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特表2022-515341サイトカイニンに応答する植物のNIN遺伝子の遺伝子改変方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-18
(54)【発明の名称】サイトカイニンに応答する植物のNIN遺伝子の遺伝子改変方法
(51)【国際特許分類】
   A01H 5/00 20180101AFI20220210BHJP
   A01H 6/46 20180101ALN20220210BHJP
   A01H 6/74 20180101ALN20220210BHJP
   A01H 6/78 20180101ALN20220210BHJP
   A01H 6/82 20180101ALN20220210BHJP
   A01H 6/36 20180101ALN20220210BHJP
   C12N 15/82 20060101ALN20220210BHJP
   C12N 15/09 20060101ALN20220210BHJP
【FI】
A01H5/00 A ZNA
A01H6/46
A01H6/74
A01H6/78
A01H6/82
A01H6/36
C12N15/82 Z
C12N15/09 100
C12N15/09 110
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021532420
(86)(22)【出願日】2019-12-05
(85)【翻訳文提出日】2021-08-04
(86)【国際出願番号】 EP2019083770
(87)【国際公開番号】W WO2020115181
(87)【国際公開日】2020-06-11
(31)【優先権主張番号】62/776,325
(32)【優先日】2018-12-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515131390
【氏名又は名称】ヴァーヘニンゲン ユニバーシテイト
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ギューツ,ルネ
(72)【発明者】
【氏名】リュー,ジェユウ
(72)【発明者】
【氏名】ルッテン,ルーク
(72)【発明者】
【氏名】クリコヴァ,オルガ
(72)【発明者】
【氏名】ビッセリング,トン
【テーマコード(参考)】
2B030
【Fターム(参考)】
2B030AA02
2B030AA03
2B030CA14
2B030CA17
2B030CA19
(57)【要約】
本開示の態様は、NODULE INCEPTION(NIN)およびNIN-LIKE PROTEIN(NLP)を含む遺伝子改変植物に関し、当該遺伝子改変植物は、NINまたはNLPタンパク質が、適切なシグナル伝達時に根の根粒形成を誘導することができるように、サイトカイニンに応答するように遺伝子改変されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物またはその一部が、1個以上の遺伝子改変を有さない野生型(WT)植物と比較して、サイトカイニンシグナル伝達に応答してNODULE INCEPTION(NIN)タンパク質またはNIN様タンパク質(NLPタンパク質)の活性を増加させる、1個以上の遺伝子改変を含み、
前記植物または前記その一部が、前記NINタンパク質または前記NLPタンパク質をコードする核酸を含む、遺伝子改変植物。
【請求項2】
前記1個以上の遺伝子改変が、前記NINタンパク質または前記NLPタンパク質をコードする前記核酸に作動可能に連結された、1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上、11個以上、12個以上、13個以上、14個以上、15個以上、16個以上、17個以上、18個以上、19個以上、20個以上、21個以上、22個以上、23個以上、または24個以上のサイトカイニン応答エレメントの付加を含む、請求項1に記載の遺伝子改変植物。
【請求項3】
前記サイトカイニン応答エレメントの少なくとも1つが、B型サイトカイニンシグナル伝達応答レギュレーター(RR)結合部位である、請求項2に記載の遺伝子改変植物。
【請求項4】
前記サイトカイニン応答エレメントが、互いに100ヌクレオチド以内、90ヌクレオチド以内、86ヌクレオチド以内、80ヌクレオチド以内、70ヌクレオチド以内、60ヌクレオチド以内、50ヌクレオチド以内、40ヌクレオチド以内、30ヌクレオチド以内、25ヌクレオチド以内、20ヌクレオチド以内、19ヌクレオチド以内、18ヌクレオチド以内、17ヌクレオチド以内、16ヌクレオチド以内、15ヌクレオチド以内、14ヌクレオチド以内、13ヌクレオチド以内、12ヌクレオチド以内、11ヌクレオチド以内、10ヌクレオチド以内、9ヌクレオチド以内、8ヌクレオチド以内、7ヌクレオチド以内、6ヌクレオチド以内、5ヌクレオチド以内、4ヌクレオチド以内、3ヌクレオチド以内、2ヌクレオチド以内、または1ヌクレオチド以内である、請求項2に記載の遺伝子改変植物。
【請求項5】
前記NINタンパク質または前記NLPタンパク質をコードする前記核酸が、前記サイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されているプロモーターに作動可能に連結されている、請求項1~4のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項6】
前記プロモーターおよび前記サイトカイニン応答エレメントが、互いに110,000ヌクレオチド以内、105,000ヌクレオチド以内、100,000ヌクレオチド以内、95,000ヌクレオチド以内、90,000ヌクレオチド以内、85,000ヌクレオチド以内、80,000ヌクレオチド以内、75,000ヌクレオチド以内、70,000ヌクレオチド以内、65,000ヌクレオチド以内、60,000ヌクレオチド以内、55,000ヌクレオチド以内、50,000ヌクレオチド以内、45,000ヌクレオチド以内、42,000ヌクレオチド以内、40,000ヌクレオチド以内、35,000ヌクレオチド以内、30,000ヌクレオチド以内、25,000ヌクレオチド以内、20,000ヌクレオチド以内、15,000ヌクレオチド以内、10,000ヌクレオチド以内、9,000ヌクレオチド以内、8,000ヌクレオチド以内、7,000ヌクレオチド以内、6,000ヌクレオチド以内、5,000ヌクレオチド以内、4,000ヌクレオチド以内、3,000ヌクレオチド以内、2,000ヌクレオチド以内、1,000ヌクレオチド以内、500ヌクレオチド以内、400ヌクレオチド以内、300ヌクレオチド以内、200ヌクレオチド以内、または100ヌクレオチド以内である、請求項5に記載の遺伝子改変植物。
【請求項7】
前記核酸が、NIN/NLP1オーソグループタンパク質、NLP2-3オーソグループタンパク質、NLP4オーソグループタンパク質、または基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質をコードする、請求項1~6のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項8】
前記NINタンパク質または前記NLPタンパク質をコードする前記核酸が内因性である、請求項1~7のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項9】
前記NINタンパク質または前記NLPタンパク質をコードする前記核酸が異種由来である、請求項1~7のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項10】
前記プロモーターが内因性である、請求項5~9のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項11】
前記プロモーターが異種由来である、請求項5~9のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項12】
根内鞘細胞層、根内皮細胞層(すなわち、内皮の細胞層)、根皮層細胞層(すなわち、皮層の細胞層)、および/または根表皮細胞層(すなわち、表皮の細胞層)における、サイトカイニンシグナル伝達または前記サイトカイニンシグナル伝達経路の誘導が、根粒器官形成を誘導する、請求項1~11のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項13】
前記核酸に作動可能に連結された1つ以上のCYCLOPS応答エレメントをさらに含み、
根表皮細胞層(すなわち、表皮の細胞層)におけるCYCLOPS発現が、根粒菌感染を誘導する、請求項1~12のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項14】
前記遺伝子改変植物が単子葉植物であり、
前記遺伝子改変植物が、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ソルガム、キビ、オートムギおよびライムギからなる群より選択される、請求項1~13のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項15】
前記遺伝子改変植物が、リンゴ、ナシ、プラム、アプリコット、モモ、アーモンド、クルミ、チェリー、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、アカフサスグリ、クロフサスグリ、メロン、キュウリ、パンプキン、スクワッシュ、ブドウ、麻、ホップ、カバ、ブナ、ナツメ、キャッサバ、ポプラ、クリ、シトラス、ジャガイモ、トマト、サツマイモ、Trema属、およびJatropha属からなる群より選択される、請求項1~13のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物。
【請求項16】
請求項1~15のいずれか1項に記載の遺伝子改変植物の生産方法であって、以下を含む、方法:
(a)前記1個以上の遺伝子改変を植物細胞、組織、または他の外植片に導入すること;
(b)前記植物細胞、組織、または他の外植片を遺伝子改変プラントレットに再生すること;および、
(c)前記遺伝子改変プラントレットを、形質転換されていないWT植物と比較してサイトカイニンシグナル伝達に応答して前記NINタンパク質または前記NLPタンパク質の活性を増加させる1個以上の遺伝子改変を有する遺伝子改変植物に育てること。
【請求項17】
工程(b)の前に、前記植物細胞、組織、または他の外植片をスクリーニングまたは選択すること;
工程(b)と工程(c)との間に、プラントレットをスクリーニングまたは選択すること;または、
工程(c)の後に、植物をスクリーニングまたは選択すること;
によって、前記1個以上の遺伝子改変の成功した導入を確認することをさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
形質転換が、粒子衝撃(すなわち、バイオリスティック、遺伝子銃)、アグロバクテリウムが媒介する形質転換、根粒菌が媒介する形質転換、およびプロトプラストのトランスフェクションまたは形質転換からなる群より選択される形質転換方法を使用して行われる、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
前記遺伝子改変がベクターを用いて導入される、請求項16~18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
前記ベクターが、NINまたはNLPタンパク質をコードするヌクレオチドに作動可能に連結されたプロモーターと、当該プロモーターに作動可能に連結された1つ以上のサイトカイニン応答エレメントと、を含み、
前記プロモーターおよび前記1つ以上のサイトカイニン応答エレメントが、3C領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位までのCYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結された前記NIN遺伝子の前記転写開始部位を介して前記CYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含む前記NIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたCYCLOPS応答エレメントに作動可能に連結された最小プロモーター、および1つ以上のサイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたCYCLOPS応答エレメントに作動可能に連結された最小プロモーターからなる群より選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記ベクターが、内因性NINタンパク質または内因性NLPタンパク質に作動可能に連結された核ゲノム配列を標的とする1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含み、
前記核ゲノム配列が、1つ以上のサイトカイニン応答エレメント、3C領域、およびCE領域からなる群より選択されるシス調節性エレメントを導入するために、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントによって編集される、請求項19に記載の方法。
【請求項22】
1つ以上の遺伝子編集コンポーネントが、前記核ゲノム配列を標的とするリボ核タンパク質複合体;TALENタンパク質をコードする配列を含むベクター(前記TALENタンパク質は前記核ゲノム配列を標的とする);ZFNタンパク質をコードする配列を含むベクター(前記ZFNタンパク質は前記核ゲノム配列を標的とする);オリゴヌクレオチドドナー(ODN)(前記ODNは前記核ゲノム配列を標的とする);およびCRISPR/Cas酵素をコードする配列および標的配列を含むベクター(前記標的配列は前記核ゲノム配列を標的とする)からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記NIN遺伝子プロモーター、3C領域、CE領域、CYCLOPS応答エレメント、または1つ以上のサイトカイニン応答エレメントが、根粒形成するマメ科植物種に由来し、
前記根粒形成するマメ科植物種が、ピーナッツ、キマメ、ヒヨコマメ、ダイズ、ハッショウマメ、マメ、エンドウマメ、アズキマメ、サヤインゲン、クローバー、ルピナス、Lotus japonicus、およびMedicago truncatulaからなる群より選択される、請求項20または21に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、2018年12月6日に出願された米国仮出願第62/776,325号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔ASCIIテキストファイルとしての配列表の発行〕
ASCIIテキストファイルに関する以下の提出の内容は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる:
配列表のコンピュータ可読形式(CRF)(ファイル名:794542000540SEQLIST.TXT、記録日:2019年11月25日、サイズ:3,802KB)。
【0003】
〔技術分野〕
本開示は、遺伝子改変植物に関する。特に、本開示は、NODULE INCEPTION(NIN)およびNIN-LIKE PROTEIN(NLP)遺伝子を有する植物に関するものであり、当該遺伝子改変植物は、NINまたはNLPタンパク質が、適切なシグナル伝達時に根の根粒形成を誘導することができるように、サイトカイニンに応答するように遺伝子改変されている。
【0004】
〔背景〕
マメ科植物、Parasponia属、およびアクチノリザル植物などの根粒形成植物種は、窒素固定細菌と共生関係を形成するように進化してきた。それらは根粒と呼ばれる特殊な器官を形成して、これらの細菌を収容する。根粒は、細菌に最適な環境を提供し、窒素を固定して、それを植物に提供する。今度は、植物が細菌に炭水化物および他の資源を提供する。根粒形成の最初の段階は、例えば、細菌によって産生されるリポ-キトオリゴ糖(根粒菌の場合にはNod因子としても知られる)の検出による、共生細菌の存在の認識である。このような共生シグナルの認識は、根粒器官形成を誘導し、細菌感染を可能にする。
【0005】
遺伝子スクリーニングにより、根粒器官形成過程に関与する遺伝子が同定されている。これらのうちの主なものは、転写因子NODULE INCEPTION(NIN)であり、これはマメ科植物およびCasuarina glaucaのような複数の植物種にわたる根粒器官形成において重要な役割を有することが示されている(Clavijo et al., New Phytol. 208: 887-903 (2015))。NINの本質的な役割は長い間知られていたが、nin変異体植物を補完する試みは一貫して失敗している。これは、文献中の多くの例によって証明されている。Clavijoらは、2175bpのMedicago truncatula NINプロモーターを使用し、「残念ながら、ProMtNIN:MtNINコンストラクトでさえ、感染のためにM.truncatulaのnin変異体を補完することは不可能であった」(Clavijo et al., New Phytol. 208: 887-903 (2015);pg.898からの引用)と報告した。Lotus japonicusのdaphne変異体の特性評価において、Yoroらは「NINは根粒発生における重要な転写因子であるが、根粒器官形成に必要な機能的NINプロモーター領域は、まだ解明されていない」と述べ、「根粒形成ではなく、IT形成のみが、L.japonicusのnin-9変異体において、L.japonicusベースのコンストラクト、ProNIN(~4kb)::NIN::TerNINの導入によって救済された。」(Yoro et al., Plant Physiol. 165:747-758 (2014);pg.756からの引用)と意見を述べた。最後に、Vernieらは、2.18kbのMtNINプロモーターを使用したM.truncatulaのNINの発現が、M.truncatulaのninヌル変異体を部分的に補完することのみが可能であり、これを形質転換した場合、接種後、非常に少ない数の非機能性の根粒を長時間(50日)産生することを見出した(Vernie et al., The Plant Cell, 27:3410-3424 (2015))。
【0006】
マメ科nin変異体植物を補完できない、このことは、NIN調節の重要なコンポーネントおよび根粒器官形成過程との統合が知られていなかったために、器官形成におけるNIN関与の正確なメカニズムが未だ解明されていないことを意味している。さらに重要なことに、NINは根粒器官形成におけるキープレーヤーであるので、成功した根粒の工学方法はNINを組み込むことを必要とする。過去20年間にわたってnin変異体を補完できなかったことは、根粒の工学戦略を開発する上で大きな障害となってきた。根粒形成をうまく行うためには、nin変異体を補完する能力、およびその能力に付随するNIN調節の知識が必要であろう。NINコード配列と組み合わせることによりnin変異体の完全な補完が可能になる、NIN調節領域を同定する明らかな必要性がある。
【0007】
〔概要〕
これらの必要性を満たすために、本開示は、NINコード配列と作動可能に連結された調節領域へのサイトカイニン応答性エレメントの導入により、マメ科植物のnin変異体を完全に補完する手段を提供する。本開示はさらに、内因性または異種由来であり得るNINまたはNLPコード配列と作動可能に連結された植物にサイトカイニン応答性エレメントを導入する手段を提供する。
【0008】
本開示の一態様は遺伝子改変植物を含み、植物またはその一部が、1個以上の遺伝子改変を有さない野生型(WT)植物と比較して、サイトカイニンシグナル伝達に応答してNODULE INCEPTION(NIN)タンパク質またはNIN様タンパク質(NLPタンパク質)の活性を増加させる、1個以上の遺伝子改変を含み、植物またはその一部は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらなる実施形態は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸に作動可能に連結された、1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上、11個以上、12個以上、13個以上、14個以上、15個以上、16個以上、17個以上、18個以上、19個以上、20個以上、21個以上、22個以上、23個以上、24個以上のサイトカイニン応答エレメントの付加である1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらに別の実施形態は、B型サイトカイニンシグナル伝達応答レギュレーター(RR)結合部位であるサイトカイニン応答エレメントの少なくとも1つを含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号613または配列番号614の配列を有するB型サイトカイニンシグナル伝達RR結合部位の少なくとも1つを含む。本態様のさらに別の実施形態は、配列番号551、配列番号552、配列番号553、配列番号554、配列番号555、配列番号556、配列番号557、配列番号558、配列番号559、配列番号560、配列番号561、配列番号562、配列番号563、配列番号564、配列番号565、配列番号566、配列番号567、配列番号568、配列番号569、配列番号570、配列番号571、配列番号572、配列番号573、配列番号574、配列番号575、配列番号576、配列番号577、配列番号578、配列番号579、配列番号580、配列番号581、配列番号582、配列番号583、配列番号584、配列番号585、配列番号586、配列番号587、配列番号588、配列番号589、配列番号590、配列番号591、配列番号592、配列番号593、配列番号594、配列番号595、配列番号596、配列番号597、配列番号598、配列番号599、配列番号600、配列番号601、配列番号602、配列番号603、配列番号604、配列番号605、配列番号606、配列番号607、配列番号608、配列番号609、配列番号610、配列番号611、配列番号612、配列番号615、配列番号616、配列番号617、配列番号618、配列番号619、配列番号620、配列番号621、配列番号622、配列番号623、配列番号624、配列番号625または配列番号626の群から選択される配列を有するB型サイトカイニンシグナル伝達RR結合部位の少なくとも1つを含む。
【0009】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、サイトカイニン応答エレメントが、互いに100ヌクレオチド以内、90ヌクレオチド以内、86ヌクレオチド以内、80ヌクレオチド以内、70ヌクレオチド以内、60ヌクレオチド以内、50ヌクレオチド以内、40ヌクレオチド以内、30ヌクレオチド以内、25ヌクレオチド以内、20ヌクレオチド以内、19ヌクレオチド以内、18ヌクレオチド以内、17ヌクレオチド以内、16ヌクレオチド以内、15ヌクレオチド以内、14ヌクレオチド以内、13ヌクレオチド以内、12ヌクレオチド以内、11ヌクレオチド以内、10ヌクレオチド以内、9ヌクレオチド以内、8ヌクレオチド以内、7ヌクレオチド以内、または6ヌクレオチド以内である。本態様のさらなる実施形態において、サイトカイニン応答エレメントは、互いに11ヌクレオチド以内である。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸は、サイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたプロモーターに作動可能に連結されている。本態様のさらなる実施形態において、プロモーターおよびサイトカイニン応答エレメントは、互いに60,000ヌクレオチド以内、55,000ヌクレオチド以内、50,000ヌクレオチド以内、45,000ヌクレオチド以内、42,000ヌクレオチド以内、40,000ヌクレオチド以内、35,000ヌクレオチド以内、30,000ヌクレオチド以内、25,000ヌクレオチド以内、20,000ヌクレオチド以内、15,000ヌクレオチド以内、10,000ヌクレオチド以内、9,000ヌクレオチド以内、8,000ヌクレオチド以内、7,000ヌクレオチド以内、6,000ヌクレオチド以内、5,000ヌクレオチド以内、4,000ヌクレオチド以内、3,000ヌクレオチド以内、2,000ヌクレオチド以内、1,000ヌクレオチド以内、500ヌクレオチド以内、400ヌクレオチド以内、300ヌクレオチド以内、200ヌクレオチド以内、または100ヌクレオチド以内である。
【0010】
本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、NIN/NLP1オーソグループ(orthogroup)タンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号108、配列番号109、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、および配列番号236の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、少なくとも99%の配列同一性を有するNIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、NINタンパク質であり、配列番号22(すなわち、CsaNIN;Cannabis sativa)、配列番号78(すなわち、HluNIN;Humulus lupulus)、配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)、配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)、配列番号136(すなわち、PanNIN;Parasponia andersonii)、配列番号139(すなわち、PriNiN;Parasponia rigida)、配列番号142(すなわち、PruNIN;Parasponia rugosa)、配列番号185(すなわち、TleNIN;Trema levigata)、配列番号187(すなわち、TorNIN;Trema orientalis)、配列番号190(すなわち、TtoNIN;Trema tomentosa)、および配列番号236(すなわち、ZjuNIN;Ziziphus jujuba)からなる群より選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、NINタンパク質であり、配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)または配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。
【0011】
本態様のさらに別の実施形態は、NLP2-3オーソグループタンパク質、NLP4オーソグループタンパク質、または基部の(basal)NIN/NLPオーソグループタンパク質をコードする核酸を含む遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができる。本態様のさらなる実施形態は、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号261、配列番号262、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、配列番号294、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号306、配列番号307、配列番号308、配列番号309、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号314、配列番号315、配列番号316、配列番号317、配列番号318、配列番号319、配列番号320、配列番号321、配列番号322、配列番号323、配列番号324、配列番号325、配列番号326、配列番号327、配列番号328、配列番号329、配列番号332、配列番号333、配列番号334、配列番号335、配列番号336、配列番号337、配列番号338、配列番号339、配列番号340、配列番号341、配列番号342、配列番号343、配列番号344、配列番号345、配列番号346、配列番号347、配列番号348、配列番号349、配列番号350、配列番号351、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355、配列番号356、配列番号357、配列番号358、配列番号359、配列番号360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号364、配列番号365、配列番号366、配列番号367、配列番号368、配列番号369、配列番号371、配列番号372、配列番号373、配列番号374、配列番号375、配列番号376および配列番号377の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有するNLP2-3オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、配列番号378、配列番号379、配列番号380、配列番号381、配列番号382、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393、配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号397、配列番号398、配列番号399、配列番号400、配列番号401、配列番号402、配列番号403、配列番号404、配列番号405、配列番号406、配列番号408、配列番号409、配列番号410、配列番号411、配列番号412、配列番号413、配列番号414、配列番号415、配列番号417、配列番号418、配列番号419、配列番号420、配列番号421、配列番号422、配列番号423、配列番号424、配列番号425、配列番号426、配列番号427、配列番号428、配列番号429、配列番号430、配列番号431、配列番号432、配列番号433、配列番号434、配列番号435、配列番号436、配列番号437、配列番号438、配列番号439、配列番号440、配列番号441、配列番号442、配列番号443、配列番号444、配列番号445、配列番号446、配列番号447、配列番号448、配列番号449、配列番号450、配列番号451、配列番号452、配列番号453、配列番号455、配列番号456、配列番号457、配列番号458、配列番号459、配列番号460、配列番号461、配列番号462、配列番号463、配列番号464、配列番号465、配列番号466、配列番号467、配列番号468、配列番号469、配列番号470、配列番号471、配列番号472、配列番号473、配列番号474、配列番号475、配列番号476、配列番号477、配列番号478、配列番号479、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列番号483、配列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号487、配列番号488、配列番号489、配列番号490、配列番号491、配列番号492、配列番号493、配列番号494、配列番号495、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501、配列番号502、配列番号504、配列番号505、配列番号506、配列番号507、配列番号508、配列番号509、配列番号510、配列番号511、配列番号512、配列番号513、配列番号514、配列番号515、配列番号516、配列番号517、配列番号518、配列番号519、配列番号520、配列番号521、配列番号522、配列番号523、および配列番号524の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有するNLP4オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号637、配列番号638、配列番号639、配列番号640、配列番号641、配列番号642、配列番号643、配列番号644、配列番号645、配列番号646、配列番号647、配列番号648、配列番号649、配列番号650、配列番号651、配列番号652、配列番号653、配列番号654、配列番号655、配列番号656、配列番号657、配列番号658、配列番号659、配列番号660、配列番号661または配列番号662の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質を含む。
【0012】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸は、内因性である。本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、異種由来であるNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらに別の実施形態は、プロモーターに作動可能に連結されたNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、内因性であるプロモーターを含む。本態様のさらに別の実施形態は、プロモーターに作動可能に連結されたNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、異種由来であるプロモーターを含む。
【0013】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、根内鞘細胞層、根内皮細胞層(すなわち、内皮の細胞層)、根皮層細胞層(すなわち、皮層の細胞層)、および/または根表皮細胞層(すなわち、表皮の細胞層)におけるサイトカイニンシグナル伝達、またはサイトカイニンシグナル伝達経路の誘導が根粒器官形成を誘導する。本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、核酸に作動可能に連結された1つ以上のCYCLOPS応答エレメントをさらに含む。本態様のさらなる実施形態は、根粒菌感染を誘導する根表皮細胞層(すなわち、表皮の細胞層)におけるCYCLOPS発現を含む。
