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特表2022-515583微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタ及びその方法
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  • 特表-微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタ及びその方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-21
(54)【発明の名称】微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタ及びその方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 24/00 20060101AFI20220214BHJP
   B01D 29/66 20060101ALI20220214BHJP
   B01D 29/62 20060101ALI20220214BHJP
【FI】
B01D29/08 530C
B01D29/38 540
B01D29/38 580A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021506731
(86)(22)【出願日】2020-01-17
(85)【翻訳文提出日】2021-02-08
(86)【国際出願番号】 CN2020072602
(87)【国際公開番号】W WO2021109329
(87)【国際公開日】2021-06-10
(31)【優先権主張番号】201911231163.X
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】518229179
【氏名又は名称】青▲島▼理工大学
【氏名又は名称原語表記】QINGDAO UNIVERSITY OF TECHNOLOGY
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】夏 文香
(72)【発明者】
【氏名】石 志慧
(72)【発明者】
【氏名】李 金成
(72)【発明者】
【氏名】宋 双
(72)【発明者】
【氏名】越 楚遥
(72)【発明者】
【氏名】趙 宝秀
(72)【発明者】
【氏名】劉 杰
【テーマコード(参考)】
4D116
【Fターム(参考)】
4D116AA01
4D116AA27
4D116BA05
4D116BA07
4D116DD02
4D116FF02A
4D116GG12
4D116GG24
4D116HH03A
4D116KK04
4D116QB44
4D116QB49
4D116QC08A
4D116QC29
4D116QC38A
4D116QC52A
4D116RR01
4D116RR03
4D116RR04
4D116RR07
4D116RR12
4D116RR16
4D116RR26
4D116VV07
(57)【要約】
一実施例によれば、微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタ及びその方法が開示される。フィルタは、反応器、給水配水システム、ガス逆洗システム、微量水逆洗スプレーシステム、集水システム、及び排水/排泥システムを含み、変速濾過領域が逆洗剥離領域の上部に位置し、この領域の断面積が下から上へ徐々に小さくなる円錐台状であり、給水流量が一定であり、断面積が小さくなることで、この領域の濾材層が受ける上向きの濾過圧力は徐々に大きくなる。可変濾過断面の設計により、濾過速度が速くなるとともに、圧力が高くなる濾過状態が形成されることによって、濾過時に濾過層が水の力により自動的に緻密に圧縮される目的が達成されるとともに、従来の軽量濾材の濾過層その自体が緻密に圧縮することができず、孔隙が緩くて大きいという問題が解決される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタであって、
反応器(1)、給水配水システム、ガス逆洗システム、微量水逆洗スプレーシステム、集水システム、及び排水/排泥システムを含み、
反応器(1)の内部には、給水/排泥領域(2)、逆洗剥離領域(3)、変速濾過領域(4)、圧縮濾過領域(5)、及び集水領域(6)が区画されており、圧縮濾過領域(5)の上部には浮上防止フィルタプレート(12)が取り付けられ、浮上防止フィルタプレート(12)上にはフィルタヘッド(13)が取り付けられ、浮上防止フィルタプレート(12)の真上には蓋板(14)が取り付けられ、蓋板(14)の周囲にはガイドプレートが設けられ、蓋板(14)には排気バルブ(9)が設けられ、
