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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-18
(54)【発明の名称】ワイパブレード交換キット
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/46 20060101AFI20220210BHJP
【FI】
B60S1/46 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021537792
(86)(22)【出願日】2019-11-28
(85)【翻訳文提出日】2021-08-19
(86)【国際出願番号】 EP2019082977
(87)【国際公開番号】W WO2020135970
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】1874190
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】512092737
【氏名又は名称】ヴァレオ システム デシュヤージュ
【氏名又は名称原語表記】VALEO SYSTEMES D’ESSUYAGE
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100150717
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 和也
(72)【発明者】
【氏名】ステファヌ、ウサ
(72)【発明者】
【氏名】バンサン、ゴシェ
(72)【発明者】
【氏名】ギョーム、ムレール
(72)【発明者】
【氏名】オリビエ、ジョマール
(72)【発明者】
【氏名】ジュリアン、カリオン
【テーマコード(参考)】
3D225
【Fターム(参考)】
3D225AB01
3D225AC02
3D225AD02
3D225AF10
(57)【要約】
自動車両のワイパアーム(10)の端部に装着されるワイパ用の交換キット(100)であって、該キットが、少なくとも1つの通流管(126)及び流体入口カニューレ(104)を備える内蔵型流体噴射装置を装備した少なくとも1つのワイパ(102,102c,102p)と、一端部が前記ワイパ(102,102c,102p)に結合されるとともにその反対側の端部が車両のリザーバ(11)から来る流体を供給する流体供給路に結合されるように構成される少なくとも1つの流体分配チューブ(106)とを備え、交換キットが、供給路と少なくとも1つの流体分配チューブ(106)との間の流体接続を可能にするように構成されるカップリング(108)、並びに、ワイパアーム(10)に沿う位置に分配チューブを保持するための少なくとも1つの固定手段(110,116)も備える、交換キット(100)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車両のワイパアーム(10)の端部に装着されるワイパ用の交換キット(100)であって、
前記キットは、少なくとも1つの通流管(126)及び流体入口カニューレ(104)を備える内蔵型流体噴射装置を装備した少なくとも1つのワイパ(102,102c,102p)と、一端部が前記ワイパ(102,102c,102p)に結合されるとともにその反対側の端部が前記車両のリザーバ(11)から来る流体を供給する流体供給路に結合されるように構成される少なくとも1つの流体分配チューブ(106)とを備え、
前記交換キットは、前記供給路と前記少なくとも1つの流体分配チューブ(106)との間の流体接続を可能にするように構成されるカップリング(108)と、前記ワイパアーム(10)に沿う位置に前記分配チューブを保持するための少なくとも1つの固定手段(110,116)とを更に備える、交換キット(100)。
【請求項2】
一端部が洗浄流体の前記リザーバ(11)に結合され得るとともに他端部が前記カップリングに結合され得る前記供給路を形成するように構成される流体供給チューブ(107)を更に備えることを特徴とする、請求項1に記載の交換キット。
【請求項3】
それぞれが内蔵型流体噴射装置を備えた2つのワイパ(102,102c,102p)と、それぞれが前記各ワイパと関連付けられる2つの流体分配チューブ(106)とを備え、前記カップリング(108)は、前記流体供給路に対する2つの前記流体分配チューブのそれぞれの流体接続を可能にするように構成されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の交換キット。
【請求項4】
前記カップリング(108)は、流体が前記分配チューブ(106)の一方又は他方から前記供給路に向かって通流するのを防止するように構成される少なくとも1つの逆止装置を備えることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の交換キット。
【請求項5】
2つの前記分配チューブ(106)の一方には流体圧調整装置(134,136)が設けられる、請求項3及び4のいずれかに記載の交換キット。