【0014】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらなる実施形態において、遺伝子改変植物は単子葉植物である。本態様のさらなる実施形態は、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ソルガム、キビ、オートムギ、またはライムギのグループから選択される遺伝子改変植物を含む。本態様のさらに別の実施形態は、前述した実施形態のいずれかと組み合わせることができ、リンゴ、ナシ、プラム、アプリコット、モモ、アーモンド、クルミ、チェリー、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、アカフサスグリ、カシス、メロン、キュウリ、パンプキン、スクワッシュ、ブドウ、麻、ホップ、カバ、ブナ、ナツメ、キャッサバ、ポプラ、クリ、シトラス、ジャガイモ、トマト、サツマイモ、Trema属、およびJatropha属の群から選択される遺伝子改変植物をさらに含む。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、WT植物はマメ科植物ではなく、窒素固定細菌との共生のための根粒を形成しないか、または両方がマメ科植物ではなく、窒素固定細菌との共生のための根粒を形成しない。
【0015】
本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、植物部分に関して、前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物の遺伝子改変植物部分を含み、当該植物部分は、葉、茎、根、塊茎、花、種子、穀粒(kernel)、穀粒(grain)、果実、細胞、またはその一部であり、遺伝子改変植物部分は、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、植物部分が果実、塊茎、穀粒(kernel)、または穀粒(grain)であることを含む。本態様のさらに別の実施形態は、花粉粒または胚珠に関して前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの植物の遺伝子改変花粉粒または遺伝子改変胚珠を含み、遺伝子改変花粉粒または遺伝子改変胚珠は、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれかの遺伝子改変植物から産生された遺伝子改変プロトプラストを含み、遺伝子改変プロトプラストは、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物由来のプロトプラストまたは細胞から生産された遺伝子改変組織培養物を含み、細胞またはプロトプラストは、葉、葉肉細胞、葯、めしべ、茎、葉柄、根、根端、塊茎、果実、種子、穀粒(kernel)、穀粒(grain)花、子葉、胚軸、胚、または分裂組織細胞の群から選択される植物部分から作製され、遺伝子改変組織培養物は、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、1個以上の遺伝子改変を含む遺伝子改変組織培養物から再生された、遺伝子改変植物を含む。遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができる本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかの植物のすべての生理学的および形態学的特徴を有する遺伝子改変植物を含む。本態様のさらに別の実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物から生産された遺伝子改変植物種子を含む。本態様のさらなる実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれかの植物のすべての生理学的および形態学的特徴を有する植物を生産する植物の種子を含む。
【0016】
本開示のさらなる態様は、遺伝子改変植物を有する前述した実施形態のいずれかの遺伝子改変植物の生産方法を含む。この生産方法は、(a)1個以上の遺伝子改変を植物細胞、組織、または他の外植片に導入する工程と、(b)遺伝子改変プラントレットを、植物細胞、組織、または他の外植片を遺伝子改変プラントレット(plantlet)に再生する工程と、(c)形質転換されていないWT植物と比較してサイトカイニンシグナル伝達に応答してNINタンパク質またはNLPタンパク質の活性を増加させる1個以上の遺伝子改変を有する遺伝子改変植物に育てる工程と、を含む。本態様のさらなる実施形態は、工程(b)の前に、植物細胞、組織、または他の外植片をスクリーニングまたは選択すること、工程(b)と(c)との間に、プラントレットをスクリーニングまたは選択すること、または工程(c)の後に、植物をスクリーニングまたは選択することによって、1個以上の遺伝子改変の成功した導入を確認することをさらに包含する。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、形質転換は、粒子衝撃(すなわち、バイオリスティック、遺伝子銃)、アグロバクテリウムが媒介する形質転換、根粒菌が媒介する形質転換、またはプロトプラストのトランスフェクションもしくは形質転換の群から選択される形質転換方法を使用して行われる。
【0017】
本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、NINまたはNLPタンパク質をコードするヌクレオチドに作動可能に連結されたプロモーター、および当該プロモーターに作動可能に連結された1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含むベクターを包含する。本態様のさらに別の実施形態は、3C領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位までのCYCLOPS結合ボックスを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位までのCYCLOPS結合ボックスを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたCYCLOPS結合ボックスに作動可能に連結された最小プロモーター、および1つ以上のサイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたCYCLOPS結合ボックスに作動可能に連結された最小プロモーターの群から選択される、プロモーターおよび1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらなる実施形態において、ベクターは、内因性のNINタンパク質またはNLPタンパク質に作動可能に連結された核ゲノム配列を標的とする、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、1つ以上のサイトカイニン応答エレメント、3C領域、またはCE領域の群から選択されるシス調節性エレメントを導入するために、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントによって編集される核ゲノム配列を含む。本態様のさらに別の実施形態は、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含むベクターを有する前述した態様のいずれかと組み合わせることができ、核ゲノム配列を標的とするリボ核タンパク質複合体;TALENタンパク質をコードする配列を含むベクター(TALENタンパク質は核ゲノム配列を標的とする);ZFNタンパク質をコードする配列を含むベクター(ZFNタンパク質は核ゲノム配列を標的とする);オリゴヌクレオチドドナー(ODN)(ODNは核ゲノム配列を標的とする);またはCRISPR/Cas酵素をコードする配列および標的配列を含むベクター(標的配列は核ゲノム配列を標的とする)の群から選択される1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含む。
【0018】
本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、根粒形成するマメ科植物種に由来する、NIN遺伝子プロモーター、3C領域、CE領域、CYCLOPS結合ボックス、または1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらなる実施形態は、ピーナッツ、キマメ、ヒヨコマメ、ダイズ、ハッショウマメ、マメ、エンドウマメ、アズキマメ、サヤインゲン、クローバー、ルピナス、Lotus japonicus、およびMedicago truncatulaの群から選択される、根粒形成するマメ科植物種を含む。本態様のさらなる実施形態は、根粒形成するマメ科植物種に由来する、NIN遺伝子プロモーター、3C領域、CE領域、CYCLOPS結合ボックス、または1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含むベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述した態様のいずれかと組み合わせることができ、配列番号551、配列番号552、配列番号553、配列番号554、配列番号555、配列番号556、配列番号557、配列番号558、配列番号559、配列番号560、配列番号561、配列番号562、配列番号563、配列番号564、配列番号565、配列番号566、配列番号567、配列番号568、配列番号569、配列番号570、配列番号571、配列番号572、配列番号573、配列番号574、配列番号575、配列番号576、配列番号577、配列番号578、配列番号579、配列番号580、配列番号581、配列番号582、配列番号583、配列番号584、配列番号585、配列番号586、配列番号587、配列番号588、配列番号589、配列番号590、配列番号591、配列番号592、配列番号593、配列番号594、配列番号595、配列番号596、配列番号597、配列番号598、配列番号599、配列番号600、配列番号601、配列番号602、配列番号603、配列番号604、配列番号605、配列番号606、配列番号607、配列番号608、配列番号609、配列番号610、配列番号611または配列番号612の群から選択されるサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、配列番号613、配列番号614、配列番号615、配列番号616、配列番号617、配列番号618、配列番号619、配列番号620、配列番号621、配列番号622、配列番号623、配列番号624、配列番号625、および配列番号626の群から選択されるサイトカイニン応答エレメントを含む。
【0019】
本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述した態様のいずれかと組み合わせることができ、NIN/NLP1オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号108、配列番号109、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、および配列番号236の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINまたはNLPタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NINタンパク質であり、且つ配列番号22(すなわち、CsaNIN;Cannabis sativa)、配列番号78(すなわち、HluNIN;Humulus lupulus)、配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)、配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)、配列番号136(すなわち、PanNIN;Parasponia andersonii)、配列番号139(すなわち、PriNIN;Parasponia rigida)、配列番号142(すなわち、PruNIN;Parasponia rugosa)、配列番号185(すなわち、TleNIN;Trema levigata)、配列番号187(すなわち、TorNIN;Trema orientalis)、配列番号190(すなわち、TtoNIN;Trema tomentosa)、および配列番号236(すなわち、ZjuNIN;Ziziphus jujuba)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NINタンパク質であり、且つ配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)または配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NLP2-3オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号261、配列番号262、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、配列番号294、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号306、配列番号307、配列番号308、配列番号309、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号314、配列番号315、配列番号316、配列番号317、配列番号318、配列番号319、配列番号320、配列番号321、配列番号322、配列番号323、配列番号324、配列番号325、配列番号326、配列番号327、配列番号328、配列番号329、配列番号332、配列番号333、配列番号334、配列番号335、配列番号336、配列番号337、配列番号338、配列番号339、配列番号340、配列番号341、配列番号342、配列番号343、配列番号344、配列番号345、配列番号346、配列番号347、配列番号348、配列番号349、配列番号350、配列番号351、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355、配列番号356、配列番号357、配列番号358、配列番号359、配列番号360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号364、配列番号365、配列番号366、配列番号367、配列番号368、配列番号369、配列番号371、配列番号372、配列番号373、配列番号374、配列番号375、配列番号376および配列番号377の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINまたはNLPタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NLP4オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号378、配列番号379、配列番号380、配列番号381、配列番号382、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393、配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号397、配列番号398、配列番号399、配列番号400、配列番号401、配列番号402、配列番号403、配列番号404、配列番号405、配列番号406、配列番号408、配列番号409、配列番号410、配列番号411、配列番号412、配列番号413、配列番号414、配列番号415、配列番号417、配列番号418、配列番号419、配列番号420、配列番号421、配列番号422、配列番号423、配列番号424、配列番号425、配列番号426、配列番号427、配列番号428、配列番号429、配列番号430、配列番号431、配列番号432、配列番号433、配列番号434、配列番号435、配列番号436、配列番号437、配列番号438、配列番号439、配列番号440、配列番号441、配列番号442、配列番号443、配列番号444、配列番号445、配列番号446、配列番号447、配列番号448、配列番号449、配列番号450、配列番号451、配列番号452、配列番号453、配列番号455、配列番号456、配列番号457、配列番号458、配列番号459、配列番号460、配列番号461、配列番号462、配列番号463、配列番号464、配列番号465、配列番号466、配列番号467、配列番号468、配列番号469、配列番号470、配列番号471、配列番号472、配列番号473、配列番号474、配列番号475、配列番号476、配列番号477、配列



番号478、配列番号479、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列番号483、配列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号487、配列番号488、配列番号489、配列番号490、配列番号491、配列番号492、配列番号493、配列番号494、配列番号495、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501、配列番号502、配列番号504、配列番号505、配列番号506、配列番号507、配列番号508、配列番号509、配列番号510、配列番号511、配列番号512、配列番号513、配列番号514、配列番号515、配列番号516、配列番号517、配列番号518、配列番号519、配列番号520、配列番号521、配列番号522、配列番号523、および配列番号524の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINまたはNLPタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質であり、且つ配列番号637、配列番号638、配列番号639、配列番号640、配列番号641、配列番号642、配列番号643、配列番号644、配列番号645、配列番号646、配列番号647、配列番号648、配列番号649、配列番号650、配列番号651、配列番号652、配列番号653、配列番号654、配列番号655、配列番号656、配列番号657、配列番号658、配列番号659、配列番号660、配列番号661または配列番号662からなる群より選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINまたはNLPタンパク質を含む。
【0020】
本開示のさらなる態様は、遺伝子改変された植物を有する前述した実施形態のいずれかの遺伝子改変植物を栽培する方法を含み、当該方法は、遺伝子改変実生苗(seedling)、遺伝子改変プラントレット、遺伝子改変挿し木、遺伝子改変塊茎、遺伝子改変根、または遺伝子改変種子を土壌中に植え付けて、遺伝子改変植物を生産する、あるいは遺伝子改変実生苗、遺伝子改変プラントレット、または遺伝子改変挿し木を、土壌中で育てられた台木(root stock)もしくは第2の植物に接合して、遺伝子改変植物を生産する工程;収穫可能な種子、収穫可能な葉、収穫可能な根、収穫可能な挿し木、収穫可能な木、収穫可能な果実、収穫可能な穀粒(kernels)、収穫可能な塊茎、および/または収穫可能な穀粒(grain)を栽培する工程;および、収穫可能な種子、収穫可能な葉、収穫可能な根、収穫可能な挿し木、収穫可能な木、収穫可能な果実、収穫可能な穀粒(kernels)、収穫可能な塊茎、および/または収穫可能な穀粒(grain)を収穫する工程、を含む。
【0021】
本開示の一態様は遺伝子改変された植物を含み、植物またはその一部は、1個以上の遺伝子改変を有さない野生型(WT)植物と比較して、サイトカイニンシグナル伝達に応答してNODULE INCEPTION(NIN)タンパク質またはNIN様タンパク質(NLPタンパク質)の活性を増加させる1個以上の遺伝子改変を含み、植物またはその一部は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらなる実施形態は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸に作動可能に連結された、1個以上、2個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上、11個以上、12個以上、13個以上、14個以上、15個以上、16個以上、17個以上、18個以上、19個以上、20個以上、21個以上、22個以上、23個以上、24個以上のサイトカイニン応答エレメントの付加である1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらに別の実施形態は、B型サイトカイニンシグナル伝達応答レギュレーター(RESPONSE REGULATOR(RR))結合部位であるサイトカイニン応答エレメントの少なくとも1つを含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号613または配列番号614の配列を有するB型サイトカイニンシグナル伝達RR結合部位の少なくとも1つを含む。本態様のさらに別の実施形態は、配列番号679、配列番号680、配列番号681、配列番号682、配列番号683、配列番号684、配列番号685、または配列番号686の配列を有するB型サイトカイニンシグナル伝達RR結合部位の少なくとも1つを含む。本態様のさらに別の実施形態は、配列番号551、配列番号552、配列番号553、配列番号554、配列番号555、配列番号556、配列番号557、配列番号558、配列番号559、配列番号560、配列番号561、配列番号562、配列番号563、配列番号564、配列番号565、配列番号566、配列番号567、配列番号568、配列番号569、配列番号570、配列番号571、配列番号572、配列番号573、配列番号574、配列番号575、配列番号576、配列番号577、配列番号578、配列番号579、配列番号580、配列番号581、配列番号582、配列番号583、配列番号584、配列番号585、配列番号586、配列番号587、配列番号588、配列番号589、配列番号590、配列番号591、配列番号592、配列番号593、配列番号594、配列番号595、配列番号596、配列番号597、配列番号598、配列番号599、配列番号600、配列番号601、配列番号602、配列番号603、配列番号604、配列番号605、配列番号606、配列番号607、配列番号608、配列番号609、配列番号610、配列番号611、配列番号612、配列番号615、配列番号616、配列番号617、配列番号618、配列番号619、配列番号620、配列番号621、配列番号622、配列番号623、配列番号624、配列番号625、配列番号626、配列番号679、配列番号680、配列番号681、配列番号682、配列番号683、配列番号684、配列番号685または配列番号686の群から選択される配列を有するB型サイトカイニンシグナル伝達RR結合部位の少なくとも1つを含む。
【0022】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、サイトカイニン応答エレメントが、互いに100ヌクレオチド以内、90ヌクレオチド以内、86ヌクレオチド以内、80ヌクレオチド以内、70ヌクレオチド以内、60ヌクレオチド以内、50ヌクレオチド以内、40ヌクレオチド以内、30ヌクレオチド以内、25ヌクレオチド以内、20ヌクレオチド以内、19ヌクレオチド以内、18ヌクレオチド以内、17ヌクレオチド以内、16ヌクレオチド以内、15ヌクレオチド以内、14ヌクレオチド以内、13ヌクレオチド以内、12ヌクレオチド以内、11ヌクレオチド以内、10ヌクレオチド以内、9ヌクレオチド以内、8ヌクレオチド以内、7ヌクレオチド以内、6ヌクレオチド以内、5ヌクレオチド以内、4ヌクレオチド以内、3ヌクレオチド以内、2ヌクレオチド以内、または1ヌクレオチド以内である。本態様のさらなる実施形態において、サイトカイニン応答エレメントは、互いに11ヌクレオチド以内である。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸は、サイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたプロモーターに作動可能に連結されている。本態様のさらなる実施形態において、プロモーターおよびサイトカイニン応答エレメントは、互いに110,000ヌクレオチド以内、105,000ヌクレオチド以内、100,000ヌクレオチド以内、95,000ヌクレオチド以内、90,000ヌクレオチド以内、85,000ヌクレオチド以内、80,000ヌクレオチド以内、75,000ヌクレオチド以内、70,000ヌクレオチド以内、65,000ヌクレオチド以内、60,000ヌクレオチド以内、55,000ヌクレオチド以内、50,000ヌクレオチド以内、45,000ヌクレオチド以内、42,000ヌクレオチド以内、40,000ヌクレオチド以内、35,000ヌクレオチド以内、30,000ヌクレオチド以内、25,000ヌクレオチド以内、20,000ヌクレオチド以内、15,000ヌクレオチド以内、10,000ヌクレオチド以内、9,000ヌクレオチド以内、8,000ヌクレオチド以内、7,000ヌクレオチド以内、6,000ヌクレオチド以内、5,000ヌクレオチド以内、4,000ヌクレオチド以内、3,000ヌクレオチド以内、2,000ヌクレオチド以内、1,000ヌクレオチド以内、500ヌクレオチド以内、400ヌクレオチド以内、300ヌクレオチド以内、200ヌクレオチド以内、100ヌクレオチド以内である。
【0023】
本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、NIN/NLP1オーソグループタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号108、配列番号109、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号687、配列番号688、配列番号689、配列番号690、配列番号691、配列番号692または配列番号693の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有するNIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、NINタンパク質であり、且つ配列番号22(すなわち、CsaNIN;Cannabis sativa)、配列番号78(すなわち、HluNIN;Humulus lupulus)、配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)、配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)、配列番号136(すなわち、PanNIN;Parasponia andersonii)、配列番号139(すなわち、PriNiN;Parasponia rigida)、配列番号142(すなわち、PruNIN;Parasponia rugosa)、配列番号185(すなわち、TleNIN;Trema levigata)、配列番号187(すなわち、TorNIN;Trema orientalis)、配列番号190(すなわち、TtoNIN;Trema tomentosa)、配列番号236(すなわち、ZjuNIN;Ziziphus jujuba)、配列番号687(すなわち、AglNIN;Alnus glutinosa)、配列番号688(すなわち、CglNIN;Casuarina glauca)、配列番号689(すなわち、DglNIN.1;Datisca glomerata)、配列番号690(すなわち、DglNIN.2;Datisca glomerata)、配列番号691(すなわち、DtrNIN;Discaria trinervis)、配列番号692(すなわち、DdrNIN;Dryas drummondii)または配列番号693(すなわち、PtrNIN;Purshia tridentata)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、NINタンパク質であり、且つ配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)または配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。
【0024】
本態様のさらに別の実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、NLP2-3オーソグループタンパク質、NLP4オーソグループタンパク質、または基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号261、配列番号262、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、配列番号294、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号306、配列番号307、配列番号308、配列番号309、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号314、配列番号315、配列番号316、配列番号317、配列番号318、配列番号319、配列番号320、配列番号321、配列番号322、配列番号323、配列番号324、配列番号325、配列番号326、配列番号327、配列番号328、配列番号329、配列番号332、配列番号333、配列番号334、配列番号335、配列番号336、配列番号337、配列番号338、配列番号339、配列番号340、配列番号341、配列番号342、配列番号343、配列番号344、配列番号345、配列番号346、配列番号347、配列番号348、配列番号349、配列番号350、配列番号351、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355、配列番号356、配列番号357、配列番号358、配列番号359、配列番号360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号364、配列番号365、配列番号366、配列番号367、配列番号368、配列番号369、配列番号371、配列番号372、配列番号373、配列番号374、配列番号375、配列番号376および配列番号377の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NLP2-3オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、配列番号378、配列番号379、配列番号380、配列番号381、配列番号382、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393、配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号397、配列番号398、配列番号399、配列番号400、配列番号401、配列番号402、配列番号403、配列番号404、配列番号405、配列番号406、配列番号408、配列番号409、配列番号410、配列番号411、配列番号412、配列番号413、配列番号414、配列番号415、配列番号417、配列番号418、配列番号419、配列番号420、配列番号421、配列番号422、配列番号423、配列番号424、配列番号425、配列番号426、配列番号427、配列番号428、配列番号429、配列番号430、配列番号431、配列番号432、配列番号433、配列番号434、配列番号435、配列番号436、配列番号437、配列番号438、配列番号439、配列番号440、配列番号441、配列番号442、配列番号443、配列番号444、配列番号445、配列番号446、配列番号447、配列番号448、配列番号449、配列番号450、配列番号451、配列番号452、配列番号453、配列番号455、配列番号456、配列番号457、配列番号458、配列番号459、配列番号460、配列番号461、配列番号462、配列番号463、配列番号464、配列番号465、配列番号466、配列番号467、配列番号468、配列番号469、配列番号470、配列番号471、配列番号472、配列番号473、配列番号474、配列番号475、配列番号476、配列番号477、配列番号478、配列番号479、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列番号483、配列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号487、配列番号488、配列番号489、配列番号490、配列番号491、配列番号492、配列番号493、配列番号494、配列番号495、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501、配列番号502、配列番号504、配列番号505、配列番号506、配列番号507、配列番号508、配列番号509、配列番号510、配列番号511、配列番号512、配列番号513、配列番号514、配列番号515、配列番号516、配列番号517、配列番号518、配列番号519、配列番号520、配列番号521、配列番号522、配列番号523、および配列番号524の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NLP4オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号637、配列番号638、配列番号639、配列番号640、配列番号641、配列番号642、配列番号643、配列番号644、配列番号645、配列番号646、配列番号647、配列番号648、配列番号649、配列番号650、配列番号651、配列番号652、配列番号653、配列番号654、配列番号655、配列番号656、配列番号657、配列番号658、配列番号659、配列番号660、配列番号661または配列番号662の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質を含む。
【0025】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸は内因性である。本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、異種由来であるNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらに別の実施形態は、プロモーターに作動可能に連結されたNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、内因性であるプロモーターを含む。本態様のさらに別の実施形態は、プロモーターに作動可能に連結されたNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、異種由来であるプロモーターを含む。
【0026】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、根内鞘細胞層、根内皮細胞層(すなわち、内皮の細胞層)、根皮層細胞層(すなわち、皮層の細胞層)、および/または根表皮細胞層(すなわち、表皮の細胞層)におけるサイトカイニンシグナル伝達またはサイトカイニンシグナル伝達経路の誘導が、根粒器官形成を誘導する。本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、核酸に作動可能に連結された1つ以上のCYCLOPS応答エレメントをさらに含む。本態様のさらなる実施形態は、根粒菌感染を誘導する根表皮細胞層(すなわち、表皮の細胞層)におけるCYCLOPS発現を含む。
