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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-21
(54)【発明の名称】調理器具
(51)【国際特許分類】
   A47J 27/00 20060101AFI20220214BHJP
【FI】
A47J27/00 109L
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538285
(86)(22)【出願日】2019-10-09
(85)【翻訳文提出日】2021-06-29
(86)【国際出願番号】 CN2019110127
(87)【国際公開番号】W WO2020134318
(87)【国際公開日】2020-07-02
(31)【優先権主張番号】201822277037.5
(32)【優先日】2018-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201811646057.3
(32)【優先日】2018-12-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515117198
【氏名又は名称】佛山市▲順▼▲徳▼区美的▲電▼▲熱▼▲電▼器制造有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN SHUNDE MIDEA ELECTRICAL HEATING APPLIANCES MANUFACTURING CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】San Le Road #19,Beijiao,Shunde Foshan,Guangdong 528311 China
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】莫 ▲榮▼康
(72)【発明者】
【氏名】宋 延平
(72)【発明者】
【氏名】▲呂▼ ▲偉▼▲剛▼
【テーマコード(参考)】
4B055
【Fターム(参考)】
4B055AA01
4B055BA02
4B055BA05
4B055DA01
4B055DA04
4B055GB33
(57)【要約】
調理器具(100)であって、調理器具(100)は第1調理モードと第2調理モードとを有し、調理器具(100)は、食品容器(12)及び第1加熱コンポネントを含む鍋本体コンポネント(10)と、第1鍋蓋コンポネント(20)であって、第1鍋蓋コンポネント(20)が鍋本体コンポネント(10)を覆い且つ第1加熱コンポネントが動作する時、調理器具(100)が第1調理モードにある第1鍋蓋コンポネント(20)と、第2鍋蓋コンポネント(30)であって、第2鍋蓋コンポネント(30)には第2加熱コンポネント(31)が設けられ、第2鍋蓋コンポネント(30)が鍋本体コンポネント(10)を覆い且つ第2加熱コンポネント(31)が動作する時に、調理器具(100)が第2調理モードにある第2鍋蓋コンポネント(30)と、鍋本体コンポネント(10)における第2鍋蓋コンポネント(30)の覆い状態を検出することに適するように構成され、且つ第2鍋蓋コンポネント(30)が鍋本体コンポネント(10)を覆うことを検出する時に第1加熱コンポネントが動作しないように制御する第1加熱制御コンポネント(40)と、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
調理器具であって、前記調理器具は、第1調理モードと第2調理モードとを有し、前記調理器具は、
食品を収容するための食品容器と、前記食品容器内の食品を加熱するための第1加熱コンポネントとを含む鍋本体コンポネントと、
第1鍋蓋コンポネントであって、前記第1鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆い且つ前記第1加熱コンポネントが動作する時に、前記調理器具が前記第1調理モードにある第1鍋蓋コンポネントと、
第2鍋蓋コンポネントであって、前記第2鍋蓋コンポネントには前記食品容器内の食品を加熱するための第2加熱コンポネントが設けられ、前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆い且つ前記第2加熱コンポネントが動作する時に、前記調理器具が前記第2調理モードにある第2鍋蓋コンポネントと、
前記鍋本体コンポネントにおける前記第2鍋蓋コンポネントの覆い状態を検出することに適するように構成され、且つ前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆うことを検出する時に前記第1加熱コンポネントが動作しないように制御する第1加熱制御コンポネントと、を含む、
ことを特徴とする調理器具。
【請求項2】
前記第1加熱制御コンポネントは、さらに前記鍋本体コンポネントにおける前記第1鍋蓋コンポネントの覆い状態を検出することに適するように構成され、前記第1加熱制御コンポネントは、前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆うことを検出する時に前記第1加熱コンポネントが動作するように制御し、前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆わないことを検出する時に前記第1加熱コンポネントが動作しないように制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の調理器具。
【請求項3】
前記第1加熱制御コンポネントは、
前記鍋本体コンポネントに設けられ、且つ前記第1加熱コンポネントに電気的に接続されて前記第1加熱コンポネントの動作状態を制御する第1制御部品と、
前記第1鍋蓋コンポネントに設けられ、前記第1制御部品と係合して前記第1鍋蓋コンポネントの覆い状態の検出を実現する第1係合部品と、
前記第2鍋蓋コンポネントに設けられ、前記第1制御部品と係合して前記第2鍋蓋コンポネントの覆い状態の検出を実現する第2係合部品と、を含む、
ことを特徴とする請求項2に記載の調理器具。
【請求項4】
前記第1制御部品は制御スイッチを含み、前記制御スイッチはマイクロスイッチであり、前記マイクロスイッチは前記第1係合部品と前記第2係合部品によってトリガされることに適し、又は、
前記制御スイッチは磁気スイッチであり、前記第1係合部品は前記磁気スイッチをトリガすることに適する第1磁性部品であり、前記第2係合部品は前記磁気スイッチをトリガすることに適する第2磁性部品である、
ことを特徴とする請求項3に記載の調理器具。
【請求項5】
前記第1加熱コンポネントは前記制御スイッチがトリガされる時に動作せず、前記第1係合部品は前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆わない時に前記制御スイッチをトリガし、且つ前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆う時に前記制御スイッチをトリガせず、前記第2係合部品は前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆う時に前記制御スイッチをトリガし、又は、
