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特表2022-515630Nav1.7およびNav1.8遮断薬としての複素環誘導体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-21
(54)【発明の名称】Nav1.7およびNav1.8遮断薬としての複素環誘導体
(51)【国際特許分類】
   C07D 401/12 20060101AFI20220214BHJP
   C07D 403/12 20060101ALI20220214BHJP
   A61K 31/4545 20060101ALI20220214BHJP
   A61K 31/506 20060101ALI20220214BHJP
   A61K 31/4709 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 25/04 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 25/28 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 1/00 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 19/02 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 29/00 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 1/04 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 13/10 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 1/18 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 25/06 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 25/24 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 9/06 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 25/22 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 13/00 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 25/02 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 9/10 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20220214BHJP
   C07D 401/14 20060101ALI20220214BHJP
   A61P 21/02 20060101ALI20220214BHJP
   A61K 31/444 20060101ALI20220214BHJP
【FI】
C07D401/12
C07D403/12 CSP
A61K31/4545
A61K31/506
A61K31/4709
A61P25/04
A61P25/00
A61P25/28
A61P1/00
A61P19/02
A61P29/00 101
A61P1/04
A61P13/10
A61P1/18
A61P25/06
A61P25/08
A61P25/24
A61P9/06
A61P25/22
A61P13/00
A61P25/02
A61P9/10
A61P43/00 111
A61P25/02 101
C07D401/14
A61P21/02
A61K31/444
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021537894
(86)(22)【出願日】2019-12-26
(85)【翻訳文提出日】2021-06-25
(86)【国際出願番号】 JP2019051086
(87)【国際公開番号】W WO2020138271
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】62/784,881
(32)【優先日】2018-12-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.プルロニック
2.PLURONIC
(71)【出願人】
【識別番号】508065961
【氏名又は名称】ラクオリア創薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077012
【弁理士】
【氏名又は名称】岩谷 龍
(72)【発明者】
【氏名】山岸 竜也
(72)【発明者】
【氏名】川村 清
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 祐二
(72)【発明者】
【氏名】山口 龍一
(72)【発明者】
【氏名】森田 幹雄
(72)【発明者】
【氏名】我謝 徳一
【テーマコード(参考)】
4C063
4C086
【Fターム(参考)】
4C063AA01
4C063AA03
4C063BB02
4C063BB09
4C063CC12
4C063CC14
4C063CC29
4C063DD02
4C063DD03
4C063DD10
4C063EE01
4C086AA01
4C086AA02
4C086BC17
4C086BC28
4C086BC42
4C086GA07
4C086GA08
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA14
4C086ZA02
4C086ZA06
4C086ZA08
4C086ZA12
4C086ZA15
4C086ZA20
4C086ZA21
4C086ZA36
4C086ZA66
4C086ZA68
4C086ZA81
4C086ZA94
4C086ZA96
4C086ZB15
4C086ZC01
4C086ZC41
(57)【要約】
本発明は、Nav1.7およびNav1.8チャネルとして電位依存性ナトリウムチャネルの遮断活性を有する複素環誘導体であり、電位依存性ナトリウムチャネルが関与する障害もしくは疾患の治療または予防に有用である。本発明はまた、これらの化合物を含む医薬組成物、ならびに、電位依存性ナトリウムチャネルが関与する疾患の予防または治療におけるこれらの化合物および医薬組成物の使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の式(I)の化合物:
【化1】
式中、
Aは、アリールまたはヘテロアリールであり;
R1は、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルコキシ、-SF5、-SCF3、およびフルオロベンジルオキシからなる群から選択され;ここで、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、またはC1-6アルコキシC1-6アルコキシは、無置換であるか、または1つ以上のフッ素で置換されており;
R2は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキル、(6)C2-6アルケニル、(7)C3-7シクロアルキル、(8)-CN、および(9)-(C=O)-NR6R7からなる群から独立に選択され(ここで、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、C2-6アルケニルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され);
pは、0、1、2、3または4であり;
pが2以上のとき、各R2は同一または異なっており;
R1およびR2は、A環上のどこに置換されてもよく;
nは、1、2、3または4であり;
Zは、CH、CR3、またはNであり;
R3は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキルおよび(5)-O-C1-6アルキルからなる群から独立に選択され;
qは0、1、2または3であり;qが2以上のとき、各R3は同一または異なっており;
R4は、(1)水素、(2)C1-6アルキル、(3)C2-6アルケニル、(4)C3-7シクロアルキル(ここで、C1-6アルキル、C2-6アルケニルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキルおよびC3-7シクロアルキルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される)、および(5)アリール(これは無置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、C3-7シクロアルキルおよび-O-C3-7シクロアルキルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から独立に選択され;
R5aおよびR5bは、
(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキルおよび(6)C1-6アルコキシC1-6アルキルからなる群から独立に選択され(ここでC1-6アルキル、-O-C1-6アルキルおよびC1-6アルコキシC1-6アルキルは、無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される);
R5aおよびR5bは、複素環の炭素原子上のどこに置換してもよく;
R5aおよびR5bが同じ位置で置換する場合、R5aはR5bと3~6員のシクロアルキル環を形成してもよく;
R5cは、(1)水素、または(2)C1-6アルキルであり;
R6およびR7は、(1)水素、(2)C1-6アルキル、および(3)C1-6アルコキシC1-6アルキルからなる群から独立に選択され(ここで、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシC1-6アルキルは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され;R6はR7と4~7員環(これは窒素原子、酸素原子、硫黄原子または二重結合を含んでいてもよい)を形成してもよい;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項2】
請求項1に記載の化合物であって、
Aは、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、キノリル、イソキノリル、またはナフチルであり;
R5aおよびR5bは、
(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、および(4)C1-6アルキル (これは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されている) からなる群から独立に選択され;
R5aおよびR5bは、複素環の炭素原子上のどこに置換してもよく;
R5aおよびR5bが同じ位置で置換する場合、R5aはR5bと3~6員のシクロアルキル環を形成してもよい;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項3】
次の式(II)の化合物:
【化2】
式中、
Wは、CH、CR2またはNであり;
R1は、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCH2CF3、およびフルオロベンジルオキシからなる群から選択され;
R2は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキル、および(6)-CNからなる群から選択され;
nは、1、2または3であり;
Zは、CH、CR3またはNであり;
R3は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、および(5)-O-C1-6アルキルからなる群から独立に選択され;
R4は、(1)C1-6アルキルおよび(2)C3-7シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、C1-6アルキルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、およびC3-7シクロアルキルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され;
R5aおよびR5bは、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、および(4)C1-6アルキル(これは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される) からなる群から独立に選択され;
R5aおよびR5bは、複素環の炭素原子上のどこに置換してもよく;
R5aおよびR5bが同じ位置で置換する場合、R5aはR5bと3~6員のシクロアルキル環を形成してもよく;
R5cは、(1)水素、または(2)C1-6アルキルである;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項4】
次の式(III)の化合物:
【化3】
式中、
Wは、CH、またはNであり;
R1は、-CF3または-OCF3であり;
R2は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキル、および(6)-CNからなる群から選択され;
nは、1、2または3であり;
Zは、CH、またはNであり;
R3は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、および(5)-O-C1-6アルキルからなる群から選択され;
R4は、(1)C1-6アルキルおよび(2)C3-7シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、C1-6アルキルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され;
R5aおよびR5bは、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、および(4)C1-6アルキル(これは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される) からなる群から独立に選択され;
R5aおよびR5bは、複素環の炭素原子上のどこに置換してもよく;
R5aおよびR5bが同じ位置で置換する場合、R5aはR5bと3~6員のシクロアルキル環を形成してもよく;
R5cは(1)水素、または(2)C1-6アルキルである;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項5】
請求項4に記載の化合物であって、
Wは、Nであり;
R1は、-CF3である;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項6】
下記からなる群から選択される化合物:
(S)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-プロピオンアミド-N-(1-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-メチル-6-プロピオンアミド-N-(1-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(S)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-((3R*,4R*)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
N-((3R,5S)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-プロピオンアミド-N-(1-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
N-((3R*,4R*)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-エトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチル-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-6-メチル-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-((3S,4R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
N-((3S,4R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-2-ブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-ピバルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロパンアミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(7-(トリフルオロメチル)キノリン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(7-(トリフルオロメチル)キノリン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリドン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリドン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリドン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-ブチルアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;および
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項7】
下記からなる群から選択される、請求項6に記載の化合物:
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-プロピオンアミド-N-(1-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-6-メチル-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-ブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;および
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項8】
請求項1~請求項7までのいずれか一項に記載される、化合物、またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物。
【請求項9】
さらに他の薬理学的に活性な薬剤を含む、請求項8に記載される医薬組成物。
【請求項10】
ヒトを含む動物における、Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬が関与する病態または障害の治療方法であって、治療有効量の請求項1~請求項7のいずれか一項に記載した化合物、またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩を該治療が必要な動物に投与することを含む方法。
【請求項11】
前記病態または障害が、疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、侵害受容性疼痛、そう痒、多発性硬化症、神経変性障害、過敏性腸症候群、変形性関節症、関節リウマチ、神経病理学的障害、機能性腸障害、炎症性腸疾患、月経困難症に伴う疼痛、骨盤痛、膀胱炎、膵炎、片頭痛、群発頭痛および緊張性頭痛、糖尿病性神経障害、末梢神経因性疼痛、坐骨神経痛、線維筋痛症、クローン病、てんかんまたはてんかん病態、双極性うつ病、頻脈性不整脈、気分障害、双極性障害、不安やうつ病などの精神障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、失禁、内臓痛、三叉神経痛、帯状疱疹神経痛、全身神経痛、帯状疱疹後神経痛、神経根痛、腰背部痛、頭痛または頸部痛、重度または難治性疼痛、突出痛、術後疼痛、脳卒中、がん性疼痛、発作性障害、灼熱痛、および化学物質誘発痛、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬が関与する病態または障害の治療薬を製造するための、請求項1~請求項7までのいずれか一項に記載される化合物、もしくは薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物、またはその組成物の使用。
【請求項13】
前記病態または障害が、疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、侵害受容性疼痛、そう痒、多発性硬化症、神経変性障害、過敏性腸症候群、変形性関節症、関節リウマチ、神経病理学的障害、機能性腸障害、炎症性腸疾患、月経困難症に伴う疼痛、骨盤痛、膀胱炎、膵炎、片頭痛、群発頭痛および緊張性頭痛、糖尿病性神経障害、末梢神経因性疼痛、坐骨神経痛、線維筋痛症、クローン病、てんかんまたはてんかん病態、双極性うつ病、頻脈性不整脈、気分障害、双極性障害、不安やうつ病などの精神障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、失禁、内臓痛、三叉神経痛、帯状疱疹神経痛、全身神経痛、帯状疱疹後神経痛、神経根痛、腰背部痛、頭痛または頸部痛、重度または難治性疼痛、突出痛、術後疼痛、脳卒中、がん性疼痛、発作性障害、灼熱痛、および化学物質誘発痛、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、請求項12に記載の使用。
【請求項14】
Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬が関与する病態または障害の治療に使用するための、請求項1~請求項7までのいずれか一項に記載される化合物、またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩。
【請求項15】
請求項1~請求項7のいずれか一項に記載した化合物、またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを混合することを含む、医薬組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナトリウムチャネル遮断薬であり、特に痛みの治療において、多くの治療用途を有する複素環誘導体に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の複素環誘導体は、ナトリウムチャネル遮断薬であり、多くの治療用途、特に痛みの治療用途を有する。より具体的には、本発明の複素環誘導体はNav1.7およびNav1.8チャネルの両方の調節薬である。以下の説明においては、本発明は、Nav1.7およびNav1.8チャネルの阻害を基にして例示される。それらは、Nav1.5チャネルに対する親和性よりも有意に大きいNav1.7およびNav1.8チャネルに対する親和性を示す。本発明の複素環誘導体は、Nav1.5チャネルと比較して、Nav1.7およびNav1.8チャネルに対して良好な選択性を示す。
【0003】
電位依存性ナトリウムチャネル(VGSC、Nav1.x)は、興奮性組織における活動電位の開始および伝播において重要な役割を果たす。VGSCは、大きなαサブユニットおよび1つ以上のより小さいβサブユニットから構成される、必須の細胞膜タンパク質である。ヒトでは、9つのαサブユニット(Nav1.1~Nav1.9)が生物物理学的特性および発現プロファイルの違いによって同定されている。Nav1.7、Nav1.8およびNav1.9は、末梢神経系において主に発現している(非特許文献1)。Nav1.7の生物物理学的特徴は活動電位の開始における役割を提供し、一方Nav1.8は活動電位の立ち上がりへの主要な寄与因子である。Nav1.9は、静止膜電位の設定に関与する持続性電流を発生させる。
【0004】
Nav1.7は、交感神経ニューロンはもちろん後根神経節(DRG)ニューロンにおいても高発現しており、それらの発現は中枢および末梢軸索末端に及ぶ。Nav1.7は、糖尿病性神経障害を含む炎症性および神経因性疼痛の前臨床モデルにおいてアップレギュレートされている(非特許文献2および非特許文献3)。痛みにおけるNav1.7の役割は、ノックアウト試験において確認されている。Nav1.7がNav1.8陽性感覚ニューロンにおいて選択的にノックアウトされている条件付きNav1.7ノックアウトマウスにおいて、ホルマリン、完全フロイントアジュバント(CFA)または神経成長因子(NGF)のような刺激のアレンジによって誘発される炎症性疼痛反応は、減少または消失した。しかし、神経因性疼痛は正常に発症した(非特許文献4および非特許文献5)。感覚神経および交感神経の両方におけるNav1.7の条件的切除またはNav1.7の全体的欠失は、異常な自律神経機能障害を引き起こすことなく炎症性または神経因性疼痛を消失させ、チャネル病関連の先天性無痛症(CIP)患者で見られる疼痛のない表現型を再現した(非特許文献5および非特許文献6)。
【0005】
ヒトでは、Nav1.7をコードするSCN9Aの突然変異は、3つの疼痛障害、すなわち、遺伝性肢端紅痛症(IEM)、発作性激痛症(PEPD)およびチャネル病関連の先天性無痛症(CIP)と関連している。機能獲得変異は、チャネル活性を高め、DRGニューロンの興奮性を高め、重度の疼痛症候群、すなわち遺伝性肢端紅痛症(IEM)または発作性激痛症(PEPD)を引き起こす。対照的に、チャンネル切断、スプライシング異常(miss-splicing)または障害のある輸送(defective trafficking)による機能的なNav1.7の完全な喪失を引き起こす機能喪失突然変異は、痛みを感じなくなるチャネル病関連の先天性無痛症(CIP) につながる(非特許文献7)。
【0006】
Nav1.8は、無髄小C線維および菲薄有髄Aδ線維DRGニューロンの両方で高度に発現され、その発現レベルは炎症状態において有意に上昇する(非特許文献8)。Nav1.8が侵害受容ニューロンにおける活動電位の立ち上がりの基礎となるナトリウム電流の大部分を担っていることを示すいくつかの証拠がある。グローバルNav1.8ノックアウトマウスは、寒冷刺激および機械的圧迫に対する疼痛反応の軽減を示したが、通常は神経因性疼痛の発症を示す(非特許文献9および非特許文献10)。Nav1.8アンチセンスまたはsiRNAを用いたノックダウン試験では、神経因性疼痛および炎症性疼痛の両方においてNav1.8の関与が示唆された(非特許文献11および非特許文献12)。ヒトでは、Nav1.8をコードするSCN10Aの機能獲得変異がNav1.7に変異を持たない小径線維神経障害(SFN)患者において最近同定された(非特許文献6および非特許文献13)。痛みおよび痒みの緩和のためにNav1.7チャネル電圧センサーを標的とするモノクローナル抗体が記載されている(非特許文献14)。
【0007】
臨床的には、電位依存性ナトリウムチャネル遮断薬(たとえば、リドカイン、ハロタン)が痛みの管理に使用されてきたが、それらの有用性は、低い効力による不完全な効果、および特にNav1.5(たとえば、心臓不整脈)に対する非サブタイプ選択性による望ましくない副作用によって制限される。Nav1.7およびNav1.8は、末梢神経系で同時発現し、痛みを伴う信号を変換し、閾値電流として動作するNav1.7と活動電位が連続的に生じている間の活動電位の立ち上がりの基礎となるナトリウム電流の大部分を生成するNav1.8と協力して機能することにより、疼痛シグナルを伝達する。したがって、Nav1.5よりNav1.7およびNav1.8の両方に対してより高い親和性を有するナトリウムチャネル遮断薬は、既存の薬物よりも良好な臨床プロファイルを提供しうる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Cummins T Rら、Pain 2007; 131:243-257
【非特許文献2】Dib-Hajj S Dら、Nat Rev Neurosci. 2013; 14: 49-62
【非特許文献3】Hong Sら、Journal of Biological Chemistry. 2004; 279: 29341-29350
【非特許文献4】Massar M Aら、PNAS 2004; 101: 12706-12711
【非特許文献5】Minett M Sら、Cell Report 2014; 6: 301-312
【非特許文献6】Gingras Jら、PLOS ONE 2014; 9: e105895
【非特許文献7】Waxman S Gら、Lancet Neurol 2014; 13: 1152-1160
【非特許文献8】Coggeshal R Eら、Neuroscience Letters 2004; 355: 45-48
【非特許文献9】Akopian A Nら、Nat Neurosci 1999; 2: 541-548
【非特許文献10】Kerr B Jら、Neuroreport 2001; 12: 3077-3080
【非特許文献11】Joshi S Kら、Pain 2006; 123: 75-82
【非特許文献12】Dong X Wら、Neuroscience 2007; 146: 812-821
【非特許文献13】Faber C Gら、PNAS 2012; 109: 19444-19449
【非特許文献14】Lee J Hら、Cell. 2014; 157, 1393-1404
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
良好な薬物の候補品である新規なNav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬を提供することが本発明の目的である。好ましい化合物は、Nav1.7およびNav1.8チャネルに強力に結合し、他のナトリウムチャネル、特にNav1.5チャネルにはほとんど親和性を示さないものであるべきである。それらは、Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬が関与する病態または障害の治療のための吸収、分布、代謝および排泄といった良好な薬物動態学的特性を有する。それらは非毒性で、副作用をほとんど示さない。さらに、理想的な薬物の候補は安定で非吸湿性であり容易に製剤化される物理的形状で存在する。
【0010】
特に、本発明の複素環誘導体は、NaV1.5チャネルと比較してNav1.7およびNav1.8チャネルに選択的であり、これにより副作用プロファイルの改善につながるものである。
したがって、本発明の複素環誘導体は、広い範囲の障害、特に疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、術後疼痛を含む、侵害受容性疼痛、ならびに、内臓、消化管、頭蓋組織、筋骨格系、脊椎、泌尿生殖器系、心臓血管系、およびCNS(中枢神経系)に関連する、混合性疼痛(がん性疼痛、腰背部痛、口腔顔面痛、および化学物質誘発痛を含む)の治療に有用である。
【0011】
本発明の複素環誘導体で治療されうるその他の病態は、そう痒、多発性硬化症、神経変性障害、過敏性腸症候群、変形性関節症、関節リウマチ、神経病理学的障害、機能性腸障害、炎症性腸疾患、月経困難症に伴う疼痛、骨盤痛、膀胱炎、膵炎、片頭痛、群発頭痛および緊張性頭痛、糖尿病性神経障害、末梢神経因性疼痛、坐骨神経痛、線維筋痛症、クローン病、てんかんまたはてんかん病態、双極性うつ病、頻脈性不整脈、気分障害、双極性障害、不安やうつ病などの精神障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、失禁、内臓痛、三叉神経痛、帯状疱疹神経痛、全身神経痛、帯状疱疹後神経痛、神経根痛、腰背部痛、頭痛または頸部痛、重度または難治性疼痛、突出痛、術後疼痛、脳卒中、がん性疼痛、発作性障害、および灼熱痛を含む。
【0012】
化合物はNav1.7およびNav1.8チャネルに対する活性を示した。加えて、Nav1.5チャネルに比べてNav1.7およびNav1.8チャネルに選択性を示した。
【課題を解決するための手段】
【0013】
当技術分野で開示されている他の化合物に対して、本発明の化合物は、Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬が関与する病態または障害の治療のため、低毒性;好ましい吸収、分布、代謝および排泄;好ましい溶解性;好ましい血漿タンパク結合;低い薬物-薬物相互作用;HERGチャネルに対する低い阻害活性;および/または低いQT延長作用を示しうるものである。
【0014】
本発明は:
[1] 次の式(I)の化合物:
【化1】
式中、
