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特表2022-515256EGFR阻害剤を含む組成物による皮膚障害の治療
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-17
(54)【発明の名称】EGFR阻害剤を含む組成物による皮膚障害の治療
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/517 20060101AFI20220209BHJP
   A61P 17/00 20060101ALI20220209BHJP
   A61P 17/06 20060101ALI20220209BHJP
   A61P 17/12 20060101ALI20220209BHJP
   A61P 17/04 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 31/5377 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 31/4035 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 31/05 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 9/06 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 9/12 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 9/70 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 47/10 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 47/14 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 47/08 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 47/18 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 47/32 20060101ALI20220209BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220209BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
A61K31/517
A61P17/00
A61P17/06
A61P17/12
A61P17/04
A61K31/5377
A61K31/4035
A61K31/519
A61K31/05
A61K9/06
A61K9/08
A61K9/12
A61K9/70 401
A61K47/10
A61K47/20
A61K47/14
A61K47/26
A61K47/12
A61K47/08
A61K47/18
A61K47/32
A61P43/00 121
A61K45/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021536770
(86)(22)【出願日】2019-12-25
(85)【翻訳文提出日】2021-07-23
(86)【国際出願番号】 IL2019051410
(87)【国際公開番号】W WO2020136650
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】62/784,738
(32)【優先日】2018-12-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/877,957
(32)【優先日】2019-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/877,990
(32)【優先日】2019-07-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512080295
【氏名又は名称】ソル - ゲル テクノロジーズ リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】特許業務法人 大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルキン、モシェ
(72)【発明者】
【氏名】ジゲルボイム、マーセル
(72)【発明者】
【氏名】ノブ、オリ
(72)【発明者】
【氏名】トレダノ、オフェル
(72)【発明者】
【氏名】ネイマン、カリーヌ
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA09
4C076AA12
4C076AA24
4C076AA72
4C076BB31
4C076CC18
4C076DD08
4C076DD09
4C076DD37
4C076DD38
4C076DD41
4C076DD43
4C076DD45
4C076DD54
4C076DD61
4C076DD67
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4C076FF34
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4C084AA19
4C084MA02
4C084MA63
4C084NA05
4C084ZA891
4C084ZC202
4C084ZC412
4C084ZC751
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC11
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4C086GA06
4C086GA12
4C086MA01
4C086MA02
4C086MA04
4C086MA05
4C086MA17
4C086MA28
4C086MA63
4C086NA14
4C086ZA89
4C086ZA91
4C086ZC20
4C086ZC75
4C206AA01
4C206AA02
4C206CA19
4C206KA01
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4C206MA04
4C206MA83
4C206NA05
4C206ZA89
4C206ZC75
(57)【要約】
本発明は、組成物およびエルロチニブを含む局所組成物などの、少なくとも1つのEGFR阻害剤を含む組成物の投与による皮膚または粘膜障害の治療の方法に関する。本発明の組成物は、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹のような皮膚または粘膜障害の治療、予防、または改善に有用である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%の濃度で含む、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物。
【請求項2】
前記角化皮膚障害が、過角化障害である請求項1に記載の局所組成物。
【請求項3】
少なくとも1つの浸透促進剤をさらに含む、請求項1または請求項2に記載の局所組成物。
【請求項4】
前記浸透促進剤が、組成物の10重量%~98重量%の濃度である、請求項3に記載の局所組成物。
【請求項5】
前記少なくとも1つの浸透促進剤が、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エタノール、イソプロピルアルコール、ジメチルイソソルビド、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリコフロール、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項3または請求項4に記載の局所組成物。
【請求項6】
少なくとも1つの溶媒をさらに含む、請求項3に記載の局所組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1つの溶媒が、ジメチルスルホキシド(DMSO)、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジメチルイソソルビド、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、グリコフロール、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項6に記載の局所組成物。
【請求項8】
