(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-22
(54)【発明の名称】人の活動又は人の影響を受けるインフラ若しくはオブジェクトの状態を検出するための装置
(51)【国際特許分類】
G01P 15/00 20060101AFI20220215BHJP
【FI】
G01P15/00 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021538737
(86)(22)【出願日】2020-01-03
(85)【翻訳文提出日】2021-08-31
(86)【国際出願番号】 EP2020050074
(87)【国際公開番号】W WO2020141214
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】102019100105.6
(32)【優先日】2019-01-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】509032955
【氏名又は名称】エンオーシャン ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュミット フランク
(72)【発明者】
【氏名】シュチェスニー オリバー
(57)【要約】
本発明は、加速度計測の手段によって、人の活動、又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための装置に関する。本デバイスは、測定された加速度の予め設定された閾値に反応し、閾値を超えると、データ記憶、カウンタの修正、又は無線によるデータ電文の伝送の少なくとも1つの動作をトリガするように構成された加速度センサを有する。本装置は、装置又は加速度センサを動作させるために、一次エネルギーを電気エネルギーに変換するためのエネルギー変換器をさらに含む。エネルギー変換器は、測定された加速度から生じるエネルギーとは無関係に一次エネルギーを得るように構成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度計測の手段によって、人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出する装置であって、
前記装置は、加速度を測定するための少なくとも1つの加速度センサ(1.3.1)を含み、
前記加速度センサ(1.3.1)は、測定された加速度の予め設定された閾値に反応し、前記閾値を超えたときに以下の動作のうち少なくとも1つをトリガするように設定され、
データの蓄積と、
カウンタの修正と、又は
無線によるデータ電文の送信と、
前記装置は、一次エネルギーを前記装置又は前記加速度センサ(1.3.1)を動作させるための電気エネルギーに変換するエネルギー変換器(1.1)を含み、
前記エネルギー変換器(1.1)は、測定された加速度から生じるエネルギーとは無関係に前記一次エネルギーを得るように構成される、装置。
【請求項2】
前記加速度センサ(1.3.1)は、特にMEMS設計で、単軸又は多軸の加速度センサとして設計される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記加速度センサ(1.3.1)は、気体媒体の加速度を検出するように、特にマイクロフォンとして設計される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
以下の部品の1つ以上をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
特に空気伝播音を記録するためのマイクロフォンと、
特にCO2及び/又は他の気体ガスを測定するためのガスセンサと、
温度センサと、
特に周囲空気の湿度を測定するための湿度センサと、
特に磁石の接近を検出するための磁気接点及びホールセンサと、
特に超音波センサである距離センサと、
光センサ又は誘導センサと、
特に装置内の一次エネルギーから変換された電気エネルギーのエネルギー状態又はエネルギーレベルを測定するための電圧センサと、
輝度センサと、
装置の手動動作のためのボタン。
【請求項5】
人の活動又は人の影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための装置であって、
前記装置は、様々な物理量を測定するように設定された少なくとも2つのセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)を含み、
前記センサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)のうちの1つ以上又はすべては、それぞれの測定された物理量の予め設定された閾値に反応し、
前記測定された物理量の前記閾値を超えたときに、以下の動作のうちの少なくとも1つをトリガするように設定され:
データ蓄積と、
カウンタの修正と、又は
無線によるデータ電文の伝送と、
前記装置又は1つ以上のセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)を動作させるための電気エネルギーに一次エネルギーを変換するためのエネルギー変換器(1.1)を前記装置は含み、前記エネルギー変換器(1.1)は、それぞれの測定された物理量から生じるエネルギーとは独立して前記一次エネルギーを取得するように構成される、装置。
【請求項6】
前記エネルギー変換器(1.1)が、太陽電池を含み、前記一次エネルギーが、光エネルギーである請求項1~5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記エネルギー変換器(1.1)が、電気機械変換器、熱変換器、又は磁気変換器、若しくはそれらの組合せを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成されたエネルギー蓄積デバイス(1.2.2)をさらに含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)の充電管理のための充電管理デバイス(1.2.1)であって、前記充電管理デバイス(1.2.1)は、前記装置のエネルギー消費を制御、制限又はスイッチオフするために、
充電電圧の制限を最大値に制御し、前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)の所定の最小電圧を下回るようにする、前記充電管理デバイス(1.2.1)をさらに備える、請求項1~8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)が、第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)を含み、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)が、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)よりも高い蓄電能力を有し、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)よりも低い内部抵抗を有し、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成される、請求項8又は9に記載の装置。
【請求項11】
前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)は、電気エネルギーが前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)から前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)に転送されるが、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)から前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)には転送されないように、1つ以上のダイオードを介して接続される、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)は、前記装置又は前記装置の個々の部品を動作させるための電気エネルギーを、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)から取り出すことができ、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)は、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)からの電気エネルギーによって再充電することができるように接続される、請求項10又は11に記載の装置。
【請求項13】
前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)とは別個に構成され、前記装置又は前記装置の個々の部品を動作させるための補助電気エネルギーを提供するエネルギー蓄積補助デバイス(1.2.3)をさらに備える、請求項8~12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
マイクロコントローラ(1.4.2)と、
データメモリ(1.4.3)と、
前記マイクロコントローラ(1.4.2)を制御するソフトウェアプログラム(1.4.1)と、
無線送信機(1.6)と、
のうち1つ以上をさらに含む、請求項1~13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
他の装置との、無線通信及び/又はデータ交換及び/又は電力伝送のための無線インタフェース(1.5)、特に近距離無線通信インタフェースをさらに備える、請求項1~14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
加速度計測の手段によって、人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出する方法であって
加速度センサ(1.3.1)によって加速度を測定することと、
前記測定された加速度の予め設定された閾値に対して前記加速度センサ(1.3.1)が反応することと、
前記閾値が超過したときに、前記加速度センサ(1.3.1)によって以下の動作の少なくとも1つとトリガすることであって、
データ蓄積と、
カウンタの修正と、又は
無線によるデータ電文の送信と、
前記加速度センサ(1.3.1)は、一次エネルギーから得られる電気エネルギーを介して動作し、前記一次エネルギーは、前記測定された加速度から得られたエネルギーとは独立して得られる、トリガすることと、
を含む、方法。
【請求項17】
少なくとも2つの異なった物理量を評価する手段によって、人の活動又は人の影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための方法であって、
少なくとも2つの異なるセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)による少なくとも2つの異なる物理量を測定することと、
少なくとも2つのセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)の1つ以上又はすべてが、それぞれの測定された物理量の予め設定された閾値に反応すること、
前記閾値を超えたときに、少なくとも1つの応答センサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)によって以下の動作のうちの少なくとも1つのトリガすることであって、
データ蓄積と、
カウンタの修正と、又は
無線によるデータ電文の伝送と、
少なくとも2つのセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)のうちの1つ以上又はすべてが、一次エネルギーから得られる電気エネルギーを介して動作され、前記一次エネルギーが、それぞれの測定された物理量から得られるエネルギーとは独立して得られる、伝送することと、
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の活動、又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクト(objects:対象、対象物)の状態を検出するための装置に関する。本発明はさらに、人の活動、又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための方法に関する。
【0002】
(場所、部屋、職場又は座っている場所などにおける)人又はオブジェクトの局所的な存在、並びに人によって影響を受けるインフラストラクチャ(インフラ)、機器、作業材料又は消耗品などの状態を決定することがしばしば望まれる。
【0003】
環境中の人の存在及び活動を記録することができる様々なセンサ、特に有線センサが既に存在する。実例は、動きによって人が検出される、いわゆるPIRセンサ(PIR(Passive InfraRed):受動赤外)のような動き検出センサ、又は人の数、人の動きプロファイル、及び動画を評価することによって影響を受けるインフラストラクチャ又はデバイスに関する情報を取得するカメラである。他の例は、例えば、ガラス破損センサ又はドア接触のような振動によって、オブジェクトの動きを検出するセンサである。
【0004】