【0027】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらなる実施形態において、遺伝子改変植物は単子葉植物である。本態様のさらなる実施形態は、トウモロコシ、イネ、コムギ、オオムギ、ソルガム、キビ、オートムギ、またはライムギの群から選択される遺伝子改変植物を含む。本態様のさらに別の実施形態は、前述した実施形態のいずれかと組み合わせることができ、リンゴ、ナシ、プラム、アプリコット、モモ、アーモンド、クルミ、チェリー、イチゴ、ラズベリー、ブラックベリー、アカフサスグリ、カシス、メロン、キュウリ、パンプキン、スクワッシュ、ブドウ、麻、ホップ、カバ、ブナ、ナツメ、キャッサバ、ポプラ、クリ、シトラス、ジャガイモ、トマト、サツマイモ、Trema属、およびJatropha属の群から選択される遺伝子改変植物をさらに含む。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、WT植物は、マメ科植物ではなく、窒素固定細菌との共生のための根粒を形成しない、または両方がマメ科植物ではなく、窒素固定細菌との共生のための根粒を形成しない。
【0028】
本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、植物部分に関して前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物の遺伝子改変植物部分を含み、当該植物部分は、葉、茎、根、塊茎、花、種子、穀粒(kernel)、穀粒(grain)、果実、細胞、またはその一部であり、遺伝子改変植物部分は、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、果実、塊茎、穀粒(kernel)、または穀粒(grain)である植物部分を含む。本態様のさらに別の実施形態は、花粉粒または胚珠に関して前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの植物の遺伝子改変花粉粒または遺伝子改変胚珠を含み、遺伝子改変花粉粒または遺伝子改変胚珠は、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれかの遺伝子改変植物から生産された遺伝子改変プロトプラストを含み、遺伝子改変プロトプラストは、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物に由来するプロトプラストまたは細胞から生産された遺伝子改変組織培養物を含み、細胞またはプロトプラストは、葉、葉肉細胞、葯、めしべ、茎、葉柄、根、根端、塊茎、果実、種子、穀粒(kernel)、穀粒(grain)、花、子葉、胚軸、胚、または分裂組織細胞の群から選択される植物部分から生産され、遺伝子改変組織培養物は、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、1個以上の遺伝子改変を含む遺伝子改変組織培養物から再生された遺伝子改変植物を含む。本態様のさらに別の実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれかの植物のすべての生理学的および形態学的特徴を有する遺伝子改変植物を含む。本態様のさらに別の実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物から生産された遺伝子改変植物種子を含む。本態様のさらなる実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれかの植物のすべての生理学的および形態学的特徴を有する植物を生産する植物の種子を含む。
【0029】
本開示のさらなる態様は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかの遺伝子改変植物を生産する方法を包含し、(a)1個以上の遺伝子改変を植物細胞、組織、または他の外植片に導入する工程と、(b)植物細胞、組織、または他の外植片を遺伝子改変プラントレットに再生する工程と、(c)遺伝子改変プラントレットを、形質転換されていないWT植物と比較してサイトカイニンシグナル伝達に応答してNINタンパク質またはNLPタンパク質の活性を増加させる1個以上の遺伝子改変を有する遺伝子改変植物に育てる工程と、を含む。本態様のさらなる実施形態は、工程(b)の前に、植物細胞、組織、または他の外植片をスクリーニングまたは選択すること;工程(b)と工程(c)との間に、プラントレットをスクリーニングまたは選択すること;または工程(c)の後に、植物をスクリーニングまたは選択することによって、1個以上の遺伝子改変の成功した導入を確認することをさらに包含する。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、形質転換は、粒子衝撃(すなわち、バイオリスティック、遺伝子銃)、アグロバクテリウムが媒介する形質転換、根粒菌が媒介する形質転換、またはプロトプラストのトランスフェクションもしくは形質転換の群から選択される形質転換方法を使用して行われる。
【0030】
本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、NINまたはNLPタンパク質をコードするヌクレオチドに作動可能に連結されたプロモーターと、当該プロモーターに作動可能に連結された1つ以上のサイトカイニン応答エレメメントと、を含むベクターを包含する。本態様のさらに別の実施形態は、プロモーターと、1つ以上のサイトカイニン応答エレメントと、を含み、プロモーターおよび1つ以上のサイトカイニン応答エレメントは、3C領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位までのCYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位を介してCYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたCYCLOPS応答エレメントに作動可能に連結された最小プロモーター、および1つ以上のサイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたCYCLOPS応答エレメントに作動可能に連結された最小プロモーターの群から選択される。本態様のさらなる実施形態において、ベクターは、内因性のNINタンパク質またはNLPタンパク質に作動可能に連結された核ゲノム配列を標的とする1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、1つ以上のサイトカイニン応答エレメント、3C領域、またはCE領域の群から選択されるシス調節性エレメントを導入するために、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントによって編集される核ゲノム配列を含む。本態様のさらに別の実施形態は、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含むベクターを有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、核ゲノム配列を標的とするリボ核タンパク質複合体;TALENタンパク質をコードする配列を含むベクター(TALENタンパク質は核ゲノム配列を標的とする);ZFNタンパク質をコードする配列を含むベクター(ZFNタンパク質は核ゲノム配列を標的とする);オリゴヌクレオチドドナー(ODN)(ODNは核ゲノム配列を標的とする);またはCRISPR/Cas酵素をコードする配列および標的配列を含むベクター(標的配列は核ゲノム配列を標的とする)の群から選択される1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含む。
【0031】
本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、根粒形成するマメ科植物種由来の、NIN遺伝子プロモーター、3C領域、CE領域、CYCLOPS応答エレメント、または1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらなる実施形態は、ピーナッツ、キマメ、ヒヨコマメ、ダイズ、ハッショウマメ、マメ、エンドウマメ、アズキマメ、サヤインゲン、クローバー、ルピナス、Lotus japonicus、およびMedicago truncatulaの群から選択される根粒形成するマメ科植物種を含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、ベクターは、根粒形成するマメ科植物種由来の、NIN遺伝子プロモーター、3C領域、CE領域、CYCLOPS応答エレメント、または1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含み、配列番号551、配列番号552、配列番号553、配列番号554、配列番号555、配列番号556、配列番号557、配列番号558、配列番号559、配列番号560、配列番号561、配列番号562、配列番号563、配列番号564、配列番号565、配列番号566、配列番号567、配列番号568、配列番号569、配列番号570、配列番号571、配列番号572、配列番号573、配列番号574、配列番号575、配列番号576、配列番号577、配列番号578、配列番号579、配列番号580、配列番号581、配列番号582、配列番号583、配列番号584、配列番号585、配列番号586、配列番号587、配列番号588、配列番号589、配列番号590、配列番号591、配列番号592、配列番号593、配列番号594、配列番号595、配列番号596、配列番号597、配列番号598、配列番号599、配列番号600、配列番号601、配列番号602、配列番号603、配列番号604、配列番号605、配列番号606、配列番号607、配列番号608、配列番号609、配列番号610、配列番号611、または配列番号612の群から選択されるサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、配列番号613、配列番号614、配列番号615、配列番号616、配列番号617、配列番号618、配列番号619、配列番号620、配列番号621、配列番号622、配列番号623、配列番号624、配列番号625、または配列番号626の群から選択されるサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、根粒形成しない種に由来する1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含む。ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができる本態様のさらに別の実施形態において、根粒形成しない種に由来する1つ以上のサイトカイニン応答エレメントは、配列番号613である。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、根粒形成しないマメ科植物種由来の1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、配列番号613、配列番号614、配列番号679、配列番号680、配列番号681、配列番号682、配列番号683、配列番号684、配列番号685、または配列番号686の群から選択されるサイトカイニン応答エレメントを含む。
【0032】
本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NIN/NLP1オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号108、配列番号109、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号687、配列番号688、配列番号689、配列番号690、配列番号691、配列番号692または配列番号693の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINまたはNLPタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NINタンパク質であり、且つ配列番号22(すなわち、CsaNIN;Cannabis sativa)、配列番号78(すなわち、HluNIN;Humulus lupulus)、配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)、配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)、配列番号136(すなわち、PanNIN;Parasponia andersonii)、配列番号139(すなわち、PriNIN;Parasponia rigida)、配列番号142(すなわち、PruNIN;Parasponia rugosa)、配列番号185(すなわち、TleNIN;Trema levigata)、配列番号187(すなわち、TorNIN;Trema orientalis)、配列番号190(すなわち、TtoNIN;Trema tomentosa)、および配列番号236(すなわち、ZjuNIN;Ziziphus jujuba)、配列番号687(すなわち、AglNIN;Alnus glutinosa)、配列番号688(すなわち、CglNIN;Casuarina glauca)、配列番号689(すなわち、DglNIN.1;Datisca glomerata)、配列番号690(すなわち、DglNIN.2;Datisca glomerata)、配列番号691(すなわち、DtrNIN;Datisca trinervis)、配列番号692(すなわち、DdrNIN;Dryas drummondii)、または配列番号693(すなわち、PtrNIN;Purshia tridentata)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NINタンパク質であり、且つ配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)または配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NLP2-3オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号261、配列番号262、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、配列番号294、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号306、配列番号307、配列番号308、配列番号309、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号314、配列番号315、配列番号316、配列番号317、配列番号318、配列番号319、配列番号320、配列番号321、配列番号322、配列番号323、配列番号324、配列番号325、配列番号326、配列番号327、配列番号328、配列番号329、配列番号332、配列番号333、配列番号334、配列番号335、配列番号336、配列番号337、配列番号338、配列番号339、配列番号340、配列番号341、配列番号342、配列番号343、配列番号344、配列番号345、配列番号346、配列番号347、配列番号348、配列番号349、配列番号350、配列番号351、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355、配列番号356、配列番号357、配列番号358、配列番号359、配列番号360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号364、配列番号365、配列番号366、配列番号367、配列番号368、配列番号369、配列番号371、配列番号372、配列番号373、配列番号374、配列番号375、配列番号376および配列番号377の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINタンパク質またはNLPタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝的変化を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NLP4オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号378、配列番号379、配列番号380、配列番号381、配列番号382、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393、配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号397、配列番号398、配列番号399、配列番号400、配列番号401、配列番号402、配列番号403、配列番号404、配列番号405、配列番号406、配列番号408、配列番号409、配列番号410、配列番号411、配列番号412、配列番号413、配列番号414、配列番号415、配列番号417、配列番号418、配列番号419、配列番号420、配列番号421、配列番号422、配列番号423、配列番号424、配列番号425、配列番号426、配列番号427、配列番号428、配列番号429、配列番号430、配列番号431、配列番号432、配列番号433、配列番号434、配列



番号435、配列番号436、配列番号437、配列番号438、配列番号439、配列番号440、配列番号441、配列番号442、配列番号443、配列番号444、配列番号445、配列番号446、配列番号447、配列番号448、配列番号449、配列番号450、配列番号451、配列番号452、配列番号453、配列番号455、配列番号456、配列番号457、配列番号458、配列番号459、配列番号460、配列番号461、配列番号462、配列番号463、配列番号464、配列番号465、配列番号466、配列番号467、配列番号468、配列番号469、配列番号470、配列番号471、配列番号472、配列番号473、配列番号474、配列番号475、配列番号476、配列番号477、配列番号478、配列番号479、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列番号483、配列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号487、配列番号488、配列番号489、配列番号490、配列番号491、配列番号492、配列番号493、配列番号494、配列番号495、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501、配列番号502、配列番号504、配列番号505、配列番号506、配列番号507、配列番号508、配列番号509、配列番号510、配列番号511、配列番号512、配列番号513、配列番号514、配列番号515、配列番号516、配列番号517、配列番号518、配列番号519、配列番号520、配列番号521、配列番号522、配列番号523、および配列番号524の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINタンパク質またはNLPタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質であり、且つ配列番号637、配列番号638、配列番号639、配列番号640、配列番号641、配列番号642、配列番号643、配列番号644、配列番号645、配列番号646、配列番号647、配列番号648、配列番号649、配列番号650、配列番号651、配列番号652、配列番号653、配列番号654、配列番号655、配列番号656、配列番号657、配列番号658、配列番号659、配列番号660、配列番号661または配列番号662の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINタンパク質またはNLPタンパク質を含む。
【0033】
本開示のさらなる態様は、遺伝子改変植物を有する、前述の実施形態のいずれかの遺伝子改変植物を栽培する方法を含み、当該方法は、遺伝子改変実生苗、遺伝子改変プラントレット、遺伝子改変挿し木、遺伝子改変塊茎、遺伝子改変根、または遺伝子改変種子を土壌中に植え付けて、遺伝子改変植物を生産する工程、あるいは遺伝子改変実生苗、遺伝子改変プラントレット、または遺伝子改変挿し木を、土壌中で育てられた台木もしくは第2の植物に接合して、遺伝子改変植物を生産する工程;収穫可能な種子、収穫可能な葉、収穫可能な根、収穫可能な挿し木、収穫可能な木、収穫可能な果実、収穫可能な穀粒(kernels)、収穫可能な塊茎、および/または収穫可能な穀粒(grain)を栽培する工程;並びに、収穫可能な種子、収穫可能な葉、収穫可能な根、収穫可能な根、収穫可能な挿し木、収穫可能な木、収穫可能な果実、収穫可能な穀粒(kernels)、収穫可能な塊茎、および/または収穫可能な穀粒(grain)を収穫する工程、を含む。
【0034】
〔図面の簡単な説明〕
本特許または出願書類は、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含んでいる。カラー図面を伴うこの特許または特許出願公開の写しは、請求および必要な手数料の納付によって、特許庁が提供する。
【0035】
図1A~1Iは、Medicago truncatula daphne様(FN8113)変異体根の表現型およびSinorhizobium meliloti(根粒菌)RCR2011.pHC60株を接種したM.truncatula A17野生型(WT)根の表現型を示す。図1Aは、A17 WT根(スケールバー 2mm)における感染糸のステレオ透過光マクロスコープ画像を示す。図1Bは、A17 WT根(スケールバー 2mm)における感染糸のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示す。図1Dは、daphne様変異体根(スケールバー 2mm)における感染糸のステレオ透過光マクロスコープ画像を示す。図1Eは、daphne様変異体根(スケールバー 2mm)における感染糸のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示す。図1A~1Bと図1D~1Eとの比較は、daphne様変異体根(図1D~1E)がWT(図1A~1B)と比較して過剰な数の感染糸を有することを示す。図1Cおよび図1Fは、接種後7日(dpi)のWT(図1C;スケールバー 10μm)およびヨウ化プロピジウムを用いて染色したdaphne様変異体根(図1F;スケールバー 10μm)の共焦点画像を示し、細菌コロニー(矢頭)および感染糸(矢印)がdaphne様変異根およびWT根において同等であることを示す。図1Gは、トルイジンブルーを用いて染色した接種後3週(wpi)のdaphne様変異体根の縦断面図を示し、感染糸(矢印)が皮層細胞層に到達できることがあり、いくらか細胞分裂が誘導されることを示している(矢頭)(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;矢印は感染糸を示す;矢頭は細胞分裂を示す)。図1Hは、NIN遺伝子(太い灰色の矢印)開始コドン(細い黒い矢印上の「ATG」)の4120bp上流に2.49MBの第2染色体挿入部分(矢印の間に示される側面配列は、配列番号633および配列番号634である)を有する、daphne様変異体におけるNIN遺伝子座の配置図を示す。第5染色体配列は、左から右へ、配列番号632、配列番号635、および配列番号636である。図1A~1Gに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。図1Iは、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した接種後14日(dpi)の根における、共焦点画像からのデータの平均±SDを示す(これらの根の代表的な画像を図1Cおよび1Fに示す)。
【0036】
図2A~2Mは、Agrobacterium rhizogenesが媒介する形質転換を用いて、コンストラクトProNIN5kb:NIN、コンストラクトProNIN2.2kb:NIN、またはコンストラクトProNIN5kb(Δシクロプス(cyclops)):NINを導入することによって、M.truncatula nin-1変異体根における感染過程の部分的な補完を示す。図2Aは、トルイジンブルーを用いて染色した、ProNIN5kb:NINを用いて形質転換されたnin-1変異体根の縦断面を示し、皮層細胞層に到達することができる感染糸(矢印)を示す(スケールバー 50μm;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;矢印は感染糸を示す)。図2Bは、ProNIN5kb:NINを用いて形質転換したnin-1変異体根のステレオ透過光マクロスコープ画像を示し、過剰な感染糸形成(スケールバー 2mm)を表す。図2Cは、ProNIN5kb:NINを用いて形質転換したnin-1変異体根のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示し、過剰な感染糸形成(スケールバー 2mm)を表す。図2Dは、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した、ProNIN5kb:NIN根を用いて形質転換したnin-1変異体根の共焦点画像を示し、カールした根毛(スケールバー 10μm)中で開始された感染糸形成(長い白線)を表す。図2Eは、ProNIN2.2kb:NINを用いて形質転換したnin-1変異体根のステレオ透過光マクロスコープ画像を示し、多数のカールした根毛(スケールバー 2mm)を表す。図2Fは、ProNIN2.2kb:NINを用いて形質転換されたnin-1根のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示し、多数のカールした根毛(スケールバー 2mm)を表す。図2Gは、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した、ProNIN2.2kb:NIN根を用いて形状質転換したnin-1変異体根の共焦点画像を示し、カールした根毛の内側の細菌カールコロニー(緻密な白色形状)を表すが、感染糸の形成は示さない(スケールバー 10μm)。図2Hは、空のベクターを用いて形質転換した、感染糸を有さないnin-1変異体根のステレオ透過光マクロスコープ画像を示す(スケールバー 2mm)。図2Iは、空のベクターを用いて形質転換した、感染糸を有さないnin-1変異体根のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示す(スケールバー 2mm)。図2Jは、ヨウ化プロピジウムで染色した、空ベクターを用いて形質転換したnin-1変異体根の共焦点画像を示し、細菌コロニーのない過剰な根毛のカールを表す(スケールバー 10μm)。図2Kは、ProNIN5kb(Δシクロプス):NINを用いて形質転換したnin-1根のステレオ透過光マクロスコープ画像を示し、多数のカールした根毛を表す(スケールバー 2mm)。図2Lは、ProNIN5kb(Δシクロプス):NINを用いて形質転換したnin-1根のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示し、多数のカールした根毛を表す(スケールバー 2mm)。図2Mは、ヨウ化プロピジウムで染色した、ProNIN5kb(Δシクロプス(cyclops)):NIN根を用いて形質転換したnin-1変異体根の共焦点画像を示し、カールした根毛の内側に細菌カールコロニー(緻密な白色形状)を表すが、感染糸形成は示さない(スケールバー 10μm)。図2A~2Mは、GFPを恒常的に発現するS.meliloti RCR2011.pHC60を4wpi接種で収集した根の画像を示す。図2A~2Mに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
【0037】
図3は、8種のマメ科植物種由来の、NIN遺伝子開始コドンから2kb下流、およびNIN 5’上流領域を含むゲノムDNA配列のmVISTAアラインメントを示す。x軸は、KbにおけるM.truncatula NIN開始コドンからの距離(右から左に走る)を提供し、一方、y軸は、M.truncatula配列に対する保存レベルの割合(各マメ科植物種について、下から上に走る)を提供する。ピークは、50%~100%の比率でのM.truncatulaとの配列同一性のレベルを示し、50%未満の同一性は記録しなかった。NIN開始コドンから2kb下流の配列を、「ATG」と表示された細い黒矢印の右側に描き、5’非コード上流DNA配列を、細い黒矢印の左側に描く。2つの濃い灰色の長方形は3つの保存領域(3C領域;左)および-5kbプロモーター領域(右)の位置を示し、灰色の垂直矢印は、-5kbプロモーター領域内のCYCLOPS結合部位の位置を示す。
【0038】
図4Aおよび図4Bは、M.truncatula NIN 5’上流領域におけるエレメントの概略図の代表を示し、実験は、サイトカイニン応答エレメント包含(CE)領域が根粒器官形成に必須であることをを証明する結果となる。図4Aは、NINコード配列開始部位の-15Kb~-20Kb上流に位置するボックスとしてNIN 5’上流領域に存在する3C領域を示す(NIN遺伝子=太い灰色の矢印;開始コドン=細い黒い矢印上の「ATG」)。3C領域の中央領域は、1Kb CE領域であり、D1、D2、およびD3と名付けられた3つの部分またはドメインに分割される472bpの保存領域を含む(灰色のボックスで示す)。図4Aはまた、daphne様変異体における挿入の位置およびCYCLOPS結合部位の位置を示し、NINコード配列開始部位の-2.2Kbと-5Kb上流の間に位置する標識矢印として示されている。図4Bは、空のベクターを用いて形質転換したA17 WT M.truncatula根(一番上のバー)と、空のベクターまたはNIN 5’上流領域の異なる部分によって駆動されるNIN遺伝子を保有するコンストラクトを用いて形質転換したM.truncatula nin-1変異体根と、に形成された根粒の数を示す(下部6つのバー;各バーは使用された特異的コンストラクトで標識される)。試験したすべての根に対する根粒形成根の比率(「根粒形成根/トランスジェニック根」と標識した矢印で示す)をグラフの左側に提供する。グラフは、根粒形成根当りの根粒の数を示し、データは平均±SDであり、根粒の数を、S.meliloti 2011.pHC60株を用いて4wpiで計数した。
【0039】
図5A~5Dは、サイトカイニン応答エレメント包含(CE)領域(より大きな3C領域の第2領域または中間領域に対応する)および8つのマメ科植物種のCYCLOPS結合部位の保存された部分のMAFFTアラインメントを示す。図5A~5Cは、8つのマメ科植物種;Medicago truncatula(配列番号663)、Trifolium pratense(配列番号664)、Cicer arietinum(配列番号665)、Lotus japonicus(配列番号666)、Glycine max(配列番号667)、Cajanus cajan(配列番号668)、Lupinus angustifolius(配列番号669)、およびArachis duranensis(配列番号670)のCE領域の保存された部分(すなわち、隣接領域なし)のMAFFTアラインメントを示す。CE領域の保存された部分は、約10の推定B型サイトカイニンシグナル伝達応答レギュレーター(RR)結合部位(配列番号613、太字)、および1つのAP2結合エレメント(配列番号631、図5Bの黒いボックスで囲まれている)を含む。CE領域の保存された部分は、D1、D2、およびD3と名付けられた3つのドメインに分割され、その範囲および境界は、アラインメントの下の黒い矢印およびアラインメントを通る垂直な黒い線によって示される。図5Aは、ドメインD1の全ておよびドメインD2の一部を含む、CE領域の保存された部分の5’部分のアラインメントを示す。図5Bは、ドメインD2の一部およびドメインD3の一部を含む、CE領域の保存された部分の中心部分のアラインメントを示す。図5Cは、ドメインD3の一部を含むCE領域の保存された部分の3’部分のアラインメントを示す。図5Dは、8つのマメ科植物種;Medicago truncatula(配列番号671)、Arachis duranensis(配列番号672)、Cicer arietinum(配列番号673)、Lotus japonicus(配列番号674)、Glycine max(配列番号675)、Lupinus angustifolius(配列番号676)、Cajanus cajan(配列番号677)、およびTrifolium pratense(配列番号678)のCYCLOPS結合部位のMAFFTアラインメントを示す。破線で囲んだ2つのボックスは、CYC-ボックスといわれる、CYCLOPS応答エレメント(CYCLOPS応答シスエレメントまたはCYC-REともいわれる)内にある、アラインメントの上方に黒い矢印で表されている必須シスエレメントの回文配列を示す。
【0040】
図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
【0041】
図7Aおよび図7Bは、PronifH:GFPレポーターを有するS.melilotiを接種した場合に、M.truncatula ProNINCE-5kb:NINトランスジェニックnin-1根の根粒において、nifH発現が誘導されることを示す。図7Aは、4wpiトランスジェニック根粒の共焦点画像を示し、これは、固定区域(FX)において、nifH(明るい灰色)のスイッチが入ることを示す(IF=感染区域;スケールバー 200μm)。図7Bは、固定区域においてスイッチが入ったnifHを示す、図7Aの拡大画像を示す(S=共生;スケールバー 50μm)。図7A~7Bに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
【0042】
図8A~8Bは、A17 WTおよびdaphne様における水の対照(water control)と比較して、サイトカイニン誘導に応答した相対的なNINおよびNF-YA1発現のqRT-PCR解析を示す。図8Aは、サイトカイニン誘導のための10-7Mベンジルアミノプリン(BAP;標識「10-7 BAP」によって示される)または対照として水(標識「HO」によって示される)を16時間適用した後の、A17 WTおよびdaphne様におけるNINの相対発現のqRT-PCR解析を示す。図8Bは、サイトカイニン誘導のための10-7M BAPまたは対照としての水を16時間適用した後の、A17 WTおよびdaphne様におけるNF-YA1の相対発現のqRT-PCR解析を示す。図8A~8Bは、SEMを表示するエラーバーを用いて3つの生物学的レプリケートの平均を示す。