前記第1加熱コンポネントは前記制御スイッチがトリガされる時に動作し、前記第1係合部品は前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆わない時に前記制御スイッチをトリガせず、且つ前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆う時に前記制御スイッチをトリガし、前記第2係合部品は前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆う時に前記制御スイッチをトリガしない、
ことを特徴とする請求項4に記載の調理器具。
【請求項6】
前記第2鍋蓋コンポネントが予定位置を覆う時に前記第2加熱コンポネントが動作するように制御する第2加熱制御コンポネントをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の調理器具。
【請求項7】
前記第2加熱制御コンポネントは、
前記第2鍋蓋コンポネントに設けられ、且つ前記第2加熱コンポネントに電気的に接続されて前記第2加熱コンポネントの動作状態を制御する第2制御部品と、
前記鍋本体コンポネントに設けられ、且つ前記第2制御部品と係合して前記第2鍋蓋コンポネントの覆い状態の検出を実現する鍋本体係合部品と、を含む、
ことを特徴とする請求項6に記載の調理器具。
【請求項8】
前記第2制御部品はマイクロスイッチを含み、前記マイクロスイッチは前記第2鍋蓋コンポネントが予定位置を覆う時に前記鍋本体係合部品によってトリガされ、且つ前記第2鍋蓋コンポネントが予定位置を覆わない時にトリガされず、前記第2加熱コンポネントは前記マイクロスイッチがトリガされる時に加熱し、且つトリガされない時に加熱しない、
ことを特徴とする請求項7に記載の調理器具。
【請求項9】
前記鍋本体コンポネントは筐体を含み、前記食品容器は前記筐体内に位置し、前記マイクロスイッチは前記第2鍋蓋コンポネント内に内蔵され、前記第2鍋蓋コンポネントに取り付け孔が設けられており、前記取り付け孔内に上下移動可能なエジェクタピンが穿設されており、前記エジェクタピンは前記食品容器の鍋縁部による当て止めで前記マイクロスイッチを押す動作に適する、
ことを特徴とする請求項8に記載の調理器具。
【請求項10】
前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントに向かう内側面に前記鍋縁部の上下位置に対応する凹溝が設けられており、前記取り付け孔は前記凹溝の上溝壁面に設けられ、前記エジェクタピンの下部は前記凹溝に挿入される、
ことを特徴とする請求項9に記載の調理器具。
【請求項11】
前記鍋本体コンポネントはさらに筐体を含み、前記筐体は前記第2鍋蓋コンポネントに向かう上面を有し、前記マイクロスイッチは前記第2鍋蓋コンポネント内に内蔵され、前記第2鍋蓋コンポネントに取り付け孔が設けられており、前記取り付け孔内に上下移動可能なエジェクタピンが穿設され、前記エジェクタピンは前記筐体の上面による当て止めで前記マイクロスイッチを押す動作に適する、
ことを特徴とする請求項8~10のいずれかに記載の調理器具。
【請求項12】
前記第2鍋蓋コンポネント及び前記鍋本体コンポネントはそれぞれ独立して給電され、前記第2鍋蓋コンポネント内に給電電池が設けられており、又は、前記第2鍋蓋コンポネントに外部電源に接続するための電源コードが設けられている、
ことを特徴とする請求項6~11のいずれかに記載の調理器具。
【請求項13】
前記第1調理モードは圧力調理モードであり、前記第2調理モードはベーキング調理モードである、
ことを特徴とする請求項1~12のいずれかに記載の調理器具。
【請求項14】
前記第1鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆う時に、前記第1鍋蓋コンポネントは前記鍋本体コンポネントの軸方向に沿って延びる回転軸線回りに回転して予定位置を覆う可能であり、前記第2鍋蓋コンポネントは前記鍋本体コンポネントに対して下向きに平行移動して前記鍋本体コンポネントの予定位置を覆う可能である、
ことを特徴とする請求項13に記載の調理器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本開示は、佛山市順徳区美的電熱電器製造有限公司が、2018年12月29日に提出した、中国特許出願番号「201822277037.5」及び「201811646057.3」の優先権を主張し、該中国特許出願の内容の全てが参照によって本願に組み込まれる。
【0002】
本開示は、調理技術分野に関し、より具体的には、調理器具に関する。
【背景技術】
【0003】
関連技術において、調理器具は、上加熱コンポネントと下加熱コンポネントという2つの加熱コンポネントを有し、使用過程では、2つの加熱コンポネントが同時に加熱する可能性があって安全上のリスクが生じるおそれがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、少なくとも従来技術に存在する技術的問題の1つを解決することを目的とする。そのため、本開示の目的の1つは、調理器具を提供することであり、前記調理器具の第1加熱コンポネント及び第2加熱コンポネントは同時に動作せず、安全上のリスクを効果的に低下させることができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の実施例における調理器具によれば、前記調理器具は、第1調理モードと第2調理モードとを有し、前記調理器具は、食品を収容するための食品容器と、前記食品容器内の食品を加熱するための第1加熱コンポネントとを含む鍋本体コンポネントと、第1鍋蓋コンポネントであって、前記第1鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆い且つ前記第1加熱コンポネントが動作する時に、前記調理器具が前記第1調理モードにある第1鍋蓋コンポネントと、第2鍋蓋コンポネントであって、前記第2鍋蓋コンポネントには前記食品容器内の食品を加熱するための第2加熱コンポネントが設けられ、前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆い且つ前記第2加熱コンポネントが動作する時に、前記調理器具が前記第2調理モードにある第2鍋蓋コンポネントと、前記鍋本体コンポネントにおける前記第2鍋蓋コンポネントの覆い状態を検出することに適するように構成され、且つ前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆うことを検出する時に前記第1加熱コンポネントが動作しないように制御する第1加熱制御コンポネントと、を含む。
【0006】
本開示の実施例による調理器具は異なる調理効果を実現し、異なる調理ニーズを満たすことができ、且つ第1加熱コンポネント及び第2加熱コンポネントは同時に動作せず、安全上のリスクを効果的に低下させることができ、且つ食品の調理効果を向上させることに役立つ。
【0007】
また、本開示の上記実施例による調理器具は、さらに下記添付された技術的特徴を有する。
【0008】
本開示の実施例における調理器具によれば、前記第1加熱制御コンポネントは、さらに前記鍋本体コンポネントにおける前記第1鍋蓋コンポネントの覆い状態を検出することに適するように構成され、前記第1加熱制御コンポネントは、前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆うことを検出する時に前記第1加熱コンポネントが動作するように制御し、前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆わないことを検出する時に前記第1加熱コンポネントが動作しないように制御する。
