(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-22
(54)【発明の名称】エンド・ツー・エンド物品管理のためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A41H 3/00 20060101AFI20220215BHJP
G06Q 50/04 20120101ALI20220215BHJP
G05B 19/418 20060101ALI20220215BHJP
A41H 43/00 20060101ALI20220215BHJP
A41H 42/00 20060101ALI20220215BHJP
【FI】
A41H3/00 C
G06Q50/04
G05B19/418 Z
A41H43/00
A41H3/00 Z
A41H42/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021525231
(86)(22)【出願日】2019-11-14
(85)【翻訳文提出日】2021-05-27
(86)【国際出願番号】 US2019061520
(87)【国際公開番号】W WO2020102567
(87)【国際公開日】2020-05-22
(32)【優先日】2018-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503204222
【氏名又は名称】ザ ノース フェイス アパレル コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】The North Face Apparel Corp.
【住所又は居所原語表記】3411 Silverside Road,Wilmington,Delaware 19810 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】特許業務法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ページ,グラハム
(72)【発明者】
【氏名】ペレズ,アンソニー
(72)【発明者】
【氏名】ディーツ,アンジェリク
(72)【発明者】
【氏名】ロジャース,チャールズ
(72)【発明者】
【氏名】アガノウリ,アボルファズル
(72)【発明者】
【氏名】ゴパラユ,スブラ
(72)【発明者】
【氏名】バラバノフ,ディミトリ
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
【Fターム(参考)】
3C100AA22
3C100AA57
3C100AA59
3C100AA65
3C100BB04
3C100BB05
3C100BB12
3C100BB13
3C100BB15
3C100BB34
3C100BB39
3C100CC02
3C100EE16
5L049CC03
(57)【要約】
物品を管理するためのシステムおよび方法について記載する。本明細書に記載のシステムおよび方法は、物品を製造するための例示的な方法を含む場合がある。システムおよび方法は、クローズドシステムおよびフィードバックループとしてエンド・ツー・エンド製造バリューチェーンを提供する。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
裁断位置合わせのための方法であって、
コンピュータビジョンを使用して、プリントされたマテリアルに配置された第1のパターン構成を分析することと、
前記プリントされたマテリアルに仕上げ工程を実施し、その結果、前記第1のパターン構成とは異なる第2のパターン構成がもたらされることと、
コンピュータビジョンを使用して、前記プリントされたマテリアルに配置された前記第2のパターン構成を分析することと、
前記第1のパターン構成および前記第2のパターン構成を分析することに基づいて、裁断制御情報を決定することと、
前記プリントされたマテリアルの裁断を容易にするために、前記裁断制御情報を裁断システムに送信することと、を含む、方法。
【請求項2】
前記裁断システムは、高速単一層検流計駆動レーザー裁断システムを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記仕上げ工程は、前記マテリアルをスチームすることを含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記仕上げ工程は、前記マテリアルを洗浄することを含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記仕上げ工程は、前記マテリアルを乾燥することを含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記仕上げ工程は、デジタル仕上げ工程を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記裁断制御情報は、マテリアルのタイプ、マテリアルの厚さ、マテリアルの単位面積あたりの質量、マテリアルの多孔性、または糸の特性のうち1つ以上を含むマテリアル特性に依存する、請求項1~6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
裁断の方法であって、
1つ以上の顧客注文をバッチにバッチ処理することと、
前記バッチに基づいて複数の物品構成要素をネストすることと、
1つ以上のタブが、前記裁断された構成要素を前記基材の一部に接続するように基材から前記ネストされた構成要素を裁断することと、を含む、方法。
【請求項9】
前記裁断ステップの前に、
コンピュータビジョンを使用して、前記基材に配置された第1のパターン構成を分析することと、
前記基材に仕上げ工程を実施し、その結果、前記第1のパターン構成とは異なる第2のパターン構成がもたらされることと、
コンピュータビジョンを使用して、前記基材に配置された前記第2のパターン構成を分析することと、
前記第1のパターン構成および前記第2のパターン構成に基づいて、裁断制御情報を決定することと、をさらに含み、
前記裁断ステップは、前記裁断制御情報に少なくとも基づいて実施される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記仕上げ工程は、前記マテリアルをスチームすることと、前記マテリアルを洗浄することと、または前記マテリアルを乾燥することと、のうち1つ以上を含む、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
前記仕上げ工程は、ベルト成形、機械的成形、デカタイジング、スポンジング、サンホライジング、緩和乾燥、連続タンブリング、またはバッチタンブリングのうち1つ以上を含む、請求項8~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記仕上げ工程は、1つ以上のスエーディング、剪断、起毛、開放幅成形、管状成形、カレンダ加工、気化、スポンジング、大気圧プラズマ仕上げ、連続セカタイジング、半連続デカタイジング、クラビング、コーティング、ラミネート加工、エンボス加工、張力なし乾燥、緩和乾燥、テンタリング、ステンタリング、ナッピング、ブラッシング、シンジング、ビートリング、熱設定、熱定着、充填、デジタルプリント、ローラープリント、スカッチング、スパッタリング、またはつや出し加工、を含む、請求項8~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記裁断制御情報は、マテリアルのタイプ、マテリアルの厚さ、マテリアルの単位面積あたりの質量、マテリアルの多孔性、または糸の特性のうち1つ以上を含むマテリアル特性に依存する、請求項8~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
請求項1~13のいずれか1項に記載の方法を使用して形成された物品。
【請求項15】
請求項1~13のいずれか1項の方法を実施するように構成されたシステムであって、テキスタイルレーザーカッター、コンピュータネットワーク、ビジョンシステム、ならびに、テキスタイルプリンターおよびテキスタイルピックアンドプレイスユニットのうち1つ以上を含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
従来のファブリック製造工程は、衣料品の構想から衣料品の生産までに長い時間がかかる場合がある。しかし、消費者向け衣類のトレンドの変化は急速に起こることがある。さらに、利用可能なリソースなどの製造パラメータの変更は、特定の衣料品を作成することができるかどうかに影響を与える場合がある。新しいトレンドに適応し、利用可能なリソースを考慮して衣料品が製造される製造工程が変更されるまでに、別の新しい衣類のトレンドが出現することがある。変化するトレンドおよびリアルタイムの製造パラメータにより効率的に適応できるファブリック製造工程が必要である。
【0002】
一例として、米国特許第9,623,578号は、概して、テキスタイルプリンター、テキスタイルカッター、およびコンピューティングデバイスを含むオンデマンドアパレル製造のシステムについて記載しており、ここで、コンピューティングデバイスは、製品の注文を集約することと、生産性の要因に従って注文を編成することと、注文された製品のパネルを集約されたテキスタイルパネルテンプレートに配列することと、を含む工程を実施するように構成されている。しかし、改善が必要である。
【0003】
さらなる例として、米国特許第9,782,906号は、概して、テキスタイルカッターおよびコンピューティングデバイスを含むオンデマンドアパレル製造のシステムについて記載している。コンピューティングデバイスは、テキスタイルカッター上のテキスタイルシートの画像を取り込むことを含む工程を実施するように構成されており、テキスタイルシートは、製品のパネルを含む。この工程はさらに、テキスタイルシートのテキスタイル糸、織り、ナップ、またはニットパターン、テキスタイルシート上のテキスタイルプリントパターンの位置調整、またはテキスタイルカッター上のテキスタイルシートのパネル変形を考慮するために、テキスタイルシートの画像を使用して裁断制御要因を識別することを含む。しかし、マテリアルの変更が、テキスタイルカッターまたはテーブルとは別に行われる場合がある。したがって、テキスタイルの裁断および位置合わせの改善が必要である。
【発明の概要】
【0004】
本開示は、1つ以上の態様において、物品管理のためのエンド・ツー・エンド工程に関する。そのような物品は、衣類、アパレル、アクセサリー、ファブリックを含む構成要素などを含む場合がある。本開示は、1つ以上の態様において、そのような物品のデザインの許容範囲内で物品を生産することに関する。多くの場合、従来の工程では、物品管理のステップは離散的で分離的であり、工程のステップ間の移行により、意図されたデザインからの誤差または不一致が生じる。本開示のエンド・ツー・エンド工程は、そのような不一致を最小限に抑えることができ、意図されたデザインの厳しい許容範囲内でアパレルなどの物品の生産を容易にすることができる。特に、完成品の色は、デザインされた色の所定の許容範囲内であり得る。代替的または追加的に、本開示の方法およびシステムは、動的価格設定、動的リードタイム、動的バッチ処理、動的配送を容易にすることができ、顧客に対する個人化された、またはカスタマイズされた工程を提供することができる。
【0005】
従来の方法は、予測主導型の長いサプライチェーンに固定されている。本開示は、着色などの工程ステップを消費者により近づけることによって、需要主導型のアパレル製造工程を提供する。
【0006】
ファブリック製造などのマテリアルを管理するためのシステムおよび方法について記載する。本明細書に記載のシステムおよび方法は、物品を製造するための例示的な方法を含む場合がある。例示的な方法は、1人以上の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データを受信することを含む場合がある。例示的な方法は、物品のデザインを示すデザイン入力を受信することを含む場合があり、ここで、物品のデザインは、消費者データに基づく。例示的な方法は、1人以上の消費者に関連付けられたユーザーインターフェースへのインタラクティブなコンテンツの出力を引き起こすことを含む場合があり、ここで、インタラクティブなコンテンツは、物品のデザインの少なくとも表現を含む。例示的な方法は、物品の製造に関連付けられた指示を示す製造データを出力することを含む場合があり、ここで、指示は、物品のデザインに基づく。これらおよび他のファブリック製造管理方法およびシステムが、本明細書に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
以下の図面は、概して、本開示にて論じられる様々な例を、限定としてではなく、例として示している。図面において、
【0008】
【
図7A】本開示の処理に基づく例示的データである。
【
図9B】例示的トレーサビリティメカニズムを図示している。
【
図9C】例示的トレーサビリティメカニズムを図示している。
【
図9D】例示的トレーサビリティメカニズムを図示している。
【
図9E】例示的トレーサビリティメカニズムを図示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
シャツ、ズボン、ショーツ、フットウェア、およびバッグなどを含むがこれらに限定されない衣類/アパレルなどの物品を管理するためのシステムおよび方法について記載する。システムおよび/または方法は、製造などのエンド・ツー・エンド物品管理を含む場合がある。システムおよび/または方法は、衣料品のデザインから顧客への衣料品の配送までのすべての製造の態様を含む場合がある。システムおよび/または方法は、管理または製造工程の他のステップに影響を与えるために、管理または製造工程の1つ以上のステップから情報を取り込む場合がある。本明細書では、説明としてファブリックまたはテキスタイルについて言及する場合がある。しかし、より広い範囲のマテリアルへの応用が企図されており、したがって、そのような説明のための用語に限定されるべきではない。
【0010】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、ファブリックから顧客までのアパレルまたは衣類などの物品を管理するための1つ以上のツール、ユニット、または工場を含む場合がある。本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、1つ以上の衣類製造工場を含む場合がある。本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、1つ以上のそれぞれの衣類製造業者に関連付けられた1つ以上の衣類製造工場に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスを含む場合がある。本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、1つ以上の衣類製造工場に関連付けられた1つ以上のクラウドコンピューティング環境を含む場合がある。本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、ラップトップ、デスクトップ、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、タブレットなどのような1つ以上のクライアントデバイスを含む場合がある。1つ以上のクライアントデバイスは、ネットワークを介して、1つ以上のコンピューティングデバイスおよび/または1つ以上のクラウドコンピューティング環境と通信する場合がある。1つ以上のクライアントデバイスは、1つ以上のクライアントデバイス上で実行される1つ以上のアプリケーションを含む場合がある。
【0011】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、ビジネス工程を含む場合がある。ビジネス工程は、ジョブファイル(例えば、