【0043】
図9A~9Cは、ProNINCE(ΔD1/D2/D3)-5kb:NINコンストラクトを用いて形質転換したM.truncatula nin-1変異体根の表現型を示す。図9Aは、ProNINCE(ΔD1)-5kb:NINで形質転換された、接種されたnin-1根の縦断面を示す(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;感染糸を矢印で示す)。図9Bは、ProNINCE(ΔD2)-5kb:NINを用いて形質転換した、接種されたnin-1根の縦断面を示す(IF=感染区域;FX=固定区域;M=分裂組織;スケールバー 200μM)。図9Cは、ProNINCE(ΔD3)-5kb:NINを用いて形質転換した、nin-1の根粒の断面を示す(IF=感染区域;FX=固定区域;スケールバー 200μm)。図9A~9Cの断面は、トルイジンブルーを用いて染色する。図9A~9Cに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
【0044】
図10A~10Eは、S.meliloti RCR2011を接種したM.truncatula A17 WT根粒原基およびdaphne様変異体原基におけるNINおよびNF-YA1の発現傾向を示す。図10A~10Bは、内鞘細胞が分裂し、いくつかの垂層分裂が内側の皮層細胞層(C4およびC5)で起こった、根粒原基発生の段階におけるA17根粒原基のNIN(図10A)およびNF-YA1(図10B)のRNA in situ局在を示す。図10C~10Dは、皮層細胞がより広範囲に分裂した場合の、根粒原基発生の後期段階におけるA17根粒原基のNIN(図10C)およびNF-YA1(図10D)のRNA in situ局在を示す。図10Eは、S.meliloti RCR2011を接種した2日後の、daphne様変異体原基におけるNINのRNA in situ局在を示す。図10A~10Eにおいて、ハイブリダイゼーションシグナルは暗い点として描かれ、矢頭によって示された。矢印は感染糸を示す(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図10A~10Eに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
【0045】
図11A~11Fは、S.meliloti RCR2011を接種してから48時間後の内鞘における根粒菌誘導NIN発現にCE領域が必要であることを示す。図11A~11Bは、ProNIN5kb:GUS(図11A)およびProNINCE-5kb:GUS(図11B)で形質転換したM.truncatula A17 WT根を示す。図11A~11Bにおいて、GUS発現が表皮、内皮、および内鞘にあり、矢頭で示されている(より低いGUS発現がいくつかの皮層細胞にもある;矢頭で示していない)。図11C~11Dは、ProNIN5kb:GUS(図11C)およびProNINCE-5kb:GUS(図11D)で形質転換したM.truncatula daphne様変異体根を示す。図11Cでは、GUS発現が表皮および外側皮層にあり、矢頭で示されている。図11Dにおいて、GUS発現が表皮、外側皮層、および内鞘にあり(内鞘におけるより弱い発現)、矢頭で示される。図11E~11Fは、ProNIN5kb:GUS(図11E)およびProNINCE-5kb:GUS(図11F)で形質転換したM.truncatula nin-1変異体根を示す。図11E~11Fにおいて、GUS発現は表皮および外側皮層にあり、矢頭で示される。図11A~11Fにおいて、スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図11A~11Fに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
【0046】
図12Aおよび12Bは、非接種M.truncatula A17 WT根におけるCRE1およびRR1 RNAの局在を示す。図12Aは、非接種根におけるCRE1のRNA in situ局在を示し、ハイブリダイゼーションシグナルは、暗い点として描かれ、矢頭で示される(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;vb=維管束)。図12Bは、非接種根におけるRR1のRNA in situ局在を示し、ハイブリダイゼーションシグナルは、暗い点として示され、矢頭で示される(スケールバー50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;vb=維管束)。図12A~12Bに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
【0047】
図13は、根粒原基開始中のNIN機能のモデルを示す。根毛のカールにおいて、細菌コロニーが灰色の点として示されており、根毛の軸において、感染糸が明るい灰色の線として示されている(根毛が細胞の表皮から垂直な突起として示されている)。注釈:「-2.2Kb」および「-5Kb」は、NIN 5’上流領域部分を示す(ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。
【0048】
〔詳細な説明〕
以下の説明は、例示的な方法、パラメータなどを説明する。しかしながら、そのような説明は本開示の範囲に対する限定として意図されておらず、代わりに、例示的な実施形態の説明として提供されることが認識されるべきである。
【0049】
<遺伝子改変植物および種子>
本開示の一態様は遺伝子改変植物を含み、植物またはその一部は、1個以上の遺伝子改変を有さない野生型(WT)植物と比較して、サイトカイニンシグナル伝達に応答してNODULE INCEPTION(NIN)タンパク質またはNIN様タンパク質(NLPタンパク質)の活性を増加させる1個以上の遺伝子改変を含み、植物またはその一部は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらなる実施形態は1個以上の遺伝子改変を含み、当該1個以上の遺伝子改変は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸に作動可能に連結された、1個以上、2個以上、3個以上、4個以上、5個以上、6個以上、7個以上、8個以上、9個以上、10個以上、11個以上、12個以上、13個以上、14個以上、15個以上、16個以上、17個以上、18個以上、19個以上、20個以上、21個以上、22個以上、23個以上、または24個以上のサイトカイニン応答エレメントの付加である。本態様のさらに別の実施形態は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸に作動可能に連結された8個以上、16個以上、または24個以上のサイトカイニン応答エレメントである1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらに別の実施形態は、B型サイトカイニンシグナル伝達応答レギュレーター(RR)結合部位であるサイトカイニン応答エレメントの少なくとも1つを含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号613または配列番号614の配列を有するB型サイトカイニンシグナル伝達RR結合部位の少なくとも1つを含む。本態様のさらに別の実施形態は、配列番号679、配列番号680、配列番号681、配列番号682、配列番号683、配列番号684、配列番号685、または配列番号686の配列を有するB型サイトカイニンシグナル伝達RR結合部位の少なくとも1つを含む。本態様のさらに別の実施形態は、配列番号551、配列番号552、配列番号553、配列番号554、配列番号555、配列番号556、配列番号557、配列番号558、配列番号559、配列番号560、配列番号561、配列番号562、配列番号563、配列番号564、配列番号565、配列番号566、配列番号567、配列番号568、配列番号569、配列番号570、配列番号571、配列番号572、配列番号573、配列番号574、配列番号575、配列番号576、配列番号577、配列番号578、配列番号579、配列番号580、配列番号581、配列番号582、配列番号583、配列番号584、配列番号585、配列番号586、配列番号587、配列番号588、配列番号589、配列番号590、配列番号591、配列番号592、配列番号593、配列番号594、配列番号595、配列番号596、配列番号597、配列番号598、配列番号599、配列番号600、配列番号601、配列番号602、配列番号603、配列番号604、配列番号605、配列番号606、配列番号607、配列番号608、配列番号609、配列番号610、配列番号611、配列番号612、配列番号615、配列番号616、配列番号617、配列番号618、配列番号619、配列番号620、配列番号621、配列番号622、配列番号623、配列番号624、配列番号625、配列番号626、配列番号679、配列番号680、配列番号681、配列番号682、配列番号683、配列番号684、配列番号685または配列番号686の群から選択される配列を有するB型サイトカイニンシグナル伝達RR結合部位の少なくとも1つを含む。本態様のさらなる実施形態は、タンデムに配向されているか、または逆に配向されているサイトカイニン応答エレメントを含む。
【0050】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、サイトカイニン応答エレメントは、互いに、100ヌクレオチド以内、95ヌクレオチド以内、90ヌクレオチド以内、85ヌクレオチド以内、80ヌクレオチド以内、75ヌクレオチド以内、70ヌクレオチド以内、65ヌクレオチド以内、60ヌクレオチド以内、59ヌクレオチド以内、58ヌクレオチド以内、57ヌクレオチド以内、56ヌクレオチド以内、55ヌクレオチド以内、54ヌクレオチド以内、53ヌクレオチド以内、52ヌクレオチド以内、51ヌクレオチド以内、50ヌクレオチド以内、49ヌクレオチド以内、48ヌクレオチド以内、47ヌクレオチド以内、46ヌクレオチド以内、45ヌクレオチド以内、44ヌクレオチド以内、43ヌクレオチド以内、42ヌクレオチド以内、41ヌクレオチド以内、40ヌクレオチド以内、39ヌクレオチド以内、38ヌクレオチド以内、37ヌクレオチド以内、36ヌクレオチド以内、35ヌクレオチド以内、34ヌクレオチド以内、33ヌクレオチド以内、32ヌクレオチド以内、31ヌクレオチド以内、30ヌクレオチド以内、29ヌクレオチド以内、28ヌクレオチド以内、27ヌクレオチド以内、26ヌクレオチド以内、25ヌクレオチド以内、24ヌクレオチド以内、23ヌクレオチド以内、22ヌクレオチド以内、21ヌクレオチド以内、20ヌクレオチド以内、19ヌクレオチド以内、18ヌクレオチド以内、17ヌクレオチド以内、16ヌクレオチド以内、15ヌクレオチド以内、14ヌクレオチド以内、13ヌクレオチド以内、12ヌクレオチド以内、11ヌクレオチド以内、10ヌクレオチド以内、9ヌクレオチド以内、8ヌクレオチド以内、7ヌクレオチド以内、6ヌクレオチド以内、5ヌクレオチド以内、4ヌクレオチド以内、3ヌクレオチド以内、2ヌクレオチド以内、または1ヌクレオチド以内である。本態様のさらなる実施形態において、サイトカイニン応答エレメントは、互いに、11ヌクレオチド以内、10ヌクレオチド以内、9ヌクレオチド以内、8ヌクレオチド以内、7ヌクレオチド以内、6ヌクレオチド以内、5ヌクレオチド以内、4ヌクレオチド以内、3ヌクレオチド以内、2ヌクレオチド以内、または1ヌクレオチド以内である。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸は、サイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されているプロモーターに作動可能に連結されている。本態様のさらなる実施形態において、プロモーターおよびサイトカイニン応答エレメントは、互いに、110,000ヌクレオチド以内、109,000ヌクレオチド以内、108,000ヌクレオチド以内、107,000ヌクレオチド以内、106,000ヌクレオチド以内、105,000ヌクレオチド以内、104,000ヌクレオチド以内、103,000ヌクレオチド以内、102,000ヌクレオチド以内、101,000ヌクレオチド以内、100,000ヌクレオチド以内、99,000ヌクレオチド以内、98,000ヌクレオチド以内、97,000ヌクレオチド以内、96,000ヌクレオチド以内、95,000ヌクレオチド以内、94,000ヌクレオチド以内、93,000ヌクレオチド以内、92,000ヌクレオチド以内、91,000ヌクレオチド以内、90,000ヌクレオチド以内、89,000ヌクレオチド以内、88,000ヌクレオチド以内、87,000ヌクレオチド以内、86,000ヌクレオチド以内、85,000ヌクレオチド以内、84,000ヌクレオチド以内、83,000ヌクレオチド以内、82,000ヌクレオチド以内、81,000ヌクレオチド以内、80,000ヌクレオチド以内、79,000ヌクレオチド以内、78,000ヌクレオチド以内、77,000ヌクレオチド以内、76,000ヌクレオチド以内、75,000ヌクレオチド以内、74,000ヌクレオチド以内、73,000ヌクレオチド以内、72,000ヌクレオチド以内、71,000ヌクレオチド以内、70,000ヌクレオチド以内、69,000ヌクレオチド以内、68,000ヌクレオチド以内、67,000ヌクレオチド以内、66,000ヌクレオチド以内、65,000ヌクレオチド以内、64,000ヌクレオチド以内、63,000ヌクレオチド以内、62,000ヌクレオチド以内、61,000ヌクレオチド以内、60,000ヌクレオチド以内、59,000ヌクレオチド以内、58,000ヌクレオチド以内、57,000ヌクレオチド以内、56,000ヌクレオチド以内、55,000ヌクレオチド以内、54,000ヌクレオチド以内、53,000ヌクレオチド以内、52,000ヌクレオチド以内、51,000ヌクレオチド以内、50,000ヌクレオチド以内、49,000ヌクレオチド以内、48,000ヌクレオチド以内、47,000ヌクレオチド以内、46,000ヌクレオチド以内、45,000ヌクレオチド以内、44,000ヌクレオチド以内、43,000ヌクレオチド以内、42,000ヌクレオチド以内、41,000ヌクレオチド以内、40,000ヌクレオチド以内、39,000ヌクレオチド以内、38,000ヌクレオチド以内、37,000ヌクレオチド以内、36,000ヌクレオチド以内、35,000ヌクレオチド以内、34,000ヌクレオチド以内、33,000ヌクレオチド以内、32,000ヌクレオチド以内、31,000ヌクレオチド以内、30,000ヌクレオチド以内、29,000ヌクレオチド以内、28,000ヌクレオチド以内、27,000ヌクレオチド以内、26,000ヌクレオチド以内、25,000ヌクレオチド以内、24,000ヌクレオチド以内、23,000ヌクレオチド以内、22,000ヌクレオチド以内、21,000ヌクレオチド以内、20,000ヌクレオチド以内、19,000ヌクレオチド以内、18,000ヌクレオチド以内、17,000ヌクレオチド以内、16,000ヌクレオチド以内、15,000ヌクレオチド以内、14,000ヌクレオチド以内、13,000ヌクレオチド以内、12,000ヌクレオチド以内、11,000ヌクレオチド以内、10,000ヌクレオチド以内、9,000ヌクレオチド以内、8,000ヌクレオチド以内、7,000ヌクレオチド以内、6,000ヌクレオチド以内、5,000ヌクレオチド以内、4,000ヌクレオチド以内、3,000ヌクレオチド以内、2,000ヌクレオチド以内、1,000ヌクレオチド以内、900ヌクレオチド以内、800ヌクレオチド以内、700ヌクレオチド以内、600ヌクレオチド以内、500ヌクレオチド以内、400ヌクレオチド以内、300ヌクレオチド以内、200ヌクレオチド以内、または100ヌクレオチド以内である。本態様のさらに別の実施形態は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸の上流に位置するサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、5’上流に位置する遺伝子のコード配列の末端と、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸の転写開始部位または翻訳開始部位と、の間に位置するサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらなる実施形態は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸内(すなわち、転写された遺伝子配列内)に位置するサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらなる実施形態は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸の1つ以上のイントロン内に位置するサイトカイニン応答エレメントを含む。
【0051】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができる本態様のさらに別の実施形態は、NIN/NLP1オーソグループタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号108、配列番号109、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号687、配列番号688、配列番号689、配列番号690、配列番号691、配列番号692、または配列番号693の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、少なくとも99%の配列同一性を有するNIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、NINタンパク質でり、且つ配列番号:22(すなわち、CsaNIN;Cannabis sativa)、配列番号:78(すなわち、HluNIN;Humulus japonicus)、配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)、配列番号136(すなわち、PanNIN;Parasponia andersonii)、配列番号139(すなわち、PriNIN;Parasponia rigida)、配列番号142(すなわち、PruNIN;Parasponia rugosa)、配列番号185(すなわち、TleNIN;Trema levigata;NINの切断型)、配列番号187(すなわち、TorNIN;Trema orientalis;NINの切断型)、配列番号190(すなわち、TtoNIN;Trema tomentosa;NINの切断型)、配列番号236(すなわち、ZjuNIN;Ziziphus jujuba)、配列番号687(すなわち、AglNIN;Alnus glutinosa)、配列番号688(すなわち、CglNIN;Casuarina glauca)、配列番号689(すなわち、DglNIN.1;Datisca glomerata)、配列番号690(すなわち、DglNIN.2;Datisca glomerata)、配列番号691(すなわち、DtrNIN;Discaria trinervis)、配列番号692(すなわち、DdrNIN;Dryas drummondii)、または配列番号693(すなわち、PtrNIN;Purshia tridentata)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様の別の実施形態は、NINタンパク質であり、且つ配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)または配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくともの73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくともの77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。
【0052】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができる本態様のさらに別の実施形態は、NLP2-3オーソグループタンパク質、NLP4オーソグループタンパク質、または基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号261、配列番号262、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、配列番号294、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号306、配列番号307、配列番号308、配列番号309、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号314、配列番号315、配列番号316、配列番号317、配列番号318、配列番号319、配列番号320、配列番号321、配列番号322、配列番号323、配列番号324、配列番号325、配列番号326、配列番号327、配列番号328、配列番号329、配列番号332、配列番号333、配列番号334、配列番号335、配列番号336、配列番号337、配列番号338、配列番号339、配列番号340、配列番号341、配列番号342、配列番号343、配列番号344、配列番号345、配列番号346、配列番号347、配列番号348、配列番号349、配列番号350、配列番号351、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355、配列番号356、配列番号357、配列番号358、配列番号359、配列番号360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号364、配列番号365、配列番号366、配列番号367、配列番号368、配列番号369、配列番号371、配列番号372、配列番号373、配列番号374、配列番号375、配列番号376および配列番号377の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NLP2-3オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、配列番号378、配列番号379、配列番号380、配列番号381、配列番号382、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393、配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号397、配列番号398、配列番号399、配列番号400、配列番号401、配列番号402、配列番号403、配列番号404、配列番号405、配列番号406、配列番号408、配列番号409、配列番号410、配列番号411、配列番号412、配列番号413、配列番号414、配列番号415、配列番号417、配列番号418、配列番号419、配列番号420、配列番号421、配列番号422、配列番号423、配列番号424、配列番号425、配列番号426、配列番号427、配列番号428、配列番号429、配列番号430、配列番号431、配列番号432、配列番号433、配列番号434、配列番号435、配列番号436、配列番号437、配列番号438、配列番号439、配列番号440、配列番号441、配列番号442、配列番号443、配列番号444、配列番号445、配列番号446、配列番号447、配列番号448、配列番号449、配列番号450、配列番号451、配列番号452、配列番号453、配列番号455、配列番号456、配列番号457、配列番号458、配列番号459、配列番号460、配列番号461、配列番号462、配列番号463、配列番号464、配列番号465、配列番号466、配列番号467、配列番号468、配列番号469、配列番号470、配列番号471、配列番号472、配列番号473、配列番号474、配列番号475、配列番号476、配列番号477、配列番号478、配列番号479、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列番号483、配列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号487、配列番号488、配列番号489、配列番号490、配列番号491、配列番号492、配列番号493、配列番号494、配列番号495、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501、配列番号502、配列番号504、配列番号505、配列番号506、配列番号507、配列番号508、配列番号509、配列番号510、配列番号511、配列番号512、配列番号513、配列番号514、配列番号515、配列番号516、配列番号517、配列番号518、配列番号519、配列番号520、配列番号521、配列番号522、配列番号523および配列番号524の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NLP4オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、配列番号637、配列番号638、配列番号639、配列番号640、配列番号641、配列番号642、配列番号643、配列番号644、配列番号645、配列番号646、配列番号647、配列番号648、配列番号649、配列番号650、配列番号651、配列番号652、配列番号653、配列番号654、配列番号655、配列番号656、配列番号657、配列番号658、配列番号659、配列番号660、配列番号661、または配列番号662の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質を含む。
【0053】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸は内因性である。本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、異種由来であるNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を含む。本態様のさらに別の実施形態は、プロモーターに作動可能に連結されたNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を有する前述した態様のいずれかと組み合わせることができ、内因性であるプロモーターを含む。本態様のさらに別の実施形態は、プロモーターに作動可能に連結されたNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、異種由来であるプロモーターを含む。
【0054】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、根内鞘細胞層、内皮細胞層(すなわち、内皮の細胞層)、皮層細胞層(すなわち、皮層の細胞層)、および/または表皮細胞層(すなわち、表皮の細胞層)におけるサイトカイニンシグナル伝達またはサイトカイニンシグナル伝達経路の誘導は、根粒器官形成を誘導する。本態様のさらなる実施形態は、微生物によって外因的に適用または分泌されるサイトカイニン類似物質によって誘導される、サイトカイニンシグナル伝達経路を含む。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができる本態様のさらに別の実施形態は、核酸に作動可能に連結された1つ以上のCYCLOPS応答エレメントをさらに含む。本開示のCYCLOPS応答エレメントは、図5Dに示されるとおり、完全なCYCLOPS応答エレメントまたは必須のCYCLOPS応答エレメント(CYC-ボックス)であり得る。本態様のさらなる実施形態は、根粒菌感染を誘導する根表皮細胞層(すなわち、表皮の細胞層)におけるCYCLOPS発現を含む。
【0055】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらなる実施形態において、遺伝的改変植物は単子葉植物である。本態様のさらなる実施形態は、トウモロコシ(corn)(例えば、トウモロコシ(maize)、トウモロコシ(Zea mays))、イネ(例えば、インディカ米、ジャポニカ米、香り米、もち米、Oryza sativa、Oryza glaberrima)、野生イネ(例えば、Zizania属、Porteresia属)、コムギ(例えば、一般的なコムギ、スペルト小麦、デュラム小麦、アインコルン、エンマー小麦、カムット小麦、Triticum aestivum、Triticum spelta、Triticum durum、Triticum urartu、Triticum monococcum、Triticum turanicum、Triticum属)、オオムギ(例えば、Hordeum vulgare)、ソルガム(例えば、Sorghum bicolor)、キビ(例えば、シコクビエ、フォニオ、アワ、トウジンビエ、ヒエ、Eleusine coracana、Panicum sumatrense、Panicum milaceum、Setaria italica、Pennisetum glaucum、Digitaria属、Echinocloa属)、テフ(例えば、Eragrostis tef)、オートムギ(例えば、Avena sativa)、ライコムギ(例えば、X Triticosecale Wittmack、Triticosecale schlanstedtense Wittm.、Triticosecale neoblaringhemii A.Camus、Triticosecale neoblaringhemii A.Camus)、ライムギ(例えば、Secale cereale、Secale cereanum)またはサトウキビ(例えば、Saccharum officinarum、Saccharum属)の群から選択される遺伝子改変植物を含む。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができる本態様のさらに別の実施形態は、リンゴ(例えば、Malus pumila、Malus x domestica、Pyrus malus)、ナシ(例えば、Pyrus communis、Pyrus×bretschneideri、Pyrus pyrifolia、Pyrus sinkiangensis、Pyrus pashia、Pyrus属)、プラム(例えば、ミラベルプラム、グリーンゲージ、インシチチアスモモ、Prunus domestica、Prunus salicina、Prunus mume)、アプリコット(例えば、Prunus armeniaca、Prunus brigantine、Prunus mandshurica)、モモ(例えば、Prunus persica)、アーモンド(例えば、Prunus dulcis、Prunus amygdalus)、クルミ(例えば、ペルシアグルミ、セイヨウクルミ、クロクルミ、Juglans regia、Juglans nigra、Juglans cinerea、Juglans californica)、チェリー(例えば、Prunus avium、Prunus cerasus、Prunus yedoensis変種 nudiflora)、イチゴ(Fragaria×ananassa、Fragaria chiloensis、Fragaria virginiana、Fragaria vesca)、ラズベリー(例えば、ヨーロッパレッドラズベリー(European red rasberry)、クロミキイチゴ、Rubus idaeus L.、Rubus occidentalis、Rubus strigosus)、ブラックベリー(例えば、常緑のブラックベリー、ヒマラヤのブラックベリー、Rubus fruticosus、Rubus ursinus、Rubus laciniatus、Rubus argutus、Rubus armeniacus、Rubus plicatus、Rubus ulmifolius、Rubus allegheniensis、Rubus亜属 Eubatus節 Moriferi&Ursini)、アカフサスグリ(例えば、シロフサスグリ、Ribes rubrum)、クロフサスグリ(例えば、カシス、Ribes nigrum)、グースベリー(例えば、Ribes uva-crispa、Ribes grossulari、Ribes hirtellum)、メロン(例えば、スイカ、冬瓜、カサバ、キャンタロープ、ハネジュー(honeydew)、マスクメロン、Citrullus lanatus、Benincasa hispida、Cucumis melo、Cucumis melo cantalupensis、Cucumis melo inodorus、Cucumis melo reticulatus)、キュウリ(例えば、スライシングキュウリ(slicing cucumbers)、ピックルキュウリ、セイヨウキュウリ(English cucumber)、Cucumis sativus)、パンプキン(例えば、Cucurbita pepo、Cucurbita maxima)、スクワッシュ(例えば、ヘチマ、Cucurbita argyrosperma、Cucurbita ficifolia、Cucurbita maxima、Cucurbita moschata)、ブドウ(例えば、Vitis vinifera、Vitis amurensis、Vitis labrusca、Vitis mustangensis、Vitis riparia、Vitis rotundifolia)、麻(例えば、インド麻、Cannabis sativa)、ホップ(例えば、Humulus lupulus)、カバ(例えば、Betula属)、ブナ(例えば、Fagus sylvatica、Fagus grandifolia、Fagus属)、ナツメ(例えば、ベニナツメ、Ziziphus jujube)、キャッサバ(例えば、マニオク、ユッカ、Manihot esculenta)、ポプラ(例えば、雑種ポプラ、Populus trichocarpa、Populus tremula、Populus alba、Populus属)、クリ(例えば、Castanea mollissima、Castanea crenata、Castanea dentata、Castanea属)、スワンプオーク(swamp oak)(例えば、Casuarina glauca)、ローズガム(rose gum)(例えば、Eucalyptus grandis)、オーク(例えば、コルクガシ、Quercus suber、Quercus属)、シトラス(例えば、レモン、ライム、オレンジ、グレープフルーツ、ブンタン、シトロン、カラタチ、ベルガモット、ダイダイ、ブラッド・オレンジ、ウンシュウミカン、クレメンタイン、マンダリン、ユズ、フィンガーライム、コブミカン、キンカン、Citrus clementina、Citrus sinensis、Citrus trifoliata、Citrus japonica、Citrus maxima、Citrus australasica、Citrus reticulata、Citrus aurantifolia、Citrus hystrix、Citrus×paradisi、Citrus×clementina、Citrus属)、ジャガイモ(例えば、ラセットポテト、黄ポテト、赤ポテト、Solanum tuberosum)、トマト(例えば、Solanum lycopersicum)、サツマイモ(例えば、Ipomoea batatas)、ヤム(例えば、Diascorea属、Oxalis tuberosa)、アラビドプシス(Arabidopsis thaliana)、Trema属(例えば、Trema cannabina、Trema cubense、Trema discolor、Trema domingensis、Trema integerrima、Trema lamarckiana、Trema micrantha、Trema orientalis、Trema philippinensis、Trema strigilosa、Trema tomentosa、Trema levigata)、およびJatropha属(例えば、Jatropha curcas)の群から選択される遺伝子改変植物をさらに含む。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、WT植物はマメ科植物ではなく、窒素固定細菌との共生のための根粒を形成しないか、または両方がマメ科植物ではなく、窒素固定細菌との共生のための根粒を形成しない。