Aは、アリールまたはヘテロアリールであり;好ましくは、Aは、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、キノリル、イソキノリル、またはナフチルからなる群から選択され;より好ましくは、Aはフェニルまたはピリジルであり;最も好ましいAはピリジルであり;
R1は、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルコキシ、-SF5、-SCF3、およびフルオロベンジルオキシからなる群から選択され;ここで、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、C1-6アルコキシC1-6アルキル、またはC1-6アルコキシC1-6アルコキシは、無置換であるか、または1つ以上のフッ素で置換されており;
好ましくは、R1は、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、およびフルオロベンジルオキシからなる群から選択され;より好ましくは、R1は、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCH2CF3、およびフルオロベンジルオキシからなる群から選択され;さらにより好ましくは、R1は-CF3または-OCF3であり; 最も好ましいR1は-CF3であり;
R2は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキル、(6)C2-6アルケニル、(7)C3-7シクロアルキル、(8)-CN、および(9)-(C=O)-NR6R7からなる群から独立に選択され(ここで、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、C2-6アルケニルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され);好ましくは、R2は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキル、および(8)-CNからなる群から独立して選択され;
pは、0、1、2、3または4であり;
好ましくは、pは0または1であり;
pが2以上のとき、各R2は同一または異なっており;
R1およびR2は、A環上のどこに置換されてもよく;
nは、1、2、3または4であり;
好ましくは、nは1、2または3であり;
Zは、CH、CR3、またはNであり;
好ましくは、Zは、CHまたはNであり;
R3は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキルおよび(5)-O-C1-6アルキルからなる群から独立に選択され;
好ましくは、R3は、(1)水素または(4)C1-6アルキルからなる群から独立に選択され;
qは、0、1、2または3であり;qが2以上のとき、各R3は同一または異なっており;
好ましくは、qは、0または1であり;
R4は、(1)水素、(2)C1-6アルキル、(3)C2-6アルケニル、(4)C3-7シクロアルキル(ここで、C1-6アルキル、C2-6アルケニルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキルおよびC3-7シクロアルキルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される)、および(5)アリール(これは無置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、C3-7シクロアルキルおよび-O-C3-7シクロアルキルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から独立に選択され;好ましくは、R4は、(2)C1-6アルキルおよび(4)C3-7シクロアルキル(ここで、C1-6アルキルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、およびC3-7シクロアルキルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される)からなる群から選択され;
R5aおよびR5bは、
(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキルおよび(6)C1-6アルコキシC1-6アルキルからなる群から独立に選択され(ここでC1-6アルキル、-O-C1-6アルキルおよびC1-6アルコキシC1-6アルキルは、無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される);
好ましくは、R5aおよびR5bは、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、および(4)C1-6アルキル(これは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される) からなる群から独立に選択され;
R5aおよびR5bは、複素環の炭素原子上のどこに置換してもよく;
R5aおよびR5bが同じ位置で置換する場合、R5aはR5bと3~6員のシクロアルキル環を形成してもよく;
R5cは(1)水素、または(2)C1-6アルキルであり;
R6およびR7は、(1)水素、(2)C1-6アルキル、および(3)C1-6アルコキシC1-6アルキルからなる群から独立に選択され(ここで、C1-6アルキルまたはC1-6アルコキシC1-6アルキルは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され);R6はR7と4~7員環(これは窒素原子、酸素原子、硫黄原子または二重結合を含んでいてもよい)を形成してもよい;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩、
【0015】
[2] [1]に記載された化合物であって:
Aは、フェニル、ピリジル、ピリミジル、ピラジル、キノリル、イソキノリル、またはナフチルであり;
R5aおよびR5bは、
(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、および(4)C1-6アルキル (これは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換されている) からなる群から独立に選択され;
R5aおよびR5bは、複素環の炭素原子上のどこに置換してもよく;
R5aおよびR5bが同じ位置で置換する場合、R5aはR5bと3~6員のシクロアルキル環を形成してもよい;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩、
【0016】
[3] 次の式(II)の化合物:
【化2】
式中、
Wは、CH、CR2またはNであり;
好ましくは、Wは、CHまたはNであり;より好ましくは、Wは、Nであり;
R1は、-CF3、-CHF2、-OCF3、-OCH2CF3、およびフルオロベンジルオキシからなる群から選択され;
R2は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキル、および(6)-CNからなる群から選択され;
nは、1、2または3であり;
Zは、CH、CR3またはNであり;
R3は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、および(5)-O-C1-6アルキルからなる群から独立に選択され;
R4は、(1)C1-6アルキルおよび(2)C3-7シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、C1-6アルキルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲン、ヒドロキシル、C1-6アルキル、-O-C1-6アルキル、およびC3-7シクロアルキルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され;
R5aおよびR5bは、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、および(4)C1-6アルキル(これは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される) からなる群から独立に選択され;
R5aおよびR5bは、複素環の炭素原子上のどこに置換してもよく;
R5aおよびR5bが同じ位置で置換する場合、R5aはR5bと3~6員のシクロアルキル環を形成してもよく;
R5cは(1)水素、または(2)C1-6アルキルである;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩、
【0017】
[4] 次の式(III)の化合物:
【化3】
式中、
Wは、CH、またはNであり;
R1は、-CF3または-OCF3であり;
R2は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、(5)-O-C1-6アルキル、および(6)-CNからなる群から選択され;
nは、1、2または3であり;
Zは、CH、またはNであり;
R3は、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、(4)C1-6アルキル、および(5)-O-C1-6アルキルからなる群から選択され;
R4は、(1)C1-6アルキルおよび(2)C3-7シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、C1-6アルキルまたはC3-7シクロアルキルは、無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換され;
R5aおよびR5bは、(1)水素、(2)ハロゲン、(3)ヒドロキシル、および(4)C1-6アルキル(これは無置換であるか、またはハロゲンおよびヒドロキシルからなる群から独立に選択される1つ以上の置換基で置換される) からなる群から独立に選択され;
R5aおよびR5bは、複素環の炭素原子上のどこに置換してもよく;
R5aおよびR5bが同じ位置で置換する場合、R5aはR5bと3~6員のシクロアルキル環を形成してもよく;
R5cは、(1)水素、または(2)C1-6アルキルである;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩、
【0018】
[5] [4]に記載の化合物であって:
Wは、Nであり;
R1は、-CF3である;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩、
【0019】
[6] 下記からなる群から選択される化合物:
(S)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-プロピオンアミド-N-(1-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-メチル-6-プロピオンアミド-N-(1-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(S)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(S)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-((3R*,4R*)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
N-((3R,5S)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-プロピオンアミド-N-(1-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
N-((3R*,4R*)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-エトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチル-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-6-メチル-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-((3S,4R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
N-((3S,4R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-2-ブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-ピバルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロパンアミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(7-(トリフルオロメチル)キノリン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(7-(トリフルオロメチル)キノリン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリドン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリドン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリドン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-ブチルアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;および
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩、
【0020】
[7] 下記からなる群から選択される[6]に記載の化合物:
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-プロピオンアミド-N-(1-(5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-6-メチル-N-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-イソブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-2-ブチルアミド-N-(1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5--アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-2-アセトアミド-N-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド;
(R)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-N-(1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボキサミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミドイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチンアミド;
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-プロピオンアミドイソニコチンアミド;および
(R)-N-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)-2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキサミド;
またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩、
【0021】
[8] [1]~[7]までのいずれか一項に記載される、化合物、またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物、
【0022】
[9] さらに他の薬理学的に活性な薬剤を含む、[8]に記載される医薬組成物、
【0023】
[10] ヒトを含む動物における、Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬が関与する病態または障害の治療方法であって、治療有効量の[1]~[7]のいずれか一項に記載した化合物、またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩を該治療が必要な動物に投与することを含む方法、
【0024】
[11] 前記病態または障害が、疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、侵害受容性疼痛、そう痒、多発性硬化症、神経変性障害、過敏性腸症候群、変形性関節症、関節リウマチ、神経病理学的障害、機能性腸障害、炎症性腸疾患、月経困難症に伴う疼痛、骨盤痛、膀胱炎、膵炎、片頭痛、群発頭痛および緊張性頭痛、糖尿病性神経障害、末梢神経因性疼痛、坐骨神経痛、線維筋痛症、クローン病、てんかんまたはてんかん病態、双極性うつ病、頻脈性不整脈、気分障害、双極性障害、不安やうつ病などの精神障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、失禁、内臓痛、三叉神経痛、帯状疱疹神経痛、全身神経痛、帯状疱疹後神経痛、神経根痛、腰背部痛、頭痛または頸部痛、重度または難治性疼痛、突出痛、術後疼痛、脳卒中、がん性疼痛、発作性障害、灼熱痛、および化学物質誘発痛、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、[10]に記載の方法、
【0025】
[12] Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬が関与する病態または障害の治療薬を製造するための、[1]~[7]までのいずれか一項に記載される化合物、もしくは薬学的に許容されるその塩、プロドラッグ、溶媒和物、またはその組成物の使用、
【0026】
[13] 前記病態または障害が、疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、侵害受容性疼痛、そう痒、多発性硬化症、神経変性障害、過敏性腸症候群、変形性関節症、関節リウマチ、神経病理学的障害、機能性腸障害、炎症性腸疾患、月経困難症に伴う疼痛、骨盤痛、膀胱炎、膵炎、片頭痛、群発頭痛および緊張性頭痛、糖尿病性神経障害、末梢神経因性疼痛、坐骨神経痛、線維筋痛症、クローン病、てんかんまたはてんかん病態、双極性うつ病、頻脈性不整脈、気分障害、双極性障害、不安やうつ病などの精神障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、失禁、内臓痛、三叉神経痛、帯状疱疹神経痛、全身神経痛、帯状疱疹後神経痛、神経根痛、腰背部痛、頭痛または頸部痛、重度または難治性疼痛、突出痛、術後疼痛、脳卒中、がん性疼痛、発作性障害、灼熱痛、および化学物質誘発痛、ならびにこれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする、[12]に記載の使用、
【0027】
[14] Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬が関与する病態または障害の治療に使用するための、[1]~[7]までのいずれか一項に記載される化合物、またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩、および
【0028】
[15] [1]~[7]のいずれか一項に記載した化合物、またはそのプロドラッグ、または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体または賦形剤とを混合することを含む、医薬組成物の製造方法、
を提供する。
【発明の有利な効果】
【0029】
本発明の複素環誘導体は、ナトリウムチャネル遮断薬であり、多くの治療用途、特に痛みの治療用途を有する。
より具体的には、本発明の複素環誘導体は選択的なNav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬である。以下の説明においては、本発明は、Nav1.7およびNav1.8チャネルの阻害を基にして例示される。
それらは、Nav1.5チャネルに対する親和性よりも有意に大きいNav1.7およびNav1.8チャネルに対する親和性を示す。
本発明の複素環誘導体は、Nav1.5チャネルと比較して、Nav1.7およびNav1.8チャネルに対して良好な選択性を示す。
【0030】
特に、本発明の複素環誘導体は、Nav1.5チャネルと比較してNav1.7およびNav1.8チャネルに選択的であり、これにより副作用プロファイルの改善につながるものである。
したがって、本発明の複素環誘導体は、広い範囲の障害、特に疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、術後疼痛を含む、侵害受容性疼痛、ならびに、内臓、消化管、頭蓋組織、筋骨格系、脊椎、泌尿生殖器系、心臓血管系、およびCNSに関連する、混合性疼痛(がん性疼痛、腰背部痛、口腔顔面痛、および化学物質誘発痛を含む)の治療に有用である。
【0031】
本発明の複素環誘導体で治療されうるその他の病態は、そう痒、多発性硬化症、神経変性障害、過敏性腸症候群、変形性関節症、関節リウマチ、神経病理学的障害、機能性腸障害、炎症性腸疾患、月経困難症に伴う疼痛、骨盤痛、膀胱炎、膵炎、片頭痛、群発頭痛および緊張性頭痛、糖尿病性神経障害、末梢神経因性疼痛、坐骨神経痛、線維筋痛症、クローン病、てんかんまたはてんかん病態、双極性うつ病、頻脈性不整脈、気分障害、双極性障害、不安やうつ病などの精神障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、失禁、内臓痛、三叉神経痛、帯状疱疹神経痛、全身神経痛、帯状疱疹後神経痛、神経根痛、腰背部痛、頭痛または頸部痛、重度または難治性疼痛、突出痛、術後疼痛、脳卒中、がん性疼痛、発作性障害、および灼熱痛を含む。
【0032】
上記式(I)、(II)および(III)に示されるように、本発明は、中央部分の複素環部分が特徴である。インサイト社(INCYTE CORPORATION)およびバイエル社(BAYER CROPSCIENCE GMBH)は、それぞれWO2006/020598およびWO2003/028459において中央部分に複素環部分を有する化合物を開示している。最も近い化合物は、WO2006/020598の実施例番号182の化合物およびWO2003/028459の実施例番号79の化合物であると考えられる。WO2006/020598は、11-ベータヒドロキシルステロイドデヒドロゲナーゼ1型(11betaHSD1)または鉱質コルチコイド受容体(MR)の活性を開示している。WO2003/028459は農薬の活性を開示した。これらはNav1.7活性もNav1.8活性も開示してはいない。
【0033】
加えて、右側および左側に類似の末端部分を有する化合物は、WO2015/069593およびWO2012/053186などの文献に開示されている。しかしながら、中央部分にピペリジン、ピロリジン、およびアゼチジンなどの複素環を有する化合物は、前記文献に全く開示されておらず、また示唆もされていない。
【0034】
Nav1.7およびNav1.8チャネルによって媒介される病態または障害の例として、Nav1.7およびNav1.8チャネル関連疾患が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。本発明の化合物は、Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断活性を示す。本発明の化合物は、低毒性;好ましい吸収、分布、代謝および排泄;好ましい溶解性;Nav1.7およびNav1.8チャネル以外のタンパク質に対する好ましい結合親和性;低い薬物-薬物相互作用;HERGチャネルに対する低い阻害活性;および/または低いQT延長作用を示しうるものである。
【発明を実施するための形態】
【0035】
当業者に理解されるように、本明細書において、「ハロゲン」または「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを含むことが意図される。同様に、C1-6における1-6は、1、2、3、4、5または6を有する数と定義される。この定義にしたがって、たとえば、C1-6アルキルにおけるC1-6は、1、2、3、4、5または6個の炭素を有するアルキル基を指すと定義される。同様に、C2-6アルケニルは、2、3、4、5または6個の炭素を有するアルケニル基を指すと定義される。独立に置換基で置換されていると定義される基は、独立に置換基で複数回置換されてもよい。
【0036】
本明細書において、用語「アルキル」は、1~6個の炭素原子の直鎖飽和一価炭化水素ラジカル、または3~6個の炭素原子の分岐飽和一価炭化水素ラジカルを意味し、たとえば、メチル、エチル、プロピル、2-プロピル、ブチル(すべての異性体を含む)、ペンチル(すべての異性体を含む)などが含まれる。
【0037】
本明細書において、用語「アルコキシ」は、-O-アルキル基を意味し、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2-プロポキシ、ブトキシ(すべての異性体を含む)などを含むが、これらに限定されるわけではない。
【0038】
本明細書において、用語「アルケニル」は、少なくとも1つの二重結合を有する炭化水素基(E配置でもZ配置でもよい)を意味し、エテニル、プロペニル、1-ブテニル、2-ブテニルなどを含むが、これらに限定されるわけではない。
【0039】
本明細書において、用語「シクロアルキル」は、単環、二環または三環を意味し、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、ノルボルニル、およびアダマンチル基などを含むが、これらに限定されるわけではない。
【0040】
本明細書において、用語「アリール」は、炭素原子からなる不飽和または部分飽和の単環または二環の5~15員環を意味する。このようなアリールの例には、フェニル、ナフチル、インダニル、インデニル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、1,2-ジヒドロナフチル、2,3-ジヒドロ-1H-インデニル、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、(1S,4S)-ビシクロ[2.2.2]オクト-2-エニル、および(1R,4S)-ビシクロ[2.2.1]ヘプト-2-エニル等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0041】
本明細書において、用語「ヘテロアリール」は、O、NおよびSから選択される1~4個のヘテロ原子を含んでもよい、不飽和および部分的飽和の単環または二環の5~15員環、好ましくは5~10員環を意味する。
このようなヘテロアリールの例には、チオフェニル、チアゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピラジル、テトラゾリル、フラニル、ピロリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピリダジニル、ピラジニル、トリアジニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾトリアゾリル、インドリル、インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ピロロピリジル、ピロロピリミジニル、ピラゾロピリジル、ピラゾロピリミジニル、イミダゾピリジニル、フロピリジル、ベンゾイソオキサゾリル、イミダゾピラジニル、イミダゾピリダジニル、イミダゾピリミジニル、キノリル、イソキノリル、キノキサリル、キナゾリニル、フタラジニル、キノキサリニル、ナフチリジニル、ピリドピリミジニル、およびそのN-オキシドおよびそのS-オキシドなどが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。
【0042】
本明細書において、用語「治療すること」または「治療」は、症状または障害の進行または重篤化を防止、抑制、減速、停止、または反転させることを含む。本明細書では、用語「予防すること(preventing)」または「予防すること(to prevent)」は、症状または障害の発生または発生を防止、抑制、または阻害することを含む。
【0043】
本明細書において、冠詞「a」または「an」は、他に指示のない限り、言及対象の単数および複数のいずれも指す。
【0044】
「本発明の化合物」の範囲内には、式(I)、(II)および(III)の化合物の、あらゆる塩、溶媒和物、水和物、錯体、多形体、プロドラッグ、放射能標識誘導体、立体異性体および光学異性体が含まれる。
【0045】
式(I)、(II)および(III)の化合物は、酸付加塩を形成することができる。医薬品に使用する場合、式(I)、(II)および(III)の化合物の塩は薬学的に許容されるべきであることが理解されよう。好適な薬学的に許容される塩は当業者には明らかであろうし、このような塩として、J. Pharm. Sci, 1977, 66, 1-19に記載されている塩、たとえば、限定されるわけではないが、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸で形成される酸付加塩;および、限定されるわけではないが、コハク酸、マレイン酸、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、安息香酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、またはナフタレンスルホン酸などの有機酸で形成される酸付加塩が挙げられる。式(I)、(II)および(III)の化合物には、1当量以上の上記酸で酸付加塩を形成するものが含まれてもよい。本発明は、可能な限りのあらゆる化学量論形態および非化学量論形態をその範囲内に包含するものである。加えて、カルボキシ基などの酸性官能基を含む化合物には、対イオンを、コリン、アルギニン、ベンザチン、ジエチルアミン、グリシン、リジン、メグルミン、オラミン、2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール、ベネタミン、tert-ブチルアミン、エポラミン、エチレンジアミン、ヒドラバミン、モルホリン、ピペラジン、プロカイン、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、およびトロメタミンなどの有機塩基からのみならず、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウムなどからも選ぶことができる無機塩の形態で単離されうるものも含まれる。
【0046】
式(I)、(II)および(III)の化合物のいわゆる「プロドラッグ」も本発明の範囲内である。たとえば、それ自体は薬理活性をほとんどまたはまったく持たないかもしれない式(I)、(II)および(III)の化合物のある種の誘導体は、身体に投与されたとき、たとえば加水分解による切断によって、所望の活性を有する式(I)、(II)および(III)の化合物に変換され得る。このような誘導体を「プロドラッグ」と呼ぶ。プロドラッグの使用について、さらなる情報はPro-drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14, ACS Symposium Series(T HiguchiおよびW Stella)およびBioreversible Carriers in Drug Design, Pergamon Press, 1987(E B Roche編、American Pharmaceutical Association)で見ることができる。
【0047】
本明細書において、用語「動物」は、ほ乳類または非ほ乳類を含む。適切なほ乳類の例としては、ヒト、げっ歯動物、伴侶動物、家畜、および霊長類が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。適切なげっ歯類としては、マウス、ラット、ハムスター、スナネズミ、およびモルモットが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。適切な伴侶動物としては、ネコ、イヌ、ウサギ、フェレットが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。適切な家畜としては、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ラマ、アルパカが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。適切な霊長類としては、チンパンジー、キツネザル、アカゲザル、マーモセット、クモザル、リスザル、ベルベットモンキーが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。適切な非ほ乳類の例としては、限定されないが、鳥類、爬虫類、両生類、および魚類が挙げられる。鳥類の例としては、限定されないが、鶏、七面鳥、アヒル、およびガチョウなどが挙げられる。好ましいほ乳類はヒトである。