図1Aの110)を作成するための工程を含む場合がある。ジョブファイルは、オーサリングツールの指示、デジタル資産管理の指示、および/またはパターンおよび/またはマーカーの指示を含む場合がある。オーサリングツールは、2次元デザインツール、3次元多角形デザインツール、および/または3次元パラメトリックデザインツールを含む場合がある。デジタル資産管理には、デジタルマテリアル、グラフィックス、画像、3次元資産、色プロファイル、適合ブロック、デザインライブラリ管理、マテリアル開発、ライン計画、マテリアル表、マテリアル試験、ベンダーコラボレーション、および/または財務計画に関する情報が含まれる場合がある。本明細書に記載するように、デジタル資産管理は、マテリアルの物理的特性、マテリアルのスペクトル反射率および屈折率特性、マテリアルのパフォーマンス特性、マテリアルの出所および関連リソース消費、バッチシリアル化などに関するデータを含むか、またはそれらに基づくことがある。パターンおよび/またはマーカーは、パターン、基準ポイント、裁断データ、グレーディング、グラフィック画像、色、裁断計画、ジョブステータス管理、および/またはマテリアル利用率に関する情報を含む場合がある。ジョブファイルは、ユーザーによって選択されるオプションを含む場合がある。ジョブファイルは、ユーザーによって選択されたオプションを含む場合がある。ジョブファイルは、ユーザーの介入なしに選択されたオプションを含む場合がある。
【0012】
ジョブファイルは、1つ以上のコンピューティングデバイス(「ジョブファイル作成者」)によって作成される場合がある。ジョブファイル作成者は、ネットワークを介して、リアルタイムおよび/またはほぼリアルタイムの製造および/または消費者データを収集(「データ収集」)するように構成された1つ以上のコンピューティングデバイスと通信する場合がある。ジョブファイルおよび/またはジョブファイルに関連付けられた利用可能なパラメータは、データ収集から受信したリアルタイムデータの影響を受ける場合がある。ジョブファイル作成者は、ネットワークを介して、1つ以上の製造ステップの実行を引き起こすように構成された1つ以上のコンピューティングデバイス(「コントローラ」))と通信する場合がある。ジョブファイル作成者は、ジョブファイルをコントローラに提供する場合がある。コントローラは、ジョブファイルに従って1つ以上の製造ステップの実行を引き起こす場合がある。
【0013】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、デザイナーのためのフィードバックループを含む場合がある。生体計測データおよび/または消費者データが取り込まれて、トレンドが識別される場合がある。デザイナーが自身のデザインツールで利用可能なオプションは、取り込まれた生体計測および/または消費者データの影響を受ける場合がある。デザイナーは、自身のデザインツールで利用可能なオプションに基づいて衣類をデザインする場合がある。デザインされた衣類に関連付けられた生体計測および/または消費者データが取り込まれ、トレンドが識別されて、したがって、フィードバックループが再開される場合がある。
【0014】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、裁断される必要のあるマテリアルを効率的に使用するために、ネスティングを使用する場合がある。ネスティングは、裁断による廃棄物を減らすように、マテリアルから裁断されるパターンを配列することを伴う。ネスティングは、2つの構成要素の2つのそのような境界が互いに隣接するように、境界で類似または同じ色および/またはパターンを有する構成要素を配列することを伴う場合がある。ネスティングは、2つ以上の構成要素間の色の重複を使用することを伴う場合がある。ネスティングは、注文を動的にバッチ処理することを伴う場合がある。
【0015】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、フォーム前処理工程を含む場合がある。フォーム前処理工程は、従来の浸漬工程に取って代わる場合がある。フォーム前処理工程は、水を削減できる。フォーム前処理工程は、エネルギーを削減できる。フォーム前処理工程は、化学薬品の使用を削減できる。フォーム前処理工程は、より濃いおよび/またはより豊かな色を実現できる。フォーム前処理工程は、従来の浸漬工程よりも簡単に乾燥できる。
【0016】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、プラズマ前洗浄/活性化工程を含む場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、コロナプラズマを含む場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、ファブリックおよび/またはマテリアルを洗浄し、ファブリック/繊維および/またはマテリアルの表面粗さを増加させて、接着特性を改善させるために使用される場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、ファブリックおよび/またはマテリアルから汚染物質(例えば、油、ワックスなど)を気化除去(分解)するために使用される場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、フォーム前処理および/またはパッド工程の後および/または前に、ファブリックおよび/またはマテリアルを洗浄する場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、ファブリックおよび/またはマテリアルを活性化する場合がある。プラズマ前洗浄/活性化工程は、染料および/または化学薬品の使用を減らしながら、ファブリックおよび/またはマテリアルのより濃いおよび/またはより飽和した色を実現できる。プラズマ前洗浄/活性化工程は、水を必要とせず、環境温度で行われる場合がある。プラズマ前洗浄/活性化工程は、空気、酸素、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭化水素ベースのガス、フルオロカーボンベースのガス、および/または異なるガスの混合物などの異なるキャリアガスによって適用される場合がある。各ガスは、異なる表面トポグラフィー、化学物質、および表面エネルギーをファブリックおよび/またはマテリアルに提供する。いくつかのグラフト反応(官能化反応)は、ファブリックおよび/またはマテリアルとプラズマキャリアガスとの間で起こり得る。表面のファブリックおよび/またはマテリアルの化学薬品組成物は、プラズマ工程後に変更される場合がある。本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、着色分析工程を含む場合がある。着色分析工程は、意図された色と実際の色とを比較する場合がある。着色分析工程により、ジョブファイルからのデータなどのデジタルデータから意図された色が決定され得る。着色分析工程により、コンピュータビジョンを使用して実際の色が決定され得る。
【0017】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、操作前、操作中、および/または操作後のマテリアルのインライン検査などのために、ファブリック操作に1つ以上のセンサーを挿入および/または追加することを含む場合がある。1つ以上のセンサーは、分光計を含む場合がある。1つ以上のセンサーは、光学分光計を含む場合がある。1つ以上のセンサーは、分光光度計を含む場合がある。製造工程の1つ以上のステップで、1つ以上のセンサーが、品質を確保するために検査される場合がある。1つ以上のセンサーは、人間によって手動で検査される場合がある。1つ以上のセンサーは、1つ以上のコンピューティングデバイスによって検査される場合がある。1つ以上のコンピューティングデバイスによって1つ以上のセンサーを検査することは、観察されたデータセットを予想されたデータセットと比較することを含む場合がある。1つ以上のコンピューティングデバイスによって1つ以上のセンサーを検査することは、観察されたデータセットと予想されたデータセットとの差が所定の閾値よりも大きいときにアラートをトリガーすることを含む場合がある。一態様では、バーコード、QRコード、不可視マーカーなどの識別表示が、マテリアルに追加されて、例えば、分光計などの読み取りデバイスでそのコードを読み取ること、または検出することが可能になる場合がある。
【0018】
本明細書に記載のシステムおよび/または方法は、観察工程を含む場合がある。観察工程は、ファブリックのパターンを観察することを含む場合がある。ファブリックは、1つ以上の製造ステップを経てもよい。観察工程は、1つ以上の製造ステップの後にファブリックのパターンを観察することを含む場合がある。観察工程は、1つ以上の製造ステップの前にファブリックの観察されたパターンと、1つ以上の製造ステップの後のファブリックの観察されたパターンとの間のデルタを決定することを含む場合がある。観察工程は、1つ以上のコンピューティングデバイス(「オブザーバー」)によって実施される場合がある。オブザーバーは、ファブリックを裁断するためのマシンと通信する1つ以上のコンピューティングデバイスに決定されたデルタを提供する場合がある。
【0019】
デジタル製品の作成
物品作成の従来の工程は、サイロ化された手動のステップ/操作を含む。本開示は、消費者が注文システムを介して製品をカスタマイズすることを可能にし、それらの測定値などのユーザー入力データに関する能力を含む場合がある。ソフトウェアが、自動パターンを生成する場合があり、確立されている調整規則に基づいて、ソリューションが適切なパターンを選択する。そのようなソフトウェアは、パターンの自動生成または既存のパターンの選択に使用され得る色またはグラフィックのカスタム選択を含む場合がある。このパターンは、次に、製造現場への作業指示を含むデザインマテリアル表に関連付けられる場合がある。システムおよび方法は、オンデマンド製造を可能にするバックエンドシステムと統合される場合がある。
【0020】
オーダーメイド
今日、フロントエンドの消費者向けシステムは、オプションのリストから製品をカスタマイズする機能を提供している。これらのオプションは、バックエンド製造システムにマップされているため、同じように制限される。固有のサイズに合わせてカスタマイズする能力は、制限される。さらに、製品を個人化するオプションも、制限される。オンデマンドでこれを行うオプションが、存在していない。本開示は、製品をカスタマイズするか、またはユーザーが入力した情報を製品に追加する能力を提供する。システムおよび方法は、個人の要件に合うように製品を動的に構成し、製造可能なパッケージを作成することができる。システムおよび方法はさらに拡張されて、製品作成の大部分を自動化することができる。
【0021】
画像の事前歪み
従来のテキスタイル処理では、テキスタイルマテリアルは「ウェブ」の形態で加工され、それによって機械的力および/または熱と組み合わされた機械的な力が「ウェブ」全体の歪みを引き起こす。つまり、デジタルプリンターでプリントされた画像はナノメートル以内の精度で制御される場合があるが、その後の処理により、作者が意図したものとは異なる歪みをもたらす可能性がある。本開示は、デジタルプリント段階でウェブに適用される画像が「事前歪み」されて、最終製品が作者の意図と一致するように、下流処理を通じて未処理のマテリアルウェブの歪みに関連付けられた情報を受信し、次にその歪みをマップする。一例として、本開示は、例えば、
図12に示されるように、フィードバックループ/検証を使用して、従来の工程の1つ以上の欠点に対処することができる。
【0022】
製造工程でのマテリアルの操作(例えば、最終品の周りのプリントされたアッパーマテリアルを操作すること)は、意図されたプリントからの画像またはパターンの湾曲および曲がりを作成する。本開示によれば、少なくとも
図9Aに図示されている例は、下流工程を考慮してプリントジョブファイルに事前歪みを含めることによって、元の形態により忠実な最終製品を製造することができる。
【0023】
マテリアルの分類
現在の業界慣行は断片化されており、基材および、マルチスペクトル色屈折率、半透明性、不透明性などに対するそれぞれの影響を考慮していない。さらに、基材構造は、実際にファブリックが覆うおよび/または流れる方法に影響を与えるマテリアルを有する。白色度指数、pH、マーセル化度、屈折率および反射率指数、厚さ、圧縮、曲げ、粗さ、摩擦、熱特性、滑らかさ、柔らかさ、暖かさ、パッカリング、歪み、それらの複合測定値、あるいは固有の観察されたパフォーマンス履歴および変動などのうち1つ以上の追加の入力データ。本開示の態様によれば、基材特性およびパフォーマンスデータ(例えば、白色度指数、pHなど)を収集し、これらの特性を統合することによって、デジタル形式で重要なデザインおよびパフォーマンス特性をデジタル的に再作成する、すなわちデジタルツインを作成することができ、これは、実生活の忠実な再現を作り出すことができるということである。
【0024】
注文の作成とジョブ管理
図1A~1Eは、管理(例えば、製造)工程の例示的図を示している。例示的なシーケンスが示されているが、様々なステップが任意の順序で実施され得、選択的に実施されても実施されなくてもよいことが理解される。1つ以上の下流工程からのフィードバックループが受信されてよく、1つ以上の上流工程を更新するために使用されてよい。一例として、製造ステップのうちいずれか1つで収集されたデータは、エンド・ツー・エンド工程の上流または下流で共有され、他の工程を更新するために使用されてよい。さらなる例として、完全なエンド・ツー・エンド制御を提供するために、すべての製造ステップは、単一の施設で実施されてよい。しかし、ステップ間で共有されるデータは、制御または標準化を失うことなく、異なる施設での1つ以上の工程を可能にすることもできる。100で、プロジェクト要求および/または注文が受信されてよい。プロジェクト要求および/または注文は、衣類製造業者に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスで受信されてよい。プロジェクト要求および/または注文は、衣類製造業者に関連付けられたクラウドコンピューティング環境で受信されてよい。本明細書で使用される場合、製造または製造業者は、物品の生産および配送の管理の任意の部分に関連付けられた操作または事業体を指す場合がある。プロジェクト要求および/または注文は、顧客に関連付けられたクライアントデバイスから受信されてよい。
【0025】
受信されるプロジェクト要求および/または注文に応じて、ジョブ(例えば、注文、プロジェクトなど)ファイル110が作成されてよい。ジョブファイル110は、グラフィックデザインファイル112、グレーディング情報114、数量/ヤード数要求116、キット化データ118、注文データ120、パターンファイル122、基材124、仕上げデータ126、組み立てデータ128、および/または追跡および/またはルーティングデータ130を含む場合がある。ジョブファイル110は、マテリアル表および/またはシリアル化データを含む場合がある。他の情報が、ジョブファイル110に含まれるか、またはジョブファイル110内で/ジョブファイル110によって参照されてよい。
【0026】
受信されたプロジェクト要求および/または注文に応じて、102でプロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックがすでに作成されているかどうかの決定が行われてよい。衣類製造業者に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスおよび/またはクラウドコンピューティング環境は、プロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックがすでに作成されているかどうかを決定してもよい。ファブリックがまだ作成されていない場合、工程は106に移ってよい。ファブリックがすでに作成されている場合、工程は104に移ってよい。
【0027】
104で、プロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックが在庫にあるかどうかの決定が行われてよい。衣類製造業者に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスおよび/またはクラウドコンピューティング環境は、プロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックが在庫にあるかどうかを決定してもよい。ファブリックが在庫にある場合、工程は108に移ってよい。ファブリックが在庫にない場合、工程は106に移ってよい。