【請求項6】
前記調整装置(134,136)は、前記交換キット(100)の1つ以上のワイパ(102,102c,102p)のサイズにしたがって特定の位置をとるように予め寸法付けられることを特徴とする、請求項5に記載の交換キット。
【請求項7】
前記供給チューブを前記車両の構造体に固定するための固定部材(132)を更に備え、前記固定部材が粘着性であることを特徴とする、請求項2と組み合わされる請求項1から6のいずれか一項に記載の交換キット。
【請求項8】
前記ワイパアーム(10)に固定される弾性戻り要素の周囲に前記少なくとも1つの分配チューブ(106)をクランプするホースクランプ(118)を更に備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の交換キット。
【請求項9】
1つ又は複数の前記ワイパ(102,102c,102p)は、前記ワイパを前記ワイパアーム(10)に接続するコネクタ(124)の領域で前記流体入口カニューレ(104)が前記ワイパの中心に位置されるように構成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の交換キット。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか一項に記載の交換キット(100)を使用して、前記ワイパによって洗浄されるようになっているガラス面(2)の近傍に配置される固定噴射ノズル(9)を有する洗浄システムを備えた車両(1)に取り付けられるワイパを交換するための方法であって、
前記方法の間中、交換されるべき前記ワイパを関連する前記ワイパアーム(10)から取り外すステップと、流体噴射装置を備える交換ワイパ(102,102c,102p)を取り付けるステップと、前記交換ワイパの分配路を接続するステップと、前記車両の流体リザーバ(11)から来る流体の供給を変更するステップと、が実行され、
前記方法の間中、
前記交換ワイパ(102,102c,102p)を取り付ける前記ステップは、いずれかの順序で、前記交換ワイパを流体分配チューブ(106)と組み付けるステップであって、これらの2つの要素が前記交換キット(100)から引き出される、ステップと、前記ワイパを前記ワイパアームに取り付けるステップとを成すとともに、その後、前記交換キット(100)からの固定手段(110)のうちの少なくとも1つを使用して前記アームに沿って前記分配チューブを固定するステップを成し、
前記交換ワイパの分配路を接続する前記ステップは、少なくとも、前記交換キット(100)から引き出されるカップリング(108)に対して分配チューブ(106)を接続するステップを成し、
供給を変更する前記ステップは、少なくとも、洗浄されるようになっている前記面の近傍に配置される前記噴射ノズルと前記流体リザーバとを接続する供給パイプを外すステップと、既に外されたパイプ又は交換キット(100)からの供給パイプ(107)を前記カップリング(108)に再接続するステップとを成す、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車両のフロントウィンドウ又はリアウィンドウのためのガラス面用のワイパの分野に関する。より具体的には、本発明は、洗浄流体を噴射する機能を組み込むことができるという特定の特徴を有するワイパ交換キットに関する。
【背景技術】
【0002】
1つ以上のワイパによるガラス面の洗浄を容易にするため、ガラス面が雨水によって濡れていないときに洗浄流体、特にスクリーン洗浄流体がガラス面上へ噴射されるようになっている。今日では、洗浄されるようになっているガラス面の近傍に配置される固定ノズルを介して、従来はガラス面、特に自動車両のフロントウィンドウ又はリアウィンドウの下部に沿って、スクリーン洗浄流体を噴射することが標準的な慣行である。
【0003】
今日、自動車両機器製造業者は、ワイパ、特に流体放出ノズルに機能を組み込むことを想定しており、その目的は前述の固定ノズルを置き換えることである。これらの固定ノズルは、特に、フロントウィンドウ又はリアウィンドウに対する流体の衝突領域が制限される洗浄流体のジェットを生成するという欠点を有し、その場合、フロントウィンドウの特定の領域では流体が欠如している。更に、これらの固定ノズルを介して洗浄流体を噴射することは、洗浄時間の全体にわたって連続的に噴射することを必要とし、このことは、一方では、洗浄流体の過剰消費を意味し、他方では、洗浄されるべき領域にワイパが到達する前に液体がガラス面に沿って流れる場合があり、それにより、洗浄流体の噴射がドライバーの視認性を損なう場合があるという事実を意味する。
【0004】
これに関連して、自動車両機器製造業者は、ワイパの構造体に取り付けられ又はワイパの構造体に組み込まれて放出オリフィスが穿孔されたダクトを介する流体噴射機能を組み込むワイパを提案してきており、この場合、ダクトはワイパの前後移動と一体である。これらのワイパには、特にガラス面上に噴射されるべきウォッシャー液のより良い分配によって、ガラス面の濡れ性を改善するように複数の噴射オリフィスが設けられる。従来技術の欧州特許出願公開第2262671号明細書は、自動車両のガラス面上へ流体を噴射するためのそのような装置を記載している。