前記少なくとも1つの浸透促進剤が、二重機能性を有し、溶媒としても作用し得る、請求項3~7のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項9】
コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度でさらに含む、請求項1~8のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項10】
メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、または3重量%~5重量%の濃度でさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項11】
前記少なくとも1つの追加の第1の活性剤が、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度のタピナロフである、請求項9または請求項10に記載の局所組成物。
【請求項12】
保湿剤、皮膚バリア、尿素、乳酸アンモニウム、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの成分を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、または3重量%~5重量%の濃度でさらに含む、請求項1~11のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項13】
前記少なくとも1つのEGFR阻害剤が、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、それらの塩、水和物または溶媒和物、およびそれらの組み合わせから選択される、請求項1~12のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項14】
前記少なくとも1つのEGFR阻害剤が、エルロチニブ塩酸塩である、請求項13に記載の局所組成物。
【請求項15】
組成物が、クリーム、軟膏、ゲル、ローション、スプレー、シャンプー、パッチ、またはフォームである、請求項1~14のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項16】
前記少なくとも1つのEGFR阻害剤が、部分的または完全に可溶化される、請求項1~15のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項17】
前記少なくとも1つのEGFR阻害剤が、エルロチニブ塩酸塩であり、組成物が、局所ゲルとして製剤化される、請求項1~16のいずれか一項に記載の局所組成物。
【請求項18】
0.75重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩および10重量%~98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含み、ゲルとして製剤化される、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物。
【請求項19】
0.75重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、70重量%の濃度のDMSO、25重量%の濃度のプロピレングリコール、0.5重量%の濃度の2-フェノキシエタノール、0.25重量%の濃度のメチルパラベン、および3重量%の濃度のカーボポール980を含み、ゲルとして製剤化される、請求項18に記載の組成物。
【請求項20】
0.1重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、または5重量%~10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、または3重量%~5重量%の濃度のタピナロフ、および10重量%~98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物。
【請求項21】
0.1重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、または5重量%~10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、または3重量%~5重量%の濃度のトファシチニブクエン酸塩、および10重量%~98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物。
【請求項22】
0.1重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、または5重量%~10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、または3重量%~5重量%の濃度のアプレミラスト、および10重量%~98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物。
【請求項23】
エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%の濃度で含む組成物の、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法。
【請求項24】
乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、それを必要とする対象への、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む、組成物と、の局所または注射投与によるものであり、
前記2つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法。
【請求項25】
乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、それを必要とする対象への、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%の濃度で、かつ
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法。
【請求項26】
前記方法が、メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む組成物を投与することをさらに含み、2つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、それを必要とする対象への、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む組成物と、の局所または注射投与によるものであり、前記2つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法。
【請求項28】
乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、それを必要とする対象への、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%の濃度で、かつ
(ii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法。
【請求項29】
コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む組成物を投与することをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、それを必要とする対象への、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む、組成物と、
(iii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む組成物と、の局所または注射投与によるものであり、
前記3つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法。
【請求項31】
乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、それを必要とする対象への、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%、5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%の濃度で、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で、かつ
(iii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法。
