(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-17
(54)【発明の名称】開き戸の補助ロック装置の取り付け構造
(51)【国際特許分類】
E05B 63/24 20060101AFI20220209BHJP
E05B 65/06 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
E05B63/24
E05B65/06 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021545655
(86)(22)【出願日】2018-10-14
(85)【翻訳文提出日】2021-06-14
(86)【国際出願番号】 KR2018012073
(87)【国際公開番号】W WO2020080559
(87)【国際公開日】2020-04-23
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520460258
【氏名又は名称】フィローブ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】イ,クァン-ソク
(57)【要約】
本発明は、開き戸の補助ロック装置の取り付け構造に関し、一般に使われる保安用メインロック装置とは別途にドア枠に設けられる回動レバーを作動させることで、開き戸の回転開放側面をドア枠フレームに縦方向に複数のポイントで共に密着させ、このような密着状態をより容易に固定維持できるように構成される補助ロック装置を構成する駆動プレートの縦方向取り付け範囲が、ドアの上下方向に十分に延長しながら、追加的に取り付けられるロッキングツールを構成するロッキングピストンの作動範囲と重畳しても互いに妨害しない新たな取り付け構造に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開き戸の開閉装置として開き戸(1)の回転開放側面とドア枠フレーム(1a)側との間に保安用メインロック装置として提供される二つ以上のロッキングツール(1h、1s、1sa;1ph、1p、1pv)が設けられる領域の上部区間と下部区間に、開き戸の補助ロック装置を構成するスイッチング装置(100)によって上下方向に作動する駆動プレート(110:
【数1】
、
【数2】
)をそれぞれ分離して配置し、これらをそれぞれ収容できるように上部のスライディングポケット(110a)と下部のスライディングポケット(110a)とがドア枠フレーム(1a)側に縦方向に分離して設けられ、
上下に分離して設けられた上部駆動プレート(
【数3】
)と下部駆動プレート(
【数4】
)とを相互に連結し、上部のスライディングポケット(110a)と下部のスライディングポケット(110a)との間を往復移動できるように設けられるコネクティングプレート(210)であって、上部駆動プレート(
【数5】
)の下端部に連結される上部コネクティングプレート(211)と、下部駆動プレート(
【数6】
)の上端部に連結されて、前記上部コネクティングプレート(211)と縦方向には分離せず、前後方向のみに分離できるように連結される下部コネクティングプレート(212)と、を含んでなるコネクティングプレート(210)と、
離隔して分離形成された上部のスライディングポケット(110a)と下部のスライディングポケット(110a)との間に設けられ、前記コネクティングプレート(210)の底面を支持しながら上下方向の移動をガイドするベースプレート(220)と、
前記コネクティングプレート(210)の縦方向移動を可能にする作動空間を形成するため、前記ベースプレート(220)の上部面に前記コネクティングプレート(210)の厚さを超える高さ以上離隔して取り付けられるカバープレート(230)と、を含んでなり、
前記カバープレート(230)の上部面には第1ロッキングツールを構成するロッキングシリンダー(1s)を収容するシリンダーポケット(1sa)が取り付けられるポケット取り付け溝(233)が設けられ、
第2ロッキングツールを構成するロッキングピストン(1p)の横方向作動範囲が前記ベースプレート(220)の領域まで到達できるように、前記カバープレート(230)及び前記コネクティングプレート(210)にそれぞれロッキングピストン貫通孔(234、212)が設けられる、開き戸の補助ロック装置の取り付け構造。
【請求項2】
前記スイッチング装置(100)を含む前記開き戸の補助ロック装置は、保安用メインロック装置として提供される前記二つ以上のロッキングツール(1h、1s、1sa;1ph、1p、1pv)を備えた開き戸(1)のドア枠フレーム(1a)密着状態を具現するために追加的に提供され、前記開き戸の補助ロック装置は、
開き戸(1)の回転開放側面に縦方向に離隔して設けられる複数の密着ガイドプレート(130)と、
開き戸(1)の回転開放側面がドア枠フレーム(1a)側に閉まった状態で、前記密着ガイドプレート(130)と接触状態で開き戸(1)の回転開放側面をドア枠フレーム(1a)側に引くことで圧着ロック状態を具現し、前記密着ガイドプレート(130)と非接触状態で開き戸(1)の回転開放側面がドア枠フレーム(1a)側に対して非圧着ロック状態を具現するように、ドア枠フレーム(1a)側に縦方向に離隔して設けられる複数の加圧ロール(120)と、
前記加圧ロール(120)がドア枠フレーム(1a)側で縦方向に摺動自在に取り付けられるように、ドア枠フレーム(1a)に縦方向に提供されたスライディングポケット(110a)に設けられ、前面に複数の加圧ロール(120)が縦方向に離隔するように提供される駆動プレート(110)と、
前記駆動プレート(110)上に設けられた前記加圧ロール(120)のうち一つ以上の第1加圧ロール(120a)に噛み合って縦方向移動変位Hを提供して前記駆動プレート(110)の相応する縦方向移動変位Hを誘導し、前記駆動プレート(110)の縦方向移動変位Hによって誘導される残りの第2加圧ロール(120b)の縦方向移動変位Hを生成するようにし、前記第2加圧ロール(120b)が縦方向移動変位Hを通じて前記密着ガイドプレート(130)との接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするように、ドア枠フレーム(1a)に設けられるスイッチング装置(100)と、を含んでなる、請求項1に記載の開き戸の補助ロック装置の取り付け構造。
【請求項3】
上下に分離して設けられた前記上部駆動プレート(
【数7】
)と前記下部駆動プレート(
【数8】