上述したタイプの従来の解決策には、様々な欠点がある。上述の装置又はセンサは、通常、その柔軟性を制限する有線の電源を有する。PIRセンサは、移動する熱源(人)のみを登録することもできる。それらは、無生物のオブジェクトのために動作しないし、ほんの少しだけ動いている人たちのために動作しなし。カメラは、プライバシ上の理由から、人の画像の記録/処理に使用することがしばしば許されない。
【0005】
本発明の目的は、柔軟で汎用性があり、上述の欠点を克服する、上述の種類の装置及び方法を説明することである。
【0006】
第1の態様によれば、この目的は、請求項1に記載の装置によって解決される。さらなる実装は、関連する従属請求項に開示されている。
【0007】
本装置は、加速度計測の手段によって、人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するように設定される。本装置は、加速度を測定するための少なくとも1つの加速度センサを有する。加速度センサは、測定された加速度の予め設定された閾値に応答するように設定される。加速度センサは、閾値を超えた場合に、以下の動作のうちの少なくとも1つをトリガするように設定される:
・データの保存、
・カウンタの修正、又は
・無線によるデータ電文の伝送。
【0008】
本装置は、装置又は加速度センサを動作させるために、一次エネルギーを電気エネルギーに変換するためのエネルギー変換器を有する。エネルギー変換器は、測定された加速度から生じるエネルギーとは無関係に一次エネルギーを得るように構成される。
【0009】
このような装置は、エネルギーの観点から自給自足で動作させることができる。動作に必要な電気エネルギーは、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから得ることができる。これにより、本装置は、測定された加速度から生じるエネルギーとは無関係に一次エネルギーを得るように構成される。このようにして、本装置は、その動作のために、電気エネルギーを介して、測定された加速度から生じるエネルギーから独立している。加速度を感知しなくても、本装置は、別個の(周囲)一次エネルギーを介して、動作させることができる。特に、本装置は、有線の電源を必要としない。
【0010】
加速度を測定するように設定された加速度センサを介して、様々な用途において、人、デバイス、機械等の活動、存在、動作等を検出することができ、加速度センサを介して検出することができる衝撃、振動、動作等による加速力をトリガ/生成する。
【0011】
したがって、本装置には、柔軟性があり、汎用性がある。本装置により、人の現地での存在及び活動のレベルの決定、並びに人によって影響を受けるインフラストラクチャ及び機器の状態の決定は、多くの様々な用途において簡単な方法で行うことができる。例えば、特別な位置、部屋、座席、ワークステーション、寝台、ベッド、車両等における人の存在、並びに、これらの位置における人の活動(もしあれば)を検出することができる。さらに、座席、ラウンジ、職場、ベッド、部屋、ホールの占有/占有率、又はデバイス、機械、資材、充填レベル、在庫管理などの消費状態さえも検出又は認識することができる。これは、衛生的、臨床的、私的、公的及び工業的環境において多くの用途をもたらす。また、人又はオブジェクトの位置を決定し、又はそれの場所を突き止めることもできる。
【0012】
すべてのこれらの適用シナリオにおいて、加速度は、装置を装着した人、装置自体、若しくは装置に連結された装置又は機械に対する振動、動き、動作又は他の影響によって検出される。装置、装置自身、又は装置に連結された装置又はマシンを着用している人物に対する振動、動き、動作、又は他の動作によって検出される。この場合、加速度の検知は、上述したような、トリガされた動作に基づいて、この情報の知覚又はデバイス-内部の又は外部のさらなるプロセスを可能にする。これらの動作は、例えば、マイクロコントローラ又はマイクロコントローラユニット内で実行されてもよいし又はこれらによって制御されてもよい。このために、本装置は、マイクロコントローラ/マイクロコントローラユニット、(場合によりマイクロコントローラ/マイクロコントローラユニットに実装される)(データ)メモリ、(場合によりマイクロコントローラ/マイクロコントローラユニットに実装される)カウンタ/レジスタ、又は無線送信機のうちの1つ以上の部品を有してもよい。
【0013】
加速度の閾値/限界値は、説明した種類の装置で検出することができる。測定された加速度(又はその変化)が、1つ以上の予め設定された閾値を超える場合、説明された種類の特定の動作又は他の動作がトリガされる。測定された加速度(又はその変化)が、1つ以上の予め設定された閾値を下回ったままである場合、動作は行われないか、又は他の動作が行われる。この点で、本装置は、閾値計測用又は閾値検知用に設定される。特に、例えば、機械や橋梁の振動解析の場合のように、加速度曲線のスペクトル解析を行う必要はない。説明された種類の本装置は、単に、所定の閾値を超えたかどうかを決定するか、又は定期的に決定し、現在の加速度値を送信する。このように、本装置は実装が容易である。
【0014】
本装置の種々の実装において、加速度センサは、特にMEMS設計において、単軸又は多軸の(統合)加速度センサとして設計される。例えば、加速度センサの一軸又は多軸マイクロメカニクスの励起は、加速度センサのマイクロメカニクスの1つ以上の質量(マス)又は振動要素に1つ以上の空間方向に作用し、それらを励起する力、例えば、振動力、振動などを本装置又は加速度センサに加えることによって実行される。
【0015】
本装置の種々の実装において、加速度センサは、特にマイクロフォンとして、気体媒質の加速度を検出するように設計される。これは、空中伝搬の音又は固体伝搬の音の検出のための可能な用途をもたらす。
【0016】
本装置の様々な実装において、本装置は、以下の部品の1つ以上をさらに含む:
・特に空気伝播音を記録するためのマイクロフォン、
・特にCO2及び/又は他の気体ガスを測定するためのガスセンサ、
・温度センサ、
・特に周囲空気の湿度を測定するための湿度センサ、
・特に磁石の接近を検出するための磁気接点、ホールセンサ、
・距離センサ、特に超音波センサ、
・光センサ又は誘導センサ、
・特に装置内の一次エネルギーから変換された電気エネルギーのエネルギー状態又はエネルギーレベルを測定するための電圧センサ、
・輝度センサ、
・装置の手動動作のためのボタン。
【0017】
これらの部品の1つ以上は追加の実装は、データを組み合わせる/融合することができる複数のセンサ/部品を使用する場合に、加速度検知及び予測を改善することができる。
【0018】
さらに、制御されるべき動作挙動の融合した表示を提供する種々のセンサ/部品の使用を通して、装置自身の動作を改善することもできる。
【0019】
第2の態様によれば、上述の目的は、請求項5に記載の装置によって解決される。さらなる実装は、関連する従属請求項に開示される。
【0020】
本装置は、人の活動や、人の影響を受けるインフラやオブジェクトの状態を検出するように設定される。デバイスは、少なくとも2つのセンサを有する。センサは、異なる物理量を測定するように構成される。センサのうちの1つ以上又はすべては、それぞれの測定された物理量の予め設定された閾値に応答し、測定された物理量の閾値を超えると、以下の動作のうちの少なくとも1つをトリガするように設定される:
・データの保存、
・カウンタの修正、又は
・無線によるデータ電文の伝送。
【0021】
本装置は、一次エネルギーを電気エネルギーに変換して、装置並びに1つ以上又はすべてのセンサを動作させるためのエネルギー変換器を有する。エネルギー変換器は、それぞれの測定された物理量から生じるエネルギーとは無関係に、一次エネルギーを得るように構成される。
【0022】
少なくとも2つのセンサは、それぞれ、以下のタイプのセンサであってもよい:
・加速度計、特に上述した種類の加速度計、
・特に空気伝播音を記録するためのマイクロフォン、
・特にCO2及び/又は他の気体ガスを測定するためのガスセンサ、
・温度センサ、
・特に周囲空気の湿度を測定するための湿度センサ、
・特に磁石の接近を検出するための磁気接点、ホールセンサ、
・距離センサ、特に超音波センサ、
・光センサ又は誘導センサ、
・特に装置内の一次エネルギーから変換された電気エネルギーのエネルギー状態又はエネルギーレベルを測定するための電圧センサ、
・輝度センサ。
【0023】
しかし、センサは、他の方法で設定され、実装された、又は構成することもできる。
【0024】
本装置の様々な実装において、装置は、装置の手動動作のためのプッシュボタンを有する。
【0025】
このような装置は、エネルギーの観点で時給自足で動作させることができる。動作に必要な電気エネルギーは、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから得ることができる。この場合、本装置は、それぞれの測定された物理量から生じるエネルギーとは独立に一次エネルギーを得るように設定される。このようにして、本装置は、電気エネルギーを介してその動作のための測定された物理量から生じるエネルギーとは無関係である。測定された物理量の有意な数値が検出されない場合であっても、別個の(周囲)一次エネルギーを介して、本装置を動作させることができる。特に、本装置は有線の電源を必要としない。
【0026】
様々な物理量を測定するように設定された少なくとも2つのセンサを介して、様々な使用事例において、人、デバイス、機械等の活動、存在、動作等を検出することができ、これらは、測定された物理量(例えば、加速度、気温、(空気の)湿度、音、気体(ガス)、磁気効果、距離、光/照明)を変化させることによって検出可能である。複数のセンサを適用することにより、複数種類のセンシングを組み合わせ/融合できるように検出も改善できる。
【0027】
さらに、本装置そのものの動作は、異なるセンサの使用によっても改善することもでき、これによって、動作挙動についての融合した記述を制御することができる。
【0028】
したがって、本装置は柔軟性があり、汎用性がある。本装置により、人の現地での存在及び活動のレベルの決定、並びに人によって影響を受けるインフラストラクチャ及び機器の状態の決定は、多くの様々な用途において簡単な方法で行うことができる。例えば、特別な位置、部屋、座席、ワークステーション、寝台、ベッド、車両等における人の存在、並びに、これらの位置における人の活動(もしあれば)を検出することができる。さらに、座席、ラウンジ、職場、ベッド、部屋、ホールの占有/占有率、又はデバイス、機械、資材、充填するレベル、在庫管理などの消費状態さえも検出又は認識することができる。これは、衛生的、臨床的、私的、公的及び工業的環境において多くの用途をもたらす。また、人物又はオブジェクトの位置を決定し、それを場所で特定することもできる。
【0029】
これらの適用シナリオのすべてにおいて、様々な物理変数の変化は、少なくとも2つのセンサによって検出されるか、又は物理変数は、本装置を着用している人、装置自身、又は本装置に結合された装置又は機械によって影響を受ける。種々の物理量の変化を検知することにより、上述したトリガされた動作に基づいて、この情報の知覚又はデバイス-内部の又は外部のさらなる処理が可能になる。
【0030】
説明した形式の装置により、種々の物理量のそれぞれの閾値/限界値又はそれらの変化を検出することができる。測定された物理量又はその変化が、1つ以上の予め設定された閾値を超える場合、説明された種類の特定の動作又は他の動作がトリガされる。測定された物理量又はその変化が、1つ以上の予め設定された閾値を下回ったままである場合、動作は行われないか、又は他の動作が行われる。この点で、本装置は、閾値計測又は閾値検知用に設定される。特に、物理量又は物理量の変化のスペクトル解析を行う必要がない。説明された形式の本装置は、単に所定の閾値の超過を決定するか、若しくは測定された物理量又はそれらの変化の電流値を定期的に決定し、送信する。このようにして、本デバイスは実装が容易である。
【0031】
以下で論じるさらなる実装は、上記の第1の態様による装置において、及びに上記の第2の態様による装置において、実装することができる。
【0032】
本装置の種々の実装において、エネルギー変換器は、太陽電池を含み、一次エネルギーは、光エネルギーである。これは、周囲エネルギー、すなわち光エネルギーから電気エネルギーを得る簡単な方法を表す。
【0033】
本装置の様々な実装において、エネルギー変換器は、電気機械変換器、熱変換器、又は磁気変換器、又はそれらの組合せを含む。任意選択で、エネルギー変換器は、これらの実装に太陽電池を含むこともできる。これは、様々な周囲エネルギー又は周囲エネルギーから電力を生成するさらなる手段を表す。
【0034】
本装置の様々な実装において、本装置は、エネルギー蓄積デバイスをさらに含む。エネルギー蓄積デバイスは、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから変換された電気エネルギーを蓄積するように設定される。このようにして、本装置は、一次エネルギー源が(短期又は中期で)利用可能でない場合であっても、例えば、夜間の光エネルギーであっても、動作させることができる。
【0035】
本装置の様々な実装において、装置は、エネルギー蓄積デバイスの充電を管理するための充電管理デバイスをさらに備える。充電管理デバイスは、充電電圧の最大値への制限を制御し、本装置のエネルギー消費をエネルギー蓄積デバイスの所定の最小電圧未満に制御し、制限し、又は止めるように構成される。これは、本装置、特にエネルギー蓄積デバイスが過電圧及び/又は重放電から保護されるという長所を有する。
【0036】
