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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-21
(54)【発明の名称】調理器具
(51)【国際特許分類】
   F23Q 3/00 20060101AFI20220214BHJP
   F23N 5/10 20060101ALI20220214BHJP
【FI】
F23Q3/00 615Z
F23Q3/00 615C
F23N5/10
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021521359
(86)(22)【出願日】2019-10-03
(85)【翻訳文提出日】2021-06-14
(86)【国際出願番号】 ES2019070667
(87)【国際公開番号】W WO2020079295
(87)【国際公開日】2020-04-23
(31)【優先権主張番号】18382739.3
(32)【優先日】2018-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】503452155
【氏名又は名称】オルクリ,エセ.コーペラシオン
【氏名又は名称原語表記】ORKLI,S.COOP.
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】八田国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】パブロ カルト,マルコス
(72)【発明者】
【氏名】ウナヌエ イマス,アンドーニ
【テーマコード(参考)】
3K005
【Fターム(参考)】
3K005TA01
3K005TC01
3K005UA03
(57)【要約】
ガス調理器具は、ガス供給源に接続された少なくとも1つのバーナー(3)と、バーナー(3)を点火するように構成されるとともにバーナー(3)を点火する火花を発生させる少なくとも1つの電気パルスを送るように構成された点火装置(11)と、バーナー(3)内の火炎の有無を検出するように構成された火炎検出器(5)とを備えている。パルス発生器(13)はバーナー(3)と電気的に接続され、火炎検出器(5)はアースに接続されている。調理器具(1)は、点火装置(11)のパルス発生器(13)が少なくとも1つの電気パルスを送ると、バーナー(3)を点火することができる電気火花がバーナー(3)と火炎検出器(5)との間に発生するようにバーナー(3)をアースに対して絶縁する絶縁手段(15)をさらに備える。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス供給源に接続された少なくとも1つのバーナー(3)と、バーナー(3)を点火するように構成されるとともにバーナー(3)を点火する火花を発生させる少なくとも1つの電気パルスを送るように構成された点火装置(11)と、バーナー(3)内の火炎の有無を検出するように構成された火炎検出器(5)とを備えたガス調理器具であって、
パルス発生器(13)がバーナー(3)と電気的に接続され、火炎検出器(5)がアースに接続され、
前記調理器具(1;1′;1′′;1′′′)が、点火装置(11)のパルス発生器(13)が少なくとも1つの電気パルスを送ると、バーナー(3)を点火することができる電気火花がバーナー(3)と火炎検出器(5)との間に発生するようにバーナー(3)をアースに対して絶縁する絶縁手段(15;19;9′)をさらに備えることを特徴とするガス調理器具。
【請求項2】
バーナー(3)は、パルス発生器(13)によって通電されるように構成された少なくとも1つの通電可能領域(18)を含み、火炎検出器(5)およびバーナー(3)の通電可能領域(18)は、前記領域(18)に最も近いアースに接続された位置が火炎検出器(5)の端部(5b)であるように配置される、請求項1に記載のガス調理器具。
【請求項3】
バーナー(3)は導電性材料からなる本体(9)を含み、通電可能領域(18)は、バーナー(3)の本体(9)に含まれる、請求項2に記載のガス調理器具。
【請求項4】
前記絶縁手段は、バーナー(3)の通電可能領域(18)に接する絶縁要素(15;19)を含む、請求項2または3に記載のガス調理器具。
【請求項5】
バーナー(3)は、電気絶縁材料からなる本体(9′)と、導電性材料からなるカバー(8)とを含み、通電可能領域(18)はカバー(8)に含まれる、請求項2に記載のガス調理器具。
【請求項6】
前記絶縁手段は、本体(9′)によって形成される、請求項5に記載のガス調理器具。
【請求項7】
火炎検出器(5)は、アースに接続された熱電対を含む、請求項1~6のいずれかに記載のガス調理器具。
【請求項8】
点火装置(11)は、パルス発生器(13)に接続されるとともにバーナ(3)に電気的に接続された電極(12)を含む、請求項1~7のいずれかに記載のガス調理器具。
【請求項9】