)とを相互に連結するように設けられる前記コネクティングプレート(210)は、前記上部コネクティングプレート(211)と下部コネクティングプレート(212)とを縦方向には相互分離せず、前後方向のみに分離できるように連結するため、
前記上部コネクティングプレート(211)の下端部は雄締結具(211a)を備え、前記下部コネクティングプレート(212)の上端部は前後方向の嵌め込み方式で締結される雌締結具(212a)を備えてなる、請求項1または2に記載の開き戸の補助ロック装置の取り付け構造。
【請求項4】
前記カバープレート(230)が締結片(fs1)によってベースプレート(220)を貫通してドア枠フレーム(1a)に堅固に固定される構造が提供され、
前記カバープレート(230)と前記ベースプレート(220)とを貫通して締結される締結片(fs1)によって前記コネクティングプレート(210)の上下方向の移動が妨害されないように、前記上部コネクティングプレート(211)の中央部設定位置には長孔状の締結片貫通孔(211b)が設けられ、前記下部コネクティングプレート(212)の中央部設定位置にはロッキングピストン貫通孔(212b)が設けられる、請求項3に記載の開き戸の補助ロック装置の取り付け構造。
【請求項5】
前記カバープレート(230)が前記ベースプレート(220)上で離隔して設けられる構造は、
前記ベースプレート(220)の上部面一部とカバープレート(230)の底面一部とを支持するように提供される間隔材(222:spacer)を通じて具現される、請求項1または2に記載の開き戸の補助ロック装置の取り付け構造。
【請求項6】
前記間隔材(222)は、前記ベースプレート(220)の上部面に一体的に突設され、前記間隔材222の突出部に対応する前記カバープレート(230)の下部面には安着溝(232)が設けられる、請求項5に記載の開き戸の補助ロック装置の取り付け構造。
【請求項7】
前記カバープレート(230)の上部面には、第1ロッキングツールを構成するロッキングシリンダー(1s)を収容するシリンダーポケット(1sa)が固設されるポケット取り付け溝(233)が設けられ、第2ロッキングツールを構成するロッキングピストン(1p)の横方向作動範囲が前記ベースプレート(220)の領域まで到達できるように、前記下部コネクティングプレート(212)のロッキングピストン貫通孔(212b)の形成位置に対応する位置でカバープレート(230)にもロッキングピストン貫通孔(234)が設けられる、請求項4に記載の開き戸の補助ロック装置の取り付け構造。
【請求項8】
前記ベースプレート(220)にも、前記下部コネクティングプレート(212)のロッキングピストン貫通孔(212b)の形成位置に対応する位置にロッキングピストン貫通孔(224)が設けられる、請求項7に記載の開き戸の補助ロック装置の取り付け構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、開き戸の補助ロック装置の取り付け構造に関し、一般に使われる保安用メインロック装置とは別途にドア枠に設けられる回動レバーを作動させることで、開き戸の回転開放側面をドア枠フレームと縦方向に複数のポイントで共に密着させ、このような密着状態をより容易に固定維持できるように構成され、開き戸の補助ロック装置として活用できる開き戸のロック装置の取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
開き戸構成を採用した建物の出入り用ドアと屋内に設けられる各種の開き戸(本明細書では、出入り用開き戸(hingeddoor for enterance)及び開き窓(hingedwindow)を「開き戸(hingeddoor)」と総称する)には、多様なロック装置が使われている。このような開き戸及び開き窓のロック装置の一般的な先行技術として、韓国特許第10-1237681号公報(B1)(2013.2.26.)の「開き戸のロック装置」、韓国実用新案登録第20-0271060号公報(Y1)(2002.4.9.)の「開き戸のロック装置」、及び韓国実用新案登録第20-0476646号公報(Y1)(2015.3.18.)の「フック方向転換式開き戸のロック装置」などのような多様な構造のロック装置が提案されている。このような従来技術によるロック装置は、
図1a~
図1cに示されたように、ドア枠1aの一側に設けられたドアヒンジ1bを通じてドア枠の内部に取り付けられる開き戸1の回転開放側面に設けられたロッキングシリンダー1sが、ドア枠フレーム1aの対向する位置に設けられたシリンダーポケット1saの内部へと前進挿入されてロック状態(locked state)になるか(
図1b及び
図2bを参照)、または、ロッキングシリンダー1sがシリンダーポケット1saから抜け出て開き戸1側に後退し、ロックが解除されてアンロック状態(unlocked state)になる(
図1cを参照)構造であって、ロッキングシリンダー1sのシリンダーポケット1saに対する前進及び後退作動が開き戸1に取り付けられたドアハンドル1hの手動回転作動によって行われるか又はその他の多様な電子式開閉装置によって行われ得る。
【0003】
しかし、このような従来のロック装置は保安用として用いられ、単に開き戸がドア枠で閉まったロック状態を維持するための構造を提供するのに留まっており、また、
図1aに示されたように、開き戸の長手方向に適切な一つのポイント位置でロック機能を具現するものに過ぎない。さらに、開き戸が閉まったロック状態を横断面で拡大して示した
図2bのように、ロッキングシリンダー1sとシリンダーポケット1saとの間には一定大きさの作動クリアランス△gが円滑な作動のために必ず必要となるため、強い風が吹く場合などに開き戸がドア枠から間隙を有して分離されて良好な気密状態を維持し難く、ひいてはガタツキが発生して騒音を誘発するという問題がある。
【0004】
また、最近、このような開き戸のロック装置として多様な電子式開閉装置の利用が大きく増加しているが、このような電子式開閉装置(電子式ドアロック)の場合、パスワードの露出や外部からの強い電気衝撃などによってロック状態が解除され、屋内への侵入経路を提供してしまうおそれがあるため、別途の追加的なロック手段が必要とする。
【0005】
本出願人は、このような問題を解決するため、新たな構造の補助ロック装置を提案した(2016年8月12日付け出願の韓国特許出願第10-2016-0102999号(韓国特許登録第10-1812303号、登録日:2017年12月19日)。これによれば、
図2a及び
