(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-18
(54)【発明の名称】スマートな角度取付部品
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20220210BHJP
H05K 7/18 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
G06F1/16 313Z
G06F1/16 312B
H05K7/18 L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021532495
(86)(22)【出願日】2019-11-18
(85)【翻訳文提出日】2021-06-08
(86)【国際出願番号】 CN2019119140
(87)【国際公開番号】W WO2020119397
(87)【国際公開日】2020-06-18
(31)【優先権主張番号】201811521112.6
(32)【優先日】2018-12-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】518056748
【氏名又は名称】新華三技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】NEW H3C TECHNOLOGIES CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100211395
【氏名又は名称】鈴木 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】白尤 新
(72)【発明者】
【氏名】喬 ▲エン▼
(72)【発明者】
【氏名】丁 建明
(72)【発明者】
【氏名】李 義
(72)【発明者】
【氏名】田 輝
(72)【発明者】
【氏名】厳 春喜
(57)【要約】
本開示は、スマートな角度取付部品及び角度取付部品アセンブリを提供する。スマートな角度取付部品及び角度取付部品アセンブリは、スマートな角度取付部品にスイッチング手段と識別回路を設けることにより、1つまた複数のスイッチング手段が前記補助部材によってトリガーされた時に、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路と、トリガーされてないスイッチング手段に電気接続された識別回路とが、共同でキャビネットに取り付けられる電子機器の位置を表す論理信号を生成し、通信モジュールにより論理信号を電子機器に送信する。このように、管理者は、現在の電子機器の位置をリアルタイムで知ることができて、キャビネットに位置取得素子を設ける必要はなく、バックエンドサーバに独立の管理システムを取り付ける必要もなく、機器管理の難しさを簡素化できる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビネットに取り付けられた電子機器と相互接続されているスマートな角度取付部品であって、角度取付部品本体と位置認識手段とを含み、前記位置認識手段は前記角度取付部品本体に取り付けられ、前記位置認識手段は通信モジュールと、スイッチング手段と、識別回路とを含み、前記スイッチング手段と前記識別回路はそれぞれ少なくとも1つであり、かつ各前記識別回路と各前記スイッチング手段は1対1で電気接続しており、
前記スイッチング手段は、前記キャビネットに取り付けられた補助部材によって押圧された時にトリガーされ、1つまたは複数の前記スイッチング手段が前記補助部材によってトリガーされる場合、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路と、トリガーされてないスイッチング手段に電気接続された識別回路とが、共同で、前記キャビネットに取り付けられる前記電子機器の位置を表す論理信号を生成して前記通信モジュールに送信し、
前記通信モジュールは、前記論理信号を受信して前記電子機器に出力する、スマートな角度取付部品。
【請求項2】
各前記識別回路はプルアップ抵抗を含み、各前記プルアップ抵抗と1つの前記スイッチング手段は電源とアースとの間に直列に接続されており、
前記通信モジュールの一端は、各前記プルアップ抵抗と、前記プルアップ抵抗に電気接続された前記スイッチング手段との間に電気接続される、
請求項1に記載のスマートな角度取付部品。
【請求項3】
各前記識別回路は、プルダウン抵抗を含み、各前記プルダウン抵抗と1つの前記スイッチング手段は電源とアースとの間に直列に接続されており、
前記通信モジュールの一端は、各前記プルダウン抵抗と、前記プルダウン抵抗に電気接続された前記スイッチング手段との間に電気接続されている、
