(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-24
(54)【発明の名称】無線電力伝送システムにおける電力伝送の間に動作フィードバックを提供するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
H02J 50/12 20160101AFI20220216BHJP
H02J 50/80 20160101ALI20220216BHJP
【FI】
H02J50/12
H02J50/80
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2021529479
(86)(22)【出願日】2020-11-26
(85)【翻訳文提出日】2021-05-25
(86)【国際出願番号】 EP2020083503
(87)【国際公開番号】W WO2021105282
(87)【国際公開日】2021-06-03
(32)【優先日】2019-11-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】319004364
【氏名又は名称】エレクトディス アクティエボラーグ
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】ラウレンス スバーンズ
(72)【発明者】
【氏名】ブオン キオン ラウ
(57)【要約】
無線電力伝送システムにおいて、電力伝送の間に動作フィードバックを提供するための方法(310)が開示される。無線電力伝送システムは、送信周波数で動作する誘導無線電力伝送インタフェース上で、電力を電力受信装置に伝送するために配置されている電力送信装置を備えている。無線電力伝送システムは、1つの方向においては周波数偏移変調FSKを使用して、他の方向においては振幅偏移変調ASKを使用する半二重で情報を伝送するように適合されている。方法は、送信周波数で、電力送信装置により、電力を電力受信装置に伝送(308)することを備えている。伝送(308)の間、方法は、送信周波数で、電力送信装置又は電力受信装置の1つにより、第1データパケットを、FSK又はASKの2つの変調タイプの1つを使用して、電力送信装置又は電力受信装置の他方に送信(311)することを更に備えている。方法(310)は、装置の他方により、第1データパケットを受信(312)することと、受信(312)の間で、信号伝送条件が満たされたと決定(313)された場合は、送信周波数で、装置の他方により、装置の前記1つに、前記変調タイプの他方を使用して動作情報を送信(314)することを更に備えている。これに加えて、電力受信装置、電力送信装置、及びテストシステムが導入される。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信周波数f
TXで動作する誘導無線電力伝送インタフェース(105)上で、電力を電力受信装置(110)に伝送するために配置されている電力送信装置(120)を備えている無線電力伝送システム(100)における電力伝送の間に動作フィードバックを提供するための方法(310)であって、前記無線電力伝送システム(100)は、1つの方向においては周波数偏移変調FSKを使用して、他の方向においては振幅偏移変調ASKを使用する半二重で情報を伝送するように適合されており、前記方法(310)は、
前記送信周波数f
TXで、前記電力送信装置(120)により、電力を前記電力受信装置(110)に伝送(308)することと、前記伝送(308)の間に、
前記送信周波数f
TXで、前記電力送信装置(120)又は前記電力受信装置(110)の1つにより、第1データパケットを、FSK又はASKの2つの変調タイプの1つを使用して、前記電力送信装置(120)又は前記電力受信装置(110)の他方に送信(311)することと、
前記装置(110、120)の他方により、前記第1データパケットを受信(312)することと、前記受信(312)の間で、信号伝送条件が満たされたと決定(313)された場合は、前記送信周波数f
TXで、前記装置(110、120)の他方により、前記装置(110、120)の前記1つに、前記変調タイプの他方を使用して動作情報を送信(314)することを備えていることを特徴とする方法(310)。
【請求項2】
前記電力送信装置(120)は、FSKを使用してデータ及び/又は情報を送信(311、314)し、ASKを使用してデータ及び/又は情報を受信(312)するように構成されており、前記電力受信装置(110)は、ASKを使用してデータ及び/又は情報を送信(311、314)し、FSKを使用してデータ及び/又は情報を受信(312)するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の方法(310)。
【請求項3】
前記第1データパケットを送信(311)する前記装置は前記電力送信装置(120)であり、前記動作情報を送信(314)する前記装置は前記電力受信装置(110)であることを特徴とする請求項1から2の何れかに記載の方法(310)。
【請求項4】
前記第1データパケットを送信(311)する前記装置は前記電力受信装置(110)であり、前記動作情報を送信(314)する前記装置は前記電力送信装置(120)であることを特徴とする請求項1から2の何れかに記載の方法(310)。
【請求項5】
前記第1データパケットを受信(312)する前記装置は、前記第1データパケットを含んでいる変調されたデータ信号の信号品質を評価し、前記変調されたデータ信号の前記評価された品質が、閾値信号品質を満たすことに失敗した場合は、前記信号伝送条件が満たされたと決定(313)することを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の方法(310)。
【請求項6】
前記第1データパケットを受信(312)する前記装置は更に、
前記変調されたデータ信号の前記評価された品質を表わす信号品質インディケータSQIを生成し、
前記SQIを前記送信される動作情報に含めることを特徴とする請求項5に記載の方法(310)。
【請求項7】
前記信号品質は、前記第1データパケットを含んでいる前記変調されたデータ信号の変調深度に少なくとも関して評価されることを特徴とする請求項5又は6に記載の方法(310)。
【請求項8】
前記信号品質は、前記第1データパケットを含んでいる前記変調されたデータ信号の変調速度に少なくとも関して評価されることを特徴とする請求項5から7の何れかに記載の方法(310)。
【請求項9】
前記第1データパケットを受信(312)する前記装置(110、120)は、前記SQIがSQI限度未満の場合は、前記信号伝送条件が満たされたと決定(313)することを特徴とする請求項6、又は請求項6に従属するときは請求項7又は8に記載の方法(310)。
【請求項10】
前記動作情報は、第2データパケットのペイロードに含まれることを特徴とする請求項1から9の何れかに記載の方法(310)。
【請求項11】
前記第1データパケットを受信(312)する前記装置(110、120)が、送信するデータを有する場合は、前記信号伝送条件が満たされたと決定(313)されることを特徴とする請求項1から10の何れかに記載の方法(310)。
【請求項12】
送信周波数f
TXで動作する誘導無線電力伝送インタフェース(105)上で、電力を電力受信装置(110)に伝送するための無線電力伝送システム(100)に配置可能な電力送信装置(120)であって、前記無線電力伝送システム(100)は、1つの方向においては周波数偏移変調FSKを使用して、他の方向においては振幅偏移変調ASKを使用する半二重で情報を伝送するように適合されているタイプであり、前記電力送信装置(120)は、電力伝送回路(122)に機能的に接続されている送信コントローラ(121)を備え、前記送信コントローラ(121)は、前記電力伝送回路(122)に、
