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特表2022-515943部品割り当て方法及びシステム、コンピュータ機器読み取り可能な記憶媒体
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  • 特表-部品割り当て方法及びシステム、コンピュータ機器読み取り可能な記憶媒体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】部品割り当て方法及びシステム、コンピュータ機器読み取り可能な記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G05B 19/418 20060101AFI20220216BHJP
   G06Q 50/04 20120101ALI20220216BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
G06Q50/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2020571451
(86)(22)【出願日】2019-12-26
(85)【翻訳文提出日】2020-12-21
(86)【国際出願番号】 CN2019128899
(87)【国際公開番号】W WO2020140831
(87)【国際公開日】2020-07-09
(31)【優先権主張番号】201910002566.0
(32)【優先日】2019-01-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユンシア リウ
(72)【発明者】
【氏名】ナー スイ
(72)【発明者】
【氏名】ジアンボー ルオ
(72)【発明者】
【氏名】ジエリー ワン
(72)【発明者】
【氏名】ジョンガン フー
(72)【発明者】
【氏名】ジョンファン ファン
【テーマコード(参考)】
3C100
5L049
【Fターム(参考)】
3C100AA22
3C100AA43
3C100BB05
3C100BB12
3C100BB13
3C100DD05
3C100DD22
3C100DD32
3C100DD33
5L049CC04
(57)【要約】
本開示は、部品割り当て方法及びシステム、コンピュータ機器読み取り可能な記憶媒体を開示する。部品割り当て方法は、製品の製造に必要な各部品の情報を含む製品構造、及び製品の製造に必要な各工程の各操作ステップの情報を含み、製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するステップと、取得した製品構造及び製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップと、生成した製品の部品割り当てプロセス表に基づき、製品の標準業務手順書を生成するステップと、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ機器により実行される部品割り当て方法であって、
製品の製造に必要な各部品の部品標識を含む製品構造、及び前記製品の製造に必要な各工程の操作ステップを含み、前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するステップと、
取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップと、
生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成するステップと、を含む部品割り当て方法。
【請求項2】
取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成する前記ステップは、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定し、前記対応関係を前記製品の初期割り当て表とするステップと、
前記初期割り当て表中の各操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識が取得した製品構造中の前記部品のアイデンティティ標識と同じであるか否かを判定するステップと、
部品のアイデンティティ標識が同じである場合、前記初期割り当て表を前記製品の部品割り当てプロセス表とするステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
部品のアイデンティティ標識が異なる場合、前記初期割り当て表を更新し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記製品の初期割り当て表を生成した後、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断するステップと、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在する場合、前記ターゲットプロセス表中の前記未割り当て部品に対応する操作ステップを決定し、前記未割り当て部品のアイデンティティ標識を、前記初期割り当て表中の該操作ステップの対応関係に追加し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップと、をさらに含む、請求項2又は3に記載の方法。
【請求項5】
前記未割り当て部品と前記操作ステップとの対応関係に基づき、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を更新するステップをさらに含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
各前記操作ステップは該操作ステップの生産ラインでのステーションを含み、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係は操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係を含み、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定するステップは、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップの前記生産ラインでのステーションと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定することで、前記製品構造中の前記部品を前記部品に対応する生産ラインでのステーションの各操作ステップに割り当てるステップを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項7】
製品構造及び製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するステップは、具体的には、
製造資源及びプロセスファイルを取得するステップと、
前記製品の製造に必要な工程情報及び操作ステップ情報を含む初期プロセス表を作成するステップと、
取得した前記製品構造、前記プロセスファイル及び前記製造資源を前記初期プロセス表に関連付け、ターゲットプロセス表を得るステップと、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記標準業務手順書を生産ラインに送信するとともに、前記標準業務手順書に従って部品を前記生産ラインに配送するステップと、
前記生産ラインに配送された部品のQRコードを走査することで、前記生産ラインに配送された部品が生産ラインにより受け取られた部品と一致するか否かを判定するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
コンピュータ機器を含み、
製品の製造に必要な各部品の部品標識を含む製品構造、及び前記製品の製造に必要な各工程の操作ステップを含み、前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得し、
取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成し、
生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成する方法を実行するように構成されている部品割り当てシステム。