請求項1に記載のスマートな角度取付部品。
【請求項4】
各前記スイッチング手段は、第1貫通孔と、弾性片と、第1突起とを含み、前記第1貫通孔は前記角度取付部品本体に設けられ、前記第1突起は前記第1貫通孔内に摺動可能に設けられ、前記弾性片の位置に対応しており、
前記第1突起は、前記補助部材に押圧された時に前記弾性片を押圧することによって、前記弾性片が前記識別回路と接触して導通するように構成される
請求項1に記載のスマートな角度取付部品。
【請求項5】
各前記スイッチング手段は、第1貫通孔と弾性片とを含み、前記弾性片は前記第1貫通孔の位置に対応しており、
前記弾性片は、前記補助部材が前記第1貫通孔を通る時に、押圧されて前記識別回路と接触して導通するように構成される、
請求項1に記載のスマートな角度取付部品。
【請求項6】
キャビネットに設けられた電子機器に相互接続されているスマートな角度取付部品と、キャビネットに設けられる補助部材とを含む角度取付部品アセンブリであって、
前記スマートな角度取付部品は、角度取付部品本体と位置認識手段とを含み、前記位置認識手段は、前記角度取付部品本体に取り付けられ、前記位置認識手段は、通信モジュールと、スイッチング手段と、識別回路とを含み、前記スイッチング手段と前記識別回路はそれぞれ少なくとも1つであり、かつ各前記識別回路と各前記スイッチング手段は1対1で電気接続されており、
前記スイッチング手段は、前記補助部材によって押圧された時にトリガーされ、1つまたは複数の前記スイッチング手段が前記補助部材によってトリガーされる場合、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路と、トリガーされてないスイッチング手段に電気接続された識別回路とが、共同で、前記キャビネットに取り付けられる前記電子機器の位置を表す論理信号を生成して前記通信モジュールに送信し、
前記通信モジュールは、前記論理信号を受信して前記電子機器に出力する、スマートな角度取付部品。
【請求項7】
前記補助部材は取付板を含み、前記取付板はトリガー領域を含み、
前記トリガー領域は、前記スイッチング手段を押圧するときに前記スイッチング手段をトリガーするように構成される、
請求項6に記載の角度取付部品アセンブリ。
【請求項8】
各前記スイッチング手段は、第1貫通孔と、弾性片と、第1突起とを含み、前記第1貫通孔は、前記角度取付部品本体に設けられ、前記第1突起は、前記第1貫通孔内に摺動可能に設けられ、前記弾性片の位置に対応し、
前記トリガー領域は、1つの前記電子機器の位置に対応し、
前記トリガー領域は、前記スイッチング手段の数量と同様の第1トリガー構造を含み、前記第1トリガー構造には、第2貫通孔とトリガーポイントが設けられ、または第2貫通孔のみが設けられ、またはトリガーポイントのみが設けられ、
前記第2貫通孔と前記トリガーポイントとの数量の合計は、前記スイッチング手段の数量と同様であり、
前記第2貫通孔は、前記第1突起を通るように構成され、前記トリガーポイントは、前記第1突起を押圧するように構成され、
前記第1突起は、前記トリガーポイントに押圧された時に、前記第1貫通孔内を摺動して前記弾性片を押すことによって、前記弾性片が前記識別回路と接触して導通するように構成される、
請求項7に記載の角度取付部品アセンブリ。
【請求項9】
各前記スイッチング手段は、第1貫通孔と弾性片とを含み、前記弾性片は、前記第1貫通孔の位置に対応し、
前記トリガー領域は、1つの前記電子機器の位置に対応し、前記トリガー領域は第2トリガー構造を含み、
前記第2トリガー構造には第2突起が設けられ、前記第2突起は、前記弾性片を押すように前記第1貫通孔に挿入され、前記弾性片は、前記第2突起によって押された時に前記識別回路と接触して導通するように構成される、
請求項7に記載の角度取付部品アセンブリ。
【請求項10】
前記補助部材は、キャビネットに着脱可能に接続されており、または前記キャビネットの一部である、
請求項6に記載の角度取付部品アセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本開示は、2018年12月12日に中国国家知的財産権局に提出した、出願番号が201811521112.6であり、発明名称が「スマートな角度取付部品および角度取付部品アセンブリ」である中国特許出願に基づき優先権を主張する。ここで、その全ての内容は、援用により本開示に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