本装置の様々な実装において、エネルギー蓄積デバイスは、第1のエネルギー蓄積装置及び第2のエネルギー蓄積装置を含む。第1のエネルギー蓄積装置は、第2のエネルギー蓄積装置よりも高い蓄電能力を有する。第2のエネルギー蓄積装置は、第1のエネルギー蓄積装置よりも低い内部抵抗を有する。第1のエネルギー蓄積装置及び第2のエネルギー蓄積装置は、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから変換された電気エネルギーを蓄積するように構成される。このような2つのエネルギー蓄積装置の組合せは、(周期的な)周囲/一次エネルギーなしで長時間(例えば、建物内の光がない状態で数日間)の相反する要求を満たし、周囲/一次エネルギーが利用できるようになればすぐに即座に動作準備を行うことを可能にする。
【0037】
本装置の種々の実装において、第1のエネルギー蓄積装置及び第2のエネルギー蓄積装置は、電気エネルギーが第1のエネルギー蓄積装置から第2のエネルギー蓄積装置に転送され得るが、第2のエネルギー蓄積装置から第1のエネルギー蓄積装置には転送されないように、1つ以上のダイオードを介して接続される。これにより、第2のエネルギー蓄積装置(蓄積容量がより小さい)が、そのエネルギーを第1の(大きい)エネルギー蓄積装置に向かって放出するのを防ぐ。
【0038】
しかしながら、第2のエネルギー蓄積装置は、一次エネルギーから比較的速く電気エネルギーを充電することができ、従って、非常に速く又は即時の動作準備を実現する。しかしながら、本装置の動作により、第2のエネルギー蓄積装置が放電された場合、第1のエネルギー蓄積装置から(再)充電することができる(十分なエネルギーレベルに達したと仮定して)。したがって、第1のエネルギー蓄積装置は、(周期的に)周囲/一次エネルギーなしで長い実行時間を実現する。
【0039】
本装置の種々の実装において、第2のエネルギー蓄積装置は、本装置又は本装置の個々の部品を動作させるための電気エネルギーが、第2のエネルギー蓄積装置から引き出され、第2のエネルギー蓄積装置が、第1のエネルギー蓄積装置からの電気エネルギーによって再充電されるように接続される。これらの実装において、第2のエネルギー蓄積装置は、本装置又は個々の部品を動作させるために電気エネルギーが引き出される一次エネルギー蓄積装置である。第2のエネルギー蓄積装置は、第1のエネルギー蓄積装置によって再充電することができる。
【0040】
本装置の様々な実装において、本装置は、エネルギー蓄積予備デバイスをさらに備える。エネルギー蓄積補助デバイスは、本装置又は本装置の個々の部品を動作させるための電気的補助エネルギーを供給するために、エネルギー蓄積デバイスとは別個に構成される。エネルギー蓄積補助デバイスは、一次エネルギーが利用可能でなく(中期又は長期で)、第1のエネルギー蓄積装置又は第2のエネルギー蓄積装置がもはや充分な電気エネルギーを提供できない場合に、本装置又は本装置の個々の部品の動作を可能にする。エネルギー蓄積予備デバイスは、例えば、バッテリ(例えば、アルカリバッテリ又はリチウムバッテリ)とすることができる。
【0041】
本装置の様々な実装において、本装置は、マイクロコントローラをさらに含む。本装置の様々な実装において、本装置は、データメモリをさらに含む。データメモリは、マイクロコントローラ内に配置することができる。本装置の様々な実装において、本装置は、マイクロコントローラを制御するためのソフトウェアプログラムをさらに含む。ソフトウェアは、データメモリ内に格納することができる。本装置の様々な実装において、本装置は、無線送信機をさらに備える。
【0042】
マイクロコントローラ及び/又はソフトウェアは、装置内のプロセスの制御がトリガ信号に応じて行われるように実装することができる。代替案又は追加案として、マイクロコントローラ及び/又はソフトウェアプログラムは、予め設定された又はランダムに選択された期間に従って繰り返し開始することができる周期的なプロセスが制御されるように実装することができる。
【0043】
本装置の様々な実装では、本装置が他の装置との無線通信及び/又はデータ交換及び/又は電力伝送のための無線インタフェース、特に近距離無線通信インタフェースをさらに備える。
【0044】
第3の態様によれば、上記の目的は、請求項16に記載の方法によって解決される。
【0045】
本方法は、加速度計測の手段によって人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するために実施される。加速度は、加速度センサによって測定される。加速度センサは、測定された加速度の予め設定された閾値に反応する。閾値を超えると、加速度センサによって以下の動作の少なくとも1つがトリガされる:
・データの保存、
・カウンタの修正、又は
・無線によるデータ電文の伝送。
【0046】
本方法では、加速度センサが、一次エネルギーから得られる電気エネルギーによって動作される。一次エネルギーは、測定された加速度から生じるエネルギーとは独立して得られる。
【0047】
この方法は同様に、第1の又は第2の態様による装置と関連して上述した利点を可能にする。
【0048】
第4の態様によれば、上記の目的は、請求項17に記載の方法によって解決される。
【0049】
本方法は、少なくとも2つの異なった物理量を評価することによって、人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するように実装される。少なくとも2つの異なる物理量の測定は、少なくとも2つの異なるセンサによって実行される。少なくとも2つのセンサのうちの1つ以上又はすべてが、それぞれの測定された物理量の予め設定された閾値に反応する。以下の動作のうちの少なくとも1つは、閾値を超えたときに、少なくとも1つの反応センサによってトリガされる:
・データの保存、
・カウンタの修正、又は
・無線によるデータ電文の伝送。
【0050】
この方法では少なくとも2つのセンサのうちの1つ以上又はすべてが、一次エネルギーから導出された電気エネルギーによって動作される。一次エネルギーは、それぞれの測定された物理量から得られるエネルギーとは独立して得られる。
【0051】
この方法は同様に、第1の又は第2の態様による装置と関連して、上述した利点を可能にする。
【0052】
以下では、上記で説明された種類の装置及び/又は方法において適用又は実装され得るさらなる態様が説明される。あるいは、これらの態様が、単一のセンサに適用又は実装することもできる。
【0053】
態様1:加速度計測の手段によって、人の活動、人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を計測するための装置/センサであって:
この閾値を超えると予め設定された閾値に反応する少なくとも1つの加速度センサを使用して、データ蓄積、カウンタの修正、無線によるデータ電文の伝送の少なくとも1つの動作が行われ、デバイス/センサは、エネルギー変換器の手段によってエネルギー自律的に動作される。
【0054】
態様2:2つのエネルギー蓄積デバイスが使用され、そのうちの1つは、比較的高い蓄電能力を有し、一方、第2の方は、低い内部抵抗を有する、態様1に記載のデバイス/センサ。
【0055】
態様3:1つのエネルギー蓄積デバイス又は2つのエネルギー蓄積デバイスの充電管理のためのデバイスが使用され、それは、充電電圧の最高値への制限を実現し、臨界電圧未満のすべての又はすべての必須の負荷を遮断することによって、エネルギー蓄積デバイス又はデバイスを重放電から保護する、態様1又は2に記載のデバイス/センサ。
【0056】
態様4:さらに(エネルギー)蓄積デバイスが、エネルギー的に危機的な状況の間、エネルギー供給を保証する、態様1~3のいずれかに記載のデバイス/センサ。
【0057】
態様5:エネルギー変換器が太陽電池であり、周囲エネルギーから電力を受ける、態様1~4のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0058】
態様6:前記エネルギー変換器は、電気機械変換器、熱変換器、又は磁気変換器であり、周囲エネルギーで動作する、態様1~5のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0059】
態様7:無線インタフェースに加えて、データ及び電力を送信することができるさらなる無線インタフェースを備える、態様1~6のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0060】
態様8:加速度を測定することができるMEMS技術で実装された多軸加速度計である加速度計が使用される、態様1~7のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0061】
態様9:さらに以下のセンサの少なくとも1つを使用する、態様1~8のいずれか1つに記載のデバイス/センサ:
・航空機音を録音するマイク、
・ガスセンサ(CO2などの大気ガス)、
・温度センサ、
・湿度センサ(周囲空気の湿度)、
・磁気接点、ホールセンサ(磁石のアプローチ)、
・距離センサ(超音波、光、誘導)、
・電圧センサ(蓄積装置自身のエネルギー状態)、
・輝度センサ、
・手動動作のボタン。
【0062】
態様10:予め設定された又はランダムに選択された期間に従って繰り返し開始され得るトリガ信号及び周期的動作に応じて動作を制御するように構成されたマイクロコントローラを含む、態様1~9のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0063】
態様11:人の活動及び人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を、様々な物理量のための少なくとも2つの測定センサの評価の手段によって測定するためのデバイス/センサであって、測定センサのうちの少なくとも1つの事前設定閾値を超えたときに、データ記憶と、カウンタの修正と、無線によるデータ電文の伝送のうちの少なくとも1つのアクションを実行し、デバイス/センサが、太陽電池の手段によってエネルギー自律的に動作されることを特徴とする、デバイス/センサ。
【0064】
態様12:2つのエネルギー蓄積デバイスが使用され、そのうちの1つは比較的高い蓄電能力を有し、一方、第2の方は、低い内部抵抗を有する、態様11に記載のデバイス/センサ。
【0065】
態様13:1つのエネルギー蓄積デバイス又は2つのエネルギー蓄積デバイスの充電マネージメントのためのデバイスが使用され、それは、充電電圧の最高値への制限を実現し、臨界電圧未満のすべての又はすべての必須の負荷を遮断することによって、エネルギー蓄積デバイスを重放電から保護する、態様11又は12に記載のデバイス/センサ。
【0066】
態様14:エネルギーが危機的な状況にある間、エネルギーの供給を確実にする(エネルギー)蓄積デバイスを有する、態様11~13のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0067】
態様15:エネルギー変換器が太陽電池であり、周囲エネルギーによって給電される、態様11~14のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0068】
態様16:エネルギー変換器は、電気機械変換器、熱変換器、又は磁気変換器であり、周囲エネルギーで動作する、態様11~15のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0069】
態様17:無線インタフェースに加えて、データ及び電力を送信することができるさらなる無線インタフェースを備える、態様11~16のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0070】
態様18:加速度を測定することができるMEMS技術で実装された多軸加速度計である加速度計が使用される、態様11~17のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0071】
態様19:さらに以下の感知要素の少なくとも1つを使用する、態様11~18のいずれか1つに記載のデバイス/センサ:
・航空機音を録音するマイク、
・ガスセンサ(CO2などの大気ガス)、
・温度センサ、
・湿度センサ(周囲空気の湿度)、
・磁気接点、ホールセンサ(磁石のアプローチ)、
・距離センサ(超音波、光、誘導)、
・電圧センサ(蓄積装置自身のエネルギー状態)、
・輝度センサ、
・手動動作のボタン。
【0072】
態様20:予め設定された又はランダムに選択された期間に従って繰り返し開始され得るトリガ信号及び周期的動作に応答して、動作を制御するように構成されたマイクロコントローラを含む、態様11~19のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0073】
上記で説明したデバイス(装置)/センサの任意の構造的特徴、実装、及び態様は、上記で説明した方法のステップ、プロセス、手段、及び実装において考慮され、適用され、又は反映されてもよく、逆もまた同様である。
【0074】
本発明は図面を参照した実施形態の手段により、以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【
図1】人の活動、又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための装置の一実施形態の概略ブロック図を示す。
【0076】
中心となる要素は、加速度センサ(センサ1.3.1)である。加速度センサ1.3.1は、MEMS設計における多軸の統合された加速度センサであることが好ましい。固体の加速度に応答する他の加速度センサ、例えば、機械的加速度閾値スイッチ又は圧電型加速度センサを使用することもできる。