【請求項32】
前記少なくとも1つのEGFR阻害剤ならびに前記少なくとも1つの追加の第1および/または第2の活性剤oが、相加または相乗効果を示す、請求項24~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
前記角化皮膚障害が、過角化障害である、請求項23~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記皮膚または粘膜障害が、乾癬である、請求項23~32のいずれか一項に記載の治療の方法。
【請求項35】
前記皮膚または粘膜障害が、掌蹠乾癬である、請求項23~32のいずれか一項に記載の治療の方法。
【請求項36】
前記皮膚または粘膜障害が、角化皮膚障害および角化粘膜障害から選択される、請求項23~32のいずれか一項に記載の治療の方法。
【請求項37】
0.1重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%または5重量%~10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、および10重量%~98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
0.75重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、70重量%の濃度のDMSO、25重量%の濃度のプロピレングリコール、0.5重量%の濃度の2-フェノキシエタノール、0.25重量%の濃度のメチルパラベン、および3重量%の濃度のカーボポール980を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含み、前記組成物が、ゲルとして製剤化される、請求項33に記載の方法。
【請求項39】
0.1重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%または5重量%~10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%の濃度のタピナロフ、および10重量%~98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
0.1重量%~1重量%、1重量%~3重量%、3重量%~5重量%または5重量%~10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%または3重量%~5重量%の濃度のトファシチニブクエン酸塩、および10重量%~98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
0.1重量%~1重量%、1重量%~3%、3重量%~5重量%または5重量%~10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、0.01重量%~1重量%、1重量%~3重量%または3重量%~5重量%の濃度のアプレミラスト、および10重量%~98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つのEGFR阻害剤ならびに前記少なくとも1つの追加の第1および/または第2の活性剤が、相加または相乗効果を示す、請求項24~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記方法が、同じEGFR阻害剤量の全身投与と比較して、皮膚副作用を誘発しないか、または低減した皮膚副作用を誘発する、請求項24~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記過角化障害が、掌蹠乾癬、遺伝性掌蹠角皮症、後天性掌蹠角皮症、化膿性汗腺炎、皮膚炎、尋常性魚鱗癬、遺伝性魚鱗癬、後天性魚鱗癬、光線角化症、角化皮膚障害および角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、色素性痒疹、爪乾癬、非黒色腫皮膚癌、ならびに前癌性皮膚、粘膜、および爪病変から選択される、請求項33、37~43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
前記方法が、治療有効量の前記組成物または前記2つもしくは3つの別個の局所組成物の、前記皮膚または粘膜障害に罹患している前記対象の皮膚部分への、前記皮膚または粘膜障害が治癒、予防、もしくは緩和されるまでの、または医師の指示に従った、1日1回または2回の局所適用を含む、請求項23~44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
前記EGFR阻害剤が、エルロチニブまたはその塩である、請求項23~36および42~45のいずれか一項に記載の方法または組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、そのいくつかの実施形態では、組成物および、エルロチニブを含む局所組成物などの、少なくとも1つのEGFR阻害剤を含む組成物の投与による皮膚または粘膜障害の治療の方法に関する。本発明の組成物は、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹のような皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和に有用である。
【背景技術】
【0002】
エルロチニブ、ゲフィチニブ、オシメルチニブ、およびブリガチニブのような表皮成長因子受容体(EGFR)阻害剤薬物は、EGFR(既知の癌遺伝子)を標的とし、癌のいくつかの形態(肺、結腸)の全身治療に使用される。
【0003】
局所使用または注射用の米国で販売されているEGFR阻害剤薬物はない。EGFR阻害剤エルロチニブは、経口錠剤(タルセバ)として販売されている。同様に、ゲフィチニブ(イレッサ)、オシメルチニブ(ティグレッソ)、およびブリガチニブ(アルンブリグ)は、経口錠剤として販売されている。
【0004】
乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹のような皮膚または粘膜障害の局所または注射治療の方法の満たされていない必要性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態では、本発明は、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物に関する。
【0006】
さらなる一実施形態では、本発明は、約0.75重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含み、ゲルとして製剤化される、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物に関する。
【0007】
さらなる一実施形態では、本発明は、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のタピナロフ、および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物に関する。
【0008】
さらなる一実施形態では、本発明は、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のトファシチニブクエン酸塩、および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物に関する。
【0009】
さらなる一実施形態では、本発明は、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のアプレミラスト、および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物に関する。
【0010】
追加の一実施形態では、本発明は、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む組成物の、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法に関する。
【0011】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む、組成物と、の局所または注射投与によるものであり、2つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法に関する。
【0012】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で、かつ
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法に関する。