通常、データセンターのコンピュータ室では、キャビネット(ラックとも呼ばれる)を使用して、電子機器を配置する。同一のキャビネットにおいて、同じ電子機器を複数配置する必要がある場合が多い。例えば、複数の電子機器をキャビネット内の複数の取付領域に取り付ける。管理者にとって、各電子機器に対して容易に検索及びトレースバックを行うように、キャビネット内の各電子機器の具体な設置位置を知る必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
本開示の実施例及び従来技術の技術案をより明確に説明するために、以下は実施例及び従来技術に必要な図面を簡単に説明するが、無論、以下に説明される図面は単に本開示の実施例の一部であり、当業者であれば、創造的な働きをせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
【0004】
【
図1】
図1は本開示の実施例に係る電子機器がキャビネットに取り付けられる構造の模式図である。
【
図2】
図2は本開示の実施例に係るスマートな角度取付部品及び電子機器の組立の模式図である。
【
図3】
図3は
図2に示すスマートな角度取付部品の位置認識手段の回路図である。
【
図4】
図4は本開示の実施例に係るスマートな角度取付部品及び補助部材の第1実施形態の構造模式図である。
【
図5】
図5は本開示の実施例に係るスマートな角度取付部品及び補助部材の第2実施形態の構造模式図である。
【
図6】
図6は本開示の実施例に係るスマートな角度取付部品及び補助部材の第3実施形態の構造模式図である。
【
図7】
図7は本開示の実施例に係るスマートな角度取付部品及び補助部材の第4実施形態の構造模式図である。
【
図8】
図8は本開示の実施例に係るスマートな角度取付部品及び補助部材の第5実施形態の構造模式図である。
【符号の説明】
【0005】
100・・・スマートな角度取付部品、200・・・電子機器、300・・・キャビネット、400・・・補助部材、110・・・角度取付部品本体、112・・・引っ掛け部、114・・・固定孔、116・・・ねじ、130・・・位置認識手段、134・・・識別回路、136・・・通信モジュール、1321・・・第1貫通孔、1322・・・弾性片、1323・・・第1突起、420・・・トリガー領域、422・・・第1トリガー構造、424・・・第2貫通孔、426・・・トリガーポイント、428・・・第2突起、430・・・取付板、432・・・取付孔
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、本開示の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、図面を参照しながら例を挙げて本開示の実施例をさらに詳しく説明する。勿論、説明される実施例は本開示の一部の実施例に過ぎず、全ての実施例ではない。本開示の実施例に基づいて、当業者が創造的な労働を必要とせずに得られる全ての他の実施例は何れも本開示の保護範囲に該当する。
【0007】
従来技術では、キャビネット内の電子機器の位置情報を記録するには、管理者によって、キャビネットの各取付領域にペアリングした赤外線受信機と赤外線送信機を取り付ける必要がある。そして、バックエンドサーバに独立の管理システムを取り付ける必要もある。このように、電子機器の管理には手間がかかる。
【0008】
本開示の実施例は、キャビネット内での電子機器の位置情報を記録するときの管理上の問題を改善することができるスマートな角度取付部品及び角度取付部品アセンブリを提供する。
【0009】
実施例
図1及び
図2を参照すると、本開示の実施例はスマートな角度取付部品100を提供する。スマートな角度取付部品100は電子機器200と相互接続するためのものである。電子機器200は、キャビネット300に取り付けられる。本開示の実施例において、電子機器200はスイッチやルータ等でもよい。
【0010】
図2及び
図3を参照すると、スマートな角度取付部品100は、角度取付部品本体110と位置認識手段130を含む。本開示の実施例において、角度取付部品本体110の一側に引っ掛け部112を設ける。引っ掛け部112によって角度取付部品100を電子機器200の一側に引っ掛ける。例えば、引っ掛け部112は、係合、ネジ締め、貼り付け等の方式で電子機器200の一側に取り付けられる。位置認識手段130は、角度取付部品本体110に取り付けられる。本開示の実施例において、角度取付部品本体110は中空構造となり、位置認識手段130は角度取付部品本体110内に収納される。
【0011】
図3を参照すると、位置認識手段130は、スイッチング手段(図示しない)と、識別回路134と、通信モジュール136を含む。スイッチング手段と識別回路134はそれぞれ少なくとも1つであり、各識別回路134と各スイッチング手段は1対1で電気接続されている。スイッチング手段と識別回路134はそれぞれ2つ、3つ、4つまたはそれ以上であってもよい。本開示の実施例において、3つのスイッチング手段と3つの識別回路134の例を説明する。