【請求項10】
前記コンピュータ機器は、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定し、前記対応関係を前記製品の初期割り当て表とするステップと、
前記初期割り当て表中の各操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識が取得した製品構造中の前記部品のアイデンティティ標識と同じであるか否かを判定するステップと、
部品のアイデンティティ標識が同じである場合、前記初期割り当て表を前記製品の部品割り当てプロセス表とするステップとを実行するように構成されている、請求項9に記載の部品割り当てシステム。
【請求項11】
前記コンピュータ機器は、
部品のアイデンティティ標識が異なる場合、前記初期割り当て表を更新し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップを実行するように構成されている、請求項10に記載の部品割り当てシステム。
【請求項12】
前記コンピュータ機器は、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断するステップと、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在する場合、前記ターゲットプロセス表中の前記未割り当て部品に対応する操作ステップを決定し、前記未割り当て部品のアイデンティティ標識を、前記初期割り当て表中の該操作ステップの対応関係に追加し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップとを実行するように構成されている、請求項10又は11に記載の部品割り当てシステム。
【請求項13】
前記コンピュータ機器は、
前記未割り当て部品と前記操作ステップとの対応関係に基づき、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を更新するステップを実行するように構成されている、請求項12に記載の部品割り当てシステム。
【請求項14】
前記コンピュータ機器は、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定するステップを実行するように構成されており、前記ステップは、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップの前記生産ラインでのステーションと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定することで、前記製品構造中の前記部品を前記部品に対応する生産ラインでのステーションの各操作ステップに割り当てるステップを含み、
各前記操作ステップは該操作ステップの生産ラインでのステーションを含み、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係は操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係を含む、請求項10に記載の部品割り当てシステム。
【請求項15】
前記コンピュータ機器は、
製造資源及びプロセスファイルを取得するステップと、
前記製品の製造に必要な工程情報及び操作ステップ情報を含む初期プロセス表を作成するステップと、
取得した前記製品構造、前記プロセスファイル及び前記製造資源を前記初期プロセス表に関連付け、ターゲットプロセス表を得るステップとを実行するように構成されている、請求項9に記載の部品割り当てシステム。
【請求項16】
前記コンピュータ機器は、
前記標準業務手順書を生産ラインに送信するとともに、前記標準業務手順書に従って部品を前記生産ラインの設備に配送するステップと、
前記生産ラインに配送された部品のQRコードを走査することで、前記生産ラインに配送された部品が生産ラインにより受け取られた部品と一致するか否かを判定するステップとを実行するように構成されている、請求項9に記載の部品割り当てシステム。
【請求項17】
計算機器で実行されると、前記計算機器に請求項1ないし8のいずれかに記載の方法のステップを実行させるコンピュータプログラムコードが記憶された不揮発性計算機器読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、2019年01月02日に中国特許庁に提出され、出願番号が201910002566.0、出願の名称が「部品割り当て方法及びシステム、コンピュータ機器読み取り可能な記憶媒体」である中国特許出願の優先権を主張し、その全内容は援用により本開示に組み込まれている。
【0002】
本開示は、部品割り当ての技術分野に関し、特に部品割り当て方法及びシステム、コンピュータ機器読み取り可能な記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
現在、液晶表示分野の生産プロセスはすべてオフラインの標準業務手順書(Standard Operating Procedure、SOP)に従って完了し、操作者がExcel又はWordバージョンのSOPを作成し、部品番号を手動で入力するが、部品がシステムにおいて作成され、且つバージョンについて差別がある。手動による部品割り当てには下記の欠陥が存在する。1、部品番号の記入エラー:間違った部品が受け取られたり部品が受け取られなかったりし、間違った部品を用いて生産する場合、在庫数量が不正確であり、生産コストの計算が不合理であり、部品が受け取られない場合、生産ラインが停止させられる。2、部品使用量の入力エラー:必要以上受け取ったり不十分に受け取ったりすることになり、必要以上受け取る場合、企業の経済的な負担が高まり、不十分に受け取る場合、生産ラインの生産に悪影響を及ぼす。3、部品に更新があるが、タイムリーに更新して表示しなければ、新部品と旧部品の両方が混用されることがある。4、手動による部品割り当てにかかる時間が、自動部品割り当ての場合よりも長く、部品の自動割り当てができない上に、エラーがないように繰り返してチェックする必要があり、その結果、作業量が増える。以上のように、関連技術における手動部品割り当ては、作業量が大きく、効率が低く、そして、SOPに記載の部品とシステムで作成される部品の不一致が発生しやすく、その結果、オフラインの部品番号記入エラー、部品使用量エラー、バージョンエラー、オンラインの部品番号とSOPに記載の部品番号のミスバッチなどの状況を招き、生産ラインの生産に悪影響を与え、生産性や歩留まりの低下の原因となる。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施例は、部品割り当て方法及びシステム、コンピュータ機器読み取り可能な記憶媒体を提供し、具体的な手段は、以下のとおりである。
【0005】
本開示の実施例は、コンピュータ機器により実行される部品割り当て方法であって、
製品の製造に必要な各部品の部品標識を含む製品構造、及び前記製品の製造に必要な各工程の操作ステップを含み、前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するステップと、
取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップと、
生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成するステップと、を含む部品割り当て方法を提供する。
【0006】
いくつかの実施例では、取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成する前記ステップは、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定し、前記対応関係を前記製品の初期割り当て表とするステップと、
前記初期割り当て表中の各操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識が取得した製品構造中の前記部品のアイデンティティ標識と同じであるか否かを判定するステップと、
部品のアイデンティティ標識が同じである場合、前記初期割り当て表を前記製品の部品割り当てプロセス表とするステップと、を含む。
【0007】