【0013】
別の実施形態では、方法は、メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を含む組成物を投与することをさらに含む。
【0014】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物と、の局所または注射投与によるものであり、
2つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法に関する。
【0015】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で、かつ
(ii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法に関する。
【0016】
別の実施形態では、方法は、コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む、組成物を投与することをさらに含む。
【0017】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む、組成物と、
(iii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物と、の局所または注射投与によるものであり、
3つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法に関する。
【0018】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で、かつ
(iii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法に関する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
一般にEGFR阻害剤、特にエルロチニブによる治療は、ざ瘡様発疹、丘疹膿疱性発疹、異常頭髪成長、異常産毛成長、異常毛髪成長、異常睫毛成長、化膿性肉芽腫および毛細血管拡張症を伴うまたは伴わない爪囲炎などの皮膚状態を誘発することが知られている。
【0020】
これはおそらく、局所EGFR阻害剤製品がこれまで販売されていない理由のうちの1つである。EGFR阻害剤誘発性皮膚副作用の局所治療または予防について多くの臨床研究が進行中であるが、局所EGFR阻害剤の投与による皮膚障害の治療については行われていない。
【0021】
本発明者らは、チロシンキナーゼ阻害剤であり、また複数の表皮機能の必須調節因子である、EGFR阻害剤が、チロシンキナーゼ阻害または表皮機能調節が因果的機構的役割を果たす多くの皮膚または粘膜障害を予防、治癒、または緩和する潜在性を有することに気づいた。加えて、全身投与の代わりに局所または注射によって皮膚障害を局所的に治療することには利点があり、よって、皮膚EGFR阻害剤副作用を回避、防止、または最小化することができることを前提に、全身性副作用を回避する。
【0022】
医学文献で報告されるEGFR阻害剤皮膚副作用は、EGFR阻害剤による経口(全身)治療の結果である。本発明の組成物および治療方法は、非経口投与を使用し、よって全身効果を回避し、したがって、EGFR阻害剤経口製品と比較して、有利な皮膚副作用プロファイルを提示することが期待される。
【0023】
本発明の方法による治療のために企図される皮膚または粘膜障害のいくつかは、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹である(下記を参照されたい)。
【0024】
乾癬
【0025】
乾癬は、特に表皮過剰増殖を特徴とする。タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)は、細胞増殖、分化、および免疫プロセスを調節する。受容体および細胞内チロシンキナーゼからの制御されていないシグナル伝達は、多くの増殖性疾患、すなわち、乾癬を引き起こし得る(Ben-Bassat H et al Curr.Pharm Des.2000 Jun;6(9):933-42)。
【0026】
掌蹠乾癬
【0027】
掌蹠乾癬は、掌および足裏の皮膚に特徴的に影響を与える乾癬の変種である。それは、過角化性、膿疱性、または混合形態を特徴とする。状態は、本質的に慢性的であり、重大な機能障害をもたらす(Miceli A,Schmieder GJ.Palmoplantar Psoriasis.[Updated 2019 Jun 3].StatPearls[Internet].Treasure Island(FL):StatPearls Publishing、2019 Janを参照されたい)。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK448142/
【0028】
非黒色腫皮膚癌(NMSC)
【0029】
皮膚癌には、基底細胞皮膚癌(BCC)、扁平上皮皮膚癌(SCC)、および黒色腫の3つの主要なタイプが含まれる。
【0030】
最初の2つのタイプは一緒に(BCCおよびSCC)、非黒色腫皮膚癌(NMSC)として知られている。
【0031】
EGFR阻害剤であるセツキシマブ(Erbitux)は、NMSCの経口治療について調査された(Wollina U.,Expert Opinion on Biological Therapy,Vol.14,2014-Issue 2)。
【0032】
受容体および細胞内チロシンキナーゼからの制御されていないシグナル伝達は、多くの増殖性疾患、すなわち、癌を引き起こし得る(Ben-Bassat H et al Curr.Pharm Des.2000 Jun;6(9):933-42)。
【0033】
日光角化症(AK)
【0034】
EGFRシグナル伝達の調節不全は、細胞の過剰増殖および分化の欠陥をもたらす(Joseph SR et al.,"Dysregulation of epidermal growth factor receptor in actinic keratosis and squamous cell carcinoma",Curr Probl.Dermatol.2015;46:20-7)。
【0035】
ゴーリン症候群(NBCCS)
【0036】
NBCCS(母斑性基底細胞癌症候群)は、すなわち、遺伝的変異によって引き起こされるBCCの素因である。セツキシマブ(EGFR阻害剤)によるNMSC(BCCを含む)の経口治療が調査されたが、局所EGFR阻害剤によるゴーリン症候群の局所治療は試みられなかった。
【0037】
角化皮膚障害
【0038】
このクラスの皮膚障害には、過角化障害、ダリエー病、ヘイリー-ヘイリー病、紅皮症常染色体劣性層状魚鱗癬、非紅皮症常染色体劣性層状魚鱗癬、常染色体優性層状魚鱗癬、水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症、掌蹠角皮症、変異性紅斑角皮症、疣贅状表皮母斑、毛孔性紅色粃糠疹、ネザートン症候群、特発性尋常性、尋常性魚鱗癬、連珠毛、毛孔性苔癬、線毛角化症、水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症、非水疱型先天性魚鱗癬、シェーグレン-ラルソン症候群、変異性紅斑角皮症、恒久性レンズ形角質増殖症、変異形紅斑角皮症、フォーヴィンケルの断節性角皮症、ハーレキン魚鱗癬、およびテイ症候群が含まれる。
【0039】
角化皮膚障害の新しい用語が最近導入された(Akiyama M.et al.,J Dermatol Sci.2018 May;90(2):105-111,"Autoinflammatory keratinization diseases:An emerging concept encompassing various inflammatory keratinization disorders of the skin"を参照されたい)。
【0040】
角化粘膜障害
【0041】
このクラスの粘膜(口腔、膣、肛門)障害には、扁平苔癬、白板症、および硬化性苔癬が含まれる。
【0042】
結節性痒疹
【0043】
結節性痒疹は、通常は腕または脚に現れる掻痒性(かゆみを伴う)結節を特徴とする皮膚疾患である。患者はしばしば、引っかくことによって引き起こされる複数の皮膚が擦り剥かれた病変を呈する。結節性痒疹は、治療が非常に困難であるが、現在の療法は、ステロイド、ビタミン、凍結手術、サリドマイド、およびUVB光を含む。
【0044】
色素性痒疹
【0045】
色素性痒疹は、原因不明のまれな皮膚状態であり、治癒時に網状色素沈着過剰を残す紅斑性丘疹の突然発症を特徴とする。
【0046】
いくつかの実施形態では、本発明におけるEGFR阻害剤は、ゲフィチニブ、エルロチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせから選択される。