【0005】
前述の文献に記載されるようなワイパを既存の車両にそのまま組み込むことは、そのような車両に内蔵型の噴射装置を有さないワイパが元々取り付けられていた場合には考えられない。そのような場合、先に明記したように、噴射システムの噴射ノズルは、次いで車両のガラス面の周りに固定して位置される。その結果、標準的なワイパを、内蔵型流体噴射装置を備えるワイパと交換するには、特定の洗浄流体供給システムの取り付けを伴う必要があり、これは、それが経済的ではないという事実はともかくとして、煩雑になるであろう。更に、内蔵型流体噴射装置を有するワイパを取り付けることは、ガラス面の近傍に配置される固定ノズルに優先してワイパに組み込まれた装置を使用して流体を噴射するようにユーザに促すべくユーザの習慣を変えることを当然ながら必要とすることに留意すべきである。その結果、これらのノズルに洗浄流体を供給することは、不必要になるとともに、使用されない煩雑な手段が存在することを意味する。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、特に当初の機器として車両に取り付けられ得る標準的なワイパを内蔵型流体噴射装置が設けられた新たなワイパと交換できるようにする解決策を考え出すことによって前述の欠点を克服することである。本発明によって提案される交換キットは、アフターセールス又はアフターマーケットネットワークとして知られる自動車部品販売ネットワークを介したマーケティングに特によく適している。
【0007】
したがって、本発明は、自動車両のワイパアームの端部に装着されるワイパ用の交換キットであって、該キットが、少なくとも1つの通流管及び流体入口カニューレを備える内蔵型流体噴射装置を装備した少なくとも1つのワイパと、一端部が前記ワイパに結合されるとともにその反対側の端部が車両のリザーバから来る流体を供給する流体供給路に結合されるように構成される少なくとも1つの流体分配チューブとを備え、交換キットが、供給路と少なくとも1つの流体分配チューブとの間の流体接続を可能にするように構成されるカップリング、並びに、ワイパアームに沿う位置に分配チューブを保持するための少なくとも1つの固定手段も備える、交換キットを提供する。
【0008】
単独で又は組み合わせて解釈される本発明の特徴のセットによれば、以下を提供することができる。
【0009】
交換キットは、一端部が洗浄流体のリザーバに結合され得るとともに他端部がカップリングに結合され得る供給路を形成するように構成される流体供給チューブを更に備える。
【0010】
交換キットは、それぞれが内蔵型流体噴射装置を備えた2つのワイパと、それぞれが各ワイパと関連付けられる2つの流体分配チューブとを備え、カップリングは、供給チューブに対する2つの流体分配チューブのそれぞれの流体接続を可能にするように構成される。
【0011】
カップリングは、流体が分配チューブの一方又は他方から供給チューブに向けて通流するのを防止するように構成される少なくとも1つの逆止装置を備える。
【0012】
2つの分配チューブのうちの一方には流体圧調整装置が設けられる。特に、2つのワイパのうちの第1のワイパが、車両のドライバーの前方のガラス面の一部を拭き取るために用いられ、2つのワイパのうちの第2のワイパが、車両の搭乗者の前方のガラス面の一部を拭き取るために用いられ、2つのワイパのうちの第2のワイパと関連付けられる分配チューブが流体圧調整装置を装備するようになっていてもよい。
【0013】
調整装置は、交換キットの1つ以上のワイパのサイズにしたがって、及び/又は、流体リザーバ及び供給チューブに関連するポンプの性能にしたがって特定の位置をとるように予め寸法付けられる。
【0014】
交換キットは、供給チューブを車両の構造体に固定するための固定部材を更に備え、前記固定部材が粘着性である。
【0015】
交換キットは、ワイパアームに固定される弾性戻り要素の周囲に少なくとも1つの分配チューブをクランプするホースクランプを更に備える。
【0016】
1つ又は複数のワイパは、ワイパをワイパアームに接続するコネクタの領域で流体入口カニューレがワイパの中心に位置されるように構成される。或いは、入口カニューレがワイパ端取付具のうちの1つに位置されるようになっていてもよい。
【0017】
また、本発明は、前述の交換キットを使用して、ワイパによって洗浄されるようになっているガラス面の近傍に配置される固定噴射ノズルを有する洗浄システムを備えた車両に取り付けられるワイパを交換するための方法であって、方法の間中、交換されるべきワイパを関連するワイパアームから取り外すステップと、流体噴射装置を備える交換ワイパを取り付けるステップと、交換ワイパの分配路を接続するステップと、車両の流体リザーバから来る流体の供給を変更するステップと、が実行される、方法にも関する。この交換方法中、以下のようにもされる。
【0018】