いくつかの実施例では、部品のアイデンティティ標識が異なる場合、前記初期割り当て表を更新し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成する。
【0008】
いくつかの実施例では、前記製品の初期割り当て表を生成した後、該方法は、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断するステップと、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在する場合、前記ターゲットプロセス表中の前記未割り当て部品に対応する操作ステップを決定し、前記未割り当て部品のアイデンティティ標識を、前記初期割り当て表中の該操作ステップの対応関係に追加し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップと、をさらに含む。
【0009】
いくつかの実施例では、該方法は、前記未割り当て部品と前記操作ステップとの対応関係に基づき、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を更新するステップをさらに含む。
【0010】
いくつかの実施例では、各前記操作ステップは該操作ステップの生産ラインでのステーションを含み、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係は操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係を含み、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定するステップは、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップの生産ラインでのステーションと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定することで、前記製品構造中の前記部品を前記部品に対応する生産ラインでのステーションの各操作ステップに割り当てるステップを含む。
【0011】
いくつかの実施例では、製品構造及び製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するステップは、具体的には、
製造資源及びプロセスファイルを取得するステップと、
前記製品の製造に必要な工程情報及び操作ステップ情報を含む初期プロセス表を作成するステップと、
取得した前記製品構造、前記プロセスファイル及び前記製造資源を前記初期プロセス表に関連付け、ターゲットプロセス表を得るステップと、を含む。
【0012】
いくつかの実施例では、該方法は、
前記標準業務手順書を生産ラインに送信するとともに、前記標準業務手順書に従って部品を前記生産ラインに配送するステップと、
前記生産ラインに配送された部品のQRコードを走査することで、前記生産ラインに配送された部品が生産ラインにより受け取られた部品と一致するか否かを判定するステップと、をさらに含む。
【0013】
それに対応して、本開示の実施例はまた、プロセッサを含む部品割り当てシステムを提供し、前記プロセッサは、前記プロセッサにより実行されると、
製品の製造に必要な各部品の部品標識を含む製品構造、及び前記製品の製造に必要な各工程の操作ステップを含み、前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得し、
取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成し、
生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成する方法を実行する生産実行システムを含む。
【0014】
いくつかの実施例では、取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップは、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定し、前記対応関係を前記製品の初期割り当て表とするステップと、
前記初期割り当て表中の各操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識が取得した製品構造中の前記部品のアイデンティティ標識と同じであるか否かを判定するステップと、
部品のアイデンティティ標識が同じである場合、前記初期割り当て表を前記製品の部品割り当てプロセス表とするステップと、を含む。
【0015】
いくつかの実施例では、部品のアイデンティティ標識が異なる場合、前記初期割り当て表を更新し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成する。
【0016】
いくつかの実施例では、前記製品の初期割り当て表を生成した後、前記プロセッサにより実行される方法は、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断するステップと、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在する場合、前記ターゲットプロセス表中の前記未割り当て部品に対応する操作ステップを決定し、前記未割り当て部品のアイデンティティ標識を、前記初期割り当て表中の該操作ステップの対応関係に追加し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップとをさらに含む。
【0017】
いくつかの実施例では、前記プロセッサにより実行される方法は、前記未割り当て部品と前記操作ステップとの対応関係に基づき、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を更新するステップをさらに含む。
【0018】
いくつかの実施例では、各前記操作ステップは該操作ステップの生産ラインでのステーションを含み、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係は操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係を含み、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定するステップは、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップの前記生産ラインでのステーションと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定することで、前記製品構造中の前記部品を前記部品に対応する生産ラインでのステーションの各操作ステップに割り当てるステップを含む。
【0019】
いくつかの実施例では、製品構造及び製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するステップは、具体的には、
製造資源及びプロセスファイルを取得するステップと、
前記製品の製造に必要な工程情報及び操作ステップ情報を含む初期プロセス表を作成するステップと、
取得した前記製品構造、前記プロセスファイル及び前記製造資源を前記初期プロセス表に関連付け、ターゲットプロセス表を得るステップと、を含む。
【0020】
いくつかの実施例では、前記プロセッサにより実行される方法は、
前記標準業務手順書を生産ラインに送信するとともに、前記標準業務手順書に従って部品を前記生産ラインの設備に配送するステップと、
前記生産ラインに配送された部品のQRコードを走査することで、前記生産ラインに配送された部品が生産ラインにより受け取られた部品と一致するか否かを判定するステップとをさらに含む。
【0021】
それに対応して、本開示の実施例はまた、計算機器で実行されると、前記計算機器に上記方法によるステップを実行させるコンピュータプログラムコードが記憶された不揮発性計算機器読み取り可能な記憶媒体を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下、実施例の説明に必要な図面を簡単に説明するが、明らかなように、以下の説明における図面は、本開示の実施例の一部に過ぎず、当業者であれば、創造的な努力を必要とせずに、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本開示の実施例による部品割り当て方法の概略フローチャートである。