前記送信周波数f
TXで、電力を前記電力受信装置(110)に伝送(308)させ、前記伝送(308)の間に、
前記送信周波数で、FSK又はASKの2つの変調タイプの1つを使用して、第1データパケットを受信(312)させ、前記受信(312)の間で、信号伝送条件が満たされたと決定(313)された場合は、
前記送信周波数f
TXで、動作情報を、前記変調タイプの他方を使用して送信(314)させるように構成されていることを特徴とする電力送信装置(120)。
【請求項13】
請求項2から4の何れかの、又は請求項3に従属するときは請求項5から11の何れかの前記方法(310)において列挙されているような前記電力送信装置(120)の機能を実行するように更に構成されていることを特徴とする請求項12に記載の電力送信装置(120)。
【請求項14】
送信周波数f
TXで動作する誘導無線電力伝送インタフェース(105)上で、電力を電力送信装置(120)から受信するための無線電力伝送システム(100)に配置可能な電力受信装置(110)であって、前記無線電力伝送システム(100)は、1つの方向においては周波数偏移変調FSKを使用して、他の方向においては振幅偏移変調ASKを使用する半二重で情報を伝送するように適合されているタイプであり、前記電力受信装置(110)は、電力受信回路(112)に機能的に接続されている受信コントローラ(111)を備え、前記電力受信装置(110)は、前記電力受信回路(112)に、
前記送信周波数f
TXで、電力を前記送信装置(120)から受信(308)させ、前記受信(308)の間に、
前記送信周波数f
TXで、FSK又はASKの2つの変調タイプの1つを使用して、第1データパケットを受信(311)させ、前記第1データパケットの前記受信(311)の間で、信号伝送条件が満たされたと決定(313)された場合は、
前記送信周波数f
TXで、動作情報を、前記変調タイプの他方を使用して送信(314)させるように構成されていることを特徴とする電力受信装置(120)。
【請求項15】
請求項2から4の何れかの、又は請求項4に従属するときは請求項5から11の何れかの前記方法(310)において列挙されているような前記電力受信装置(110)の前記機能を実行するように更に構成されていることを特徴とする請求項14に記載の電力受信装置(110)。
【請求項16】
プローブ装置(132)と解析装置(136)を備えているテストシステムであって、前記プローブ装置(132)は、送信周波数f
TXで動作する誘導無線電力伝送インタフェース(105)上で、電力を電力受信装置(110)に伝送するために配置されている電力送信装置(120)を備えている無線電力伝送システム(100)において配置可能であり、前記無線電力伝送システム(100)は、1つの方向においては周波数偏移変調FSKを使用して、他の方向においては振幅偏移変調ASKを使用する半二重で情報を伝送するように適合されているタイプであり、
前記プローブ装置(132)は、少なくとも1つのピックアップコイル(133)を備え、前記プローブ解析装置(134)を更に備え、又は前記プローブ解析装置(134)に機能的接続されており、
前記解析装置(134)は、
前記送信周波数f
TXで、前記電力送信装置(120)による、電力の前記電力受信装置(110)への伝送(308)を検出し、前記伝送(308)の間に、
前記送信周波数f
TXで、前記電力送信装置(120)又は前記電力受信装置(110)の1つによる、第1データパケットの、FSK又はASKの2つの変調タイプの1つを使用しての、前記電力送信装置(120)又は前記電力受信装置(110)の他方への送信(311)を検出し、
前記送信(311)の間で、信号伝送条件が満たされると、前記送信周波数f
TXで、前記変調タイプの他方を使用しての、動作情報の、前記装置(110、120)の他方による、前記装置(110、120)の前記1つへの送信(314)を検出し、
前記検出に関する情報を出力として提供するように構成されていることを特徴とするテストシステム(130)。
【請求項17】
動作情報は、前記信号伝送条件が満たされることなく送信されたかどうかを検出し、その旨の出力を生成するように更に構成されていることを特徴とする請求項16に記載のテストシステム(130)。
【請求項18】
前記解析装置(136)は、前記信号伝送条件が満たされるように、前記解析装置(136)により、信号を、前記誘導無線電力伝送インタフェース(105)に注入するように構成できるジェネレータ(139)を更に備えていることを特徴とする請求項16又は17に記載のテストシステム(130)
【請求項19】
前記解析装置(134)は、請求項2から11の何れかにおける前記伝送された情報の何れをも検出するように更に構成されていることを特徴とする請求項16から18の何れかに記載のテストシステム(130)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線電力伝送に関し、具体的には、誘導無線電力伝送に関する。より具体的には、本発明は、電力伝送の間の動作データの通信に関する。
【背景技術】
【0002】
無線電力伝送は、力強い進歩を示しており、特に、例えば、モバイル端末、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、カメラ、オーディオプレイヤー、再充電式歯ブラシ、無線ヘッドセットなどのようなモバイル装置の無線バッテリ充電に対して、他の種々の消費者製品及び電気器具に対してと同様に、力強い進歩を示している。
【0003】
典型的は、無線充電をサポートする装置は、平面コイル間の磁気誘導に依存している。2種類の装置が関与しており、つまり、無線電力を提供する装置(基地局又は無線電力送信装置と称される)及び無線電力を消費する装置(モバイル装置又は電力受信装置と称される)が関与している。電力伝送は、例えば、基地局からモバイル装置に向けて起こる。この目的のため、基地局は、一次コイルを備えているサブシステム(電力送信機)を含んでおり、一方、モバイル装置は、二次コイルを備えているサブシステム(電力受信機)を含んでいる。動作においては、一次コイルと二次コイルは、コアレス(空芯)トランスの2つの半分部分を構成している。典型的には、電力送信装置は平坦表面を有しており、その上にユーザは、1つ以上のモバイル装置(これもまた典型的には平坦表面を有している)を置くことができ、それにより、基地局上に置かれたモバイル装置に対する無線バッテリ充電及び動作電力供給を享受する。誘導電力伝送のすべてのタイプに対して共通していることは、電力伝送の効率は、コイル間の距離及びコイルの整列に依存するということである。
【0004】
ワイヤレスパワーコンソーシアム(Wireless Power Consortium)は、Qiとして知られている無線電力伝送標準規格を開発した。他の知られている無線電力伝送アプローチとしては、Alliance for Wireless Power(無線給電技術推進団体)とパワーマターズアライアンス(Power Matters Alliance)がある。
【0005】
ワイヤレスパワーコンソーシアムによるQiとして知られている無線電力伝送標準規格は、制限なしにこの文献を通して、本発明に適用可能な、現在の好適な無線電力伝送方法と称される。しかし、発明は、上記に記したものに制限されないが、それらを含む、他の無線電力伝送標準規格にもまた一般的に適用できる。Qiに準拠する装置は、電力伝送を開始する前に、指定された方式に従って相互作用するように構成されている。この方式は、選択状態からピン状態(ネットワーク接続状況を確認している状態)、更には、電力伝送状態が続く、識別及び構成状態へと移動する。装置が電力伝送状態のときは、電力は電力送信装置から電力受信装置に伝送される。電力伝送の間、電力受信装置は受信する電力を評価し、電力の所望の増大又は削減を、制御エラーパケットを使用して電力送信装置に通信で送る。電力送信装置は、制御エラーパケットにおいて電力受信装置により要求されたようにその伝送される電力を調整する。制御エラーパケットが、電力送信装置により予期されたようには受信されない場合は、電力送信装置は電力伝送を中止して、システムは選択状態に戻る。