【0047】
いくつかの実施形態によれば、少なくとも1つのEGFR阻害剤の局所投与による、上記に列挙された皮膚または粘膜障害の新規治療方法が提供される。
【0048】
いくつかの実施形態では、治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤の局所投与による、表皮機能調節またはチロシンキナーゼ阻害が因果的機構的役割を果たす皮膚または粘膜障害の治療方法が提供される。
【0049】
いくつかの実施形態によれば、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物が提供される。別の実施形態では、角化皮膚障害は、過角化障害である。それぞれの可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。いくつかの実施形態では、局所組成物は、少なくとも1つの浸透促進剤をさらに含む。一実施形態では、浸透促進剤は、当該組成物の10重量%~約98重量%の濃度である。他の一実施形態では、少なくとも1つの浸透促進剤は、DMSO(ジメチルスルホキシド)、エタノール、イソプロピルアルコール、ジメチルイソソルビド、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリコフロール、およびそれらの組み合わせから選択される。別の一実施形態では、少なくとも1つの浸透促進剤は、二重機能性を有し、溶媒としても作用し得る。それぞれの可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0050】
いくつかの実施形態では、局所組成物は、少なくとも1つの溶媒をさらに含む。一実施形態では、少なくとも1つの溶媒は、DMSO(ジメチルスルホキシド)、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、ジメチルイソソルビド、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、グリコフロール、およびそれらの組み合わせから選択される。それぞれの可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0051】
いくつかの実施形態では、局所組成物は、少なくとも1つの追加の活性剤をさらに含む。いくつかの実施形態では、局所組成物は、コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を(EGFR阻害剤と組み合わせて、またはEGFR阻害剤および少なくとも第2の活性剤と組み合わせて、および第1の活性剤、またはEGFR阻害剤との組み合わせとして)、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む。それぞれの可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0052】
いくつかの実施形態では、局所組成物は、メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を(EGFR阻害剤と組み合わせて、またはEGFR阻害剤および少なくとも第1の活性剤と組み合わせて)、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む。それぞれの可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0053】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの追加の活性剤は、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度の、タピナロフである。
【0054】
いくつかの実施形態では、局所組成物は、保湿剤、皮膚バリア、尿素、乳酸アンモニウム、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの成分を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む。
【0055】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのEGFR阻害剤は、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、それらの塩、水和物、または溶媒和物、およびそれらの組み合わせから選択される。一実施形態では、少なくとも1つのEGFR阻害剤は、エルロチニブ塩酸塩である。
【0056】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのPDE4阻害剤は、ロフルミラスト、アプレミラスト、ピクラミラスト、イブドリアスト、シロミラスト、それらの塩、水和物、または溶媒和物、およびそれらの組み合わせから選択される。
【0057】
メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される、上記の追加の活性剤のうちのいくつかは、EGFR阻害剤皮膚副作用を回避、防止、または緩和する役割を果たす。
【0058】
いくつかの実施形態によれば、本発明の局所組成物は、クリーム、軟膏、ゲル、ローション、スプレー、シャンプー、パッチ、またはフォームである。
【0059】
一実施形態では、少なくとも1つのEGFR阻害剤は、エルロチニブ塩酸塩であり、組成物は、局所ゲルとして製剤化される。
【0060】
一実施形態では、約0.75重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含み、ゲルとして製剤化される、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物が提供される。別の実施形態では、組成物は、約0.75重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約70重量%の濃度のDMSO、約25重量%の濃度のプロピレングリコール、約0.5重量%の濃度の2-フェノキシエタノール、約0.25重量%の濃度のメチルパラベン、および約3重量%の濃度のカーボポール980を含み、組成物は、ゲルとして製剤化される。
【0061】
一実施形態では、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のタピナロフ、および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物が提供される。
【0062】
一実施形態では、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のトファシチニブクエン酸塩、および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物が提供される。
【0063】
一実施形態では、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のアプレミラスト、および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、過角化障害の治療、予防、または緩和を必要とする患者における過角化障害の治療、予防、または緩和のための局所組成物が提供される。
【0064】
いくつかの実施形態では、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を含む、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和のための注射可能な組成物が提供される。
【0065】
別の実施形態では、注射可能な組成物中のEGFR阻害剤の濃度は、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%である。
【0066】
一実施形態では、注射可能な組成物は、上文に記載される少なくとも1つの溶媒をさらに含む。
【0067】
一実施形態では、注射可能な組成物は、コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む。
【0068】
一実施形態では、注射可能な組成物は、メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を(EGFR阻害剤および第1の活性剤に加えて、またはEGFR阻害剤との組み合わせとして)、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む。
【0069】