交換ワイパを取り付ける前記ステップは、いずれかの順序で、交換ワイパを流体分配チューブと組み付けるステップであって、これらの2つの要素が交換キットから引き出される、ステップと、ワイパをワイパアームに取り付けるステップとを成すとともに、その後、交換キットからの固定手段のうちの少なくとも1つを使用してアームに沿って分配チューブを固定するステップを成す。
【0019】
交換ワイパの分配路を接続するステップは、少なくとも、交換キットから引き出されるカップリングに対して分配チューブを接続するステップを成す。
【0020】
供給を変更するステップは、少なくとも、洗浄されるようになっている面の近傍に配置される噴射ノズルと流体リザーバとを接続する供給パイプを外すステップと、既に外されたパイプ又は交換キットからの供給パイプを前記カップリングに再接続するステップとを成す。
【0021】
本発明の更なる特徴、詳細、及び、利点は、以下の図面に関連して以下に例示として与えられる説明を読むことによって、より明確に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】ガラス面を拭き取るための標準的な装置、すなわち、前記ガラス面の近傍に配設される固定ノズル、この場合にはそれらのうちの2つの固定ノズルを介して流体が噴射され得るガラス面をワイパが拭き取るようにされる装置を装備した車両の全体図であり、図1は、流体リザーバと、ノズルをリザーバに接続する供給パイプとを破線で示す。
図2】本発明の第1の実施形態に係るワイパ交換キットの図であり、キットには、それぞれが内蔵型流体噴射装置を備える2つのワイパ、並びに、パイプ及び固定手段が提供される。
図3】本発明に係る交換キットの一部を形成する内蔵型流体噴射装置を備えるワイパの断面図である。
図4図1と同様の図であるが、ここでは車両が図2の交換キットの2つのワイパを備え、依然として破線で示されるリザーバを介した流体供給が変更されている。
図5】標準的なワイパを本発明に係る交換キットからのワイパと交換するための方法における連続的なステップを示す。
図6】標準的なワイパを本発明に係る交換キットからのワイパと交換するための方法における連続的なステップを示す。
図7】標準的なワイパを本発明に係る交換キットからのワイパと交換するための方法における連続的なステップを示す。
図8】本発明の第2の実施形態に係るワイパ交換キットの図であり、キットには、内蔵型流体噴射装置と単一のパイプ及び固定手段とを備える1つの単一のワイパが提供される。
図9図1と同様の交換キットのワイパの流体カップリングの概略図であり、ここでは、キットに設けられるパイプが、ここには描かれない流体リザーバに関連するポンプにワイパを接続できるようにする。
図10】パイプ内を通流する流体の圧力を調整するための装置を収容するという特定の特徴を有する、交換キットのワイパのうちの1つを接続するパイプのうちの1つの詳細図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図は、本発明を実施するために本発明を詳細に示しており、当然のことながら、必要に応じて、前記図が本発明をよりよく規定するのに役立ち得る。
【0024】
まず最初に、読み易くするために、幾つかの図に共通する要素が、これらの図にわたって同じ参照番号のままであることに留意されるべきである。
【0025】
図1は、洗浄されるようになっているガラス面2を形成するフロントウィンドウを特に備える車両1を示す。適切な拭き取り装置4が車両に設けられ、拭き取り装置4は、特に、2つのワイパ6と、これらのワイパとは異なるフロントウィンドウ上へ流体を噴射するための流体噴射システム8とを備える。
【0026】
特に、2つのワイパのうち、ドライバー側ワイパ6cと助手席側ワイパ6pとを区別することができ、ドライバー側ワイパは、より詳細には、ドライバーの前方に位置されるガラス面2の部分を洗浄するように配置される。ドライバー側ワイパ6cは、特に、より大きな表面積にわたって拭掃するために、助手席側ワイパ6pより大きくてもよい。
【0027】
各ワイパは、対応するワイパがガラス面を横切って拭掃できるように、ここでは見えない駆動装置によって回転駆動されるアーム10の自由端に装着される。
【0028】
フロントウィンドウ上へ流体を噴射するための流体噴射システム8は、特にガラス面がワイパによって洗浄できるのに十分濡れていない場合に、スクリーン洗浄流体、空気、水などの洗浄流体をガラス面の全部又は一部に噴射するように構成される。
【0029】
流体噴射システム8は、1つ以上の噴射ノズル9と、選択された洗浄流体のための貯蔵リザーバ11と、リザーバを噴射ノズルに流体接続するためのパイプ12のセットとを備える。より詳細には、ノズルは、ガラス面の近傍に、この例ではガラス面の下部に沿って固定されて配設される。また、パイプは、流体をこれらのノズルに向かって搬送するように、リザーバに対する各ノズルの液圧接続を可能にするように構成される。
【0030】