【0012】
図3に示すように、本開示の実施例における識別回路134はプルアップ抵抗を含む。プルアップ抵抗とスイッチング手段は電源とアースとの間に直列に接続されている。通信モジュール136の一端は、各プルアップ抵抗と、プルアップ抵抗に電気接続されたスイッチング手段との間に電気接続されている。本開示の他の実施例において、識別回路134はプルダウン抵抗を含み、プルダウン抵抗とスイッチング手段はアースと電源との間に直列に接続されている。通信モジュール136の一端は、各プルダウン抵抗と、プルダウン抵抗に電気接続されたスイッチング手段との間に電気接続されている。
【0013】
図3及び
図4を参照すると、スイッチング手段は、キャビネット300に取り付けられた補助部材400(後で詳しく説明する)によって押圧された時にトリガーされるためのものであり、識別回路134はスイッチング手段がトリガーされた時に論理信号を生成するためのものである。1つまたは複数のスイッチング手段が補助部材400によってトリガーされた時に、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路134と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路134とが、共同で、論理信号を生成する。ここで、論理信号は、電子機器200がキャビネット300に取り付けられる位置を表すためのものである。通信モジュール136は、識別回路134によって生成された論理信号を受信し、論理信号を電子機器200に出力するためのものである。
【0014】
本開示の実施例において、スマートな角度取付部品100が通信モジュール136を介して電子機器200に通信可能に接続されている方式は、通信ケーブルによる有線接続、ブルートゥースモジュールによる無線接続、或いはWIFIモジュールによる無線接続を含むが、それらに限定されない。
【0015】
一実施形態として、各スイッチング手段は第1貫通孔1321と、弾性片1322と、第1突起1323を含む。第1貫通孔1321は角度取付部品本体110に設けられ、第1突起1323は第1貫通孔1321に摺動可能に設けられ、弾性片1322の位置に対応する。
【0016】
第1突起1323は、補助部材400によって押圧された時に、弾性片1322を押すことによって、弾性片1322が識別回路134と接触して導通されるように構成される。このように、プルアップ抵抗が接地することで、識別回路134にローレベル信号を生成させる。
【0017】
例えば、位置認識手段130が3つのスイッチング手段と3つの識別回路134とを含む場合は、3つの第1貫通孔1321は、鉛直方向に角度取付部品本体110の一側に間隔をあけて設けられる。各第1突起1323は、それぞれ各第1貫通孔1321に摺動可能に設けられ、各弾性片1322の位置に対応する。
【0018】
図4を参照すると、補助部材400は鉛直方向に沿って、複数のトリガー領域420を設ける。トリガー領域420は、電子機器200の位置に対応し、スイッチング手段を押圧してスイッチング手段をトリガーするように構成される。
【0019】
トリガー領域420は、スイッチング手段と同様の第1トリガー構造422を含む。第1トリガー構造422は、第2貫通孔424とトリガーポイント426を設け、或いは第2貫通孔424を設け、或いはトリガーポイント426を設けてもよい。言い換えると、第2貫通孔424とトリガーポイント426の数量の合計は、スイッチング手段の数量と同様である。
【0020】
本開示の実施例において、第1トリガー構造422は1つの第2貫通孔424と2つのトリガーポイント426を含み、第2貫通孔424は2つのトリガーポイント426の下方に位置する。スマートな角度取付部品100が補助部材400に合わせられる場合、第1突起1323が第2貫通孔424を通ることで、弾性片1322を押すことができず、スイッチング手段がトリガーされない。この時、弾性片1322が識別回路134と接触せずに、スイッチング手段に対応するプルアップ抵抗がハイレベル信号を生成する。逆に、第1突起1323が、トリガーポイント426によって押圧されて、第1貫通孔1321内を摺動して弾性片1322を押すことにより、スイッチング手段がトリガーされる。この時、弾性片1322が識別回路134と接触して導通され、スイッチング手段に対応するプルアップ抵抗が接地されてローレベル信号を生成する。
【0021】