【0028】
106で、プロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックが注文されてよい。衣類製造業者に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスおよび/またはクラウドコンピューティング環境は、ファブリックをファブリック供給業者に注文してもよい。プロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックが注文された後、マテリアル試験データベース134が更新されてよく、工程は108に移ってよい。
【0029】
108で、プロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックに関連付けられた発注書および/または支払いサイクルの手順の処理が引き起こされてよい。衣類製造業者に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスおよび/またはクラウドコンピューティング環境は、発注書および/または支払いサイクルの手順を処理してもよい。衣類製造業者に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスおよび/またはクラウドコンピューティング環境は、別の1つ以上のコンピューティングデバイスに発注書および/または支払いサイクルの手順を処理させてもよい。
【0030】
プロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックに関連付けられた発注書および/または支払いサイクルの手順の処理が引き起こされた後、在庫管理が、132で実施されてよい。衣類製造業者に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスおよび/またはクラウドコンピューティング環境は、在庫管理を実施し、および/または在庫管理の実施を引き起こしてもよい。在庫管理を実施することは、プロジェクト要求および/または注文に関連付けられたファブリックに関連付けられた発注書および/または支払いサイクルの手順を反映するように在庫を更新することを含む場合がある。在庫管理を実施することは、138でのファブリック取り入れステップの一部として在庫情報を使用することを含む場合がある。在庫管理を実施することは、138でのファブリック取り入れステップに基づいて在庫情報を更新することを含む場合がある。在庫管理を実施することは、140でのファブリック前処理ステップに基づいて在庫情報を更新することを含む場合がある。
【0031】
マテリアル試験データベース134は、ファブリック供給業者ミル136に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスと通信してもよい。マテリアル試験データベース134は、ファブリック供給業者ミル136へのファブリックの注文を引き起こしてもよい。ファブリック供給業者ミル136は、138でのファブリック取り入れステップの一部として、衣類製造業者へのファブリックの配送を引き起こしてもよい。
【0032】
138で、衣類製造業者などのマテリアルオペレーターまたは管理者は、マテリアル(例えば、138でのファブリック取り入れステップの一部として、ファブリック供給業者ミル136からのファブリック)を持っているか、または受け取る場合がある。他のマテリアルが使用されてもよい。ファブリック取り入れステップの後、工程は、140でファブリック前処理ステップに移ってよい。そのような工程を衣服製造に限定するものではなく、非限定的な例であることが理解される。他の事業体およびオペレーターは、同じまたは類似の操作を実行できる。一態様では、特定の製品の製造能力などの操作可能な能力は、見積リードタイムを(例えば、リアルタイムで)決定するために考慮され得、サージ価格設定/優先価格設定を可能にし得る。
【0033】
138でのファブリック取り入れステップの後、142で研究室および/または目視検査が実施されてよい。検査は、人間による検査を含む場合がある。検査は、コンピュータビジョンを使用した検査を含む場合がある。検査は、ファブリックと通信する1つ以上のセンサーの検査を含む場合がある。ファブリックが検査に失敗した場合、マテリアル試験データベース134が更新されてよい(これにより、その結果として、ファブリック供給業者ミル136へのさらに多くのファブリックの注文を、マテリアル試験データベース134にさせる場合がある)。研究室および/または目視検査の結果は、144で研究室および/または目視検査に渡される場合がある。
【0034】
140でのファブリック前処理ステップは、フォーム前処理工程を含む場合がある。フォーム前処理工程は、従来の浸漬工程に取って代わる場合がある。フォーム前処理工程は、水を削減できる。フォーム前処理工程は、エネルギーを削減できる。フォーム前処理工程は、化学薬品の使用を削減できる。フォーム前処理工程は、より濃いおよび/またはより豊かな色を実現できる。フォーム前処理工程は、従来の浸漬工程よりも簡単に乾燥できる。フォーム前処理工程を経たファブリックは、146でのファブリック調整ステップで使用される場合がある。
【0035】
140でのファブリック前処理ステップの後、144での研究室および/または目視検査が実施されてよい。検査は、人間による検査を含む場合がある。検査は、コンピュータビジョン、マシンビジョン、および機械学習を含む場合がある。検査は、ファブリックと通信する1つ以上のセンサーの検査を含む場合がある。ファブリックが検査に失敗した場合、マテリアル試験データベース134が更新されてよい(これにより、その結果として、ファブリック供給業者ミル136へのさらに多くのファブリックの注文を、マテリアル試験データベース134にさせる場合がある)。ファブリックが検査に失敗した場合、結果として、障害/欠陥のタイプに応じて、失敗したマテリアルを埋め戻すための新しい注文が生成される場合がある。障害の結果として、見積リードタイムが変更される場合がある。研究室および/または目視検査の結果は、146でのファブリック調整ステップに関与する1つ以上のコンピューティングデバイスに渡されてよい。
【0036】
146でのファブリック調整ステップは、大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程を含む場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、コロナプラズマを含む場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、ファブリックおよび/またはマテリアルを洗浄し、ファブリック/繊維および/またはマテリアルの表面粗さを増加させて、接着特性を改善させるために使用される場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、ファブリックおよび/またはマテリアルから汚染物質(例えば、油、ワックスなど)を気化除去(分解)するために使用される場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、フォーム前処理および/またはパッド工程の後および/または前に、ファブリックおよび/またはマテリアルを洗浄する場合がある。大気圧プラズマ前洗浄/活性化工程は、ファブリックおよび/またはマテリアルを活性化する場合がある。プラズマ前洗浄/活性化工程は、より少ない染料および/または化学薬品を使用しながら、ファブリックおよび/またはマテリアルのより濃いおよび/またはより飽和した色を実現できる。プラズマ前洗浄/活性化工程は、水を必要とせず、環境温度で行われる場合がある。プラズマ前洗浄/活性化工程は、空気、酸素、窒素、ヘリウム、アルゴン、炭化水素ベースのガス、フルオロカーボンベースのガス、および/または異なるガスの混合物などの異なるキャリアガスによって適用される場合がある。各ガスは、異なる表面トポグラフィー、化学物質、および表面エネルギーをファブリックおよび/またはマテリアルに提供する。いくつかのグラフト反応(官能化反応)は、ファブリックおよび/またはマテリアルとプラズマキャリアガスとの間で起こり得る。表面のファブリックおよび/またはマテリアルの化学薬品組成物は、プラズマ工程後に変更される場合がある。プラズマ前洗浄/活性化工程を経たファブリックは、158でのプリントステップで使用されてよい。
【0037】
146でのファブリック調整ステップの後、148での研究室および/または目視検査が実施されてよい。検査は、人間による検査を含む場合がある。検査は、コンピュータビジョンを使用した検査を含む場合がある。検査は、ファブリックと通信する1つ以上のセンサーの検査を含む場合がある。ファブリックが検査に失敗した場合、マテリアル試験データベース134が更新されてよい(これにより、その結果として、ファブリック供給業者ミル136へのさらに多くのファブリックの注文を、マテリアル試験データベース134にさせる場合がある)。研究室および/または目視検査の結果は、158でのプリントステップに関与する1つ以上のコンピューティングデバイスに渡されてよい。
【0038】
150で、ジョブファイル110は、ネストされたパターンステップの一部として使用されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ネストされたパターンステップの一部としてジョブファイル110を使用してもよい。ジョブファイル110のパターンファイル122は、ネストされたパターンステップの一部として使用されてよい。グラフィックデザインファイル112、グレーディング情報114など、ジョブファイル110の他の部分も使用されてよい。ネストされたパターンステップについては、
図3を参照してより詳細に記載する。ネストされたパターンステップの後、工程は152に移ってよい。本明細書に記載するように、ネスティングは、上流または下流の情報に基づいて生成または更新されてよい。代替的または追加的に、ネスティングは、下流工程またはデバイスパフォーマンスに関して受信された情報に基づいて更新されてよい。例えば、裁断工程またはマシンの場合、あるいはマテリアルハンドリング工程またはマシン/システムが特定の方式で実施される場合、ネスティングは、そのようなパフォーマンス情報に基づいて更新されてよい。
【0039】
152で、裁断ファイルが生成されてよい。裁断ファイルは、ネストされたパターンステップに応じて生成されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、裁断ファイルを生成してもよい。裁断ファイルは、ファブリックから構成要素を裁断するための情報を含む場合がある。裁断ファイルは、182での裁断ステップで使用されてよい。裁断ファイルが生成された後、工程は154に移ってよい。説明のために、様々なファイルが参照される。複数のファイルまたは単一のファイルが使用される場合があることを理解されたい。
【0040】
154で、色分解ステップが実施されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、色分解ステップを実施してもよい。ジョブファイル110は、色分解ステップを実施するために使用されてよい。色分解ステップの後、工程は156に移ってよい。
【0041】
156で、ラスター画像処理ステップが実施されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ラスター画像処理ステップを実施してもよい。ジョブファイル110は、ラスター画像処理ステップを実施するために使用されてよい。ラスター画像処理ステップの後、工程は158に移ってよい。
【0042】
158で、プリントステップが実施されてよい。プリントという用語が使用されているが、ドロップオンデマンドは、例えば、マテリアルの選択的付着およびデジタルプリントを含む一般的な選択的工程を指すことを理解されたい。プリントステップは、ファブリックへの色および/またはグラフィックスのプリントを引き起こすことを含む場合がある。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックへの色および/またはグラフィックスのプリントを引き起こしてもよい。156でのラスター画像処理ステップの結果が、ファブリックへの色および/またはグラフィックスのプリントに影響を与えるために使用される場合がある。ジョブファイル110は、ファブリックへの色および/またはグラフィックスのプリントに影響を与えるために使用される場合がある。プリント工程を経たファブリックは、166でのプリント後の染色ステップで使用されてよい。
【0043】
158でのプリントステップの後、160で研究室および/または目視検査が実施されてよい。検査は、人間による検査を含む場合がある。検査は、コンピュータビジョンを使用した検査を含む場合がある。検査は、ファブリックと通信する1つ以上のセンサーの検査を含む場合がある。検査により、予想された色と、158でのプリントステップ中にファブリックに実際にプリントされた色との間に違いがあるかどうか、およびどの程度の違いがあるかが決定され得る。研究室および/または目視検査の結果は、162での色制御/プリンター較正ステップに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスに渡されてよい。162での色制御/プリンター較正ステップに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスは、160での検査を支援するための情報を提供してもよい。研究室および/または目視検査の結果は、166でのプリント後の染色ステップに関与する1つ以上のコンピューティングデバイスに渡されてよい。
【0044】
162で、色制御/プリンター較正ステップに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスは、予想された色と、158でファブリックに実際にプリントされた色との間の不一致を示す情報を決定および/または受信してもよい。色制御/プリンター較正ステップに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスは、予想された色に関連付けられた新しいペイント色を決定してもよい。色制御/プリンター較正ステップに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスは、新しいペイント色には、予想された色に近づけるために、赤、青、および/または緑などの特定の色を多かれ少なかれ必要であることを決定する場合がある。色制御/プリンター較正ステップに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスは、164でのアドレス指定可能な色ステップの更新ライブラリに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスと通信してもよい。
【0045】
164で、アドレス指定可能な色ステップの更新ライブラリに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスは、色制御/プリンター較正ステップに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスからの情報に基づいて、アドレス可能な色のライブラリを更新してもよい。アドレス指定可能な色ステップの更新ライブラリに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスは、決定された新しいペイント色を予想された色に割り当ててよい。アドレス指定可能な色ステップの更新ライブラリに関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスは、アドレス可能な色の更新されたライブラリを使用して、110での新しいプロジェクト要求および/または注文の生成を引き起こしてもよい。
【0046】
166で、プリント後の乾燥ステップが実施されてよい。プリント後の染色ステップは、ファブリックを乾燥することを含む場合がある。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックの乾燥を引き起こしてもよい。プリント後の染色工程を経たファブリックは、170での定着/スチーミングステップで使用されてよい。