図2】本開示の実施例による部品割り当て方法において前記製品の部品割り当てプロセス表を生成する概略フローチャートである。
図3】本開示の実施例による別の部品割り当て方法の概略フローチャートである。
図4】本開示の実施例による生産実行システムのシステムの構造示意図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本開示の実施例は、部品割り当て方法を提供し、図1に示すように、該方法は、
製品の製造に必要な各部品の部品標識を含む製品構造、及び前記製品の製造に必要な各工程の各操作ステップ情報を含む前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するステップS101と、
取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップS102と、
生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成するステップS103と、を含む。
【0024】
本開示の実施例による部品割り当て方法では、製品構造及び製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得した後、取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成し、生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成する。それによって、後続で生成する前記製品の標準業務手順書中の部品標識が製品構造中の部品標識と一致することが確保され、手動部品割り当てのエラーによる生産ラインの生産への影響が回避され、また、部品割り当ての効率が向上し、さらに生産性や製品の歩留まりが向上する。
なお、本開示の実施例では、工程とは1つの製品を製造するのに必要な作動ステップであり、1つの製品を製造するには1つ又は複数の工程が必要とされ、1つの工程は1つ又は複数の操作ステップからなる。
【0025】
任意選択に、取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップS102は、図2に示すように、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定し、前記製品の初期割り当て表を生成するステップS1021と、
前記初期割り当て表中の各操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識が取得した製品構造中の部品のアイデンティティ標識と同じであるか否かを判定し、
部品のアイデンティティ標識が同じである場合、ステップS1023を実行するステップS1022と、
前記初期割り当て表を前記製品の部品割り当てプロセス表とするステップS1023と、を含む。
【0026】
このように、本開示の実施例による部品割り当て方法は、操作ステップと部品との対応関係を手動で決定することや手動部品割り当てのエラーを回避し、生産性や製品の歩留まりを向上させることができる。
【0027】
なお、本開示の実施例では、部品ごとに一意なアイデンティティ標識がマークされており、本開示の実施例による部品の割り当て方法は、部品のアイデンティティ標識を利用して部品を自動的に割り当て、ターゲットプロセス表中の前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識が前記製品構造中の部品のアイデンティティ標識と同じ場合にのみ、前記製品構造中の該アイデンティティ標識を有するすべての部品を該部品に対応する操作ステップに割り当て、それにより、部品自動割り当ての正確性は確保できる。
【0028】
任意選択に、取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定するステップS1021は、具体的には、
所定の順番に従って、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップについて、前記ターゲットプロセス表中の該操作ステップの名称と、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称とを比較し、前記操作ステップの名称が一致する場合、前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を決定するステップを含む。
【0029】
いくつかの実施例では、部品割り当てを必要とする対象が該製品構造である場合、任意選択に、所定の順番に従って、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップについて、前記ターゲットプロセス表中の該操作ステップの名称と、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称とを比較し、前記操作ステップの名称が一致する場合、前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を決定するステップは、具体的には、
ターゲットプロセス表を選択し、前記ターゲットプロセス表の工程及び操作ステップをトラバースして、前記ターゲットプロセス表中の操作ステップの名称と、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称とを比較し、前記操作ステップの名称が一致する場合、前記工程の前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を決定し、前記操作ステップの名称及び前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を所定の記憶構造に保存し、前記ターゲットプロセス表中の操作ステップのすべてがトラバースされると終了するステップを含む。
【0030】
いくつかの実施例では、部品割り当てを必要とする対象が該製品構造の1つの工程である場合、任意選択に、所定の順番に従って、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップについて、前記ターゲットプロセス表中の該操作ステップの名称と、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称とを比較し、前記操作ステップの名称が一致する場合、前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を決定するステップは、具体的には、
ターゲットプロセス表の工程を選択し、前記工程の操作ステップをトラバースして、前記工程の操作ステップの名称と、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称とを比較し、前記操作ステップの名称が一致する場合、前記工程の前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を決定し、前記工程の前記操作ステップの名称及び前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を所定の記憶構造に保存し、前記ターゲットプロセス表中の前記工程の操作ステップのすべてがトラバースされると終了するステップを含む。
【0031】
いくつかの実施例では、部品割り当てを必要とする対象が該製品構造の1つの操作ステップである場合、任意選択に、所定の順番に従って、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップについて、前記ターゲットプロセス表中の該操作ステップの名称と、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称とを比較し、前記操作ステップの名称が一致する場合、前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を決定し、具体的には、ターゲットプロセス表の操作ステップを選択し、前記操作ステップの名称と、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称とを比較し、前記操作ステップの名称が一致する場合、前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を決定し、前記操作ステップの名称及び前記操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識を所定の記憶構造に保存するステップを含む。