【0048】
たとえば、本発明によるプロドラッグは、たとえばH BundgaardのDesign of Prodrugs(Elsevier、1985)に記載されているように、式(I)、(II)および(III)の化合物中に存在する適切な官能基を、当業者に「プロ-部分(pro-moieties)」として知られている特定の部分と交換して生成することができる。本発明によるプロドラッグの一部の例には、以下のものが含まれる:
(i)式(I)、(II)および(III)の化合物がアルコール官能基(-OH)を含む場合、水酸基を生体内 (インビボ)で水酸基に変換可能な部分で置き換えられる。水酸基に生体内で変換可能な該部分は、たとえば加水分解によって、および/または、たとえばエステラーゼなどの酵素によって、生体内で水酸基に形を変えうる部分を意味する。該部分の例としては、生体内で容易に加水分解されうる、エステルとエーテル基などが挙げられるが、これらに限定されるわけではない。好ましいものは、水酸基の水素を、アシルオキシアルキル、1-(アルコキシカルボニルオキシ)アルキル、フタリジル、およびピバロイルオキシメチルオキシカルボニルなどのアシルオキシアルキルオキシカルボニルで置換できる部分である;および
(ii)式(I)、(II)および(III)の化合物がアミノ基を含む場合、適切な酸ハライドまたは適切な酸無水物で反応することによって得られるアミド誘導体が、プロドラッグとして例示される。プロドラッグとして特に好ましいアミド誘導体は、-NHCO(CH2)2OCH3、-NHCOCH(NH2)CH3などである。
【0049】
上述の実施例および実施例に従った置換基のさらなる例、および、他のタイプのプロドラッグの例は、上述の参考文献内に見出すことができる。
【0050】
式(I)、(II)および(III)の化合物およびその塩は、結晶形または非結晶形で製造されてもよく、結晶形の場合、水和化または溶媒和化されてもよい。本発明は、化学量論的水和物または溶媒和物、ならびに可変量の水および/または溶媒を含有する化合物をその範囲内に包含する。
【0051】
薬学的に許容されない対イオンまたは会合溶媒を有する塩および溶媒和物も、本発明の範囲内に含まれ、たとえば、式(I)、(II)および(III)の他の化合物および薬学的に許容されるその塩の製造における中間体として使用される場合が挙げられる。
【0052】
式(I)、(II)および(III)の化合物は、結晶多形をとりうるが、これらも本発明の範囲内である。
【0053】
加えて、式(I)、(II)および(III)の化合物は、プロドラッグとして投与されてもよい。本明細書において、式(I)、(II)および(III)の化合物の「プロドラッグ」は、患者への投与後、生体内(インビボ)にて式(I)、(II)および(III)の化合物を最終的に遊離する化合物の機能的誘導体である。式(I)、(II)および(III)の化合物をプロドラッグとして投与することにより、当業者は、以下の1つ以上を行うことが可能となる:(a)インビボでの化合物の作用発現を変更する;(b)インビボでの化合物の作用時間を変更する;(c)インビボでの化合物の送達または分布を変更する;(d)インビボでの化合物の溶解度を変更する;および(e)化合物の使用による副作用または他の問題を克服する。プロドラッグを製造するために使用される典型的な機能的誘導体としては、インビボにて化学的または酵素的に開裂される修飾化合物が挙げられる。ホスフェート類、アミド類、エステル類、チオエステル類、カルボナート類、およびカルバマート類の製造を含むこのような修飾は当業者に周知である。
【0054】
式(I)、(II)および(III)の化合物には、1つ以上のキラル炭素原子を有するものがある。このような化合物の場合、式(I)、(II)および(III)の化合物には、立体異性体が存在する。本発明は、エナンチオマー、ジアステレオマー、およびそれらの混合物、たとえば、ラセミ化合物を包含する式(I)、(II)および(III)の化合物の立体異性体などのあらゆる光学異性体に及ぶものである。慣用の方法により異なる立体異性体形態を他のものから分離または分割してもよいし、慣用の立体選択的合成法または不斉合成法により任意の異性体を得てもよい。
【0055】
本明細書の化合物には、種々の互変異性体形態で存在し得るものがあり、本発明は、このような互変異性体すべてを包含するものと解される。
【0056】
本発明はまた、1個以上の原子が、自然界にて通常見られる原子質量または質量数とは異なる原子質量または質量数を有する原子と置き換えられたこと以外は、本明細書に記載された化合物と同一である同位体標識化合物を含む。本発明の化合物に組み込まれ得る同位体としては、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素、ヨウ素および塩素の同位体が挙げられ、たとえば、2H、3H、11C、13C、14C、18F、123Iおよび125Iが挙げられる。これらの同位体および/または他の原子の同位体を含有する本発明の化合物は、本発明の範囲内である。本発明の同位体標識化合物、たとえば、3H、14Cなどの放射性同位体が組み込まれた本発明の同位体標識化合物は、薬物および/または基質組織分布アッセイにおいて有用である。トリチウム同位体(3H)および炭素14同位体(14C)は、製造および検出が容易であることから特に好ましい。11Cおよび18F同位体は、PET(陽電子放射断層撮影)において特に有用であり、123I同位体は、SPECT(単一光子放射断層撮影)において特に有用であり、これらの同位体はすべて脳画像診断において有用である。さらに、重水素(2H)などの重い同位体で置換した場合、その代謝安定性が大きいことから、たとえば、インビボ半減期の増加や必要用量の低減などの治療的利点がもたらされるため、状況によってはこのような置換が好ましいことがある。本発明の同位体標識化合物は、一般に、下記のスキームおよび/または実施例に記載された手順を実施し、次いで、同位体標識されていない試薬の代わりに、容易に入手可能な同位体標識試薬を用いることにより製造され得る。
【0057】
本技術分野に開示された他の化合物に関して、特定の化合物は予期しない性質、たとえば、作用の持続時間および/または、代謝安定性の増加、経口生物学的利用率または吸収の増強、および/または薬物-薬物相互作用の減少などを示す。
【0058】
式(I)、(II)および(III)の化合物は、Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬であり、障害の治療領域で潜在的に有用である。痛み、特に慢性、炎症性、神経因性、侵害受容性および内臓痛の治療に好適に使用できる。
【0059】
生理的疼痛は、外部環境からの潜在的に有害な刺激による危険を警告するように設計されている重要な防御機構である。この系は、一次知覚性ニューロンの特定のセットを介して作動し、末梢の伝達メカニズムを介して有害な刺激により活性化される(Millan, 1999, Prog. Neurobiol., 57, 1-164)。これらの感覚線維は侵害受容器として知られており、伝達速度の遅い特徴的な小さな直径の軸索である。侵害受容器は、有害な刺激の強度、持続時間および質、ならびに組織分布的に体系化された脊髄に対する投射によって、刺激の位置をコードする。侵害受容器は侵害受容神経線維に見出され、それには2種の主要なタイプ、A-δ線維(有髄化)およびC線維(無髄化)がある。侵害受容器のインプットにより生成した活性は、後角における複雑な処理の後に、直接または脳幹中継核を介して、基底腹側視床へ、次いで皮質へ伝達され、そこで痛覚が生成される。
【0060】
通常、疼痛は急性または慢性に分類することができる。急性疼痛は突然始まり、期間が短い(通常、12週間以下)。これは、通常、特定の外傷のような特定の原因に関連しており、激しく重症である場合がある。これは、手術、歯科的処理、損傷またはねんざから生じる特定の外傷の後に生じ得る疼痛の種類である。急性疼痛は、通常、持続性の心理的応答をもたらさない。対照的に、慢性疼痛は長期の疼痛であり、通常、3ヶ月よりも長く持続し、顕著な心理的および感情的な問題をもたらす。慢性疼痛の一般的な具体例は、神経因性疼痛(たとえば、疼痛性糖尿病性神経障害、ヘルペス後神経痛)、手根管症候群、腰背部痛、頭痛、がん性疼痛、関節痛および慢性術後疼痛である。
【0061】
疾患または外傷により、身体組織に相当な損傷が生じた場合、侵害受容器活性の特性が変化し、末梢において、損傷の周辺で局所的に、および侵害受容器が終結する部位で中枢的に感作がある。これらの効果が疼痛の感覚の増強をもたらす。急性疼痛においては、これらのメカニズムが有用であり、修復過程をより良好に開始させ得る防御行動が促進される。損傷が治癒すると、感覚が正常に戻ることが通常期待されることであろう。しかし、多くの慢性疼痛状態においては、治癒過程よりも知覚過敏が長く持続し、神経系の損傷による場合がある。この損傷は、適応不全および異常な活性を伴う感覚神経線維における異常をもたらす場合がある(Woolf and Salter, 2000, Science, 288, 1765-1768)。
【0062】
不快かつ異常な感覚が患者の症状を特徴づける場合、臨床的な疼痛が存在する。患者は全く不均一である傾向があり、種々の疼痛症状が存在し得る。このような症状には、1)鈍いか、灼熱感があり、または刺すような自発的疼痛;2)有害な刺激に対する誇張的に現われる疼痛(痛覚過敏);および3)正常かつ無害な刺激により生じる疼痛(Meyerら、1994, Textbook of Pain, 13-44)が含まれる。さまざまな形の急性および慢性疼痛に苦しむ患者は同様な症状を示し得るが、基礎となるメカニズムは異なっている可能性があり、それ故、異なる治療方法が必要である。したがって、疼痛は、侵害受容性、炎症性および神経因性疼痛を含む、異なる病態生理学に従い、いくつかの異なるサブタイプに更に分類することができる。
【0063】
侵害受容性疼痛は、組織損傷により、または損傷を引き起こし得る強烈な刺激により誘発される。疼痛求心性は、損傷部位における侵害受容器による刺激の導入によって活性化され、その末端のレベルで脊髄中の神経細胞を活性化する。次いで、これは、脊髄路から疼痛を知覚する脳へ中継される(Meyerら, 1994, Textbook of Pain, 13-44)。侵害受容器の活性化は、2つのタイプの求心性神経線維を活性化する。有髄のA-δ線維は迅速に伝達され、強く、刺すような疼痛感覚の原因となり、無髄のC線維は遅い速度で伝達し、鈍いか、うずく疼痛をもたらす。中程度から重度の急性侵害受容性疼痛は、中枢神経系外傷、損傷/ねんざ、熱傷、心筋梗塞および急性膵炎、術後疼痛(任意のタイプの外科的処置の後の疼痛)、外傷後疼痛、腎仙痛、がん性疼痛および腰背部痛からの疼痛の顕著な痛みの特徴である。がん性疼痛は、腫瘍関連疼痛(たとえば、骨痛、頭痛、顔面痛または内臓痛)またはがん治療に付随する疼痛(たとえば、化学療法後症候群、慢性術後疼痛症候群または放射線後症候群)のような慢性疼痛であり得る。がん性疼痛は、化学療法、免疫療法、ホルモン療法または放射線療法に応答しても起こり得る。腰背部痛は、椎間板ヘルニアまたは椎間板の破断、または腰椎椎間関節、仙腸関節、傍脊柱筋群または後縦靱帯の異常によるものでありうる。腰背部痛は自然に消散することもあるが、一部の患者においては、少なくとも12週間続き、特に衰弱性であり得る慢性症状になることもある。
【0064】
神経因性疼痛は、現在では、神経系の初期病変または機能不全によって開始または誘発される疼痛と定義されている。神経損傷は、外傷および疾患により引き起こされうるため、「神経因性疼痛」という用語は、種々の原因を伴う多くの障害を包含する。これらには、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、腰背部痛、がん神経障害、HIV神経障害、幻肢痛、手根管症候群、中枢発作後疼痛および慢性アルコール中毒に伴う疼痛、甲状腺機能低下症、尿毒症、多発性硬化症、脊髄損傷、パーキンソン病、てんかんおよびビタミン欠乏が含まれるが、これらに限定されない。神経因性疼痛は保護的役割を果たさないので病的である。それは、元の原因が消滅した後にも存在し、通常は数年間続き、患者の生活の質を顕著に低下させる場合がある(Woolf and Mannion, 1999, Lancet, 353, 1959-1964)。神経因性疼痛の症状は、同じ疾患を患っている患者の間でさえも不均一な場合があるので、治療することが困難である(Woolf and Decosterd, 1999, Pain Supp., 6, S141-S147; Woolf and Mannion, 1999, Lancet, 353, 1959-1964)。これらには、持続し得る自発性疼痛、痛覚過敏(有害な刺激に対する高い感受性)および異痛症(通常の無害な刺激に対する感受性)のような発作性または異常な誘発疼痛が含まれる。
【0065】
炎症の過程は、組織損傷または外来物質の存在に応答して活性化される、複雑な一連の生化学的および細胞的事象であり、腫脹および疼痛をもたらす(Levine and Taiwo, 1994, Textbook of Pain, 45-56)。関節痛は、最も一般的な炎症性疼痛である。リウマチ性疾患は、先進国において最も一般的な慢性炎症性疾患の一種であり、リウマチ様関節炎は、身体障害の一般的な原因である。リウマチ様関節炎の正確な原因は不明であるが、現在の仮説は、遺伝的および微生物学的因子の両方が重要でありうることを示唆している(Grennan and Jayson, 1994, Textbook of Pain, 397-407)。ほぼ1600万人のアメリカ人が症候性変形性関節症(OA)または変性性関節疾患を患っていると推定されており、そのうちのほとんどが60歳を超えており、これは、人口の年齢が上昇すると、4,000万人に増加すると予測されており、多大な公衆衛生の問題になる(Houge and Mersfelder, 2002, Ann Pharmacother., 36, 679-686;McCarthyら, 1994, Textbook of Pain, 387-395)。変形性関節症患者のほとんどが、随伴する疼痛があるため治療を求めている。関節炎は、心理的および生理的機能に顕著な影響を及ぼし、その後の半生における身体障害の主な原因である硬強直性脊椎炎とが知られている。硬強直性脊椎炎も、脊椎や仙腸関節の関節炎を引き起こすリウマチ性疾患である。それは生涯を通して起こる腰背部痛の断続的な症状の発現から、脊椎、末梢関節および他の身体器官を攻撃する重度の慢性疾患まで変動する。
【0066】
他のタイプの炎症性疼痛は、炎症性腸疾患(IBD)を伴う疼痛を含む内臓痛である。内臓痛は、腹腔の器官を包含する内臓と関連する痛みである。これらの器官には、性器、脾臓および消化器系の一部が含まれる。内臓に関連した疼痛は、消化器系内臓痛および非消化器系内臓痛に分類することができる。疼痛の原因となる、一般的に遭遇する胃腸(GI)障害には、機能性腸障害(FBD)および炎症性腸疾患(IBD)が含まれる。これらのGI障害には、種々の疾患状態が含まれ、FBDに関しては、胃食道逆流、消化不良、過敏性腸症候群(IBS)および機能性腹痛症候群(FAPS)を含み、さらにIBDに関しては、クローン病、回腸炎および潰瘍性大腸炎を含み、現在では中程度にしか制御されておらず、それら全ては定期的に内臓痛をもらす。他のタイプの内臓痛には、月経困難症、膀胱炎および膵炎ならびに骨盤痛に関連する痛みが含まれる。
【0067】
いくつかのタイプの疼痛は複数の原因を有するので、複数の領域に分類することができ、たとえば、腰背部痛およびがん性疼痛は、侵害性受容性および神経因性の両方の構成要素を持つことに留意すべきである。
【0068】
他のタイプの疼痛には:
(i)筋肉痛、線維筋痛、脊椎炎、血清陰性(非リウマチ性)関節症、非関節リウマチ、ジストロフィン異常症、グリコーゲン分解、多発性筋炎および化膿性筋炎を含む筋骨格障害から生じる疼痛;
(ii)狭心症、心筋梗塞、僧帽弁狭窄症、心膜炎、レイノー現象、浮腫性硬化症および骨格筋虚血により起こる疼痛を含む心臓および血管疼痛;
(iii)偏頭痛(前兆を伴う偏頭痛および伴わない偏頭痛を含む)、群発性頭痛、緊張性頭痛混合頭痛および血管障害を伴う頭痛のような頭部疼痛;ならびに
(iv)歯痛、耳痛、口腔灼熱症候群および側頭下顎筋筋膜痛を含む口腔顔面痛が含まれる。
【0069】
式(I)、(II)および(III)の化合物はまた、多発性硬化症の治療に有用であることが期待される。
【0070】
本発明はまた、神経変性障害の症状を治療または緩和するための薬剤としての式(I) 、(II)および(III)の化合物の治療上の使用に関する。このような神経変性障害としては、たとえば、アルツハイマー病、ハンチントン病、パーキンソン病および筋萎縮性側索硬化症がある。また、本発明は、急性脳損傷と称する神経変性障害の治療を包含する。これには、脳卒中、頭部外傷および仮死が含まれるが、これらに限定されるわけではない。脳卒中とは脳の血管疾患のことであり、そして脳血管障害(CVA)とも称し、急性血栓塞栓性脳卒中が含まれる。脳卒中には局所的なおよび全脳的な虚血の両方がある。また、一時的な脳の虚血発作および脳虚血に伴う他の脳血管の問題が含まれる。これらの血管障害は、具体的には頸動脈内膜剥離術または一般的な他の脳血管もしくは血管の外科的方法または脳血管造影法等を含めた血管診断方法を受けている患者で生じる可能性がある。他の場合としては、頭部外傷、脊髄外傷、または全身性の無酸素、低酸素、低血糖、および低血圧からの損傷だけでなく塞栓、低灌流および低酸素の処置中に見られる同様の損傷がある。本発明は、たとえば心臓のバイパス手術、頭蓋内出血、周産期仮死、心停止、およびてんかん重積状態といった場合に有用である。
【0071】
たとえば患者が脳卒中にかかりやすい、またはその危険性がある、そして脳卒中にかかっている場合、専門医は、本発明の方法によって投与する適切な状況を決定することができる。
【0072】
Nav1.7およびNav1.8チャネルは、広範囲の生物学的機能に関連づけられてきている。これは、ヒトまたは他の生物種の様々な疾患の経過において、これらの受容体が潜在的な役割を果たすことを示唆している。本発明の化合物は、以下の病態または疾患の1つ以上を含む、Nav1.7およびNav1.8チャネルが関与する様々な神経障害および精神障害の治療、予防、緩和、抑制、またはリスクの低減に有用である:疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、侵害受容性疼痛、そう痒、多発性硬化症、神経変性障害、過敏性腸症候群、変形性関節症、関節リウマチ、神経病理学的障害、機能性腸障害、炎症性腸疾患、月経困難症に伴う疼痛、骨盤痛、膀胱炎、膵炎、片頭痛、群発頭痛および緊張性頭痛、糖尿病性神経障害、末梢神経因性疼痛、坐骨神経痛、線維筋痛症、クローン病、てんかんまたはてんかん病態、双極性うつ病、頻脈性不整脈、気分障害、双極性障害、不安やうつ病などの精神障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、失禁、内臓痛、三叉神経痛、帯状疱疹神経痛、全身神経痛、帯状疱疹後神経痛、神経根痛、腰背部痛、頭痛または頸部痛、重度または難治性疼痛、突出痛、術後疼痛、脳卒中、がん性疼痛、発作性障害、灼熱痛、および化学物質誘発痛。
【0073】
本発明の組成物の有効成分の用量は変更することができるが、有効成分量は、適切な投与形態が得られるような量である必要がある。この有効成分は、そのような治療が必要な患者(動物およびヒト)に最適な薬学的効果をもたらす用量で投与することができる。
【0074】
選ばれる用量は、所望の治療効果、投与経路および治療期間に応じて決定される。投与量は、疾患の性質および重篤度、患者の体重、患者が従っている食事療法、併用薬剤、および当業者が認識するであろう他の要因に応じて患者ごとに変わる。
【0075】
ヒト患者に対する投与については、本発明の化合物の1日の総投与量は、もちろん投与方法に依存するが、典型的には0.1 mg~1000 mgの範囲である。たとえば、経口投与では、1日の総投与量として1 mg~1000 mgを必要とし、一方で静脈投与では、0.1 mg~100 mgのみを必要としうる。1日の総投与量を、単回投与で、または分割投与で投与することができるし、医師の裁量で、ここに述べた典型的な範囲の外になってもよい。
【0076】
これらの投与は、約60 kg~70 kgの体重を有する平均的なヒト被験者を基礎としている。医師は、この範囲外に体重が該当する被験者(たとえば、乳児および高齢者)に対して、投与用量を容易に決定することができるであろう。
【0077】
一つの実施態様において、投与量範囲は、1日に患者1人あたり約0.5 mg~500 mg、また別の実施態様では、1日に患者1人あたり約0.5 mg~200 mg、また別の実施態様では、1日に患者1人あたり約1 mg~100 mg、また別の実施態様では、1日に患者1人あたり約5 mg~50 mg、さらに別の実施態様では、1日に患者1人あたり約1 mg~30 mgである。本発明の医薬組成物は、たとえば、約0.5 mg~500 mgの有効成分を含むかまたは約1 mg~250 mgの有効成分を含む固体投与製剤で提供することができる。医薬組成物は、約1 mg、5 mg、10 mg、25 mg、50 mg、100 mg、200 mgまたは250 mgの有効成分を含む固体投与製剤で提供することができる。経口投与では、組成物は、治療を受ける患者の症状に応じて用量を調整した有効成分を1.0~1000ミリグラム、たとえば1、5、10、15、20、25、50、75、100、150、200、250、300、400、500、600、750、800、900および1000ミリグラム含有する錠剤の剤形で提供することができる。化合物を、1日あたり1~4回、たとえば1日あたり1回または2回の回数で投与することができる。
【0078】
他の薬剤と組み合わせた方がそれぞれの薬剤を単独で使用するよりも安全または効果的である場合、本発明の化合物または他の薬剤が有用である疾患または病態の治療、予防、抑制、緩和またはリスクの低減において、本発明の化合物は、1種以上の他の薬剤と組み合わせて使用することができる。そのような他の薬剤は、それに慣用的に使用される経路および量で、本発明の化合物と同時にまたは連続して投与することができる。本発明の化合物を1種以上の他の薬剤と同時に使用する場合、そのような他の薬剤と本発明の化合物を含有する単位用量形態の医薬組成物が想定される。しかし、併用治療は、異なる重複したスケジュールで、本発明の化合物と1種以上の他の薬剤とを投与する治療を含むこともできる。1種以上の他の有効成分と組み合わせて使用する場合、本発明の化合物および他の有効成分は、それぞれ単独で使用される場合よりも低い用量で使用できることも考慮される。
【0079】
したがって、本発明の医薬組成物は、本発明の化合物に加えて、1種以上の他の有効成分を含有するものが挙げられる。上記の組み合わせには、本発明の化合物と1種の他の活性のある化合物との組み合わせのみならず、本発明の化合物と2種以上の他の活性のある化合物との組み合わせも挙げられる。
【0080】
同様に、本発明の化合物は、本発明の化合物が有用である疾患または病態の予防、治療、抑制、緩和またはリスクの低減に使用される他の薬剤と組み合わせて使用することができる。そのような他の薬剤は、慣用的に使用される経路および量で、本発明の化合物と同時にまたは連続して投与することができる。本発明の化合物を1種以上の他の薬剤と同時に使用する場合、本発明の化合物に加えてそのような他の薬剤を含有する医薬組成物が想定される。したがって、本発明の医薬組成物には、本発明の化合物に加えて、1種以上の他の有効成分も含有するものが挙げられる。
【0081】
本発明の化合物と第2の有効成分の重量比は、変えることができ、それぞれの成分の有効用量に応じて決定される。一般に、それぞれの有効用量が使用される。したがって、たとえば、本発明の化合物が別の薬剤と組み合わされる場合、本発明の化合物と他の薬剤の重量比は、一般に約1000:1~約1:1000の範囲であり、約200:1~約1:200を含む。また、本発明の化合物と他の有効成分の組み合わせは、一般に上記の範囲内であるが、それぞれの場合において、それぞれの有効成分の有効用量が使用されるべきである。そのような組み合わせにおいて、本発明の化合物および他の有効成分を、別々または一緒に投与することができる。加えて、1種の成分の投与は、別の薬剤の投与の前、同時、または後に行うことができる。
【0082】
Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬は、特に炎症、疼痛、および泌尿器疾患または障害の治療において、1種の他の薬理学的に活性な化合物または2種以上の他の薬理学的に活性な化合物と有益に組み合わせてもよい。たとえば、Nav1.7およびNav1.8チャネル遮断薬、特に上記の式(I)、(II)および(III)の化合物またはそのプロドラッグまたは薬学的に許容されるその塩もしくは溶媒和物は、以下から選ばれる1つ以上の薬剤と組み合わせて、同時に、連続して、または別々に投与してもよい:
【0083】
・オピオイド鎮痛薬、たとえば、モルヒネ、ヘロイン、ヒドロモルホン、オキシモルホン、レボルファノール、レバロルファン、メサドン、メペリジン、フェンタニル、コカイン、コデイン、ジヒドロコデイン、オキシコドン、ヒドロコドン、プロポキシフェン、ナルメフェン、ナロルフィン、ナロキソン、ナルトレキソン、ブプレノルフィン、ブトルファノール、ナルブフィン、またはペンタゾシン;
【0084】
・非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、たとえば、アスピリン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルフェニサール、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、ケトロラク、メクロフェナム酸、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ニメスリド、ニトロフルルビプロフェン、オルサラジン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スルファサラジン、スリンダク、トルメチン、またはゾメピラク;
【0085】
・バルビツール酸系鎮静薬、たとえば、アモバルビタール、アプロバルビタール、ブタバルビタール、ブタルビタール、メホバルビタール、メタルビタール、メトヘキシタール、ペントバルビタール、フェノバルビタール、セコバルビタール、タルブタール、チアミラール、またはチオペンタール;
【0086】
・鎮静作用を有するベンゾジアゼピン、たとえば、クロルジアゼポキシド、クロラゼペート、ジアゼパム、フルラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパム、テマゼパム、またはトリアゾラム;
【0087】
・鎮静作用を有するH1拮抗薬、たとえば、ジフェンヒドラミン、ピリラミン、プロメタジン、クロルフェニラミン、またはクロルシクリジン;
・鎮静薬、たとえばグルテチミド、メプロバメート、メタカロン、またはジクロラルフェナゾン;
【0088】
・骨格筋弛緩薬、たとえば、バクロフェン、カリソプロドール、クロルゾキサゾン、シクロベンザプリン、メトカルバモール、またはオルフェナドリン;
【0089】
・NMDA受容体拮抗薬、たとえば、デキストロメトルファン((+)-3-ヒドロキシ-N-メチルモルフィナン)、またはその代謝物であるデキストロルファン((+)-3-ヒドロキシ-N-メチルモルフィナン)、ケタミン、メマンチン、ピロロキノリンキノン、シス-4-(ホスホノメチル)-2-ピペリジンカルボン酸、ブジピン、EN-3231(MorphiDex(登録商標):モルヒネとデキストロメトルファンとの配合製剤)、トピラマート、ネラメキサン、またはNR2B拮抗薬を含むペルジンホテル、たとえば、イフェンプロジル、トラキソプロジル、または(-)-(R)-6-{2-[4-(3-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル]-1-ヒドロキシエチル-3,4-ジヒドロ-2(1H)-キノリノン;
【0090】
・アルファアドレナリン作動薬、たとえば、ドキサゾシン、タムスロシン、クロニジン、グアンファシン、デクスメデトミジン、モダフィニル、または4-アミノ-6,7-ジメトキシ-2-(5-メタン-スルホンアミド-1,2,3,4-テトラヒドロイソキノール-2-イル)-5-(2-ピリジル)キナゾリン;
【0091】
・三環系抗うつ薬、たとえば、デシプラミン、イミプラミン、アミトリプチリン、またはノルトリプチリン;
【0092】
・抗けいれん薬、たとえば、カルバマゼピン、ラモトリギン、トピラマート、またはバルプロ酸塩;
【0093】
・タキキニン(NK)拮抗薬、具体的には、NK-3、NK-2、またはNK-1拮抗薬、たとえば(αR,9R)-7-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]-8,9,10,11-テトラヒドロ-9-メチル-5-(4-メチルフェニル)-7H-[1,4]ジアゾシノ[2,1-g][1,7]-ナフチリジン-6,13-ジオン(TAK-637)、5-[[(2R,3S)-2[(1R)-1-[3,5-ビス(トリフルオロメチル)フェニル]エトキシ-3-(4-フルオロフェニル)-4-モルホリニル]-メチル]-1,2-ジヒドロ-3H-1,2,4-トリアゾール-3-オン(MK-869)、アプレピタント、ラネピタント、ダピタント、または3-[[2-メトキシ-5-(トリフルオロメトキシ)フェニル]-メチルアミノ]-2-フェニルピペリジン(2S,3S);
【0094】
・ムスカリン拮抗薬、たとえば、オキシブチニン、トルテロジン、プロピベリン、塩化トロスピウム、ダリフェナシン、ソリフェナシン、テミベリン、またはイプラトロピウム;
【0095】
・COX-2選択的阻害薬、たとえば、セレコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、バルデコキシブ、デラコキシブ、エトリコキシブ、またはルミラコキシブ;
【0096】
・コールタール鎮痛薬、たとえば、パラセタモール;
【0097】
・神経遮断薬、たとえば、ドロペリドール、クロルプロマジン、ハロペリドール、ペルフェナジン、チオリダジン、メソリダジン、トリフルオペラジン、フルフェナジン、クロザピン、オランザピン、リスペリドン、ジプラシドン、クエチアピン、セルチンドール、アリピプラゾール、ソネピプラゾール、ブロナンセリン、イロペリドン、ペロスピロン、ラクロプリド、ゾテピン、ビフェプルノックス、アセナピン、ルラシドン、アミスルプリド、バラペリドン、パリンドレ、エプリバンセリン、オサネタント、リモナバント、メクリネルタント、ミラキシオン(Miraxion、登録商標)、またはサリゾタン;
【0098】
・バニロイド受容体作動薬(たとえば、レシニフェラトキシン)または拮抗薬(たとえば、カプサゼピン);
【0099】
・一過性受容体電位陽イオンチャネルのサブタイプ(V1、V2、V3、V4、M8、A1) 作動薬または拮抗薬;
【0100】
・ベータアドレナリン作動薬、たとえば、プロプラノロール;
【0101】
・局所麻酔薬、たとえば、メキシレチン;
【0102】
・副腎皮質コルチコステロイド、たとえば、デキサメタゾン;
【0103】
・5-HT受容体作動薬または拮抗薬、具体的には、5-HT1B/1D作動薬、たとえば、エレトリプタン、スマトリプタン、ナラトリプタン、ゾルミトリプタン、またはリザトリプタン;
【0104】
・5-HT2A受容体拮抗薬、たとえば、R(+)-α-(2,3-ジメトキシ-フェニル)-1-[2-(4-フルオロフェニルエチル)]-4-ピペリジンメタノール(MDL-100907);
【0105】
・コリン作動薬(ニコチン)鎮痛薬、たとえば、イスプロニクリン(TC-1734)、(E)-N-メチル-4-(3-ピリジニル)-3-ブテン-1-アミン(RJR-2403)、(R)-5-(2-アゼチジニルメトキシ)-2-クロロピリジン(ABT-594)、またはニコチン;
【0106】
・トラマドール(Tramadol、登録商標);
【0107】
・PDEV阻害薬、たとえば、5-[2-エトキシ-5-(4-メチル-1-ピペラジニルスルホニル)フェニル]-1-メチル-3-n-プロピル-1,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン(シルデナフィル)、(6R,12aR)-2,3,6,7,12,12a-ヘキサヒドロ-2-メチル-6-(3,4-メチレンジオキシフェニル)ピラジノ[2’,1’:6,1]ピリド[3,4-b]インドール-1,4-ジオン(IC-351またはタダラフィル)、2-[2-エトキシ-5-(4-エチル-ピペラジン-1-イル-スルホニル)フェニル]-5-メチル-7-プロピル-3H-イミダゾ[5,1-f][1,2,4]トリアジン-4-オン(バルデナフィル)、5-(5-アセチル-2-ブトキシ-3-ピリジニル)-3-エチル-2-(1-エチル-3-アゼチジニル)-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-(5-アセチル-2-プロポキシ-3-ピリジニル)-3-エチル-2-(1-イソプロピル-3-アゼチジニル)-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、5-[2-エトキシ-5-(4-エチルピペラジン-1-イルスルホニル)ピリジン-3-イル]-3-エチル-2-[2-メトキシエチル]-2,6-ジヒドロ-7H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-7-オン、4-[(3-クロロ-4-メトキシベンジル)アミノ]-2-[(2S)-2-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-1-イル]-N-(ピリミジン-2-イルメチル)ピリミジン-5-カルボキサミド、または3-(1-メチル-7-オキソ-3-プロピル-6,7-ジヒドロ-1H-ピラゾロ[4,3-d]ピリミジン-5-イル)-N-[2-(1-メチルピロリジン-2-イル)エチル]-4-プロポキシベンゼンスルホンアミド;