【0077】
さらなるセンサ1.3.2~1.3.xも、任意選択で実装することができる。センサ(センサグループ)1.3は、一般に(異なる)物理変数を検出するように設定されている。以下でより詳細に説明する。
【0078】
図1に記載の実施形態におけるさらなる部品は、マイクロコントローラユニット1.4である。これは、記憶機能/メモリ1.4.3(データ、情報、コードなどのため)を有するマイクロコントローラ1.4.2と、マイクロコントローラ(その制御のため)のソフトウェアプログラム1.4.1とを含む。さらに、アンテナ1.6.1を備えた無線伝送機(無線送信機/無線伝送機)1.6と、エネルギー供給ユニット1.2と、一次エネルギーのためのエネルギー源又はエネルギー変換器1.1が構成される。
【0079】
図1に記載の実施形態では、エネルギー源又はエネルギー変換器1.1が、例えば、周囲光(一次エネルギーとして)を電圧(電気エネルギー)に変換する太陽電池を含む。さらに、エネルギー源ユニット1.2は、エネルギー蓄積デバイス1.2.2の1つ以上の電気エネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2の充電を制御するエネルギー管理回路(充電管理デバイス)1.2.1を備える。エネルギー管理回路1.2.1は、少なくとも、エネルギー蓄積デバイス1.2.2の過電圧保護及び/又は重放電保護の機能を提供する。
【0080】
エネルギー源又はエネルギー変換器1.1からの電気エネルギーの蓄積装置は、2つの別々のエネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2で行われる。これにより、低損失エネルギー蓄積の長所と短所を均衡させ、エネルギーに関してデバイスを自給自足に動作させることができる。
【0081】
エネルギー蓄積装置1.2.2.1は、高い蓄積容量(高い貯蔵容量)を有するが、典型的には10オームを超える内部抵抗も有する。このエネルギー蓄積装置1.2.2.1は、例えば数週間の動作に必要なエネルギーを蓄えることができる。しかしながら、その原理によるその高い内部の抵抗のために、無線送信機1.6の送信動作中に生じるような高い電流ピークにはむしろ不適切である。これらのエネルギー蓄積装置1.2.2.1の典型的な代表例は、容量が0.05ファラドから100ファラドの間のいわゆる二重層キャパシタ、スーパーキャパシタ(PASキャパシタ)、又は蓄積容量が1mAhから5000mAhの間の再充電可能な電気化学的蓄積デバイスである。
【0082】
エネルギー蓄積装置1.2.2.2は、はるかに小さい蓄積容量(小さい蓄積容量)を有し、例えば、又は「加速度を測定する+無線電文を送信する」などの少数の動作又は1つの動作のためにのみエネルギーを蓄積することができる。ただし、エネルギー蓄積装置1.2.2.2は、その原理上、通常1オーム未満の低い内部抵抗を有するので、短時間高電流を供給することができる。これらのエネルギー蓄積装置1.2.2.2の典型的な代表例は、50μF~5000μFの静電容量値を有する電解キャパシタ又はタンタルキャパシタである。
【0083】
2つのエネルギー蓄積装置1.2.2.1と1.2.2.2は、低い抵抗エネルギー蓄積装置1.2.2.2が常に最初に充電されるように、ダイオード(図示せず)を介して接続される。最大電圧に達したときのみ、エネルギー蓄積装置1.2.2.1は、この電圧もその最大電圧に達するまでさらに充電される。エネルギー蓄積装置1.2.2.2及び1.2.2.1の充電がいつ切り替えられるかの判断は、電子的に実装された閾値スイッチによって行われる。その場合にのみ、充電が中断される。
図1に記載の実施形態において、デバイスのすべての機能/部品は、エネルギー蓄積装置1.2.2.2にアクセスする。高い電流要求を伴う動作は、非常に短く(典型的には0.3ミリ秒~50ミリ秒の間)、比較的まれに起こるので(典型的には、1日に1回から10秒毎に1回)、エネルギー蓄積装置1.2.2.2は、高い電流の要求の間の一次停止中に、エネルギー蓄積装置1.2.2.1によってよく/十分に再充電することができる。
【0084】
これら2つのエネルギー蓄積装置1.2.2.1と1.2.2.2をこのように組み合わせることにより、周期的な周囲エネルギーがない場合(例えば、建物内の光のない長い週末)の長い動作時間、及び太陽電池1.1に光が当たるとすぐ即座に運転準備ができる場合(エネルギー蓄積装置1.2.2.2は非常に速く充電される)の両方で、相反する要求を満たすことができる。
【0085】
任意選択で、
図1に記載の実施形態では、例えば、バッテリとして設計された、さらなるエネルギー蓄積装置(エネルギー蓄積補助デバイス)1.2.3を使用することができる。このエネルギー蓄積装置1.2.3は、例えば、光のない稀な長い期間に、動作し始め、エネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2は、あるエネルギー含量を下回る。エネルギー蓄積装置1.2.3は、次に、エネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2を再充電するために使用できる。あるいは、本装置又は個々の部品をさらに動作するために、電気エネルギーをエネルギー蓄積装置1.2.3から直接取り出すことができる(すなわち、エネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2の再充電を迂回することなく)。
【0086】
エネルギー蓄積装置1.2.3の典型的な代表例は、アルカリ電池又はリチウム電池であり、これらは通常、再充電可能ではないが、長年(典型的には10年以上)それらの電荷を蓄積することができる。
【0087】
加速度センサ1.3.1(又はセンサ群1.3からの他のセンサ)は、
図1に記載の実施形態内のマイクロコントローラユニット1.4によって制御される。さまざまな別の又は補足的な動作モードが考えられる。
【0088】
例:
【0089】
a)動作モード。加速度センサ1.3.1は、アクティブで、少なくとも1つの以前に定義された加速度閾値(加速度の閾値)を超過するまで「低電力」モードで待機する。この状態では、現在必要とされていない回路ブロック/機能ブロック/部品のすべて又は一部がオフになる。加速度が設定閾値に達するか又はそれを超えるとすぐに、他の回路ブロック/機能ブロック/部品が起動されるが、少なくともマイクロコントローラ1.4は、記憶されたソフトウェアプログラム1.4.1に依存して、システムが初期モードに戻る前に動作を制御する。これらの動作は加速度イベントを記憶すること、カウンタをインクリメントすること、無線(例えば、無線送信機1.6を介して)により読み取られたイベント及び/又はカウンタをブロードキャストすることのすべて又は一部を含むことができる。
【0090】
b)さらに、結果又は生きている信号の送信は、合意されたスキームに従って、測定された加速度に独立して又は測定された加速度値に依存して、周期的に行うことができる。
【0091】
c)加速度曲線のスペクトル解析は、例えば、機械や橋梁の振動解析の場合のようには行われない。本方法は、所定の限界値/閾値の超過を決定するだけであるか、又は定期的に現在の加速度値を決定し、送信する。
【0092】
d)飛行モード。デバイスは、周囲のエネルギーから電力が供給され、通常は別個のオフスイッチを持たないので、無線電文が送信されないトランスポートの間に確実にしなければならない。このために、
図1に記載の実施形態によるセンサは、押しボタン又は他の入力インタフェース(図示せず)を有し、これにより、所定のキーシーケンスによって様々な動作モードを切り替えることができる。特に、これは、無線電文が送信されない飛行モードも含む。
【0093】
任意選択で、加速度センサ1.3.1に加えて、1.3.2~1.3.xで
図1に示されるさらなるセンサは、デバイスの周囲からできるだけ多くの情報を得るために使用される。
【0094】
有用な追加のセンサの例は以下の通りである:
・空気中の音を記録するためのマイクロフォン、
・ガスセンサ(CO2などの気体ガス)、
・温度センサ、
・湿度センサ(周囲空気の湿度)、
・磁気接点、ホールセンサ(磁石のアプローチ)、
・距離センサ(超音波、光、誘導)、
・電圧センサ(蓄積装置自身のエネルギー状態)、
・輝度センサ、
・手動動作のための押しボタン。
【0095】
言及されたすべてのセンサ(リストは完全ではない)は、加速度情報を有用に補完することができ、従って、センサ周囲における活動のより完全なイメージを提供する。さらに、誤警報率の効果的な改良は、時間的にそれぞれの点でいくつかのセンサを評価することにより達成できる。追加のセンサ情報の別の用途は、自身のエネルギー需要の低減である。
【0096】
例:
【0097】
a) 光センサ(センサ1.3.2など)は、昼夜を区別する。夜間は、定期的な無線電文は必要ないかもしれないがー事前に設定された最小輝度からのみ送信することで、エネルギーを節約することができる。
【0098】
b) エネルギー蓄積デバイス1.2.2及び/又は1.2.3のエネルギー状態は、(センサグループ1.3内の1つ以上の電圧センサを介して)定期的に測定される。周囲エネルギーの利用可能性が悪いために、エネルギー状態が事前定義された閾値を下回ると、デバイスは、例えば、周期的なデューティサイクルがより頻繁に実行されない(しかしながら、リアルタイム能力を犠牲にする)省電力動作モードに切り替わる可能性がある。しかしながら、このようにして、より多くのエネルギーが再度利用可能になるまで、機能を維持することができる。
【0099】
c) 例えばテーブル上の振動は、周囲における(人間の)活動の尺度として役立つことがある。しかしながら、空中音響測定(例えば、センサ群1.3のマイクロフォンを介して)又はガス測定(例えば、センサ群1.3のガスセンサを介して測定される空気のCO2含有量)を含めることによって、ステートメントの信頼性及び精度を大幅に向上させることができる。例えば、通過するトラック又は列車若しくはテーブルを通り過ぎて歩く人に起因するエラーの原因は、潜在的に排除され得る。
【0100】
任意選択で、無線送信機1.6に加えて、装置は、特にいわゆる「NFC」テクノロジ(近距離無線通信)を利用することができるさらなる無線インタフェース1.5を有する。
【0101】
この技術の性質は、データエネルギーと動作エネルギーの両方を短い距離(数cm)で伝送できることである。エネルギーの伝達は、とりわけ周囲エネルギーで動作できるデバイスにとって大切である。これは、エネルギー蓄積装置1.2.2又は1.2.3が空であり得るからである。それでも、デバイスは、
・通信し、
・データを読み、
・ソフトウェアをアップデートしたい。
これは、完全に又は部分的に、任意のインタフェース1.5によって実現されるべきである。このために、インタフェースは、アンテナ1.5.1を有する。
【0102】
示された実施形態は、単に例示として選択されているに過ぎない。
【符号の説明】
【0103】
1.1 エネルギー変換器/エネルギー源
1.2 電源ユニット
1.2.1 エネルギー管理回路/充電管理デバイス
1.2.2 蓄積デバイス
1.2.2.1 エネルギー蓄積装置
1.2.2.2 エネルギー蓄積装置
1.2.3 エネルギー蓄積装置/エネルギー蓄積予備デバイス
1.3 センサ群
1.3.1 加速度センサ
1.3.2 別のセンサ
1.3.x 別のセンサ
1.4 マイクロコントローラユニット
1.4.1 ソフトウェアプログラム
1.4.2 マイクロコントローラ
1.4.3 (データ)メモリ
1.5 無線インタフェース
1.5.1 アンテナ
1.6 無線送信機/無線伝送機
1.6.1 アンテナ
【手続補正書】
【提出日】2021-09-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加速度計測の手段によって、人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出する装置であって、
前記装置は、加速度を測定するための少なくとも1つの加速度センサ(1.3.1)を含み、
前記加速度センサ(1.3.1)は、測定された加速度の予め設定された閾値に反応し、前記閾値を超えたときに以下の動作のうち少なくとも1つをトリガするように設定され、
データの蓄積と、
カウンタの修正と、又は
無線によるデータ電文の送信と、
前記装置は、一次エネルギーを前記装置又は前記加速度センサ(1.3.1)を動作させるための電気エネルギーに変換するエネルギー変換器(1.1)を含み、
前記エネルギー変換器(1.1)は、測定された加速度から生じるエネルギーとは無関係に前記一次エネルギーを得るように構成さ
れ、
前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成されたエネルギー蓄積デバイス(1.2.2)をさらに含み、
前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)が、第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)を含み、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)が、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)よりも高い蓄電能力を有し、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)よりも低い内部抵抗を有し、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成される、