図2cに示されたように、ドア枠の一側に設けられたドアヒンジ1bを通じてドア枠の内部に取り付けられる開き戸1の回転開放側面とドア枠フレーム1aとの間に設けられる開き戸1の補助ロック装置であって、
図2a~
図8に示されたような、
開き戸1の回転開放側面に縦方向に離隔して設けられる複数の密着ガイドプレート130と、
開き戸1の回転開放側面がドア枠フレーム1a側に閉まった状態で、前記密着ガイドプレート130と接触状態で開き戸1の回転開放側面をドア枠フレーム1a側に引くことによって圧着ロック状態を具現し、前記密着ガイドプレート130と非接触状態で開き戸1の回転開放側面がドア枠フレーム1a側に対して非圧着ロック状態を具現するように、ドア枠フレーム1a側に縦方向に離隔して設けられる複数の加圧ロール120と、
前記加圧ロール120がドア枠フレーム1a側で縦方向に摺動自在に取り付けられるように、ドア枠フレーム1aに縦方向に提供されたスライディングポケット110aに設けられ、前面に複数の加圧ロール120が縦方向に離隔するように提供される駆動プレート110と、
前記駆動プレート110上に設けられた前記加圧ロール120のうち一つ以上の第1加圧ロール120aに噛み合って縦方向移動変位Hを提供して前記駆動プレート110の相応する縦方向移動変位Hを誘導し、前記駆動プレート110の縦方向移動変位Hによって誘導される残りの第2加圧ロール120bの縦方向移動変位Hを生成するようにし、前記第2加圧ロール120bが縦方向移動変位Hを通じて前記密着ガイドプレート130との接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするように、ドア枠フレーム1aに設けられるスイッチング装置100と、を含んでなる、補助ロック装置が提案された。
【0006】
ここで、前記スイッチング装置100は、
図4~
図8に示されたように、
ドア枠フレーム1aに固設されるハウジング10と、
ハウジングの前面で縦方向に回動するように前記ハウジング10に第1ヒンジピン32によって取り付けられる回動レバー30と、
前記回動レバー30の第1ヒンジピン32と回動端部との間の設定位置に第2ヒンジピン40aによって一端部が連結される転換リンクバー40と、
前記転換リンクバー40の他端部に第3ヒンジピン40bによって連結されて前記回動レバー30の縦方向の回動作動に従ってハウジング10内で縦方向直線摺動するスライディングブロック20と、
前記回動レバー30の縦方向の回動作動による前記スライディングブロック20の変位をハウジング10内での縦方向直線摺動変位に制限するため、前記ハウジング10の背面をカバーするように形成され、縦方向直線摺動変位をガイドしてその高さを制限する大きさを有するように、縦方向に穿設されたスライディングガイド溝52を備えた蓋板50と、
前記スライディングブロック20と一体に形成され、前記蓋板50に形成された前記スライディングガイド溝52の外部に突出するように提供されて、前記第1加圧ロール120aに噛み合った状態で前記スライディングガイド溝52に沿って縦方向に摺動するスライダーフォーク25と、を含んでなる。
【0007】
ここで、前記第1加圧ロール120aは、前記第2加圧ロール120bと異なって、前記密着ガイドプレート130に接触する部品ではなく、前記スライダーフォーク25に噛み合う部品であるため、構成要素の名称を異なるものにしてもよいが、ドア枠フレーム1aに設けられるスイッチング装置100の取り付け位置が変わる場合、複数の加圧ロール120のうち第1加圧ロール120aと第2加圧ロール120bとの役割が変更され得るため、本明細書では統一した名称を使っており、このような加圧ロール120は、スライダーフォーク25に噛み合う過程または密着ガイドプレート130と接触して移動する過程で過度な摩擦力や摩擦騒音が発生しないように、接触する外周面が中心部に対して自由に回転する円筒状ローラー(roller)で形成されることが好ましいと提案された。
【0008】
また、前記第2加圧ロール120bが前記密着ガイドプレート130との接触加圧状態位置または非接触非加圧状態位置に固定された状態を維持できるようにするため、前記回動レバー30を回動作動させるように設定大きさ以上の外力が回動レバー30に印加される前に、回動レバー30の解除作動を抑制するための回動レバー解除回動抑制手段が、前記スイッチング装置100にさらに提供されることがより好ましい具体例として提示された。
【0009】
ここで、前記回動レバー解除回動抑制手段の一つである第1回動レバー解除回動抑制手段を提供するため、前記スイッチング装置100を構成する回動レバー30が前記第1ヒンジピン32を中心に上方回動して第2ヒンジピン40aが第1ヒンジピン32よりも上方に位置するように回動する間に、第3ヒンジピン40b、第1ヒンジピン32及び第2ヒンジピン40aが順に上方に傾斜した直線を成す中立状態(N.A.)を有し(
図7を参照)、前記中立状態(N.A.)に到達する前にスライディングブロック20及びスライダーフォーク25のさらなる自由な上方移動を制限する位置にスライディングガイド溝上限部(U.L.)が設定され、これから中立状態(N.A.)までの回動レバー30の上方回動の間に、スライディングガイド溝上限部(U.L.)を超過する上方変位によって誘導される前記蓋板50の上部領域50bの弾性圧縮変形を通じて、スライディングブロック及びスライダーフォークのさらなる上方移動が弾性的に収容され、前記中立状態を超過して回動レバーが垂直上向き状態に至るまでさらに上方回動する区間では、弾性圧縮された前記蓋板50の上部領域50bの弾性回復変形を通じて第3ヒンジピン40bを通じてリンクバー40に連結されたスライディングブロック20及びスライダーフォーク25の微細下方移動が発生するようにし、微細下方移動を回復できるスライディングブロック及びスライダーフォークの微細上方移動による前記蓋板50の上部領域50bの弾性圧縮変形が再実行され得る大きさの外力が回動レバー30に印加されるまで回動レバー30と、そしてスライディングブロック20及びこれと一体化されたスライダーフォーク25の反対方向作動(下方回動及び下方移動)が制限されるように、前記スライディングガイド溝52の前記スライディングガイド溝上限部(U.L.)位置が設定されることが好ましいと説明されている。
【0010】