【0006】
これは、電力受信装置から電力送信装置への通信における如何なる失敗も、電力伝送方式の再スタートという結果となることを意味している。電力伝送方式の各再スタートは、例えば、モバイルフォンが、中断された充電、開始プロセスによる増大した充電時間、及び/又は充電の削減された効率を示すという結果になり得る。
【0007】
US2019/058360A1においては、電力伝送の間に使用する電力伝送プロトコルの交渉をするための方法が開示されている。電力送信は、コイル選択行動の間に開始し、それはFSKパッケージ、つまり、同期パケットの送信を含んでいる。この送信には、電力受信装置が同期パケットに応答することを可能にするために、50~150msの待ち時間が続く。
【0008】
WO2019/203539A1は、受信したパケットに応答して送信される、拡張制御エラーパケット(Control Error Packets:CEP)に関する。拡張CEPにおけるデータは、パケットの送信は継続すべきかどうか、及び/又は、無線電力送信装置の動作点を調整すべきかどうかを示す。
【0009】
EP3542457A1は、無線電力伝送のテストにおける使用のためのテストシステムを提示している。テストシステムは、外部無線電力送信機から誘導電力を受信するための少なくとも1つの無線電力受信機回路を有している。テストシステムは、無線電力標準規格と無線通信標準規格の両者に関する少なくとも2つの動作周波数において受信した誘導電力を検出するために配置されている。
【0010】
上記のことから、改善の余地があることが理解される。
【発明の概要】
【0011】
本発明の目的は、無線電力伝送方法の新しいタイプと、従来技術よりも向上され、上記に検討した欠点を削除又は少なくとも軽減する関連装置を提供することである。より具体的には、発明の目的は、無線電力伝送システムにおける電力伝送の間に動作フィードバックを通信で送ることができる無線電力伝送方法及び関連装置を提供することである。これらの目的は、付随する独立請求項において、それらに関連する従属請求項において定義される好適な実施形態と共に記述される技術及び応用技術により達成される。
【0012】
第1態様においては、無線電力伝送システムにおける電力伝送の間に動作フィードバックを提供するための方法が提示される。電力伝送システムは、送信周波数で動作する誘導無線電力伝送インタフェース上で電力を電力受信装置に伝送するために配置されている電力送信装置を備えている。無線電力伝送システムは、一方向においては周波数偏移変調(FSK)を使用し、他の方向においては振幅偏移変調(ASK)を使用する半二重で情報を伝送するように適合されている。方法は、送信周波数において、電力送信装置により電力を電力受信装置に伝送することを備えている。伝送の間、方法は、電力送信装置又は電力受信装置の1つにより、送信周波数において、第1データパケットを、2つの変調タイプであるFSK又はASKの1つを使用して、電力送信装置又は電力受信装置の他方に送信することを更に備えている。方法は、装置の他方により、第1データパケットを受信することを更に備えている。受信の間であって、信号伝送条件が満たされたと決定された場合は、方法は、送信周波数において、装置の他方により装置の前記1つに、前記変調タイプの他方を使用して動作情報を送信することを更に備えている。
【0013】
方法の1つの変形によれば、電力送信装置は、FSKを使用してデータ及び/又は情報を送信し、ASKを使用してデータ及び/又は情報を受信するように構成されている。電力受信装置は、ASKを使用してデータ及び/又は情報を送信し、FSKを使用してデータ及び/又は情報を受信するように構成されている。電力送信装置は周波数生成機能を有し、この装置にFSK変調を達成させるために要求される修正は、電力受信装置により要求される修正よりも少ない。
【0014】
方法の更なる変形においては、第1データパケットを送信する装置は電力送信装置であり、動作情報を送信する装置は電力受信装置である。これは、電力受信装置が問題及び/又は指示を、第1パケットの送信の間に既に電力送信装置に通信で送り返すことを可能にするので利点である。
【0015】
方法の他の変形においては、第1データパケットを送信する装置は電力受信装置であり、動作情報を送信する装置は電力送信装置である。これは、電力送信装置が問題及び/又は指示を、第1パケットの送信の間に既に電力受信装置に通信で送り返すことを可能にするので利点である。
【0016】
方法の更に他の変形においては、第1データパケットを受信する装置は、第1データパケットを含んでいる変調されたデータ信号の信号品質を評価し、変調されたデータ信号の評価された品質が、閾値の信号品質を満たすことに失敗した場合は、前記信号伝送条件が満たされたと決定する。これは、例えば、第1パケット又は第1パケットの伝送に関する問題を、第1パケットの送信の間に既に通信で送ることを可能にするので利点である。
【0017】
方法の更なる変形においては、第1データパケットを受信する装置は、変調されたデータ信号の評価された品質を表わす信号品質インディケータ(SQI)を更に生成して、SQIを送信される動作情報に含む。これは、SQIが、第1パケットを送信する装置がこれに気付き、それに従って行動できるように、第1パケットの品質を決定するために使用できる共通の測定基準を提供するので利点である。
【0018】
方法の更なる変形によれば、信号品質は、第1データパケットを含んでいる変調されたデータ信号の変調深度に少なくとも関して評価される。これは、変調深度は、信号の品質の良好な測定基準であり、これにおける変化は、伝送において何かが変化したことを示すので利点である。
【0019】
方法の他の変形においては、信号品質は、第1データパケットを含んでいる変調されたデータ信号の変調速度に少なくとも関して評価される。変調速度は、例えば、クロック同期に関連しているので、信号品質の良好な測定基準である。
【0020】
方法の1つの変形においては、第1データパケットを受信する装置は、SQIがSQI限度未満の場合は、前記信号伝送条件が満たされたと決定する。SQIに対する設定された限度を有することは、それが、不要な通信を回避し、動作情報が送られるという事実がまさにSQIがSQI限度未満であるということを示すので良好である。
【0021】
方法の更なる変形においては、動作情報は、第2データパケットのペイロードに含まれる。動作情報をペイロードとしてフォーマット化させることは、パケットにおいて更なるデータの送信を可能にし、また、第2パケットのフォーマットが既知のときは、動作データの受信を支援することも可能にする。
【0022】
方法の他の変形によれば、第1データパケットを受信する装置が、送信するデータを有する場合は、信号伝送条件が満たされたと決定される。これは、半二重システムにおいて、二重通信を可能にする、任意の時間のデータの送信を可能にする。
【0023】
第2態様においては、電力送信装置が提示される。電力送信装置は、送信周波数で動作する誘導無線電力伝送インタフェース上で、電力を電力受信装置に伝送する無線電力伝送システムにおいて配置できる。無線電力伝送システムは、1つの方向においては周波数偏移変調FSKを使用して、他の方向において振幅偏移変調ASKを使用する半二重で情報を伝送するように適合されているタイプである。電力送信装置は、電力伝送回路に機能的に接続されている送信コントローラを備えている。送信コントローラは、電力伝送回路に、