装置。
【請求項2】
前記加速度センサ(1.3.1)は
、単軸又は多軸の加速度センサとして設計される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記加速度センサ(1.3.1)は、気体媒体の加速度を検出するように
、設計される、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項4】
以下の部品の1つ以上をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
マイクロフォンと、
ガスセンサと、
温度センサと、
湿度センサと、
磁気接点と、
距離センサ、光センサ又は誘導センサと、
電圧センサと、
輝度センサと、
装置の手動動作のためのボタン。
【請求項5】
人の活動又は人の影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための装置であって、
前記装置は、様々な物理量を測定するように設定された少なくとも2つのセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)を含み、
前記センサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)のうちの1つ以上又はすべては、それぞれの測定された物理量の予め設定された閾値に反応し、
前記測定された物理量の前記閾値を超えたときに、以下の動作のうちの少なくとも1つをトリガするように設定され:
データ蓄積と、
カウンタの修正と、又は
無線によるデータ電文の伝送と、
前記装置又は1つ以上のセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)を動作させるための電気エネルギーに一次エネルギーを変換するためのエネルギー変換器(1.1)を前記装置は含み、前記エネルギー変換器(1.1)は、それぞれの測定された物理量から生じるエネルギーとは独立して前記一次エネルギーを取得するように構成さ
れ、
前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成されたエネルギー蓄積デバイス(1.2.2)をさらに含み、
前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)が、第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)を含み、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)が、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)よりも高い蓄電能力を有し、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)よりも低い内部抵抗を有し、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成される、
装置。
【請求項6】
前記エネルギー変換器(1.1)が、太陽電池を含み、前記一次エネルギーが、光エネルギーである請求項1~5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記エネルギー変換器(1.1)が、電気機械変換器、熱変換器、又は磁気変換器、若しくはそれらの組合せを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)の充電管理のための充電管理デバイス(1.2.1)であって、前記充電管理デバイス(1.2.1)は、前記装置のエネルギー消費を制御、制限又はスイッチオフするために、
充電電圧の制限を最大値に制御し、前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)の所定の最小電圧を下回るようにする、前記充電管理デバイス(1.2.1)をさらに備える、請求項1~
7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)は、電気エネルギーが前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)から前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)に転送されるが、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)から前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)には転送されないように、1つ以上のダイオードを介して接続される、請求項
1~8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)は、前記装置又は前記装置の個々の部品を動作させるための電気エネルギーを、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)から取り出すことができ、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)は、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)からの電気エネルギーによって再充電することができるように接続される、請求項
1~9のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)とは別個に構成され、前記装置又は前記装置の個々の部品を動作させるための補助電気エネルギーを提供するエネルギー蓄積補助デバイス(1.2.3)をさらに備える、請求項
1~
10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
マイクロコントローラ(1.4.2)と、
データメモリ(1.4.3)と、
前記マイクロコントローラ(1.4.2)を制御するソフトウェアプログラム(1.4.1)と、
無線送信機(1.6)と、
のうち1つ以上をさらに含む、請求項1~
11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
他の装置との、無線通信及び/又はデータ交換及び/又は電力伝送のための無線インタフェース(1.5
)をさらに備える、請求項1~
12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
加速度計測の手段によって、人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出する方法であって
装置の加速度センサ(1.3.1)によって加速度を測定することと、
前記測定された加速度の予め設定された閾値に対して前記加速度センサ(1.3.1)が反応することと、
前記閾値が超過したときに、前記加速度センサ(1.3.1)によって以下の動作の少なくとも1つとトリガすることであって、
データ蓄積と、
カウンタの修正と、又は
無線によるデータ電文の送信と、
前記装置は、一次エネルギーを前記装置又は前記加速度センサ(1.3.1)を動作させるための電気エネルギーに変換するエネルギー変換器(1.1)を含み、前記加速度センサ(1.3.1)は、一次エネルギーから得られる前記電気エネルギーを介して動作し、
前記エネルギー変換器(1.1)は、前記一次エネルギーを前記測定された加速度から得られたエネルギーとは独立して
得る、トリガすることと、
を含み、
前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成されたエネルギー蓄積デバイス(1.2.2)をさらに含み、
前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)が、第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)を含み、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)が、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)よりも高い蓄電能力を有し、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)よりも低い内部抵抗を有し、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成される、
方法。
【請求項15】
少なくとも2つの異なった物理量を評価する手段によって、人の活動又は人の影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための方法であって、
装置の少なくとも2つの異なるセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)による少なくとも2つの異なる物理量を測定することと、
少なくとも2つのセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)の1つ以上又はすべてが、それぞれの測定された物理量の予め設定された閾値に反応すること、
前記閾値を超えたときに、少なくとも1つの応答センサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)によって以下の動作のうちの少なくとも1つのトリガすることであって、
データ蓄積と、
カウンタの修正と、又は
無線によるデータ電文の伝送と、
前記装置は、一次エネルギーを前記装置又は前記少なくとも2つのセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)を動作させるための電気エネルギーに変換するエネルギー変換器(1.1)を含み、少なくとも2つのセンサ(1.3.1、1.3.2、1.3.x)のうちの1つ以上又はすべてが、
前記一次エネルギーから得られる
前記電気エネルギーを介して動作され、
前記エネルギー変換器(1.1)は、前記一次エネルギー
を、それぞれの測定された物理量から得られるエネルギーとは独立して
得る、伝送することと、
を含
み、
前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成されたエネルギー蓄積デバイス(1.2.2)をさらに含み、
前記エネルギー蓄積デバイス(1.2.2)が、第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)を含み、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)が、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)よりも高い蓄電能力を有し、前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)よりも低い内部抵抗を有し、前記第1のエネルギー蓄積装置(1.2.2.1)及び前記第2のエネルギー蓄積装置(1.2.2.2)が、前記エネルギー変換器(1.1)を介して前記一次エネルギーから変換された前記電気エネルギーを蓄積するように構成される、
方法。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の活動、又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクト(objects:対象、対象物)の状態を検出するための装置に関する。本発明はさらに、人の活動、又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための方法に関する。
【0002】
(場所、部屋、職場又は座っている場所などにおける)人又はオブジェクトの局所的な存在、並びに人によって影響を受けるインフラストラクチャ(インフラ)、機器、作業材料又は消耗品などの状態を決定することがしばしば望まれる。
【0003】
環境中の人の存在及び活動を記録することができる様々なセンサ、特に有線センサが既に存在する。実例は、動きによって人が検出される、いわゆるPIRセンサ(PIR(Passive InfraRed):受動赤外)のような動き検出センサ、又は人の数、人の動きプロファイル、及び動画を評価することによって影響を受けるインフラストラクチャ又はデバイスに関する情報を取得するカメラである。他の例は、例えば、ガラス破損センサ又はドア接触のような振動によって、オブジェクトの動きを検出するセンサである。
【0004】
上述したタイプの従来の解決策には、様々な欠点がある。上述の装置又はセンサは、通常、その柔軟性を制限する有線の電源を有する。PIRセンサは、移動する熱源(人)のみを登録することもできる。それらは、無生物のオブジェクトのために動作しないし、ほんの少しだけ動いている人たちのために動作しなし。カメラは、プライバシ上の理由から、人の画像の記録/処理に使用することがしばしば許されない。
【0005】
本発明の目的は、柔軟で汎用性があり、上述の欠点を克服する、上述の種類の装置及び方法を説明することである。
【0006】
第1の態様によれば、この目的は、以下で説明される1つ以上の実装による装置によって解決される。さらなる実装は、特許請求の範囲に開示されている。
【0007】