【0032】
記憶構造はたとえば連結表であってもよく、連結表の構造は、たとえば、部品のアイデンティティ標識、操作ステップの名称、次のノードへのポインタを含み得る。
【0033】
任意選択に、ステップS1022の後、図2に示すように、部品のアイデンティティ標識が異なる場合、前記初期割り当て表を更新し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップS1024を実行する。
【0034】
具体的には、部品のアイデンティティ標識が異なる場合、前記初期割り当て表中の操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を変更し、該アイデンティティ標識を有する部品が割り当てられないようにする。たとえば、前記初期割り当て表には部品のアイデンティティ標識が含まれ、製品構造には該部品のアイデンティティ標識が含まれていない場合、前記初期割り当て表に含まれている該部品のアイデンティティ標識と操作ステップとの対応関係を削除する。
【0035】
任意選択に、該方法は、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断するステップと、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在する場合、前記ターゲットプロセス表中の前記未割り当て部品に対応する操作ステップを決定し、前記未割り当て部品のアイデンティティ標識を、前記初期割り当て表中の該操作ステップの対応関係に追加することで、前記初期割り当て表を更新し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップと、をさらに含む。
【0036】
つまり、本開示の実施例による部品割り当て方法は、部品再確認ステップをさらに含み、それにより、製品構造中の部品が正しくターゲットプロセス表の各操作ステップに割り当てられることをさらに確保し、漏れ、エラーや混合などを回避し、部品割り当ての信頼性をさらに高める。
【0037】
任意選択に、前記製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断するステップは、具体的には、
前記製品構造中の部品バージョンが更新されたか否かを判断し、前記製品構造中の部品バージョンが更新された場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在し、前記製品構造中の部品バージョンが更新されていない場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在せず、
及び/又は、操作ステップの名称が前記製品構造中の操作ステップの名称と異なる操作ステップが前記ターゲットプロセス表に存在するか否かを判断し、操作ステップの名称が前記製品構造中の操作ステップの名称と異なる操作ステップが前記ターゲットプロセス表に存在する場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在し、操作ステップの名称が前記製品構造中の操作ステップの名称と異なる操作ステップが前記ターゲットプロセス表に存在しない場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在せず、
及び/又は、判断製品構造中の部品のアイデンティティ標識と操作ステップに所定の対応関係が存在するか否かを判断し、製品構造中の少なくとも1つの部品のアイデンティティ標識が操作ステップとは所定の対応関係を持たない場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在し、製品構造中のすべての部品のアイデンティティ標識が操作ステップとは所定の対応関係を持っている場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在しないステップを含む。
【0038】
なお、前記製品構造中の前記部品を前記部品に対応する各操作ステップに自動的に割り当てた後、製品構造がアップグレードし、つまり、前記製品構造中の部品バージョンが更新される場合があり、このように、部品バージョンが更新済みの部品に対応する操作ステップに改めて部品が自動的に割り当てられ、それにより、後で生成する標準業務手順書中の部品と現在の製品構造中の部品とのバージョンのミスマッチが避けられる。製品構造がアップグレードした場合、後でマーク付き部品を対応する操作ステップに簡単に割り当てるように、部品バージョンが更新済みの部品をマークすることができる。
【0039】
なお、同一の操作ステップに関しては、予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称が、ターゲットプロセス表中の操作ステップの名称と異なる場合があり、予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係中の操作ステップの名称が、ターゲットプロセス表中の操作ステップの名称と異なり、たとえば、表示画面のバインディングICを製造する操作ステップでは、命名規則によって、「バインディングIC」と「ICバインディング」との2つの名称の可能性があり、予め設定された各操作ステップに対応する部品関係中の操作ステップの名称が「バインディングIC」であるが、ターゲットプロセス表中の操作ステップの名称が「ICバインディング」であると、ターゲットプロセス表中の該操作ステップに部品が割り当てられない。
【0040】
なお、操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係は必ずしも一定ではなく、科学技術の進歩、材料コストなどの要素により、新しいアイデンティティ標識を有する部品が使用される場合があり、該新しいアイデンティティ標識を有する部品については、該部品のアイデンティティ標識と操作ステップとの対応関係を追加して、改めて対応する操作ステップを割り当てる必要がある。
【0041】
本開示の実施例による部品割り当て方法は、プロセス名称のミスマッチ及び/又は部品バージョンのアップグレード及び/又は部品のアイデンティティ標識と操作ステップに所定の対応関係が存在しないことにより部品が割り当てられないということを回避でき、それにより、製品構造中の部品が正しくターゲットプロセス表の各操作ステップに割り当てられることをさらに確保し、漏れ、エラーや混在を回避し、部品割り当ての信頼性をさらに高めることができる。
【0042】
なお、プロセス名称が一致しないか否か、及び/又は部品バージョンがアップグレードしたか否かは、部品を対応する操作ステップに割り当てた後に判断してもよい。一方、部品のアイデンティティ標識と操作ステップに所定の対応関係が存在しない場合は、部品を割り当てる過程において判断することができ、製品構造のトラバースには、製品構造中の部品のアイデンティティ標識が記憶構造中の部品のアイデンティティ標識と異なる部品が未割り当て部品とされる。
【0043】
任意選択に、本開示の実施例による部品の割り当て方法は、
前記未割り当て部品と前記操作ステップとの対応関係に基づき、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を更新するステップをさらに含む。このようにして、更新済みの前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、次回の部品自動割り当てを行うことができ、後の部品の自動割り当てにエラーが生じることを回避できる。
【0044】
命名規則による操作ステップの名称の相違に起因して操作ステップに部品が割り当てられないことを回避するために、任意選択に、各前記操作ステップは該操作ステップの生産ラインでのステーションを含み、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係は操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係を含む。
【0045】