【0047】
166でのプリント後の乾燥ステップの後、168での研究室および/または目視検査が実施されてよい。検査は、人間による検査を含む場合がある。検査は、コンピュータビジョンを使用した検査を含む場合がある。検査は、ファブリックと通信する1つ以上のセンサーの検査を含む場合がある。ファブリックが検査に失敗した場合、マテリアル試験データベース134が更新されてよい(これにより、その結果として、ファブリック供給業者ミル136へのさらに多くのファブリックの注文を、マテリアル試験データベース134にさせる場合がある)。研究室および/または目視検査の結果は、170での定着/スチーミングステップに関与する1つ以上のコンピューティングデバイスに渡されてよい。
【0048】
170で、定着/スチーミングステップが実施されてよい。定着/スチーミングステップは、プリントおよび/または染色されたファブリックをスチームすることを含む場合がある。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックのスチームを引き起こしてもよい。定着/スチーミングステップを経たファブリックは、174でのプリント後の洗浄ステップで使用されてよい。
【0049】
170での定着/スチーミングステップの後、172での研究室および/または目視検査が実施されてよい。検査は、人間による検査を含む場合がある。検査は、コンピュータビジョンを使用した検査を含む場合がある。検査は、ファブリックと通信する1つ以上のセンサーの検査を含む場合がある。研究室および/または目視検査の結果は、174でのプリント後の洗浄ステップに関与する1つ以上のコンピューティングデバイスに渡されてよい。
【0050】
174で、プリント後の洗浄ステップが実施されてよい。プリント後の洗浄ステップは、スチームおよび/または定着されたファブリックを洗浄することを含む場合がある。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックの洗浄を引き起こしてもよい。プリント後の洗浄ステップを経たファブリックは、178でのプリント後の乾燥ステップで使用されてよい。
【0051】
174でのプリント後のステップの後、176での研究室および/または目視検査が実施されてよい。検査は、人間による検査を含む場合がある。検査は、コンピュータビジョンを使用した検査を含む場合がある。検査は、ファブリックと通信する1つ以上のセンサーの検査を含む場合がある。研究室および/または目視検査の結果は、178でのプリント後の乾燥ステップに関与する1つ以上のコンピューティングデバイスに渡されてよい。
【0052】
178で、プリント後の乾燥ステップが実施されてよい。プリント後の乾燥ステップは、洗浄されたファブリックを乾燥することを含む場合がある。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックの乾燥を引き起こしてもよい。プリント後の乾燥ステップを経たファブリックは、182での裁断ステップで使用されてよい。
【0053】
178でのプリント後の乾燥ステップの後、180での研究室および/または目視検査が実施されてよい。検査は、人間による検査を含む場合がある。検査は、コンピュータビジョンを使用した検査を含む場合がある。検査は、ファブリックと通信する1つ以上のセンサーの検査を含む場合がある。ファブリックが検査に失敗した場合、マテリアル試験データベース134が更新されてよい(これにより、その結果として、ファブリック供給業者ミル136へのさらに多くのファブリックの注文を、マテリアル試験データベース134にさせる場合がある)。研究室および/または目視検査の結果は、182での裁断ステップに関与する1つ以上のコンピューティングデバイスに渡されてよい。
【0054】
182で、裁断ステップが実施されてよい。乾燥されたファブリックは、裁断されてよい。乾燥されたファブリックは、152で生成された裁断ファイルに従って裁断されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックの裁断を引き起こしてもよい。裁断ステップを経たファブリックは、184でのバッチ処理ステップで使用されてよい。
【0055】
184で、バッチ処理ステップが実施されてよい。裁断されたファブリックは、バッチ処理されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックのバッチ処理を引き起こしてもよい。バッチ処理ステップを経たファブリックは、186でのキット化ステップで使用されてよい。
【0056】
186で、キット化ステップが実施されてよい。バッチ処理されたファブリックは、キット化されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックのキット化を引き起こしてもよい。キット化ステップを経たファブリックは、188での組み立てステップで使用されてよい。
【0057】
188で、組み立てステップが実施されてよい。キット化されたファブリックは、組み立てられてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、ファブリックの組み立てを引き起こしてもよい。組み立てステップを経たファブリックは、顧客に発送されてよい。
【0058】
他のステップおよび工程が実施されてよい。ステップは、選択的に実施されても、されなくてもよい。データは工程間で共有されてよく、工程は、上流および/または下流工程ならびに機器のパフォーマンスに関する共有データに基づいて更新されてよい。
【0059】
デザイン/製品開発
現在のデザインおよび製品開発ツールは、実際の生産方法にデジタル的にリンクされていない。本開示によれば、デジタル製品の作成は、デザインプラットフォームから作成された製造(プリント)指示を含む場合がある。着色の実現可能性には、デザインプラットフォームに通知し、製品に対するデザイナーの選択を定義するためのフィードバックループがある。
【0060】
図2は、デザイン工程の例示的図を示している。200で、消費者データが受信(例えば、収集など)されてよい。消費者データは、生体計測データを含む場合がある。消費者データは、1人以上の消費者から収集されてよい。消費者データは、1つ以上のウェアラブルデバイスから収集されてよい。消費者データは、1つ以上のeコマースウェブサイトから収集されてよい。消費者データは、フィードバックループから収集されてよい。消費者データは、リポジトリから収集されてよい。
【0061】
202で、デザイナーのユーザーインターフェースは消費者データの影響を受ける場合がある。デザインツール内のオプションである色および/またはデザインは、消費者データの影響を受ける場合がある。デザインツール内のオプションである色および/またはデザインは、デザイナーのユーザーインターフェースで目立つように表示される好ましいマテリアル、またはデザイナーのユーザーインターフェースによって許可されていない好みではない色および/またはパターンなど、ビジネス上の理由の影響を受ける場合がある。デザイナーのユーザーインターフェースは、2次元および/または3次元デザインおよび/または開発ツールに関連付けられていてもよい。
【0062】
204で、視覚化ツールは、2次元および/または3次元デザインおよび/または開発ツールの影響を受ける可場合がある。視覚化ツールは、消費者データの影響を受ける場合がある。オプションである、および/または視覚化ツールによって作成された視覚化で表示される色および/またはデザインは、消費者データの影響を受ける場合がある。
【0063】
206で、インタラクティブな消費者体験がeコマースウェブサイトを介して消費者に提示されてよい。消費者に提示されるインタラクティブな消費者体験は、視覚化ツールの影響を受ける場合がある。消費者に提示されるインタラクティブな消費者体験は、2次元および/または3次元デザインおよび/または開発ツールの影響を受ける場合がある。消費者に提示されるインタラクティブな消費者体験は、消費者データの影響を受ける場合がある。オプションである、および/またはインタラクティブな消費者体験で表示される色および/またはデザインは、消費者データの影響を受ける場合がある。インタラクティブな消費者体験からのフィードバックは、200での新しい消費者データである場合がある。
【0064】
208で、ドロップオンデマンド(例えば、デジタル)および/または従来の製造が視覚化ツールの影響を受ける場合がある。デジタルおよび/または従来の製造は、2次元および/または3次元デザインおよび/または開発ツールの影響を受ける場合がある。デジタルおよび/または従来の製造は、消費者データの影響を受ける場合がある。オプションである、および/またはデジタルおよび/または従来の製造で表示される色および/またはデザインは、消費者データの影響を受ける場合がある。デジタルおよび/または従来の製造からのフィードバックは、200での新しい消費者データであってもよい。
【0065】
210で、高速製造は視覚化ツールの影響を受ける場合がある。高速製造は、2次元および/または3次元デザインおよび/または開発ツールの影響を受ける場合がある。高速製造は、消費者データの影響を受ける場合がある。オプションである、および/または高速製造で表示される色および/またはデザインは、消費者データの影響を受ける場合がある。高速製造からのフィードバックは、200での新しい消費者データであってもよい。
【0066】
ファッショントレンドに対するデザインと開発は現在断片化されており、消費者の需要、つまりデザイナーによって直接推進されているわけではない。作成者は、トレンドがどうなるかについて最善の推測を行い、最善を期待する。この従来の方式は最適化されていない。本開示によれば、改善されたオンデマンドフィードバックループは、必要な色彩配合およびデザインのデータ主導型予測を可能にし得る。
【0067】
図3を参照すると、物品を製造するための方法が図示されている。この方法は、カスタマイズを可能にする場合がある。この方法は、動的な価格設定を可能にする場合がある。この方法は、動的なリードタイムの決定を可能にする場合がある。この方法は、動的な配送を可能にする場合がある。
【0068】
ステップ310で、1人以上の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データが受信されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、1人以上の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データを受信してもよい。消費者データは、消費者の好みの情報を含む場合がある。
【0069】
ステップ320で、物品のデザインを示すデザイン入力が受信されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、物品のデザインを示すデザイン入力を受信してもよい。物品のデザインは、消費者データに基づく場合がある。物品のデザインを示すデザイン入力は、物品、あるいは個人化されたおよび/またはカスタム物品を測定するために作られるデザイン入力など、消費者向けであり得る。物品のデザインを示すデザイン入力は、大量生産物品の製品デザインに使用されてよい。物品のデザインを示すデザイン入力は、自動パターン作成を含む場合がある。物品のデザインを示すデザイン入力は、製造業者から直接提供される場合がある。物品のデザインを示すデザイン入力は、デザインモデルに適合し得る。「適合モデル」とは製品ラインのサイズ設定パラメータをデザインするためにブランドによって利用されるモデル、すなわち、利用可能な各サイズに合わせてスケーリングされた寸法の標準的なコレクションである。
【0070】
ステップ330で、1人以上の消費者に関連付けられたユーザーインターフェースへのインタラクティブなコンテンツの出力が引き起こされてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、1人以上の消費者に関連付けられたユーザーインターフェースへのインタラクティブなコンテンツの出力を引き起こしてもよい。インタラクティブなコンテンツは、物品のデザインの少なくとも表現を含む場合がある。
【0071】
ステップ340で、物品の製造に関連付けられた指示を示す製造データが出力されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、物品の製造に関連付けられた指示を示す製造データを出力してもよい。指示は、物品のデザインに基づく場合がある。製造データを出力することは、製造データの少なくとも一部をデジタルプリントシステムに出力することを含む場合がある。製造データは、デザイナーから製造業者に直接提供される場合がある。製造データは、顧客から製造業者に直接提供される場合がある。
【0072】
着色の実現可能性を示す着色データが受信されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、着色の実現可能性を示す着色データを受信してもよい。物品のデザインは、着色データに依存する場合がある。
【0073】
衣類のセンサーが、衣類がいつ着用されているかを検出してもよい。センサーは、クライアントデバイスで実行されているアプリケーションと通信してもよい。アプリケーションは、センサーから集中型サーバーに情報を中継してもよい。集中型サーバーは、どの色、パターン、および/またはファブリックが最も頻繁に着用されているかなどのトレンド情報を決定するためのアプリケーションを含む場合がある。集中型サーバーは、eコマースウェブサイトに関連付けられたサーバー、またはeコマースウェブサイトにアクセスしているユーザーデバイス上で実行されているブラウザに、決定されたトレンド情報を提供してもよい。eコマースウェブサイトは、決定されたトレンド情報に基づいて提案を行ってもよい。
【0074】
図4を参照すると、物品開発の方法が図示されている。ステップ410で、1人以上の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データが受信されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、1人以上の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データを受信してもよい。消費者データは、消費者の好みの情報を含む場合がある。
【0075】
ステップ420で、物品デザインまたは物品着色のうち1つ以上のトレンドを示すトレンドデータが受信されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、物品デザインまたは物品着色のうち1つ以上のトレンドを示すトレンドデータを受信してもよい。
【0076】
ステップ430で、1つ以上のデザインオプションの出力は、少なくとも消費者データおよびトレンドデータに基づいて、ユーザーインターフェースを介して引き起こされてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、少なくとも消費者データおよびトレンドデータに基づいて、ユーザーインターフェースを介して、1つ以上のデザインオプションの出力を引き起こしてもよい。
【0077】
ステップ440で、物品のデザインを示すデザイン入力が受信されてよい。1つ以上のコンピューティングデバイスが、物品のデザインを示すデザイン入力を受信してもよい。
【0078】
デザイン入力を受信することに応じて、ファブリックのタイプがデザイナーに提示されてよい。デザイナーは、提示されたファブリックのタイプのうち1つ以上を選択してもよい。選択された1つ以上のタイプのファブリックに応じて、統合技術パッケージがデザイナーのために作成されてよい。統合技術パッケージは、デザイン入力および選択された1つ以上のタイプのファブリックを適合させてよい。設計マテリアル表が、統合技術パッケージ向けに生成されてよい。設計マテリアル表は、オンデマンドで生成されてよい。
【0079】