本装置は、加速度計測の手段によって、人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するように設定される。本装置は、加速度を測定するための少なくとも1つの加速度センサを有する。加速度センサは、測定された加速度の予め設定された閾値に応答するように設定される。加速度センサは、閾値を超えた場合に、以下の動作のうちの少なくとも1つをトリガするように設定される:
・データの保存、
・カウンタの修正、又は
・無線によるデータ電文の伝送。
【0008】
本装置は、装置又は加速度センサを動作させるために、一次エネルギーを電気エネルギーに変換するためのエネルギー変換器を有する。エネルギー変換器は、測定された加速度から生じるエネルギーとは無関係に一次エネルギーを得るように構成される。
【0009】
このような装置は、エネルギーの観点から自給自足で動作させることができる。動作に必要な電気エネルギーは、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから得ることができる。これにより、本装置は、測定された加速度から生じるエネルギーとは無関係に一次エネルギーを得るように構成される。このようにして、本装置は、その動作のために、電気エネルギーを介して、測定された加速度から生じるエネルギーから独立している。加速度を感知しなくても、本装置は、別個の(周囲)一次エネルギーを介して、動作させることができる。特に、本装置は、有線の電源を必要としない。
【0010】
加速度を測定するように設定された加速度センサを介して、様々な用途において、人、デバイス、機械等の活動、存在、動作等を検出することができ、加速度センサを介して検出することができる衝撃、振動、動作等による加速力をトリガ/生成する。
【0011】
したがって、本装置には、柔軟性があり、汎用性がある。本装置により、人の現地での存在及び活動のレベルの決定、並びに人によって影響を受けるインフラストラクチャ及び機器の状態の決定は、多くの様々な用途において簡単な方法で行うことができる。例えば、特別な位置、部屋、座席、ワークステーション、寝台、ベッド、車両等における人の存在、並びに、これらの位置における人の活動(もしあれば)を検出することができる。さらに、座席、ラウンジ、職場、ベッド、部屋、ホールの占有/占有率、又はデバイス、機械、資材、充填レベル、在庫管理などの消費状態さえも検出又は認識することができる。これは、衛生的、臨床的、私的、公的及び工業的環境において多くの用途をもたらす。また、人又はオブジェクトの位置を決定し、又はそれの場所を突き止めることもできる。
【0012】
すべてのこれらの適用シナリオにおいて、加速度は、装置を装着した人、装置自体、若しくは装置に連結された装置又は機械に対する振動、動き、動作又は他の影響によって検出される。装置、装置自身、又は装置に連結された装置又はマシンを着用している人物に対する振動、動き、動作、又は他の動作によって検出される。この場合、加速度の検知は、上述したような、トリガされた動作に基づいて、この情報の知覚又はデバイス-内部の又は外部のさらなるプロセスを可能にする。これらの動作は、例えば、マイクロコントローラ又はマイクロコントローラユニット内で実行されてもよいし又はこれらによって制御されてもよい。このために、本装置は、マイクロコントローラ/マイクロコントローラユニット、(場合によりマイクロコントローラ/マイクロコントローラユニットに実装される)(データ)メモリ、(場合によりマイクロコントローラ/マイクロコントローラユニットに実装される)カウンタ/レジスタ、又は無線送信機のうちの1つ以上の部品を有してもよい。
【0013】
加速度の閾値/限界値は、説明した種類の装置で検出することができる。測定された加速度(又はその変化)が、1つ以上の予め設定された閾値を超える場合、説明された種類の特定の動作又は他の動作がトリガされる。測定された加速度(又はその変化)が、1つ以上の予め設定された閾値を下回ったままである場合、動作は行われないか、又は他の動作が行われる。この点で、本装置は、閾値計測用又は閾値検知用に設定される。特に、例えば、機械や橋梁の振動解析の場合のように、加速度曲線のスペクトル解析を行う必要はない。説明された種類の本装置は、単に、所定の閾値を超えたかどうかを決定するか、又は定期的に決定し、現在の加速度値を送信する。このように、本装置は実装が容易である。
【0014】
本装置の種々の実装において、加速度センサは、特にMEMS設計において、単軸又は多軸の(統合)加速度センサとして設計される。例えば、加速度センサの一軸又は多軸マイクロメカニクスの励起は、加速度センサのマイクロメカニクスの1つ以上の質量(マス)又は振動要素に1つ以上の空間方向に作用し、それらを励起する力、例えば、振動力、振動などを本装置又は加速度センサに加えることによって実行される。
【0015】
本装置の種々の実装において、加速度センサは、特にマイクロフォンとして、気体媒質の加速度を検出するように設計される。これは、空中伝搬の音又は固体伝搬の音の検出のための可能な用途をもたらす。
【0016】
本装置の様々な実装において、本装置は、以下の部品の1つ以上をさらに含む:
・特に空気伝播音を記録するためのマイクロフォン、
・特にCO2及び/又は他の気体ガスを測定するためのガスセンサ、
・温度センサ、
・特に周囲空気の湿度を測定するための湿度センサ、
・特に磁石の接近を検出するための磁気接点、ホールセンサ、
・距離センサ、特に超音波センサ、
・光センサ又は誘導センサ、
・特に装置内の一次エネルギーから変換された電気エネルギーのエネルギー状態又はエネルギーレベルを測定するための電圧センサ、
・輝度センサ、
・装置の手動動作のためのボタン。
【0017】
これらの部品の1つ以上は追加の実装は、データを組み合わせる/融合することができる複数のセンサ/部品を使用する場合に、加速度検知及び予測を改善することができる。
【0018】
さらに、制御されるべき動作挙動の融合した表示を提供する種々のセンサ/部品の使用を通して、装置自身の動作を改善することもできる。
【0019】
第2の態様によれば、上述の目的は、以下で説明される1つ以上の実装による装置によって解決される。さらなる実装は、特許請求の範囲に開示される。
【0020】
本装置は、人の活動や、人の影響を受けるインフラやオブジェクトの状態を検出するように設定される。デバイスは、少なくとも2つのセンサを有する。センサは、異なる物理量を測定するように構成される。センサのうちの1つ以上又はすべては、それぞれの測定された物理量の予め設定された閾値に応答し、測定された物理量の閾値を超えると、以下の動作のうちの少なくとも1つをトリガするように設定される:
・データの保存、
・カウンタの修正、又は
・無線によるデータ電文の伝送。
【0021】
本装置は、一次エネルギーを電気エネルギーに変換して、装置並びに1つ以上又はすべてのセンサを動作させるためのエネルギー変換器を有する。エネルギー変換器は、それぞれの測定された物理量から生じるエネルギーとは無関係に、一次エネルギーを得るように構成される。
【0022】
少なくとも2つのセンサは、それぞれ、以下のタイプのセンサであってもよい:
・加速度計、特に上述した種類の加速度計、
・特に空気伝播音を記録するためのマイクロフォン、
・特にCO2及び/又は他の気体ガスを測定するためのガスセンサ、
・温度センサ、
・特に周囲空気の湿度を測定するための湿度センサ、
・特に磁石の接近を検出するための磁気接点、ホールセンサ、
・距離センサ、特に超音波センサ、
・光センサ又は誘導センサ、
・特に装置内の一次エネルギーから変換された電気エネルギーのエネルギー状態又はエネルギーレベルを測定するための電圧センサ、
・輝度センサ。
【0023】
しかし、センサは、他の方法で設定され、実装された、又は構成することもできる。
【0024】
本装置の様々な実装において、装置は、装置の手動動作のためのプッシュボタンを有する。
【0025】
このような装置は、エネルギーの観点で時給自足で動作させることができる。動作に必要な電気エネルギーは、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから得ることができる。この場合、本装置は、それぞれの測定された物理量から生じるエネルギーとは独立に一次エネルギーを得るように設定される。このようにして、本装置は、電気エネルギーを介してその動作のための測定された物理量から生じるエネルギーとは無関係である。測定された物理量の有意な数値が検出されない場合であっても、別個の(周囲)一次エネルギーを介して、本装置を動作させることができる。特に、本装置は有線の電源を必要としない。
【0026】
様々な物理量を測定するように設定された少なくとも2つのセンサを介して、様々な使用事例において、人、デバイス、機械等の活動、存在、動作等を検出することができ、これらは、測定された物理量(例えば、加速度、気温、(空気の)湿度、音、気体(ガス)、磁気効果、距離、光/照明)を変化させることによって検出可能である。複数のセンサを適用することにより、複数種類のセンシングを組み合わせ/融合できるように検出も改善できる。
【0027】
さらに、本装置そのものの動作は、異なるセンサの使用によっても改善することもでき、これによって、動作挙動についての融合した記述を制御することができる。
【0028】
したがって、本装置は柔軟性があり、汎用性がある。本装置により、人の現地での存在及び活動のレベルの決定、並びに人によって影響を受けるインフラストラクチャ及び機器の状態の決定は、多くの様々な用途において簡単な方法で行うことができる。例えば、特別な位置、部屋、座席、ワークステーション、寝台、ベッド、車両等における人の存在、並びに、これらの位置における人の活動(もしあれば)を検出することができる。さらに、座席、ラウンジ、職場、ベッド、部屋、ホールの占有/占有率、又はデバイス、機械、資材、充填するレベル、在庫管理などの消費状態さえも検出又は認識することができる。これは、衛生的、臨床的、私的、公的及び工業的環境において多くの用途をもたらす。また、人物又はオブジェクトの位置を決定し、それを場所で特定することもできる。
【0029】
これらの適用シナリオのすべてにおいて、様々な物理変数の変化は、少なくとも2つのセンサによって検出されるか、又は物理変数は、本装置を着用している人、装置自身、又は本装置に結合された装置又は機械によって影響を受ける。種々の物理量の変化を検知することにより、上述したトリガされた動作に基づいて、この情報の知覚又はデバイス-内部の又は外部のさらなる処理が可能になる。
【0030】
説明した形式の装置により、種々の物理量のそれぞれの閾値/限界値又はそれらの変化を検出することができる。測定された物理量又はその変化が、1つ以上の予め設定された閾値を超える場合、説明された種類の特定の動作又は他の動作がトリガされる。測定された物理量又はその変化が、1つ以上の予め設定された閾値を下回ったままである場合、動作は行われないか、又は他の動作が行われる。この点で、本装置は、閾値計測又は閾値検知用に設定される。特に、物理量又は物理量の変化のスペクトル解析を行う必要がない。説明された形式の本装置は、単に所定の閾値の超過を決定するか、若しくは測定された物理量又はそれらの変化の電流値を定期的に決定し、送信する。このようにして、本デバイスは実装が容易である。
【0031】
以下で論じるさらなる実装は、上記の第1の態様による装置において、及びに上記の第2の態様による装置において、実装することができる。
【0032】
本装置の種々の実装において、エネルギー変換器は、太陽電池を含み、一次エネルギーは、光エネルギーである。これは、周囲エネルギー、すなわち光エネルギーから電気エネルギーを得る簡単な方法を表す。
【0033】
本装置の様々な実装において、エネルギー変換器は、電気機械変換器、熱変換器、又は磁気変換器、又はそれらの組合せを含む。任意選択で、エネルギー変換器は、これらの実装に太陽電池を含むこともできる。これは、様々な周囲エネルギー又は周囲エネルギーから電力を生成するさらなる手段を表す。
【0034】
本装置の様々な実装において、本装置は、エネルギー蓄積デバイスをさらに含む。エネルギー蓄積デバイスは、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから変換された電気エネルギーを蓄積するように設定される。このようにして、本装置は、一次エネルギー源が(短期又は中期で)利用可能でない場合であっても、例えば、夜間の光エネルギーであっても、動作させることができる。
【0035】
本装置の様々な実装において、装置は、エネルギー蓄積デバイスの充電を管理するための充電管理デバイスをさらに備える。充電管理デバイスは、充電電圧の最大値への制限を制御し、本装置のエネルギー消費をエネルギー蓄積デバイスの所定の最小電圧未満に制御し、制限し、又は止めるように構成される。これは、本装置、特にエネルギー蓄積デバイスが過電圧及び/又は重放電から保護されるという長所を有する。
【0036】
本装置の様々な実装において、エネルギー蓄積デバイスは、第1のエネルギー蓄積装置及び第2のエネルギー蓄積装置を含む。第1のエネルギー蓄積装置は、第2のエネルギー蓄積装置よりも高い蓄電能力を有する。第2のエネルギー蓄積装置は、第1のエネルギー蓄積装置よりも低い内部抵抗を有する。第1のエネルギー蓄積装置及び第2のエネルギー蓄積装置は、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから変換された電気エネルギーを蓄積するように構成される。このような2つのエネルギー蓄積装置の組合せは、(周期的な)周囲/一次エネルギーなしで長時間(例えば、建物内の光がない状態で数日間)の相反する要求を満たし、周囲/一次エネルギーが利用できるようになればすぐに即座に動作準備を行うことを可能にする。