給水/排泥領域(2)は反応器(1)の底部に位置し、逆洗剥離領域(3)は給水領域(2)の上部に位置し、逆洗剥離領域(3)は円筒状であり、逆洗剥離領域(3)の容積は、変速濾過領域(4)と圧縮濾過領域(5)との容積の和と等しく、処理される水中の汚物は、最初、変速濾過領域の濾材層によって遮断され、
変速濾過領域(4)は逆洗剥離領域(3)の上部に位置し、この領域は、断面積が下から上へ徐々に小さくなる円錐台状であり、給水流量が一定であり、断面積が小さくなることで、この領域の濾材層が受ける上向きの濾過圧力は徐々に大きくなり、
圧縮濾過領域(5)は変速濾過領域(4)の上部に位置し、この領域は円筒状であり、その断面積が変速濾過領域(4)の上部の断面積と同じ、圧縮濾過領域(5)の初期水流速度は変速濾過領域(4)の最大水流速度であり、圧縮濾過領域(5)における濾材層が受ける圧力は最大であり、濾過層は最も緻密であることを特徴とする、フィルタ。
【請求項2】
処理される原水は給水/排泥領域(2)を通過して反応器(1)の底部に入り、順に逆洗剥離領域(3)、変速濾過領域(4)及び圧縮濾過領域(5)の濾材層を通過して遮断されて濾過され、濾過水はフィルタヘッドを通過して蓋板(14)に当たり、蓋板(14)のガイドプレートを通過して清水槽(15)に流入し、さらに越流堰(16)を経て集水領域(6)に入り、最後に出水管(17)を介して水が清水タンク(38)に収集されることを特徴とする、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項3】
反応器内に充填される濾材は、粒径0.5~1mmの発泡ポリスチレン粒子(36)であることを特徴とする、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項4】
給水配水システムは、原水タンク(37)、水ポンプ(18)、原水給水管(10)、給水バルブ(25)及び反射板(11)を含み、
原水給水管(10)には給水バルブ(25)が取り付けられ、反射板(11)は給水管口の真下に位置し、水を均等に配給するために用いられ、
原水タンク(37)は水ポンプ(18)の給水口に接続され、水ポンプ(18)の出水口は原水給水管(10)の給水バルブ(25)に接続され、反射板(11)は原水給水管(10)の管口の真下に位置し、
処理される水は、水ポンプにより加圧され、原水給水管により反応器(1)の底部の給水/排泥領域(2)に輸送され、給水は反射板(11)により均等に配給されることを特徴とする、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項5】
集水システムは、清水出水管(17)及び清水タンク(38)を含み、清水出水管(17)の一端は集水領域(6)に接続され、他端は清水タンク(38)に連通し、集水領域と清水タンク(38)の間には高低差があり、高低差により清水は自動的に清水タンクに流入することを特徴とする、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項6】
微量水逆洗スプレーシステムは、清水ポンプ(19)、微量水逆洗主管(23)、微量水逆洗バルブ(30)及びバルブ(31)、微量水逆洗スプレー分岐管(8)、濾材洗浄補助ノズル(24)、液面センサ(35)及び液面検知器(34)を含み、
清水ポンプ(19)は清水タンク(38)に接続され、清水ポンプ(19)は微量水逆洗主管(23)、微量水逆洗バルブ(30)、バルブ(31)により微量水逆洗スプレー分岐管(8)に接続され、微量水逆洗スプレー分岐管(8)は周方向に沿って圧縮濾過領域(5)及び変速濾過領域(4)の外部に設けられ、各微量水逆洗スプレー分岐管(8)には複数の濾材洗浄補助ノズル(24)が設けられ、これにより水が圧縮濾過領域(5)及び変速濾過領域(4)の内部に導入され、
液面センサ(35)は逆洗剥離領域(3)の頂部に設けられ、データ線により液面検知器(34)に接続され、逆洗過程において液面センサ(35)の水位検知結果に基づいて水位を逆洗剥離領域(3)の頂部に制御することを特徴とする、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項7】
ガス逆洗システムは、空気圧縮機(20)、逆洗ガス管(22)、逆洗ガス管ノズル(7)、逆洗エアバルブ(28)及びチェックバルブ(26)、逆洗リリースバルブ(9)を含み、
反応器(1)の排水管(21)には排水/排泥バルブ(27)が取り付けられ、
反応器(1)内の逆洗ガス管(22)は、逆洗剥離領域(3)の底部にある管部に均等に分布する逆洗ガス管ノズル(7)が設けられ、逆洗ガス管(22)には逆洗エアバルブ(28)及び逆流を防止するチェックバルブ(26)が取り付けられ、