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定するステップS1021は、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップの前記生産ラインでのステーションと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定することで、前記製品構造中の前記部品を前記部品に対応する生産ラインでのステーションの各操作ステップに割り当てるステップを含む。
【0046】
このように、生産ラインにおいて操作ステップに対応するステーションの名称が決められたため、生産ラインにおいて操作ステップに対応するステーションに部品が自動的に割り当てられ、それにより、命名規則による操作ステップの名称の相違に起因して操作ステップに部品が割り当てられないことを回避し、部品自動割り当ての正確性をさらに向上させる。
【0047】
本開示の実施例では、生産ラインは生産ラインシステムを指し、1つの生産ラインシステムは複数のステーションを含み、各ステーションは、1つ又は複数の設備を含み及び1つ又は複数のソフトウェアシステムを含むことができる。
【0048】
任意選択に、予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップの生産ラインでのステーションと部品との対応関係を決定するステップは、具体的には、
前記ターゲットプロセス表中の操作ステップの生産ラインでのステーションの名称と、前記予め設定された各操作ステップ対応部品関係中の操作ステップの生産ラインでのステーションの名称とを比較し、前記操作ステップの生産ラインでのステーションの名称と、前記予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品関係中の操作ステップの生産ラインでのステーションの名称が同じである場合、前記工程の前記操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識を決定するステップと、
決定された前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップの生産ラインでのステーションと部品との対応関係に基づき、前記製品構造中の前記部品を前記部品に対応する各操作ステップの生産ラインでのステーションに自動的に割り当てるステップとを含み、このステップは、具体的には、
前記工程の前記操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識が前記製品構造中の部品のアイデンティティ標識と同じである場合、前記製品構造中の該アイデンティティ標識を有するすべての部品を該部品に対応する生産ラインでのステーションの操作ステップに割り当てるステップを含む。
【0049】
このようにして、後で部品再確認を行う際に、操作ステップの名称の不一致による未割り当て部品の再確認ステップを省略することができ、それにより、部品自動割り当ての手順をさらに簡素化させ、部品自動割り当ての効率を高める。
【0050】
任意選択に、前記製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断するステップは、具体的には、
前記製品構造中の部品バージョンが更新されたか否かを判断し、前記製品構造中の部品バージョンが更新された場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在し、前記製品構造中の部品バージョンが更新されていない場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在せず、
及び/又は、製品構造中の部品のアイデンティティ標識と生産ラインでのステーションに所定の対応関係が存在するか否かを判断し、製品構造中の少なくとも1つの部品のアイデンティティ標識が生産ラインでのステーションと所定の対応関係を持っていない場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在し、製品構造中のすべての部品のアイデンティティ標識が生産ラインでのステーションと所定の対応関係を持っている場合、前記製品構造に未割り当て部品が存在しないステップを含む。
【0051】
任意選択に、前記製品構造中に未割り当て部品が存在する場合、前記ターゲットプロセス表中の前記未割り当て部品に対応する操作ステップを決定し、前記未割り当て部品のアイデンティティ標識を、前記初期割り当て表中の該操作ステップの対応関係に追加するステップは、具体的には、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在する場合、前記ターゲットプロセス表中の前記未割り当て部品に対応する操作ステップの生産ラインでのステーションを決定し、前記未割り当て部品のアイデンティティ標識を、前記初期割り当て表中の、生産ラインでの該ステーションの操作ステップの対応関係に追加するステップを含む。
【0052】
製品構造中の部品バージョンが更新された場合は、部品バージョンのアイデンティティ標識と操作ステップの生産ラインでのステーションには予め設定された対応関係が存在するので、バージョンが更新済みの材料を対応するステーションの操作ステップに改めて割り当てればよい。製品構造中の部品のアイデンティティ標識と生産ラインでのステーションには所定の対応関係が存在しない場合、該部品と操作ステップの生産ラインでのステーションとの対応関係を追加し、該部品を対応するステーションの操作ステップに割り当てる。製品構造中の部品のアイデンティティ標識と生産ラインでのステーションに所定の対応関係が存在するか否かを判断することは、部品を割り当てる過程において行うことができ、製品構造のトラバースには、製品構造中の部品のアイデンティティ標識が記憶構造中の部品のアイデンティティ標識と異なる部品が未割り当て部品とされる。
【0053】
任意選択に、前記未割り当て部品と前記操作ステップとの対応関係に基づき、前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を更新するステップは、具体的には、前記未割り当て部品と前記操作ステップの生産ラインでのステーションとの対応関係に基づき、前記予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションと部品との対応関係を更新するステップを含む。
【0054】
このようにして、更新済みの前記予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションと部品との対応関係に基づき、次回の部品の自動割り当てを行うことができ、後の部品の自動割り当てにエラーが生じることを回避できる。
【0055】
なお、本開示の実施例による部品割り当て方法では、製品構造は部品表(Bill of Material、BOM)であってもよい。部品表は、たとえば、部品の番号、部品使用量、部品コスト、部品交換可否、企業資源計画伝送か否か(Enterprise Resource Planning、ERP)などを含み得る。部品の番号は認識可能な部品のアイデンティティ標識を含む。ターゲットプロセス表は、工程、前記工程の操作ステップ、各前記操作ステップに必要な工具、設備、治具(JIG)、作業者、操作ステップ、部品などの情報、及びプロセス操作を行うために参照すべきプロセスファイル情報を含む。取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表、つまりSOPを生成するためのプロセス表を生成し、該ターゲットプロセス表は、工程、操作ステップ、製品ステーション、設備、工具、治具、部品、作業者、作業時間などを含む。
【0056】
任意選択に、本開示の実施例による部品割り当て方法では、ステップS101において製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得することは、具体的には、
製造資源及びプロセスファイルを取得するステップと、
前記製品の製造に必要な工程情報及び操作ステップ情報を含む初期プロセス表を作成するステップと、
製品構造、プロセスファイル及び製造資源を前記初期プロセス表に関連付け、ターゲットプロセス表を得るステップと、を含む。
【0057】