【0056】
本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物の遺伝子改変植物部分を含み、植物部分は、葉、茎、根、塊茎、花、種子、穀粒(kernel)、穀粒(grain)、果実、細胞、またはその一部であり、遺伝子改変植物部分は、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、植物部分が果実、塊茎、穀粒(kernel)、または穀粒(grain)であることを含む。本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの植物の遺伝子改変花粉粒または遺伝子改変胚珠を含み、遺伝子改変花粉粒または遺伝子改変胚珠は、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれかの遺伝子改変植物から生産された遺伝子改変プロトプラストを含み、遺伝子改変プロトプラストは、1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物由来のプロトプラストまたは細胞から生産された遺伝子改変組織培養物を含み、細胞またはプロトプラストは、葉、葉肉細胞、葯、めしべ、茎、葉柄、根、根端、塊茎、果実、種子、穀粒(kernel)、穀粒(grain)、花、子葉、胚軸、胚、または分裂組織細胞の群から選択される植物部分から生産され、遺伝子改変組織培養物は1個以上の遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、1個以上の遺伝子改変を含む遺伝子改変組織培養物から再生された遺伝子改変植物を含む。本態様のさらに別の実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれかの植物のすべての生理学的および形態学的特徴を有する遺伝子改変植物を含む。本態様のさらに別の実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれか1つの遺伝子改変植物から生産された遺伝子改変植物種子を含む。本態様のさらなる実施形態は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、前述の実施形態のいずれかの植物のすべての生理学的および形態学的特徴を有する植物を生産する植物の種子を含む。
【0057】
<遺伝子改変植物の生産方法および栽培方法>
本開示のさらなる態様は、遺伝子改変植物を有する前述の実施形態のいずれかの遺伝子改変植物を生産する方法を含み、(a)1個以上の遺伝子改変を植物細胞、組織、または他の外植片に導入する工程、(b)植物細胞、組織、または他の外植片を遺伝子改変プラントレットに再生する工程、および(c)遺伝子改変プラントレットを、形質転換されていないWT植物と比較してサイトカイニンシグナル伝達に応答してNINタンパク質またはNLPタンパク質の活性を増加させる1個以上の遺伝子改変を有する遺伝子改変植物に育てる工程、を含む。本態様のさらなる実施形態は、工程(b)の前に植物細胞、組織、または他の外植片をスクリーニングまたは選択するか、工程(b)と(c)との間にプラントレットをスクリーニングまたは選択するか、または工程(c)の後に植物をスクリーニングまたは選択することによって、1個以上の遺伝子改変の成功した導入を確認することをさらに包含する。前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができるさらに別の実施形態において、形質転換は、粒子衝撃(すなわち、バイオリスティック、遺伝子銃)、アグロバクテリウムが媒介する形質転換、根粒菌が媒介する形質転換、またはプロトプラストのトランスフェクションもしくは形質転換の群から選択される形質転換方法を使用して行われる。
【0058】
本態様のさらに別の実施形態は、前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができ、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を含む。本態様のさらなる実施形態は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードするヌクレオチドに作動可能に連結されたプロモーター、および当該プロモーターに作動可能に連結された1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含むベクターを含む。本態様のさらに別の実施形態は、プロモーターと、1つ以上のサイトカイニン応答エレメントと、を含み、プロモーターおよび1つ以上のサイトカイニン応答エレメントは、3C領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位までのCYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位を介してCYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたCYCLOPS応答エレメントに作動可能に連結された最小プロモーター、および1つ以上のサイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたCYCLOPS応答エレメントに作動可能に連結された最小プロモーターの群から選択される。本開示のCYCLOPS応答エレメントは、図5Dに示されるとおり、完全なCYCLOPS応答エレメントまたは必須のCYCLOPS応答エレメント(CYC-ボックス)であってよい。本態様のさらなる実施形態において、ベクターは、内因性のNINタンパク質またはNLPタンパク質に作動可能に連結された核ゲノム配列を標的とする、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、1つ以上のサイトカイニン応答エレメント、3C領域、またはCE領域の群から選択されるシス調節性エレメントを導入するために、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントによって編集される核ゲノム配列を含む。本態様のさらに別の実施形態は、1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含むベクターを有する上述の態様のいずれかと組み合わせることができ、核ゲノム配列を標的とするリボ核タンパク質複合体、TALENタンパク質をコードする配列を含むベクター(TALENタンパク質は核ゲノム配列を標的とする)、ZFNタンパク質をコードする配列を含むベクター(ZFNタンパク質は核ゲノム配列を標的とする)、オリゴヌクレオチドドナー(ODN)(ODNは核ゲノム配列を標的とする)、またはCRISPR/Cas酵素をコードする配列および標的配列を含むベクター(標的配列は核ゲノム配列を標的とする)の群から選択される1つ以上の遺伝子編集コンポーネントを含む。
【0059】
本態様のさらなる実施形態は、べクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NIN遺伝子プロモーター、3C領域、CE領域、CYCLOPS応答エレメント、または根粒形成するマメ科植物種由来の1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらなる実施形態は、ピーナッツ(例えば、Arachis duranensis、Arachis hypogaea、Arachis ipaensis)、キマメ(例えば、Cajanus cajan)、ヒヨコマメ(例えば、Cicer arietinum)、ダイズ(例えば、Glycine max、Glycine soja)、ハッショウマメ(例えば、Mucuna pruriens)、マメ(例えば、Phaseolus vulgaris)、エンドウマメ(例えば、Pisum sativum)、アズキマメ(例えば、Vigna angularis、Vigna angularis変種 angularis)、サヤインゲン(例えば、Vigna radiata変種 radiata)、クローバー(例えば、Trifolium pratense、Trifolium subterraneum)、ルピナス(例えば、ハウチワマメ、Lupinus angustifolius)、Sesbania属(例えば、Sesbania rostrata)、Lotus japonicus、およびMedicago trulaの群から選択される根粒形成するマメ科植物種を含む。本態様のさらに別の実施形態は、5’上流NIN配列、3C領域、CE領域、CYCLOPS応答エレメント、または根粒形成するマメ科植物種由来の1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含むベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、配列番号551、配列番号552、配列番号553、配列番号554、配列番号555、配列番号556、配列番号557、配列番号558、配列番号559、配列番号560、配列番号561、配列番号562、配列番号563、配列番号564、配列番号565、配列番号566、配列番号567、配列番号568、配列番号569、配列番号570、配列番号571、配列番号572、配列番号573、配列番号574、配列番号575、配列番号576、配列番号577、配列番号578、配列番号579、配列番号580、配列番号581、配列番号582、配列番号583、配列番号584、配列番号585、配列番号586、配列番号587、配列番号588、配列番号589、配列番号590、配列番号591、配列番号592、配列番号593、配列番号594、配列番号595、配列番号596、配列番号597、配列番号598、配列番号599、配列番号600、配列番号601、配列番号602、配列番号603、配列番号604、配列番号605、配列番号606、配列番号607、配列番号608、配列番号609、配列番号610、配列番号611または配列番号612の群から選択されるサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、配列番号613、配列番号614、配列番号615、配列番号616、配列番号617、配列番号618、配列番号619、配列番号620、配列番号621、配列番号622、配列番号623、配列番号624、配列番号625、および配列番号626の群から選択されるサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、根粒形成しない種由来の1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含む。ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができる本態様のさらに別の実施形態において、根粒形成しない種由来の1つ以上のサイトカイニン応答エレメントは配列番号613である。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、根粒形成する非マメ科植物種由来の1つ以上のサイトカイニン応答エレメントを含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、配列番号613、配列番号614、配列番号679、配列番号680、配列番号681、配列番号682、配列番号683、配列番号684、配列番号685、または配列番号686の群から選択されるサイトカイニン応答エレメントを含む。
【0060】
本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NIN/NLP1オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号1、配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号8、配列番号9、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号13、配列番号14、配列番号15、配列番号16、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、配列番号22、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、配列番号29、配列番号30、配列番号31、配列番号32、配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号36、配列番号37、配列番号38、配列番号39、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号43、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号48、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号52、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号56、配列番号57、配列番号58、配列番号59、配列番号60、配列番号61、配列番号62、配列番号63、配列番号64、配列番号65、配列番号66、配列番号67、配列番号68、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号72、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号76、配列番号77、配列番号78、配列番号79、配列番号80、配列番号81、配列番号82、配列番号83、配列番号84、配列番号85、配列番号86、配列番号87、配列番号88、配列番号89、配列番号90、配列番号91、配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号95、配列番号96、配列番号98、配列番号99、配列番号100、配列番号101、配列番号102、配列番号103、配列番号104、配列番号105、配列番号106、配列番号108、配列番号109、配列番号131、配列番号132、配列番号133、配列番号134、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号139、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号143、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号148、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号153、配列番号154、配列番号155、配列番号156、配列番号157、配列番号158、配列番号159、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号164、配列番号165、配列番号166、配列番号167、配列番号168、配列番号169、配列番号170、配列番号171、配列番号172、配列番号173、配列番号174、配列番号175、配列番号177、配列番号178、配列番号179、配列番号180、配列番号181、配列番号182、配列番号183、配列番号184、配列番号185、配列番号186、配列番号187、配列番号188、配列番号189、配列番号190、配列番号191、配列番号192、配列番号193、配列番号194、配列番号196、配列番号197、配列番号198、配列番号199、配列番号200、配列番号201、配列番号202、配列番号203、配列番号204、配列番号205、配列番号206、配列番号207、配列番号208、配列番号209、配列番号210、配列番号211、配列番号212、配列番号213、配列番号214、配列番号215、配列番号216、配列番号217、配列番号218、配列番号219、配列番号220、配列番号221、配列番号222、配列番号223、配列番号224、配列番号225、配列番号226、配列番号227、配列番号228、配列番号229、配列番号230、配列番号231、配列番号232、配列番号233、配列番号234、配列番号235、配列番号236、配列番号687、配列番号688、配列番号689、配列番号690、配列番号691、配列番号692または配列番号693の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINタンパク質またはNLPタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NINタンパク質であり、且つ配列番号22(すなわち、CsaNIN;Cannabis sativa)、配列番号78(すなわち、HluNIN;Humulus lupulus)、配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)、配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)、配列番号136(すなわち、PanNIN;Parasponia andersonii)、配列番号139(すなわち、PriNIN;Parasponia rigida)、配列番号142(すなわち、PruNIN;Parasponia rugosa)、配列番号185(すなわち、TleNIN;Trema levigata;NINの切断型)、配列番号187(すなわち、TorNIN;Trema orientalis;NINの切断型)、配列番号190(すなわち、TtoNIN;Trema tomentosa;NINの切断型)、配列番号236(すなわち、ZjuNIN;Ziziphus jujuba)、配列番号687(すなわち、AglNIN;Alnus glutinosa)、配列番号688(すなわち、CglNIN;Casuarina glauca)、配列番号689(すなわち、DglNIN.1;Datisca glomerata)、配列番号690(すなわち、DglNIN.2;Datisca glomerata)、配列番号691(すなわち、DtrNIN;Discaria trinervis)、配列番号692(すなわち、DdrNIN;Dryas drummondii)、または配列番号693(すなわち、PtrNIN;Purshia tridentata)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様の別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NINタンパク質であり、且つ配列番号89(すなわち、LjNIN;Lotus japonicus)または配列番号108(すなわち、MtNIN;Medicago truncatula)の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NIN/NLP1オーソグループタンパク質を含む。本態様のさらに別の実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NLP2-3オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号237、配列番号238、配列番号239、配列番号241、配列番号242、配列番号243、配列番号244、配列番号245、配列番号246、配列番号247、配列番号248、配列番号250、配列番号251、配列番号252、配列番号253、配列番号254、配列番号255、配列番号256、配列番号257、配列番号258、配列番号259、配列番号260、配列番号261、配列番号262、配列番号263、配列番号264、配列番号265、配列番号266、配列番号267、配列番号268、配列番号269、配列番号270、配列番号271、配列番号273、配列番号274、配列番号275、配列番号276、配列番号277、配列番号278、配列番号279、配列番号280、配列番号281、配列番号282、配列番号283、配列番号284、配列番号285、配列番号286、配列番号287、配列番号288、配列番号289、配列番号290、配列番号291、配列番号292、配列番号293、配列番号294、配列番号295、配列番号296、配列番号297、配列番号298、配列番号299、配列番号300、配列番号301、配列番号302、配列番号303、配列番号304、配列番号305、配列番号306、配列番号307、配列番号308、配列番号309、配列番号310、配列番号311、配列番号312、配列番号313、配列番号314、配列番号315、配列番号316、配列番号317、配列番号318、配列番号319、配列番号320、配列番号321、配列番号322、配列番号323、配列番号324、配列番号325、配列番号326、配列番号327、配列番号328、配列番号329、配列番号332、配列番号333、配列番号334、配列番号335、配列番号336、配列番号337、配列番号338、配列番号339、配列番号340、配列番号341、配列番号342、配列番号343、配列番号344、配列番号345、配列番号346、配列番号347、配列番号348、配列番号349、配列番号350、配列番号351



、配列番号352、配列番号353、配列番号354、配列番号355、配列番号356、配列番号357、配列番号358、配列番号359、配列番号360、配列番号361、配列番号362、配列番号363、配列番号364、配列番号365、配列番号366、配列番号367、配列番号368、配列番号369、配列番号371、配列番号372、配列番号373、配列番号374、配列番号375、配列番号376および配列番号377の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINタンパク質またはNLPタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、NLP4オーソグループタンパク質であり、且つ配列番号378、配列番号379、配列番号380、配列番号381、配列番号382、配列番号383、配列番号384、配列番号385、配列番号386、配列番号387、配列番号388、配列番号389、配列番号390、配列番号391、配列番号392、配列番号393、配列番号394、配列番号395、配列番号396、配列番号397、配列番号398、配列番号399、配列番号400、配列番号401、配列番号402、配列番号403、配列番号404、配列番号405、配列番号406、配列番号408、配列番号409、配列番号410、配列番号411、配列番号412、配列番号413、配列番号414、配列番号415、配列番号417、配列番号418、配列番号419、配列番号420、配列番号421、配列番号422、配列番号423、配列番号424、配列番号425、配列番号426、配列番号427、配列番号428、配列番号429、配列番号430、配列番号431、配列番号432、配列番号433、配列番号434、配列番号435、配列番号436、配列番号437、配列番号438、配列番号439、配列番号440、配列番号441、配列番号442、配列番号443、配列番号444、配列番号445、配列番号446、配列番号447、配列番号448、配列番号449、配列番号450、配列番号451、配列番号452、配列番号453、配列番号455、配列番号456、配列番号457、配列番号458、配列番号459、配列番号460、配列番号461、配列番号462、配列番号463、配列番号464、配列番号465、配列番号466、配列番号467、配列番号468、配列番号469、配列番号470、配列番号471、配列番号472、配列番号473、配列番号474、配列番号475、配列番号476、配列番号477、配列番号478、配列番号479、配列番号480、配列番号481、配列番号482、配列番号483、配列番号484、配列番号485、配列番号486、配列番号487、配列番号488、配列番号489、配列番号490、配列番号491、配列番号492、配列番号493、配列番号494、配列番号495、配列番号496、配列番号497、配列番号498、配列番号499、配列番号500、配列番号501、配列番号502、配列番号504、配列番号505、配列番号506、配列番号507、配列番号508、配列番号509、配列番号510、配列番号511、配列番号512、配列番号513、配列番号514、配列番号515、配列番号516、配列番号517、配列番号518、配列番号519、配列番号520、配列番号521、配列番号522、配列番号523、および配列番号524の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINタンパク質またはNLPタンパク質を含む。本態様のさらなる実施形態は、ベクターを用いて導入される遺伝子改変を有する前述の態様のいずれかと組み合わせることができ、基部のNIN/NLPオーソグループタンパク質であり、且つ配列番号637、配列番号638、配列番号639、配列番号640、配列番号641、配列番号642、配列番号643、配列番号644、配列番号645、配列番号646、配列番号647、配列番号648、配列番号649、配列番号650、配列番号651、配列番号652、配列番号653、配列番号654、配列番号655、配列番号656、配列番号657、配列番号658、配列番号659、配列番号660、配列番号661または配列番号662の群から選択されるアミノ酸配列に対して、少なくとも70%の配列同一性、少なくとも71%の配列同一性、少なくとも72%の配列同一性、少なくとも73%の配列同一性、少なくとも74%の配列同一性、少なくとも75%の配列同一性、少なくとも76%の配列同一性、少なくとも77%の配列同一性、少なくとも78%の配列同一性、少なくとも79%の配列同一性、少なくとも80%の配列同一性、少なくとも81%の配列同一性、少なくとも82%の配列同一性、少なくとも83%の配列同一性、少なくとも84%の配列同一性、少なくとも85%の配列同一性、少なくとも86%の配列同一性、少なくとも87%の配列同一性、少なくとも88%の配列同一性、少なくとも89%の配列同一性、少なくとも90%の配列同一性、少なくとも91%の配列同一性、少なくとも92%の配列同一性、少なくとも93%の配列同一性、少なくとも94%の配列同一性、少なくとも95%の配列同一性、少なくとも96%の配列同一性、少なくとも97%の配列同一性、少なくとも98%の配列同一性、または少なくとも99%の配列同一性を有する、NINタンパク質またはNLPタンパク質を含む。
【0061】
前述の実施形態のいずれかと組み合わせることができる本態様のさらなる実施形態は、工程(a)の前に、ninノックアウト変異体を生成するために内因性のNIN遺伝子またはNLP遺伝子をノックアウトすることと、工程(b)の前に植物細胞、組織、または他の外植片をスクリーニングまたは選択すること、工程(b)と(c)との間にプラントレットをスクリーニングまたは選択すること、あるいは工程(c)の後に植物をスクリーニングまたは選択することによって、前述の実施形態のNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードするヌクレオチドを含むコンストラクトのいずれか1つによるninノックアウト変異体の成功した補完を確認することと、を含む。
【0062】
本開示のさらなる態様は、遺伝子改変された植物を有する前述した実施形態のいずれかの遺伝子改変植物を栽培する方法を含み、当該方法は、遺伝子改変実生苗(seedling)、遺伝子改変プラントレット、遺伝子改変挿し木、遺伝子改変塊茎、遺伝子改変根、または遺伝子改変種子を土壌中に植え付けて、遺伝子改変植物を生産する、あるいは遺伝子改変実生苗、遺伝子改変プラントレット、または遺伝子改変挿し木を、土壌中で育てられた台木(root stock)もしくは第2の植物に接合して、遺伝子改変植物を生産する工程;収穫可能な種子、収穫可能な葉、収穫可能な根、収穫可能な挿し木、収穫可能な木、収穫可能な果実、収穫可能な穀粒(kernels)、収穫可能な塊茎、および/または収穫可能な穀粒(grain)を栽培する工程;および、収穫可能な種子、収穫可能な葉、収穫可能な根、収穫可能な挿し木、収穫可能な木、収穫可能な果実、収穫可能な穀粒(kernels)、収穫可能な塊茎、および/または収穫可能な穀粒(grain)を収穫する工程、を含む。
【0063】
<遺伝子改変された植物および植物細胞を生産する分子生物学的方法>
本発明の1つの実施形態は、1つ以上の修飾シス調節性エレメントおよび/または導入されたシス調節性エレメントを含む、遺伝子改変された植物または植物細胞を提供する。例えば、本開示は、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸に作動可能に連結された1つ以上のサイトカイニン応答エレメントの付加を有する、遺伝子改変植物を提供し、ここで、1つ以上のサイトカイニン応答エレメントは植物の遺伝子改変によって導入されている、NINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸は植物の遺伝子改変によって導入されている、または1つ以上のサイトカイニン応答エレメントおよびNINタンパク質またはNLPタンパク質をコードする核酸の両方は、植物の遺伝子改変によって導入されている。
【0064】
遺伝子改変された単子葉植物細胞および双子葉植物細胞の形質転換および生成は、当技術分野で周知である。例えば、Weising, et al., Ann. Rev. Genet. 22:421-477 (1988);米国特許第5,679,558号;Agrobacterium Protocols, ed: Gartland, Humana Press Inc. (1995);Wang, et al. Acta Hort. 461:401-408 (1998)、およびBroothaerts, et al. Nature 433:629-633 (2005)を参照のこと。方法の選択は、形質転換される植物の種類、特定用途および/または所望の結果によって変化する。適切な形質転換技術は、当業者によって容易に選択される。
【0065】
細胞のDNA(例えば、ゲノムDNAおよびオルガネラDNA)を欠失、挿入または他の方法で修飾するための当技術分野で公知の任意の方法論を、本明細書中に開示される本発明の実施において使用し得る。一例として、CRISPR/Cas-9システムおよび関連システム(例えば、TALEN、ZFN、ODNなど)を使用して、ゲノムDNA中の標的部位に異種由来の遺伝子を挿入するか、または異種由来の遺伝子を発現させるために内因性遺伝子を実質的に編集することができる。例えば、Agrobacterium tumefaciensにおける、標的遺伝子の欠失または挿入のための遺伝子コンストラクトを含む、安全化されたTiプラスミドは、植物細胞を形質転換するために使用され、その後、形質転換された植物は、当技術分野において記載された手順(例えば、EP0116718、EP0270822、PCT公報WO84/02913および公開された欧州特許出願(「EP」)0242246)を使用して、形質転換された植物細胞から再生され得る。Tiプラスミドベクターはそれぞれ、TiプラスミドのT-DNAの境界配列の間、または少なくとも右側境界配列の左側に位置する遺伝子を含む。もちろん、他のタイプのベクターは、遺伝子直接導入(例えば、EP0233247に記載されるような)、花粉が媒介する形質転換(例えば、EP0270356、PCT公報WO85/01856、および米国特許4,684,611に記載されるような)、植物RNAウイルスが媒介する形質転換(例えば、EP0 067 553および米国特許4,407,956に記載されるような)、リポソームが媒介する形質転換(例えば、米国特許4,536,475に記載されるような)、並びにトウモロコシの特定の系統を形質転換するための方法(例えば、米国特許6,140,553;Fromm et al., Bio/Technology (1990) 8, 833-839);Gordon-Kamm et al., The Plant Cell, (1990) 2, 603-618)、米の特定の系統を形質転換するための方法(Shimamoto et al., Nature, (1989) 338, 274-276;Datta et al., Bio/Technology, (1990) 8, 736-740)、および単子葉植物を通常形質転換するための方法(PCT公報WO92/09696)などの他の方法、などの手順を用いて、植物を形質転換するために使用される。綿の形質転換については、PCT特許公報WO00/71733に記載された方法を使用することができる。ダイズ形質転換については、当技術分野で公知の方法、例えば、Hincheeら(Bio/Technology, (1988) 6, 915)およびChristouら(Trends Biotech, (1990) 8, 145)またはWO00/42207の方法が参照される。異種由来の遺伝子は、密接に関連する植物種、遠縁の植物種、または基部植物(basal plants)(例えば、Physcomitrella属)に由来し得る(Possart et al., The Plant Cell, (2017) 29, 310-330;Frangedakis et al., New Phytol, (2017) 216, 591-604)。
【0066】
本発明の遺伝子改変植物は、同じ特性を有するより多くの遺伝子改変植物を生産するために、または同じもしくは関連する植物種の他の品種に遺伝子改変を導入するために、従来の品種改良スキームにおいて使用され得る。改変された植物から得られる種子は、好ましくは、染色体DNA中の安定な挿入として、または内因性遺伝子もしくはプロモーターに対する修飾として、遺伝子改変を含む。本発明による遺伝子改変を含む植物は、本発明の遺伝子改変を含む植物(例えば、果樹または鑑賞植物)の台木を含む植物、または台木に由来する植物を含む。したがって、形質転換された植物または植物部分に挿入された任意の非トランスジェニック移植植物部分が、本発明に含まれる。