反応器(1)の頂部の蓋板には排気バルブ(9)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項8】
排水/排泥システムは、排水/排泥管(21)及び排水/排泥バルブ(27)を含み、
排水/排泥管(21)は、給水/排泥領域(2)の底部に設けられ、排水/排泥管(21)には排水/排泥バルブ(27)が設けられることを特徴とする、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項9】
請求項1に記載のフィルタの作動操作方法であって、
微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタの作動操作の過程は、(1)濾過過程、(2)逆洗過程、及び(3)軽量濾材層復位過程に分けられ、この3つの過程はサイクルで行われ、
(1)濾過過程:排水/排泥バルブ(27)、逆洗吸気バルブ(28)及び連通バルブ(29)を閉じ、給水バルブ(25)及び排気バルブ(9)を開き、給水ポンプ(18)を起動し、水ポンプ(18)により原水タンク(37)における処理される水を、給水管(10)を介して反応器(1)に送入し、処理される水が給水管(10)から反射板(11)を経て均等に配給され、濾過水流が上へ順に逆洗剥離領域(3)、変速濾過領域(4)、圧縮濾過領域(5)を通過し、最後に水流がフィルタヘッドを通過して清水領域に入り、上昇する水流が蓋板(14)に当たったときに、出水がまず排ガス管から排出され、この場合、排気バルブ(9)を閉じることにより、水流がガイドプレートを通過して清水槽(15)に流入し、さらに越流堰(16)を通して集水領域(6)に流入し、最後出水管(17)を経て清水タンク(38)に入り、
(2)逆洗過程:給水バルブ(25)を閉じ、排水/排泥バルブ(27)を開き、反応器(1)内の水位は、水の排水/排泥バルブ(27)からの排出に伴い徐々に下降し、濾材も下降し、このとき、連通バルブ(29)、微小水量給水調節バルブ(30)及びバルブ(31)を開き、微小水量スプレー水ポンプ(19)を起動し、濾材洗浄補助ノズル孔(24)のスプレー作用により圧縮濾過領域(5)の濾材を分散して下に移動させ、最後に液面センサ(35)及び液面検知器(34)により水位を逆洗剥離領域(3)の頂部に制御し、このとき、連通バルブ(29)、微小水量給水調節バルブ(30)及びバルブ(31)を閉じ、微小水量スプレー水ポンプ(19)を閉じ、逆洗吸気バルブ(28)、排気バルブ(9)を開き、ガスポンプ(20)を起動し、ガスが空気圧縮機(20)により加圧された後、ガス管(20)、ガス量調節バルブ(28)、チェックバルブ(26)を経て反応器に入り、さらに逆洗ガス管ノズル(7)により吐出され、軽量濾材を5分-10分間撹拌することで、濾材層が遮断した汚物がガスせん断作用及びそれ自体の重力作用により濾材から剥離され、そして、空気圧縮機(20)及びバルブ(28)を閉じ、沈殿作用により剥離した不純物を排水/排泥領域(2)に集中させ、沈殿時間が20分-30分間であり、さらに、排水/排泥バルブ(27)を開き、汚泥を、排泥管(21)を介して水流と共に排出し、逆洗過程を完成させ、
(3)軽量濾材層復位過程:逆洗が終了し、排泥した後、次の濾過過程に入る前に、軽量濾材層復位を行う必要があり、まず、排水/排泥バルブ(27)及び逆洗エアバルブ(28)を閉じ、微小水量スプレー給水バルブ(30)及びバルブ(31)を開き、連通バルブ(29)及び排気バルブ(9)を開き、微小水量スプレー水ポンプ(19)を起動し、微小水量スプレー水ポンプ(19)の洗い流し作用により、水流は濾材洗浄補助ノズル孔(24)から反応器(1)内にスプレーされ、反応器(1)内の水位が徐々に上昇し、発泡ポリスチレン粒子(EPS)濾材(36)は比重が水より小さいため、上昇水流の押し上げにより自動復位が実現されるとともに、微小水量スプレーが上昇過程中の軽量濾材の分布を補助的に調整し、上昇濾材が浮上防止フィルタプレートにより遮断されるとともに水流の上向きの作用力により作用されることにより、濾過層は徐々に緻密に圧縮され、このとき、微小水量スプレー給水バルブ(30)及びバルブ(31)を閉じ、引き続き微小水量スプレー水ポンプ(19)の動作を5分-10分間保持した後、微小水量スプレー水ポンプ(19)及び連通バルブ(29)を閉じ、濾材層の復位過程を完成させることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理の技術分野に属し、中小型給水処理、汚水高度処理及び工業再利用水処理に適用され、上向流変速式軽量懸濁濾材フィルタに関する。特に、節水型微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタ及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