【0009】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1加熱制御コンポネントは、前記鍋本体コンポネントに設けられ、且つ前記第1加熱コンポネントに電気的に接続されて前記第1加熱コンポネントの動作状態を制御する第1制御部品と、前記第1鍋蓋コンポネントに設けられ、前記第1制御部品と係合して前記第1鍋蓋コンポネントの覆い状態の検出を実現する第1係合部品と、前記第2鍋蓋コンポネントに設けられ、前記第1制御部品と係合して前記第2鍋蓋コンポネントの覆い状態の検出を実現する第2係合部品と、を含む。
【0010】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1制御部品は制御スイッチを含み、前記制御スイッチはマイクロスイッチであり、前記マイクロスイッチは前記第1係合部品と前記第2係合部品によってトリガされることに適し、又は、前記制御スイッチは磁気スイッチであり、前記第1係合部品は前記磁気スイッチをトリガすることに適する第1磁性部品であり、前記第2係合部品は前記磁気スイッチをトリガすることに適する第2磁性部品である。
【0011】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1加熱コンポネントは前記制御スイッチがトリガされる時に動作せず、前記第1係合部品は前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆わない時に前記制御スイッチをトリガし、且つ前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆う時に前記制御スイッチをトリガせず、前記第2係合部品は前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆う時に前記制御スイッチをトリガし、又は、前記第1加熱コンポネントは前記制御スイッチがトリガされる時に動作し、前記第1係合部品は前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆わない時に前記制御スイッチをトリガせず、且つ前記第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆う時に前記制御スイッチをトリガし、前記第2係合部品は前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆う時に前記制御スイッチをトリガしない。
【0012】
本開示のいくつかの実施例において、前記調理器具は、前記第2鍋蓋コンポネントが予定位置を覆う時に前記第2加熱コンポネントが動作するように制御する第2加熱制御コンポネントをさらに含む。
【0013】
本開示のいくつかの実施例において、前記第2加熱制御コンポネントは、前記第2鍋蓋コンポネントに設けられ、且つ前記第2加熱コンポネントに電気的に接続されて前記第2加熱コンポネントの動作状態を制御する第2制御部品と、前記鍋本体コンポネントに設けられ、且つ前記第2制御部品と係合して前記第2鍋蓋コンポネントの覆い状態の検出を実現する鍋本体係合部品と、を含む。
【0014】
本開示のいくつかの実施例において、前記第2制御部品はマイクロスイッチを含み、前記マイクロスイッチは前記第2鍋蓋コンポネントが予定位置を覆う時に前記鍋本体係合部品によってトリガされ、且つ前記第2鍋蓋コンポネントが予定位置を覆わない時にトリガされず、前記第2加熱コンポネントは前記マイクロスイッチがトリガされる時に加熱し、且つトリガされない時に加熱しない。
【0015】
本開示のいくつかの実施例において、前記鍋本体コンポネントは筐体を含み、前記食品容器は前記筐体内に位置し、前記マイクロスイッチは前記第2鍋蓋コンポネント内に内蔵され、前記第2鍋蓋コンポネントに取り付け孔が設けられており、前記取り付け孔内に上下移動可能なエジェクタピンが穿設されており、前記エジェクタピンは前記食品容器の鍋縁部による当て止めで前記マイクロスイッチを押す動作に適する。
【0016】
本開示のいくつかの実施例において、前記第2鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントに向かう内側面に前記鍋縁部の上下位置に対応する凹溝が設けられており、前記取り付け孔は前記凹溝の上溝壁面に設けられ、前記エジェクタピンの下部は前記凹溝に挿入される。
【0017】
本開示のいくつかの実施例において、前記鍋本体コンポネントはさらに筐体を含み、前記筐体は前記第2鍋蓋コンポネントに向かう上面を有し、前記マイクロスイッチは前記第2鍋蓋コンポネント内に内蔵され、前記第2鍋蓋コンポネントに取り付け孔が設けられており、前記取り付け孔内に上下移動可能なエジェクタピンが穿設され、前記エジェクタピンは前記筐体の上面による当て止めで前記マイクロスイッチを押す動作に適する。
【0018】
本開示のいくつかの実施例によれば、前記第2鍋蓋コンポネント及び前記鍋本体コンポネントはそれぞれ独立して給電され、前記第2鍋蓋コンポネント内に給電電池が設けられており、又は、前記第2鍋蓋コンポネントに外部電源に接続するための電源コードが設けられている。
【0019】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1調理モードは圧力調理モードであり、前記第2調理モードはベーキング調理モードである。
【0020】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1鍋蓋コンポネントが前記鍋本体コンポネントを覆う時に、前記第1鍋蓋コンポネントは前記鍋本体コンポネントの軸方向に沿って延びる回転軸線回りに回転して予定位置を覆う可能であり、前記第2鍋蓋コンポネントは前記鍋本体コンポネントに対して下向きに平行移動して前記鍋本体コンポネントの予定位置を覆う可能である。
【0021】
本開示の追加の態様及び利点は、以下の説明において部分的に与えられ、いくつかが以下の説明から明らかになるか、又は本開示の実施を通じて理解される。
【0022】
本開示の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面と組み合わせた実施例の説明から明らかになり、理解しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本開示の実施例による調理器具の構造概略図である。
図2】本開示の実施例による調理器具の第2鍋蓋コンポネント30の爆発図である。
図3】本開示の一実施例による調理器具の爆発図である。
図4】本開示の一実施例による調理器具の覆い状態を示す図である。そのうち、図4aは本開示の一実施例による調理器具の第1鍋蓋コンポネントの蓋開け位置における覆い状態を示す図である。図4bは本開示の一実施例による調理器具の第1鍋蓋コンポネントの蓋閉じ過程における覆い状態を示す図である。図4cは本開示の一実施例による調理器具の第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆った覆い状態を示す図である。図4dは本開示の一実施例による調理器具の第2鍋蓋コンポネントが予定位置を覆った覆い状態を示す図である。
図5図5a、5b、5c、5dはそれぞれ図4において丸で示す箇所A、B、C、Dの拡大された構造概略図である。
図6】本開示の別の実施例による調理器具の爆発図である。
図7】本開示の別の実施例による調理器具の覆い状態を示す図である。そのうち、図7aは本開示の別の実施例による調理器具の第1鍋蓋コンポネントの蓋開け位置における覆い状態を示す図である。図7bは本開示の別の実施例による調理器具の第1鍋蓋コンポネントの蓋閉じ過程における覆い状態を示す図である。図7cは本開示の別の実施例による調理器具の第1鍋蓋コンポネントが予定位置を覆った覆い状態を示す図である。図7dは本開示の別の実施例による調理器具の第2鍋蓋コンポネントが予定位置を覆った覆い状態を示す図である。