送信周波数で、電力を電力受信装置に伝送させ、伝送の間に、
送信周波数で、FSK又はASKの2つの変調タイプの1つを使用して、第1データパケットを受信させ、受信の間で、信号伝送条件が満たされたと決定された場合は、
送信周波数で、前記変調タイプの他方を使用して、動作情報を送信させるように構成されている。
【0024】
電力送信装置の1つの変形によれば、電力送信装置は、上記の方法において列挙されたような電力送信装置の機能、又は前記機能の一部を実行するように更に構成されている。
【0025】
第3態様においては、電力受信装置が提示される。電力受信装置は、電力送信装置から、送信周波数で動作する誘導無線電力伝送インタフェース上で電力を受信する無線電力伝送システムに配置可能である。無線電力伝送システムは、1つの方向においては周波数偏移変調FSKを使用して、他の方向においては振幅偏移変調ASKを使用する半二重で情報を伝送するように適合されているタイプである。電力受信装置は、電力受信回路に機能的に接続されている受信コントローラを備えている。電力受信装置は、電力受信回路に、
送信周波数で、送信装置から電力を受信させ、受信の間に、
送信周波数で、FSK又はASKの2つの変調タイプの1つを使用して、第1データパケットを受信させ、第1データパケットの受信の間で、そして、信号伝送条件が満たされたと決定された場合は、
送信周波数で、前記変調タイプの他方を使用して、動作情報を送信させるように構成されている。
【0026】
電力受信装置の1つの変形においては、電力受信装置は、上記に列挙されたような電力受信装置の機能、又は前記機能の一部を実行するように更に構成されている。
【0027】
第4態様においては、プローブ装置及び解析装置を備えているテストシステムが提示される。プローブ装置は、電力受信装置に、送信周波数で動作する誘導無線電力伝送インタフェース上で電力を伝送するために配置されている電力送信装置を備えている無線電力伝送システムに配置可能である。無線電力伝送システムは、1つの方向においては周波数偏移変調FSKを使用して、他の方向においては振幅偏移変調ASKを使用する半二重で情報を伝送するように適合されているタイプである。プローブ装置は、少なくとも1つのピックアップコイルを備えており、前記プローブ解析装置を更に備え、又は、前記プローブ解析装置に機能的に接続されている。解析装置は、電力送信装置による、送信周波数での、電力の電力受信装置への伝送を検出し、伝送の間に、電力送信装置又は電力受信装置の1つによる、送信周波数での、第1データパケットの電力送信装置又は電力受信装置の他方への、FSK又はASKの2つの変調タイプの1つを使用する送信を検出するように構成されている。解析装置は、送信の間で、信号伝送条件が満たされた場合は、送信周波数での、装置の他方による、装置の前記1つへの、動作情報の前記変調タイプの他方を使用する送信を検出するように更に構成されている。解析装置はまた、検出に関する情報を出力として提供するようにも構成されている。
【0028】
テストシステムの1つの変形においては、テストシステムは、動作情報が、信号伝送条件が満たされることなく送信されたかどうかを検出し、その旨の出力を生成するように更に構成されている。これは、偽通信の検出を可能にし、装置の潜在的機能不全への対処及び識別を支援する。
【0029】
テストシステムの他の変形においては、解析装置は、信号伝送条件が満たされるように、誘導無線電力伝送インタフェースに信号を、解析装置により注入するように構成できるジェネレータを更に備えている。これは、テストシステムが、装置が信号伝送条件に正しく反応するかどうかを評価できるので利点である。
【0030】
テストシステムの更に他の変形においては、解析装置は、上記の方法において提示されたような伝送された情報の何れをも検出するように更に構成されている。
【0031】
発明の実施形態が、発明の概念がどのように実践されるかについての非制限的な例を示している付随する図面を参照して下記に記述される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】幾つかの実施形態に係る無線電力伝送システムのブロック図である。
【
図3】無線電力伝送のためのプロセスの簡略化されたフローチャートである。
【
図5】幾つかの実施形態に係る電力受信装置のブロック図である。
【
図6】幾つかの実施形態に係る電力送信装置のブロック図である。
【
図8】幾つかの実施形態に係る、電力伝送の間に動作フィードバックを提供するための方法の簡略化されたフローチャートである。
【
図9a】幾つかの実施形態に係る、電力伝送の間に動作フィードバックを提供するための方法の簡略化されたタイムチャートである。
【
図9b】幾つかの実施形態に係る、電力伝送の間に動作フィードバックを提供するための方法の簡略化されたタイムチャートである。
【
図10】幾つかの実施形態に係るテストシステム及び無線電力伝送システムのブロック図である。
【
図11】幾つかの実施形態に係るテストシステムのブロック図である。
【
図12】幾つかの実施形態に係るテストシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以降、付随する図面を参照して、ある実施形態をより完全に記述する。しかし、発明は、多数の異なる形状で具現化でき、ここにおいて記述される実施形態に制限されるようには解釈されるべきではなく、これらの実施形態は、本開示が完全且つ完璧であり、付随する請求項において定義されているような発明の範囲を、当業者に完全に伝わるようにするための例として提供される。
【0034】
図1を参照すると、無線電力伝送システム100の模式図が示されている。システムは、電力受信装置110と電力送信装置120を備えている。電力送信装置120は、電力受信装置110に電力を伝送するために配置されている。電力は、誘導無線電力伝送インタフェース105上で、誘導結合により伝送される。誘導結合は、電力送信装置120に含まれている電力送信回路122と、電力受信装置110に含まれている電力受信回路112との結合を通して達成される。誘導無線電力伝送インタフェース105は、典型的には、エアインタフェースであり、装置110、120との間の誘導結合はコアレス(空芯)である。
【0035】
電力が誘導無線電力伝送インタフェース105上で伝送されるためには、電力送信回路122は、電力受信コイル回路112において受信電流IRXを誘導しなければならない。送信周波数fTXで交互に変わる送信電流ITXは、電力受信回路112まで、誘導無線電力伝送インタフェース105上を伝搬する電磁場を生成する。この電磁場は、電力受信回路112において、受信電流IRXを誘導する。受信電流IRXは交流電流であり、送信周波数fTXで交互に変わる。実際に伝送される電力は、特には、電力送信コイル127と電力受信回路112との間の結合ファクタに依存する。そのため、結合は、電力受信及び送信回路それぞれにおいて含まれているコイルの巻き数、これらのコイルの整列、及びそれらの間の距離などのようなファクタにより影響される。送信周波数fTXはシステムの効率に影響を与える可能性があり、低すぎる周波数は、回路112、122の何れかを飽和させ、高すぎる周波数は、不要な切り替えにより効率を削減する可能性がある。
【0036】
一般的には無線電力伝送システムの何れも、特には、
図1の無線電力伝送システム100は、装置110、120間の何らかの種類の通信を必要とする。例えば、無線充電シナリオにおいて通信が存在しない場合は、電力送信装置120は、電力受信装置110にどの位の電力を伝送するかを知る手段を持たず、すべての電力受信装置110に対して同じ伝送電力を目標としなくてはならない。電力受信装置110は、その電力受信回路112に如何なる電力が誘導されてもその電力に対処しなければならず、受信された電力が高すぎる場合は、ダミー負荷において電力を散逸させなければならないことになり得る。これらの問題は、ワイヤレスパワーコンソーシアムのQi標準規格において、以降のセクションで