濾過層濾過技術は、水と廃水処理過程における重要なプロセスである。一般には、材質が異なる粒状濾材を用いて厚さが一定の濾過層を構築し、粒子間の隙間により濾過チャンネルを形成し、これにより、滞留水中の浮遊不純物を遮断する。現在一般的に使用されるフィルタには、主に通常の圧濾器、バルブレス濾過池、繊維濾材濾過タンクなどのフィルタがある。通常のラピッドフィルタも最も伝統的なフィルタであり、一般には石英砂を濾過濾材として使用する。濾過方式は、下向流を使用する。濾過過程で遮断される汚染物を濾過層から剥離し、濾過層の汚物遮断能力を回復するために水で繰り返して洗い流す必要があるので、逆洗は、高速水流で濾過層を逆方向で押し上げる必要がある。そうすると、大量の洗浄水が消耗される一方、エネルギー消費量が増加する。バルブレス濾過池は、水力原理を利用し、自動逆洗の特徴を有するが、バルブレス濾過池の逆洗水量が大きく、逆洗が不十分である。汚水濾過の研究において、繊維濾材フィルタも一般的に使用されているフィルタであり、通常、濾材はファイバーボール及びファイバー束を使用する。このようなフィルタは、濾過速度が速く、詰まりにくいという利点を有するが、逆洗の水消費量が大きく、濾材が硬化しやすいという問題がある。
【0003】
上記問題に対して、近年、軽量懸濁濾材が中国において徐々に注目を集めている。発泡ポリスチレン粒子(EPS)軽量懸濁濾材は、新しい濾材として機械的強度が高く、汚物除去能力が高く、化学的性質が安定で、比重が水よりも小さく、濾過方式が簡単で、使用範囲が広いなどの利点を有するとともに、従来の石英砂濾過に比べ、軽量懸濁濾材による濾過は経済的には大きな優位性を有し、即ち、給水の緩衝セグメントにより沈殿できるため、支持層の必要がなく、構造が簡単で、製造コストが削減される。Degremont社(フランス)は、軽量濾材を使用して新しい上向流懸濁濾過池を開発した。それは独特な逆洗方式を有する。しかし、この濾過池は、通常の濾過池を反転したものだけであり、面積が大きい浮上防止フィルタプレート及びフィルタヘッドを取り付ける必要があるので、構造は複雑になる。また、濾過池の逆洗節水及び濾過速度は従来の濾過速度と相当するため、現在、このような上向流濾過池はある程度使用されているが、効果的に普及されていない。
【0004】
現在、省エネと消費削減は水処理の発展の一つの方向である。従来の濾過設備は、通常大量の逆洗水を消耗する必要があるので、水量及びエネルギー消耗が増加し、逆洗廃水の処理が困難となる。逆洗過程においてガススプレーを増設することで消耗水量を減少できるが、通常の濾過池に対する単一のガススプレーは剥離した汚染物を濾過層から洗い落とすことができず、水による押し流しと組み合わせる必要があるため、エネルギーと水の消費の問題を根本的に解決することはできない。上向流式軽量濾材フィルタの開発は、上記問題にソリューションを提供することができる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、従来の上向流フィルタ技術に存在する欠点を克服するために、フィルタの形状及び組成を創造的に改良することにより、最適のフィルタ構造を実現し、濾過抵抗を低減させるとともに、変速流の圧力変化により自己圧縮機能を実現し、濾過精度を向上させる目的を達成し、逆洗過程では、遮断された汚物の重力作用を巧妙に利用し、ガス洗浄により不純物と濾材とを自然に分離し、微小水量の逆洗を実現し、逆洗の水消耗及びエネルギー消耗を大幅に減少させる。これによって、新しい微小水量逆洗変速上向流軽量懸濁濾材フィルタ及びその方法が開発される。
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は以下の技術的手段を採用する。
【0007】
微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタであって、
反応器1、給水配水システム、ガス逆洗システム、微量水逆洗スプレーシステム、集水システム、及び排水/排泥システムを含み、
反応器1の内部には、給水/排泥領域2、逆洗剥離領域3、変速濾過領域4、圧縮濾過領域5、及び集水領域6が区画されており、圧縮濾過領域5の上部には浮上防止フィルタプレート12が取り付けられ、浮上防止フィルタプレート12上にはフィルタヘッド13が取り付けられ、浮上防止フィルタプレート12の真上には蓋板14が取り付けられ、蓋板14の周囲にはガイドプレートが設けられ、蓋板14には排気バルブ9が設けられ、
給水/排泥領域2は反応器1の底部に位置し、逆洗剥離領域3は給水領域2の上部に位置し、逆洗剥離領域3は円筒状であり、逆洗剥離領域3の容積は、変速濾過領域4と圧縮濾過領域5との容積の和と等しく、処理される水中の汚物は、最初、変速濾過領域の濾材層によって遮断され、