本開示の実施例において、ハイレベル信号はロジック数字1で表し、ローレベル信号はロジック数字0で表すとする。スイッチング手段が第1トリガー構造422に合わせる(第2貫通孔424が2つのトリガーポイント426の下方に位置する)場合、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路134と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路134とが、共同で、論理信号001を生成する。第2貫通孔424が2つのトリガーポイント426の間に位置すると、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路134と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路134とが共同で論理信号010を生成する一方、2つの第2貫通孔424がいずれもトリガーポイント426の下方に位置すると、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路134と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路134とが共同で論理信号011を生成することが分かる。
【0022】
上記論理信号001、010、011はいずれも電子機器200の位置を表すことに用いられる。例えば、001は電子機器200がキャビネット300の第1層の取付領域に位置することを表し、010は電子機器200がキャビネット300の第2層の取付領域に位置することを表し、011は電子機器200がキャビネット300の第3層の取付領域に位置することを表す。トリガー領域420を増加することにより、全ての識別回路134が共同で生成する論理信号はキャビネット300に対する8つの電子機器200の取付領域を表すことができることが分かる。
【0023】
上記実施例はあくまでも例示であり、使用時に、実情に応じてスイッチング手段や識別回路134の数量を増減してもよい。例えば、
図5を参照すると、スイッチング手段と識別回路134がそれぞれ4つである場合、第1トリガー構造422における第2貫通孔424とトリガーポイント426との総数も4つにする。このように、一可能な状況において、4つの識別回路134は共同で論理信号0001や0010、0011、0100を出力できる。トリガー領域420を増加することにより、全ての識別回路134が共同で生成する論理信号はキャビネット300に対する16個の電子機器200の取付領域を表すことができると分かる。
【0024】
上記スイッチング手段と補助部材400は本開示の一実施形態である。他の実施形態としては、
図6及び
図7を参照すると、各スイッチング手段は第1貫通孔1321と弾性片1322を含む(
図3参照)。第1貫通孔1321は角度取付部品本体110に設けられ、弾性片1322は第1貫通孔1321の位置に対応する。
【0025】
弾性片1322は、補助部材400が第1貫通孔1321を通ることでトリガーされた時に、識別回路134と接触して導通されるように構成される。このように、プルアップ抵抗はアースされて、識別回路134にローレベル信号を生成させる。逆に、弾性片1322が補助部材400によってトリガーされていない時、弾性片1322が識別回路134と接触せず、スイッチング手段に対応する識別回路134はハイレベル信号を生成する。
【0026】
例えば、位置認識手段130が3つのスイッチング手段と3つの識別回路134を含む場合、3つの第1貫通孔1321は、鉛直方向に角度取付部品本体110の一側に間隔をあけて設けられる。
【0027】
図6を参照すると、補助部材400は鉛直方向に沿って、複数のトリガー領域420を設ける。トリガー領域420は、電子機器200の位置に対応し、スイッチング手段を押圧してスイッチング手段をトリガーするように構成される。
【0028】
トリガー領域420は第2トリガー構造を含む。本開示の実施例において、第2トリガー構造は第2突起428を含んでもよい。
【0029】
本開示の実施例において、第2トリガー構造は1つの第2突起428を含む。スマートな角度取付部品100が補助部材400に合わせる場合、第2突起428が、第1貫通孔1321を通ることで、第1貫通孔1321内を摺動して弾性片1322押して、スイッチング手段がトリガーされる。この時、弾性片1322が識別回路134と接触し、スイッチング手段に対応するプルアップ抵抗がローレベル信号を生成する。逆に、第2突起428が第1貫通孔1321を通らない場合、弾性片1322が識別回路134と接触せず、スイッチング手段に対応するプルアップ抵抗がハイレベル信号を生成する。
【0030】
本開示の実施例において、ハイレベル信号は論理数字0で表し、ローレベル信号は論理数字1で表すとする。
【0031】