【0108】
・α-2-デルタリガンド、たとえば、ガバペンチン、プレガバリン、3-メチルガバペンチン、ミロガバリン、(3-(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト-3-イル)酢酸、(3S,5R)-3-(アミノメチル)-5-メチルヘプタン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチルヘプタン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチルオクタン酸、(2S,4S)-4-(3-クロロフェノキシ)プロリン、(2S,4S)-4-(3-フルオロベンジル)プロリン、[(1R,5R,6S)-6-(アミノメチル)ビシクロ[3.2.0]ヘプト-6-イル]酢酸、3-((1-(アミノメチル)シクロヘキシル)メチル)-4H-[1,2,4]オキサジアゾール-5-オン、C-[1-((1H-テトラゾール-5-イル)メチル)シクロヘプチル]メチルアミン、(3S,4S)-(1-(アミノメチル)-3,4-ジメチルシクロペンチル)酢酸、(3S,5R)-3-(アミノメチル)-5-メチルオクタン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチルノナン酸、(3S,5R)-3-アミノ-5-メチルオクタン酸、(3R,4R,5R)-3-アミノ-4,5-ジメチルヘプタン酸、または(3R,4R,5R)-3-アミノ-4,5-ジメチルオクタン酸;
【0109】
・カンナビノイド;
【0110】
・代謝型グルタミン酸受容体(mGluRs)拮抗薬、たとえば、mGluR1、mGluR2、mGluR3、mGluR5、またはmGluR7;
【0111】
・セロトニン再取り込み阻害薬、たとえば、セルトラリン、セルトラリンの代謝物であるデスメチルセルトラリン、フルオキセチン、ノルフルオキセチン(フルオキセチンのデスメチル代謝物)、フルボキサミン、パロキセチン、シタロプラム、シタロプラムの代謝物であるデスメチルシタロプラム、エスシタロプラム、d,l-フェンフルラミン、フェモキセチン、イホキセチン、シアノドチエピン、リトキセチン、ダポキセチン、ネファゾドン、セリクラミン、またはトラゾドン;
【0112】
・ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)再取り込み阻害薬、たとえば、マプロチリン、ロフェプラミン、ミルタザピン、オキサプロチリン、フェゾラミン、トモキセチン、ミアンセリン、ブプロピオン、ブプロピオンの代謝物であるヒドロキシブプロピオン、ノミフェンシン、およびビロキサジン(Vivalan(登録商標))、特に、レボキセチンなどの選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、具体的には、(S,S)-レボキセチン;
【0113】
・セロトニン-ノルアドレナリン再取り込み阻害薬、たとえば、ベンラファキシン、ベンラファキシンの代謝物であるO-デスメチルベンラファキシン、クロミプラミン、クロミプラミンの代謝物であるデスメチルクロミプラミン、デュロキセチン、ミルナシプラン、またはイミプラミン;
【0114】
・誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)阻害薬、たとえば、S-[2-[(1-イミノエチル)アミノ]エチル]-L-ホモシステイン、S-[2-[(1-イミノエチル)-アミノ]エチル]-4,4-ジオキソ-L-システイン、S-[2-[(1-イミノエチル)アミノ]エチル]-2-メチル-L-システイン、(2S,5Z)-2-アミノ-2-メチル-7-[(1-イミノエチル)アミノ]-5-ヘプテン酸、2-[[(1R,3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-(5-チアゾリル)-ブチル]チオ]-5-クロロ-3-ピリジンカルボニトリル、2-[[(1R,3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-(5-チアゾリル)ブチル]チオ]-4-クロロベンゾニトリル、(2S,4R)-2-アミノ-4-[[2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]チオ]-5-チアゾールブタノール、2-[[(1R,3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-(5-チアゾリル)ブチル]チオ]-6-(トリフルオロメチル)-3-ピリジンカルボニトリル、2-[[(1R,3S)-3-アミノ-4-ヒドロキシ-1-(5-チアゾリル)ブチル]チオ]-5-クロロベンゾニトリル、N-[4-[2-(3-クロロベンジルアミノ)エチル]フェニル]チオフェン-2-カルボキサミジン、またはグアニジノエチルジスルフィド;
【0115】
・アセチルコリンエステラーゼ阻害薬、たとえば、ドネペジル;
【0116】
・プロスタグランジンE2サブタイプ4(EP4)拮抗薬、たとえば、N-[({2-[4-(2-エチル-4,6-ジメチル-1H-イミダゾ[4,5-c]ピリジン-1-イル)フェニル]エチル}アミノ)-カルボニル]-4-メチルベンゼンスルホンアミド、または4-[(1S)-1-({[5-クロロ-2-(3-フルオロフェノキシ)ピリジン-3-イル]カルボニル}アミノ)エチル]安息香酸;
【0117】
・ロイコトリエンB4拮抗薬、たとえば、1-(3-ビフェニル-4-イルメチル-4-ヒドロキシ-クロマン-7-イル)-シクロペンタンカルボン酸(CP-105696)、5-[2-(2-カルボキシエチル)-3-[6-(4-メトキシフェニル)-5E-ヘキセニル]オキシフェノキシ]-吉草酸(ONO-4057)、またはDPC-11870;
【0118】
・5-リポキシゲナーゼ阻害薬、たとえばジレウトン、6-[(3-フルオロ-5-[4-メトキシ-3,4,5,6-テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル])フェノキシ-メチル]-1-メチル-2-キノロン(ZD-2138)、または2,3,5-トリメチル-6-(3-ピリジルメチル)、1,4-ベンゾキノン(CV-6504);
【0119】
・ナトリウムチャネル遮断薬、たとえば、リドカイン;
【0120】
・カルシウムチャネル遮断薬、たとえば、ジコノチド、ゾニサミド、またはミベフラジル;
【0121】
・5-HT3拮抗薬、たとえば、オンダンセトロン;
・化学療法薬、たとえば、オキサリプラチン、5-フルオロウラシル、ロイコボリン、またはパクリタキセル;
・ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害薬、たとえば、トファシチニブ;
・カルシトシン遺伝子関連ペプチド(CGRP)拮抗薬;
・ブラジキニン(BK1およびBK2)拮抗薬;
・電位依存性ナトリウム依存性チャネル遮断薬(Nav1.3, Nav1.7, Nav1.8, Nav1.9);
・電位依存性カルシウムチャネル遮断薬(N-型, T-型);
・P2X(イオンチャネル型ATP受容体)拮抗薬;
・酸感受性イオンチャネル(ASIC1a、ASIC3)拮抗薬;
・アンジオテンシンAT2拮抗薬;
・ケモカインCCR2B受容体拮抗薬;
・カテプシン(B、S、K)阻害剤;
・シグマ1受容体作動薬または拮抗薬;
・神経成長因子(NGF)結合剤または阻害剤、たとえばタネツマブ;
・トロポミオシン受容体キナーゼA(TrkA)阻害剤;
・脂肪酸アミド加水分解酵素(FAAH)阻害剤;
・モノアシルグリセロールリパーゼ(MAGL)阻害剤;
・ミクロソームプロスタグランジンEシンターゼタイプ-1(mPGES-1)阻害剤;
・GABAA調節剤;
・GlyR3作動薬または正向調節剤(positive modulator);
・AMPA受容体拮抗薬、たとえばペランパネル;
・カリウムチャネルKCNQ/Kv7開口薬または正向調節剤、たとえばレチガビンまたはフルピルチン;
・Gタンパク質共役型内向き整流カリウムチャネル(GIRK)開口薬または正向調節剤;
・カルシウム活性化カリウムチャンネル(Kca) 開口薬または正向調節剤;
・電位依存性カリウムチャネルのカリウムチャンネル開口薬または正向調節剤、たとえばサブファミリーA(たとえばKv1.1)、サブファミリーB(たとえばKv2.2)またはサブファミリーK(たとえばTASK、TREKまたはTRESK)のメンバー;
【0122】
または、薬学的に許容されるこれらの塩および溶媒和物。
【0123】
このような併用により、治療において相乗効果を含む優れた効果を発揮する。
【0124】
好適には周囲温度および大気圧において、混合により調製してもよい本発明の医薬組成物は、通常、経口投与、非経口投与または直腸投与に適しており、錠剤、カプセル剤、経口液体製剤、散剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、復元可能な散剤、注射可能もしくは点滴可能な液剤または懸濁剤、または坐剤の剤形であってよい。経口投与用組成物が一般に好ましい。経口投与のための錠剤およびカプセル剤は、単位用量形態であってよく、結合剤(たとえば、アルファ化トウモロコシデンプン、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース);充填剤(たとえば、ラクトース、微結晶性セルロースまたはリン酸水素カルシウム);打錠用滑沢剤(たとえば、ステアリン酸マグネシウム、タルクまたはシリカ);崩壊剤(たとえば、ジャガイモデンプンまたはデンプングリコール酸ナトリウム);許容される湿潤剤(たとえば、ラウリル硫酸ナトリウム)などの慣用の賦形剤を含有してもよい。錠剤は、通常の製剤実務において周知の方法に従ってコーティングしてもよい。
【0125】
経口液体製剤は、たとえば、水性もしくは油性懸濁剤、液剤、乳剤、シロップ剤またはエリキシル剤の剤形でもよく、使用前に水または他の適当なベヒクルにより復元される乾燥製剤の剤形でもよい。このような液体製剤は、慣用の添加剤、たとえば、懸濁化剤(たとえば、ソルビトールシロップ、セルロース誘導体または硬化食用脂)、乳化剤(たとえば、レシチンまたはアカシア)、非水性ベヒクル(たとえば、扁桃油、油性エステル、エチルアルコール、精製植物油などの食用油を包含してもよい)、保存剤(たとえば、p-ヒドロキシ安息香酸メチルもしくはプロピル、またはソルビン酸)、必要に応じて慣用のフレーバー剤または着色剤、ならびに必要に応じて緩衝塩および甘味剤を含有してもよい。経口投与用製剤は、好適には、活性化合物またはその薬学的に許容されるその塩を制御放出するように製剤化してもよい。
【0126】
非経口投与のための流体単位用量形態は、式(I)、(II)および(III)の化合物または薬学的に許容されるその塩と、滅菌ベヒクルとを使用して調製される。注射用製剤は、式(I)、(II)および(III)の化合物または薬学的に許容されるその塩と、滅菌ベヒクルとを使用して、必要に応じて保存剤を添加して、アンプル剤のような単位用量形態、または複数用量形態で提供されてもよい。当該組成物は、油性または水性ベヒクル中の懸濁液、溶液、乳化液などの形態をとってもよく、懸濁化剤、安定剤および/または分散剤のような製剤化剤を含有してもよい。あるいは、本発明の有効成分は、使用前に好適なベヒクル(たとえば、パイロジェンを含まない滅菌水)で復元される粉末形態であってよい。当該化合物は、ベヒクルおよび使用濃度に応じて、ベヒクルに懸濁または溶解することができる。液剤の調製において、当該化合物は、注射用に溶解し、ろ過滅菌した後、好適なバイアルまたはアンプルに充填し、密封することができる。有利には、局所麻酔薬、保存剤、緩衝剤などの補助剤をベヒクルに溶解する。安定性を増強するために、当該組成物をバイアルに充填した後に凍結し、水を減圧留去することができる。非経口懸濁剤は、当該化合物をベヒクルに溶解させる代わりに懸濁させること、およびろ過によって滅菌できないこと以外は、実質的に上記と同様の方法で調製される。当該化合物は、滅菌ベヒクルに懸濁させる前にエチレンオキシドに晒すことによって滅菌することができる。有利には、当該組成物に界面活性剤または湿潤剤を含ませると、当該化合物を均一に分布させることが容易となる。
【0127】
ローション剤は、水性または油性基剤を用いて製剤化してもよく、一般に、1種以上の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁化剤、増粘剤、または着色剤も含有する。滴剤は、1種以上の分散剤、安定剤、可溶化剤または懸濁化剤を含む水性または非水性基剤を用いて製剤化してもよい。これらはまた、保存剤を含有してもよい。
【0128】
式(I)、(II)および(III)の化合物または薬学的に許容されるその塩はまた、たとえば、カカオ脂や他のグリセリドなどの慣用の坐剤基剤を含有する、坐剤または停留浣腸剤のような直腸用組成物に製剤化されてもよい。
【0129】
式(I)、(II)および(III)の化合物または薬学的に許容される塩はまた、デポー製剤として製剤化されてもよい。このような長期作用性製剤は、埋め込み(たとえば、皮下または筋肉内)または筋肉注射により投与してもよい。したがって、たとえば、式(I)、(II)および(III)の化合物または薬学的に許容される塩は、好適な高分子材料または疎水性材料(たとえば、許容される油中の乳化液として製剤化されてもよい)またはイオン交換樹脂を用いて製剤化されてもよく、たとえば難溶性塩のような難溶性誘導体として製剤化されてもよい。
【0130】
鼻腔内投与のための、式(I)、(II)および(III)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、好適な定量型または単位用量型装置を介して投与される液剤として、あるいは、好適な送達装置を用いて投与される好適な担体との混合粉末として製剤化されてもよい。したがって、式(I)、(II)および(III)の化合物または薬学的に許容されるその塩は、経口投与、頬側投与、非経口投与、局所投与(皮膚、眼および鼻を含む)、デポー投与、もしくは直腸投与に適するように、または、(口または鼻を介した)吸入もしくは吹送による投与に適当な剤形に製剤化してもよい。式(I)、(II)および(III)の化合物および薬学的に許容されるその塩は、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、乳剤、ローション剤、パック剤、ペッサリー剤、エアゾール剤、または滴剤(たとえば、点眼剤、点耳剤または点鼻剤)などの剤形で局所投与に適するように製剤化されてもよい。軟膏剤およびクリーム剤は、たとえば、好適な増粘剤および/またはゲル化剤を添加し、水性または油性基剤を用いて製剤化してもよい。目に投与するための軟膏剤は、滅菌した成分を使用して滅菌状態で製造してもよい。
【0131】
一般合成
本出願において、以下の略号は下記の意味で用いられる:
DCM ジクロロメタン
DMF N,N-ジメチルホルムアミド
DMA N,N-ジメチルアセトアミド
DME 1,2-ジメトキシエタン
DMSO ジメチルスルホキシド
EDC 1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
e.e. エナンチオマー過剰率
ESI エレクトロスプレー・イオン化
EtOAc 酢酸エチル
EtOH エタノール
Ex 実施例
HOBT 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
HATU O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HBTU O-(ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
HPLC 高速液体クロマトグラフィー
LC 液体クロマトグラフィー
LG 脱離基
tR 保持時間
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
MHz メガヘルツ
MS 質量分析
NMR 核磁気共鳴
rt 室温
T3P 無水プロピルホスホン酸(Cyclic Trimer(登録商標))
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TLC 薄層クロマトグラフィー
UV 紫外線
【0132】
「塩基」という用語も、同様に、用いる塩基の性質に限定されず、この種の反応で一般に用いられる塩基がここでも等しく用いられる。このような塩基としては、以下に限定されるわけではないが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム、および水酸化バリウムなどの水酸化アルカリ金属類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、および水素化カリウムなどの水素化アルカリ金属類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、およびカリウムt-ブトキシドなどのアルカリ金属アルコキシド類;炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、および炭酸セシウムなどの炭酸アルカリ金属類;炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、および炭酸水素カリウムなどの炭酸水素アルカリ金属類;N-メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルピペリジン、ピリジン、4-ピロリジノピリジン、ピコリン、2,6-ジ(t-ブチル)-4-メチルピリジン、キノリン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、1,5-ジアザビシクロ[4.3.0]ノン-5-エン(DBN)、1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)、ルチジン、およびコリジンなどのアミン類;リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド、カリウムジイソプロピルアミド、ナトリウムジイソプロピルアミド、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド、およびカリウムビス(トリメチルシリル)アミドなどのアルカリ金属アミド類が挙げられる。これらのうち、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、DBU、DBN、DABCO、ピリジン、ルチジン、コリジン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カリウム、リン酸カリウム、水酸化バリウム、および炭酸セシウムが好ましい。
【0133】
この反応は、通常、好ましくは不活性溶媒中で行われる。この反応または用いられる試薬に悪影響を及ぼさず、かつ該試薬を少なくともある程度溶解する限り、用いる溶媒の性質に関して特別な制限はない。適した溶媒として、DCM、クロロホルム、四塩化炭素、およびジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、THF、およびジオキサンなどのエーテル類;ベンゼン、トルエン、およびニトロベンゼンなどの芳香族炭化水素類;DMF、DMA、およびヘキサメチルリン酸トリアミドなどのアミド類;N-メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、N-メチルピペリジン、ピリジン、4-ピロリジノピリジン、N,N-ジメチルアニリン、およびN,N-ジエチルアニリンなどのアミン類;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、およびブタノールなどのアルコール類;アセトニトリル、およびベンゾニトリルなどのニトリル類;ジメチルスルホキシド(DMSO)、およびスルホランなどのスルホキシド類;アセトン、およびジエチルケトンなどのケトン類が挙げられるが、これらに限定されない。これらの溶媒のうち、DMF、DMA、DMSO、THF、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジメトキシエタン、アセトニトリル、DCM、ジクロロエタン、およびクロロホルムが好ましいが、これらに限定されない。
【実施例
【0134】
本発明を以下の非限定的な実施例に例示するが、他に記述のない限り、試薬はすべて市販されており、操作はすべて室温または周囲温度、すなわち約18~25℃の範囲で行う。マイクロ波反応は、Biotage InitiatorまたはBiotage Initiator+を用いて行う。溶媒の留去は、約60℃以下の浴温、減圧下で、ロータリーエバポレータを用いて行う。反応は薄層クロマトグラフィー(TLC)でモニターするが、反応時間は例示に過ぎない。単離された化合物すべての構造および純度は、TLC(Merckシリカゲル60F254プレコートTLCプレート、またはMerck NH2 F254プレコートHPTLCプレート)、マススペクトロメトリー、またはNMRのうちの少なくとも1種の技法によって確認する。収率は、例示のためだけに示す。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Biotage SNAP KP-Sil、Biotage SNAP Isolute NH2、Merckシリカゲル60(230~400メッシュ(ASTM))、Fuji Silysia Chromatorex(登録商標)NH-DM1020およびNH-DM2035、WAKOワコーゲルC300-HG、山善Hi-FLASHカラム、またはYMC DispoPack-SILを用いて行う。イオン交換クロマトグラフィーは強陽イオン交換カートリッジ(ISOLUTE (登録商標) SCX およびSCX-2, 1 g/6 mL, Biotage社)、または強陰イオン交換カートリッジ(ISOLUTE (登録商標) PE-AX, 1 g/6 mL, Biotage社)を用いて行う。HPLC(分取LC-MS)を用いた化合物の精製は、以下の装置と条件で実施する。
装置;ウォーターズ(Waters)MS-trigger AutoPurification(登録商標)システム;
カラム;ウォーターズ XTerra C18, 19X50 mm, 5μm粒子
方法A:メタノールまたはアセトニトリル/0.01%(v/v)アンモニア水溶液
方法B:メタノールまたはアセトニトリル/0.05%(v/v)ギ酸水溶液
低分解能マススペクトルデーター(ESI)は、以下の装置と条件で得る:装置;ZQまたはZMDマススペクトロメーターとUV検出器付きウォーターズ アライアンス(Alliance) HPLC システム。NMRデータは、特に明示しない限り、溶媒として重水素化クロロホルム(99.8%D)またはジメチルスルホキシド(99.9%D)を用いて270MHz(JEOL JNM-LA 270分光計)、300MHz(JEOL JNM-LA300分光計)、または400MHz(JEOL JNM-ECZ400S分光計)で測定し、データは、内部標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対して、parts per million(ppm)で示す。使用した慣用略語は、s=一重線、d=二重線、t=三重線、q=四重線、m=多重線、br.=ブロードなどである。化学記号は、M(モル/リットル)、L(リットル)、mL(ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmol(ミリモル)の通常の意味を示す。製造したそれぞれの化合物は、一般にChemBioDraw(Ultra, version 12.0, CambridgeSoft)によって命名する。
【0135】
HPLC保持時間の測定条件:
HPLC方法A
装置:TUV検出器およびZQマススペクトルメーター付きウォーターズ Acquity Ultra Performance LC
カラム:ウォーターズ ACQUITY C18、2.1 x 100 mm、1.7μm粒子
カラム温度:60℃
PDA検出:210 nm走査
MS検出:ESI ポジティブ/ネガティブ モード
溶媒:
【0136】
HPLC方法B
装置:PDA検出器およびZQマススペクトルメーター付きウォーターズ Acquity Ultra Performance LC
カラム:ウォーターズ ACQUITY C18、2.1 x 100 mm、1.7μm粒子
カラム温度:60℃
PDA検出:200~400 nm走査
MS検出:ESI ポジティブ/ネガティブ モード
溶媒:
【0137】
HPLC方法C
装置:PDA検出器およびZQマススペクトルメーター付きウォーターズ Acquity Ultra Performance LC
カラム:YMC Triart C18、2.1 x 100 mm、1.9μm粒子
カラム温度:60℃
PDA検出:200~400 nm走査
MS検出:ESI ポジティブ/ネガティブ モード
溶媒:
【0138】
HPLC方法D:
装置:ZQ2000マススペクトルメーターおよび2996 PDA検出器付きウォーターズ 2795 Alliance HPLCシステム
カラム:Waters XBridge C18、2.1 x 50 mm、3.5μm粒子
カラム温度:45℃
PDA検出:210~400 nm走査
MS検出:ESI ポジティブ/ネガティブ モード
溶媒:
【0139】
式(I)、(II)および(III)のすべての複素環誘導体は、以下に示す一般的な方法に記載された方法、実施例の部および中間体製造の部に記載された特定の方法、またはこれらの慣例的な変法により製造することができる。本発明はまた、式(I)、(II)および(III)の複素環誘導体の製造方法うち1以上の任意の方法、およびこれらの方法において用いられる任意の新規な中間体を包含する。
【0140】
他に記述のない限り、以下の一般的方法における記述子は、上記式(I)、(II)および(III)の複素環誘導体において定義したとおりである。以下の一般的合成における出発原料はすべて、市販されているか、または当業者によく知られた通常の方法で得られるか、そうでなければ中間体合成の部に記されている。
【0141】
<スキームA>
【化4】
【0142】
工程Aにおいて、式(I)の化合物は、好ましくはトリエチルアミンおよびN,N-ジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下、HBTU、HATU、T3P(登録商標)、およびEDC-HOBTなどの適切な縮合剤を用いて、たとえばDMF、DMA、MeCNおよびDCMのような適切な溶媒中、約5~60℃の温度で、約1~24時間、式(IV-b)の化合物とのアミド化により、式(IV-a)の化合物から製造することができる。加えて、式(I)の化合物は、約1~24時間、約5~40℃の温度で、DCMのような適切な溶媒中、好ましくはトリエチルアミン、ピリジン、およびN,N-ジイソプロピルエチルアミンのような塩基の存在下、塩化チオニルまたは塩化オキサリルを用いて式(IV-b)の化合物から製造された酸ハロゲン化物とのアミド化により、式(IV-a)の化合物から製造することができる。
【0143】
<スキームB>
【化5】
【0144】
工程Bにおいて、式(IV-a)の化合物は、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸セシウム、カリウムtert-ブトキシド、および水素化ナトリウムのような塩基の存在下、DMF、DMA、MeCNおよびDCMのような適切な溶媒中、約5~150℃の温度で、約1~24時間、SN-Ar反応により、式(V-a)の化合物および式(V-b)の化合物から製造することができる。加えて式(IV-a)の化合物は、式(V-a)の化合物と式(V-b)を適切な有機溶媒中、適切な遷移金属触媒の存在下で塩基の存在下または非存在下カップリング条件下でカップリングすることによって製造することができる。適切な遷移金属触媒の例には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、銅(0)、酢酸銅(I)、臭化銅(I)、塩化銅(I)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(I)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銅(II)、臭化銅(II)、塩化銅(II)、ヨウ化銅(II)、酸化銅(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドが挙げられる。このましい触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドである。リン酸三カリウム、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのような塩基の存在下または非存在下、適切な有機溶媒の例には、THF;トルエン;1,4-ジオキサン;DMF;MeCN;たとえばメタノールまたはエタノールなどのアルコール;たとえばDCM、1,2-ジクロロエタン、クロロホルムまたは四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素;およびジエチルエーテルが挙げられる。この反応は、適切な添加剤の存在下で行うことができる。このような添加剤の例には、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン、トリフェニルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ-2-フリルホスフィン、トリ-o-2-トリルホスフィン、トリフェニルアルシン、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP)、2-(ジクロロヘキシルホスフィノ)ビフェニル(CyJohnPhos)、2-(ジシクロヘキシルホスフィノ)-2'-(ジメチルアミノ)ビフェニル(DavePhos)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル(XPhos)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2',6'-ジメトキシビフェニル(SPhos)、2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2',4',6'-トリイソプロピルビフェニル(tBuXPhos)、2-(ジ-tert-ブチルホスフィノ)ビフェニル(JohnPhos)などが挙げられる。反応は、約50~200℃、より好ましくは約80~150℃の温度で行うことができる。反応時間は、一般に約5分~48時間、より好ましくは約30分~24時間である。別の場合には、反応はマイクロ波システムで行うことができる。反応は、約100~200℃、好ましくは約120~160℃の範囲の温度で行うことができる。反応時間は、一般に約10分~3時間、好ましくは約15分~1時間である。
【0145】
工程Bにおいて、保護基の脱保護は、当業者によく知られた通常の方法(T. W. Greeneら(John Wiley and Sons, 2007)により著されたProtective Groups in Organic Synthesis第4版に記載されている典型的なアミノ保護基)により行うことができる。
【0146】
<スキームC>
【化6】
【0147】