変速濾過領域4は逆洗剥離領域3の上部に位置し、この領域は、断面積が下から上へ徐々に小さくなる円錐台状であり、給水流量が一定であり、断面積が小さくなることで、この領域の濾材層が受ける上向きの濾過圧力は徐々に大きくなり、
圧縮濾過領域5は変速濾過領域4の上部に位置し、この領域は円筒状であり、その断面積が変速濾過領域4の上部の断面積と同じ、圧縮濾過領域5の初期水流速度は変速濾過領域4の最大水流速度であり、圧縮濾過領域5における濾材層が受ける圧力は最大であり、濾過層は最も緻密である、フィルタ。
【0008】
上記フィルタにおいて、処理される原水は給水/排泥領域2を通過して反応器1の底部に入り、順に逆洗剥離領域3、変速濾過領域4及び圧縮濾過領域5の濾材層を通過して遮断されて濾過され、濾過水はフィルタヘッドを通過して蓋板14に当たり、蓋板14のガイドプレートを通過して清水槽15に流入し、さらに越流堰16を経て集水領域6に入り、最後に出水管17を介して水が清水タンク38に収集される。
【0009】
上記フィルタにおいて、反応器内に充填される濾材は、粒径0.5~1mmの発泡ポリスチレン粒子36である。
【0010】
上記フィルタにおいて、給水配水システムは、原水タンク37、水ポンプ18、原水給水管10、給水バルブ25及び反射板11を含み、原水給水管10には給水バルブ25が取り付けられ、反射板11は給水管口の真下に位置し、水を均等に配給するために用いられ、原水タンク37は水ポンプ18の給水口に接続され、水ポンプ18の出水口は原水給水管10の給水バルブ25に接続され、反射板11は原水給水管10の管口の真下に位置し、処理される水は、水ポンプにより加圧され、原水給水管により反応器1の底部の給水/排泥領域2に輸送され、給水は反射板11により均等に配給される。
【0011】
上記フィルタにおいて、集水システムは、清水出水管17及び清水タンク38を含み、清水出水管17の一端は集水領域6に接続され、他端は清水タンク38に連通し、集水領域と清水タンク38の間には高低差があり、高低差により清水は自動的に清水タンクに流入する。
【0012】
上記フィルタにおいて、微量水逆洗スプレーシステムは、清水ポンプ19、微量水逆洗主管23、微量水逆洗バルブ30及びバルブ31、微量水逆洗スプレー分岐管8、濾材洗浄補助ノズル24、液面センサ35及び液面検知器34を含み、清水ポンプ19は清水タンク38に接続され、清水ポンプ19は微量水逆洗主管23、微量水逆洗バルブ30、バルブ31により微量水逆洗スプレー分岐管8に接続され、微量水逆洗スプレー分岐管8は周方向に沿って圧縮濾過領域5及び変速濾過領域4の外部に設けられ、各微量水逆洗スプレー分岐管8には複数の濾材洗浄補助ノズル24が設けられ、これにより水が圧縮濾過領域5及び変速濾過領域4の内部に導入され、液面センサ35は逆洗剥離領域3の頂部に設けられ、データ線により液面検知器34に接続され、逆洗過程において液面センサ35の水位検知結果に基づいて水位を逆洗剥離領域3の頂部に制御する。
【0013】
上記フィルタにおいて、ガス逆洗システムは、空気圧縮機20、逆洗ガス管22、逆洗ガス管ノズル7、逆洗エアバルブ28及びチェックバルブ26、逆洗リリースバルブ9を含み、反応器1の排水管21には排水/排泥バルブ27が取り付けられ、反応器1内の逆洗ガス管22は、逆洗剥離領域3の底部にある管部に均等に分布する逆洗ガス管ノズル7が設けられ、逆洗ガス管22には逆洗エアバルブ28及び逆流を防止するチェックバルブ26が取り付けられ、反応器1の頂部の蓋板には排気バルブ9が設けられる。
上記フィルタにおいて、排水/排泥システムは、排水/排泥管21及び排水/排泥バルブ27を含み、排水/排泥管21は、給水/排泥領域2の底部に設けられ、排水/排泥管21には排水/排泥バルブ27が設けられる。
【0014】
上記フィルタにおいて、微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタの作動操作の過程は、1濾過過程、2逆洗過程、及び3軽量濾材層復位過程に分けられ、この3つの過程はサイクルで行われる。
(1)濾過過程:排水/排泥バルブ27、逆洗吸気バルブ28及び連通バルブ29を閉じ、給水バルブ25及び排気バルブ9を開き、給水ポンプ18を起動し、水ポンプ18により原水タンク37における処理される水を、給水管10を介して反応器1に送入し、処理される水が給水管10から反射板11を経て均等に配給され、濾過水流が上へ順に逆洗剥離領域3、変速濾過領域4、圧縮濾過領域5を通過し、最後に水流がフィルタヘッドを通過して清水領域に入り、上昇する水流が蓋板14に当たったときに、出水がまず排ガス管から排出され、この場合、排気バルブ9を閉じることにより、水流がガイドプレートを通過して清水槽15に流入し、さらに越流堰16を通して集水領域6に流入し、最後出水管17を経て清水タンク38に入る。