【0037】
本装置の種々の実装において、第1のエネルギー蓄積装置及び第2のエネルギー蓄積装置は、電気エネルギーが第1のエネルギー蓄積装置から第2のエネルギー蓄積装置に転送され得るが、第2のエネルギー蓄積装置から第1のエネルギー蓄積装置には転送されないように、1つ以上のダイオードを介して接続される。これにより、第2のエネルギー蓄積装置(蓄積容量がより小さい)が、そのエネルギーを第1の(大きい)エネルギー蓄積装置に向かって放出するのを防ぐ。
【0038】
しかしながら、第2のエネルギー蓄積装置は、一次エネルギーから比較的速く電気エネルギーを充電することができ、従って、非常に速く又は即時の動作準備を実現する。しかしながら、本デバイスの動作により、第2のエネルギー蓄積装置が放電された場合、第1のエネルギー蓄積装置から(再)充電することができる(十分なエネルギーレベルに達したと仮定して)。したがって、第1のエネルギー蓄積装置は、(周期的に)周囲/一次エネルギーなしで長い実行時間を実現する。
【0039】
本装置の種々の実装において、第2のエネルギー蓄積装置は、本装置又は本装置の個々の部品を動作させるための電気エネルギーが、第2のエネルギー蓄積装置から引き出され、第2のエネルギー蓄積装置が、第1のエネルギー蓄積装置からの電気エネルギーによって再充電されるように接続される。これらの実装において、第2のエネルギー蓄積装置は、本装置又は個々の部品を動作させるために電気エネルギーが引き出される一次エネルギー蓄積装置である。第2のエネルギー蓄積装置は、第1のエネルギー蓄積装置によって再充電することができる。
【0040】
本装置の様々な実装において、本装置は、エネルギー蓄積予備デバイスをさらに備える。エネルギー蓄積補助デバイスは、本装置又は本装置の個々の部品を動作させるための電気的補助エネルギーを供給するために、エネルギー蓄積デバイスとは別個に構成される。エネルギー蓄積補助デバイスは、一次エネルギーが利用可能でなく(中期又は長期で)、第1のエネルギー蓄積装置又は第2のエネルギー蓄積装置がもはや充分な電気エネルギーを提供できない場合に、本装置又は本装置の個々の部品の動作を可能にする。エネルギー蓄積予備デバイスは、例えば、バッテリ(例えば、アルカリバッテリ又はリチウムバッテリ)とすることができる。
【0041】
本装置の様々な実装において、本装置は、マイクロコントローラをさらに含む。本装置の様々な実装において、本装置は、データメモリをさらに含む。データメモリは、マイクロコントローラ内に配置することができる。本装置の様々な実装において、本装置は、マイクロコントローラを制御するためのソフトウェアプログラムをさらに含む。ソフトウェアは、データメモリ内に格納することができる。本装置の様々な実装において、本装置は、無線送信機をさらに備える。
【0042】
マイクロコントローラ及び/又はソフトウェアは、装置内のプロセスの制御がトリガ信号に応じて行われるように実装することができる。代替案又は追加案として、マイクロコントローラ及び/又はソフトウェアプログラムは、予め設定された又はランダムに選択された期間に従って繰り返し開始することができる周期的なプロセスが制御されるように実装することができる。
【0043】
本装置の様々な実装では、本装置が他の装置との無線通信及び/又はデータ交換及び/又は電力伝送のための無線インタフェース、特に近距離無線通信インタフェースをさらに備える。
【0044】
第3の態様によれば、上記の目的は、以下で説明される1つ以上の実装による方法によって解決される。さらなる実装は、特許請求の範囲に開示されている。
【0045】
本方法は、加速度計測の手段によって人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するために実施される。加速度は、加速度センサによって測定される。加速度センサは、例えば、装置に実装される。加速度センサは、測定された加速度の予め設定された閾値に反応する。閾値を超えると、加速度センサによって以下の動作の少なくとも1つがトリガされる:
・データの保存、
・カウンタの修正、又は
・無線によるデータ電文の伝送。
【0046】
本方法では、加速度センサが、一次エネルギーから得られる電気エネルギーによって動作される。一次エネルギーは、測定された加速度から生じるエネルギーとは独立して得られる。
【0047】
この方法は同様に、第1の又は第2の態様による装置と関連して上述した利点を可能にする。
【0048】
加速度計が装置に実装される本方法の様々な実装では、本装置は、デバイス又は加速度計に電力を供給するために一次エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換器を有する。加速度計は、一次エネルギーから得られた電気エネルギーを使って動作する。エネルギー変換器は、測定された加速度に起因するエネルギーと独立して一次エネルギーを得る。
【0049】
加速度計が装置に実装される本方法の様々な実装では、装置は、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから変換された電気エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積装置を含む。エネルギー蓄積装置は、第1のエネルギー蓄積装置と第2のエネルギー蓄積装置とを含む。第1のエネルギー蓄積装置は、第2のエネルギー蓄積装置よりも高い蓄積容量を有する。第2のエネルギー蓄積装置は、第1のエネルギー蓄積装置よりも内部抵抗が低い。第1のエネルギー蓄積装置および第2のエネルギー貯蔵庫は、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから変換された電気エネルギーを貯蔵する。
【0050】
第4の態様によれば、上記の目的は、以下で説明される1つ以上の実装による方法によって解決される。さらなる実装は、特許請求の範囲に開示されている。
【0051】
本方法は、少なくとも2つの異なった物理量を評価することによって、人の活動又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するように実装される。少なくとも2つの異なる物理量の測定は、少なくとも2つの異なるセンサによって実行される。加速度センサは、例えば、装置に実装される。少なくとも2つのセンサのうちの1つ以上又はすべてが、それぞれの測定された物理量の予め設定された閾値に反応する。以下の動作のうちの少なくとも1つは、閾値を超えたときに、少なくとも1つの反応センサによってトリガされる:
・データの保存、
・カウンタの修正、又は
・無線によるデータ電文の伝送。
【0052】
この方法では少なくとも2つのセンサのうちの1つ以上又はすべてが、一次エネルギーから導出された電気エネルギーによって動作される。一次エネルギーは、それぞれの測定された物理量から得られるエネルギーとは独立して得られる。
【0053】
この方法は同様に、第1の又は第2の態様による装置と関連して、上述した利点を可能にする。
【0054】
センサが装置に実装される本方法の様々な実装では、本装置は、デバイス又はセンサに電力を供給するために一次エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換器を有する。センサは、一次エネルギーから得られた電気エネルギーを使って動作する。エネルギー変換器は、測定された物理量に起因するエネルギーと独立して一次エネルギーを得る。
【0055】
センサが装置に実装される本方法の様々な実装では、装置は、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから変換された電気エネルギーを蓄積するエネルギー蓄積装置を含む。エネルギー蓄積装置は、第1のエネルギー蓄積装置と第2のエネルギー蓄積装置とを含む。第1のエネルギー蓄積装置は、第2のエネルギー蓄積装置よりも高い蓄積容量を有する。第2のエネルギー蓄積装置は、第1のエネルギー蓄積装置よりも内部抵抗が低い。第1のエネルギー蓄積装置および第2のエネルギー貯蔵庫は、エネルギー変換器を介して一次エネルギーから変換された電気エネルギーを貯蔵する。
【0056】
以下では、上記で説明された種類の装置及び/又は方法において適用又は実装され得るさらなる態様が説明される。あるいは、これらの態様が、単一のセンサに適用又は実装することもできる。
【0057】
態様1:加速度計測の手段によって、人の活動、人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を計測するための装置/センサであって:
この閾値を超えると予め設定された閾値に反応する少なくとも1つの加速度センサを使用して、データ蓄積、カウンタの修正、無線によるデータ電文の伝送の少なくとも1つの動作が行われ、デバイス/センサは、エネルギー変換器の手段によってエネルギー自律的に動作される。
【0058】
態様2:2つのエネルギー蓄積デバイスが使用され、そのうちの1つは、比較的高い蓄電能力を有し、一方、第2の方は、低い内部抵抗を有する、態様1に記載のデバイス/センサ。
【0059】
態様3:1つのエネルギー蓄積デバイス又は2つのエネルギー蓄積デバイスの充電管理のためのデバイスが使用され、それは、充電電圧の最高値への制限を実現し、臨界電圧未満のすべての又はすべての必須の負荷を遮断することによって、エネルギー蓄積デバイス又はデバイスを重放電から保護する、態様1又は2に記載のデバイス/センサ。
【0060】
態様4:さらに(エネルギー)蓄積デバイスが、エネルギー的に危機的な状況の間、エネルギー供給を保証する、態様1~3のいずれかに記載のデバイス/センサ。
【0061】
態様5:エネルギー変換器が太陽電池であり、周囲エネルギーから電力を受ける、態様1~4のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0062】
態様6:前記エネルギー変換器は、電気機械変換器、熱変換器、又は磁気変換器であり、周囲エネルギーで動作する、態様1~5のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0063】
態様7:無線インタフェースに加えて、データ及び電力を送信することができるさらなる無線インタフェースを備える、態様1~6のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0064】
態様8:加速度を測定することができるMEMS技術で実装された多軸加速度計である加速度計が使用される、態様1~7のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0065】
態様9:さらに以下のセンサの少なくとも1つを使用する、態様1~8のいずれか1つに記載のデバイス/センサ:
・航空機音を録音するマイク、
・ガスセンサ(CO2などの大気ガス)、
・温度センサ、
・湿度センサ(周囲空気の湿度)、
・磁気接点、ホールセンサ(磁石のアプローチ)、
・距離センサ(超音波、光、誘導)、
・電圧センサ(蓄積装置自身のエネルギー状態)、
・輝度センサ、
・手動動作のボタン。
【0066】
態様10:予め設定された又はランダムに選択された期間に従って繰り返し開始され得るトリガ信号及び周期的動作に応じて動作を制御するように構成されたマイクロコントローラを含む、態様1~9のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0067】
態様11:人の活動及び人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を、様々な物理量のための少なくとも2つの測定センサの評価の手段によって測定するためのデバイス/センサであって、測定センサのうちの少なくとも1つの事前設定閾値を超えたときに、データ記憶と、カウンタの修正と、無線によるデータ電文の伝送のうちの少なくとも1つのアクションを実行し、デバイス/センサが、太陽電池の手段によってエネルギー自律的に動作されることを特徴とする、デバイス/センサ。
【0068】
態様12:2つのエネルギー蓄積デバイスが使用され、そのうちの1つは比較的高い蓄電能力を有し、一方、第2の方は、低い内部抵抗を有する、態様11に記載のデバイス/センサ。
【0069】
態様13:1つのエネルギー蓄積デバイス又は2つのエネルギー蓄積デバイスの充電マネージメントのためのデバイスが使用され、それは、充電電圧の最高値への制限を実現し、臨界電圧未満のすべての又はすべての必須の負荷を遮断することによって、エネルギー蓄積デバイスを重放電から保護する、態様11又は12に記載のデバイス/センサ。
【0070】
態様14:エネルギーが危機的な状況にある間、エネルギーの供給を確実にする(エネルギー)蓄積デバイスを有する、態様11~13のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0071】
態様15:エネルギー変換器が太陽電池であり、周囲エネルギーによって給電される、態様11~14のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0072】
態様16:エネルギー変換器は、電気機械変換器、熱変換器、又は磁気変換器であり、周囲エネルギーで動作する、態様11~15のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0073】
態様17:無線インタフェースに加えて、データ及び電力を送信することができるさらなる無線インタフェースを備える、態様11~16のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0074】