点火装置(11)は、パルス発生器(13)に接続されるとともにバーナ(3)に電気的に接続すされた点火ワイヤ(14)を含む、請求項1~7のいずれかに記載のガス調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス供給バーナーと、該バーナーに点火するための点火装置と、該バーナー内の炎の有無を検出するために構成された火炎検出器とを備える調理器具に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のガス供給バーナーと、順に火花発生プラグを有する点火装置と、各バーナーに関連するとともに安全弁に接続された熱電対とを備えるガス調理器具が先行技術において知られている。この意味で、例えば、米国特許出願公開第2014/0302445A1号は、熱電対によって生成される電気信号に応じて点火装置が制御される調理器具を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
発明の開示
本発明の目的は、特許請求の範囲に定義されるようなガス調理器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ガス調理器具は、ガス供給源に接続された少なくとも1つのバーナーと、前記バーナーを点火するように構成されるとともに前記バーナーを点火する火花を発生させる少なくとも1つの電気パルスを送るように構成された点火装置と、前記バーナー内の火炎の有無を検出するように構成された火炎検出器(5)とを備えている。パルス発生器はバーナーと電気的に接続され、火炎検出器はアースに接続されている。
【0005】
ガス調理器具は、前記点火装置の前記パルス発生器が少なくとも1つの電気パルスを送ると、前記バーナーを点火することができる電気火花が前記バーナーと前記火炎検出器との間に発生するように前記バーナーをアースに対して絶縁する絶縁手段をさらに備える。
【0006】
これにより、より効率的な着火方式のガス調理器具が得られる。バーナーを点火するためのスパークプラグの不存在は、それによって、不正確なスパーク点火を引き起こす、スパークプラグ内の汚れまたは湿気による一般的な点火問題を防止する。この場合、火花は火炎検出器の上のバーナーから点火される。
【0007】
一方、スパークプラグがなくなり、バーナーの清掃が容易になる。さらに、スパークプラグのための潜在ギャップが不要となるので、対称バーナーが得られ、バーナー性能が改善される。
【0008】
本発明のこれらおよび他の利点および特徴は、図面および本発明の詳細な説明を考慮すると明らかになるのであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】従来技術のガス調理器具の部分断面図を、その電気的接続の図と共に示す。
図2】本発明によるガス調理器具の第1の実施形態の部分断面図を、その電気接続の図と共に示す。
図3】本発明によるガス調理器具の第2の実施形態の部分断面図を、その電気接続の図と共に示す。
図4図3に示す調理器具の部分的な上面図を示す。
図5】本発明による調理器具の第3の実施形態の部分断面図を、その電気接続の図と共に示す。
図6】本発明による調理器具の第4の実施形態の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
発明の詳細な開示
図1は、従来技術で知られているガス調理器具20の部分概略図を示す。ガス調理器具20はそれぞれのガス供給導管31に接続されたバーナー22(図1には1つのバーナー22のみを示す)、クックトップ21およびその上に部分的に突き出た支持体23を備える。ここで、バーナー22は、バーナー22を支持するように構成された支持体23を介して、調理器具20(模式的に描かれた)のシャーシ24に取り付けられている。支持体23は、導電性材料、好ましくは金属材料により形成されている。
【0011】
ガス調理器具20は各バーナー22に関連するとともに、バーナー22内の火炎の有無を検出するように構成された熱電対26を備える。熱電対26はアースと、ガス供給導管31を通るガス通路を開閉する電磁安全弁32とに接続され、バーナー22へのガス通路が開くと、熱電対26がバーナー22内の火炎を検出しない場合に、対応する電磁弁32でガス通路を閉じ、バーナー22への供給を停止する。電磁弁と共に熱電対を動作させることは、従来技術において公知であるので、これを更に詳細に記述する必要はないと考えられる。
【0012】
従来技術では、ガス調理器具20が、スパーク発生器28に接続されたスパークプラグ29を備える。一方、バーナー22はアースに接続されており、これにより、スパーク発生器28が電流パルスをスパークプラグ29に送ると、バーナー22に点火可能なスパーク30がスパークプラグ29とバーナー22との間で発生する。
【0013】
図2図6は本発明に係るガス調理機器1;1′;1′′;1′′′の一実施形態を模式的に示している。ガス調理機器1;1′;1′′;1′′′は、バーナー3(図2図3図5図6には1つのバーナー3のみを示す)と、各バーナー3と接続されたガス供給導管4と、それぞれのバーナー3が同じように通過するクックトップ2とを備えている。
【0014】
一方、各バーナー3は、バーナー3内の火炎の有無を検出するように構成された火炎検出器5を備える。火炎検出器5はアースに接続されている。図2乃至図6に示す実施形態では、炎検出器5が電磁安全弁6(図2図3図5、及び図6に概略的に描かれている)に接続された熱電対を含み、これは対応するバーナー3へのガスの通過を許容するか、又は閉鎖する。
【0015】
図2図3図5図6に示す実施形態では、各バーナー3が、外側へのガスの通過を可能にするように構成された複数のノズル7を有する本体9;9′と、と、本体9;9′上に配置されたカバー8とを含む。図面に示されていない他の実施形態では、カバーが本体に一体化され、単一の本体を形成することができる。