【0015】
(2)逆洗過程:給水バルブ25を閉じ、排水/排泥バルブ27を開き、反応器1内の水位は、水の排水/排泥バルブ27からの排出に伴い徐々に下降し、濾材も下降し、このとき、連通バルブ29、微小水量給水調節バルブ30及びバルブ31を開き、微小水量スプレー水ポンプ19を起動し、濾材洗浄補助ノズル孔24のスプレー作用により圧縮濾過領域5の濾材を分散して下に移動させ、最後に液面センサ35及び液面検知器34により水位を逆洗剥離領域3の頂部に制御し、このとき、連通バルブ29、微小水量給水調節バルブ30及びバルブ31を閉じ、微小水量スプレー水ポンプ19を閉じ、逆洗吸気バルブ28、排気バルブ9を開き、ガスポンプ20を起動し、ガスが空気圧縮機20により加圧された後、ガス管20、ガス量調節バルブ28、チェックバルブ26を経て反応器に入り、さらに逆洗ガス管ノズル7により吐出され、軽量濾材を5分-10分間撹拌することで、濾材層が遮断した汚物がガスせん断作用及びそれ自体の重力作用により濾材から剥離され、そして、空気圧縮機20及びバルブ28を閉じ、沈殿作用により剥離した不純物を排水/排泥領域2に集中させ、沈殿時間が20分-30分間であり、さらに、排水/排泥バルブ27を開き、汚泥を、排泥管21を介して水流と共に排出し、逆洗過程を完成させる。
【0016】
(3)軽量濾材層復位過程:逆洗が終了し、排泥した後、次の濾過過程に入る前に、軽量濾材層復位を行う必要があり、まず、排水/排泥バルブ27及び逆洗エアバルブ28を閉じ、微小水量スプレー給水バルブ30及びバルブ31を開き、連通バルブ29及び排気バルブ9を開き、微小水量スプレー水ポンプ19を起動し、微小水量スプレー水ポンプ19の洗い流し作用により、水流は濾材洗浄補助ノズル孔24から反応器1内にスプレーされ、反応器1内の水位が徐々に上昇し、発泡ポリスチレン粒子EPS濾材36は比重が水より小さいため、上昇水流の押し上げにより自動復位が実現されるとともに、微小水量スプレーが上昇過程中の軽量濾材の分布を補助的に調整し、上昇濾材が浮上防止フィルタプレートにより遮断されるとともに水流の上向きの作用力により作用されることにより、濾過層は徐々に緻密に圧縮され、このとき、微小水量スプレー給水バルブ30及びバルブ31を閉じ、引き続き微小水量スプレー水ポンプ19の動作を5分-10分間保持した後、微小水量スプレー水ポンプ19及び連通バルブ29を閉じ、濾材層の復位過程を完成させる。
【0017】
本発明は、従来のフィルタに比べ、以下の利点を有する。
【0018】
(1)可変濾過断面の設計により、濾過速度が速くなるとともに、圧力が高くなる濾過状態が形成されることによって、濾過時に濾過層が水の力により自動的に緻密に圧縮される目的が達成されるとともに、従来の軽量濾材の濾過層その自体が緻密に圧縮することができず、孔隙が緩くて大きいという問題が解決される。
(2)逆洗時に、遮断された汚泥の重力作用を利用し、ガススプレーによる撹拌によりそれと濾材を分離し、重力により沈降させることで軽量濾材と分離し、逆洗水を必要とせず、節水で省エネである。
(3)初めて軽量濾材領域に濾材洗浄補助ノズル孔を設ける。これによって、逆洗開始時に圧縮された濾材が下へ移動するのを促進するとともに、逆洗後の濾材復位時にさらに微小水量で濾材に残留した不純物を洗い流し、濾過層の洗浄効果を高めることができる。
【0019】
(4)上向流が水の圧縮作用により自動的に孔隙の大きいものから小さいものへの分布が実現され、濾過過程の段階原則が満たされるので、濾過抵抗が小さく、省エネである。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】濾過時の動作原理図である。
図2】逆洗時の動作原理図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、具体的な実施例により本発明を詳しく説明する。
【0022】
本実施例に係る微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタは反応器1、給水配水システム、ガス逆洗システム、微量水逆洗スプレーシステム、集水システム、及び排水/排泥システムを含む。
【0023】
反応器1は、ステンレス鋼材質を採用する。反応器1の内部には、給水/排泥領域2、逆洗剥離領域3、変速濾過領域4、圧縮濾過領域5、及び集水領域6が区画されている。変速濾過領域4及び圧縮濾過領域5に充填された濾材は発泡ポリスチレン粒子(EPS)36であり、粒径が0.5~1mmである。圧縮濾過領域5の上部に浮上防止フィルタプレート12が取り付けられ、浮上防止フィルタプレート12上にフィルタヘッド13が取り付けられ、浮上防止フィルタプレート12の真上に蓋板14が取り付けられ、蓋板14の周囲にガイドプレートが設けられ、蓋板14上に排気バルブ9が設けられる。