図3を参照して簡単に検討する情報インタフェースの導入により対処される。
【0037】
送信装置120と受信装置110との間でデータを通信で送る1つの方法は、電力送信装置120の送信周波数f
TXを変化させることである。
図2aは、送信回路122に提供される送信信号を示しており、この送信信号は、単一の送信周波数f
TXで振動する。
図2bにおいては、送信周波数f
TXは、第1送信周波数f
TX1と第2送信周波数f
TX2との間で周期的に変化する。各変化の間の時間は、シンボル時間T
Sとして記述できる。送信周波数f
TXにおけるこの変化は、電力受信装置110により検出可能である。第1送信周波数f
TX1と第2送信周波数f
TX2との間の絶対差(差の絶対値)は、周波数偏差f
devと呼ばれ、変調深度と称することができる。このタイプの変調は、この技術においては周波数偏移変調FSKとして知られており、送信周波数の2つの異なる値を有する、
図2bの特別な例は、典型的には2値周波数偏移変調BFSKと呼ばれる。
【0038】
装置120、110間でデータを通信で送る他の方法は、送信信号の振幅を周期的に変化させることである。これは
図2cにおいて示されており、送信信号の振幅は、シンボル時間T
Sで変化する。振幅は、第1振幅A
1と第2振幅A
2との間で変化する。第1振幅A
1と第2振幅A
2との間の絶対差は、振幅偏差A
devと呼ばれ、変調深度と称することができる。振幅における変化は、装置110、120の何れかにより容易に検出可能である。送信回路122は、受信回路112に誘導的に結合されているので、電力受信装置110の電力受信回路112における如何なる変化も、電力送信装置120により検出可能である。端的に言えば、これは、電力受信装置110が、その受信回路112を変更又は修正可能であり、これは、電力送信装置120送信回路122における送信信号の振幅における変化と見なされる。これは、後方散乱通信又は、周囲後方散乱通信として知られている。
【0039】
受信回路112における変化は、電力受信回路112における任意の適切なインピダンス要素を切り替える、又は変更することにより実現でき、これは以降のセクションにおいてより詳細に説明する。このタイプの変調は、この技術においては振幅偏移変調ASKとして知られており、送信周波数の2つの異なる値を有する、
図2cの特別な例は、典型的には2値振幅偏移変調BASKと呼ばれている。
【0040】
本当のASKにおいては、変調は、典型的には、電力受信回路112における純粋な抵抗変化により達成される。インピダンス要素にリアクタンス成分を導入すると、振幅間の切り替えの間に位相シフトを起こすことができる。実際の適用においては、純粋な抵抗インピダンス要素を達成するのは困難である。従って、位相の何らかのシフトが予期される。位相偏移変調PSKの形状として見ることができる、インピダンス要素が主にリアクタンス性を有している実現形態があり得る。
【0041】
Qi標準規格においては、電力送信装置120はBFSKで通信し、電力受信装置110はBASKで通信する。
【0042】
図3を参照すると、Qi電力伝送プロセス300が簡潔に導入されている。これは、すべてを網羅している記述ではなく、一般的な導入に過ぎないもののみとして記述される。電力を節約するためにプロセス300は、選択フェーズ302で開始し、そこにおいて、電力送信装置120は、典型的には誘導無線電力伝送インタフェース105の変化を監視し、特には、電力受信装置110の誘導を監視する。誘導無線電力伝送インタフェース105において対象物が検出されると、ピンフェーズ304が開始される。ピンフェーズ304においては、電力送信装置120は、電力送信装置120によるデジタルピンを実行して、送信周波数f
TXの送信信号を送信コイル127に提供する。所定の時間期間内に送信信号において変調が検出されると、プロセス300は、識別及び構成フェーズ306に移動する。変調が検出されない場合は、プロセス300は選択フェーズ302に戻る。識別及び構成フェーズ306においては、電力送信装置120は、電力受信装置110を識別し、例えば、伝送される最大電力に関する構成情報を得る。識別及び構成フェーズ306は、電力送信装置120と電力受信装置110の機能に依存して、交渉フェーズ及び較正フェーズ(
図3には両者とも図示されていない)を備えることができる。識別及び構成フェーズ306の間にエラーが起こると、プロセス300は選択フェーズ302に戻る。一方、識別及び構成フェーズ306が成功した場合は、プロセス300は電力伝送フェーズ308に進み、そこにおいて電力が伝送され、伝送される電力の制御は、電力受信装置110により送信された制御データに基づいている。電力送信機120が所定の時間期間内に電力受信装置110から通信を受信しない場合は、電力送信機120は、典型的には、電力伝送を停止し、選択フェーズ302に戻る。
【0043】
この発明の発明者は、上述したプロセス300は、多くの方法で改良できるということを認識した。電力伝送フェーズ308に到達するためにはかなりの量の電力を消費し、このフェーズ308までの間のフェーズ302、304、及び306は、電力受信装置110と電力送信装置120との間の通信において何かが失敗した場合は典型的には繰り返す必要がある。また、電力伝送フェーズ308で動作しているときは、電力送信装置120が電力受信装置110との通信を開始する手段がない。
【0044】
電力伝送フェーズ308の間に、送信装置120が受信装置110に通信で送るデータを有する場合は、発明者は、受信装置110が送信装置120にデータを通信で送るのと同時に、送信装置120が受信装置110にデータを通信で送ることができるということを認識した。これは、1つの装置がFSK変調を使用し、他方の装置がASK変調を使用するというように、採用され変調タイプが異なることにより可能となる。典型的には、電力送信装置120はFSK変調を使用し、電力受信装置110はASK変調を使用するように構成されている。これにより、無線電力伝送システム100が、例えば、Qi仕様において規定されているような半二重とは反対に、全二重で情報を伝送することが可能となる。
【0045】
図4を参照すると、ASK変調とFSK変調された送信信号のグラフが示されている。
図2cにおいても示されているように、振幅は第1振幅A
1と第2振幅A
2の間でシフトする。
図2bから思い出されるように、周波数は第1送信周波数f
TX1と第2送信周波数f
TX2との間でシフトする。
図4においては、ASK及びFSK変調は位相がシフトしているが、それらは非常に良好に同相であることができる。FSK変調のシンボル時間T
Fsは、ASK変調のシンボル時間T
Asと異なっていてもよい。
図4から、送信信号は、2つの独立したデータのセット又はストリームを備えることができるということが分かる。つまり、送信信号は、1つのFSK変調されたデータのセット又はストリームと1つのASK変調されたデータのセット又はストリームを備えることができる。
【0046】
図5は、電力受信装置110の少しだけより詳細な模式図を示している。電力受信回路112は、電力受信回路において受信電流I
RXが誘導されるように、誘導無線電力伝送インタフェース105との結合を可能にする電力受信コイル117を少なくとも備えている。電力受信回路112は、典型的には、受信電流I
RXを整流するために配置されている、ある種の整流器回路を備えており、整流器の出力は、例えば、充電回路及び/又はバッテリに機能的に接続できる。電力受信装置は、典型的には、インピダンスZ
Lのインピダンス要素を備えている負荷115を備えている。電力受信装置110はまた、電力受信装置110の少なくとも電力伝送部分を制御するように構成できる受信コントローラ111も備えている。電力受信装置110は、受信回路112の受信電流I