工程C-aにおいて、式(VI-a)の脱離基が、たとえばO-トリフルオロメタンスルホネート、O-トシレート、O-メシラート、ヨージド、ブロミドおよびクロリドである場合、式(VI-c)の化合物は、式(VI-a)の化合物と式(VI-b)の適切なカルボキサミドとのカップリング条件下で適切な有機溶媒中、適切な遷移金属触媒の存在下で塩基の存在下または非存在下でカップリングすることによって製造することができる。適切な遷移金属触媒の例には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、銅(0)、酢酸銅(I)、臭化銅(I)、塩化銅(I)、ヨウ化銅(I)、酸化銅(I)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸銅(II)、臭化銅(II)、塩化銅(II)、ヨウ化銅(II)、酸化銅(II)、トリフルオロメタンスルホン酸銅(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(II)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および[1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドが挙げられる。好ましい触媒は、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、ビス(アセトニトリル)ジクロロパラジウム(0)、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム)(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)および[1,1-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリドが挙げられる。適切なカルボキサミドの例としては、アセトアミド、プロピオンアミド、イソブチルアミドおよびシクロプロパンカルボキサミドなどのカルボキシイミドが挙げられるが、これらに限定されない。リン酸三カリウム、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムtert-ブトキシド、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムのような塩基の存在下または非存在下、適切な有機溶媒の例には、THF;トルエン;1,4-ジオキサン;DMF;MeCN;たとえばメタノールまたはエタノールなどのアルコール;たとえばDCM、1,2-ジクロロエタン、クロロホルムまたは四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素;ジエチルエーテルが挙げられる。この反応は、適切な添加剤の存在下で行うことができる。このような添加剤の例には、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン、トリフェニルホスフィン、トリ-tert-ブチルホスフィン、1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ-2-フリルホスフィン、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(BINAP)、トリ-o-2-トリルホスフィン、2-(ジクロロヘキシルホスフィノ)ビフェニル、トリフェニルアルシンなどが挙げられる。反応は、約50~200℃、より好ましくは約80~150℃の温度で行うことができる。反応時間は、一般に約5分~48時間、より好ましくは約30分~24時間である。別の場合には、反応はマイクロ波システムで行うことができる。反応は、約100~200℃、好ましくは約120~160℃の範囲の温度で行うことができる。反応時間は、一般に約10分~3時間、好ましくは約15分~1時間である。
【0148】
あるいは、式(VI-c)の化合物は、工程C-bにおいて、ピリジンなどの適切な塩基およびDMAなどの適切な溶媒を用いて、式(VI-e)の適切な酸ハロゲン化物を用いた式(VI-d)の化合物のアシル化によって、約5~120℃で約1~24時間行うことによって製造できる。適切な酸ハロゲン化物の例としては、塩化アセチル、塩化プロピオニル、塩化イソブチリル、および塩化シクロプロパンカルボニルが挙げられるが、これらに限定されない。
【0149】
工程C-cにおいて、式(IV-b)の化合物は、式(VI-c)のエステル化合物の加水分解により製造することができる。加水分解は、常法により行うことができる。典型的な手順では、加水分解は、塩基性条件下、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、または水酸化リチウムの存在下で行われる。適切な溶媒としては、たとえば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2-メトキシエタノール、およびエチレングリコール等のアルコール類;たとえば、THF、DME、および1,4-ジオキサン等のエーテル類;たとえば、DMFおよびヘキサメチルリン酸トリアミドなどのアミド類;DMSOのようなスルホキシド類が挙げられる。好ましい溶媒は、水、メタノール、エタノール、プロパノール、THF、DME、1,4-ジオキサン、DMF、およびDMSOである。この反応は、約30分~24時間、約-20~100℃の範囲の温度で行うことができる。
【0150】
中間体合成の部
他に記述のない限り、中間体合成における出発原料はすべて、市販されているか、または当業者によく知られた通常の方法で得られる。
【0151】
<アミン部位>
アミン-3: (R)-1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(500mg、2.73 mmol)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、定量的収率(954 mg、淡黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.17 (1H, s), 7.31 (1H, d, J = 12.5 Hz), 4.67 (1H, br.s), 4.33 (1H, br.s), 3.99-3.88 (1H, m), 3.80-3.71 (2H, m), 3.61-3.50 (1H, m), 2.27-2.12 (1H, m), 2.00-1.88 (1H, m), 1.45 (9H, s), MS (ESI) m/z: 350 (M+H)+.
【0152】
<工程-2>:(R)-1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(954 mg、2.73 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(879 mg、白色固体)で調製する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ8.33 (3H, br.s), 8.29 (1H, s), 7.87 (1H, d, J = 13.9 Hz), 3.95-3.70 (5H, m), 2.35-2.20 (1H, m), 2.15-2.05 (1H, m), MS (ESI) m/z: 250 (M+H)+.
【0153】
アミン-4:(R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
DMF(100 mL)中の2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(8.82 g、40.9 mmol)、(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチル(9.00 g、44.9 mmol)、および炭酸カリウム(11.29 g, 82.0 mmol)の混合物を100℃で5時間撹拌する。室温に冷却後、反応混合物をEtOAc(400 mL)で希釈し、水(400 mL×2)および食塩水(200 mL)で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。残渣をn-ヘキサン/EtOAc(10:1~5:1)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物15.0 g(収率97%)を白色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3)δ8.39 (1H, s), 7.76 (1H, s), 5.00 (1H, br.s), 3.9-3.8 (1H, m), 3.65-3.51 (1H, m), 3.45-3.30 (3H, m), 1.95-1.60 (4H, m), 1.45 (9H, s), MS (ESI) m/z: 380 (M+H)+.
【0154】
<工程-2> :(R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
(R)-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(15.0 g、39.5 mmol、工程-1)および4M HCl-1,4-ジオキサン(100 mL)の混合物を室温で4時間撹拌する。溶媒を留去した後、残渣をEtOAcに懸濁する。白色の沈殿物をろ過して集め、減圧下で乾燥し、表題化合物13.7 g(収率99%)を白色固体として得る。この物質はさらに精製することなく次の反応に使用する。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ8.58 (1H, s), 8.37 (3H, br.s), 8.24 (1H, s), 4.05-3.95 (1H, m), 3.80-3.72 (1H, m), 3.30-3.18 (1H, m), 3.12-3.00 (1H, m), 3.00-2.88 (1H, m), 2.15-2.00 (1H, m), 1.95-1.75 (1H, m), 1.7-1.5 (2H, m), MS (ESI) m/z: 280 (M+H)+.
【0155】
アミン-6:(R)-1-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1> :(R)-(1-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
トルエン(10mL)中の2-クロロ-4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(600 mg、2.84 mmol)、(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチル(634 mg、3.40 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(78 mg、0.085 mmol)、BINAP(159 mg、0.26 mmol)、およびカリウムtert-ブトキシド(318 mg、2.84 mmol)の混合物をマイクロ波照射下150℃で30分間撹拌する。混合物をEtOAc(50 mL)で希釈し、水(40 mL)で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。残渣をn-ヘキサン/EtOAc(5:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物408 mg(収率40%)を褐色油として得る。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.05 (1H, d, J = 5.9 Hz), 6.20 (1H, dd, J = 5.9, 2.2 Hz), 5.83 (1H, d, J = 2.2 Hz), 4.69 (1H, br.s), 4.40-4.32 (3H, m), 3.71 (1H, dd, J = 10.3, 5.9 Hz), 3.60-3.47 (2H, m), 3.32 (1H, dd, J = 10.3, 4.4 Hz), 2.33-2.22 (1H, m), 2.02-1.90 (1H, m), 1.45 (9H, s), MS (ESI) m/z: 362 (M+H)+.
【0156】
<工程-2>:(R)-1-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(4-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(407 mg、1.13 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(376 mg、褐色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ8.70 (2H, br.s), 7.98 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 6.61 (1H, d, J = 2.2 Hz), 5.14 (2H, q, J = 8.8 Hz), 4.04 (1H, br.s), 3.87-3.64 (4H, m), 2.41-2.24 (2H, m), MS (ESI) m/z: 262 (M+H)+.
【0157】
アミン-7:(R)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、4-クロロ-2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(300 mg、1.42 mmol)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-6の工程-1と同様の方法により、94%収率(480 mg、黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.05 (1H, d, J = 5.9 Hz), 6.20 (1H, dd, J = 5.9, 2.2 Hz), 5.83 (1H, d, J = 2.2 Hz), 4.69 (1H, br.s), 4.40-4.32 (3H, m), 3.71 (1H, dd, J = 11.0, 6.6 Hz), 3.60-3.47 (2H, m), 3.32 (1H, dd, J = 11.0, 4.4 Hz), 2.33-2.22 (1H, m), 2.00-1.91 (1H, m), 1.45 (9H, s), MS (ESI) m/z: 362 (M+H)+.
【0158】
<工程-2>:(R)-1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-4-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(480 mg、1.33 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、99%収率(439 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ8.72 (2H, br.s), 7.98 (1H, d, J = 7.3 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 7.3, 2.2 Hz), 6.61 (1H, d, J = 2.2 Hz), 5.14 (2H, q, J = 8.8 Hz), 4.10-3.96 (1H, m), 3.87-3.60 (4H, m), 2.42-2.24 (2H, m), MS (ESI) m/z: 262 (M+H)+.
【0159】
アミン-9:(S)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(S)-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(400 mg、1.85 mmol)および(S)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、93%収率(544 mg、白色固体)で製造する。
表題化合物の1H-NMRデータは、そのエナンチオマー(アミン-4の工程-2)のデータと同一であり、MS (ESI) m/z: 380 (M+H)+である。
【0160】
<工程-2>:(S)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(S)-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(440 mg、1.16 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(366 mg、白色固体)で製造する。
表題化合物の1H-NMRデータは、そのエナンチオマー(アミン-4の工程-2)のデータと同一であり、MS (ESI) m/z: 280 (M+H)+である。
【0161】
アミン-10:(R)-1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン
<工程-1>:(R)-1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン
DMF(2 mL)中のNaH(180 mg、60%、4.50 mmol)およびメタノール(0.18 mL、4.50 mmol)の撹拌溶液に(R)-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(524 mg、1.50 mmol、アミン3の工程-1)のDMF(2 mL)溶液を加える。混合物を80℃で2時間撹拌する。室温に冷却した後、混合物を炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液(50 mL)に注ぐ。これをEtOAc(100 mL x2)で抽出する。有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、表題化合物350 mg(収率89%)を淡黄色油として得る。
MS (ESI) m/z: 262 (M+H)+.
【0162】
アミン-11:(3S * ,4S * )-3-アミノ-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-オール塩酸塩
<工程-1>:((3S * ,4S * )-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(240 mg、1.11 mmol)および((3S*,4S*)-4-ヒドロキシピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、81%収率(295 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3)δ8.39 (1H, s), 7.78 (1H, s), 5.01 (1H, br.s), 4.02-3.70 (4H, m), 3.23-3.05 (2H, m), 2.70 (1H, br.s), 2.18-2.03 (1H, m), 1.85-1.65 (1H, m), 1.46 (9H, s), MS (ESI) m/z: 396 (M+H)+.
【0163】
<工程-2>:(3S * ,4S * )-3-アミノ-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-4-オール塩酸塩
表題化合物は、((3S*,4S*)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(295 mg、0.75 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、79%収率(218 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ8.59 (1H, s), 8.31 (3H, br.s), 8.26 (1H, s), 5.64 (1H, d, J = 4.6 Hz), 4.22-4.10 (1H, m), 4.02-3.91 (1H, m), 3.79-3.63 (1H, m), 3.10-2.90 (3H, m), 2.10-1.99 (1H, m), 1.70-1.51 (1H, m), MS (ESI) m/z: 296 (M+H)+.
【0164】
アミン-12:1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(400 mg、1.85 mmol)および(6-メチルピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、34%収率(246 mg、無色油)で製造する。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3)δ8.40 (1H, s), 7.75 (1H, s), 4.67 (1H, br.s), 4.25-4.12 (1H, m), 3.90-3.70 (2H, m), 3.02-2.92 (1H, m), 2.00-1.60 (4H, m), 1.46 (9H, s), 1.16 (3H, d, J = 6.6 Hz), MS (ESI) m/z: 394 (M+H)+.
【0165】
<工程-2>:1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-6-メチルピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-2と同様の方法により、88%収率(202mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 294 (M+H)+.
【0166】
アミン-13:((2S,4R)-4-アミノ-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-2-イル)メタノール塩酸塩
<工程-1>:((3R,5S)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(566 mg、2.62 mmol)および((3R,5S)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、49%収率(421 mg、1.2当量、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 396 (M+H)+.
【0167】
<工程-2>:((2S,4R)-4-アミノ-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-2-イル)メタノール塩酸塩
表題化合物は、((3R,5S)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-(ヒドロキシメチル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(421 mg、1.06 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、85%収率(299 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 296 (M+H)+.
【0168】
アミン-14:(R)-1-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2-ブロモ-6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(300 mg、1.17 mmol)および(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-6の工程-1と同様の方法により、46%収率(201 mg、黄色油)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ7.43 (1H, t, J = 8.0 Hz), 6.28 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.14 (1H, d, J = 8.0 Hz), 4.70 (2H, q, J = 8.8 Hz), 3.90-3.55 (3H, m), 3.45-3.20 (2H, m), 1.95-1.85 (1H, m), 1.85-1.55 (3H, m), 1.45 (9H, s), NHは観測されない, MS (ESI) m/z: 376 (M+H)+.
【0169】
<工程-2>:(R)-1-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(6-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(201 mg、0.54 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(167 mg、無色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 276 (M+H)+.
【0170】
アミン-15:(3S * ,4S * )-4-アミノ-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-オール塩酸塩
<工程-1>:((3S * ,4S * )-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(216mg、1.10 mmol)および((3S*,4S*)-4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、21%収率(90 mg、無色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 382 (M+H)+.
【0171】
<工程-2>:(3S * ,4S * )-4-アミノ-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-オール塩酸塩
表題化合物は、((3S*,4S*)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-ヒドロキシピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(90 mg、0.24 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、76%収率(57 mg、無色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 282 (M+H)+.
【0172】
アミン-17:(R)-1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2-クロロ-1-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(596 mg、3.00 mmol)および(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、67%収率(758mg、無色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 379 (M+H)+.
【0173】
<工程-2>:(R)-1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(758 mg、2.00 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、63%収率(445 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 279 (M+H)+.
【0174】
アミン-18:(R)-1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、3-ブロモ-2-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(1.04 g、4.00 mmol)および(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、95%の収率(1.61 g、無色油)で調製される。
MS (ESI) m/z: 424 (M+H)+.
【0175】
<工程-2>:(R)-1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(255 mg、0.60 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、81%収率(176 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ8.63 (1H, d, J = 1.2 Hz), 8.45 (2H, br.s), 8.38 (1H, d, J = 1.8 Hz), 3.99 (1H, d, J = 9.2 Hz), 3.90-3.75 (1H, m), 3.32-3.20 (1H, m), 3.05 (1H, dd, J = 12.2, 10.4 Hz), 2.86 (1H, t, J = 11.0 Hz), 2.20-2.00 (1H, m), 1.92-1.80 (1H, m), 1.74-1.55 (2H, m), MS (ESI) m/z: 324 (M+H)+.
【0176】
アミン-19:(R)-1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン(200 mg、1.01 mmol)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、定量的収率(350 mg、無色油)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ8.13 (1H, s), 7.62 (1H, s), 6.56 (1H, t, J = 56.1 Hz), 4.69 (1H, br.s), 4.29 (1H, br.s), 4.00-3.95 (1H, m), 3.92-3.84 (1H, m), 3.80-3.74 (1H, m), 3.60 (1H, dd, J = 11.0, 4.3 Hz), 2.25-2.15 (1H, m), 1.96-1.87 (1H, m), 1.46 (9H, s), MS (ESI) m/z: 348 (M+H)+.
【0177】
<工程-2>:(R)-1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-クロロ-5-(ジフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(350 mg、1.01 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(323 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ8.30 (1H, s), 8.18 (2H, br.s), 7.88 (1H, s), 7.00 (1H, t, J = 55.7 Hz), 3.95-3.88 (3H, m), 3.84-3.75 (2H, m), 2.31-2.22 (1H, m), 2.10-2.02 (1H, m), MS (ESI) m/z: 248 (M+H)+.
【0178】
アミン-20:(R)-1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン
<工程-1>:(R)-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジフルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(0.73 g、4.00 mmol)および(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、93%収率(1.35 g、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 364 (M+H)+.
【0179】
<工程-2>:(R)-1-(3-メトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン
表題化合物は、(R)-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(291 mg、0.80 mmol、工程-1)から、アミン-10の工程-1と同様の方法により、83%収率(182 mg、淡黄色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 276 (M+H)+.
【0180】
アミン-21:(R)-1-(3-エトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン
<工程-1>:(R)-1-(3-エトキシ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン
表題化合物は、(R)-(1-(3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(291 mg、0.80 mmol、アミン-20の工程-1)およびエタノールから、アミン-10の工程-1と同様の方法により、45%収率(105 mg、淡黄色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 290 (M+H)+.
【0181】
アミン-22:(R)-1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
DMF(10 mL)中の(R)-(1-(3-ブロモ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(424 mg、1.00 mmol、アミン-18の工程-1)、トリメチルボロキシン(138 mg、1.10 mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(82 mg、0.10 mmol)、炭酸カリウム(276 mg、2.00 mmol)の混合物を窒素雰囲気下110℃で3日間撹拌する。室温に冷却後、混合物をEtOAc(100 mL)で希釈し、水(90 mL×3)で洗浄する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。残渣をn-ヘキサン/EtOAc(9:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物283 mg(収率79%)を白色固体として得る。
MS (ESI) m/z: 360 (M+H)+.