給水/排泥領域2は反応器1の底部に位置し、逆洗剥離領域3は給水領域2の上部に位置し、逆洗剥離領域3は円筒状であり、容積が変速濾過領域4と圧縮濾過領域5との容積の和と等しい。濾過領域に充填された濾材は発泡ポリスチレン粒子(EPS)であり、濾材の粒径は0.5~1mmである。処理される水中の汚物は最初変速濾過領域における濾材層により遮断される。
変速濾過領域4は逆洗剥離領域3の上部に位置し、この領域は、断面積が下から上へ徐々に小さくなる円錐台状であり、給水流量が一定であり、断面積が小さくなる。一般式Q=A・υから分かるように、水流速度が徐々に速くなるため、この領域の濾材層が受ける上向きの濾過圧力は徐々に大きくなる。変速濾過領域4に充填された濾材は発泡ポリスチレン粒子(EPS)であり、濾材の粒径は0.5~1mmである。
【0024】
圧縮濾過領域5は変速濾過領域4の上部に位置し、この領域は円筒状であり、その断面積が変速濾過領域4の上部の断面積と同じ、圧縮濾過領域5の初期水流速度は変速濾過領域4の最大水流速度であり、圧縮濾過領域5における濾材層が受ける圧力は最大であり、濾過層は最も緻密である。充填された濾材は発泡ポリスチレン粒子(EPS)であり、濾材の粒径は0.5~1mmである。
【0025】
処理される原水は給水/排泥領域2を通過して反応器1の底部に入り、順に逆洗剥離領域3、変速濾過領域4及び圧縮濾過領域5の濾材層を通過して遮断されて濾過され、濾過水はフィルタヘッドを通過して蓋板14に当たり、蓋板14のガイドプレートを通過して清水槽15に流入し、さらに越流堰16を経て集水領域6に入り、最後に出水管17を介して水が清水タンク38に収集される。
【0026】
給水配水システムは、原水タンク37、水ポンプ18、原水給水管10、給水バルブ25及び反射板11を含み、原水給水管10には給水バルブ25が取り付けられ、反射板11は給水管口の真下に位置し、水を均等に配給するために用いられ、原水タンク37は水ポンプ18の給水口に接続され、水ポンプ18の出水口は原水給水管10の給水バルブ25に接続され、反射板11は原水給水管10の管口の真下に位置し、処理される水は、水ポンプにより加圧され、原水給水管により反応器1の底部の給水/排泥領域2に輸送され、給水は反射板11により均等に配給される。
【0027】
集水システムは、清水出水管17及び清水タンク38を含み、清水出水管17の一端は集水領域6に接続され、他端は清水タンク38に連通し、集水領域と清水タンク38の間には高低差があり、高低差により清水は自動的に清水タンクに流入する。
【0028】
微量水逆洗スプレーシステムは、清水ポンプ19、微量水逆洗主管23、微量水逆洗バルブ30及びバルブ31、微量水逆洗スプレー分岐管8、濾材洗浄補助ノズル24、液面センサ35及び液面検知器34を含み、清水ポンプ19は清水タンク38に接続され、清水ポンプ19は微量水逆洗主管23、微量水逆洗バルブ30、バルブ31により微量水逆洗スプレー分岐管8に接続され、微量水逆洗スプレー分岐管8は周方向に沿って圧縮濾過領域5及び変速濾過領域4の外部に設けられ、各微量水逆洗スプレー分岐管8には複数の濾材洗浄補助ノズル24が設けられ、これにより水が圧縮濾過領域5及び変速濾過領域4の内部に導入され、液面センサ35は逆洗剥離領域3の頂部に設けられ、データ線により液面検知器34に接続され、逆洗過程において液面センサ35の水位検知結果に基づいて水位を逆洗剥離領域3の頂部に制御する。
微量水逆洗システムは2つの機能を有する。一つ目は、濾過終了後、逆洗段階に入り、逆洗スプレーの作用により緻密に圧縮された軽量濾材36を分散させ、逆洗剥離領域3に戻らせることである。二つ目は、逆洗終了後の濾材復位過程において、逆洗スプレーの作用により軽量濾材36の表面をさらに洗い流すとともに、濾材を均等に配列させる作用を奏する。
【0029】
ガス逆洗システムは、空気圧縮機20、逆洗ガス管22、逆洗ガス管ノズル7、逆洗エアバルブ28及びチェックバルブ26、逆洗リリースバルブ9を含み、反応器1の排水管21には排水/排泥バルブ27が取り付けられ、反応器1内の逆洗ガス管22は、逆洗剥離領域3の底部にある管部に均等に分布する逆洗ガス管ノズル7が設けられ、逆洗ガス管22には逆洗エアバルブ28及び逆流を防止するチェックバルブ26が取り付けられ、反応器1の頂部の蓋板には排気バルブ9が設けられる。
排水/排泥システムは、排水/排泥管21及び排水/排泥バルブ27を含み、排水/排泥管21は、給水/排泥領域2の底部に設けられ、排水/排泥管21には排水/排泥バルブ27が設けられる。
【0030】