いくつかの実施形態では、注射可能な組成物は、(i)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で、かつ(ii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む。
【0070】
いくつかの実施形態では、治療有効量の上文に記載される組成物の、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法が提供される。一実施形態では、組成物は、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む。一実施形態では、組成物は、局所的である。
【0071】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む、組成物と、の局所または注射投与によるものであり、2つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法に関する。
【0072】
いくつかの実施形態では、組成物は、局所組成物である。
【0073】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で、かつ
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法に関する。
【0074】
いくつかの実施形態では、組成物は、局所組成物である。
【0075】
別の実施形態では、方法は、メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を含む組成物を投与することをさらに含む。
【0076】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物と、の局所または注射投与によるものであり、
2つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法に関する。いくつかの実施形態では、組成物は、局所組成物である。
【0077】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で、かつ
(ii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法に関する。
【0078】
いくつかの実施形態では、組成物は、局所組成物である。
【0079】
別の実施形態では、方法は、コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む、組成物を投与することをさらに含む。
【0080】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含む、組成物と、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む、組成物と、
(iii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物と、の局所または注射投与によるものであり、
3つの別個の組成物が、同時またはいずれかの順序で順次に投与される、方法に関する。
【0081】
いくつかの実施形態では、組成物は、局所組成物である。
【0082】
追加の一実施形態では、本発明は、皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所または注射投与による、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、角化皮膚障害、角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の治療、予防、または緩和の方法であって、
(i)エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される治療有効量の少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で、
(ii)コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、ヤヌスキナーゼ阻害剤(JAK阻害剤)、ホスホジエステラーゼ-4阻害剤(PDE4阻害剤)、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第1の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で、かつ
(iii)メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の第2の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度で含む組成物の局所または注射投与によるものである、方法に関する。
【0083】
いくつかの実施形態では、組成物は、局所組成物である。
【0084】
一実施形態では、上記方法内の少なくとも1つのEGFR阻害剤ならびに少なくとも1つの追加の第1および/または第2の活性剤は、相加または相乗効果を示す。
【0085】
いくつかの実施形態では、上文に記載される方法内で治療、予防、または緩和される皮膚または粘膜障害は、乾癬である。
【0086】
いくつかの実施形態では、上文に記載される方法内で治療、予防、または緩和される皮膚または粘膜障害は、掌蹠乾癬である。
【0087】
いくつかの実施形態では、上文に記載される方法内で治療、予防、または緩和される皮膚または粘膜障害は、角化皮膚障害および角化粘膜障害である。別の実施形態では、角化皮膚障害は、過角化皮膚障害である。
【0088】
別の実施形態では、過角化障害を治療、予防、または緩和する方法は、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含む。
【0089】
別の実施形態では、過角化障害を治療、予防、または緩和する方法は、約0.75重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約70重量%の濃度のDMSO、約25重量%の濃度のプロピレングリコール、約0.5重量%の濃度の2-フェノキシエタノール、約0.25重量%の濃度のメチルパラベン、および約3重量%の濃度のカーボポール980を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含み、組成物は、ゲルとして製剤化される。
【0090】
別の実施形態では、過角化障害を治療、予防、または緩和する方法は、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度のタピナロフ、および約10%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含む。
【0091】
別の実施形態では、過角化障害を治療、予防、または緩和する方法は、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のトファシチニブクエン酸塩、および約10%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含む。
【0092】
別の実施形態では、過角化障害を治療、予防、または緩和する方法は、約0.1重量%~約1重量%、約1重量%~約3%、約3重量%~約5重量%、または約5重量%~約10重量%の濃度のエルロチニブ塩酸塩、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のアプレミラスト、および約10重量%~約98重量%の濃度の少なくとも1つの浸透促進剤を含む、治療有効量の局所組成物の、それを必要とする対象への局所投与を含む。
【0093】
いくつかの実施形態では、上文に記載される方法は、異なる方法/経路で投与される同じEGFR阻害剤量と比較して、皮膚副作用を誘発しないか、または低減した皮膚副作用を誘発する。
【0094】
いくつかの実施形態では、上文に記載される方法内で治療、予防、または緩和される過角化障害は、掌蹠乾癬、遺伝性掌蹠角皮症、後天性掌蹠角皮症、化膿性汗腺炎、皮膚炎、尋常性魚鱗癬、遺伝性魚鱗癬、後天性魚鱗癬、光線角化症、角化皮膚障害および角化粘膜障害、ゴーリン症候群、結節性痒疹、色素性痒疹、爪乾癬、非黒色腫皮膚癌、ならびに前癌性皮膚、粘膜、および爪病変から選択される。
【0095】