【0182】
<工程-2>:(R)-1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(283 mg、0.79 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、78%収率(204 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ8.47 (3H, br.s), 8.45 (1H, s), 7.89 (1H, d, J = 1.8 Hz), 3.75 (1H, dd, J = 12.2, 2.4 Hz), 3.38 (1H, d, J = 12.2 Hz), 3.34-3.33 (1H, m), 3.04 (1H, dd, J = 12.8, 9.2 Hz), 2.35 (3H, s), 2.91-2.80 (1H, m), 2.12-2.00 (1H, m), 1.91-1.80 (1H, m), 1.64 (2H, quintet, J = 9.2 Hz), MS (ESI) m/z: 260 (M+H)+.
【0183】
アミン-23:(R)-1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,5-ジクロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン(216 mg、1.00 mmol)および(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、84%収率(320 mg、無色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 380 (M+H)+.
【0184】
<工程-2>:(R)-1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(5-クロロ-3-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(320 mg、0.84 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、91%収率(242 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ8.62 (1H, d, J = 2.4 Hz), 8.38 (2H, br.s), 8.27 (1H, d, J = 2.4 Hz), 3.67 (1H, d, J = 8.0 Hz), 3.32 (1H, d, J = 12.8 Hz), 3.26-3.16 (1H, m), 2.97 (1H, t, J = 11.6 Hz), 2.80 (1H, t, J = 11.0 Hz), 2.12-2.00 (1H, m), 1.85-1.76 (1H, m), 1.68-1.46 (2H, m), MS (ESI) m/z: 280 (M+H)+.
【0185】
アミン-24:(R)-1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-2>:(R)-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2-クロロ-1-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(695 mg、3.50 mmol)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、85%収率(1090 mg、無色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 365 (M+H)+.
【0186】
<工程-2>:(R)-1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(1090 mg、2.99 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、96%収率(860 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6)δ8.57 (3H, br.s), 7.63 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.53 (1H, dd, J = 9.2, 1.8 Hz), 7.02 (1H, d, J = 9.2 Hz), 3.91-3.60 (3H, m), 3.52-3.41 (1H, m), 2.55-2.46 (1H, m), 2.33-2.21 (1H, m), 2.15-2.05 (1H, m), MS (ESI) m/z: 265 (M+H)+.
【0187】
アミン-25:(3S,4R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:((3S,4R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(82 mg、0.38 mmol)および((3S,4R)-4-フルオロピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、89%収率(135 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 398 (M+H)+.
【0188】
<工程-2>:(3S,4R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、((3S,4R)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-4-フルオロピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(100 mg、0.25 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(84 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 298 (M+H)+.
【0189】
アミン-26:(R)-1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:2,3-ジクロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン
DMF(10 mL)中の5,6-ジクロロピリジン-3-オール(500mg、3.05 mmol)および炭酸セシウム(1490 mg、4.57 mmol)の撹拌混合物に2,2,2-トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート(778 mg、3.35 mmol)のDMF(2 mL)溶液を室温で加える。室温で2時間撹拌した後、混合物を水(80 mL)に注ぎ、EtOAc(100mL)で抽出する。有機層を水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮する。残渣をn-ヘキサン/EtOAc(20:1~2:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物687mg(収率92%)を無色油として得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ8.07 (1H, d, J = 3.1 Hz), 7.44 (1H, d, J = 3.1 Hz), 4.41 (2H, dd, J = 15.9, 7.9 Hz), MS (ESI) m/z: 246 (M+H)+.
【0190】
<工程-2>:(R)-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(100 mg、0.41 mmol、工程-1)および(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、14%収率(24 mg、淡茶色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 410 (M+H)+.
【0191】
<工程-3>:(R)-1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(24 mg、0.057 mmol、工程-2)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、99%収率(22 mg、無色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 310 (M+H)+.
【0192】
アミン-27:(R)-1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン(400 mg、1.63 mmol、アミン-26の工程-1)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、33%収率(213 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.86 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.28 (1H, d, J = 2.4 Hz), 4.76 (1H, br.s), 4.34-4.26 (3H, m), 3.85-3.70 (2H, m), 3.64-3.54 (1H, m), 3.47 (1H, dd, J = 11.0, 4.3 Hz), 2.25-2.14 (1H, m), 1.94-1.83 (1H, m), 1.45 (9H, s), MS (ESI) m/z: 396 (M+H)+.
【0193】
<工程-2>:(R)-1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-クロロ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(207 mg、0.52 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(193 mg、淡茶色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 296 (M+H)+.
【0194】
アミン-28:(R)-1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:2,3-ジクロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン
DMF(10 mL)中の5,6-ジクロロピリジン-3-オール(500 mg、3.05 mmol)、1-(ブロモメチル)-4-フルオロベンゼン(864 mg、4.57 mmol)、ヨウ化ナトリウム(91 mg、0.61 mmol)、および炭酸カリウム(843 mg、6.10 mmol)の混合物を室温で2時間撹拌する。次に、混合物を水(80 mL)に注ぎ、EtOAc(100 mL)で抽出する。有機層を水(100 mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。残渣をn-ヘキサン/EtOAc(20:1~9:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物755 mg(収率91%)を白色固体として得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ8.06 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.42-7.36 (3H, m), 7.14-7.06 (2H, m), 5.06 (2H, s), (ESI) m/z: 272 (M+H)+.
【0195】
<工程-2>:(R)-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン(755 mg、2.77 mmol、工程-1)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、6%収率(73 mg、無色油)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.85 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.40-7.34 (2H, m), 7.26 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.10-7.04 (2H, m), 4.98 (2H, s), 4.80 (1H, br.s), 4.28 (1H, br.s), 3.80-3.66 (2H, m), 3.58-3.50 (1H, m), 3.44 (1H, dd, J = 11.3, 3.7 Hz), 2.25-2.13 (1H, m), 1.93-1.80 (1H, m), 1.45 (9H, s), MS (ESI) m/z: 422 (M+H)+.
【0196】
<工程-3>:(R)-1-(3-メチル-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(68 mg、0.16 mmol、工程-2)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(64 mg、無色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 322 (M+H)+
【0197】
アミン-29:(R)-1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン(744 mg、2.73 mmol、アミン28の工程-1)および(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸から、アミン-4の工程-1と同様の方法により、4%収率(52 mg、淡黄色の粘性油)で製造する。
【0198】
<工程-2>:(R)-1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-1-(3-クロロ-5-((4-フルオロベンジル)オキシ)ピリジン-2-イル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(22 mg、0.050 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(21 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 336 (M+H)+.
【0199】
アミン-30:(R)-1-(7-(トリフルオロメチル)キノリン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(7-(トリフルオロメチル)キノリン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2-クロロ-7-(トリフルオロメチル)キノリン(200 mg、0.86 mmol)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、83%収率(275 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.99 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.90 (1H, d, J = 9.1 Hz), 7.69 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.36 (1H, dd, J = 8.7, 1.8 Hz), 6.81 (1H, d, J = 9.1 Hz), 4.72 (1H, br.s), 4.40 (1H, br.s), 3.92-3.88 (1H, m), 3.78-3.68 (2H, m), 3.57-3.50 (1H, m), 2.38-2.29 (1H, m), 2.08-2.00 (1H, m), 1.46 (9H, s) , MS (ESI) m/z: 382 (M+H)+.
【0200】
<工程-2>:(R)-1-(7-(トリフルオロメチル)キノリン-2-イル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(7-(トリフルオロメチル)キノリン-2-イル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(275 mg、0.72 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(229 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 282 (M+H)+.
【0201】
アミン-31:(R)-5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(212 mg、0.98 mmol)および(R)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、定量的収率(385 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ8.26 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.64 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.74 (1H, br.s), 4.20-4.13 (1H, m), 4.04 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.90 (1H, dd, J = 11.4, 2.3 Hz), 3.78 (1H, br.s), 3.46 (1H, d, J = 11.4 Hz), 1.44 (9H, s), 0.91-0.88 (1H, m), 0.82-0.76 (1H, m), 0.70-0.62 (2H, m), MS (ESI) m/z: 392 (M+H)+.
【0202】
<工程-2>:(R)-5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(5-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-5-アザスピロ[2.4]ヘプタン-7-イル)カルバミン酸tert-ブチル(385 mg、0.98 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(322 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 292 (M+H)+.
【0203】
アミン-32:1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、2,3-ジクロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン(225 mg、1.04 mmol)および(3-メチルピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、96%収率(380 mg、無色油)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ8.25 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.63 (1H, d, J = 1.8 Hz), 4.62 (1H, br.s), 3.97 (1H, d, J = 11.4 Hz), 3.94-3.81 (2H, m), 3.72 (1H, d, J = 11.4 Hz), 2.42 (1H, br.s), 1.91-1.85 (1H, m), 1.52 (3H, s), 1.44 (9H, s), MS (ESI) m/z: 380 (M+H)+.
【0204】
<工程-2>:1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)-3-メチルピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(380 mg、1.00 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(316 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 280 (M+H)+.
【0205】
アミン-33:(R)-1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、1-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(200 mg、1.22 mmol)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、36%収率(72 mg、淡黄色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ, 7.44 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.54 (2H, d, J = 8.7 Hz), 4.73 (1H, br.s), 4.37 (1H, br.s), 3.63-3.58 (1H, m), 3.48-3.33 (2H, m), 3.22-3.16 (1H, m), 2.34-2.25 (1H, m), 2.01-1.92 (1H, m), 1.45 (9H, s), MS (ESI) m/z: 331 (M+H)+.
【0206】
<工程-2>:(R)-1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(72 mg、0.22 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(58 mg、淡褐色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 231 (M+H)+.
【0207】
アミン-34:(R)-1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、1,2-ジフルオロ-4-(トリフルオロメチル)ベンゼン(200 mg、1.10 mmol)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-4の工程-1と同様の方法により、44%収率(170 mg、白色固体)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ, 7.27-7.18 (2H, m), 6.62 (1H, t, J = 8.7 Hz), 4.70 (1H, br.s), 4.33 (1H, br.s), 3.74-3.68 (1H, m), 3.68-3.58 (1H, m), 3.52-3.45 (1H, m), 3.38-3.31 (1H, m), 2.30-2.20 (1H, m), 1.97-1.88 (1H, m), 1.46 (9H, s), MS (ESI) m/z: 349 (M+H)+.
【0208】
<工程-2>:(R)-1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(2-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(170 mg、0.49 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、定量的収率(139 mg、白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 249 (M+H)+.
【0209】
アミン-36:(R)-1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、4-ブロモ-2-フルオロ-1-(トリフルオロメチル)ベンゼン(200 mg、0.82 mmol)および(R)-ピロリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-6の工程-1と同様の方法により、27%収率(78 mg、黄色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 349 (M+H)+.
【0210】
<工程-2>:(R)-1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピロリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(78 mg、0.22 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、69%収率(44 mg、桃色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 249 (M+H)+.
【0211】
アミン-37:(R)-1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1> :(R)-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
トルエン(5 mL)中の4-ブロモ-2-フルオロ-1-(トリフルオロメチル)ベンゼン(300 mg、1.24 mmol)、(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチル(297 mg、1.48 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムの混合物 (0)(57 mg、0.062 mmol)、DavePhos(73 mg、0.19 mmol)、およびナトリウムtert-ブトキシド(178 mg、1.85 mmol)を16時間加熱還流する。溶媒を除去した後、残渣をn-ヘキサン/EtOAc(10:1~6:1)で溶出するシリカゲルのカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物410 mg(収率92%)を淡黄色固体として得る。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3) δ, 7.38 (1H, t, J = 8.7 Hz), 6.68-6.60 (2H, m), 4.64 (1H, br.s), 3.81-3.58 (2H, m), 3.40-3.31 (1H, m), 3.20-2.97 (2H, m), 1.98-1.46 (4H, m), 1.46 (9H, s), MS (ESI) m/z: 363 (M+H)+.
【0212】
<工程-2>:(R)-1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(410 mg、1.13 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、98%収率(332 mg、薄白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 263 (M+H)+.
【0213】
アミン-38:(R)-1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
<工程-1>:(R)-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル
表題化合物は、1-ブロモ-2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(300 mg、1.09 mmol)および(R)-ピペリジン-3-イルカルバミン酸tert-ブチルから、アミン-37の工程-1と同様の方法により、68%収率(294 mg、淡黄色シロップ)で製造する。
1H-NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.32 (1H, s), 7.12-7.02 (2H, m), 5.27 (1H, br.s), 3.95 (1H, br.s), 3.18-2.82 (4H, m), 1.98-1.84 (1H, m), 1.80-1.64 (3H, m), 1.48 (9H, s), MS (ESI) m/z: 395 (M+H)+.
【0214】
<工程-2>:(R)-1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-アミン塩酸塩
表題化合物は、(R)-(1-(2-クロロ-4-(トリフルオロメトキシ)フェニル)ピペリジン-3-イル)カルバミン酸tert-ブチル(294 mg、0.75 mmol、工程-1)から、アミン-4の工程-2と同様の方法により、88%収率(218 mg、薄白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 295 (M+H)+.
【0215】
<カルボン酸の部位>
カルボン酸-2:2-プロピオンアミドイソニコチン酸
<工程-1>:2-プロピオンアミドイソニコチン酸メチル
ピリジン(22 mL)中の2-アミノイソニコチン酸メチル(1.00 g, 6.57 mmol)の撹拌溶液に塩化プロピオニル(0.69 mL, 7.89 mmol)を0℃で加える。反応混合物を0℃で2時間撹拌し、混合物を2M塩酸(100 mL)に注ぎ、EtOAc(100 mL)で抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮し、表題化合物1.07 g(収率78%)を黄色固体として得る。この物質は、さらに精製することなく次の反応(工程-2)に用いる。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ10.71 (1H, s), 8.60 (1H, s), 8.47 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 5.1, 1.1 Hz), 3.88 (3H, s), 2.40 (2H, q, J = 7.7 Hz), 1.06 (3H, t, J = 7.7 Hz), MS (ESI) m/z: 209 (M+H)+.
【0216】
<工程-2>:2-プロピオンアミドイソニコチン酸
2-プロピオンアミドイソニコチン酸メチル(1.07 g, 5.15 mmol)、2M水酸化ナトリウム水溶液(5 mL)およびメタノール(25 mL)の混合物を50℃で2時間撹拌する。メタノールを蒸発により留去し、溶液を2M塩酸で酸性にし、EtOAcで抽出する。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮する。残った固体をテトラヒドロフランおよびn-ヘキサンで洗い、表題化合物0.76 g(収率76%)を白色固体として得る。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ10.65 (1H, s), 8.57 (1H, s), 8.44 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.48 (1H, d, J = 5.1 Hz), 2.40 (2H, q, J = 7.3 Hz), 1.06 (3H, t, J = 7.3 Hz), MS (ESI) m/z: 195 (M+H)+.
【0217】
カルボン酸-3:2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチン酸
<工程-1>:2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチン酸メチル
表題化合物は、2-クロロ-6-メチルイソニコチン酸メチル(3.00 g、16.2 mmol)およびプロピオンアミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、60%収率(2.16 g、淡黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.55 (1H, s), 7.93 (1H, br.s), 7.47 (1H, s), 3.93 (3H, s), 2.51 (3H, s), 2.44 (2H, q, J = 7.3 Hz), 1.26 (3H, t, J = 7.3 Hz), MS (ESI) m/z: 223 (M+H)+.
【0218】
<工程-2>:2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチン酸
表題化合物は、2-メチル-6-プロピオンアミドイソニコチン酸メチル(2.16 g、9.72 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、96%収率(1.95 g、白色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ10.60 (1H, s), 8.40 (1H, s), 7.38 (1H, s), 2.47 (3H, s), 2.40 (2H, q, J = 7.3 Hz), 1.06 (3H, t, J = 7.3 Hz), MS (ESI) m/z: 209 (M+H)+.
【0219】
カルボン酸-4:2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチン酸
<工程-1>:2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチン酸メチル
表題化合物は、2-アミノイソニコチン酸メチル(1.20 g、7.89 mmol)およびシクロプロパンカルボニルクロリドから、カルボン酸-2の工程-1と同様の方法により、92%収率(1.60 g、黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ8.73 (1H, s), 8.39 (1H, d, J = 4.4 Hz), 8.28 (1H, br.s), 7.59 (1H, dd, J = 5.1, 1.4 Hz), 3.93 (3H, s), 1.59-1.50 (1H, m), 1.17-1.12 (2H, m), 0.96-0.89 (2H, m), MS (ESI) m/z: 221 (M+H)+, 219 (M-H)-.
【0220】
<工程-2>:2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチン酸
表題化合物は、2-(シクロプロパンカルボキサミド)イソニコチン酸メチル(1.60 g、7.27 mmol、工程-1)から、カルボン酸-2の工程-2と同様の方法により、94%収率(1.41 g、白色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ11.02 (1H, s), 8.57 (1H, s), 8.47 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.49 (1H, dd, J = 5.1, 1.5 Hz), 2.07-1.98 (1H, m), 0.85-0.79 (4H, m), MS (ESI) m/z: 207 (M+H)+, 205 (M-H)-.
【0221】
カルボン酸-5:2-イソブチルアミドイソニコチン酸
<工程-1>:2-イソブチルアミドイソニコチン酸メチル
表題化合物は、2-アミノイソニコチン酸メチル塩酸塩(2.00 g、10.6 mmol)および塩化イソブチリルから、カルボン酸-2の工程-1と同様の方法により、93%収率(2.20 g、黄色固体)で製造する。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3)δ8.78 (1H, s), 8.39 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.99 (1H, br.s), 7.60 (1H, dd, J = 5.3, 1.3 Hz), 3.94 (3H, s), 2.58 (1H, septet, J = 7.3 Hz), 1.28 (6H, d, J = 7.3 Hz), MS (ESI) m/z: 223 (M+H)+.
【0222】
<工程-2>:2-イソブチルアミドイソニコチン酸
表題化合物は、2-イソブチルアミドイソニコチン酸メチル(2.20 g、7.27 mmol、工程-1)から、カルボン酸-2の工程-2と同様の方法により、87%収率(1.79 g、白色固体)で製造する。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ10.65 (1H, s), 8.60 (1H, s), 8.47 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.50 (1H, dd, J = 5.3, 1.3 Hz), 2.77 (1H, septet, J = 6.6 Hz), 1.10 (6H, d, J = 6.6 Hz), MS (ESI) m/z: 207 (M-H)-.
【0223】
カルボン酸-6:2-アセトアミド-6-メチルイソニコチン酸
<工程-1>:2-アセトアミド-6-メチルイソニコチン酸メチル
2-クロロ-6-メチルイソニコチン酸メチル(2.00 g, 10.8 mmol)、アセトアミド(1.27 g, 21.6 mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.20 g, 0.22 mmol)、4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(0.37 g, 0.65 mmol)、トリリン酸カリウム (2.74 g, 12.9 mmol)および1,4-ジオキサン(26 mL)の混合物を、150℃、1時間マイクロ波照射により加熱する。室温に冷却後、混合物をセライトパッド(登録商標)を通してろ過する。ろ液を減圧下濃縮し、残渣をn-ヘキサン/EtOAc (4:1~1:3)で溶出するシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物1.99 g(収率89%)を黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3)δ8.50 (1H, br.s), 8.17 (1H, br.s), 7.47 (1H, br.s), 3.94 (3H, s), 2.50 (3H, s), 2.22 (3H, s), MS (ESI) m/z: 209 (M+H)+.
【0224】
<工程-2>:2-アセトアミド-6-メチルイソニコチン酸
2-アセトアミド-6-メチルイソニコチン酸メチル(1.99 g, 9.56 mmol, 工程-1)、0.5M水酸化ナトリウム水溶液(20 mL, 10.0 mmol)およびテトラヒドロフラン(64 mL)の混合物を、室温で2.5時間撹拌する。混合物を2M塩酸で酸性にし、有機溶媒を蒸発により留去する。沈殿物をろ過して集め、ジイソプロピルエーテルで洗浄し、0.81 g(収率44%)の表題化合物を薄黄色固体として得る。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ10.60 (1H, s), 8.34 (1H, s), 7.36 (1H, s), 2.45 (3H, s), 2.08 (3H, s), MS (ESI) m/z: 195 (M+H)+.
【0225】
カルボン酸-8:2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボン酸
<工程-1>:2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボン酸メチル
表題化合物は、2-クロロピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.20 g、6.95 mmol)およびプロピオンアミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、72%収率(1.04 g、黄色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 210 (M+H)+.
【0226】
<工程-2>:2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボン酸
表題化合物は、2-プロピオンアミドピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.04 g、4.97 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、28%収率(0.27 g、淡褐色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 194 (M-H)-.
【0227】
カルボン酸-9:2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボン酸
<工程-1>:2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボン酸メチル
表題化合物は、2-クロロピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.50 g、8.69 mmol)およびシクロプロパンカルボキサミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、定量的収率(1.93 g、淡黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.86 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.38 (1H, br.s), 7.67 (1H, d, J = 5.1 Hz), 4.03 (3H, s), 2.20-2.08 (1H, m), 1.23-1.18 (2H, m), 0.99-0.93 (2H, m), MS (ESI) m/z: 222 (M+H)+.
【0228】
<工程-2>:2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボン酸
表題化合物は、2-(シクロプロパンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.93 g、8.72 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、66%収率(1.19 g、薄白色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ11.20 (1H, s), 8.89 (1H, d, J = 4.4 Hz), 7.63 (1H, d, J = 4.4 Hz), 2.20-2.10 (1H, m), 0.83 (4H, d, J = 6.6 Hz), MS (ESI) m/z: 206 (M-H)-.
【0229】
カルボン酸-10:2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボン酸
<工程-1>:2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボン酸メチル
表題化合物は、2-クロロピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.00 g、5.79 mmol)およびイソブチルアミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、79%収率(1.02 g、淡黄色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 224 (M+H)+.
【0230】
<工程-2>:2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボン酸
表題化合物は、2-イソブチルアミドピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.02 g、4.57 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、45%収率(0.43 g、淡褐色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 208 (M-H)-.
【0231】
カルボン酸-11:2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボン酸
<工程-1>:2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボン酸メチル
表題化合物は、2-クロロピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.00 g、5.79 mmol)およびシクロブタンカルボキサミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、89%収率(1.21 g、淡黄色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 236 (M+H)+.
【0232】
<工程-2>:2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボン酸
表題化合物は、2-(シクロブタンカルボキサミド)ピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.21 g、5.14 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により41%収率(0.47 g、薄白色固体)で製造する。
MS (ESI) m/z: 220 (M-H)-.
【0233】
カルボン酸-12:2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸
<工程-1>:2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸メチル
表題化合物は、2-クロロ-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸メチル(3.00 g、16.1 mmol)およびシクロプロパンカルボキサミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、71%収率(2.70 g、褐色油)で製造する。
MS (ESI) m/z: 236 (M+H)+, 234 (M-H)-.
【0234】
<工程-2>:2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸
表題化合物は、2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルピリミジン-4-カルボキン酸メチル(2.70 g、11.5 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、73%収率(1.85 g、淡黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ11.16 (1H, s), 2.48 (3H, s), 2.18-2.09 (1H, m), 0.86-0.82 (4H, m), MS (ESI) m/z: 222 (M+H)+.
【0235】
カルボン酸-13:2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチン酸
<工程-1>:2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチン酸メチル
表題化合物は、2-クロロ-6-メチルイソニコチン酸メチル(1.00 g、5.39 mmol)およびイソブチルアミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、定量的収率(1.27 g、黄色シロップ)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.57 (1H, s), 7.89 (1H, br.s), 7.47 (1H, s), 3.93 (3H, s), 2.54 (1H, septet, J = 6.6 Hz), 2.51 (3H, s), 1.27 (6H, d, J = 6.6 Hz), MS (ESI) m/z: 237 (M+H)+.