スイッチング手段が3つである場合、トリガー領域420において3つのプリセット領域を上から下へ配置する。プリセット領域は第2突起428を取り付けるように構成される。第2突起428が1つのみであり、且つトリガー領域420における下方のプリセット領域に位置すると、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路134と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路134とが共同で論理信号001を生成する。第2突起428が1つのみであり、且つトリガー領域420における中間のプリセット領域に位置すると、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路134と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路134とが共同で論理信号010を生成する。第2突起428が2つであり、且つそれぞれトリガー領域420における下方の2つのプリセット領域に位置すると、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路134と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路134とが共同で論理信号011を生成する。
【0032】
上記論理信号001、010、011は、いずれも電子機器200の位置を表すことに用いられる。例えば、001は電子機器200がキャビネット300の第1層の取付領域に位置することを表し、010は電子機器200がキャビネット300の第2層の取付領域に位置することを表し、011は電子機器200がキャビネット300の第3層の取付領域に位置することを表す。トリガー領域420を増加することにより、全ての識別回路134が共同で生成する論理信号はキャビネット300に対する8つの電子機器200の取付領域を表すことができると分かる。
【0033】
上記実施例はあくまでも例示であり、使用時に、実情に応じてスイッチング手段や識別回路134の数量を増減してもよい。例えば、
図7を参照すると、スイッチング手段と識別回路134がそれぞれ4つある場合、第2突起428が位置するプリセット領域と第2突起428の数量を設置することにより、一可能な状況において、4つの識別回路134は共同で論理信号0001や0010、0011、0100を出力できる。トリガー領域420を増加することにより、全ての識別回路134が共同で生成する論理信号はキャビネット300に対する16個の電子機器200の取付領域を表すことができると分かる。
【0034】
再度
図7を参照すると、角度取付部品本体110には、さらにねじ116を通させるための固定孔114が設けられる。使用時に、ねじ116が固定孔114を通ることで、角度取付部品本体110を補助部材400に引っ掛け、最終的に、補助部材400によりスマートな角度取付部品100をキャビネット300に安定に固定するという目的を実現する。
【0035】
このスマートな角度取付部品100を使用する時、スマートな角度取付部品100の引っ掛け部112を利用して、スマートな角度取付部品100を電子機器200の一側に引っ掛け、補助部材400をキャビネット300に取り付ける。さらに、スマートな角度取付部品100を補助部材400に固定して、電子機器200をキャビネット300の取付領域に取り付ける。
【0036】
1つまた複数のスイッチング手段が補助部材400によってトリガーされた時に、複数の識別回路134が共同で論理信号を生成する。通信モジュール136は、従業員がキャビネット300に取り付けられる電子機器200の位置を速やかに知ることができるように、論理信号を電子機器200に出力する。このように、キャビネット300に位置取得素子を特に設ける必要はなく、また、バックエンドサーバに独立の管理システムを取り付ける必要もないため、配置及び管理を容易にすると同時に、管理の精度を向上し、人員を節約することができる。
【0037】
本開示の実施例は、上記実施例に記載のスマートな角度取付部品100と補助部材400を含む角度取付部品アセンブリ(図示しない)をさらに提供する。本開示の実施例に係るスマートな角度取付部品100の基本原理及び作用効果は上記実施例と同様であり、簡単に説明するために、本開示の実施例で言及されていない内容は、上記実施例の対応する内容を参照できる。
【0038】
本開示の実施例において、補助部材400は、キャビネット300に着脱可能に接続され、或いはキャビネット300の一部である。ここで、補助部材400に対する設計は限定されない。再度