【0067】
本発明のサイトカイニンシグナル伝達に応答するシス調節性エレメントは、B型サイトカイニン応答レギュレーター(RR)結合部位(すなわち、サイトカイニン応答性エレメント)を含む。これらのサイトカイニン応答性エレメントは、インビトロおよびインビボ研究におけるArabidopsis thalianaにおいて確認され、かつ実験的に特徴づけられ(Sakai et al., Science, (2001) 294, 1519-1521;Hosoda et al., Plant Cell, (2002) 14, 2015-2029;Imamura et al., Plant Cell Phys, (2003), 22, 122-131, Zhao et al., Nature Letters (2010), 465, 1089-1093)、そしてイネにおいても保存されていることが示された(Ross et al., J. Exp. Bot., (2004) 55, 1721-1731)。B型RR結合部位におけるコア保存エレメントは核酸配列GATであり、5’-(A/G)および3’-(C/T)と隣接している。本発明のサイトカイニン応答性エレメント(すなわち、サイトカイニン応答エレメント)は、植物または合成物質から単離され得る。植物から単離されたサイトカイニン応答エレメントは、根粒形成するマメ科植物種由来のNIN遺伝子の5’上流領域から単離され、そして図4Aおよび図5A~5Cに示されるとおり、より大きな領域(例えば、3C領域、CE領域)を含み得る。合成のサイトカイニン応答エレメントの設計は、Zurcher et al., Plant Phys, (2013) 161, 1066-1075(これは、参照により本明細書中に援用される)に記載されている。
【0068】
本発明の導入されたサイトカイニン応答エレメントは、宿主細胞DNAに挿入され得、その結果、挿入されたサイトカイニン応答エレメント部分は、適切な3’末端転写調節シグナル(例えば、転写物形成およびポリアデニル化シグナル)の上流(すなわち、5’)になる。これは、好ましくは、植物細胞ゲノム(核または葉緑体)中にサイトカイニン応答エレメントを挿入することによって達成される。いくつかの実施形態において、1つ以上の導入されたサイトカイニン応答エレメントは、核ゲノムに安定に組み込まれる。核酸配列が核ゲノムに組み込まれたままであり、次の植物世代にわたって発現され続ける(例えば、検出可能なmRNA転写物またはタンパク質が生産される)場合に、安定な組み込みが存在する。核ゲノムへの安定な組み込みおよび/または核ゲノムの編集は、当技術分野で公知の任意の方法(例えば、微粒子衝撃、アグロバクテリウムが媒介する形質転換、CRISPR/Cas9、プロトプラストのエレクトロポレーション、マイクロインジェクションなど)によって達成され得る。いくつかの実施形態において、本発明のサイトカイニン応答エレメントは、NIN遺伝子またはNLP遺伝子と共に宿主細胞DNAに挿入される。好ましいポリアデニル化および転写物形成シグナルは、ノパリン合成遺伝子(Depicker et al., J. Molec Appl Gen, (1982) 1, 561-573)、オクトピン合成遺伝子(Gielen et al., EMBO J, (1984) 3:835 845)、SCSVまたはMalic酵素ターミネーター(Schunmann et al., Plant Funct Biol, (2003) 30:453-460)、および形質転換植物細胞における3’非翻訳DNA配列として作用するT DNA遺伝子7(Velten and Schell, Nucleic Acids Res, (1985) 13, 6981 6998)のシグナルが含まれる。
【0069】
導入されたサイトカイニン応答エレメントは、好ましくは植物発現可能なプロモーターに作動可能に連結されている。本明細書中で使用される「植物発現可能なプロモーター」は、植物細胞における本発明の遺伝子改変の発現を確実にするプロモーターをいう。植物発現可能なプロモーターは、植物遺伝子の5’上流領域(根粒形成するマメ科植物種由来のNIN遺伝子の5’上流領域など)であり得、これは3C領域、CE領域、および/またはCYCLOPS応答エレメントを含み得る。本開示のCYCLOPS応答エレメントは、図5Dに示されるとおり、完全なCYCLOPS応答エレメントまたは必須のCYCLOPS応答エレメント(CYC-ボックス)であり得る。さらに、植物発現可能なプロモーターは、構成的プロモーターであり得る。さらに、植物発現可能なプロモーターは、組織特異的プロモーター、例えば、植物のいくつかの細胞または組織において(例えば、根内鞘細胞において)、より高レベルの発現を指示するプロモーターであり得る。
【0070】
好ましい実施形態において、根粒形成するマメ科植物種由来のNIN遺伝子の5’上流領域に由来するプロモーターおよび他のコンポーネント(すなわち、NIN遺伝子プロモーター)が使用される。非限定的な例としては、3C領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位までのCYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位までのCYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、1つ以上のサイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたNIN遺伝子の転写開始部位までのCYCLOPS応答エレメントを含む5’上流配列を含むNIN遺伝子プロモーター、3C領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子プロモーター、CE領域に作動可能に連結されたNIN遺伝子プロモーター、および1つ以上のサイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたNIN遺伝子プロモーターが挙げられる。
【0071】
植物細胞においてしばしば使用される構成的プロモーターの例は、カリフラワーモザイク(CaMV)35Sプロモーター(KAY et al. Science, 236, 4805, 1987)、最小CaMV35Sプロモーター(Benfey & Chua, Science, (1990) 250, 959-966)、CaMV35Sプロモーターの他の種々の派生物、トウモロコシ(maize)ユビキチンプロモーター(CHRISTENSEN & QUAIL, Transgenic Res, 5, 213-8, 1996)、トレフォイルプロモーター(Ljubql, MAEKAWA et al. Mol Plant Microbe Interact. 21, 375-82, 2008)、葉脈モザイクキャッサバウイルスプロモーター(国際出願WO97/48819)、およびシロイヌナズナUBQ10プロモーター、Norris et al. Plant Mol. Biol. 21, 895-906, 1993)である。好ましい実施形態において、サイトカイニン応答性エレメントを含む最小CaMV35Sプロモーターが使用される。非限定的な例としては、CE領域に作動可能に連結されたCYCLOPS応答エレメントに作動可能に連結された最小CaMV35Sプロモーター、1つ以上のサイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結されたCYCLOPS応答エレメントに作動可能に連結された最小CaMV35Sプロモーター、CE領域に作動可能に連結された最小CaMV35Sプロモーター、および1つ以上のサイトカイニン応答エレメントに作動可能に連結された最小CaMV35Sプロモーターが挙げられる。
【0072】
植物における恒常的発現を指示するプロモーターのさらなる例は、当該技術分野において公知であり、以下を含む:例えば、分離株CM1841(Gardner et al., Nucleic Acids Res, (1981) 9, 2871-2887)、CabbB S(Franck et al., Cell (1980) 21, 285 294)およびCabbB JI(Hull and Howell, Virology, (1987) 86, 482 493)のカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)の強力な恒常的35Sプロモーター(「35Sプロモーター」);ユビキチンファミリー由来のプロモーター(例えば、Christensen et al., Plant Mol Biol, (1992) 18, 675-689のトウモロコシ(maize)ユビキチンプロモーター)、gos2プロモーター(de Pater et al., The Plant J (1992) 2, 834-844)、emuプロモーター(Last et al., Theor Appl Genet, (1990) 81, 581-588)、Anら(The Plant J, (1996) 10, 107)によって記載されたプロモーター、Zhangら(The Plant Cell, (1991) 3, 1155-1165)によって記載されたイネアクチンプロモーターなどのアクチンプロモーター;キャッサバ葉脈モザイクウイルスのプロモーター(WO97/48819、Verdaguerら(Plant Mol Biol, (1998) 37, 1055-1067)、サブタレニアンクローバースタントウイルス(Subterranean Clover Stunt Virus)由来のプロモーターのpPLEXシリーズ(WO96/06932、特にS4またはS7プロモーター)、アルコールデヒドロゲナーゼプロモーター、例えばpAdh1S(GenBankアクセッション番号X04049、X00581)、およびT DNAの1’遺伝子および2’遺伝子の発現をそれぞれ駆動するTR1’プロモーターおよびTR2’プロモーター(それぞれ「TR1’プロモーター」および「TR2’プロモーター」)(Velten et al., EMBO J, (1984) 3, 2723 2730)。
【0073】
組織特異的プロモーターの非限定的な例としては、NFR1またはNFR5/NFPプロモーター、特にロータスNFR5プロモーター(配列番号24)およびロータスNFR1プロモーター(配列番号25)、トウモロコシ(maize)アロチオネインプロモーター(DE FRAMOND et al, FEBS 290, 103-106, 1991 出願EP452269)、キチナーゼプロモーター(SAMAC et al. Plant Physiol 93, 907-914, 1990)、トウモロコシ(maize)ZRP2プロモーター(米国特許第5,633,363号)、トマトLeExtlプロモーター(Bucher et al. Plant Physiol. 128, 911-923, 2002)、グルタミンシンテターゼ大豆根プロモーター(HIREL et al. Plant Mol. Biol. 20, 207-218, 1992)、RCC3プロモーター(PCT出願WO2009/016104)、イネアンチキチン(antiquitine)プロモーター(PCT出願WO2007/076115)、LRR受容体キナーゼプロモーター(PCT出願WO02/46439)、およびシロイヌナズナpCO2プロモーター(HEIDSTRA et al, Genes Dev. 18, 1964-1969, 2004)が挙げられる。これらの植物プロモーターは、エンハンサーエレメントと組み合わせることができ、最小プロモーターエレメントと組み合わせることができ、または所望の発現プロフィールを確実にするために反復エレメントを含むことができる。
【0074】
いくつかの実施形態において、植物細胞における発現を増加させるための遺伝学的エレメントを利用することができる。例えば、導入された遺伝子の5’末端または3’末端のイントロン、または導入された遺伝子のコード配列、例えば、hsp70イントロンである。他のこのような遺伝学的エレメントには、プロモーターエンハンサーエレメント、重複または三重プロモーター領域、別の導入遺伝子とは異なる5’リーダー配列または内因性(植物宿主)遺伝子リーダー配列とは異なる5’リーダー配列、同じ植物で使用される別の導入遺伝子とは異なる3’トレーラー配列または内因性(植物宿主)トレーラー配列とは異なる3’トレーラー配列が含まれるが、これらに限定されない。
【0075】
組換え核酸または修飾核酸という用語は、単離されたポリヌクレオチドのセグメントの遺伝子工学技術または化学合成による人工操作によって達成される2つの他の分離された配列のセグメントの組み合わせによって作製されるポリヌクレオチドを指す。そうすることによって、所望の機能のポリヌクレオチドセグメントを共に連結して、所望の機能の組み合わせを生成し得る。
【0076】
本明細書中で使用される場合、用語「上方調節」は、サイトカイニンシグナル伝達などの刺激に応答した上方調節に特に重点を置いた遺伝子改変の結果として、野生型生物(例えば、植物)における発現と比較して増加した発現(例えば、mRNA、ポリペプチドなどの)をいう。いくつかの実施形態において、発現の増加は、野生型における発現よりも約10%多いわずかな増加である。いくつかの実施形態において、発現の増加は、野生型における発現と比較して50%以上(例えば、60%、70%、80%、100%など)の増加である。いくつかの実施形態において、内因性遺伝子が上方調節される。いくつかの実施形態において、外因性遺伝子は、発現されることによって上方調節される。植物における遺伝子の上方調節は、誘導性応答エレメントが付加された構成的プロモーター、誘導性プロモーター、誘導性応答エレメントが付加された高発現プロモーター(例えば、PsaDプロモーター)、エンハンサー、転写および/もしくは翻訳調節性配列、コドン最適化、修飾転写因子、並びに/またはサイトカイニンシグナル伝達などの刺激に応答して上方調節される遺伝子の発現を制御する変異遺伝子もしくは改変遺伝子を含む、当該技術分野において公知の任意の方法によって達成され得るが、これらに限定されるものではない。
【0077】
組換え核酸が特定の配列の発現、クローニング、または複製を意図する場合、宿主細胞への導入のために調製されるDNAコンストラクトは、所望のポリペプチドをコードする意図されるDNAフラグメントを含む宿主によって認識される複製系(例えば、ベクター)を通常は含み、そしてまた、ポリペプチドをコードするセグメントに作動可能に連結された転写開始調節配列および翻訳開始調節配列を含み得る。さらに、このようなコンストラクトは、細胞局在化シグナル(例えば、原形質膜局在化シグナル)を含み得る。好ましい実施形態において、このようなDNAコンストラクトは、宿主細胞のゲノムDNA、葉緑体DNAまたはミトコンドリアDNAに導入される。
【0078】
いくつかの実施形態において、組み込まれていない発現系を使用して、1つ以上の導入された遺伝子の発現を誘導することができる。発現系(発現ベクター)は、例えば、複製起点または自律的に複製する配列(ARS)および発現制御配列、プロモーター、エンハンサーおよび必要なプロセシング情報部位(リボソーム結合部位、RNAスプライス部位、ポリアデニル化部位、転写ターミネーター配列、およびmRNA安定化配列など)を含み得る。シグナルペプチドはまた、必要に応じて、タンパク質が細胞膜、細胞壁を横切るおよび/もしくは細胞膜、細胞壁に留まる、または細胞から分泌されることを可能にする、同じ種または関連する種の分泌ポリペプチドから含まれ得る。
【0079】
本明細書中に開示される本発明の方法論を実施する際に有用な選択マーカーは、陽性選択マーカーであり得る。典型的には、陽性選択は、目的の組換えポリヌクレオチドが細胞内に存在する場合にのみ、遺伝子学的に改変された細胞が毒性物質の存在下で生存し得る場合をいう。陰性選択マーカーおよびスクリーニング可能マーカーもまた、当技術分野において周知であり、そして本発明によって意図される。当業者は、入手可能な任意の関連マーカーが本明細書中に開示される本発明を実施する際に利用され得ることを認識する。
【0080】
本発明の組換え株のスクリーニングおよび分子分析は、核酸ハイブリダイゼーション技術を利用して行うことができる。ハイブリダイゼーション手順は、本明細書中に記載される技術を使用して修飾されたポリヌクレオチドなどのポリヌクレオチドを同定するために有用であり、本明細書中に教示されるとおり有用である対象調節性配列と十分な相同性を有する。特定のハイブリダイゼーション技術は、本発明に必須ではない。ハイブリダイゼーション技術の改善がなされるにつれて、それらは当業者によって容易に適用され得る。ハイブリダイゼーションプローブは、当業者に公知の任意の適切な標識で標識され得る。ハイブリダイゼーション条件および洗浄条件(例えば、温度および塩濃度)は、検出閾値のストリンジェンシーを変化させるために変更され得る。ハイブリダイゼーション条件に関するさらなるガイドラインについては、例えば、Sambrook et al. (1989) vide infra or Ausubel et al. (1995) Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, NY, N.Y.を参照のこと。
【0081】
さらに、遺伝子学的に改変された株のスクリーニングおよび分子分析、ならびに所望の単離された核酸の作製は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を使用して実施され得る。PCRは、核酸配列の反復的な、酵素的な、準備された合成である。この手順は当業者に周知であり、そして一般的に使用される(Mullis、米国特許第4,683,195号、第4,683,202号、および第4,800,159号;Saiki et al. (1985) Science 230:1350-1354を参照のこと)。PCRは、標的配列の反対鎖にハイブリダイズする2つのオリゴヌクレオチドプライマーと隣接する目的のDNAフラグメントの酵素増幅に基づく。プライマーは、3’末端が互いに向くように配向される。鋳型の熱変性、それらの相補的配列へのプライマーのアニーリング、およびDNAポリメラーゼによるアニーリングされたプライマーの延伸の反復サイクルは、PCRプライマーの5’末端によって規定されるセグメントの増幅を生じる。各プライマーの伸長産物は他のプライマーの鋳型として働くことができるので、各サイクルは、前のサイクルにおいて産生されたDNA鋳型の量を本質的に2倍にする。これは、数時間で数百万倍までの、特異的標的断片の指数関数的な蓄積を生じる。好熱性細菌Thermus aquaticusから単離されるTaqポリメラーゼなどの熱安定性DNAポリメラーゼを使用することによって、増幅プロセスを完全に自動化することができる。使用することができる他の酵素は、当業者に公知である。
【0082】
本発明の核酸およびタンパク質はまた、NINタンパク質およびNLPタンパク質について具体的に開示された配列の相同体を包含し得る。相同性(例えば、配列同一性)は、50%~100%であり得る。いくつかの例において、そのような相同性は、80%を超え、85%を超え、90%を超え、または95%を超える。配列の任意の意図される使用に必要とされる相同性または同一性の程度は、当業者によって容易に同定される。本明細書中で使用されるように、2つの核酸の配列同一性パーセントは、Karlin and Altschul (1990) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268によって開示され、Karlin and Altschul (1993) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5877のように改変された、当該技術分野で公知のアルゴリズムを使用して決定される。このようなアルゴリズムは、Altschul et al. (1990) J. Mol. Biol. 215:402-410のNBLASTおよびXBLASTプログラムに組み込まれる。所望の配列同一性パーセントを有するヌクレオチド配列を得るために、NBLASTプログラム(スコア=100、ワード長=12)を用いてBLASTヌクレオチド検索を行う。比較目的のためのギャップアラインメントを得るために、Altschul et al. (1997) Nucl. Acids. Res. 25:3389-3402に記載のとおりに、Gapped BLASTを使用する。BLASTおよびGapped BLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(NBLASTおよびXBLAST)のデフォルトパラメーターを使用する。www.ncbi.nih.govを参照のこと。
【0083】
好ましい宿主細胞は植物細胞である。組換え宿主細胞は、本文脈において、単離された核酸分子を含有するように遺伝子学的に改変されたものであり、宿主細胞中に通常存在し且つ機能的である1つ以上が欠失した遺伝子または他の機能的ではない遺伝子を含有するか、または少なくとも1つの組換えタンパク質を産生する1つ以上の遺伝子を含有する。本発明のタンパク質をコードする核酸は、形質転換、リポフェクション、エレクトロポレーション、または当業者に公知の任意の他の方法論を含むが、これらに限定されない、特定の型の細胞に適切な当該分野に公知の任意の手段によって導入され得る。
【0084】
本発明を一般的に説明したが、本発明は、特定の具体例を参照することによって、より良く理解されるのであろう。特定の具体例は、本発明をさらに説明するために本明細書に含まれ、且つ特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲を限定することを意図しない。
【0085】
〔実施例〕
本開示は以下の実施例においてさらに詳細に記載されるが、これらの実施例は特許請求される本開示の範囲を限定することを決して意図しない。添付の図面は、本開示の明細書および説明の不可欠な部分と見なされることが意図される。以下の実施例は例示のために提供されるが、特許請求される開示を限定するために提供されるものではない。
【0086】
実施例1:上流のサイトカイニン応答性シスエレメントは、完全な相補性を可能にするために、内鞘におけるNINの発現に必要である
以下の実施例は、M. truncatulaにおける根粒原基形成に必要な、NIN 5’-上流領域に位置するシス調節性サイトカイニン応答性エレメントの同定について述べる。この領域の重要性は、M. truncatula nin-1変異体を補完することによって示された。
【0087】
材料および方法
植物材料および成長、毛根形質転換および根粒菌の接種:M. truncatula生態型(ecotype) Jemalong A17を野生型植物として用いた。Agrobacterium rhizogenes(A. rhizogenes)msu440が媒介する毛根形質転換を、Limpensら,2004(Limpens et al., J. Exp. Bot., (2004) 55, 983-992)に記載されているように行った。M. truncatula植物は、21℃および16時間 明/8時間 暗レジームにて、Farhaeus(Fa)培地を含む低硝酸塩[0.25mM Ca(NO]で飽和させたパーライト中で成長させた。1週間の成長後、植物に、GFPを恒常的に発現するSinorhizobium meliloti(S. meliloti) RCR2011(株RCR2011.pHC60)またはPronifH:GFPレポーターを保有するものを接種し、これにより、これらのレポーターは、実験目的のために使用したが、補完には必要ではなかった(OD600=0.1、植物当たり2mL)。Faプレート上で成長する植物に、1つの根当たり0.5μLの根粒菌懸濁液をスポット接種した。
【0088】
コンストラクト:M. truncatulaのゲノムDNAを鋳型とし、Phusion high-fidelity DNAポリメラーゼ(Finnzymes)および表1に挙げたプライマーを用いて、PCRによりNIN遺伝子(3’UTRを含む)およびプロモーター領域のDNAの種々のセグメントを作製した。pENTR-D-TOPOクローニング(Invitrogen)のために使用したDNAセグメントを、追加の5’-CACC配列を含むフォワードプライマーを用いて増幅させた。attB4部位(GGGGACAACTTTGTATAGAAAAGTTGNN、配列番号627)を含むフォワードプライマーおよびattB1部位を有するリバースプライマー(GGGGACTGCTTTTTTGTACAAACTTGN、配列番号628)を使用して、BP組換え(Invitrogen)によるベクターpDONOR P4-P1へのクローニングのためのDNAセグメントを作製した。attB2(GGGGACAGCTTTCTTGTACAAAGTGGAA、配列番号629)を有するフォワードプライマーおよびattB3(GGGGACAACTTTGTATAATAAAGTTGC、配列番号630)を有するリバースプライマーを使用して、ベクターpDONOR P2-P3へのクローニングのためのDNAフラグメントを増幅させた。2ラウンドのPCRを使用して、サイトカイニン応答エレメント含有(CE)領域における3つのドメイン(D1、D2、およびD3)に対応する3つの欠失、ならびに-5kb領域における推定CYCLOPS結合部位の欠失を作り出した(例えば、図5A~5Cを参照のこと)。PCRの第1ラウンドでは、欠失によって分離された2つのDNA断片を特異的プライマーで増幅させて、15bpオーバーハングを導入した。以下の特異的プライマーをPCRの第1ラウンドにおいて使用した:ProNIN-ΔD1-RおよびProNIN-ΔD1-F(D1ドメインにおける欠失を作り出すため)、ProNIN-ΔD2-RおよびProNIN-ΔD2-F(D2ドメインにおける欠失を作り出すため)、ProNIN-ΔD3-RおよびProNIN-ΔD3-F(D3ドメインにおける欠失を作り出すため)、ならびにProNIN-ΔCYCLOPS-RおよびProNIN-ΔCYCLOPS-F(CYCLOPS結合部位における欠失を作り出すため)(表1)。続いて、PCR産物を精製および混合し、PCRの第1ラウンドにおいて作製した混合物5μLをPCRの第2ラウンドのための鋳型として使用した。PCRの第2ラウンドにおいて、プライマーProNIN-CE-FおよびProNIN-CE-R、ProNIN-5kb-FおよびProNIN-0kb-R、またはProNIN-2.2kb-FおよびProNIN-0kb-R(表1)を用いて、CE、-2.2kb領域、または-5kb領域に欠失を有する単一の増幅産物を作製した。マルチサイトLR組換え(Invitrogen)を用いて、エントリーベクターを、改変ゲートウェイバイナリーベクターpKGW-R-MGW(Ovchinnikova et al., Spp. Mol. Plant. Microbe. Interact., (2011) 24, 1333-1344)に組み換えた。表1に列挙したプライマーを用いて作製したコンストラクトは、ProNIN2.2kb:NIN、ProNIN5kb:NIN、ProNIN5kb(Δcyclops):NIN、ProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、ProNINCE-35Smin:NIN、ProNINCE(ΔD1)-5kb:NIN、ProNINCE(ΔD2)-5kb:NIN、およびProNINCE(ΔD3)-5kb:NINであった。
【表1】
【0089】
組織学的分析および顕微鏡検査:ProNIN:GUSコンストラクトを保有するトランスジェニック根を、GUS緩衝液[0.1Mリン酸緩衝液(pH=7)中の3%スクロース、10mM EDTA、2mM k-フェロシアン化物、2mM k-フェリシアン化物、0.5mg/mL X-Gluc]中、37℃で1~2時間インキュベートした。プラスチック中に植物組織を包埋し、切片化し、そして染色を、Xiaoら(Xiao et al., Development, (2014) 141, 3517-3528)に記載のとおり行った。DFC425Cカメラ(Leica)を装備したDM5500B顕微鏡を用いて切片を分析した。トランスジェニック根および根粒の明視野画像および蛍光画像を、ステレオマクロスコープ(M165 FC、Leica)を用いて撮影した。SP8(Leica)顕微鏡を用いて共焦点画像を撮影した。488nmおよび543nmの励起波長を、それぞれGFPおよびヨウ化プロピジウムのために使用した。
【0090】
RNA単離およびqRT-PCR:EZNA Plant RNA mini kit(Omega Bio-tek、Norcross、GA、USA)を用いて、1週齢のM. truncatula A17およびdaphne様根からRNAを単離した。1μgの単離RNAをiScript cDNA合成キット(Bio-Rad)を用いたcDNA合成のために用いた。リアルタイムqPCRを、SYBR Green Supermix(Bio-Rad)およびCFXリアルタイムシステム(Bio-Rad)を用いて10μlの反応で行った。プライマー名に「qPCR」で示された表1に列挙されたプライマーを使用して、遺伝子発現レベルを決定した。遺伝子発現レベルは、基準遺伝子としてACTIN2を用いて標準化した。
【0091】
サイトカイニンを用いた発現誘導:遺伝子発現がサイトカイニンによって誘導されたか否かを決定するために、M. truncatula A17(WT)の根およびdaphne様の根を、10-7M ベンジルアミノプリン(BAP)または水のいずれかで16時間処理した。次に、表1に列挙したプライマーを用いて、遺伝子NINおよびNF-YA1のqRT-PCR分析を行った。この実験を、合計3つの生物学的レプリケートについて繰り返した。
【0092】
コロニー、感染糸、根粒の定量:コロニーまたは感染糸を含むカーリングした根毛の数を定量するために、20よりも多いトランスジェニック根(長さ5~10cm)を約1cmの断片に切断し、無作為に選択して計数した。1個の根当たりの根粒数を定量するために、5~10cmの長さのトランスジェニック根を選択した。
【0093】
RNA in situハイブリダイゼーション:50mMリン酸緩衝液(pH=7.4)中の3%グルタールアルデヒドと混合した4%パラホルムアルデヒドでM. truncatulaの根を固定し、パラフィン(Paraplast X-tra, McCormick Scientific)中に包埋した。7μmの根の切片をRJ2035ミクロトーム(Leica)によって調製した。Invitrogen ViewRNA(商標)ISH Tissue 1-Plex Assayキット(ThermoFisher Scientific)を使用して、ユーザーマニュアル(cdn.panomics.comにおいて、ディレクトリdownloads/17400RevF%20140822_ViewRNA%20ISH%20Tissue%201-Plex.pdfの下で入手可能)の指示に従って、RNA in situハイブリダイゼーションを行った。RNA ISHプローブセットを設計し、ThermoFisher Scientificの要求により合成した。プローブのカタログ番号は、Mt NINについてはVF1-20312、Mt CRE1についてはVF1-6000865、Mt RR1についてはVF1-6000866、およびMt NF-YA1についてはVF-20311であった。典型的なプローブセットは、標的mRNAを横断する特定の領域にハイブリダイズした約20ペアのオリゴヌクレオチドプローブ(20nt長)からなっていた。各プローブは、約20ヌクレオチドの領域、短いリンカー領域およびテール配列から構成された。2つのテール配列(ダブルZ)は、シグナル増幅のための部位を共に形成した。このような設計は、非特異的ハイブリダイゼーション事象が増幅される機会を減少させることによって、バックグラウンドコントロールの増加を確実にした。根粒形成特異的遺伝子については、非接種根を陰性対照として用いた。接種されていない根で実施したCRE1およびRR1を用いたISHについては、ENOD2(根粒特異的遺伝子)プローブセットを陰性対照として使用した。画像は、DFC425cカメラ(Leica)を装備したAU5500B顕微鏡で撮影した。
【0094】
daphne様のマップベースのクローニング:M. truncatula FN8113(cv Jemand A17)とM. truncatula Jemalong A20との間の交配から分離F2集団を作製した(118植物体)。この集団はNod+植物体:Nod-植物体の約3:1比率を示した(118のF2植物体;84Nod+:34Nod-)。3:1比率は、FN8113が、そのNod-表現型の原因となる単一の劣性変異を有することを示した。標準的なCTAB DNAミニプレップ法を用いてDNAを抽出した。Munら(Mun et al., Genetics, (2006) 172, 2541-2555)に基づく単純反復配列マーカー(SSR:Simple sequence repeat)を最初に使用して、FN8113遺伝子座の全体的な染色体位置を決定した。変異は、NINが位置する第5染色体の末端に位置することが示された。その後、第5染色体上のFN8113遺伝子座のための追加のSSRマーカーを開発し、染色体ウォーキングに用いた。100ngのゲノムDNAを用いてPCRを行い、2.5%アガロースゲル上で分析した。BACクローンCU424494上のSSRマーカーJH5.17(表1)は、FN8113遺伝子座に最も近い連鎖(linkage)を示した。第5染色体の遠位端で交差は見られなかった。次に、全ゲノムシークエンシング(Illumina Hiseq2000、paired-end)を用いて、遺伝子マッピングから同定したゲノム領域における変異を同定した。これにより、第2染色体から第5染色体への約2.49Mbp領域の転座が明らかになり、NIN開始コドンの4120bp上流に挿入されていた(-4120)。さらに、-4121と-4135との間の15bpの小さな欠失が検出された(図1H)。NINコード配列に変異は見出されなかった。変異領域のゲノム配列は、配列番号525として提供される。bwa_memアルゴリズム(Li and Durbin, Bioinformatics, (2010) 26, 589-595)を用いて、Youngら(Young et al., Nature, (2011) 480, 520-524)によって公開されたM. truncatulaゲノムに対して、クリーンなDNA配列リード(reads)をマッピングした。クリップされたリード(clipped reads)および誤ってマップされたメイトペア(mate pairs)は、染色体間転座を明らかにし、変異にまたがるリードを、BLASTNを用いてゲノムに位置合わせさせることによってさらに確認した。
【0095】