【0236】
<工程-2>:2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチン酸
表題化合物は、2-イソブチルアミド-6-メチルイソニコチン酸メチル(1.00 g、5.39 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、88%収率(1.05 g、淡桃色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ10.58 (1H, s), 8.39 (1H, s), 7.37 (1H, s), 2.74 (1H, septet, J = 6.6 Hz), 2.46 (3H, s), 1.06 (6H, d, J = 6.6 Hz), MS (ESI) m/z: 223 (M+H)+.
【0237】
カルボン酸-14:2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチン酸
<工程-1>:2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチン酸メチル
表題化合物は、2-クロロ-6-メチルイソニコチン酸メチル(1.5 g、8.1 mmol)およびシクロプロパンカルボキサミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、66%収率(1.3 g、淡黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.52 (1H, s), 8.17 (1H, br.s), 7.46 (1H, s), 3.92 (3H, s), 2.52 (3H, s), 1.60-1.50 (1H, m), 1.15-1.10 (2H, m), 0.93-0.88 (2H, m), MS (ESI) m/z: 235 (M+H)+, 233 (M-H)-.
【0238】
<工程-2>: 2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチン酸
表題化合物は、2-(シクロプロパンカルボキサミド)-6-メチルイソニコチン酸メチル(1.30 g、5.3 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、89%収率(1.1 g、白色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ10.96 (1H, s), 8.38 (1H, s), 7.37 (1H, s), 2.48 (3H, s), 2.04-1.90 (1H, m), 0.83-0.70 (4H, m), MS (ESI) m/z: 221 (M+H)+, 219 (M-H)-.
【0239】
カルボン酸-15:2-イソブチルアミド-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸
<工程-1>:2-イソブチルアミド-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸メチル
表題化合物は、2-クロロ-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.0 g、5.4 mmol)およびイソブチルアミドから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、88%収率(1.1 g、黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.22 (1H, br.s), 7.56 (1H, s), 4.01 (3H, s), 2.90 (1H, septet, J = 7.3 Hz), 2.61 (3H, s), 1.26 (6H, d, J = 7.3 Hz), MS (ESI) m/z: 238 (M+H)+, 236 (M-H)-.
【0240】
<工程-2>:2-イソブチルアミド-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸
表題化合物は、2-イソブチルアミド-6-メチルピリミジン-4-カルボン酸メチル(1.1 g、4.7 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、46%収率(0.49 g、黄色固体)で製造する。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ10.89 (1H, br.s), 7.55 (1H, s), 2.84 (1H, septet, J = 7.3 Hz), 2.47 (3H, s), 1.10 (6H, d, J = 7.3 Hz), MS (ESI) m/z: 224 (M+H)+.
【0241】
カルボン酸-17:2-ブチルアミドイソニコチン酸
<工程-1>:2-ブチルアミドイソニコチン酸メチル
表題化合物は、2-アミノイソニコチン酸メチル塩酸塩(2.00 g、10.6 mmol)および塩化ブチリルから、カルボン酸-2の工程-1と同様の方法により、82%収率(1.94 g、白色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.76 (1H, s), 8.39 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.08 (1H, br.s), 7.60 (1H, dd, J = 5.1, 1.5 Hz), 3.95 (3H, s), 2.41 (2H, t, J = 7.3 Hz), 1.80 (2H, sextet, J = 7.3 Hz), 1.02 (3H, t, J = 7.3 Hz), MS (ESI) m/z: 223 (M+H)+.
【0242】
<工程-2>:2-ブチルアミドイソニコチン酸
表題化合物は、2-ブチルアミドイソニコチン酸メチル(1.94 g、8.71 mmol、工程-1)から、カルボン酸-2の工程-2と同様の方法により、76%収率(1.28 g、白色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ10.66 (1H, s), 8.58 (1H, s), 8.45 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.48 (1H, dd, J = 5.1, 1.5 Hz), 2.37 (2H, t, J = 7.3 Hz), 1.59 (2H, sextet, J = 7.3 Hz), 0.89 (3H, t, J = 7.3 Hz), MS (ESI) m/z: 209 (M+H)+, 207 (M-H)-.
【0243】
カルボン酸-18:2-ピバルアミドイソニコチン酸
<工程-1>:2-ピバルアミドイソニコチン酸メチル
表題化合物は、2-アミノイソニコチン酸メチル塩酸塩(1.00 g、5.30 mmol)および塩化ピバロイルから、カルボン酸-2の工程-1と同様の方法により、定量的収率(1.25 g、無色シロップ)で製造する。
1H-NMR (270 MHz, CDCl3)δ8.81 (1H, s), 8.39 (1H, d, J = 5.3 Hz), 8.24 (1H, br.s), 7.61 (1H, dd, J = 5.3, 1.3 Hz), 3.94 (3H, s), 1.35 (9H, s).
【0244】
<工程-2>:2-ピバルアミドイソニコチン酸
表題化合物は、2-ピバルアミドイソニコチン酸メチル(1.25 g、5.30 mmol、工程-1)から、カルボン酸-2の工程-2と同様の方法により、61%収率(0.72 g、白色固体)で製造する。
1H-NMR (270 MHz, DMSO-d6)δ10.07 (1H, s), 8.55 (1H, s), 8.49 (1H, d, J = 5.3 Hz), 7.53 (1H, d, J = 5.3 Hz), 1.25 (9H, s), MS (ESI) m/z: 223 (M+H)+.
【0245】
カルボン酸-19:2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロパンアミド)-6-メチルイソニコチン酸
<工程-1>:2-(2-アセトキシ-2-メチルプロパンアミド)-6-メチルイソニコチン酸メチル
表題化合物は、2-クロロ-6-メチルイソニコチン酸メチル(0.70 g、3.8 mmol)および酢酸1-アミノ-2-メチル-1-オキソプロパン-2-イルから、カルボン酸-6の工程-1と同様の方法により、80%収率(0.89 g、黄色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, CDCl3)δ8.58 (1H, s), 8.34 (1H, br.s), 7.50 (1H, s), 3.93 (3H s), 2.52 (3H, s), 2.16 (3H, s), 1.73 (6H, s), MS (ESI) m/z: 295 (M+H)+.
【0246】
<工程-2>:2-(2-ヒドロキシ-2-メチルプロパンアミド)-6-メチルイソニコチン酸
表題化合物は、2-(2-アセトキシ-2-メチルプロパンアミド)-6-メチルイソニコチン酸メチル(0.83 g、2.8 mmol、工程-1)から、カルボン酸-6の工程-2と同様の方法により、80%収率(0.54 g、白色固体)で製造する。
1H-NMR (300 MHz, DMSO-d6)δ9.50 (1H, br.s), 8.39 (1H, s), 7.45 (1H, s), 6.07 (1H, br.s), 2.48 (3H, s), 1.37 (6H, s), MS (ESI) m/z: 239 (M+H)+.
【0247】
実施例合成の部
実施例1:(S)-2-アセトアミド-N-(1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-イル)イソニコチンアミド
DMF(1mL)中の(S)-1-(3-クロロ-5-(トリフルオロメチル)ピリジン-2-イル)ピロリジン-3-アミン二塩酸塩(20 mg、0.059 mmol、アミン-1)、2-アセトアミドイソニコチン酸(11 mg、0.059 mmol、カルボン酸-1) およびトリエチルアミン(0.041 mL、0.30 mmol)の混合物にHBTU(27 mg, 0.071 mmol)を室温4時間で加える。混合物を水(3 mL)で希釈し、EtOAc(3 mL×2)で抽出する。合わせた有機画分を硫酸ナトリウムで乾燥する。有機層をEtOAcで溶出するNHシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、次いで分取LC-MSにより精製し、表題化合物6.0 mg(収率24%)を得る。
【0248】
適切なアミンおよびカルボン酸(表1参照)を用いて、実施例1に記載された手順と同様の手順に従って、他の実施例を調製する。反応物質は市販されている材料であるか、または当業者によく知られた通常の方法によって得られるか、そうでなければ中間体合成の部に記されている。
【0249】
すべての実施例のLC-MSによるMS観測値(ポジティブまたはネガティブモード)および保持時間を表2に記載する。実施例の合成のためのアミン部位の各化学構造を遊離塩基として表1に記載する。実施例2、5、6、7、9、10、11、15、48、49、および61の1H-NMRを表3に記載する。
【0250】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
【表1-5】
【表1-6】
【表1-7】
【表1-8】
【表1-9】
【表1-10】
【表1-11】
【表1-12】
【表1-13】
【表1-14】
【表1-15】
【表1-16】
【表1-17】
【表1-18】
【表1-19】
【表1-20】
【表1-21】
【表1-22】
【表1-23】
【表1-24】
【表1-25】
【表1-26】
【表1-27】
【0251】
【表2-1】
【表2-2】
【0252】
【表3-1】
【表3-2】
【0253】
薬理学的アッセイ
ヒト電位依存性ナトリウムチャネルに対するインビトロ活性
化合物の電位依存性ナトリウムチャネルに対する阻害活性は、当該技術分野で周知の方法により測定する。
Nav1.7、Nav1.8およびNav1.5チャネルの阻害に対する式(I)、(II)および(III)の複素環誘導体の能力は、蛍光共鳴エネルギー転移(Fluorescence Resonance Energy Transfer(FRET))アッセイおよび以下で説明する電気生理学的アッセイで測定する。
【0254】
FRET アッセイ
このスクリーニングは、FDSS(浜松ホトニクス)プラットホームの96ウエルプレートにおける電場刺激(EFS)システムを用いており、ヒトNav1.7チャネルに対する化合物の効果を決定するために使用される。膜電位の変化は、FRET色素対、DiSBAC2(3)およびPTS18でモニターされる。
【0255】
細胞の維持:
ヒトNav1.7チャネルを発現したCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を、5% CO2で加湿した培養器において、約80%密集に達するまでT225フラスコ内で増殖させた。培地組成は、Glutamax I含有HAM/F12、10%FCS(ウシ胎仔血清)、100単位/mLペニシリンおよび100μg/mLハイグロマイシンからなる。
【0256】
プロトコル:
-実験前に96ウエルプレートに各細胞株(1×105細胞/ウエル)で播種。
-5%CO2で24時間、37℃で培養する。
-アッセイ緩衝液(140mM NaCl、4.5 mM KCl、10 mM D-グルコース、2 mM CaCl2、1 mM MgCl2、10 mM HEPES、NaOHでpH7.4に調整)で各ウエルを2回洗浄する。
-アッセイ緩衝液中に10μM PTS18および0.06%プルロニック(Pluronic)F-127を含む第一添加溶液を加える。
-プレートを1時間暗所にて室温で培養する。
-第一添加溶液を除き、アッセイ緩衝液中に12.5μM DiSBAC2(3)、1.25 mMキシレンファストイエロー(Xylene Fast Yellow)および0.0075%プルロニック(Pluronic)F-127を含む第二添加液を加える。
-プレートを暗所にて、室温で25分間放置する。
-アッセイプレートに化合物溶液を添加する。
-FDSS上にアッセイプレートをセットし、プレート上にEFS装置を置く。
-FDSSによりEFSで誘導された蛍光反応を測定する。
【0257】
データは、440 nmで測定した強度を標準化した比として分析し、報告する。これらの比を計算する過程は、以下のようである:
【0258】
[数1]
FIR=蛍光積分比
=ベースライン(EFSの前)により標準化された比の積分
【0259】
この分析は、FDSSで生成したデータ用に設計されたコンピュータ化された特定のプログラムを使用して実行する。蛍光比の値は、各化合物のIC50値を決定するためにXLfitを使用してプロットする。
【0260】
テストした実施例の化合物は、すべて、上記アッセイにおいてNav1.7に対するIC50が1μMより小さいことを示す。好ましい化合物はNav1.7に対するIC50が0.5μMより小さいことを示す。
Nav1.7<0.5μMに対するIC50を有する化合物は:
実施例2, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 16, 20, 21, 22, 23, 24, 25, 26, 27, 28, 37, 38, 39, 41, 42, 46, 47, 48, 49, 50, 51, 52, 53, 55, 56, 57, 58, 59, 60, 73, 77, 78, 79, 80, 81, 82, 83, 84, 88, 92, 93, 95, 96, 99, 103, 104, 107, 109, 114, 116, 117, 118, 119, 120, 121, 123, 125, 126, 127, 128, 129, および132である。
【0261】
FRET アッセイ
このスクリーニングは、浜松ホトニクスの機能性薬物スクリーニングシステム(FDSS)による細胞イメージング技術を用いており、ヒトNav1.8、およびヒトNav1.5チャネルに対する化合物の効果を決定するために使用される。膜電位の変化は、FRET技術を用いて蛍光膜電位色素対、DiSBAC2(3)およびCC2-DMPEでモニターする。
【0262】
細胞の維持:
ヒトNav1.8チャネルまたはヒトNav1.5チャネルを発現するHEK293細胞は、5% CO2で加湿した培養器において、約80%密集するまでT225フラスコで増殖させる。ヒトNav1.8チャネルを発現するHEK293細胞の培地組成は、ダルベッコ改変イーグル培地(高グルコース)、10%ウシ胎児血清(FCS)、100単位/mLペニシリン、100μg/mLのストレプトマイシン、200μg/mlのゼオシン(Zeocin)および500μg/mlのジェネティシン(Geneticine)から構成される。ヒトNav1.5チャネルを発現するHEK293細胞を10%ウシ胎仔血清(FCS)、100単位/mLペニシリン、100μg/mLストレプトマイシンおよび500μg/mLジェネティシンで補充したダルベッコ改変イーグル培地(高グルコース)中に維持する。
【0263】
プロトコル:
-実験前に384ウエルプレートに各細胞株(1.5×104細胞/ウエル)で播種。
-5%CO2で24時間、37℃で培養する。
-プレート洗浄器を用いて緩衝液#1(140 mM NaCl、4. 5mM KCl、10 mM D-グルコース、2mM CaCl2、 1mM MgCl2、10 mM HEPES、NaOHでpH7.4に調整)で各ウエルを2回洗浄する。
-緩衝液#1中7.5μM CC2-DMPEおよび0.06%プルロニック(Pluronic)F-127を含む第一添加溶液を加える。
-プレートを0.5時間暗所にて室温で培養する。
-プレート洗浄器を用いて緩衝液#2(160 mM コリン、10 mM D-グルコース、0.1 mM CaCl2、1 mM MgCl2、10 mM HEPES、KOHでpH7.4に調整)で各ウエルを2回洗浄する。
-緩衝液#2中75μM DiSBAC2(3)、2.5 mM キシレンファストイエロー(Xylene Fast Yellow)、10μM デルタメトリン(Deltamethrin)または100μM ベラトリジン(veratridine)および0.02%プルロニック(Pluronic)F-127を含む第二添加溶液を加える。
-アッセイプレートに化合物溶液を加え、プレートを室温で暗所にて30分間静置する。
-FDSSで緩衝液#2を添加する前後の蛍光膜電位をモニターする。
【0264】
データは、465 nmおよび575 nmチャネルで測定した強度を標準化した比として分析し、報告する。これらの比を計算する過程は、以下のようである:
【0265】
[数2]
FR =(FI465Max/FI575Min)-(FI465B/FI575B)

「FR」=蛍光比
「FI465B」=ベースライン(Na+リガンド添加前)として465nmでの蛍光強度の平均
「FI575B」=ベースライン(Na+リガンド添加前)として575nmでの蛍光強度の平均
「FI465Max」= Na+刺激後の465nmでの最大蛍光強度
「FI575Min」= Na+刺激後の575nmでの最小蛍光強度
【0266】
[数3]
この分析は、FDSSで生成したデータ用に設計されたコンピュータ化された特定のプログラムを使用して実行する。蛍光比の値は、各化合物のIC50値を決定するためにXLfitを使用してプロットする。
【0267】
テストした実施例の化合物は、すべて、上記アッセイにおいてNav1.7および/またはNav1.8に対するIC50が5μMより小さいことを示す。好ましい化合物はNav1.7および/またはNav1.8に対するIC50が3μMより小さいことを示す。
実施例7の化合物はNav1.8に対するIC50が2μMである。
【0268】
テストした化合物はすべて、Nav1.5に対する活性に対するNav1.7またはNav1.8に対する活性の比は3倍より大きい。たとえば、実施例7のNav1.5およびNav1.8の活性は、それぞれ>30μMおよび2μMである。
【0269】
電気生理学的アッセイ
ヒト電位依存性ナトリウムチャネルに対するNaチャネル遮断薬の有効性や選択性を評価するために、ホールセルパッチクランプ記録を使用する。Naチャネルを発現したこれらの細胞を、0.05%トリプシン-EDTAまたはアクターゼ(Accutase)で分離し、次いで、カバーガラス上に2~24時間播種しておく。
【0270】
手動パッチクランプ記録は、電圧クランプ増幅器(Axon InstrumentsまたはHEKA electronik)を用いて室温で実施する。電極はP-97電極プラー(Sutter Instrument)で作製する。細胞内液を満たした時の電極抵抗は1~3 MOhmである。電流は2~5 kHzで低域フィルター処理され、10 kHzでデジタル処理して記録する。
【0271】
ヒトNav1.7およびNav1.5の細胞外および細胞内溶液は、以下の組成からなる:
細胞外記録溶液(mM):135 NaCl、5 KCl、2 CaCl2、1 MgCl2、10 HEPES、および10グルコース、NaOHでpH 7.4に調整;および
細胞内溶液(mM):120 CsF、15 NaCl、10 EGTA、および10 HEPES、CsOHでpH 7.2に調整する。
ヒトNav1.8の細胞外および細胞内溶液は、以下の組成からなる:
細胞外記録溶液(mM):160 NaCl、1 KCl、2 CaCl2、1 MgCl2、10 HEPES、および10グルコース、NaOHでpH 7.4に調整;および
細胞内溶液(mM):120 CsF、30 CsCl、1 NaCl、10 EGTA、および10 HEPES、CsOHでpH7.2に調整する。
【0272】
2脱分極刺激(Two pulse)プロトコル
細胞全体が固定状態(whole-cell configuration)となった後、細胞を少なくとも10分間モニターし、ピペット溶液を細胞内に十分透析させる。試験化合物の阻害効果を評価するために、細胞を-100 mVまたは-120 mVで膜電位固定する。0 mV(試験1パルス)まで最初の試験パルスを印加し、続いて約50%のチャネルが不活性化された状態でコンディショニングパルスを8秒間、続いて-100または-120 mVで10または20ミリ秒の回復期間および0 mVへの第2のパルス(試験2パルス)を印加する。コマンドパルスは30秒間隔で送られる。試験化合物溶液を連続的に適用する。
試験1および試験2のパルスによって誘発されたピーク電流をClampex(Axon Instruments)またはPulse + Pulse Fit(HEKA)で計測する。ベヒクル溶液または試験化合物存在下における各条件の最後の3点のデータポイントから平均ピーク電流値を計算する。試験化合物の阻害効果(阻害%)を以下の式より計算する。
【0273】
[数4]
阻害%= [1-平均ピーク電流(化合物)/平均ピーク電流(べヒクル)]×100
【0274】
試験1または試験2パルスにおけるピーク電流に対する阻害効果(阻害%)を試験濃度に対してプロットし、試験1(Closed IC50)または試験2(Inactivated IC50)におけるIC50値をHill式でそれぞれ計算する。データ解析はXLfit(バージョン5.2.0.0)を使用して行なう。
【0275】
試験化合物の使用頻度依存性阻害(use-dependent inhibition)
全細胞構成が終了した後(whole-cell configuration)、少なくとも10~15分間モニターし、細胞内溶液を細胞内に十分透析させる。約10~20%のチャネルが不活性化する膜電位で細胞を膜電位固定し、10ミリ秒の持続時間を有する0 mVの試験パルスを10 Hzで100回、試験化合物の非存在下または存在下で適用する。データ収集は、Clampex(Axon Instruments)またはPulse + Pulse Fit(HEKA)プログラムで実施する。
【0276】
試験化合物の使用頻度依存性活性(use-dependent activities)は、「持続性阻害(Tonic inhibition)」および「相性阻害(Phasic inhibition)」として示される。
持続性阻害は、以下の式によって計算される:
【0277】
[数5]
持続性阻害(%)= (1-I1回目/化合物/I1回目/対照)×100%

ここで、I1回目/対照およびI1回目/化合物は、それぞれベヒクル対照および試験化合物の存在下における1回目のパルスによって誘発されたピーク電流振幅である。
【0278】
相性阻害は、連続パルス印加中に試験化合物により生じた総電流値の減少として定義し、以下の式によって計算する:
【0279】
[数6]
相性阻害(%)= (1- I100回目/化合物/I100回目/対照)×100%

ここで、I100回目/対照およびI100回目/化合物は、それぞれベヒクル対照および試験化合物の存在下で100回目のパルスによって誘発されたピーク電流振幅である。
【0280】
推定IC50は、化合物が従来の1:1結合モデルを介してNaチャネルと相互作用すると仮定し、以下の式によって計算する。
【0281】
[数7]
推定IC50=(100/阻害%-1)×[試験用量]
【0282】
試験化合物のチャネルの閉状態(Kr)および不活性状態(Ki)に対する親和性