そして、前記回動レバー解除回動抑制手段の他の一つになる第2回動レバー解除回動抑制手段を提供するため、前記スイッチング装置100を構成する回動レバー30が前記第1ヒンジピン32を中心に垂直下向き状態まで下方回動して、第2ヒンジピン40aが第1ヒンジピン32よりも下方に位置するように回動して第1ヒンジピン32、第2ヒンジピン40a及び第3ヒンジピン40bが順に下方に三角形の構造に配置される状態を有し、前記垂直下向き状態に到達する前にスライディングブロック20及びスライダーフォーク25のさらなる自由な下方移動を制限する位置にスライディングガイド溝下限部(L.L.)が設定され、これから垂直下向き状態になるまでの回動レバー30の下方回動の間にスライディングガイド溝下限部(L.L.)を超過する下方変位によって誘導される前記蓋板50の下部領域50aの弾性圧縮変形を通じて、スライディングブロック20及びスライダーフォーク25のさらなる下方移動が弾性的に収容され、スライディングブロック20及びスライダーフォーク25の自由な下方移動が制限されるスライディングガイド溝下限部(L.L.)到達状態を超過して回動レバー30が垂直下向き状態になるまで下方回動する区間中に回動レバー30の強制的な追加下方微細移動及び復元を誘導できるように、ハウジングと回動レバーとの間にレバー下方推進手段及びレバー復元手段が提供されることが好ましく、これによって前記レバー復元手段から前記レバー下方推進手段を再び経て反対方向に回動する回動レバー30によって回動レバー30の強制的な追加下方微細移動による前記蓋板下部領域50aの弾性圧縮変形が再実行されるまで回動レバー30と、そしてスライディングブロック20及びこれと一体化されたスライダーフォーク25の反対方向作動(上方回動及び上方移動)が制限されることが提案された。
【0011】
ここで、レバー下方推進手段は、本明細書の
図5に示されたように、ハウジング10側壁に突設される係止突起10sと、前記係止突起10sと対応するように回動レバー30の側面に凹設される係止溝30sの出入り部に提供される突出係止段30saと、前記突出係止段30saが前記係止突起10sの下端部から係止状態を抜け出すときに進行される回動レバー30の下方移動が収容されるように、第1ヒンジピン32が締結される回動レバー30のヒンジ孔であって、第1ヒンジピン32に対して上下方向のクリアランスを含む長孔部30eと、を含んでなり、そしてレバー復元手段は蓋板下部領域50aの弾性回復変形、及び前記蓋板下部領域50aの弾性回復変形を収容できるように提供される係止溝30sの内部の係止突起拡張装着部30seを含んでなる。
【0012】
上記の先行発明では、
図3aのドア枠フレーム側に対する斜視図に示されたような開き戸のロック装置がドア枠の一側に設けられた状態で回動レバー30を上方に回動作動させることで、第1加圧ロール120aが設けられた駆動プレート110がドア枠フレーム1aに縦方向に提供されたスライディングポケット110aの内部で縦方向に摺動して縦方向移動変位Hを提供するようになり、駆動プレート110の縦方向移動変位Hによって誘導される残りの第2加圧ロール120bの縦方向移動変位Hを生成するようにすることで、本明細書の
図2c及び
図2dの横断面図に示された転換作動状態を具現できるようにする。
【0013】
そして、ドア枠フレーム1aと開き戸1の回転開放側面に縦方向に離隔して設けられる複数の密着ガイドプレート130を縦断面の状態で示した
図3bのように、第2加圧ロール120bの縦方向移動変位Hを通じてこれと噛み合うように開き戸1の回転開放側面に提供された複数の密着ガイドプレート130が、ドア枠フレーム側に引っ張られて(pull)非接触非加圧(非圧着/ロック状態)状態位置から接触加圧状態(圧着/ロック状態)位置への転換作動が発生するようになる。
【0014】
しかし、防犯機能を有する多くのドアの場合は、
図9a及び
図9bに示されたように、ドアハンドル1hによって開放されるロッキングシリンダー1sとシリンダーポケット1saによる基本的なロッキングツールの他に、追加的なロッキングツール(1ph、1p、1pv)を備えたマルチロッキングシステムを採用することが一般的である。特に、追加的に提供される第2のロッキングツール(1ph、1p、1pv)の場合は、ロッキングダイヤル1phによって作動するロッキングピストン1pを収容してドアを閉鎖状態に維持させるピストンアクセプタ1pvをドア枠フレーム1a側に最大限に近く形成することで、簡単な外部操作によってロッキングピストン1pが容易に解錠されることのない構造を採択する。しかし、この場合、先行発明において複数の第2加圧ロール120bが提供された駆動プレート110の縦方向の取り付け範囲が第2のロッキングツール(1ph、1p、1pv)を構成するロッキングピストン1pの作動範囲と重畳して互いに妨害することになり、そこで、
図9bに示されたように駆動プレート110の取り付け範囲をロッキングピストン1pの上部領域に限定すれば、開き戸1の下部に対する接触加圧状態(圧着/ロック状態)位置への転換作動が不完全に行われるという問題が生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】韓国特許第10-1237681号公報
【特許文献2】韓国実用新案登録第20-0271060号公報
【特許文献3】韓国実用新案登録第20-0476646号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上述した本出願人の先行発明の問題点を解決するためのものであって、本発明が解決しようとする技術的課題は、開き戸が閉まった状態で、一般的な保安用メインロック装置によってロック状態が具現された後に、より良好な気密状態を提供するために開き戸とドア枠との間の間隙を制御できる補助ロック装置として活用可能な開き戸の補助ロック装置を提供するにおいて、
補助ロック装置を構成する駆動プレート110の縦方向の取り付け範囲が第2のロッキングツール(1ph、1p、1pv)を構成するロッキングピストン1pの作動範囲と重畳しても、
図10a(
図9aのd-d’線に沿った断面)、
図10b(
図9aのe-e’線に沿った断面)及び
図10c(
図9aのf-f’線に沿った断面)の断面図に示されたように相互の妨害が生じないようにする、新たな構造を備えた開き戸の補助ロック装置の取り付け構造を提供することを本発明の技術的な課題としている。
【0017】