図1に示される例において、ノズル9は、各ノズルに固有のものであってリザーバから通じるパイプ12を使用して、簡略化された方法で、貯蔵リザーバ11に液圧的に接続される。他の配置、特に、メインパイプがノズルのうちの1つをリザーバに接続するとともに他の噴射ノズルを供給するために二次パイプがノズルの上流側でメインパイプから分岐される配置がもたらされてもよいことに留意すべきである。
【0031】
本明細書で前述したように、本発明は、当初の機器として車両に取り付けられた標準的なワイパ6c、6p、すなわち、内蔵型流体噴射システムを有さないワイパを、洗浄流体を噴射するための内蔵装置を備えるワイパ102に代替えできるようにするワイパ交換キット100を提供する。このようにすると、ガラス面を横切るワイパの通過の直前に、より的を絞った態様で流体を噴射することが可能になり、使用される流体の量を節約しつつ、ガラス面の洗浄が改善される。内蔵型洗浄流体噴射装置を備えるワイパ102を使用する利点はそれ自体知られており、また、本発明は、交換キット100の構成により、リザーバの流体カップリングを変更するために必要なハードウェアとともにそのようなワイパを供給することができる。実際には、流体を洗浄されるようになっているガラス面の近傍の固定ノズルに向けるのではなくワイパに向けて方向付けることが適切である。
【0032】
したがって、交換キット100は、内蔵型流体噴射装置を備えるとともにリザーバを内蔵型流体噴射装置に結合できるようにするべく流体入口カニューレ104が取り付けられる少なくとも一つのワイパ102を備え、また、交換キットは、一端部がこのワイパ102のための入口カニューレ104に結合されるとともに、その反対側の端部が流体分配路の分岐をもたらすカップリング108を介して、これが直接的であろうと間接的であろうと、貯蔵リザーバ11に結合されるように構成される少なくとも一つの流体分配チューブ106を更に備える。キットは、流体分配チューブを所定位置に保持するための固定手段110を更に備える。
【0033】
図2は、本発明に係る交換キットの第1の実施形態を示し、特定の特徴は、それぞれが内蔵型洗浄流体噴射装置を装備する2つのワイパ102を交換キットが備えることである。キットが2つのワイパを備え、それらのワイパのうちの1つのみ、すなわち、ドライバー側ワイパのみがそのような噴射装置を備えるようにすることができる。また、キットは、それぞれがワイパのうちの一方に結合されるように構成される分配チューブ106、及び、ワイパに関連付けられるアームにチューブを固定できるようにする少なくとも1つの固定手段110も備える。
【0034】
より具体的には、ここでは、交換キット100は、2つのワイパ102と、分配チューブ106及び供給チューブ107を含む複数のチューブと、複数の固定手段110と、カップリング108とを備える。
【0035】
分配チューブは、流体供給路を形成するべく供給チューブ107を車両の洗浄流体貯蔵リザーバ11に結合できるという点において、及び、分配チューブ106がワイパに形成される入口カニューレ104に結合できるという点において、供給チューブと区別することができる。
【0036】
カップリング108はここではY字形であり、この場合、一方の入口端取付具112を供給チューブ107に結合することができ、2つの出口端取付具114をそれぞれ分配チューブ106のうちの1つに結合することができる。図9に示されるように、これらの構成要素の全てを結合することにより、供給チューブ107を介して貯蔵リザーバ11からカップリング108に流体を搬送することができ、その後、流体は、カップリング108の出口エンドピース114及び対応する分配チューブ106を介してドライバー側ワイパ102cに向けて及びカップリングの他の出口エンドピース114及び対応する分配チューブ106を介して助手席側ワイパ102pに向けて同時に方向付けられるのが分かる。
【0037】
カップリング108は、特に、例えばここには描かれないボールバルブの形態の逆止装置を備えてもよい。この逆止装置の利点は、これまでの洗浄動作で噴射されずにカップリングとワイパとの間に依然として存在する流体を次の洗浄動作のために可能な限り迅速に利用できるようにすることである。
【0038】
交換キットの固定手段110は、特に、交換キット100のワイパ102のうちの1つが装着されるアーム10に沿って各分配チューブ106を固定できるようにするべく構成される複数のクリップ116であって、適切な場合には、カップリング108とクリップによってアーム上に保持されるチューブの部分との間で車両の構造体に対して各分配チューブ106を固定できるようにするべく構成される複数のクリップ116を備える。
【0039】
クリップの固定手段110は、チューブ106、107のそれぞれのこれらのチューブが延在して沿う要素に対する位置を調整できるようにする複数のホースクランプ118であって、例えば対応するワイパアームの基部における分配チューブの位置を調整するための複数のホースクランプ118を更に備えてもよい。
【0040】
キットの固定手段110は、支持リングを更に備えてもよい。
【0041】