工程情報とは、該工程を構成するすべての操作ステップの操作ステップ情報からなり、操作ステップ情報とは、前記操作ステップに必要な工具、設備、治具(JIG)、作業者、操作ステップ、材料などの情報である。
【0058】
なお、ターゲットプロセス表に基づいて部品を割り当てて得られた部品割り当てプロセス表は、後で製品生産を指導するための標準業務手順書の生成に用いられ、したがって、初期プロセス表は製品構造が関連付けられる場合にのみ意味があり、このため、作成された初期プロセス表に製品構造を関連付ける必要があり、製品構造を初期プロセス表の製造ターゲットに関連付け、該製品を生産するのに必要なプロセスを示すようにしてもよい。後でターゲットプロセス表に対して部品割り当てを行うに先立って、ターゲットプロセス表が製品構造に関連付けられているか否かを判断するステップを追加し、それにより、生成された標準業務手順書が製品生産の指導に用いられるようにする。初期プロセス表に関連付けられたプロセスファイルは、ガイドラインなどの指導のようなファイルやツーリング、治具などのプロセスの資源を含むことができ、プロセスファイルは初期プロセス表、工程や操作ステップに関連付けられてもよい。
【0059】
任意選択に、ステップS103の後、本開示の実施例による部品割り当て方法は、
前記標準業務手順書を生産ラインに送信するとともに、前記標準業務手順書に従って部品を前記生産ラインに配送するステップをさらに含む。
【0060】
任意選択に、前記標準業務手順書に従って部品を前記生産ラインに配送した後、該方法は、前記生産ラインに配送された部品のQRコードを走査することで、前記生産ラインに送信された部品情報が生産ラインにより受け取られた部品情報と一致するか否かを判断するステップをさらに含む。
【0061】
たとえば、部品及びSOPは製造実行(Manufacturing Execution System、MES)システムに送信され得、MESは、少なくともMESソフトウェアシステム及び該ソフトウェアシステムを実行するためのハードウェア機器(MES設備略称)を含み、該ハードウェア機器は少なくともデータを処理し得る処理設備及び表示設備を含み、MES複合機に伝達されたSOPを表示するとともに、SOPとともに配送された部品を表示し、受け取りエラーを防止するように作業者が受け取った部品とチェックし、生産指導に用いられる。MESは、製品番号に従って、送信されたSOPがMESにおける量産項目とは対応関係を有するか否かを検索し、SOPと量産項目とに対応関係が存在する場合、部品をSOPとともに生産ラインに送信し、SOPは生産ラインの作業者を指導する。さらに、生産ラインの作業者のワークステーションには対応するSOPがMESにより表示され、SOPには部品情報が含まれているので、作業者はSOPに従って配送された部品と受け取った部品をチェックすることができ、それにより、ポカヨケ、受け取りエラーの発生防止を可能とする。
【0062】
任意選択に、標準業務手順書を生産ラインに送信する前に、該方法は製品と項目との対応関係を決定するステップをさらに含む。
【0063】
次に、操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品関係及び製品構造に従って部品を割り当てる場合を例に、本開示の実施例による部品の割り当て方法を例示的に説明し、図3に示すように、該方法は、
製品構造、製造資源及びプロセスファイルを取得するステップS201と、
製品の製造に必要な工程情報及び操作ステップ情報を含む初期プロセス表を作成するステップS202と、
初期プロセス表を製品構造、プロセスファイル及び製造資源に関連付けて、ターゲットプロセス表を得るステップS203と、
ターゲットプロセス表に製品構造が関連付けられているか否かを判断し、関連付けられている場合、ステップS205を実行し、関連付けられていない場合、製品構造を改めて関連付けるステップS204と、
ターゲットプロセス表が選択されたか否かを判断し、選択された場合、ステップS208を実行し、選択されていない場合、ステップS206を実行するステップS205と、
ターゲットプロセス表中の工程が選択されたか否かを判断し、選択された場合、ステップS209を実行し、選択されていない場合、ステップS207を実行するステップS206と、
ターゲットプロセス表中の操作ステップが選択されたか否かを判断し、選択された場合、ステップを実行し、選択されていない場合、ステップS222を実行するステップS207と、
工程をトラバースするステップS208と、
操作ステップをトラバースするステップS209と、
操作ステップの生産ラインでのステーションの名称が予め設定された各操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係中の操作ステップの生産ラインでのステーションの名称と同じであるか否かを判断し、同じである場合、ステップS211を実行し、同じではない場合、ステップS214を実行するステップS210と、
操作ステップの生産ラインでのステーション及び操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識を所定の記憶構造に保存するステップS211と、
製品構造をトラバースするステップS212と、
製品構造中の部品のアイデンティティ標識が記憶構造中の部品のアイデンティティ標識と同じであるか否かを判断し、同じである場合、ステップS215を実行し、同じではない場合、ステップS214を実行するステップS213と、
部品割り当てを行わず、製品構造のうち記憶構造中の部品のアイデンティティ標識と異なる部品を未割り当て部品とし、ステップS218を実行するステップS214と、
製品構造中の該アイデンティティ標識を有するすべての部品を、該部品に対応する生産ラインでのステーションの操作ステップに割り当てるステップS215と、
部品再確認を行うステップS216と、
製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断し、存在する場合、ステップS218を実行し、存在しない場合、ステップS219を実行するステップS217と、
ターゲットプロセス表において未割り当て部品に対応する操作ステップの生産ラインでのステーションを決定し、未割り当て部品を該ステーションの操作ステップに割り当て、未割り当て部品と操作ステップの生産ラインでのステーションとの対応関係に基づき、予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションと部品アイデンティティ標識との対応関係を更新するステップS218と、
製品の部品割り当てプロセス表を決定するステップS219と、
決定した製品の部品割り当てプロセス表に基づき、製品のSOPを生成するステップS220と、
SOPを生産ラインに送信し、SOPに従って部品を前記生産ラインに配送するステップS221と、
終了するステップS222と、を含む。
【0064】
同じ発明構想に基づき、本開示の実施例はまた、プロセッサを含む部品割り当てシステムを提供し、前記プロセッサは、前記プロセッサにより実行されると、
製品の製造に必要な各部品の部品標識を含む製品構造、及び前記製品の製造に必要な各工程の操作ステップを含み、前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得し、
取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成し、
生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成する方法を実行する生産実行システムを含む。
【0065】
具体的には、図4に示すように、生産実行システムは、
構造製品の製造に必要な各部品の部品標識を含む製品構造、及び前記製品の製造に必要な各工程の操作ステップを含み、前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するための取得モジュール01と、
取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するための部品割り当てモジュール02と、
生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成するための標準業務手順書生成モジュール03と、を含む。
【0066】