衣類のセンサーが、衣類がいつ着用されているかを検出してもよい。センサーは、クライアントデバイスで実行されているアプリケーションと通信してもよい。アプリケーションは、センサーから集中型サーバーに情報を中継してもよい。集中型サーバーは、どの色、パターン、および/またはファブリックが最も頻繁に着用されているかなどのトレンド情報を決定するためのアプリケーションを含む場合がある。集中型サーバーは、リモートアクセス可能なデザイナーツールに関連付けられたサーバー、またはリモートアクセス可能なデザイナーツールにアクセスしているユーザーデバイス上で実行されているブラウザに、決定されたトレンド情報を提供してもよい。デザイナーツールは、決定されたトレンド情報に基づいて提案を行ってもよい。ユーザーは、提案に基づいてデザインを作成してもよい。ユーザーは、デザインに基づいて注文を作成してもよい。マテリアル表は、注文に基づいて自動的に生成されてよい。
【0080】
一例として、物品管理のための方法は、1人以上の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データを受信することを含む場合がある。消費者データは、消費者の好みの情報をさらに含む場合がある。方法は、物品のデザインを示すデザイン入力を受信することを含む場合がある。物品のデザインは、消費者データおよび/または他の入力に基づく場合がある。方法は、1人以上の消費者に関連付けられたユーザーインターフェースへのインタラクティブなコンテンツの出力を引き起こすことを含む場合がある。インタラクティブなコンテンツは、物品のデザインの少なくとも表現を含む場合がある。方法は、物品の製造に関連付けられた指示を示す少なくとも製造データを含む物品データを出力することを含む場合がある。製造データの出力は、製造データの少なくとも一部をドロップオンデマンドシステム(例えば、デジタルプリントシステム)に出力することを含む場合がある。指示は、物品のデザインに基づく場合がある。物品データは、1つ以上の製造工程に関連付けられた1つ以上のコンピューティングデバイスによって受信されるように構成され得、ここで、1つ以上の製造工程は、少なくとも物品データに基づいて更新される。方法は、着色の実現可能性を示す着色データを受信することを含む場合があり、ここで、物品のデザインは、着色データに依存する。方法は、物品のデザインおよびファブリックの選択に基づいて技術パック(tech pack)を生成することを含む場合がある。方法は、ファブリックのデザインに基づいてマテリアル表を出力することを含む場合がある。他のステップが使用されてもよい。さらなる例として、1つまたは複数の方法は、物品データが物品の1つまたは複数の部分の空間的配置を示す入れ子情報を含み、入れ子情報が少なくとも部分的に以下の1つまたは複数から導出されることを含み得る。物品の1つまたは複数の部分の少なくとも一部を形成するために使用される材料、物品の1つまたは複数の部分の少なくとも一部を形成するために使用される材料に適用される1つまたは複数の処理、所望のウェブ速度、または材料から分離された物品の1つまたは複数の部分を移動するように構成されたピックアンドプレイスシステムによって実行される操作。ネスティング情報は、ピックアンドプレイスシステムの操作に関連付けられたフィードバックループから少なくとも部分的に導出され得る。データは、任意の数のシステム、サブシステム、またはデバイスから収集されてよく、1つ以上の工程における更新を遂行するために、上流および/または下流で共有されてよい。
【0081】
注文の集約およびバッチ処理
デジタルプリンターの従来の注文処理は、単一の注文実行システムの製造工程全体を考慮していない。これは主に、各工程がそれぞれの工程の効率を考慮しているが、製造工程全体、およびそれに関連する全体的なコストを考慮していない断片的なバリューチェーンによって推進されている。本開示は、動的なネスティングの最適化を提供する。一例として、動的ネスティング最適化は、個々の消費者注文(具体的には1つの理論的な最小注文数量(MOQ))、およびビジネス指向の生産パフォーマンス、単位コスト/マージン、および持続可能性パラメータ内で最終顧客への生産および配送の速度を最大化するために注文構成要素をバッチ処理することを含む場合がある。
【0082】
単一ユニットの注文実行では、個々の構成要素は、適用されるインクの大幅に異なるレベルを有する場合がある。その後の洗浄工程では、高レベルのインクを伴う構成要素が、低レベルのインクを伴う隣接する構成要素を相互汚染し(例えば、明るい赤の構成要素が白い構成要素に隣接する)、品質が低下する可能性がある。本開示によれば、各個別の構成要素をプリントするためにインクが必要な場合のレベルを分析することにより、最低レベルのインクから始まり、最高レベルのインクまで構築するネストされたパターンが作成され得る。したがって、暗くて飽和した構成要素(例えば、明るい赤の構成要素)が色の暗い構成要素に隣接することになり、それによって、暗い色から明るい色への相互汚染を回避する。上記のマテリアルが洗浄工程を通って移動しているときに、最も明るい色が最初(洗浄機の水が最もきれいなとき)になり、暗い色が最後になる。これにより、より明るい色に対してはより少ない水と化学物質を使用して、工程全体をより効率的かつ持続可能なものにすることができる。
【0083】
従来の生産計画工程では、デジタル製造工程(例えば、デジタルプリント)と従来の「連続」生産工程(例えば、乾燥、洗浄)との両方を活用する大規模な実行に、小さな(単一ユニット程度の小さな)バッチを最適化することは考慮されていない。本開示によれば、異なる下流ルーティングを考慮しながら、小さなバッチをより大きなバッチに集約および編成する規則が使用される場合があり、それにより、小さなバッチは、共通の工程に集約されて、次に、生産において効率的にスケジュールされる場合がある方法で、別々のルーティングに対してより小さなバッチに再び分割される場合がある。
【0084】
ネスティング
RIPおよびプリントジョブファイルを作成する現在の工程は、実際のプリントまたは下流処理に対して別々のスループット速度は考慮されていない。本開示は、より高い効率および全体的な速度のために、プリント、仕上げ、組み立ておよび他の製造工程に関する考慮事項をバッチスループットに統合する場合がある。
【0085】
現在使用されているデジタルプリント工程でのネスティングの最適化は、60%~70%の程度であり、従来のアパレル製造の80%~95%の程度のマテリアル最適化(マテリアルの5%~20%が廃棄物)と比較して、非常に貧弱(マテリアルの30%~40%が廃棄物)である。ネスティングの最適化は、工程を商業規模で持続可能かつ実現可能にするために、デジタルプリントスペースにおいて改善する必要がある。本開示は、オンデマンドで生産される構成要素の最適化されたネストを使用して、80%~95%の程度のマテリアル利用率で従来の製造の効率に近づけることができる。
【0086】
図5は、ネスティングを図示した衣料品の例示的セットを示している。第1の衣料品500は、2組の色を含む場合がある。第1の色は、第1の衣料品500の上半分を含む場合がある。第2の色は、第1の衣料品500の下半分を含む場合がある。第2の衣料品502は、2組の色を含む場合がある。第2の衣料品502の右上半分は、第2の色を含む場合がある。第2の衣料品502の左下半分は、第3の色を含む場合がある。第3の衣料品504は、1つの色、すなわち第2の色を含む場合がある。第4の衣料品506は、1つの色、すなわち第1の色を含む場合がある。第5の衣料品308は、1つの色、すなわち第3の色を含む場合がある。
【0087】
ネスティングは、衣料品500、502、504、506、508の隣接する境界の色が類似し得るように、衣料品500、502、504、506、508を配列することを含む場合がある。第3の衣料品506は、第1の衣料品500の上半分に隣接するように配列されてよい。第2の衣料品502の左下半分は、第5の衣料品に隣接するように配列されてよい。第1の衣料品500の下半分、第2の衣料品502の右上半分、および第3の衣料品504のうち2つ以上が、隣接するように配列されてよい。
【0088】
説明のための例では、衣服パーツは、機械式アーム(またはロボット)を使用して移送および/または積み重ね(集約)される場合がある。対応するエンドエフェクターを備えた複数のそのような機械式アームは、ピックアンドプレイス生産ラインを含む場合がある。ピックアンドプレイス工程(移送すること、および積み重ねることを伴う)は、典型的には、想像されるシステムの他の工程よりもはるかに遅いため、「ボトルネック」と見なされる場合がある。しかし、スループットを最大化するように、機械式アームの特定の配列および移送特性を考慮したネスティングプロトコルを用いて、工程が改善される可能性がある。ネスティング配列は、例えばファブリックの特性(例えば、多孔性、剛性など)、ファブリックに適用される処理のタイプ、所望のウェブ速度、機械式アームによって実施される追加の操作、に依存して変更される場合がある。ネスティング配列を開始することは、人間またはネスティングソフトウェアによって実施されてよい。ピックアンドプレイス工程が行われる際に、機械式アームがコンピュータにフィードバックを送信し、それにより、全体的なスループットおよび/またはピックアンドプレイス速度を最大化する改変されたネスティング配列をもたらす場合がある。
【0089】
一例として、衣服のパーツは、例えば、小さいおよび大きいなどのサイズにグループ化されてよい。グループ化の閾値およびグループの数は、特定の操作または所望の出力に対して決定されてよい。テキスタイルマテリアルに関する限り、大きなパーツに使用されるアプローチと比較して小さなパーツに異なるピックアンドプレイスアプローチが使用されてよい。任意の特定の機械式アームに関連付けられた様々な時間遅延を考慮した特別なネスティング(例えば、小さなパーツの直後に大きなパーツをピックアップすることができるように、グリッパーのサイズと配列を調節することなど)が、作成され得る。上記のピックアンドプレイスシステムは、システムが複数のより小さなパーツを一度に、または一連のものとして適時に取り扱うことを可能にするために、ネスティングの最適化を用いて構成されてよい。ピックアンドプレイスシステムは、個々の大きなパーツ、または小さなパーツと大きなパーツとの混合物を取り扱うために、ネスティングの最適化を用いて構成されてよい。ピックアンドプレイスシステムは、スループット速度およびファブリック利用率を最大化するために、ネスティング最適化を用いて構成されてよい。他の最適化が使用されてもよい。
【0090】
構成要素の製造
図6は、構成要素製造工程の例示的図を示している。600で、プリントされたファブリックが、受け取られてよい。ファブリックは、
図1の158でのプリントステップでプリントされたものであってもよい。ファブリックは、
図1の166でのプリント後の乾燥ステップで乾燥されたものであってもよい。ファブリックは、靴のカスタムアッパー部分を含む場合がある。ファブリックは、行および/または列を含む場合があり、ここで、各行および列の組み合わせは、同一のプリントを含む場合がある。ファブリックは綿カンバスを含む場合がある。
【0091】
602で、ファブリックは仕上げられてよい。ファブリックを仕上げることは、ファブリックをスチームすることを含む場合がある。ファブリックは、
図1の170での定着/スチーミングステップでスチームされてよい。ファブリックを仕上げることは、ファブリックを洗浄することを含む場合がある。ファブリックは、
図1の174でのプリント後の洗浄ステップで洗浄されてよい。ファブリックを仕上げることは、ファブリックを乾燥することを含む場合がある。ファブリックは、
図1の178でのプリント後の乾燥ステップで乾燥されてよい。
【0092】
604で、ライナーがファブリックに適用されてよい。ライナーは、ファブリックの背面に接着されてよい。ファブリックは、プリントされて仕上げられた綿カンバスであってもよい。代替または追加の方法が使用されてもよい。
【0093】
606で、構成要素はファブリックで裁断されてよい。ファブリックで構成要素を裁断するために、レーザー、ルーター、またはナイフが使用されてよい。裁断された構成要素に部分的なチャドが残っていてもよい。各行と列の組み合わせが、完全に裁断されてよい。
【0094】
608で、完全に裁断されたファブリック(行および列)の組み合わせが、積み重ねられてよい。完全に裁断されたファブリックは、あるファブリック層の部分的に裁断された構成要素が、上および/または下に積み重ねられたファブリック層の対応する部分的に裁断された構成要素と整列するように積み重ねられてよい。積み重ねられたファブリックは、組み立てのために組み立て工に送り出されてよい。
【0095】
色制御
従来の着色方法は、試行錯誤の長期にわたる複数の時間のかかる反復を伴う手動の工程に主に依存している。本開示は、精密な基材特性データ、色によるインクからの化学薬品プロファイル、および精密な湿式仕上げデータを組み合わせて、拡張された試行錯誤工程を先取りすることができる。
【0096】
従来のデザインツールは断片化されており、互換性がなく、多くの点で製造工程から完全に切り離されているため、デザインどおりに生産するには拡張された試行錯誤工程が必要であり、製造するために元のデザインへの変更を作成する必要性を生み出す。本開示は、顧客、デザイナーおよび他のエンドユーザーに実現可能なデザインおよびマテリアル属性のみを提示し、許容されるパフォーマンス属性および基準内に受け入れられない色および特性を除外し、それによって入力されたデザインからの製造ジョブファイルをシームレスに直接作成する、統合製造ジョブファイル作成機能を含む。
【0097】
典型的には、後処理のQA/QC機能として、別々のアドホック工程として行われるが、時間がかかりすぎ、着色工程からかけ離れている。他の製造業者は、バリューチェーンの上流および下流のデータ、すなわち、所望の最終色、基材構造、およびその後の湿式処理およびラミネーション工程を統合することに失敗している。本開示は、これを我々のインライン着色および定着工程に統合して、色合わせおよび再現性を先回りして通知することができる。
【0098】
前処理
フォームアプリケーション
テキスタイル業界のダイレクト・ツー・ファブリック・デジタルプリントでは、前処理化学物質は、パディングと呼ばれる工程を通して開放幅の形態でテキスタイルに適用され、これにより、テキスタイル全体が化学物質に浸され、余分なものが化学物質の乾燥/定着前に絞り出される。従来の工程では、テキスタイルによって吸収される水分の量は、テキスタイルの重量の70%から>100%の範囲であり(業界では「湿式ピックアップ」と呼ばれている)、その後の処理の前にテキスタイルを乾燥させるときのエネルギー集約的な工程で、この水分のすべてを蒸発させる必要がある。前処理化学物質の従来のパディングに関する他の問題は、ほとんどの場合、化学物質がプリントされる表面でのみ必要とされるときに、化学物質がテキスタイル全体に、およびそれを通して適用されることである。したがって、従来の工程では、その後の工程で付加価値を付けるために必要とされるものよりも多くのエネルギー、水、および化学物質を使用する必要がある。テキスタイル業界は、世界で2番目に淡水の消費者であり、農業業界に次ぐ地表水の最大の汚染源の1つである。業界は、水、エネルギー、化学薬品の消費を削減するための新しい方法を模索している。
【0099】
化学物質のフォームの適用は、数十年の間商業的に用いられてきた。ダイレクト・ツー・ファブリック・デジタルプリントの初期の業界では、業界が急速に成長し、投資コミュニティから注目を集めるレベルまで、生産速度が上がっている。本開示では、工程は、例えば、エネルギー消費の削減、水消費の削減、化学薬品消費の削減、必要とされる化学物質のより正確な適用、廃水処理システムへの化学薬品負荷の削減など、テキスタイル業界にとって重要ないくつかの利点を有するフォームアプリケータを介して適用される前処理化学物質を含む。また、従来の工程と比較して、フォーム適用工程によって、より濃く、より豊かな色が実現され得ることも実証されている。
【0100】
図7Aは、4つの予備的な化学薬品配合にわたるフォーム適用前処理からの肯定的な結果を示している。これらの予備的な配合は、制御のケースまたは従来の工程の平均結果と比較して、多くのカテゴリーでより高い平均結果を実証している。Rは、最大吸収波長での10進数の反射率である(20%R=0.20R)。
【0101】
4つのサンプル(3C、5B、2Bおよび2D)はすべてフォームが適用され、結果は対応する従来のパッド付きまたはパッドが適用されたサンプルと比較されている。例えば、サンプル3Cおよび5Bはパッド付きサンプル(下のパッド1)と比較され、2Bおよび2Dは別のパッド付きサンプル(下のパッド2)と比較された。