また、ロッキングシリンダー1sと噛み合ってロックされるシリンダーポケット1saをドア枠フレーム1a側に堅固に固定するために締結片を使用する場合、このような締結片が駆動プレート110の縦方向移動を妨害しないようにする取り付け構造が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上述した技術的課題を解決するため、ドア枠の一側に設けられたドアヒンジを通じてドア枠の内部に取り付けられる開き戸の開閉装置として開き戸の回転開放側面とドア枠フレーム側との間に提供される保安用メインロック装置が二つ以上のロッキングツールを備える開き戸のドア枠フレーム密着状態を具現するために提供される開き戸の補助ロック装置の取り付け構造であって、
開き戸の回転開放側面に縦方向に離隔して設けられる複数の密着ガイドプレートと、
開き戸の回転開放側面がドア枠フレーム側に閉まった状態で、前記密着ガイドプレートと接触状態で開き戸の回転開放側面をドア枠フレーム側に引くことで圧着ロック状態を具現し、前記密着ガイドプレートと非接触状態で開き戸の回転開放側面がドア枠フレーム側に対して非圧着ロック状態を具現するように、ドア枠フレーム側に縦方向に離隔して設けられる複数の加圧ロールと、
前記加圧ロールがドア枠フレーム側で縦方向に摺動自在に取り付けられるように、ドア枠フレームに縦方向に提供されたスライディングポケットに設けられ、前面に複数の加圧ロールが縦方向に離隔するように提供される駆動プレートと、
前記駆動プレート上に設けられた前記加圧ロールのうち、一つ以上の第1加圧ロールに噛み合って縦方向移動変位を提供して前記駆動プレートの相応する縦方向移動変位を誘導し、前記駆動プレートの縦方向移動変位によって誘導される残りの第2加圧ロールの縦方向移動変位を生成するようにし、前記第2加圧ロールが縦方向移動変位を通じて前記密着ガイドプレートとの接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするように、ドア枠フレームに設けられるスイッチング装置と、を含んでなる補助ロック装置を、開き戸の回転開放側面とドア枠フレーム側との間に取り付けるための取り付け構造において、
開き戸の開閉装置として開き戸の回転開放側面とドア枠フレーム側との間に保安用メインロック装置として提供される第1ロッキングツールと第2ロッキングツールが設けられる領域の上部区間と下部区間にそれぞれ駆動プレートを配置し、これらをそれぞれ収容できるように上部のスライディングポケットと下部のスライディングポケットとがドア枠フレーム側に縦方向に分離して設けられ、
上下に分離して設けられた上部駆動プレートと下部駆動プレートとを相互に連結し、上部のスライディングポケットと下部のスライディングポケットとの間を往復移動できるように設けられるコネクティングプレートであって、上部駆動プレートの下端部に連結される上部コネクティングプレートと、下部駆動プレートの上端部に連結されて、前記上部コネクティングプレートと縦方向には分離せず、前後方向のみに分離できるように連結される下部コネクティングプレートと、を含んでなるコネクティングプレートと、
離隔して分離形成された上部のスライディングポケットと下部のスライディングポケットとの間に設けられ、前記コネクティングプレートの底面を支持しながら上下方向の移動をガイドするベースプレートと、
前記コネクティングプレートの縦方向移動を可能にする作動空間を形成するため、前記ベースプレートの上部面に前記コネクティングプレートの厚さを超える高さ以上離隔して取り付けられるカバープレートと、を含んでなり、そして、
前記カバープレートの上部面には第1ロッキングツールを構成するロッキングシリンダーを収容するシリンダーポケットが取り付けられるポケット取り付け溝が提供され、そして、
第2ロッキングツールを構成するロッキングピストンの横方向作動範囲が前記ベースプレートの領域まで到達できるように、前記カバープレート及び前記コネクティングプレートにそれぞれロッキングピストン貫通孔が提供されることを特徴とする開き戸の補助ロック装置の取り付け構造が提供される。
【0019】
ここで、前記コネクティングプレートの縦方向移動を可能にする作動空間を形成するため、前記ベースプレートの上部面に前記コネクティングプレートの厚さを超える高さ以上離隔して取り付けるために、前記ベースプレートの上部面一部とカバープレートの底面一部とを支持するように提供される間隔材を含むことが好ましいが、前記間隔材はベースプレートの上部面に一体的に突設されるか、または、カバープレートの下部面に一体的に突設され得る。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、開き戸が閉まった状態で一般的なロック装置によってロック状態が具現された後に開き戸とドア枠との間の間隙を縦方向に複数のポイントで緊密に密着制御できる補助ロック装置を、マルチロッキングシステムで使用される多様なロッキングツールの取り付け及び作動範囲に如何なる制限または妨害を与えることなく開き戸の長手方向の全体にかけて提供できるようにすることで、より良好な気密状態を達成することができ、ひいては強風が吹いても開き戸ががたつかず騒音が誘発されないという効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1a】ドア枠の一側に設けられたドアヒンジを通じてドア枠の内部に開き戸が取り付けられる状態の正面図である。
【
図1b】
図1aのa-a’線に沿った断面図であって、一般的なドアハンドルによるロック状態の断面図である。
【
図1c】
図1aのa-a’線に沿った断面図であって、一般的なドアハンドルによるアンロック状態の断面図である。
【
図2a】ドア枠の一側に設けられたドアヒンジを通じてドア枠の内部に取り付けられる開き戸の回転開放側面とドア枠フレームとの間に本発明による開き戸のロック装置を取り付けた状態の正面図である。
【
図2b】
図2aのa-a’線に沿った断面図であって、ロック状態の断面図である。
【
図2c】
図2aのb-b’線に沿った断面図であって、非圧着/ロック状態の断面図である。
【
図2d】
図2aのb-b’線に沿った断面図であって、圧着/ロック状態の断面図である。
【
図3a】本発明による開き戸のロック装置がドア枠の一側に設けられた状態で回動レバーを上下方向に回動作動させることで、加圧ロールが設けられた駆動プレートがドア枠フレーム側で縦方向に摺動して非圧着/ロック状態から圧着/ロック状態に転換される作動状態を示した図である。
【
図3b】
図3aに示された加圧ロールが設けられた駆動プレートがドア枠フレーム側で縦方向にスライディングされる状態によって、開き戸の回転開放側面に縦方向に離隔して設けられる複数の密着ガイドプレートがドア枠フレーム側に引っ張られて(pull)非圧着/ロック状態から圧着/ロック状態に転換される作動状態を示した図である。
【