図8図8a、8b、8c、8dはそれぞれ図7において丸で示す箇所E、F、G、Hの拡大された構造概略図である。
図9】本開示の一実施例による調理器具の第2鍋蓋コンポネント及び鍋本体コンポネントの部分断面図である。
図10】本開示の別の実施例による調理器具の第2鍋蓋コンポネント及び鍋本体コンポネントの部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本開示の実施例を以下で詳細に説明し、前記実施例の例を図面に示し、ここで本明細書全体を通じて同一又は類似の参照符号は同一や類似の素子又は同一や類似の機能を有する素子を示す。図面を参照して以下で説明する実施例は例示的なものであり、本開示を解釈することのみを意図しているが、本開示を限定するものと理解されるべきではない。
【0025】
本開示の説明において、理解されるように、「中心」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「頂部」、「底部」、「内」、「外」、「軸方向」、「径方向」、「周方向」などという用語に指示される方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本開示の説明及び説明の簡略化を容易にするために用いられるものにすぎず、示される装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構造され操作されることを示すか又は暗黙的に示すものではなく、したがって、本開示を限定するものであると理解されるべきではない。
【0026】
以下、図1図10を参照しながら本開示の実施例による調理器具100について説明する。
【0027】
図1図8を参照して、本開示の実施例による調理器具100は、第1調理モードと第2調理モードとを有することができ、且つ調理器具100は、鍋本体コンポネント10、第1鍋蓋コンポネント20、第2鍋蓋コンポネント30及び第1加熱制御コンポネント40を含むことができる。
【0028】
具体的には、鍋本体コンポネント10は、食品容器12と第1加熱コンポネントとを含むことができ、食品容器12は食品を収容するために用いることができ、第1加熱コンポネントは食品容器12内の食品を加熱するために用いることができる。図2に示すように、第2鍋蓋コンポネント30には第2加熱コンポネント31を設けることができ、第2加熱コンポネント31も食品容器12内の食品を加熱するために用いることができる。
【0029】
図4a~図4c、図7a~図7cに示すように、第1鍋蓋コンポネント20が鍋本体コンポネント10を覆い、且つ第1加熱コンポネントが動作する時に、調理器具100は第1調理モードにあり、この時に第1加熱コンポネントのみにより食品に対して蒸し、蒸かし、茹で、焼き、揚げ又はエアーフライヤー揚げなどの処理を行う。
【0030】
図4d及び図7dに示すように、第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆い、且つ第2加熱コンポネント31が動作する時に、調理器具100は第2調理モードにあり、この時に第2加熱コンポネント31により食品に対して蒸し、蒸かし、茹で、焼き、揚げ又はエアーフライヤー揚げなどの処理を行うことができる。
【0031】
鍋本体コンポネント10を覆う第1鍋蓋コンポネント20又は第2鍋蓋コンポネント30を交換することにより、調理器具100を異なる調理モードで動作させやすく、調理器具100はより多くの調理ニーズを満たすことができ、異なる調理効果を実現する。
【0032】
関連技術において、調理器具は上加熱コンポネントと下加熱コンポネントという2つの加熱コンポネントを有し、使用過程では、2つの加熱コンポネントは同時に調理器具の調理室内の食品を加熱する場合があり、例えば、ユーザの誤操作によって2つの加熱コンポネントが同時に動作し、それにより食品を加熱しすぎて食感に影響を与え、さらには安全に関する事故が発生する。
【0033】
本願において、図3図8に示すように、第1加熱制御コンポネント40は第2鍋蓋コンポネント30の鍋本体コンポネント10における覆い状態を検出することができるように構成され、第1加熱制御コンポネント40は第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆うことを検出する時に、第1加熱制御コンポネント40は第1加熱コンポネントが動作しないように制御することができる。
【0034】
これにより、第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆う時に、第2加熱コンポネント31のみにより食品を加熱することを確保することができ、第1加熱コンポネントと第2加熱コンポネント31が同時に食品を加熱する状況を防止し、食品の調理後の食感を向上させることに役立つとともに、安全上のリスクを効果的に低下させることができる。
【0035】
例えば、調理器具100が第1調理モードにある時に、ユーザが誤って第2鍋蓋コンポネント30に鍋本体コンポネント10を覆わせると、第1加熱制御コンポネント40は第1加熱コンポネントが動作しないように制御することで、安全に関する事故の発生を防止することができる。選択的に、いくつかの実施例において、第1調理モードで、第1加熱制御コンポネント40が第2鍋蓋コンポネント30を検出した場合、第1加熱制御コンポネント40はさらにユーザに交換を行うように促すことができる。
【0036】
なお、ここで、「第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆う」とは、第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆う場合と、予定位置を覆わない場合とを含む。すなわち、第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆う時にも予定位置を覆わない時にも、第1加熱コンポネントは動作せず、安全保護効果がより高い。
【0037】
本開示の実施例による調理器具100は異なる調理効果を実現し、異なる調理ニーズを満たすことができ、且つ第1加熱制御コンポネント40によって第2鍋蓋コンポネント30の覆い状態を検出することで、調理器具100の第1加熱コンポネント及び第2加熱コンポネント31が同時に動作することはなく、安全上のリスクを効果的に低下させることができ、且つ食品の調理効果を向上させることに役立つ。
【0038】
本開示のさらなる実施例によれば、図3図8に示すように、第1加熱制御コンポネント40はさらに第1鍋蓋コンポネント20の鍋本体コンポネント10における覆い状態を検出することができるように構成され、第1加熱制御コンポネント40は第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆うことを検出する時に、第1加熱制御コンポネント40は第1加熱コンポネントが動作するように制御することができ、第1加熱制御コンポネント40は第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わないことを検出する時に、第1加熱制御コンポネント40は第1加熱コンポネントが動作しないように制御することができる。
【0039】