【0016】
ガス調理器具1;1′;1′′;1′′′は、更に点火装置11を備え、この点火装置11は、対応するバーナー3内で火炎を点火する火花を発生する少なくとも1つの電気パルスを発生するように構成されたパルス発生器13を含む。パルス発生器13は、バーナー3と電気的に接続されている。
【0017】
図3図5、及び図6に示す実施形態では、点火装置11が、点火ワイヤ14を介してパルス発生器13に接続された電極12を備え、電極12はバーナー3と電気的に接続されている。
【0018】
図2に示す第1の実施形態では、点火装置11は電極を含まない。この実施形態では、点火ワイヤ14が本体9と電気的に接続されており、パルス発生器13によって生成された信号をバーナー3に直接伝導するように構成されている。
【0019】
一方、図2図3、および図5に示す実施形態では、本体9が導電性材料、好ましくは金属材料により形成されている。これらの実施形態では、パルス発生器13によって生成された信号をバーナー3に導くために、電極12の端部12aまたは点火ワイヤ14自体が、本体9、特に基部9bに対して、直接接して配置される。図示されていない他の構成では、電極12または点火ワイヤ14が本体9の他の外面または内面と電気的に接触することができる。一方、点火装置11は、電極12を長手方向に囲む絶縁要素10をさらに備える。
【0020】
図6に示す第4の実施形態では、バーナー3の本体9′は電気絶縁材料、好ましくはセラミック材料により形成されている。この場合、パルス発生器13によって発生された信号がカバー8に向かうように、電極12の端部12aが、導電性材料、好ましくは金属材料からなるカバー8に直接接して配置される。この実施形態では、点火装置11はまた、電極12を長手方向に囲む絶縁要素10を備える。
【0021】
一方、本発明に係るガスクッキング装置1;1′;1′′;1′′′は、バーナー3をアースに対して絶縁する絶縁手段15;19;9′を更に含む。絶縁手段15;19;9′は、点火装置11が少なくとも1つの電気パルスを送るときに、バーナー3を点火することができる電気火花がバーナー3と火炎検出器5との間に生成されることを可能にする。電気パルスは、バーナー3と火炎検出器5との間に火花が発生している状態で、電極12を介して、または点火ワイヤ14を介して直接、バーナー3に伝達される。そのために、バーナー3は、パルス発生器13によって通電されるように構成された少なくとも1つの通電可能領域18を備え、バーナー3の炎検出器5および通電可能領域18は、通電可能領域18に最も近いアースに接続された位置が炎検出器5の端部5bとなるように配置される。
【0022】
図2図3図5に示す実施形態では、バーナー3の本体9は導電性材料により形成されており、通電可能領域18はバーナー3の本体9内に備えられている。これらの実施形態では、通電可能領域18が本体9全体に沿って延在する。図示されていない他の実施形態では、本体が1つの通電可能領域および他の通電不能領域を含むことができる。
【0023】
図6に示す第4の実施形態では、バーナー3の本体9′は絶縁材料、好ましくはセラミック材料により形成されており、通電可能領域18は、導電性材料により形成されているバーナー3のカバー8内に含まれている。この実施形態では、通電可能領域18はカバー8全体に沿って延びている。
【0024】
図2図3図5、および図6に示す実施形態では、絶縁手段が通電可能領域18に接する少なくとも1つの絶縁要素15;19;9′を含む。絶縁要素15;19;9′は、セラミック、ガラス、プラスチック、ベークライト、または他の電気絶縁材料により形成され得る。
【0025】
図2に示される第1の実施形態および図5に示される第3の実施形態では、絶縁手段は絶縁要素19を備え、この絶縁要素19上にバーナー3の本体9が支持される。バーナー3は、絶縁要素19を介して調理器具1;1′のシャーシ16にさらに固定される。さらに、空気が主な絶縁体として作用する。通電可能領域18の任意の点から調理器具1;1′′の任意の接地点までの距離は、通電可能領域18から熱電対5の端部5bまでの最小距離よりも大きい。これらの実施形態では、通電可能領域18がバーナー3の本体9全体に沿って延在する。
【0026】
図3及び図4に示す第2の実施形態では、絶縁手段は略円盤状の絶縁要素15を備え、この絶縁要素15上にバーナー3の本体9が支持されている。絶縁要素15は、クックトップ2上に順に支持されている。特に、絶縁素子15は、本体9のベース9bを覆っている。本体9、電極12、及び熱電対5は、絶縁素子15を通る。図示されていない他の実施形態では、絶縁要素が他の幾何学的形状を有することができる。
【0027】
図6に示す第4の実施形態では、絶縁手段はバーナー3の本体9′によって形成されている。本体9′は絶縁性セラミック材料により形成されている。調理器具1′′′はさらに、支持体30を備え、この支持体30は、クックトップ2上に支持され、この支持体30上にバーナー3の本体9′、特に本体9′の基部9bが支持される。熱電対6、バーナー9の本体9′、及び電極12は支持体30を通る。支持体30は、金属トリムとすることができるので、絶縁材料で作られる必要はない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】