図4】本発明が適用される先行発明による開き戸の補助ロック装置を構成するスイッチング装置であって、加圧ロールが縦方向移動変位を通じて前記密着ガイドプレートとの接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするようにドア枠フレームに設けられるスイッチング装置の作動状態を段階毎に示した分解斜視図である。
【
図5】本発明が適用される先行発明による開き戸の補助ロック装置を構成するスイッチング装置であって、加圧ロールが縦方向移動変位を通じて前記密着ガイドプレートとの接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするようにドア枠フレームに設けられるスイッチング装置の作動状態を段階毎に示した分解斜視図である。
【
図6】本発明が適用される先行発明による開き戸の補助ロック装置を構成するスイッチング装置であって、加圧ロールが縦方向移動変位を通じて前記密着ガイドプレートとの接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするようにドア枠フレームに設けられるスイッチング装置の作動状態を段階毎に示した分解斜視図である。
【
図7】本発明が適用される先行発明による開き戸の補助ロック装置を構成するスイッチング装置であって、加圧ロールが縦方向移動変位を通じて前記密着ガイドプレートとの接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするようにドア枠フレームに設けられるスイッチング装置の作動状態を段階毎に示した分解斜視図である。
【
図8】本発明が適用される先行発明による開き戸の補助ロック装置を構成するスイッチング装置であって、加圧ロールが縦方向移動変位を通じて前記密着ガイドプレートとの接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするようにドア枠フレームに設けられるスイッチング装置の作動状態を段階毎に示した分解斜視図である。
【
図9a】マルチロッキングシステムを備えた開き戸に先行発明による開き戸の補助ロック装置を取り付けるときに発生する問題点を説明するための図である。
【
図9b】マルチロッキングシステムを備えた開き戸に先行発明による開き戸の補助ロック装置を取り付けるときに発生する問題点を説明するための図である。
【
図10a】
図9aに示されたマルチロッキングシステムを備えた開き戸に先行発明による開き戸の補助ロック装置を取り付けるときに要求される改善事項を説明するための断面図である。
【
図10b】
図9aに示されたマルチロッキングシステムを備えた開き戸に先行発明による開き戸の補助ロック装置を取り付けるときに要求される改善事項を説明するための断面図である。
【
図10c】
図9aに示されたマルチロッキングシステムを備えた開き戸に先行発明による開き戸の補助ロック装置を取り付けるときに要求される改善事項を説明するための断面図である。
【
図11a】本発明の好ましい一実施例を構成するコネクティングプレート、ベースプレート及びカバープレートの細部構成、組み立て状態及び作動状態を示した図である。
【
図11b】本発明の好ましい一実施例を構成するコネクティングプレート、ベースプレート及びカバープレートの細部構成、組み立て状態及び作動状態を示した図である。
【
図11c】本発明の好ましい一実施例を構成するコネクティングプレート、ベースプレート及びカバープレートの細部構成、組み立て状態及び作動状態を示した図である。
【
図12】カバープレート230のポケット取り付け溝233にシリンダーポケット1saが取り付けられる状態を含む作動状態図である。
【
図13】カバープレート230の上下方向に延長カバー240が設けられた状態を含む作動状態図である。
【
図14】本発明の好ましい一実施例の全体的な取り付け構造を示した図である。
【
図16】本発明の好ましい一実施例の分解斜視図である。
【
図17】本発明の好ましい一実施例において、コネクティングプレートを構成する上部コネクティングプレート211と下部コネクティングプレート212との連結組立過程及び分解過程を示した作動状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を持つ者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は多様な異なる形態で具現され得、ここで説明する実施例に限定されることはない。
【0023】
本発明によると、ドア枠の一側に設けられたドアヒンジ1bを通じてドア枠の内部に取り付けられる開き戸1の開閉装置として開き戸1の回転開放側面とドア枠フレーム側との間に提供される保安用メインロック装置が二つ以上のロッキングツール(1h、1s、1sa;1ph、1p、1pv)を備える開き戸1のドア枠フレーム1a密着状態を具現するために追加的に提供される開き戸の補助ロック装置の取り付け構造が提供される。本発明が適用される補助ロック装置の一例は、
図9a~
図10cに示されたように、
開き戸1の回転開放側面に縦方向に離隔して設けられる複数の密着ガイドプレート130と、
開き戸1の回転開放側面がドア枠フレーム1a側に閉まった状態で、前記密着ガイドプレート130と接触状態で開き戸1の回転開放側面をドア枠フレーム1a側に引くことで圧着ロック状態を具現し、前記密着ガイドプレート130と非接触状態で開き戸1の回転開放側面がドア枠フレーム1a側に対して非圧着ロック状態を具現するように、ドア枠フレーム1a側に縦方向に離隔して設けられる複数の加圧ロール120と、
前記加圧ロール120がドア枠フレーム1a側で縦方向に摺動自在に取り付けられるように、ドア枠フレーム1aに縦方向に提供されたスライディングポケット110aに設けられ、前面に複数の加圧ロール120が縦方向に離隔するように提供される駆動プレート110と、
前記駆動プレート110上に設けられた前記加圧ロール120のうち一つ以上の第1加圧ロール120aに噛み合って縦方向移動変位Hを提供して前記駆動プレート110の相応する縦方向移動変位Hを誘導し、前記駆動プレート110の縦方向移動変位Hによって誘導される残りの第2加圧ロール120bの縦方向移動変位Hを生成するようにし、前記第2加圧ロール120bが縦方向移動変位Hを通じて前記密着ガイドプレート130との接触加圧状態位置と非接触非加圧状態位置とをスイッチングするように、ドア枠フレーム1aに設けられるスイッチング装置100と、を含んでなる。このような補助ロック装置を開き戸の回転開放側面とドア枠フレーム側との間に取り付けるための取り付け構造としては、