これにより、第1加熱制御コンポネント40の制御で、第1加熱コンポネントは第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わない時に動作することを防止することができ、第1調理モードでの調理器具100の通常動作に有利であり、食品の調理効率と調理効果を保証することに有利であり、また、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わない時にける第1加熱コンポネントの動作による安全に関する事故の発生を防止する。
【0040】
また、第1加熱制御コンポネント40は第2加熱コンポネント31の安全防護検出装置として、第2鍋蓋コンポネント30の覆い状態に応じて第2加熱コンポネント31の動作状態を制御することができるだけでなく、さらに第1加熱コンポネントの安全防護検出装置として、第1鍋蓋コンポネント20の覆い状態に応じて第1加熱コンポネントの動作状態を制御することができる。第1加熱コンポネントの安全防護検出装置及び第2加熱コンポネント31の安全防護検出装置は1つに集積され、調理器具100の構造を簡略化させ、生産コストを低減させることに役立つ。
【0041】
さらに、図3及び図6に示すように、第1加熱制御コンポネント40は、第1制御部品41、第1係合部品42及び第2係合部品43を含むことができる。
【0042】
そのうち、第1制御部品41は鍋本体コンポネント10に設けることができ、且つ第1制御部品41は第1加熱コンポネントに電気的に接続されることにより、第1加熱コンポネントの動作状態を制御することができる。第1係合部品42は第1鍋蓋コンポネント20に設けて、第1鍋蓋コンポネント20の覆い動作に伴って移動することができ、それにより、第1係合部品42は第1制御部品41と係合して、第1加熱制御コンポネント40による第1鍋蓋コンポネント20の覆い状態に対する検出を実現することができる。第2係合部品43は第2鍋蓋コンポネント30に設けて、第2鍋蓋コンポネント30の覆い動作に伴って移動することができ、それにより、第2係合部品43は第1制御部品41と係合して、第1加熱制御コンポネント40による第2鍋蓋コンポネント30の覆い状態に対する検出を実現することができる。第1加熱制御コンポネント40の構造がシンプルであり、調理器具100の構造を簡略化することに役立つ。
【0043】
選択的に、本開示において、第1制御部品41は制御スイッチ411を含んでもよく、実際の必要に応じて、制御スイッチ411はマイクロスイッチ又は磁気スイッチなどの構造であってもよく、制御スイッチ411は構造がシンプルであり、且つ敏感に反応でき、第1鍋蓋コンポネント20及び第2鍋蓋コンポネント30の覆い状態に対する検出の正確性を向上させることに役立つ。
【0044】
図3図5に示すように、制御スイッチ411は磁気スイッチである実施例において、第1係合部品42は第1磁性部品であり、第2係合部品43は第2磁性部品であり、第1磁性部品と第2磁性部品はいずれも磁気スイッチをトリガすることで、磁気スイッチを第1鍋蓋コンポネント20と第2鍋蓋コンポネント30の覆い状態に応じて動作させることができる。
【0045】
選択的に、図4及び図5に示すように、第1磁性部品は第1鍋蓋コンポネント20の周方向に沿って延びる帯状磁石であってもよく、第2磁性部品は第2鍋蓋コンポネント30の周方向に沿って延びる帯状磁石であってもよく、磁気スイッチはリードスイッチを含んでもよく、リードスイッチは帯状、円形、方形又は任意の不規則的な形であってもよい。帯状磁石の少なくとも一部がリードスイッチの誘導範囲内にある場合、帯状磁石はリードスイッチをトリガして、磁気スイッチを動作させることができ、帯状磁石全体がリードスイッチの誘導範囲内にない場合、帯状磁石はリードスイッチをトリガせず、磁気スイッチは動作しない。
【0046】
図6図8に示すように、制御スイッチ411がマイクロスイッチである実施例において、マイクロスイッチは第1係合部品42と第2係合部品43によってトリガすることができ、それによってマイクロスイッチは第1鍋蓋コンポネント20と第2鍋蓋コンポネント30の覆い状態に応じて動作する。例えば、第1係合部品42又は第2係合部品43がマイクロスイッチを押す時に、マイクロスイッチをトリガして、マイクロスイッチを動作させ、第1係合部品42又は第2係合部品43がマイクロスイッチに接触しない時に、マイクロスイッチをトリガせず、マイクロスイッチは動作しない。
【0047】
ここで、第1係合部品42は、図6に示すように、第1鍋蓋コンポネント20の一部であってもよく、例えば第1鍋蓋コンポネント20の下開口縁又は外方に向かって第1鍋蓋コンポネント20の外周面を突出する突起であってもよく、第1係合部品42は第1鍋蓋コンポネント20に取り付けられる別部品であってもよい。第2係合部品43は第2鍋蓋コンポネント30の一部であってもよく、例えば第2鍋蓋コンポネント30の下開口縁又は外方に向かって第2鍋蓋コンポネント30の外周面を突出する突起であってもよく、第2係合部品43は、図6に示すように、第2鍋蓋コンポネント30に取り付けられる別部品であってもよい。
【0048】
また、本開示において、制御スイッチ411による第1加熱コンポネントの動作状態への制御は2種類の実施例を含んでもよい。
【0049】
1種目の実施例において、図3図8に示すように、制御スイッチ411がトリガされる時に、第1加熱コンポネントは動作しない。第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わない時に、第1係合部品42は制御スイッチ411をトリガする。第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆う時に、第1係合部品42は制御スイッチ411をトリガしない。第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆う時に、第2係合部品43は制御スイッチ411をトリガする。
【0050】
これにより、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わない時に、第1加熱コンポネントが動作せず、食品調理の異常を防止し、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆う時に、第1加熱コンポネントが動作し、第1加熱コンポネントは食品を正常に調理することができ、第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆う時に、第1加熱コンポネントが動作せず、第1加熱コンポネントと第2加熱コンポネント31を同時に動作させず、安全に関する事故の発生を防止する。また、いくつかの具体的な実施例において、第1鍋蓋コンポネント20及び第2鍋蓋コンポネント30がいずれも鍋本体コンポネント10を覆わない時に、制御スイッチ411がトリガされず、この時、第1加熱コンポネントも動作することによって鍋本体コンポネント10内の食品を加熱することができ、調理器具100はユーザのより多くの使用ニーズを満し、より多くの調理モードを提供することができる。
【0051】
2種目の実施例において、制御スイッチ411がトリガされる時に、第1加熱コンポネントは動作する。第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わない時に、第1係合部品42は制御スイッチ411をトリガしない。第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆う時に、第1係合部品42は制御スイッチ411をトリガする。第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆う時に、第1係合部品42は制御スイッチ411をトリガしない。