NINの上流領域のアラインメント:この研究のほとんどは、Geneious v8.1.9(https://www.geneious.com)を使用して実施した(Kearse et al., Bioinformatics, (2012) 28, 1647-1649)。M. truncatula NINタンパク質配列を、Geneious v8.1.9を用いて、カスタムBLASTデータベースに対してBLAST処理した(Altschul et al., J. Mol. Biol., (1990) 215, 403-410; Kearse et al., Bioinformatics, (2012) 28, 1647-1649)。良質な公的に利用可能なゲノム配列を有するマメ科植物種の多様な選択を使用した:Medicago truncatula(Young et al., Nature, (2011) 480, 520-524)、Lotus japonicus(Sato et al., DNA Res., (2008) 15, 227-239)、Arachis duranensis(Bertioli et al., Nat. Genet., (2016) 48, 438-446), Cicer arietinum(Varshney et al., Nat. Biotechnol., (2013) 31, 240-246)、Glycine max(Schmutz et al., Nature, (2010) 463, 178-183)、Lupinus angustifolius(Hane et al., Plant Biotechnol. J., (2017) 15, 318-330)、Cajanus cajan(Varshney et al., Nat. Biotechnol., (2012) 30, 83-89)、およびTrifolium pratense(De Vega et al., Sci. Rep., (2015) 5)。選択したNINスキャフォールド(表2)とNINの上流80kbまでおよび下流10kbまでを、これらマメ科植物種のゲノムから抽出した。選択した配列は、mVISTAウェブベースのアラインメントツールを使用してカスタムアラインメントされた(http://genome.lbl.gov/vista/mvista; Frazer et al., Nucleic Acids Res., (2004) 32, 273-279)。選択されたアラインメントプログラムは、再配列を検出するシャッフル-ラガングローバルアラインメントプログラムであった(Brudno et al., Bioinformatics, (2003) 19, i54-i62)。このより大きなスケールのアラインメントとは別に、個々のアラインメントは、Geneious pluginとしてMAUVEを使用して行われ(Darling et al., Genome Res., (2004) 14, 1394-1403)、これは全ての種におけるNIN開始コドンと比較して保存された配列をより正確に決定することを可能にした。検出した保存領域の完全な概要を表2に見出すことができる。
【0096】
【表2】

CE領域のアラインメントおよび結合部位の予測:選択したスキャフォールドについてのCE領域の検出された保存配列(表2)を、Geneious plugin(Katoh, Nucleic Acids Res., (2002) 30, 3059-3066)としてのMAFFTv7.017を使用してアラインメントした。保存された結合部位を、PlantPAN2.0(Chow et al., Nucleic Acids Res., (2016) 44, D1154-D1164)を用いて予測した。いくつかの部位を、予め公開された推定B型RR結合配列との相同性に基づいて手動で追加した(Heyl and Schmulling, Curr. Opin. Plant Biol., (2003) 6, 480-488; Hosoda et al., Plant Cell, (2002) 14, 2015-2029; Imamura et al., Plant Cell Physiol., (2003) 44, 122-131)。
【0097】
結果
感染および根粒形成が分離された新規M. truncatula nin変異体の単離:Nod-変異体FN8113を、高速中性子照射変異誘発したM. truncatula種子(Noble Research Institute、LLC.、Ardmore USA)から取得した植物集団のスクリーニングによって同定した。この変異体は、その表現型がL. japonicus daphne変異体の表現型と著しく類似していたことから、daphne様と名付けられた。図1Dおよび図1Eに示すように、S. melilotiを接種した3週間後に、daphne様は、WTと比較して過剰な感染糸形成を示したが(図1Aおよび1B)、根粒形成は、野生型と比較して強く損なわれていた。daphne様の根毛カーリング(図1F)は、捕捉された細菌がコロニーを形成し、感染糸が形成されたという点で、WTの根毛カーリングに類似していた(図1C)。WT根およびdaphne様根における感染糸数を、接種の2週間後に定量した;これは、daphne様における感染糸数が、WTにおける感染糸数よりも10倍超多かったことを示した(図1I)。感染糸の大部分はdaphne様根毛で停止していた。しかし、根の長手方向断面は、いくつかの感染糸(矢印によって示される)が皮層細胞層に到達し得ることを示した(図1G)。図1Gはまた、いくつかの皮層細胞が、感染糸の周りで局所的に分裂することがあることを示すが(矢頭によって示される)、内根細胞層における細胞分裂は誘導されなかった。内根細胞層では、WT植物において根粒原基が開始される。
【0098】
Mt NINの5kb上流領域は根毛カーリングおよび感染のための個別の調節性配列を含む:daphne様の表現型は、原基形成に必要なNIN調節性配列がその開始コドンの4120bpよりも上流に位置することを示した。さらに、表現型は、この4120bp領域内に位置する調節性配列が適切な根毛カーリングおよび感染糸形成に十分であることを示した。これを確認するために、開始コドンの上流の5kb領域を使用して、NINの発現を駆動した。ProNIN5kb:NINを、A. rhizogenesが媒介する根の形質転換によって、M. truncatula nin-1(ヌル変異体)(Marsh et al., Plant Physiol., (2007) 144, 324-335)の根に導入した。接種後4週(4wpi)に、分析した44個のトランスジェニック根のうち41個が過剰な感染糸形成を示した(図2B~2D)。多数の感染にもかかわらず、これらの根は、4個の根粒が観察された1つの根を除き、根粒を形成しなかった(図2B~2D)。感染したトランスジェニック根の長手方向断面から、内鞘、内皮、内側の皮層細胞層(inner cortical cell layers)において細胞分裂が誘導されないことが確認された(図2A)。図2Aはまた、感染糸は表皮において停止されたが、皮層に達することもあったことを示す。これらのデータは、5kbプロモーター領域は感染糸形成に十分であるが、原基形成のための調節性配列を欠いていることを実証している。
【0099】
単一の推定CYCLOPS/Mt IPD3結合部位が開始コドンの約-3kb上流に位置することが以前に知られていた(図4Aおよび5D、表2)(Singh et al., Cell Host Microbe, (2014) 15, 139-152)。従って、-2.2kb上流領域を用いてNINの発現を駆動するコンストラクト(ProNIN2.2kb:NINコンストラクト)を開発し、表皮におけるNINの機能が推定CYCLOPS結合部位に完全に依存するか否かを決定した(図5A~5C)。次いで、このコンストラクトを、A. rhizogenesが媒介する毛根形質転換を使用して、nin-1を形質転換することによって、ProNIN5kb:NINコンストラクトおよび空ベクターと比較した。図2H~2Jに示すように、空ベクターで形質転換したnin-1ヌル変異体は、過剰な根毛カーリングを有していた。しかし、感染糸および微小コロニーを形成することができなかった。ProNIN2.2kb:NINコンストラクトで形質転換された全ての37本の分析された根は、細菌コロニーを捕捉する緊密な根毛カールを示した。しかし、感染糸はまれであった(図2E~2G)。ProNIN2.2kb:NINトランスジェニック根において、細菌コロニーを含む298本のカールした根毛を分析した。しかし、約3%のみが感染糸を有していた。これらのデータは、根毛のカーリングおよび感染チャンバの構築は、推定CYCLOPS結合部位に依存しないことを示す。対照的に、カールした根毛の約70%が、ProNIN5kb:NINトランスジェニック根(n=324)において感染糸を形成した。これらの結果は、-5kbから-2.2kbの領域が感染糸形成に重要な調節性配列を含むことを示した。観察された表現型は、L. japonicusおよびM. truncatula cyclops-3lipd3-2変異体の表現型を思い出させた(Yano et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., (2008) 105, 20540-20545; Horvath et al., Mol. Plant-Microbe Interact., (2011) 24, 1345-1358)。L. japonicusおよびM. truncatula cyclops-3lipd3-2変異体は、緊密にカールした根毛に細菌コロニーが形成される表現型を有するが、感染糸は形成されない。まとめると、これらの結果は、-2.2kb上流領域は、緊密な根毛カーリングをもたらす発現レベルで表皮においてNINの発現を活性化するのに十分であることを示す。この緊密なカーリングは、根粒菌がカールのポケットの内側にコロニーを形成することを可能にする。しかし、推定CYCLOPS結合部位がおそらく関与する、-5kb上流と-2.2kb上流との間に位置する追加の調節性配列が、効率的な感染糸形成に必要である。これを試験するために、推定CYCLOPS結合部位が欠失している-5kbプロモーターによって駆動されるNINで形質転換されたnin-1根(ProNIN5kb(ΔCYCLOPS):NIN)を試験した(図2K~2M)。推定CYCLOPS結合部位を欠失させることによって、感染糸を形成した微小ロコロニーを有するカールした根毛の数は、70%から7%に低下した(n=434)。この結果は、NINプロモーター内の推定CYCLOPS結合部位が、効率的な感染糸形成に必須であることを示した。
【0100】
推定サイトカイニン応答エレメントを有する保存領域は、Mt NINコード領域の約18kb上流に位置する:上述のように、ProNIN5kb:NINで形質転換したdaphne様ならびにnin-1は、感染糸形成を誘導することができたが、根粒原基形成を誘導することはできなかった。-5kb領域の上流に位置する遠隔調節性領域を同定するために、8種のマメ科植物種(M. truncatula、L. japonicus、Arachis duranensis、Cicer arietinum、Glycine max、Lupinus angustifolius、Cajanus cajanおよびTrifolium pratense)のNINコード領域の開始から最初の上流遺伝子に及ぶゲノムDNA配列を比較した。NIN開始コドンのはるかに上流に、3つの保存領域(3C)を有するDNA配列を同定した(図3および4A、表2)。M. truncatulaにおいて、3Cは、NIN開始コドンの15~20kb上流に位置し、L. japonicusにおいて、3Cは、42~49kb上流の間に位置していた(表2)。3Cの保存された部分において観察された類似性のレベルは、NINコード領域において観察されたものと同様であった(図3)。3Cにおける第2の領域は、最も保存されており、約10個の推定B型サイトカイニンシグナル伝達応答レギュレーター(RR)結合部位を含んでいた(図3、4A、および5A~5C)(Sheen, Science, (2002) 296, 1650-1652; Heyl and Schmulling, Curr. Opin. Plant Biol., (2003) 6, 480-488; Hosoda et al., Plant Cell, (2002) 14, 2015-2029; Imamura et al., Plant Cell Physiol., (2003) 44, 122-131)。したがって、この領域をサイトカイニン応答エレメント含有(CE)領域と命名した。
【0101】
CE領域は、根粒器官形成に必要な調節性エレメントを含んでいる:(上流)-5kb領域は、感染に十分であることが見出されたので、3C領域(約4kb)が根粒原基形成のための調節性配列を含んでいるか否かを決定するために、3Cを(上流)-5kb領域に融合した(ProNIN3C-5kb:NIN)。ProNIN3C-5kb:NINを、A. rhizogenesが媒介する毛根形質転換によって、nin-1に導入した。図4Bに示すように、分析された26個のトランスジェニック根のうち21個は、1個の根当たり約8個の根粒を形成した。上記のように、CE領域(約1kb)は、いくつかの推定サイトカイニン応答エレメントを含むことが見出された。CE領域が原基形成を誘発するのに充分であったか否かを決定するために、nin-1を、NINを駆動している-5kb領域に融合したCE領域で形質転換した(ProNINCE-5kb:NIN)。図4Bに示すように、37個のトランスジェニック根のうち18個が、1個の根当たり約8個の根粒を形成した。このデータは、CE領域が原基形成に必要な調節性配列を含むことを実証する。さらに、ルートを表現するProNINCE-5kb:NINを発現している根上に形成された根粒の数は、空ベクター(対照)で形質転換された野生型の根の根粒の数と同様であった(図4B)。従って、上記データは、根粒形成の自己調節(AON:autoregulation of nodulation)メカニズムもまた活性化されることをさらに実証している(Soyano et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., (2014) 111, 14607-14612)。
【0102】
ピンク色の根粒は、ProNIN3C-5kb:NINまたはProNINCE-5kb:NINのいずれかで形質転換したnin-1根上に形成された。図6Aおよび6Cは、ピンク色の根粒がnin-1のトランスジェニック根上に形成されたことを実証する。ピンク色の着色はレグヘモグロビンに由来し、窒素を活発に固定している根粒の特徴である。図6Bおよび6Dは、これらの同じ根粒の長手方向断面を示し、成長点(M)、感染ゾーン(IF)、および固定ゾーン(FX)を含む、正常な根粒帯状分布を示した。PronifH:GFPレポーターを保持しているS. melilotiを接種することによって、ProNINCE-5kb:NINトランスジェニックnin-1根上に誘導された根粒は、nifHが固定ゾーンにおいて発現されることを示した(図7Aおよび7B)。従って、-5kb領域と組み合わせたCEは、野生型様の根粒器官形成を誘導するのに十分であった。
【0103】
2.49Mbpの挿入を含むdaphne様CE領域は、NINの正確な発現に寄与することができず、さらに、サイトカイニン応答性CE領域の重要性を示した:ピンク色の根粒は、ProNINCE-5kb:NINで形質転換したdaphne様根上に形成された(図6E)。接種後4週で分析した17個のトランスジェニック根の内の15個が、1個の根当たり平均して約7つの根粒を形成し、daphne様バックグラウンドにおける過剰な感染表現型は、これら17個のトランスジェニック根のうちの11個においてレスキューされた。図6Fは、これらの同じ根粒の長手方向断面を示し、成長点(M)、感染ゾーン(IF)、および固定ゾーン(FX)を含む正常な根粒帯状分布を示した。この結果は、daphne様表現型が、CE領域の機能を妨げる2.49Mbpの挿入によって引き起こされたようようであることを示した。従って、CE領域がdaphne様における根粒器官形成を補完するのに十分であるか否かを試験した。これを行うために、CE領域に融合した最小CaMV35Sプロモーター(-46bp)(Benfey and Chua, Science, (1990), 250:959-966)(ProNINCE-35Smin:NIN)を使用して、daphne様根を形質転換した。図6Gはピンク色の根粒がトランスジェニック根上に形成されたことを実証した。一方、図6Hはこれらの同じ根粒の長手方向断面を示し、正常な根粒帯状分布を示した。45個のトランスジェニックdaphne様根の内37個は、接種後4週間で1個の根当たり平均で4個の根粒を形成した。これは、CE領域が根粒器官形成を誘導するのに十分であるが、-5kb領域との組合せにおいて、より多くの根粒(1個の根当たり約7個)を形成することができたことを示した。結節形成能は、NINの発現を駆動するCE領域によってdaphne様においてレスキューされ得たことから、daphne様におけるCE領域は、NINの発現を制御することができず、さらにサイトカイニンによって誘導され得ない可能性が高いと考えられた。そこで、野生型(Jemingald A17)およびdaphne様におけるサイトカイニンと水(対照として)とによるNINの発現の誘導を比較した。対照と比較して、10-7Mベンジルアミノプリン(BAP)適用の16時間後に、野生型において、NINの発現レベルは37倍増加し、NF-YA1発現レベルは116倍増加した。一方、daphne様において、NINおよびNF-YA1の発現レベルは変化しなかった(図8A図8B)。これは、CE領域がサイトカイニンによるNINの発現の誘導に必要であること、およびdaphne様のCE領域がNINの正確な発現に寄与し得なかったことを示した。
【0104】
6つの推定サイトカイニン応答エレメントを有するドメインは、根粒原基形成に必須である:サイトカイニンが根粒原基形成の正の調節因子であることが知られていた(Suzaki et al., Front. Plant Sci., (2013) 4, 1-6)。そこで、CE領域内の推定サイトカイニン応答エレメントが原基形成に必須であるか否かを決定する実験を行った。この目的のために、CE領域においていくつかの欠失を作り出した。CE領域は472bp領域を含み、これは8つの研究されたマメ科植物種すべてにおいて高度に保存されている(図3図4A、および図5A~5C)。472bp領域を、ドメイン1~3(D1~D3)の3つの部分に分けた。D1およびD3はそれぞれ、6つおよび3つの推定サイトカイニン応答要素を含むことが見出された。一方で、D2は、推定AP2結合部位および単一のサイトカイニン応答エレメントを含んでいた(図4Aおよび図5A~5C)。ERN(根粒形成に必要なエチレン応答因子(Ethylene response factor Required for Nodulation))を含むAP2ファミリーの転写因子は、根粒形成の調節に関与する(Andriankaja et al., Plant Cell, (2007) 19, 2866-2885; Middleton et al., Plant Cell Online, (2007) 19, 1221-1234; Wang et al., Plant Cell, (2014) 26, 4782-4801)。それらのそれぞれの根粒原基形成に対する寄与を調べるために、D1、D2またはD3を1kb CE領域から別々に欠失させ(図4Aおよび図5A~5C)、これらの修飾CE領域を-5kb領域に融合させてNINの発現を駆動した。3つのコンストラクトをA. rhizogenesが媒介する根の形質転換によって、nin-1に導入した。図4Bおよび図9Aに示されるとおり、D1の欠失は根粒を形成する能力を取り除いた。一方、D2の欠失は根粒形成に対して有意な効果を有さなかった(図4Bおよび図9B)。D3の欠失は根粒を有する根の相対的な数の49%から21%への減少を引き起こし、また、1個の根当たりの平均根粒数を8個から5.4個に減少させた(図4Bおよび図9C)。これらの結果は、D1における少なくとも調節性配列が、NINが制御する根粒原基形成に必須であることを示した。さらに、上記データは、D1内の推定サイトカイニン応答エレメントが、NINが制御する根粒原基形成の原因であることを示した。対照的に、D2における推定AP2結合部位は、根粒器官形成に必須ではなかった。
【0105】
NINの発現は、細胞自律的ではない(non-cell-autonomous)方法で内根細胞層において誘導される:Mt NINの2.2kb上流領域は、Nod因子適用の24時間後に表皮において活性化されることが知られていた(Vernie et al., Plant Cell, (2015) 27, 3410-3424)。しかし、このプロモーター領域は、根粒器官形成に必要であることが示されている調節性配列を欠いていた(上述参照)。したがって、原基形成の間の内根細胞層におけるNINの発現を、in situハイブリダイゼーションによって評価した。内鞘細胞が分裂し、且ついくつかの垂層分裂が内側の皮層細胞層(C4およびC5)において起こった始原的段階(図10Aおよび図10Bにおいて使用した段階)を使用して分析を行った。。皮層細胞がより広範囲に分裂したわずかに遅い段階(図10Cおよび図10Dにおいて使用した段階)においても分析を行った。どちらの段階においても、感染糸はまだ原基に到達していなかった。図10Aに示すように、より若い段階では、NIN mRNAは、内鞘および表皮において生じたが、分裂した皮層細胞においてはほとんど検出できなかった。最も高い発現レベルは、内鞘由来細胞において生じた。図10Cに示すように、皮層細胞がより広範囲に分裂していたより古い段階では、皮層由来細胞におけるNINの発現レベルは、内鞘におけるNINの発現レベルと同様であった。上記データは、NINの発現が内鞘において最初に強く誘導され、次いで、他の内部細胞層に広がったことを示す。
【0106】
NF-YA1は、NINの直接の標的である(Soyano et al., PLos Genet. (2013) 9)。NINと同様に、NF-YA1は表皮において発現しており、ここで根粒菌感染を制御する(Laporte et al., J. Exp. Bot., (2014) 65, 481-494)。NINはまた原基におけるNF-YA1発現を制御するか否かを試験するために、プローブとしてNF-YA1を用いて、RNA in situハイブリダイゼーションを行った。NF-YA1がペイサイクルにおいて最初に誘導されたので、結果は、NF-YA1およびNINが同様の発現を有することを実証した(図10Bおよび図10D)。これらの類似した発現パターンは、NF-YA1が内鞘および他の根粒原基細胞においてNINによって調節されている可能性を示している。さらに、結果は、表皮に存在する根粒菌は、内鞘由来細胞においてNINおよびNF-YA1の発現を誘導することを示す。
【0107】
CE領域は、内鞘におけるNIN表現の誘導のために必要である:内部細胞層におけるNIN表現にCE領域が必要であるか否かを決定するために、ProNINCE-5kb:GUSおよびProNIN5kb:GUSの表現パターンを比較した。初めに、ProNINCE-5kb:GUSおよびProNIN5kb:GUSの両方を、A17 WT M. truncatulaに導入した。内鞘細胞が分裂し、且つ内側の皮層細胞層においていくつかの垂層分裂が起こった原基発達の初期段階に分析を行った。図11Aおよび図11Bに示されるとおり、両方のコンストラクトは、表皮、内鞘、および内皮において発現された。一方、より低いシグナルがいくつかの皮層細胞において検出された。これは、ProNIN5kb:NINがnin-1バックグラウンドにおける原基形成には十分ではないことが示されたため、予期しない結果となった。結果は、内部細胞層におけるProNIN5kb:GUSの発現がWTバックグラウンドで産生された内因性NINによって誘導されたことを示す。結果はさらに、内層におけるNINの発現が、NIN自体を含む正のフィードバックループによって調節されること、およびこのために必要な必須のシス調節エレメントは-5kbプロモーター領域に位置していたことを示す。
【0108】
上記を確認するために、ProNINCE-5kb:GUSおよびProNIN5kb:GUSを、A. rhizogenesが媒介する形質転換によってdaphne様に導入した。daphne様において、感染糸が形成され、NINが表皮に誘導され、且つ移動性シグナル(mobile signal)の産生は影響を受けないことを示した。しかし、根粒原基形成が損なわれ、内部細胞層においてNIN生産がないことを示した。実際、ProNIN5kb:GUSトランスジェニック根は、表皮および外皮層においてのみGUS発現を示した(図11C)。一方、内鞘細胞において発現は観察されなかった。対照的に、ProNINCE-5kb:GUSトランスジェニック根は、表皮、外皮層および内鞘においてGUSの発現を示した(図11D)。さらに、daphne様の内鞘におけるProNINCE-5kb:GUSの発現は弱く、これは、それ自身の発現を正に調節するフィードバックループにおけるNINの関与と一致する。この場合、NINがないため、細胞分裂は内鞘において誘導されなかった。CE領域が内鞘におけるNINの発現に必要であることをさらに実証するために、根粒菌を接種した2日後(dpi)に、RNA in situハイブリダイゼーションを用いて、daphne様原基におけるNINの発現を調べた(図10E)。これは、WT(図10A)とは異なり、NINは表皮および外皮層において発現したが、内鞘においては発現しなかったことを示した(図10E)。この結果は、CE領域が内鞘におけるNINの発現に必要であることを示した。まとめると、結果は、内鞘におけるCEが制御するNINの発現は、WT根における細胞分裂に先行することを実証する。これらの結果は、CE領域が内鞘におけるNINの発現の初期誘導に必要であることを示す。
【0109】
内鞘におけるNINの誘導は、表皮におけるNINの発現に依存する:上記の結果は、表皮におけるNod因子シグナル伝達によって生成された移動性シグナルが内鞘におけるNINの発現を誘導することを示した。この場合、内鞘におけるNINの発現は、表皮におけるNIN誘導に依存するのであろう。これを試験するために、ProNINCE-5kb:GUSおよびProNIN5kb:GUSを、毛根形質転換によってnin‐1に導入した。両方の場合において、GUSは表皮および外皮層にのみ提示されたが、接種後3週間の内鞘には提示されなかった(図11Eおよび図11F)。従って、上記データは、NINが内鞘細胞におけるNINの発現を誘導するために表皮において必要であったことを示唆する。
【0110】
CRE1とRR1は、接種されていない根の内鞘において発現する:CE領域における複数のB型RR応答調節性エレメントの発生は、サイトカイニンシグナル伝達機構が内鞘におけるNIN転写活性化に重要であることを示した。このことが事実であるか否かを決定するために、サイトカイニン受容体CRE1の発現パターンと、その推定標的であるB型応答制御因子(RESPONSE REGULATOR)RR1とを評価した。RR1は、根粒形成の間に発現する(Gonzalez-Rizzo et al., Plant Cell Online, (2006) 18, 2680-2693)。RNA in situハイブリダイゼーションを用いて、CRE1は接種されていない根の内鞘細胞および脈管細胞において活発に転写されるが、内皮細胞または皮層細胞においては転写されないことを見出した(図12A)。また、B型RR1のmRNAは、内鞘において最も高いレベルで存在し、根の脈管細胞においてより低い程度で存在した(図12B)。したがって、CRE1およびRR1の両方は、根粒菌のシグナル伝達が開始する前に、内鞘において既に発現しており、まず内鞘層のみがサイトカイニンに応答することを示した。
【0111】
要約:上に示したデータは、M. truncatulaの根粒器官形成につながるNINの発現の調節のために遠隔上流調節性領域(CE)が必要であることを示している。データはさらに、感染プロセスのための調節性配列は、開始コドンのすぐ上流5kb領域内に位置することを示している。CE領域は数個のサイトカイニン応答エレメントを含み、6つのサイトカイニン応答エレメントを含むドメイン1(D1)は根粒原基形成に必須である。CE機能を破壊する挿入を有するdaphne様変異体は、この能力を失うことから、CE領域は、サイトカイニンによって誘導されるNINの発現にとってさらに重要である。根粒原基形成は、内鞘におけるNINの誘導で始まり、その後皮層細胞にまで及ぶ。さらに、上記データは、サイトカイニン結合遺伝子CRE1およびRR1が内鞘において発現することを実証する。まとめると、結果は、サイトカイニンを知覚することが原基形成開始時のNINの誘導に関与することを示す。
【0112】
感染プロセスの間に、NINは、適切なカールが形成されると根毛の成長が停止するメカニズムに関与している。このプロセスに必要な調節性配列は、-2.2kbプロモーター領域内に位置しており、この領域は推定CYCLOPS結合部位を欠いている。したがって、上記データは、CYCLOPS(M. truncatulaにおけるIPD3)に加えて、別の転写因子が表皮におけるNINの発現の調節に関与することを示す。さらに、-2.2kb領域の誘導された発現が効率的な感染糸形成に十分でないと仮定すると、表皮におけるNINの発現レベルが感染糸形成に必要とされる閾値レベル未満のままであるのに対して、NINの発現の閾値レベルは、推定CYCLOPS結合部位を含む-5kbプロモーター領域の誘導された発現によって到達され得ることを、上記データは示す(図13)。
【0113】
根粒原基開始の間のNINの機能に関するモデルを図13に示す。Nod因子の知覚後、NINは表皮において急速に誘導される。NINプロモーターの-5kb調節性領域は緊密な根のカーリングおよび感染糸形成の両方に十分であるが、-2.2kb領域によって駆動される発現は緊密な根のカーリングおよびカール内部の細菌コロニーの形成にのみ十分である。移動性シグナルはNIN依存的な様式で表皮において生成され、そしてそれは内鞘に移動し、そこで、移動性シグナルは内根細胞層におけるサイトカイニンの蓄積を引き起こす。内鞘におけるCRE1受容体は、サイトカイニンを知覚し、B型RR1を活性化し、さらにNINの発現を活性化する。内鞘におけるNINの誘導は、CE領域の存在を必要とし、NIN自体を含む正のフィードバックループを含む。内鞘におけるNINの誘発はNIN自身を含むポ正のフィードバックループを含むとの結論は、M. truncatula野生型バックグラウンドにおけるProNIN5kb:GUSの発現は根粒原基において誘発されるが、このプロモーター領域は原基形成を引き起こすには十分ではないという知見によって支持される。この結果は、原基形成を引き起こさないNINのプロモーター領域が原基におけるGUSの発現を駆動するのに十分であるというL. japonicusにおける研究と類似している(Yoro et al., Plant Physiol., (2014) 165, 747-758; Heckmann et al., Mol. Plant-Microbe Interact, (2011) 24, 1385-1395; Kosuta et al., Plant J., (2011) 67, 929-940)。NINは次に、NF-YA1の発現を直接活性化し、さらに細胞分裂を刺激する。このデータは、内鞘におけるNINの誘導が内鞘細胞の有糸分裂活性化に先行することを示す。その後、内鞘におけるNINが誘発する反応は、内皮および内鞘細胞において、細胞分裂とNINの発現とに寄与する。
【0114】
根粒原基形成には内根層におけるNINの発現の誘導が必要であるという結論は、内皮および皮層において活性な異種のシロイヌナズナエンハンサーによって駆動されるNINによって、L. japonicus daphne変異体において根粒器官形成が回復するという観察結果と一致する(Yoro et al., Plany Physiol., (2014) 165, 747-758)。上記の結果は、6つのサイトカイニン応答エレメントを含むCE内の領域の欠失が原基形成を阻止することを実証する。これは、内鞘におけるサイトカイニンシグナル伝達がNINの発現を誘導することを示す。これは、根粒菌のシグナル伝達が開始される前の内鞘におけるサイトカイニン受容体(CRE1)およびB型応答レギュレーター(RR1)の発現によってさらに支持される。これらの知見は、GUS発現を駆動するCRE1プロモーター領域が原生木部極(protoxylem poles)(Boivin et al., Plant Cell Environ., (2016) 39, 2198-2209)(根粒原基が形成される部位)の反対側の内皮/内鞘細胞において特異的に発現されることを示す以前の研究と一致する(Heidstra et al., Development, (1997) 124, 1781-1787)。さらに、この能力を失ったdaphne様変異体によって、サイトカイニン誘導性のNINの発現に対するCE領域の重要性が示唆された。
【0115】
CE領域は、検討した8種のマメ科植物種において保存されている。これらはマメ科のマメ亜科(Papilionoideae)サブファミリーの異なる分岐群に属し、Genistoids、IRLC、Robinioids、MilletioidsおよびDalbergioids分岐群を代表する。したがって、上記データは、サイトカイニンによるNINの発現の調節がこのサブファミリーにおいて保存されていることを示す。
【0116】
上記の結果は、内鞘におけるNINの誘導後に、その発現が内皮および内皮層に拡大することを示す。皮層細胞が垂層分裂した若い根粒原基(図10Aおよび図10B)において、NINおよびNF-YA1の発現は内鞘において最も高く、分裂した皮層細胞および内皮細胞においてほとんど検出できない。上記結果は、内鞘におけるNIN誘導性の応答が内皮および皮層細胞における細胞分裂に寄与することを示す(図13)。発生の後期段階において、NINは、分裂する皮層細胞において発現される(図10Cおよび図10D)。
【0117】
根粒原基における細胞分裂は、最初の細胞分裂の前に生じるオーキシンの蓄積と相関する(Mathesius et al., Plant J., (1998) 14, 23-34; Suzaki et al., Development, (2012) 4006, 3997-4006)。オーキシンの蓄積(DR5発現)は、それがninヌル変異体では起こらないので、NINに依存する(Suzaki et al., Development, (2012) 4006, 3997-4006)。さらに、NINおよびNF-YA1の両方の異所性発現は、側根発生の間に異常な細胞分裂を誘導するのに十分であり(Soyano et al., PLos Genet. (2013) 9)、これは、それらの発現がオーキシンの局所蓄積を引き起こすことを示す。上記データは、内鞘におけるサイトカイニンシグナル伝達がNINの発現を誘発し、オーキシンの局所蓄積を導き、続いて有糸分裂活性を誘発することを示す(図13)。この結論は、STY遺伝子がNF-YA1の標的であることを示す以前の研究によって支持される(Hossain et al., Mpmi, (2016) 29, 950-964)。STY遺伝子は、ArabidopsisにおいてYUCCAオーキシン生合成遺伝子を調節することが示されている転写因子をコードする(Eklund et al., Plant Cell, (2010) 22, 349-363; Eklund et al., Development, (2010) 137, 1275-1284; Sohlberg et al., Plant J., (2006) 47, 112-123)。
【図面の簡単な説明】
【0118】