図11a~
図16に示されたように、
開き戸の開閉装置として開き戸1の回転開放側面とドア枠フレーム1a側との間に保安用メインロック装置として提供される第1ロッキングツール(1h、1s、1sa)と第2ロッキングツール(1ph、1p、1pv)が設けられる領域の上部区間と下部区間に、開き戸の補助ロック装置を構成するスイッチング装置100によって上下方向に作動する駆動プレート110(
【0024】
【0025】
、
【0026】
【0027】
)をそれぞれ分離して配置し、これらをそれぞれ収容できるように上部のスライディングポケット110aと下部のスライディングポケット110aとがドア枠フレーム1a側に縦方向に分離して設けられ、
上下に分離して設けられた上部駆動プレート
【0028】
【0029】
と下部駆動プレート
【0030】
【0031】
とを相互に連結し、上部のスライディングポケット110aと下部のスライディングポケット110aとの間を往復移動できるように設けられるコネクティングプレート210であって、上部駆動プレート
【0032】
【0033】
の下端部に連結される上部コネクティングプレート211と、下部駆動プレート
【0034】
【0035】
の上端部に連結されて、前記上部コネクティングプレート211と縦方向には分離せず、前後方向のみに分離できるように連結される下部コネクティングプレート212と、を含んでなるコネクティングプレート210と、
離隔して分離形成された上部のスライディングポケット110aと下部のスライディングポケット110aとの間に設けられ、前記コネクティングプレート210の底面を支持しながら上下方向の移動をガイドするベースプレート220と、
前記コネクティングプレート210の縦方向移動を可能にする作動空間を形成するため、前記ベースプレート220の上部面に前記コネクティングプレート210の厚さを超える高さ以上離隔して取り付けられるカバープレート230と、を含んでなり、そして、
前記カバープレート230の上部面には第1ロッキングツールを構成するロッキングシリンダー1sを収容するシリンダーポケット1saが取り付けられるポケット取り付け溝233が提供され、そして、
第2ロッキングツールを構成するロッキングピストン1pの横方向作動範囲が前記ベースプレート220の領域まで到達できるように、前記カバープレート230及び前記コネクティングプレート210にそれぞれロッキングピストン貫通孔234、212bが提供されることを特徴とする開き戸の補助ロック装置の取り付け構造が提供される。
【0036】
以下、本明細書に添付された図面を参照して本発明の好ましい一実施例の細部構成と作動過程をより詳しく説明する。
【0037】
図11a~
図11cは、本発明の好ましい一実施例を構成するコネクティングプレート210、ベースプレート220及びカバープレート230の細部構成、組み立て状態及び作動状態(上下移動状態:アップ(up)及びダウン(down))を示している。まず、前記コネクティングプレート210は、
図11aに示されたように、上下に分離して設けられた上部駆動プレート
【0038】
【0039】
と下部駆動プレート
【0040】
【0041】
とを相互に連結するように設けられ、上部駆動プレート
【0042】
【0043】
の下端部に形成された連結孔112に挿入連結される連結ピン211cを備えた上部コネクティングプレート211と、下部駆動プレート
【0044】
【0045】
の上端部に形成された連結孔112に挿入連結される連結ピン212cを備え、前記上部コネクティングプレート211と縦方向には分離せず、前後方向のみに分離(
図17を参照)できるように連結される下部コネクティングプレート212と、を含んでなる。前記上部コネクティングプレート211と前記下部コネクティングプレート212との連結状態は、図示されたように、上部コネクティングプレート211下端部の雄締結具211aと下部コネクティングプレート212の雌締結具212aとの前後方向の嵌め込み方式の締結構造によって達成され得る。
【0046】
一方、前記上部コネクティングプレート211の中央部設定位置には締結片貫通孔211bが設けられるが、その詳細な構造と作動については後述する。また、前記下部コネクティングプレート212の中央部設定位置にはロッキングピストン貫通孔212bが設けられる。
【0047】
そして、第1ロッキングツールを構成するロッキングシリンダー1sと第2ロッキングツールを構成するロッキングピストン1pに対向する対応領域で上下方向に離隔して分離形成された上部のスライディングポケット110aと下部のスライディングポケット110aとの間に、
図11bに示されたように、前記コネクティングプレート210の底面を支持するようにベースプレート220が設けられて、前記コネクティングプレート210の上下方向の移動をガイドする。
【0048】
また、前記コネクティングプレート210の縦方向移動を可能にする作動空間を形成するため、前記ベースプレート220の上部面に前記コネクティングプレート210の厚さ(t1)を超える高さ(h1)以上離隔(
図15bを参照)してカバープレート230が、
図11cに示されたように、取り付けられる。カバープレート230がベースプレート220上で離隔して設けられる構造は、
図14、
図14のB-B’線に沿った断面を示した
図15b、及び
図16から確認されるように、前記ベースプレート220の上部面一部とカバープレート230の底面一部とを支持するように提供される間隔材222(spacer)を通じて具現され得る。前記間隔材222は、
図15bに示されたように、ベースプレート220の上部面に一体的に突設されるか、または、カバープレート230の下部面に一体的に突設され得、また、間隔材222の突出部の対応面(例えば、
図11c及び
図15bにおいてカバープレート230の下部面)には安着溝232が別途に設けられてもよい。
【0049】
また、このようなカバープレート230の上部面には、第1ロッキングツールを構成するロッキングシリンダー1sを収容するシリンダーポケット1saが固設されるポケット取り付け溝233が設けられ、また、第2ロッキングツールを構成するロッキングピストン1pの横方向作動範囲が前記ベースプレート220の領域まで到達できるように、前記下部コネクティングプレート212のロッキングピストン貫通孔212bの形成位置に対応する位置でカバープレート230にもロッキングピストン貫通孔234が提供される。
【0050】