ワイパ102は、一方では、洗浄されるようになっているガラス面に対してしっかりと押し付けられた後にワイパブレード122に対する支持体として作用する本体120であって、この場合には少なくとも1つの補強ストリップ123を有する本体120を備え、他方では、ワイパに固定されてワイパを対応するアーム10に固定できるようにし得るコネクタ124とを備える。
【0042】
ワイパ本体120は、図3の断面図に示されるように、基部121と空気力学的スポイラ125とを備える。この例では、基部において、ワイパ本体は、少なくとも1つの通流管126と、管に沿って通流する流体をワイパから放出できるようにする複数のオリフィス128とを備える。通流管126には、前述の入口カニューレ104を介して流体が供給される。カニューレ、管、及び、オリフィスは、先に述べたような内蔵型噴射装置を形成する。
【0043】
入口カニューレ104は、図2に概略的に描かれるように、ここではコネクタ124の位置に位置付けられるが、本発明の文脈から逸脱することなく、入口カニューレ104をワイパのエンドピース130の位置に位置付けることができるのが分かり、ここでは、ワイパ102は、図示の例では、このワイパの各長手方向端部にそれぞれ1つずつ位置される2つのエンドピース130を備える。
【0044】
分配チューブ106は、分配チューブを通じて通流する流体がワイパ上の内蔵型噴射装置に入ることができるように、入口カニューレ104に押し込み嵌合されるように寸法付けられる。
【0045】
本発明によれば、ワイパ102のコネクタ124に結合される分配チューブ106は、その後、交換キットからの固定クリップ116を使用してアーム10に沿って固定される。
【0046】
図4は、交換キット100からのワイパ102がそれらのそれぞれのアーム10に装着された時点の車両を示す。この交換がワイパに洗浄流体を供給する形態をもたらすのが分かる。結果として、フロントウィンドウ上への洗浄流体の噴射を伴うガラス面の洗浄の要求により、リザーバ11と関連付けられて図9に示されるポンプ13によって貯蔵リザーバ11から洗浄流体が圧送されるとともに、供給チューブ107、カップリング108、及び、分配チューブ106を連続的に介して洗浄流体がワイパ102に向けて搬送される。洗浄流体は、ワイパの本体に形成される1つ又は複数の通流管126の内側に沿って通流し、噴射オリフィス128を介してガラス面上へ噴射される。
【0047】
交換が行なわれた時点で、ガラス面の近傍に位置される固定ノズル9は、所定の位置に留まるが、もはや固定ノズルに流体が供給されないため、もはや作動しないことに留意すべきである。
【0048】
ここで、特に図5図6、及び、図7を参照して、当初の機器として車両に取り付けられた標準ワイパ6を、それぞれが内蔵型流体噴射装置を備える2つのワイパ102と交換するための方法について説明し、この方法は、今しがた説明してきた第1の実施形態に係る交換キット100を使用する。
【0049】
最初のステップにおいて、ユーザは、アーム10を、これらのアームから標準ワイパ6を取り外すことができるように位置決めする。そうする前に又は後に、ユーザは、交換キット100からのワイパ102、すなわち、内蔵型噴射装置を備えるワイパを流体分配チューブ106と組み付ける。これを行なうために、ユーザは、分配チューブ106の一端部をワイパの入口カニューレ104の周囲に又は中に押し込み嵌合する。分配チューブ106及びワイパ102は本発明に係る同じ交換キット100の一部を形成するため、押し込み嵌合されるようになっている分配チューブ106の端部の寸法及び入口カニューレ104の対応する寸法、この例では直径は、一方では圧力嵌めが可能であるように且つ他方では圧力嵌めがアセンブリの流体密封性を確保するのに十分であるように決定される。非限定的な例として、分配チューブの内径は3.5ミリメートル程度であり、また、入口カニューレの外径は5ミリメートル程度である。したがって、この押し込み嵌合の流体密封性を維持し、したがって、流体密封性を確保するためにホースクランプを設ける必要がないことが分かる。
【0050】
したがって、ユーザは、2つの要素のこのアセンブリをアーム10に装着して、アームの端部をワイパのコネクタ124と協働させる。したがって、ユーザは、アーム10に固定されたワイパ102と向かい合うとともに、一端部がワイパのコネクタ124に固定されてその他端部が自由である流体分配チューブ106と向かい合う。
【0051】
その後、ユーザは、交換キット100から第1の固定クリップ116を引き出し、このクリップをアーム10の周りにクリップ留めした後、この固定クリップ116を使用して分配チューブ106をアームに沿って固定する。次いでこれにより、図5に示されるようなアセンブリがもたらされる。その後、ユーザは、同様の固定クリップ116を用いて、それらを一定の間隔でアーム10の周りにクリップ留めした後、各クリップを連続して使用して分配チューブをアームに沿って固定する。次いでこれにより、図6に示されるようなアセンブリがもたらされ、この場合、この図では矢印Eにより示される2つの隣り合う固定クリップ116間の距離が10~20cm程度である。交換ワイパ102が取り付けられるようになっているアームの長さにしたがって変化する数の固定クリップを交換キットが含み得ることに留意すべきである。交換キット100は、好適には、分配チューブ106を任意のタイプのアームに沿って固定できるようにすることによってこれらのワイパを任意のタイプのアームに固定できる固定クリップ116を備える。