具体的な作動過程
微小水量逆洗変速上向流式軽量濾材フィルタの作動操作の過程は、1濾過過程、2逆洗過程、及び3軽量濾材層復位過程に分けられ、この3つの過程はサイクルで行われる。
【0031】
(1)濾過過程:排水/排泥バルブ27、逆洗吸気バルブ28及び連通バルブ29を閉じ、給水バルブ25及び排気バルブ9を開き、給水ポンプ18を起動し、水ポンプ18により原水タンク37における処理される水を、給水管10を介して反応器1に送入し、処理される水が給水管10から反射板11を経て均等に配給され、濾過水流が上へ順に逆洗剥離領域3、変速濾過領域4、圧縮濾過領域5を通過し、最後に水流がフィルタヘッドを通過して清水領域に入り、上昇する水流が蓋板14に当たったときに、出水がまず排ガス管から排出され、この場合、排気バルブ9を閉じることにより、水流がガイドプレートを通過して清水槽15に流入し、さらに越流堰16を通して集水領域6に流入し、最後出水管17を経て清水タンク38に入る。
【0032】
(2)逆洗過程:給水バルブ25を閉じ、排水/排泥バルブ27を開き、反応器1内の水位は、水の排水/排泥バルブ27からの排出に伴い徐々に下降し、濾材も下降し、このとき、連通バルブ29、微小水量給水調節バルブ30及びバルブ31を開き、微小水量スプレー水ポンプ19を起動し、濾材洗浄補助ノズル孔24のスプレー作用により圧縮濾過領域5の濾材を分散して下に移動させ、最後に液面センサ35及び液面検知器34により水位を逆洗剥離領域3の頂部に制御し、このとき、連通バルブ29、微小水量給水調節バルブ30及びバルブ31を閉じ、微小水量スプレー水ポンプ19を閉じ、逆洗吸気バルブ28、排気バルブ9を開き、ガスポンプ20を起動し、ガスが空気圧縮機20により加圧された後、ガス管20、ガス量調節バルブ28、チェックバルブ26を経て反応器に入り、さらに逆洗ガス管ノズル7により吐出され、軽量濾材を5分-10分間撹拌することで、濾材層が遮断した汚物がガスせん断作用及びそれ自体の重力作用により濾材から剥離され、そして、空気圧縮機20及びバルブ28を閉じ、沈殿作用により剥離した不純物を排水/排泥領域2に集中させ、沈殿時間が20分-30分であり、さらに、排水/排泥バルブ27を開き、汚泥を、排泥管21を介して水流と共に排出し、逆洗過程を完成させる。
【0033】
(3)軽量濾材層復位過程:逆洗が終了し、排泥した後、次の濾過過程に入る前に、軽量濾材層復位を行う必要があり、まず、排水/排泥バルブ27及び逆洗エアバルブ28を閉じ、微小水量スプレー給水バルブ30及びバルブ31を開き、連通バルブ29及び排気バルブ9を開き、微小水量スプレー水ポンプ19を起動し、微小水量スプレー水ポンプ19の洗い流し作用により、水流が濾材洗浄補助ノズル孔24から反応器1内にスプレーされ、反応器1内の水位が徐々に上昇し、発泡ポリスチレン粒子EPS濾材36は比重が水より小さいため、上昇水流の押し上げにより自動復位が実現されるとともに、微小水量スプレーが上昇過程中の軽量濾材の分布を補助的に調整し、上昇濾材が浮上防止フィルタプレートにより遮断されるとともに水流の上向きの作用力により作用されることにより、濾過層は徐々に緻密に圧縮され、このとき、微小水量スプレー給水バルブ30及びバルブ31を閉じ、引き続き微小水量スプレー水ポンプ19の動作を5分-10分間保持した後、微小水量スプレー水ポンプ19及び連通バルブ29を閉じ、濾材層の復位過程を完成させる。
【0034】
(4)反応器のメンテナンス:反応器が約1年間作動した後、濾材を交換又は補充する必要がある。濾材を交換又は補充する際に、排水/排泥バルブ27、逆洗補助バルブ30及びバルブ31を開き、バルブ25、逆洗エアバルブ28及び連通バルブ29を閉じる必要がある。濾材が水位に伴って下に移動し、液面検知器34に水位が濾材交換口の下縁以下の位置に下降したことが表示されるときに、排水/排泥バルブ27を閉じ、逆洗水ポンプ19の動作を停止させ、濾材交換口33を開き、濾材を補充又は交換する。濾材を加えた後、濾材交換口33を閉じ、濾過過程に従って濾過を開始する。
【0035】
本実施例において、上記濾過反応器を用いてある汚水処理場の二次沈殿池で処理された後の排水に対して高度処理を行う。表1から分かるように、反応器は水中濁度に対して良好な除去効果を有する。反応器への給水濁度は7.134~36.270NTUであるが、反応器からの排水濁度は1NTU以下に達することができ、濁度除去率は94.5%~97.7%である。
【0036】
<表1>
表1:異なる給水濁度の水質処理効果
【0037】
理解され得るように、当業者は、以上の説明に基づいて改良又は変更することができ、これらの改良及び変更はいずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
【国際調査報告】