さらに、前記ベースプレート220にも前記下部コネクティングプレート212のロッキングピストン貫通孔212bの形成位置に対応する位置でロッキングピストン貫通孔224が提供され得るが、これによって第2ロッキングツールを構成するロッキングピストン1pがドア枠フレーム1aにさらに近接できるようにすることで、より安定的な保安構造を達成することができる。
【0051】
本発明の好ましい一実施例によれば、
図12と要部に対する側面図及び拡大断面図に示されたように、カバープレート230のポケット取り付け溝233にシリンダーポケット1sa(部材符号250とも示す)が適正位置に調節されて取り付けられるが、その位置調節機能のため、カバープレート230のポケット取り付け溝233の中央部には取り付け位置決定用微細突起溝構造が提供され、シリンダーポケット250の底面(bottom)にも対応する形状の取り付け位置決定用微細突起溝252構造が提供される。シリンダーポケット250の固設のため、ポケット取り付け溝233の上部及び下部には締結片fs2が締結される締結孔が形成され、カバープレート230の上部及び下部には締結片fs2がその貫通位置が変化した状態で貫通できるように長孔状の貫通長孔254が形成される。
【0052】
そして、
図12及び
図13に示された本発明の一実施例によれば、カバープレート230の上下方向に延長カバー240が設けられることが外観上良好な仕上げ状態を提供する。
【0053】
図12にはシリンダーポケット250がカバープレート230のポケット取り付け溝233に取り付けられて締結片fs2によって固定される状態が示されているが、
図13及び
図15a(
図14のA-A’線に沿った断面図)にはカバープレート230が締結片fs1によってベースプレート220を貫通してドア枠フレーム1aに堅固に固定される構造が示されている。このようにカバープレート230及びベースプレート220を貫通して締結される締結片fs1によってコネクティングプレート210の上下方向の移動が妨害されることがないように、前記上部コネクティングプレート211の中央部設定位置には長孔状(上下移動作動範囲≒長孔の長さ)の締結片貫通孔211bが設けられる。
【0054】
図14は、本発明の好ましい一実施例の全体的な取り付け構造を示している。上述した第2ロッキングツールを構成するロッキングピストン1pの横方向作動範囲が前記ベースプレート220の領域まで到達できるように提供されるカバープレート230のロッキングピストン貫通孔234と下部コネクティングプレート212のロッキングピストン貫通孔212bとベースプレート220のロッキングピストン貫通孔224とは統合的に一つのロッキングピストン貫通孔1pvを形成するようになる。このようなロッキングピストン1pの貫通締結作動状態は、
図14のA-A’線に沿った断面を示した
図15a、及び本発明による好ましい一実施例の分解状態を示した
図16から確認される。
【0055】
本発明の好ましい一実施例によれば、上述したように、上部駆動プレート
【0056】
【0057】
の下端部に連結される上部コネクティングプレート211と下部駆動プレート
【0058】
【0059】
の上端部に連結される下部コネクティングプレート212とは、縦方向には相互に分離せず、前後方向のみに分離できるように連結される構造を有している。このような前後方向の分離構造は、一定間隔を有する上部駆動プレート
【0060】
【0061】
の下端部と下部駆動プレート
【0062】
【0063】
の上端部との間で一つの一体化されたコネクティングプレートを使用する場合、これを通じて相互に連結する作業がドア取り付け工事の現場では行い難い点を考慮して採用した手段である。
【0064】
例えば、
図17に示された(上段:組み立て、下段:分解)、下部駆動プレート
【0065】
【0066】
の上端部に連結される下部コネクティングプレート212の分解過程を見れば、コネクティングプレート210を構成する上部コネクティングプレート211及び下部コネクティングプレート212を上下のいずれか一方に移動(図面では上方に移動)させ、相互に連結部を構成する上部コネクティングプレート211下端部の雄締結具211aと下部コネクティングプレート212の雌締結具212aとの前後方向の嵌め込み状態を分離することで(下部コネクティングプレート212の雌締結具212aの前方を持ち上げる)、他方での下部コネクティングプレート212下端部の連結ピン212cの後方への移動を誘導し、これを通じて下部駆動プレート
【0067】
【0068】
の上端部に形成された連結孔112から下部コネクティングプレート212下端部の連結ピン212cを脱去することで、下部コネクティングプレート212の分解作動を完了する。このとき、下部コネクティングプレート212の下端部の連結ピン212cの後方移動は、ベースプレート220のロッキングピストン貫通孔224によって提供される余裕空間を通じてより容易に行われる。これによって、残り部品の順次的な分解も可能になる。また、組み立ては、上述した分解の反対方向の作動によって簡単に行うことができる。
【0069】
以上、本発明の好ましい一実施例について詳細に説明しながら、上部駆動プレート
【0070】
【0071】
及び下部駆動プレート
【0072】
【0073】
の作動方向などを説明するにおいて、上方と下方という方向概念を有する用語を用いたが、これは本発明と同じ装置をドア枠フレームに図面に示した方向のように取り付けたときを前提としたものであって、本発明によるロック装置を異なる方向に取り付けた場合には上下方向が逆になり得るかまたは左右方向になり得ることは言うまでもなく、その方向関連用語は本発明の特許権利の範囲を限定しないものと理解されるべきであり、下記の特許請求の範囲で定義している本発明の基本概念を利用した当業者の多用な変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0074】
1:開き戸
1a:ドア枠フレーム
110:駆動プレート
120:加圧ロール
130:密着ガイドプレート
100:スイッチング装置
1h、1s、1sa:第1ロッキングツール
1ph、1p、1pv:第2ロッキングツール
【0075】
【0076】
:第1駆動プレート
【0077】
【0078】
:第1駆動プレート
110a:スライディングポケット
210:コネクティングプレート
211:上部コネクティングプレート
212:下部コネクティングプレート
220:ベースプレート
223:ポケット取り付け溝
230:カバープレート
212b、224、234:ロッキングピストン貫通孔
【国際調査報告】