規格化された定常状態不活性化曲線は、種々の電位への2秒(ベヒクルに対して)または60秒(薬物に対して)のコンディショニングパルスと、その直後の-10 mVへのテストパルスとを使用して作成する。Nav1.7に対しては-120 mV~0 mVの範囲の電位における最大電流値の割合を、各コンディショニング電位に対してピーク電流としてプロットする。V1/2またはkの値は、ボルツマンフィットで算出する。閉状態のNaチャネルに対する試験化合物の親和性(KまたはK)は、ほとんどすべてのチャネルが実質的に閉状態にある-130 mVの負の保持電位からの脱分極テストパルスによって算出する。Kの値は、従来の1:1結合モデルで計算する:
【0283】
[数8]
K (Kr) = {[薬物]I最大,薬物/(I最大,対照-I最大,薬物)}

式中、K(=Kr)は閉状態の解離定数であり、[薬物]は薬物濃度である。I最大, 対照およびI最大, 薬物は、それぞれ化合物の非存在下、および存在下のピーク電流値である。
【0284】
不活性化状態のNaチャネルへの試験化合物の親和性(K不活性化またはKi)は、化合物によって誘導される定常状態不活性化曲線の左側へのシフトから算出する。化合物と不活化状態のチャネルとの相互作用は、次の式で算出する。
【0285】
[数9]
K不活性化 (Ki) ={[薬物]/((1+[薬物]/Kr)*exp(-Δ V/k)-1)}

式中、K不活性化(= Ki)は、不活化状態における解離定数である。ΔVは、化合物によって誘導されるボルツマン曲線における最大電圧の半分への電圧シフトであり、kは、化合物存在下における傾き因子である。
【0286】
ガラスピペットの先端を、1~2マイクロメートルの径にピペットプラーで引き伸ばす。ピペットに細胞内液を満たし、塩化銀線を長さに沿って挿入し、次いで電位クランプ増幅器(Axon InstrumentsまたはHEKA electronik)のヘッドステージに接続する。細胞外記録溶液(mM)の構成は:140 NaCl、5 KCl、2 CaCl2、1 MgCl2、10 HEPES、および10 グルコースであり、NaOHでpH7.4に調整する。細胞内溶液(mM)の構成は:120 CsF、15 NaCl、10 EGTA、および10 HEPESであり、CsOHでpH7.2に調整する。浴にピペット先端を挿入して、直列抵抗を記録する(許容範囲は1~3メガオームの間である)。ピペットおよび浴液の間の接合部電位を増幅器でゼロに設定する。細胞全体が固定状態(whole-cell configuration)となった後、記録開始前に約10分間、ピペット溶液を細胞内で平衡状態にする。電流は、2~5 kHz間で低域フィルター処理され、10 kHzでデジタル処理して記録する。
【0287】
規格化された定常状態不活性化曲線は、種々の電位への2秒(ベヒクルに対して)または60秒(薬物に対して)のコンディショニングパルスと、その直後の-10 mVへのテストパルスとを使用して作成する。Nav1.7に対しては-130 mV~-60 mVの範囲の各コンディショニング電位における最大電流の割合を、ピーク電流としてプロットする。V1/2またはkの値は、ボルツマンフィットで算出する。閉状態のNaチャネルに対する薬物の親和性(KまたはK)は、ほとんどすべてのチャネルが実質的に閉状態にある-120 mVまたは-130 mVの負の保持電位からの30ミリ秒間のテストパルスによって算出する。Kの値は、従来の1:1結合モデルで計算する:
【0288】
[数10]
K (Kr) = {[薬物]I最大,薬物/(I最大,対照-I最大,薬物)}

式中、K(=Kr)は閉状態の解離定数であり、[薬物]は薬物濃度である。I最大, 対照およびI最大, 薬物は、それぞれ化合物の非存在下、および存在下のピーク電流である。
【0289】
不活性化状態のNaチャネルへの薬物の親和性(K不活性化またはKi)は、化合物による利用能曲線の左側へのシフトから評価する。化合物と不活化状態のチャネルとの相互作用は、次の式で算出する:
【0290】
[数11]
K不活性化 (Ki) ={[薬物]/((1+[薬物]/Kr)*exp(-Δ V/k)-1)}

式中、K不活性化(= Ki)は、不活化状態における解離定数である。ΔVは、化合物によって誘導されるボルツマン曲線における最大電圧の半分への電圧シフトであり、kは、化合物存在下における傾き因子である。
【0291】
テストした本発明の化合物はすべて、このモデルで強い活性を示す。たとえば、実施例7および9の活性(Ki)は、Nav1.7に対してともに0.2μMより小さい。
【0292】
インビボアッセイ
ラットにおける慢性絞扼神経損傷(CCI)誘発性の静的アロディニア
7週齢の雄性Sprague-Dawley系ラットは、日本チャールスリバーから購入し、12時間の明暗サイクル(照明点灯開始午前7時)、自由摂餌摂水の条件下で1ケージに2匹ずつ飼育する。CCIによって誘発される静的アロディニアはフォン・フライ毛(VFH)テストによって評価する。手術は、Bennett GJとXie YKの方法(Pain 1988, 33: 87-107)に準じて行う。ラットをペントバルビタール・ナトリウムの腹腔内注射により麻酔する。大腿中央部で左総坐骨神経を露出させ、4-0号絹製縫合糸を用いて左総坐骨神経を4回緩く結紮する。切開を縫合し、ケージの中で柔らかい寝具で回復させる。偽手術では、坐骨神経の結紮すること以外は同様の処置を施す。実験の日の前に、個別にラットを格子状の上げ底をもつプレキシガラス試験チャンバーに入れ馴化する。評価は、術後日(POD)14~28日に校正した一連のVFH(Semmes-Winstein monofilaments) 0.4、0.6、1、2、4、6、8 および 15 gの力を用いて行う。VFHは、2 gの力から始め、Chaplan SRら(J Neurosci Methods 1994, 53: 55-63)によって記されたDixonのアップダウンの変法により、刺激強度が増加または減少するように適用する。それぞれのVFHは、一定の上向きの圧力で、手術側の後足底に約6秒間曲がるまで適用する。足を引っ込める逃避行動がない場合には、より強い刺激を与える。逃避反応が確認されたら、一段階低い強度の刺激を選ぶ。逃避行動に関して、肯定応答および否定応答(またはその逆)の最初の変化の後、4回の刺激を与える。肯定応答および否定応答の6つの得点パターンは以下の式により、50%の後肢逃避閾値(PWT)に変換する。
【0293】
[数12]
50%PWT(g)=(10[Xf+κδ])/10,000

式中、Xfは、最後に使用したVFHの値(log値)、κは、肯定応答/否定応答のパターンの表形式の値、δは、log単位で表した刺激間の平均的な差(ここでは0.224)である。
【0294】
連続的な肯定応答または否定応答が、刺激スペクトルの終わりまで観察された場合には、それぞれ0.25 gおよび15 gという値をあてる。CCI手術による静的アロディニア(<4 gの50%PWT)を示すラットを評価用に選択し、すべてのグループを通して、ほぼ等しく平均50%PWTとなるように無作為に分ける。本発明の化合物またはそれらのベヒクルを、全身的に投与する。ラットを測定の前に少なくとも20分間チャンバーに慣らす。50%PWTを化合物投与後、適切な時間に測定する。統計分析は、ベヒクル群と比較して、対応のない(unpaired)t検定またはダネット事後検定による一方向の分散分析(ANOVA)によって行われる。
本発明のすべてのテストされた化合物は、このモデルで強力な活性を示す。
【0295】
ラットにおける完全フロインドアジュバント(CFA)誘発性熱痛覚過敏
6週齢の雄性Sprague-Dawley系ラットは、日本チャールスリバーから購入し、12時間の明暗サイクル(照明点灯開始午前7時)、自由摂餌摂水の条件下で1ケージに2匹ずつ飼育する。CFA誘発性熱痛覚過敏は、Hargreaves Kら(Pain 1988, 32: 77-88)によって記載された足底試験装置(Ugo Basile)を用いて評価する。ラットは、上げ底をもつガラステーブル上の個々のテストボックスからなる装置に配置し、少なくとも10分間馴化させる。馴化の後、可動式放射熱源をテーブルの下に設置し、熱刺激を右後肢の足底表面に与える。その後、足を引っ込める逃避反応までの待ち時間(秒単位)を後足逃避反応の待ち時間(PWL)と定義する。カットオフポイントは、組織の損傷を防ぐために、30秒に設定される。CFAを、結核菌H37 RAを2~3 mg/mL濃度で流動パラフィン中に調製する。70%エタノールで消毒した後、100μLのCFA(200~300μg)をラット右後肢の足底表面に注入する。CFA注入2日後に、PWLを上記と同様の方法で測定する。CFA注入によるPWL(痛覚過敏)の減少を示すラットを評価用に選び、すべてのグループでほぼ等しい平均PWTとなるように無作為に分ける。本発明の化合物またはそれらのベヒクルを全身的に投与する。ラットは、各測定の前に少なくとも10分間装置に馴化する。PWLは、化合物投与後の適切な時に測定する。統計分析は、ベヒクル群と比較して、対応のないt検定またはダネット事後検定によるANOVAによって行われる。
本発明のすべてのテストされた化合物は、このモデルで強力な活性を示す。
【0296】
ラットにおけるCFA誘発体重負荷減少
7週齢の雄性Sprague-Dawley系ラットは、日本チャールスリバーから購入し、12時間の明暗サイクル(照明点灯開始午前7時)、自由摂餌摂水の条件下で1ケージに2匹ずつ飼育する。CFA誘発性の体重負荷(WB)減少はIncapacitanceテスター(Linton Instrumentation社)を用いて評価する。ラットをCFAの注入の日の前にIncapacitanceテスター付のプラスチックケースで馴化させる。CFA注入の日に、それぞれの後足の重量配分は、該テスターを用いてラットあたり3回測定し、重量配分の差、すなわち右足(注入)の重量から左足(非注入)の重量を引いた差を、WB減少値(g)として定義する。それぞれの測定の継続時間は3秒に調整する。CFAを、結核菌H37 RAを2~3 mg/mL濃度で流動パラフィン中に調製する。70%エタノールで消毒した後、100 μLのCFA(200~300μg)をラット右後肢の足底表面に注入する。CFA注入2日後に、それぞれの後足の重量配分を測定し、WB減少値を上記と同様の方法で測定する。CFA注入によるWB減少(>30%)の低下を示すラットを評価用に選び、すべてのグループでほぼ等しくなるように無作為に分ける。本発明の化合物またはそれらのベヒクルを全身的に投与する。それぞれの後足の重量配分を化合物投与後の適切な時に測定し、WB減少値を先に説明したように計算する。統計分析は、ベヒクル群と比較して、対応のないt検定またはダネット事後検定によるANOVAによって行われる。
試験した本発明の化合物はすべて、このモデルで強い活性を示す。
【0297】
ラットにおける足切開誘発性静的痛覚過敏
7週齢の雄性Sprague-Dawley系ラットは、日本チャールスリバーから購入し、12時間の明暗サイクル(照明点灯開始午前7時)、自由摂餌摂水の条件下で1ケージに2匹ずつ飼育する。足切開によって誘発される静的痛覚過敏は、VFHテストで評価する。手術は、ブレナン(Brennan)ら(Pain 1996, 64: 493-501)によって記載された手順にしたがって行う。ラットは、麻酔チャンバー中、最初に3~4%イソフルラン/O2混合物で麻酔し、ノーズコーンを通して麻酔を供給し、2~3%に維持する。右後肢の足底表面を7.5%ポビドン-ヨード溶液で滅菌する。11番ブレード刃を用い、踵の近位端から0.5 cmから始めて、足の皮膚と足底側面筋膜を介して、つま先方向に1 cm縦に切開する。足底筋は、鉗子を使用して持ち上げ、元に戻す。元の筋肉と挿入部はそのまま残す。軽く押さえて止血した後、皮膚を5-0号ナイロンの2縫合糸で並べて縫合する。切開した側は、テラマイシン軟膏を塗り、ラットはケージの中で柔らかい寝具で回復させる。実験の日の前に、個別にラットを格子状の上げ底をもつプレキシガラス試験チャンバーに入れ、少なくとも1時間馴化する。評価は、術後1日(POD1)に校正した一連のVFH(0.008、0.02、0.04、0.07、0.16、0.4、0.6、1、1.4、2、4、6、8、10、15および26 g)を用いて行う。0.16gの力から始め、昇順または降順で、それぞれのVFHは、一定の上向きの圧力で、外側踵の付近の傷の近位端に約6秒間曲がるまで適用する。後肢逃避行動がない(否定応答)場合には、より強い刺激を与える。逃避行動が見られた(肯定応答)場合には、一段階低い強度の刺激を選ぶ。二回の肯定応答を起こすのに必要な最小の力をPWT(単位g)として定義する。連続的な肯定応答または否定応答が、刺激スペクトルの終わりまで観察された場合には、それぞれ0.008 gおよび26 gという値をあてる。切開手術によって<1.4gのPWTを示した動物を評価のために選択し、すべてのグループを通して、ほぼ等しく中央値PWTとなるように無作為に分ける。本発明の化合物またはそれらのベヒクルを、全身的に投与する。ラットを各測定の前に少なくとも20分間チャンバーに慣らす。PWTを化合物投与後の適切な時間に測定する。統計解析は、ベヒクル群と比較してダネット事後検定でマン・ホイットニーU検定またはクラスカル・ワリス検定によって行われる。
本発明のすべてのテストされた化合物は、このモデルで強力な活性を示す。
【0298】
ラットにおけるパクリタキセル誘発性の静的アロディニア
7週齢の雄性Sprague-Dawley系ラットは、日本チャールスリバーから購入し、12時間の明暗サイクル(照明点灯開始午前7時)、自由摂餌摂水の条件下で1ケージに2匹ずつ飼育する。パクリタキセルによって誘発される静的アロディニアはVFHテストによって評価する。パクリタキセルの処理は、Polomano RCらの方法(Pain 2001, 94: 293-304)に準じて行う。パクリタキセル(2 mg)を1日おきに4回(1、3、5、および7日目)1 mL/kgの用量で腹腔内に注入する。累積投与量は、8 mg/kgである。シャム群では、ベヒクル(生理食塩水中16.7%Cremophor ELと16.7%エタノールの混合物)を同じスケジュールで処置を施す。実験の日の前に、個別にラットを格子状の上げ底をもつプレキシガラス試験チャンバーに入れ、馴化する。評価は、術後15~29日に校正した一連のVFH 0.4、0.6、1、2、4、6、8 および15 gの力を用いて行う。VFHは、2 gの力から始め、Chaplan SRら(J Neurosci Methods 1994, 53: 55-63)によって記されたDixonのアップダウンの変法により、刺激強度が増加または減少するように適用する。それぞれのVFHは、一定の上向きの圧力で、手術側の後足底に約6秒間曲がるまで適用する。足を引っ込める逃避行動がない場合には、より強い刺激を与える。逃避反応が確認されたら、一段階低い強度の刺激を選ぶ。逃避行動に関して、肯定応答および否定応答(またはその逆)の最初の変化の後、4回の刺激を与える。肯定応答および否定応答の6つの得点パターンは以下の式により、50%の後肢逃避閾値(PWT)に変換する:
[数13]
50%PWT(g)=(10[Xf+κδ])/10,000

式中、Xfは、最後に使用したVFHの値(log値)、κは、肯定応答/否定応答のパターンの表形式の値、δは、log単位で表した刺激間の平均的な差(ここでは0.224)である。
連続的な肯定応答または否定応答が、刺激スペクトルの終わりまで観察された場合には、それぞれ0.25 gおよび15 gという値をあてる。CCI手術による静的アロディニア(<4 gの50%PWT)を示すラットを評価用に選択し、すべてのグループを通して、ほぼ等しく平均50%PWTとなるように無作為に分ける。本発明の化合物またはそれらのベヒクルを、全身的に投与する。ラットを各測定の前に少なくとも20分間チャンバーに慣らす。50%PWTを化合物投与後、適切な時間に測定する。統計分析は、ベヒクル群と比較して、対応のないt検定またはダネット事後検定によるANOVAによって行われる。
本発明のすべてのテストされた化合物は、このモデルで強力な活性を示す。
【0299】
ラットにおけるホルマリン-誘発侵害受容行動
6週齢の雄性Sprague-Dawley系ラットは、日本チャールスリバーから購入し、12時間の明暗サイクル(照明点灯開始午前7時)、自由摂餌摂水の条件下で1ケージに2匹ずつ飼育する。ホルマリン試験は明サイクル中に行なう。動物(ラット)を、ホルマリン注射の前に少なくとも30分間、試験室に馴化させる。観察を支援するために、鏡を後ろおよび/またはチャンバーの下に置く。5%ホルマリン溶液の50μLを右後足の足底表面に皮下注射する。注射の直後に、ラットを個々にチャンバー内に置き、疼痛関連行動を記録する。試験の後、注射した足を舐め、および/または噛むのに費やした時間をホルマリン処理後、45分間5分間隔でカウントする。舐める/噛むのに費やした時間(秒数)の合計は、0~5分間は初期段階と考えられ、一方、後期段階は、典型的には15~45分に舐める/噛むのに費やした時間の合計ととらえる。本発明の化合物、またはベヒクルをホルマリン注射の前に適切な時点で全身投与する。統計分析は、ベヒクル群と比較して、対応のないt検定またはダネット事後検定によるANOVAによって行われる。
本発明のすべてのテストされた化合物は、このモデルで強力な活性を示す。
【0300】
ヒトドフェチリド結合アッセイ
ヒトHERG発現HEK293S細胞を施設内で調製し、増殖させる。収集した細胞を、50 mM Tris-HCl(4℃でpH7.4)に懸濁し、全出力に設定した手持式Polytron PT 1200ホモジナイザーを用いて氷上、20秒間ホモジナイズする。そのホモジネートを48,000×g、4℃で20分間遠心分離した。その後、ペレットを同じように再懸濁し、ホモジナイズし、同様にもう一度遠心分離した。最終ペレットを、適量の50 mM Tris-HCl、10 mM KCl、1 mM MgCl2(4℃でpH7.4)に再懸濁し、ホモジナイズし、少量ずつ小分けし、使用するまで-80℃で貯蔵した。この小分けした膜画分をBCAタンパク質アッセイキット(PIERCE)、およびARVOsxプレートリーダー(Wallac)を使ったタンパク質濃度定量に用いる。結合アッセイは、384ウエルプレートにおいて総量30μLで行う。結合活性は、PHERAstar(BMG LABTECH)で蛍光偏光技術を用いて測定する。10μLの被験化合物を10μLの蛍光リガンド(Cy3Bで標識した6 nMのドフェチリド誘導体)および10μLの膜ホモジネート(6μgタンパク)と室温120分間インキュベートする。非特異的な結合は、最終濃度で10μMのE4031によって求める。
試験した本発明の化合物はすべて、Nav1.7またはNav1.8FRETアッセイのIC50値より高いヒトドフェチリド結合のIC50値を示す。高いヒトドフェチリド結合活性は、心血管有害事象の危険を軽減する。
【0301】
代謝安定性アッセイ:
ヒト肝ミクロソーム(HLM)中の半減期
試験化合物(1μM)を、96ディープウエルプレートにおいて、37℃で100 mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7.4)中、3.3 mM MgCl2および0.78 mg/mL HLM(HL101)または0.74 mg/mL HLM (Gentest UltraPool 150)と共にインキュベートする。反応混合物を、非P450群とP450群の2群に分ける。ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(NADPH)をP450群の反応混合物にのみ添加した。(NADPH生成システムもまた、NADPHの代わりに使用する。)P450群のサンプルの一部分を、0分、10分、30分、および60分の時点で採取するが、ここで0分の時点はP450群の反応混合物にNADPHを添加した時間を示す。非P450群のサンプルの一部分を、-10分および65分の時点で採取する。採取した一部分を、内部標準を含有するアセトニトリル溶液で抽出する。析出したタンパク質を遠心分離機(2000 rpm、15分)で沈降する。上澄みの化合物濃度を、LC/MS/MSシステムで測定する。
【0302】
半減期値は、化合物/内部標準のピーク面積比の自然対数を時間に対してプロットして得る。各時点を通して、最良適合直線の勾配から代謝速度(k)を得る。下記の式を用いて、これを半減期値に変換する:
【0303】
[数14]
半減期=ln2/k
【0304】
本発明の化合物は、好ましい安定性を示し、これは上述の実用性を示す。
【0305】
薬物-薬物相互作用アッセイ
この方法は、3 μMの各化合物における、プローブ(タクリン(シグマA3773-1G)2 μM、デキストロメトルファン(シグマ、D-9684)5 μM、ジクロフェナック(シグマD-6899-10G)5 μM、およびミダゾラム(ウルトラファインUC-429)2 μM)からの代謝物生成の阻害率%を実質的に決める。
【0306】
より具体的には、アッセイは以下のように行われる。化合物(60 μM、10μL)は、0.1 mg タンパク/mLのヒト肝ミクロソーム、100 mMリン酸カリウム緩衝液(pH 7.4)、1 mM MgCl2、および基質としてプローブを含む混合物の170μL中、5分間、プレインキュベートする。反応は、NADPH(10 mM NADP、50 mMDL-イソクエン酸および10 U/mLのイソクエン酸脱水素酵素で構成される20μL のNADPH生成系も使用する)の添加によって開始する。アッセイプレートを37℃でインキュベートした。アセトニトリルを適切な時間(たとえば8分)でインキュベート溶液に添加する。
上清中の代謝物の濃度は、LC/MS/MSシステムにより測定する。薬物-薬物相互作用の程度は、試験化合物の存在下または非存在下で代謝物の生成%に基づいて解釈する。
本発明の化合物は、好ましい安定性を示し、これは上述の実用性を示す。
【0307】
血漿タンパク結合アッセイ
試験化合物(1 μM)の血漿タンパク結合は、96ウエルプレートタイプの装置を用いて平衡透析法により測定する。HTD96a(商標)、すなわち再生セルロース膜(分子量カットオフ12,000~14,000、22 mm×120 mm)を蒸留水に一晩浸し、次いで30%エタノールに15分間、最後に透析緩衝液(ダルベッコのリン酸緩衝生理食塩水、pH7.4)に20分間浸す。ヒト、Sprague-Dawleyラット、およびビーグル犬の凍結血漿を使用する。透析装置を組み立て、各ウエルの片側に化合物を入れた血漿150 μLを加え、その反対側のウエルに透析緩衝液150μLを加える。150rpm、37℃で4時間インキュベーションした後、血漿と緩衝液の一部を採取する。血漿中および緩衝液中の化合物を分析用に内部標準化合物を含む、300μLのアセトニトリルで抽出する。化合物の濃度をLC/MS/MS分析で決定する。
化合物の非結合率は、次式(A)または(B)で計算する:
【0308】
[数15]
(A) fu = 1-{ ( [血漿]eq - [緩衝液]eq ) / ( [血漿]eq)}

式中、[血漿]eq および [血漿]eqは、それぞれ血漿中と緩衝液中の化合物濃度を示す。
【0309】
[数16]
式中、Cpは、血漿試料中の化合物のピーク面積であり;
Cis,pは、血漿試料中の内部標準のピーク面積であり;
Cbは、緩衝液試料中の化合物のピーク面積であり;
Cis,bは、緩衝液試料の内部標準のピーク面積であり;
4および4/3は、それぞれ血漿および緩衝液で希釈率の逆数である。
【0310】
本発明の化合物は、好ましい血漿タンパク結合を示し、これは上述の実用性を示す。
【0311】
平衡状態における水溶性試験
各化合物のDMSO溶液(2μL、30 mM)を96ウエルガラス底プレートの各ウエルに分注する。リン酸カリウム緩衝液(50 mM、198μL、pH6.5)を各ウエルに添加し、混合物を24時間、回転振とうしながら37℃でインキュベートする。2000×gで5分間遠心分離後、上清をポリカーボネートイソ-ポアメンブレンを通してろ過する。試料の濃度は、通常の勾配をかけたHPLC法(J. Pharm. Sci., 2006, 95, 2115-2122)によって決定する。
【0312】
本出願に引用されたすべての刊行物(登録特許、特許出願、および学術論文を包含するが、これらに限定されるわけではない)は、参照により本明細書中にその全体がそれぞれ組み込まれる。開示した実施形態を参照して本発明を記載したが、詳細に述べた具体的な実験は本発明の例示に過ぎないことを当業者は容易に理解できるであろう。本発明の趣旨から逸脱することなく、様々な変更を加えられうると理解される。したがって、本発明は以下の特許請求項によってのみ限定される。
【産業上の利用可能性】
【0313】
本発明の複素環誘導体は、Nav1.7および/またはNav1.8チャネル遮断薬が関与する広範な障害、特に疼痛、急性疼痛、慢性疼痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、内臓痛、侵害受容性疼痛、そう痒、多発性硬化症、神経変性障害、過敏性腸症候群、変形性関節症、関節リウマチ、神経病理学的障害、機能性腸障害、炎症性腸疾患、月経困難症に伴う疼痛、骨盤痛、膀胱炎、膵炎、片頭痛、群発頭痛および緊張性頭痛、糖尿病性神経障害、末梢神経因性疼痛、坐骨神経痛、線維筋痛症、クローン病、てんかんまたはてんかん病態、双極性うつ病、頻脈性不整脈、気分障害、双極性障害、不安やうつ病などの精神障害、筋緊張、不整脈、運動障害、神経内分泌障害、運動失調、失禁、内臓痛、三叉神経痛、帯状疱疹神経痛、全身神経痛、帯状疱疹後神経痛、神経根痛、腰背部痛、頭痛または頸部痛、重度または難治性疼痛、突出痛、術後疼痛、脳卒中、がん性疼痛、発作性障害、灼熱痛、および化学物質誘発痛、の治療に有用である。
【国際調査報告】