RXをASK変調するように構成できるASKモジュール116を更に備えている。1つ以上のセンサ114もまた電力受信装置110に備えられており、典型的には、これらのセンサは、受信コントローラ111に、例えば、電圧、電流、電力、周波数及び/又は温度などのような測定基準を提供するために電力受信回路112において配置されている。これに加えて、電力受信装置110は、受信回路112の受信電流I
RXに含まれているFSK変調された信号を検出するように構成できるFSKモジュール113を備えている。典型的には、変調モジュール116、113は、受信コントローラ111に備えられるか、又は、受信コントローラ111に機能的に接続される。変調モジュール116、113は、スタンドアロンのハードウェアブロック/構成要素であることができ、又はソフトウェアにおいて実現できる。ASK変調モジュール116は、ASK変調が達成されるように、負荷115を制御するために配置される。負荷115は、受信回路112に機能的に接続され、電力受信コイル117から見たときに、電力受信回路の整流回路の前又は後において受信回路112に備えることができる。同様に、FSKモジュール113は、前記1つ以上のセンサ114の1つであってよい周波数センサに機能的に接続されるか、又は、受信電流I
RX及び/又は関連付けられている受信電圧V
RXのデジタル表現の周波数コンテンツを検出するように構成されているソフトウェアにおいて実現できる別個のセンサに機能的に接続される。電力受信装置110の実際の内部配置は、如何なる数の方法でも変えることができ、当業者は、特別な構成及び相互接続は状況に応じて適合されるということを理解するであろう。
【0047】
電力送信装置120は
図6に模式的に示されている。電力送信装置120は、電力送信回路122及び、電力送信回路122に機能的に接続されている送信コントローラ121を備えている。送信回路122は、電力受信装置110の電力受信コイル117に誘導的に結合する少なくとも1つの電力送信コイル127を備えている。送信コントローラ121は、電力送信回路122の励起を制御し、誘導無線電力伝送インタフェース105を介して電力受信装置110に出力される電力を制御するように構成されている。これを達成するために、電力送信装置120は、送信コントローラ121に機能的に接続されている、又は送信コントローラ121に備えられている送信モジュール125を備えている。送信モジュール125は、送信周波数f
TXでの送信信号を生成し、送信コントローラ、及び/又は、電力受信装置に備えられているFSKモジュールから受信した指示に基づいて送信信号を変更する。FSKモジュール123は、送信モジュール125のFSK変調を制御し、スタンドアロンのブロック/構成要素であってよく、又は、送信モジュール125又は送信コントローラに備えることができる。電力送信装置120は1つ以上のセンサ124を備え、典型的には、これらのセンサ124は、送信コントローラ121に、例えば、電圧、電流、電力、周波数、及び/又は温度の測定基準を提供するために電力送信回路122において配置されている。電力伝送モジュールは、送信回路における送信電流I
TX及び/又は関連付けられている送信電圧V
TXからASK変調を受信するために機能的に接続されているASKモジュール126を更に備えている。代替的に、又は追加的に、ASKモジュール126は、送信信号のデジタル表現のASK変調を検出するように構成できる。電力送信装置120の実際の内部配置は、如何なる数の方法でも変えることができ、当業者は、特別な構成及び相互接続は状況に応じて適合されるということを理解するであろう。
【0048】
前のセクションにおいて
図5と6を参照して導入したモジュール116、113、114、122、123、124、及びコントローラ111、121は、ソフトウェア又はハードウェアモジュール又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせであってよい。モジュール116、113、114、115、122、123、124、125の機能は、孤立したモジュールとして記述されているが、これは説明のための理由のみであり、各モジュールは、任意の他のモジュールに分散でき、又はそこに含むことができる。
【0049】
電力受信装置110の1つの実施形態においては、すべてのモジュール116、113、114は受信コントローラ111に備えられている。更なる実施形態においては、すべてのモジュール116、113、114は、ソフトウェアモジュールとして受信コントローラ111に備えられている。
【0050】
電力送信装置120の1つの実施形態においては、すべてのモジュール122、123、124は送信コントローラ121に備えられている。更なる実施形態においては、すべてのモジュール122、123、124は、ソフトウェアモジュールとして送信コントローラ121に備えられている。
【0051】
図1の無線電力伝送システム100、
図5の電力受信装置110、及び
図6の電力送信装置120は、どのようにして装置とシステムを設計できるのかを示す例に過ぎない。これらに対しては多数の可能な変形があり、当業者は、本開示の教示を実現するために、どのようにシステム又は装置を修正するか、システム又は装置を修正するかどうか、及びいつシステム又は装置を修正するかを知るであろう。
【0052】
図3及び電力伝送プロセス330を参照して記述したように、電力送信機120が所定の時間期間内に電力受信装置110から通信を受信しない場合は、電力送信機120は、典型的には、電力伝送を停止して、選択フェーズ302に戻る。電力送信装置が受信したASKシンボルを正しく復号する確率は、変調深度と、ASK変調された信号を備えている信号に含まれている何れのノイズにも依存する。その関係は、通常は信号対雑音比SNRと称され、通信における共通の測定基準である。SNRは、簡単に言えば、受信された信号の有用部分を、受信された信号のノイズで割ったものとして記述できる。SNRが減少すると、受信機が変調された信号を正しく復号する確率もまた減少する。
図7aにおいては、
図2cの信号がランダムノイズの影響を受け、
図7aから分かるように、第1振幅ΔA
1における広がりが、第2振幅ΔA
2における対応する広がりに重なっている。受信機の観点からは、振幅偏差A
devを決定することの困難さのため、つまり、低いSNRのため、ASK変調された信号を正しく受信して復号することはより困難になる。
図7bにおいては、
図2cと同様に、送信信号が、ASK変調を伴って示されている。
図7bと
図2cとの間の1つの違いは、変調深度、つまり、第1振幅A1と第2振幅A2の間の振幅における絶対差が
図7bでは大幅に減少しているということである。変調深度が減少すると、電力送信装置が電力受信装置から通信を受信することがますます困難になる。
【0053】
ASK変調された信号が、
図7aと7bに示されているような、又はそれらの組み合わせなどのような挙動を示すのは、つまり、良好でない振幅偏差A
devと高いノイズを示すのには多くの理由がある。ノイズは、擾乱をもたらす何らかの外部又は内部源であり、又は、送信装置120又は受信装置110の何れかの加熱により起こる熱ノイズである。振幅偏差A
devが低いのは、例えば、電力送信回路122と電力受信回路112との間の不良な結合が原因である可能性がある。受信された信号における如何なるそのような変化も、変調精度における変化と称することができる。
【0054】
電力伝送システム100においては、システム100のこれらのタイプにおいて、SNRを典型的に増大する幾つかの注目に値する特性がある。最も高いASK振幅と関連付けられているデータが送信されるときは、最も大量の電力が伝送される。これは、より低いASK振幅と関連付けられているデータが送信されるときは、伝送される電力が減少することを意味している。電力伝送における減少は、振幅偏差A