【0052】
これによりも、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わない時に、第1加熱コンポネントが動作せず、食品調理の異常を防止し、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆う時に、第1加熱コンポネントが動作し、第1加熱コンポネントは食品を正常に調理することができ、第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆う時に、第1加熱コンポネントが動作せず、第1加熱コンポネントと第2加熱コンポネント31を同時に動作させず、安全に関する事故の発生を防止する、ということを実現することができる。
【0053】
なお、ここで「制御スイッチ411をトリガする」とは、制御スイッチ411を動作させ、それをトリガ位置に位置させることであり、「制御スイッチ411をトリガしない」とは、制御スイッチ411を常時の位置に位置させることである。例えば、制御スイッチ411がリードスイッチを含む磁気スイッチである実施例において、磁気スイッチをトリガすることは、磁気スイッチの2つのリードスイッチを互いに吸引して接触させることであり、磁気スイッチをトリガしないことは2つのリードスイッチが常時に接触しない位置にあるということである。制御スイッチ411がマイクロスイッチである実施例において、マイクロスイッチをトリガすることは、マイクロスイッチの可動接点と固定接点をつながることであり、マイクロスイッチをトリガしないことは、可動接点と固定接点が常時閉成の位置にあることである。
【0054】
本開示のいくつかの実施例に基づいて、図3図6及び図9に示すように、調理器具100はさらに第2加熱制御コンポネント50を含んでもよく、第2加熱制御コンポネント50は第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆う時に第2加熱コンポネント31が動作するように制御するように構成される。すなわち、第2加熱制御コンポネント50は第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆うか否かを検出することができ、且つ第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆う時にのみ第2加熱コンポネント31が鍋本体コンポネント10内の食品を加熱するように制御し、第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆わない時における第2加熱コンポネント31の加熱による安全に関する事故の発生を防止し、調理器具100の動作がより安全になる。また、第2加熱制御コンポネント50は、さらに第2鍋蓋コンポネント30が合致する鍋本体コンポネント10を覆うか否かを検出することができ、第2鍋蓋コンポネント30が合致しない鍋本体を覆う時に加熱することによる危険の発生を防止する。
【0055】
また、いくつかの実施例において、図2に示すように、第2鍋蓋コンポネント30はさらに第2制御コンポネント34を含むことができ、第2制御コンポネント34はユーザインタラクションモジュールと主制御モジュールとを含むことができ、ユーザはユーザインタラクションモジュールを介して主制御モジュールを制御して、主制御モジュールに第2加熱コンポネント31の加熱の起動、一時停止、停止、加熱温度及び加熱時間などを制御させることができる。これにより、第2加熱コンポネント31は第2加熱制御コンポネント50と第2制御コンポネント34との共通制御で動作し、第2加熱制御コンポネント50は第2加熱コンポネント31が加熱するように制御するとともに、第2制御コンポネント34は第2加熱コンポネント31が加熱するように制御する時に、第2加熱コンポネント31は食品を加熱することができる。第2加熱制御コンポネント50及び第2制御コンポネント34のうち少なくとも1つは第2加熱コンポネント31が加熱しないように制御する時に、第2加熱コンポネント31は食品を加熱しない。
【0056】
選択的に、図2に示すように、第2鍋蓋コンポネント30はさらに温度センサ36を含んでもよく、温度センサ36は第2制御コンポネント34に電気的に接続されてもよく、且つ温度センサ36は第2加熱コンポネント31の加熱温度を検出し、又は第2加熱コンポネント31の周囲の空気温度を検出することができ、それによって第2制御コンポネント34は温度検出結果に基づいて第2加熱コンポネント31が加熱するように制御する。
【0057】
選択的に、図2に示すように、第2鍋蓋コンポネント30はさらにファンコンポネント35を含んでもよく、ファンコンポネント35は第2加熱コンポネント31の上方に位置してもよく、且つファンコンポネント35は鍋本体コンポネント10内の食品に送風して、第2加熱コンポネント31に加熱された空気を食品に吹くことができるように構成され、食品調理の効果と調理効率を向上させる。選択的に、ファンコンポネント35は対流ファンを含んでもよい。
【0058】
本開示のさらなる実施例によれば、図9に示すように、第2加熱制御コンポネント50は、第2制御部品51と鍋本体係合部品52とを含むことができる。そのうち、第2制御部品51は第2鍋蓋コンポネント30に設けることができ、且つ第2制御部品51は第2加熱コンポネント31に電気的に接続されて、第2加熱コンポネント31の動作状態を制御することができる。鍋本体係合部品52は鍋本体コンポネント10に設けることができ、且つ鍋本体係合部品52は第2制御部品51と係合して、第2鍋蓋コンポネント30の覆い状態の検出を実現することができる。第2加熱制御コンポネント50の構造がシンプルであり、調理器具100の構造を簡略化することに役立つ。
【0059】
さらに、第2制御部品51はマイクロスイッチを含んでもよく、第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆う時に、マイクロスイッチは鍋本体係合部品52にトリガされて、第2加熱コンポネント31に鍋本体コンポネント10内の食品を加熱させることができる。第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆わない時に、マイクロスイッチがトリガされず、第2加熱コンポネント31は鍋本体コンポネント10内の食品を加熱しない。これにより、第2加熱コンポネント31は第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆う時にのみ動作し、且つマイクロスイッチの制御が敏感であり、第2鍋蓋コンポネント30の覆い状態の検出がより正確である。
【0060】
本開示のいくつかの実施例において、図9に示すように、鍋本体コンポネント10はさらに筐体11を含むことができ、食品容器12は筐体11内に位置することができる。マイクロスイッチは第2鍋蓋コンポネント30内に内蔵されて、マイクロスイッチが誤ってタッチされることで第2加熱コンポネント31が誤って加熱することを防止することができる。また、第2鍋蓋コンポネント30には取り付け孔301を設けることができ、取り付け孔301内にはエジェクタピン32を穿設することができ、エジェクタピン32は取り付け孔301内で上下に移動可能である。
【0061】