図7を参照すると、補助部材400の延長方向に、ねじ116が取付孔432を通りやすいように、スマートな角度取付部品100のねじ116を通させるための取付孔432がさらに設けられることにより、補助部材400によりスマートな角度取付部品100をキャビネット300に安定に固定する。
【0039】
図4~
図7を参照すると、一実施形態としては、補助部材400は1つの取付板430のみを含む。このように、電子機器200の一側に1つの上記スマートな角度取付部品100を引っ掛けている。
【0040】
上記の複数のトリガー領域420は1つの取付板430に設けられる。スマートな角度取付部品100のスイッチング手段が、キャビネット300に取り付けられた取付板430の1つのトリガー領域400によって押圧される時にトリガーされる場合、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路134と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路134とが、共同で、論理信号を生成する。
【0041】
なお、他の一実施形態としては、
図8に示すように、角度取付部品アセンブリは補助部材400と2つの上記スマートな角度取付部品100を含む。その中、補助部材400は2つの上記取付板430を含む。取り付ける時に、2つのスマートな角度取付部品100はそれぞれ電子機器200の両側に取り付けられ、2つの取付板430はそれぞれキャビネット300の両側に取り付けられ、且つ対向するように設けられることにより、各スマートな角度取付部品100は1つの取付板430に対応する。各スマートな角度取付部品100を1つの取付板430のトリガー領域420に取り付ける。各スマートな角度取付部品100のスイッチング手段は、キャビネット300に取り付けられた取付板430の1つのトリガー領域420によって押圧される時にトリガーされる。各スマートな角度取付部品100の識別回路134は、スイッチング手段がトリガーされた時に、1組の論理信号を生成する。2つのスマートな角度取付部品100の2組の論理信号は、共同でキャビネット300に取り付けられる電子機器200の位置を表す。
【0042】
本開示の実施例において、電子機器200の左側に位置するスマートな角度取付部品100は、キャビネット300の左側に位置する補助部材400によってトリガーされた時に第1組の論理信号を出力する一方、電子機器200の右側に位置するスマートな角度取付部品100は、キャビネット300の右側に位置する補助部材400によってトリガーされた時に第2組の論理信号を出力する。第1組の論理信号と第2組の論理信号とは、共同で、キャビネット300に取り付けられる電子機器200の位置を表す。例えば、電子機器200の左側に位置するスマートな角度取付部品100は、キャビネット300の左側に位置する補助部材400によってトリガーされた時に第1組の論理信号000を出力し、電子機器200の右側に位置するスマートな角度取付部品100は、キャビネット300の右側に位置するの補助部材400によってトリガーされた時に第2組の論理信号001を出力する場合、キャビネット300に取り付けられる電子機器200の位置を表す論理信号が000001である。
【0043】
このようにして、より多くのキャビネット300に対する電子機器200の取付領域を表すことができる。本開示の実施例は64個の電子機器200の位置を認識できる。
【0044】
以上をまとめると、本開示の実施例に係るスマートな角度取付部品及び角度取付部品アセンブリによる効果は、以下の通りである。即ち、スマートな角度取付部品にスイッチング手段と識別回路を設けることにより、1つまたは複数のスイッチング手段が前記補助部材によってトリガーされた時に、トリガーされたスイッチング手段に電気接続された識別回路と、トリガーされていないスイッチング手段に電気接続された識別回路とは、前記キャビネットに取り付けられる前記電子機器の位置を表す論理信号を生成する。この論理信号は、通信モジュールにより電子機器に送信されることができるため、管理者は現在の電子機器の位置をリアルタイムで知ることができて、キャビネットに位置取得素子を特に設ける必要はなく、バックエンドサーバに独立の管理システムを取り付ける必要もない。電子機器の配置及び管理を容易にすると同時に、管理の精度を向上し、人員を節約し、そして、異なるメーカーの機器を統合的に使用できることに有利であり、機器管理の難しさを簡素化できる。
【0045】
以上の実施例は本開示の好ましい実施例に過ぎず、本開示を制限することを意図するものではない。本開示の主旨及び原則内で行われる如何なる修正、均等の代替、改良等は何れも本開示の保護範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】