devに比例する。従って、振幅偏差A
devは、信頼できる通信を持続しながら電力伝送を最大にするために、可能な限り低く保たれる。これは、無線電力伝送システムのデータ通信を、ノイズに対してより敏感になるようにし、これらのシステムの典型的なSNRは低い。
図3を参照して前記に説明したように、通信不良、又はメッセージを通信で送ることに失敗すると、電力伝送プロセス300の再反復という結果になる。
【0055】
例えば
図2bに示されている周波数変調は、電力伝送システム100は、周波数偏差を少なくともカバーする帯域幅を有しており、伝送される電力、つまり、電力伝送損失は、すべての変調周波数に対してほぼ同じであるということを仮定している。これは、送信周波数f
TXが、電力伝送システム100の共鳴周波数と同じである場合は事実である。しかし、これは典型的には事実ではなく、FSK変調の間もまた、振幅における望ましくないシフトがあり得る。これらの望ましくない振幅シフトは、変調精度及びASK変調のSNRに更に影響し、通信不良、及び電力伝送プロセス300の再反復というリスクを増大する。
【0056】
変調精度における変化を識別することにより、及び、ASK変調されたデータが受信されると同時に、データを、FSK変調を使用して送ることができるということ、又はその逆を認識することにより、この変化を、変化した変調精度でデータを送信する装置110、120に通信で送り返すことが可能である。送信装置は、これに応答して、変調精度における変化を軽減するための、例えば、その変調深度などを調整するための必要な手段を取ることができる。このシナリオは、
図3を参照して記述したように、電力伝送フェーズ308の間の失敗した通信のために、選択フェーズ302に戻らなくてはならないという電力伝送プロセス300のリスクを削減する。これは、システム効率、電力消費、及び平均伝送電力を増大する。結果として、無線充電シナリオにおいて装置を完全に充電するために掛る時間が減少する。
【0057】
図3の無線充電プロセス300に追加される機能を実現するために必要な通信を、
図8を参照してここに記述する。簡単に言えば、方法310は、無線電力伝送システム100における電力伝送の間の動作フィードバックの送信を可能にする。この方法は、電力伝送フェーズ308の間に実行される。装置120、110の1つは、第1データパケットを他の装置110、120に送信311する。他方の装置110、120は、第1データパケットを受信312する。受信312の間、受信装置110、120は、信号伝送条件が満たされたかどうかを決定313し、これは以降のセクションで説明されるが、信号伝送条件が満たされた場合は、データを送信311した装置110、120に動作情報を送信314する。上記の説明から、装置110、120の何れかは、第1データパケットを送信311又は受信312できるということは明白である。伝送される電力、第1データパケット、及び動作情報はすべて、送信周波数f
TXで、無線電力伝送インタフェース上で同時に送信される。当然、送信周波数は、FSK変調で変化するが、それは、送信311の間に同じ周波数で同時に起きているということを思い出すことは重要である。
【0058】
第1データパケットを受信312するステップは、信号の品質に関する1つ以上の測定基準に関して、第1データパケットを含んでいる信号を評価することを備えることができる。それは、変調精度における変化であってよく、そのような変化は、信号品質インディケータSQIにおいて表わすことができる。SQIは、
図7a~bを参照して記述したように、変調精度測定基準における変化、周波数偏差における変化、シンボル時間T
S、T
Fs、及びT
Asにおける変化を備えることができる。シンボル時間T
S、T
Fs、及びT
Asにおける変化は、シンボル率における変化、つまり、ビットレート又は変調速度における変化と見なすことができる。SQIは、信号品質と関係がある如何なる測定基準も備えることができ、変調精度に制限されない。電力受信装置110のFSKモジュール113、又は電力送信装置120のASKモジュール126は受信を実行できる。
【0059】
方法310において言及される動作データは、如何なるタイプの動作データであってもよい。それは前述したSQIであってもよく、又は、前記1つ以上のセンサ114、124により得られる如何なる測定基準であってもよい。動作データは、装置110、120にある行動を実行させるように構成されている第1パッケージを送信する装置110、120への命令を備えることができる。そのような行動は、例えば、変調パラメータを変えることであってよい。動作データは、第2データパケットのペイロードに備えることができる。第2データパケットは、如何なる他のタイプのデータも備えることができる。
【0060】
信号伝送条件が満たされたかどうかを決定313することは、方法310において言及したように、前のセクションで提示したような、例えばSQIのような多くの異なる信号伝送条件の1つ以上の評価を備えることができる。SQIは、予め定義されている、又は構成できるSQI限度と比較できる。SQI限度は、ある値又は範囲であり、信号伝送条件は、SQIがSQI限度未満であるということであってよい。代替的に、又は追加的に、その逆であってもよく、SQIがSQI限度を超える場合は、信号伝送条件は満たされる。SQI限度は、それと関連付けられている何らかのヒステリシスを有することができ、SQI限度未満のSQIに対して信号伝送条件を満たすことは、SQI限度を超えるSQIに対して信号伝送条件を満たすことよりも低いSQI限度と比較されることを意味している。この実現形態は、SQIがSQI限度であり、SQIにおける小さな変化がSQI限度を誘発する場合に、動作データの追加される信号伝送のリスクを削減する。
【0061】
信号伝送条件はまた、装置110、120が送るべき動作データを有していることであってもよい。これは、装置が、例えば、要求、センサデータ、又は単に周期的状況のような、通信で送る何かを有していることを意味している。
【0062】
図8の方法310において記述されるステップは、依然として、例えば、Qi仕様に準拠しているので、それは、シームレスで実現できる何かであり、追加される機能は、従来のシステムに影響は及ぼさない。
【0063】
図5と6を参照して例として示した電力受信装置110と電力送信装置120は共に上記の方法310を実行できる。装置110、120の何れも第1パッケージを送信又は受信するように構成できる。第1パッケージを送信する装置は、送信モジュール116、123による送信と同時に、その受信モジュール113、122を起動しなくてはならない。言い換えると、電力受信装置110は、そのASKモジュール116を使用して第1パッケージを送信し、一方、同時に、そのFSKモジュール113を使用して、電力送信装置120から動作データを受信する。代替的に、電力送信装置120は、そのFSKモジュール123を使用して第1パッケージを送信し、一方、同時に、そのASKモジュール126を使用して、電力受信装置110から動作データを受信する。
【0064】
典型的には、Qi仕様においては、電力送信装置120は、第1パッケージを受信する装置である。これは、
図3において記述された電力伝送プロセス300の電力伝送フェーズ308と関連付けられている通信である。第1パッケージは、そのような実施形態においては、電力受信装置110により送信される制御データである。制御データを含んでいる第1パッケージが、例えば、不十分な変調精度及び/又はSQIの影響を受けると、