任意選択に、本開示の実施例では、取得モジュールは、取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成することに用いられ、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定し、前記対応関係を前記製品の初期割り当て表とするステップと、
前記初期割り当て表中の各操作ステップに対応する部品のアイデンティティ標識が取得した製品構造中の前記部品のアイデンティティ標識と同じであるか否かを判定するステップと、
部品のアイデンティティ標識が同じである場合、前記初期割り当て表を前記製品の部品割り当てプロセス表とするステップと、を含む。
【0067】
任意選択に、本開示の実施例では、部品のアイデンティティ標識が異なる場合、前記初期割り当て表を更新し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成する。
【0068】
任意選択に、本開示の実施例では、前記製品の初期割り当て表を生成した後、前記プロセッサにより実行される方法は、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在するか否かを判断するステップと、
前記製品構造中に未割り当て部品が存在する場合、前記ターゲットプロセス表中の前記未割り当て部品に対応する操作ステップを決定し、前記未割り当て部品のアイデンティティ標識を前記初期割り当て表中の該操作ステップの対応関係に追加し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成するステップとをさらに含む。
【0069】
任意選択に、本開示の実施例では、前記プロセッサにより実行される方法は、前記未割り当て部品と前記操作ステップとの対応関係に基づき、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を更新するステップをさらに含む。
【0070】
任意選択に、本開示の実施例では、各前記操作ステップは該操作ステップの生産ラインでのステーションを含み、前記予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係は操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係を含み、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各前記操作ステップと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定するステップは、具体的には、
取得した前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表、及び予め設定された操作ステップの生産ラインでのステーションに対応する部品のアイデンティティ標識の関係に基づき、前記ターゲットプロセス表中の各操作ステップの前記生産ラインでのステーションと部品のアイデンティティ標識との対応関係を所定の順番に従って決定することで、前記製品構造中の前記部品を前記部品に対応する生産ラインでのステーションの各操作ステップに割り当てるステップを含む。
【0071】
任意選択に、本開示の実施例では、製品構造及び製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得するステップは、具体的には、
製造資源及びプロセスファイルを取得するステップと、
前記製品の製造に必要な工程情報及び操作ステップ情報を含む初期プロセス表を作成するステップと、
取得した前記製品構造、前記プロセスファイル及び前記製造資源を前記初期プロセス表に関連付け、ターゲットプロセス表を得るステップと、を含む。
【0072】
任意選択に、本開示の実施例では、前記プロセッサにより実行される方法は、
前記標準業務手順書を生産ラインに送信するとともに、前記標準業務手順書に従って部品を前記生産ライン設備に配送するステップと、
前記生産ラインに配送された部品のQRコードを走査することで、前記生産ラインに配送された部品が生産ラインにより受け取られた部品と一致するか否かを判定するステップと、をさらに含む。
【0073】
本開示の実施例はまた、たとえば第1端末、ファイルサーバー及びMESを含み得る部品割り当てシステムを提供し、
第1端末は、取得モジュール、部品割り当てモジュール、標準業務手順書生成モジュールを含む。
【0074】
即ち、第1端末は、ターゲットプロセス表を取得し、該ターゲットプロセス表に対して部品割り当てを行い、SOPを生成することに用いられる。
【0075】
任意選択に、第1端末は、
製品によってMES中の項目と項目対応関係を確立するための項目対応関係確立モジュールと、
生成したSOP、及び製品と項目との対応関係をファイルサーバーにアップロードするためのファイルアップロードモジュールと、
MESとインタラクションし、たとえば、MES中の項目を取得し、SOPのリンクアドレスをMESに伝送するための伝送モジュールとをさらに含む。
【0076】
もちろん、標準業務手順書生成モジュールは、生成したSOPを記憶するための記憶ユニットを含んでもよい。それにより、第1端末においてSOPを調べることができる。
【0077】
ファイルサーバーは、
SOP、及び製品と項目との対応関係を受信して記憶するための受信モジュールと、
製品と項目との対応関係を検索するための対応関係検索モジュールと、
製品と項目との対応関係に従って、対応する部品をSOPとともにMESに送信する生産ライン伝送モジュールとを含む。
【0078】
つまり、ファイルサーバーは生産ライン伝送モジュールとして機能し得る。
【0079】
MESは、少なくとも一台のMES複合機を含み、MES複合機は、
ファイルサーバーから送信されたSOP及びSOPとともに配送された部品を受信し、また、第1端末から送信されたSOPのリンクアドレスを受信するための受信モジュールと、
製品がMES中の項目と確立した項目対応関係を検索するための対応関係検索モジュールと、
製品と項目との対応関係を第1端末に送信するための伝送モジュールと、
生産ラインにワークステーションのSOPを表示し、SOPとともに配送される部品を表示し、また、作業者が受け取った部品とチェックするための部品表示モジュールと、を含む。
【0080】
本開示の実施例による計算機器読み取り可能な記憶媒体は、計算機器で実行されると、前記計算機器に本開示の実施例による上記部品割り当て方法のステップを実行させるコンピュータプログラムコードを含む。
【0081】
前記のように、本開示の実施例は部品割り当て方法及びシステム、コンピュータ機器読み取り可能な記憶媒体を提供し、前記部品割り当て方法は、製品構造及び製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表を取得した後、取得した製品構造及び前記製品構造に関連付けられたターゲットプロセス表に基づき、予め設定されたルールに従って、前記製品の製造に各操作ステップに割り当てるべき部品を自動的に生成し、前記製品の部品割り当てプロセス表を生成し、生成した前記製品の部品割り当てプロセス表に基づき、前記製品の標準業務手順書を生成する。それによって、後で生成する前記製品の標準業務手順書中の部品標識が製品構造中の部品標識と一致することが確保され、手動部品割り当てのエラーによる生産ラインの生産への影響が回避され、また、部品割り当ての効率が向上し、さらに生産性や製品の歩留まりが向上する。
【0082】
当業者にとって明らかなように、本開示の実施例は、方法、システム、又はコンピュータープログラム製品として提供できる。さらに、本開示は、コンピュータ利用可能なプログラムコードを含む1つ又は複数のコンピュータ読み取り可能記憶媒体(磁気ディスクメモリや光学メモリなどのハードウェア機器を含むが、これらに制限されない)で実施されるコンピュータープログラム製品の形式を採用ことができる。
【0083】
もちろん、当業者であれば、本開示の精神及び範囲を逸脱することなく本開示に対して各種の変化や変形を行うことができる。このように、本開示のこれらの修正や変形が本開示の特許請求の範囲及びその等価技術の範囲に属すると、本開示はこれらの変化や変形も含むことを意図している。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】