【0102】
フォーム入りのサンプルに関連付けられたSWL値>100%は、少なくとも従来のサンプルと比較して、そのフォーム配合および条件によってより高い色収率が実現されたことを意味する。
【0103】
図7Bは、4つの異なる化学薬品配合での肯定的な結果を図示し、ここで、2Bおよび2Dは、ベースライン制御のケースと類似のパフォーマンス結果を実証し、3Cおよび5Bは、制御および他の配合変数の結果よりもパフォーマンスが改善されたことを実証している。
【0104】
本開示は、以下のようなフォーム処理用の配合を含む(ただし、他の化学物質が使用されてもよい)。
【表1】
【0105】
耐久性撥水剤(DWR)のフォーム処理が使用されてよい。一例として、
図7Cは、ポリエステル基材へのフォーム適用向けの特定のパラメータを伴ったDWR配合を示しており、パフォーマンスの改善により、化学物質の節約量を50%削減し、化学物質の消費量を80~85%削減できることが実証された。
【0106】
図7Dを参照すると、テキスタイルを前処理するための方法が図示されている。ステップ710で、テキスタイルが受け取られてよい。マテリアル製造業者が、テキスタイルを受け取ってもよい。
図1のステップ138は、ステップ710を含む場合がある。
【0107】
ステップ720で、プリントされるテキスタイルの選択領域が決定されてよい。マテリアル製造業者が、プリントされるテキスタイルの選択領域を決定してもよい。
図1のステップ140は、ステップ720を含む場合がある。
【0108】
ステップ730で、アプリケータがテキスタイルの選択領域へのフォーム化学物質の適用を引き起こされてよい。マテリアル製造業者は、アプリケータにテキスタイルの選択領域にフォーム化学物質を適用させてよい。選択領域の外側のテキスタイルの領域へのフォーム化学物質の適用は、最小限に抑えられてよい。
図1のステップ140は、ステップ730を含む場合がある。
【0109】
ステップ740で、テキスタイルの選択領域は、選択領域の表面がプリントされ得るように乾燥されてよい。マテリアル製造業者は、選択領域の表面がプリントされ得るように、テキスタイルの選択領域を乾燥させてもよい。
図1のステップ140は、ステップ740を含む場合がある。
【0110】
マテリアル製造業者は、テキスタイルおよび対応するジョブファイルを受け取ってもよい。ジョブファイルは、テキスタイルの特定の領域をプリントする必要があることを示してもよい。マテリアル製造業者は、テキスタイルの特定の領域にフォーム前処理を行わせてもよい。マテリアル製造業者は、テキスタイルの特定の領域を乾燥させてもよい。マテリアル製造業者は、ジョブファイルの指示に従ってテキスタイルの特定の領域のプリントを引き起こしてもよい。
【0111】
プラズマ前洗浄/活性化
化学物質の濡れ性および接着性を最適化するために、テキスタイルマテリアルを徹底的に洗浄する必要がある(例えば、耐久性撥水仕上げ、着色剤、ポリマーコーティング、ラミネーションなど)。溶剤および界面活性剤の使用をめぐる環境規制が強化されているため、過去の強力な化学薬品(例えば、溶剤)で得られたのと同じレベルの清浄度を実現することはますます困難になっている。今日のテキスタイルのほとんどの洗浄は、大量の熱エネルギーおよび可能な限り最も良性の洗剤化学薬品を使用した水ベースのものである。残念ながら、現代の洗浄システムでは、環境にやさしい一方で、テキスタイルの着色および仕上げを妨げる可能性のある汚染物質がテキスタイルにない状態を維持できない。汚染されたファブリックに化学薬品を適用することは、パフォーマンスの低下、機能的仕上げの耐久性の低下、または合格率を実現するために、ファブリックが完全にきれいな場合に必要とされるよりも多くの化学物質を使用する必要性につながることが多い。大気圧プラズマ処理は、ファブリックおよび/またはマテリアルの表面化学およびトポグラフィーを変化させて、異なるマテリアルへの接着特性を改善し得る。各プラズマキャリアガスは、異なる表面化学および表面トポグラフィーを提供できる。
【0112】
本開示によれば、コロナプラズマ工程は、イオン化ガスを使用して、テキスタイルの表面上の汚染物質(油、ワックスなど)を気化除去(分解)することができる。これは水を必要としない工程であり、水ベースの化学物質でファブリックおよびまたはマテリアルの表面化学および表面エネルギーを変更することによって「ウェットアウト」がより簡単である、よりきれいな表面をもたらす。コロナプラズマユニットは、化学薬品の浸透(濡れ性)およびテキスタイル表面の活性化を助けるために、化学薬品適用ステップの前に配置することができる。プラズマは、一部の化学薬品適用(例えば、DWR)のパフォーマンスを向上させるだけでなく、より少ない染料と化学薬品を使用して、より濃く、より飽和した色を実現するために使用できる。
【0113】
図8を参照すると、テキスタイルを前処理するための方法が図示されている。ステップ810で、テキスタイルが受け取られてよい。マテリアル製造業者が、テキスタイルを受け取ってもよい。
図1のステップ138は、ステップ810を含む場合がある。
【0114】
ステップ820で、テキスタイルの少なくとも一部がプラズマを使用してテキスタイルの少なくとも一部から1つ以上の汚染物質を除去するように調整されてよい。マテリアル製造業者が、プラズマを使用してテキスタイルの少なくとも一部から1つ以上の汚染物質を除去するようにテキスタイルの少なくとも一部を調整してもよい。テキスタイルの少なくとも一部を調整することは、テキスタイルの表面を活性化し得る。プラズマは、コロナプラズマを含む場合がある。
図1のステップ140は、ステップ820を含む場合がある。
図1のステップ146は、ステップ820を含む場合がある。
【0115】
ステップ830で、1つ以上の化学物質がテキスタイルの少なくとも一部に適用されてよい。マテリアル製造業者が、テキスタイルの少なくとも一部に1つ以上の化学物質を適用してもよい。
図1のステップ140は、ステップ830を含む場合がある。
図1のステップ146は、ステップ830を含む場合がある。テキスタイルの表面の活性化は、同じ1つ以上の化学物質が適用されたテキスタイルの非活性化表面と比較して、1つ以上の化学物質のパフォーマンスを改善し得る。
【0116】
マテリアル製造業者が、テキスタイルの特定の領域に汚染物質が含まれるテキスタイルを受け取る場合がある。マテリアル製造業者は、プラズマを使用することによって特定の領域の汚染物質を除去してもよい。マテリアル製造業者は、テキスタイルの特定の領域を活性化するために、テキスタイルの特定の領域に1つ以上の化学物質を適用してもよい。
【0117】
デジタル着色
ドロップオンデマンド(例えば、デジタルプリント)
アパレル業界では、従来の製品は現在、消費者が実際に最終製品を購入する前に、卸売業者および小売業者が予測に反するアパレルとフットウェアを注文する予測モデルの下で製造されている。このシナリオでは、製品は入力の大きなバッチ(例えば、テキスタイルなどのマテリアル)を使用して製造され、最終工程まで連続的に小さなバッチに次々と分解され、それによって、最終製品は「1つのバッチ」ユニットとして完成される。説明のための例が
図9Bに示されている。このシステムでは、最終製品の一意の識別子は、工程のきわめて最後のステップまで割り当てらない。製品が「大量カスタマイズ」モデルの下で製造される一シナリオでは、消費者は最終製品をその製造前に購入する場合がある。このモデルでは、注文の開始から配送までを追跡するために、製造工程全体を通して最終製品の各構成要素を識別することが重要である。各構成要素を識別することは、バーコードまたはQRコードなどの一意の識別子を使用してデジタルプリントステップで生じ得る。しかし、ほとんどの消費者は、最終製品で一意の識別子が見えることを望まない。説明のための例が
図9Bに示されている。さらに、マテリアル利用率は、未処理マテリアルの効率的かつ持続可能な使用の重要な推進力である。過剰なマテリアルを使用せずに識別表示の問題を解決するために、一意の識別子が、消費者の目には留まらずに、判読できる方法で各構成要素に配置される必要がある。
【0118】
本開示では、品質管理は、コンピュータビジョンまたは一部の他の工程を介して見ることができる不可視インクを使用するなど、不可視位置合わせポイントを介して実施される場合がある。現在のシステムおよび方法は、一意的なディザリングパターンを通してデータを埋め込む場合がある。例えば、本開示は、デジタルプリントから販売のポイントまでの製造工程の間に読み取り可能でありながら、消費者には「不可視の」方法を使用する一意の識別子(例えば、バーコード、QRコード、
図9Bに示される説明のための例)の適用を含む。本開示は、マシンビジョンによって読み取り可能な不可視インクを使用して各構成要素に適用されるが、人間の知覚の可視スペクトル外(例えば、紫外線、赤外線など)にあるインクを使用する一意の識別子の使用を含む。
【0119】
属性およびトレーサビリティ
アパレル業界では、「大規模な」工業生産は、消費者が生成または集約したコンテンツによって推進されるデジタルオーダーメイド製造をサポートしていない。製品および構成要素の出所の主張を行うこと、および証明することに使用できる一意的な単一のユニットワークフローを管理するためには、生成のポイントから販売のポイントまで追跡できるすべてのテキスタイル構成要素に対してデジタル的に生成されたマーキングシステムが必要であり、それによって、マーキングは、製造統合およびインテリジェンスシステムを通してバリューチェーン全体にリンクできる。本開示では、システムおよび方法は、可視および/または非可視コードを使用するデジタルプリントを介して、可視および非可視属性を伴う顧客注文データを埋め込む場合がある。
【0120】
属性および/またはトレーサビリティのための方法は、1つ以上の最初の消費者注文に関連付けられた注文データを受信することを含む場合がある。1つ以上の一意の識別子(UID)が、マテリアルの少なくとも一部に配置されてよい。1つ以上の一意の識別子は、人間の目には不可視であり、所定のビジョン方法の助けを借りて可視となるものであってよい。1つ以上の一意の識別子は、注文データの少なくとも一部を含む物品データを表してもよい。1つ以上の方法は、1つ以上の製造工程を介して、物品の少なくとも一部を形成するために、マテリアルを処理することを含む場合がある。1つ以上の一意の識別子によって表される物品データは、それぞれの製造工程に関連付けられた情報を含むために、各製造工程に基づいて更新される場合がある。製造工程のそれぞれ(または製造工程のうち1つ以上)は、物品データを読み取ることと、物品データに基づいて、それぞれの製造工程に関連付けられた1つ以上のアクションを調節することを含む場合がある。物品データは、物品の出所を示す場合がある。本明細書で使用される場合、物品データは、ネスティングデータ、注文データ、色データなどの他のデータであるか、またはそれらを含む場合がある。
【0121】
属性および/またはトレーサビリティのための方法は、1つ以上の最初の消費者注文に関連付けられた注文データを受信することを含む場合がある。1つ以上の一意の識別子が、マテリアルの少なくとも一部に配置されてよい。1つ以上の一意の識別子は、人間の目に可視であり、1つ以上の製造工程を介して隠されるように構成されてよい。1つ以上の一意の識別子は、注文データの少なくとも一部を含む物品データを表してもよい。他のデータが表されてもよい。1つ以上の方法は、1つ以上の製造工程を介して、物品の少なくとも一部を形成し、1つ以上の一意の識別子の少なくとも一部を隠すためにマテリアルを処理することを含む場合がある。1つ以上の一意の識別子によって表される物品データは、それぞれの製造工程に関連付けられた情報を含むために、各製造工程に基づいて更新される場合がある。製造工程のそれぞれ(または製造工程のうち1つ以上)は、物品データを読み取ることと、物品データに基づいて、それぞれの製造工程に関連付けられた1つ以上のアクションを調節することを含む場合がある。物品データは、物品の出所を示す場合がある。
【0122】
アパレル/フットウェア構成要素のデジタルマーキングでは、マシンビジョンを介して判読できるようにして(確実な読みやすさ)自動製造を可能にするために十分に大きい、一意のマーカーおよび/またはシリアル化された一意的のマーカー(例えば、
図9B)が必要であるとする。デジタルマーカーのサイズは基材によって異なり、例えば、非常に平らであり、基材は、平らな表面の物理的組成に起因してより小さなマーカーでマークされ得るが、Z方向のテクスチャの度合いが大きい基材(例えば、サッカー織り、ワッフルニット)には、基材表面で反射する光の物理的組成に起因して、比較的大きなマーカーが必要である。本開示では、MII(製造統合およびインテリジェンスシステム)が、所与の基材に関して収集されたデータに応じて確実に判読できるように生成される一意的のデジタル識別子(例えば、QRコード、バーコード)を生成する場合がある。本開示は、基材データおよびプリントされた構成要素のサイズに基づいて、適切なサイズのマーカーを自動的に選択する場合がある。
【0123】
現在の製品ストーリーテリングでは、上流のサプライチェーンで数か月または数年の計画が必要であり、これにより、入力の出所(例えば、オーガニックコンテンツ、リサイクルコンテンツ)を証明することは、既定のものに反するリスク、保管のデジタルチェーンを管理するために、引受または法的文書を通じて管理されている。市場がより小さなバッチサイズとより高度なカスタマイズに移行するにつれて、マーケティングの主張を行うための入力と工程を追跡することがますます困難になる。本開示のシステムおよび方法は、デジタル的にアクセスすることができる一意の識別子(例えば、QRコード、バーコード)を生成して、消費者を最終製品の履歴および出所と結び付け、それによって、サプライチェーンを通して製品が移動するときに入力および「成分」がコンパイルされ、一意の識別子との相互作用を通して(モバイルデバイス、スキャナー、デジタルカメラなどを通して)最終消費者にアクセスできるようになる。
【0124】
アパレルおよびフットウェア業界では、テキスタイル基材は「設計された」マテリアルでありながら、製造工程のステップ、特に処理の仕上げ段階を通して、基材の寸法変化に大きなばらつきが生じる可能性がある。寸法変化は、水分の変化/マテリアルの濡れ、マテリアルの延伸または成形などの湿式および乾式処理における機械的力、熱的定着(熱固定)、化学物質の適用(例えば、コーティングなど)の結果としての熱可塑性基材の永続的/半永続的変化など、様々な要因の結果である可能性がある。寸法変化は、マクロレベル(バッチからバッチ)だけでなく、基材の単一のヤードまたはメートル内のミクロレベルでも現れるため、寸法変化の局所的な予測を予測不可能にする。前述の寸法変化の理由で、個々の構成要素の裁断工程の位置合わせマークの関係(例えば、デジタルプリンターなどで、以前の工程で適用された)は、処理を通して大幅に変わる可能性があり、その結果、初期のデザイン寸法に基づく裁断は、仕様外の構成要素をもたらす。この問題を解決するには、正確な裁断を提供し、また寸法変化の予測を改善するためにデータフィードバックループを提供し、および/またはマシンビジョンを使用して品質の問題を識別するために、裁断前に寸法変化を識別するためのはるかに堅牢な工程が必要ある。テキスタイルウェブの幅および長さにわたる寸法基準ポイントを追加することが重要である。最終製品に高密度の基準マークを配置することは、消費者にとって商業的に受け入れられないため、消費者には不可視であるが(視覚スペクトル外)、マシンビジョンには可視のマークは、テキスタイルの高速単一層裁断にとって重要である。確実に検出されるのに十分な大きさのマーカーは、上記のマーキングがアパレル/フットウェア製品のすべての構成要素で可視である場合、普通の消費者にとって好ましくない可能性がある。本開示では、品質管理手段として元のパターンへの変更を追跡する位置合わせポイントを作成するために、不可視インクが使用される場合がある。このことは、裁断工程中に補正されるか、または注文は事前にフォーマットされたジョブファイルのキューに戻されて再現される。
【0125】
従来の構成要素は、概して、モノリシックプリントから裁断され、これにより、無駄なインクが作成され、仕上げが行われ、未使用のマテリアル(例えば、ファブリックまたはその他の構成要素)のリサイクルが困難になる。本開示では、未使用のファブリックのリサイクルを可能にするための仕上げの精密な適用。