図8を参照して記述した方法310は、電力送信装置120がこれを信号伝送条件として検出して、適切な動作情報を電力受信装置110に通信で送り返すことを可能にする。電力受信装置110は、変調精度及び/又はSQIが改善されるように、そのASKモジュール116に対して、例えば、必要な調整を実行できる。結果として、電力伝送フェーズ308は、選択フェーズ302に戻る必要なく開始でき、それにより、電力伝送プロセス300の再反復を回避する。
【0065】
図9a~bを簡単に参照して、方法300のタイミング図を記述する。タイミング図は、方法300の平行性の性質を強調するためのものであり、簡単に言えば、
図8を参照して既に得られた情報を例示する異なる方法である。
図9a~bにおいては、時間の流れを示す垂直軸が導入されている。
【0066】
図9aから開始すると、1つの実施形態に係る方法300のタイミング図が示されており、電力受信装置110は、第1データパケットを送信311する。方法300は、電力送信装置120が電力を電力受信装置110に伝送308することから開始する。従って、電力受信装置110は、伝送308された電力を受信する。電力受信装置110は、電力送信装置120からの電力の伝送308の間に、電力送信装置120に第1データパケットを送信311する。第1データパケットは、電力送信装置120により受信312される。第1データパケットの受信312及び送信311にはある時間がかかるので、電力送信装置120は信号伝送を監視し、電力送信装置120が信号伝送条件は満たされたと決定313すると、電力送信装置120は、動作情報を電力受信装置110に送信314する。
【0067】
図9bを参照すると、他の実施形態に係る方法300のタイミング図が示されており、電力送信装置120は第1データパケットを送信311する。方法300は、電力送信装置120が電力を電力受信装置110に伝送308することで開始する。従って、電力受信装置110は、伝送308された電力を受信する。電力送信装置120は、電力送信装置120からの電力の伝送308の間に、電力受信装置110に第1データパケットを送信311する。第1データパケットは、電力受信装置110により受信312される。第1データパケットの受信312及び送信311にはある時間がかかるので、電力受信装置110は信号伝送を監視し、電力受信装置110が信号伝送条件は満たされたと決定313すると、電力受信装置110は、動作情報を電力送信装置120に送信314する
【0068】
図8~9を参照してなされた上記の記述から、動作情報は、第1データパケットの送信311及び受信312の間に送信314され、その結果、電力の伝送308の間に起こるということは明白である。
【0069】
図8を参照して記述した斬新かつ発明に係るプロセス310は、プローブ装置312を使用して、検証、証明、整形、及び/又は較正できる。
図10を参照すると、テストシステム130が導入される。テストシステム130は、プローブ装置132、解析装置134、及びオプションとしてのホストインタフェース136を備えている。プローブ装置132は、誘導無線電力伝送インタフェース105の電磁場を検知できるように、無線電力伝送システム100に配置可能である。プローブ装置132は、解析装置134を備え、又は、解析装置134に機能的に接続されている。解析装置134は、ホスト装置136と通信できる。
【0070】
図11を見てみると、テストシステム130のブロック図が示されており、プローブ装置132、及び連結されている解析装置134がより詳細に示されている。プローブ装置132は、誘導無線電力伝送インタフェース105に配置されるピックアップコイル133を備えている。典型的には、ピックアップコイル133は、無線電力送信装置120の筐体の表面と、無線電力受信装置110の筐体の表面との間、つまり、送信コイル127と受信コイル117との間に配置される。これは、ピックアップコイル133が、無線電力伝送プロトコル300、310に準拠して、無線電力送信装置120と無線電力受信装置110との間で交換される電磁信号を捕捉することにより電気信号を生成することを可能にする。解析装置134は、プローブ装置132に含まれていない場合は、解析装置134の対応する解析インタフェース137を使用して、プローブ装置132のプローブインタフェース134に接続する。電磁信号は、インタフェース134、137を使用して解析装置134に伝送され、処理ユニット138が解析装置134に備えられている。プローブ装置132は、温度センサなどのような他のセンサを更に備えることができ、これらのセンサからのセンサデータもまた、インタフェース134、137を通して、処理ユニット138が受信できる。
【0071】
解析装置134は、典型的には処理ユニット138を使用して、プローブ装置132から受信したデータと信号を処理する。この処理は、信号伝送が、例えば、
図3と8に関連して記述したプロセス300、310に準拠しているかどうかを決定するために、ピックアップコイル133により検知された信号を解釈することを含むことができる。解析装置134は、決定の結果を、例えば、ユーザ又はオプションとしてのホスト装置136への出力として提供するように更に構成できる。追加的に、又は代替的に、解析装置134は、プローブ装置132により提供されたデータ及び/又は信号を記録するように構成できる。記録は、解析装置134に備えられているメモリ装置に格納でき、解析装置134に接続でき、及び/又は、ユーザ及び/又はホスト装置136に通信で送ることができる。これらの記録は、例えば、傾向を検出又は別個の事象を識別するために、時間の経過における、例えば、変調精度、タイミング、電力などに関する精度を決定するために、解析装置134により解析できる。
【0072】
図12を参照すると、テストシステム130の1つの実施形態が示されており、ここにおいて、解析装置134はオプションとしてのジェネレータ139を備えている。ジェネレータ139は、プローブ装置132により誘導無線電力伝送インタフェース105に注入される信号を生成するように構成できる。これらの信号は、テストされるプロセス300、310に関連するある事象を誘発するように構成されている信号であることができる。ジェネレータ139は、例えば、ノイズ又は他の望ましくない擾乱などの、電力送信装置120と電力受信装置110との間で送信される信号の変調品質に影響を与える信号を生成するように構成できる。擾乱信号は、信号伝送条件が満たされるように、
図8の方法310の第1パケットに影響を与えるように構成できる。この実施形態においては、電力送信装置120、電力受信装置110、及び/又は無線電力伝送システム100が
図8の方法310に準拠しているかどうかを検証できる。
【0073】
記述したように、解析装置134は、方法310が意図されたように実行されたかどうかを検出するときに非常に有用であり、その旨の出力を提供する。出力は、内部又は外部格納手段、装置のユーザ、又はホスト装置136に提供できる。簡単に言えば、プローブ装置132は、解析器が、無線電力伝送システム100は電力伝送フェーズ308において動作しているかどうかを決定できるように、解析装置134に信号を提供する。それが事実であれば、解析装置134は、電力送信装置120又は電力受信装置110の1つが第1データパケットを送信311するかどうかを検出するように構成される。解析装置134は装置の他方が第1パケットを受信312するかどうかを決定できないので、解析装置134は誘導無線電力伝送インタフェース105を監視して、信号伝送条件が満たされる313かどうかを検出しなければならない。信号伝送条件が満たされれば、解析装置134は、他の装置が動作情報を送信314することを検出するように構成できる。解析装置134は、例えば、動作情報が、信号伝送条件が満たされることなく送信されるかどうかを検出するように更に構成できる。ここにおいて記述されたプロセス300、310の如何なる検出された逸脱又は違反は、解析装置134が逸脱又は違反を示す出力を生成するという結果になり得る。
【国際調査報告】