揮発性の記憶媒体には、このようなコンピュータ・プラットフォームの主記憶装置などのダイナミック・メモリが含まれる。有形の伝送媒体には、コンピュータ・システム内のバスを備えるワイヤを含め、同軸ケーブル、銅線、及び光ファイバが含まれる。搬送波伝送媒体は、無線周波数(RF)及び赤外線(IR)のデータ通信中に生成されるような、電気信号若しくは電磁信号、又は音波若しくは光波の形をとってもよい。したがって、コンピュータ読取り可能な媒体の共通の形態には、たとえば、フロッピー・ディスク、フレキシブル・ディスク、ハード・ディスク、磁気テープ、他の任意の磁気媒体、CD-ROM、DVD若しくはDVD-ROM、他の任意の光媒体、せん孔カード用紙テープ、孔のパターンを有する他の任意の物理記憶媒体、RAM、ROM、PROM、及びEPROM、フラッシュEPROM、他の任意のメモリ・チップ若しくはカートリッジ、データ若しくは命令を搬送する搬送波、このような搬送波を搬送するケーブル若しくはリンク、又はコンピュータがプログラミング・コード及び/又はデータを読み取ることができる他の任意の媒体が含まれる。こうした形態のうち多くのコンピュータ読取り可能な媒体は、1つ又は複数の命令の1つ又は複数のシーケンスを、実行するためにプロセッサに搬送する働きをしてもよい。
【0103】
[112] コンピュータ・システム1001は、たとえば、環境、環境の構成要素、又は環境の時点の選択を提示するユーザ・インターフェース(UI)1040を含む、電子表示装置1035を備えるか、又はそれと通信することができる。UIの例には、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)及びウェブ・ベースのユーザ・インターフェースが含まれるが、それだけに限定されることはない。
【0104】
[113] 本開示の方法及びシステムは、1つ又は複数のアルゴリズムによって実装することができる。アルゴリズムは、中央処理装置1005によって実行されると、ソフトウェアによって実施することができる。このアルゴリズムは、たとえば、1つ又は複数の実験環境の構成を取り込み、1つ又は複数の時点のそれぞれでの実験環境をレジストリに記憶し、実験環境を活用する1つ又は複数の実験的実行を実行し、この環境を活用する実験的実行の出力を提供し、この実験環境と実験的実行との間の複数のリンクを生成し、1つ又は複数の時点における実験環境に対応する1つ又は複数の実行状態を生成することができる。
【0105】
[114] 前述の説明から、特定の実装形態が図示され、説明されてきたが、それに様々な修正を加えることが可能であり、本明細書において企図されることを理解されたい。本発明が、本明細書内に提示される具体例によって限定されることも意図されない。前述の明細書を参照して本発明を説明してきたが、本明細書における好ましい実施形態の説明及び例示は、限定的な意味で解釈されるものではない。さらに、本発明のあらゆる態様は、様々な条件及び変動要因に依存する、本明細書に記載の特定の描写、構成、又は相対的比率に限定されないことを理解されたい。本発明の実施形態の形式及び詳細における様々な修正が、当業者には明らかとなろう。したがって、本発明は、いずれのそのような修正形態、変形形態、及び均等物をも包含するものであると企図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】