いくつかの実施形態によれば、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚障害の、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含み、メナジオン、ケトコナゾール、ダプソン、セビメリン、スピロノラクトン、トレチノイン、ピメクロリムス、テトラサイクリン、サンスクリーン、ドキシサイクリン、表皮成長因子(EGF)、リコピン、スレオロン、シントマイシン、エリスロマイシン、ビタミンK3、コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む、治療有効量の組成物の、皮膚障害の治療、予防、または緩和を必要とする対象への局所投与による、治療、予防、または緩和の方法であって、少なくとも1つのEGFR阻害剤ならびにコルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の活性剤が、相加または相乗効果を示す、方法が提供される。
【0096】
いくつかの実施形態によれば、乾癬、掌蹠乾癬、非後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、黒色腫皮膚癌、光線角化症、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚または粘膜障害の、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含み、コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む、治療有効量の組成物の、皮膚または粘膜障害の治療を必要とする対象への局所投与による、治療の方法であって、当該少なくとも1つのEGFR阻害剤および当該少なくとも1つの追加の活性剤が、相加または相乗効果を示す、方法が提供される。
【0097】
いくつかの実施形態によれば、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含み、コルチコステロイド、カルシポトリエン、タピナロフ、およびそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの追加の活性剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む、治療有効量の組成物の、乾癬の治療を必要とする対象への局所投与による、乾癬の治療の方法であって、当該少なくとも1つのEGFR阻害剤および当該少なくとも1つの追加の活性剤が、相加または相乗効果を示す、方法が提供される。
【0098】
いくつかの実施形態によれば、乾癬、掌蹠乾癬、後天性掌蹠角化症、湿疹、尋常性魚鱗癬、非黒色腫皮膚癌、光線角化症、ゴーリン症候群、結節性痒疹、および色素性痒疹からなる群から選択される皮膚障害の、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含み、タピナロフを、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む、治療有効量の組成物の、皮膚障害の治療を必要とする対象への局所投与による、治療の方法であって、当該少なくとも1つのEGFR阻害剤およびタピナロフが、相加または相乗効果を示す、方法が提供される。
【0099】
いくつかの実施形態によれば、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含み、タピナロフを、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む、治療有効量の組成物の、掌蹠乾癬の治療を必要とする対象への局所投与による、掌蹠乾癬の治療の方法であって、当該少なくとも1つのEGFR阻害剤およびタピナロフが、相加または相乗効果を示す、方法が提供される。
【0100】
いくつかの実施形態によれば、EGFR阻害剤を含む治療有効量の組成物の掌蹠乾癬の治療を必要とする対象への局所投与による掌蹠乾癬の治療のいずれか1つの方法であって、EGFR阻害剤が、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度のエルロチニブであり、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のタピナロフをさらに含み、エルロチニブおよびタピナロフが、相加または相乗効果を示す、方法が提供される。
【0101】
いくつかの実施形態によれば、皮膚または粘膜障害の治療の方法であって、皮膚または粘膜障害が、角化皮膚障害および角化粘膜障害から選択され、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ラパチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、バンデタニブ、ネシツムマブ、オシメルチニブ、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つのEGFR阻害剤を、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度で含み、タピナロフを、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度でさらに含む、治療有効量の組成物の、それを必要とする対象への局所投与により、当該少なくとも1つのEGFR阻害剤およびタピナロフが、相加または相乗効果を示す、方法が提供される。
【0102】
いくつかの実施形態によれば、EGFR阻害剤を含む治療有効量の組成物の角化皮膚障害または角化粘膜障害の治療を必要とする対象への局所投与による角化皮膚障害または角化粘膜障害の治療の方法が提供され、EGFR阻害剤は、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、約3重量%~約5重量%、約5重量%~約10重量%、または約10重量%~約20重量%の濃度のエルロチニブであり、約0.01重量%~約1重量%、約1重量%~約3重量%、または約3重量%~約5重量%の濃度のタピナロフをさらに含み、エルロチニブおよびタピナロフは、相加または相乗効果を示す。
【0103】
いくつかの実施形態では、治療有効量の組成物または2つもしくは3つの別個の組成物の、当該皮膚または粘膜障害に罹患している対象の皮膚部分への、皮膚または粘膜障害が治癒、予防、もしくは緩和されるまでの、または医師の指示に従った、1日1回または2回の適用を含む、治療の方法が提供される。一実施形態では、方法は、治療有効量の局所組成物または2つもしくは3つの別個の局所組成物の、当該皮膚または粘膜障害に罹患している対象の皮膚部分への、皮膚または粘膜障害が治癒、予防、もしくは緩和されるまでの、または医師の指示に従った、1日1回または2回の適用を含む。
【0104】
一実施形態では、上記方法内の組成物の投与は、局所または注射投与(それぞれが別個の実施形態を表す、皮下、筋肉内、静脈内、腹腔内、心臓内、関節内、海綿体内、または病巣内投与)である。別の実施形態では、投与は、局所または病巣内である。別の実施形態では、病巣内投与は、マイクロニードルによる定期的な注射または皮下注射によって行われる。別の実施形態では、組成物は、局所または注射用である。それぞれの可能性は、本発明の別個の実施形態を表す。
【0105】
いくつかの他の実施形態では、本発明の方法および組成物のいずれかにおけるEGFR阻害剤は、エルロチニブまたはその塩である。別の実施形態では、EGFR阻害剤は、エルロチニブHClである。
【0106】
一般にEGFR阻害剤、特にエルロチニブは難溶性であるため、本発明の組成物は、最大20重量%の高EGFR阻害剤濃度を含む必要がある。組成物は、部分可溶化懸濁液の形態であり、有機溶媒および溶解度向上剤、ならびに他の成分(例えば、浸透促進剤)およびすべて上文に記載される活性剤を含み得る。一実施形態では、少なくとも1つのEGFR阻害剤は、部分的または完全に可溶化される。
【0107】
予期せぬことに、本発明の組成物内で、EGFR阻害剤は、少なくとも部分的に可溶化され、溶液/懸濁液形態で使用され、したがって、阻害剤は、局所または注射可能な組成物で使用され得ることが見出された。さらに、本発明の組成物は、上文に記載される方法内で局所または病巣内注射される場合、異なる方法/経路で投与される同じEGFR阻害剤量と比較して、皮膚副作用を誘発しないか、または低減した皮膚副作用を誘発することが見出された。
【0108】
定義
【0109】
本明細書で使用される場合、「薬学的に活性な薬剤」または「活性剤」または「活性薬学的成分」または「API」という用語は、交換可能であり、成分が、生物学的に活性であり、規制当局によって承認されるか、または承認可能である医薬品であることを意味する。
【0110】
本明細書で数値範囲が示される際は常に、示された範囲内に任意の引用された数字(分数または整数)を含むことが意味される。第1に示された数字と第2に示された数字との「間の範囲」は、および第1に示された数字「から」第2に示された数字「までの範囲」の表現は、本明細書では交換可能に使用され、第1の示された数字および第2に示された数字ならびにそれらの間の小数および整数のすべてを含むことを意味する。