態様18:加速度を測定することができるMEMS技術で実装された多軸加速度計である加速度計が使用される、態様11~17のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0075】
態様19:さらに以下の感知要素の少なくとも1つを使用する、態様11~18のいずれか1つに記載のデバイス/センサ:
・航空機音を録音するマイク、
・ガスセンサ(CO2などの大気ガス)、
・温度センサ、
・湿度センサ(周囲空気の湿度)、
・磁気接点、ホールセンサ(磁石のアプローチ)、
・距離センサ(超音波、光、誘導)、
・電圧センサ(蓄積装置自身のエネルギー状態)、
・輝度センサ、
・手動動作のボタン。
【0076】
態様20:予め設定された又はランダムに選択された期間に従って繰り返し開始され得るトリガ信号及び周期的動作に応答して、動作を制御するように構成されたマイクロコントローラを含む、態様11~19のいずれか1つに記載のデバイス/センサ。
【0077】
上記で説明したデバイス(装置)/センサの任意の構造的特徴、実装、及び態様は、上記で説明した方法のステップ、プロセス、手段、及び実装において考慮され、適用され、又は反映されてもよく、逆もまた同様である。
【0078】
本発明は図面を参照した実施形態の手段により、以下により詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【
図1】人の活動、又は人によって影響を受けるインフラストラクチャ又はオブジェクトの状態を検出するための装置の一実施形態の概略ブロック図を示す。
【0080】
中心となる要素は、加速度センサ(センサ1.3.1)である。加速度センサ1.3.1は、MEMS設計における多軸の統合された加速度センサであることが好ましい。固体の加速度に応答する他の加速度センサ、例えば、機械的加速度閾値スイッチ又は圧電型加速度センサを使用することもできる。
【0081】
さらなるセンサ1.3.2~1.3.xも、任意選択で実装することができる。センサ(センサグループ)1.3は、一般に(異なる)物理変数を検出するように設定されている。以下でより詳細に説明する。
【0082】
図1に記載の実施形態におけるさらなる部品は、マイクロコントローラユニット1.4である。これは、記憶機能/メモリ1.4.3(データ、情報、コードなどのため)を有するマイクロコントローラ1.4.2と、マイクロコントローラ(その制御のため)のソフトウェアプログラム1.4.1とを含む。さらに、アンテナ1.6.1を備えた無線伝送機(無線送信機/無線伝送機)1.6と、エネルギー供給ユニット1.2と、一次エネルギーのためのエネルギー源又はエネルギー変換器1.1が構成される。
【0083】
図1に記載の実施形態では、エネルギー源又はエネルギー変換器1.1が、例えば、周囲光(一次エネルギーとして)を電圧(電気エネルギー)に変換する太陽電池を含む。さらに、エネルギー源ユニット1.2は、エネルギー蓄積デバイス1.2.2の1つ以上の電気エネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2の充電を制御するエネルギー管理回路(充電管理デバイス)1.2.1を備える。エネルギー管理回路1.2.1は、少なくとも、エネルギー蓄積デバイス1.2.2の過電圧保護及び/又は重放電保護の機能を提供する。
【0084】
エネルギー源又はエネルギー変換器1.1からの電気エネルギーの蓄積装置は、2つの別々のエネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2で行われる。これにより、低損失エネルギー蓄積の長所と短所を均衡させ、エネルギーに関してデバイスを自給自足に動作させることができる。
【0085】
エネルギー蓄積装置1.2.2.1は、高い蓄積容量(高い貯蔵容量)を有するが、典型的には10オームを超える内部抵抗も有する。このエネルギー蓄積装置1.2.2.1は、例えば数週間の動作に必要なエネルギーを蓄えることができる。しかしながら、その原理によるその高い内部の抵抗のために、無線送信機1.6の送信動作中に生じるような高い電流ピークにはむしろ不適切である。これらのエネルギー蓄積装置1.2.2.1の典型的な代表例は、容量が0.05ファラドから100ファラドの間のいわゆる二重層キャパシタ、スーパーキャパシタ(PASキャパシタ)、又は蓄積容量が1mAhから5000mAhの間の再充電可能な電気化学的蓄積デバイスである。
【0086】
エネルギー蓄積装置1.2.2.2は、はるかに小さい蓄積容量(小さい蓄積容量)を有し、例えば、又は「加速度を測定する+無線電文を送信する」などの少数の動作又は1つの動作のためにのみエネルギーを蓄積することができる。ただし、エネルギー蓄積装置1.2.2.2は、その原理上、通常1オーム未満の低い内部抵抗を有するので、短時間高電流を供給することができる。これらのエネルギー蓄積装置1.2.2.2の典型的な代表例は、50μF~5000μFの静電容量値を有する電解キャパシタ又はタンタルキャパシタである。
【0087】
2つのエネルギー蓄積装置1.2.2.1と1.2.2.2は、低い抵抗エネルギー蓄積装置1.2.2.2が常に最初に充電されるように、ダイオード(図示せず)を介して接続される。最大電圧に達したときのみ、エネルギー蓄積装置1.2.2.1は、この電圧もその最大電圧に達するまでさらに充電される。エネルギー蓄積装置1.2.2.2及び1.2.2.1の充電がいつ切り替えられるかの判断は、電子的に実装された閾値スイッチによって行われる。その場合にのみ、充電が中断される。
図1に記載の実施形態において、デバイスのすべての機能/部品は、エネルギー蓄積装置1.2.2.2にアクセスする。高い電流要求を伴う動作は、非常に短く(典型的には0.3ミリ秒~50ミリ秒の間)、比較的まれに起こるので(典型的には、1日に1回から10秒毎に1回)、エネルギー蓄積装置1.2.2.2は、高い電流の要求の間の一次停止中に、エネルギー蓄積装置1.2.2.1によってよく/十分に再充電することができる。
【0088】
これら2つのエネルギー蓄積装置1.2.2.1と1.2.2.2をこのように組み合わせることにより、周期的な周囲エネルギーがない場合(例えば、建物内の光のない長い週末)の長い動作時間、及び太陽電池1.1に光が当たるとすぐ即座に運転準備ができる場合(エネルギー蓄積装置1.2.2.2は非常に速く充電される)の両方で、相反する要求を満たすことができる。
【0089】
任意選択で、
図1に記載の実施形態では、例えば、バッテリとして設計された、さらなるエネルギー蓄積装置(エネルギー蓄積補助デバイス)1.2.3を使用することができる。このエネルギー蓄積装置1.2.3は、例えば、光のない稀な長い期間に、動作し始め、エネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2は、あるエネルギー含量を下回る。エネルギー蓄積装置1.2.3は、次に、エネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2を再充電するために使用できる。あるいは、本装置又は個々の部品をさらに動作するために、電気エネルギーをエネルギー蓄積装置1.2.3から直接取り出すことができる(すなわち、エネルギー蓄積装置1.2.2.1及び1.2.2.2の再充電を迂回することなく)。
【0090】
エネルギー蓄積装置1.2.3の典型的な代表例は、アルカリ電池又はリチウム電池であり、これらは通常、再充電可能ではないが、長年(典型的には10年以上)それらの電荷を蓄積することができる。
【0091】
加速度センサ1.3.1(又はセンサ群1.3からの他のセンサ)は、
図1に記載の実施形態内のマイクロコントローラユニット1.4によって制御される。さまざまな別の又は補足的な動作モードが考えられる。
【0092】
例:
【0093】
a)動作モード。加速度センサ1.3.1は、アクティブで、少なくとも1つの以前に定義された加速度閾値(加速度の閾値)を超過するまで「低電力」モードで待機する。この状態では、現在必要とされていない回路ブロック/機能ブロック/部品のすべて又は一部がオフになる。加速度が設定閾値に達するか又はそれを超えるとすぐに、他の回路ブロック/機能ブロック/部品が起動されるが、少なくともマイクロコントローラ1.4は、記憶されたソフトウェアプログラム1.4.1に依存して、システムが初期モードに戻る前に動作を制御する。これらの動作は加速度イベントを記憶すること、カウンタをインクリメントすること、無線(例えば、無線送信機1.6を介して)により読み取られたイベント及び/又はカウンタをブロードキャストすることのすべて又は一部を含むことができる。
【0094】
b)さらに、結果又は生きている信号の送信は、合意されたスキームに従って、測定された加速度に独立して又は測定された加速度値に依存して、周期的に行うことができる。
【0095】
c)加速度曲線のスペクトル解析は、例えば、機械や橋梁の振動解析の場合のようには行われない。本方法は、所定の限界値/閾値の超過を決定するだけであるか、又は定期的に現在の加速度値を決定し、送信する。
【0096】
d)飛行モード。デバイスは、周囲のエネルギーから電力が供給され、通常は別個のオフスイッチを持たないので、無線電文が送信されないトランスポートの間に確実にしなければならない。このために、
図1に記載の実施形態によるセンサは、押しボタン又は他の入力インタフェース(図示せず)を有し、これにより、所定のキーシーケンスによって様々な動作モードを切り替えることができる。特に、これは、無線電文が送信されない飛行モードも含む。
【0097】
任意選択で、加速度センサ1.3.1に加えて、1.3.2~1.3.xで
図1に示されるさらなるセンサは、デバイスの周囲からできるだけ多くの情報を得るために使用される。
【0098】
有用な追加のセンサの例は以下の通りである:
・空気中の音を記録するためのマイクロフォン、
・ガスセンサ(CO2などの気体ガス)、
・温度センサ、
・湿度センサ(周囲空気の湿度)、
・磁気接点、ホールセンサ(磁石のアプローチ)、
・距離センサ(超音波、光、誘導)、
・電圧センサ(蓄積装置自身のエネルギー状態)、
・輝度センサ、
・手動動作のための押しボタン。
【0099】
言及されたすべてのセンサ(リストは完全ではない)は、加速度情報を有用に補完することができ、従って、センサ周囲における活動のより完全なイメージを提供する。さらに、誤警報率の効果的な改良は、時間的にそれぞれの点でいくつかのセンサを評価することにより達成できる。追加のセンサ情報の別の用途は、自身のエネルギー需要の低減である。
【0100】
例:
【0101】
a) 光センサ(センサ1.3.2など)は、昼夜を区別する。夜間は、定期的な無線電文は必要ないかもしれないがー事前に設定された最小輝度からのみ送信することで、エネルギーを節約することができる。
【0102】
b) エネルギー蓄積デバイス1.2.2及び/又は1.2.3のエネルギー状態は、(センサグループ1.3内の1つ以上の電圧センサを介して)定期的に測定される。周囲エネルギーの利用可能性が悪いために、エネルギー状態が事前定義された閾値を下回ると、デバイスは、例えば、周期的なデューティサイクルがより頻繁に実行されない(しかしながら、リアルタイム能力を犠牲にする)省電力動作モードに切り替わる可能性がある。しかしながら、このようにして、より多くのエネルギーが再度利用可能になるまで、機能を維持することができる。
【0103】
c) 例えばテーブル上の振動は、周囲における(人間の)活動の尺度として役立つことがある。しかしながら、空中音響測定(例えば、センサ群1.3のマイクロフォンを介して)又はガス測定(例えば、センサ群1.3のガスセンサを介して測定される空気のCO2含有量)を含めることによって、ステートメントの信頼性及び精度を大幅に向上させることができる。例えば、通過するトラック又は列車若しくはテーブルを通り過ぎて歩く人に起因するエラーの原因は、潜在的に排除され得る。
【0104】
任意選択で、無線送信機1.6に加えて、装置は、特にいわゆる「NFC」テクノロジ(近距離無線通信)を利用することができるさらなる無線インタフェース1.5を有する。
【0105】
この技術の性質は、データエネルギーと動作エネルギーの両方を短い距離(数cm)で伝送できることである。エネルギーの伝達は、とりわけ周囲エネルギーで動作できるデバイスにとって大切である。これは、エネルギー蓄積装置1.2.2又は1.2.3が空であり得るからである。それでも、デバイスは、
・通信し、
・データを読み、
・ソフトウェアをアップデートしたい。
これは、完全に又は部分的に、任意のインタフェース1.5によって実現されるべきである。このために、インタフェースは、アンテナ1.5.1を有する。
【0106】
示された実施形態は、単に例示として選択されているに過ぎない。
【符号の説明】
【0107】
1.1 エネルギー変換器/エネルギー源
1.2 電源ユニット
1.2.1 エネルギー管理回路/充電管理デバイス
1.2.2 蓄積デバイス
1.2.2.1 エネルギー蓄積装置
1.2.2.2 エネルギー蓄積装置
1.2.3 エネルギー蓄積装置/エネルギー蓄積予備デバイス
1.3 センサ群
1.3.1 加速度センサ
1.3.2 別のセンサ
1.3.x 別のセンサ
1.4 マイクロコントローラユニット
1.4.1 ソフトウェアプログラム
1.4.2 マイクロコントローラ
1.4.3 (データ)メモリ
1.5 無線インタフェース
1.5.1 アンテナ
1.6 無線送信機/無線伝送機
1.6.1 アンテナ
【国際調査報告】