【0052】
分配チューブ106をアームの弾性戻り要素の近傍にアーム10に沿って固定するために、特定のタイプの固定クリップが設けられる。既知の方法では、アーム及びそれが支持するワイパを拭き取られるべき窓に対して押し付けるために、アームの容積内にスプリングが配置される。ワイパの交換又はワイパブレードの洗浄を可能にするためにアームがユーザによって操作されて特にフロントウィンドウから持ち上げられると、スプリングが伸張される。したがって、本発明によれば、スプリングに対するチューブの位置が固定されるとともにチューブがスプリングを捕捉することによってアームの展開を妨げないようにするために、スプリングの端部に可能な限り近接して固定クリップを設けることが有利である。
【0053】
同様の理由により、ユーザは、その後、スプリングの反対側の端部、すなわち、アームが突出する車両の構造体に最も近い位置にある端部の近傍で分配チューブ106及びアーム10を取り囲むホースクランプ118を使用してもよい。ホースクランプは、それがチューブを過度にクランプして押し潰さないように締め付けられるべきである。交換キットに供給されるホースクランプは、特に、同じ交換キットに存在する分配チューブの外径に適合される締め付け限界を有してもよく、前記締め付け限界は、それにもかかわらず、チューブに沿うクランプの滑りを制限するためにチューブの少量の潰れを可能にするように設計される。
【0054】
その後、ユーザは、対応するワイパアーム10の基部で、車両の構造体に形成される通路に分配チューブ106の自由端を通過させる。各分配チューブ106はそれに特有の通路を通過し、該通路は、特に、車両の標準的な固定された又は取り外し可能な構造要素によって与えられるオプションから選択されてもよい。
【0055】
その後、ユーザは、分配チューブ106の各自由端を、本発明に係る交換キット100から引き出されるYカップリング108の出口エンドピース114の一方に結合する。ここでも、出口エンドピース114及び分配チューブ106が更なるホースクランプを設ける必要なく分配チューブ内への出口エンドピースの押し込み嵌合に適合される寸法、特に直径を有することが注目に値する。ユーザは、分配チューブがボンネット下に収容される車両構成要素と干渉しないように十分に緊張した状態で、カップリング108が適切なポイントで車両のボンネット下に位置されるように分配チューブ106の長さを調整することができる。適切な場合には、ユーザは、ボンネット下でチューブの位置を固定するために図2において分かるように、全ての固定手段110のために交換キットに設けられてもよい粘着性固定部材132を使用してもよい。ユーザは、本発明の交換キットにおいて、分配チューブをアームに沿って固定するために使用されるようになっている固定クリップ116と、分配チューブをボンネット下の車両構造体に沿って固定するための固定部材132とを容易に区別することができる。具体的には、固定クリップ116は、チューブを受け入れるための座部として作用するヘッドと、クリップ締結によってアームにクランプするための手段を備える本体とを有するとともに、アームの周りを通過することができる。また、固定部材132は、チューブを受け入れるための座部として作用するヘッドを有するが、座部から離れる方向を向く面が粘着性コーティングを用いて取り付けられる平坦面を備える本体を有する。粘着締結解決策に代えて又は加えて、これらの固定部材は、車両の適切な領域、特にタップ付きの孔が車両の構造体に既に設けられる領域に対する固定部材のより強固な取り付けのためのクランプネジ131を備えてもよい。
【0056】
分配チューブ106に対するYカップリング108のこの接続の後に又は事前に、事象の順序は本発明にとって重要ではなく、ユーザは、交換キットに設けられる供給チューブ107を、一方側のYカップリング108と洗浄流体貯蔵リザーバ11又は関連するポンプ13との間に結合する。
【0057】
交換キット100が供給チューブ107を備える場合、ユーザは、既存の供給チューブを標準的な車両から取り外して、それを交換キットで供給される供給チューブと交換する。既に述べたように、供給チューブは、これらの要素がいずれも交換キットによりもたらされるため、更なる構成要素を必要とせずにYカップリングに容易に接続される。この場合、キットは、結合要素109と、例えば、図2に示されるような逆止弁を伴わない結合要素とを備えてもよく、それにより、交換キットの供給チューブ107と、貯蔵リザーバのエンドピース又は交換キット100に特有の供給チューブが結合されるポンプのエンドピースとの間の流体密な接続が可能となる。
【0058】