【0111】
本明細書に開示される寸法および値は、列挙される正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。代わりに、特に明記されない限り、そのような各寸法は、列挙される値およびその値の周りの能的に同等の範囲の両方を意味することが意図される。例えば、「10μm」として開示される寸法は、「約10μm」を意味することが意図される。
【0112】
本明細書で使用される場合、「約」という用語が前に付く数値範囲は、列挙された範囲に限定されると見なされるべきではない。むしろ、「約」という用語が前に付く数値範囲は、本発明によるマイクロカプセルまたは製剤における任意の所与の要素について当業者によって受け入れられる範囲を含むと理解されるべきである。
【0113】
本明細書で使用される「約」という用語は、当業者によって決定される特定の値の許容誤差範囲内を意味し、これは、値がどのように測定または決定されるか、すなわち、測定システムの制約に部分的に依存するであろう。例えば、「約」は、所与の値の最大10%、より好ましくは最大5%、さらにより好ましくは最大1%の範囲を意味することができる。特定の値が出願および特許請求の範囲に記載される場合、特に明記されない限り、「約」という用語の意味は、特定の値の許容誤差範囲内にある。
【0114】
用語「comprise」、「comprising」、「includes」、「including」、「having」およびそれらの活用形は、「including(含む)が限定されない」ことを意味する。
【0115】
「からなる」という用語は、「含むおよび限定される」ことを意味する。
【0116】
「から本質的になる」という用語は、追加の成分、工程、および/または部品が特許請求される組成物、方法、または構造の基本的なおよび新規の特性を実質的に変更しない場合のみ、組成物、方法、またはマイクロカプセルが追加の成分、工程、および/または部品を含み得ることを意味する。
【0117】
本明細書で使用される単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈からそうでないことが明確に示されない限り、複数の言及を含む。例えば、用語「化合物」または「少なくとも1つの化合物」は、その混合物を含む複数の化合物を含んでもよい。
【0118】
本明細書で使用する「方法」という用語は、化学、薬理学、生物学、生化学、医学の実務家により既知の、または、化学、薬理学、生物学、生化学、医学の実務家による既知の方法、手段、技術、および手順から容易に開発される方法、手段、技術、および手順を含むが、これらに限定されない、所定のタスクを達成するための方法、手段、技術、および手順を指す。
【0119】
明確にするために別個の実施形態についてのコンテキストで説明されている本発明の特定の特徴は、単一の実施形態に組み合わせて提供されてもよいことが理解される。逆に、簡潔にするために単一の実施形態についてのコンテキストで説明されている本発明の様々な特徴はまた、別個に、または任意の適切な部分的組み合わせで、または本発明の任意の他の記載されている実施形態において適切であるとして提供されてもよい。様々な実施形態についてのコンテキストで説明されている特定の特徴は、実施形態がそれらの要素を備えずに動作不能でない限り、それらの実施形態の本質的な特徴とみなされるべきではない。
【0120】
実施例
【0121】
実施例1
【0122】
0.75%局所エルロチニブHClゲル組成物の調製および安定性
【0123】
0.75%エルロチニブ、70%DMSO、
【0124】
組成:
【0125】
【表1】
【0126】
処置:
【0127】
・エルロチニブ塩酸塩をDMSOに40℃で溶解した
・メチルパラベンを撹拌下で添加した
・カーボポールを撹拌下で添加した
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加した
・製剤を撹拌し、均質化して、均質なゲルを得た。
【0128】
安定性結果
【0129】
【表2】
【0130】
実施例2
【0131】
0.5%局所エルロチニブHClゲル組成物の調製および安定性
【0132】
0.5%エルロチニブ、70%DMSO、
【0133】
組成:
【0134】
【表3】
【0135】
処置:
【0136】
・エルロチニブ塩酸塩をDMSOに40℃で溶解した
・メチルパラベンを撹拌下で添加した
・カーボポールを撹拌下で添加した
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加した
・製剤を撹拌し、均質化して、均質なゲルを得た。
【0137】
安定性結果
【0138】
【表4】
【0139】
実施例3
【0140】
0.5%局所エルロチニブHClゲル組成物の調製および安定性
【0141】
0.5%エルロチニブ、45.5%DMSO
【0142】
組成:
【0143】
【表5】
【0144】
処置:
【0145】
・エルロチニブ塩酸塩をDMSOに40℃で溶解した
・メチルパラベンを撹拌下で添加した
・カーボポールを撹拌下で添加した
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加した
・製剤を撹拌し、均質化して、均質なゲルを得た。
【0146】
安定性結果
【0147】
【表6】
【0148】
実施例4
【0149】
0.5%局所エルロチニブHClゲル組成物の調製および安定性
【0150】
0.5%エルロチニブ、50%EtOH 70%
【0151】
組成:
【0152】
【表7】
【0153】
処置:
【0154】
・エルロチニブ塩酸塩をEtOHに40℃で溶解した
・メチルパラベンを撹拌下で添加した
・カーボポールを撹拌下で添加した
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加した
・製剤を撹拌し、均質化して、均質なゲルを得た。
【0155】
安定性結果
【0156】
【表8】
【0157】
実施例5
【0158】
1.25%局所エルロチニブHClゲル組成物の調製および安定性
【0159】
1.25%エルロチニブ、95%DMSO、
【0160】
組成:
【0161】
【表9】
【0162】
処置
【0163】
・エルロチニブ塩酸塩をDMSOに40℃で溶解した。
・メチルパラベンを撹拌下で添加した。
・カーボポールを撹拌下で添加した。
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加した
・製剤を撹拌し、均質化して、均質なゲルを得た。
【0164】
実施例6
【0165】
1%局所エルロチニブHClゲル組成物の調製および安定性
【0166】
1%エルロチニブ、49%PEG-400、30%PEG-3350
【0167】
組成:
【0168】
【表10】
【0169】
処置:
【0170】
・ポリエチレングリコール、PEG-400、およびPEG-3350を70%で撹拌して、均質な液体を得た
・エルロチニブ塩酸塩を撹拌下で添加した
・カーボポールを撹拌および均質化下で添加した
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加した
・製剤を室温まで冷却した。
【0171】
実施例7
【0172】
1%エルロチニブHCl+1%タピナロフ局所ゲル組成物の調製および安定性
【0173】
【表11】
【0174】
処置:
【0175】
・エルロチニブ塩酸塩をDMSOに40℃で溶解する
・タピナロフを撹拌下で添加する
・メチルパラベンを撹拌下で添加する
・カーボポールを撹拌下で添加する
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加する
・製剤を撹拌し、均質化して、均質なゲルを得る。
【0176】
実施例8
【0177】
1%エルロチニブHCl+0.5%トファシチニブクエン酸塩局所ゲル組成物の調製
【0178】
【表12】
【0179】
処置:
【0180】
・エルロチニブ塩酸塩をDMSOに40℃で溶解する
・トファシチニブクエン酸塩を撹拌下で添加する
・メチルパラベンを撹拌下で添加する
・カーボポールを撹拌下で添加する
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加する
・製剤を撹拌し、均質化して、均質なゲルを得る。
【0181】
実施例9
【0182】
1%エルロチニブHCl+0.5%アプレミラスト局所ゲル組成物の調製
【0183】
【表13】
【0184】
処置:
【0185】
・エルロチニブ塩酸塩をDMSOに40℃で溶解する
・アプレミラストを撹拌下で添加する
・メチルパラベンを撹拌下で添加する
・カーボポールを撹拌下で添加する
・2-フェノキシエタノールをプロピレングリコールに溶解し、添加する
・製剤を撹拌し、均質化して、均質なゲルを得る。
【国際調査報告】