【0126】
接着剤は、伝統的にモノリシックにアナログ方式で適用される。これは、過剰な化学物質の両方の費用の高レベルの廃棄物を生み出し、未利用のマテリアル(例えば、ファブリックまたは他の構成要素)をリサイクルする能力を妨げる。本開示は、必要な場合にのみ化学物質を適用するために、独自の配合を使用して、接着剤のデジタルプリント/押し出しを利用する場合がある。プラットフォームは、視覚的な位置合わせポイントを識別し、デジタル技術パックデータベース内の層を参照し、それぞれの構成要素レベル(または、設計された)プリントの必要な領域にのみ化学物質の精密な適用を使用する場合がある。
【0127】
図9Aは、組み立ておよび自動化を容易にするために、精密なレーザー裁断と組み合わされた構成要素レベルプリントの説明のための例を提示している。ペアとしてネストされ、下流処理に従ってバッチ処理される構成要素レベルの設計されたプリントの実証により、下流の縫製および組み立てに柔軟性がもたらされるが、この際、注文のプリントで利点が得られるのに対し、実際には下流の縫製および組み立ては主に商品化される。
図9Bは、上流および下流のトレーサビリティのための、QRコードに対する例を実証している。QRコードは、ディザリングパターンを表しており、サプライチェーンの持続可能性およびCSRの目的で基礎となるデータを含み、出荷工程を通して製造を容易にし、マーケティングおよび属性の機会を生み出すために、配合において「不可視」なものである。
図9Cは、図に実証されている段階的な改善を示す。例えば、裁断されていないチャドを残すための精密な裁断は、既存の製造方法と比較して、基礎となる製品の品質と整合性を向上させながら、直接的な人件費のマテリアル節約につながる。
図9D~Eは、大規模な設計されたプリントおよびデジタル製造文書の操作運用によって排除された従来の製造工程の例を実証している。この場合、タグ(適切な注意とサイズ設定情報および必要な原産国データを伴う)をデジタル的にプリントされた情報に置き換えるだけで、アイテムの製造に起因する直接的な人件費が排除されるのと同時に、不正行為および偽造品の流通に関する対案を防ぐ機会が提示される。
【0128】
代替的に、または情報のキャリアとして使用されることに加えて、工程ステップまたは工程を「選別する」か、または評価するために、UIDが使用されてもよい。例えば、特定のUIDに反射特性がある場合、PUコーティングの適用前(「工程」)および工程の完了後に再度、反射率を測定すると、適用されたPUコーティングの厚さおよび/または品質に関する「局所」または衣服パーツ固有の情報が得られる。他の例では、UID自体が変更される(例えば、工程で使用される最高および/または最低温度に対応する、または特定の温度範囲を示す色の変更または可視性の変更)。他の生産工程特性の評価が、想像される場合がある。これらのUIDは、各衣服パーツの縫い代許容内および/またはファブリックロールのガター領域内に適用される場合がある。
【0129】
湿式仕上げ
従来の仕上げ工程は、概して、断片化された工程であり、プリント工程から物理的に、かつデジタル的に分離されている。現在の状態は、非常に長いフィードバックループを呈している。現在、高度な変動を伴って手動で(特に、ある現場から別の現場へ)実行されている。本開示では、変動を測定し、オンプレミスおよびネットワーク化された製造のための設定を最適化するためのアルゴリズムを作成するために、インライン分光光度計が、実装される場合がある。例えば、システムおよび方法は、他の製造現場、およびそれぞれの条件、すなわち水質、化学物質、周囲条件などに合わせて調節できるベースラインレシピを作成し、前の工程および設定からデータを読み取り、工程のこの部分から条件を書き込むために、集約されたデータを使用する場合がある。
【0130】
図10は、湿式仕上げ工程の例示的図を示している。湿式仕上げ工程は、工程データコレクション1000および製品データコレクション1050を含む場合がある。工程データコレクション1000は、デジタル入力および/または注文1040からデータを受信および/または抽出してもよい。工程データコレクション1000は、製品データコレクション1050と通信していてもよい。
【0131】
工程データコレクション1000は、工程レシピデータベース1010を含む場合がある。工程レシピデータベース1010は、基材データ1012、着色データ1014、手触りデータ1016、仕上げデータ1018などを含む場合がある。工程データコレクション1000は、基材前処理ステップ1020、基材着色ステップ1022、基材スチーミングステップ1024、基材洗浄ステップ1026、基材硬化ステップ1028、基材乾燥ステップ1030、基材機能的仕上げステップ1032、基材タンブリングステップ1034などの様々な工程ステップに関するデータを含む場合がある。様々な工程ステップに関するデータは、センサーから取得されてよい。様々な工程ステップに関するデータは、分光計から取得されてよい。様々な工程ステップに関するデータは、インライン分光光度計から取得されてよい。インライン分光光度計は、様々な工程ステップに関するデータの変動を測定してもよい。様々な工程ステップに関するデータの測定された変動が、より最適な設定を取得するためのアルゴリズムを作成するために使用されてよい。工程データコレクション1000は、設定および/または条件を含む場合がある。設定および/または条件は、直接的なパフォーマンス出力に起因する場合がある。設定および/または条件は、インライン乾燥機、スチーマー、洗浄機、スタンターフレームなどに関連付けられてもよい。
【0132】
製品データコレクション1050は、製品フィードバックコレクション1060を含む場合がある。製品フィードバックコレクション1060は、非メタメリック色一致フィードバック1070、基材ハンドフィードバック1072、基材通気性フィードバック1074、基材透水性フィードバック1076、基材光反射率フィードバック1078、基材熱吸収度フィードバック1080、基材熱保持フィードバック1082などの、製品の様々な態様に関するデータを含む場合がある。製品の様々な態様に関するデータは、センサーから取得されてよい。製品の様々な態様に関するデータは、分光計から取得されてよい。製品の様々な態様に関するデータは、インライン分光光度計から取得されてよい。インライン分光光度計は、製品の様々な態様に関するデータの変動を測定してもよい。製品の様々な態様に関するデータの測定された変動が、より最適な設定を取得するためのアルゴリズムを作成するために使用されてよい。製品データコレクション1050は、設定および/または条件を含む場合がある。設定および/または条件は、直接的なパフォーマンス出力に起因する場合がある。設定および/または条件は、インライン乾燥機、スチーマー、洗浄機、スタンターフレームなどに関連付けられてもよい。
【0133】
デジタル仕上げ
DWRの構成要素レベル適用(例えば、フッ化なし、または従来のフッ化)
従来のDWR工程は、化学物質のモノリシック適用を伴うバッチで行われ、それにより、化学物質は、表面全体にわたって同じレベルの適用で、テキスタイルマテリアルのウェブ全体にわたって適用される。このアプローチの問題は、最終的に廃棄物となるマテリアルにわたって化学物質が使用され、新しいパフォーマンス適用を生成するための「設計された」アプローチで撥水性のレベルを制御する方法がないことである。本開示では、構成要素レベルおよびロール・ツー・ロール工程でのDWRのデジタル適用により、デジタル的に可能にすることができる水分管理の設計されたパターンが可能になる。これにより、より持続可能な工程につながり、それによりパフォーマンスを生み出すために使用される化学物質が少なくなる。また、裁断工程後に廃棄物となるファブリックは、化学汚染物質が含まれていない廃棄物であることに起因して、より簡単にリサイクルできる。また、化学物質のデジタル適用により、単一ユニットのカスタマイズを可能にするために、異なるサイズの構成要素にわたってスケーリングできる化学物質の設計された配置によって、新しいパフォーマンス機能が可能になる場合がある。
【0134】
化学物質の設計された適用
化学物質の従来の適用は、すべてのファブリックをカバーし、化学薬品の大幅な廃棄物を生み出し、未利用のファブリックのリサイクルを妨げる。本開示では、接着剤などの化学物質の精密なデジタル適用は、化学薬品の使用を削減し、コストを節約し、そして未使用のファブリックのリサイクルを可能にし得る。
【0135】
裁断
典型的な従来の方法は、モノリシックプリントから事前にプログラムされたパターンを裁断し、設定された構成要素パターンの繰り返しを必要とし、無駄なインクにつながり、スケーリングされたカスタマイズを妨害する。本開示では、裁断パターンの動的認識により、全体的なスループットの向上、廃棄物の削減、および大量カスタマイズが可能になる。
【0136】
テキスタイルマテリアル業界における現在の自動単一層裁断は、アパレル/フットウェア業界においてスケーリングするのに十分なスループットを有していない。従来の技術は、概して、機械式ナイフを、場合によってはレーザーエネルギーを備えたガントリー駆動のX/Y軸機器を利用している。本開示のシステムおよび方法は、ガントリー駆動システムよりも2桁高いスループットを有する高速検流計駆動レーザーを利用する場合がある。
図11は、既存の従来のテキスタイル裁断方法をはるかに超える、初期の高速単一層検流計駆動レーザー裁断プロトタイプのデザインを図示している。
【0137】
プリント後のスチーミング、洗浄、およびステントなどの、従来の湿式仕上げ工程は、非線形で一貫して予測するのが難しいファブリックに(特にニットで)歪みを生み出す。これらの歪みは、パターンと構成要素との両方を精密に一貫してプリントする能力を妨げる。本開示のシステムおよび方法は、事前に選別された構成要素の形状およびパターンのデータベースと一致し、次のプリント反復のためにレシピ変更を調整しながら、観察された形状歪みを補正するために裁断調節を行うことができる。
図12は、
図11の供給部分であり、ここで、ビジョン認識およびリアルタイムジョブファイル補正データが収集され、伝送される。
【0138】
構成要素レベルでのプリントは、設計されたプリント構成要素が廃棄物から解読できない下り工程の並び替えおよびハンドリングで非効率を生み出す。本開示のシステムおよび方法は、未使用の基材がウェブとして取り付けられたままであるように、プリントをネストし、構成要素を裁断する場合がある。未使用の基材のこのウェブはベルトから巻き取られ、関連する裁断された構成要素は、並び替えられ、キット化されて組み立てられ、廃棄物は効果的にバッチ処理されてリサイクルされる。
図13は、廃棄物の除去およびその後のダウンサイクリングまたはリサイクルのためのニップローラーを図示している。
【0139】
従来の裁断方法は、アナログ機能の機械式ツールを用いて手作業で構成要素を裁断すること、またはガントリー駆動ナイフ、ルーター、またはレーザーを使用してマテリアルを自動裁断することを含む。この労働集約的な工程は、特にカスタマイズに関してかなりの非効率を生み出す。本開示のシステムおよび方法は、独自のカスタマイズされた注文、バッチ処理、および精密なレーザー裁断によるネスティングを提供し、接続チャドを残して一緒に保ち、ブロックからの手動の分離を可能にする。
【0140】
裁断位置合わせのための方法は、コンピュータビジョンを使用して、プリントされたマテリアルに配置された第1のパターン構成を分析することを含む場合がある。1つ以上の方法は、プリントされたマテリアルに仕上げ工程を実施することを含む場合があり、その結果、第1のパターン構成とは異なる第2のパターン構成がもたらされる。1つ以上の方法は、コンピュータビジョンを使用して、プリントされたマテリアルに配置された第2のパターン構成を分析することを含む場合がある。1つ以上の方法は、第1のパターン構成および第2のパターン構成に基づいて、裁断制御情報を決定することを含む場合がある。1つ以上の方法は、プリントされたマテリアルの裁断を容易にするために、裁断制御情報を裁断システムに送信することを含む場合がある。裁断システムは、高速単一層検流計駆動レーザー裁断システムを含む場合がある。仕上げ工程は、マテリアルをスチームすることと、マテリアルを洗浄することと、マテリアルを乾燥することとを含む。仕上げ工程は、デジタル仕上げ工程を含む場合がある。裁断制御情報は、マテリアルのタイプに依存する場合がある。1つ以上の方法は、1つ以上の顧客注文をバッチにバッチ処理することと、バッチに基づいてプリントされたマテリアルに複数の物品構成要素をネストすることと、を含む場合がある。
【0141】
裁断方法は、1つ以上の顧客注文をバッチにバッチ処理することと、バッチに基づいて複数の物品構成要素をネストすることと、1つ以上のタブが、裁断された構成要素を基材の一部に接続するように基材からネストされた構成要素を裁断することと、を含む場合がある。裁断ステップの前に、方法は、コンピュータビジョンを使用して基材に配置された第1のパターン構成を分析することと、基材に対して仕上げ工程を実施することと、第1のパターン構成とは異なる第2のパターン構成をもたらすことと、コンピュータをビジョン使用して基材上に配置された第2のパターン構成を分析することと、第1のパターン構成および第2のパターン構成に基づいて、裁断制御情報を決定することと、を含む場合がある。裁断ステップは、裁断制御情報に少なくとも基づいて実施されてよい。裁断ステップは、単一の層を裁断するために、高速検流計駆動レーザー裁断システムを使用して実施されてよい。仕上げ工程は、マテリアルをスチームすること、マテリアルを洗浄すること、またはマテリアルを乾燥することのうち1つ以上を含む場合がある。仕上げ工程は、ベルト成形、機械的成形、デカタイジング、スポンジング、サンホライジング、緩和乾燥、連続タンブリング、またはバッチタンブリングのうち1つ以上を含む場合がある。仕上げ工程は、1つ以上のスエーディング、剪断、起毛、開放幅成形、管状成形、カレンダ加工、気化、スポンジング、大気圧プラズマ仕上げ、連続セカタイジング、半連続デカタイジング、クラビング、コーティング、ラミネート加工、エンボス加工、張力なし乾燥、緩和乾燥、テンタリング、ステンタリング、ナッピング、ブラッシング、シンジング、ビートリング、熱設定、熱定着、充填、デジタルプリント、ローラープリント、スカッチング、スパッタリング、またはつや出し加工、を含む場合がある。裁断制御情報は、マテリアルのタイプ、マテリアルの厚さ、マテリアルの単位面積あたりの質量、マテリアルの多孔性、または糸の特性のうち1つ以上を含むマテリアル特性に依存する場合がある。
【0142】
図14は、レーザー裁断工程の例示的図を示している。1400で、ファブリックが観察されてよい。ファブリックは、デジタル的にプリントされたファブリックであってよい。デジタル的にプリントされたファブリックは、パターンを含む場合がある。ロボットビジョンが、パターン寸法を取り込むために使用されてよい。取り込まれたパターン寸法は、元のパターン寸法を含む場合がある。取り込まれたパターン寸法は、仕上げ前のパターン寸法を含む場合がある。
【0143】
1402で、ファブリック仕上げ工程が、ファブリックに実施されてよい。ファブリック仕上げ工程は、ファブリックをスチームすることを含む場合がある。ファブリックは、
図1の170での定着/スチーミングステップでスチームされてよい。ファブリック仕上げ工程は、ファブリックを洗浄することを含む場合がある。ファブリックは、
図1の174のプリント後の洗浄ステップで洗浄されてよい。ファブリック仕上げ工程は、ファブリックを乾燥することを含む場合がある。ファブリックは、
図1の178のプリント後の乾燥ステップで乾燥されてよい。ファブリックは、従来のおよび/またはデジタル仕上げ工程を経てもよい。ファブリック仕上げ工程は、改変されたパターン寸法を含むファブリックをもたらす場合がある。
【0144】
1404で、ファブリックの変更が観察されてよい。ロボットビジョンは、ファブリック仕上げ工程後にファブリックのパターン寸法を取り込むために使用されてよい。ファブリック仕上げ工程後のファブリックの取り込まれたパターン寸法は、改変されたパターン寸法を含む場合がある。ファブリック仕上げ工程後のファブリックの取り込まれたパターン寸法は、仕上げ後のパターン寸法を含む場合がある。変更されたパターン寸法は、デルタ(例えば、変更、改変など)を取得するために、元のパターン寸法と比較されてよい。デルタは、レーザー制御システムに提供されてよい。レーザー制御システムは、デルタを使用して、より正確かつより精密にファブリックからパターンを裁断することができる。