第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆わない時に、エジェクタピン32は自体の重力の作用で下向きに移動し、エジェクタピン32の上端がマイクロスイッチと所定距離で離れ、それによってマイクロスイッチがトリガされず、第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆う時に、エジェクタピン32は食品容器12の鍋縁部121による当て止めで上向きに移動して、マイクロスイッチを押して動作させることができる。すなわち、食品容器12の鍋縁部121は鍋本体係合部品52とすることができ、鍋本体係合部品52を別途設ける必要がなく、鍋本体コンポネント10の構造を簡略化することができる。エジェクタピン32を介してマイクロスイッチをトリガし、エジェクタピン32の移動ストロークがマイクロスイッチのトリガ過程における動作ストロークより大きく、マイクロスイッチを直接トリガすることによるマイクロスイッチの損傷を回避し、加工プロセスの難易度を低下させることに役立つ。
【0062】
また、図9に示すように、エジェクタピン32の外周面にはストッパ突起321を有することができ、エジェクタピン32が取り付け孔301に穿設される時に、ストッパ突起321は取り付け孔301の上縁部に当接して、エジェクタピン32が取り付け孔301から下向きに抜けることを防止することができる。当然のことながら、エジェクタピン32のストッパ構造は図9に示すようなストッパ突起321を含むが、これに限定されず、エジェクタピン32が取り付け孔301から抜けることを防止できるという要求を満足すればよい。
【0063】
いくつかの実施例において、図9に示すように、第2鍋蓋コンポネント30の鍋本体コンポネント10に向かう内側面には凹溝302を設けることができ、凹溝302は鍋縁部121に上下位置で対応し、取り付け孔301は凹溝302の上溝壁面に設けることができ、エジェクタピン32の下部は凹溝302に挿入することができる。第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆い且つ予定位置を覆う時に、鍋縁部121は凹溝302内に挿入してエジェクタピン32の下部と当て止めすることができ、凹溝302は鍋縁部121に対して位置制限を行い、鍋縁部121とエジェクタピン32との位置合わせを正確にさせることができる。ここで、鍋縁部121が凹溝302内に挿入される時に、鍋縁部121は凹溝302の上溝壁面に当接し、又は近接し、且つ所定距離で離れることができる。
【0064】
別の実施例において、図10に示すように、鍋本体コンポネント10はさらに筐体11を含むことができ、且つ筐体11は第2鍋蓋コンポネント30に向かう上面111を有することができる。マイクロスイッチは第2鍋蓋コンポネント30内に内蔵されて、マイクロスイッチが誤ってタッチされることで第2加熱コンポネント31が誤って加熱することを防止することができる。また、第2鍋蓋コンポネント30に取り付け孔301を設けることができ、取り付け孔301内にはエジェクタピン32を穿設することができ、エジェクタピン32は取り付け孔301内で上下に移動可能である。
【0065】
第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆わない時に、エジェクタピン32は自体の重力の作用で下向きに移動し、エジェクタピン32の上端がマイクロスイッチと所定距離で離れ、それによってマイクロスイッチがトリガされず、第2鍋蓋コンポネント30が予定位置を覆う時に、エジェクタピン32は筐体11の上面111による当て止めで上向きに移動して、マイクロスイッチを押して動作させることができる。すなわち、筐体11の上面111は鍋本体係合部品52とすることができ、鍋本体係合部品52を別途設ける必要がなく、鍋本体コンポネント10の構造を簡略化することができる。
【0066】
また、調理器具100が第2加熱制御コンポネント50を含む実施例において、第2鍋蓋コンポネント30と鍋本体コンポネント10にそれぞれ独立して給電することができる。これにより、第2鍋蓋コンポネント30と鍋本体コンポネント10とは別体式であり、完全に分離することができ、それにより、第2鍋蓋コンポネント30は鍋本体コンポネント10を覆って鍋本体コンポネント10内の食品を加熱することができるだけでなく、第2鍋蓋コンポネント30はさらに他の鍋本体を覆い、他の調理環境に用いられて、ユーザのより多くの使用ニーズを満すことができ、調理器具100の実用性がより高くなる。
【0067】
選択的に、図1及び図2に示すように、第2鍋蓋コンポネント30と鍋本体コンポネント10にそれぞれ独立して給電する実施例において、第2鍋蓋コンポネント30内に給電電池が設けられてもよく、又は第2鍋蓋コンポネント30には電源コード33が設けられてもよく、電源コード33は外部電源に接続することができ、それによって独立して給電することを実現し、これは本開示の保護範囲に属する。
【0068】
本開示のいくつかの実施例において、第1調理モードは圧力調理モードであってもよく、圧力調理モードで、第1加熱コンポネントは鍋本体コンポネント10内の食品を加熱することができ、且つ第1鍋蓋コンポネント20と鍋本体コンポネント10との係合により、鍋本体コンポネント10の調理室内の気圧を変化させて、正圧(すなわち調理室内の圧力が外部の圧力より大きい)又は負圧(すなわち調理室内の圧力が外部の圧力より小さい)を形成することができる。圧力調理モードで、食品に対して蒸かし、茹で、煮込みなどの処理を行うことができ、食品の調理効率が高く、栄養抽出効果がより高い。選択的に、第1加熱コンポネントは、食品の底部と側部のうち少なくとも1箇所から加熱することができる。
【0069】
圧力調理モードで、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わない時に、第1加熱コンポネントが加熱せず、且つ第1鍋蓋コンポネント20には独立した加熱源がなく、この時に調理器具100全体が加熱せず、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆わない時に圧力が上昇して不安全になることを回避する。
【0070】
第2調理モードはベーキング調理モードであってもよく、ベーキング調理モードでは、第2加熱コンポネント31は上側から鍋本体コンポネント10内の食品を加熱して、食品に対するベーキング、焼き揚げ、エアーフライヤー揚げなどの処理を実現することができ、食品が均一に加熱され、ベーキング効果が高い。調理器具100はベーキング用電気圧力鍋として、圧力調理とベーキング調理という2種類の調理モードを備え、実用性が高い。
【0071】
当然のことながら、本開示の別の実施例において、第1調理モードはベーキング調理モードであってもよく、第2調理モードは圧力調理モードであってもよく、すなわち、圧力調理モードで、第2加熱コンポネント31は鍋本体コンポネント10内の食品を加熱し、ベーキング調理モードで、第1加熱コンポネントは鍋本体コンポネント10内の食品を加熱する。
【0072】
選択的に、本開示のさらに別の実施例において、第1調理モード及び第2調理モードはそれぞれエアーフライヤー揚げ調理モード、粥調理モード、スープ調理モードなどであってもよく、調理器具100はエアーフライヤー、炊飯器、スープ調理器などとして用いることができる。
【0073】