或いは、交換キットが供給チューブを有するか否かにかかわらず、ユーザは、標準的な供給チューブを保持し、リザーバ又は関連するポンプに対する接続を所定の位置に残し、ガラス面の周囲に配置される固定噴射ノズル9の側で供給チューブを単に外し、その後、この供給チューブをYカップリング108に接続することができる。ここで、先に述べた結合要素109は、いずれも交換キットによりもたらされるわけではない供給チューブ及びYカップリングの流体密な接続を行なうために使用されるのが分かる。
【0059】
いずれの場合も、供給チューブが当初の供給チューブのままである或いはそうでなければ交換キットからの供給チューブ107に対応するかどうかにかかわらず、ボンネットが開閉されるときにこの供給チューブが捕捉されるようになるのを防止するために、図7に示されるように、ユーザがボンネット3の開放のためのヒンジ133の背後に供給チューブを経路付けることが有利である。ノズルを接続するための弛みが必要とされないため、供給チューブがリザーバを固定噴射ノズルに接続しているときにこの問題のシナリオが生じないことが分かる。
【0060】
以上から明らかなように、図8に示されるべく、交換キットは、内蔵型噴射装置を備えた少なくとも1つのワイパ102と、少なくとも1つの分配チューブ106と、少なくとも1つのカップリング108とを本質的に備える必要がある。
【0061】
図9は、標準ワイパ6が内蔵型噴射装置を備えた2つのワイパ102と置き換えられた後の車両1に備え付ける洗浄アセンブリ101を示す。この図は、いずれも内蔵型噴射装置を備えるドライバー側ワイパ102cと助手席側ワイパ102pとの間の差異を示し、ここではドライバー側ワイパ102cが助手席側ワイパ102pよりも長い。
【0062】
交換キットのワイパのうちの一方を流体接続する分配チューブ106のうちの1つ、より具体的には助手席側ワイパ102pに関連するチューブは、それがチューブ内を通流する流体の圧力を調整するための圧力調整装置134を収容する点で注目に値する。
【0063】
圧力調整装置は被制御部材136から成り、被制御部材136は、分配チューブの孔セクションを横切って配置されて、完全閉塞位置から完全開通位置までの範囲の異なる位置をとることができ、したがって、部分閉塞のうちの1つ以上の位置を通過する。孔セクションの変化は、ワイパの一方及び他方における内蔵型噴射装置によって噴射させられる流体の圧力を変化させる。
【0064】
図10に示される例において、被制御部材136は、チューブ内を通流する流体の流れ方向に対して垂直な方向で並進動作を行なうことができる能力を伴って装着される部材から成り、この実施形態は本発明を限定するものではない。
【0065】
交換キットが内蔵型流体噴射装置を備える1つの単一のワイパのみを備える場合にそのような調整装置を分配チューブに実装できるのが分かる。その場合、調整装置は、特定の位置のそれぞれが関連するワイパのサイズ及び流体リザーバに関連するポンプの性能に依存するように構成されてもよい。
【0066】
交換キットが2つのワイパを備えるとともに、2つのうちの一方が調整装置を装備する場合、調整装置は、特定の位置のそれぞれがキットのワイパのサイズ及び流体リザーバに関連するポンプの性能に依存するように構成されてもよい。
【0067】
ここで、被制御部材136は、少量の加圧流体が助手席側ワイパ102pに向けて流れるように、流体のための孔セクションを部分的に閉塞する有利な位置を有する。これは、他方の分配チューブ、すなわち、ドライバー側ワイパ102cに分配する分配チューブに向けて多量の流体が方向付けられるようにするとともに、ドライバー側ワイパ102cに形成される各噴射ノズルを介して流体を大量に且つ均一に噴射できるようにする。
【0068】
以上を読めば分かるように、本発明は、元々フロントウィンドウの周囲に設けられる内蔵型流体噴射ノズルを伴わない標準的なワイパが当初の機器として車両に取り付けられた場合でも、車両に「アクアブレード」ワイパを取り付けることができるようにするべく構成される交換キットを提案する。車両のスクリーン洗浄流体リザーバに対するワイパの液圧結合を簡単且つ迅速に達成できる限りにおいて有利である取り付けを本発明に係る交換キットが可能にすることは特に注目される。
【0069】
しかしながら、本発明は、本明細書中に記載されて例示される手段及び形態に限定されず、全ての同等の手段又は形態及びそのような手段の任意の技術的に機能的な組合せにも及ぶ。特に、供給チューブをアームに固定するために使用されるクリップの数及び形状は変化し得る。更なる非限定的な例として、アームと流体貯蔵リザーバとの間で延びる供給チューブの部分は、取り付けの一例の詳細な説明に示された経路以外の経路をたどることができる。
【0070】
当然ながら、本発明の特徴、代替形態、及び、異なる実施形態は、それらが不適合又は相互排他的でなければ、様々な組合せで互いに組み合わせることができる。特に、特徴のこの選択が技術的利点をもたらすために又は本発明を従来技術から区別するために十分である場合には、以下に記載される特徴の選択のみを、記載された他の特徴から分離して備える本発明の変形を考慮することが想定し得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【国際調査報告】