【0145】
図15を参照すると、裁断位置合わせのための方法が図示されている。ステップ1510で、プリントされたファブリックに配置された第1のパターン構成が、コンピュータビジョンを使用して分析されてよい。マテリアル製造業者が、コンピュータビジョンを使用して、プリントされたファブリックに配置された第1のパターン構成を分析してもよい。
【0146】
ステップ1520で、仕上げ工程がプリントされたファブリックに実施されてよく、その結果、第1のパターン構成とは異なる第2のパターン構成がもたらされる。マテリアル製造業者が、プリントされたファブリックに仕上げ工程を実施してもよく、その結果、第1のパターン構成とは異なる第2のパターン構成がもたらされる。
【0147】
ステップ1530で、プリントされたファブリックに配置された第2のパターン構成は、コンピュータビジョンを使用して分析されてよい。マテリアル製造業者が、コンピュータビジョンを使用して、プリントされたファブリックに配置された第2のパターン構成を分析してもよい。
【0148】
ステップ1540で、裁断制御情報は、第1のパターン構成および第2のパターン構成に基づいて決定されてよい。マテリアル製造業者が、第1のパターン構成および第2のパターン構成に基づいて裁断制御情報を決定してもよい。
【0149】
ステップ1550で、プリントされたファブリックを裁断することを容易にするために、裁断制御情報が裁断システムに送信されてよい。マテリアル製造業者が、プリントされたファブリックを裁断することを容易にするために、裁断制御情報を裁断システムに送信してもよい。
【0150】
マテリアル製造業者が、プリントされたデザインのファブリックを受け取ってもよい。マテリアル製造業者は、ファブリックの元のプリントされたデザインを取り込むために、コンピュータビジョンを使用してもよい。ファブリックは、仕上げ工程を経てもよい。マテリアル製造業者は、ファブリックの改変されたプリントデザインを取り込むために、コンピュータビジョンを使用してもよい。マテリアル製造業者は、デルタを決定するために、元のプリントデザインと改変されたプリントデザインとを使用しもよい。マテリアル製造業者は、デルタを裁断システムに提供してもよい。裁断システムは、デルタを使用して、改変されたプリントデザインでファブリックを裁断してもよい。
【0151】
マテリアルハンドリング
テキスタイルおよびアパレル業界内の機能をハンドリングおよびキット化するための従来の自動化方法は、特定の製品アプリケーションに高度に特化している。従来のアパレルおよびフットウェアの組み立てラインは資本集約的で製品固有であるため、投資を正当化するには、人件費が低く、大量かつスループットが必要である。この投資の閾値は、ほとんどのビジネスにとって極端に急勾配であり、概して、高コストの先進国市場での製造業務を妨げている。
【0152】
本開示では、
図16~17に図示されているように、自動キット化および組み立てのデザインは、異なる製品タイプおよびカテゴリーに再構成することができる柔軟なプラットフォーム、ならびにそれぞれのスループット速度および量の変動に調節する能力を作成する。例えば、オーバーヘッドレールシステムを使用することによる、可変的な濃度および重複半径におけるピックアンドプレイスロボットタイプ(例えば、SCARA対デルタ)。スループットの速度/量は、トレイおよび並び替えシステムを使用することによって調整することができ、これにより、ビジョン認識および最小化された機械的移動距離を介してナビゲートされる問題セットを簡素化する方法で、断片を、同様の構成要素の積み重ねに、またはバッチ処理された注文として、動的に並び替えることが可能になる。プラットフォームの敏捷性の他の例は、基材タイプ、より大きな裁断された構成要素を管理するために拡張されたコンベヤー、および他の場所でのカスタム注文の現場外組み立て用のエンベロープに交換されるトレイを考慮した、交換可能なエンドエフェクター(静電気、水、真空など)で見いだすことができる。
【0153】
従来の物品管理工程は、プリント、ネスティング、およびバッチ処理の考慮事項からサイロ化され、切り離されたままである。これは、特に構成要素レベルでプリントする場合、極端なコスト非効率を生み出す。本開示は、エンド・ツー・エンド製造バリューチェーンをクローズドシステムおよびフィードバックループとして処理する場合がある。
【0154】
ウェブ欠陥追跡方法
現在のシステムでは、複数の「サブシステム」(プリンター、スチーマー、カッターなど)が存在することがある。サブシステムのそれぞれは、ある特定のインスタンスで欠陥を作り出す可能性がある。例えば、プリンターの1つがミスプリントするか、または付着したインクが対象物に物理的に接触することによって汚れる可能性がある。別の例として、間違ったレシピを実行するように設定されたスチーマーが、使用できないファブリックロールのセグメントを作り出す可能性がある。別の例では、オペレーターは、ロールファブリックのセグメントを裁断し、次にそれを(ステッチングを介して)再接続することを選択する場合がある。そのような改変は記録され、指定されたサブシステムに通信され得、その結果、例えば、カッターが、ウェブから衣服パーツを正確かつ精密に裁断し、および/または機械式アームが、予測されるパーツがどれでどこにあるかを認識する。
【0155】
したがって、ネスティングプログラム(例えば、ネスティングプロトコルを実行した後の)が、ファブリックロールの「ガター」領域に沿ってUIDを付着させてよい。UIDは、スキャン可能なバーコード、データマトリックス、または同等のものであってもよく、ファブリックの長辺に沿って等間隔に配置される。他のUIDが使用されてもよい。例えば、5インチごとに一意の識別子が作成されてよく(他の並列ガター内に含まれるUIDの同一のコピーを用いて)、代替的に、これらのUIDは、ガターに沿って任意の他の規則的な形態で間隔が空けられてもよい。各UID(仮想ファブリックスライス)間のスペースは、「セグメント」と呼ばれることがあり、プリントされた衣服パーツまたはグラフィックデザインを含む。ネスティングプログラムは、各仮想セグメント内(すなわち、2つの連続するUIDの間)に含まれる特定の衣服パーツまたはグラフィックデザインを記録してもよい。パーツの部分は現在のセグメントの直後または直前のセグメントに含まれるため、特定のセグメントのパーツのいくつかは「全部」ではないことに留意されたい。
【0156】
説明のための例として、欠陥が検出されると、次の操作のうち1つが実行される。1)オペレーターは、ファブリックの欠陥セグメントを裁断し、2つのUID(1つは欠陥領域の前、もう1つは欠陥領域の直後に)をスキャンし、ファブリックを再接続する。2)ファブリックの裁断は行わない。オペレーター(またはカメラ)は、欠陥領域(複数のセグメントにまたがる場合がある)を含む2つのUIDをスキャンする。他の操作が実行されてもよい。スキャンされたUIDからの情報は、後の操作(例えば、裁断)での裁断セグメントを除外するために、メインのネスティングファイルに適切な調節を行うコンピュータシステムに通信されてよい。追加的または代替的に、欠陥領域内に含まれていたパーツ(および/またはグラフィックデザイン)に関する情報は、保存されてよい。保存された情報は、同じファブリックマテリアルの他のロールからの他の欠陥データと共にさらに追加されてよい。生産工程の最後に(またはいつでも)、保存された情報は、「欠落している」パーツを集めて再ネストするネスティングソフトウェアに返信されてよい。一旦、パーツがネストされると、必要なすべてのパーツが生産されるまで、生産工程(つまり、プリント、スチーミング、裁断など)が続く。代替的または追加的に、上記と同じ工程が、実施されてもよいが、ガター内の代わりにネストされたパーツの間にUIDは配置される。
【0157】
本開示は、少なくとも以下の態様を含む。
【0158】
態様1:物品管理のための方法であって、1人以上の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データを受信することと、物品のデザインを示すデザイン入力を受信することであって、物品のデザインは、消費者データに基づく、受信することと、1人以上の消費者に関連付けられたユーザーインターフェースへのインタラクティブなコンテンツの出力を引き起こすことであって、インタラクティブなコンテンツは、物品のデザインの少なくとも表現を含む、引き起こすことと、物品の製造に関連付けられた指示を示す製造データを出力することであって、指示は、物品のデザインに基づく、出力することと、を含む、方法。
【0159】
態様2:消費者データが消費者の好みの情報をさらに含む、態様1の方法。
【0160】
態様3:着色の実現可能性を示す着色データを受信することをさらに含み、物品のデザインは着色データに依存する、態様1の方法。
【0161】
態様4:製造データを出力することは、製造データの少なくとも一部をデジタルプリントシステムに出力することを含む、態様1に記載の方法。
【0162】
態様5:ダイレクト・ツー・マニュファクチャラ・物品管理のための方法であって、1人以上の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データを受信することと、物品のデザインを示すデザイン入力を受信することであって、物品のデザインは、消費者データに基づく、受信することと、物品の1つ以上の構成要素および第2の物品の1つ以上の構成要素を含むパターンを自動的に生成することと、物品の製造に関連付けられた指示を示す製造データを出力することであって、指示は、パターンに基づく、出力することと、を含む、方法。
【0163】
態様6:パターンを自動的に生成することは、ネスティング最適化を実行することを含む、態様1の方法。
【0164】
態様7:物品開発のための方法であって、1つまたは鉱石の消費者に関連付けられた少なくとも生体計測情報を含む消費者データを受信することと、物品デザインまたは物品着色のうち1つ以上のトレンドを示すトレンドデータを受信することと、少なくとも消費者データおよびトレンドデータに基づいて、ユーザーインターフェースを介して、1つ以上のデザインオプションの出力を引き起こすことと、物品のデザインを示すデザイン入力を受信することと、を含む、方法。
【0165】
態様8:消費者データは、消費者の好みの情報をさらに含む、態様7の方法。
【0166】
態様9:1つ以上のデザインオプションは、ファブリックのタイプを含む、態様7の方法。
【0167】
態様10:1つ以上のデザインオプションは、利用可能なファブリックに基づいて制限される、態様7の方法。
【0168】
態様11:物品のデザインおよびファブリックの選択に基づいて技術パックを生成することをさらに含む、態様7の方法。
【0169】
態様12:ファブリックのデザインに基づくマテリアルの場合、請求書を出力することをさらに含む、態様7の方法。
【0170】
態様13:色制御のための方法であって、物品を形成する際に使用するための基材の1つ以上の特性を示すデータを受信することと、基材の1つ以上の特性を示すデータに基づいて、化学薬品プロファイルまたは仕上げ工程、あるいはその両方を選択することと、選択された化学的プロファイルまたは仕上げ工程、あるいはその両方を使用して、物品の少なくとも一部を形成することと、を含む、方法。
【0171】
態様14:物品は、デザイン色の許容範囲内の色を呈する、態様13の方法。
【0172】
態様15:色制御の方法であって、第1段階の物品を出力するために、複数の物品管理工程の第1の工程を実施することと、インライン分光光度計を使用して、第1の段階の製品に関連付けられた色データを取り込むことと、色データを予想されたデータと比較することと、色データを予想されたデータと比較することに少なくとも基づいて修復を実行することと、を含む、方法。
【0173】
態様16:テキスタイルを前処理する方法であって、テキスタイルを受け取ることと、プリントされるテキスタイルの選択領域を決定することと、アプリケータにテキスタイルの選択領域にフォーム化学物質を適用させることであって、選択領域の外側のテキスタイルの領域へのフォーム化学物質の適用は最小限に抑えられる、適用させることと、選択領域の表面がプリントされ得るように、テキスタイルの選択領域を乾燥させることと、を含む、方法。
【0174】
態様17:テキスタイルを前処理する方法であって、テキスタイルを受け取ることと、テキスタイルの少なくとも一部から1つ以上の汚染物質を除去するために、プラズマを使用して、テキスタイルの少なくとも一部を調整し、テキスタイルの少なくとも一部の表面化学およびトポグラフィーのうち1つ以上を変更することと、テキスタイルの少なくとも一部に1つ以上の化学物質を適用することと、を含む、方法。
【0175】
態様18:テキスタイルの少なくとも一部を調整することは、さらに、テキスタイルの表面を活性化し、テキスタイルの表面の活性化が、同じ1つ以上の化学物質が適用されたテキスタイルの非活性化表面と比較して、1つ以上の化学物質のパフォーマンスを改善する、態様17の方法。
【0176】
態様19:属性および/またはトレーサビリティのための方法であって、物品の少なくとも一部に1つ以上の一意の識別子を配置することを含み、1つ以上の一意の識別子は人間の目には不可視であり、所定のビジョン方法の助けを借りて可視となるものであり、1つ以上の一意の識別子は、製造工程の1つ以上のステップの品質管理データを提供するために、デジタルプリントを含む製造工程中に参照される、方法。
【0177】
態様20:1つ以上の一意の識別子は、物品の1つ以上の構成要素に対する1つ以上の位置合わせメカニズムを示す、態様19の方法。
【0178】
態様21:属性および/またはトレーサビリティのための方法であって、物品に1つ以上の一意の識別子を配置することを含み、1つ以上の一意の識別子は、人間の目には不可視であり、所定のビジョン方法の助けを借りて可視となる不可視構成要素、および人間の目に可視である可視構成要素を含み、1つ以上の一意の識別子は、少なくとも属性データを示す、方法。
【0179】
態様22:属性データは、物品の出所を示す情報を含む、態様21の方法。
【0180】
態様23:構成要素レベル適用のための方法であって、物品の表面のマテリアルの適用場所を示す情報を受信することと、デジタルプリントまたはデジタル押し出しを使用して、場所に基づいて、その場所にのみマテリアルを選択的に配置することとを含み、それにより、マテリアルは、物品の少なくとも一部に配置されない、方法。
【0181】
態様24:マテリアルは、接着剤を含む、態様23の方法。
【0182】
態様25:選択的に配置することは、物品に関連付けられた位置合わせポイントに基づく、態様23の方法。
【0183】
態様26:裁断位置合わせのための方法であって、コンピュータビジョンを使用して、プリントされたファブリックに配置された第1のパターン構成を分析することと、プリントされたファブリックに仕上げ工程を実装し、第1のパターン構成とは異なる第2のパターン構成をもたらすことと、コンピュータビジョンを使用して、プリントされたファブリックに配置された第2のパターン構成を分析することと、第1のパターン構成および第2のパターン構成に基づいて、裁断制御情報を決定することと、プリントされたファブリックの裁断を容易にするために、裁断制御情報を裁断システムに送信することと、を含む、方法。
【0184】
態様27:裁断する方法であって、1つ以上の顧客注文をバッチにバッチ処理することと、バッチに基づいて複数の物品構成要素をネストすることと、1つ以上のタブが裁断された構成要素を基材の一部に接続するように基材からネストされた構成要素を裁断することと、を含む、方法。
【0185】
態様28:マテリアルハンドリングの方法であって、マテリアルハンドリングのために構成されたオーバーヘッドレールシステムを備えたトレイおよび並び替えシステムを配列することと、複数のマテリアル構成要素を受け取ることと、配列されたトレイおよび並び替えシステムおよびオーバーヘッドレールシステムを使用して、構成要素のタイプ、またはバッチ処理された注文のうち1つ以上、あるいはその両方に基づいて、複数のマテリアル構成要素を並び替えすることと、を含む、方法。
【0186】
態様29:態様1~28の方法のうちいずれか1つを実施するためのシステム。
【国際調査報告】