さらに、第1調理モードが圧力調理モードであり且つ第2調理モードがベーキング調理モードである実施例において、第1鍋蓋コンポネント20が鍋本体コンポネント10を覆う時に、図4a~図4c、図7a~図7cに示すように、第1鍋蓋コンポネント20は鍋本体コンポネント10の軸方向(例えば図1図3に示す上下方向)に沿って延びる回転軸線回りに回転して予定位置を覆う可能であり、第1鍋蓋コンポネント20は予定位置を覆った後に鍋本体コンポネント10と結合することができ、例えば鍋縁部と蓋縁部との結合により、連結が強固であり、密封性が高く、調理室の気圧の変化を実現することに役立つ。第2鍋蓋コンポネント30は鍋本体コンポネント10に対して下向きに平行移動して、鍋本体コンポネント10の予定位置を覆う可能であり、調理室内の気圧を調整する必要がなく、第2鍋蓋コンポネント30が鍋本体コンポネント10を覆う形態がシンプルであり、より操作しやすい。
【0074】
選択的に、第1鍋蓋コンポネント20及び第2鍋蓋コンポネント30は鍋本体コンポネント10と着脱可能である。調理器具100は鍋本体コンポネント10を覆う鍋蓋を交換することにより調理モードの交換を実現する時に、鍋本体コンポネント10を覆う鍋蓋が第1鍋蓋コンポネント20又は第2鍋蓋コンポネント30であっても、使用されていない鍋蓋が鍋本体コンポネント10から分離することができ、調理器具100の全体の高さをより小さくさせ、占有スペースを減少させる。且つ第1鍋蓋コンポネント20及び第2鍋蓋コンポネント30と鍋本体コンポネント10との着脱過程において、必要な操作スペースが小さく、調理器具100はキッチンでの配置及び収納に関するより多くのニーズを満たすことができる。例えば、調理器具100をキッチンのキャビネットに収納して使用することができ、調理器具100の実用性を大きく向上させる。
【0075】
選択的に、図3及び図6に示すように、鍋本体コンポネント10はストッパ係合部13を有してもよく、ストッパ係合部13は外方に向かって鍋本体コンポネント10の外周面から突出し、第2鍋蓋コンポネント30は第2ストッパ部37を有してもよく、第2ストッパ部37は外方に向かって第2鍋蓋コンポネント30の外周面を突出する。第2鍋蓋コンポネント30は鍋本体コンポネント10に対して下向きに平行移動する時に、図5d及び図8dに示すように、第2ストッパ部37はストッパ係合部13に上下位置で対応し、且つ第2ストッパ部37はストッパ係合部13と係合することができる。
【0076】
これにより、鍋本体コンポネント10の周方向に、第2鍋蓋コンポネント30は第2ストッパ部37をストッパ係合部13に対応させる所定の角度だけで下向きに移動することができ、それによって第2鍋蓋コンポネント30の予定位置との覆いを実現する。選択的に、第1制御部品41はストッパ係合部13に取り付けられてもよく、図5dに示すように、第2係合部品43は第2ストッパ部37に取り付けられてもよく、又は図8dに示すように、第2係合部品43は第2ストッパ部37に成形されてもよく、例えば図8dに示す具体的な実施例において、第2ストッパ部37の下面は第2係合部品43とする。
【0077】
また、図3及び図6に示すように、第1鍋蓋コンポネント20は第1ストッパ部21を有してもよく、第1ストッパ部21は外方に向かって第1鍋蓋コンポネント20の外周面を突出し、第1ストッパ部21が第1鍋蓋コンポネント20の周方向に沿って延びる長さはストッパ係合部13が鍋本体コンポネント10の周方向に沿って延びる長さより小さい。第1鍋蓋コンポネント20が鍋本体コンポネント10に対して回転する覆い過程において、図5a~図5c、図8a~図8cに示すように、第1鍋蓋コンポネント20が蓋開け位置にある時に、第1ストッパ部21の周方向の一端がストッパ係合部13の周方向の一端と位置合わせされ、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆う時に、第1ストッパ部21の周方向の他端がストッパ係合部13の周方向の他端と位置合わせされる。
【0078】
図5a~図5cに示すように、第1係合部品42は第1ストッパ部21に取り付けられてもよく、又は図8a~図8cに示すように、第1係合部品42は第1ストッパ部21に成形されてもよく、例えば図8a~図8cに示す具体的な実施例において、第1ストッパ部21の下面は第1係合部品42とする。
【0079】
選択的に、図5c及び図8cに示すように、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆う時に、第1制御部品41の制御スイッチ411は第1係合部品42と所定距離で離れて、第1係合部品42が制御スイッチ411を誤ってトリガする状況を回避することができる。例えば、制御スイッチ411が磁気スイッチであり且つリードスイッチを含む実施例において、リードスイッチと第1係合部品42との距離が比較的近い場合、依然として誘導磁界の変化でトリガされる可能性があり、第1鍋蓋コンポネント20が予定位置を覆う時に、リードスイッチが第1係合部品42と所定距離で離れると、リードスイッチが誤ってトリガされることを防止することができる。
【0080】
本開示の実施例による調理器具100の他の構成及び動作は、当業者にとって周知であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0081】
なお、本開示の説明において、他に明確に定義され限定されない限り、「取り付け」、「つながる」、「接続」という用語は、広い意味で理解されるべきであり、例えば、固定して接続してもよいし、取り外し可能に接続しても、又は一体に接続してもよく、機械的に接続してもよいし、電気的に接続してもよく、直接つながってもよいし、中間媒体を介して間接的につながってもよく、2つの素子内部の連通であってもよい。当業者であれば、上記用語の本開示における具体的な意味を具体的な状況に応じて理解することができる。
【0082】
本明細書の説明において、「実施例」、「具体的な実施例」、「例」などの用語を参照する説明は、この実施例や例と結び付けて説明された具多的な特徴、構造、材料、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施例や例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施例や例を対象とするものではない。さらに、説明された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれかの1つ又は複数の実施例や例において適切な形態で組み合わせることができる。
【0083】
本開示の実施例を示し説明したが、当業者であれば、本開示の原理及び趣旨から逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換、及び変形を行うことができ、本開示の範囲は、特許請求の範囲及びその均等物によって定義されることを理解することができる。
【符号の説明】
【0084】
100…調理器具、10…鍋本体コンポネント、11…筐体、111…上面、12…食品容器、121…鍋縁部、13…ストッパ係合部、20…第1鍋蓋コンポネント、21…第1ストッパ部、30…第2鍋蓋コンポネント、301…取り付け孔、302…凹溝、31…第2加熱コンポネント、32…エジェクタピン、321…ストッパ突起、33…電源コード、34…第2制御コンポネント、35…ファンコンポネント、36…温度センサ、37…第2ストッパ部、40…第1加熱制御コンポネント、41…第1制御部品、411…制御スイッチ、42…第1係合部品、43…第2係合部品、50…第2加熱制御コンポネント、51…第2制御部品、52…鍋本体係合部品。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図5a
図5b
図5c
図5d
図6
図7a
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図9
図10
【国際調査報告】