図1A図1A~1Iは、Medicago truncatula daphne様(FN8113)変異体根の表現型およびSinorhizobium meliloti(根粒菌)RCR2011.pHC60株を接種したM.truncatula A17野生型(WT)根の表現型を示す。図1Aは、A17 WT根(スケールバー 2mm)における感染糸のステレオ透過光マクロスコープ画像を示す。
図1B図1Bは、A17 WT根(スケールバー 2mm)における感染糸のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示す。
図1C図1Cおよび図1Fは、接種後7日(dpi)のWT(図1C;スケールバー 10μm)およびヨウ化プロピジウムを用いて染色したdaphne様変異体根(図1F;スケールバー 10μm)の共焦点画像を示し、細菌コロニー(矢頭)および感染糸(矢印)がdaphne様変異根およびWT根において同等であることを示す。
図1D図1Dは、daphne様変異体根(スケールバー 2mm)における感染糸のステレオ透過光マクロスコープ画像を示す。
図1E図1Eは、daphne様変異体根(スケールバー 2mm)における感染糸のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示す。図1A~1Bと図1D~1Eとの比較は、daphne様変異体根(図1D~1E)がWT(図1A~1B)と比較して過剰な数の感染糸を有することを示す。
図1F図1Cおよび図1Fは、接種後7日(dpi)のWT(図1C;スケールバー 10μm)およびヨウ化プロピジウムを用いて染色したdaphne様変異体根(図1F;スケールバー 10μm)の共焦点画像を示し、細菌コロニー(矢頭)および感染糸(矢印)がdaphne様変異根およびWT根において同等であることを示す。
図1G図1Gは、トルイジンブルーを用いて染色した接種後3週(wpi)のdaphne様変異体根の縦断面図を示し、感染糸(矢印)が皮層細胞層に到達できることがあり、いくらか細胞分裂が誘導されることを示している(矢頭)(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;矢印は感染糸を示す;矢頭は細胞分裂を示す)。
図1H図1Hは、NIN遺伝子(太い灰色の矢印)開始コドン(細い黒い矢印上の「ATG」)の4120bp上流に2.49MBの第2染色体挿入部分(矢印の間に示される側面配列は、配列番号633および配列番号634である)を有する、daphne様変異体におけるNIN遺伝子座の配置図を示す。第5染色体配列は、左から右へ、配列番号632、配列番号635、および配列番号636である。図1A~1Gに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図1I図1Iは、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した接種後14日(dpi)の根における、共焦点画像からのデータの平均±SDを示す(これらの根の代表的な画像を図1Cおよび1Fに示す)。
図2A図2A~2Mは、Agrobacterium rhizogenesが媒介する形質転換を用いて、コンストラクトProNIN5kb:NIN、コンストラクトProNIN2.2kb:NIN、またはコンストラクトProNIN5kb(Δシクロプス(cyclops)):NINを導入することによって、M.truncatula nin-1変異体根における感染過程の部分的な補完を示す。図2Aは、トルイジンブルーを用いて染色した、ProNIN5kb:NINを用いて形質転換されたnin-1変異体根の縦断面を示し、皮層細胞層に到達することができる感染糸(矢印)を示す(スケールバー 50μm;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;矢印は感染糸を示す)。
図2B図2Bは、ProNIN5kb:NINを用いて形質転換したnin-1変異体根のステレオ透過光マクロスコープ画像を示し、過剰な感染糸形成(スケールバー 2mm)を表す。
図2C図2Cは、ProNIN5kb:NINを用いて形質転換したnin-1変異体根のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示し、過剰な感染糸形成(スケールバー 2mm)を表す。
図2D図2Dは、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した、ProNIN5kb:NIN根を用いて形質転換したnin-1変異体根の共焦点画像を示し、カールした根毛(スケールバー 10μm)中で開始された感染糸形成(長い白線)を表す。
図2E図2Eは、ProNIN2.2kb:NINを用いて形質転換したnin-1変異体根のステレオ透過光マクロスコープ画像を示し、多数のカールした根毛(スケールバー 2mm)を表す。
図2F図2Fは、ProNIN2.2kb:NINを用いて形質転換されたnin-1根のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示し、多数のカールした根毛(スケールバー 2mm)を表す。
図2G図2Gは、ヨウ化プロピジウムを用いて染色した、ProNIN2.2kb:NIN根を用いて形状質転換したnin-1変異体根の共焦点画像を示し、カールした根毛の内側の細菌カールコロニー(緻密な白色形状)を表すが、感染糸の形成は示さない(スケールバー 10μm)。
図2H図2Hは、空のベクターを用いて形質転換した、感染糸を有さないnin-1変異体根のステレオ透過光マクロスコープ画像を示す(スケールバー 2mm)。
図2I図2Iは、空のベクターを用いて形質転換した、感染糸を有さないnin-1変異体根のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示す(スケールバー 2mm)。
図2J図2Jは、ヨウ化プロピジウムで染色した、空ベクターを用いて形質転換したnin-1変異体根の共焦点画像を示し、細菌コロニーのない過剰な根毛のカールを表す(スケールバー 10μm)。
図2K図2Kは、ProNIN5kb(Δシクロプス):NINを用いて形質転換したnin-1根のステレオ透過光マクロスコープ画像を示し、多数のカールした根毛を表す(スケールバー 2mm)。
図2L図2Lは、ProNIN5kb(Δシクロプス):NINを用いて形質転換したnin-1根のステレオ蛍光マクロスコープ画像を示し、多数のカールした根毛を表す(スケールバー 2mm)。
図2M図2Mは、ヨウ化プロピジウムで染色した、ProNIN5kb(Δシクロプス(cyclops)):NIN根を用いて形質転換したnin-1変異体根の共焦点画像を示し、カールした根毛の内側に細菌カールコロニー(緻密な白色形状)を表すが、感染糸形成は示さない(スケールバー 10μm)。図2A~2Mは、GFPを恒常的に発現するS.meliloti RCR2011.pHC60を4wpi接種で収集した根の画像を示す。図2A~2Mに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図3図3は、8種のマメ科植物種由来の、NIN遺伝子開始コドンから2kb下流、およびNIN 5’上流領域を含むゲノムDNA配列のmVISTAアラインメントを示す。x軸は、KbにおけるM.truncatula NIN開始コドンからの距離(右から左に走る)を提供し、一方、y軸は、M.truncatula配列に対する保存レベルの割合(各マメ科植物種について、下から上に走る)を提供する。ピークは、50%~100%の比率でのM.truncatulaとの配列同一性のレベルを示し、50%未満の同一性は記録しなかった。NIN開始コドンから2kb下流の配列を、「ATG」と表示された細い黒矢印の右側に描き、5’非コード上流DNA配列を、細い黒矢印の左側に描く。2つの濃い灰色の長方形は3つの保存領域(3C領域;左)および-5kbプロモーター領域(右)の位置を示し、灰色の垂直矢印は、-5kbプロモーター領域内のCYCLOPS結合部位の位置を示す。
図4A図4Aおよび図4Bは、M.truncatula NIN 5’上流領域におけるエレメントの概略図の代表を示し、実験は、サイトカイニン応答エレメント包含(CE)領域が根粒器官形成に必須であることをを証明する結果となる。図4Aは、NINコード配列開始部位の-15Kb~-20Kb上流に位置するボックスとしてNIN 5’上流領域に存在する3C領域を示す(NIN遺伝子=太い灰色の矢印;開始コドン=細い黒い矢印上の「ATG」)。3C領域の中央領域は、1Kb CE領域であり、D1、D2、およびD3と名付けられた3つの部分またはドメインに分割される472bpの保存領域を含む(灰色のボックスで示す)。図4Aはまた、daphne様変異体における挿入の位置およびCYCLOPS結合部位の位置を示し、NINコード配列開始部位の-2.2Kbと-5Kb上流の間に位置する標識矢印として示されている。
図4B図4Bは、空のベクターを用いて形質転換したA17 WT M.truncatula根(一番上のバー)と、空のベクターまたはNIN 5’上流領域の異なる部分によって駆動されるNIN遺伝子を保有するコンストラクトを用いて形質転換したM.truncatula nin-1変異体根と、に形成された根粒の数を示す(下部6つのバー;各バーは使用された特異的コンストラクトで標識される)。試験したすべての根に対する根粒形成根の比率(「根粒形成根/トランスジェニック根」と標識した矢印で示す)をグラフの左側に提供する。グラフは、根粒形成根当りの根粒の数を示し、データは平均±SDであり、根粒の数を、S.meliloti 2011.pHC60株を用いて4wpiで計数した。
図5A図5A~5Dは、サイトカイニン応答エレメント包含(CE)領域(より大きな3C領域の第2領域または中間領域に対応する)および8つのマメ科植物種のCYCLOPS結合部位の保存された部分のMAFFTアラインメントを示す。図5A~5Cは、8つのマメ科植物種;Medicago truncatula(配列番号663)、Trifolium pratense(配列番号664)、Cicer arietinum(配列番号665)、Lotus japonicus(配列番号666)、Glycine max(配列番号667)、Cajanus cajan(配列番号668)、Lupinus angustifolius(配列番号669)、およびArachis duranensis(配列番号670)のCE領域の保存された部分(すなわち、隣接領域なし)のMAFFTアラインメントを示す。CE領域の保存された部分は、約10の推定B型サイトカイニンシグナル伝達応答レギュレーター(RR)結合部位(配列番号613、太字)、および1つのAP2結合エレメント(配列番号631、図5Bの黒いボックスで囲まれている)を含む。CE領域の保存された部分は、D1、D2、およびD3と名付けられた3つのドメインに分割され、その範囲および境界は、アラインメントの下の黒い矢印およびアラインメントを通る垂直な黒い線によって示される。図5Aは、ドメインD1の全ておよびドメインD2の一部を含む、CE領域の保存された部分の5’部分のアラインメントを示す。
図5B図5Bは、ドメインD2の一部およびドメインD3の一部を含む、CE領域の保存された部分の中心部分のアラインメントを示す。
図5C図5Cは、ドメインD3の一部を含むCE領域の保存された部分の3’部分のアラインメントを示す。
図5D図5Dは、8つのマメ科植物種;Medicago truncatula(配列番号671)、Arachis duranensis(配列番号672)、Cicer arietinum(配列番号673)、Lotus japonicus(配列番号674)、Glycine max(配列番号675)、Lupinus angustifolius(配列番号676)、Cajanus cajan(配列番号677)、およびTrifolium pratense(配列番号678)のCYCLOPS結合部位のMAFFTアラインメントを示す。破線で囲んだ2つのボックスは、CYC-ボックスといわれる、CYCLOPS応答エレメント(CYCLOPS応答シスエレメントまたはCYC-REともいわれる)内にある、アラインメントの上方に黒い矢印で表されている必須シスエレメントの回文配列を示す。
図6A図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図6B図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図6C図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図6D図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図6E図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図6F図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図6G図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図6H図6A~6Hは、A.rhizogenesが媒介する形質転換(35min=最小CaMV 35Sプロモーター)を用いて、コンストラクトProNIN3C-5kb:NIN、ProNINCE-5kb:NIN、またはProNINCE-35Smin:NINを導入することによる、M.truncatula nin-1およびdaphne様変異体根の根粒形成しない表現型の補完を示す。図6Aおよび図6Cは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6A;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6C;スケールバー 2mm)に、nin-1のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Eおよび図6Gは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6E;スケールバー 2mm)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6G;スケールバー 2mm)に、daphne様のトランスジェニック根に根粒が形成されることを示す。カラーの画像中の根粒は、ピンク色として見ることができ、これは根粒が窒素を積極的に固定していることを示す。図6Bおよび図6Dは、ProNIN3C-5kb:NINで形質転換された場合(図6B;スケールバー 200μ)、またはProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6D;スケールバー 200μ)の、トルイジンブルーで染色されたnin-1のトランスジェニック根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、固定区域(FX)を含む通常の根粒分布を有する。図6Fおよび図6Hは、ProNINCE-5kb:NINで形質転換された場合(図6F;スケールバー 200μM)、またはProNINCE-35Smin:NINで形質転換された場合(図6H;スケールバー 200μM)の、トルイジンブルーで染色されたdaphne様の形質転換根に形成された根粒の縦断面を示しており、これらは、分裂組織(M)、感染区域(IF)、および固定区域(FX)を含む通常の根粒帯状分布を有する。図6A~6Hにおいて、構成的に発現されたGFPを含有するS.meliloti RCR2011株を接種材料として使用し、根粒を4wpiで収集した。図6A~6Hは、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図7A図7Aおよび図7Bは、PronifH:GFPレポーターを有するS.melilotiを接種した場合に、M.truncatula ProNINCE-5kb:NINトランスジェニックnin-1根の根粒において、nifH発現が誘導されることを示す。図7Aは、4wpiトランスジェニック根粒の共焦点画像を示し、これは、固定区域(FX)において、nifH(明るい灰色)のスイッチが入ることを示す(IF=感染区域;スケールバー 200μm)。
図7B図7Bは、固定区域においてスイッチが入ったnifHを示す、図7Aの拡大画像を示す(S=共生;スケールバー 50μm)。図7A~7Bに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図8A図8A~8Bは、A17 WTおよびdaphne様における水の対照(water control)と比較して、サイトカイニン誘導に応答した相対的なNINおよびNF-YA1発現のqRT-PCR解析を示す。図8Aは、サイトカイニン誘導のための10-7Mベンジルアミノプリン(BAP;標識「10-7 BAP」によって示される)または対照として水(標識「HO」によって示される)を16時間適用した後の、A17 WTおよびdaphne様におけるNINの相対発現のqRT-PCR解析を示す。
図8B図8Bは、サイトカイニン誘導のための10-7M BAPまたは対照としての水を16時間適用した後の、A17 WTおよびdaphne様におけるNF-YA1の相対発現のqRT-PCR解析を示す。図8A~8Bは、SEMを表示するエラーバーを用いて3つの生物学的レプリケートの平均を示す。
図9A図9A~9Cは、ProNINCE(ΔD1/D2/D3)-5kb:NINコンストラクトを用いて形質転換したM.truncatula nin-1変異体根の表現型を示す。図9Aは、ProNINCE(ΔD1)-5kb:NINで形質転換された、接種されたnin-1根の縦断面を示す(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;感染糸を矢印で示す)。
図9B図9Bは、ProNINCE(ΔD2)-5kb:NINを用いて形質転換した、接種されたnin-1根の縦断面を示す(IF=感染区域;FX=固定区域;M=分裂組織;スケールバー 200μM)。
図9C図9Cは、ProNINCE(ΔD3)-5kb:NINを用いて形質転換した、nin-1の根粒の断面を示す(IF=感染区域;FX=固定区域;スケールバー 200μm)。図9A~9Cの断面は、トルイジンブルーを用いて染色する。図9A~9Cに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図10A図10A~10Eは、S.meliloti RCR2011を接種したM.truncatula A17 WT根粒原基およびdaphne様変異体原基におけるNINおよびNF-YA1の発現傾向を示す。図10A~10Bは、内鞘細胞が分裂し、いくつかの垂層分裂が内側の皮層細胞層(C4およびC5)で起こった、根粒原基発生の段階におけるA17根粒原基のNIN(図10A)およびNF-YA1(図10B)のRNA in situ局在を示す。図10C~10Dは、皮層細胞がより広範囲に分裂した場合の、根粒原基発生の後期段階におけるA17根粒原基のNIN(図10C)およびNF-YA1(図10D)のRNA in situ局在を示す。図10Eは、S.meliloti RCR2011を接種した2日後の、daphne様変異体原基におけるNINのRNA in situ局在を示す。図10A~10Eにおいて、ハイブリダイゼーションシグナルは暗い点として描かれ、矢頭によって示された。矢印は感染糸を示す(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図10A~10Eに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図10B図10A~10Eは、S.meliloti RCR2011を接種したM.truncatula A17 WT根粒原基およびdaphne様変異体原基におけるNINおよびNF-YA1の発現傾向を示す。図10A~10Bは、内鞘細胞が分裂し、いくつかの垂層分裂が内側の皮層細胞層(C4およびC5)で起こった、根粒原基発生の段階におけるA17根粒原基のNIN(図10A)およびNF-YA1(図10B)のRNA in situ局在を示す。図10C~10Dは、皮層細胞がより広範囲に分裂した場合の、根粒原基発生の後期段階におけるA17根粒原基のNIN(図10C)およびNF-YA1(図10D)のRNA in situ局在を示す。図10Eは、S.meliloti RCR2011を接種した2日後の、daphne様変異体原基におけるNINのRNA in situ局在を示す。図10A~10Eにおいて、ハイブリダイゼーションシグナルは暗い点として描かれ、矢頭によって示された。矢印は感染糸を示す(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図10A~10Eに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図10C図10A~10Eは、S.meliloti RCR2011を接種したM.truncatula A17 WT根粒原基およびdaphne様変異体原基におけるNINおよびNF-YA1の発現傾向を示す。図10A~10Bは、内鞘細胞が分裂し、いくつかの垂層分裂が内側の皮層細胞層(C4およびC5)で起こった、根粒原基発生の段階におけるA17根粒原基のNIN(図10A)およびNF-YA1(図10B)のRNA in situ局在を示す。図10C~10Dは、皮層細胞がより広範囲に分裂した場合の、根粒原基発生の後期段階におけるA17根粒原基のNIN(図10C)およびNF-YA1(図10D)のRNA in situ局在を示す。図10Eは、S.meliloti RCR2011を接種した2日後の、daphne様変異体原基におけるNINのRNA in situ局在を示す。図10A~10Eにおいて、ハイブリダイゼーションシグナルは暗い点として描かれ、矢頭によって示された。矢印は感染糸を示す(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図10A~10Eに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図10D図10A~10Eは、S.meliloti RCR2011を接種したM.truncatula A17 WT根粒原基およびdaphne様変異体原基におけるNINおよびNF-YA1の発現傾向を示す。図10A~10Bは、内鞘細胞が分裂し、いくつかの垂層分裂が内側の皮層細胞層(C4およびC5)で起こった、根粒原基発生の段階におけるA17根粒原基のNIN(図10A)およびNF-YA1(図10B)のRNA in situ局在を示す。図10C~10Dは、皮層細胞がより広範囲に分裂した場合の、根粒原基発生の後期段階におけるA17根粒原基のNIN(図10C)およびNF-YA1(図10D)のRNA in situ局在を示す。図10Eは、S.meliloti RCR2011を接種した2日後の、daphne様変異体原基におけるNINのRNA in situ局在を示す。図10A~10Eにおいて、ハイブリダイゼーションシグナルは暗い点として描かれ、矢頭によって示された。矢印は感染糸を示す(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図10A~10Eに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図10E図10A~10Eは、S.meliloti RCR2011を接種したM.truncatula A17 WT根粒原基およびdaphne様変異体原基におけるNINおよびNF-YA1の発現傾向を示す。図10A~10Bは、内鞘細胞が分裂し、いくつかの垂層分裂が内側の皮層細胞層(C4およびC5)で起こった、根粒原基発生の段階におけるA17根粒原基のNIN(図10A)およびNF-YA1(図10B)のRNA in situ局在を示す。図10C~10Dは、皮層細胞がより広範囲に分裂した場合の、根粒原基発生の後期段階におけるA17根粒原基のNIN(図10C)およびNF-YA1(図10D)のRNA in situ局在を示す。図10Eは、S.meliloti RCR2011を接種した2日後の、daphne様変異体原基におけるNINのRNA in situ局在を示す。図10A~10Eにおいて、ハイブリダイゼーションシグナルは暗い点として描かれ、矢頭によって示された。矢印は感染糸を示す(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図10A~10Eに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図11A図11A~11Fは、S.meliloti RCR2011を接種してから48時間後の内鞘における根粒菌誘導NIN発現にCE領域が必要であることを示す。図11A~11Bは、ProNIN5kb:GUS(図11A)およびProNINCE-5kb:GUS(図11B)で形質転換したM.truncatula A17 WT根を示す。図11A~11Bにおいて、GUS発現が表皮、内皮、および内鞘にあり、矢頭で示されている(より低いGUS発現がいくつかの皮層細胞にもある;矢頭で示していない)。図11C~11Dは、ProNIN5kb:GUS(図11C)およびProNINCE-5kb:GUS(図11D)で形質転換したM.truncatula daphne様変異体根を示す。図11Cでは、GUS発現が表皮および外側皮層にあり、矢頭で示されている。図11Dにおいて、GUS発現が表皮、外側皮層、および内鞘にあり(内鞘におけるより弱い発現)、矢頭で示される。図11E~11Fは、ProNIN5kb:GUS(図11E)およびProNINCE-5kb:GUS(図11F)で形質転換したM.truncatula nin-1変異体根を示す。図11E~11Fにおいて、GUS発現は表皮および外側皮層にあり、矢頭で示される。図11A~11Fにおいて、スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図11A~11Fに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図11B図11A~11Fは、S.meliloti RCR2011を接種してから48時間後の内鞘における根粒菌誘導NIN発現にCE領域が必要であることを示す。図11A~11Bは、ProNIN5kb:GUS(図11A)およびProNINCE-5kb:GUS(図11B)で形質転換したM.truncatula A17 WT根を示す。図11A~11Bにおいて、GUS発現が表皮、内皮、および内鞘にあり、矢頭で示されている(より低いGUS発現がいくつかの皮層細胞にもある;矢頭で示していない)。図11C~11Dは、ProNIN5kb:GUS(図11C)およびProNINCE-5kb:GUS(図11D)で形質転換したM.truncatula daphne様変異体根を示す。図11Cでは、GUS発現が表皮および外側皮層にあり、矢頭で示されている。図11Dにおいて、GUS発現が表皮、外側皮層、および内鞘にあり(内鞘におけるより弱い発現)、矢頭で示される。図11E~11Fは、ProNIN5kb:GUS(図11E)およびProNINCE-5kb:GUS(図11F)で形質転換したM.truncatula nin-1変異体根を示す。図11E~11Fにおいて、GUS発現は表皮および外側皮層にあり、矢頭で示される。図11A~11Fにおいて、スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図11A~11Fに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図11C図11A~11Fは、S.meliloti RCR2011を接種してから48時間後の内鞘における根粒菌誘導NIN発現にCE領域が必要であることを示す。図11A~11Bは、ProNIN5kb:GUS(図11A)およびProNINCE-5kb:GUS(図11B)で形質転換したM.truncatula A17 WT根を示す。図11A~11Bにおいて、GUS発現が表皮、内皮、および内鞘にあり、矢頭で示されている(より低いGUS発現がいくつかの皮層細胞にもある;矢頭で示していない)。図11C~11Dは、ProNIN5kb:GUS(図11C)およびProNINCE-5kb:GUS(図11D)で形質転換したM.truncatula daphne様変異体根を示す。図11Cでは、GUS発現が表皮および外側皮層にあり、矢頭で示されている。図11Dにおいて、GUS発現が表皮、外側皮層、および内鞘にあり(内鞘におけるより弱い発現)、矢頭で示される。図11E~11Fは、ProNIN5kb:GUS(図11E)およびProNINCE-5kb:GUS(図11F)で形質転換したM.truncatula nin-1変異体根を示す。図11E~11Fにおいて、GUS発現は表皮および外側皮層にあり、矢頭で示される。図11A~11Fにおいて、スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図11A~11Fに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図11D図11A~11Fは、S.meliloti RCR2011を接種してから48時間後の内鞘における根粒菌誘導NIN発現にCE領域が必要であることを示す。図11A~11Bは、ProNIN5kb:GUS(図11A)およびProNINCE-5kb:GUS(図11B)で形質転換したM.truncatula A17 WT根を示す。図11A~11Bにおいて、GUS発現が表皮、内皮、および内鞘にあり、矢頭で示されている(より低いGUS発現がいくつかの皮層細胞にもある;矢頭で示していない)。図11C~11Dは、ProNIN5kb:GUS(図11C)およびProNINCE-5kb:GUS(図11D)で形質転換したM.truncatula daphne様変異体根を示す。図11Cでは、GUS発現が表皮および外側皮層にあり、矢頭で示されている。図11Dにおいて、GUS発現が表皮、外側皮層、および内鞘にあり(内鞘におけるより弱い発現)、矢頭で示される。図11E~11Fは、ProNIN5kb:GUS(図11E)およびProNINCE-5kb:GUS(図11F)で形質転換したM.truncatula nin-1変異体根を示す。図11E~11Fにおいて、GUS発現は表皮および外側皮層にあり、矢頭で示される。図11A~11Fにおいて、スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図11A~11Fに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図11E図11A~11Fは、S.meliloti RCR2011を接種してから48時間後の内鞘における根粒菌誘導NIN発現にCE領域が必要であることを示す。図11A~11Bは、ProNIN5kb:GUS(図11A)およびProNINCE-5kb:GUS(図11B)で形質転換したM.truncatula A17 WT根を示す。図11A~11Bにおいて、GUS発現が表皮、内皮、および内鞘にあり、矢頭で示されている(より低いGUS発現がいくつかの皮層細胞にもある;矢頭で示していない)。図11C~11Dは、ProNIN5kb:GUS(図11C)およびProNINCE-5kb:GUS(図11D)で形質転換したM.truncatula daphne様変異体根を示す。図11Cでは、GUS発現が表皮および外側皮層にあり、矢頭で示されている。図11Dにおいて、GUS発現が表皮、外側皮層、および内鞘にあり(内鞘におけるより弱い発現)、矢頭で示される。図11E~11Fは、ProNIN5kb:GUS(図11E)およびProNINCE-5kb:GUS(図11F)で形質転換したM.truncatula nin-1変異体根を示す。図11E~11Fにおいて、GUS発現は表皮および外側皮層にあり、矢頭で示される。図11A~11Fにおいて、スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図11A~11Fに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図11F図11A~11Fは、S.meliloti RCR2011を接種してから48時間後の内鞘における根粒菌誘導NIN発現にCE領域が必要であることを示す。図11A~11Bは、ProNIN5kb:GUS(図11A)およびProNINCE-5kb:GUS(図11B)で形質転換したM.truncatula A17 WT根を示す。図11A~11Bにおいて、GUS発現が表皮、内皮、および内鞘にあり、矢頭で示されている(より低いGUS発現がいくつかの皮層細胞にもある;矢頭で示していない)。図11C~11Dは、ProNIN5kb:GUS(図11C)およびProNINCE-5kb:GUS(図11D)で形質転換したM.truncatula daphne様変異体根を示す。図11Cでは、GUS発現が表皮および外側皮層にあり、矢頭で示されている。図11Dにおいて、GUS発現が表皮、外側皮層、および内鞘にあり(内鞘におけるより弱い発現)、矢頭で示される。図11E~11Fは、ProNIN5kb:GUS(図11E)およびProNINCE-5kb:GUS(図11F)で形質転換したM.truncatula nin-1変異体根を示す。図11E~11Fにおいて、GUS発現は表皮および外側皮層にあり、矢頭で示される。図11A~11Fにおいて、スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。図11A~11Fに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図12A図12Aおよび12Bは、非接種M.truncatula A17 WT根におけるCRE1およびRR1 RNAの局在を示す。図12Aは、非接種根におけるCRE1のRNA in situ局在を示し、ハイブリダイゼーションシグナルは、暗い点として描かれ、矢頭で示される(スケールバー 50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;vb=維管束)。
図12B図12Bは、非接種根におけるRR1のRNA in situ局在を示し、ハイブリダイゼーションシグナルは、暗い点として示され、矢頭で示される(スケールバー50μm;ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘;vb=維管束)。図12A~12Bに示される画像は、複数のレプリケートからの代表的な画像である。
図13図13は、根粒原基開始中のNIN機能のモデルを示す。根毛のカールにおいて、細菌コロニーが灰色の点として示されており、根毛の軸において、感染糸が明るい灰色の線として示されている(根毛が細胞の表皮から垂直な突起として示されている)。注釈:「-2.2Kb」および「-5Kb」は、NIN 5’上流領域部分を示す(ep=表皮;C4=皮層細胞層4;C5=皮層細胞層5;ed=内皮;pc=内鞘)。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図2H
図2I
図2J
図2K
図2L
図2M
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図11F
図12A
図12B
図13
【配列表】
2022515341000001.app
【国際調査報告】